特許第6596149号(P6596149)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6596149
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】寸法測定装置および方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/00 20060101AFI20191010BHJP
   G01B 11/26 20060101ALI20191010BHJP
   G01B 11/24 20060101ALI20191010BHJP
   G01B 11/04 20060101ALI20191010BHJP
   G01C 7/00 20060101ALN20191010BHJP
   G01C 15/00 20060101ALN20191010BHJP
【FI】
   G01B11/00 H
   G01B11/26 H
   G01B11/24 K
   G01B11/04 H
   !G01C7/00
   !G01C15/00 104C
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-508697(P2018-508697)
(86)(22)【出願日】2016年5月25日
(65)【公表番号】特表2018-523829(P2018-523829A)
(43)【公表日】2018年8月23日
(86)【国際出願番号】KR2016005508
(87)【国際公開番号】WO2017043732
(87)【国際公開日】20170316
【審査請求日】2018年2月16日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0128223
(32)【優先日】2015年9月10日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】592000691
【氏名又は名称】ポスコ
【氏名又は名称原語表記】POSCO
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リム,チュン スゥ
(72)【発明者】
【氏名】フォ,ヒョン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】グァク,ソン ジュン
【審査官】 九鬼 一慶
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭63−040804(JP,A)
【文献】 特開平06−147836(JP,A)
【文献】 韓国登録特許第10−0685039(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00−11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列に配置される2枚の素材についてそれぞれの素材の長さ、幅、キャンバーおよび直角度を測定する寸法測定装置であって、
前記2枚の材を移動させる移動部
それぞれの前記素材の側面との距離を測定するように、それぞれの前記素材が移動する移動による進行方向に沿って前記2枚の素材の両側面と離隔して予め定められた所定の間隔で設置される複数個の距離計と、
前記2枚の素材の寸法測定装置への移動による進入側を基準として第1番目と第2番目にそれぞれ設置される第1距離計と第2距離計との間に位置する前記移動部の上の前記2枚の素材を撮像するように設置される撮像装置を含むことを特徴とする寸法測定装置。
【請求項2】
2枚の素材のうち先に寸法測定装置に移動により進入するいずれか一つの尾端部が通過したことを通知する前記第1距離計からの信号を受信し、前記2枚の素材の寸法測定装置への移動による進入側を基準として第n番目に位置する第n距離計に前記素材の先端部が感知されることによって前記撮像装置を利用して前記素材を撮像する制御部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の寸法測定装置。
【請求項3】
それぞれの前記素材の長さは下記の数式によって求められることを特徴とする請求項2に記載の寸法測定装置。
〔数1]P=(n−2)L+L’
(ここで、P:素材の長さ、L:各距離計間の距離、L’:第2距離計から素材の尾端までの距離、n:素材を感知した距離計の数である。)
【請求項4】
