(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記伸縮キャリッジの伸縮経路が、基板保持ステーションが連通可能に搬送チャンバに連結されるときに通る、前記搬送チャンバの開口を通る入口/出口の軸に交差する請求項1記載の半導体処理装置。
前記少なくとも1つの移送ロボットおよび前記伸縮キャリッジが、前記密閉可能なチャンバ内での前記伸縮キャリッジの位置決めが、基板の取り出しおよび配置のための前記少なくとも1つの移送アームの位置決めから実質的に独立してもたらされるように構成される請求項1記載の半導体処理装置。
前記半導体処理装置が、前記密閉可能なチャンバ内で前記伸縮キャリッジを位置決めするために、前記伸縮キャリッジと係合するように構成される運動学的位置付け機構をさらに備える請求項1記載の半導体処理装置。
前記半導体処理装置が、制御装置および前記制御装置に接続される1つまたは複数のセンサをさらに備え、前記1つまたは複数のセンサは、前記密閉可能なチャンバ内で前記伸縮キャリッジを感知するように配置および構成され、前記制御装置は、前記1つまたは複数のセンサからの信号に基づき、前記密閉可能なチャンバ内での前記伸縮キャリッジの位置を決定するように構成される請求項1記載の半導体処理装置。
前記半導体処理装置が、制御装置および前記制御装置に接続される1つまたは複数のセンサをさらに備え、前記1つまたは複数のセンサは、前記少なくとも1つの移送ロボットにより運搬される前記密閉可能なチャンバ内の基板を感知するように配置および構成され、前記制御装置は、前記少なくとも1つの移送ロボットによる前記基板の搬送中に、ウェハの自動的なセンタリングをもたらすように構成される請求項1記載の半導体処理装置。
前記少なくとも1つの搬送モジュールが、連続して接続される伸縮部材を有する多段伸縮キャリッジと、各伸縮部材に割り当てられる駆動モータを有する駆動システムとを含む請求項1記載の半導体処理装置。
前記少なくとも1つの搬送ロボットが、共通の駆動スピンドルを有する駆動セクションと、前記共通の駆動スピンドルに取り付けられる複数の搬送アームとをさらに備える請求項1記載の半導体処理装置。
前記密閉可能なチャンバが、密閉可能なポートを形成するスロットバルブを含み、前記スロットバルブが、対の処理モジュールおよび単一の処理モジュールの1つまたは複数を、前記密閉可能なチャンバに連通可能に連結させるように配置される請求項1記載の半導体処理装置。
前記スロットバルブが、前記密閉可能なチャンバの長手方向の端部間に置かれる地点で、前記密閉可能なチャンバからの基板入口または出口を設けるように配置される請求項19記載の半導体処理装置。
前記半導体処理装置が、大気モジュールと、前記密閉可能なチャンバとは分離し異なる基板搬送トンネルとをさらに備え、前記基板搬送トンネルが、前記密閉可能なチャンバから前記基板搬送トンネルを通って前記大気モジュールまでの基板通路を提供するために、前記密閉可能なチャンバに連通可能に連結される請求項1記載の半導体処理装置。
前記密閉可能なチャンバが、少なくとも2つのチャンバモジュール間での基板の受け渡しを可能にするために、互いに対して連通可能に連結される少なくとも2つのチャンバモジュールを含む請求項1記載の半導体処理装置。
前記伸縮キャリッジに接続され、前記伸縮キャリッジの延伸および後退方向に略直角な方向に前記伸縮キャリッジを移動させるように構成されているZ軸駆動部をさらに備える請求項26記載の半導体処理装置。
前記伸縮キャリッジに取り付けられ、前記伸縮キャリッジの延伸および後退方向に略直角な方向に前記少なくとも1つの移送ロボットを移動させるように構成されているZ軸駆動部をさらに備える請求項26記載の半導体処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、開示される実施形態の一態様による処理装置の概略図である。開示される実施形態の態様は、図面に関連して説明されるが、開示される実施形態の態様は、多くの形態で具体化され得ることが理解されるべきである。加えて、任意の適切なサイズ、形状、または種類の、構成要素または材料が使用され得る。
【0009】
例えば半導体ツールステーションなどの処理装置100が、開示される実施形態の態様にしたがって示されている。図には半導体ツールステーションが示されているが、本明細書で説明される、開示される実施形態の態様は、ロボットマニピュレータを使用する任意のツールステーションまたは用途に適用可能である。この例において、処理装置100は線形に配置されるツールとして示されているが、開示される実施形態の態様は、任意の適切なツールステーションに適用され得る。装置100は、大まかには、大気前端部101、少なくとも1つの真空ロードロック102A、102Bおよび真空後端部103を含む。少なくとも1つの真空ロードロックは、任意の適切な配置で前端部101および/または後端部130の任意の適切なポートまたは開口に連結され得る。例えば、一態様において1つまたは複数のロードロック102A、102Bは、
図1Bに見られ得るように、共通の水平面に隣り合う配置で配置され得る。別の態様において1つまたは複数のロードロックは、少なくとも2つのロードロック102A、102B、102C、102Dが行(例えば、水平面において離間されている)および列(例えば、垂直面において離間されている)に配置されるような、グリッド形式で配置され得る。さらに別の態様において1つまたは複数のロードロックは、
図1Dおよび1Eに示されるような、単一の一列に並んだロードロック102A、102Bであり得る。さらに別の態様において少なくとも1つのロードロック102A、102B、102C、102Dは、
図1Fおよび1Gに示されるように、一列に並んで積み重ねられた配置で配置され得る。ロードロックは搬送チャンバ125の2つの側面100S1、100S2に図示されているが、別の態様において1つまたは複数のロードロックは、搬送チャンバ125の単一の側面に配置されてもよいし、1つまたは複数の端部100E1、100E2に配置されてもよいことが理解されるべきである。少なくとも1つのロードロックはそれぞれ、基板がそれぞれのロードロック内の適切な支持体上に保持される1つまたは複数のウェハ/基板載置面WRPも含み得る。別の態様において、ツールステーションは、任意の適切な構成を有し得る。前端部101、少なくとも1つのロードロック102A、102B、および後端部103のそれぞれの部品は、例えばクラスタ化されたアーキテクチャ制御のような、任意の適切な制御アーキテクチャの一部であってもよい制御装置110に接続され得る。制御システムは、その開示内容の全てが、参照により本明細書に組み込まれる、2011年3月8日に発行された、「Scalable Motion Control System」と題された、米国特許第7,904,182号明細書に記載されたもののような、主制御装置、クラスタ制御装置および自律型遠隔制御装置を有する閉ループ制御装置であってもよい。他の態様では、任意の適切な制御装置および/または制御システムが利用されてもよい。
【0010】
一態様において、前端部101は、大まかには、ロードポートモジュール105、および、例えばイクイップメントフロントエンドモジュール(equipment front end module)(EFEM)のようなミニエンバイロメント106を含む。ロードポートモジュール105は、300mmロードポート、前開き型または底開き型ボックス/ポッドおよびカセットの、SEMI規格E15.1、E47.1、E62、E19.5またはE1.9に適合した、ボックスオープナー/ローダーツール標準(BOLTS)インターフェースであってもよい。別の態様において、ロードポートモジュールは、200mmウェハ/基板インターフェース、450mmウェハ/基板インターフェースとして構成されてもよいし、例えばより大きいかより小さい半導体ウェハ/基板、平面パネルディスプレイ用の平面パネル、ソーラーパネル、レチクルまたは他の任意の適切な物など、他の任意の適切な基板インターフェースとして構成されてもよい。
図1には3つのロードポートモジュール105が示されているが、別の態様においては、任意の適切な数のロードポートモジュールが前端部101内に組み込まれてもよい。ロードポートモジュール105は、オーバーヘッド型搬送システム、自動搬送車、有人搬送車、レール型搬送車、または他の任意の適切な搬送手段から、基板キャリアまたはカセットCを受容するように構成されていてもよい。ロードポートモジュール105は、ロードポート107を通じて、ミニエンバイロメント106と接合してもよい。ロードポート107は、基板カセットとミニエンバイロメント106との間で、基板の通過を可能にしてもよい。ミニエンバイロメント106は一般に、本明細書に記載される開示される実施形態の1つまたは複数の態様を組み込んでもよい、任意の適切な移送ロボット108を含む。一態様においてロボット108は、例えば、それらの開示内容の全てが、参照により本明細書に組み込まれる、1999年12月14日に発行された米国特許第6,002,840号明細書、2013年4月16日に発行された米国特許第8,419,341号明細書、2010年1月19日に発行された米国特許第7,648,327号明細書に記載されたもののような、走路搭載型ロボットであってもよい。別の態様においてロボット108は、後端部103に関して本明細書に記載されるものと実質的に同様のものであってもよい。ミニエンバイロメント106は、複数のロードポートモジュール間での基板移送のための、制御されたクリーンゾーンを提供してもよい。
【0011】
少なくとも1つの真空ロードロック102A、102Bは、ミニエンバイロメント106と後端部103との間に位置付けられて、ミニエンバイロメント106および後端部103に接続されてもよい。別の態様においては、ロードポート105が少なくとも1つのロードロック102A、102Bまたは搬送チャンバ125に実質的に直接連結されてもよく(
図1Hおよび1I参照)、この場合基板キャリアCは、処理チャンバ125の真空へとポンプダウンされ、基板は基板キャリアCとロードロックまたは処理チャンバとの間で直接移送される。この態様において基板キャリアCは、搬送チャンバの処理用真空が基板キャリアC内に延びるようにロードロックとして機能し得る。理解され得るように、基板キャリアCが適切なロードポートを通してロードロックに実質的に直接連結される場合、基板キャリアCへ、および基板キャリアCから基板を移送するために、任意の適切な移送装置がロードロック内に設けられてもよい。本明細書において使用される真空という用語は、基板が処理される、10
-5Torr以下などの高真空を意味してもよいことに留意する。少なくとも1つのロードロック102A、102Bは一般に、大気および真空スロットバルブを含む。ロードロック102A、102B(ならびに処理ステーション130用)のスロットバルブは、大気前端部から基板をロードした後に、ロードロック内を排気するために、および窒素のような不活性ガスを用いてロック内を排出するときに搬送チャンバ内の真空を維持するために使用される、環境の隔離を提供し得る。本明細書に記載されるように、処理装置100のスロットバルブは、少なくとも、処理ステーション130および搬送チャンバ125に連結されるロードロック102A、102Bへ、および処理ステーション130および搬送チャンバ125に連結されるロードロック102A、102Bからの基板の移送に対応するために、同一平面に位置付けられても垂直に積み重ねられる異なる平面に位置付けられてもよく、同一平面に位置付けられたスロットバルブと垂直に積み重ねられる異なる平面に位置付けられたスロットバルブとの組み合わせであってもよい。また少なくとも1つのロードロック102A、102Bは、基板の基準を、処理に望ましい位置に調整するためのアライナを含んでいてもよいし、他の任意の適切な基板計測装置を含んでいてもよい。別の態様において真空ロードロックは、処理装置の任意の適切な場所に位置付けられてもよく、任意の適切な構成を有していてもよい。
【0012】
真空後端部103は一般に、搬送チャンバ125、1つまたは複数の処理ステーション1130S、130T(本明細書においては概して処理ステーション130という)および、本明細書に記載される開示される実施形態の1つまたは複数の態様を含んでいてもよい1つまたは複数の移送ロボット104A、104Bを含む任意の適切な移送ユニットモジュールまたは搬送モジュール104を含む。搬送チャンバ125は、SEMI規格E72ガイドラインに適合する長さなど、任意の適切な長さLを有し得る。少なくとも1つの移送アームを有する2つの移送ロボット104A、104Bが
図1に示されているが、任意の適切な数の移送アームを有する3つ以上または2つ未満の移送ロボットが移送チャンバ125内に位置付けられ得ることが理解されるべきである。移送ユニットモジュール104および1つまたは複数の移送ロボット104A、104Bは以下で説明され、ロードロック102A、102B(またはロードポートに位置付けられるカセット)と様々な処理ステーション130との間で基板を搬送するために、搬送チャンバ125内に位置付けられ得る。一態様において移送ユニットモジュール104は、移送ユニットモジュール104がSEMI規格E72ガイドラインに適合するように、モジュール式のユニットとして搬送チャンバ125から取り外し可能であってもよい。処理ステーション130は、様々な、成膜、エッチング、または他の種類の処理を通じて、基板上に電気回路または他の望ましい構造体を形成するために、基板に対して動作してもよい。典型的な処理は、限定されないが、プラズマエッチングまたは他のエッチング処理、化学蒸着(CVD)、プラズマ蒸着(PVD)、イオン注入などの注入、測定、急速熱処理(RTP)、乾燥細片原子層成膜(ALD)、酸化/拡散、窒化物の形成、真空リソグラフィ、エピタキシ(EPI)、ワイヤボンダ、および蒸発のような、真空を使用する薄膜処理、または他の真空圧を使用する薄膜処理を含む。搬送チャンバ125から処理ステーション130に、またはその逆に、基板を通過させることを可能にするために、処理ステーション130は、スロットバルブSVを通してなど、任意の適切な方法で搬送チャンバ125に連通可能に接続される。搬送チャンバ125のスロットバルブSVは、対の処理ステーション130T(例えば、共通の筐体内に位置付けられる2つ以上の基板処理チャンバ)、単一の処理ステーション130Sおよび/または積み重ねられた処理モジュール/ロードロック(以下に記載)の接続を可能にするために配置され得る。
【0013】
また、
図1に見られるように、後端部103も、搬送チャンバ125からまたは搬送チャンバ125へ基板を移送するためにロードロック140の接続を可能にするため、1つまたは複数のスロットバルブSVを含み得る。理解され得るように、一態様において、ロードロック140を後端部103に含むことは、基板が前端部101を通って処理装置100に入り、後端部を通って処理装置100を出ることを可能にする。別の態様において、ロードロック140は、基板が後端部103を通って処理装置に入り、前端部101を通って出ることを可能にし得る。さらに別の態様において、基板は、前端部および/または後端部の一方または両方から(または以下に記載するように、搬送チャンバ125の端部間のあらゆる地点で)処理装置に出入りし得る。
【0014】
次に
図2を参照すると、処理装置100と実質的に同様(例えば、記載する以外は)の処理装置100’が図示されている。この態様においては、処理装置100’を形成する各搬送チャンバモジュールが、SEMI規格E72ガイドラインに適合する長さL(
図1を参照)を有するよう、任意の適切な複合された/組み付けられた長さを有する処理装置100’を形成するために、複数の搬送チャンバ125A、125Bが互いに対して連結され得る。ここで搬送チャンバ125A、125Bは、モジュール同士の基板の受け渡しを可能にするために、少なくとも1つのロードロック202A、202Bを通して互いに対して連結される。一態様においてロードロック202A、202Bは、各搬送チャンバ125A、125Bが、他の搬送チャンバ125A、125Bとは異なる内部環境を有することを可能にし得る。別の態様において搬送チャンバ125A、125Bは、実質的に同一の内部環境を有し得る。理解され得るように、各搬送チャンバは、基板が処理装置100’の一方の端部100E1、100E2を通して処理装置100’を出入りし得るように、処理装置100’へ、および処理装置100’から基板を移送するためのロードロック102A〜102Dを含む。別の態様において、
