特許第6595730号(P6595730)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6595730
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】集計結果出力システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/20 20190101AFI20191010BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20191010BHJP
   G06Q 50/04 20120101ALI20191010BHJP
   G01R 31/02 20060101ALI20191010BHJP
【FI】
   G06F16/20
   G06F13/00 547Z
   G06Q50/04
   G01R31/02
【請求項の数】2
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2019-17440(P2019-17440)
(22)【出願日】2019年2月1日
【審査請求日】2019年3月14日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】594018832
【氏名又は名称】株式会社岩崎電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100087653
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 正二
(74)【代理人】
【識別番号】100142376
【弁理士】
【氏名又は名称】吉村 哲郎
(72)【発明者】
【氏名】垣内 義昭
(72)【発明者】
【氏名】川西 哲詩
【審査官】 後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−301845(JP,A)
【文献】 国際公開第2017/022050(WO,A1)
【文献】 特開平06−069700(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/20
G06F 13/00
G06Q 50/04
G01R 31/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の蓄積対象情報を蓄積する情報蓄積装置と、
前記複数の蓄積対象情報の少なくとも一部に基づいて生成される出力対象情報を出力する情報出力装置とを備え、
前記情報蓄積装置が、
前記複数の蓄積対象情報を記憶する複数蓄積情報記憶部と、
通信ネットワークを介して、前記複数の蓄積対象情報の少なくとも一部または前記出力対象情報を前記情報出力装置へ送信する蓄積側情報送信部とを有し、
前記情報出力装置が、
前記通信ネットワークを介して、前記複数の蓄積対象情報の少なくとも一部または前記出力対象情報を前記情報蓄積装置から受信する出力側情報受信部と、
前記出力対象情報が生成された後に前記出力対象情報を出力する出力対象情報出力部とを有する集計結果出力システムであって、
前記情報蓄積装置または前記情報出力装置である情報生成装置が、前記複数の蓄積対象情報の少なくとも一部の集計結果に関する事項を示す前記出力対象情報を生成する情報生成部をさらに有しており、
前記蓄積対象情報が、
所定の事項の種類である所定種類のいずれかを示す所定種類情報と、
前記所定種類情報に対応付けられ、前記所定の事項とは別の事項を示す別事項情報とを含み、
前記情報生成部が、
前記別事項情報に関する要件である別事項情報要件を満たす前記別事項情報が含まれる前記蓄積対象情報を前記複数の蓄積対象情報の少なくとも一部から抽出する集計対象抽出部と、
前記集計対象抽出部が抽出した前記蓄積対象情報の数を前記所定種類のいずれかについて集計する種類毎集計部と、
前記種類毎集計部が集計した前記蓄積対象情報の数のいずれかについて前記蓄積対象情報の数が前記蓄積対象情報の数に関する要件である情報数要件を充足するか否かを判断する情報数要件判断部と、
前記蓄積対象情報の数が前記情報数要件を充足すると判断された前記蓄積対象情報が含む前記所定種類情報に基づいて前記所定種類を示す前記出力対象情報を生成する充足種類情報生成部とを有していることを特徴とする集計結果出力システム。
【請求項2】
前記別事項情報が、
前記所定の事項から独立した事項である独立事項のいずれかを示す独立事項情報と、
前記所定種類間の順位を示す順位情報とを含み、
前記別事項情報要件が、
前記独立事項情報に関する要件と、
前記所定種類間の順位のうち最上位および最下位の所定のいずれかを除く所定の前記順位を示すという前記順位情報についての要件である順位要件とを含み、
前記集計対象抽出部が、
前記独立事項情報に関する要件を示す情報の入力を受付ける独立事項要件受付部と、
前記独立事項要件受付部が受付けた前記情報が示す前記独立事項情報に関する要件を満たす前記独立事項情報と前記順位要件を満たす前記順位情報とが含まれる前記蓄積対象情報を前記複数の蓄積対象情報の少なくとも一部から抽出する受付要件対応抽出部とを有していることを特徴とする請求項に記載の集計結果出力システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集計結果出力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1はワイヤハーネスの検査装置を開示する。このワイヤハーネスの検査装置は、複数のワイヤの少なくとも一方の端部に端子が装着されたワイヤハーネスの良否を効率的に検査する装置である。このワイヤハーネスの検査装置は、記憶部と、音声情報の発生部とを備える。記憶部はレファレンスデータを記憶する。レファレンスデータは、不具合のない基準となるワイヤハーネスの各端子の番号およびその端子の属性を示す。音声情報の発生部は、検体としてのワイヤハーネスの検査時に、サーチ棒が各端子に触れると、それに応答してレファレンスデータから各端子の端子番号及び属性を音声情報として発生する。このワイヤハーネスの検査装置を用いる人は、サーチ棒で触れた端子の端子番号及び属性と、発生した音声情報の端子番号及び属性とを照合してその端子及び関連のケーブルの不具合をチェックできる。
【0003】
特許文献1に開示されているワイヤハーネスの検査装置によれば、ワイヤハーネスの良否の効率的な検査ができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−108077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたワイヤハーネスの検査装置には、検査の場から遠く離れた場所でその検査の集計結果に関する事項を迅速に知ることができないという問題点がある。検査に関する集計結果に限らず、ある情報の集計結果に関する事項をその情報の発生場所から離れた別の場所で迅速に参照することは容易ではない。
【0006】
本発明は、このような問題を解消するものである。その目的は、ある情報の集計結果に関する事項をその情報の発生場所から離れた場所でも迅速に参照できる集計結果出力システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、本発明の集計結果出力システムが説明される。なお、この欄で図中の符号を使用したのは、発明の内容の理解を助けるためであって、内容を図示した範囲に限定する意図ではない。
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある局面に従うと、集計結果出力システム20は、情報蓄積装置30と、情報出力装置34とを備える。情報蓄積装置30は、複数の蓄積対象情報を蓄積する。情報出力装置34は、出力対象情報を出力する。出力対象情報は、複数の蓄積対象情報の少なくとも一部に基づいて生成される。情報蓄積装置30が、複数蓄積情報記憶部102と、蓄積側情報送信部94とを有している。複数蓄積情報記憶部102は、複数の蓄積対象情報を記憶する。蓄積側情報送信部94は、通信ネットワーク40を介して、複数の蓄積対象情報の少なくとも一部または出力対象情報を情報出力装置34へ送信する。情報出力装置34が、出力側情報受信部112と、出力対象情報出力部116とを有する。出力側情報受信部112は、通信ネットワーク40を介して、複数の蓄積対象情報の少なくとも一部または出力対象情報を情報蓄積装置30から受信する。出力対象情報出力部116は、出力対象情報が生成された後に出力対象情報を出力する。情報蓄積装置30または情報出力装置34である情報生成装置が、情報生成部114をさらに有している。情報生成部114は、複数の蓄積対象情報の少なくとも一部の集計結果に関する事項を示す出力対象情報を生成する。
【0009】
情報生成部114は、複数の蓄積対象情報の少なくとも一部の集計結果に関する事項を示す出力対象情報を生成する。情報出力装置34は通信によって複数の蓄積対象情報の少なくとも一部または出力対象情報を得る。出力対象情報出力部116は、出力対象情報が生成された後に出力対象情報を出力する。これにより、出力対象情報の参照者は、ある情報の集計結果に関する事項をその情報の発生場所から離れた別の場所で迅速に参照できる。
【0010】
また、上述された蓄積対象情報が、所定種類情報と、別事項情報とを含んでいる。所定種類情報は、所定種類のいずれかを示す。所定種類は、所定の事項の種類である。別事項情報は、所定種類情報に対応付けられる。別事項情報は、所定の事項とは別の事項を示す。この場合、情報生成部114が、集計対象抽出部160と、種類毎集計部162と、情報数要件判断部170と、充足種類情報生成部172とを有している。集計対象抽出部160は、次に述べられる別事項情報が含まれる蓄積対象情報を複数の蓄積対象情報の少なくとも一部から抽出する。その別事項情報は、別事項情報に関する要件である別事項情報要件を満たすものである。種類毎集計部162は、集計対象抽出部160が抽出した蓄積対象情報の数を所定種類のいずれかについて集計する。情報数要件判断部170は、種類毎集計部162が集計した蓄積対象情報の数のいずれかについて蓄積対象情報の数が情報数要件を充足するか否かを判断する。情報数要件は、蓄積対象情報の数に関する要件である。充足種類情報生成部172は、所定種類を示す出力対象情報を生成する。その出力対象情報は、蓄積対象情報の数が情報数要件を充足すると判断された蓄積対象情報が含む所定種類情報に基づいて生成される。
【0011】
