特許第6596046号(P6596046)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6596046
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】電気接続箱
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/16 20060101AFI20191010BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20191010BHJP
   H05K 7/06 20060101ALI20191010BHJP
【FI】
   H02G3/16
   B60R16/02 610A
   H05K7/06 C
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-165129(P2017-165129)
(22)【出願日】2017年8月30日
(65)【公開番号】特開2019-47552(P2019-47552A)
(43)【公開日】2019年3月22日
【審査請求日】2018年11月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】特許業務法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】金森 孝訓
(72)【発明者】
【氏名】福永 竜也
(72)【発明者】
【氏名】和田 刀貢臣
(72)【発明者】
【氏名】瀬川 健史
【審査官】 木村 励
(56)【参考文献】
【文献】 実公平3−53549(JP,Y2)
【文献】 特開2002−186150(JP,A)
【文献】 特開2001−197627(JP,A)
【文献】 実開昭63−93714(JP,U)
【文献】 実公平5−10502(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/16
B60R 16/02
H05K 7/06
H02G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロアカバーと、
前記ロアカバーの開口部を塞ぐアッパーカバーと、
前記ロアカバー又は前記アッパーカバーに設けられるコネクタ間口と、
前記ロアカバーと前記アッパーカバーとの組み付け時における内部空間に収容され、導電性の板状部材から形成され、一部が前記コネクタ間口から露出するように配置されることで外部のコネクタ端子と接続されるバスバーと、
前記ロアカバーの前記内部空間に立設され、前記バスバーを挟んで対向する2組からなる少なくとも4つの第1リブと、
前記アッパーカバーの前記内部空間に立設され、前記バスバーを挟んで対向する2組からなる少なくとも4つの第2リブと、を備え、
前記ロアカバーと前記アッパーカバーとの組み付け時の方向と直交する方向における、特定の方向を第1方向とし、前記第1方向と直交する方向を第2方向とし、
前記第1リブ及び前記第2リブは、前記第1方向において、一方側と前記バスバーを挟んで他方側とで対向するように1組のリブが設けられ、かつ、前記第2方向において、一方側と前記バスバーを挟んで他方側とで対向するように1組のリブが設けられ、
前記ロアカバーと前記アッパーカバーとの組み付け時の方向から見て、前記第1リブと前記第2リブとが異なる位置に設けられる、
ことを特徴とする電気接続箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気接続箱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の車両に搭載され、ワイヤハーネス等の接続処理用部品や、ヒューズ、リレー、電子制御ユニット等の電子部品を集約して収容する電気接続箱(ジャンクションボックス、ヒューズボックス、リレーボックス等とも呼ばれる)が知られている。
【0003】
特許文献1には、複数のバスバーが絶縁板に取り付けられ、最上位のバスバーの一部上面にバスバー押えカバーを設置することで絶縁板に対するバスバーの位置決めを行う技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−182249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
バスバーの位置決めの方法としては、上記バスバー押えカバー等の別部材を用いる以外にも、インサート成形又はバスバーを分割させて電気接続箱の下方のロアカバー及び上方のアッパーカバーに対するバスバーの位置決めを行う方法がある。