図1Aも参照すると、基板が処理装置100、100’、100''を出入りするための中間の進入/退出地点を設けるために、端部100E1、100E2(
図1および1Aも参照)の間に任意の適切なロードロック(ロードロック202A、202B、140など)が位置付けられ得る。一態様においては、搬送チャンバ125から分離し、搬送チャンバ125とは異なる基板搬送トンネル183(例えば、戻りトンネル)が、中間の進入/退出地点を、例えば、前端部101または処理装置の他の適切な基板ロードステーションへと連通可能に連結し得る。基板搬送トンネル183は、例えば、中間の進入/退出ステーションと、前端部101または他の適切な基板保持ステーションとの間の、実質的に中断されない基板通路を提供し得る。一態様において基板搬送トンネル183は、搬送チャンバ125と実質的に同一の水平面に位置付けられ得るが、別の態様において基板搬送トンネル183は、搬送チャンバ125が位置付けられる平面とは垂直方向に離間された(例えば、上下に)平面に位置付けられ得る。中間の進入/退出モジュールおよび基板搬送トンネル(例えば、戻りトンネル)は、その開示内容の全てが参照により本明細書に組み込まれる、2011年6月14日に発行された米国特許第7,959,403号明細書に記載のものと実質的に同様であり得る。
図2Aも参照すると、開示される実施形態の態様による別の処理装置100'''が示される。ここで、一方の搬送チャンバ125Aの移送ユニットモジュール104が、スロットバルブや搬送チャンバ125A、125Bを接続する他の適切な開口を通すなどして他方の搬送チャンバ125Bの移送ユニットモジュール104へ基板を実質的に直接受け渡し得るように、搬送チャンバ125A、125Bは連通可能に連結され得る。
図2Aに示す態様において、搬送チャンバ125A、125Bは、任意の適切な開口またはスロットバルブSVを通して実質的に直接互いに対して連結されているが、別の態様においては、任意の適切なロードロックまたは他の基板保持ステーションが搬送チャンバ125A、125Bの間に位置付けられ得る。理解され得るように、各搬送チャンバ125は、他の搬送チャンバとは異なる内部環境を有していてもよいし、1つまたは複数の搬送チャンバが内部環境を共有してもよい。
【0015】
次に
図3Aおよび3Bを参照すると、開示される実施形態の別の態様による、処理装置100と実質的に同様(注記する以外は)の処理装置100''が示されている。この態様においてロードロック140(または基板キャリアを搬送チャンバに実質的に直接接続するためのロードポート)は、搬送チャンバ125の側面100S1、100S2上にのみ位置付けられる。しかしながら、別の態様においてロードロック140(またはロードポート)は、
図1に関して上述したように、端部100E1、100E2および/または側面100S1、100S2に位置付けられてもよいことが理解されるべきである。理解され得るように、本明細書に記載される処理装置100、100’、100''を通る処理フローは、例えば
図3Aおよび3Bに示されるものなど、任意の適切な処理フローであり得る。一態様において基板は、ロードロック140A、140Bの一方を通って搬送チャンバ125に進入し得る。一態様においては、基板が一方のロードロックを通って処理装置に進入し、他方のロードロックを通って処理装置から退出するように、一方のロードロック140A、140Bは入口ロードロックであってもよく、他方のロードロック140A、140Bは出口ロードロックであってもよい。別の態様においてロードロック140A、140Bは、基板がどちらかのロードロックを出入りできるように、入口および出口ロードロックの両方であってもよい。
図3Aおよび3Bに見られるように、一態様において本明細書に記載される移送ユニットモジュール104は、基板を処理するため、および/または、基板を隣り合う処理ステーション130(例えば、搬送チャンバ125の同一の側100S1、100S2に位置付けられる)に実質的に同時に移送するために、および/または、単一の処理ステーションでの基板の素早い交換をもたらすために(例えば、搬送ロボットのベースが実質的に静止したままの状態で、次々に処理ステーションから基板を取り出し、別の基板をその処理ステーションに配置するために)、対向する処理ステーション130(例えば、搬送チャンバ125の両側100S1、100S2上)に実質的に同時に基板を移送するように構成され得る。
図3Aに見られるように、一態様において基板は、基板が任意の適切な処理ステーション130で交換され得るように、任意の適切な順番で1つまたは複数の処理ステーション130を通して処理され得る。
図3Bに示されるように、別の態様において基板は、入口および/または出口ロードロック140A、140Bの位置によって定められ得る任意の適切な順番で処理され得る。
【0016】
次に
図4A〜4Cを参照すると、移送ユニットモジュール104は、伸縮線形横断機構400の構成要素が取り付けられるキャリッジフレーム400Fを有する、伸縮線形横断機構またはキャリッジ400を含み得る。上述のように、伸縮線形横断機構400は、上述のSEMI規格E72ガイドラインに適合するため、および、搬送アーム450、451または移送ユニットモジュール104のロボットを、搬送チャンバ125に連結される各処理ステーション130およびロードロック/ロードポートにアクセスさせる任意の所望の移動を提供するため、移送ユニットモジュール104の線形横断面を装着中はより小さなパッケージへと縮小させるモジュール式ユニットであってもよい。伸縮線形横断機構400は、Z軸リフト駆動部と1つまたは複数の延伸/後退駆動部とを含み得る任意の適切な駆動セクションを含み得る。伸縮線形横断機構400の駆動セクションは、伸縮線形横断機構400により運ばれる移送アームの駆動セクション(以下に記載)には実質的に連結されないか、またはきっちりとは連結されなくてもよく、これは伸縮線形横断機構400および移送アームの駆動部の実質的に独立した運動学的動作を可能にし得る。一態様において伸縮線形横断機構400は、搬送チャンバ125のスロットバルブSVを通した基板の搬送を可能にするために、伸縮線形横断機構400(およびそこに取り付けられるロボットアーム)を一単位として矢印499の方向で任意の適切な所望の高さへと移動させ得るリフト(例えば、Z軸リフト駆動部401のリフト)に取り付けられ得る。Z軸リフト駆動部401は、少なくとも部分的に搬送チャンバ125内である、固定位置(例えば、駆動部はXおよびY方向には移動し得ない、
図1参照)に位置付けられ得る(別の態様においてZ軸駆動部は、搬送チャンバ内に位置付けられていなくてもよく、XおよびY方向の1つまたは複数において移動可能であり得る)。Z軸リフト駆動部401は、ボールねじリフト駆動部、シザーリフト駆動部、液圧アクチュエータ、空気圧アクチュエータおよび磁気アクチュエータを含むが、これらに限定されない任意の適切な駆動部であり得る。理解され得るように、搬送チャンバ125の内部環境からZ軸リフト駆動部401を分離するために、任意の適切な密閉部が設けられ得る。別の態様において、移送ユニットモジュール104は、Z軸の移動機能を全く有していなくてもよい。さらに別の態様において、移送ユニットモジュール104の各移送アーム、または少なくとも一方の移送アームは、移送ユニットモジュール104の他の移送アームのZ軸の移動から独立して、矢印499の方向にそれぞれのロボットアームを独立して移動させるために、それぞれのZ軸駆動部401’を有し得る。この、少なくとも1つまたはそれぞれの移送アーム450、451用の独立した専用のZ軸駆動部401’は、集合的なZ軸駆動部401と組み合わせて設けられてもよい(あるいは、集合的なZ軸駆動部は設けられなくてもよい)。
【0017】
伸縮線形横断機構400は、搬送チャンバの中心線CL(
図1)に沿うなど、搬送チャンバ125内の中心に取り付けられてもよく、移送ユニットモジュール104の移送アームが処理ステーション130およびロードポート/ロードロックにアクセスできるように、矢印199の方向において双方向に延伸する(例えば、搬送チャンバの中心線CLの両側に延伸可能である)ように構成され得る。別の態様において伸縮線形横断機構400は、搬送チャンバの任意の適切な長さに沿った延伸のため、および、移送アームが処理ステーション130およびロードポート/ロードロックにアクセスすることを可能にするために、搬送チャンバ125の端部100E1、100E2に隣接して取り付けられ得る。さらに別の態様において伸縮線形横断機構400は、搬送チャンバ125の任意の適切な場所に取り付けられ得る。
【0018】
伸縮線形横断機構400(あるいは伸縮キャリッジ機構とも称され得る)は、ベース部材410と、連続してベース部材410に移動可能に取り付けられる少なくとも1つの伸縮部材またはキャリッジ420、430とを含み得る。ベースは、Z軸リフト駆動部401を通るなど、任意の適切な場所で、搬送チャンバ125の壁に固定して接続され得る。例えば、ベース部材410は、少なくとも部分的に搬送チャンバ125の内部環境内に位置付けられるように、任意の適切な方法でZ軸リフト駆動部401に取り付けられ得る。ベース部材410は、少なくとも1つの伸縮部材420、430をベース部材410に移動可能に取り付けるために、レールやトラックなどの、任意の適切なスライド機構410Tを含み得る。この態様において伸縮部材420は、伸縮部材420をベース部材410に移動可能に取り付けるために、スライド機構410Tと相互作用する任意のスライド機構420T1を含んでいる。理解され得るように、スライド機構410T、420T間のインターフェースは、ベース部材410に対してベース部材の中心線CL1の両側で、矢印199の方向への伸縮部材420の往復運動を可能にするように構成され得る。Z軸駆動ユニットは実質的に中心線CL上に位置付けられるものとして示されているが、別の態様においてZ軸駆動ユニット401は、中心線からずらされていてもよいことが理解されるべきである。また、ベース部材410の中心線CL1は、中心線CLと実質的に一致していてもよいし、中心線CLからずらされていてもよいことも理解されるべきである。伸縮部材420は、伸縮部材またはロボット支持体430を伸縮部材420に移動可能に取り付けるために、スライド機構420T2(スライド機構410Tと実質的に同様であってもよい)も含み得る。伸縮部材430は、1つまたは複数の移送アーム450、451が位置付けられるロボット支持体であり得る。伸縮部材430は、スライド機構420T2と相互作用するように構成され、インターフェースが伸縮部材420に対して伸縮部材の中心線CL2の両側で伸縮部材430の矢印199の方向への往復運動を可能にするように構成される、スライド機構430Tを含み得る。ベース部材410および伸縮部材420、430のそれぞれは、搬送チャンバ125の端部100E1、100E2間での移送ユニットモジュール104の移送アームの横断を可能にするために、それぞれ任意の適切な長さL2、L3、L4を有し得る。伸縮線形横断機構400は3つの部材410、420、430を有するものとして示されているが、別の態様において伸縮線形横断機構は、1つまたは複数の移送アーム(およびそれらのそれぞれの駆動部)が取り付けられる伸縮プラットフォームまたはロボット支持体を設けるために、より多くまたはより少ない部材を有し得ることが理解されるべきである。
【0019】
一態様においては、各伸縮部材(および/または移送アーム)が任意の適切な方法で任意の適切な駆動部470により矢印199の方向に独立して相互に駆動されるように、伸縮部材のそれぞれの移動は、伸縮部材(および/または移送アーム)の他のものの移動と連結されていなくてもよい。一態様において、
図4Kも参照すると、矢印199の方向に、伸縮部材410、420、430のそれぞれおよび移送アーム450、451の1つまたは複数を独立して駆動させる(別の伸縮部材および/またはベース部材に対して駆動し、これにより伸縮線形横断機構400の少なくとも部分的な伸縮動作を独立してもたらす)(移送アームの1つまたは複数の独立した移動は、
図7および
図7Aに関して後に詳細に記載される)ために、1つまたは複数の駆動モータ471、471’、471''、471'''を含み得る。各駆動モータ471、471’、471''、471'''は、伸縮部材420用の駆動モータ471に関して後述する方法など、任意の適切な方法でそのそれぞれの伸縮部材410、420、430に連結され得る。一例として、一態様において駆動モータ471は、従動伸縮部材、この例においては伸縮部材420を駆動させるために、ベース部材410(または従動伸縮部材が依存する伸縮部材)の任意の適切な部分に固定されて取り付けられ得る。別の態様において駆動モータ471は、従動伸縮部材に取り付けられ、駆動部材474(以下に記載)はベース部材410(または従動伸縮部材が依存する伸縮部材)に固定され得る。駆動モータ471は、例えば搬送チャンバ125内に見られ得る真空環境(または他の任意の適切な環境)内での使用に適した任意の適切な駆動モータ(例えば、線形ブラシレスモータ、線形ステッパモータ、線形可変リラクタンスモータなど)であり得る。別の態様においてモータは、回転構成および適切な変速機を有し得る。任意の適切な駆動プーリ472が駆動モータ471の出力部に取り付けられ得る。アイドラプーリ473A、473Bは、伸縮部材420の端部420E1、420E2に取り付けられ得るか、隣接して取り付けられ得る(または他の任意の適切な場所に取り付けられる)。1つまたは複数の適切な駆動部材474(例えば、コード、ケーブル、バンド、ワイヤ、チェーン、ベルトなど)は、一方の端部が駆動プーリの周りに捲回されると他方の端部が駆動プーリから繰り出されるよう端部(または駆動部材474の他の適切な部分)が反転様式で駆動プーリ472の周りに巻きつけられるように、プーリ473A、473Bの間に延び、プーリ473A、473Bと相互作用し得る。プーリ473A、473B間に延びる駆動部材474の部分は、任意の適切な機械的または化学的ファスナ475を用いるなど、任意の適切な方法で伸縮部材420の任意の適切な部分に固定され得る。単一の駆動部材474が示されているが、別の態様においては、本明細書に記載するものと同様の構成において2つ以上の駆動部材が用いられてもよいことに留意する。
【0020】
理解され得るように、この例において、駆動プーリ472が497の方向に回転されると、駆動部材474の端部474Aは駆動プーリ472の周りに捲回される一方で端部474Bは繰り出され、これにより伸縮部材420は方向199Bに移動する。同様に、駆動プーリ472が496の方向に回転されると、駆動部材474の端部474Bは駆動プーリ472の周りに捲回される一方で端部474Aは繰り出され、これにより伸縮部材420は方向199Aに移動する。駆動モータ471が伸縮部材420の任意の適切な部分に取り付けられ、プーリ473A、473Bが伸縮部材430の任意の適切な部分に取り付けられるように、伸縮部材420に対する伸縮部材430の移動を可能にするため、同様の駆動構成が伸縮部材420、430の間に設けられ得る。駆動プーリ472が回転すると駆動プーリの回転の方向に応じて伸縮部材が矢印199の方向を往復するように、駆動部材474は上述のものと同様の方法で伸縮部材430に固定され得る。理解され得るように、伸縮線形横断機構400の延伸および後退はベース部材および伸縮部材に割り当てられたモータを用いて行われているものとして記載されているが、別の態様において、伸縮線形横断機構400を延伸および後退させるためのモータは、伸縮線形横断機構400の延伸および後退を可能にさせるために、適切な駆動機構/結合部がそれぞれのモータを伸縮線形横断機構400のそれぞれの従動部材に連結させるような共通の場所に位置付けられ得る。
【0021】
