(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記加熱工程では、前記撤去対象範囲内の前記硬化体の温度を100℃以上250℃未満に維持した状態で、50分以上加熱することを特徴とする、請求項1に記載のコンクリート破砕方法。
【背景技術】
【0002】
コンクリート構造物の補修では、コンクリートの劣化した部分を撤去した後、この撤去箇所に新たなコンクリート(補修材)を打設する方法が行われている。
また、例えば、道路橋のジョイント等のように、コンクリートに固定された部材の補修(交換)は、ジョイント固定用のコンクリート硬化体を破砕した後、新たな固定用のコンクリートを打設している。
【0003】
なお、供用中の道路構造物に対して補修の必要が生じた場合には、交通渋滞の発生を回避するために夜間や休日等の比較的交通量の少ない時間帯に交通規制(通行止めや車線規制等)を行い、所定の時間内に補修工事を行うのが一般的である。
また、道路以外であっても、時間的制限が課される工事は多数ある。例えば、鉄道の補修工事では、終電から始発までの深夜の時間帯に実施するのが一般的であり、また、住宅に隣接した工事では、住民の多くが帰宅している時間を避けて昼間に作業を行うのが一般的である。
【0004】
コンクリートの一部を破砕する際には、ブレーカー、コンクリートカッターまたはウォータージェット等(以下、「ブレーカー等」という)を利用するのが一般的である。
ところが、ブレーカー等を利用したコンクリートの破砕作業は、コンクリートへの打撃音(切削音)やコンプレッサーや発電機等の機械音による騒音が伴うため、短時間で行うのが望ましい。
【0005】
そのため、特許文献1には、撤去対象のコンクリート硬化体を脆弱化させてから破砕・撤去する補修方法が開示されている。特許文献1に記載の補修方法は、コンクリートの撤去対象部分を1分当たり7.5℃の割合で昇温させることで300℃になるまで加熱する。コンクリートを300℃以上に加熱すると、コンクリートの内部の水分が水蒸気となって膨張するため、水蒸気の圧力により撤去対象部分のコンクリートにクラックが生じる。そのため、特許文献1の補修方法によれば、撤去対象領域がクラックにより脆弱化されて、破砕する作業に要する時間の短縮化を図ることができる。
【0006】
なお、普通コンクリートは所定の強度を発現するまでに時間を要する。そのため、時間的制限がある中でコンクリート構造物の補修や新設を行う場合には、打設後3時間程度で24N/mm
2以上の圧縮強度を発現する超速硬コンクリート(いわゆるジェットコンクリート)を用いることがある。
【0007】
超速硬コンクリートは、必要な強度を発現した後も、水和反応が収束するまで強度が増加し続けるため、圧縮強度が高い(例えば、材齢28日強度が60N/mm
2)。
また、超速硬コンクリートは、水和反応により多量のエトリンガイトが析出されるが、このエトリンガイトの析出により膨張することで、コンクリート硬化体の緻密化が進行する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
超速硬コンクリートのような緻密なコンクリート硬化体に対して特許文献1の補修方法を採用すると、加熱により生じたコンクリート内部の水蒸気の逃げ場がないために、水蒸気の圧力による爆裂が生じて、コンクリート片が飛散するおそれがある。
また、特許文献1の補修方法は、加熱によりコンクリートを脆弱化させるため、コンクリートと置換した補修材の強度が発現するのを待ってから補修対象のコンクリート部材の使用を再開する必要がある。ところが、時間的制約のある補修工事において特許文献1の補修方法を採用すると、時間内に補修材の強度発現まで完了しないおそれがある。
【0010】