前記第2距離計から前記素材の尾端までの距離は、前記撮像装置によって撮像されたイメージから求められることを特徴とする請求項3に記載の寸法測定装置。
【請求項5】
前記制御部は
2枚の素材のうち先に寸法測定装置に移動により進入するいずれか一つの尾端部が通過したことを通知する前記第1距離計からの信号を受信し、
前記2枚の素材の寸法測定装置への移動による進入側を基準として第n番目に位置する第n距離計に先に移動により進入した前記素材の先端部が感知されることによって前記撮像装置を利用して前記素材を撮像し、
前記第n距離計に前記素材の他の一つの先端部が感知されることによって前記撮像装置を利用して前記素材の他の一つを撮像することを特徴とする請求項2に記載の寸法測定装置。
【請求項6】
前記第2距離計が前記2枚の素材のうちいずれか一つの先端部を検出することによって前記撮像装置により撮像されたイメージから前記素材の先端部の直角度を算出することを特徴とする請求項1に記載の寸法測定装置。
【請求項7】
前記2枚の素材の長さ方向に沿って配置された前記距離計のうちいずれか一つによって連続的に測定された距離情報と前記撮像装置を通じて撮像されたイメージから取得されたイメージを通じて、前記素材のそれぞれのキャンバー、幅、長さおよび直角度を測定することを特徴とする請求項1に記載の寸法測定装置。
【請求項8】
前記イメージは、前記第1距離計が前記素材の先端部を検出する信号に基づいて、前記第1距離計の後に予め定められた所定の間隔で配置される各距離計に前記素材の先端部が検出されることによって撮像されることを特徴とする請求項7に記載の寸法測定装置。
【請求項9】
並列に配置される2枚の素材についてそれぞれの素材の長さ、幅、キャンバーおよび直角度を測定する寸法測定装置を用いる寸法測定方法であって、
移動部を利用して前記2枚の材を移動させる段階
前記2枚の素材の移方向に沿って予め定められた所定の間隔で配置された複数個の距離計を利用してそれぞれの前記素材の側面との距離を測定する段階
撮像装置を利用してそれぞれの前記素材を撮像する段階と、
前記距離計によって測定された距離情報と前記撮像装置によって撮像されたそれぞれの前記素材のイメージを利用して、前記2枚の素材のそれぞれの長さ、幅、キャンバーおよび直角度を測定する段階を含むことを特徴とする寸法測定方法。
【請求項10】
前記2枚の素材のそれぞれの長さ、幅、キャンバーおよび直角度を測定する段階では、
前記距離計のうちいずれか一つによって連続的に測定された前記距離情報と、
前記2枚の素材の寸法測定装置への移動による進入側を基準として、第1番目と第2番目にそれぞれ設置される第1距離計と第2距離計との間に位置する前記移動部の上の前記2枚の素材を撮像するように設置される前記撮像装置を通じて連続的に獲得されたイメージを利用して、前記2枚の素材のそれぞれの長さ、幅、キャンバーおよび直角度を測定することを特徴とする請求項9に記載の寸法測定方法。
【請求項11】
前記イメージは、前記第1距離計がそれぞれの前記素材の先端部を検出する信号に基づいて、前記第1距離計の後に配置される各距離計に前記素材の先端部が検出されることによって撮像されることを特徴とする請求項10に記載の寸法測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、寸法測定装置および方法に係り、さらに詳しくは、厚板の製造工程中の製品検査工程において、距離計と撮像装置を利用して厚板の広幅材2枚の長さ、幅、キャンバーなどを測定する寸法測定装置およびこれを利用した寸法測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
厚板は概略6mm以上の厚さを有し、幅が1〜6m、長さが4〜25mの大きさを有する素材である。このような厚板の長さと幅、キャンバー(camber)を自動で測定するために、従来はレーザードップラー流速計と幅方向を観測する撮像装置が用いられていた。
ドップラー流速計を利用して厚板のような素材の速度を測定し、これを時間によって積分して長さを測定し、このように測定された一定の長さごとに撮像装置で映像を取得した後、映像を繋ぎ合わせて幅とキャンバーを測定した。
これと関連した発明としては、本出願人の特許文献1、「鋼板の長さ測定装置および方法」がある。
【0003】
図1に基づくと、鋼板の長さ測定装置および方法は、鋼板の移送過程において、鋼板の尾端部が入口側に配置される二つのメタル感知部(Metal Detector;31、32)の間に存在し、先端部がさらに他のメタル感知部を通じて検出される瞬間にカメラ39を利用して鋼板の尾端部イメージ(Image)を取得することができる。
