特許第6596254号(P6596254)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6596254
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】スローイング用手袋
(51)【国際特許分類】
   A63B 71/14 20060101AFI20191010BHJP
   A41D 19/015 20060101ALI20191010BHJP
【FI】
   A63B71/14 F
   A41D19/015 210A
【請求項の数】8
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-150531(P2015-150531)
(22)【出願日】2015年7月30日
(65)【公開番号】特開2017-29279(P2017-29279A)
(43)【公開日】2017年2月9日
【審査請求日】2018年6月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005935
【氏名又は名称】美津濃株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】串田 啓介
【審査官】 砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭60−113311(JP,U)
【文献】 実開昭57−136375(JP,U)
【文献】 実開平6−51223(JP,U)
【文献】 特開平6−173103(JP,A)
【文献】 実開平6−37318(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0185058(US,A1)
【文献】 国際公開第98/48903(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 71/14
A41D 19/00−19/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
掌の少なくとも一部を覆うように設けられている本体部と、
前記本体部と接続されており第4指を収容可能に設けられた第4指部と、前記本体部と接続されており第5指を収容可能に設けられた第5指部との少なくともいずれか一方とを備え、
前記第4指部および前記第5指部の少なくともいずれか一方において第1指側に位置する側面領域は、前記本体部と比べて摩擦係数が高い第1の滑り止め領域を含み、
前記第1の滑り止め領域は、前記第4指部および前記第5指部の少なくともいずれか一方における前記側面領域において、第4指または第5指の指先から第2関節までの間に位置する部分と当接する領域に設けられている、スローイング用手袋。
【請求項2】
前記第1の滑り止め領域は、前記第4指部および前記第5指部の少なくともいずれか一方の先端部まで延びるように形成されている、請求項1に記載のスローイング用手袋。
【請求項3】
前記本体部と接続されており第1指を収容可能に設けられた第1指部をさらに備え、
前記第1指部において第2指側に位置する側面領域は、前記本体部と比べて摩擦係数が高い第2の滑り止め領域を含んでいる、請求項1または請求項2に記載のスローイング用手袋。
【請求項4】
前記第2の滑り止め領域は、前記第1指部の先端部まで延びるように形成されている、請求項3に記載のスローイング用手袋。
【請求項5】
前記第4指部と、
前記本体部とそれぞれ接続されており、かつ、第2指および第3指のそれぞれ少なくとも一部を収容可能に設けられた第2指部、および第3指部とを備え、
前記第1指部、前記第2指部、前記第3指部、および前記第4指部は、各先端部の掌側に位置する領域に、前記本体部と比べて摩擦係数が高い第3の滑り止め領域を含んでいる、請求項3または請求項4に記載のスローイング用手袋。
【請求項6】
前記第5指部を備え、
前記第5指部は、先端部の掌側に位置する領域に、前記本体部と比べて摩擦係数が高い第4の滑り止め領域を含んでいる、請求項5に記載のスローイング用手袋。
【請求項7】
前記本体部、および前記第4指部と前記第5指部との少なくともいずれか一方の掌側を構成する材料の厚みは、0.9mm以下である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のスローイング用手袋。
【請求項8】
掌の少なくとも一部を覆うように設けられている本体部と、
前記本体部と接続されており第4指を収容可能に設けられた第4指部と、前記本体部と接続されており第5指を収容可能に設けられた第5指部との少なくともいずれか一方とを備え、
前記第4指部および前記第5指部の少なくともいずれか一方において第1指側に位置する側面領域は、前記本体部と比べて摩擦係数が高い第1の滑り止め領域を含み、
