(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6596128
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】防護用かぶり物
(51)【国際特許分類】
A42B 1/18 20060101AFI20191010BHJP
A62B 17/04 20060101ALI20191010BHJP
【FI】
A42B1/18
A62B17/04 Z
【請求項の数】7
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-134814(P2018-134814)
(22)【出願日】2018年7月18日
【審査請求日】2018年7月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000212533
【氏名又は名称】ワールドウォーターバッグ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076314
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 正人
(74)【代理人】
【識別番号】100112612
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲士
(74)【代理人】
【識別番号】100112623
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 克幸
(74)【代理人】
【識別番号】100163393
【弁理士】
【氏名又は名称】有近 康臣
(74)【代理人】
【識別番号】100189393
【弁理士】
【氏名又は名称】前澤 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100059225
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 璋子
(72)【発明者】
【氏名】中村 俊夫
【審査官】
北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−351187(JP,A)
【文献】
特開平10−046408(JP,A)
【文献】
特開2013−236715(JP,A)
【文献】
特開2011−190543(JP,A)
【文献】
特開2000−217857(JP,A)
【文献】
実開昭57−036950(JP,U)
【文献】
特開昭53−082098(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 13/11
A42B 1/00 − 1/24
A62B 17/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも正面側シート部と背面側シート部とを備え、下端に開口部を有する袋体であって、
前記正面側シート部及び背面側シート部は、それらの全体が透明素材よりなり、
前記正面側シート部及び背面側シート部には、上下方向中央より下方の位置に各シート部を共に貫通する呼吸用孔が設けられ、
前記開口部には、その周囲に第1及び第2の引き絞り紐が配設され、
各引き絞り紐の端部は、正面中央と背面中央とで引き揃えられて、それぞれの端部に引き絞り紐を引き絞って固定することが可能な端末部材が取り付けられてなる
ことを特徴とする防護用かぶり物。
【請求項2】
前記正面側シート部及び背面側シート部には、上下方向中央部近傍の左右の位置に各シート部を貫通する目視用孔が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の防護用かぶり物。
【請求項3】
前記第1及び第2の引き絞り紐は、正面側から背面側に至る左右一対の引き絞り紐であって、
前記第1の引き絞り紐における一方の端部と第2の引き絞り紐における一方の端部とが正面中央において引き揃えられて、その両端部に前記端末部材が取り付けられ、
前記第1の引き絞り紐における他方の端部と第2の引き絞り紐における他方の端部とが背面中央において引き揃えられて、その両端部に前記端末部材が取り付けられてなる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の防護用かぶり物。
【請求項4】
前記第1及び第2の引き絞り紐は、正面中央から背面側を経由して正面中央に至る第1の引き絞り紐と、背面中央から正面側を経由して背面中央に至る第2の引き絞り紐であって、
前記第1の引き絞り紐における一方の端部と第1の引き絞り紐における他方の端部とが正面中央において引き揃えられて、その両端部に前記端末部材が取り付けられ、
