特許第6594022号(P6594022)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6594022
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】演出出力玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 30/00 20060101AFI20191010BHJP
   A63H 5/00 20060101ALI20191010BHJP
   A63H 30/02 20060101ALI20191010BHJP
   A63H 30/04 20060101ALI20191010BHJP
   A63H 33/00 20060101ALI20191010BHJP
   A63H 33/22 20060101ALI20191010BHJP
【FI】
   A63H30/00 Z
   A63H5/00 C
   A63H30/02 A
   A63H30/04 A
   A63H33/00 P
   A63H33/22 A
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-88045(P2015-88045)
(22)【出願日】2015年4月23日
(62)【分割の表示】特願2014-138484(P2014-138484)の分割
【原出願日】2014年7月4日
(65)【公開番号】特開2016-16317(P2016-16317A)
(43)【公開日】2016年2月1日
【審査請求日】2017年6月28日
【審判番号】不服2018-12478(P2018-12478/J1)
【審判請求日】2018年9月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】笹田 泰生
【合議体】
【審判長】 吉村 尚
【審判官】 塚本 丈二
【審判官】 清水 康司
(56)【参考文献】
【文献】 特許第4971520(JP,B1)
【文献】 特許第4932953(JP,B1)
【文献】 特開平5−323864(JP,A)
【文献】 特開2012−115661(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00-37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
演出を出力可能に構成された主玩具体と、
前記主玩具体に対して情報を送信可能に構成された副玩具体と、
識別情報を保持し、前記副玩具体に装着可能な物品と、
を備え、
前記副玩具体は、前記副玩具体に装着された物品から当該物品が保持する識別情報を取得する識別情報取得部と、前記主玩具体に出力する操作情報を記憶した副玩具体記憶部と、副玩具体制御部と、を有し、前記識別情報が前記識別情報取得部によって取得された場合に、前記副玩具体制御部は、前記副玩具体記憶部に記憶された第1操作情報を前記主玩具体に出力し、
前記主玩具体は、演出情報を記憶した主玩具体記憶部と、主玩具体制御部と、を有し、前記第1操作情報が入力された場合に、前記主玩具体制御部は、該第1操作情報に関連付けて前記主玩具体記憶部に記憶された第1演出情報に基づく演出を出力し、
前記物品は、物品演出情報を記憶した物品記憶部と、物品制御部と、前記副玩具体に装着されたことを検出する装着検出部と、を有し、前記装着検出部において前記副玩具体に装着されたことが検出された場合に、前記物品制御部は、前記物品記憶部から前記物品演出情報を読み出し、当該読み出した物品演出情報に基づく物品演出を出力し、
前記副玩具体記憶部は、前記識別情報毎に設けられた第2操作情報を前記識別情報に関連付けて記憶しており、
前記副玩具体は、該副玩具体に装着された物品になされる所定操作を検出する第1検出部をさらに有し、前記所定操作が前記第1検出部によって検出された場合に、前記副玩具体制御部は、前記識別情報取得部によって取得された前記識別情報に対応する前記第2操作情報を前記主玩具体に出力し、
前記主玩具体記憶部は、前記第2操作情報毎に設けられた第2演出情報を前記第2操作情報に関連付けて記憶しており、
前記主玩具体に前記第2操作情報が入力された場合に、前記主玩具体制御部は、該第2操作情報に関連付けられた前記第2演出情報に基づく演出を出力し、
前記物品は、当該物品に対して前記所定操作がなされたことを検出する操作検出部を有し、前記操作検出部において前記物品に対して前記所定操作がなされたことが検出された場合に、前記物品制御部は、前記物品記憶部から前記物品演出情報を読み出し、当該読み出した物品演出情報に基づく物品演出を出力し、
前記操作検出部において前記物品に対して前記所定操作がなされたことが検出された場合に前記物品制御部が前記物品記憶部から読み出す前記物品演出情報は、それに基づく物品演出が、前記第2演出情報に基づく演出が前記主玩具体制御部が出力されている出力時間の間は無演出とする無演出時間と、演出が出力される有演出時間を有するものである、
演出出力玩具。
【請求項2】
請求項1記載の演出出力玩具であって、
前記主玩具体記憶部は、前記第2操作情報が入力される毎に当該入力された第2操作情報を記憶し、また、前記第2操作情報毎に設けられた第3演出情報を前記第2操作情報に関連付けて記憶しており、
前記主玩具体に前記第2操作情報が入力された場合に、前記主玩具体制御部は、該入力された第2操作情報が、前記主玩具体記憶部に記憶されている第2操作情報と一致するか否かを判定し、該入力された第2操作情報が前記主玩具体記憶部に記憶されている第2操作情報と一致すると判定した場合には、該入力された第2操作情報に関連付けられた前記第3演出情報に基づく演出を出力し、該入力された第2操作情報が前記主玩具体記憶部に記憶されている第2操作情報と一致しないと判定した場合には、該入力された第2操作情報に関連付けられた前記第2演出情報に基づく演出を出力する演出出力玩具。
【請求項3】
請求項1または2のいずれか一項記載の演出出力玩具であって、
前記副玩具体は、該副玩具体になされる所定操作を検出する第2検出部をさらに有し、該副玩具体になされる所定操作が前記第2検出部によって検出された場合に、前記副玩具体制御部は、前記副玩具体記憶部に記憶された第3操作情報を前記主玩具体に出力し、
前記主玩具体記憶部は、前記第2操作情報毎に設けられた第4演出情報を前記第2操作情報に関連付けて記憶しており、
