【課題を解決するための手段】
【0020】
ダイナミック・ウエブサイト/ページの生成を改善することは、本発明により行うことができる。本発明は、その第1態様では、薬剤の使用に関する個人別推奨案をコンピュータ補助のウエブ・ベースで提供する方法に関する。この本発明の方法は、
(A)SNP(single nucleotidepolymorphisms::単一ヌクレオチド多型症状)を含む患者に関する遺伝子情報を獲得するステップと、
前記遺伝子情報は、代謝(metabolism)に関連する遺伝子(gene)及び遺伝子変異体(genetic variant)に関する代謝関連遺伝子情報と、代謝に関連しない遺伝子及び遺伝子変異体に関する代謝無関連遺伝子情報とを含み、
(B)前記患者に対し個別の薬理遺伝学情報を生成するために、前記複数の薬剤に関し所定の薬理遺伝学情報と共に前記ステップ(A)で得られた遺伝子情報を処理するステップと、
(C)前記生成された個別の薬理遺伝学情報から、前記患者用に、複数の薬剤に関する複数の個人別推奨案を生成しユーザのディスプレイ上に表示するステップと、
(D)前記複数の表示された個人別推奨案の中から、リスク基準に従って、薬剤の副作用のリスクに関連する推奨案を視覚的にハイライトするステップと、
(E1)前記複数の個人別推奨案に関するコンテンツからダイナミック・ウエブページを生成するステップと、
(E2)前記ダイナミック・ウエブページからGUI(graphical user interface)を提供するステップと、
(F)前記GUIの手段により、前記ステップ(C)とステップ(D)を実行するステップと、
を含み、前記個人別推奨案の少なくとも一部は、薬剤投与(drug dosage)に関連せず、薬理応答/効果又は副作用のいずれか又はもしくはその両方に関連する。
【0021】
一実施例においては、前記の獲得ステップ(A)と処理ステップ(B)は、1つあるいは複数の処理手段により実行される。この処理手段はプロセッサとメモリとを有する。ダイナミック・ウエブサイト/ページとGUIはそれぞれ前記処理手段に接続されたウエブサーバーにより生成/提供される。ウエブサーバーは、処理手段の一部を含むあるいは処理手段に含まれるものである。ユーザディスプレイは、ウエブサーバーに接続されたユーザコンピュータ装置に接続されたものあるいはその一部であり、GUIを受領する。本発明のシステムは、クライアント/サーバーシステムを構築し、ユーザのコンピュータ装置は、前記ウエブサーバー又は前記処理手段のシン・クライアントあるいはシック・クライアントである。
【0022】
処理手段とウエブサーバーとユーザのコンピュータ装置は、それぞれアルゴリズムを、プロセッサが実行可能な形態でメモリに記憶されたプログラム・インストラクションの形態で有する。これは上記の機能を自動的に実行する。
【0023】
更なる実施例においては、前記所定の薬理遺伝学情報は記述情報を含み、前記記述情報は、前記複数の薬剤の各薬剤と特定の遺伝子変異体の存否とを関連付け、またリスクにも関連し、本発明の方法は、
(G)前記記述情報の内の1つのみが、薬剤と前記遺伝子情報のそれぞれの遺伝子変異体とを関連付ける場合には、前記1つの記述情報のみを取り出し、前記薬剤に関する患者用の個人別推奨案を生成するステップと、
(H)前記記述情報の内の2つが、薬剤と前記遺伝子情報のそれぞれ複数の遺伝子変異体とを関連付ける場合には、前記複数の記述情報を取り出し、前記薬剤に関する患者用の個人別推奨案を生成するステップと、
を更に有し、
前記ステップ(G)(H)は、前記取り出した複数の記述情報から、最高のリスクを有する記述情報を選択することにより、行う。
【0024】
前記記述情報は、例えば特定の遺伝子変異体の存否が薬理作用効果/効果と薬剤が代謝又は副作用に如何に影響を及ぼすかを記述するフレーズで与えられる。これらのフレーズを複数含む詳細な実施例を以下説明する。
【0025】