前記第2の引き絞り紐における一方の端部と第2の引き絞り紐における他方の端部とが背面中央において引き揃えられて、その両端部に前記端末部材が取り付けられてなる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の防護用かぶり物。
【請求項5】
前記開口部には、その周囲に複数の紐通し用孔が設けられ、
前記紐通し用孔には第1及び第2の引き絞り紐が挿通されてなる
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の防護用かぶり物。
【請求項6】
矩形シートの上部左右の隅角部を斜めに切除した形状をなす正面側シート部と、当該正面側シート部と同一大の背面側シート部とを重ね合わせ、開口部となる下端を除く周囲を閉塞した袋体において、
正面側シート部と背面側シート部との双方同位置に同形状の呼吸用孔及び目視用孔とを設けた
ことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の防護用かぶり物。
【請求項7】
前記袋体における上部内周面に有色シートが配設されている
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の防護用かぶり物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顔面を含む頭部を、雨や風、日光、寒さなどから防護するための防護用かぶり物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来は、顔面を含む頭部を、雨や風、日光、寒さなどから防護するために、一般には、帽子又は目無し帽を着用したり、マスクをしたり、傘を使用していた。
【0003】
しかしながら、帽子や目無し帽は、自転車に乗る場合には便利であるが、雨に濡れるのを防ぐことはできず、また、衣服のポケットやバッグに入れる場合には嵩張ったり、型崩れしたりする欠点がある。
【0004】
マスクは嵩が低く、ポケットやバッグに入れても嵩張らない利点があるが、風雨や日光を防ぐことはできず、防寒にも効果はあまり期待できない。
【0005】
傘は、通常の雨を防ぐことはできるが、強い雨や風を伴う場合には、役に立たないこともあり、不使用時には邪魔な存在である。しかも、傘をさして自転車に乗ることは危険であり、やってはならないことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明者は、鋭意研究を重ね、外出時に嵩張ることなく、ポケットやバッグの片隅に入れて持ち運びすることができ、急に雨が降ってきても、少なくとも顔面を含む頭部を即座に雨から防ぐことができ、しかも歩行時のみならず自転車乗車時でも使用することができ、さらに、ハイキングや登山などで雨や風、日光、寒さなどから少なくとも顔面を含む頭部を簡単に守ることができる防護用かぶり物を開発した。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に係る防護用かぶり物は、少なくとも正面側シート部と背面側シート部とを備え、下端に開口部を有する袋体であって、前記正面側シート部及び背面側シート部は、
それらの全体が透明素材よりなり、前記正面側シート部及び背面側シート部には、上下方向中央より下方の位置に各シート部を共に貫通する呼吸用孔が設けられ、前記開口部には、その周囲に第1及び第2の引き絞り紐が配設され、各引き絞り紐の端部は、正面中央と背面中央とで引き揃えられて、それぞれの端部に引き絞り紐を引き絞って固定することが可能な端末部材が取り付けられてなることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項2に係る防護用かぶり物は、上記請求項1の構成に加えて、前記正面側シート部及び背面側シート部には、上下方向中央部近傍の左右の位置に各シート部を貫通する目視用孔が設けられていることを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明の請求項3に係る防護用かぶり物は、上記請求項1又は2の構成に加えて、前記第1及び第2の引き絞り紐は、正面側から背面側に至る左右一対の引き絞り紐であって、前記第1の引き絞り紐における一方の端部と第2の引き絞り紐における一方の端部とが正面中央において引き揃えられて、その両端部に前記端末部材が取り付けられ、前記第1の引き絞り紐における他方の端部と第2の引き絞り紐における他方の端部とが背面中央において引き揃えられて、その両端部に前記端末部材が取り付けられてなることを特徴とする。
【0010】
