(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上述した建具では、スライド体と係合ピンとを係合させるには、係合ピンを上框の上面よりも上方に突出させる必要がある。特許文献1に記載されているように、枠体に対して障子がスライドする引戸にあっては、いわゆるケンドン式で枠体に障子を配設するようにしている。従って、上枠の内部には、係合ピンが突出した状態にある上框を上方に移動できるだけのスペースを確保する必要があり、上枠の見付け方向に沿った寸法を増大せざるを得ない。開き戸の場合であっても、障子が閉じた場合に上框から突出する係合ピンを収容するためのスペースが上枠に必要になるのは同様である。なお、こうした問題は、上枠にオートクローズ装置を備えた建具に限らず、上述したソフトクローズ装置やブレーキ装置等のように、障子と係合することによって障子の開閉動作を制御するように機能する開閉制御装置を備えたものであれば同様に生じ得るものである。
【0008】
本発明は、上記実情に鑑みて、枠体の見付け方向に沿った寸法を増大させることなく、障子の開閉動作を制御することのできる建具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る建具は、枠体と、前記枠体に対して開閉可能に配設した障子と、前記枠体に配設し、前記障子と係合することにより前記障子の開閉動作を制御する開閉制御装置とを備えた建具であって、前記枠体と前記障子との間には、前記障子を閉じた場合に前記障子及び前記枠体の間の四周に介在して第1の空間と第2の空間との間を仕切るとともに、前記第1の空間から前記第2の空間への止水を行う止水材が設けられており、前記開閉制御装置は、前記第2の空間に含まれ、かつ少なくとも前記障子の見付け面に係合するように前記枠体に配設されていることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、開閉制御装置が障子の見付け面に係合するように枠体に配設されているため、障子から外周方向に突出するような部材を設ける必要がない。従って、枠体にも部材を収容するためのスペースが不要となり、枠体の寸法を増大させることなく障子の開閉動作を制御することが可能となる。しかも、開閉制御装置は、枠体、障子及び止水材によって仕切られた第2の空間に含まれる部分に配設されているため、例えば、第1の空間が浴室で第2の空間が脱衣室となるような状況であっても、開閉制御装置が浴室の水や水蒸気によって故障する事態が招来されるおそれがない。
【0011】
また本発明は、上述した建具において、前記枠体及び前記障子は、互いに見込み方向に沿って並設される並設部分を有し、前記開閉制御装置は、前記枠体の並設部分に配設されていることを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、開閉制御装置が枠体において障子と並設される並設部分に配設されるため、障子に対して開閉制御装置を容易に係合させることが可能である。
【0013】
また本発明は、上述した建具において、前記枠体を構成する上枠の並設部分は、前記障子を構成する上框の並設部分よりも前記第2の空間に近接して配置され、前記開閉制御装置は、前記上框の並設部分に係合するように前記上枠の並設部分に配設されていることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、上框に対して上枠の並設部分が第2空間に近接して配置され、上枠の並設部分に配設した開閉制御装置が上框の見付け面に係合する。
【0015】
また本発明は、上述した建具において、前記上枠の下端は、前記上框の下端以下の高さに配置されていることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、第2の空間においては、上枠によって障子の上框が覆い隠されるためスッキリとしたデザインとなり、外観品質を向上させることができる。
【0017】
また本発明は、上述した建具において、前記上枠の並設部分は、前記上框の並設部分に対向する部位に開口するように構成した上枠本体部と、前記上枠本体部の開口を閉塞するように前記上枠本体部に着脱可能に配設したカバー部とを有しており、前記開閉制御装置は、前記カバー部に取り付けられていることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、カバー部に開閉制御装置を取り付けるようにしているため、カバー部を上枠本体部に対して着脱させることにより、開閉制御装置のメインテナンスを容易に行うことが可能となる。
【0019】