そして、鋼板の尾端部イメージ(Image)を通じて二つのメタル感知部31、32の間の鋼板の長さを算出し、二番目のメタル感知部32と鋼板の先端部を検出したメタル感知部との間の距離を足して最終的に鋼板の長さを算出する。
このような技術は、2枚で構成される厚板の広幅材の長さの算出には適用が不可能である。
【0004】
図2に基づくと、厚板の広幅材の進行方向を基準として厚板の広幅材2枚が並列に移送される。
しかし、厚板の広幅材は測定装置によって測定される前の工程で2枚に切断された後、遠距離を移送ロールによって運送される可能性があるため、厚板の広幅材2枚のうちいずれか一つが先行して移送される。
それに伴い、厚板の広幅材2枚の先端部および尾端部の位置差が発生しる。そして、鋼板の長さ測定装置および方法に記載された技術のように、一つの鋼板の先端部を検出した後、尾端部を撮像して距離を測定する場合、2枚のそれぞれの長さを測定することができない問題がある。
特に、鋼板の長さ測定装置および方法はメタル感知部を利用するため、素材の幅、キャンバーなどの寸法を測定し難い問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】大韓民国登録特許第10−0685039号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、厚板工場の検査ラインで移送中の厚板の広幅材2枚のそれぞれの寸法(幅、キャンバー、長さおよび直角度)を同時に正確に測定することができる寸法測定装置および方法を提供することにある。
本発明が解決しようとする課題は、上記の課題に限定されず、ここで言及されていないさらに他の課題も、下記の記載から当業者に明確に理解されるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
課題は本発明の一実施例により、素材2枚を移動させる移動部、素材の側面との距離を測定するように、素材の進行方向に沿って素材の両側面と離隔して既設定された間隔で設置される複数個の距離計、および素材の進入側を基準として第1番目と第2番目にそれぞれ設置される第1距離計と第2距離計との間を撮像するように設置される撮像装置を含む寸法測定装置によって達成される。
【0008】
第1距離計が素材のうちいずれか一つの尾端部が通過したことを通知する信号を受信し、素材の進入側を基準として第n番目に位置する第n距離計に素材の先端部が感知されることによって撮像装置を利用して素材を撮像する制御部をさらに含むことができる。
ここで、素材の長さは、下記の数式によって求めることができる。
〔数1〕 P=(n−2)L+L’
(ここで、P:素材の長さ、L:各距離計間の距離、L’:第2距離計から素材の尾端までの距離、n:素材を感知した距離計の数、である。)
そして、第2距離計から素材の尾端までの距離は、撮像装置によって撮像されたイメージから求めることができる。
【0009】
一方、制御部は、第1距離計が素材のうち先に進入するいずれか一つの尾端部が通過したことを通知する信号を受信し、素材の進入側を基準として第n番目に位置する第n距離計に先に進入した素材の先端部が感知されることによって撮像装置を利用して素材を撮像し、第n距離計に素材の他の一つの先端部が感知されることによって撮像装置を利用して素材の他の一つを撮像することができる。
また、第2距離計が素材のうちいずれか一つの先端部を検出することによって撮像装置により撮像されたイメージから素材の先端部の直角度を算出することができる。
【0010】
一方、素材の長さ方向に沿って配置された距離計のうちいずれか一つによって連続的に測定された距離情報と撮像装置を通じて撮像されたイメージから獲得されたイメージを通じて、素材のそれぞれのキャンバー、幅、長さおよび直角度を測定することができる。
イメージは、第1距離計が素材の先端部を検出する信号に基づいて第1距離計の後に既設定された間隔で配置される各距離計に、素材の先端部が検出されることによって撮像される。
【0011】
課題は本発明の一実施例により、素材2枚を移動させる段階、素材の移送方向に沿って既設定された間隔で配置された複数個の距離計を利用して素材の側面との距離を測定する段階、撮像装置を利用して素材を撮像する段階、および距離計によって測定された距離情報と撮像装置によって撮像された素材のイメージを利用して素材のそれぞれの長さ、幅、キャンバーおよび直角度を測定する段階を含む寸法測定方法によって達成される。
