【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のある態様では、目的は、磁気共鳴フィンガープリント測定による組織の特性化を支援するために中央コンピュータデータベースを用いる方法によって達成される。
【0006】
本出願において使用される「中央コンピュータデータベース」という表現は、具体的には、ローカルエリアネットワーク(但し、限定されない)等のデータ通信リンクを介して、又はインターネットへのルータ通信リンクを介して、複数の外部コンピュータデバイスからアクセス可能なコンピュータデータベースとして理解されるものとする。
【0007】
中央コンピュータデータベースは、複数の関連医療データセットを含む。複数の関連医療データセットの各関連医療データセットは、少なくとも1つの物理量に関する少なくとも1つの関連値又は関連値のセットを含む。
【0008】
コンピュータデータベースは、複数の事前定義ディクショナリを更に含み、複数の事前定義ディクショナリの各事前定義ディクショナリは、特定の磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに特化され、及び特定の磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに従って励起された核の複数の可能性のある磁気共鳴信号エボリューションを含む。複数の可能性のある磁気共鳴信号エボリューションの各磁気共鳴信号エボリューションは、少なくとも1つの物理量に関する異なる値又は異なる値のセットに基づく。
【0009】
この方法は、
− 静磁場B
0が生成されている磁気共鳴イメージングシステムの検査空間に、対象となっている被験者の少なくとも一部を配置するステップと、
− 磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに従って生成された無線周波数励起場B
1を印加することによって、対象となっている被験者の少なくとも一部の又はその内部の核を励起するステップと、
− 対象となっている被験者の少なくとも一部の又は少なくとも一部内の励起された核によって放射された放射線から磁気共鳴イメージング信号データを取得するステップと、
− 少なくとも取得された磁気共鳴イメージング信号データ及び磁気共鳴イメージング信号データを得るために使用された磁気共鳴フィンガープリントシーケンスを含む磁気共鳴フィンガープリントデータセットを中央コンピュータデータベースに転送するステップと、
を含む。
【0010】
更に、この方法は、
− 磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに基づくディクショナリが、中央コンピュータデータベース内に既に存在する場合には、複数の事前定義ディクショナリの内の、磁気共鳴イメージング信号データを得るために使用された磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに基づく事前定義ディクショナリを取り出すステップと、
− 磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに基づくディクショナリが、中央コンピュータデータベースにおいて入手できない場合には、中央コンピュータデータベースへの事前定義ディクショナリの新しい登録として、複数の事前定義ディクショナリに追加される新しいディクショナリを作成し、新しく作成されたディクショナリを取り出すステップであって、新しいディクショナリは、磁気共鳴イメージング信号データを得るために使用された磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに特化され、磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに従って励起された核の複数の可能性のある磁気共鳴信号エボリューションを含み、複数の可能性のある磁気共鳴信号エボリューションの各可能性のある磁気共鳴信号エボリューションは、少なくとも1つの物理量に関する異なる値又は異なる値のセットに基づくステップと、
− パターン認識アルゴリズムを適用することによって、取り出されたディクショナリに対して、取得された磁気共鳴イメージング信号データのマッチングを行い、少なくとも1つの物理量の決定された値又は決定された値のセットに基づく磁気共鳴信号エボリューションと、取得された磁気共鳴イメージング信号データとの間の差を示す事前定義された数学的測定関数に関して、複数の可能性のある磁気共鳴信号エボリューションの内の、取得された磁気共鳴イメージング信号データと最もマッチする可能性のある磁気共鳴信号エボリューションから、少なくとも1つの物理量に関する1つの値又は値のセットを決定するステップと、