前記主玩具体に前記第3操作情報が入力された場合に、前記主玩具体制御部は、その後に入力される前記第2操作情報に対し、該第2操作情報に関連付けられた前記第4演出情報に基づく演出を出力する演出出力玩具。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項記載の演出出力玩具であって、
複数種の前記副玩具体を備え、
同じ前記識別情報に対応する前記第2操作情報が前記副玩具体の種別毎に異なる演出出力玩具。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項記載の演出出力玩具であって、
複数種の前記主玩具体を備え、
同じ前記第2操作情報に対応する前記第2演出情報が前記主玩具体の種別毎に異なる演出出力玩具。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項記載の演出出力玩具であって、
前記主玩具体及び前記副玩具体の少なくとも一方は、使用者に装着可能、又は使用者によって把持可能である演出出力玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演出を出力可能な演出出力玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載された演出出力玩具は、玩具本体と、識別情報を保持し、玩具本体に設けられた装着部に着脱可能に装着される物品と、を備える。玩具本体は、物品が装着部に装着されたことを検知する検知手段と、装着部に装着された物品の識別情報を取得する取得部とを有し、物品が玩具本体に装着されたことを検知した場合に、取得部にて取得した物品の識別情報に基づいて演出を出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4932953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された演出出力玩具では、物品の識別情報を取得する玩具本体にて演出が出力されるものである。したがって、使用者にしてみれば玩具本体にて演出が出力されることは当然予測できるものであった。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、より興趣性の高い演出出力玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る演出出力玩具は、演出を出力可能に構成された主玩具体と、前記主玩具体に対して情報を送信可能に構成された副玩具体と、識別情報を保持し、前記副玩具体に装着可能な物品と、を備え、前記副玩具体は、該副玩具体に装着された物品の前記識別情報を取得する識別情報取得部と、前記主玩具体に出力する操作情報を記憶した副玩具体記憶部と、を有し、前記識別情報が前記識別情報取得部によって取得された場合に、前記副玩具体記憶部に記憶された第1操作情報を前記主玩具体に出力し、前記主玩具体は、演出情報を記憶した主玩具体記憶部を有し、前記第1操作情報が入力された場合に、該第1操作情報に関連付けて前記主玩具体記憶部に記憶された第1演出情報に基づく演出を出力することを特徴としている。また、本発明に係る演出出力玩具は、演出を出力可能に構成された主玩具体と、前記主玩具体に対して情報を送信可能に構成された副玩具体と、を備え、前記副玩具体は、識別情報を保持する物品から当該識別情報を取得する識別情報取得部と、前記主玩具体に出力する操作情報を記憶した副玩具体記憶部と、副玩具体制御部と、を有し、前記識別情報が前記識別情報取得部によって取得された場合に、前記副玩具体制御部は、前記副玩具体記憶部に記憶された第1操作情報を前記主玩具体に出力し、前記主玩具体は、演出情報を記憶した主玩具体記憶部と、主玩具体制御部と、を有し、前記第1操作情報が入力された場合に、前記主玩具体制御部は、該第1操作情報に関連付けて前記主玩具体記憶部に記憶された第1演出情報に基づく演出を出力することを特徴としている。また、本発明に係る主玩具体は、情報を送信可能に構成された副玩具体で、識別情報を保持する物品から当該識別情報を取得する識別情報取得部と、送信する操作情報を記憶した副玩具体記憶部と、副玩具体制御部と、を有し、前記識別情報が前記識別情報取得部によって取得された場合に、前記副玩具体制御部は、前記副玩具体記憶部に記憶された第1操作情報を送信する前記副玩具体とともに演出出力玩具の一部として用いられ、前記副玩具体から情報を受信可能であり、かつ、演出を出力可能に構成された主玩具体であって、前記主玩具体は、演出情報を記憶した主玩具体記憶部と、主玩具体制御部と、を有し、前記副玩具体から送信された前記第1操作情報を受信した場合に、前記主玩具体制御部は、該第1操作情報に関連付けて前記主玩具体記憶部に記憶された第1演出情報に基づく演出を出力することを特徴としている。また、本発明に係る演出出力玩具は、演出を出力可能に構成された主玩具体と、前記主玩具体に対して情報を送信可能に構成された副玩具体と、識別情報を保持し、前記副玩具体に装着可能な物品と、を備え、前記副玩具体は、前記副玩具体に装着された物品から当該物品が保持する識別情報を取得する識別情報取得部と、前記主玩具体に出力する操作情報を記憶した副玩具体記憶部と、副玩具体制御部と、を有し、前記識別情報が前記識別情報取得部によって取得された場合に、前記副玩具体制御部は、前記副玩具体記憶部に記憶された第1操作情報を前記主玩具体に出力し、前記主玩具体は、演出情報を記憶した主玩具体記憶部と、主玩具体制御部と、を有し、前記第1操作情報が入力された場合に、前記主玩具体制御部は、該第1操作情報に関連付けて前記主玩具体記憶部に記憶された第1演出情報に基づく演出を出力し、前記物品は、物品演出情報を記憶した物品記憶部と、物品制御部と、前記副玩具体に装着されたことを検出する装着検出部と、を有し、前記装着検出部において前記副玩具体に装着されたことが検出された場合に、前記物品制御部は、前記物品記憶部から前記物品演出情報を読み出し、当該読み出した物品演出情報に基づく物品演出を出力することを特徴としている。