(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記側板部のそれぞれに前記端末本体側に突出するよう設けられ、前記端末本体の前記主面および前記側面の少なくともいずれか一方に係合する突起部を備えることを特徴とする請求項1に記載の遮蔽部材。
前記底板部は、一端が一方の前記側板部に連続し、他端が他方の前記側板部に対して接合部材を介して着脱可能となっていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の遮蔽部材。
少なくとも前記上板部には、前記側板部同士を結ぶ方向に交差する方向に連続し、前記上板部を折り畳み可能とする折り目が形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の遮蔽部材。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術にあっては、筐体に面ファスナを設けなければ、遮蔽用カバーは固定されず、容易に外れてしまう。この場合、例えば操作者の手や他の物品等が遮蔽用カバーに接触したときに、遮蔽用カバーが容易に外れてしまうことがある。
【0006】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みたものであって、端末本体に対して容易にかつ安定的に装着することのできる遮蔽部材および遮蔽部材を備えた携帯型電子端末の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の遮蔽部材は、携帯型電子端末の端末本体に装着され、前記端末本体の主面に
おいて情報表示部に並んで設けられた操作部の少なくとも一部を囲う遮蔽部材であって、前記主面の両側に位置する前記端末本体の側面のそれぞれに沿うように立ち上がる一対の側板部と、前記側板部同士を連結し、前記主面
における前記操作部と前記情報表示部との間から立ち上がる上板部と、前記側板部同士を連結し、前記端末本体の底面に当接する底板部と、
を備え、前記側板部は、前記端末本体の前記側面に沿う側面当接部と、前記端末本体の前記主面から立ち上がる側部カバー部と、を有し、前記側面当接部は、側面視長方形状に形成され、前記側部カバー部は、側面視略三角形状に形成され、前記側部カバー部の後縁部は、前記側面当接部の後縁部よりも前記情報表示部側に位置することを特徴としている。
【0008】
本発明によれば、端末本体の側面のそれぞれに沿うように立ち上がる側板部と、主面から立ち上がる上板部とにより、端末本体の操作部の周囲三方を囲うことができ、周囲からの視線を遮ることができる。
また、遮蔽部材は、端末本体の底面に当接する底板部を備えることにより、端末本体の両側面と主面と底面とを取り囲むように取り付けられるので、端末本体に対して容易にかつ安定的に遮蔽部材を装着することができる。
【0009】
また、前記側板部のそれぞれに前記端末本体側に突出するよう設けられ、前記端末本体の前記主面および前記側面の少なくともいずれか一方に係合する突起部を備えることを特徴としている。
【0010】
本発明によれば、遮蔽部材は、端末本体の主面および側面の少なくともいずれか一方に係合する突起部と、端末本体の底面に当接する底板部とにより、端末本体を挟み込むことができる。これにより、遮蔽部材の位置ズレを防止できるので、端末本体に対して遮蔽部材をより安定的に装着することができる。
【0011】
前記側面当接部と前記側部カバー部との間には、前記端末本体側に突出し、前記端末本体の前記主面に係合する段部が形成されていることを特徴としている。
【0012】
本発明によれば、遮蔽部材は、側板部に形成された段部と、端末本体の底面に当接する底板部とで、端末本体を挟み込むことができる。これにより、遮蔽部材の位置ズレを防止できるので、端末本体に対して遮蔽部材をより安定的に装着することができる。
【0013】
また、一対の前記側板部同士の間隔は、前記端末本体の前記側面同士を結ぶ幅寸法よりも小とされ、一対の前記側板部により、前記端末本体を挟持することを特徴としている。
【0014】
本発明によれば、一対の側板部間で端末本体を挟持することで、側板部と端末本体の側面との間に生じる摩擦力を高めることができる。これにより、遮蔽部材の位置ズレを防止できるので、端末本体に対して遮蔽部材をより安定的に装着することができる。