また本発明は、上述した建具において、前記上枠の並設部分の下端部には、前記上框の並設部分に向けて水平方向に突出したカバーヒレ部が設けられていることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、互いに並設した上枠の並設部分と上框の並設部分との隙間を小さくすることができ、開閉制御装置が視認しにくくなる等、外観品質の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、開閉制御装置が障子の見付け面に係合するように枠体に配設されているため、障子から外周方向に突出するような部材を設ける必要がない。従って、枠体にも部材を収容するためのスペースが不要となり、枠体の寸法を増大させることなく障子の開閉動作を制御することが可能となる。しかも、開閉制御装置は、枠体、障子及び止水材によって仕切られた第2の空間に含まれる部分に配設されているため、例えば、第1の空間が浴室で第2の空間が脱衣室となるような状況であっても、開閉制御装置が浴室の水や水蒸気によって故障する事態が招来されるおそれがない。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る建具の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0024】
(実施の形態1)
図1〜
図5は、本発明の実施の形態1である建具を示したものである。ここで例示する建具は、脱衣室(第1の空間)と浴室(第2の空間)との間の出入口に設置される浴室用の片引き戸であり、枠体10の内部に可動障子20及び固定障子30を備えている。枠体10は、左右の縦枠11,12の見込み方向に沿った互いに対向する面11a,12aの上端部間に上枠13を設けるとともに、下端部間に下枠14を設けることによって矩形状に構成したものである。
【0025】
ここで、本明細書で用いる「見込み方向」とは、図中の矢印Aで示すように、建具の奥行きに沿った方向である。見込み方向に沿った面については、「見込み面」と称する場合がある。また、「見付け方向」とは、上枠13及び下枠14等のように水平方向に沿って延在するものの場合、見込み方向に直交した上下に沿う方向である。縦枠11,12等のように上下方向に沿って延在するものの場合には、見込み方向に直交した水平に沿う方向を「見付け方向」という。見付け方向に沿った面については、「見付け面」と称する場合がある。枠や框の長手とは、それぞれを押し出し成形する場合の押し出し方向に一致した方向である。
【0026】
可動障子20は、透明樹脂やガラス等の透光性を有した矩形状を成す面材21と、面材21の四周に装着した上框(障子20の並設部分)22、下框23及び左右の縦框24,25とを備えて構成してある。同様に、固定障子30は、透明樹脂やガラス等の透光性を有した矩形状を成す面材31と、面材31の四周に装着した上框32、下框33及び左右の縦框34,35とを備えて構成したものである。
【0027】
本実施の形態1では、可動障子20及び固定障子30を左右に並設した場合に、枠体10の開口を塞ぐことができるように枠体10、可動障子20及び固定障子30の外形寸法が設定してある。
図1に示すように、この建具では、浴室側から見て枠体10の向かって左側、かつ脱衣室側に固定障子30が固定してあり、枠体10の向かって右側に構成される枠開口10Aが浴室側の可動障子20によって開閉されることになる。可動障子20を閉じた状態においては、可動障子20の召合せとなる縦框(以下、区別する場合に召合せ框24という)が、浴室側から見て固定障子30の右側に配置される縦框(以下、区別する場合に固定障子30の右縦框35という)に対して見込み方向に並設された状態となる。右縦框35の浴室に臨む見付け面には、召合せ框24との間の止水を行う止水材36が設けてある。
【0028】
上枠13、下枠14、左右の縦枠11,12、上框22,32、下框23,33、左右の縦框24,25、34,35は、樹脂もしくはアルミニウム合金等の金属によって成形した押し出し形材であり、それぞれが長手方向の全長にわたってほぼ一様な断面形状を有するように構成してある。以下、可動障子20及び枠体10についてそれぞれの構成を詳述し、併せて本発明の特徴部分について説明を行う。
【0029】
可動障子20の縦框24,25は、見込み方向に沿った寸法(以下、見込み寸法という)に対して見付け方向に沿った寸法(以下、見付け寸法という)が小さい略矩形の断面を有した中空状を成すように構成してある。本実施の形態1では、見込み寸法の1/2よりわずかに小さい見付け寸法を有するように縦框24,25が構成してある。可動障子20の上框22及び下框23は、それぞれ見込み寸法に対して見付け寸法がわずかに大きな縦長略矩形の断面を有した中空状を成している。これら可動障子20の上框22、下框23及び左右の縦框24,25には、それぞれ見込み方向において浴室側に偏った位置に面材21が取り付けてある。図中の符号26は、面材21において戸先側となる部位の両面から突出するように設けた可動障子20の取手である。また、符号27は、可動障子20の下面に設けたトラックガイドである。このトラックガイド27は、左右の縦框24,25から下框23の長手方向に沿って連続するように設けてある。