別の態様において、矢印199の方向への伸縮部材410、420、430の移動は、1つの駆動モータが、矢印199の方向で、中心線CLのどちらか側への伸縮部材410、420、430の伸縮式の延伸/後退をもたらすように、任意の適切な方法でリンクされ得る。例えば、伸縮線形横断機構400を延伸させるために、任意の適切なプーリおよび駆動部材の構成が、1つの伸縮部材の動作を他の伸縮部材の1つまたは複数に連結し得る。
【0022】
さらに
図4A〜4Cを参照すると、一態様において移送ユニットモジュール104は、実質的に搬送チャンバの隣接する側面100S1、100S2の一方から、搬送チャンバの隣接する側面100S1、100S2の他方まで広がり得る伸縮線形横断機構400を含み得る(例えば、伸縮線形横断機構400は搬送チャンバの幅Wに広がる)。別の態様においては、
図4Dに見られ得るように、移送ユニットモジュール104は、それぞれが、搬送チャンバ125内で横方向に隣り合って位置付けられるそれぞれの伸縮線形横断機構400A、400Bを有する、2つ以上の移送ユニットモジュール104’、104''を含んでいてもよく、各移送ユニットモジュール104’、104''の搬送アーム450、451(
図4A)は、各アームが搬送チャンバ125の側面100S1、100S2のいずれかに位置付けられるスロットバルブSVを通して基板を移送でき(例えば、処理ステーション、ロードロックおよび/またはそこに連通可能に接続されるロードポートにアクセスするため)、また、搬送チャンバ125の端部100E1、100E2上に位置付けられる基板保持ステーションにアクセスできるようなリーチを有する。この態様において、隣り合う伸縮線形横断機構400A、400Bは、参照によりその開示内容の全体が本明細書に組み込まれる、2011年3月8日に発行された米国特許第7,901,539号明細書、2012年11月6日に発行された米国特許第8,303,764号明細書、2012年10月23日に発行された米国特許第8,293,066号明細書、および2013年4月16日に発行された米国特許第8,419,341号明細書に記載されるものと実質的に同様の方法で、搬送チャンバ125の長さに沿って矢印199の方向へのそれぞれのロボット支持体430(
図7)の実質的に独立した移動を可能にする(例えば、それによりロボットアームまたはロボット支持体間の距離YAは変わる)。例えば、
図4Gも参照すると、線形横断機構400は、参照によりすでに組み込まれている米国特許第8,419,341号明細書、6,002,840号明細書および7,648,327号明細書に記載されるものと実質的に同様の方法で線形トラック493に取り付けられ得る。線形トラック493は、トラックの長さに沿って線形横断機構400を移動させるように構成される任意の適切な駆動部を含み得る。理解され得るように、一態様において伸縮線形横断機構400A、400Bのそれぞれは、各伸縮線形横断機構400A、400Bの実質的に独立したZ軸動作を可能にするそれぞれのZ軸モータを有し得るが、別の態様において伸縮線形横断機構400A、400Bは、伸縮線形横断機構400A、400Bが1つの単位として上昇および下降されるように共通のZ軸駆動部に取り付けられ得る。一態様において、線形横断機構が線形トラック493に取り付けられる場合、線形横断機構400は任意の適切な方法でZ軸プラットフォームまたは駆動部に取り付けられ得る。例えば、
図4H〜4Jを参照すると、Z軸トラック493Z、493Z’は、線形トラック493に沿った移動のために線形トラック493に取り付けられ得る。Z軸トラック493Z、493Z’は、Z軸トラック493Zに沿ってキャリッジ493C、493C’を駆動するための任意の適切な駆動部を含むことができ、線形横断機構は、任意の適切な方法でキャリッジ493C、493C’に取り付けられる。一態様においてZ軸トラックは、伸縮式の動作のために構成でき、
図4Bおよび4Cに関して上述したものと実質的に同様であり得る伸縮式の駆動機構493ZD(
図4J)を含み得る。さらに別の態様において、伸縮線形横断機構400A、400Bは、1つの伸縮機構が別の伸縮部材に依存するような2つ以上の伸縮機構を含み得る。例えば、伸縮するZ軸トラック(上述のもの)がキャリッジ430に取り付けられてもよいし、伸縮するアーム(
図4Bに示すようなもの)が伸縮するZ軸トラックのキャリッジ493C、493’に取り付けられてもよい。
図4Fに見られ得るように別の態様において、ロボット駆動部501、502(後述する)は、共通のロボット支持体430上で横方向に隣り合って配置でき、各ロボット駆動部501、502は、そこに取り付けられる1つまたは複数のロボットアームを駆動するように構成される。一態様において、横方向に隣り合うロボット駆動部501、502は、ロボット支持体430上で互いに対して固定されてもよいが、別の態様において、横方向に隣り合うロボット駆動部501、502の1つまたは複数は、
図7およびスライド部材700に関して本明細書に記載したものと実質的に同様の方法で、横方向に隣り合うロボット駆動部501、502の別の1つに対して矢印199の方向に移動可能であってもよい。理解され得るように、一態様において駆動部501、502のそれぞれは、そこに取り付けられる1つまたは複数のロボットアームの実質的に独立したZ軸動作を可能にするように構成される、それぞれのZ軸駆動部を含み得るが、別の態様において駆動部501、502は、駆動部501、502が1つの単位として上昇および下降されるように共通のZ軸駆動部に取り付けられ得る。さらに別の態様では、2つ以上の伸縮線形横断機構400の移送ロボット104が互いに対して垂直に対向するように、2つ以上の伸縮線形横断機構400が垂直に対向する配置で配置され得る。理解され得るように、移送ユニットモジュール104の伸縮移動経路(および移送ロボット/アームが上に位置付けられるキャリッジの経路)は、基板保持ステーションが搬送チャンバ125に連通可能に連結されるときに通るスロットバルブまたは他の搬送チャンバの開口を通る、入口/出口の軸を横断し得る。
【0023】
移送アーム450、451を搬送チャンバ125内に位置付けるための伸縮部材の位置決めは、任意の適切な方法で行われ得る。一態様において伸縮部材の位置決めは、任意の適切なセンサ/センサ構成を用いて実施され得る。理解され得るように、移送アーム450、451を位置付けるために、少なくとも、移送アーム450、451が位置付けられるロボット支持体(この態様においては伸縮部材430)の位置が任意の適切な方法で追跡される。一態様において、伸縮部材430の位置の追跡は、各伸縮部材420、430が延伸/後退されるときに駆動モータ471のエンコーダを用いて行われ得る。別の態様(
図2を参照)においては、1つまたは複数のセンサ280Sが、搬送チャンバ125内の1つまたは複数の壁に沿って、または壁の上の所定の場所に配置され得る。センサ280Sは、例えば、レーザまたは光線センサ、静電容量センサおよび/または誘導型センサなど、任意の適切なセンサであり得る。一態様においてセンサ280Sは、各センサ280Sが1つまたは複数のスロットバルブ(およびスロットバルブに通信可能に連結される処理ステーション)に対して所定の関係を有するように搬送チャンバ内に位置付けられ得る。センサ280Sは、ロボット支持体(この態様においては伸縮部材430)上に位置付けられる1つまたは複数の標的280Tを検出あるいは感知するように構成でき、標的280Tは、1つまたは複数の移送アーム450、451に対して所定の空間関係を有する。ロボット支持体が搬送チャンバ内で動かされると、センサ280Sは、センサ280Sが標的280Tを検出すると制御装置110などの任意の適切な制御装置に任意の適切な信号を送信し得る。信号は、ロボット支持体430の場所を識別でき、また標的280Tと1つまたは複数の移送アーム450、451との間の空間関係を介して、1つまたは複数の移送アーム450、451の場所を識別し得る。
【0024】
別の態様において伸縮部材430の位置決めは、例えば、ピン、凹部、突出部、または、伸縮部材430と所定の処理ステーション130および/またはロードロック/ロードポート140、105との間の位置合わせ(X、YおよびZ面での)を確立するように構成される他の任意の適切な運動学的連結部などの、任意の適切なロボット支持体位置決め機構を用いて機械的に実施され得る。一態様において位置決め機構281Sは、位置決め機構281Sと対応する処理ステーション130および/またはロードロック/ロードポート140、105との間の所定の位置関係が分かるように、搬送チャンバ125内の任意の適切な場所に取り付けられ得る。嵌合機構281T(位置決め機構と運動学的に嵌合するように構成される)は、伸縮部材430上に取り付けられる1つまたは複数の移送アーム450、451と所定の関係を有するために、伸縮部材430の所定の場所に取り付けられ得る。伸縮部材430が搬送チャンバ125内で動かされると、搬送チャンバ125内の伸縮部材430を既知の位置で位置決めするために、嵌合機構281Tは位置決め機構281Sと係合および嵌合し得る。一態様において位置決め機構281Tは、伸縮部材430が1つまたは複数の所定の基板保持ステーションに向かって進むと、制御装置110が、基板が取り出されるか、または基板が配置される1つまたは複数の所定の基板保持ステーション(例えば、105、130、140)に対応する位置決め機構281Tの配置をもたらし得るように、伸縮部材420、430が位置決め機構281Tを通り過ぎることを可能にするために後退可能であり得る。別の態様においてロボット支持体は、搬送チャンバ125の側面に隣接して位置付けられる静止した(例えば、後退可能でない)位置決め機構281Tを係合するために、任意の適切な方法で、例えばY方向(例えば、矢印199を横切る)に移動可能であり得る。
【0025】
理解され得るように、ロボット支持体(例えば、伸縮部材430)の位置決めは、移送アームの位置決めに関する運動(例えば、基板を取り出すため、および基板保持ステーションに配置するため)から実質的に独立し得る。例えば、伸縮部材430が搬送チャンバ内の所定の場所に配置されると、移送アームのエンドエフェクタ(例えば、基板を保持するための)の場所は、例えば、移送アーム駆動セクションのエンコーダ、移送アームおよび/またはアームにより運ばれる基板を検出する近接センサまたは他の任意の適切なセンサなど、任意の適切な方法で決定され得る。移送アームの延伸および後退に関連付けられる運動から実質的に独立した伸縮部材の位置決めは、自動的な基板のセンタリングも可能にし得る。例えば、1つまたは複数の基板センタリングセンサAWCS(
図2)が、搬送チャンバ125内の、および/または、搬送チャンバ125に隣接する任意の適切な位置に位置付けられ得る。一態様において、1つまたは複数の基板センタリングセンサAWCSは、伸縮部材430上に配置され得る。移送アームがこれらのセンサAWCSを越えて延伸すると、センサは、移送アーム上に保持される基板を検出し、基板の位置に対応する信号を任意の適切な制御装置に送信し得るので、開示内容の全体が参照により本明細書に組み込まれている、2013年7月8日に出願され、「Process Apparatus with On-The-Fly substrate Centering」と題された米国仮特許出願第61/843,685号明細書、2011年2月1日に発行された米国特許第7,880,155号明細書、2006年1月24日に発行された米国特許第6,990,430号明細書、2011年4月12日に発行された米国特許第7,925,378号明細書、2010年9月7日に発行された米国特許第7,792,350号明細書、2010年12月28日に発行された米国特許第7,859,685号明細書、2012年2月28日に発行された米国特許第8,125,652号明細書、2012年8月28日に発行された米国特許第8,253,948号明細書、2011年2月22日に発行された米国特許第7,894,657号明細書、2012年9月18日に発行された米国特許第8,270,702号明細書、および2012年9月14日に出願された米国特許出願第13/617,333号明細書(付与前の公表番号2013/0085595)の1つまたは複数の記載されるものと実質的に同様の方法で基板を配置するために、基板の位置は移送アームによって自動的に調整され得る(例えば、自動のウェハセンタリング)。理解され得るように、ロボット支持体の位置(および、移送アームの回転駆動軸などの、既知の箇所)は既知であり、移送されているときの基板の位置はセンサAWCSにより正確に決定でき、基板の位置は、任意の適切な基板保持位置での配置のために、基板の搬送中に補正され得る。
【0026】
上述のように、少なくとも1つの移送ロボット104A、104Bは、それぞれのロボット支持体(例えば、本明細書に示される例においては、伸縮部材430)上に位置付けられ、少なくとも1つの移送ロボットの少なくとも1つの移送アームがキャリッジおよびロボット支持体に対して回転可能であるように構成される。一態様においては、図に示すように2つ以上の移送ロボット104A、104Bが共通の可動ベースまたはロボット支持体上に位置付けられ得る。隣り合う平行な処理ステーション(例えば、
図1の処理ステーション130T、130、
図2および3A〜3Bも参照)へのアクセス、および/または、端部に配置されるウェハの入口ロードロック(例えば、ロードロック102A〜102D、202A、202B)との相互作用を可能にするためには、1つまたは複数のロボット駆動部501、502が伸縮部材430上に配置され得る(例えば、各移送アーム450、451はそれぞれのロボット駆動部を有する、
図7)ことに留意する。ロボット駆動部501、502は、単一の駆動スピンドル、同軸駆動スピンドル(例えば、同軸に配置される2つの駆動シャフト)、3軸の駆動スピンドル(例えば、同軸に配置される3つの駆動シャフト)または同軸配置されるか、隣り合って配置されるかその組み合わせで配置される他の任意の適切な数のスピンドル(例えば、1つまたは複数の駆動シャフト)を用いた動作のために構成される、任意の適切な移送アーム450、451のデザインと連結するように構成され得る。1つまたは複数の基板を同時または増分的に操作することが可能な方法で同軸に構成される一連のスピンドルシャフトに連結され得る任意のアーム連結機構が、この機構に適用され得ることが考慮されるべきである。アーム連結機構の適切な例は、例えば、参照により開示の全体が本明細書に組み込まれる、2009年8月25日に発行された米国特許第7,578,649号明細書、1998年8月18日に発行された米国特許第5,794,487号明細書、2011年5月24日に発行された米国特許第7,946,800号明細書、2002年11月26日に発行された米国特許第6,485,250号明細書、2011年2月22日に発行された米国特許第7,891,935号明細書、2013年4月16日に発行された米国特許第8,419,341号明細書、「Dual Arm Robot」と題され2011年11月10日に出願された米国特許出願第13/293,717号明細書、および「Linear Vacuum Robot with Z Motion and Articulated Arm」と題され2013年9月5日に出願された米国特許出願第13/861,693号明細書に見られ得る。開示される実施形態の態様において、移送アーム450、451は、上側アームと、バンド駆動の前アームと、バンドに拘束されるエンドエフェクタとを含む従来のスカラ(SCARA)(水平多関節ロボットアーム)タイプのデザインから生じるものであってもよいし、伸縮アームや他の任意の適切なアームデザインから生じるものであってもよい。移送アームの適切な例は、例えば、開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、「Substrate Transport Apparatus with Multiple Movable Arms Utilizing a Mechanical Switch Mechanism」と題され2008年5月8日に出願された米国特許出願公開第12/117,415号明細書、および2010年1月19日に発行された米国特許第7,648,327号明細書に見られ得る。移送アームの動作は互いに独立でき(例えば、各アームの延伸/後退は、別のアームから独立している)、ロストモーションスイッチを通して操作されてもよいし、アームが少なくとも1つの共通の駆動軸を共有するように、任意の適切な方法で動作可能にリンクされてもよい。例示のみを目的として、移送アーム450、451は、本明細書においては、上側アームUAと、前アームFAと、エンドエフェクタまたは基板ホルダEEとを有する一般的なスカラアーム構成を有するものとして記載されている(
