(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6594964
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】油冷式圧縮機設備を制御する方法
(51)【国際特許分類】
F04B 49/06 20060101AFI20191010BHJP
F04C 29/02 20060101ALI20191010BHJP
【FI】
F04B49/06 331Z
F04C29/02 321B
【請求項の数】17
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-515172(P2017-515172)
(86)(22)【出願日】2015年9月21日
(65)【公表番号】特表2017-527740(P2017-527740A)
(43)【公表日】2017年9月21日
(86)【国際出願番号】BE2015000046
(87)【国際公開番号】WO2016041026
(87)【国際公開日】20160324
【審査請求日】2017年12月1日
(31)【優先権主張番号】2014/0711
(32)【優先日】2014年9月19日
(33)【優先権主張国】BE
(73)【特許権者】
【識別番号】593074329
【氏名又は名称】アトラス コプコ エアーパワー,ナームローゼ フェンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】ATLAS COPCO AIRPOWER,naamloze vennootschap
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】モーエンス ヴィム
(72)【発明者】
【氏名】セーガース アンドレアス マティアス ヨナス
【審査官】
谿花 正由輝
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2007/045052(WO,A1)
【文献】
国際公開第2012/026317(WO,A1)
【文献】
特開平06−213188(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0008513(US,A1)
【文献】
特開2002−317786(JP,A)
【文献】
特表2006−525459(JP,A)
【文献】
実開平06−087842(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 49/06
F04C 29/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスを圧縮するための入口(7)及び圧縮されたガスのための出口(9)を備えた少なくとも1つの圧縮機要素(2)及び可変速度制御器(5)を含む油冷式圧縮機設備(1)を制御する方法であって、
前記圧縮機設備(1)は、前記圧縮機要素(2)の前記出口(9)に連結された入力及び圧縮ガス消費者ネットワークに連結できる出力を備えた油分離器(12)を含む油回路(14)を備え、前記油分離器(12)は、前記圧縮ガスから分離された油(15)が収容される圧力容器(11)を有し、前記油(15)を前記圧力容器(11)から冷却器(18)に案内し、次に前記圧縮機要素(2)中に注入することができ、前記冷却器(18)は、ファン(19)又はポンプによって前記冷却器を通って案内される冷却剤によって冷却される、方法において、
前記油(15)のためのバイパス管(20)が前記冷却器(18)をバイパスするように設けられ、前記方法は、前記圧縮機要素(2)の前記出口(9)のところの温度(T)を測定するステップを含み、前記測定された温度(T)が予め設定された値(Tset)よりも低い場合、以下のステップが連続的に実施される連続ステップであり、すなわち、
最初に、前記ファン(19)又はポンプをオフに切り換え又は前記出口(9)のところの前記温度(T)が前記予め設定された値(Tset)よりも低く且つ前記ファン(19)又はポンプの最小速度に達していない間、その速度を減少させ、
次に、前記圧縮機要素(2)の前記出口(9)のところの前記温度(T)を再び測定し、前記出口(9)のところのこの温度(T)が前記予め設定された値(Tset)よりも依然として低い場合、前記バイパス管(20)から前記油(15)を前記圧縮機要素(2)に供給し又は前記油(15)の量が最大量に達していない間、前記バイパス管(20)から前記油(15)のうちの漸増する分量を前記圧縮機要素(2)に供給し、
次に、前記バイパス管(20)から前記圧縮機要素(2)に供給された油の量が最大量に達した場合、前記圧縮機要素(2)の前記出口(9)のところの前記温度(T)を再び測定し、前記出口(9)のところのこの温度(T)が前記予め設定された値(Tset)よりも低い場合、前記圧縮機要素(2)中に注入する前記油(15)の量を減少させ、ついには、前記出口(9)のところの前記温度(T)が少なくとも前記予め設定された値(Tset)に等しくなるようにし又は前記油の量が最小量に達するようにする、方法。