さらにまた、本発明の請求項4に係る防護用かぶり物は、上記請求項1又は2の構成に加えて、前記第1及び第2の引き絞り紐は、正面中央から背面側を経由して正面中央に至る第1の引き絞り紐と、背面中央から正面側を経由して背面中央に至る第2の引き絞り紐であって、前記第1の引き絞り紐における一方の端部と第1の引き絞り紐における他方の端部とが正面中央において引き揃えられて、その両端部に前記端末部材が取り付けられ、前記第2の引き絞り紐における一方の端部と第2の引き絞り紐における他方の端部とが背面中央において引き揃えられて、その両端部に前記端末部材が取り付けられてなることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項5に係る防護用かぶり物は、上記請求項1〜4のいずれか1項の構成に加えて、前記開口部には、その周囲に複数の紐通し用孔が設けられ、前記紐通し用孔には第1及び第2の引き絞り紐が挿通されてなることを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明の請求項6に係る防護用かぶり物は、上記請求項2〜5のいずれか1項の構成に加えて、矩形シートの上部左右の隅角部を斜めに切除した形状をなす正面側シート部と、当該正面側シート部と同一大の背面側シート部とを重ね合わせ、開口部となる下端を除く周囲を閉塞した袋体において、正面側シート部と背面側シート部との双方同位置に同形状の呼吸用孔及び目視用孔とを設けたことを特徴とする。
【0013】
さらにまた、本発明の請求項7に係る防護用かぶり物は、上記請求項1〜6のいずれか1項の構成に加えて、前記袋体における上部内周面に有色シートが配設されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る防護用かぶり物は、上記のように構成したため、外出時に嵩張ることなく、衣服のポケットやバッグの片隅に入れて持ち運びすることができる。そして、不意に雨が降ってきても、少なくとも顔面を含む頭部を雨から防ぐことができる。しかも歩行時のみならず自転車乗車時でも使用することができる。さらに、ハイキングや登山などで風雨、日光、寒さなどから少なくとも顔面を含む頭部を簡単に守ることができる。もちろんレインコート、傘、ポンチョ等の雨具と併用すれば、より一層効果的である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施例1に係る防護用かぶり物の正面図である。
【
図2】本発明の実施例1に係る防護用かぶり物の背面図である。
【
図3】本発明の実施例1に係る防護用かぶり物における袋体の中央縦断面図である。
【
図4】本発明の実施例1に係る防護用かぶり物における袋体の中央横断面図である。
【
図5】本発明の実施例1に係る防護用かぶり物の開口部を広げて膨らました状態を示す斜視図である。
【
図6】本発明の実施例1に係る防護用かぶり物の使用状態を示す斜視図である。
【
図7】本発明の実施例2に係る防護用かぶり物の正面図である。
【
図8】本発明の実施例2に係る防護用かぶり物における袋体の中央縦断面図である。
【
図9】本発明の実施例2に係る防護用かぶり物の使用状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の好適な実施例を添付の図に従って詳細に説明する。
【実施例1】
【0017】
図1〜
図6は実施例1を示し、当該図において、Aは実施例1に係る防護用かぶり物であって、防護用かぶり物Aは、袋体10と引き絞り紐20とから構成される。
【0018】
袋体10は、
図1〜
図5に示すように、透明樹脂シートからなる正面側シート部1と、同じく透明樹脂シートからなる背面側シート部2とを、開口部3を構成する下端を除いて、その周囲を溶着して構成される。前記正面側シート部1は背面側シート部2と同一大であって、矩形状のシートの上部左右の隅角部を斜めに切除した形状をなすものである。
【0019】
前記袋体10には、呼吸用孔11及び左右2箇所の目視用孔12a、12bが設けられている。
【0020】
すなわち、前記呼吸用孔11は、着用者の口の位置に合致するように、正面側シート部1及び背面側シート部2における上下方向中央より下方の位置に設けられており、目視用孔12a、12bは、着用者の目の位置に合致するように、正面側シート部1及び背面側シート部2における上下方向中央部近傍の左右の位置に設けられている。
【0021】
そして、前記呼吸用孔11及び目視用孔12a、12bは、袋体10の正背同一の箇所に設けられるように、正面側シート部1及び背面側シート部2を重ね合わせた状態で2枚共に貫通させた孔により構成されている。
【0022】
また、袋体10の開口部3には、その周囲に複数の紐通し用孔13が設けられており、当該紐通し用孔13を利用して、前記引き絞り紐20が配設されている。
【0023】