図7参照)。別の態様においてスカラアームは、1つのリンク、2つのリンク、または4つ以上のリンクを有していてもよく、ショルダプーリ対エルボプーリが2:1である配置や、エルボプーリ対リストプーリが1:2である配置など、任意の適切な駆動プーリの配置を有し得る。さらに別の態様において、搬送アームは、フロッグレッグアーム195(
図1J)の構成、リープフロッグアーム193(
図1L)の構成、双対称アーム194(
図1M)の構成、伸縮アーム196(
図1K)の構成、双対称構成など、他の任意の所望の配置を有し得る。搬送アームの適切な例は、開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、2001年5月15日に発行された米国特許第6,231,297号明細書、1993年1月19日に発行された5,180,276号明細書、2002年10月15日に発行された米国特許第6,464,448号明細書、2001年5月1日に発行された米国特許第6,224,319号明細書、1995年9月5日に発行された米国特許第5,447,409号明細書、2009年8月25日に発行された米国特許第7,578,649号明細書、1998年8月18日に発行された5,794,487号明細書、2011年5月24日に発行された米国特許第7,946,800号明細書、2002年11月26日に発行された米国特許第6,485,250号明細書、2011年2月22日に発行された米国特許第7,891,935号明細書、「Dual Arm Robot」と題され2011年11月10日に出願された米国特許出願公開第13/293,717号明細書、および「Coaxial Drive Vacuum Robot」と題され2011年10月11日に出願された米国特許出願公開第13/270,844号明細書に見られ得る。
【0027】
開示される実施形態の一態様において、一方のロボット駆動部501、502は、
図4Aに見られ得るように、他方の駆動部501、502よりも高い位置で伸縮部材430上に配置でき(例えば、他方の駆動部より所定の高さH1だけ高く位置付けられ得る)、これは移送アーム450、451(およびそれらそれぞれのエンドエフェクタ)も異なる高さに配置する。ロボット駆動部501、502(およびそれらそれぞれのアーム450、451)を異なる高さに配置することは、移送アーム450、451が例えば、
図5に示すように搬送チャンバ125の端部100E1、100E2に配置されるロードロック102A、102Bにアクセスすることを可能にし得る。例えば
図5に示すように、ロボット駆動部501、502は、伸縮部材430の長手方向の中心線CLCに沿って、長手方向に前後に配置され得る。別の態様において、駆動部501、502(およびそれらそれぞれの移送アーム450、451)は、同一の高さに位置付けられてもよい(それゆえ、アームにより運ばれる基板は、略同一平面上で移送される)。この態様において移送アーム450、451の動作は、例えば、各アームが共通または異なる基板保持位置から基板を取り出し、共通または異なる基板保持位置に基板を配置できるように、一方の搬送アーム450、451が他方の移送アーム450、451を通過することを可能にするための制御装置110などによって制御され得る(例えば、本明細書に記載される、開示される実施形態の態様において、アームが共通の駆動軸または分離した駆動軸のいずれに位置付けられているかにかかわらず、1つのアームが別のアームと干渉することを防ぐために、機械的または制御装置を通して適切なインターロックが提供される)。例えば、移送アーム450などの一方の移送アームは、基板保持位置から基板を取り出すことができ、他方の移送アーム451がその基板保持位置に基板を配置するようにアーム450の周りに到達できるような位置に移送アーム450を移動させるように制御され得る。理解され得るように、アーム451も同様にアーム450の基板保持位置へのアクセスを可能にするために移動させられ得る。水平方向に平面および/または垂直方向にオフセットした移送面に沿った様々な基板保持ステーション(例えば、ロードロック、ロードポート、処理ステーションなど)へのアクセスに関する、エンドエフェクタとスロットバルブSVとの間の相対的な位置決めは、以下に詳細に記載される。
【0028】
理解され得るように、別の態様において、移送アーム450、451は、一方の移送アームが搬送チャンバ125の端部100E1で基板を移送する一方で、他方の移送アームが搬送チャンバ125の他方の端部100E2で基板を移送するように、例えば、制御装置100によって制御され得る。例えば、
図5を参照すると、一態様において搬送アーム450は、ロードロック102A、102B内に延伸可能でなくてもよい。ここで制御装置110は、ロードロック102A、102Bに配置されるべきあらゆる基板が、移送アーム451(例えば、端部100E1に最も近い移送アーム)によって基板保持ステーション(処理ステーション130S、130Tなど)から取り除かれ得るように適切にプログラムされ得る。同様に、搬送チャンバ125の端部100E2に位置付けられる基板保持ステーションへの基板の配置(
図2も参照)は、移送アーム450(例えば、端部100E2に最も近い移送アーム)により処理ステーションから取り除かれ得る。
【0029】
一態様において、各ロボット駆動部501、502は、
図6に示すように伸縮部材430に対して縦方向または横方向(例えば、X方向およびY方向)で静止するか、または固定されるように、伸縮部材430にしっかりと取り付けられ得る。理解され得るように、ロボット駆動部501、502(これらの回転軸は、それぞれの移送アーム450、451の延伸および後退の軸と一致し得る)間の間隔SPRは、処理ステーション130と、ロードポート105および/またはロードロック140との間の間隔SPHSと略同一であり得る。理解され得るように、移送アーム450、451が
図1および5に示すように搬送チャンバ125の端部に位置付けられるロードロック102A、102B(または同様に配置されるロードポート)にアクセスしようとする場合、一方のアーム450の長さまたはリーチは、アーム450がロードロック102A、102B(または同様に配置されるロードポート)にアクセスするためにアーム451の周りに到達できるように、他方のアーム451の長さまたはリーチよりも長くてもよいことに留意する。アームの長さは、一態様においては全てのアームリンクが実質的に同一の長さを有するように、また他の態様においてはアームリンクが異なる長さを有するように、1つまたは複数のアームリンクUA、FA、EEの長さを増やすことにとって達成され得る。
【0030】
別の態様において、移送アーム450、451の長さまたはリーチは、ロボット駆動部501、502の少なくとも一方がロボット駆動部501、502の他方および伸縮部材430に対して移動可能である場合と実質的に同様であり得る。さらに別の態様において、移送アーム450、451の長さまたはリーチは、ロボット駆動部501、502の少なくとも一方がロボット駆動部501、502の他方および伸縮部材430に対して移動可能である場合とは異なり得る。次に
図7および7Bを参照すると、ロボット駆動部の一方、この例においてロボット駆動部502は、伸縮部材430にしっかりと取り付けられる。ここで伸縮部材430は、任意の適切な方法で伸縮部材430に移動可能に取り付けられるスライド部材700を含むことができ、スライド部材は、駆動モータ471''(
図4K)によって伸縮部材430に対して方向199(例えば、搬送チャンバ125の長さに長手方向に沿う)に駆動される。別の態様においては、スライド部材700も、方向199を横切って移動するように構成され得る。一態様において、スライド部材700と伸縮部材430との間の可動な連結は、伸縮部材430、420およびベース部材410に関して上述されたものと実質的に同様であり得る。他方のロボット駆動部501は、スライド部材700が移動するとロボット駆動部501がロボット駆動部502に対して移動し駆動部間の間隔SPR(
図6)を変更するようにスライド部材700にしっかりと取り付けられ得る。別の態様において、
図4Kも参照すると、ロボット駆動部501、502(ゆえにそこに依存する、対応する移送アーム450、451)は両方、伸縮部材430および互いに対して独立して移動可能(例えば、矢印199A、199Bの方向に)であり得る。例えば、ロボット駆動部502も、上述のスライド部材700と実質的に同様であり得るスライド部材700’によって伸縮部材430に取り付けられ得る。スライド部材700’は、伸縮部材430に対して方向199(例えば、搬送チャンバ125の長さに長手方向に沿う)に移動するために駆動モータ471'''により駆動され得る。理解され得るように、各ロボット駆動部501、502の、伸縮部材430および互いに対する独立した線形移動は、伸縮システムに対する位置および駆動部(およびそのそれぞれの移送アーム450、451)間の間隔の変更を可能にする。ロボット駆動部501、502のそれぞれの独立した線形移動は、異なる搬送速度での、矢印199の方向におけるそれぞれの移送アーム450、451の行き来も可能にする。例えば、駆動部471、471’、471''、471'''は、そのそれぞれの伸縮部材/ロボット駆動部を、同一方向(例えば、チャンバに沿う最大の線形横断のため、同時に起こる動作と称され得る)または反対方向(伸縮システムの少なくとも1つの伸縮部材またはキャリッジまたはアーム/駆動部が別の伸縮部材またはキャリッジまたはアーム/駆動部と反対の線形方向に移動させられるような方向、交差または反対動作と称され得る)に駆動し得る。一態様において、駆動部471''はロボット駆動部501を矢印199Aの方向に移動させ得る一方で、駆動部471、471’、471'''の1つまたは複数は、そのそれぞれの伸縮部材/ロボット駆動部を矢印199Bの方向に移動させるので、移送アーム450は、矢印199の方向で実質的に静止したままである一方で、移送アーム451は、移送アーム450に向かって矢印199Bの方向に移動し、その逆もまた同様である。
【0031】
理解され得るように、一態様において、スライド部材700、700’の1つまたは複数を用いて駆動部間の間隔SP1を変更すると、移送アーム450、451の枢動軸またはショルダ軸はすぐ近くに移動でき、移送アーム450、451の長さまたはリーチは、
図6に関して上述したように固定の間隔SPRを有するロボット駆動部と比較して、移送アーム間のリーチまたは長さが略同一であるか、あるいは移送アーム間のリーチまたは長さの差を減少させることができる。別の態様において、スライド部材700、700’の1つまたは複数を用いて駆動部間の間隔SP1を変更すると、移送アーム450、451の枢動軸またはショルダ軸はすぐ近くに移動できるので、移送アーム間の間隔SP1は、任意の隣接する処理モジュール130T間の間隔SP2に実質的に一致するように調整され得る(
図1を参照)。移送アームのショルダ軸をすぐ近くに移動させると、アームは、共通の基板ステーションにアクセスでき、実質的に伸縮部材430の動作なしに基板の迅速な交換を可能にし得る。理解され得るように、スライド部材700は、
図7Aに示すように伸縮部材430から片持ちされ得るので、スライド部材700が方向199に移動すると、伸縮部材430の長さLXが変わり、これは搬送チャンバ125の一方の端部100E1、100E2でロードロック102A、102B(または同様に配置されるロードポート)にアクセスすることを可能にし得る。
【0032】
図4Lおよび4Mを参照すると、開示される実施形態の一態様によれば、移送アーム450、451は互いに対して独立して線形に移動可能であり得る(上述の方法と実質的に同様の方法で)。この態様において、ベース部材410’は駆動部401に取り付けられる。1つまたは複数の伸縮部材またはキャリッジ420’、420''は、ベース部材410’に移動可能に連結または取り付けられる(各キャリッジは、互いに独立し得る)。移送アーム450、451は、それぞれの伸縮部材420’、420''に移動可能に連結または取り付けられるそれぞれのアーム駆動部の伸縮部材またはキャリッジ430’、430''に取り付けられる。この態様において、伸縮部材420’、420''、430’、430''は、例えば、線形モータなどの直接的な駆動モータにより駆動され得る。例えば、それぞれの伸縮部材420’、420''を駆動させるために、任意の適切な線形モータ480、480’がベース部材410’に取り付けられ得る(例えば、モータの巻線がベース部材上に配置され、可動プラテンまたは従動部材が伸縮部材上に配置されてもよく、逆の場合も同様である)。それぞれの伸縮部材430’、430''を駆動させるために、任意の適切な線形モータ481、481’がそれぞれの伸縮部材420’、420''に取り付けられ得る(例えば、モータの巻線が伸縮部材420’、420''上に配置され、可動プラテンまたは従動部材が伸縮部材430’、430''上に配置されてもよく、逆の場合も同様である)。別の態様において、
図4Cに関して上述したものなどの回転モータは、伸縮部材を矢印199の方向に移動させるために、ベース部材410’および伸縮部材420’、420''、430’、430''の1つまたは複数の上に配置され得る。伸縮部材420’、420''、430’、430''のそれぞれの位置を感知あるいは追跡するために、任意の適切なエンコーダ483が設けられ得る。理解され得るように、伸縮部材430’、430''は、それぞれの移送アーム450、451のアームリンクおよびエンドエフェクタを駆動させるために、任意の適切な数の駆動部484を含み得る。この態様において、移送アーム450、451および伸縮部材420’、420''それぞれの互いに対して独立した線形移動、ならびにベース部材410’の独立した線形移動は、第2のリンク部材に対する移送アーム450、451の矢印199の方向への、任意の移動比率での移動を可能にする。例えば、この態様において線形伸縮システムは、それぞれが1つまたは複数の固有のアームを備える2つ以上の独立した線形伸縮セクションを有すことができ、それぞれの独立した線形伸縮セクションは、矢印199の方向において(これに限定されないが)2つ以上の線形自由度を有する。それぞれの独立した線形伸縮セクションに固有なアームは、少なくとも2自由度(例えば、回転および延伸用の2つの駆動軸であって、迅速な交換の自由度を備えられ得る)を有し得る。一態様において、移送アーム450、451は、共通のZ軸移動駆動部を有し得るが、別の態様において移送アーム410、451の1つまたは複数は、独立してZ方向に可動であり得る。例えば、ベース部材410’は、ロボットアーム450、451(それぞれの伸縮部材420’、420''に連結される)がそれぞれの伸縮部材420’、420''の移動範囲内でそれぞれの伸縮部材420’、420''に沿って移動するときに、静止したままであり得る。これにより、それぞれの伸縮部材420’、420''を移動させることなく、矢印199の方向に移送アーム450、451を移動させることが可能となり得る。
【0033】
次に
図8を参照すると、ロボット駆動部800の一部の概略図が示されている。ロボット駆動部は、搬送チャンバ125の真空環境など、任意の適切な環境において用いられ得る。ロボット駆動部800は上述の駆動部501、502と実質的に同様であってもよく、少なくとも部分的に内部に配置される少なくとも1つの駆動シャフト810、811を有する駆動部筐体800Hを含み得る。一態様においてロボット駆動部の筐体800Hは、ロボット駆動部の電気的に動力付与される部品(例えば、ステータ、センサなど)が搬送チャンバ125内の環境から隔離あるいは密閉されるように構成される、密閉された筐体であり得る。例えば、ステータ800S1、800S2は、1つまたは複数の密閉されたチャンバ820に位置付けられ得る。密閉されたチャンバは、少なくとも、任意の適切な筐体部材820H(筐体800Hの少なくとも一部を形成し得る)およびバリアまたは密閉部830から形成され得る。筐体部材820Hは、筐体800Hと一体形成され得るか、筐体800Hを形成するためにフレームに連結され得る。理解され得るように、ロボット駆動部の電気的に動力付与される部品を、駆動部が動作する外部環境から密閉するために、筐体部材820Hおよび/または筐体800Hの間には任意の適切な密閉部820Sが設けられ得る。バリア830は、ステータ800S1、800S2とそのそれぞれのロータ800R1、800R2との間に位置付けられ得るので、ロータは外部環境内で動作し、バリア830(ロボット駆動部および/またはセンサの移動部分と、ロボット駆動部および/またはセンサの静止部分との間に配置され得る)を通してステータにより駆動される。この例において、駆動部800は2軸の駆動部であるが、別の態様において駆動部は、任意の適切な数の軸を有し得る。