【0015】
また、前記底板部は、一端が一方の前記側板部に連続し、他端が他方の前記側板部に対して接合部材を介して着脱可能となっていることを特徴としている。
【0016】
本発明によれば、一端が一方の側板部に連続し、他端が他方の側板部に対して接合部材を介して着脱可能となっているので、底板部の他端と他方の側板部との接合位置を容易に調整できる。これにより、一対の側板部同士で端末本体を確実に挟持させた状態で装着することができる。したがって、端末本体に対して遮蔽部材をより容易にかつ安定的に装着することができる。
【0017】
また、前記底板部は、伸縮可能な弾性部材により形成されていることを特徴としている。
【0018】
本発明によれば、弾性部材によって側板部同士が互いに接近する方向に付勢されるので、一対の側板部同士で端末本体を確実に挟持させた状態で装着することができる。また、端末本体に対する遮蔽部材の装着安定性もより強くすることができる。
【0019】
また、少なくとも前記上板部には、前記側板部同士を結ぶ方向に交差する方向に連続し、前記上板部を折り畳み可能とする折り目が形成されていることを特徴としている。
【0020】
本発明によれば、上板部を折り目に沿って折り畳むことで、不使用時に遮蔽部材をコンパクトに収納することができる。
なお、このとき、底板部にも同様に折り目を形成して折り畳み可能としてもよいし、底板部を上板部よりも柔軟な材料で形成することによって底板部を容易に折り畳むことのできる構成としてもよい。
【0021】
また、本発明の携帯型電子端末は、上述の遮蔽部材を備えたことを特徴としている。
【0022】
本発明によれば、操作部を遮蔽部材により囲って周囲からの視線を遮ることができるとともに、遮蔽部材を容易にかつ安定的に装着可能な携帯型電子端末とすることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、端末本体の側面のそれぞれに沿うように立ち上がる側板部と、主面から立ち上がる上板部とにより、端末本体の操作部の周囲三方を囲うことができ、周囲からの視線を遮ることができる。
また、遮蔽部材は、端末本体の底面に当接する底板部を備えることにより、端末本体の両側面と主面と底面とを取り囲むように取り付けられるので、端末本体に対して容易にかつ安定的に遮蔽部材を装着することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の第一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第一実施形態にかかる遮蔽部材を備えた携帯型電子端末の斜視図である。
図1に示すように、携帯型決済端末A(請求項の「携帯型電子端末」に相当。)の端末本体10は、筐体11に、クレジットカード等を読み込むカードスロット12と、端末本体10の操作や、クレジットカードの暗証番号、金額等の情報を入力する操作部13と、情報を表示する情報表示部14と、レシート等を印字して出力するプリンタ部15と、を備えている。
【0026】
筐体11は、平面視略長方形状をなしており、長手方向に沿って、操作部13、情報表示部14、プリンタ部15の順に配列されている。
端末本体10は、筐体11において操作部13が配置されている側の端部11aを利用者側から見て手前側に向けて使用される。
【0027】
操作部13は、複数の操作キー13Kを備えている。端末本体10の操作や、クレジットカードの暗証番号、金額等の情報の入力は、利用者が操作キー13Kを押圧操作することで行われる。
【0028】
情報表示部14は、液晶表示パネル等により形成される。情報表示部14は、金額等各種の情報を表示する。
【0029】
プリンタ部15は、例えばサーマルプリンタである。プリンタ部15は、筐体11内に収容されたロール紙に所定の情報を印字して出力する。
【0030】
カードスロット12は、筐体11の端部11a側の主面11fにおいて、幅方向に連続して形成されている。携帯型決済端末Aは、利用者がカードスロット12にクレジットカード等の磁気カードを通すことで、磁気カードの磁気記録部に記憶されたクレジットカード情報等を読み取ることができる。
【0031】