【請求項2】
前記連続ステップは、前記圧縮機要素(2)の前記出口(9)のところの前記温度(T)が安定した状態になるまで又は設定された期間が終了するまで実施される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記圧縮機要素(2)は、制御可能な入口絞り弁(24)を有し、少なくとも前記入口絞り弁(24)が前記圧縮機要素(2)の前記入口(7)を絞ると、前記連続ステップを実施する、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記出口(9)のところの前記温度(T)が、最大値が前記油(15)の劣化温度(Td)に等しくなるように予め設定された値(Tmax)よりも高い場合、次の連続ステップが実施され、すなわち、
最初に、前記温度の前記設定された値(Tmax)及び前記注入油の量が前記最大量に達していない間、前記圧縮機要素(2)中に注入される前記油(15)の量を増大させ、
次に、前記圧縮機要素(2)中に注入された前記油(15)の量が前記最大量に達した場合、前記出口(9)のところの前記温度(T)を再び測定し、この温度(T)が前記設定された値(Tmax)よりも依然として高い場合、前記冷却器(18)から前記油(15)を前記圧縮機要素(2)に供給し、
次に、前記圧縮機要素(2)の前記出口(9)のところの前記温度(T)を再び測定し、前記出口(9)のところのこの温度(T)が前記設定された値(Tmax)よりも依然として高い場合、前記ファン(19)又はポンプをオンに切り換え又はその速度を増大させる、請求項1〜3のうちいずれか一に記載の方法。
【請求項5】
前記連続ステップは、前記圧縮機要素(2)の前記出口(9)のところの前記温度(T)が安定するまで又は設定された期間が終了するまで実施する、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記ファン(19)又はポンプは、速度を制御することができる制御可能なファン(19)又はポンプであり、前記ファン(19)又はポンプをオフに切り換える前記ステップに関し、前記ファン(19)又はポンプの速度を次第に減少させ、次に、前記出口(9)のところの前記温度(T)が前記予め設定された値(Tset)を下回ったままである場合、前記ファン(19)又はポンプをオフに切り換える、或いは、前記ファン(19)又はポンプをオンに切り換えるステップに関し、前記速度を次第に増大させ、ついには、前記出口(9)のところの前記温度(T)が最大で前記設定された値(Tmax)に等しくなるようにする、請求項1〜5のうちいずれか一に記載の方法。
【請求項7】
前記油回路(14)は、前記バイパス管(20)を通り、しかも部分的に前記冷却器(18)を通って前記油(15)を部分的に案内することができるよう構成され、前記バイパス管(20)から前記油(15)を供給する前記ステップの実施中、以下のサブステップが実施され、すなわち、
前記バイパス管(20)から前記油の流れの少なくとも一部を供給し、
次に、前記圧縮機要素(2)の前記出口(9)のところの前記温度(T)が前記予め設定された値(Tset)よりも依然として低い場合、前記バイパス管(20)から前記油の流れの多くの部分を次第に供給し、
且つ/或いは前記冷却器(18)から前記油(15)を前記圧縮機要素(2)に供給する前記ステップの実施中、以下のサブステップが実施され、すなわち、
前記冷却器(18)から前記油の流れの少なくとも一部分を供給し、
次に、前記圧縮機要素(2)の前記出口(9)のところの前記温度(T)が前記設定された値(Tmax)よりも依然として高い場合、前記冷却器(18)から前記油の流れの多くの部分を次第に供給する、請求項1〜6のうちいずれか一に記載の方法。
【請求項8】
前記予め設定された値(Tset)は、凝縮温度(Tc)よりもある特定の値だけ高い、請求項1〜7のうちいずれか一に記載の方法。
【請求項9】
前記予め設定された値(Tset)は、少なくとも0℃、より好ましくは少なくとも1℃、更により好ましくは少なくとも5℃又は少なくとも10℃である、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記設定された値(Tmax)は、最大で前記油(15)の劣化温度(Td)である、請求項4〜9のうちいずれか一に記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、前記油分離器(12)の前記出口から見て下流側の圧力(p)を測定するステップを含み、以下のステップのうちの1つが実施され、すなわち、