【0012】
素材のそれぞれの長さ、幅、キャンバーおよび直角度を測定する段階では、距離計のうちいずれか一つによって連続的に測定された距離情報と、素材の進入側を基準として第1番目と第2番目にそれぞれ設置される第1距離計と第2距離計との間を撮像するように設置される撮像装置を通じて連続的に獲得されたイメージを利用して、素材のそれぞれの長さ、幅、キャンバーおよび直角度を測定することができる。
ここで、イメージは、第1距離計が素材の先端部を検出する信号に基づいて第1距離計の後に配置される各距離計に素材の先端部が検出されることによって撮像される。
【発明の効果】
【0013】
上記のような構成を有する本発明の一実施例に係る寸法測定装置は、複数個の距離計と撮像装置を利用して厚板の広幅材2枚の幅、キャンバー、長さおよび直角度を同時に個別的に正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】従来の鋼板の長さ測定装置を示す図面。
図2】本発明の一実施例に係る寸法測定装置を示す図面。
図3】本発明の一実施例に係る寸法測定装置を利用して厚板の広幅材の長さを測定する過程を側面から示す図面であり、(a)は素材の先端部が第1距離計に進入する段階、(b)は素材の尾端部が第1距離計に進入する段階、(c)は素材の尾端部が第1距離計に進入した後の段階、(d)は素材の尾端部が第1距離計に進入した後、素材の前端部が第n距離計に進入する段階を示す。
図4】本発明の一実施例に係る寸法測定装置を利用して厚板の広幅材の長さを測定する過程を上から見た図面であり、(a)は素材の先端部が第1距離計に進入する段階、(b)は素材の尾端部が第1距離計に進入する段階、(c)は素材の尾端部が第1距離計に進入した後の段階、(d)は素材の尾端部が第1距離計に進入した後、素材の前端部が第n距離計に進入する段階を示す。
図5】本発明の一実施例に係る寸法測定装置を利用して位置差が発生した厚板の広幅材2枚のそれぞれの長さを測定する他の実施例を示す図面であり、(a)はフィックス部素材の先端部が第n距離計によって検出される段階、(b)はムービング部素材の先端部が第n距離計によって検出される段階を示す。
図6】本発明の一実施例に係る寸法測定装置の撮像装置を利用して厚板の広幅材2枚の間のギャップ位置情報およびギャップ情報を獲得する図面。
図7】厚板の広幅材のキャンバーを示す図面。
図8】本発明の好ましい一実施例に係る寸法測定装置を利用してキャンバーを測定する図面。
図9】本発明の好ましい一実施例に係る寸法測定装置を利用して測定したキャンバーの結果を示す図面。
図10】本発明の好ましい一実施例に係る寸法測定装置を利用して直角度を測定する図面であり、(a)はフィックス部素材の先端部が第2距離計によって検出される段階、(b)はムービング部素材の先端部が第2距離計によって検出される段階を示す。
図11】本発明の好ましい一実施例に係る寸法測定装置によって撮像された厚板の広幅材の先端部のイメージを示す図面。
図12】本発明の好ましい一実施例に係る寸法測定装置によって変換された厚板の広幅材の先端部のイメージを示す図面。
図13】本発明の好ましい一実施例に係る寸法測定方法を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、多様な変更を加えることができ、多様な実施例を有するところ、特定の実施例を図面に例示して説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。
第2、第1等の序数を含む用語は、多様な構成要素の説明に用いることができるが、構成要素は用語によって限定されはしない。用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく、第2構成要素は第1構成要素と命名され得、同様に第1構成要素も第2構成要素と命名され得る。および/またはという用語は、複数の関連した記載された項目の組み合わせまたは複数の関連した記載された項目のうちいずれかの項目を含む。
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるとか「接続されて」いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されているかまたは接続されていてもよいが、中間に他の構成要素が存在してもよいと理解されるべきである。その反面、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるとか「直接接続されて」いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないと理解されるべきである。