携帯型決済端末Aは、端末本体10に遮蔽部材20Aを備えている。遮蔽部材20Aは、操作部13を構成する複数の操作キー13Kを、端部11a側を除いた三方から囲むように設けられている。
【0032】
図2は、遮蔽部材を備えた携帯型電子端末の側面図であり、
図3は、遮蔽部材を備えた携帯型電子端末を一方の端部側からみた図であり、
図4は、遮蔽部材の斜視図であり、
図5は、遮蔽部材を形成するシート材を展開した状態を示す図である。
図1から
図4に示すように、遮蔽部材20Aは、側板部22,23と、上板部24と、底板部25Aと、を備えている。
【0033】
側板部22,23は、端末本体10の筐体11の側面11c,11dに突き当たる側面当接部22a,23aと、端末本体10の筐体11の主面11fよりも上方に向かって突出して、操作部13に対する側方からの視線を遮る側部カバー部22b,23bと、を一体に備える。
側面当接部22a,23aは、側面視長方形状に形成されている。側面当接部22a,23aは、端末本体10の筐体11の側面11c,11dにおける前後方向の一定長部分に沿うよう設けられている。
側部カバー部22b,23bは、側面視略三角形状に形成されている。側部カバー部22b,23bの前縁部22f,23fは、筐体11の手前側の端部11a側から奥側の端部11b側に向かって、端末本体10の筐体11の主面11fから漸次離間するよう形成されている。また、側部カバー部22b,23bの後縁部22r,23rは、筐体11の手前側の端部11a側から奥側の端部11b側に向かって、端末本体10の筐体11の主面11fに漸次接近するように傾斜して形成されている。
【0034】
上板部24は、側板部22,23の側部カバー部22b,23bにおける後縁部22r,23r同士を連結するように形成されている。上板部24の基端部24bは、端末本体10の筐体11の主面11fに当接するように設けられている。上板部24は、基端部24bから先端部24aに向かって、操作部13の操作キー13K側に傾斜するように設けられる。上板部24は、操作部13に対して奥側(端部11b側)にいる利用者以外の者の視線を遮る。
【0035】
底板部25Aは、端末本体10の筐体11の底面11rに当接している。底板部25Aは、端末本体10の筐体11の底面11rに沿い、側板部22,23同士を連結している。
【0036】
本実施形態において、遮蔽部材20Aは、底板部25Aの一端部25aに、矩形状の固定部26を備えている。固定部26は、側板部22の外側面22gに対し、面ファスナ27(請求項の「接合部材」に相当。)を介して着脱自在に固定される。なお、面ファスナ27に変えて、ボタンやフック等を用いてもよい。
【0037】
遮蔽部材20Aの側板部22,23、上板部24、底板部25A、固定部26は、例えば、芯材の表裏に表皮材を積層して設けることで形成することができる。
芯材としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニール(PVC)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリカーボネート(PC)等の合成樹脂の他、厚紙や、その他の硬質な板状材を用いるのが好ましい。また、表皮材としては、例えば、合成皮革(例えばPVC)や布等からなるシート材を用いるのが好ましい。なお、底板部25Aは、芯材を備えず、表皮材のみから形成することもできる。
【0038】
遮蔽部材20Aは、側板部22,23の後縁部22r,23rに上板部24の両端が接合されている。側板部23の下縁部23dには、底板部25Aの他端部25bが接合され、底板部25Aの一端部25aには、固定部26が設けられている。これにより、
図5に示すように、遮蔽部材20Aは、側板部22、上板部24、側板部23、底板部25A、固定部26が一体に連続して形成されている。
【0039】
遮蔽部材20Aは、
図5に示す展開状態から、
図1から
図4に示したような立体状態に組み立てることが可能となっている。具体的には、
図5に示す展開状態において、側板部22と、上板部24と、側板部23と、底板部25Aと、固定部26との境界部分の折り目Rに沿って折り曲げる。次いで、
図1から
図4に示すように、側板部22と、底板部25Aの一端部25aに設けられた固定部26とを、面ファスナ27を介して接合する。これにより、遮蔽部材20Aは、展開状態から立体状態に組み立てられる。