【0034】
駆動シャフト810、811は、任意の適切な方法で筐体800H内に機械的に懸架され得るか、磁気的に懸架され得る。この態様において駆動シャフト810、811は、任意の適切なベアリング800Bにより筐体内に懸架されるが、別の態様において駆動シャフトは、開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、「Robot Drive with Magnetic Spindle Bearings」と題され2012年10月9日に発行された米国特許第8,283,813号明細書に記載される方法と実質的に同様の方法で磁気的に懸架されてもよい(例えば、セルフベアリング駆動部)。駆動部800の各駆動シャフト810、811は、それぞれのモータ800R1、800R2により駆動されてもよく、各モータは、ステータ800S1、800S2およびロータ800R1、800R2を含んでいる。本明細書に記載される駆動モータは、永久磁石モータ、可変リラクタンスモータ(対応するコイルユニットを備える少なくとも1つの突出極と、少なくとも1つの透磁材料の突出極を有する少なくとも1つのそれぞれのロータとを有する)または他の任意の適切な駆動モータであってもよいことに留意する。ステータ800S1、800S2は、上述のように筐体内に固定でき、ロータ800R1、800R2は、任意の適切な方法でそれぞれの駆動シャフト810、811に固定され得る。一態様においては、上述のように、ステータ800S1、800S2は、隔離壁またはバリア830の使用を通してロボットアーム450、451が動作する雰囲気(ロボットアームが動作する雰囲気は本明細書においては「密閉」環境といい、真空であってもよいし、他の任意の適切な環境であってもよい)から密閉環境に位置付けられ得る一方で、ロータ800R1、800R2は、開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、1998年2月24日に発行された米国特許第5,720,590号明細書、1999年5月4日に発行された米国特許第5,899,658号明細書、および1998年9月29日に発行された米国特許第5,813,823号明細書に記載されるものと実質的に同様の方法で密閉環境内に位置付けられる。
【0035】
さらに
図8を参照すると、この態様においてモータ800M1、800M2は、積層配置(例えば、上下または前後に並んで配置される)で示されている。しかしながら、モータ800M1、800M2は、隣り合って、または
図9に示されるような同心配置など、任意の適切な配置を有し得ることが理解されるべきである。例えば、一態様においてモータは、開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、「Substrate Processing Apparatus with Motors Integral to Chamber Walls」と題され2011年8月30日に発行された米国特許第8,008,884号明細書および「Robot Drive with Magnetic Spindle Bearings」と題され2012年10月9日に発行された米国特許第8,283,813号明細書に記載されているものと実質的に同様の方法で、モータが互いの中に同心円状に入れ子にされる、薄型の平面または「パンケーキ」スタイルのロボット駆動構成であり得る。
【0036】
本明細書に記載される駆動部は、例えば、半導体ウェハ、フラットパネルディスプレイ用のフラットパネル、レチクルまたは他の任意の適切な積載を搬送するように構成される(上述のような)任意の適切な種類の移送アームを運搬し得ることに留意する。また、本明細書に記載される駆動部は、任意の適切な数の移送アームも運搬し得ることにも留意する。各駆動部は、駆動部に取り付けられる同一または異なる数の移送アームを有し得ることに留意する(
図1に見られるように)。例えば、一態様において、
図8に示される駆動部は、上側アームが例えば駆動シャフト811により駆動され、前アームが駆動シャフト810により駆動され、エンドエフェクタが移送アームの延伸および後退軸に沿って移動するように従動され、移送アームの延伸および後退軸と略平行のままであるように、単一の移送アーム(例えば、
図1の移送ロボット104Aを参照)を駆動するように構成され得る(別の態様においては、任意の適切な従動駆動構成が用いられ得る)。別の態様において、
図9に見られ得るように(
図1の移送ロボット104Bも参照)、伸縮部材430に取り付けられる、駆動部900Dなどの1つまたは複数の駆動部はそれぞれ、開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、2011年2月22日に発行された米国特許第7,891,935号明細書に記載されるものと実質的に同様の方法で、2つ以上の移送アーム904A、904Bを独立して駆動する(例えば、延伸および回転において)か、または連帯して駆動する(例えば、回転および延伸の1つまたは複数が連結される)ように構成され得る。
【0037】
図9を参照すると、4軸駆動システムが示されている。ここでロボットアセンブリ900の共通の駆動スピンドルに取り付けられる2つの移送アーム904A、904Bは、独立して動作可能である。理解され得るように、制御装置110は、搬送チャンバ125の側面および/または端部に位置付けられる基板保持ステーションに基板を配置するときおよび基板保持ステーションから基板を取り出すときに一方のアームの動作が他方のアームの動作に干渉しないように、各アームを回転させるように構成される任意の適切なインターロック(機械的インターロックも用いられ得る)を含み得る。この文脈において、「4軸」という語は、極R−θ座標により表される平面でのアームのリムの動作を可能にする、回転ジョイント/リンクの組のシステムのことをいうことが理解される。アームの垂直配置の機構は、「4軸」という語には含まれていない。ゆえに、自由度の数(4軸として表されている)は、ロボットのマニピュレータ全体は考慮に入れず、むしろ移送アームだけを考慮に入れる。
【0038】
この態様において、移送アームは、回転ジョイントT1およびT6周りで独立して回転可能であり、個別の移送アームの回転は、エンドエフェクタの取り付けフランジ、すなわちマニピュレータの最後のリンクのθ座標における変化である。T1およびT6ジョイントの同軸配置の結果、回転は共通の軸22周りで生じる。また、エンドエフェクタの取り付けフランジE1、E2は、内側リンクL1、L3、外側リンクL2、L4(例えば、上側アーム)により画定される連結部を介して独立して延伸可能および後退可能であって、中央線に沿う回転ジョイントT1〜T6は、エンドエフェクタに沿って牽引され、共通の軸22に向かって突出する。これらの延伸/後退および回転の動作をもたらすために、2つのアクチュエータアセンブリが各アームに設けられる。4つのアクチュエータが任意の適切な筐体(上述の筐体800Hなど)内に収容され、伸縮部材430に取り付けられ、同軸配置されるシャフト34、44、54、64を介して移送アーム904A、904Bに接続される。2つのアクチュエータが内側リンクL1およびL3の筐体に接続される一方で、他方の2つのアクチュエータは、内側リンクL1およびL3のジョイントT1およびT6に位置付けられるプーリに接続される。特にモータM1、M2、M3、M4として実現されている場合の、連結部およびアクチュエータアセンブリの動作は、以下にさらに記載される。
【0039】
この態様において、エンドエフェクタの取り付けフランジE1、E2の動作は、一連のベルトおよびプーリを組み込む内側および外側リンクの操作によって生じられる。図示されるように、内側リンクL1は、ショルダ回転ジョイントT1を介して伸縮部材430に接続される。外側リンクL2は、エルボ回転ジョイントT2を介して内側リンクL1に接続される。エンドエフェクタの取り付けフランジE1は、リスト回転ジョイントT3を介して外側リンクL2に接続される。マニピュレータのこの部分のリンクおよびジョイントは、一端で開放し、他端で伸縮部材430に接続される運動学的なチェーンを形成する。概略図の一部にはなく図示されていないエンドエフェクタは、エンドエフェクタの取り付けフランジE1に接続される。
【0040】
移送アーム904Bを参照すると、プーリd1はショルダ回転ジョイントT1に設けられ、プーリd2はエルボ回転ジョイントT2に設けられる。内側リンクL1に沿って延伸するベルトt1は、プーリd1およびd2に接続される。プーリd2は、物理的には内側リンクL1に位置付けられているが、リンクL2に取り付けられ、エルボ回転ジョイントT2の一部として、先行するリンクL1のジョイント軸周りでのリンクL2の回転を可能にする。プーリd3もエルボジョイントT2に設けられ、プーリd4はリスト回転ジョイントT3に設けられる。プーリd3は、物理的にはリンクL2に位置付けられているが、リンクL1に取り付けられ、リンクL2のエルボジョイントT2が回転する軸の一部となる。プーリd4は、物理的にはリンクL2内に位置付けられているが、エンドエフェクタの取り付けフランジE1に取り付けられ、リストジョイントT3の一部として、先行するリンクL2のジョイント軸周りでのエンドエフェクタの取り付けフランジE1の回転を可能にする。ベルトt2は、プーリd3およびd4に接続される。リンクL2のエルボジョイントT2が回転する軸でリンクL1に固定されるプーリd3は、リンクL1のショルダジョイントT1が共通の軸22周りで回転されるときには、リンクL1の筐体と共に移動する。リンクL1が回転されると、リンクL1と移動するためにプーリd2も制限され、これによりプーリd2は、遊星ギアボックスの衛星ギアの動作と同様の形式で移動する。プーリd2は、エルボジョイントT2を介して内側リンクL1の遠位軸に取り付けられているので、ショルダジョイントT1の共通の軸22周りで回転する。エルボジョイントT2の一部として、プーリd2も先行するリンクL1の遠位軸周りで回転する。この回転は、プーリd2がタイミングベルト、チェーンまたはケーブルなどのベルトt1を介してプーリd1に接続されている結果として生じる。
【0041】
プーリd1とプーリd2との直径の比率は、リンクL1に接続されるアクチュエータ入力(例えば、モータM1)およびプーリd1に接続されるアクチュエータ入力(例えば、モータM2)に与えられる角変位の量に応じた、プーリd2の相対的な角変位をもたらす。ショルダジョイントT1の軸22と同軸配置される原線に基づく極座標系において、(プーリd2が一部である)エルボジョイントT2の軸の位置および向きの完全な説明は、リンクL1の長さ、プーリd1(モータM2を介する)およびリンクL1(モータM1を介する)の入力角変位値、およびプーリの直径比率d1/d2に依存する。ゆえに、エルボジョイントT2に取り付けられる後続のリンクL2の近位端のR−θ座標、およびT2のジョイント回転軸周りのリンクL2の向きが定められる。リストジョイントT3の回転軸を含むリンクL2の遠位端のR−θ座標は、リンクL2の長さに依存する。
【0042】
R−θ座標系における、リストジョイントT3に取り付けられるエンドエフェクタの取り付けフランジ、リンクE1の近位端、およびT3回転ジョイント軸の周りのE1の向きは、以下の条件、すなわち、リンクL1に対する角入力値(モータM1を介する)、プーリd2に対する角入力値(モータM2を介する)、リンクL1の長さ、プーリの直径比率d1/d2、リンクL2の長さ、およびプーリの直径比率d3/d4に依存する。
【0043】
他方の移送アーム904Aは同様である。ゆえに、内側リンクL3は、ショルダ回転ジョイントT6を介して伸縮部材430に接続される。外側リンクL4は、エルボ回転ジョイントT4を介して内側リンクL3に接続される。エンドエフェクタの取り付けフランジE1は、リスト回転ジョイントT5を介して外側リンクL4に接続される。マニピュレータのこの部分のリンクおよびジョイントは、一端で開放し、他端で伸縮部材430に接続される運動学的なチェーンを形成する。外側リンクL4は、リスト回転ジョイントT5を介してエンドエフェクタの取り付けフランジE2に連結される。
【0044】
プーリd5はショルダ回転ジョイントT6に設けられ、プーリd6はエルボ回転ジョイントT4に設けられる。内側リンクL3に沿って延伸するベルトt3は、プーリd5およびd6に接続される。プーリd6は、物理的には内側リンクL3に位置付けられているが、リンクL4の一部でありリンクL4に取り付けられており、エルボジョイントT4の一部として、先行するリンクL3のジョイント軸周りでのリンクL4の回転を可能にする。プーリd7もエルボジョイントT4に設けられ、プーリd8はリスト回転ジョイントT5に設けられる。プーリd7は、物理的にはリンクL4に位置付けられているが、リンクL3に取り付けられ、リンクL4のエルボジョイントT4が回転する軸の一部である。プーリd8は、物理的にはリンクL4内に位置付けられているが、エンドエフェクタの取り付けフランジE2に取り付けられており、リストジョイントT5の一部として、先行するリンクL4のジョイント軸周りでのエンドエフェクタの取り付けフランジE2の回転を可能にする。ベルトt4はプーリd7およびd8に接続される。リンクL4のエルボジョイントT4が回転する軸でリンクL3に固定されるプーリd7は、リンクL3のショルダジョイントT6が共通の軸22周りで回転されるときには、リンクL3の筐体と共に移動する。リンクL3が回転されると、リンクL3と移動するためにプーリd6も制限され、これによりプーリd6は、遊星ギアボックスの衛星ギアの動作と同様の形式で移動する。プーリd6は、エルボジョイントT4を介して内側リンクL3の遠位軸に取り付けられているので、ショルダジョイントT6の共通の軸22周りで回転する。エルボジョイントT4の一部として、プーリd6も先行するリンクL3の遠位軸周りで回転する。この回転は、プーリd6がタイミングベルト、チェーンまたはケーブルなどのベルトt3を介してプーリd5に接続されている結果として生じる。
【0045】
プーリd5とプーリd6との直径間の比率は、リンクL3に接続されるアクチュエータ入力(例えば、モータM3)およびプーリd5に接続されるアクチュエータ入力(例えば、モータM4)に与えられる角変位の量に応じた、プーリd6の相対的な角変位をもたらす。ショルダジョイントT6の軸22と同軸配置される原線に基づく極座標系において、(プーリd6がその一部である)エルボジョイントT4の軸の位置および向きの完全な説明は、リンクL3の長さ、プーリd5(モータM4を介する)およびリンクL3(モータM3を介する)の入力角変位値、およびプーリの直径比率d5/d6に依存する。ゆえに、エルボジョイントT4に取り付けられる後続のリンクL4の近位端のR−θ座標、およびT4のジョイント回転軸周りのリンクL4の向きが定められる。リストジョイントT5の回転軸を含むリンクL4の遠位端のR−θ座標は、リンクL4の長さに依存する。
【0046】
R−θ座標系における、リストジョイントT5に取り付けられるエンドエフェクタの取り付けフランジ、リンクE2の近位端、およびT5回転ジョイント軸の周りのE2の向きは、以下の条件、すなわち、リンクL3に対する角入力値(モータM3を介する)、プーリd5に対する角入力値(モータM4を介する)、リンクL3の長さ、プーリの直径比率d5/d6、リンクL4の長さ、およびプーリの直径比率d7/d8に依存する。
【0047】
さらに
