(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6595816
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】排気ガスターボチャージャの制御装置
(51)【国際特許分類】
F02B 37/18 20060101AFI20191010BHJP
【FI】
F02B37/18 C
【請求項の数】13
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-128986(P2015-128986)
(22)【出願日】2015年6月26日
(65)【公開番号】特開2016-14391(P2016-14391A)
(43)【公開日】2016年1月28日
【審査請求日】2017年10月12日
(31)【優先権主張番号】10 2014 212 581.2
(32)【優先日】2014年6月30日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】500124378
【氏名又は名称】ボーグワーナー インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100093861
【弁理士】
【氏名又は名称】大賀 眞司
(74)【代理人】
【識別番号】100129218
【弁理士】
【氏名又は名称】百本 宏之
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン・ニーデンス
(72)【発明者】
【氏名】インゴ・ディートリッヒ
【審査官】
家喜 健太
(56)【参考文献】
【文献】
実開平04−062905(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0333379(US,A1)
【文献】
実開平04−039321(JP,U)
【文献】
特開2003−314524(JP,A)
【文献】
独国特許出願公開第102011121391(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02B 37/18
F02B 37/24
F16B 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気ガスターボチャージャ(1)の制御装置(9)であって、
− 調整ロッド(5)を有する調整ユニット(4)を有し、および
− 前記調整ロッド(5)の自由端部領域(8)に接続された案内ピース(6)を有し、
− 前記自由端部領域(8)が、前記自由端部領域(8)の周囲に係合し且つ前記案内ピース(6)に対してクランプされるばねクリップ(10)によって前記案内ピース(6)に接続され、
前記ばねクリップ(10)が、接続ブラケット(13)によって互いに接続される2つの相互に離間されたばねリング(11、12)を有し、
前記ばねリング(11、12)がそれぞれ、外側リング(14、15)の内周(それぞれIU14およびIU15)に沿って配置され且つそれらに固定されたばね凸状部(それぞれ11A〜11Fおよび12A〜12F)を有する、
制御装置(9)。
【請求項2】
前記ばねリング(11、12)間の間隔(A)が前記自由端部領域(8)の材料厚さ(M)に一致する、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記間隔(A)が前記接続ブラケット(13)の設計により可変である、請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記ばね凸状部(それぞれ11A〜11Fおよび12A〜12F)が鈍角(それぞれαおよびβ)で前記外側リング(14、15)から突き出る、請求項1に記載の制御装置。
【請求項5】
前記ばね凸状部(11A〜11F;12A〜12F)が互いに均一の間隔で配置される、請求項1または4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記ばね凸状部(11A〜11F;12A〜12F)が凹部(16;16’)によって互いに分離される、請求項1、4、又は、5に記載の制御装置。
【請求項7】
前記ばねリング(11、12)が同一の形状である、請求項1、4、5、又は、6に記載の制御装置。
【請求項8】