集計対象抽出部160は、別事項情報要件を満たす別事項情報が含まれる蓄積対象情報を複数の蓄積対象情報の少なくとも一部から抽出する。種類毎集計部162は、集計対象抽出部160が抽出した蓄積対象情報の数を所定種類のいずれかについて集計する。情報数要件判断部170は、種類毎集計部162が集計した蓄積対象情報の数のいずれかについて蓄積対象情報の数が情報数要件を充足するか否かを判断する。充足種類情報生成部172は、所定種類を示す出力対象情報を生成する。その出力対象情報は、蓄積対象情報の数が情報数要件を充足すると判断された蓄積対象情報が含む所定種類情報に基づいて生成される。これにより、別事項情報要件を満たす別事項情報が含まれ蓄積対象情報の数が情報数要件を充足する蓄積対象情報に対応する所定種類が示されることとなる。そのような所定種類は、別事項情報要件との関連性がある事項の種類を直接または間接に示す。その結果、参照者は、別事項情報要件との関連性がある事項の種類を、その情報の発生場所から離れた別の場所でも迅速に参照できる。
【0012】
もしくは、上述された別事項情報が、独立事項情報と、順位情報とを含むことが望ましい。独立事項情報は、独立事項のいずれかを示す。独立事項は、所定の事項から独立した事項である。順位情報は、所定種類間の順位を示す。この場合、別事項情報要件が、独立事項情報に関する要件と、順位要件とを含む。順位要件は、所定種類間の順位のうち最上位および最下位の所定のいずれかを除く所定の順位を示すという順位情報に関する要件である。この場合、集計対象抽出部160が、独立事項要件受付部180と、受付要件対応抽出部182とを有していることが望ましい。独立事項要件受付部180は、独立事項情報に関する要件を示す情報の入力を受付ける。受付要件対応抽出部182は、独立事項要件受付部180が受付けた情報が示す独立事項情報に関する要件を満たす独立事項情報と順位要件を満たす順位情報とが含まれる蓄積対象情報を複数の蓄積対象情報の少なくとも一部から抽出する。
【0013】
受付要件対応抽出部182は、次に述べられる蓄積対象情報を複数の蓄積対象情報の少なくとも一部から抽出する。その蓄積対象情報は、独立事項要件受付部180が受付けた情報が示す独立事項情報に関する要件を満たす独立事項情報と順位要件を満たす順位情報とが含まれるものである。これにより、参照者は、次に述べられる事項を、ある情報の発生場所から離れた別の場所でも迅速に参照できる。その事項は、参照者自らが独立事項要件受付部180に入力した情報に対応する要件との関連性があり、かつ、所定種類間の順位のうち最上位および最下位の所定のいずれかではない所定の順位との関連性がある事項である。最上位および最下位の所定のいずれかではない所定の順位の所定種類は、最上位および最下位の所定のいずれかである所定種類に比べ、参照者に意識される可能性が低い種類である。最上位および最下位の所定のいずれかではない所定の順位との関連性がある事項が参照の対象となることで、参照者が意識し難い事項が参照され易くなる。その結果、参照者は、ある情報のうち別事項情報要件との関連性があって意識し難い事項を、その情報の発生場所から離れた別の場所でも迅速に参照できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、ある情報の集計結果に関する事項を、その情報の発生場所から離れた別の場所でも迅速に参照できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明のある実施形態にかかる集計結果出力システムの構成を表す図である。
図2】本発明のある実施形態にかかる情報蓄積装置のハードウェア構成を示す図である。
図3】本発明のある実施形態にかかる情報入力装置の機能ブロック図である。
図4】本発明のある実施形態にかかる情報蓄積装置の機能ブロック図である。
図5】本発明のある実施形態にかかる情報出力装置の機能ブロック図である。
図6】本発明のある実施形態にかかる情報入力方法の制御の手順を示すフローチャートである。
図7】本発明のある実施形態にかかる情報蓄積送信方法の制御の手順を示すフローチャートである。
図8】本発明のある実施形態にかかる蓄積側情報送信工程の制御の手順を示すフローチャートである。
図9】本発明のある実施形態にかかる情報出力方法の制御の手順を示すフローチャートである。
図10】本発明のある実施形態にかかる情報生成工程の制御の手順を示すフローチャートである。
図11】本発明のある実施形態にかかる要件充足情報形成工程の制御の手順を示すフローチャートである。
図12】本発明のある実施形態にかかる情報入力装置から情報蓄積装置へ情報を送信するためのフォーマットを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態が説明される。以下の説明では、同一の部品には同一の符号が付されている。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0017】
[集計結果出力システムの構成の説明]
以下、本発明の一実施形態が説明される。図1は、本実施形態にかかる集計結果出力システム20の構成を表す図である。図1に基づいて、本実施形態にかかる集計結果出力システム20の構成が説明される。
【0018】
本実施形態にかかる集計結果出力システム20は、情報蓄積装置30と、情報入力装置32と、情報出力装置34とを備える。
【0019】
情報蓄積装置30は、複数の不良情報を蓄積する。本実施形態における不良情報は製品に対する検査の結果発見されたそれらの製品の不良に関する事項を示す。本実施形態における不良情報は、不良種類情報と、別事項情報とを含んでいる。不良種類情報は、製品において生じる不良の種類のいずれかを示す。したがって、製品において生じる不良の種類が本実施形態における所定種類である。不良種類情報が本実施形態における所定種類情報である。本実施形態の場合、不良の種類には、「接続不良」、「異物混入」、「位置間違い」、およびその他がある。別事項情報は、不良種類情報に対応付けられる。別事項情報は、製品において生じる不良とは別の事項を示す。本実施形態における別事項情報は、独立事項情報と、関連事項情報とを含む。独立事項情報は、独立事項のいずれかを示す。本実施形態における独立事項は、製品において生じる不良から独立した事項である。関連事項情報は、不良種類情報に対応付けられる。関連事項情報は、製品において生じる不良に関連する事項を示す。本実施形態における不良情報のより具体的な内容は後述される。不良情報が、本実施形態にかかる蓄積対象情報である。
【0020】
情報入力装置32は、検査者が不良情報を入力するために用いる装置である。本実施形態における「検査者」は、上述された製品に対する検査を行いその結果を情報入力装置32に入力する者である。情報入力装置32は、コンピュータネットワーク40を介して不良情報を情報蓄積装置30へ送信する。このコンピュータネットワーク40は、本実施形態にかかる通信ネットワークである。
【0021】
情報出力装置34は、コンピュータネットワーク40を介して情報蓄積装置30と通信する。情報出力装置34は、出力対象情報を出力する。本実施形態にかかる出力対象情報は、複数の不良情報の少なくとも一部に基づいて生成されるものである。本実施形態の場合、情報出力装置34は、複数種類の出力対象情報を出力できる。それら複数種類の出力対象情報の具体的な説明は後述される。
【0022】
図2は、本実施形態にかかる情報蓄積装置30のハードウェア構成を示す図である。図2に基づいて、本実施形態にかかる情報蓄積装置30の構成が説明される。
【0023】
本実施形態の場合、情報蓄積装置30は、周知のコンピュータによって実現される。このコンピュータは、制御部410と 、記憶部412と、固定ディスク414と、キーボード416と、マウス418と、コネクタ420と、表示装置422と、I/O(Input/Output)424とを有する。制御部410は、CPU(Central Processing Unit)などによって実現される。制御部410は、記憶部412から読出したプログラムを実行することにより、そのプログラムにおいて定められた手順に従ってこのコンピュータを構成する各装置を制御する。記憶部412は、ROM(Read only memory)およびRAM(Random access memory)などによって実現される。記憶部412は、プログラムとデータとを記憶する。固定ディスク414は、プログラムと不良情報とを記録する。キーボード416およびマウス418は、検査者の入力に応じて信号を生成する。これにより、コンピュータに情報が入力される。コネクタ420にはUSB(Universal Serial Bus)メモリ440が接続される。USBメモリ440に記録されたプログラムおよび情報はコネクタ420を介して制御部410に読み込まれる。表示装置422は、画像を表示することにより情報を出力する。I/O424は、コンピュータネットワーク40に接続される。I/O424は、コンピュータネットワーク40を介して情報入力装置32および情報出力装置34と通信する。
【0024】
本実施形態の場合、情報入力装置32のハードウェア構成は、次に述べられる3つの相違点を除いて情報蓄積装置30のハードウェア構成と同様である。その相違点の1点目は、周知のスキャナおよびカメラが接続されており、かつ、それらから情報の入力を受付けるI/Oをさらに備えることである。その相違点の2点目は、キーボード416とマウス418と表示装置422とに代えて周知のタッチパネルを有していることである。その相違点の3点目は、固定ディスク414に代えて周知の補助記憶装置を有していることである。
【0025】
本実施形態の場合、情報出力装置34のハードウェア構成は、次に述べられる2つの相違点を除いて情報蓄積装置30のハードウェア構成と同様である。その相違点の1点目は、キーボード416とマウス418と表示装置422とに代えて周知のタッチパネルを有していることである。その相違点の2点目は、固定ディスク414に代えて周知の補助記憶装置を有していることである。
【0026】
[情報入力装置の機能の説明]
図3は、本実施形態にかかる情報入力装置32の機能ブロック図である。図3に基づいて、本実施形態にかかる情報入力装置32の構成とその機能とが説明される。上述された情報入力装置32のハードウェアが、図3に示された各機能を実現する。
【0027】
本実施形態の場合、情報入力装置32は、送信側制御部50と、送信側記憶部52と、送信側受付部54と、送信側表示部56と、送信側情報送信部58と、送信側情報受信部60とを有する。
【0028】
送信側制御部50は、送信側記憶部52と、送信側受付部54と、送信側表示部56と、送信側情報送信部58と、送信側情報受信部60とを制御する。送信側記憶部52は、検査者を認証するための識別情報、検査者が入力する情報、および、検査者が情報を入力するための補助となる情報を記憶する。送信側受付部54は、検査者による情報入力を受け付ける。送信側表示部56は、表示により情報を出力する。送信側情報送信部58は、情報蓄積装置30に情報を送信する。送信側情報受信部60は、情報蓄積装置30から情報を受信する。
【0029】
送信側記憶部52は、分類情報記憶部66と、発生場所情報記憶部68と、一時記憶部70とを有する。
【0030】
分類情報記憶部66は、不良分類情報を記憶する。本実施形態の場合、製品に対する検査の結果発見されるべき不良の種類は複数のグループに分類されている。それらのグループには固有のグループ名が設定されている。本実施形態にかかる不良分類情報は、そのグループ名を示す情報と、そのグループ名が示すグループに属す不良の種類を示す情報(不良種類情報)とを含む。