このような観点から、本発明は、超速硬コンクリートからなるコンクリート硬化体を安全かつ簡易に破砕(切削)することができ、なおかつ、時間的制約がある工事個所においても採用することが可能なコンクリート破砕方法および道路構造物の補修方法を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために、本発明のコンクリート破砕方法は、超速硬コンクリートの硬化体の撤去対象範囲を加熱する加熱工程と、前記撤去対象範囲内の前記硬化体を破砕する破砕工程とを備えており、前記加熱工程では200℃以上250℃未満の加熱手段により50分以上、好ましくは80分以上、より好ましくは190分以上加熱することとしている。
なお、前記加熱工程では、前記撤去対象範囲の前記硬化体の温度を100℃以上250℃未満の範囲内、好ましくは150℃程度に維持した状態で、50分以上、好ましくは80分以上、より好ましくは190分以上加熱するのが望ましい。
【0012】
かかるコンクリート破砕方法によれば、超速硬コンクリートの硬化体(超速硬コンクリート硬化体)内のエトリンガイトの水分子を加熱により脱水させることで当該エトリンガイトを消失させ、ひいては、撤去対象範囲内の超速硬コンクリート硬化体の強度を低下させることができる。超速硬コンクリート硬化体の強度を低下させることで、超速硬コンクリート硬化体の破砕(切削)に要する時間を短縮することができる。
なお、超速硬コンクリート硬化体は、水和反応により析出されたエトリンガイト(3CaO・Al
2O
3・3CaSO
4・32H
2O)により強度が増加するため、エトリンガイトを消失させれば、超速硬コンクリート硬化体の強度を低減させることができる。
また、本発明のコンクリート破砕方法は、加熱手段の温度を250℃未満にしているため、超速硬コンクリート硬化体が300℃に加熱されることがない。そのため、超速硬コンクリート硬化体の内部の水分が、爆裂を引き起こす程度の高圧な水蒸気になることがない。
【0013】
本発明の第一の道路補修方法は、超速硬コンクリートの硬化体の撤去対象範囲を200℃以上250℃未満の加熱手段により50分以上加熱する加熱工程と、前記撤去対象範囲内の前記硬化体を破砕および撤去する破砕工程と、前記硬化体の撤去部分に補修材を充填する充填工程とを備えることとしている。
【0014】
また、本発明の第二の道路補修方法は、超速硬コンクリートの硬化体の撤去対象範囲を200℃以上250℃未満の加熱手段により50分以上加熱する加熱工程と、前記加熱手段を撤去する加熱停止工程と、前記加熱停止工程から所定時間経過した後に前記撤去対象範囲内の前記硬化体を破砕および撤去する破砕工程と、前記硬化体の撤去部分に補修材を充填する充填工程とを備えることとしている。
【0015】
かかる道路補修方法によれば、超速硬コンクリート硬化体内のエトリンガイトを加熱により消失させることで、超速硬コンクリート硬化体の強度を低下させることができる。超速硬コンクリート硬化体は、加熱工程により内部のエトリンガイトが消失するのみで、亀裂等が生じることなく形状を維持されているため、一時的に道路を開放することが可能となる。そのため、時間的な制約がある道路の補修工事において、加熱工程と破砕工程とを異なる日に分けて施工することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のコンクリート破砕方法および道路補修方法によれば、超速硬コンクリートからなるコンクリート硬化体を安全かつ簡易に破砕することができ、なおかつ、時間的制約がある場合であっても補修工事を実施することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本実施形態では、一例として、老朽化あるいは破損した道路用のジョイント(伸縮装置)1を補修(交換)する場合について説明する。はじめに、ジョイント1の構造について説明し、その後、ジョイント1の補修の手順について説明する。
図1(a)に示すように、ジョイント1は、隣り合う床版2,2の端部同士に跨って配設されている。ジョイント1は、隣り合う床版2,2同士の隙間3の上面を覆うように配設されている。
【0019】