なお、このとき、側板部22,23を、筐体11の側面11c,11dに押し付けて密着させた状態で、固定部26を上方に引き上げながら面ファスナ27により側板部22に固定するとよい。これにより、底板部25Aおよび固定部26によって、側板部22,23が互いに接近する方向に締め付けられた状態で、筐体11の側面11c,11dに強く密着させることができる。
【0040】
上述したような遮蔽部材20Aによれば、端末本体10の主面11fの両側に隣接する側面11c,11dに沿うように立ち上がる一対の側板部22,23と、側板部22,23同士を連結し、端末本体10の主面11fから立ち上がる上板部24と、により端末本体10の操作部13の周囲三方を囲うことができ、周囲からの視線を遮ることができる。
また、遮蔽部材20Aは、端末本体10の底面11rに当接する底板部25Aを備えることにより、側面11c,11dと主面11fと底面11rとを取り囲むように取り付けられるので、端末本体10に対して容易にかつ安定的に遮蔽部材20Aを装着することができる。
【0041】
また、底板部25Aは、一端が一方の側板部23に連続し、他端が他方の側板部22に対して面ファスナ27を介して着脱可能となっているので、底板部25Aの他端と他方の側板部22との接合位置を面ファスナ27によって容易に調整することができる。これにより、一対の側板部22,23同士で端末本体10を確実に挟持させた状態で装着することができる。したがって、端末本体10に対して遮蔽部材20Aをより容易にかつ安定的に装着することができる。
【0042】
遮蔽部材20Aは、不使用時には折り目Rに沿ってコンパクトに折り畳むこともできる。したがって、不使用時の搬送時等において利便性を確保できる。
【0043】
(第一実施形態の各変形例)
次に、上記第一実施形態の各変形例を示す。
(第一実施形態の第一変形例)
図6は、本発明の第一実施形態の第一変形例としての遮蔽部材を示す斜視図である。
図7は、上記遮蔽部材を備えた携帯型電子端末を、一方の端部側からみた図である。
図6および
図7に示すように、第一実施形態で示した遮蔽部材20Aの側板部22,23に、端末本体10側に突出する突起部30を設けてもよい。
【0044】
突起部30は、例えばゴム系材料、樹脂系材料等からなり、端末本体10の筐体11の主面11fに沿う方向に棒状に連続して形成されている。突起部30は、例えば接着や溶着等により、遮蔽部材20Aの側板部22,23に接合されている。
【0045】
遮蔽部材20Aを筐体11に装着するときには、側板部22,23を端末本体10の筐体11の側面11c,11dに密着させた状態で、突起部30を端末本体10の筐体11の主面11fに当接させる。
これにより、遮蔽部材20Aは、底板部25Aと突起部30とにより端末本体10の筐体11が挟持されるので、端末本体10の筐体11の主面11fに直交する方向への遮蔽部材20Aの位置ずれが抑えられる。また、突起部30を、筐体11の主面11fとの間で高い摩擦力を生じるゴム系材料等によって形成することにより、端末本体10の筐体11の主面11fに沿う方向への遮蔽部材20Aの位置ずれを抑えることもできる。したがって、遮蔽部材20Aを、端末本体10に対してより安定的に装着することができる。
【0046】
また、このような突起部30は、端末本体10の筐体11の主面11fに沿うように設けるのではなく、例えば筐体11の側面11c,11dに形成された溝や凹部に嵌め込むようにしてもよい。また、突起部30は、棒状に連続することなく間欠的に複数個の突起を設けるようにしてもよい。
【0047】
(第一実施形態の第二変形例)
上記第一実施形態の第一変形例では、突起部30を側板部22,23に設けるようにしたが、これに変えて、以下に示すような構成を採用することもできる。
図8は、本発明の第一実施形態の第二変形例としての遮蔽部材を備えた携帯型電子端末を、一方の端部側からみた図である。
図8に示すように、遮蔽部材20Aの側板部22,23は、筐体11の側面11c,11dに突き当たる側面当接部22a,23aの板厚t1よりも、筐体11の主面11fよりも上方に向かって突出する側部カバー部22b,23bの板厚t2の方が大きくなるように設定されている。