図9を参照すると、モータM1はシャフト34を介して内側リンクL1に連結される。モータM2はシャフト44を介してプーリd1に連結される。モータM3はシャフト54を介して内側シャフトL3に連結される。モータM4はシャフト64を介してプーリd5に連結される。モータM1は、共通の軸22を同心円状に取り囲むステータ30およびロータ32を含む。ロータは、内側リンクL1の筐体35と連結するために上側に延伸する中空シャフト34に連結される。このようにしてシャフトはロータと回転する。
【0048】
モータM2も、共通の軸22を同心円状に取り囲み、モータM1の内側に位置付けられるステータ40およびロータ42を含む。モータM2のロータ42は、プーリd1に連結するために上側に延伸する中空シャフト44に連結される。シャフトは、モータM1のシャフト34の内側に同心円状に位置付けられ、ロータ42と回転する。
【0049】
モータM3およびM4は、モータM1およびM2の下に位置付けられる。モータM3は、共通の軸22を同心円状に取り囲むステータ50およびロータ52を含む。ロータ52は、内側リンクL3の筐体55と連結するために上側に延伸する中空シャフト54に連結される。シャフト54は、モータM1およびM2のシャフト34、44の内側に同心円状に位置付けられ、ロータ52と回転する。
【0050】
モータM4も、共通の軸22を同心円状に取り囲み、モータM3の外側に位置付けられるステータ60およびロータ62を含む。モータM4のロータは、プーリd5と連結するために上側に延伸する、中空であってもなくてもよいシャフト64に連結される。シャフト64は、モータM1、M2およびM3のシャフト34、44、54の内側に同心円状に位置付けられ、ロータ62と回転する。中空シャフトは、必要に応じてエンドエフェクタにケーブル接続する動力または信号を含むのに有用である。
【0051】
上述のように、筐体800Hなどの適切な筐体は、モータのステータを取り囲んで設けられる。モータM1およびM2は1つのモジュール82として設けられ、モータM3およびM4は第2のモジュール84として設けられることが好ましい。モータは、モータが2つのモジュールユニットに組み込まれる場合、モータモジュールの端部シャフトが反対方向に向けられる、背中合わせの構成で配置される。薄壁のシリンダなどの真空隔離バリア86(上述のバリア830と同様のもの)は、ロータ32、42、52、62とステータ30、40、50、60との間に設けられるので、ステータは、移送アーム904A、904Bが動作する環境から隔離された大気環境または他の任意の適切な環境にある。
【0052】
別の態様において、移送アームの延伸および後退は、
図10に示すような任意の適切な方法で連結され得る。例えば、
図10は、それぞれの駆動シャフト1344、1334、1354に連結される3つのモータM1’、M2’、M3’を有する3軸駆動システム1000Dを示す。この実施形態において、エンドエフェクタの取り付けフランジE1、E2は、同一の方向に向けられている。リンクL1〜L4、E1、E2およびジョイントT1〜T6は、上述のように同一のプーリd1〜d8およびベルトt1〜t4を用いて実体化され、それによりこれらの要素には、同一の参照記号が用いられる。プーリd1およびd5は、しかしながら、単一のシャフト上でモータM1’に連結される。ゆえにモータM1’の回転は、プーリd1およびd5両方の回転を同時にもたらす。モータM2’は内側リンクL1に連結され、モータM3’は内側リンクL3に連結される。ゆえに、内側リンクL1およびL3は、エンドエフェクタの取り付けフランジE1およびE2をそれぞれ延伸および後退させるために、独立して駆動可能である。
【0053】
一態様において、プーリd1:d2およびd5:d6の直径の比率は2:1である。プーリd3:d4およびd7:d8の直径の比率は1:2である。別の態様において、プーリは、任意の適切な駆動比率を有し得る。エンドエフェクタの取り付けフランジE1を延伸するための3つのモータ構成の一例として、内側リンクL1に接続されるモータM2’は、時計回りに回転するように作動される一方で、モータM1’およびM3’は、位置固定モードに維持される。エンドエフェクタの取り付けフランジE1の後退は、モータM2’の時計回りの回転により引き起こされる。同様に、エンドエフェクタの取り付けフランジE2を延伸するために、内側リンクL3に接続されるモータM3’は、時計回りに回転するよう作動される一方で、モータM1’およびM2’は、位置固定モードを維持する。エンドエフェクタの向きを変更するためには、3つ全てのモータが作動される。3つ全てのモータを反時計回りに回転させると、アームおよびエンドエフェクタの両方が反時計回りに回転する。同様に、3つ全てのモータを時計回りに回転させると、アームおよびエンドエフェクタの両方が時計回りに回転する。モータM1’を単独で回転させても、エンドエフェクタの延伸または後退を引き起こすことに留意する。ゆえに、エンドエフェクタの向きをその延伸または後退なしに変更するためには、3つ全てのモータの作動が必要となる。
【0054】
さらに
図10を参照すると、モータM1’は、駆動シャフトカラムの中心軸1322(上述の軸22と実質的に同様)を同心円状に取り囲むステータ1330およびロータ1332を含む。ロータ1332は、プーリd1およびd5と連結するために上側に延伸する中空シャフト1334に連結される。モータM2’は、カラムの中心軸1322およびモータM1’を同心円状に取り囲むステータ1340およびロータ1342を含む。モータM2’のロータ1342は、内側リンクL1に連結するためにモータM1’のシャフト1334の外側に同心円状に位置付けられる中空シャフト1344に連結される。モータM3’は、モータM1’およびM2’の下に位置付けられるが、別の態様においてはモータM1’およびM2’の上に位置付けられ得る。モータM3’は、カラムの中心軸1322を同心円状に取り囲むステータ1350およびロータ1352を含む。ロータ1352は、内側リンクL3に連結するために上側に延伸する中空シャフト1354に連結される。シャフト1354は、モータM1’およびM2’のシャフト1334、1344の内側に同心円状に位置付けられる。
【0055】
上述の3自由度の実施形態において、エンドエフェクタの取り付けフランジは、同一の方向に配向されている。エンドエフェクタの取り付けフランジは、反対方向を向くように配向されてもよいし、参照により既に本明細書に組み込まれている米国特許第7,891,935号明細書に記載されるように、互いに対して鋭角に配向されてもよい。
【0056】
図11を参照すると、開示される実施形態の態様による別のモータおよびアームの組み合わせが可能である。例えば、3軸モータ配置(
図8および9に示されるモータ配置またはその組み合わせのいずれかと実質的に同様であってもよい)は、任意の適切な方法で(
図9に関して上述したベルトおよびプーリシステムなどを用いて)単一の上側アームリンクL1に取り付けられる2つの前アームリンクL2、L4を駆動するために設けられ得る。
【0057】
また
図12Aを参照すると、2軸モータ配置(
図8および9に示されるモータ配置またはその組み合わせのいずれかと実質的に同様であってもよい)は、デュアル対向スカラアーム1200、1201を駆動するために設けられてもよく、ここで各アーム1200、1201は、一方のアームが他方のアームと実質的に同時に延伸および後退される(例えば、単一の駆動軸を介して)ような、任意の適切な方法で反対方向に駆動される。例えば、アーム1200、1201の実質的に同時の反対方向への延伸をもたらすために、第1または共通の駆動軸は前アーム1200FA、1201FAの両方に連結され得る(ベルトおよびプーリなどの任意の適切な方法で)一方で、第2の駆動軸は、任意の適切な方法で上側アーム1200UA、1201UAに接続でき(例えば、モータの駆動シャフトに直接接続されてもよいし、ベルトおよびプーリを通して接続されてもよい)、例えば、搬送チャンバ125の一方の側面から他方の側面へと基板を移送するために、アーム1200、1201を1つの単位として回転させるよう単独で用いられるか、または共通の駆動軸と組み合わせて用いられ得る。理解され得るようにこの態様において、エンドエフェクタは、アーム1200、1201の延伸/後退の軸と位置合わせされたままとなるように、それぞれの上側アームに従動され得る。この態様において、前アーム1200FA、1201FAは、アーム1200、1201が互いに干渉することなく後退され得るように、Z軸に沿ってオフセット(例えば、離間される)であってもよい(例えば、異なる高さに配置される)。別に態様においては、各アーム1200、1201上に置かれるエンドエフェクタを駆動させるために、付加的な駆動軸が追加され得る。例えば、アーム1200は、積層構成で配置される2つ以上のエンドエフェクタ1200EEを有していてもよく、各エンドエフェクタ1200EEは、基板の迅速な交換を可能にするためにアーム1200のリスト軸WA周りで独立して回転可能である。同様にアーム1201は、積層構成で配置される2つ以上のエンドエフェクタ1201EEを有していてもよく、各エンドエフェクタ1201EEは、基板の迅速な交換を可能にするためにアーム1201のリスト軸WA周りで独立して回転可能である。別の態様において、エンドエフェクタEEXのそれぞれは、各アーム1200、1201を用いた基板の迅速な交換をもたらすために各アーム1200、1201用のエンドエフェクタEEXが共通の駆動軸によって回転され得るように、線形の軸(
図12C)に沿って基板を保持するように配置され得る。
【0058】
図12Bは、上述のものと実質的に同様のアーム配置を示すが、この態様において3軸駆動部(
図8および9に示されるモータ配置またはその組み合わせのいずれかと実質的に同様であってもよい)は、それぞれ
図12Aに関して上述したものと実質的に同様の方法で、アーム1200の延伸/後退がアーム1201の延伸/後退とリンクされ、アーム1200Aの延伸/後退がアーム1201Aの延伸/後退とリンクされ得るように、4つのアーム1200、1201、1200A、1201Aを駆動するために設けられ得る。別の態様においてアーム1200の延伸/後退は、アーム1200Aの延伸/後退とリンクされ、アーム1201の延伸/後退は、1201Aの延伸/後退とリンクされ得る。ここで前アームリンク1200FA、1201FAは、アームが実質的に同時に反対方向へと延伸/後退されるように(上述のように、エンドエフェクタがそれぞれのアームの延伸/後退の軸を追従するよう従動されるように)、第1の共通の駆動軸に連結され得る。同様に、前アームリンク1200AFA、1201AFAは、アームが実質的に同時に反対方向へと延伸/後退されるように(上述のように、エンドエフェクタがそれぞれのアームの延伸/後退の軸を追従するよう従動されるように)、第2の共通の軸に連結され得る。第3の駆動軸は、例えば、搬送チャンバ125の一方の側面から他方の側面へと基板を搬送するために、アーム1200、1201、1200A、1201Aを1つの単位として回転させるよう(第1および/または第2の駆動軸の回転と連動して)任意の適切な方法で(上述のような)上側アーム1200UA、1200AUA、1201UA、1201AUAに連結され得る。理解され得るように、アームリンクの長さは、各アームが他のアームから実質的に干渉されることなく動作し得るように、アーム1200、1201、1200A、1201AFAの間で変わり得る。例えば、アーム1200は、長さがL1の上側アームおよび長さがL2の前アームを有し得る一方で、アーム1200Aは、長さがL3の上側アームおよび長さがL4の前アームを有し得る。これによりアーム1200および1200Aは、アーム1200、1200AのエルボEBが互いに干渉することなく後退することができる。同様に、アーム1201は、長さがL1の上側アームおよび長さがL2の前アームを有し得る一方で、アーム1201Aは、長さがL3の上側アームおよび長さがL4の前アームを有し得るので、アーム1201、1201Aは、アーム1201、1201AのエルボEBが互いに干渉することなく後退され得る。L1はL3より短くてもよく(またはその逆)、L2はL4より短くてもよい(またはその逆)ことに留意する。上述のものと実質的に同様の方法で、別の態様において、各アーム1200、1201、1200A、1201Aに置かれるエンドエフェクタを駆動するために付加的な駆動軸が追加され得る。例えば、アーム1200、1201、1200A、1201Aは、積層構成で配置される2つ以上のエンドエフェクタ1200EEを有していてもよく、各エンドエフェクタ1200EEは、迅速な基板の交換を可能にするために、それぞれのアーム1200、1201、1200A、1201Aのリスト軸WA周りで独立して回転可能である。別の態様において、エンドエフェクタEEXは、各アームの組1200、1201および1200A、1201A用のエンドエフェクタEEXが共通の駆動軸によって回転されて各アーム1200、1201を用いた基板の迅速な交換をもたらすように、それぞれのアーム1200、1201、1200A、1201Aのリスト軸に回転可能に連結され得る。例えば、4軸駆動部を用いることができ、1つの駆動軸は上側アーム1200UA、1201UA、1200AUA、1201AUAに連結され、1つの駆動軸は前アーム1200FA、1201FAに連結され、1つの駆動軸は前アーム1200AFA、1201AFAに連結され、共通の駆動軸は各アーム1200、1200A、1201、1201A用のエンドエフェクタ1200EE、EEXに連結される。別の態様において、アーム1200、1201、1200A、1201Aの1つまたは複数のためのエンドエフェクタの1つまたは複数は、他のアーム1200、1201、1200A、1201Aの異なるエンドエフェクタから独立して回転可能であり得る。
【0059】
理解され得るように、動力および信号のケーブルおよび/または冷却ベントライン(図示せず)は、筐体800Hの適切に密閉された開口90(
図8も参照)を通して導入され得る。別の態様において、モータおよびセンサに対する動力および制御は、誘導動力連結部、充電ステーションまたは他の適切な無線通信装置を通して提供され得る。上述のように、モータ制御増幅器(または他の適切な制御電子装置)は、電気接続システムを単純化するために分配され得る。例えば、一態様においては、FireWireまたはEtherCatベースの接続形態が用いられ得る。
【0060】
スロットバルブSVおよび基板保持ステーションは、1つまたは複数の移送ロボット704A、704Bの構成に応じて配置され得ることに留意する。例えば、再び、移送ロボット704A、704BのエンドエフェクタEE(これは、
図9および10に関して上述したように、移送ロボットが単一のスピンドル上に2つ以上の移送アームを含む場合を含んでいる)が実質的に同一の水平面上に、実質的に独立したZ軸動作なしに位置付けられている
図3A、3Bおよび
図7を参照すると、スロットバルブSVは、各エンドエフェクタが各スロットバルブを通過し得るように共通の水平面(
図4Aの平面PL1を参照)に位置付けられ得る。理解され得るように、エンドエフェクタEEおよびスロットバルブSVは共通の平面にあるので、移送アーム450、451のリストは、スロットバルブSVを通過し得る。理解され得るように、エンドエフェクタEEは共通の平面にあるので、上述のものなどの適切なインターロック(機械的、および/または、制御装置を通した)は、一方のアームの動作が他のアームの動作に干渉することを実質的に防ぐために用いられ得る。2つ以上のアームが利用される場合(アームは
図7に示すように異なるスピンドル上にあってもよいし、
図9および10に示すように共通のスピンドル上にあってもよい)、エンドエフェクタEEは、前アームFAおよびエンドエフェクタEEの位置を逆にすることにより、共通の平面上に配置され得る。例えば、
図7からわかるように、アーム451は、上側アームUA、前アームFAおよびエンドエフェクタEEを含む。エンドエフェクタEEは、前アームFAの上(上および下という語は、例示目的でのみ用いられており、別の態様においては任意の適切な空間用語が用いられ得る)に位置付けられる。アーム450は、上側アームUA、前アームFA1およびエンドエフェクタEE1を含む。エンドエフェクタEE1は前アームFA1の下に置かれるので、エンドエフェクタEE1は、エンドエフェクタEEと実質的に同一の水平面にあり、エンドエフェクタEE1と対向関係に配置される。