− 少なくとも1つの物理量に関する少なくとも1つの決定された値又は決定された値のセットを、関連医療データセットの新しい登録として、複数の関連医療データセットに追加するステップであって、少なくとも1つの物理量の各物理量は、対象となっている被験者の少なくとも一部の組織型の物理的特性、又は磁気共鳴イメージングシステムの物理的特性に関係する、ステップと、
− 関連医療データセットの新しい登録に中央コンピュータデータベースのユーザがアクセスできるようにするステップと、
を含む。
【0011】
このようにして、様々なソース、即ち磁気共鳴イメージングシステムを用いた測定から得られた多数の関連医療データセットは、収集され、及び中央コンピュータデータベースに保存することができ、潜在的ユーザがアクセスできるようにすることができ、並びに更なる分析に利用可能であり、この分析は、原則的に、完全な複数の関連医療データセットに関与し得る。中央コンピュータデータベースに寄与する可能なソースは、同様に、他の臨床検査中に、及びワークフロー又は画質に影響を与えることなく、「オンザフライ」で磁気共鳴フィンガープリントシーケンスを用いて磁気共鳴イメージング信号データを取得する磁気共鳴イメージングシステムでもよい。
【0012】
ある実施形態では、複数の関連医療データセットの関連医療データセットは、磁気共鳴イメージング信号データを得るために使用された磁気共鳴フィンガープリントシーケンスを更に含み、複数の関連医療データセットに新しい登録を追加するステップにおいて、関連医療データセットの新しい登録が、磁気共鳴イメージング信号データを得るために使用された磁気共鳴フィンガープリントシーケンスを更に含む。このようにして、例えば少なくとも1つの物理量に関する値又は値のセットを決定する精度に対する異なる磁気共鳴フィンガープリントシーケンスの影響が、完全な複数の関連医療データセットのサブセットから又は完全な複数の関連医療データセットから分析することができる。
【0013】
関連医療データセットの新しい登録にユーザがアクセスできるようにするステップは、そこから磁気共鳴フィンガープリントデータセットが中央コンピュータデータベースに転送された磁気共鳴イメージングシステムをユーザに知らせることを包含してもよく、このようにして、ユーザへのフィードバックの道を確立する。それは同様に、そこから磁気共鳴フィンガープリントデータセットが中央コンピュータデータベースに転送された磁気共鳴イメージングシステムによる特定の要求により、又は磁気共鳴フィンガープリントデータセットを転送するように構成された磁気共鳴イメージングシステムの何れかのユーザの特定の要求によって、関連医療データセットの新しい登録を提供することを包含してもよい。
【0014】
ある好適な実施形態では、磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに従って生成された無線周波数励起場B
1を印加するステップは、磁気共鳴イメージングシステムから受信された特定の要求により、磁気共鳴フィンガープリントシーケンスを提供する先行ステップを含む。このようにして、磁気共鳴イメージングシステムのユーザは、中央コンピュータデータベースの他のユーザによって適用された磁気共鳴フィンガープリント測定から得られた経験から恩恵を受けることができる。例えば、特定の要求は、要求を送ったユーザにとって特に関心のある1つの物理的特性又は複数の物理的特性に関して、他の磁気共鳴フィンガープリントシーケンスと比べて高識別性を有する磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに関連し得る。
【0015】
別の好適な実施形態では、ステップは、取得された磁気共鳴イメージング信号データに一致する磁気共鳴画像の少なくともサブセットを形成する複数のボクセルの中から各ボクセルに対して実行される。このようにして、異なる組織型間の効果的な識別を、高空間分解能で達成することができる。
【0016】
好ましくは、少なくとも1つの物理量が、励起された核の縦緩和時間、励起された核の横緩和時間、励起された核のオフレゾナンス周波数、組織の陽子密度、組織の導電率、組織の拡散係数、組織のかん流係数及び核に印加された静磁場の大きさによって形成される群から選択される。このようにして、臨床適用例の大部分において、組織を識別することを可能にする多次元特性化を達成することができる。
【0017】