前記第1の滑り止め領域が、前記第4指部および前記第5指部の少なくともいずれか一方の先端部まで延びるように形成されていない、スローイング用手袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールをスローイングする側の手に着用されるスローイング用手袋に関する。
【背景技術】
【0002】
スポーツ(たとえば野球またはソフトボールなど)をプレーする際に、手袋が着用されることがある。このような手袋は主に手を保護するために着用され、具体的にはバッティング時に両手に装着される手袋、または守備時にグローブを装着する側の手に着用される手袋が知られている(たとえば、特開2002−65928号公報参照)。
【0003】
一方、ボールをスローイングする側の手には手袋を装着せず、素手でボールを握り、スローイングするのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−65928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、素手でボールをスローイングする場合には、スローイングする際にボールを意図しない方向へ飛ばしてしまう、いわゆるすっぽ抜けを起こすことがある。すっぽ抜けは、ボールと該ボールと接する指との間に不測のすべりが生じることにより発生する。このような不測のすべりは、ボールと指との間に汗などの水分が介在したときに生じやすい。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の主たる目的は、スローイングの際に、すっぽ抜けを防止することができるスローイング用手袋を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るスローイング用手袋は、掌の少なくとも一部を覆うように設けられている本体部と、本体部と接続されており第4指を収容可能に設けられた第4指部と、本体部と接続されており第5指を収容可能に設けられた第5指部との少なくともいずれか一方とを備える。第4指部および第5指部の少なくともいずれか一方において第1指側に位置する側面領域は、本体部と比べてボールに対する摩擦係数が高い第1の滑り止め領域を含んでいる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、スローイングの際に、すっぽ抜けを防止することができるスローイング用手袋を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1に係るスローイング用手袋を説明するための平面図である。
図2】実施の形態2に係るスローイング用手袋を説明するための平面図である。
図3】実施の形態3に係るスローイング用手袋を説明するための平面図である。
図4】実施の形態1〜3に係るスローイング用手袋の変形例を説明するための平面図である。
図5】実施例におけるボールに対する摩擦係数の評価方法を説明するための図である。
図6】実施例におけるボールに対する摩擦係数の評価結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
【0011】
(実施の形態1)
図1を参照して、実施の形態1に係るスローイング用手袋100について説明する。図1(a)は、スローイング用手袋100を掌側から見たときの平面図(正面図)である。図1(b)は、スローイング用手袋100を手の甲側から見たときの平面図(背面図)である。図1に示されるように、スローイング用手袋100は、掌を覆うように設けられている本体部10を備えている。本体部10は、掌の少なくとも一部を覆うように設けられていればよいが、好ましくは掌の全体を覆うように設けられている。スローイング用手袋100における本体部10は、第1指、第2指、第3指、第4指および第5指の各指の延在方向において、各指の付け根(第3関節)と当接する部分を一端とし、手首と当接する部分を他端とする部分である。
【0012】
スローイング用手袋100は、第1指、第2指、第3指、第4指および第5指をそれぞれ収容可能に設けられた第1指部11a,第2指部11b、第3指部11c、第4指部11d、第5指部11eをさらに備えている。第1指部11a,第2指部11b、第3指部11c、第4指部11d、および第5指部11eは、それぞれ本体部10の上記一端に接続されている。第1指部11a,第2指部11b、第3指部11c、第4指部11d、および第5指部11eは、それぞれ本体部10と接続されている側の端部と反対側に位置する先端部12a,12b,12c,12d,12eを含んでいる。
【0013】
スローイング用手袋100は、本体部10と、第1指部11a,第2指部11b、第3指部11c、第4指部11d、および第5指部11eとにより、スローイングに用いる側の手の全体を覆うように設けられている。
【0014】
スローイング用手袋100は、少なくとも2つの領域に区別され得る。以下、スローイング用手袋100における2つの領域について説明する。スローイング用手袋100は、少なくとも相対的にボールに対する摩擦係数の異なる2つの領域に区別され、相対的にボールに対する摩擦係数の高い滑り止め領域1と、相対的にボールに対する摩擦係数の低い他の領域2とを有している。