【0061】
また、移送ロボット704A、704BのエンドエフェクタEE(これは、
図9および10に関して上述したように、移送ロボットが単一のスピンドル上に2つ以上の移送アームを含む場合を含んでいる)が垂直に積層された異なる水平面PL3、PL4に、実質的に独立したZ軸動作なしに位置付けられている
図13を参照すると、スロットバルブSVは、依然として共通の水平面(
図4Aの平面PL1を参照)に位置付けられているので、各エンドエフェクタは各スロットバルブを通過し得る。この態様において、平面PL3およびPL4は、基板を運搬するエンドエフェクタEE、EE1が平面PL1に位置付けられるスロットバルブを通過し得るように配置され得るか、あるいは垂直に離間され得る。理解され得るように、この態様においてアーム450、451のリストは、スロットバルブSVを通過しない場合もある。また理解され得るように、エンドエフェクタEEは近接して離間される垂直面PL3、PL4にあるので、上述のものなどの適切なインターロック(機械的、および/または、制御装置を通した)が、一方のアームの動作が他のアームの動作に干渉することを実質的に防ぐために用いられ得る。
【0062】
一態様において、エンドエフェクタEE、EE1が、実質的に、同一平面PL1および/または近接して離間される垂直面PL3、PL4上に位置付けられる場合、移送アーム450、451(
図7に示すように異なるスピンドル上に位置付けられる)のそれぞれは、搬送チャンバ125の端部100E1、100E2(
図1および2)に位置付けられる基板保持ステーション(ロードロック102A〜102D、202A、202Bなど)に到達できない場合がある。このように、基板保持ステーションの場所は、
図3Aおよび3Bに示すように、搬送チャンバ125の側面に限定され得る。しかしながら、別の態様において、移送アーム450、451の1つまたは複数の長さ、および/または、搬送チャンバ125の幅は、搬送チャンバ125の端部に位置付けられる基板保持ステーション内に基板を配置するために一方のアームが他方のアームの周りに到達できるようにされてもよい。
【0063】
さらに
図7を参照すると、実質的に独立したZ軸動作のない、開示される実施形態の別の態様において、アーム450、451のエンドエフェクタEE、EE1は、各アーム450、451のリストがスロットバルブを通過できるように、垂直に積層される分離した平面PL1、PL2上に位置付けられ得る。この態様においてスロットバルブは、エンドエフェクタアーム450(平面PL2に位置付けられる)が平面PL2に位置付けられるスロットバルブにアクセスでき、エンドエフェクタアーム451(平面PL1に位置付けられる)が平面PL1に位置付けられるスロットバルブにアクセスできるように、平面PL1、PL2(
図4A参照)に位置付けられ得る。処理モジュール130Tなど、直列の処理モジュールの場合、直列の処理モジュール130Tは平面PL1、PL2のそれぞれに対応する分離した処理チャンバを有し得るので、分離した処理チャンバのそれぞれにおける基板は、直列の処理モジュールの他の処理チャンバの状態から独立して処理され得ることに留意する。
【0064】
上述のように、伸縮線形横断機構400は、伸縮線形横断機構400の移動を可能にし、その上で運ばれる移送アームが矢印499の方向に移動することを可能にする、Z軸リフト駆動部401(
図4A)を含み得る。理解され得るように、Z軸リフト駆動部401が用いられる場合、エンドエフェクタEE、EE1は、異なる平面PL1、PL2、PL3、PL4に位置付けられ、依然として単一の水平面に位置付けられるスロットバルブSVにアクセス可能であり得る。例えば、1つの平面上のエンドエフェクタEEは、Z軸リフト駆動部401を用いて平面PL2と位置合わせでき、基板を取り出すため/配置するためにスロットバルブSV(例えば、平面PL2上の)を通って延伸し得る。エンドエフェクタEEは、スロットバルブSVから後退でき、Z軸リフト駆動部401は、別のエンドエフェクタEE1を、例えば平面PL2上のスロットバルブSVと位置合わせさせるために、矢印499の方向に伸縮線形横断機構400を移動させ得る。エンドエフェクタEE1はその後、基板を取り出すため/配置するためにスロットバルブSVを通して延伸され得る。理解され得るように、上述のインターロックは、取り出し/配置動作中に、一方のアームの動作が他方のアームの動作を干渉することを防ぐために用いられ得る。
【0065】
別の態様において、伸縮線形横断機構400は、Z軸リフト駆動部を有していなくてもよい。ここでロボットアーム駆動部501、502、800、900D、1000Dは、各アームがエンドエフェクタをスロットバルブの平面と位置合わせさせるために矢印499の方向に独立して移動され得るように(または、複数のアームが共通のスピンドル上に位置付けられる場合、アームは1つの単位として矢印499の方向に移動され得る)、実質的に駆動部401と同様な、Z軸リフト駆動部をそれぞれ含み得る。
【0066】
次に
図14を参照すると、上述のように、大気前端部101は、伸縮線形横断機構400(上述の特徴の1つまたは複数を含む)を有する搬送ロボット108を含み得る。上述のものと実質的に同様の方法で、1つまたは複数の移送アームは、ロードロック200とロードポート105との間で基板を移送するために線形横断機構400に取り付けられ得る。一態様において搬送ロボット108は、
図4G〜4Jに関して上述したように線形トラック493上に取り付けられ得る。この態様において前端は、互いに対して連通可能に連結されて、開示全体が参照によりすでに本明細書に組み込まれている、2011年6月14日に発行された米国特許第7,959,403号明細書に記載されるような任意の適切な長さを有する搬送トンネルを形成する、個別の移送チャンバ125I(それぞれ内部に移送アームを有する)を含む真空後端103に連通可能に接続される。別の態様において、真空後端103は、上述のものなど、任意の適切な構成を有し得る。
【0067】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、半導体処理装置が提供される。半導体処理装置は、
長手軸と、長手軸の両側の側面とを有する、内部に密閉環境を保持するように構成されている密閉可能なチャンバを形成するフレームと、
前記密閉可能なチャンバに取り付けられる少なくとも1つの搬送モジュールであって、前記搬送モジュールの他の部分に対して線形に移動可能に構成される伸縮キャリッジを有し、前記伸縮キャリッジおよび前記他の部分は前記長手軸に沿う伸縮動作を定める、少なくとも1つの搬送モジュールと、
前記キャリッジに取り付けられ、それぞれがその上にワークピースを保持するように構成される少なくとも1つの移送アームを有する少なくとも1つの移送ロボットと
を備える。
【0068】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記伸縮キャリッジの伸縮経路が、基板保持ステーションが連絡可能に搬送チャンバにつながれるときに通る、前記搬送チャンバの開口を通る入口/出口の軸に交差する。
【0069】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記少なくとも1つの搬送モジュールが、前記密閉可能なチャンバから1つの単位として取り外し可能である。
【0070】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記少なくとも1つの移送ロボットが、前記少なくとも1つの移送アームが前記伸縮キャリッジに対して回転可能であるように構成される。
【0071】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記密閉環境が真空環境であり、前記少なくとも1つの移送ロボットが、前記真空環境内に配置される密閉された駆動セクションを含む。
【0072】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記搬送モジュールが、前記伸縮キャリッジが移動可能に取り付けられるベース部材を含み、前記ベース部材が前記フレームに対して固定され静止して取り付けられている。
【0073】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記少なくとも1つの移送ロボットおよび前記伸縮キャリッジが、前記密閉可能なチャンバ内での前記伸縮キャリッジの位置決めが、基板の取り出しおよび配置のための移送アームの位置決めから実質的に独立してもたらされるように構成される。
【0074】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、半導体処理装置は、前記密閉可能なチャンバ内で前記伸縮キャリッジを位置決めするために、前記伸縮キャリッジと係合するように構成される運動学的位置付け機構を含む。
【0075】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、半導体処理装置は、制御装置および制御装置に接続される1つまたは複数のセンサを含み、1つまたは複数のセンサは、密閉可能なチャンバ内の伸縮キャリッジを感知するように位置付けられ、構成され、制御装置は、1つまたは複数のセンサからの信号に基づき、密閉可能なチャンバ内の伸縮キャリッジの位置を決定するように構成される。
【0076】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、半導体処理装置は、制御装置および前記制御装置に接続される1つまたは複数のセンサを含み、前記1つまたは複数のセンサは、前記密閉可能なチャンバ内で前記伸縮キャリッジを感知するように配置および構成され、前記制御装置は、前記1つまたは複数のセンサからの信号に基づき、前記密閉可能なチャンバ内での前記伸縮キャリッジの位置を決定するように構成される。
【0077】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記伸縮キャリッジが、前記密閉可能なチャンバの隣接する一方の側面から前記密閉可能なチャンバの他方の側面まで延びる幅に広がる。
【0078】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記少なくとも1つの搬送モジュールが、前記密閉可能なチャンバ内で横方向に隣り合って配置される2つの伸縮キャリッジを含む。
【0079】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記少なくとも1つの搬送モジュールが、連続して接続される伸縮部材を有する多段伸縮キャリッジと、各伸縮部材に割り当てられる駆動モータを有する駆動システムとを含む。
【0080】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記少なくとも1つの移送ロボットが、それぞれが1つまたは複数のアームリンクを有する少なくとも1つのスカラアームを含む。
【0081】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記少なくとも1つの移送ロボットが、それぞれが、前記伸縮キャリッジ上で長手方向に配置される対応する駆動軸を有する2つの移送ロボットを含む。
【0082】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの移送ロボットがそれぞれ、それぞれの駆動スピンドルを含み、前記2つの移送ロボットのうちの第1の移送ロボットの移送アームが、前記2つの移送ロボットのうちの第2の移送ロボットの移送アームとは異なる駆動スピンドルに取り付けられる。
【0083】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記密閉可能なチャンバが複数のスロットバルブを含み、前記2つの移送ロボット間の長手方向での間隔が、複数のスロットバルブ間の長手方向での間隔と実質的に等しい。
【0084】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの移送ロボットがそれぞれ、長手方向にオフセットし、互いに対して空間的に固定されている対応する駆動軸を有する。
【0085】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記伸縮キャリッジが、キャリッジフレームおよび前記キャリッジフレームに移動可能に取り付けられるロボット支持体を含み、前記2つの移送ロボットのうちの一方が、前記伸縮キャリッジ上の前記2つの移送ロボットのうちの他方に対して長手方向に変位可能であるように、前記ロボット支持体に取り付けられる。
【0086】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの移送ロボットの少なくとも1つが、前記密閉可能なチャンバに連通可能に連結される共通の基板保持ステーションでの基板の迅速な交換のために構成された、独立して作動可能な複数のエンドエフェクタを含む。
【0087】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの移送ロボットがそれぞれ、少なくとも1つのエンドエフェクタを含み、前記2つの移送ロボットのうちの一方の前記少なくとも1つのエンドエフェクタが、前記2つの移送ロボットのうちの他方の前記少なくとも1つのエンドエフェクタとは異なる平面に位置付けられる。
【0088】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの移送ロボットそれぞれの前記少なくとも1つのエンドエフェクタが、対向関係で上下に位置付けられる。
【0089】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの移送ロボットのそれぞれが、少なくとも1つのエンドエフェクタを含み、前記2つの移送ロボットのうちの一方の前記少なくとも1つのエンドエフェクタは、前記2つの移送ロボットのうちの他方の前記少なくとも1つのエンドエフェクタと略同一平面に位置付けられる。
【0090】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記半導体処理装置が、前記2つの移送アームの一方の動作が前記2つの移送アームの他方の動作に干渉しないように、インターロックを提供するように構成される制御装置を含む。
【0091】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記少なくとも1つの移送ロボットの少なくとも1つが、Z軸駆動部を含む。
【0092】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記少なくとも1つの移送ロボットのそれぞれがZ軸駆動部を含む。
【0093】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記少なくとも1つの搬送モジュールが共通のZ軸駆動部を含む。
【0094】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記少なくとも1つの搬送ロボットが、共通の駆動スピンドルを有する駆動セクションと、前記共通の駆動スピンドルに取り付けられる複数の搬送アームとを含む。
【0095】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記複数の搬送アームがそれぞれ、独立して動作可能である。
【0096】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記複数の搬送アームが、少なくとも1つの共通の駆動軸を有する。
【0097】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記密閉可能なチャンバが、密閉可能なポートを形成するスロットバルブを含み、前記スロットバルブが、対の処理モジュールおよび単一の処理モジュールの1つまたは複数を、前記密閉可能なチャンバに連通可能に連結させるように配置される。