【0031】
発生場所情報記憶部68は、発生場所情報を記憶する。本実施形態の場合、発生場所情報は、工場内の場所を示す名称、または、製品のメーカーの名称を示す。前者は、製品の不良が発生し得る場所を示す。後者は、製品の不良が発生し得る場所の一種であるメーカーの工場をそのメーカーの名称によって示す。発生場所情報は、メーカーコードおよび型式データに対応付けられて記憶される。メーカーコードは、製品のメーカーごとに設定される文字列である。これによって製品のメーカーが特定される。型式データは、製品の型式を示す文字列である。したがって、ある発生場所情報に対応付けられる型式データの数は発生場所情報が示す場所で加工される製品の種類数に応じて定まる。
【0032】
一時記憶部70は、検査者が入力した情報を一時的に記憶する。一時記憶部70に記憶される情報は後述される。
【0033】
送信側受付部54は、画像情報受付部74と、文字列情報受付部76とを有する。画像情報受付部74は、検査者による画像情報の入力を受け付ける。文字列情報受付部76は、検査者による文字列情報の入力を受け付ける。
【0034】
図4は、本実施形態にかかる情報蓄積装置30の機能ブロック図である。図4に基づいて、本実施形態にかかる情報蓄積装置30の構成とその機能とが説明される。上述された情報蓄積装置30のハードウェアが、図4に示された各機能を実現する。
【0035】
本実施形態の場合、情報蓄積装置30は、蓄積側制御部90と、蓄積側記憶部92と、蓄積側情報送信部94と、蓄積側情報受信部96とを有している。蓄積側制御部90は、蓄積側記憶部92と、蓄積側情報送信部94と、蓄積側情報受信部96とを制御する。蓄積側記憶部92は、情報入力装置32および情報出力装置34との間で通信される情報を記憶する。蓄積側情報送信部94は、コンピュータネットワーク40を介して情報入力装置32および情報出力装置34へ情報を送信する。蓄積側情報受信部96は、コンピュータネットワーク40を介して情報入力装置32および情報出力装置34から情報を受信する。
【0036】
蓄積側記憶部92は、識別情報記憶部100と、複数蓄積情報記憶部102とを有する。識別情報記憶部100は、検査者の識別情報と参照者の識別情報およびパスワードとを記憶する。本実施形態における「参照者」とは出力対象情報を自らの肉眼で見る者を意味する。複数蓄積情報記憶部102は、複数の不良情報を記憶する。
【0037】
図5は、本実施形態にかかる情報出力装置34の機能ブロック図である。図5に基づいて、本実施形態にかかる情報出力装置34の構成とその機能とが説明される。上述された情報出力装置34のハードウェアが、図5に示された各機能を実現する。
【0038】
本実施形態の場合、情報出力装置34は、出力側指示受付部110と、出力側情報通信部112と、情報生成部114と、出力対象情報出力部116と、出力側制御部118とを有する。出力側指示受付部110は、参照者の指示を示す情報を受け付ける。出力側情報通信部112は、コンピュータネットワーク40を介して情報蓄積装置30と通信する。本実施形態においては、出力側情報通信部112は、コンピュータネットワーク40を介して複数の不良情報の少なくとも一部を情報蓄積装置30から受信するための、出力側情報受信部としても動作する。情報生成部114は、出力側情報通信部112が受信した不良情報に基づいて出力対象情報を生成する。この出力対象情報は、出力側情報通信部112が受信した不良情報の集計結果に関する事項を示す。出力対象情報出力部116は、出力対象情報が生成された後に出力対象情報を出力する。出力側制御部118は、出力側指示受付部110と、出力側情報通信部112と、情報生成部114と、出力対象情報出力部116とを制御する。上述の通り、本実施形態にかかる情報出力装置34は情報生成部114を有している。したがって、情報出力装置34は本実施形態にかかる情報生成装置として動作することとなる。
【0039】
本実施形態の場合、情報生成部114は、不良分析情報作成部132と、個別表示生成部136と、エラー表示生成部138とを有している。不良分析情報作成部132は、検査者によって指定された製品において発生することが多い不良を示す情報を生成する。本実施形態においては、この情報は「不良分析情報」と称される。この情報は、出力対象情報の一種である。個別表示生成部136は、不良情報それぞれの内容を示す画像情報を生成する。エラー表示生成部138は、参照者が出力側指示受付部110に入力した識別情報およびパスワードの少なくとも一方が出力側制御部118によって記憶された参照者の識別情報およびパスワード組み合わせのいずれにも一致しない旨の画像情報を生成する。
【0040】
本実施形態の場合、不良分析情報作成部132は、情報数集計部150と、要件充足情報形成部152と、パレート画像生成部154とを有している。
【0041】
情報数集計部150は、出力側情報通信部112が受信した不良情報における、不良情報の種類のいずれかについての不良情報の数を集計する。要件充足情報形成部152は、情報数集計部150が集計した不良情報の数に基づいて不良情報の種類のいずれかについての出力対象情報を形成する。本実施形態においては、この出力対象情報が「要件充足情報」と称される。パレート画像生成部154は、情報数集計部150が集計した不良情報の数に基づいてパレート図を表す画像情報を生成する。
【0042】
本実施形態の場合、情報数集計部150は、集計対象抽出部160と、種類毎集計部162とを有している。
【0043】
集計対象抽出部160は、次に述べられる不良情報を複数の不良情報の少なくとも一部から抽出する。その不良情報は、次に述べられる別事項情報が含まれる不良情報である。その別事項情報は、別事項情報に関する要件である別事項情報要件を満たすものである。本実施形態の場合、集計対象抽出部160は、通信によって情報蓄積装置30を制御することにより、情報蓄積装置30が記憶する複数の不良情報の少なくとも一部から上述の不良情報を抽出する。
【0044】
本実施形態の場合、別事項情報要件は、順位要件と、独立事項情報に関する要件とを含む。順位要件は、順位情報に関する要件である。順位要件は、製品において生じる不良の種類間の順位のうち最上位および最下位の所定のいずれかを除く所定の順位を示すという要件である。具体的には、本実施形態における順位要件は、製品において生じる不良の種類間の順位のうち第2位を示すことという要件である。本実施形態における独立事項情報に関する要件の具体的な内容は後述される。
【0045】
種類毎集計部162は、集計対象抽出部160が抽出した不良情報の数を製品において生じる不良の種類のいずれかについて集計する。
【0046】
要件充足情報形成部152は、情報数要件判断部170と、充足種類情報生成部172とを有している。情報数要件判断部170は、種類毎集計部162が集計した不良情報の数のいずれかについて不良情報の数が情報数要件を充足するか否かを判断する。情報数要件は、不良情報の数に関する所定の要件である。本実施形態における情報数要件は、不良情報の数が閾値を越えることである。充足種類情報生成部172は、不良の種類およびその不良の種類が属するグループの名称を示す出力対象情報を生成する。その出力対象情報は、不良情報の数が情報数要件を充足すると判断された不良情報が含む不良種類情報に基づいて生成される。
【0047】
本実施形態の場合、集計対象抽出部160は、独立事項要件受付部180と、受付要件対応抽出部182とを有している。
【0048】
独立事項要件受付部180は、独立事項情報に関する要件を示す情報の入力を受付ける。独立事項要件受付部180は、その受け付けのため、出力側制御部118を介して出力側情報通信部112を制御する。
【0049】
受付要件対応抽出部182は、次に述べられる不良情報を情報蓄積装置30が記憶する複数の不良情報から抽出する。その不良情報は、独立事項情報に関する要件を満たす独立事項情報と順位要件を満たす順位情報とが含まれるものである。この独立事項情報に関する要件は、独立事項要件受付部180が受付けた情報が示す要件である。
【0050】
[フローチャートの説明]
図6は、本実施形態にかかる情報入力方法の制御の手順を示すフローチャートである。図6に示されるように、この情報入力方法は、次に述べられる複数の工程を上述された情報入力装置32に実行させるものである。それら複数の工程は、検査者識別情報入力工程S200、登録有無判断工程S202、製品特定情報入力工程S204、不良発生場所情報入力工程S206、グループ名称情報入力工程S208、添付情報入力工程S210、不良情報送信工程S212、および、エラー表示工程S214である。プログラムを実行した結果、情報入力装置32は、それら複数の工程を備える情報入力方法を実施することとなる。以下、これらの各工程の具体的な内容が説明される。
【0051】
検査者識別情報入力工程S200において、画像情報受付部74は検査者の識別情報の入力を受付ける。検査者は自らの識別情報を画像情報受付部74に入力する。本実施形態の場合、この工程において画像情報受付部74として動作するのは情報入力装置32を構成するスキャナである。検査者は、自らの名札に表示されたバーコードをそのスキャナに読み取らせることによって自らの識別情報を画像情報受付部74に入力する。
【0052】
登録有無判断工程S202において、送信側制御部50は、送信側受付部54が受付けた検査者の識別情報を情報蓄積装置30へ送信するよう送信側情報送信部58を制御する。送信側情報受信部60はその返信となる情報を情報蓄積装置30から受信する。その情報は、送信側受付部54が受付けた検査者の識別情報が情報蓄積装置30の識別情報記憶部100によって記憶された検査者の識別情報のいずれかと一致するか否かの判断結果を示す。送信側制御部50は、送信側情報受信部60が受信した判断結果を示す情報に基づき、送信側受付部54が受付けた検査者の識別情報が情報蓄積装置30の識別情報記憶部100に記憶されているか否かを判断する。その識別情報が情報蓄積装置30の識別情報記憶部100に記憶されていると判断された場合(S202にてYES)、処理はS204へと移される。そうでない場合(S202にてNO)、処理はS214へと移される。
【0053】
製品特定情報入力工程S204において、画像情報受付部74は製品の識別情報を受付ける。本実施形態の場合、この工程において画像情報受付部74として動作するのは情報入力装置32を構成するスキャナである。本実施形態の場合、検査者は、検査対象の製品に貼付されたバーコードを情報入力装置32のスキャナに読み取らせる。これによってその製品の識別情報は画像情報受付部74に受付けられる。送信側制御部50は、入力された製品の識別情報を文字列データに変換する。一時記憶部70は、製品の識別情報と検査者識別情報入力工程S200において画像情報受付部74が受け付けた検査者の識別情報(以下単に「検査者の識別情報」と称する)とを互いに対応付け、これらを一時的に記憶する。本実施形態の場合、この工程において記憶される製品の識別情報は、上述されたメーカーコードと、上述された型式データと、製造番号とを含む。製造番号は製品ごとに設定される番号である。