前記油分離器(12)の前記出口から見て下流側の前記圧力(p)が所望の値(pset)よりも高い場合、前記圧縮機要素(2)の速度を次第に減少させ、該当する場合には、前記入口絞り弁(24)もまた次第に閉じ、ついには、前記圧力(p)が前記所望の値(pset)に等しくなるようにし、
前記油分離器(12)の前記出口から見て下流側の前記圧力(p)が前記所望の値(Pset)よりも低い場合、前記入口絞り弁(24)を次第に開き、前記圧縮機要素(2)の速度を増大させ、ついには、前記圧力(p)が前記所望の値(Pset)に等しくなるようにする、請求項3〜10のうちいずれか一に記載の方法。
【請求項12】
前記入口絞り弁(24)に関し、ハウジングを有する入口弁が用いられ、前記ハウジングは、該ハウジング内に可動的に設けられている多数のストリップ(26)の形態をしたアパーチュア(25)を収容し、前記ストリップ(26)は、前記ストリップ(26)が前記圧縮機要素(2)の前記入口(7)を閉鎖する閉鎖位置と、前記ストリップ(26)が前記入口(7)から背けられる開放位置との間で動くことができる、請求項3〜11のうちいずれか一に記載の方法。
【請求項13】
前記圧縮機要素(2)は、スクリュー圧縮機要素である、請求項1〜12のうちいずれか一に記載の方法。
【請求項14】
ガスを圧縮するための入口(7)及び圧縮されたガスのための出口(9)を備えた少なくとも1つの圧縮機要素(2)及び可変速度制御器(5)を含む油冷式圧縮機設備(1)を制御する方法であって、前記圧縮機設備(1)は、前記圧縮機要素(2)の前記出口(9)に連結された入力及び圧縮ガス消費者ネットワークに連結できる出力を備えた油分離器(12)を含む油回路(14)を備え、前記油分離器(12)は、前記圧縮ガスから分離された前記油(15)が収容される圧力容器(11)を有し、前記油(15)を前記圧力容器(11)から冷却器(18)に案内し、次に前記圧縮機要素(2)中に注入することができ、前記冷却器(18)は、ファン(19)又はポンプによって前記冷却器を通って案内される冷却剤によって冷却される、方法において、前記油(15)のためのバイパス管(20)が前記冷却器(18)をバイパスするように設けられ、前記方法は、前記圧縮機要素(2)の前記出口(9)のところの温度(T)を測定するステップを含み、前記測定された温度(T)が予め設定された値(Tmax)よりも高い場合、以下のステップが連続的に実施される連続ステップであり、すなわち、
最初に、前記温度の前記設定された値(Tmax)及び前記注入油の量が前記最大量に達していない間、前記圧縮機要素(2)中に注入される前記油(15)の量を増大させ、
次に、前記圧縮機要素(2)中に注入された前記油(15)の量が前記最大量に達した場合、前記出口(9)のところの前記温度(T)を再び測定し、この温度(T)が前記設定された値(Tmax)よりも依然として高い場合、前記冷却器(18)から前記油(15)を前記圧縮機要素(2)に供給し、
次に、前記圧縮機要素(2)の前記出口(9)のところの前記温度(T)を再び測定し、前記出口(9)のところのこの温度(T)が前記設定された値(Tmax)よりも依然として高い場合、前記ファン(19)又はポンプをオンに切り換え又はその速度を増大させる、方法。
【請求項15】
前記連続ステップは、前記圧縮機要素(2)の前記出口(9)のところの前記温度(T)が安定した状態になるまで又は設定された期間が終了するまで実施される、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記設定された値(Tmax)は、最大で前記油(15)の劣化温度(Td)である、請求項14又は15記載の方法。
【請求項17】
ガスを圧縮するための入口(7)及び圧縮されたガスのための出口(9)を備えた少なくとも1つの圧縮機要素(2)及び可変速度制御器(5)を含む油冷式圧縮機設備(1)を制御する方法であって、前記圧縮機設備(1)は、前記圧縮機要素(2)の前記出口(9)に連結された入力及び圧縮ガス消費者ネットワークに連結できる出力を備えた油分離器(12)を含む油回路(14)を備え、前記油分離器(12)は、前記圧縮ガスから分離された前記油(15)が収容される圧力容器(11)を有し、前記油(15)を前記圧力容器(11)から冷却器(18)に案内し、次に前記圧縮機要素(2)中に注入することができ、前記冷却器(18)は、ファン(19)又はポンプによって前記冷却器を通って案内される冷却剤によって冷却される、方法において、前記油(15)のためのバイパス管(20)が前記冷却器(18)をバイパスするように設けられ、前記方法は、前記圧縮機要素(2)の前記出口(9)のところの温度(T)を測定するステップを含み、前記測定された温度(T)が予め設定された値(Tset)よりも低い場合、以下の連続ステップが実施され、すなわち、
前記ファン(19)又はポンプをオフに切り換え、