床版2の端部には、上面が一般部21よりも低い段差部22が形成されている。隣り合う床版2,2の端部同士を突き合わせると、両段差部22,22により凹字状の凹溝23が形成される。ジョイント1は、この凹溝23内に配設されるとともに、凹溝23に充填された超速硬コンクリートの硬化体4により固定されている。なお、段差部22には、図示しない接続筋が突設されていて、硬化体4と床版2とが接続筋を介して一体化されている。
【0020】
本実施形態のジョイント1は、一対のジョイント本体11,11とシール材12とアンカー13,13,…とを備えている。
ジョイント本体11は、鋼製部材からなり、
図1(b)に示すように、他方のジョイント本体11側の端部に凹凸が形成されている。ジョイント本体11の凹凸は、凹部11aと凸部11bが同一形状を呈しており、ジョイント本体11同士を突き合わせた状態で、互いの凹部11aと凸部11bが噛み合うように構成されている。本実施形態では、平面視台形状の凹凸が形成されているが、ジョイント本体11の端部に形成される凹凸の形状は限定されるものではなく、例えば、三角形状であってもよい。
【0021】
シール材12は、
図1(a)に示すように、ジョイント本体11,11同士の突き合わせ部の下面に貼着されていて、ジョイント本体11,11同士の隙間および床版2,2同士の隙間3を覆っている。
本実施形態のシール材12は、断面視門型状を呈しているが、シール材12の形状は限定されるものではなく、例えば平板状であってもよい。
また、シール材12を構成する材料は限定されるものではないが、伸縮性を備えた樹脂であるのが望ましい。
【0022】
アンカー13は、ジョイント本体11の背面(他方のジョイント本体11の反対側の面)に突設されている。
ジョイント1は、アンカー13が硬化体4に埋設されることで固定されている。
本実施形態のアンカー1は異形鉄筋により形成されているが、アンカー13を構成する材料は異形鉄筋に限定されるものではなく、例えばプレート状部材であってもよい。また、ジョイント1は、必ずしもアンカー1を備えている必要はなく、例えば、アンカー13に代えて図示しない接続筋に取り付ける取付部材を備えていてもよい。
【0023】
なお、床版2の一般部21の上面には、所定の厚さの舗装5が積層されている。ジョイント1および硬化体4の上面は、舗装5の上面と面一になっている。
なお、舗装5を構成する材料は限定されるものではなく、例えばアスファルト舗装やコンクリート舗装等であってもよい。
また、舗装5の層厚は限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
【0024】
ジョイント1の補修は、硬化体4を撤去して、ジョイント1を交換した後、ジョイントの周囲に補修材(超速硬コンクリート)を打設することにより行う。
本実施形態では、交通量が少ない時間帯(例えば、夜間)において、交通規制をした状態で補修作業を実施するとともに、交通量が多い時間帯では補修作業を中断して交通規制を解除することができるように作業を進行させる。
ジョイント1は、超速硬コンクリートの硬化体4により両床版2,2に固定されているため、ジョイント1を補修する際には、硬化体4を除去する。
【0025】
本実施形態の道路補修方法は、
図2に示すように、第一の準備工程S1、加熱工程Sと、加熱停止工程S3、第二の準備工程S4、破砕工程S5および充填工程S6を備えている。
第一の準備工程S1では、道路の交通規制を行い、補修工事の作業エリアを確保する。本実施形態では、
図1(b)に示すように、2車線道路のうちの一方の車線(撤去対象範囲A1を含む車線)に対して交通規制を行い、他方の車線(撤去対象範囲A1を含まない車線)は道路を開放しておく。
【0026】
加熱工程S2は、ジョイント1の周囲の硬化体4の撤去対象範囲を加熱手段6により加熱する工程である。
本実施形態では、200℃以上250℃未満の温度に加熱された加熱手段6を、
図3(a)に示すように、補修(撤去)対象範囲A1の上面に載置することで加熱する。
【0027】