【0054】
不良発生場所情報入力工程S206において、送信側制御部50は、発生場所情報記憶部68が記憶する発生場所情報のうち、次に述べられる情報を表示するよう送信側表示部56を制御する。その情報は、製品特定情報入力工程S204において画像情報受付部74が受け付けたメーカーコードおよび型式データと同一のメーカーコードおよび型式データに対応付けられた情報である。発生場所情報が表示されると、文字列情報受付部76は検査者が選択した発生場所情報の入力を受付ける。検査者は、情報入力装置32を構成するタッチパネルにおいて発生場所情報を示す箇所に触れることによりその発生場所情報を入力する。一時記憶部70は、入力された発生場所情報を製品特定情報入力工程S204において画像情報受付部74が受付けた製品の識別情報(以下単に「製品の識別情報」と称する)と検査者の識別情報とに対応付けて記憶する。
【0055】
グループ名称情報入力工程S208において、送信側制御部50は、分類情報記憶部66が記憶する不良分類情報を表示するよう送信側表示部56を制御する。送信側制御部50は、まず不良分類情報が含むグループ名を表示するよう送信側表示部56を制御する。本実施形態の場合、この工程において送信側表示部56として動作するのは情報入力装置32を構成するタッチパネルである。グループ名が表示されると、検査者は、情報入力装置32を構成するタッチパネルにおいて自らが入力しようとするグループ名を示す箇所に触れることによりそのグループ名を示す情報を入力する。グループ名の入力が受付けられると、送信側制御部50は、そのグループ名が示すグループに属する、不良種類情報を表示するよう送信側表示部56を制御する。不良種類情報が表示されると、検査者は、送信側表示部56として動作するタッチパネルにおいて自らが発見した不良の種類を示す不良種類情報の表示に触れることによりその不良種類情報を入力する。これにより、検査者が選択した不良分類情報の入力を文字列情報受付部76として動作するタッチパネルが受付けたこととなる。不良分類情報の入力が受け付けられると、送信側制御部50は、製品において生じる不良の種類間の順位を示す情報(順位情報)を表示するように送信側表示部56として動作するタッチパネルを制御する。本実施形態の場合、不良の種類間の順位は第1位乃至第3位のいずれかである。第1位は放置された場合に製品に対する信頼性を損ねる程度に重大な事項であることを示す。第2位は同様の不良が生じないよう対応する必要がある事項であることを示す。第3位は製品の生産者に注意するのみでよい程度の事項であることを示す。順位情報が表示されると、検査者は、文字列情報受付部76として動作するタッチパネルにおいて自らが入力しようとする順位が表示された箇所に触れることにより順位情報を入力する。一時記憶部70は、入力されたグループ名を示す情報と入力された不良種類情報と入力された順位情報とを既に記憶された発生場所情報と製品の識別情報と検査者の識別情報とに対応付けて記憶する。
【0056】
添付情報入力工程S210において、画像情報受付部74および文字列情報受付部76は、添付情報の入力を受付ける。本実施形態の場合、添付情報には、画像情報と文字列情報とがある。本実施形態の場合、この工程において画像情報受付部74として動作するのは情報入力装置32を構成するカメラである。この工程において文字列情報受付部76として動作するのは情報入力装置32を構成するタッチパネルである。検査者は、そのカメラによって製品のうち不良状態となっている箇所を撮影することにより画像情報を入力する。検査者は、そのタッチパネルによって不良状態を説明する文字列を入力することにより文字列情報を入力する。一時記憶部70は、入力された添付情報を記憶する。入力された添付情報は、添付情報の記憶時刻を示す情報と共に、次に述べられる既に記憶された情報に対応付けて記憶される。それらの情報は、グループ名を示す情報、不良種類情報、順位情報、発生場所情報、製品の識別情報、ならびに、検査者の識別情報である。
【0057】
不良情報送信工程S212において、送信側制御部50は、一時記憶部70から次に述べられる情報を読み出す。その情報は、製品特定情報入力工程S204乃至添付情報入力工程S210において一時記憶部70が記憶した情報である。このとき読み出される情報が、本実施形態にかかる不良情報となる。本実施形態にかかる不良情報は、添付情報の記憶時刻を示す情報、製品のメーカーコード、製品の型式データ、製品の製造番号、発生場所情報、グループ名を示す情報、不良種類情報、順位情報、検査者の識別情報、および、添付情報を含む。上述されたように、本実施形態における不良情報は、不良種類情報と、別事項情報とを含む。別事項情報が、独立事項情報と、関連事項情報とを含む。製品のメーカーコード、製品の型式データ、製品の製造番号、および、検査者の識別情報は、独立事項情報の一種とみなされる。順位情報、発生場所情報、グループ名を示す情報、添付情報の記憶時刻を示す情報、および、添付情報は、関連事項情報の一種とみなされる。不良情報が読み出されると、送信側制御部50は、不良情報を情報蓄積装置30へ送信するよう送信側情報送信部58を制御する。不良情報の送信後、一時記憶部70はその不良情報を消去する。
【0058】
エラー表示工程S214において、送信側制御部50は、送信側受付部54が受付けた検査者の識別情報が情報蓄積装置30の識別情報記憶部100に記憶されていない旨の情報を表示するよう送信側表示部56を制御する。
【0059】
図7は、本実施形態にかかる情報蓄積送信方法の制御の手順を示すフローチャートである。図7に示されるように、この情報蓄積送信方法は、次に述べられる複数の工程を上述された情報蓄積装置30に実行させるものである。それら複数の工程は、蓄積側情報受信工程S230、不良情報送信識別工程S232、不良情報記憶工程S234、不良情報要求識別工程S236、蓄積側情報送信工程S238、認証元判断工程S240、入力側認証工程S242、および、出力側認証工程S244である。プログラムを実行した結果、情報蓄積装置30は、それら複数の工程を備える情報蓄積送信方法を実施することとなる。以下、これらの各工程の具体的な内容が説明される。
【0060】
蓄積側情報受信工程S230において、蓄積側情報受信部96は、情報入力装置32または情報出力装置34から情報を受信する。
【0061】
不良情報送信識別工程S232において、蓄積側制御部90は、蓄積側情報受信部96が受信した情報が不良情報を含むか否かを判断する。蓄積側情報受信部96が受信した情報が不良情報を含むと判断された場合(S232にてYES)、処理はS234へと移される。もしそうでないと(S232にてNO)、処理はS236へと移される。
【0062】
不良情報記憶工程S234において、複数蓄積情報記憶部102は、蓄積側情報受信部96が受信した不良情報を記憶する。
【0063】
不良情報要求識別工程S236において、蓄積側制御部90は、蓄積側情報受信部96が受信した情報が不良情報の送信を要求する旨の情報か否かを判断する。蓄積側情報受信部96が受信した情報が不良情報の送信を要求する旨の情報と判断された場合(S236にてYES)、処理はS238へと移される。もしそうでないと(S236にてNO)、処理はS240へと移される。
【0064】
蓄積側情報送信工程S238において、蓄積側情報送信部94は、情報出力装置34へ不良情報を送信する。不良情報を送信するための具体的な手順は後述される。
【0065】
認証元判断工程S240において、蓄積側制御部90は、蓄積側情報受信部96が受信した情報が情報入力装置32から送信された検査者の識別情報を含む情報か否かを判断する。蓄積側情報受信部96が受信した情報が検査者の識別情報を含む情報と判断された場合(S240にてYES)、処理はS242へと移される。もしそうでないと(S240にてNO)、処理はS244へと移される。
【0066】
入力側認証工程S242において、蓄積側制御部90は、蓄積側情報受信部96が受信した情報が含む検査者の識別情報が識別情報記憶部100によって記憶された検査者の識別情報のいずれかと一致するか否かを判断する。蓄積側制御部90はその判断結果を示す情報を情報入力装置32へ送信するように蓄積側情報送信部94を制御する。
【0067】
出力側認証工程S244において、蓄積側制御部90は、蓄積側情報受信部96が受信した情報が含む参照者の識別情報およびパスワードが識別情報記憶部100によって記憶された参照者の識別情報およびパスワードのいずれかと一致するか否かを判断する。蓄積側制御部90はその判断結果を示す情報を情報出力装置34へ送信するように蓄積側情報送信部94を制御する。
【0068】
図8は、本実施形態にかかる蓄積側情報送信工程S238の制御の手順を示すフローチャートである。図8に示されるように、この蓄積側情報送信工程S238は、次に述べられる複数の工程を上述された情報蓄積装置30に実行させるものである。それら複数の工程は、問合工程S250、情報数計数工程S252、数情報返信工程S254、再受信工程S256、情報抽出工程S258、および、抽出情報送信工程S260である。以下、これらの各工程の具体的な内容が説明される。
【0069】
問合工程S250において、蓄積側制御部90は、蓄積側情報受信工程S230において蓄積側情報受信部96が受信した情報が不良情報の数を問合せる旨の情報か否かを判断する。蓄積側情報受信部96が受信した情報が不良情報の数を問合せる旨の情報と判断された場合(S250にてYES)、処理はS252へと移される。もしそうでないと(S250にてNO)、処理はS258へと移される。
【0070】
情報数計数工程S252において、蓄積側制御部90は複数蓄積情報記憶部102が記憶する不良情報の数を数える。不良情報の数を問合せる旨の情報が付帯情報を伴う場合、蓄積側制御部90は、複数蓄積情報記憶部102が記憶し、かつ、それらの付帯情報が示す要件を満たす不良情報の数を数える。不良情報の数を問合せる旨の情報が付帯情報を伴わない場合、蓄積側制御部90は、複数蓄積情報記憶部102が記憶する不良情報の総数を数える。
【0071】
数情報返信工程S254において、蓄積側制御部90は自らが数えた不良情報の数を示す情報を情報出力装置34へ送信するように蓄積側情報送信部94を制御する。
【0072】
再受信工程S256において、蓄積側情報受信部96は、情報出力装置34から情報を受信する。
【0073】
情報抽出工程S258において、蓄積側制御部90は複数蓄積情報記憶部102が記憶する不良情報のうち蓄積側情報受信部96が受信した付帯情報が示す要件をすべて満たすものを抽出する。
【0074】
抽出情報送信工程S260において、蓄積側制御部90は情報抽出工程S258において抽出した不良情報をすべて送信するように蓄積側情報送信部94を制御する。
【0075】