次に、前記出口(9)のところの前記温度(T)が前記予め設定された値(Tset)よりも依然として低い場合、前記バイパス管(20)から前記油(15)を前記圧縮機要素(2)に供給し、
次に、前記出口のところの前記温度(T)が前記予め設定された値(Tset)よりも依然として低い場合、前記圧縮機要素(2)中に注入される前記油(15)の量を減少させ、ついには、前記出口(9)のところの前記温度(T)が前記予め設定された値(Tset)に少なくとも等しくなるようにする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油冷式圧縮機設備又はシステムを制御する方法に関する。
【0002】
具体的に言えば、本発明は、ガスを圧縮するための入口及び圧縮されたガスのための出口を備えた少なくとも1つの圧縮機要素及び可変速度制御器を含む油冷式圧縮機設備を制御する方法であって、圧縮機設備は、圧縮機要素の出口に連結された入力及び圧縮ガス消費者ネットワークに連結できる出力を備えた油分離器を含む油回路を備え、油分離器は、圧縮ガスから分離された油が収容される圧力容器を有し、油を圧力容器から冷却器に案内し、次に圧縮機要素中に注入することができ、冷却器は、ファン又はポンプによって冷却器を通って案内される冷却剤によって冷却される形式の方法に関する。
【背景技術】
【0003】
かかる圧縮機設備が提供する流量を変化させるために、可変速度制御器によって圧縮機要素の速度を変化させることができることが知られている。
【0004】
圧縮機要素の速度を減少させることによって、送り出される流量もまた低下することになる。
【0005】
圧縮機要素の速度は、制限なく低下することができず、特定の下限に制限される。
【0006】
このことは、流量が制限なしでも低下することができないことを意味している。
【0007】
流量を更に減少させなければならない場合、入口絞り弁を利用することを選択するのが良い。
【0008】
かかる入口絞り弁の使用は、圧縮機要素が一定の速度で駆動される圧縮機設備で知られている。
【0009】
入口を絞るため、入口管内に例えば蝶弁が設けられて使用される。
【0010】
これにより、入口管は、部分的に閉鎖され、その結果、供給されるガス流量及びかくして送り出される流量もまた減少するようになる。
【0011】
可変速度制御器を備えた圧縮機要素を含む圧縮機設備において入口絞り弁を利用することは、過去において可能ではないことが判明しており又は実行不可能であることが判明した。
【0012】
絞りの結果としての供給流量の減少に起因して、圧縮機要素によって吸収される動力が少なくなる。
【0013】
その結果、生じる熱が少なく、これにより、圧縮機設備の温度が低すぎる状態になったときに問題が生じる。
【0014】
結局のところ、温度をある特定の限度内に保つことが必要であり、と言うのは、低すぎる温度では、機械全体にわたって問題をもたらす場合のある凝縮が起こる場合があり、高すぎる温度では、冷却及び潤滑に用いられる油が迅速に劣化することになるからである。
【0015】
定速方式の油冷式圧縮機設備の油の温度が油中の凝縮を阻止するために低すぎる状態にはならないようにする方法がすでに知られている。
【0016】
かかる公知の方法は、同一出願人名義の国際公開第2007/045052号パンフレットに記載されており、この場合、バイパス管が油冷却器を横切って設けられ、油の温度が低すぎるようになる恐れがある場合、注入されるべき油の少なくとも一部分が冷却器を通って全て又は部分的に駆動されず、冷却なしで圧縮機要素に直接駆動されるようにするサーモスタット制御器が設けられている。
【0017】
この場合、圧縮機要素と冷却器内の油を冷却するために用いられるファンは、両方共、油がバイパス管を通って全て又は部分的にそらされる場合に冷却が不要である場合であっても熱機関によって駆動される一定速度で作動を続け、それによりエネルギーの損失が生じる。
【0018】
この公知のやり方では、凝縮を阻止するための制御は、冷却器を通って案内される油の量及び冷却なしで圧縮機要素中に直接注入される油の量の分布に制限される。
【0019】
別の方法が英国特許第2.394.025号明細書から知られており、この場合、注入された油の温度が設定された値を下回ることがないようにするサーモスタット弁が設けられ、これに加えて、注入される油の量を注入される油の温度の関数として制御するサーモスタット制御式制御弁が利用されている。両方の制御は、同時に実施され、しかも互いに別個独立に実施される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】国際公開第2007/045052号パンフレット