前記薬剤は神経精神薬剤(neuropsychiatric drug)である。神経精神薬剤とは中枢神経系(central nervous system)に作用する薬剤である。神経精神薬剤の一例は、抗精神病薬、抗うつ剤、精神安定剤、興奮剤、不安緩和剤、鎮静剤、催眠薬、麻薬常用阻止剤、抗パーキンソン病剤、抗痴呆剤、抗痙攣剤、てんかん治療剤等がある。
【0026】
薬理作用効果(drug response)は、遺伝子ファクタと併用投薬治療の両方に依存する。この事実の重要性は、他の薬剤の消費/投与が、ある種の(所定の)フェノタイプ(phenotype:遺伝子により発現された型質の型)に対する応答を強めるということである。例えば、患者が、SNPのキャリアであるため、前記薬剤を代謝/消化する(metabolize)する酵素の活性度が低いために、即ち所定の薬剤に対し弱い代謝機能の患者の場合には、この効果は、患者が、別の神経精神薬剤或いは酵素の阻止剤である非神経精神薬剤(スタチン等)の併用投薬を受けると、更に強化されることがある。通常精神科医は、精神薬剤の相互作用を知ってはいるが、他の病気用の薬剤については知らないかも知れない。そのため、医者が手作業で全ての情報を統合することは問題があり、治療過誤につながる。
【0027】
同一の抗鬱剤の投与の方法と投与量に対する患者の応答の性質が変動するが故に、医者は今のところ試行錯誤で抗鬱剤を投与している。
【0028】
上記に問題を解決するために、本発明の方法は、本発明の一実施例によれば、(I)併用投薬(concomitant medication)又は前記患者から採取された試料に関する情報を獲得し、前記個人別推奨案の一部とそれらが表示される方法を修正するステップを更に有する。前記ステップ(I)は、併用投薬と前記試料による、薬剤応答と、薬剤レベルと、副作用への影響のいずれか、或いは前記薬剤の併用投薬/前記試料の応答と、前記投薬/前記試料の代謝への影響のいずれか、或いは併用投薬/前記試料の代謝、又は医薬投与の副作用のいずれかに基づいて、行われる。
【0029】
本発明の一実施例によれば、本発明の方法は、(J)前記薬剤と前記併用投薬又は前記試料と前記遺伝子情報の内の3つの要素の間の相互作用のいずれかを解析することにより、前記併用投薬又は前記試料の影響を決定するステップを更に有し、前記解析は、前記併用投薬又は前記試料が、前記薬剤に関し、患者の代謝容量をどのように変えるかをチェックすることにより、行われる。
【0030】
前記相互作用の解析は、前記個別の薬理遺伝学の推奨案を生成した後、実施例毎に行われる。前記個人別推奨案の少なくとも一部の修正は、既に生成された個人別推奨案に対し行われる。
【0031】
本発明の一実施例によれば、本発明の方法は、前記相互作用の解析を、取得した遺伝子情報と所定の個人別推奨案の処理の一部として実行する。前記処理は、取得した遺伝子情報と共に前記併用投薬または前記試料に関し獲得した情報と、前記所定の薬理遺伝学情報の処理を含む。前記個人別推奨案の少なくとも一部は、個人別推奨案の生成時に、行われ、その一部を形成する。
【0032】
前記併用投薬または前記試料が少なくとも2つある場合には、本発明の方法は、前記薬剤に対する各併用投薬または前記試料の影響あるいはその逆の場合の影響に基づいて、(L1)それぞれがリスクに関連する複数の修正された個別の仮の推奨案を生成し、(L2)複数の修正された個別の仮の推奨案の中から、最高リスクを有する仮の個人別推奨案を選択することにより、前記薬剤に関し前記患者に対し修正された個別の最終推奨案を生成し表示する。
【0033】
本発明の方法は、(N1)前記患者の更なる個人情報に関する情報を獲得するステップと、(N2)前記個人別推奨案の少なくとも一部とそれらが表示される方法を修正するステップとを有する。前記更なる個人情報は、病理学と、健康に影響を及ぼす習慣と、人体計測データと、人種、年齢、性別の内の少なくとも1つを含む肉体的特徴のいずれかに関連し、前記ステップ(N2)は、前記更なる個人情報が薬剤応答又はその副作用への影響に基づいて、視覚的にハイライト化する。
【0034】