【0015】
スローイング用手袋100は、たとえば複数本の糸が編み込まれた編物として構成されている。スローイング用手袋100を構成する複数本の糸は、一方が他方よりもボールに対する摩擦係数の高い2本の糸を含んでいる。スローイング用手袋100は、たとえば相対的にボールに対する摩擦係数の高いポリウレタン系繊維(PU糸)で構成される第1の糸と、相対的にボールに対する摩擦係数の低いポリエステル系繊維、例えばライクラT400ファイバー(東レ・オペロンティックス株式会社製)で構成される第2の糸とが編み込まれた編物として構成されている。滑り止め領域1と他の領域2とでは、上記第1の糸と上記第2の糸との編み込まれ方が異なっている。たとえば滑り止め領域1は、外表面に相対的にボールに対する摩擦係数の高い第1の糸が上記第2の糸よりも多く表出するように編み込まれていることにより、本体部10を含む他の領域2(詳細は後述する)と比べてボールに対する摩擦係数が高い。他の領域2は、外表面に相対的にボールに対する摩擦係数の低い第2の糸が上記第1の糸よりも多く表出するように編み込まれた編物として構成されている。編成方法は例えばニットループの表裏で糸種を切り替えるプレーディングなどがある。複数の色で編成する場合には同コース内で糸種を切り替えるインターシャと先述のプレーティングを組み合わせた編成方法でもよい。この編成方法によれば、摩擦係数の低い領域も肌側には摩擦係数の高いPU糸が表れるので、投球時の手袋と手のずれを防ぐことができる。
【0016】
また、上記の糸種は同デニールでの素材違いでもよいし、同デニールでのフィラメントカウント違いでもよい。加えて、プレーティングでなくとも編み組織の平滑性を変えたもので摩擦係数を差別化したりシリコンプリントなどの後加工により摩擦係数を差別化したりしてもよい。
【0017】
スローイング用手袋100において、本体部10、第1指部11a,第2指部11b、第3指部11c、第4指部11d、および第5指部11eの掌側に位置する領域を構成する編物の厚みは、3.0mm以下である。本体部10、第1指部11a,第2指部11b、第3指部11c、第4指部11d、および第5指部11eの手の甲側に位置する部分を構成する編物の厚みは、たとえば4.0mm以下であるが、耐久性さえ担保できれば掌側、手の甲側とも薄いほど素手感覚に近くなり好ましく、たとえば0.9mm以下であるのが好ましい。
【0018】
滑り止め領域1は、形成箇所によって第1〜第3の滑り止め領域に区別され得る。第1の滑り止め領域1(1d,1e)は、第4指部11dおよび第5指部11eの少なくともいずれか一方において第1指側に位置する側面領域に含まれている。ここで、第4指部11dおよび第5指部11eの少なくともいずれか一方において第1指側に位置する側面領域とは、第4指または第5指の延在方向に垂直な断面において、当該指の全周を囲むとともに当該指の先端部を囲むように袋状に設けられている第4指部11dまたは第5指部11eの外周において掌側に位置する点と手の甲側に位置する点との間に位置する領域であって、第1指側に位置する略半周に渡る領域である。第1の滑り止め領域1(1d,1e)は、第4指部11dまたは第5指部11eにおける上記側面領域において、少なくとも第4指または第5指の第1関節と当接する領域上に設けられている。第1の滑り止め領域1(1d,1e)は、第4指部11dまたは第5指部11eにおける上記側面領域において、先端部12d,12eを含む領域に形成されているのが好ましい。第1の滑り止め領域1は、第4指部11dまたは第5指部11eにおける上記側面領域において、第4指または第5指の指先から第2関節までの間に位置する部分と当接する領域に設けられているのが好ましい。第4指または第5指の延在方向に垂直な第4指部11dまたは第5指部11eの断面において、第1指側に位置する半周のうち、たとえば周方向における50%以上の領域に第1の滑り止め領域1が形成されていてもよい。
【0019】
第2の滑り止め領域1(1a)は、第1指部11aにおいて第2指側に位置する側面領域に含まれている。ここで、第1指部11aにおいて第2指側に位置する側面領域とは、第1指の延在方向に垂直な断面において、当該指の全周を囲むとともに当該指の先端部を囲むように袋状に設けられている第1指部11aの外周において掌側に位置する点と手の甲側に位置する点との間に位置する領域であって、第2指側に位置する略半周に渡る領域である。第2の滑り止め領域1(1a)は、第1指部11aにおける上記側面領域において、少なくとも第1指の指先から第1関節までの間に位置する部分と当接する領域に設けられている。
【0020】
第3の滑り止め領域1(1a,1b,1c,1d)は、第1指部11a、第2指部11b、第3指部11c、および第4指部11dの各先端部12a,12b,12c,12dの掌側に位置する領域に含まれている。第3滑り止め領域1(1a,1b,1c,1d)は、少なくとも各指の指先から第1関節までの間に位置する部分と当接する領域に設けられている。