【0030】
浴室側から見て枠体10の右側に配置される縦枠(以下、区別する場合に右縦枠12という)は、見込み板12b、第1角筒部12c及び第2角筒部12dを有して構成してある。見込み板12bは、見込み方向に沿って延在したほぼ平板状を成す部分である。第1角筒部12cは、見込み板12bの浴室側に位置する端部から外周側に突出したもので、見込み板12bとの間に断面が略矩形の中空部分を構成している。第2角筒部12dは、見込み板12bの脱衣室側に位置する端部から内周側に突出したもので、見込み板12bとの間に断面が略矩形の中空部分を構成している。第2角筒部12dにおいて浴室に臨む見付け面には、止水材36に連続した止水材15が設けてある。この止水材15は、可動障子20が枠開口10Aを閉じた場合に浴室側から見て可動障子20の右側に配置される縦框(以下、区別する場合に可動障子20の戸先框25という)との間の止水を行うものである。
【0031】
これに対して浴室側から見て枠体10の左側に配置される縦枠(以下、区別する場合に左縦枠11という)は、見込み板11b及び第1角筒部11cを有する点で右縦枠12と一致し、位置決め角筒部11dを有する点で右縦枠12と異なる。すなわち、左縦枠11において見込み板11bの脱衣室側に位置する端部には、第2角筒部12dに換えて位置決め角筒部11dが設けてある。位置決め角筒部11dは、見込み板11bにおいて最も脱衣室側に位置する端部から内周側に突出した断面が略矩形の中空部分である。
【0032】
上述の可動障子20は、左右の縦枠11,12に対して、第2角筒部12dの浴室に臨む見付け面から第1角筒部12cの浴室に臨む見付け面までの見込み範囲内に配置してある。左右方向においては、可動障子20が枠開口10Aを閉じた場合に可動障子20の戸先框25が右縦枠12の第2角筒部12dと見込み方向に並設され、脱衣室側から見た場合に戸先框25が第2角筒部12dによって覆い隠されるように可動障子20が配置してある。また、可動障子20によって枠開口10Aを閉じた状態においては、脱衣室側から見た場合、可動障子20の召合せ框24が固定障子30の右縦框35によって覆い隠される。固定障子30の左縦框34は、位置決め角筒部11dによって常時覆い隠された状態にある。
【0033】
枠体10の下枠14は、第1水平延在部141、第1垂下延在部142、第2水平延在部143、傾斜延在部144、第2垂下延在部145を有したものである。第1水平延在部141は、下枠14において脱衣室側に位置し、固定障子30が載置される部分であり、見込み方向に沿ってほぼ水平に延在している。第1水平延在部141において固定障子30の下框33よりも脱衣室側に位置する部分には、固定ヒレ部146が設けてある。
【0034】
第1垂下延在部142は、第1水平延在部141から下方に向けてほぼ鉛直に延在した部分である。この第1垂下延在部142には、溝ヒレ部147が設けてある。溝ヒレ部147は、第1水平延在部141よりもわずかに高さの低い位置から浴室側に向けてほぼ水平に突出した部分であり、突出端部の上面に止水材15を備えている。止水材15は、右縦枠12の止水材15と一連となるように設けたものである。
【0035】
第2水平延在部143は、第1垂下延在部142の下端から浴室側に向けてほぼ水平に延在した部分である。この第2水平延在部143には、可動障子20のトラックガイド27に対応する部位にトラック148が設けてある。トラック148は、トラックガイド27を介して可動障子20の下框23を移動可能に案内するもので、下枠14の長手方向に沿って延在し、かつ第2水平延在部143の上面から突出した状態で第2水平延在部143に設けてある。傾斜延在部144は、第2水平延在部143の延在端部から浴室側に向けて漸次下方に傾斜したものである。第2垂下延在部145は、傾斜延在部144の延在端部から下方に向けてほぼ鉛直に延在した部分である。
【0036】
枠体10の上枠13は、第1見付けヒレ部131、第1水平ヒレ部132、垂下ヒレ部133、ガイドヒレ部134、サブガイドヒレ部135、第2水平ヒレ部136、第2見付けヒレ部137を有して構成してある。第1見付けヒレ部131は、上枠13においてもっとも脱衣室側に位置する部分であり、ほぼ鉛直となるように上方に延在した後、浴室側に向けて屈曲し、さらに鉛直上方に向けて延在している。第1見付けヒレ部131の下端部には、浴室に臨む見付け面に係合受溝部131aが設けてある。第1見付けヒレ部131の下端は、可動障子20における上框22の下端22aとほぼ等しい高さとなるように構成してある。第1水平ヒレ部132は、第1見付けヒレ部131の上端部から浴室側に向けてほぼ水平となるように延在する部分であり、見込み寸法が固定障子30よりも大きく構成してある。