【0016】
本出願で用いられる用語は、単に特定の実施例を説明するために用いられたものに過ぎず、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なることを意味しない限り、複数の表現を含む。本出願で、「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性をあらかじめ排除しないものと理解されるべきである。
特に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含めて、ここで用いられるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。一般的に用いられる辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであって、本出願で明白に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味と解釈されない。
【0017】
以下、添付した図に基づいて実施例を詳細に説明するが、図面の符号にかかわらず、同一または対応する構成要素は同じ符号を付与し、これに対する重複する説明は省略する。
図2図12を基にすると、本発明の好ましい一実施例に係る寸法測定装置1は、素材2を2枚移動させる移動部100、進入する素材2の両側面との距離を測定することができるように配置される複数個の距離計200、撮像装置300および制御部400を含む。ここで、測定される素材2としては、厚板の広幅材が利用される。そして、複数個の距離計200は素材2の進行方向に沿って素材2から離隔して設置される。
【0018】
移動部100は、図2に示したとおり、多数個のローラ110を具備し、そして、回転するローラ110によって並列に配置されて進入する2枚の素材2は一方向に移動する。
すなわち、素材2は移動部100によって進入した後、ローラ110によって進入方向に沿って移動する。例えば、厚板の広幅材は測定装置によって測定される前の工程で2枚に切断された後、ローラ110によって移送されるため、図2に示したとおり、2枚が並列に移動部100によって移送される。
距離計200は進入する素材2の側面と距離計200との間の距離を測定することができるように素材2から離隔して設置される。ここで、距離計200としては、レーザー距離計が利用される。
【0019】
図2に示したとおり、距離計200は素材の進入方向を基準として素材2と離隔して右側に設置されるワークサイド(Work side)距離計パート(WS)と、素材と離隔して左側に設置されるドライブサイド(Drive side)距離計パート(DS)と、に区分される。
そして、ワークサイド距離計パート(WS)とドライブサイド距離計パート(DS)とは、進入する素材2を挟んで互いに向き合って設置される。すなわち、ワークサイド距離計パート(WS)とドライブサイド距離計パート(DS)に設置されるそれぞれの距離計200は、図2に示したとおり、既設定された間隔(C)で互いに向き合って設置される。
また、ワークサイド距離計パート(WS)とドライブサイド距離計パート(DS)のそれぞれに設置される距離計200は、素材2の進入方向に沿って、複数個が既設定された間隔(L)で離隔して設置される。
したがって、ワークサイド距離計パート(WS)とドライブサイド距離計パート(DS)のそれぞれの距離計200は、素材2の進入側を基準として第1、第2、第3....第nの複数個の距離計200が設置される。
撮像装置300は、素材2の移動時、素材2を撮像することができるように移動部100の上側に離隔して設置される。例えば、撮像装置300は第1距離計と第2距離計との間を撮像することができるように設置されるカメラである。
すなわち、撮像装置300は第1距離計と第2距離計との間のカメラ映像取得範囲(IA、Image Area)を撮像することができるように設置される。
【0020】
図2に示したとおり、本発明の撮像装置300は、第1距離計と第2距離計の間のカメラ映像取得範囲(IA、Image Area)を撮像することができるように設置されたものをその例に挙げているが、必ずしもこれに限定されず、素材2の移送方向に沿って、複数個が既設定された間隔で離隔して設置されてもよい。それにより、複数個の撮像装置300は移送される素材2の全領域を撮像することもできる。