また、本発明に係る演出出力玩具は、演出を出力可能に構成された主玩具体と、前記主玩具体に対して情報を送信可能に構成された副玩具体と、識別情報を保持し、前記副玩具体に装着可能な物品と、を備え、前記副玩具体は、前記副玩具体に装着された物品から当該物品が保持する識別情報を取得する識別情報取得部と、前記主玩具体に出力する操作情報を記憶した副玩具体記憶部と、副玩具体制御部と、を有し、前記識別情報が前記識別情報取得部によって取得された場合に、前記副玩具体制御部は、前記副玩具体記憶部に記憶された第1操作情報を前記主玩具体に出力し、前記主玩具体は、演出情報を記憶した主玩具体記憶部と、主玩具体制御部と、を有し、前記第1操作情報が入力された場合に、前記主玩具体制御部は、該第1操作情報に関連付けて前記主玩具体記憶部に記憶された第1演出情報に基づく演出を出力し、前記物品は、物品演出情報を記憶した物品記憶部と、物品制御部と、前記副玩具体に装着されたことを検出する装着検出部と、を有し、前記装着検出部において前記副玩具体に装着されたことが検出された場合に、前記物品制御部は、前記物品記憶部から前記物品演出情報を読み出し、当該読み出した物品演出情報に基づく物品演出を出力し、前記副玩具体記憶部は、前記識別情報毎に設けられた第2操作情報を前記識別情報に関連付けて記憶しており、前記副玩具体は、該副玩具体に装着された物品になされる所定操作を検出する第1検出部をさらに有し、前記所定操作が前記第1検出部によって検出された場合に、前記副玩具体制御部は、前記識別情報取得部によって取得された前記識別情報に対応する前記第2操作情報を前記主玩具体に出力し、前記主玩具体記憶部は、前記第2操作情報毎に設けられた第2演出情報を前記第2操作情報に関連付けて記憶しており、前記主玩具体に前記第2操作情報が入力された場合に、前記主玩具体制御部は、該第2操作情報に関連付けられた前記第2演出情報に基づく演出を出力し、前記物品は、当該物品に対して前記所定操作がなされたことを検出する操作検出部を有し、前記操作検出部において前記物品に対して前記所定操作がなされたことが検出された場合に、前記物品制御部は、前記物品記憶部から前記物品演出情報を読み出し、当該読み出した物品演出情報に基づく物品演出を出力し、前記操作検出部において前記物品に対して前記所定操作がなされたことが検出された場合に前記物品制御部が前記物品記憶部から読み出す前記物品演出情報は、それに基づく物品演出が、前記第2演出情報に基づく演出が前記主玩具体制御部が出力されている出力時間の間は無演出とする無演出時間と、演出が出力される有演出時間を有するものである。
【0007】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記副玩具体記憶部は、前記識別情報毎に設けられた第2操作情報を前記識別情報に関連付けて記憶しており、前記副玩具体は、該副玩具体に装着された物品になされる所定操作を検出する第1検出部をさらに有し、前記所定操作が前記第1検出部によって検出された場合に、前記識別情報取得部によって取得された前記識別情報に対応する前記第2操作情報を前記主玩具体に出力し、前記主玩具体記憶部は、前記第2操作情報毎に設けられた第2演出情報を前記第2操作情報に関連付けて記憶しており、前記主玩具体は、前記第2操作情報が入力された場合に、該第2操作情報に関連付けられた前記第2演出情報に基づく演出を出力してもよい。また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記物品は、当該物品に対して前記所定操作がなされたことを検出する操作検出部を有し、前記操作検出部において前記物品に対して前記所定操作がなされたことが検出された場合に、前記物品制御部は、前記物品記憶部から前記物品演出情報を読み出し、当該読み出した物品演出情報に基づく物品演出を出力するようにしてもよい。また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記副玩具体記憶部は、前記識別情報毎に設けられた第2操作情報を前記識別情報に関連付けて記憶しており、前記副玩具体は、識別情報を取得された物品になされる所定操作を検出する第1検出部をさらに有し、前記所定操作が前記第1検出部によって検出された場合に、前記副玩具体制御部は、前記識別情報取得部によって取得された前記識別情報に対応する前記第2操作情報を前記主玩具体に出力し、前記主玩具体記憶部は、前記第2操作情報毎に設けられた第2演出情報を前記第2操作情報に関連付けて記憶しており、前記主玩具体に前記第2操作情報が入力された場合に、前記主玩具体制御部は、該第2操作情報に関連付けられた前記第2演出情報に基づく演出を出力してもよい。
【0008】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記主玩具体記憶部は、前回入力された前記第2操作情報を記憶し、また、前記第2操作情報毎に設けられた第3演出情報を前記第2操作情報に関連付けて記憶しており、前記主玩具体は、前記第2操作情報が入力された場合に、該第2操作情報が、前記主玩具体記憶部に記憶されている前回入力された前記第2操作情報と一致するか否かを判定し、該第2操作情報が前回入力された前記第2操作情報と一致すると判定した場合には、該第2操作情報に関連付けられた前記第3演出情報に基づく演出を出力し、該第2操作情報が前回入力された前記第2操作情報と一致しないと判定した場合には、該第2操作情報に関連付けられた前記第2演出情報に基づく演出を出力してもよい。また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記主玩具体記憶部は、前記第2操作情報が入力される毎に当該入力された第2操作情報を記憶し、また、前記第2操作情報毎に設けられた第3演出情報を前記第2操作情報に関連付けて記憶しており、前記主玩具体に前記第2操作情報が入力された場合に、前記主玩具体制御部は、該入力された第2操作情報が、前記主玩具体記憶部に記憶されている第2操作情報と一致するか否かを判定し、該入力された第2操作情報が前記主玩具体記憶部に記憶されている第2操作情報と一致すると判定した場合には、該入力された第2操作情報に関連付けられた前記第3演出情報に基づく演出を出力し、該入力された第2操作情報が前記主玩具体記憶部に記憶されている第2操作情報と一致しないと判定した場合には、該入力された第2操作情報に関連付けられた前記第2演出情報に基づく演出を出力してもよい。
【0009】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記副玩具体は、該副玩具体になされる所定操作を検出する第2検出部をさらに有し、該副玩具体になされる所定操作が前記第2検出部によって検出された場合に、前記副玩具体記憶部に記憶された第3操作情報を前記主玩具体に出力し、前記主玩具体記憶部は、前記第2操作情報毎に設けられた第4演出情報を前記第2操作情報に関連付けて記憶しており、前記主玩具体は、前記第3操作情報が入力された場合に、その後に入力される前記第2操作情報に対し、該第2操作情報に関連付けられた前記第4演出情報に基づく演出を出力してもよい。
【0010】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、複数種の前記副玩具体を備え、同じ前記識別情報に対応する前記第2操作情報が前記副玩具体の種別毎に異なっていてもよい。