【0037】
垂下ヒレ部133は、第1水平ヒレ部132の延在端部から下方に向けてほぼ鉛直となるように延在した部分である。ガイドヒレ部134は、垂下ヒレ部133の下端から浴室側に向けてほぼ水平に延在した後、下方に向けてほぼ鉛直に延在した部分である。サブガイドヒレ部135は、ガイドヒレ部134の水平に延在する部分において垂下ヒレ部133に近接した部分から下方に向けてほぼ鉛直に延在した部分である。これらガイドヒレ部134及びサブガイドヒレ部135には、それぞれの下端に支持条部134a,135aが設けてある。支持条部134a,135aは、互いに対向する位置から互いに対向するように延在したもので、互いの延在端部間にガイド溝138を構成している。ガイド溝138は、下枠14のトラック148に対向した位置に開口する切欠であり、上枠13の長手方向に沿って延在している。このガイド溝138に設けたスライド部材Sを上框22に連結することにより、上框22が上枠13の長手方向に沿って移動可能に案内されることになる。第2水平ヒレ部136は、ガイドヒレ部134の下端から浴室側に向けてほぼ水平に延在した部分である。第2見付けヒレ部137は、第2水平ヒレ部136の延在端部から上下方向に向けてほぼ鉛直に延在した部分である。第2見付けヒレ部137の下端は、可動障子20における上框22の下端22aとほぼ等しい高さに設定してある。
【0038】
一方、上枠13において枠開口10Aに対応する部位には、上枠本体ブロック部40及び上枠カバー部(カバー部)50が取り付けてある。上枠本体ブロック部40は、上枠13の第1水平ヒレ部132において浴室側となる部位から下方に突出したもので、浴室に臨む見付け面の下端部に装着溝41を有するとともに、装着溝41よりも下方となる部位に取付面部42及び係止溝43を有している。装着溝41は、浴室側に向けて開口し、上枠13の長手に沿って延在したものである。この装着溝41には、右縦枠12の止水材15が一連となるように連続して装着してある。上枠本体ブロック部40に装着した止水材15は、可動障子20が枠開口10Aを閉じた場合に可動障子20の上框22において脱衣室に臨む見付け面22bに当接することにより、互いの間の止水を行う。取付面部42は、装着溝41から下方に向けて漸次脱衣室側に傾斜するように延在した平面である。取付面部42には、上枠13の長手に沿って適宜間隔を確保した複数位置にネジ孔42aが設けてある。係止溝43は、取付面部42よりも下方となる部位に設けたもので、浴室に向けて開口している。
【0039】
上枠カバー部50は、上枠13の第1見付けヒレ部131と上枠本体ブロック部40とを備えて構成される上枠本体部13Aの下面及び浴室に臨む開口を閉塞するものである。本実施の形態1では、見込みカバー部51及び見付けカバー部52を有した上枠カバー部50を適用している。見込みカバー部51は、見込み方向に沿ってほぼ水平に延在する平板状部分である。見込みカバー部51の脱衣室側に位置する端部には、第1見付けヒレ部131の係合受溝部131aに係合する係合突起51aが設けてある。見付けカバー部52は、見込みカバー部51の浴室側に位置する端部からほぼ鉛直上方に向けて延在した後、上方に向けて漸次脱衣室側に傾斜するように延在した部分である。
【0040】
見込みカバー部51の浴室側に位置する端部にはカバーヒレ部51bが設けてあり、見付けカバー部52の上端部には係止片部53及び取付片部54が設けてある。カバーヒレ部51bは、浴室側に向けてほぼ水平に延在した部分である。係止片部53は、見付けカバー部52の上端縁から脱衣室側に向けてほぼ水平に延在した部分であり、上枠本体ブロック部40の係止溝43に挿入した場合に見込みカバー部51の係合突起51aを第1見付けヒレ部131の係合受溝部131aに係合させることができるように構成してある。取付片部54は、見付けカバー部52の上端縁から上方に向けて漸次浴室側に傾斜するように延在した後、浴室側に向けてほぼ水平に屈曲した部分である。この取付片部54は、係止片部53を上枠本体ブロック部40の係止溝43に挿入した場合に取付面部42に当接するように構成してある。取付片部54において取付面部42のネジ孔42aに対応する部位には、それぞれネジ挿通孔54aが形成してある。
【0041】
上述の構成を有する上枠カバー部50は、係止片部53を上枠本体ブロック部40の係止溝43に挿入するとともに、見込みカバー部51の係合突起51aを第1見付けヒレ部131の係合受溝部131aに係合させ、この状態から取付片部54のネジ挿通孔54aを介して取付面部42のネジ孔42aに取付ネジ55を螺合することにより、上枠本体部13Aに対して着脱可能に取り付けてある。上枠本体部13Aに取り付けた上枠カバー部50は、見込みカバー部51の下面51cが可動障子20における上框22の下端22aとほぼ等しい高さに配置され、見付けカバー部52が上框22の脱衣室に臨む見付け面22bに対向するように並設されている。また、カバーヒレ部51bは、上框22に向けて突出し、上框22に接触することなく上框22との間の隙間を小さくするように機能している。