前記接続ブラケット(13)が、前記自由端部領域(8)の外側輪郭に一致したブラケット輪郭を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項9】
取り付けられた状態において、前記ばねリング(11、12)の一方(12)が前記案内ピース(6)の支持プレート(18)に支持され、他方のばねリング(11)が前記案内ピース(6)のボルト(19)に対してクランプされる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項10】
前記ばねクリップ(10)が半径方向タブ(17)を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項11】
前記ばねクリップ(10)に表面コーティングが施される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項12】
前記ばねクリップ(10)の材料厚さが0.1mm〜0.3mmの範囲内にある、請求項1〜11のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項13】
排気ガスターボチャージャ(1)の制御装置(9)の調整ロッド(5)を案内ピース(6)に取り付けるための方法であって、以下の方法ステップ:
− ばねクリップ(10)の一方のばねリング(12)を前記案内ピース(6)に取り付けるステップと、
− 前記調整ロッド(5)の自由端部領域(8)を前記案内ピース(6)に取り付けるステップと、
− 前記案内ピース(6)に取り付けられた前記ばねリング(12)を一端に備え、およびさらなるばねリング(11)を他端に備えた接続ブラケット(13)を曲げるステップと、
− 前記さらなるばねリング(11)を前記案内ピース(6)のボルト(19)の上方に位置付けるステップと、
− 前記ボルト(19)の上方に配置された前記ばねリング(11)に圧力による力(F1、F2)を適用するステップと、
− 前記ばねリング(11)を前記ボルト(19)の表面にわたって移動させ、および前記ばねリング(11)を、前記ボルト(19)と前記案内ピース(6)との間の溝(20)に弾性的に係合させるまたは嵌め込むステップと
を有する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部による排気ガスターボチャージャの制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高い出力対重量比を有するいわゆる「小型エンジン」は、増大した振動傾向を有し、その結果、そのようなエンジンと組み合わされた排気ガスターボチャージャの構成要素は、振動摩擦摩耗による激しい負荷にさらされる。前記摩耗は、例えばウェイストゲートフラップを作動するための、そのようなターボチャージャの制御装置の構成要素にも影響を及ぼす。ここでは、多様な表面処理を有する記載した構成要素の特別な材料でさえ、その限界に達し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、請求項1の前提部に記載した種類の制御装置を提供することが本発明の目的であり、それを用いてその構成要素の振動摩擦摩耗を少なくともかなり最小化することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は請求項1の特徴によって達成される。
【0005】
詳細には、前記目的は、排気ガスターボチャージャの制御装置であって、調整ロッドが設けられた、例えば空気圧式制御カプセルの形態の調整ユニットを有する排気ガスターボチャージャの制御装置によって達成される。調整ロッドは、案内ピースに接続された自由端部領域を有し、案内ピースは、例えば外部レバーに結合され、外部レバーは制御シャフトを介してウェイストゲートフラップに接続可能である。本発明によれば、調整ロッドの自由端部領域は、ばねクリップによって案内ピースに接続される。この場合、ばねクリップは自由端部領域の周囲に係合し、案内ピースに対してクランプされる。
【0006】
最初に、この方法において、案内ピースに対する調整ロッドの単純化された関節式且つ予圧式接続が有利に実現される。ばね予圧を用いることによって、自然周波数範囲のガタツキ音を防止することが可能である。
【0007】
従属請求項は本発明の有利な発展形態を含む。
【0008】