【特許文献2】英国特許第2.394.025号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明の目的は、上述の欠点及び他の欠点のうちの少なくとも1つに対する解決手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明の要旨は、ガスを圧縮するための入口及び圧縮されたガスのための出口を備えた少なくとも1つの圧縮機要素及び可変速度制御器を含む油冷式圧縮機設備を制御する方法であって、圧縮機設備は、圧縮機要素の出口に連結された入力及び圧縮ガス消費者ネットワークに連結できる出力を備えた油分離器を含む油回路を備え、油分離器は、圧縮ガスから分離された油が収容される圧力容器を有し、油を圧力容器から冷却器に案内し、次に圧縮機要素中に注入することができ、冷却器は、ファン又はポンプによって冷却器を通って案内される冷却剤によって冷却される、方法において、油のためのバイパス管が冷却器を横切って設けられ、方法は、圧縮機要素の出口のところの温度を測定するステップを含み、測定された温度があらかじめ設定された値よりも低い場合、以下のステップが連続的に実施され、すなわち、
最初に、ファン又はポンプをオフに切り換え又は出口のところの温度があらかじめ設定された値よりも低く且つファン又はポンプの最小速度に達していない間、その速度を減少させ、
次に、圧縮機要素の出口のところの温度を再び測定し、出口のところのこの温度があらかじめ設定された値よりも依然として低い場合、バイパス管を通って油を圧縮機要素に駆動し又は油の最大量に達していない間、バイパス管を通って油のうちの漸増する分量を圧縮機要素に駆動し、
次に、バイパス管を通って圧縮機要素に駆動された油の最大量に達した場合、圧縮機要素の出口のところの温度を再び測定し、出口のところのこの温度があらかじめ設定された値よりも低い場合、圧縮機要素中に注入された油の量を減少させ、ついには、出口のところの温度が少なくともあらかじめ設定された値に等しくなるようにし又は油の最小量に達するようにすることを特徴とする方法にある。
【0023】
利点としては、かかる方法が圧縮機設備の温度が低くなりすぎるのを阻止することにあり、と言うのは、この方法は、種々の連続して行われる制御を段階的に実施することによって油回路の冷却能力の漸次低下を生じさせるからである。
【0024】
このように、例えば凝縮物の生成を阻止することができる。
【0025】
かかる方法は、制御可能な入口制御弁を有する圧縮機要素における利用にとって極めて有用である。
【0026】
かかる圧縮機要素が減少し又は最小速度で回転する場合、入口絞り弁は、入口を絞り、その結果、圧縮機要素によって吸収される動力が少なくなるようにし、かかる方法の利用は、温度が低すぎるようにならないようにする。
【0027】
このように、速度制御式圧縮機設備が送り出すことができる最小流量を凝縮物の生成の恐れなしに且つその有害な結果の全てを生じさせないで、入口絞り弁の利用により低くすることができる。
【0028】
別の利点は、冷却能力を低下させなければならない場合に最初にファン又はポンプをオフに切り換え又は調節し、その結果、消費エネルギーが少なくなることにある。
【0029】
別の利点は、最後のステップでのみ油供給量を減少させ、その結果、油による圧縮機要素の潤滑を損なわないことにある。
【0030】
有利には、本発明の方法は、出口のところの温度が設定された値よりも高くならないようにするように出口のところの温度の制御を提供し、以下のステップが連続的に実施され、すなわち、
最初に、温度の設定された値及び注入油の最大量に達していない間、圧縮機要素中に注入される油の量を増大させ、
次に、圧縮機要素中に注入された油の最大量に達した場合、出口のところの温度を再び測定し、この温度が設定された値よりも依然として高い場合、冷却器を通って油を圧縮機要素に駆動し、
次に、圧縮機要素の出口のところの温度を再び測定し、出口のところのこの温度が設定された値よりも依然として高い場合、ファン又はポンプをオンに切り換え又はその速度を増大させる。
【0031】
本発明の特徴を良好に示す意図で、添付の図面を参照して本発明の圧縮機用の入口弁の2、3の好ましい実施形態について例示として以下に説明するが、これは本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明の方法に利用される油冷式圧縮機設備を概略的に示す図である。
【
図2】入口絞り弁の考えられる実施形態を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1に示されている油冷式圧縮機設備1は、本質的に、圧縮機要素2、この場合、2つの噛み合った螺旋状ロータ4が可変速度制御器5によって駆動されるハウジング3を備えた公知スクリュー型の圧縮機要素を含む。
【0034】
圧縮機要素2は、異なる形式のもの、例えばターボ圧縮機要素であっても良いことは明らかであり、これは本発明の範囲から逸脱しない。
【0035】
この場合、この可変速度制御器5は、速度が可変であるモータ6である。
【0036】