【0042】
この上枠カバー部50の見付けカバー部52には、ブレーキ装置(開閉制御装置)60が取り付けてある。ブレーキ装置60は、可動障子20を所定の位置まで閉じた場合に可動障子20の上框22に取り付けた係合ブロック65に係合し、係合ブロック65を介して可動障子20に制動を加えるものである。本実施の形態1では、枠開口10Aの幅とほぼ等しい長さを有した装置本体61と、装置本体61に対して長手方向に移動可能に配設した係合受部62とを備えたダンパー型のブレーキ装置60を適用している。このブレーキ装置60は、装置本体61が上枠13の長手方向に沿い、かつ係合受部62が上枠カバー部50に設けた開口52aを介して外部に露出するとともに、上框22の脱衣室に臨む見付け面22bに取り付けた係合ブロック65に係合可能となる状態で上枠本体部13Aの内部に配設してある。
【0043】
上記のように構成した建具によれば、開いた状態の可動障子20を勢いよく閉じた場合にも、ブレーキ装置60の係合受部62が可動障子20の係合ブロック65に当接した以降に制動が加えられ、全閉位置に到達する以前に停止することになる。従って、可動障子20が右縦枠12に衝突する事態を防止することができる。
【0044】
しかも、上述の建具においては、上枠13の上枠本体部13Aに配設したブレーキ装置60を上框22の脱衣室に臨む見付け面22bに取り付けた係合ブロック65に係合させるようにしているため、上框22から上方に突出するような部材を設ける必要がない。従って、枠体10に対してケンドン式で可動障子20を配設する場合にも、上枠13に余分なスペースを確保する必要がなくなり、上枠13の見付け寸法を増大させる必要がない。加えて、上枠カバー部50に設けたカバーヒレ部51bによって上框22との間の隙間が小さくなるため、ブレーキ装置60の係合受部62や可動障子20に設けた係合ブロック65を外部から視認することが困難となり、外観品質を損なうおそれがない。
【0045】
また、枠体10と可動障子20との間の四周に設けた止水材15及び止水材36に対して脱衣室側となる上枠本体部13Aにブレーキ装置60を配設するようにしているため、浴室内の水や水蒸気がブレーキ装置60に到達するおそれはなく、水や水蒸気の浸入に起因してブレーキ装置60が故障する事態を招来することもない。さらに、上枠本体部13Aに対して着脱可能となる上枠カバー部50にブレーキ装置60を取り付けるようにしているため、上枠カバー部50とともに容易に取り外すことが可能であり、メインテナンスを容易に行うことができるようになる。
【0046】
なお、上述した実施の形態1では、第1見付けヒレ部131の下端及び上枠カバー部50を可動障子20における上框22の下端22aとほぼ等しい高さに配置するようにしているため、脱衣室側から見た場合、上枠13によって可動障子20の上框22が覆い隠されてスッキリとしたデザインとなり、外観品質を向上させることができる。同様の効果を奏するには、上枠13の下端を上框22の下端22aよりも引くい位置となるように構成すれば良い。しかしながら、本発明は、必ずしも上枠13の下端を上框22の下端22a以下の高さとする必要はない。
【0047】
(実施の形態2)
図6〜
図11は、本発明の実施の形態2である建具を示したものである。ここで例示する建具は、枠体70及び障子80を備え、実施の形態1と同様に脱衣室(第1の空間)と浴室(第2の空間)との間の出入口に設置されるものであり、実施の形態1とは、障子80の移動態様が異なっている。枠体70は、左右の縦枠71,72の上端部間に上枠73を設けるとともに、縦枠71,72の下端部間に下枠74を設けることによって矩形状に構成したものである。障子80は、透明樹脂やガラス等の透光性を有した矩形状を成す面材81と、面材81の四周に装着した上框(障子80の並設部分)82、下框83及び左右の縦框84,85とを備えて構成したものである。本実施の形態2では、一方の縦框25の上端部及び下端部と、上枠73及び下枠74との間に設けたピボットヒンジ91,92を介して障子80が枠体70に対して回転可能に支持してある。すなわち、枠体70に対して障子80は、上下に沿ったヒンジ軸91a,92aを中心として浴室側に突出するように開くことが可能である。
【0048】
上枠73、下枠74、左右の縦枠71,72、上框82、下框83、左右の縦框84,85は、樹脂もしくはアルミニウム合金等の金属によって成形した押し出し形材であり、それぞれが長手方向の全長にわたってほぼ一様な断面形状を有するように構成してある。上枠73、下枠74及び左右の縦枠71,72は、互いに見込み寸法がほぼ同一であり、上框82、下框83及び左右の縦框84,85は、互いに見込み寸法がほぼ同一である。図からも明らかなように、本実施の形態2では、枠71,72,73,74の見込み寸法に対して框82,83,84,85の見込み寸法が1/3程度となるようにそれぞれが構成してある。