本方法の別の好適な実施形態では、関連医療データセットの新しい登録を複数の関連医療データセットに追加するステップは、臓器、組織型又は特定の状態の腫瘍の少なくとも1つへの割り当てを、関連医療データセットの関連する新しい登録に追加することを更に含む。例えば、磁気共鳴フィンガープリント信号データの取得後に、十分に準備することのできた組織学的報告書の結果が、割り当てとして追加されてもよい。割り当ては、磁気共鳴イメージングシステムのユーザによって、手作業で追加されてもよい。このようにして、少なくとも1つの物理量に関する決定された値又は決定された値のセット、特定の組織型に対する組織の追加の割り当て、及び場合によっては、磁気共鳴フィンガープリントシーケンスは、関連医療データセットの新しい登録においてリンクさせることができ、並びに更なる分析に利用可能である。追加の割り当てが行われた組織は、磁気共鳴画像のボクセルでもよく、又はそれは、磁気共鳴画像のセグメント化領域でもよい。
【0018】
好ましくは、関連医療データセットの新しい登録への割り当てを複数の関連医療データセットに追加するステップは、肯定認証を必要とする。これは、関連医療データセットの新しい登録が複数の関連医療データセットに追加される前に、データがダブルチェックされることを確実にし、これは、複数の関連医療データセットの信頼性及び確実性を向上させる。例えば、肯定認証は、そこから磁気共鳴フィンガープリントデータセットが中央コンピュータデータベースに転送された磁気共鳴イメージングシステムにおいて共通する二人の臨床医によって実行されてもよい。別の手法では、専門の臨床審査委員会が、診断値が最新の医療基準と合致することを確実にするために、肯定認証を行ってもよい。
【0019】
同様の利点を、新しく作成されたディクショナリを複数の事前定義ディクショナリに追加するステップが、上記のように実行されてもよい肯定認証を必要とする、別の好適な実施形態において達成することができる。代替的に、当業者にとって適切であると思われるその他の肯定認証ステップが、適用されてもよい。
【0020】
更に別の好適な実施形態では、本方法は、
− 関連医療データセット間の相関関係及び/又は関係性を決定するための機械学習アルゴリズムを複数の関連医療データセットに適用するステップと、
− 決定された相関関係及び/又は関係性を示すデータを複数の関連医療データセットの関連医療データセットに追加するステップと、
− 追加されたデータを中央コンピュータデータベースのユーザがアクセスできるようにするステップと、
を更に含む。
【0021】
例えば、機械学習アルゴリズムは、複数の関連医療データセットの内の、特定の状態の腫瘍に対して実質的に同じ割り当てを含む関連医療データセットを分析し、少なくとも1つの物理量に関する関連値又は関連値のセットに関する統計分析を提供してもよい。中央コンピュータデータベースのあらゆるユーザは、この統計分析にアクセスすることができ、及び特定の状態の腫瘍に関係した少なくとも1つの物理量に関する関連値又は関連値のセットの統計的有意性に関する情報を与えられることが可能である。
【0022】
例として、機械学習アルゴリズムは、複数の関連医療データセットの内の、特定の組織型に対して実質的に同じ割り当てを含む関連医療データセットを分析し、少なくとも1つの物理量を決定する関連医療データセットの磁気共鳴フィンガープリントシーケンスの能力に関する統計分析を提供してもよい、即ち、決定された少なくとも1つの物理量の測定エラーに関する統計情報を提供してもよい。次に、機械学習アルゴリズムは、特定の組織型の少なくとも1つの物理量の正確な決定に特に適した磁気共鳴フィンガープリントシーケンスを識別し、及び識別された磁気共鳴フィンガープリントシーケンスを中央コンピュータデータベースのユーザがアクセスできるようにしてもよい。
【0023】
ある実施形態では、本方法は、機械学習アルゴリズムを適用するステップ内で、相関関係及び/又は関係性が決定され、異なるソースから転送された磁気共鳴フィンガープリントデータセットから得られた関連医療データセット間に相関関係及び/又は関係性が見つかった場合、転送された磁気共鳴フィンガープリントデータセットの信頼性及び/又は確実性を説明する関連医療データセットに重み付け係数を割り当てるステップを更に含む。
【0024】
このようにして、磁気共鳴イメージングシステムの様々な種類及び機能が、機械学習アルゴリズムを適用することによって実行される分析において、説明されることを確実にすることができる。
【0025】
本発明の別の態様では、磁気共鳴フィンガープリントデータ収集及び分析システムが提供される。磁気共鳴フィンガープリントデータ収集及び分析システムは、中央コンピュータデータベース、データ受信ユニット、データ出力ユニット及びデータ分析システムを含む。