接続ブラケットによって互いに接続される2つの相互に離間されたばねリングがばねクリップに設けられる場合、これによりばねクリップの一体形態の利点が生じ、それにより、単一の取付手段だけを用いて、案内ピースに対する調整ロッドの弾性的な関節式接続を実現することができる。これにより、より少ない部品数が必要になるため、前記構成が輸送的に単純であるという利点が生じる。
【0009】
さらに、打抜きおよび曲げプロセスにおけるばねクリップの単純な製造という利点が得られ、この際ばねリングの外部輪郭および形状は同時に予め決定されている。
【0010】
ばねリングの間隔が自由端部領域の材料厚さに等しい場合、これにより、調整ロッドの端部領域の、周囲で係合された、隙間のない取付という利点が生じる。
【0011】
ばねリングの間隔が接続ブラケットの設計により可変である場合、これにより、自由端部領域の材料厚さの許容偏差に対する適合の可能性という利点が生じる。
【0012】
ばねリングがそれぞれ、外側リングの内周に沿って配置され且つそれらに固定されたばね凸状部を有する場合、これにより、ばね凸状部が、例えば閉鎖された円形の輪郭を有するディスク状ばねよりも簡単に変形できるという利点が生じ、その結果、取り付けられた状態で見られるような上側ばねクリップ、すなわち第1ばねクリップを、可塑的変形しきい値に達することなく、すなわち弾性的変形の範囲内で、案内ピースに対してクランプすることができる。同時に、軸方向のばね予圧が作業中に提供され、それにより、隙間を排除し、そしてガタツキ音を排除するようにする。
【0013】
ばね凸状部が外側リングから鈍角で突き出る場合、これにより、ばね作用および支持表面が提供され、その支持表面からばね凸状部は半径方向内側に延在するという利点が生じる。
【0014】
ばね凸状部が互いに均一の間隔で配置される場合、これにより、均一な力の分散という利点が生じる。
【0015】
ばね凸状部が凹部によって互いに分離される場合、これにより、ばね要素の幅を変えることが可能になるという利点が生じ、これにより次に、軸方向におけるばね剛性の操作が可能になるという利点が生じる。
【0016】
ばねリングがそれぞれ同一の形状の場合、これにより、取り付けられた状態で見られるような底部から上部までの均一の負荷または予圧という利点が生じる。
【0017】
接続ブラケットが、自由端部領域の外側輪郭に一致したブラケット輪郭を有する場合、これにより、空間節約型の取付という利点が生じる。さらに、鋭い縁部の物体が自由端部領域から突き出ない。
【0018】
さらに特に好ましい実施形態では、取り付けられた状態で見られるような下側ばねリング、すなわち第2ばねリングは、案内ピースの当接プレートに支持されるが、第1すなわち上側ばねリングは、案内ピースのボルトに対してクランプされる。これにより、上側ばねリングをクランプした後、軸方向の予圧が提供されるという利点が生じる。
【0019】
さらに、半径方向タブを接続ブラケットに設けることが任意選択的に可能であり、これにより、案内ピースにそのボルトの半径方向においてばね負荷をさらにかけることができるという利点が生じる。
【0020】
最後に、本発明によるばねクリップの材料に(好ましくはスライドコーティングの形態の)表面コーティングを施し、ばねクリップと自由端部領域との間の摩擦を低減し、これによりさらにヒステリシスの低減をもたらすことが可能である。
【0021】
ばねクリップの材料厚さは好ましくは0.1mm〜0.3mm、特に0.12mm〜0.18mmの範囲内にある。
【0022】
請求項15は、本発明によるばねクリップを、本発明による制御装置の独立して販売可能な製品として定義する。
【0023】
請求項16は、調整ロッドを案内ピースに取り付けるための方法を定義する。
【0024】
本発明のさらなる詳細、利点および特徴は、図面を参照して、以下の例示的実施形態の記載の中に見出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明による排気ガスターボチャージャの斜視断面図を示す。
【
図2】案内ピースに取り付けられた状態にある、本発明による排気ガスターボチャージャの調整ロッドの自由端部領域を示す。
【