図1(a)および(b)に示すように、本実施形態では、加熱手段6として電熱線62が内部に配線された鋼板61を使用する。
加熱手段6(電熱線62)は、発電機63に送電線64を介して接続されており、発電機63から送電された電力により加熱される。本実施形態では、発電機63を交通規制中の道路上に設置しているが、発電機63の設置個所は限定されるものではなく、例えば、トラック等の車両に上載されていてもよいし、道路脇に設置されていてもよい。
【0028】
鋼板61は、撤去対象範囲A1の表面積(硬化体4の上面の面積)よりも小さい面積を有していて、ここでは、撤去対象範囲A1の外周と鋼板62の外周との間に隙間を有している。なお、鋼板61は、撤去対象範囲A1の表面積以上の面積を有していて、撤去対象範囲A1の全面を覆ってもよい。
なお、加熱手段6の構成は限定されるものではない。例えば、本実施形態では、撤去対象範囲A1上に載置する加熱手段6を採用したが、硬化体4を削孔することにより形成された孔に挿入する棒状の加熱手段を使用してもよい。
【0029】
本実施形態では、撤去対象範囲A1内の硬化体4の温度が、全体的に100℃以上250℃未満の範囲内となるように加熱する。
なお、加熱時間は50分以上であれば限定されるものではないが、本実施形態では、硬化体4の底部の温度が100℃以上を維持した状態で50分以上加熱できるようにする。すなわち、加熱手段6による加熱時間は、加熱手段6が200℃以上になるまでの時間と、硬化体4の底部が100℃以上に加熱されるまでの時間と、同底部の温度が100℃以上を維持した状態で加熱する時間とを加えた時間とする。
なお、必要に応じて、温度計を設置して、硬化体4の内部(底部)の温度を測ってもよい。
加熱工程S2を実施することにより、硬化体4内のエトリンガイトの水分子を加熱により脱水させて、エトリンガイトを消失させている。
【0030】
加熱停止工程S3は、撤去対象範囲A1から加熱手段6を撤去する工程である。
本実施形態では、撤去対象範囲A1の硬化体4を所定時間加熱したら、加熱手段6を撤去して、交通規制を解除する。
なお、交通規制の解除は、必要に応じて実施すればよい。
【0031】
第二の準備工程S4は、道路の交通規制を行い、補修工事の作業エリアを確保する工程である。交通規制は、第一の準備工程S1において規制した車線と同じ車線に対して実施する。
なお、第二の準備工程S4は、加熱停止工程S3において、交通規制を解除した場合に実施する。そのため、加熱停止工程S3において交通規制を解除しない場合には、第二の準備工程S4は省略する。
【0032】
破砕工程S5は、
図3(b)に示すように、撤去対象範囲A1内の硬化体4を破砕および撤去する工程である。
本実施形態では、加熱停止工程S3から所定時間経過した後(道路を一旦開放した後)に破砕工程S4を実施するが、破砕工程S4を実施するタイミングは限定されない。
硬化体4の破砕はコンクリートブレーカー7を利用して人力により行う。なお、硬化体4を破砕するための手段は限定されなく、例えば、ウォータージェットを採用してもよい。
硬化体4を破砕することにより発生したガラは撤去する。また、硬化体4を撤去したら、
図4(a)に示すように、露出したジョイント1を新しいジョイント1aに交換する。
【0033】
充填工程S6は、
図4(b)に示すように、硬化体4の撤去部分に補修材8を充填する工程である。
補修材8は、交換したジョイント1aと床版2及び舗装5との隙間に充填する。
補修材8を構成する材料は限定されないが、本実施形態では、超速硬コンクリートを採用する。また、補修材8の打設に伴い、必要に応じて鉄筋を配筋してもよい。
補修材8を所定の強度が発現するまで養生したら、交通規制を解除する。
【0034】
以上、本実施形態の道路補修方法(コンクリート破砕方法)によれば、超速硬コンクリートの硬化体4内のエトリンガイトの水分子を加熱により脱水させることで当該エトリンガイトを消失させ、ひいては、撤去対象範囲A1内の硬化体4の強度を低下させることができる。