【0021】
言い換えると、第1指部11aには、第1指部11aにおける上記側面領域に含まれる第2の滑り止め領域と、第1指部11aの先端部12aを含む領域に形成されている第3の滑り止め領域とが互いに接続された、滑り止め領域1aが形成されている。第2指部11bには、第2指部11bの先端部12bを含む領域に形成されている第3の滑り止め領域からなる滑り止め領域1bが形成されている。第3指部11cには、第3指部11cの先端部12cを含む領域に形成されている第3の滑り止め領域からなる滑り止め領域1cが形成されている。第4指部11dには、第4指部11dにおける上記側面領域に含まれる第1の滑り止め領域と、第4指部11dの先端部12dを含む領域に形成されている第3の滑り止め領域とが互いに接続された、滑り止め領域1dが形成されている。第5指部11eには、第5指部11eにおける上記側面領域に含まれる第1の滑り止め領域からなる滑り止め領域1eが形成されている。
【0022】
一方、本体部10の全体の領域は、相対的にボールに対する摩擦係数の低い他の領域2として形成されている。第1指部11aにおける滑り止め領域1a以外の領域は、他の領域2(2a)として形成されている。第2指部11bにおける滑り止め領域1b以外の領域は、他の領域2(2b)として形成されている。第3指部11cにおける滑り止め領域1c以外の領域は、他の領域2(2c)として形成されている。第4指部11dにおける滑り止め領域1d以外の領域は、他の領域2dとして形成されている。第5指部11eにおける滑り止め領域1e以外の領域は、他の領域2(2e)として形成されている。
【0023】
言い換えると、図1を参照して、滑り止め領域1は、領域3(本体部10の全体、および第1指部11a,第2指部11b、第3指部11c、第4指部11d、第5指部11eの一部領域)上に形成されていない。領域3は、スローイング用手袋100の掌側に位置する領域において、本体部10の全体と、第1指部11a,第2指部11b、第3指部11c、第4指部11d、および第5指部11eにおいて本体部10と接続されている側に位置する一部領域で構成されている。領域3は、第1指部11a,第2指部11b、第3指部11c、第4指部11d、および第5指部11eにおいて、それぞれ第1〜第5指の各第2関節と第3関節との間に延びるように形成されている。
【0024】
本体部10において、第1指部11a,第2指部11b、第3指部11c、第4指部11d、および第5指部11eと接続されている部分の反対側は、緊締部4と接続されている。緊締部4は、着用者の手首を緊締可能に設けられている。緊締部4は、スローイング用手袋100の他の部分と同様に編物として構成されており、当該他の部分と異なる編み方によって伸縮性を有するように設けられている。
【0025】
次に、スローイング用手袋100の作用効果について説明する。スローイング用手袋100は、掌の少なくとも一部を覆うように設けられている本体部10と、本体部10と接続されており第4指を収容可能に設けられた第4指部11dと、本体部10と接続されており第5指を収容可能に設けられた第5指部11eとの少なくともいずれか一方とを備える。第4指部11dおよび第5指部11eの少なくともいずれか一方において第1指側に位置する側面領域は、本体部10と比べてボールに対する摩擦係数が高い第1の滑り止め領域1を含んでいる。
【0026】
このようにすれば、スローイング用手袋100において、スローイングする際にボールに当接される部分である第4指部11dまたは第5指部11eにおいて第1指側に位置する側面領域が、本体部10と比べてボールに対する摩擦係数が高い第1の滑り止め領域1(1d,1e)を含んでいる。
【0027】
一般的に野球に使用されるボールをスローイングする際には、第1指において第2指側に位置する側面領域および掌側に位置する領域と、第2指および第3指の掌側に位置する領域とでボールの上下を挟み込むとともに、第4指において第1指側に位置する側面部分をボールの側面に当接させることにより、手でボールを握った状態とする。そのため、スローイング用手袋100が第4指部11dにおいて第1指側に位置する側面領域が本体部10と比べてボールに対する摩擦係数が高い第1の滑り止め領域1dを含んでいれば、当該スローイング用手袋100を着用して上記のようにボールを握ることにより、たとえば第4指とボールとの間に汗などの微量の水分が介在する場合であっても、第1の滑り止め領域1をボールに当接させることができる。その結果、当該スローイング用手袋100を着用してボールをスローイングすることにより、第4指とボールとの間の不測のすべりの発生を抑制することができるため、すっぽ抜けの発生を抑制することができる。
【0028】