しかしながら、これらのバスバーの位置決め方法では、省スペース化又は金型の簡素化によるコスト低減が図れないため、改善の余地がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ロアカバー及びアッパーカバーに対するバスバーの位置決めを容易に行うことができる電気接続箱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る電気接続箱は、ロアカバーと、前記ロアカバーの開口部を塞ぐアッパーカバーと、前記ロアカバー又は前記アッパーカバーに設けられるコネクタ間口と、前記ロアカバーと前記アッパーカバーとの組み付け時における内部空間に収容され、導電性の板状部材から形成され、一部が前記コネクタ間口から露出するように配置されることで外部のコネクタ端子と接続されるバスバーと、前記ロアカバーの前記内部空間に立設され、前記バスバーを挟んで対向する2組からなる4つの第1リブと、前記アッパーカバーの前記内部空間に立設され、前記バスバーを挟んで対向する2組からなる4つの第2リブと、を備え、前記ロアカバーと前記アッパーカバーとの組み付け時の方向と直交する方向における、特定の方向を第1方向とし、前記第1方向と直交する方向を第2方向とし、前記第1リブ及び前記第2リブは、前記第1方向において、一方側と前記バスバーを挟んで他方側とで対向するように1組のリブが設けられ、かつ、前記第2方向において、一方側と前記バスバーを挟んで他方側とで対向するように1組のリブが設けられ、前記ロアカバーと前記アッパーカバーとの組み付け時の方向から見て、前記第1リブと前記第2リブとが異なる位置に設けられる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る電気接続箱は、ロアカバー及びアッパーカバーに対するバスバーの位置決めを容易に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る電気接続箱の斜視図である。
図2図2は、実施形態に係る電気接続箱の分解斜視図である。
図3図3は、実施形態に係るアッパーカバーの斜視図である。
図4図4は、実施形態に係るバスバーを保持したロアカバーの上面図である。
図5図5は、実施形態に係るバスバーを保持したアッパーカバーの下面図である。
図6図6は、実施形態に係る電気接続箱の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0011】
〔実施形態〕
実施形態に係る電気接続箱について説明する。図1は、実施形態に係る電気接続箱の斜視図である。図2は、実施形態に係る電気接続箱の分解斜視図である。図3は、実施形態に係るアッパーカバーの斜視図である。図4は、実施形態に係るバスバーを保持したロアカバーの上面図である。図5は、実施形態に係るアッパーカバーの下面図である。図6は、実施形態に係る電気接続箱の断面図である。
【0012】
本実施形態に係る電気接続箱1は、自動車等の車両に搭載され、バッテリ等の電源から供給される電力を各種の電子部品等を介して、車両に搭載される各種の電子機器に分配するものである。電気接続箱1は、例えば、車両のエンジンルーム等、外部環境に曝される場所に設置され、電源と各種の電子機器との間に接続される。電気接続箱1は、電線と共にワイヤハーネスを構成してもよい。電気接続箱1は、収容する電子部品の種類に応じてジャンクションボックス、ヒューズボックス、リレーボックス等とも呼ばれる場合があるが、本実施形態ではこれらを総称して「電気接続箱」と呼ぶ。
【0013】
以下の説明において、図示のX方向は、本実施形態における電気接続箱1の上下方向であり、第1方向である。X方向のうち、X1方向は上方向であり、X2方向は下方向である。図示のY方向は、本実施形態における電気接続箱1の幅方向であり、上下方向と直交する方向であり、第2方向である。Y方向のうち、Y1方向は一方向であり、Y2方向は他方向である。図示のZ方向は、本実施形態における電気接続箱1の厚さ方向であり、上下方向及び幅方向と直交する方向であり、ロアカバー2とアッパーカバー3との組み付け時の方向である。Z方向のうち、Z1方向は手前方向であり、Z2方向は奥行方向である。
【0014】
本実施形態の電気接続箱1は、直方体の形状である。電気接続箱1は、図1等に示すように、ロアカバー2と、アッパーカバー3と、バスバー4と、ナット5と、第1リブ25と、第2リブ35とを含んで構成される。ロアカバー2及びアッパーカバー3は、図2に示すように、互いに係合することにより、バスバー4及びナット5を収容する内部空間6を形成する。
【0015】
ロアカバー2は、アッパーカバー3が係合されるものであり、アッパーカバー3と共に内部空間6を形成する。ロアカバー2は、合成樹脂等の絶縁性の材料によって形成される。本実施形態のロアカバー2は、箱型の形状であり、厚さ方向の両端部のうち、手前方向側の端部に開口部21を有する。ロアカバー2は、図2及び図4に示すように、底部22、側壁部23、ナット保持部24、第1リブ25、被係止部26を形成する。
【0016】
底部22は、平板の形状である。底部22は、外周から、手前方向に向かって立設する側壁部23が形成される。底部22は、手前方向に向かって立設するナット保持部24及び第1リブ25が形成される。
【0017】
側壁部23は、厚さ方向から見て、筒型の形状に形成される。側壁部23は、厚さ方向における両端部のうち、奥行方向側の端部が底部22と連結され、手前方向側の端部により開口部21が形成されている。側壁部23は、外周面を構成する4つの各辺に対応する部分に係止部36が係止する被係止部26がそれぞれ形成されている。
【0018】