すなわち、前記引き絞り紐20は、正面側から背面側に至る左右一対の第1及び第2の引き絞り紐21、22と、後述する端末部材23、24とから構成される。第1及び第2の引き絞り紐21、22は、それぞれ前記紐通し用孔13に挿通されることにより袋体10の開口部3に配設される。
【0024】
袋体10の正面側においては、前記第1の引き絞り紐21における一方の端部21aと第2の引き絞り紐22における一方の端部22aとが正面中央において引き揃えられて、その引き揃えられた両端部に端末部材23が挿通されて取り付けられる。
【0025】
袋体10の背面側においては、前記第1の引き絞り紐21における他方の端部21bと第2の引き絞り紐22における他方の端部22bとが背面中央において引き揃えられて、その引き揃えられた両端部に端末部材24が挿通されて取り付けられる。
【0026】
このように、袋体10の開口部3には、その周囲に配設された第1及び第2の引き絞り紐21、22と、両引き絞り紐21、22の両端部に設けた端末部材23、24とによりリング状の引き絞り紐20が形成される。
【0027】
そして、前記端末部材23、24はいずれも同一構造のものであり、紐を挿通することが可能な本体aと操作部bとから構成され、操作部bはその一端が本体a内に入り込んでいて、本体Aに内蔵されているバネにより、操作部bを本体a内に押圧してもその押圧力に反発する押出力により元に戻るように操作部bは付勢されており、操作部bを本体aに対して押圧すれば、紐に対して端末部材がスライド可能になり、操作部bの押圧力を解除すれば、紐に対して端末部材が固定される仕組みになっている。
【0028】
この端末部材23、24の操作により、操作部bを本体aに押圧して端末部材23、24に挿通された引き絞り紐の両端部を端末部材23、24から引き出すと、リング状の引き絞り紐20を引き絞ることができるので袋体10の開口部3の口径が小さくなり、その時点で操作部bの押圧力を解除すると引き絞り紐20に対して端末部材が固定されて開口部3の口径が固定される。また、操作部bを本体aに対して押圧し、端末部材23、24を挿通された引き絞り紐の両端部側へスライドさせると、袋体10の開口部3の口径を大きくすることができる。
【0029】
上記の構成をなす防護用かぶり物Aを、
図6に示すように、着用者の顔面を含む頭部に装着すると、呼吸用孔11は着用者の口の位置にくるので普通に呼吸ができ、目視用孔12a、12bは着用者の目の位置にくるので普通に前方を見ることができる。しかも、正面側シート部1及び背面側シート部2はいずれも透明シートからなるため、着用者は当該防護用かぶり物Aを着用しても視界の妨げにはならない。そして、首回りに位置する引き絞り紐20を端末部材を利用して引き絞ると装着が完了する。
【0030】
また、当該防護用かぶり物Aは、正面側と背面側とを同一にしているので、どちら側を顔面側にしてもよい。また、装着中に顔面側のシートが汚れた場合には、首を中心にして開口部を180度回転させれば、正面側と背面側とを変えることができる。
【0031】
もちろん、当該防護用かぶり物Aは、帽子やヘルメットをかぶった状態でも着用できることはいうまでもない。
【0032】
本実施例に係る防護用かぶり物Aは、上記のように構成したため、全体的に扁平な形態であってコンパクトに折り畳むことが可能であるため、外出時に、嵩張ることなく衣服のポケットやバッグの片隅に入れて持ち運びすることができる。そして、外出時に不意に雨が降ってきても、少なくとも顔面を含む頭部を雨から防ぐことができる。しかも歩行時のみならず自転車乗車時でも使用することができる。さらに、ハイキングや登山などで風雨、日光、寒さなどから少なくとも顔面を含む頭部を簡単に守ることができる。もちろんレインコート、傘、ポンチョ等の雨具と併用すれば、より一層効果的である。集中豪雨やゲリラ豪雨に遭遇したときに傘が全く役に立たないような場合でも、当該防護用かぶり物Aさえあれば、少なくとも顔面を含む頭部は濡れずに済み、見通しがきくので、不安感が和らぎ、行動が行いやすい利点がある。
【0033】
なお、本実施例においては、袋体10は正面側シート部1及び背面側シート部2を溶着して構成されてなるが、正面側シート部1と背面側シート部2との左右の端部それぞれに側面側シートを介在させて構成してもよい。また、正面側シート部1及び背面側シート部2は、溶着ではなく他の方法により接着してもよく、また、筒状体を使用して左右に接着箇所が形成されないようにしてもよい。さらに、その形状も、矩形状のシートの上部左右の隅角部を斜めに切除した形状でなくてもよく、上部が半円状のものでもよく、矩形状のままでもよい。さらにまた、正面側シート部1及び背面側シート部2を含む袋体10は、紫外線や雨水に対して耐候性がある合成樹脂シートが好ましい。また、袋体10は柔軟性がある合成樹脂シートで構成すると装着しやすく、かつ、肌触りがよいので好適である。
【0034】