【0011】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、複数種の前記主玩具体を備え、同じ前記第2操作情報に対応する前記第2演出情報が前記主玩具体の種別毎に異なっていてもよい。
【0012】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記主玩具体及び前記副玩具体の少なくとも一方は、使用者に装着可能、又は使用者によって把持可能であってもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、興趣性の高い演出出力玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態を説明するための、演出出力玩具の一例の構成を示す図である。
図2図1の演出出力玩具の使用例を示す図である。
図3図1の演出出力玩具の主玩具体及び副玩具体の機能ブロックを示す図である。
図4図3の副玩具体の記憶部に記憶されている操作情報の一例の構成を示す図である。
図5図3の主玩具体の記憶部に記憶されている演出情報の一例の構成を示す図である。
図6図3の主玩具体及び副玩具体の各々における処理のフローの一例を示す図である。
図7図3の主玩具体及び副玩具体の各々における処理のフローの他の例を示す図である。
図8図3の主玩具体及び副玩具体の各々における処理のフローの他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の実施形態を説明するための、演出出力玩具の一例の構成を示し、図2は、図1の演出出力玩具の使用例を示す。
【0016】
図1に示す演出出力玩具1は、主玩具体2と、副玩具体3と、副玩具体3に装着可能な物品4とで構成されている。
【0017】
主玩具体2は、図示の例では、ベルト5を有し、使用者の腹部に装着可能に構成されている。また、副玩具体3は、図示の例では、リストバンド6を有し、使用者の腕部に装着可能に構成されている。
【0018】
物品4は識別情報を保持しており、副玩具体3には、副玩具体3に装着された物品4の識別情報を取得する識別情報取得部30が設けられている。物品4に付される識別情報は、例えば凹凸によるキーなどの有接触で読み取られる形態で保持されていてもよく、バーコードやドットコードなどの光学的に読み取られる形態で保持されていてもよく、RFID(Radio Frequency IDentification)などの電磁波を用いて読み取られる形態で保持されていてもよい。副玩具体3の識別情報取得部30には、物品4における識別情報の保持形態に応じた読み取り手段が設けられる。
【0019】
副玩具体3及び物品4は、物品4が副玩具体3に装着された状態で、物品4に対する所定操作が可能に構成されており、副玩具体3には、物品4に対する所定操作を検出する第1検出部31が設けられている。物品4に対する所定操作は、特に限定されるものではないが、本例では、図2に示すとおり、副玩具体3上で物品4を起立した状態とし、さらに物品4を押す操作とされており、第1検出部31は、物品4が操作されると(起立した状態とされ、押された)物品4の端部によって押されるスイッチとされている。
【0020】
主玩具体2は、例えば音声や光などを用いて演出を出力可能に構成されている。そして、主玩具体2には、出力する演出が切り替わる第1動作モードと第2動作モードとが用意されており、副玩具体3には、主玩具体2の動作モードを第1動作モードから第2動作モードに切り替えるための操作であって、副玩具体になされる所定操作を検出する第2検出部32が設けられている。副玩具体3に対する所定操作は、特に限定されるものではないが、本例では、第2検出部32としてのスイッチに対する押圧操作とされている。
【0021】
主玩具体2と副玩具体3とは、有線又は無線の通信を介して情報を送信可能に構成されており、図示の例では、赤外線等を利用した無線通信によって情報を送信可能に構成されている。なお、主玩具体2と副玩具体3の間での情報のやり取りは、本実施形態のように副玩具体3から主玩具体2への送信のみとしても良いが、主玩具体2から副玩具体3への情報送信も可能とし、すなわち、主玩具体2と副玩具体3とは、有線又は無線の通信を介して情報を授受可能に構成しても良い。詳細は後述するが、副玩具体3への物品4の装着、副玩具体3に装着された物品4に対する所定操作、及び副玩具体3に対する所定操作に応じて、副玩具体3から主玩具体2に操作情報が送信され、この操作情報を受信した主玩具体2によって、操作情報に応じた演出が出力される。
【0022】
図3は、主玩具体2及び副玩具体3の機能ブロックを示す。
【0023】
まず、副玩具体3は、上記の識別情報取得部30、第1検出部31、第2検出部32に加えて、主玩具体2に情報を送信する通信部33と、記憶部34と、制御部35と、副玩具体3の各部に電力を供給する電源部36とを備える。なお、通信部33は、主玩具体2との間で情報を授受するものとしても良いことは前述したとおりである。
【0024】
記憶部34は、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体を含んで構成され、制御部35によって実行されるプログラムや、通信部33を介して主玩具体2に出力される操作情報などを記憶している。
【0025】
制御部35は、例えばマイクロプロセッサなどの処理装置を含み、記憶部34に記憶されたプログラムに従って動作する。そして、制御部35は、識別情報取得部30によって副玩具体3に装着された物品4の識別情報が取得されたタイミング、第1検出部31によって物品4に対する所定操作が検出されたタイミング、第2検出部32によって副玩具体3に対する所定操作が検出されたタイミング、の各々のタイミングで適宜な操作情報を記憶部34から読み出し、そして、読み出した操作情報を通信部33から出力させる。
【0026】
主玩具体2は、副玩具体3からの情報を受信する通信部20と、LED等の発光素子やスピーカ等の発音体を含み演出を出力する演出出力部21と、記憶部22と、制御部23と、主玩具体2の各部に電力を供給する電源部24とを備える。なお、通信部20は、副玩具体3との間で情報を授受するものとしてもよい。
【0027】
記憶部22は、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体を含んで構成され、制御部23によって実行されるプログラムや、演出出力部21に出力させる演出情報などを記憶している。
【0028】