制御部400は、距離計200と撮像装置300を制御することができる。このため、制御部400は距離計200および撮像装置300と電気的に連結される。
また、制御部400は距離計200と撮像装置300から測定された測定情報を含めて送出される信号を受信し、測定情報に基づいて素材2のそれぞれの長さ、幅、キャンバー、直角度などの形状を測定することができる。そして、制御部400はディスプレイ装置(図示せず)等を利用して測定された測定値を使用者に認知させることができる。
【0021】
以下、図2および図5を基にして素材2の長さを測定する方法について詳察する。ここで、撮像装置300は、図2に示したとおり、第1距離計と第2距離計との間を撮像するように設置される。
また、本発明の説明において、素材2の移送方向を基準として、右側に位置して移送される素材2はフィックス部素材2a、左側に位置して移送される素材2はムービング部素材2bとに区分して説明する。
【0022】
図3は本発明の一実施例に係る寸法測定装置を利用して厚板の広幅材の長さを測定する過程を側面から示す図面であり、図4は本発明の一実施例に係る寸法測定装置を利用して厚板の広幅材の長さを測定する過程を上から見た図面である。
より詳細には、図3図4において、(a)は素材の先端部が第1距離計に進入する図面であり、(b)は素材の尾端部が第1距離計に進入する前を示す図面であり、(c)は素材の尾端部が第1距離計に進入した後を示す図面であり、(d)は素材の尾端部が第1距離計に進入した後、素材の前端部が第n距離計に進入する図面である。
図3および図4の(a)に示したとおり、並列に移送されるフィックス部素材2aとムービング部素材2bは、寸法測定装置1の第1距離計に進入するようになる。それにより、制御部400は寸法測定装置1を初期化する。
そして、図3および図4の(b)に示したとおり、素材2の先端部は寸法測定装置1の第2距離計と第3距離計などを順に通っていくようになる。
【0023】
図3および図4の(c)に示したとおり、素材2の尾端部すなわち、最後の部分が第1距離計を通り過ぎるようになり、第1距離計は制御部400に素材2の尾端部が通過したことを通知するトリガー信号を送出する。
図3および図4の(d)に示したとおり、第1距離計のトリガー信号を基準として第n距離計で素材2の先端部が感知されると、制御部400は撮像装置300を利用して素材2を撮像するようになる。
それにより、素材2の長さ(P)は下記の数学式1によって求めることができる。
〔数1〕 P=(n−2)L+L‘
(ここで、P:素材の長さ、L:各距離計間の距離、L’:第2距離計から素材の尾端までの距離、n:素材を感知した距離計の数、である。)
【0024】
図5は、本発明の一実施例に係る寸法測定装置を利用して位置差が発生した厚板の広幅材2枚のそれぞれの長さを測定する他の実施例を示す図面である。さらに詳細には、(a)はフィックス部素材の先端部が第n距離計によって検出される図面であり、(b)はムービング部素材の先端部が第n距離計によって検出される図面である。
一方、図5を基にして、2枚の素材2の先端部および尾端部の位置差が発生した場合、フィックス部素材2aとムービング部素材2bのそれぞれの長さを測定する方法について詳察する。例えば、厚板の広幅材は測定装置によって測定される前の工程で2枚に切断された後、ローラ110により運送されるため、フィックス部素材2aとムービング部素材2bの先端部および尾端部の位置差は、図5に示したとおり、素材2の長さに比べて大きくない。
先端部および尾端部で所定の位置差が発生するようにフィックス部素材2aとムービング部素材2bが進入する時、図5に示したとおり、フィックス部素材2aがムービング部素材2bよりも優先的に進入する場合をその例に挙げて詳察する。
【0025】
フィックス部素材2aの尾端部を第1距離計が検出すると、第1距離計は制御部400に素材2の尾端部が通過したことを通知するトリガー信号を送出する。そして制御部400は第1距離計のトリガー信号を基準として第n距離計でフィックス部素材2aの先端部を検出することができるように準備する。
そして、図5の(a)に示したとおり、WS側の第n距離計でフィックス部素材2aの先端部を検出すると、制御部400は撮像装置300を利用してフィックス部素材2aの尾端部を撮像する。
それにより、数学式1によってフィックス部素材2aの長さ〔P1=(n−2)L+L1’〕を求めることができる。
【0026】