上記の実施例は、上記の併用投薬あるいは試料の使用と情報の獲得に関する実施例と組み合わせて行われる。後者(即ち、組み合わせた場合)は、併用投薬/試料と更なる個人情報の両方の影響に基づいて、個人別推奨案の修正を提供する。
【0035】
個人別推奨案が本発明の方法により如何に表示されるかに関しては、個人別推奨案は、明らかな差別化が可能な手段により表示される、例えば異なるアイコンを用いて表示される。一実施例においては、前記個人別推奨案は、カラーコードに従って表示され、前記視覚的なハイライト化は、前記リスク基準に従って強調されるべき個人別推奨案に対し、顕著な色彩、目を奪う色、点滅する色の使用を含む。
【0036】
本発明の方法の特殊な実施例においては、前記カラーコードの表示は、以下に従って行われる。
赤:副作用のリスクが増加したことを表す個人別推奨案
琥珀:薬理応答/効果の可能性が低くなったこと又は特定の薬剤の投与量をモニターする必要があることを表す個人別推奨案
緑:薬理応答/効果の可能性が高くなったこと又は副作用のリスクは低くなったとを表す個人別推奨案
白:標準の薬理応答/効果、標準の代謝、又は副作用の標準のリスクを表す個人別推奨案。
【0037】
個別の推奨案の表示の修正に関して、本発明の方法は、
(N21)前記ディスプレイのスクリーン領域上に前記個人別推奨案を表示するグラフィック表示の色又は形状もしくはその両方を変化させるステップと、
(N22)前記ユーザのディスプレイに表示される仮想リンクをクリックするユーザに応じて又は直接的に、更なる推奨案情報を表示するステップと、
(N23)前記スクリーン領域に重ねてあるいはその近傍に、シンボルを表示するステップ
を含み、前記シンボルは、前記併用投薬、試料、更なる個人情報が薬理作用効果、薬剤レベル、副作用に及ぼす影響に関連する複数のシンボルから選択される。
【0038】
前記複数のシンボルは、前記薬剤に関し将来の影響に関連するシンボル、相互作用があること、禁忌があること、関連情報があること、薬剤の投与量の増減に関するシンボルを含む。
【0039】
本発明の方法の一実施例においては、(O)複数のチャートを表示するステップを含む。前記各チャートは、同一又は類似の目的の薬剤の複数の識別子を含み、前記薬剤の識別子は、表示された個人別推奨案の1つに関連して表示される。
【0040】
本発明の方法の特殊な実施例においては、本発明の方法は、
(P)前記ユーザのディスプレイ上に交互に又は同時に、第1、第2,第3のスクリーン又はグラフィカル領域を表示するステップを有する。
前記第1スクリーン又は第1グラフィカル領域は、複数のチャートを含み、前記各チャートは、同一又は類似の目的の薬剤の複数の識別子を含み、前記薬剤の識別子は、表示された個人別推奨案の1つに関連して表示され、
前記第2スクリーン又は第2グラフィカル領域は、ユーザにより入力されるべき複数のボックスを有し、前記複数のボックススは、病理学、健康に影響を及ぼす習慣、人体計測データ、人種、年齢、性別の内の少なくとも1つを含む肉体的特徴に関連し、
前記第3スクリーン又は第3グラフィカル領域は、複数のチャートを有し、前記チャートは、併用投薬と前記試料による薬剤応答、副作用への影響に基づいて、前記個人別推奨案の一部とそれらが表示される方法を修正することを含む。
【0041】
本発明の方法の一実施例においては、本発明の方法は、
(Q1)ユーザへのオンラインと相互作用のサービスを前記ユーザに提供するステップと、
(Q2)ユーザによりクリックされるべき仮想リンクをユーザのディスプレイ上に提供するステップと、
を含み、
前記ステップ(Q1)は、ユーザのディスプレイ上に前記複数のチャートを表示すること、前記空欄のボックスを埋めること、前記個人別推奨案をとその表示を修正することは、入力された情報に基づいて行うこと、
前記ステップ(Q2)は、コンピュータ入力手段に基づいて行われ、前記コンピュータ入力手段により、ユーザのディスプレイ上に表示すべき追加的な推奨案情報にアクセスする又はユーザによりダウンロードされる。
【0042】