制御部23は、例えばマイクロプロセッサなどの処理装置を含み、記憶部22に記憶されたプログラムに従って動作する。そして、制御部23は、通信部20に入力された操作情報に基づいて適宜な演出情報を記憶部22から読み出し、そして、読み出した演出情報に基づいて演出出力部21を動作させる。なお、制御部23は、第2検出部32によって副玩具体3に対する所定操作(主玩具体2の動作モードを第1動作モードから第2動作モードに切り替えるための操作)が検出されたタイミングで副玩具体3から送信された操作情報を受信した場合を除き、第1動作モードで動作する。
【0029】
図4は副玩具体3の記憶部34に記憶されている操作情報の一例を示す。
【0030】
副玩具体3の記憶部34に記憶された操作情報は、第1操作情報、第2操作情報、第3操作情報を含んで構成されている。
【0031】
第1操作情報は、副玩具体3に物品4が装着され、装着された物品4の識別情報が識別情報取得部30によって取得された場合に、主玩具体2に送信される操作情報である。本例では、第1操作情報は識別情報によらず共通であるが、識別情報毎に複数設けられ、各識別情報に関連付けられていてもよい。
【0032】
第2操作情報は、副玩具体3に装着されている物品4に対する所定操作が第1検出部31によって検出された場合に、主玩具体2に送信される操作情報である。第2操作情報は、識別情報毎に複数設けられており、各識別情報に関連付けられている。
【0033】
第3操作情報は、副玩具体3に対する所定操作が第2検出部32によって検出された場合に、主玩具体2に送信される操作情報である。第3操作情報もまた、識別情報によらず共通であるが、識別情報毎に複数設けられ、各識別情報に関連付けられていてもよい。
【0034】
図5は主玩具体2の記憶部22に記憶されている演出情報の一例を示す。
【0035】
主玩具体2の記憶部22に記憶された演出情報は、第1演出情報、第2演出情報、第3演出情報、第4演出情報を含んで構成されている。
【0036】
第1演出情報は、第1操作情報に関連付けられた演出情報である。上記のとおり、本例では、第1操作情報が物品4に付される識別情報によらず共通であるので、第1演出情報は一つであるが、第1操作情報が識別情報毎に複数設けられる場合には、第1演出情報もまた、第1操作情報毎に複数設けられ、各第1操作情報に関連付けられる。
【0037】
第2演出情報は、第2操作情報毎に複数設けられ、各第2操作情報に関連付けられた演出情報であって、制御部23の動作モードが第1動作モードであるときに読み出される演出情報である。
【0038】
第3演出情報もまた、第2操作情報毎に複数設けられ、各第2操作情報に関連付けられた演出情報であって、制御部23の動作モードが第1動作モードであるときに読み出される演出情報である。ただし、同じ第2操作情報に対応する第2演出情報と第3演出情報とは互いに異なる。
【0039】
第4演出情報は、第2操作情報毎に複数設けられ、各第2操作情報に関連付けられた演出情報であって、制御部23の動作モードが第2動作モードであるときに読み出される演出情報である。
【0040】
図6及び図7は、主玩具体2及び副玩具体3の各々における処理のフローの一例をそれぞれ示す。
【0041】
まず、使用者により、主玩具体2及び副玩具体3の各々が起動され、物品4が副玩具体3に装着される。物品4が装着された副玩具体3では、識別情報取得部30によって物品4の識別情報が取得される(ステップSb1)。
【0042】
副玩具体3の制御部35は、識別情報取得部30によって識別情報が取得されたことを検知し、記憶部34から第1操作情報を読み出して、通信部33に第1操作情報を送信させる(ステップSb2)。
【0043】
また、制御部35は、識別情報取得部30によって取得された識別情報を認識する(ステップSb3)。
【0044】
上記ステップSb1で副玩具体3の通信部33から送信された第1操作情報を通信部20にて受信した主玩具体2の制御部23は、第1操作情報に関連付けられて記憶部22に記憶されている第1演出情報を記憶部22から読出し、第1演出情報に基づいて演出出力部21を動作させる(ステップSa1)。
【0045】
続いて、使用者により物品4に所定操作がなされ、副玩具体3の第1検出部31によって物品4に対する所定操作が検出される(ステップSb4)。
【0046】
副玩具体3の制御部35は、第1検出部31によって物品4に対する所定操作が検出されたことを検知すると、記憶部34から、上記ステップSb2で認識した識別情報に対応する第2操作情報を読み出して、通信部33に第2操作情報を送信させる(ステップSb5)。
【0047】
上記ステップSb5で副玩具体3の通信部33から送信された第2操作情報を通信部20にて受信した主玩具体2の制御部23は、まず、今回受信した第2操作情報と前回受信した第2操作情報とが一致しているか、又は不一致(前回受信した第2操作情報が無い場合を含む)であるかを判定する(ステップSa2)。ここでは、主玩具体2が起動後に初めて第2操作情報を受信したものとし、制御部23は、今回受信した第2操作情報と前回受信した第2操作情報とは不一致であると判定するものとする。
【0048】
制御部23は、今回受信した第2操作情報と前回受信した第2操作情報とが不一致であると判定した場合に、今回受信した第2操作情報に関連付けられて記憶部22に記憶されている第2演出情報を記憶部22から読出し、第2演出情報に基づいて演出出力部21を動作させる(ステップSa3)。
【0049】
そして、制御部23は、今回受信した第2操作情報を記憶部22に記憶させる(ステップSa4)。
【0050】
ここで、図6に示す例は、上記ステップSb5で第2操作情報が通信部33から送信された後、副玩具体3に装着されていた物品4が副玩具体3から取り外され、異なる識別情報を保持した物品4が副玩具体3に装着されるものである。物品4が装着された副玩具体3では、再び識別情報取得部30によって物品4の識別情報が取得される(ステップSb6)。
【0051】
副玩具体3の制御部35は、識別情報取得部30によって識別情報が取得されたことを検知し、記憶部34から第1操作情報を読み出して、通信部33に第1操作情報を送信させる(ステップSb7)。
【0052】
また、制御部35は、識別情報取得部30によって取得された識別情報を認識する(ステップSb8)。
【0053】
上記ステップSb6で副玩具体3通信部33から送信された第1操作情報を通信部20にて受信した主玩具体2の制御部23は、第1操作情報に関連付けられて記憶部22に記憶されている第1演出情報を記憶部22から読出し、第1演出情報に基づいて演出出力部21を動作させる(ステップSa5)。
【0054】