【0026】
中央コンピュータデータベースは、複数の関連医療データセットを保存するように構成される。複数の関連医療データセットの各関連医療データセットは、少なくとも1つの物理量に関する少なくとも1つの関連値又は関連値のセットを含む。中央コンピュータデータベースは、複数の事前定義ディクショナリを保存するように更に構成される。複数の事前定義ディクショナリの各事前定義ディクショナリは、特定の磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに特化され、及び特定の磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに従って励起された核の複数の可能性のある磁気共鳴信号エボリューションを含む。複数の可能性のある磁気共鳴信号エボリューションの各磁気共鳴信号エボリューションは、少なくとも1つの物理量に関する異なる値又は異なる値のセットに基づく。
【0027】
データ受信ユニットは、複数の磁気共鳴イメージングシステムから、少なくとも、対象となっている被験者の少なくとも一部の又は少なくとも一部内の励起された核から取得された取得磁気共鳴イメージング信号データ、及び磁気共鳴イメージング信号データを得るために使用された磁気共鳴フィンガープリントシーケンスを含む磁気共鳴フィンガープリントデータセットを受信し、並びに受信された磁気共鳴フィンガープリントデータセットを中央コンピュータデータベースに転送するように構成される。
【0028】
データ出力ユニットは、中央コンピュータデータベースのデータを磁気共鳴フィンガープリントデータ収集及び分析システムのユーザがアクセスできるようにするように構成される。
【0029】
データ分析デバイスは、少なくとも1つのプロセッサユニット及び少なくとも1つのデジタルメモリユニットを含む。データ分析デバイスは、複数の関連医療データセット及び複数の事前定義ディクショナリへのデータアクセスを有する。データ分析デバイスは、磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに基づくディクショナリが、中央コンピュータデータベース内に既に存在する場合には、複数の事前定義ディクショナリの内の磁気共鳴イメージング信号データを得るために使用された磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに基づく事前定義ディクショナリを取り出すように構成される。
【0030】
磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに基づくディクショナリが、中央コンピュータデータベースにおいて入手できない場合には、データ分析デバイスは、新しいディクショナリを作成し、中央コンピュータデータベースへの事前定義ディクショナリの新しい登録として、新しいディクショナリを複数の事前定義ディクショナリに追加するように構成される。新しいディクショナリは、磁気共鳴イメージング信号データを得るために使用された磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに特化され、磁気共鳴フィンガープリントシーケンスに従って励起された核の複数の可能性のある磁気共鳴信号エボリューションを含む。複数の可能性のある磁気共鳴信号エボリューションの各可能性のある磁気共鳴信号エボリューションは、少なくとも1つの物理量に関する異なる値又は異なる値のセットに基づく。この場合、データ分析デバイスは、新しく作成されたディクショナリを取り出すように構成される。
【0031】
更に、データ分析デバイスは、パターン認識アルゴリズムを適用することによって、取り出されたディクショナリに対して取得された磁気共鳴イメージング信号データのマッチングを行い、少なくとも1つの物理量に関する決定された値又は決定された値のセットに基づく磁気共鳴信号エボリューションと、取得された磁気共鳴イメージング信号データとの間の差を示す事前定義された数学的測定関数に関して、複数の可能性のある磁気共鳴信号エボリューションの内の取得された磁気共鳴イメージング信号データと最もマッチする可能性のある磁気共鳴信号エボリューションから、少なくとも1つの物理量に関する1つの値又は値のセットを決定するように構成される。
【0032】
次に、データ分析デバイスは、少なくとも1つの物理量に関する少なくとも1つの決定された値又は決定された値のセットを、関連医療データセットの新しい登録として、中央コンピュータデータベース内の複数の関連医療データセットに追加するように構成される。少なくとも1つの物理量の各物理量は、対象となっている被験者の少なくとも一部の組織型の物理的特性、又は複数の磁気共鳴イメージングシステムの1つの磁気共鳴イメージングシステムの物理的特性に関係する。