また、一般的にソフトボールに使用されるボールをスローイングする際には、第1指において第2指側に位置する側面部分および掌側に位置する領域と、第2指、第3指および第4指の掌側に位置する領域とでボールの上下を挟み込むとともに、第5指において第1指側に位置する側面部分をボールの側面に当接させることにより、手でボールを握った状態とする。そのため、スローイング用手袋100が第5指部11eにおいて第1指側に位置する側面領域が本体部10と比べてボールに対する摩擦係数が高い第1の滑り止め領域1eを含んでいれば、当該スローイング用手袋100を着用して上記のようにボールを握ることにより、第1の滑り止め領域1をボールに当接させることができる。その結果、当該スローイング用手袋100を着用してボールをスローイングすることにより、第5指とボールとの間の不測のすべりの発生を抑制することができるため、すっぽ抜けを防止することができる。
【0029】
上記スローイング用手袋100において、第1の滑り止め領域1は、第4指部11dおよび第5指部11eの少なくともいずれか一方の先端部12d,12eまで延びるように形成されているのが好ましい。
【0030】
このようにすれば、第4指部11dには先端部12dを含むより広い領域に第1の滑り止め領域1(1d)が形成されている。そのため、当該スローイング用手袋100を着用してボールをスローイングすることにより、第4指とボールとの間の不測のすべりの発生をより効果的に抑制することができ、すっぽ抜けの発生を抑制することができる。あるいは、第5指部11eには先端部12eを含むより広い領域に第1の滑り止め領域1(1e)が形成されている。そのため、当該スローイング用手袋100を着用してボールをスローイングすることにより、第5指とボールとの間の不測のすべりの発生をより効果的に抑制することができ、すっぽ抜けの発生を抑制することができる。
【0031】
上記スローイング用手袋100は、本体部10と接続されており第1指を収容可能に設けられた第1指部11aをさらに備えるのが好ましい。第1指部11aにおいて第2指側に位置する側面領域は、本体部10と比べてボールに対する摩擦係数が高い第2の滑り止め領域1(1a)を含んでいる。
【0032】
上述のように、一般的な野球またはソフトボールに使用されるボールをスローイングする際に、ボールは第1指において第2指側に位置する側面部分に当接される。そのため、第1指部11aにおいて第2指側に位置する側面領域が本体部10と比べてボールに対する摩擦係数が高い第2の滑り止め領域1(1a)を含んでいれば、当該スローイング用手袋100を着用して上記のようにボールを握ることにより、第1の滑り止め領域1(1a)をボールに当接させることができる。その結果、当該スローイング用手袋100を着用してボールをスローイングすることにより、第1指とボールとの間の不測のすべりの発生を抑制することができるため、すっぽ抜けを防止することができる。
【0033】
上記スローイング用手袋100において、第2の滑り止め領域1(1a)は、第1指部の先端部12aまで延びるように形成されているのが好ましい。
【0034】
このようにすれば、第1指部11aには先端部12aを含むより広い領域に第2の滑り止め領域1(1a)が形成されている。そのため、当該スローイング用手袋100を着用してボールをスローイングすることにより、第1指とボールとの間の不測のすべりの発生をより効果的に抑制することができ、すっぽ抜けの発生を抑制することができる。
【0035】
上記スローイング用手袋100は、第4指部11dと、本体部10とそれぞれ接続されており、かつ、第2指および第3指のそれぞれ少なくとも一部を収容可能に設けられた第2指部11b、および第3指部11cとを備える。第1指部11a、第2指部11b、第3指部11c、および第4指部11dは、各先端部12a,12b,12c,12dの掌側に位置する領域に、本体部10と比べてボールに対する摩擦係数が高い第3の滑り止め領域1(1a,1b,1c,1d)を含んでいるのが好ましい。
【0036】
上述のように、一般的な野球またはソフトボールに使用されるボールをスローイングする際に、ボールは第1指において掌側に位置する領域にも当接され得る。そのため、第1指部11aにおいて第2指側に位置する側面領域だけでなく、第1指部11aにおいて掌側に位置する領域が本体部10と比べてボールに対する摩擦係数が高い第3の滑り止め領域1(1a)を含んでいれば、当該スローイング用手袋100を着用して上記のようにボールを握ることにより、第1および第3の滑り止め領域1(1a)をボールに当接させることができる。その結果、当該スローイング用手袋100を着用してボールをスローイングすることにより、第1指とボールとの間の不測のすべりの発生をより効果的に抑制することができるため、すっぽ抜けをより効果的に防止することができる。
【0037】
上記スローイング用手袋100において、本体部10、および第4指部11dと第5指部11eとの少なくともいずれか一方の掌側を構成する材料の厚みは、0.9mm以下であるのが好ましい。
【0038】