続いて、使用者により物品4に所定操作がなされ、副玩具体3の第1検出部31によって物品4に対する所定操作が検出される(ステップSb9)。
【0055】
副玩具体3の制御部35は、第1検出部31によって物品4に対する所定操作が検出されたことを検知すると、記憶部34から、上記ステップSb8で認識した識別情報に対応する第2操作情報を読み出して、通信部33に第2操作情報を送信させる(ステップSb10)。
【0056】
上記ステップSb10で副玩具体3の通信部33から送信された第2操作情報を通信部20にて受信した主玩具体2の制御部23は、今回受信した第2操作情報と前回受信した第2操作情報とが一致するか否かを判定する(ステップSa6)。上記ステップSa4で前回受信した第2操作情報が記憶部22に記憶されているが、本例では、上記ステップSb5とステップSb6との間で物品4が交換されていることから、今回受信した第2操作情報と記憶部22に記憶されている第2操作情報とは互いに異なり、制御部35は不一致と判定する。
【0057】
したがって、制御部23は、今回受信した第2操作情報に関連付けられて記憶部22に記憶されている第2演出情報を記憶部22から読出し、第2演出情報に基づいて演出出力部21を動作させる(ステップSa7)。
【0058】
そして、制御部23は、今回受信した第2操作情報を記憶部22に記憶させる(ステップSa8)。
【0059】
一方、図7に示す例は、図6に示した例において、上記ステップSb5で第2操作情報が通信部33から送信された後、副玩具体3に装着されている物品4に対して再び所定操作がなされるものであり、副玩具体3の第1検出部31によって物品4に対する所定操作が検出される(ステップSb11)。
【0060】
副玩具体3の制御部35は、第1検出部31によって物品4に対する所定操作が検出されたことを検知すると、記憶部34から、上記ステップSb3で認識した識別情報に対応する第2操作情報を読み出して、通信部33に第2操作情報を送信させる(ステップSb12)。
【0061】
上記ステップSb12で副玩具体3の通信部33から送信された第2操作情報を通信部20にて受信した主玩具体2の制御部23は、今回受信した第2操作情報と前回受信した第2操作情報とが一致しているか、又は不一致(前回受信した第2操作情報が無い場合を含む)であるかを判定する(ステップSa9)。上記ステップSa4で前回受信した第2操作情報が記憶部22に記憶されており、さらに本例では、上記ステップSb5とステップSb6との間で物品4が交換されていないことから、今回受信した第2操作情報と記憶部22に記憶されている第2操作情報とは同一であり、制御部35は一致すると判定する。
【0062】
制御部23は、今回受信した第2操作情報と前回受信した第2操作情報とが一致すると判定した場合に、今回受信した第2操作情報に関連付けられて記憶部22に記憶されている第3演出情報を記憶部22から読出し、第3演出情報に基づいて演出出力部21を動作させる(ステップSa10)。第3演出情報は、同じ第2操作情報に対応して上記ステップSa3で読み出された第2演出情報とは異なり、よって、第3演出情報に基づく演出もまた、上記ステップSa3での第2演出情報に基づく演出とは異なる。
【0063】
そして、制御部23は、今回受信した第2操作情報を記憶部22に記憶させる(ステップSa11)。
【0064】
図8は、主玩具体2及び副玩具体3の各々における処理のフローの他の例を示す。
【0065】
図8に示す例は、副玩具体3に装着された物品4に対する所定操作がなされる前、即ち第2操作情報が副玩具体3から主玩具体2に送信される前の任意のタイミングで、主玩具体2の動作モードを第1動作モードから第2動作モードに切り替えるための副玩具体3に対する所定操作がなされるものである。
【0066】
まず、使用者により、主玩具体2及び副玩具体3の各々が起動され、物品4が副玩具体3に装着される。物品4が装着された副玩具体3では、識別情報取得部30によって物品4の識別情報が取得される(ステップSd1)。
【0067】
副玩具体3の制御部35は、識別情報取得部30によって識別情報が取得されたことを検知し、記憶部34から第1操作情報を読み出して、通信部33に第1操作情報を送信させる(ステップSd2)。
【0068】
また、制御部35は、識別情報取得部30によって取得された識別情報を認識する(ステップSd3)。
【0069】
上記ステップSb1で副玩具体3の通信部33から送信された第1操作情報を通信部20にて受信した主玩具体2の制御部23は、第1操作情報に関連付けられて記憶部22に記憶されている第1演出情報を記憶部22から読出し、第1演出情報に基づいて演出出力部21を動作させる(ステップSc1)。
【0070】
続いて、使用者により副玩具体3に対する所定操作がなされ、副玩具体3の第2検出部32によって副玩具体3に対する所定操作が検出される(ステップSd4)。なお、副玩具体3に対する所定操作は、副玩具体3の起動直後、即ち副玩具体3に物品4が装着される前であってもよい。
【0071】
副玩具体3の制御部35は、第2検出部32によって副玩具体3に対する所定操作が検出されたことを検知すると、記憶部34から、第3操作情報を読み出して、通信部33に第3操作情報を送信させる(ステップSd5)。
【0072】
上記ステップSd5で副玩具体3の通信部33から送信された第3操作情報を通信部20にて受信した主玩具体2の制御部23は、動作モードを第1動作モードから第2動作モードに切り替える(ステップSc2)。
【0073】
続いて、使用者により物品4に所定操作がなされ、副玩具体3の第1検出部31によって物品4に対する所定操作が検出される(ステップSd6)。
【0074】
副玩具体3の制御部35は、第1検出部31によって物品4に対する所定操作が検出されたことを検知すると、記憶部34から、上記ステップSd3で認識した識別情報に対応する第2操作情報を読み出して、通信部33に第2操作情報を送信させる(ステップSd7)。
【0075】
上記ステップSd7で副玩具体3の通信部33から送信された第2操作情報を通信部20にて受信した主玩具体2の制御部23は、動作モードが第2動作モードである本例において、今回受信した第2操作情報と前回受信した第2操作情報とが一致するか否かを判定することなく、今回受信した第2操作情報に関連付けられて記憶部22に記憶されている第4演出情報を記憶部22から読出し、第4演出情報に基づいて演出出力部21を動作させる(ステップSc3)。第4演出情報は、同じ第2操作情報に対応して図6に示したステップSa3で読み出された第2演出情報とは異なり、よって、第4演出情報に基づく演出もまた、図6に示したステップSa3での第2演出情報に基づく演出とは異なる。