側板部22,23は、筐体11の側面11c,11dに対向する側において、側部カバー部22b,23bが側面当接部22a,23aよりも端末本体10側に突出するよう形成されている。側面当接部22a,23aと、側部カバー部22b,23bとの間には、段部32,32が形成されている。
【0048】
遮蔽部材20Aの筐体11に装着するときには、側板部22,23の側面当接部22a,23aを筐体11の側面11c,11dに密着させた状態で、段部32を端末本体10の筐体11の主面11fに当接させる。
これにより、遮蔽部材20Aは、底板部25Aと段部32とにより端末本体10の筐体11が挟持されるので、端末本体10の筐体11の主面11fに直交する方向への遮蔽部材20Aの位置ずれが抑えられる。したがって、遮蔽部材20Aを、端末本体10に対してより安定的に装着することができる。
【0049】
また、遮蔽部材20Aの側板部22,23は、側面当接部22a,23aと、側部カバー部22b,23bとで、材質を異ならせてもよい。例えば、側面当接部22a,23aを硬質のPVC材料で形成し、側部カバー部22b,23bを摩擦抵抗の大きなゴム系材料で形成することもできる。これにより、段部32と筐体11の主面11fとの間で高い摩擦力を生じることができるので、端末本体10の筐体11の主面11fに沿う方向への遮蔽部材20Aの位置ずれを抑えることもできる。したがって、遮蔽部材20Aを、端末本体10に対してより安定的に装着することができる。
【0050】
(第二実施形態)
次に、本発明にかかる遮蔽部材およびそれを備えた携帯型電子端末の第二実施形態について説明する。
図9は、本発明の第二実施形態における遮蔽部材を示す斜視図である。
第一実施形態では、遮蔽部材20Aは、展開状態と立体状態とに変更可能となっていた(
図1〜
図5参照)。
これに対して、第二実施形態では、
図9に示すように、遮蔽部材20Bが予め立体状態をなしている点で、第一実施形態とは異なっている。なお、以下に説明する第二実施形態においては、端末本体10自体の構成等、上記第一実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
図9に示すように、端末本体10の筐体11に設けられる遮蔽部材20Bは、側板部22,23と、上板部24と、底板部25Bと、を備えている。
【0051】
また、遮蔽部材20Bの側板部22,23には、端末本体10の筐体11の側面11c,11dに対向する側に突出する突起部30が設けられてもよい。
【0052】
第二実施形態において、遮蔽部材20Bは、底板部25Bの一端部25fが側板部22の下端部22dに接合され、他端部25gが側板部23の下縁部23dに接合されている。底板部25Bは、側板部22の下端部22dと側板部23の下縁部23dとを互いに接近させる方向に付勢力を発生する、ゴムバンド等の伸縮可能な弾性部材40により形成されている。
ここで、弾性部材40は、前記付勢力を発揮することができるのであれば、例えば、上板部24よりも軟らかい弾性力を有した材料、例えば上板部24のような芯材を有さないPVCシート等により形成してもよい。
また、弾性部材40は、端末本体10の筐体11の端部11aと端部11b(
図1参照)とを結ぶ方向に沿った幅寸法が、側板部22の下端部22d、側板部23の下縁部23dと、同等以下であるのが好ましい。また、底板部25Bは、弾性部材40を複数本並べて形成されてもよい。
【0053】
遮蔽部材20Bの側板部22,23、上板部24は、第一実施形態と同様、例えば、芯材の表裏に表皮材を積層して設けることで形成することができる。
【0054】
遮蔽部材20Bを端末本体10の筐体11に装着しない状態では、側板部22,23の間隔が、端末本体10の筐体11の側面11c,11dを結ぶ方向の幅寸法よりも小さくなるようにするのが好ましい。これにより、後述するようにして遮蔽部材20Bを端末本体10の筐体11に装着したときに、側板部22,23で筐体11を挟持できるので、遮蔽部材20Bを確実に端末本体10の筐体11に装着することができる。
【0055】