ナット保持部24は、ナット5を保持するものである。ナット保持部24は、底部22から手前方向に向かって立設される。ここで、ナット保持部24は、厚さ方向において、第1リブ25よりも奥行方向側に形成、すなわち底部22から見て第1リブ25よりも低く形成される。ナット保持部24は、筒型に形成され、ナット5を挿入できるよう開口部24aを有する。ナット保持部24の開口部24aは、バスバー4のうち、奥行方向側の面と接触する。本実施形態のナット保持部24は、2つで1組として設けられており、2つのナット保持部24に対して1つのバスバー4を載置できる。
【0019】
第1リブ25は、ロアカバー2とアッパーカバー3との組み付けた状態、すなわち組付状態において、ロアカバー2に対するバスバー4の位置を規制するものである。第1リブ25は、バスバー4を挟んで対向する2組からなる少なくとも4つの第1リブ25a,25b,25c,25dからなる。一方の1組は、第1方向である上下方向において対向する第1リブ25a,25bであり、上方向側が第1リブ25aであり、下方向側が第1リブ25bである。他方の一組は、第2方向である幅方向において対向する第1リブ25c,25dであり、一方向側が第1リブ25cであり、他方向側が第1リブ25dである。上下方向から見た場合に、第1リブ25a〜25dで囲まれる領域、すなわち第1リブ25a及び第1リブ25bを幅方向に延在し、第1リブ25c及び第1リブ25dを上下方向に延在することで、各第1リブ25a〜25dで囲まれる領域は、対応するバスバー4よりも広く形成されている。また、一方の1組の第1リブ25a,25bの上下方向における間隔は、ナット保持部24の上下方向における長さよりも大きく形成される。また、他方の1組の第1リブ25c,25dの幅方向における間隔は、ナット保持部24の幅方向における長さよりも大きく形成される。ここで、各第1リブ25a〜25dは、底部22において単独で存在していてもよいし、2以上の第1リブ25a〜25dが連結されていてもよい。2以上の第1リブ25a〜25dが連結されている場合は、ロアカバー2における第1リブ25の実質的な数が削減することができ、第1リブ25の強度を向上することができる。
【0020】
アッパーカバー3は、ロアカバー2に係合するものであり、ロアカバー2の開口部21を塞ぐことで、内部空間6を形成する。アッパーカバー3は、合成樹脂等の絶縁性の材料によって形成される。本実施形態のアッパーカバー3は、箱型の形状であり、厚さ方向の両端部のうち、奥行方向側の端部に開口部31を有する。アッパーカバー3は、天井部32、側壁部33、コネクタ間口34、第2リブ35、係止部36を形成する。
【0021】
天井部32は、平板の形状である。天井部32は、外周から奥行方向に向かって立設する側壁部33が形成される。天井部32には、コネクタ間口34が形成される。天井部32は、奥行方向に向かって立設する第2リブ35が形成される。
【0022】
側壁部33は、厚さ方向から見て、筒型の形状に形成される。側壁部33は、厚さ方向における両端部のうち、手前方向側の端部が天井部32と連結され、奥行方向側の端部により開口部31が形成されている。ここで、厚さ方向から見た場合に、開口部31は、ロアカバー2の外周よりも広く形成されている。側壁部33は、外周面を構成する4つの各辺に対応する部分に被係止部26が係止される係止部36がそれぞれ形成されている。
【0023】
コネクタ間口34は、バスバー4と外部の図示しないコネクタ端子とを接続させるものであり、内部空間6に収容されたバスバー4が外部に露出するように配置される。コネクタ間口34は、天井部32を厚さ方向において貫通して形成されている。コネクタ間口34は、組付状態において、バスバー4の後述する貫通孔4aおよびナット5の後述するねじ穴5aと厚さ方向において対向して形成されている。本実施形態におけるコネクタ間口34は、1つのバスバー4に対応して2つを1組として形成されている。
【0024】
第2リブ35は、組付状態において、アッパーカバー3に対するバスバー4の位置を規制するものである。第2リブ35は、バスバー4を挟んで対向する2組からなる少なくとも4つの第2リブ35a,35b,35c,35dからなる。一方の1組は、第1方向である上下方向において対向する第2リブ35a,35bであり、上方向側が第2リブ35aであり、下方向側が第2リブ35bである。他方の一組は、第2方向である幅方向において対向する第2リブ35c,35dであり、一方向側が第2リブ35cであり、他方向側が第2リブ35dである。上下方向から見た場合に、第2リブ35a〜35dで囲まれる領域、すなわち第2リブ35a及び第2リブ35bを幅方向に延在し、第2リブ35c及び第2リブ35dを上下方向に延在することで、各第2リブ35a〜35dで囲まれる領域は、対応するバスバー4よりも広く形成されている。また、一方の1組の第2リブ35a,35bの上下方向における間隔は、ナット保持部24の上下方向における長さよりも大きく形成される。また、他方の1組の第2リブ35c,35dの幅方向における間隔は、ナット保持部24の幅方向における長さよりも大きく形成される。ここで、各第2リブ35a〜35dは、天井部32において単独で存在していてもよいし、2以上の第2リブ35a〜35dが連結されていてもよい。2以上の第2リブ35a〜35dが連結されている場合は、ロアカバー2における第2リブ35の実質的な数が削減することができ、第2リブ35の強度を向上することができる。