生成された個人別推奨案を改善する目的で、本発明の方法は、一実施例において、個人別推奨案を本発明の方法により統計情報から得られた学習フィードバックプロセスの出力に基づいて個人別推奨案を生成する。この統計情報は複数の薬剤の作用、複数の患者、薬剤と併用投薬の間の相互作用、薬剤と患者の個人情報との間の相互作用、健康に及ぼす習慣、人類学、体格、年齢、性別の内の少なくとも1つを含む肉体的特徴に関する情報である。
【0043】
本発明の第2の態様においては、薬剤の使用に関する個人別推奨案を提供するウエブ・ベースのシステムに関し、以下の手段又は装置を含む。
(A)SNP(single nucleotidepolymorphisms::単一ヌクレオチド多型症状)を含む患者に関する遺伝子情報を獲得する手段と、
前記遺伝子情報は、代謝(metabolism)に関連する遺伝子(gene)及び遺伝子変異体(genetic variant)に関する代謝関連遺伝子情報と、代謝に関連しない遺伝子及び遺伝子変異体に関する代謝無関連遺伝子情報とを含み、
(B)前記患者に対し個別の薬理遺伝学情報を生成するために、前記複数の薬剤に関し所定の薬理遺伝学情報と共に前記手段(A)で得られた遺伝子情報を処理し、前記生成された個別の薬理遺伝学情報から、前記患者用に、複数の薬剤に関する複数の個人別推奨案を生成する処理手段と、
(C)ユーザのディスプレイ手段に関連するユーザのコンピュータ手段と、
前記コンピュータ手段は、前記生成された個人別推奨案をユーザのディスプレイ手段に表示し、前記複数の表示された個人別推奨案の中から、リスク基準に従って、薬剤の副作用のリスクに関連する推奨案を視覚的にハイライト化し、
(D)ウエブサーバーと、
を有し、
前記ウエブサーバーは、前記複数の個人別推奨案に関するコンテンツへのアクセス手段を有し、前記コンテンツからダイナミック・ウエブページを生成し、前記ダイナミック・ウエブページからGUI(graphical user interface)を提供し、
前記ウエブサーバーは、前記ユーザのコンピュータ手段に接続され、前記GUIを前記ユーザのコンピュータ手段に提供し、
前記ユーザのコンピュータ手段と関連するディスプレイ手段は、前記GUIにより、個人別推奨案を表示し、視覚的にハイライト化し、
前記個人別推奨案は、薬剤の投与には関連せず、薬剤の応答又は副作用のいずれかあるいはその両方に関連する。
【0044】
本発明の一実施例においては、本発明のダイナミックなウエブページを生成するウエブ−ベースのシステムにおいて、前記情報獲得手段と処理手段はプロセッサとメモリを有し、前記メモリは、前記情報獲得手段と処理手段が動作可能なように、プロセッサにより実行可能なプログラム・インストラクションを記憶し、前記ウエブ・サーバーは、前記処理手段に接続されるか、前記処理手段の一部を含むか或いは含まれるか、そして前記ユーザのコンピュータに接続され、前記複数の個別の薬理遺伝学情報に関するコンテンツにアクセスし、前記ユーザのコンピュータは、プロセッサとメモリを有し、前記メモリは、前記プロセッサにより実行可能なプログラム・インストラクションを記憶し、前記ユーザのコンピュータとユーザのディスプレイは、GUIで、前記ユーザのコンピュータ手段のユーザのディスプレイ上に前記生成された個人別推奨案を表示し、前記複数の表示された個人別推奨案の中から、リスク基準に従って、薬剤の副作用のリスクに関連する推奨案をユーザのディスプレイ上にGUIで視覚的にハイライトする。
【0045】
前記情報獲得手段と処理手段は、同一のコンピュータ・エンティティ又は、互いの接続された別個のコンピュータ・エンティティにより、実現される。
【0046】
前記処理手段と前記ウエブ・サーバーと前記ユーザのコンピュータとは、プログラム・インストラクションは1つ或いは複数のアルゴリズムを有し、前記アルゴリズムは、前記プロセッサにより実行可能なメモリに記憶された形態であり、これは、上記の機能を自動的に実行する。
【0047】