図4a-4d】本発明による取付方法を説明するための、本発明によるばねクリップおよび案内ピースの概略的に非常に単純化された図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は本発明による排気ガスターボチャージャ1を示し、排気ガスターボチャージャ1はタービンハウジング2を含む。タービンハウジング2の中にタービンホイール26が配置され、タービンホイール26はチャージャシャフト25の一端に配置されている。チャージャシャフト25はベアリングハウジング24の中に取り付けられ、このため、前記ベアリングハウジングは一般に、ラジアルベアリング構成およびアキシャルベアリング構成を含む。ベアリングハウジング24はさらに油供給装置30を有し、また、コンプレッサハウジング23に接続され、コンプレッサハウジング23の中にコンプレッサホイール22が配置されている。コンプレッサホイール22はチャージャシャフト25の他端に固定されている。
【0027】
排気ガスターボチャージャ1はさらに、制御装置9の構成要素として調整ユニット4を有する。
図1に示されるように、調整ユニット4は、この例では、空気圧式制御カプセルの形態であるが、電気アクチュエータの形態であってもよい。
【0028】
調整ユニット4は、自由端部領域8を含む調整ロッド5を有する。自由端部領域8は案内ピース6に接続される。案内ピース6は外部レバー7に接続され、外部レバー7は、タービンハウジング2の中に案内される制御シャフト31に接続される。タービンハウジング2の中に配置されたその端部領域32で、制御シャフト31は内部レバー33に接続される。内部レバー33はその自由端部でウェイストゲートフラップ3に接続され、ウェイストゲートフラップ3は、調整ユニット4による作動によって、
図1に示される閉鎖位置と、開放位置との間で回動可能である。閉鎖位置において、ウェイストゲートフラップ3は、バイパス開口部28を閉鎖する。バイパス開口部28は、ウェイストゲートフラップ3の開放位置において、タービンハウジング入口27をタービンハウジング出口29に接続し、それによりタービンホイール26を迂回できるようにする。
【0029】
調整ロッド5の自由端部領域8は、ばねクリップ10によって案内ピース6に接続され、ばねクリップ10は自由端部領域8の周囲に係合し、案内ピース6に対してクランプされる。これについては
図2および3の図に基づいて以下で詳細に記載する。
【0030】
図2は調整ロッド5の自由端部領域8の拡大図である。この図から、ばねクリップ10がどのように自由端部領域の周囲に係合するかをはっきり見ることができる。
【0031】
図2および3を一緒に見ることで理解できるように、これらの図に示される特に好ましい実施形態のばねクリップは、このために2つの離間されたばねリング11および12を有する。ばねリング11および12は接続ブラケット13によって互いに接続される。
【0032】
図3に示される、ばねリング11および12間の間隔Aは、
図2に示される、自由端部領域の材料厚さMに一致し、これにより、自由端部領域8を隙間なく取り付けるという、導入部に記載した利点が生じる。
【0033】
前記間隔Aは、接続ブラケットの設計により有利に変化可能であり、その結果、様々な輪郭および寸法の自由端部領域8に適合することが可能である。
【0034】
図3から詳細に見ることができるように、各ばねリング11および12は、それぞればね凸状部11A〜11Fおよび12A〜12Fを有する。これは、
図3に示される特に好ましい実施形態において、ばねリング11および12がそれぞれ6個のばね凸状部を有することを意味する。
【0035】
ばね凸状部11A〜11Fおよび12A〜12Fは、それぞれ外側リング14および15の、それぞれ内周IU14およびIU15に沿って配置され、且つそれらに固定される。
【0036】
この場合、各ばね凸状部11A〜11Fおよび12A〜12Fは、それぞれ関連する外側リング14および15とともに、それぞれ鈍角αおよびβを形成し、前記角度はそれぞれ
図3に示されている。
【0037】
図2に示される取り付けられた状態で見られるような下側のばねリング12、すなわち第2ばねリング12はさらに内側支持縁部21を有し、内側支持縁部21は、ばね凸状部12A〜12Fに割り当てられた支持縁部領域に分割される、すなわち、この例では、6個のばね凸状部12A〜12Fが設けられているため、6個の支持縁部領域を含む。
【0038】
図3に示される特に好ましい実施形態では、各支持縁部21またはその支持縁部領域は、関連するばね凸状部12A〜12Fとともに角度β1を形成する。
図3に示される特に好ましい実施形態では、前記角度β1は角度βに等しく、その結果、支持縁部21またはその支持縁部領域は外側リング15と平行に配置される。
【0039】