従来、野球またはソフトボールのプレイヤーはスローイングする側の手には手袋を着用せず、素手でボールを掴みスローイングするのが通常である。そのため、上記スローイング用手袋100において、本体部10、および第4指部11dと第5指部11eとの少なくともいずれか一方の掌側を構成する材料の厚みを薄くすることにより、素手でスローイングするときの感覚を有する着用者が、スローイング用手袋100を着用した状態でスローイングする際に違和感を感じ難くすることができる。
【0039】
上記スローイング用手袋100において、滑り止め領域1は、領域3(本体部10の全体、および第1指部11a,第2指部11b、第3指部11c、第4指部11d、第5指部11eの一部領域)上に形成されていない。
【0040】
このようにすれば、スローイング用手袋100を着用した手でよりスムーズにボールをスローイングすることができる。ボールをスローイングする際には、まずスローイングする側の手でボールを掴み、続けてスローイングに適した握り方(上述した手でボールを握った状態)となるようにボールを握り直し、その後スローイングするのが好ましい。スローイングに適した握り方でなければ、ボールのコントロール性などが低下するためのである。通常、ボールを握り直すときには、掌の上でボールを転がしてボールを所定の位置に素早く移動させる必要がある。そのため、スローイング用手袋100は、掌を覆うように設けられている本体部10が滑り止め領域1を含まないように設けられていることから、スローイング用手袋100を着用してスローイングする際にも、素手によりスローイングする場合と同程度にボールを素早く握り直すことができる。つまり、スローイング用手袋100によれば、ボールの握り直し易さなどのスローイング性を素手と同程度としながらも、素手と比べてすっぽ抜けの発生を抑制することができる。
【0041】
なお、スローイング用手袋100において、滑り止め領域1は、上述のように本体部10(他の領域2)と異なる編物として構成されている場合に限られるものでは無い。滑り止め領域1は、編物として構成されている第1指部11a,第2指部11b、第3指部11c、第4指部11d、および第5指部11eの外表面上に形成された薄膜として構成されていてもよい。この場合、スローイング用手袋100は、たとえば、本体部10、第1指部11a,第2指部11b、第3指部11c、第4指部11d、および第5指部11eが同一のボールに対する摩擦係数を有する複数本の糸を用いて均一の編まれた編物であってもよい。滑り止め領域1を構成する材料は、編物の一部分としての本体部10(他の領域2)と比べてボールに対する摩擦係数が高い材料であればよい。
【0042】
(実施の形態2)
次に、図2を参照して、実施の形態2に係るスローイング用手袋110について説明する。実施の形態2に係るスローイング用手袋110は、基本的には実施の形態1に係るスローイング用手袋100と同様の構成を備えるが、第5指部11eの掌側に位置する領域に第4の滑り止め部1eを含んでいる点で異なる。また、第1指部11a、第2指部11b、第3指部11c、第4指部11d、および第5指部11eの手の甲側に位置する部分が、滑り止め領域1を含んでいる点で異なる。
【0043】
第1指部11a、第2指部11b、第3指部11c、および第4指部11dの手の甲側に位置する部分に形成されている滑り止め領域1は、掌側に位置する領域に含まれている滑り止め領域1(第3の滑り止め領域)と各指の延在方向に対して垂直な周方向に連なるように設けられている。異なる観点から言えば、第1指部11a、第2指部11b、第3指部11c、および第4指部11dにおいて、滑り止め領域1は、先端部12a,12b,12c,12dを有し袋状に設けられている部分を含んでいる。
【0044】
第5指部11eの掌側に位置する領域および手の甲側に位置する部分に形成されている滑り止め領域1eは、第5指の延在方向に対して垂直な周方向に連なるように設けられている。異なる観点から言えば、第5指部11eにおいて、滑り止め領域1eは、先端部12eを有し袋状に設けられている部分を含んでいる。
【0045】
このようにしても、スローイング用手袋110は、実施の形態1に係るスローイング用手袋100における滑り止め領域1と同一の領域に滑り止め領域1を含んでいるため、スローイング用手袋100と同様の作用効果を奏することができる。
【0046】
さらに、スローイング用手袋110は、第1指部11a、第2指部11b、第3指部11c、第4指部11d、および第5指部11eにおいて、袋状に設けられた滑り止め領域1を含んでいる。そのため、滑り止め領域1が編物として構成されている場合には、滑り止め領域1と他の領域2との編み変えを容易に行うことができる。その結果、編物として構成されたスローイング用手袋110は、同じく編物として構成されたスローイング用手袋100と比べて、製造コストを低く抑えることができる。
【0047】
(実施の形態3)
次に、図3を参照して、実施の形態3に係るスローイング用手袋120について説明する。実施の形態3に係るスローイング用手袋120は、基本的には実施の形態1に係るスローイング用手袋100と同様の構成を備えるが、第2指および第3指が露出するように設けられている点で異なる。