【0076】
そして、制御部23は、動作モードを第2動作モードから第1動作モードに切り替える(ステップSc4)。
【0077】
以上、演出出力玩具1によれば、主玩具体2と、副玩具体3及び物品4とをそれぞれ別の位置に置いて遊ぶ(本実施形態のように、主玩具体2をベルト5によって使用者の腹部に、副玩具体3をリストバンド6によって腕部に、というように使用者の身体上の別の位置に装着して遊ぶことも含む)ことができ、物品4に付された識別情報を取得する副玩具体3とは別の位置に置かれた主玩具体2から演出が出力されるようにすることが可能となり、使用者に思いがけない驚きを与えることができる。それにより、演出出力玩具1の興趣性を高めることができる。
【0078】
また、副玩具体3に装着された物品4に対する所定操作によって主玩具体2から演出が出力され、物品4を、単なる識別情報の保持体としてではなく、副玩具体3における操作部としても機能させることができる。それにより、演出出力玩具1のさらに興趣性を高めることができる。
【0079】
なお、上述した演出出力玩具1では、演出が主玩具体2のみから出力されるが、主玩具体2の演出に同期して物品4からも演出が出力されるようにしてもよい。例えば、主玩具体2との間で情報を授受する(若しくは、少なくとも主玩具体に2から情報を受信可能な)通信部と、演出出力部と、記憶部と、制御部とを物品4に設け、主玩具体2において演出が出力される際に、主玩具体2の制御部23の制御のもとで主玩具体2から物品4に制御信号を送信し、物品4の制御部に対して、物品4の記憶部に記憶されている演出情報の中から主玩具体2において出力される演出に対応した演出情報を指示し、また、その演出情報に基づく演出の出力タイミングを指示するようにすればよい。物品4に付された識別情報を取得する副玩具体3とは別の物品4からも演出を出力することにより、演出出力玩具1の興趣性をさらに高めることができる。または、演出出力部と、物品演出情報を記憶した記憶部と、制御部とを備えた物品4自体に、さらに、装着検出部を設け、物品4が副玩具体3に装着されたことに応じて第1操作情報が副玩具体3の通信部33から送信されるのとほぼ同時に、物品4自体でも副玩具体3に装着されたことを装着検出部によって検出され、物品4の制御部は記憶部から物品演出情報を読み出し、演出出力部から物品演出情報に基づく物品演出が出力されるようにしてもよい。このことにより、物品4の装着により送信された第1操作情報に応じた第1演出情報に基づく第1演出と、物品演出情報に基づく物品演出が組み合さった興趣性の高い演出を出力させることができるようになる。さらには、物品演出情報は、それに基づく物品演出を、第1操作情報に応じた第1演出情報に基づく第1演出が主玩具体2において出力されている出力時間の間は、無演出(例えば無音)とする無演出期間T1を有し、無演出期間T1の後、演出が出力(例えば音声出力)される有演出期間T2を有するものとするようなものにしてもよい。すると、例えば、物品演出情報に基づいて物品演出開始後、第1操作情報に応じた第1演出情報に基づく第1演出が主玩具体2において出力されている出力時間の間は、物品演出は無演出期間T1に当たるため、物品からの演出出力が第1演出と重なってしまうことがなく、第1演出終了後、すなわち、無演出期間T1が終了後に有演出期間T2に入り、演出が出力されるので、第1演出と物品演出が一連の演出のように連続して出力させることができ(または、第1演出と物品演出がそれぞれ音声であるならば、あたかも主玩具体2と物品4が「掛合い」をしているかのような演出を出力させることができ)、興趣性が高い演出とすることができる。もしくは、演出出力部と、物品演出情報を記憶した記憶部と、制御部とを備えた物品4自体に、さらに操作検出部を設け、物品4に対して所定の操作がされたことを副玩具体3が第1検出部31で検出するとほぼ同時に、物品4自体でも所定の操作がされたことが操作検出部によって検出され、物品4の制御部は記憶部から物品演出情報を読み出し、演出出力部から物品演出情報に基づく物品演出が出力されるようにしてもよい。このことにより、第1検出部での所定の操作の検出により送信された第2操作情報に応じた第2演出情報に基づく第2演出と、物品演出情報に基づく物品演出が組み合さった興趣性の高い演出を出力させることができるようになる。さらには、物品演出情報は、それに基づく物品演出を、前記第1検出部での所定の操作の検出により送信された第2操作情報に応じた第2演出情報に基づく第2演出が主玩具体2において出力されている出力時間の間は、無演出(例えば無音)とする無演出期間T1を有し、無演出期間T1の後、演出が出力(例えば音声出力)される有演出期間T2を有するものとするようなものにしてもよい。すると、例えば、物品演出情報に基づいて物品演出開始後、前記第1検出部での所定の操作の検出により送信された第2操作情報に応じた第2演出情報に基づく第2演出が主玩具体2において出力されている出力時間の間は、物品演出は無演出期間T1に当たるため、物品からの演出出力が第2演出と重なってしまうことがなく、第2演出終了後、すなわち、無演出期間T1が終了後に有演出期間T2に入り、演出が出力されるので、第2演出と物品演出が一連の演出のように連続して出力させることができ(または、第2演出と物品演出がそれぞれ音声であるならば、あたかも主玩具体2と物品4が「掛合い」をしているかのような演出を出力させることができ)、興趣性が高い演出とすることができる。
【0080】
また、主玩具体2の演出に同期して副玩具体3からも演出が出力されるようにしてもよい。例えば、主玩具体2との間で情報を授受する(または、少なくとも主玩具体2からの情報を受信可能な)通信部と、演出出力部と、記憶部と、制御部とを副玩具体3に設け、主玩具体2において演出が出力される際に、主玩具体2の制御部23の制御のもとで主玩具体2から副玩具体3に制御信号を送信し、副玩具体3の制御部に対して、副玩具体3の記憶部に記憶されている演出情報の中から主玩具体2において出力される演出に対応した演出情報を指示し、また、その演出情報に基づく演出の出力タイミングを指示するようにすればよい。物品4に付された識別情報を取得する副玩具体3からも演出を出力することにより、演出出力玩具1の興趣性をさらに高めることができる。もしくは、副玩具体3を副玩具体演出出力部と、副玩具体演出情報を記憶した記憶部と、制御部と、を備えるものとし、識別情報取得部30によって物品4の識別情報が取得されたことが検知され第1操作情報が副玩具体3の通信部33から送信されるのとほぼ同時に、副玩具体3の制御部は記憶部から副玩具体演出情報を読み出し、演出出力部から副玩具体演出情報に基づく副玩具体演出が出力されるようにしてもよい。