引き絞り紐20における第1及び第2の引き絞り紐21、22は、上記のものに限られるものではなく、正面中央から背面側を経由して正面中央に至る第1の引き絞り紐と、背面中央から正面側を経由して背面中央に至る第2の引き絞り紐であってもよい。具体的には、前記第1の引き絞り紐は、その一方の端部が、背面中央から左方向に通されて左側端部を経由して正面中央に至り、他方の端部が、背面中央から右方向に通されて右側端部を経由して正面中央に至り、正面中央において両端部が引き揃えられて端末部材が取り付けられ、前記第2の引き絞り紐は、その一方の端部が、正面中央から左方向に通されて左側端部を経由して背面中央に至り、他方の端部が、正面中央から右方向に通されて右側端部を経由して背面中央に至り、背面中央において両端部が引き揃えられて端末部材が取り付けられてなる2重のリングを形成する引き絞り紐であってもよい。なお、この場合においても、紐の通し方は上記の方法に限られるものではなく、最終形態が上記のように2重のリングを形成し、正面中央及び背面中央にそれぞれ端末部材が配置されるようになればよい。
【0035】
さらにまた、端末部材23、24も上記したものに限られるものではなく、同様の機能を果たすものであればよい。
【実施例2】
【0036】
図7〜
図9は実施例2を示す。当該実施例2は、上記実施例1における防護用かぶり物Aを一部変更したものであり、それ以外の構成は実施例1と同様であるので、実施例1と同一の構成については、実施例1の説明を援用して省略し、図中の記号も同一の記号を使用する。
【0037】
図7〜
図9に示す防護用かぶり物Bは、袋体110の上部内周面に有色シート100を配設したものである。
【0038】
具体的には、有色シート100は、袋体110の内面側において、目視用孔12a、12bの若干上方の位置から袋体110の上端まで配設されている。
【0039】
すなわち、正面側シート部1と背面側シート部2の上部側において両シートの間に、当該正面側シート部1と背面側シート部2の上部側と同形状の台形をなす合成樹脂製の2枚の有色シート100を挟み込み、正面側シート部1及び背面側シート部2と共に2枚の有色シート100の周囲を溶着して形成される。
【0040】
なお、有色シート100の形状は、袋体110の上部の形状に合わせて変化させることはいうまでもない。
【0041】
このように構成された防護用かぶり物Bは、これを着用すると、
図9に示すように、直射日光を遮る効果があり、また、有色シート100の色彩を種々変更すると装飾的効果を向上させることができる。
【0042】
なお、有色シート100として、紫外線を反射させる二酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ、カオリンなどの無機物の超微粒子を練り込んだ合成樹脂シートや、紫外線を吸収して微小な熱エネルギーに変換して放出するサリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、安息香酸系、シアノアクリレート系の芳香族化合物を付着加工して合成樹脂シートを使用すれば、紫外線対策として効果的である。
【0043】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0044】
A…………防護用かぶり物
1…………正面側シート部
2…………背面側シート部
3…………開口部
10………袋体
11………呼吸用孔
12a……目視用孔
12b……目視用孔
13………紐通し用孔
20………引き絞り紐
21………第1の引き絞り紐
21a……第1の引き絞り紐の一方の端部
21b……第1の引き絞り紐の他方の端部
22………第2の引き絞り紐
22a……第2の引き絞り紐の一方の端部
22b……第2の引き絞り紐の他方の端部
23………端末部材
24………端末部材
a…………端末部材の本体
b…………操作部
B…………防護用かぶり物
110……袋体
100……有色シート
【要約】
【課題】本発明は、ポケットやバッグの片隅に入れて持ち運びすることができ、急に雨が降ってきても、少なくとも顔面を含む頭部を即座に雨から防ぐことができ、歩行時のみならず自転車乗車時でも使用することができ、ハイキングや登山などで雨や風、日光、寒さなどから少なくとも顔面を含む頭部を簡単に守ることができる防護用かぶり物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る少なくとも防護用かぶり物Aは、下端に開口部3を有する袋体10であって、上下方向中央より下方の位置に呼吸用孔11が設けられ、上下方向中央部近傍の左右の位置に目視用孔12a、12bが設けられ、前記開口部には、その周囲に引き絞り紐20が配設され、各引き絞り紐の端部に引き絞り紐を引き絞って固定することが可能な端末部材23が取り付けられてなることを特徴とする。
【選択図】
図6