また、上板部24には、その一端部24cと他端部24dとの中間部に、その基端部24bと先端部24aとを結ぶ方向に連続する折り目Rを形成することもできる。折り目Rを形成することによって、上板部24を折り目Rに沿って半分に折り畳むことができる。また、遮蔽部材20Bの底板部25Bは、軟らかい材料で形成されているため、底板部25Bも二つに折り畳むことができる。したがって、遮蔽部材20Bは、側板部22と側板部23とが重なるように、コンパクトに折り畳むことができる。なお、遮蔽部材20Bを折り畳む際は、上板部24が側板部22,23の間に配置されるようにしてもよいし、側板部22,23の外側に位置するようにしてもよい。ただし、上板部24が側板部22,23の間に配置されるようにすることで、遮蔽部材20Bをよりコンパクトに折り畳むことができる。
【0056】
遮蔽部材20Bは、側板部22と、上板部24と、側板部23と、底板部25Bとに囲まれた開口部41に、端末本体10の筐体11を挿通させることで端末本体10に装着される。このとき、遮蔽部材20Bは、弾性部材40からなる底板部25Bによって、側板部22,23を互いに接近する方向に付勢される。これにより、遮蔽部材20Bは、端末本体10の筐体11に対して安定的に装着される。
【0057】
第二実施形態に係る遮蔽部材20Bにおいても、第一実施形態と同様に、一対の側板部22,23に沿うように立ち上がる側部カバー部22b,23bと、端末本体10の主面11fから立ち上がる上板部24とにより、端末本体10の操作部13の周囲三方を囲うことができるので、利用者以外の者の視線を遮ることができる。
また、この遮蔽部材20Bは、端末本体10の両側面11c,11dと主面11fと底面11rとを取り囲むように取り付ければ良いので、端末本体10への取付を容易に行うことができる。また、遮蔽部材20Bは、一対の側板部22,23と、底板部25Bとが、端末本体10の両側面11c,11dと底面11rとに当接するので、端末本体10に対して安定的に装着することができる。
したがって、端末本体10に対して遮蔽部材20Bを容易かつ安定的に装着できる。
【0058】
また、弾性部材40によって側板部22,23同士が互いに接近させる方向に付勢されるので、一対の側板部22,23同士で端末本体10を挟持することができる。これによって、遮蔽部材20Bの位置ずれを防止することができるので、端末本体10に対して遮蔽部材20Bをより安定的に装着することができる。
【0059】
また、上板部24には、側板部22,23同士を結ぶ方向に直交する方向に連続し、上板部24を折り畳み可能とする折り目Rを備えているので、上板部24を折り目Rに沿って折り畳むことで、不使用時に遮蔽部材20Bをコンパクトに折り畳むことができる。
【0060】
(第三実施形態)
図10は、本発明の第三実施形態における遮蔽部材を示す斜視図である。
次に、本発明にかかる遮蔽部材およびそれを備えた携帯型電子端末の第三実施形態について説明する。
第三実施形態では、
図10に示すように、遮蔽部材20Cが予め立体状態をなしている点で、第一実施形態とは異なっている。なお、以下に説明する第三実施形態においては、端末本体10自体の構成等、第一実施形態および第二実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
図10に示すように、端末本体10の筐体11に装着される遮蔽部材20Cは、側板部22,23と、上板部24と、底板部25Cと、を備えている。
【0061】
また、遮蔽部材20Cの側板部22,23には、端末本体10側に突出する突起部30を設けてもよい。
【0062】
第三実施形態において、遮蔽部材20Cは、底板部25Cの一端部25sおよび他端部25tが側板部22,23の下端部22d,23dに対して高周波溶着等によって接合されている。
【0063】
遮蔽部材20Cの側板部22,23、上板部24、底板部25Cは、第一実施形態と同様に、例えば、芯材の表裏に表皮材を積層して設けることで形成することができる。
【0064】
ここで、遮蔽部材20Cを端末本体10に装着しない状態では、側板部22,23の間隔が、端末本体10の筐体11の側面11c,11dを結ぶ方向の幅寸法よりも小さくなるようにするのが好ましい。これにより、遮蔽部材20Cを端末本体10の筐体11に装着したときに、側板部22,23で端末本体10の筐体11を挟持することができる。
さらに言えば、側板部22,23は、遮蔽部材20Cを筐体11に装着して側板部22,23で端末本体10を挟持したときに、側板部22,23が端末本体10の筐体11の外方に膨らむ方向に撓むように側板部22,23の間隔を設定するのが好ましい。これにより、遮蔽部材20Cを、より確実に端末本体10の筐体11に装着することができる。