図9は、本実施形態にかかる情報出力方法の制御の手順を示すフローチャートである。図9に示されるように、この情報出力方法は、次に述べられる複数の工程を上述された情報出力装置34に実行させるものである。それら複数の工程は、参照者識別情報入力工程S270、登録有無判断工程S272、種類指定受付工程S274、情報生成工程S276、出力対象情報出力工程S278、再生成指示入力工程S280、再生成必要判断工程S282、および、エラー表示工程S284である。以下、これらの各工程の具体的な内容が説明される。
【0076】
参照者識別情報入力工程S270において、出力側指示受付部110は参照者の識別情報およびパスワードの入力を受付ける。参照者は自らの識別情報およびパスワードを出力側指示受付部110に入力する。本実施形態の場合、この工程において出力側指示受付部110として動作するのは情報出力装置34を構成するタッチパネルである。検査者は、自らの識別情報およびパスワードをそのタッチパネルに入力する。
【0077】
登録有無判断工程S272において、出力側制御部118は、出力側指示受付部110が受付けた参照者の識別情報およびパスワードを情報蓄積装置30へ送信するよう出力側情報通信部112を制御する。出力側情報通信部112はその返信となる情報を情報蓄積装置30から受信する。その情報は、出力側指示受付部110が受付けた参照者の識別情報およびパスワードが情報蓄積装置30の識別情報記憶部100によって記憶された参照者の識別情報およびパスワードのいずれかと一致するか否かの判断結果を示す。出力側制御部118は、出力側情報通信部112が受信した判断結果を示す情報に基づき、出力側指示受付部110が受付けた参照者の識別情報およびパスワードが情報蓄積装置30の識別情報記憶部100に記憶されているか否かを判断する。その識別情報およびパスワードが情報蓄積装置30の識別情報記憶部100に記憶されていると判断された場合(S272にてYES)、処理はS274へと移される。そうでない場合(S272にてNO)、処理はS284へと移される。
【0078】
種類指定受付工程S274において、出力側指示受付部110は、参照者が出力を求める出力対象情報の指定を受け付ける。参照者は、その指定を示す情報を出力側指示受付部110として動作するタッチパネルに入力する。本実施形態の場合、この工程において指定され得る出力対象情報の種類は、不良情報の少なくとも一部を個別に示す情報(個別情報)、および、不良分析情報である。不良分析情報の種類は、不良情報に基づいて生成されるパレート図を示す情報(パレート図情報)、および、要件充足情報である。要件充足情報の具体的な内容は後述される。
【0079】
情報生成工程S276において、情報生成部114は、出力対象情報を生成する。出力対象情報を生成するための具体的な手順は後述される。
【0080】
出力対象情報出力工程S278において、出力対象情報出力部116は、出力対象情報を出力する。
【0081】
再生成指示入力工程S280において、出力側指示受付部110は参照者による指示の入力を受付ける。本実施形態の場合、この指示は出力対象情報の再作成の要否を意味する。
【0082】
再生成必要判断工程S282において、出力側制御部118は、再生成指示入力工程S280において出力側指示受付部110が受け付けた指示に基づいて出力対象情報の再作成が必要か否かを判断する。出力対象情報の再作成が必要と判断された場合(S282にてYES)、処理はS276へと移される。そうでない場合(S282にてNO)、処理は終了する。
【0083】
エラー表示工程S284において、エラー表示生成部138は、次に述べられる旨の画像情報を生成する。その画像情報は、出力側指示受付部110が受付けた参照者の識別情報およびパスワードが情報蓄積装置30の識別情報記憶部100に記憶されていない旨を示す。出力対象情報出力部116は、その画像情報を出力する。その結果、出力側指示受付部110が受付けた参照者の識別情報およびパスワードが識別情報記憶部100に記憶されていない旨が出力対象情報出力部116によって表示される。
【0084】
図10は、本実施形態にかかる情報生成工程S276の制御の手順を示すフローチャートである。図10に示されるように、本実施形態にかかる情報生成工程S276は、次に述べられる複数の工程を上述された情報出力装置34に実行させるものである。それら複数の工程は、種類判断工程S290、個別情報生成工程S292、および、不良分析情報作成工程S294である。以下、これらの各工程の具体的な内容が説明される。
【0085】
種類判断工程S290において、出力側制御部118は、種類指定受付工程S274において出力側指示受付部110が受け付けた指定が出力対象情報のうち個別表示を指定するものか否かを判断する。その指定が個別表示を指定するものである場合(S290にてYES)、処理はS292へと移される。もしそうでない場合(S290にてNO)、処理はS294へと移される。
【0086】
個別情報生成工程S292において、個別表示生成部136は、不良情報の数を問合せる旨の情報を情報蓄積装置30へ送信するよう出力側制御部118を介して出力側情報通信部112を制御する。情報蓄積装置30は自らが記憶する不良情報の数を示す情報を情報出力装置34に返信する。出力側情報通信部112が不良情報の数を示す情報を受信すると、個別表示生成部136は、その数を表示するように出力側制御部118を介して出力対象情報出力部116を制御する。その数が表示されると、出力側指示受付部110は、付帯情報の指定を受付ける。この工程の場合、付帯情報の種類は、独立事項情報に関する要件を示す情報である。この工程における独立事項情報の例は、製品のメーカーコード、製品の型式データ、製品の製造番号、および、検査者の識別情報である。参照者はこれらの独立事項情報のうち任意のものについての要件を示す情報を入力できる。例えば、参照者が入力する複数のメーカーコードのいずれかと同一のものが不良情報に含まれることというのが、この工程における独立事項情報に関する要件の例である。入力された付帯情報は出力側制御部118を介して個別表示生成部136に渡される。付帯情報が渡されると、個別表示生成部136は、出力側制御部118を介して出力側情報通信部112を制御する。その制御により、出力側情報通信部112は、次に述べられる情報を情報蓄積装置30へ送信する。その情報は、付帯情報が示す要件をすべて満たす不良情報の数を問合せる旨の情報である。情報蓄積装置30はその数を示す情報を情報出力装置34に返信する。出力側情報通信部112が不良情報の数を示す情報を受信すると、個別表示生成部136は、その数を表示するように出力側制御部118を介して出力対象情報出力部116を制御する。その数が表示されると、出力側指示受付部110は、新たな付帯情報の指定、または、不良情報の要求を受付ける。新たな付帯情報の指定が受付けられた場合、上述された工程と同一の工程を経て、出力側情報通信部112は不良情報の数を示す新たな情報を受信する。不良情報の数を示す新たな情報が受信されると、出力側指示受付部110は、新たな付帯情報の指定、または、不良情報の要求を再度受付ける。不良情報の要求が受付けられた場合、個別表示生成部136は、出力側制御部118を介して出力側情報通信部112を制御する。その制御により、出力側情報通信部112は、次に述べられる情報を情報蓄積装置30へ送信する。その情報は、付帯情報が示す要件をすべて満たす不良情報の送信を要求する旨の情報である。その際、最後に送信した付帯情報も併せて送信される。それらの情報を受信した情報蓄積装置30はその付帯情報が示す要件をすべて満たす不良情報を情報出力装置34に返信する。出力側情報通信部112がそれらの不良情報を受信すると、個別表示生成部136はその不良情報の一覧表を示す画像情報を作成する。これが出力対象情報となる。
【0087】
不良分析情報作成工程S294において、不良分析情報作成部132は、不良分析情報を作成する。本実施形態の場合、不良分析情報作成工程S294は、情報数集計工程S300と、パレート図作成判断工程S302と、パレート図作成工程S304と、要件充足情報形成工程S306とを有する。
【0088】
情報数集計工程S300において、情報数集計部150は、出力側情報通信部112が受信した不良情報における、参照者が指定する要件を満たす不良の種類についての不良情報の数を集計する。この工程の具体的な内容は後述される。
【0089】
パレート図作成判断工程S302において、出力側制御部118は、種類指定受付工程S274において出力側指示受付部110が受け付けた指定が出力対象情報のうちパレート図の画像情報を指定するものか否かを判断する。その指定がパレート図の画像情報を指定するものである場合(S302にてYES)、処理はS304へと移される。もしそうでない場合(S302にてNO)、処理はS306へと移される。
【0090】
パレート図作成工程S304において、パレート画像生成部154は、情報数集計工程S300において情報数集計部150が集計した不良情報の数、および、その不良情報に含まれる不良種類情報に基づいて、パレート図を表す画像情報を作成する。このパレート図は、製品において生じる不良の種類に関するものである。パレート図の作成手順および、パレート図その他のグラフを示す画像情報の作成手順は周知である。したがって、ここではそれらの詳細な説明は繰り返されない。
【0091】
要件充足情報形成工程S306において、要件充足情報形成部152は、要件充足情報を形成する。この工程の具体的な内容は後述される。
【0092】
本実施形態の場合、情報数集計工程S300は、集計対象抽出工程S310、および、種類毎集計工程S312を有する。
【0093】
集計対象抽出工程S310において、集計対象抽出部160は、次に述べられる不良情報を複数蓄積情報記憶部102が記憶する不良情報から抽出する。その不良情報は、別事項情報要件(この場合、少なくとも独立事項情報に関する要件)を満たす別事項情報が含まれるものである。この工程の具体的な内容は後述される。
【0094】
種類毎集計工程S312において、種類毎集計部162は、集計対象抽出部160が抽出した不良情報の数を不良種類情報が示す不良の種類それぞれについて集計する。
【0095】
本実施形態の場合、集計対象抽出工程S310は、独立事項要件受付工程S330と、受付要件対応抽出工程S332とを有する。
【0096】
独立事項要件受付工程S330において、独立事項要件受付部180は、検査者から要件を示す情報を受け付ける。その要件は独立事項情報に関する要件である。本実施形態の場合、独立事項情報に関する要件を受付けるため、まず独立事項要件受付部180は、独立事項の名称を表示するように出力側制御部118を介して出力対象情報出力部116を制御する。これにより、本実施形態の場合、製品のメーカーコード、製品の型式データ、製品の製造番号、および、検査者の識別情報が表示される。独立事項の名称が表示されると、独立事項要件受付部180は、付帯情報の入力を受付ける。この工程の場合、付帯情報は、独立事項情報に関する要件を示す情報と、集計の対象となる不良種類を示す情報とを含む。参照者はこれらの独立事項情報のうち任意のものについての要件を示す情報を入力できる。例えば、参照者が入力する複数のメーカーコードのいずれかと同一のものが不良情報に含まれることというのが、この工程における独立事項情報に関する要件の例である。この工程における集計の対象となる不良種類を示す情報は、不良種類情報のいずれかが集計の対象である旨を示す情報、または、すべての不良事項が集計の対象である旨を示す情報である。集計の対象となる不良種類を示す情報は入力されなくてもよい。