ハウジング3は、圧縮されるべきガス、例えば空気又は別のガスもしくはガスの混合物の供給のために入口管8に連結された入口7を備えている。
【0037】
ハウジング3は、出口管10に連結された出口9を備えている。
【0038】
出口管10は、油分離器12の圧力容器11及びこれに連結された圧力管13により、種々の空気圧ツール又はここでは図示していない類似物の供給のために下流側に消費者ネットワークに連結されている。
【0039】
圧縮機設備1は、圧力容器11から供給管16及び注入管17を経て油15を冷却のため及び該当する場合には潤滑及び/又はロータ4相互間及びロータ4とハウジング3との間の封止のために圧縮機要素2中に注入するために油回路14を備えている。
【0040】
注入される油15は、それにより、冷却器18を通って圧力容器11からの油15を冷却することができる。
【0041】
この場合、冷却器18は、冷却を保証するためにファン19を備え、ただし、冷却のために冷却用空気を用いないで、ポンプによって冷却器を通って案内される液体冷却剤を用いることが排除されるわけではない。この場合、ファン19は、制御可能なファンであり、すなわち、ファン19の速度を制御することができるが、これは必ずしも必要であるわけではない。
【0042】
本発明によれば、油15はまた、バイパス管20を通って圧縮機要素2に案内されるのが良く、それにより、この場合、油15は、冷却器18を通って流れることはない。
【0043】
この場合、冷却器18から見て上流側でバイパス管20の枝部21のところに三方弁22が設けられ、その目的は、バイパス管20を通り且つ冷却器18を通って流れることができる油15の量を制御することにある。
【0044】
これはまた、三方弁22とは異なる仕方で制御されても良いことは明らかである。
【0045】
さらに、圧縮機要素2中に注入される油15の量を調節することができるようにする手段、例えば、注入管17内に設けられた注入弁23の形態をした手段又は一連の利用可能な直径からの注入管の直径の適切な選択による手段が設けられている。
【0046】
この実施例では、入口絞り弁24が入口管8内に設けられている。
【0047】
この場合、入口絞り弁24のために入口弁が用いられ、この入口弁は、ハウジングを有し、このハウジングは、このハウジング内に可動的に設けられている多数のストリップ26の形態をしたアパーチュア25を収容し、ストリップ26は、ストリップ26が入口管8を閉鎖する閉鎖位置と、ストリップ26が入口管8から背けられる開放位置との間で動くことができる。アパーチュア25を備えたかかる入口弁の考えられる実施形態が
図2に示されている。かかる入口弁は、多くの互いに異なる仕方で構成できることは明らかである。
【0048】
かかる入口弁の利点は、ストリップ26を入口管8及びかくして入口7から完全にそらすことができ、その結果、開放状態では、アパーチュア25が圧縮されるべき空気の供給のための障害とはならないようになっていることにある。
【0049】
これは、完全開放状態であっても、入口管8の通路を部分的に閉塞する例えば蝶弁とは対照的である。
【0050】
油冷式圧縮機設備1は、圧縮機要素2の出口9のところの温度Tを測定する手段27a及び圧力管13内の圧力pを測定する手段27bをさらに備えている。これら手段27a,27bはそれぞれ、例えば温度センサ又は圧力センサであるのが良い。
【0051】
さらに、この場合、モータ6、ファン19、三方弁22、注入管17内の注入弁23及び入口絞り弁24の制御を保証する制御器28もまた設けられている。制御器28はまた、温度センサ及び圧力センサに接続されている。
【0052】
本発明の圧縮機設備1の作用及びかかる圧縮機設備の制御のための本発明の方法は、極めて簡単であり、次の通りである。
【0053】
圧縮機設備1の作動中、圧縮機要素2は、入口管8を介して供給されるガスを圧縮する。
【0054】
圧縮機要素2の良好な作動を保証するため、油15を圧縮機要素2中に注入する。この油15は、圧力容器12内の圧力の影響を受けて供給管16及び注入管17を経て圧縮機要素2中に注入される。
【0055】
圧縮ガスを油分離器12から出口管10経由で圧力容器11に案内する。
【0056】
圧縮ガス中に存在する油15を油分離器12で分離し、そして圧力容器11内に入れる。
【0057】
いまや油15のない圧縮ガスを圧力管13により消費者ネットワークに運ぶ。
【0058】
圧縮ガスに対する消費者ネットワークの需要を満たすようにするため、油分離器12の出口29から見て下流側の圧力pを圧力センサによって測定する。
【0059】
圧力センサからの信号を制御器28によって読み取る。
【0060】
制御器28は、圧縮機設備1、より具体的に言えば、モータ6及び入口絞り弁24を制御し、その結果、必要な流量が圧縮機要素2によって送り出されて油分離器12の出口29から見て下流側の圧力pを所望の値p
setに維持するようにする。
【0061】