また、図5の(b)に示したとおり、DS側の第n距離計でムービング部素材2bの先端部を検出すると、制御部400は撮像装置300を利用してムービング部素材2bの尾端部を撮像する。
それにより、数学式1によってフィックス部素材2aの長さ〔P2=(n−2)L+L2’〕を求めることができる。
したがって、寸法測定装置1の制御部400は、第1距離計が素材2のうち先に進入するいずれか一つの尾端部が通過したことを通知するトリガー信号を受信し、素材2の進入側を基準として第n番目に位置する第n距離計に先に進入した素材2の先端部が感知されることによって撮像装置300を利用して素材を撮像する。
【0027】
そして、第n距離計に素材2の他の一つの先端部が感知されることによって撮像装置を利用して素材2のうち他の一つの尾端部を撮像することによって、寸法測定装置はフィックス部素材2aとムービング部素材2bのそれぞれの長さを測定することができる。
すなわち、寸法測定装置1は、距離計200と撮像装置300を利用してフィックス部素材2aとムービング部素材2bのそれぞれの長さを測定することができる。それにより、寸法測定装置1は、素材2を停止させることなくフィックス部素材2aとムービング部素材2bのそれぞれの長さを同時に測定することができるため、生産性を向上させることができる。
また、寸法測定装置1の撮像装置300は、トリガー信号に基づいて第1距離計の後の各距離計に素材2の先端部が検出されることによって素材2を撮像し、連続撮像されたイメージを映像分析して測定された素材2の長さを測定および検証することもできる。
【0028】
図4図6および図7に基づいて、寸法測定装置1がフィックス部素材2aとムービング部素材2bのそれぞれの幅およびキャンバーを測定する方法について詳察する。
ワークサイド距離計パート(WS)の距離計200とこれと向かい合うように設置されるドライブサイド距離計パート(DS)の距離計200とは、既設定された設置間隔(C)で設置される。それにより、設置間隔(C)は既設定された値を有するようになり、ワークサイド距離計パート(WS)の距離計200とこれと向かい合うように設置されるドライブサイド距離計パート(DS)の距離計200とは、それぞれ素材2の側面までの距離を測定して距離情報を獲得することができる。
また、寸法測定装置1の撮像装置300は、第1距離計が素材2の先端部が通過したことを通知するトリガー信号に基づいて、第1距離計の後の各距離計に素材2の先端部が検出されることによって素材2を撮像することができる。
【0029】
そして、寸法測定装置1の制御部400は、撮像された複数個のイメージを映像分析してフィックス部素材2aとムービング部素材2bとの間のギャップ(G、Gap)情報およびギャップ(G)の位置情報(中心切断部の位置情報)を確保することができる。
それにより、寸法測定装置1は、距離計200を利用して測定されたフィックス部素材2aとムービング部素材2bの距離情報、ギャップ(G)の位置情報およびギャップ(G)情報を利用して、フィックス部素材2aとムービング部素材2bのそれぞれの幅を求めることができる。
例えば、フィックス部素材2aの幅は、互いに向かい合うように設置された距離計200間の設置間隔(C)で、ギャップ(G)の位置情報、ギャップ(G)情報およびワークサイド距離計パート(WS)の距離計200側からフィックス部素材2aの側面まで測定された距離情報を利用して求められる。
【0030】
また、図7図9に基づくと、素材2のキャンバーの場合も、両側の距離計200の測定値、映像分析を通じて得られた中心切断部位置およびギャップ(G)情報から算出が可能である。ここで、素材2のキャンバーは、図7に示したとおり、素材2の移送方向を基準として幅の反りの程度と定義される。
距離計200のうちいずれか一つは、図8に示したとおり、移送中の素材2の線、尾端部を検出するとともに、素材2の両側面の位置を連続的に測定することができる。
素材2に対して長さ方向に距離計200によって測定された両側面の距離データを利用すると、図9に示したとおり、素材2の全体のキャンバー量を算出することができる。
【0031】
また、前述したとおり、素材2の移送中に撮像装置300を利用して素材2を連続撮像し、映像分析を通じて素材2の長さ方向にギャップ(G)位置情報とギャップ(G)情報(ギャップの変化量)を測定することができるところ、これと共に素材2の両側面の距離データを利用すると、フィックス部素材2aとムービング部素材2bのそれぞれのキャンバー量も測定することができる。