【0065】
また、上板部24には、その一端部24cと他端部24dとの中間部に、その基端部24bと先端部24aとを結ぶ方向に連続する折り目Rが形成されている。
さらに、底板部25Cには、その一端部25sと他端部25tとの中間部に、筐体11の手前側の端部11aと奥側の端部11b(
図1参照)とを結ぶ方向に連続する折り目Rを形成することもできる。
これらの折り目Rを形成することによって、上板部24および底板部25Cをそれぞれ折り目Rに沿って半分に折り畳むことができる。これによって、遮蔽部材20Cは、側板部22と側板部23とが重なるように、コンパクトに折り畳むことができる。なお、遮蔽部材20Cを折り畳む際は、上板部24および底板部25Cが側板部22,23の間に配置されるようにしてもよいし、上板部24または底板部25Cが側板部22,23の間に配置されるようにしてもよい。ただし、上板部24および底板部25Cが側板部22,23の間に配置されるようにすることで、遮蔽部材20Cをよりコンパクトに折り畳むことができる。
【0066】
遮蔽部材20Cは、側板部22と、上板部24と、側板部23と、底板部25Cとに囲まれた開口部41に、端末本体10の筐体11を挿通させ、側板部22,23を端末本体10の筐体11の側面11c,11dに密着させることで、端末本体10に装着される。
【0067】
上述した第三実施形態に係る遮蔽部材20Cにおいても、第一実施形態および第二実施形態と同様に、一対の側板部22,23に沿うように立ち上がる側部カバー部22b,23bと、端末本体10の主面11fから立ち上がる上板部24とにより、端末本体10の操作部13の周囲三方を囲うことができるので、利用者以外の者の視線を遮ることができる。
また、この遮蔽部材20Cは、端末本体10の両側面11c,11dと主面11fと底面11rとを取り囲むように取り付ければ良いので、端末本体10への取付を容易に行うことができる。また、遮蔽部材20Cは、一対の側板部22,23と、底板部25Cとが、端末本体10の両側面11c,11dと底面11rとに当接するので、端末本体10に対して安定的に装着することができる。
したがって、端末本体10に対して遮蔽部材20Cを容易かつ安定的に装着できる。
【0068】
また、一対の側板部22,23同士の間隔が、端末本体10の幅寸法よりも小とされ、一対の側板部22,23間で、端末本体10を挟持することで、側板部22,23と端末本体10の側面11c,11dとの間に生じる摩擦力を高めることができる。これにより、遮蔽部材20Cが位置ズレするのを防止することができるので、端末本体10に対して遮蔽部材20Cをより安定的に装着することができる。
【0069】
また、上板部24および底板部25Cには、側板部22,23同士を結ぶ方向に直交する方向に連続し、上板部24および底板部25Cを折り畳み可能とする折り目Rが形成されているので、不使用時に遮蔽部材20Cをコンパクトに折り畳むことができる。
【0070】
なお、第三実施形態において、底板部25Cを、上板部24等と同様に、芯材の表裏に表皮材を積層して設けた材料からなるようにしたが、これに限らない。底板部25Cは、芯材を備えない表皮材や、布等、上板部24よりも柔軟な材料で形成することもできる。その場合、底板部25Cは、折り目Rを形成せずとも折り畳むことが可能となる。
【0071】
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、端末本体10は、いかなる構成のものであってもよい。
また、遮蔽部材20A,20B,20Cの側板部22,23の側面視形状や、上板部24の傾斜角度等は、本発明の趣旨の範囲内であれば、いかなる構成のものとしてもよい。
また、折り目Rについては、遮蔽部材20A,20B,20Cおよび遮蔽部材20A,20B,20Cを構成する上板部24や底板部25C等を折り畳み可能する構成であれば、いかなる構成のものとしてもよい。したがって、例えば、折り目Rは、芯材を分断することで形成されてもよいし、他の部分よりも薄肉にすることで形成されてもよい。また、折り目Rは、例えば、断面U字状またはV字状の溝により形成されてもよい。
【0072】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。