このことにより、第1操作情報に応じた第1演出情報に基づく第1演出と、副玩具体演出情報に基づく副玩具体演出が組み合さった興趣性の高い演出を出力させることができるようになる。さらには、副玩具体演出情報は、それに基づく副玩具体演出を、第1操作情報に応じた第1演出情報に基づく第1演出が主玩具体2において出力されている出力時間の間は、無演出(例えば無音)とする無演出期間T1を有し、無演出期間T1の後、演出が出力(例えば音声出力)される有演出期間T2を有するものとするようなものにしてもよい。すると、例えば、副玩具体演出情報に基づいて副玩具体演出を開始後、第1操作情報に応じた第1演出情報に基づく第1演出が主玩具体2において出力されている出力時間の間は、副玩具体演出は無演出期間T1に当たるため、副玩具体3からの演出出力が第1演出と重なってしまうことがなく、第1演出終了後、すなわち、無演出期間T1が終了後に有演出期間T2に入り、演出が出力されるので、第1演出と副玩具体演出を一連の演出のように連続して出力させることができ(または、第1演出と副玩具体演出がそれぞれ音声であるならば、あたかも主玩具体2と副玩具体3とが「掛合い」をしているかのような演出を出力させることができ)、興趣性が高い演出とすることができる。もしくは、副玩具体演出出力部と、副玩具体演出情報を記憶した記憶部と、制御部と、前記した第1検出部を備えた副玩具体3において、物品4に対して所定の操作がされたことを副玩具体3が第1検出部31で検出するとほぼ同時に、副玩具体3の制御部は記憶部から副玩具体演出情報を読み出し、演出出力部から副玩具体演出情報に基づく副玩具体演出が出力されるようにしてもよい。このことにより、第1検出部での所定の操作の検出により送信された第2操作情報に応じた第2演出情報に基づく第2演出と、副玩具体演出情報に基づく副玩具体演出が組み合さった興趣性の高い演出を出力させることができるようになる。さらには、副玩具体演出情報は、それに基づく副玩具体演出を、前記第1検出部での所定の操作の検出により送信された第2操作情報に応じた第2演出情報に基づく第2演出が主玩具体2において出力されている出力時間の間は、無演出(例えば無音)とする無演出期間T1を有し、無演出期間T1の後、演出が出力(例えば音声出力)される有演出期間T2を有するものとするようなものにしてもよい。すると、例えば、副玩具体演出情報に基づいて副玩具体演出を開始後、前記第1検出部での所定の操作の検出により送信された第2操作情報に応じた第2演出情報に基づく第2演出が主玩具体2において出力されている出力時間の間は、副玩具体演出は無演出期間T1に当たるため、副玩具体3からの演出出力が第2演出と重なってしまうことがなく、第2演出終了後、すなわち、無演出期間T1が終了後に有演出期間T2に入り、演出が出力されるので、第2演出と副玩具体演出を一連の演出のように連続して出力させることができ(または、第2演出と副玩具体演出がそれぞれ音声であるならば、あたかも主玩具体2と副玩具体3とが「掛合い」をしているかのような演出を出力させることができ)、興趣性が高い演出とすることができる。
【0081】
また、複数種の副玩具体3の各々と主玩具体2とを組み合わせてもよく、その場合に、同じ物品4、即ち同じ識別情報に対応する第2操作情報を副玩具体3の種別毎に異ならせることが好ましい。それによれば、主玩具体2に組み合わせる副玩具体3の種別によって、同じ物品4を用いて異なる演出が可能となり、演出出力玩具1のさらに興趣性を高めることができる。
【0082】
また、複数種の主玩具体2の各々と副玩具体3とを組み合わせてもよく、その場合に、同じ第2操作情報に対応する第2演出情報や第3演出情報や第4演出情報を主玩具体2の種別毎に異ならせることが好ましい。それによれば、副玩具体3に組み合わせる主玩具体2の種別によって、同じ物品4を用いて異なる演出が可能となり、演出出力玩具1のさらに興趣性を高めることができる。なお、物品4の識別情報によらず共通の第1操作情報に対応する第1演出情報を主玩具体2の種別毎に異ならせてもよい。
【0083】
なお、上述した演出出力玩具1では、第1操作情報は識別情報によらず共通であり、識別情報毎に複数設けられ、各識別情報に関連付けられていてもよいというものであるが、各識別情報は複数のグループのいずれかに属し、同一のグループに属する識別情報に対し同一の第1操作情報を関連付けてもよい。
【0084】
また、上述した演出出力玩具1では、第2操作情報は、識別情報毎に複数設けられており、各識別情報に関連付けられているが、各識別情報は複数のグループのいずれかに属し、同一のグループに属する識別情報に対し同一の第2操作情報を関連付けてもよい。
【0085】
また、上述した演出出力玩具1では、第3操作情報もまた、識別情報によらず共通であり、識別情報毎に複数設けられ、各識別情報に関連付けられていてもよいというものであるが、各識別情報は複数のグループのいずれかに属し、同一のグループに属する識別情報に対し同一の第3操作情報を関連付けてもよい。
【0086】
なお、本実施形態においては、主玩具体2と副玩具体3の間での情報のやり取りは、副玩具体3から主玩具体2への送信のみとしているが、逆に、主玩具体から副玩具体への情報送信のみとする演出出力玩具も考えられる。その場合、演出を出力可能に構成され、情報を送信可能に構成された主玩具体と、前記主玩具体からの情報を受信可能に構成された副玩具体と、識別情報を保持し、前記副玩具体に装着可能な物品と、を備え、前記副玩具体は、該副玩具体に装着された物品の前記識別情報を取得する識別情報取得部と、前記主玩具体は、前記主玩具体になされる所定の操作を検出する操作検出部を有し、該主玩具体になされる所定操作が操作検出部によって検出された場合に操作情報を前記副玩具体に出力し、前記副玩具体は、副玩具体演出出力部と、前記識別情報毎に設けられた副玩具体演出情報を前記識別情報に関連付けて記憶している副玩具体記憶部とを有し、前記主玩具体から前記操作情報を受信した場合に、前記識別情報取得部にて取得された前記副玩具体に装着されている物品の識別情報に関連付けて前記副玩具体記憶部に記憶された副玩具体演出情報に基づく演出を前記副玩具体演出出力部より出力する演出出力玩具とすれば良い。
【符号の説明】
【0087】
1 演出出力玩具
2 主玩具体
3 副玩具体
4 物品
20 通信部
21 演出出力部
22 記憶部
23 制御部
30 識別情報取得部
31 第1検出部
32 第2検出部
33 通信部
34 記憶部
35 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8