【0049】
障子80の上框82及び下框83は、それぞれ略正方形の断面を有した中空状を成している。これに対して障子80の縦框84,85は、見込み寸法に対して見付け寸法が小さい略矩形の断面を有した中空状を成すように構成してある。本実施の形態2では、見込み寸法に対してほぼ2/5程度の見付け寸法を有するように縦框84,85が構成してある。これら上框82、下框83及び左右の縦框84,85には、それぞれ見込み方向において浴室側に偏った位置に面材81が取り付けてある。図中の符号86は、面材81において戸先側となる部位の両面から突出するように設けた障子80の取手である。
【0050】
枠体70の縦枠71,72は、基板部71a,72a、第1角筒部71b,72b及び第2角筒部71c,72cを有したものである。基板部71a,72aは、見込み方向に沿って延在したほぼ平板状を成す部分である。第1角筒部71b,72bは、基板部71a,72aの脱衣室側に位置する端部から内周側に突出したもので、基板部71a,72aとの間に断面が略矩形の中空部分を構成している。第2角筒部71c,72cは、基板部71a,72aの浴室側に位置する端部から外周側に突出したもので、基板部71a,72aとの間に断面が略矩形の中空部分を構成している。図からも明らかなように、第1角筒部71b,72bは、見込み寸法及び見付け寸法がそれぞれ第2角筒部71c,72cよりも大きく構成してある。第1角筒部71b,72bの内周側に位置する見込み面の相互間隔は、縦框84,85の内周側に位置する見込み面の相互間隔よりもわずかに小さくなるように構成してある。また、第1角筒部71b,72bの見付け寸法は、縦框84,85の見付け寸法よりも大きく構成してあり、第1角筒部71b,72bの浴室に臨む見付け面から第2角筒部71c,72cの浴室に臨む見付け面までの見込み寸法は、縦框84,85の見込み寸法よりも大きく構成してある。
【0051】
上述の障子80は、見込み方向においては、第1角筒部71b,72bの浴室に臨む見付け面から第2角筒部71c,72cの浴室に臨む見付け面までの間に収容されるように配置してある。左右方向においては、障子80の縦框84,85がそれぞれ脱衣室側から見た場合に縦枠71,72の第1角筒部71b,72bによって覆われるように配置してある。第1角筒部71b,72bの浴室に臨む見付け面には、それぞれ障子80の縦框84,85との間の止水を行う止水材75が設けてある。
【0052】
枠体70の下枠74は、水平延在部74a及び傾斜延在部74bを有したものである。水平延在部74aは、下枠74において脱衣室側に位置する部分であり、見込み方向に沿ってほぼ水平に延在している。傾斜延在部74bは、水平延在部74aの浴室側となる部分から浴室側に向けて漸次低くなるように傾斜した部分である。水平延在部74aと傾斜延在部74bとの間には、縦枠71,72の止水材75に連続した止水材75が配設してある。この止水材75は、障子80の下框83との間の止水を行うものである。下枠74の傾斜延在部74bには、その上面に下方軸受部92bが設けてある。下方軸受部92bは、障子80の縦框85から下方に突出した下方ヒンジ軸92aを回転可能に支持するものである。下方ヒンジ軸92a及び下方軸受部92bは、上述したピボットヒンジ92を構成するものである。なお、水平延在部74aの下面及び傾斜延在部74bの下面には、それぞれ中空部74e,74fが構成してある。水平延在部74aには、中空部74e,74fよりも脱衣室側となる延在端部に固定ヒレ部74gが設けてある。
【0053】
枠体70の上枠73は、互いに独立した上方上枠部73Aと下方上枠部(枠体10の並設部分)73Bとを備えたものである。これら上方上枠部73A及び下方上枠部73Bは、互いの間に通気通路73Cを確保した状態で左右の縦枠71,72の上端部間に取り付けてある。上方上枠部73Aは、縦枠71,72とほぼ同じ見込み寸法を有した部分であり、縦枠71,72の上端部に取り付けてある。本実施の形態2では、第1見付けヒレ部73A1、第1傾斜ヒレ部73A2、第1水平ヒレ部73A3、第2傾斜ヒレ部73A4、第2水平ヒレ部73A5、第2見付けヒレ部73A6を有して上方上枠部73Aが構成してある。
【0054】
第1見付けヒレ部73A1は、上方上枠部73Aにおいて最も脱衣室側に位置する部分であり、ほぼ鉛直となるように上下方向に沿って延在している。上方上枠部73Aは、この第1見付けヒレ部73A1の下端73A1aの位置が障子80において上框82の下端82aとほぼ同じ高さとなるように縦枠71,72に取り付けてある。第1傾斜ヒレ部73A2は、第1見付けヒレ部73A1の上端部から浴室側に向けてほぼ直角に屈曲した後、浴室側に向けて漸次上方となるように傾斜延在した部分である。第1傾斜ヒレ部73A2の上端部は、上方に向けて凸となるように湾曲している。第1水平ヒレ部73A3は、第1傾斜ヒレ部73A2の上端部から浴室側に向けてほぼ水平に延在した部分である。