【0097】
受付要件対応抽出工程S332において、受付要件対応抽出部182は、出力側制御部118を介して出力側情報通信部112を制御する。その制御により、出力側情報通信部112は、次に述べられる不良情報の送信を要求する旨の情報を情報蓄積装置30へ送信する。その不良情報は、種類指定受付工程S274において出力側指示受付部110が受け付けた指定がパレート図の画像情報を指定するものか要件充足情報を指定するものかによって異なる。種類指定受付工程S274において出力側指示受付部110が受け付けた指定がパレート図の画像情報を指定するものである場合、その不良情報は、独立事項情報に関する要件を満たす独立事項情報が含まれるものである。この独立事項情報に関する要件は、独立事項要件受付工程S330において独立事項要件受付部180が受付けた情報が示す要件である。このため、不良情報の送信を要求する旨の情報の送信の際、その独立事項情報に関する要件を示す情報が付帯情報として併せて送信される。それらの情報を受信した情報蓄積装置30は、その独立事項情報に関する要件を満たす独立事項情報が含まれる不良情報を情報出力装置34に返信する。種類指定受付工程S274において出力側指示受付部110が受け付けた指定が要件充足情報を指定するものである場合、その不良情報は、独立事項情報に関する要件を満たす独立事項情報と順位要件を満たす順位情報とが含まれるものである。この独立事項情報に関する要件は、独立事項要件受付工程S330において独立事項要件受付部180が受付けた情報が示す要件である。このため、不良情報の送信を要求する旨の情報の送信の際、独立事項情報に関する要件を示す情報と順位要件を満たす順位情報とが付帯情報として併せて送信される。それらの情報を受信した情報蓄積装置30は、その独立事項情報に関する要件を満たす独立事項情報と順位要件を満たす順位情報とが含まれる不良情報を情報出力装置34に返信する。これにより、受付要件対応抽出部182は、次に述べられる不良情報を情報蓄積装置30が記憶する複数の不良情報から抽出することとなる。種類指定受付工程S274において出力側指示受付部110が受け付けた指定がパレート図の画像情報を指定するものである場合、それらの不良情報は、独立事項情報に関する要件を満たす独立事項情報が含まれる不良情報である。種類指定受付工程S274において出力側指示受付部110が受け付けた指定が要件充足情報を指定するものである場合、それらの不良情報は、独立事項情報に関する要件を満たす独立事項情報と順位要件を満たす順位情報とが含まれる不良情報である。
【0098】
図11は、本実施形態にかかる要件充足情報形成工程S306の制御の手順を示すフローチャートである。図11に示されるように、要件充足情報形成工程S306は、次に述べられる複数の工程を上述された情報出力装置34に実行させるものである。それら複数の工程は、情報要件判断工程S350、および、要件充足種類情報生成工程S352である。以下、これらの各工程の具体的な内容が説明される。
【0099】
情報要件判断工程S350において、情報数要件判断部170は、種類毎集計部162が集計した不良情報の数が情報数要件を充足するか否かを不良の種類ごとに判断する。本実施形態における情報数要件は、不良情報の数に関する所定の要件である。本実施形態の場合、情報数要件は、不良情報の数が所定の閾値を越えることである。すなわち、本実施形態において、情報数要件判断部170は、種類毎集計部162が集計した不良情報の数が所定の閾値を越えるか否かを不良の種類ごとに判断することとなる。
【0100】
要件充足種類情報生成工程S352において、充足種類情報生成部172は、次に述べられる不良種類情報に基づいて不良の種類を示す出力対象情報を生成する。その不良種類情報は、不良情報の数が情報数要件を充足すると情報数要件判断部170が判断した不良情報が含む不良種類情報である。
【0101】
[動作の説明]
(不良情報の入力)
検査者は、自らの名札に表示されたバーコードを本実施形態にかかる情報入力装置32のスキャナに読み取らせる。これによって、検査者の識別情報は画像情報受付部74に入力される。画像情報受付部74は検査者の識別情報の入力を受付ける(S200)。
【0102】
画像情報受付部74が検査者の識別情報の入力を受付けると、情報入力装置32の送信側情報送信部58は送信側受付部54が受付けた検査者の識別情報を情報蓄積装置30へ送信する(S202)。情報蓄積装置30の蓄積側情報受信部96は、情報入力装置32から情報を受信する(S230)。蓄積側制御部90は、蓄積側情報受信部96が受信した情報が不良情報を含むか否かを判断する(S232)。この場合、その情報は不良情報を含まないので(S232にてNO)、蓄積側制御部90は、その情報が不良情報の送信を要求する旨の情報か否かを判断する(S236)。この場合、その情報は不良情報の送信を要求する旨の情報ではないので(S236にてNO)、蓄積側制御部90は、その情報が情報入力装置32から送信された検査者の識別情報を含む情報か否かを判断する(S240)。この場合、その情報は検査者の識別情報を含む情報なので(S240にてYES)、蓄積側制御部90は、その情報が含む検査者の識別情報が識別情報記憶部100によって記憶された検査者の識別情報のいずれかと一致するか否かを判断する。蓄積側情報送信部94はその判断結果を示す情報を情報入力装置32へ送信する(S242)。情報入力装置32の送信側情報受信部60はその判断結果を示す情報を情報蓄積装置30から受信する。送信側制御部50は、送信側情報受信部60が受信した判断結果を示す情報に基づき、送信側受付部54が受付けた検査者の識別情報が情報蓄積装置30の識別情報記憶部100に記憶されているか否かを判断する(S202)。
【0103】
この場合、送信側受付部54が受付けた検査者の識別情報が情報蓄積装置30の識別情報記憶部100に記憶されているとすると(S202にてYES)、検査者は、検査対象の製品に貼付されたバーコードを上述されたスキャナに読み取らせる。これによってその製品の識別情報は画像情報受付部74に入力される。送信側制御部50は、入力された製品の識別情報を文字列データに変換する。一時記憶部70は、文字列データに変換された製品の識別情報と検査者の識別情報とを対応付け、これらを一時的に記憶する(S204)。
【0104】
識別情報が記憶されると、送信側表示部56は、発生場所情報を表示する。これによって表示される発生場所情報は、画像情報受付部74が受け付けたメーカーコードおよび型式データと同一のメーカーコードおよび型式データに対応付けられた情報である。発生場所情報が表示されると、検査者は、文字列情報受付部76を実現するタッチパネルに文字列情報を入力することによりその発生場所情報を入力する。一時記憶部70は、入力された発生場所情報を既に記憶された製品の識別情報および検査者の識別情報に対応付け、かつ、その発生場所情報を一時的に記憶する(S206)。
【0105】
発生場所情報が記憶されると、送信側表示部56として動作するタッチパネルは、不良分類情報を表示する。不良分類情報が表示されると、検査者は、文字列情報受付部76として動作するタッチパネルにおいてグループ名を示す箇所および不良種類情報が表示された箇所に触れることにより不良分類情報を入力する。不良分類情報が入力されると、送信側表示部56として動作するタッチパネルは、順位情報を表示する。順位情報が表示されると、検査者は、文字列情報受付部76として動作するタッチパネルにおいて自らが入力しようとする順位を示す順位情報が表示された箇所に触れることにより順位情報を入力する。一時記憶部70は、入力された不良分類情報および順位情報を既に記憶された情報(発生場所情報、製品の識別情報、および、検査者の識別情報)に対応付け、それら不良分類情報および順位情報を一時的に記憶する(S208)。
【0106】
不良分類情報および順位情報が記憶されると、画像情報受付部74および文字列情報受付部76は、添付情報の入力を受付ける。一時記憶部70は、入力された添付情報を既に記憶された情報(不良分類情報、順位情報、発生場所情報、製品の識別情報、および、検査者の識別情報)に対応付け、その添付情報を一時的に記憶する(S210)。
【0107】
添付情報が記憶されると、送信側制御部50は、一時記憶部70から不良情報を読み出す。不良情報が読み出されると、送信側制御部50は、不良情報を情報蓄積装置30へ送信するよう送信側情報送信部58を制御する(S212)。
【0108】
図12は、本実施形態において情報入力装置32から情報蓄積装置30へ送信される情報のフォーマットを示す図である。不良情報のフォーマットは、ヘッダ370と、送信元情報領域372と、送信先情報領域374と、本体領域376と、フッタ378とを備える。ヘッダ370は送信される情報の冒頭であることを示す情報を含む。送信元情報領域372は、情報の送信元すなわち情報入力装置32の識別情報を含む。送信先情報領域374は、情報の送信先すなわち情報蓄積装置30の識別情報を含む。本体領域376は、通信される情報の本体を含む。不良情報が送信される場合、その不良情報はこの領域に含まれる。フッタ378は、送信される情報の末尾であることを示す情報を含む。この場合、送信される情報の本体は不良情報なので、本体領域376は、不良種類情報領域380と、別事項情報領域382とを含む。不良種類情報領域380は、不良種類情報を含む。別事項情報領域382は、別事項情報を含む。この場合、別事項情報領域382は、独立事項情報領域386と、関連事項領域388とを含む。独立事項情報領域386は、独立事項情報を含む。関連事項領域388は、関連事項情報を含む。独立事項情報領域386は、メーカーコード領域390と、型式データ領域392と、製造番号領域394と、検査者識別情報領域396とを含む。メーカーコード領域390は、メーカーコードを含む。型式データ領域392は、型式データを示す情報を含む。製造番号領域394は、製造番号を示す情報を含む。検査者識別情報領域396は、不良情報の入力者(通常の場合は検査者)の識別情報を含む。関連事項領域388は、順位情報領域398と、発生場所情報領域400と、グループ名情報領域402と、記憶時刻情報領域404と、添付情報領域406とを含む。順位情報領域398は、順位情報を含む。発生場所情報領域400は、発生場所情報を含む。グループ名情報領域402は、グループ名を示す情報を含む。記憶時刻情報領域404は、添付情報が記憶された時刻を示す情報を含む。本実施形態においては、この時刻は不良情報が入力された時刻とみなされる。添付情報領域406は、添付情報を含む。
