特許第6596246号(P6596246)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6596246意匠性を有する物品の製造方法および意匠性を有する物品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6596246
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】意匠性を有する物品の製造方法および意匠性を有する物品
(51)【国際特許分類】
   B05D 7/24 20060101AFI20191010BHJP
   B05D 3/06 20060101ALI20191010BHJP
   B23K 26/00 20140101ALI20191010BHJP
   B41F 17/36 20060101ALI20191010BHJP
【FI】
   B05D7/24 301T
   B05D3/06 Z
   B05D3/06 102C
   B23K26/00 A
   B41F17/36 C
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-129195(P2015-129195)
(22)【出願日】2015年6月26日
(65)【公開番号】特開2017-12954(P2017-12954A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2018年6月25日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000107907
【氏名又は名称】セーレン株式会社
(72)【発明者】
【氏名】安田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】高橋 俊之
【審査官】 横島 隆裕
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−138114(JP,A)
【文献】 特開2002−192069(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0176127(US,A1)
【文献】 特表平06−506492(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05D 1/00−7/26
B23K 26/00−26/70
B41F 16/00−19/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材の表面に紫外線硬化型樹脂塗料(ただし、熱や光によって変色する材料を含有しない)を塗布する工程、前記紫外線硬化型樹脂塗料が塗布された前記基材にレーザーを所望のパターンで照射する工程、前記レーザーを照射しながら、あるいは前記レーザーを照射した後、前記紫外線硬化型樹脂塗料を硬化させる波長の紫外線を照射して意匠層を形成する工程、をこの順で含み、前記基材と前記紫外線硬化型樹脂塗料の少なくとも一方が前記レーザーについて吸収を示すことを特徴とする、意匠性を有する物品の製造方法。
【請求項2】
前記紫外線硬化型樹脂塗料が、前記レーザーについて吸収を示す着色成分を含有していることを特徴とする、請求項1に記載の意匠性を有する物品の製造方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の意匠性を有する物品の製造方法によって製造された、意匠性を有する物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面に意匠性を有する物品の製造方法と、意匠性を有する物品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より物品の表面に意匠性をもたせて質感を変化させたり、高級感を付与したり、あるいは文字や記号などを浮かび上がらせるような効果を与えたりすることが行なわれている。例えば金属製物品の表面にヘアライン加工を施したり、樹脂製品の表面に木目調の意匠をもたせたりすることが知られている。
【0003】
また、樹脂製品の表面に金属光沢を付与したうえでヘアライン加工を施すなど、高級感をもたせる工夫がなされている。例えば特許文献1では、ポリエステルフィルムの片面にヘアライン加工が施され、このヘアライン加工面に金属蒸着層が設けられた金属調化粧フィルムが提案されている。
【0004】
特許文献2においては、被印刷板の表面側にメタリックインキをベタ刷りして形成されるメタル地色層と、該メタル地色層の上面にスモークインキ等によりヘアーライン等のメタル仕上げ模様を印刷形成されたデザイン層とより構成されるメタル仕上げ模様の表現方法が開示されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載の方法では付与される意匠のデザイン自由度が制限されるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−169740号公報
【特許文献2】特開2002−45785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、デザイン自由度の高い意匠性を有する物品を提供することを目的とする。また、簡易な工程でその意匠性を有する物品を製造することができる方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち本発明は、基材の表面に紫外線硬化型樹脂塗料(ただし、熱や光によって変色する材料を含有しない)を塗布する工程、前記紫外線硬化型樹脂塗料が塗布された前記基材にレーザーを所望のパターンで照射する工程、前記レーザーを照射しながら、あるいは前記レーザーを照射した後、前記紫外線硬化型樹脂塗料を硬化させる波長の紫外線を照射して意匠層を形成する工程、をこの順で含み、前記基材と前記紫外線硬化型樹脂塗料の少なくとも一方が前記レーザーについて吸収を示すことを特徴とする、意匠性を有する物品の製造方法である。
【0009】
前記紫外線硬化型樹脂塗料が、前記レーザーについて吸収を示す着色成分を含有していることが好ましい。
【0010】
本発明は、前記意匠性を有する物品の製造方法によって製造された、意匠性を有する物品である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の意匠性を有する物品の製造方法によれば、レーザーの照射パターンを自由に設定することができるため、デザイン自由度の高い意匠性を有する物品を簡易な工程で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】レーザースキャナ装置の概要を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に用いられる基材は、金属、セラミック、ガラス、合成樹脂等、特に限定されない。元来表面に模様や柄を有さない、無地の平滑な表面を有する物品であることが好ましい。