【0055】
第1傾斜ヒレ部73A2と第1水平ヒレ部73A3との間には、ポケット部73A7が設けてある。ポケット部73A7は、上框82よりも脱衣室側に位置する部位において上方上枠部73Aの長手に沿って形成した下方に開口する凹部であり、その内部に換気制御弁93を回転可能に収容している。換気制御弁93は、通気通路73Cを開閉するものである。
【0056】
第2傾斜ヒレ部73A4は、第1水平ヒレ部73A3の延在端部から浴室側に向けてわずかに下方に傾斜した部分である。第2水平ヒレ部73A5は、第2傾斜ヒレ部73A4の延在端部から浴室側に向けてほぼ水平に延在した後、下方に向けて湾曲した部分である。第2見付けヒレ部73A6は、第2水平ヒレ部73A5の延在端部から上下に延在した部分である。第2見付けヒレ部73A6の上端部は、第1水平ヒレ部73A3を越えて上方に突出している。第2見付けヒレ部73A6の下端部は、第1見付けヒレ部73A1の上端よりも上方に位置する部分において終端となっている。
【0057】
下方上枠部73Bは、上方上枠部73Aよりも見込み寸法の小さい異形の中空状を成すもので、上方上枠部73Aの下方において第1水平ヒレ部73A3、第1見付けヒレ部73A1及び第2見付けヒレ部73A6から離隔した位置に取り付けてある。本実施の形態2では、下方底壁部73B1、第1見付け壁部73B2、傾斜壁部73B3、突出壁部73B4、第2見付け壁部73B5、第3見付け壁部73B6、上方底壁部73B7を有して下方上枠部73Bが構成してある。
【0058】
下方底壁部73B1は、見込み方向に沿ってほぼ水平に延在した部分である。下方上枠部73Bは、この下方底壁部73B1の下端73B1aの位置が障子80において上框82の下端82aとほぼ同じ高さとなるように縦枠71,72に取り付けてある。第1見付け壁部73B2は、下方底壁部73B1において脱衣室側に位置する端部からほぼ鉛直となるように上方に延在している。傾斜壁部73B3は、第1見付け壁部73B2の上端部から浴室側に向けて漸次上方となるように傾斜延在した部分である。この傾斜壁部73B3は、傾斜角度が第1傾斜ヒレ部73A2とほぼ同じとなるように構成してあり、上方上枠部73Aの第1傾斜ヒレ部73A2との間にほぼ均一となる隙間73C1が確保してある。この隙間73C1は、第1見付けヒレ部73A1と第1見付け壁部73B2との間に構成される下端の開口73C0から浴室側に向けて漸次上方に傾斜するように延在し、上框82の上端よりもさらに上方に達している。突出壁部73B4は、傾斜壁部73B3の上端部から浴室側に向けてわずかに下方に傾斜して延在した後、鉛直下方に向けて屈曲した部分である。突出壁部73B4の延在端部は、上方上枠部73Aの第2見付けヒレ部73A6に対向する高さにあり、かつ上方上枠部73Aにおいて第2傾斜ヒレ部73A4の延在端部と見込み方向においてほぼ同等となる位置にある。互いに上下に位置する突出壁部73B4と、上方上枠部73Aの第1水平ヒレ部73A3、第2傾斜ヒレ部73A4との間には、それぞれ傾斜壁部73B3と上方上枠部73Aの第1傾斜ヒレ部73A2との間の隙間73C1とほぼ等しい隙間73C2が確保してある。この隙間73C2は、上框82の上方となる部位まで延在しており、傾斜壁部73B3と上方上枠部73Aの第1傾斜ヒレ部73A2との間の隙間73C1に連通することによって、脱衣室と浴室との間を連通する通気通路73Cを構成している。
【0059】
傾斜壁部73B3と突出壁部73B4との間には、弁座部73B8が設けてある。弁座部73B8は、上方に突出した後に浴室側に向けて屈曲した部分である。この弁座部73B8は、図中の実線で示すように、上方上枠部73Aのポケット部73A7に設けた換気制御弁93が自重によって垂下した場合に換気制御弁93の先端部が浴室側から当接可能となる位置に設けてある。
【0060】
第2見付け壁部73B5は、下方底壁部73B1において浴室側の端部から障子80の上框82と互いに並設されるように上方に向けてほぼ鉛直に延在した部分である。第2見付け壁部73B5の上端部において上框82に対向する部分には、縦枠71,72の止水材75に連続した止水材75が配設してある。この止水材75は、障子80の上框82との間の止水を行うものである。第3見付け壁部73B6は、第2見付け壁部73B5の上端となる部分から浴室側に向けてほぼ水平に延在した後、上方に向けてほぼ鉛直に延在した部分である。上方底壁部73B7は、第3見付け壁部73B6の上端部から脱衣室側に向けてほぼ水平に延在した後、鉛直上方に向けて屈曲することによって突出壁部73B4の下面に連結している。この上方底壁部73B7には、突出壁部73B4との間に軸受取付部73B9が設けてある。軸受取付部73B9は、障子80の縦框85から上方に突出した上方ヒンジ軸91aを回転可能に支持する上方軸受部91bを取り付けるためのものである。上方ヒンジ軸91a及び上方軸受部91bは、上述したピボットヒンジ91を構成するものである。