また、寸法測定装置1は、キャンバー量の測定が精密に必要でない場合には、図3および図4の(d)に示す瞬間に同時に測定された距離データ(Dn、Wn、…、D2、W2)と素材2の尾端部側を撮像したイメージを利用して直接的に、簡単にキャンバー量を測定することも可能である。
【0032】
図10は、本発明の好ましい一実施例に係る寸法測定装置を利用して直角度を測定する図面であり、図11は本発明の好ましい一実施例に係る寸法測定装置によって撮像された厚板の広幅材の先端部のイメージを示す図面であり、図12は本発明の好ましい一実施例に係る寸法測定装置によって変換された厚板の広幅材の先端部のイメージを示す図面である。
より詳細には、図10の(a)はフィックス部素材の先端部が第2距離計によって検出される図面であり、(b)はムービング部素材の先端部が第2距離計によって検出される図面である。
【0033】
以下、図10〜12を基にして、素材2の先端部の直角度を測定する方法について詳察する。ここで、図11および図12は、フィックス部素材2aの直角度を示す撮像イメージと変換イメージ(エッジ部細線化)を示す図面である。
図10の(a)に基づくと、フィックス部素材2aの先端部を第1距離計が検出すると、第1距離計は制御部400に素材2の先端部が通過したことを通知するトリガー信号を送出する。そして、制御部400は第1距離計のトリガー信号を基準として第2距離計でフィックス部素材2aの先端部を検出することができるように準備する。
【0034】
第2距離計でフィックス部素材2aの先端部を検出すると、制御部400は撮像装置300を利用してフィックス部素材2aの先端部を撮像する。
それにより、寸法測定装置1は、図11および図12に示したとおり、フィックス部素材2aの先端部の映像を取得し変換して直角度を算出することができる。
また、図10の(b)に示したとおり、DS側の第2距離計でムービング部素材2bの先端部を検出すると、制御部400は撮像装置300を利用してムービング部素材2bの先端部を撮像するようになる。そして、寸法測定装置1はムービング部素材2bの先端部の映像を取得し変換して直角度を算出することができる。
【0035】
以下、図13に基づいて本発明の好ましい一実施例に係る寸法測定方法について詳察する。この時、寸法測定装置1と同じ構成については同じ番号を付与し、これに対する詳細な説明は省略する。
寸法測定方法(S1)は、素材2枚を移動させる段階(S10)、素材の移送方向に沿って既設定された間隔で配置された複数個の距離計を利用して素材の側面との距離を測定する段階(S20)、撮像装置を利用して素材を撮像する段階(S30)、および距離計によって測定された距離情報と撮像装置によって撮像された素材のイメージを利用して、素材のそれぞれの長さ、幅、キャンバーおよび直角度を測定する段階(S40)を含むことができる。
【0036】
素材のそれぞれの長さ、幅、キャンバーおよび直角度を測定する段階(S40)では、距離計200うちいずれか一つによって連続的に測定された距離情報と、撮像装置300により連続的に獲得されたイメージを利用して素材2のそれぞれの長さ、幅、キャンバーおよび直角度を測定することができる。
ここで、撮像装置300は素材2の進入側を基準として第1番目と第2番目にそれぞれ設置される第1距離計と第2距離計との間を撮像するように設置される。
この時、イメージは、第1距離計が素材2の先端部を検出する信号に基づいて第1距離計の後に配置される各距離計200に素材2の先端部が検出されることによって撮像される。
【0037】
以上、本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者であれば、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更させることが理解できるはずである。
【符号の説明】
【0038】
1:寸法測定装置
2:素材
2a:フィックス部素材
2b:ムービング部素材
31:(一番目の)メタル感知部
32:(二番目の)メタル感知部
37:駆動モータ
38;モータ制御部
39:カメラ
40:第1計算部
41:第2計算部
42:長さ計算部
43:制御部
100:移動部
110:ローラ
200:距離計
300:撮像装置
400:制御部
C:設置間隔、(既)設定された間隔
Dn:距離データ
DS:ドライブサイド距離計パート
G:ギャップ
1A:カメラ映像取得範囲
L:間隔、既設定された間隔
Wn:距離データ
WS:ワークサイド距離計パート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13