【0025】
ここで、第1リブ25および第2リブ35は、ロアカバー2とアッパーカバー3との組み付け時の方向、すなわち厚さ方向から見て、第1リブ25と第2リブ35とが異なる位置に設けられる。本実施形態では、各第1リブ25a〜25dと、各第2リブ35a〜35dと、厚さ方向から見て、重なり合わないように形成される。
【0026】
バスバー4は、組付状態において内部空間6に収容されるものであり、外部のコネクタ端子と電気的に接続されるものである。バスバー4は、銅等の導電性の板状部材から形成される。バスバー4は、例えば、母材として金属板に対してプレス機械等によるせん断・折り曲げ加工がなされて形成される。本実施形態のバスバー4は、図2図4図6に示すように、厚さ方向から見た場合に、L字又はS字の形状に形成される。バスバー4は、組立状態において、一方の1組の第1リブ25a,25bに挟まれ、他方の1組の第1リブ25c,25dに挟まれ、一方の1組の第2リブ35a,35bに挟まれ、他方の1組の第2リブ35c,35dに挟まれる。バスバー4は、図示しないコネクタ端子の図示しない貫通孔に挿入されたねじ部材を挿入可能な貫通孔4aを有する。本実施形態におけるバスバー4は、幅方向における両端部に貫通孔4aが一組形成されている。つまり、バスバー4は、幅方向の両端部において、コネクタ間口34から露出するように配置され、外部のコネクタ端子と電気的に接続される。
【0027】
ナット5は、組付状態において内部空間6に収容されるものであり、外部のコネクタ端子の図示しない貫通孔及びバスバー4の貫通孔4aに挿入されたねじ部材を締結するものである。ナット5は、直方体の形状に形成されており、ねじ部材が締結されるねじ穴5aを有する。本実施形態におけるナット5は、1つのバスバー4に対応して2つを1組として形成されている。
【0028】
次に、電気接続箱1の組み立てについて説明する。まず、ロアカバー2の各ナット保持部24にナット5をそれぞれ保持させる。次に、ロアカバー2に対してバスバー4を収容する。具体的には、各バスバー4を対応する1組のナット保持部24に載置することで、ロアカバー2に組み付ける。このとき、各バスバー4は、一方の1組の第1リブ25a,25bに挟まれ、他方の1組の第1リブ25c,25dに挟まれることとなる。従って、ロアカバー2に対して各バスバー4の位置決めが行われる。次に、ロアカバー2に対してアッパーカバー3を組み付ける。具体的には、厚さ方向において、ロアカバー2の開口部21に対して開口部31が対向するように、ロアカバー2に対してアッパーカバー3を配置し、アッパーカバー3をロアカバー2に対して奥行方向に移動させる。これにより、ロアカバー2がアッパーカバー3により覆われ、開口部21がアッパーカバー3により閉塞される。このとき、第1リブ25によりロアカバー2に対して位置決めされた各バスバー4は、一方の1組の第2リブ35a,35bに挟まれ、他方の1組の第2リブ35c,35dに挟まれることとなる。従って、アッパーカバー3に対して各バスバー4の位置決めが行われる。次に、ねじ部材を外部のコネクタ端子の貫通孔に挿入した状態で、コネクタ間口34に挿入する。次に、コネクタ間口34に挿入したねじ部材をバスバー4の貫通孔4aに挿入する。次に、貫通孔4aに挿入したねじ部材をナット5のねじ穴5aに螺合することで、ねじ部材がナット5に締結される。これにより、外部のコネクタ端子とバスバー4とが電気的に接続されることとなり、電気接続箱1の外部からバスバー4に対して電力が供給され、同じバスバー4に電気的に接続されている外部のコネクタ端子を介して、他の電子機器に電力が供給される。
【0029】
以上のように、本実施形態の電気接続箱1は、第1リブ25及び第2リブ35は、組付状態において各バスバー4のロアカバー2及びアッパーカバー3に対する位置決めを行うことができる。つまり、ロアカバー2及びアッパーカバー3に対するバスバー4の位置決めを容易に行うことができるので、バスバー4の位置決めのために別部材を用いる方法、インサート成形方法又はバスバーを分割する方法を使用しない、省スペース化又は金型の簡素化によるコスト低減を図ることができる。
【0030】
上記実施形態の電気接続箱1では、アッパーカバー3にコネクタ間口34が形成されているが、これに限定されるものではなく、ロアカバー2にコネクタ間口34が形成されていてもよい。
【0031】
また、上記実施形態の電気接続箱1では、ロアカバー2に対して各バスバー4を組み付けたが、これに限定されるものではなく、アッパーカバー3に対して各バスバー4を先に組み付けて、アッパーカバー3をロアカバー2に組み付けてもよい。
【符号の説明】
【0032】
1 電気接続箱
2 ロアカバー
21 開口部
22 底部
23 側壁部
24 ナット保持部
24a 開口部
25,25a,25b,25c,25d 第1リブ
26 被係止部
3 アッパーカバー
31 開口部
32 天井部
33 側壁部
34 コネクタ間口
35,35a,35b,35c,35d 第2リブ
36 係止部
4 バスバー
4a 貫通孔
5 ナット
5a ねじ穴
6 内部空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6