【0033】
最後に、データ分析デバイスは、データ出力ユニットを介して、関連医療データセットの新しい登録を複数の磁気共鳴イメージングシステムがアクセスできるように構成される。
【0034】
磁気共鳴フィンガープリントデータ収集及び分析システムの適宜の実施形態において、開示された方法に関して説明された利点が当てはまり、達成されることが可能である。
【0035】
ある実施形態では、関連医療データセットの新しい登録が、磁気共鳴イメージング信号データを得るために使用された磁気共鳴フィンガープリントシーケンス及び少なくとも1つの物理量に関する決定された値又は決定された値のセットを含むように、データ分析デバイスは、磁気共鳴イメージング信号データを得るために使用された磁気共鳴フィンガープリントシーケンスを、複数の関連医療データセットの関連医療データセットの新しい登録に更に追加するように構成される。このようにして、完全な複数の関連医療データセットのサブセット又は完全な複数の関連医療データセットが、例えば少なくとも1つの物理量に関する値又は値のセットを決定する精度に対する、異なる磁気共鳴フィンガープリントシーケンスを使用する影響の分析に利用可能となることができる。
【0036】
磁気共鳴フィンガープリントデータ収集及び分析システムの好適な実施形態では、中央コンピュータデータベースは、サーバベース又はクラウドベースである。このようにして、データ受信ユニットによって磁気共鳴フィンガープリントデータセットを受信し、及びデータを複数の磁気共鳴イメージングシステムがアクセスできるようにする解決策を、容易に提供することができる。
【0037】
別の好適な実施形態では、データ受信ユニットは、臓器、組織型又は特定の状態の腫瘍の少なくとも1つへの割り当てを、複数の関連医療データセットの1つの関連医療データセットに追加することを可能にするように構成される。
【0038】
このようにして、少なくとも1つの物理量に関する決定された値又は決定された値のセット、特定の組織型に対する組織の追加の割り当て、場合によっては、磁気共鳴フィンガープリントシーケンスは、関連医療データセットの新しい登録においてリンクさせることができ、更なる分析に利用可能である。
【0039】
好ましくは、使用可能性が、肯定認証を必要とする。これは、関連医療データセットの新しい登録が複数の関連医療データセットに追加される前に、データがダブルチェックされることを確実にし、これは、複数の関連医療データセットの信頼性及び確実性を向上させる。
【0040】
磁気共鳴フィンガープリントデータ収集及び分析システムの更に別の好適な実施形態では、データ受信ユニットは、複数の関連医療データセットの中の1つの磁気共鳴フィンガープリントシーケンス及び複数の事前定義ディクショナリの内の1つの事前定義ディクショナリの少なくとも一方に関して、外部デバイスから要求を受信するように構成され、並びにデータ出力ユニットは、受信された要求により、要求されたデータを外部デバイスがアクセスできるように構成される。
【0041】
磁気共鳴フィンガープリントデータ収集及び分析システムの更なる技術的特徴及び利点に関して、これと共に、開示された方法、図面及びそれらの対応する図面キャプションに関連する説明が明示的に参照され、逆の場合も同様である。
【0042】
本発明の更に別の態様では、開示された中央コンピュータデータベースを用いる方法の一実施形態のステップを実行するソフトウェアモジュールが提供される。実施される方法ステップは、ソフトウェアモジュールのプログラムコードに変換され、プログラムコードは、磁気共鳴フィンガープリントデータ収集及び分析システムのメモリユニットにおいて実装可能であり、並びに磁気共鳴フィンガープリントデータ収集及び分析システムのプロセッサユニットによって実行可能である。プロセッサユニットは、データ分析デバイスのプロセッサユニットでもよい。プロセッサユニットは、代替的又は補足的に、方法ステップの少なくとも一部を実行するように特別に割り当てられた別のプロセッサでもよい。
【0043】
ソフトウェアモジュールは、方法のロバストな及び信頼性のある実行を可能にすることができ、並びに方法ステップの素早い変更を可能にすることができる。
【0044】
本発明のこれら及び他の態様は、以下に記載される実施形態から明らかとなり、それらを参照して解明されるだろう。しかしながら、このような実施形態は、必ずしも本発明の全範囲を示さず、従って本発明の範囲を解釈するために特許請求の範囲及び本明細書が参照される。