【0098】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記スロットバルブが、共通の水平面、垂直方向に離間される水平面およびそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数に配置される。
【0099】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記スロットバルブが、前記密閉可能なチャンバの長手方向の前部に基板入口を設け、前記密閉可能なチャンバの長手方向の後部に基板出口を設けるか、または、前記密閉可能なチャンバの長手方向の後部に基板入口を設け、前記密閉可能なチャンバの長手方向の前部に基板出口を設けるように配置される。
【0100】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記スロットバルブが、前記密閉可能なチャンバの長手方向の端部間に置かれる地点で、前記密閉可能なチャンバからの基板入口または出口を設けるように配置される。
【0101】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記半導体処理装置が、大気モジュールと、前記密閉可能なチャンバとは分離し異なる基板搬送トンネルとを含み、前記基板搬送トンネルが、前記密閉可能なチャンバから前記基板搬送トンネルを通って前記大気モジュールまでの基板通路を提供するために、前記密閉可能なチャンバに連通可能に連結される。
【0102】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記密閉可能なチャンバが、少なくとも2つのチャンバモジュール間での基板の受け渡しを可能にするために、互いに対して連通可能に連結される少なくとも2つのチャンバモジュールを備える。
【0103】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、半導体処理装置が提供される。半導体処理装置は、
長手軸と、側面とを有する、内部に密閉環境を保持するように構成される密閉可能なチャンバを形成するフレームと、
前記密閉可能なチャンバに取り付けられる少なくとも1つの搬送モジュールであって、前記搬送モジュールの他の部分に対して線形に移動可能に構成される伸縮キャリッジを有し、前記伸縮キャリッジおよび他の部分は前記長手軸に沿う伸縮動作を定める少なくとも1つの搬送モジュールと、
前記2つの移送ロボットの両方が1つの単位として前記伸縮キャリッジと移動するように前記伸縮キャリッジに取り付けられる2つの移送ロボット
とを含み、
前記2つの移送ロボットはそれぞれ、その上に基板を保持するように構成される少なくとも1つの移送アーム、および前記伸縮キャリッジにより運搬される駆動セクションを有する。
【0104】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記密閉環境が真空環境であり、前記駆動セクションが前記真空環境内に配置される密閉された駆動セクションである。
【0105】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記少なくとも1つの搬送モジュールが、前記伸縮キャリッジが移動可能に取り付けられるベース部材を含み、前記ベース部材が前記フレームに対して固定され静止して取り付けられている。
【0106】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの移送ロボットおよび前記伸縮キャリッジは、前記密閉可能なチャンバ内での前記伸縮キャリッジの位置決めが、基板の取り出しおよび配置のための移送アームの位置決めからは実質的に独立してもたらされるように構成される。
【0107】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、半導体処理装置は、前記密閉可能なチャンバ内で前記伸縮キャリッジを位置決めするために、前記伸縮キャリッジを係合するように構成される運動学的な位置付け機構を含む。
【0108】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、半導体処理装置は、制御装置および前記制御装置に接続される1つまたは複数のセンサを含み、前記1つまたは複数のセンサは、前記密閉可能なチャンバ内で前記伸縮キャリッジを感知するように配置および構成され、前記制御装置は、前記1つまたは複数のセンサからの信号に基づき、前記密閉可能なチャンバ内の前記伸縮キャリッジの位置を決定するように構成される。
【0109】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、半導体処理装置は、制御装置および前記制御装置に接続される1つまたは複数のセンサを含み、前記1つまたは複数のセンサは、前記2つの移送ロボットのそれぞれにより運搬される前記密閉可能なチャンバ内の基板を感知するように配置および構成され、前記制御装置は、前記2つの移送ロボットのそれぞれによる前記基板の搬送中に、ウェハの自動的なセンタリングをもたらすように構成されている。
【0110】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記伸縮キャリッジが、前記密閉可能なチャンバの隣接する一方の側面から前記密閉可能なチャンバの他方の側面まで延びる幅に広がる。
【0111】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記少なくとも1つの搬送モジュールが、前記密閉可能なチャンバ内で横方向に隣り合って配置される2つの伸縮キャリッジを備える。
【0112】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記少なくとも1つの搬送モジュールが、連続して接続される伸縮部材を有する多段伸縮キャリッジと、各伸縮部材に割り当てられる駆動モータを有する駆動システムとを備える。
【0113】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの移送ロボットのそれぞれが、少なくとも1つのスカラアームを備え、前記少なくとも1つのスカラアームはそれぞれ、1つまたは複数のアームリンクを有する。
【0114】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの移送ロボットがそれぞれ、前記伸縮キャリッジ上で長手方向にオフセットした、対応する駆動軸を有する。
【0115】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの移送ロボットがそれぞれ、それぞれの駆動スピンドルを含み、前記2つの移送ロボットうちの第1の移送ロボットの移送アームが、前記2つの移送ロボットのうちの第2の移送ロボットの移送アームとは異なる駆動スピンドルに取り付けられる。
【0116】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記密閉可能なチャンバが複数のスロットバルブを含み、前記2つの移送ロボット間の長手方向での間隔が、複数のスロットバルブ間の長手方向での間隔と実質的に等しい。
【0117】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの移送ロボットがそれぞれ、長手方向にオフセットし、互いに対して空間的に固定されている対応する駆動軸を有する。
【0118】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記伸縮キャリッジが、キャリッジフレームおよび前記キャリッジフレームに移動可能に取り付けられるロボット支持体を含み、前記2つの移送ロボットのうちの一方が、前記伸縮キャリッジ上の前記2つの移送ロボットのうちの他方に対して長手方向に変位可能であるように、前記ロボット支持体に取り付けられる。
【0119】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの移送ロボットの少なくとも1つが、前記密閉可能なチャンバに連通可能に連結される共通の基板保持ステーションでの基板の迅速な交換のために構成された、独立して作動可能な複数のエンドエフェクタを含む。
【0120】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの移送ロボットがそれぞれ、少なくとも1つのエンドエフェクタを含み、前記2つの移送ロボットのうちの一方の前記少なくとも1つのエンドエフェクタが、前記2つの移送ロボットのうちの他方の前記少なくとも1つのエンドエフェクタとは異なる平面に位置付けられている。
【0121】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの移送ロボットそれぞれの前記少なくとも1つのエンドエフェクタが、対向関係で上下に位置付けられる。
【0122】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの移送ロボットのそれぞれが、少なくとも1つのエンドエフェクタを含み、前記2つの移送ロボットのうちの一方の前記少なくとも1つのエンドエフェクタが、前記2つの移送ロボットのうちの他方の前記少なくとも1つのエンドエフェクタと略同一平面に位置付けられている。
【0123】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記半導体処理装置が、前記2つの移送アームの一方の動作が前記2つの移送アームの他方の動作に干渉しないように、インターロックを提供するように構成される制御装置を含む。
【0124】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの移送ロボットがそれぞれZ軸駆動部を含む。
【0125】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記少なくとも1つの搬送モジュールが共通のZ軸駆動部を含む。
【0126】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記2つの搬送ロボットがそれぞれ、共通の駆動スピンドルを有する駆動セクションと、前記共通の駆動スピンドルに取り付けられる複数の搬送アームとを含む。
【0127】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記複数の搬送アームがそれぞれ、独立して動作可能である。
【0128】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記複数の搬送アームが少なくとも1つの共通の駆動軸を有する。
【0129】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記密閉可能なチャンバが密閉可能なポートを形成するスロットバルブを含み、前記スロットバルブが、対の処理モジュールおよび単一の処理モジュールの1つまたは複数を前記密閉可能なチャンバに連通可能に連結させるように配置されている。
【0130】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記スロットバルブが、共通の水平面、垂直方向に離間される水平面およびそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数に配置される。
【0131】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記スロットバルブが、前記密閉可能なチャンバの長手方向の前部に基板入口を設け、前記密閉可能なチャンバの長手方向の後部に基板出口を設けるか、または、前記密閉可能なチャンバの長手方向の後部に基板入口を設け、前記密閉可能なチャンバの長手方向の前部に基板出口を設けるように配置される。
【0132】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記スロットバルブが、前記密閉可能なチャンバの長手方向の端部間に置かれる地点で、前記密閉可能なチャンバからの基板入口または出口を設けるように配置される。
【0133】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、半導体処理装置は、大気モジュールと、前記密閉可能なチャンバとは分離し異なる基板搬送トンネルとをさらに備え、前記基板搬送トンネルが、前記密閉可能なチャンバから前記基板搬送トンネルを通って前記大気モジュールまでの基板通路を提供するために、前記密閉可能なチャンバに連通可能に連結されている。
【0134】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記密閉可能なチャンバが、少なくとも2つのチャンバモジュール間での基板の受け渡しを可能にするために、互いに対して連通可能に連結される少なくとも2つのチャンバモジュールを含む。
【0135】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、半導体処理装置が提供される。半導体処理装置は、
長手軸と側面とを有し、内部に真空環境を保持するように構成される密閉可能なチャンバを形成するフレームと、
前記密閉可能なチャンバに固定され取り付けられる少なくとも1つの搬送モジュールであって、前記搬送モジュールの他の部分に対して線形に移動可能に構成される伸縮キャリッジを有し、前記伸縮キャリッジおよび前記他の部分は前記長手軸に沿う伸縮動作を定める、少なくとも1つの搬送モジュールと、
前記伸縮キャリッジに取り付けられる少なくとも1つの移送ロボットとを含み、前記少なくとも1つの移送ロボットはそれぞれ、その上に基板を保持するように構成される少なくとも1つの移送アームと、動力供給部、データ通信部および冷却接続部を含む、真空内に配置される密閉された駆動セクションとを有する。
【0136】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、半導体処理装置が提供される。半導体処理装置は、
長手軸と、前記長手軸の両側の側面と、少なくとも1つのロードポートとを有し、内部に制御された環境を保持するように構成されるチャンバを形成するフレームと、
少なくとも部分的に前記チャンバ内に配置される伸縮キャリッジであって、前記チャンバの他の部分に対して線形に移動可能に構成され、前記伸縮キャリッジおよび前記他の部分が前記長手軸に沿う伸縮動作を定める、伸縮キャリッジと、
前記キャリッジに取り付けられ、それぞれがその上に基板を保持するように構成される少なくとも1つの移送アームを有する少なくとも1つの移送ロボットと
を含む。
【0137】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、半導体処理装置はさらに、前記伸縮キャリッジに接続され、前記伸縮キャリッジの延伸および後退方向に略直角な方向に前記伸縮キャリッジを移動させるように構成されているZ軸駆動部をさらに備える。
【0138】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、半導体処理装置はさらに、前記伸縮キャリッジに取り付けられ、前記伸縮キャリッジの延伸および後退方向に略直角な方向に前記少なくとも1つの移送ロボットを移動させるように構成されているZ軸駆動部をさらに備える。
【0139】
上記記載は、開示される実施形態の態様の例示にすぎないことが理解されるべきである。当業者によって、様々な代替例および修正例が、開示される実施形態の態様から逸脱することなく案出され得る。従って、開示される実施形態の態様は、添付の請求項範囲に該当する、そのような代替例、修正例、および変形例のすべてを含むことを意図している。さらに、異なる特徴が、それぞれ異なる従属または独立請求項に詳述されるという一事実は、これらの特徴の組み合わせを有利に使用することができないということを意味せず、そのような組み合わせは、本発明の態様の範囲内に留まる。