このように、これは、モータ6及び入口絞り弁24の以下の制御によって実施される。
【0062】
圧力pが所望の値p
setよりも低い場合、換言すると、圧縮ガスの消費量が圧縮機設備1によって送り出される流量よりも多い場合、制御器28は、送り出される流量が第1の場合、すなわち、制御器がその時点で入口9を絞っている場合、入口絞り弁24を次第に開くことによって多くなり、ついには、圧力pが所望の値p
setに再び等しくなるようにする。
【0063】
圧力pが所望の値p
setよりも依然として低い場合であって入口絞り弁24が完全に開いている場合、制御器28は、圧縮機要素2の速度を次第に増大させて圧縮機要素によって送り出される流量が上昇し、ついには、油分離器21の出口29から見て下流側の圧力pが所望の値p
setに等しくなるようにする。
【0064】
このことは、この時点において、圧縮ガスの需要が送り出し流量に等しいことを意味している。
【0065】
圧力pが所望の値p
setよりも高い場合、換言すると、圧縮ガスの消費量が圧縮機設備1によって送り出される流量よりも少ない場合、制御器28は、送り出される流量が第1の場合に圧縮機要素2の速度を次第に減少させることによって少なくなり、その結果、圧縮機要素2によって送り出される流量が低下し、ついには、圧力pが所望の値p
setに再び等しくなるようにする。
【0066】
圧力pが所望の値p
setよりも依然として高い場合であって最小速度に達している場合、制御器28は、入口絞り弁24を次第に閉じ、ついには、油分離器12の出口29から見て下流側の圧力pが所望の値p
setに等しくなるようにする。
【0067】
入口絞り弁24は、最小開き状態まで閉じられる。圧力pが依然として高すぎる場合、制御器28は、圧縮機要素の作動を停止させる。次に、入口絞り弁24はまた、完全に閉じて逆方向に空気及び油の流れを阻止する。
【0068】
圧縮機設備1を再び始動させる場合、圧縮機要素2は、最小速度で作動し、入口絞り弁24は、最小まで開かれる。
【0069】
制御器28は、次に、モータ6のための始動トルクを制限するために入口絞り弁24を次第に開く。入口絞り弁24が完全に開かれた場合にのみ、圧縮機要素の速度を増大させる。
【0070】
出口29のところでの圧力pのかかる制御の利点は、それにより入口絞り弁24が可能な限り大きな開き状態に保たれることにある。結局のところ、流量を減少させなければならない場合、先ず最初に、圧縮機要素2の速度を減少させ、その後に入口絞り弁24を調節し、また、流量を増大させなければならない場合、入口絞り弁24が依然として完全に開いていなければ先ず最初に入口絞り弁24を開く。
【0071】
入口絞り弁24を可変速度制御と組み合わせて用いることにより、圧縮機要素2の出口9のところの温度Tが圧縮機要素2を最小速度で駆動すると共に入口7を絞る場合に低下することが可能である。
【0072】
圧縮ガスについて高い需要が存在する限り、入口絞り弁24は、完全に開かれ、圧縮機要素2は、その最大速度で作動する。この場合、制御器28は、油回路14を制御して冷却能力が最大であり、すなわち、
注入弁23が完全に開いて油の流れ全体が注入されるようにし、
全ての油15が冷却器18を通って流れ、
ファン19が最大速度で作動する。
【0073】
しかしながら、要求される流量が急峻に低下した場合、圧縮機要素2の速度は、最小速度まで低下し、加うるに、入口絞り弁24は、圧縮機要素2の入口7を絞って送り出される流量を要求される流量に合わせる。
【0074】
その結果、圧縮機要素2により吸収される動力が低下し、その結果、温度Tもまた低下する。
【0075】
この温度の低下に関連付けられる問題、例えば凝縮物の生成を解決するため、本発明の制御器28は、以下の制御にしたがって圧縮機設備1を制御する。
【0076】
温度Tがあらかじめ設定された値T
setを下回っているときに、第1の場合において、ファン19の速度を次第に減少させる。安定化後又は設定された期間の終了後、温度Tが低すぎるままなのでこれが十分ではない場合、最終的に、ファン19をオフに切り換える。
【0077】
「オン/オフ」ファン19が用いられる場合、ファンをすぐにオフに切り換える。
【0078】
上述のあらかじめ設定された値T
setは、当然のことながら、好ましくは、凝縮温度Tcに少なくとも等しく、好ましくは、ある特定の値だけ大きく、それにより、Tcは、一定の値を持っても良く又は特定された周囲温度、相対湿度及び作動圧力に基づいて計算され又は幾つかの仮定を条件として推定できる値であっても良い。
【0079】
このことは、凝縮を阻止するための必要以上の安全性となる。この特定の値は、少なくとも1℃又は少なくとも5℃又は少なくとも10℃であるのが良く、或いは極端に言えば、圧縮機設備が安全限度で作動される場合、0℃であっても良い。
【0080】
これは、圧縮機設備1内における凝縮物の生成を阻止するのに望ましい必要以上の安全性のレベルで決まる。