図3の例はさらに、ばね凸状部11A〜11Fおよび12A〜12Fがそれぞれ、均一の間隔で互いに配置されることをはっきり示している。
【0040】
この場合、
図3に示される実施形態では、ばね凸状部11A〜11Fおよび12A〜12Fはそれぞれ凹部によって、すなわちこの例では6個の凹部によって互いに分離され、そのうち、それぞれ、第1ばねリング11の1個の凹部が参照番号16で、および第2ばねリング12の1個の凹部が参照番号16’で、全ての凹部を代表して示されている。
【0041】
同じく
図3に示されるように、ばねリング11および12はこの実施形態において同一の形状である。
【0042】
図2は、ばねクリップ10の取り付けられた状態を示し、ばねクリップ10は自由端部領域8の周囲に係合し、第1ばねリング11は上側ばねリングを構成し、そのばね凸状部11A〜11Fは、案内ピース6と、案内ピース6の上端部に配置されたボルト19との間に配置された溝20と係合する。
図2で選択された、ばねリング11のばね凸状部の図のため、ばね凸状部11Eだけが見えないが、前記ばね凸状部は同様に、
図2の図から詳細に見ることができるように、ばね凸状部11A〜11Fと同じ方法で溝20と係合する。
【0043】
図2はまた、接続ブラケット13が、自由端部領域8の外側輪郭に一致したブラケット輪郭を有することを示している。
【0044】
図2はまた、取り付けられた状態において下側ばねリングである第2ばねリング12が、その支持縁部21を介して、案内ピース6に配置された支持プレート18に支持されることを示している。
【0045】
さらに、接続ブラケット13は、任意選択の特徴として、半径方向タブを有してもよく、そのうちのタブ17が
図2に点線で示されている。タブ17に対応して形成される第2のタブが、接続ブラケット13の反対側に設けられてもよいが、前記第2タブは
図2で選択された図のために見ることはできない。
【0046】
以下、本発明による取付方法を、
図4A〜4Dに基づいて考察する。
【0047】
ばねクリップ10を、例えば曲げおよび打抜きプロセスによって製造したあと、ばねクリップ10を、依然平らな状態にある間、ばねリング12によってガイドピース6に取り付ける。次に接続ブラケット13(
図4Aおよび4Dで点線で示される)を、
図4Aおよび4Bで選択された図のように上に曲げ、その結果、
図4Aから見ることができるように、第1すなわち上側ばねリング11がボルト19の上方に配置されるようにする。この状態で、
図4A中で矢印F1およびF2で符号化された力を上側ばねリング11に加え、それにより、
図4Bに示されるように、ばねリング11がボルト19に押し付けられるようにする。このため、前記ボルトは取付プロセスを容易にするために好ましくは移動用斜面34を有する。
図4Cおよび
図4Dに示される拡大された細部Xに示されるように、前記力の作用により上側ばねリング11はそのばね凸状部11A〜11Fを介して溝20に押し込められ、この際、前記上側ばねリングはもっぱら弾性的に、すなわち可塑的にではなく、変形され、従って溝20に弾性的に嵌め込み可能または係合可能である。ここで、ばねリング11は、そのばね凸状部11A〜11Fを介して、それぞれ案内ピース6に対して小さな隙間Sをとり、それによりばね凸状部11A〜11Fが軸方向にのみ作用する。
【0048】
上に記載した開示内容に加え、本明細書は、その補足のために、
図1〜4Dの本発明の概略図を明白に参照する。
【符号の説明】
【0049】
1 排気ガスターボチャージャ
2 タービンハウジング
3 ウェイストゲートフラップ
4 調整ユニット
5 調整ロッド
6 案内ピース
7 外部レバー
8 自由端部領域
9 制御装置
10 ばねクリップ
11 第1ばねリング
12 第2ばねリング
11A〜11F 第1ばねリングのばね凸状部
12A〜12F 第2ばねリングのばね凸状部
13 接続ブラケット
14、15 外側リング
16、16’ 凹部
17 半径方向タブ
18 支持プレート
19 ボルト
20 溝
21 支持縁部
22 コンプレッサホイール
23 コンプレッサハウジング
24 ベアリングハウジング
25 チャージャシャフト
26 タービンホイール
27 タービンハウジング入口
28 バイパス開口部
29 タービンハウジング出口
30 油供給装置
31 制御シャフト
32 内側端部
33 内部レバー
34 移動用斜面
IU14、IU15 内周
α、β、β1 角度
F1、F2 力の矢印
X 細部