【0014】
前記基材の表面に紫外線硬化型樹脂塗料が塗布される。紫外線硬化型樹脂塗料はビニル基等の光重合性官能基を有する光重合性モノマーや光重合性オリゴマーを含有する。
【0015】
光重合性モノマーとしては各種アクリレート、メタクリレートが挙げられる。その例としてはノニルフェニルカルビトールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、N−ビニルピロリドン、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール(200)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(200)ジメタクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジメタクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジメタクリレート、ビスフェノールAのビス(アクリロイロキシエチル)エーテル、3−メチルペンタンジオールジアクリレート、3−メチルペンタンジオールジメタクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチルプロパントリアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチルプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、トリス( 2−ヒドロキシエチル) イソシアヌレートトリアクリレート、トリス( 2−ヒドロキシエチル) イソシアヌレートトリメタクリレート、プロポキシ化グリセリルトリアクリレート、プロポキシ化グリセリルトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラメタクリレートジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートなどが挙げられる。
【0016】
光重合性オリゴマーとしては、後述する光重合反応開始剤の作用によって紫外線などの光を照射されることで重合し、硬化する化合物であれば特に制限はない。例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、シリコンアクリレート、ポリブタジエンアクリレート等が挙げられ、これらを単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0017】
上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの市販品の例としては、Sartomer製のCN929、CN965、CN968、CN981A75、CN985B88、CN991、CN970AH75、CN975、CN992、CN994、CN9165、新中村化学工業株式会社製のU‐4HA、U−6HA等が挙げられる。
【0018】
上記エポキシアクリレートオリゴマーの市販品としては、Sartomer製のCN116、CN120B60、CN120M50、CN131B、CN132、CN152、CN2102E等が挙げられる。
【0019】
上記ポリエステルアクリレートオリゴマーの市販品としては、Sartomer製のCN292、CN2262、CN2270、CN2271E、CN2272、CN2273、CN2276、CN2279、CN2285、CN2298、CN2300、CN2301、CN2302、CN2303、CN2304等が挙げられる。
【0020】
上記ポリブタジエンアクリレートオリゴマーの市販品としては、Sartomer製のCN307、大阪有機化学工業株式会社製のSPBDA−S30、BAC−45等が挙げられる。
【0021】
紫外線硬化型樹脂塗料は、更に光重合開始剤や必要に応じて各種添加剤が加えられて調製される。光重合開始剤としてはアセトフェノン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、トリアジン系化合物などが挙げられる。
【0022】
アセトフェノン系化合物としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマーなどが挙げられる。
【0023】
ベンゾイン系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。
【0024】
ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンなどが挙げられる。
【0025】
チオキサントン系化合物としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが挙げられる。
【0026】
トリアジン系化合物としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
【0027】
紫外線硬化型樹脂塗料には重合反応禁止剤が添加されてもよい。重合反応禁止剤を添加することで、紫外線硬化型樹脂塗料の保存安定性が向上する。重合反応禁止剤の市販品の例としては、BASF製のIRGASTAB UV10等を挙げることができる。重合反応禁止剤は、光重合反応を損なわない範囲で添加量を決定することが望ましい。
【0028】
紫外線硬化型樹脂塗料には必要に応じて表面調整剤が添加されていてもよい。表面調整剤を用いることで基材に対する紫外線硬化型樹脂塗料の濡れ性を改善し、均一な塗膜を形成することができる(レべリング効果)。本発明における表面調整剤としては、目的に合わせてフッ素系表面調整剤、シリコン系表面調整剤、アクリル系表面調整剤等の中から選択することができる。表面調整剤はこれらのうち1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0029】
また、前記紫外線硬化型樹脂塗料には着色成分が含まれていても良い。ここで言う着色成分とは顔料、染料などの他に金属微粒子を包含する。これら着色成分は、基材表面を着色する効果を有するのみならず、光沢を付与するなど意匠性表現の効果を高める作用も有する。
【0030】
本発明の意匠性を有する物品の製造方法においては、レーザーを用いてパターンを付与するため、基材または紫外線硬化型樹脂塗料の少なくとも一方が前記レーザーを吸収する性質を有することが必要である。紫外線硬化型樹脂塗料が着色成分を含有し、この着色成分が前記レーザーについて吸収を示すものであっても良い。
【0031】
紫外線硬化型樹脂塗料を基材表面に付与する方法としては、従来公知の方法を用いることができる。たとえばバーコーター、リップコーター、コンマコーター、グラビアコーター、スプレーコーター、ディップコーター、ディスペンサー、インクジェットプリントなどの方法が利用できる。
【0032】
紫外線硬化型樹脂塗料が基材の表面に塗布された後、この紫外線硬化型樹脂塗料が硬化する前にレーザーが照射される。レーザーを所望のパターンで照射するには、たとえばガルバノミラーを用いたレーザースキャナ装置(図1を参照)が利用できる。レーザーは紫外線硬化型樹脂塗料が塗布された面から照射されても良いし、基材側の面から照射されても良い。