【0109】
一方、情報蓄積装置30の蓄積側情報受信部96は、情報入力装置32から情報を受信する(S230)。蓄積側制御部90は、蓄積側情報受信部96が受信した情報が不良情報を含むか否かを判断する(S232)。この場合、その情報は不良情報を含むので(S232にてYES)、複数蓄積情報記憶部102は、蓄積側情報受信部96が受信した不良情報を記憶する(S234)。
【0110】
(出力対象情報の出力)
[不良情報が個別表示される場合]
情報出力装置34の出力側指示受付部110として動作するタッチパネルは参照者の識別情報およびパスワードの入力を受付ける。参照者は自らの識別情報およびパスワードをタッチパネルに入力する(S270)。出力側情報通信部112は、参照者の識別情報およびパスワードを情報蓄積装置30へ送信する(S272)。情報蓄積装置30は、S230乃至S240の処理を経て、蓄積側情報受信部96が受信した情報が含む参照者の識別情報およびパスワードが識別情報記憶部100によって記憶された参照者の識別情報およびパスワードのいずれかと一致するか否かを判断する。情報蓄積装置30の蓄積側情報送信部94はその判断結果を示す情報を情報出力装置34へ送信する(S244)。出力側情報通信部112はその返信となる情報を情報蓄積装置30から受信する。情報出力装置34の出力側制御部118は、出力側指示受付部110が受付けた参照者の識別情報およびパスワードが情報蓄積装置30の識別情報記憶部100に記憶されているか否かを判断する(S272)。この判断は、出力側情報通信部112が受信した判断結果を示す情報に基づく。この場合、その識別情報およびパスワードが情報蓄積装置30の識別情報記憶部100に記憶されているとすると(S272にてYES)、情報出力装置34のタッチパネル(出力側指示受付部110)は、参照者が出力を求める出力対象情報の指定を受け付ける。参照者は、その指定を示す情報をそのタッチパネルに入力する(S274)。
【0111】
その指定が受付けられると、出力側制御部118は、その指定が個別表示か否かを判断する(S290)。この場合、その指定は個別表示なので(S290にてYES)、個別表示生成部136は、不良情報の数を問合せる旨の情報を情報蓄積装置30へ送信するよう出力側制御部118を介して出力側情報通信部112を制御する(S292)。
【0112】
情報蓄積装置30は、S230,S232,および,S236の処理を経て、蓄積側情報受信部96が受信した情報が不良情報の数を問合せる旨の情報か否かを判断する(S250)。この場合、その情報は不良情報の数を問合せる旨の情報なので(S250にてYES)、蓄積側制御部90は複数蓄積情報記憶部102が記憶する不良情報の数を数える。この場合、不良情報の数を問合せる旨の情報が付帯情報を伴わないので、蓄積側制御部90は、複数蓄積情報記憶部102が記憶する不良情報の総数を数える(S252)。不良情報の数が数えられると、蓄積側情報送信部94は不良情報の総数を示す情報を情報出力装置34へ送信する(S254)。
【0113】
情報出力装置34の出力側情報通信部112が不良情報の数を示す情報を受信すると、個別表示生成部136は、その数を表示するように出力対象情報出力部116として動作するタッチパネルを制御する。その数が表示されると、出力側指示受付部110は、独立事項情報に関する要件の指定を受付ける。ここで、参照者が入力する複数の検査者の識別コードのいずれかと同一のものが不良情報に含まれることという要件が入力されたとする。入力された情報は個別表示生成部136に渡される。入力された情報が渡されると、個別表示生成部136は、出力側制御部118を介して出力側情報通信部112を制御する(S292)。その制御に従い、出力側情報通信部112は、出力側情報通信部112に入力された独立事項情報に関する要件をすべて満たす不良情報の数を問合せる旨の情報を情報蓄積装置30へ送信する。
【0114】
情報蓄積装置30は、S230,S232,および,S236の処理を経て、蓄積側情報受信部96が受信した情報が不良情報の数を問合せる旨の情報か否かを判断する(S250)。この場合、その情報は不良情報の数を問合せる旨の情報なので(S250にてYES)、蓄積側制御部90は複数蓄積情報記憶部102が記憶する不良情報の数を数える。この場合、不良情報の数を問合せる旨の情報が独立事項情報に関する要件を示す情報を伴うので、蓄積側制御部90は、複数蓄積情報記憶部102が記憶し、かつ、その要件を満たす不良情報の数を数える(S252)。不良情報の数が数えられると、蓄積側情報送信部94は不良情報の総数を示す情報を情報出力装置34へ送信する(S254)。
【0115】
情報出力装置34の出力側情報通信部112が不良情報の数を示す情報を受信すると、個別表示生成部136は、その数を表示するように出力対象情報出力部116として動作するタッチパネルを制御する。その数が表示されると、出力側指示受付部110は、新たな独立事項情報に関する要件の指定、または、不良情報の要求を受付ける。この場合、不良情報の要求が受付けられたとすると、個別表示生成部136は、出力側制御部118を介して出力側情報通信部112を制御する。その制御に従い、出力側情報通信部112は、不良情報の送信を要求する旨の情報を情報蓄積装置30へ送信する。その際、最後に送信された独立事項情報に関する要件を示す情報も併せて送信される(S292)。
【0116】
情報蓄積装置30は、S230乃至S250の処理を経て、複数蓄積情報記憶部102が記憶する不良情報のうち蓄積側情報受信部96が受信した情報が示す要件をすべて満たすものを抽出する(S258)。それらの不良情報が抽出されると、蓄積側制御部90は抽出した不良情報をすべて送信するように蓄積側情報送信部94を制御する(S260)。
【0117】
情報出力装置34の出力側情報通信部112がそれらの不良情報を受信すると、個別表示生成部136はその不良情報の一覧表を示す画像情報を作成する。これが出力対象情報となる(S292)。
【0118】
その画像情報が生成されると、出力対象情報出力部116は、出力対象情報を出力する(S278)。これにより、不良情報の一覧表が表示されることとなる。
【0119】
不良情報の一覧表が表示されると、出力側指示受付部110は参照者による指示の入力を受付ける。本実施形態の場合、この指示は出力対象情報の再作成の要否を意味する(S280)。その指示が入力されると、出力側制御部118は、出力側指示受付部110が受け付けた指示に基づいて出力対象情報の再作成が必要か否かを判断する(S282)。この場合、出力対象情報の再作成が必要と判断されたとすると(S282にてYES)、上述された処理を経て、個別表示生成部136は、新たな不良情報の一覧表を示す画像情報を生成する(S292)。その際、出力側指示受付部110は、新たな独立事項情報に関する要件の指定を受付ける。新たな不良情報の一覧表を示す画像情報が生成されると、出力対象情報出力部116は、出力対象情報を出力する(S278)。これにより、新たな不良情報の一覧表が表示されることとなる。
【0120】
新たな不良情報の一覧表が表示されると、出力側指示受付部110は参照者による指示の入力を受付ける(S280)。その指示が入力されると、出力側制御部118は、出力側指示受付部110が受け付けた指示に基づいて出力対象情報の再作成が必要か否かを判断する(S282)。この場合、出力対象情報の再作成が必要と判断されなかったとすると(S282にてNO)、処理は終了する。
【0121】
[パレート図が表示される場合]
S270乃至S274の処理を経て、出力側制御部118は、出力側指示受付部110が受け付けた指定が個別表示の指定か否かを判断する(S290)。この場合、その指定は個別表示ではないので(S290にてNO)、独立事項要件受付部180は、出力側制御部118を介して出力対象情報出力部116を制御する。その制御に従い、出力対象情報出力部116は、製品のメーカーコード、製品の型式データ、製品の製造番号、および、検査者の識別情報を表示する。それら独立事項の名称が表示されると、独立事項要件受付部180は、それらに関する要件(独立事項情報に関する要件)を示す情報の入力を受付ける。必要であれば、参照者は、集計の対象となる不良種類を示す情報も入力してよい(S330)。
【0122】
それらの情報が入力されると、受付要件対応抽出部182は、出力側制御部118を介して出力側情報通信部112を制御する。その制御により、出力側情報通信部112は、次に述べられる不良情報の送信を要求する旨の情報を情報蓄積装置30へ送信する(S332)。その不良情報は、独立事項情報に関する要件を満たす独立事項情報が含まれるものである。この独立事項情報に関する要件は、独立事項要件受付工程S330において独立事項要件受付部180が受付けた情報が示す要件である。このため、不良情報の送信を要求する旨の情報の送信の際、独立事項情報に関する要件を示す情報が付帯情報として併せて送信される。
【0123】
情報蓄積装置30は、S230乃至S250の処理を経て、複数蓄積情報記憶部102が記憶する不良情報のうち蓄積側情報受信部96が受信した情報が示す要件をすべて満たすものを抽出する(S258)。それらの不良情報が抽出されると、蓄積側制御部90は抽出した不良情報をすべて送信するように蓄積側情報送信部94を制御する(S260)。
【0124】
出力側情報通信部112は、情報蓄積装置30が送信した不良情報を受信する(S332)。不良情報が受信されると、種類毎集計部162は、集計対象抽出部160が抽出した不良情報の数を不良種類情報が示す不良の種類それぞれについて集計する(S312)。
【0125】
不良情報の数が集計されると、出力側制御部118は、種類指定受付工程S274において出力側指示受付部110が受け付けた指定がパレート図の画像情報を指定するものか否かを判断する(S302)。この場合、その指示はパレート図の画像情報なので(S302にてYES)、パレート画像生成部154は、パレート図を表す画像情報を生成する(S304)。その画像情報が生成されると、出力対象情報出力部116は、出力対象情報を出力する(S278)。これにより、パレート図が表示されることとなる。
【0126】
パレート図の一覧表が表示されると、出力側指示受付部110は参照者による指示の入力を受付ける。本実施形態の場合、この指示は出力対象情報の再作成の要否を意味する(S280)。その指示が入力されると、出力側制御部118は、出力側指示受付部110が受け付けた指示に基づいて出力対象情報の再作成が必要か否かを判断する(S282)。この場合、出力対象情報の再作成が必要と判断されたとすると(S282にてYES)、S290乃至S302の処理を経て、個別表示生成部136は、新たなパレート図を示す画像情報を生成する(S304)。その際、出力側指示受付部110は、新たな付帯情報の指定を受付ける。その画像情報が生成されると、出力対象情報出力部116として動作するタッチパネルは、出力対象情報を出力する(S278)。これにより、新たなパレート図が表示されることとなる。
【0127】