【0061】
この下方上枠部73Bには、オートクローズ装置(開閉制御装置)100が取り付けてある。オートクローズ装置100は、開いた障子80を所定の位置まで閉じると、以降、手を離しても全閉位置まで障子80を移動するように機能するものである。本実施の形態2では、箱状を成す装置本体101と、装置本体101の上面に回転可能に配設されたアーム102とを備えたオートクローズ装置100を適用している。このオートクローズ装置100は、アーム102が下方上枠部73Bに設けた開口73B5aを介して外部に露出し、アーム102の先端部が上框82の脱衣室に臨む見付け面82bに取り付けた係合ピン103に係合可能となる状態で下方上枠部73Bの内部に配設してある。
【0062】
上記のように構成した建具によれば、開いた状態の障子80を途中まで閉じると、
図10に示すように、アーム102の先端部に障子80の係合ピン103が係合することになる。従って、その後に障子80から手を離した場合にもオートクローズ装置100の動作により、
図11に示すように、アーム102を介して障子80が全閉位置まで閉じられることになる。
【0063】
しかも、上述の建具においては、上枠73の下方上枠部73Bに配設したオートクローズ装置100を上框82の脱衣室に臨む見付け面82bに取り付けた係合ピン103に係合させるようにしているため、上框82から係合ピン103が上方に突出する事態を防止できる。従って、上枠73に係合ピン103を収容するための余分なスペースを確保する必要がなくなり、上枠73の見付け寸法が増大する事態を来すこともない。
【0064】
さらに、枠体70と障子80との間の四周に設けた止水材75に対して脱衣室側となる下方上枠部73Bにオートクローズ装置100を配設するようにしているため、浴室内の水や水蒸気がオートクローズ装置100に到達するおそれはなく、水や水蒸気の浸入に起因してオートクローズ装置100が故障する事態を招来することもない。
【0065】
なお、上述した実施の形態2では、上枠73の上方上枠部73Aと下方上枠部73Bとの間に通気通路73Cが構成してある。従って、障子80を閉めた状態においても、例えば浴室内の換気扇を動作させれば、換気制御弁93が開くことにより、通気通路73Cを介して脱衣室の空気が浴室に送給されることになり、浴室の換気を行うことができる。しかしながら、本発明は上枠73が必ずしも通気通路73Cを有している必要はない。
【0066】
また、上述した実施の形態2では、上方上枠部73Aにおいて脱衣室側で最も下方に配置される第1見付けヒレ部73A1の下端73A1a及び下方上枠部73Bにおいて脱衣室側で最も下方に配置される下方底壁部73B1の下端73B1aが、それぞれ障子80における上框82の下端82aとほぼ同じ高さとなるように設定してある。従って、この建具によれば、脱衣室から見た場合、障子80の上框82が上方上枠部73A及び下方上枠部73Bによって覆い隠され、視認することが困難となる。しかも、脱衣室の天井Cに対して第1見付けヒレ部73A1の下端73A1aがほぼ同等の高さとなるように枠体70を取り付ければ、脱衣室からは第1見付けヒレ部73A1がごくわずか視認できる程度となり、上枠73の上方上枠部73Aや下方上枠部73Bを視認することも困難となる。これらの結果、複数の部材が露出されることなく、非常にスッキリした外観となり、外観品質上きわめて有利となる。しかしながら、本発明は、必ずしも上枠73の下端を上框82の下端以下の高さに配置する必要はない。なお、実施の形態2においても実施の形態1と同様に、下方底壁部73B1において浴室側に位置する端部から浴室に向けてほぼ水平に延在するようにカバーヒレ部を設けても良い。
【0067】
さらに、上述した実施の形態1及び実施の形態2では、いずれも浴室と脱衣室の間の出入口に設置される建具を例示しているが、必ずしも浴室と脱衣室との間を仕切るものに限らない。また、上述した実施の形態1ではブレーキ装置を備えた建具を例示し、実施の形態2ではオートクローズ装置を備えた建具を例示しているが、その他の開閉制御装置を備えた建具にも同様に適用することが可能である。
【0068】
またさらに、上述した実施の形態1及び実施の形態2では、枠体において障子の並設部分に並設される部分に開閉制御装置を配設するようにしているが、本発明はこれに限定されず、開閉制御装置が障子の見付け面に係合しさえすれば、枠体において障子の見付け面に非対向となる部分に開閉制御装置を配設するようにしても良い。