硬化体4の強度を低下させれば、硬化体4の破砕に要する時間を短縮することができる。そのため、硬化体4の破砕に伴う騒音や振動等が発生する時間を最小限に抑えることで、周辺環境への悪影響を最小限に抑制することができる。
なお、硬化体4は、水和反応により析出されたエトリンガイト(3CaO・Al
2O
3・3CaSO
4・32H
2O)により強度が増加するため、エトリンガイトを消失させれば、超速硬コンクリート硬化体の強度を低減させることができる。
【0035】
また、本実施形態の道路補修方法(コンクリート破砕方法)は、加熱手段6の温度を250℃未満に設定しているため、硬化体4が300℃に加熱されることがない。そのため、硬化体4の内部の水分が亀裂等を引き起こす程度の高圧な水蒸気になることがない。したがって、加熱後の道路を一時的に開放することが可能となり、時間的な制約がある道路の補修工事において、加熱工程S2と破砕工程S5とを異なる日に分けて施工することができる。
さらに、加熱工程S2では、撤去対象範囲A1内の硬化体4の全体に対して、所定の温度で所定時間加熱するため、硬化体4の破砕が比較的容易である。
【0036】
ここで、超速硬コンクリートの硬化体4を加熱することで、硬化体4の強度が低下することを確認するために実施した実証実験結果について説明する。
本実験では、超速硬コンクリートにより製造した円柱供試体に対して、105℃、200℃、300℃の乾燥炉で加熱した後、各供試体の圧縮強度を測定することで、超速硬コンクリートの硬化体の加熱による強度の変化を測定した。
圧縮強度試験は、JISA1108に準拠して実施した。
圧縮強度試験の結果を加熱温度(105℃、200℃、300℃)毎に
図5(a)〜(c)に示す。
なお、供試体の製造に利用してコンクリートの配合は表1に示す通りである。
【0038】
図5(a)に示すように、加熱温度が105℃の場合は、圧縮強度が50%以下に低下させるまでに24時間加熱する必要がある結果となった。したがって、道路工事等、時間的制約がある補修工事においては、加熱温度が105℃では工事に支障をきたしてしまう。
一方、加熱温度が200℃の場合は、
図5(b)に示すように、50分加熱することで、圧縮強度が50%以下にまで低下した。したがって、200℃で加熱すれば、時間的制約がある場合であっても、十分に採用することができる。また、加熱温度が200℃の場合、加熱時間が300時間を経過した場合であっても、10N/mm
2以上の圧縮強度を維持している。したがって、必要な加熱時間により硬化体を加熱することで圧縮強度を低下させた場合であっても、一時的に道路を解放することが可能であることがわかる。
さらに、加熱温度が300℃の場合は、
図5(c)に示すように、圧縮強度が急激に低下し、加熱時間50分程度で爆裂が生じる結果となった。したがって、300℃以上で加熱すること、硬化体4に爆裂が生じるおそれがある。
以上の結果、200℃以上の加熱手段により50分以上加熱することで、超速硬コンクリートの硬化体4の圧縮強度を低下させることが可能であることがわかる。また、硬化体4の爆裂を回避するためには、加熱手段の温度を250℃未満に設定するのが望ましい。
【0039】
以上、本発明の実施形態について説明したが本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
前記実施形態では、ジョイントの補修について説明したが、本発明のコンクリート破砕方法および道路補修方法が適用可能な対象物は限定されるものではなく、例えば、超速硬コンクリートからなる舗装の補修に採用してもよい。
【0040】
本発明のコンクリート破砕方法は、道路の補修工事に限定されるものではなく、超速硬コンクリートにより構築されたあらゆるコンクリート構造物の解体・補修に採用することができる。
加熱工程で使用する加熱手段は、硬化体4の部材厚や性状等に応じて適宜設定すればよい。
前記実施形態では、硬化体4の全体を加熱する場合について説明したが、硬化体4を複数層に分けて、各層毎に加熱および破砕を繰り返してもよい。