【0033】
次に、レーザー照射をしながら、あるいはレーザー照射を停止した後、速やかに紫外線照射を行ない、塗布された紫外線硬化型樹脂塗料を硬化して意匠層を形成する。この時照射される紫外線は、紫外線硬化型樹脂塗料を硬化させるために十分な強度と適正な波長とを有するものである。
【0034】
こうして形成された意匠層には、レーザー照射のパターンに応じて光学的特性の異なる領域が形成されており、これが意匠となって認識される。パターン部の構造と光学的特性の相関については十分な知見が得られていないが、意匠層の厚さや表面状態、更には密度や結晶構造などの要因が複雑に関係しあって、目視した際に微妙な光学特性の違いとなって認識されるものと考えられる。
【0035】
更に紫外線硬化型樹脂塗料が着色成分を含む場合には、形成された意匠層の内部における着色成分の分散・凝集状態、配列状態などの要因も加味されて、目視による光学特性の差異がより強調されるものと考えられる。
【0036】
いずれにしても、これらの要因は基材表面に塗布された紫外線硬化型樹脂塗料が、硬化されずに流動性を有している状態でレーザー照射されることによって誘引されるものである。このような現象を発現させるためには、前記したとおり、基材と紫外線硬化型樹脂塗料の少なくとも一方が、前記レーザーを吸収する性質を有することが必要である。レーザーを吸収することによる発熱が関係しているものと予想される。
【0037】
本発明で用いられるレーザーとしては特に限定されず、例えばCOレーザーやNd:YVOレーザー等、公知のレーザーを用いることができる。また、紫外線(UV)の照射についても、用いた光重合性モノマーや光重合性オリゴマーを硬化させるための適切な波長の紫外線を十分な強度で照射できるランプを選定する限りは、特に限定されず使用可能である。
【実施例】
【0038】
表1に示す組成の紫外線硬化型樹脂塗料A〜Eを調製した。使用した各成分について以下に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
[光重合性オリゴマー]
UV−1700B:ウレタンアクリレートオリゴマー(日本合成化学工業株式会社製)
CN985BB88:脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー(Sartomer製)
エポキシエステル3002M:エポキシエステルオリゴマー(共栄社化学株式会社製)
[光重合性モノマー]
アロニックスM−5300:ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート(東亜合成株式会社製)
ライトアクリレートPO−A:フェノキシエチルアクリレート(共栄社化学株式会社製)
ライトエステルBZ:ベンジルメタクリレート(共栄社化学株式会社製)
SR−214:エチレングリコールジメタクリレート(Sartomer製)
SR−238F:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(Sartomer製)
SR−350:トリメチロールプロパントリメタクリレート(Sartomer製)
【0041】
[光重合開始剤]
DAROCUR1173:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(BASF製)
LucirinTPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(BASF製)
Irgacure 907:2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(BASF製)
Irgacure oxe01:1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](BASF製)
Irgacure 184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF製)
Irgacure 819:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BASF製)
【0042】
[着色成分]
Aizen Spilon Red DEH:赤色染料(保土谷化学工業株式会社製)
LITHOFLEX ST 015 10 Silver:シルバー顔料(ECKART製)
カーボンブラック10%分散液:カーボンブラックMA8(三菱化学株式会社製)をSR238F(Sartomer製)に10重量%濃度で分散させたもの。
[添加剤]
BYK−310:シリコン系表面調整剤(BYK製)
メガファックR−40:フッ素系レべリング剤(DIC株式会社製)
[希釈溶剤]
DPMA:ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(和光純薬工業株式会社製)
【0043】
参考例1〜4、実施例〜10、比較例1]
上記で調製した紫外線硬化型樹脂塗料を、表2に示す組み合わせで各種基材にKコントロールコーター model K202(RK Print Coat Instruments Ltd.製)を使用して塗布した。用いた基材は以下のものである。
ガラス:大型スライドグラスS9224(松浪硝子工業株式会社製)
SUS板:ステンレス鋼板 SUS304 1.5mm厚
PET(ポリエステルフィルム):テトロン Q3PEEW(帝人株式会社製)
【0044】
【表2】
【0045】
基材上に塗布された紫外線硬化型樹脂塗料側から、表2に記載のレーザーを所定のパターンで照射した。この時のレーザー強度を表2に合わせて示す。用いたレーザーは以下の装置による。
COマーカ:レーザマーカ LSS−S070VAH(株式会社堀内電機製作所製)
Nd:YVO:高繰り返しパルスグリーンレーザー #301−01(株式会社メガオプト製)
尚、各レーザーの波長はCOマーカは10.6μm、Nd:YVOは532nmである。
【0046】
レーザーを所定のパターンで照射するために、COマーカの場合は上記装置に組み込まれたスキャニング機構を用いた。Nd:YVOの場合はレーザー装置をXYステージにて稼働し、対向して固定された基材にパターン照射を行った。
【0047】
レーザー照射後、直ちに紫外線(UV)を照射して基材上の紫外線硬化型樹脂塗料を硬化させた。使用した紫外線(UV)波長と強度を表2に示す。使用した紫外線ランプは以下のものである。
254nm照射ランプ:PL16−110(セン特殊光源株式会社製)
365nm照射ランプ:XX−15L(UVP,LLC製)
【0048】
上記操作を行った後、紫外線硬化型樹脂塗料による意匠層が形成された基材の表面を目視にて観察し、パターンがはっきりと確認された場合に意匠性が良好、パターンが確認できなかった場合に意匠性が不良であると判定し、結果を表2に示す。
【符号の説明】
【0049】
1 レーザー発振装置
2 レンズ
3 ガルバノミラー
4 レンズ
5 基材
6 レーザー
図1