【0048】
第2指部11bおよび第3指部11cには、それぞれ開口部として設けられている端部5b,5cが形成されている。端部5b,5cは、少なくとも第2指および第3指の第1関節より指先を露出するように設けられている。スローイング用手袋120において、第2指部11bおよび第3指部11cには、滑り止め領域1が形成されていない。
【0049】
このようにしても、スローイングする際にボールに当接される部分である第4指部11dまたは第5指部11eにおいて第1指側に位置する側面領域が、本体部10と比べてボールに対する摩擦係数が高い第1の滑り止め領域1(1d,1e)を含んでいる。
【0050】
そのため、当該スローイング用手袋120を着用してボールをスローイングすることにより、第4指とボールとの間の不測のすべりの発生をより効果的に抑制することができ、すっぽ抜けの発生を抑制することができる。また、第5指部11eには先端部12eを含むより広い領域に第1の滑り止め領域1(1e)が形成されている。そのため、当該スローイング用手袋100を着用してボールをスローイングすることにより、第5指とボールとの間の不測のすべりの発生をより効果的に抑制することができ、すっぽ抜けの発生を抑制することができる。また、当該スローイング用手袋100を着用して上記のようにボールを握ることにより、第1の滑り止め領域1(1a)をボールに当接させることができる。その結果、当該スローイング用手袋100を着用してボールをスローイングすることにより、第1指とボールとの間の不測のすべりの発生を抑制することができるため、すっぽ抜けを防止することができる。また、スローイング用手袋120を着用してボールをスローイングする場合には第2指および第3指は直接ボールに接触されるため、従来素手でボールをスローイングしていた着用者がスローイング用手袋120を着用してスローイングする際に違和感を感じ難くすることができる。
【0051】
また、図1図3に示されるスローイング用手袋100,110,120は、上述のように、野球用およびソフトボール用の兼用スローイング用手袋100として設けられているが、これに限られるものではなく、野球用またはソフトボール用に特化されたスローイング用手袋として設けられていてもよい。図4(a)および図4(b)は、野球用に特化されたスローイング手袋130を説明するための図である。図4に示されるように、野球用に特化されたスローイング用手袋130であれば、第5指部11eにおける上記側面領域に含まれる滑り止め領域1eを含んでいなくてもよい。この場合、図4に示されるように、第4指部11dの掌側に位置する領域に滑り止め領域1eを含んでいなくてもよい。また、第4指部11dにおいて第1指側に位置する側面領域に含まれる滑り止め領域1dは、先端部12dまで延びるように形成されていなくてもよい。第4指部11dにおいて第1指側に位置する側面領域に含まれる滑り止め領域1dは第1関節の近傍に当接する部分に設けられていてもよい。なお、野球用に特化されたスローイング手袋130は、第5指部11eを備えていなくてもよい。
【0052】
ソフトボール用に特化されたスローイング用手袋100であれば、第4指部11dにおける上記側面領域に含まれる滑り止め領域1dを含んでいなくてもよい。この場合、第5指部11eにおいて第1指側に位置する側面領域に滑り止め領域1e(図1参照)が含まれていればよい。滑り止め領域1eは、先端部12eまで延びるように形成されていなくてもよく、第1関節の近傍に当接する部分に設けられていてもよい。
【実施例】
【0053】
次に、実施例について説明する。本実施例では、実施の形態1に係るスローイング用手袋100の滑り止め領域1および他の領域2についてボールに対する摩擦係数を評価した。
【0054】
<試料>
相対的にボールに対する摩擦係数の高いPU糸で構成される第1の糸と、相対的にボールに対する摩擦係数の低いライクラT400ファイバー(東レ・オペロンティックス株式会社製)で構成される第2の糸により編み込まれたスローイング用手袋100を準備した。スローイング用手袋100において、外表面に上記第1の糸が多く表出している滑り止め領域1を切り取り、試料1とした。また、外表面に上記第2の糸が多く表出している他の領域2とを切り取り、試料2とした。
【0055】
<評価方法>
図5は、本実施例におけるボールに対する摩擦係数の評価方法を説明するための図である。試料1および試料2は、それぞれ対象物140として外表面を上向きとし、内表面が台20と両面テープで貼り付けられることにより固定される。
【0056】
台20に固定された対象物140上にボール30を配置する。ボール30は、縫い目が無い部分が対象物140に当接するように配置される。また、このときのボール30の側面に糸21の一端を固定し、糸21の他端を滑車22を介して引張試験器((株)島津製作所製「オートグラフ」)のつかみ具23に固定する。
【0057】