【0081】
次に、安定化後又は設定された期間の終了後、出口9のところの温度Tがあらかじめ設定された値T
setよりも依然として低い場合、制御器28は、三方弁22を制御し、油の流れの少なくとも一部が冷却器18を通るのではなくバイパス管20を通って駆動されるようにする。バイパス管20を通って流れる油15は、冷却されず、その結果、油回路14の冷却能力が低下することになる。
【0082】
必要ならば、制御器28は、油の流れのうちの漸増する分量がバイパス管20を通って駆動されるようにし、その目的は、冷却能力を低下させると共に温度Tをあらかじめ設定された値T
setよりも高い値に増大させることにある。
【0083】
油が全てバイパス管20を通って駆動されると共に安定化後又は設定された期間の終了後における温度Tが依然として低すぎる場合、制御器28は、注入管17内の注入弁23を制御することによって冷却能力を低下させ、その結果、注入される油15の量が減少するようにする。
【0084】
油15の量を温度Tがあらかじめ設定された値T
setに少なくとも等しくなるまで減少させ、その結果、凝縮物の生成が阻止されるようにする。
【0085】
制御可能なファン19を用いることにより或いは該当する場合には制御可能なポンプ及び油回路14を用いてバイパス管20を通り、しかも冷却器18を通って部分的に油15を駆動することにより、注入される油15の量をこの目的のために変化させる必要なく、冷却能力を連続的に制御することができる。
【0086】
さらに、最後の場合にのみ、注入される油15の量を減少させ、その結果、油15による潤滑及びロータ4相互間及び/又はロータ4とハウジング3との間の封止状態が低減しないようにする。
【0087】
上述の方法は、入口絞り弁24が圧縮機要素2の入口7を絞る場合に利用できるだけでなく、入口絞り弁24が入口7を絞らない場合であっても或いは可変制御圧縮機設備の場合において絞り弁が設けられていない場合であっても、温度Tがあらかじめ設定された値T
setよりも低い場合に任意他の時点で利用できる。
【0088】
出口9のところの温度Tが設定された値T
maxよりも高くならないようにするための類似の制御方式もまた利用できる。この制御方式を単独で又はT
setに関連して上述した温度の制御方式と組み合わせて利用できる。
【0089】
この設定値T
maxは、ISO規格によって制限され、その最大値は、例えば油15の劣化温度Tdに等しい。該当する場合、設定値T
maxは、所望され又は必要とされる上乗せ分の安全性のレベルに応じて、ある特定の安全性を組み込むためにこの劣化温度Tdよりも数℃、例えば1℃、5℃又は10℃低い温度であっても良い。
【0090】
この目的のため、制御器28は、出口9のところの温度Tを算定し、この温度Tが設定値T
maxよりも高い場合、制御器28は、注入弁23を制御して注入される油15の量を増大させ、ついには、出口9のところの温度Tが設定値T
maxまで低下するようにする。
【0091】
油15の最大量がすでに注入されている場合又は出口9のところの温度Tが安定化後又は設定期間の終了後、油15の最大量が注入されているときに依然として高すぎる場合、制御器28は、冷却能力を増大させるために次のステップを取る。
【0092】
この次のステップでは、三方弁22を制御して油の流れの少なくとも一部が冷却器18を通って駆動されるようにする。
【0093】
これがすでにそのようになっている場合又は不十分である場合、制御器28は、冷却器18を通る油の流れの多量の部分を次第に駆動し、ついには、温度Tが十分に低下するようにする。
【0094】
冷却器18を通る油の流れ全体を駆動することが必要であると判明し、そして冷却能力が温度Tを設定値T
maxまで低下させるのに依然として不十分である場合、安定化後又は設定された期間の終了後、制御器28による次の制御を実施する。
【0095】
制御器28は、該当する場合にはファン19又はポンプをオンに切り換え、それにより速度を増大させる。
【0096】
その結果、冷却器18内の油15が一層冷却される。
【0097】
ファン19の速度を増大させ、ついには、出口9のところの温度Tが最大で設定値T
maxに等しくなるようにする。
【0098】
温度Tを制御する両方の方法の組み合わせに起因して、油15及び圧縮機設備1の寿命を延ばすために温度Tをある特定の限度内に保つようにするのが良い。
【0099】
さらに、かかる方法は、油回路14の冷却能力を減少させ又は増大させなければならない場合、ファン19又はポンプが常に真っ先にオフに切り換えられ又は最後にオンに切り換えられるようにし、それによりエネルギーの節約が保証される。
【0100】
本発明は、例示として説明されると共に図面に示された実施形態には何ら限定されず、圧縮機用のかかる入口弁を本発明の範囲から逸脱することなく全ての種類の形態及び寸法で実現できる。