新たなパレート図が表示されると、出力側指示受付部110は参照者による指示の入力を受付ける(S280)。その指示が入力されると、出力側制御部118は、出力側指示受付部110が受け付けた指示に基づいて出力対象情報の再作成が必要か否かを判断する(S282)。この場合、出力対象情報の再作成が必要と判断されなかったとすると(S282にてNO)、処理は終了する。
【0128】
[要件充足情報が表示される場合]
S270乃至S272の処理を経て、情報出力装置34の出力側指示受付部110として動作するタッチパネルは、参照者が出力を求める出力対象情報の指定を受け付ける。参照者は、その指定を示す情報をそのタッチパネルに入力する(S274)。その指定が受付けられると、出力側制御部118は、その指定が個別表示か否かを判断する(S290)。この場合、その指定は個別表示ではないので(S290にてNO)、独立事項要件受付部180は、出力側制御部118を介して出力対象情報出力部116を制御する。その制御に従い、出力対象情報出力部116は、製品のメーカーコード、製品の型式データ、製品の製造番号、および、検査者の識別情報を表示する。それら独立事項の名称が表示されると、独立事項要件受付部180は、それらに関する要件(独立事項情報に関する要件)を示す情報の入力を受付ける。必要であれば、参照者は、集計の対象となる不良種類を示す情報も入力してよい(S330)。この場合、参照者が、製品のメーカーコードと製品の型式データとに関する要件(参照者が入力した製品のメーカーコードおよび製品の型式データを独立事項情報として含むこと)を入力したとする。また、参照者が集計の対象となる不良種類を示す情報を入力しなかったとする。
【0129】
受付要件対応抽出部182は、出力側制御部118を介して出力側情報通信部112を制御する。その制御により、出力側情報通信部112は、次に述べられる不良情報の送信を要求する旨の情報を情報蓄積装置30へ送信する(S332)。その不良情報は、参照者が入力した上述の要件を満たす独立事項情報と順位要件を満たす順位情報とが含まれるものである。その順位要件は、順位情報が第2位を示すことという要件である。
【0130】
情報蓄積装置30は、S230乃至S250の処理を経て、複数蓄積情報記憶部102が記憶する不良情報のうち蓄積側情報受信部96が受信した情報が示す要件をすべて満たすものを抽出する(S258)。これにより、製品のメーカーコードと製品の型式データとに関する参照者が入力した要件を満たし、かつ、順位情報が第2位を示すことという要件を満たす不良情報が抽出される。それらの不良情報が抽出されると、蓄積側制御部90は抽出した不良情報をすべて送信するように蓄積側情報送信部94を制御する(S260)。
【0131】
出力側情報通信部112は、情報蓄積装置30が送信した不良情報を受信する(S332)。不良情報が受信されると、種類毎集計部162は、集計対象抽出部160が抽出した不良情報の数を不良種類情報が示す不良の種類それぞれについて集計する(S312)。これにより、「接続不良」、「異物混入」、「位置間違い」といった不良の種類それぞれについて、不良情報の数が集計される。この場合、それらの不良情報は、製品のメーカーコードと製品の型式データとに関する参照者が入力した要件を満たし、かつ、順位情報が第2位を示すことという要件をいずれも満たす。
【0132】
不良情報の数が集計されると、出力側制御部118は、種類指定受付工程S274において出力側指示受付部110が受け付けた指定がパレート図の画像情報を指定するものか否かを判断する(S302)。この場合、その指示は要件充足情報を指定するものなので(S302にてNO)、情報数要件判断部170は、種類毎集計部162が集計した不良情報の数が所定の閾値を越えるか否かを不良の種類ごとに判断する(S350)。その結果、ここでは、不良の種類「接続不良」についての不良情報の数は閾値を超えたとする。不良の種類「異物混入」についての不良情報の数は閾値を超えなかったとする。不良の種類「位置間違い」についての不良情報の数は閾値を超えたとする。その他の不良の種類についての不良情報の数はいずれも閾値を超えなかったとする。
【0133】
判断が完了すると、充足種類情報生成部172は、次に述べられる不良種類情報に基づいて不良の種類を示す出力対象情報を生成する。その不良種類情報は、不良情報の数が情報数要件を充足すると情報数要件判断部170が判断した不良情報が含む不良種類情報である。すなわち、この場合、「接続不良」という不良種類情報と「位置間違い」という不良種類情報とを示す情報が生成される(S352)。生成された情報が要件充足情報である。要件充足情報が生成されると、出力対象情報出力部116は、その要件充足情報を出力対象情報として出力する(S278)。これにより、「接続不良」という不良種類情報と「位置間違い」という不良種類情報とを含む要件充足情報が表示されることとなる。この要件充足情報を見た参照者は、製品のメーカーコードおよび製品の型式データに関して自らが定めた要件を満たす製品の場合、順位情報が第2位を示す不良としては「接続不良」と「位置間違い」とが多いことを理解する。また、本実施形態の場合、順位情報が第2位を示すということは、同様の不良が生じないよう対応する必要がある事項であることを示す。その結果、参照者は、同様の不良が生じないよう対応する必要があるにも関わらず同様の不良が繰り返されていることを知り得る。製品のメーカーコードおよび製品の型式データに関して参照者が定めた要件を満たす製品に原因不明の故障が生じている場合、この要件充足情報を見た参照者は、この要件充足情報が示す不良とその故障との因果関係を調べることができる。
【0134】
要件充足情報が表示されると、出力側指示受付部110は参照者による指示の入力を受付ける。本実施形態の場合、この指示は出力対象情報の再作成の要否を意味する(S280)。その指示が入力されると、出力側制御部118は、出力側指示受付部110が受け付けた指示に基づいて出力対象情報の再作成が必要か否かを判断する(S282)。この場合、出力対象情報の再作成が必要と判断されなかったとすると(S282にてNO)、処理は終了する。
【0135】
[効果の説明]
本実施形態にかかる集計結果出力システム20によれば、参照者があるある情報の集計結果に関する事項をその情報の発生場所から離れた別の場所でも迅速に参照できる。
【0136】
また、本実施形態にかかる集計結果出力システム20によれば、参照者は、別事項情報要件との関連性がある不良の種類を、その情報の発生場所から離れた別の場所でも迅速に参照できる。
【0137】
また、本実施形態にかかる集計結果出力システム20によれば、参照者は、不良の種類のうち別事項情報要件との関連性があって意識し難い事項を、その情報の発生場所から離れた別の場所でも迅速に参照できる。不良の種類のうち別事項情報要件との関連性があって意識し難い事項の例には、『同様の不良が生じないよう対応する必要があるにも関わらず「接続不良」と「位置間違い」とが繰り返されていること』というものがある。
【0138】
[変形例の説明]
今回開示された実施形態はすべての点で例示である。本発明の範囲は上述した実施形態に基づいて制限されるものではない。もちろん、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更をしてもよい。
【0139】
例えば、蓄積対象情報の具体的な内容は特に限定されない。蓄積対象情報は、次に述べられるデータを含むものであってもよい。店舗の来店客が購入した商品を示す商品データと、その商品が購入された日時における店舗所在地の気温を示す気温データであってもよい。
【0140】
蓄積側情報送信部94が送信する蓄積対象情報は何らかの加工が施されたものでもよい。蓄積側情報送信部94が出力対象情報を送信する場合、その出力対象情報は情報出力装置34において何らかの加工が施されてもよい。
【0141】
また、情報生成部114は、情報出力装置34に代えて情報蓄積装置30が備えるものであってもよい。この場合、情報蓄積装置30は蓄積対象情報に代えて出力対象情報を情報出力装置34に送信することとなる。情報出力装置34は出力対象情報を受信するとその出力対象情報を出力することとなる。
【0142】
不良分析情報作成部132が作成する情報の具体的内容は、複数の蓄積対象情報の少なくとも一部の集計結果に関する事項を示すものである限り、特に限定されない。
【0143】
情報数要件判断部170によって判断される情報数要件の内容は上述したものに限定されない。たとえば、情報数要件は、不良情報の数と平均値との差が所定の範囲に含まれるか否かであってもよい。ここで言う平均値は、種類毎集計部162が集計した複数の不良の種類についての不良情報の数の平均値である。
【符号の説明】
【0144】
20…集計結果出力システム
30…情報蓄積装置
32…情報入力装置
34…情報出力装置
40…コンピュータネットワーク
50…送信側制御部
52…送信側記憶部
54…送信側受付部
56…送信側表示部
58…送信側情報送信部
60…送信側情報受信部
66…分類情報記憶部
68…発生場所情報記憶部
70…一時記憶部
74…画像情報受付部
76…文字列情報受付部
90…蓄積側制御部
92…蓄積側記憶部
94…蓄積側情報送信部
96…蓄積側情報受信部
100…識別情報記憶部
102…複数蓄積情報記憶部
110…出力側指示受付部
112…出力側情報通信部
114…情報生成部
116…出力対象情報出力部
118…出力側制御部
132…不良分析情報作成部
136…個別表示生成部
138…エラー表示生成部
150…情報数集計部
152…要件充足情報形成部
154…パレート画像生成部
160…集計対象抽出部
162…種類毎集計部
170…情報数要件判断部
172…充足種類情報生成部
180…独立事項要件受付部
182…受付要件対応抽出部
370…ヘッダ
372…送信元情報領域
374…送信先情報領域
376…本体領域
378…フッタ
380…不良種類情報領域
382…別事項情報領域
386…独立事項情報領域
388…関連事項情報領域
390…メーカーコード領域
392…型式データ領域
394…製造番号領域
396…検査者識別情報領域
398…順位情報領域
400…発生場所情報領域
402…グループ名情報領域
404…記憶時刻情報領域
406…添付情報領域
【要約】
【課題】ある情報の集計結果に関する事項を、その情報の発生場所から離れた別の場所でも迅速に参照する。
【解決手段】集計結果出力システム20は、情報蓄積装置30と、情報出力装置34とを備える。情報蓄積装置30は、複数の不良情報を蓄積する。情報出力装置34は、出力対象情報を出力する。出力対象情報は、複数の不良情報の少なくとも一部に基づいて生成される。情報蓄積装置30または情報出力装置34である情報生成装置が、情報生成部をさらに有している。情報生成部は、複数の不良情報の少なくとも一部の集計結果に関する事項を示す出力対象情報を生成する。
【選択図】図1
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