つかみ具23を100mm/分の速度で上方(図5中の矢印Aの指す方向)に移動させ、ボール30を対象物140に対して図5中の矢印Bの指す方向にスライドさせる。このときの荷重値を測定し、荷重値からボールに対する動摩擦係数を算出した。荷重値の測定および動摩擦係数の算出は5回行い、5回の平均値および標準偏差を算出した。
【0058】
なお、ボール30として4種類の公認球(軟式野球の公認球、硬式野球の公認球、ゴム製ソフトボールの公認球、革製ソフトボールの公認球を準備し、それぞれに対して評価を行った。
【0059】
<結果>
図6は、本実施例の評価結果(平均値および標準偏差)を示すグラフである。図6の縦軸は摩擦係数を示し、横軸は4種類の公認球毎の評価結果を並べたものである。図6において、摩擦係数の平均値は各棒グラフで示し、標準偏差はバー形式で示す。
【0060】
軟式野球用の公認球に対しては、試料2の摩擦係数の平均値が0.66であるのに対し、試料1の摩擦係数の平均値が0.94であった。硬式野球用の公認球に対しては、試料2の摩擦係数の平均値が0.50であるのに対し、試料1の摩擦係数の平均値が0.83であった。ゴム製のソフトボールの公認球に対しては、試料2の摩擦係数の平均値が0.90であるのに対し、試料1の摩擦係数の平均値が1.03であった。革製のソフトボールの公認球に対しては、試料2の摩擦係数の平均値が0.51であるのに対し、試料1の摩擦係数の平均値が0.76であった。これにより、試料1(スローイング用手袋100における滑り止め領域1)は、試料2(スローイング用手袋100における他の領域2)と比べて、各公認球に対して摩擦係数が高いことが確認された。
【0061】
なお、軟式野球用の公認球に対しては、試料1の摩擦係数の標準偏差が0.02、試料2の摩擦係数の標準偏差が0.01であった。硬式野球用の公認球に対しては、試料1の摩擦係数の標準偏差が0.02、試料2の摩擦係数の標準偏差が0.01であった。ゴム製のソフトボールの公認球に対しては、試料1の摩擦係数の標準偏差が0.01、試料2の摩擦係数の標準偏差が0.03であった。革製のソフトボールの公認球に対しては、試料1の摩擦係数の標準偏差が0.01、試料2の摩擦係数の標準偏差が0.01であった。
【0062】
ここで、水に浸しておいた公式野球の公認球を、5人の被験者に素手とスローイング用手袋を着用した状態とで各々50回スローイングさせ、すっぽ抜けの回数をカウントした。スローイングは、投球位置から15m先の地面に設置した1.5m角の的に向けて行った。被験者は全て右利きであるので、上記公認球が的に対し右上に逸れ、かつ被験者が不測の滑りを感じた場合をすっぽ抜けと定義した。その結果、素手の場合にはすっぽ抜けが平均8回起きたのに対して、実施の形態1に係るスローイング用手袋を着用した場合にはすっぽ抜けは起きなかった。
【0063】
本実施例の結果から、スローイング用手袋100の滑り止め領域1および他の領域2のボールに対する摩擦係数は、各公認球に対し、たとえば以下のような数値範囲にあれば、すっぽ抜けを抑制することできることが確認された。
【0064】
軟式野球用の公認球をスローイングするためのスローイング用手袋100は、滑り止め領域1の軟式野球用の公認球に対する摩擦係数が0.85以上1.05以下、他の領域2の軟式野球用の公認球に対する摩擦係数が0.55以上0.75以下であるのが適当である。
【0065】
硬式野球用の公認球をスローイングするためのスローイング用手袋100は、滑り止め領域1の硬式野球用の公認球に対する摩擦係数が0.70以上0.90以下、他の領域2の硬式野球用の公認球に対する摩擦係数が0.40以上0.60以下であるのが適当である。
【0066】
ゴム製ソフトボールの公認球をスローイングするためのスローイング用手袋100は、滑り止め領域1のゴム製ソフトボールの公認球に対する摩擦係数が0.95以上1.15以下、他の領域2のゴム製ソフトボールの公認球に対する摩擦係数が0.75以上0.95以下であるのが適当である。
【0067】
革製ソフトボールの公認球をスローイングするためのスローイング用手袋100は、滑り止め領域1の革製ソフトボールの公認球に対する摩擦係数が0.65以上0.85以下、他の領域2の革製ソフトボールの公認球に対する摩擦係数が0.40以上0.60以下であるのが適当である。
【0068】
今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、ボールをスローイングをする側の手に着用されるスローイング用手袋に有利に適用される。
【符号の説明】
【0070】
1(1a,1b,1c,1d,1e) 滑り止め領域(第1の滑り止め領域、第2の滑り止め領域、第3の滑り止め領域、第4の滑り止め領域)、2(2a,2b,2c,2d,2e) 他の領域、4 緊締部、5b,5c 端部、10 本体部、11a 第1指部、11b 第2指部、11c 第3指部、11d 第4指部、11e 第5指部、12a,12b,12c,12d,12e 先端部、100,110,120 スローイング用手袋。
図1
図2
図3
図4
図5
図6