前記ユーザのコンピュータは、上記の機能を実行し、通信機能を有し、ディスプレイに接続されている又はそれを有する。前記ユーザのコンピュータの一例は、パソコン、ラップトップパソコン、PDA,タブレット、インテリジェント・ウオッチ、セット・ボックス、スマートTV,プログラム可能な電子機器、ネットワークPC、マイクロ・コンピュータ、メインレーム・コンピュータ・システム、ロボット、クラウド・コンピュータ等が挙げられる。
【0048】
前記情報獲得手段と処理手段とウエブ・サーバは、通信機能或いは他の資源(メモリ、バス等)を有する1つのコンピューティング・ユニット、関連する機器(ゲートウエイ、通信リンク、インターフェース、周辺機器)、作業負荷に応じ上記の機能を実行できる機器で実現可能である。
【0049】
特にウエブ・サーバの一例は、アッパチHTTPサーバ、IISウエブ・ホステイング・サーバ,SUN Java システム・ウエブ・サーバ、Jigsawサーバ等が挙げられる。
【0050】
ユーザのコンピュータとウエブ・サーバとの間に、あらゆる種類のクライアント−サーバ・アーキテクチャとコンピュータ環境(ローカル・コンピュータ環境、リモート・コンピュータ環境、クラウド・コンピュータ環境)を実現できる。様々なコンピューティング・エンティティを繋ぐ通信ネットワークも利用できる。
【0051】
本発明の一実施例においては、本発明のシステムはデータベースを更に有する。前記データベースは、前記複数の薬剤と前記遺伝子情報とを関連付ける前記所定の薬理遺伝学情報と、それに関連して予め蓄積されている複数の推奨案を記憶し、前記処理手段は、前記データベースにアクセスし、前記記憶されている所定の薬理遺伝学情報内の予め組み込まれている遺伝子情報を調べ上げて、前記個人別推奨案を生成し、そこから、予め組み込まれた遺伝子情報を生成する。
【0052】
本発明の一実施例においては、本発明のシステムはデータベースを更に有する。前記データベースは所定の薬理遺伝学情報を含み、前記所定の薬理遺伝学情報は記述情報を含み、前記記述情報は前記複数の薬剤の各薬剤と特定の遺伝子変異体の存否とを関連付け、またリスクにも関連し、前記処理手段は、前記データベースにアクセスし、前記個人別推奨案を以下のステップ
(G)前記記述情報の内の1つのみが、薬剤と前記遺伝子情報のそれぞれの遺伝子変異体とを関連付ける場合には、前記1つの記述情報のみを取り出し、前記薬剤に関する患者用の個人別推奨案を生成するステップと、
(H)前記記述情報の内の2つが、薬剤と前記遺伝子情報のそれぞれ複数の遺伝子変異体とを関連付ける場合には、前記複数の記述情報を取り出し、前記薬剤に関する患者用の個人別推奨案を生成するステップと、
を実行することにより、個人別推奨案を生成し、前記ステップ(H)は、前記取り出した複数の記述情報から、最高のリスクを有する記述情報を選択することにより、行う。
【0053】
本発明の第3の態様においては、本発明は薬剤の使用に関する個人別推奨案を提供する方法をコンピュータが実行するプログラム・インストラクションを記憶するコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に関し、この記憶媒体は、コンピュータが、以下のステップ
(A)SNP(single nucleotidepolymorphisms::単一ヌクレオチド多型症状)を含む患者に関する遺伝子情報を獲得するステップと、
前記遺伝子情報は、代謝(metabolism)に関連する遺伝子(gene)及び遺伝子変異体(genetic variant)に関する代謝関連遺伝子情報と、代謝に関連しない遺伝子及び遺伝子変異体に関する代謝無関連遺伝子情報とを含み、
(B)前記患者に対し個別の薬理遺伝学情報を生成するために、前記複数の薬剤に関し所定の薬理遺伝学情報と共に前記ステップ(A)で得られた遺伝子情報を処理するステップと、
(C)前記生成された個別の薬理遺伝学情報から、前記患者用に、複数の薬剤に関する複数の個人別推奨案を生成しユーザのディスプレイ上に表示するステップと、
(D)前記複数の表示された個人別推奨案の中から、リスク基準に従って、薬剤の副作用のリスクに関連する推奨案を視覚的にハイライトするステップと、
(E1)前記複数の個人別推奨案に関するコンテンツからダイナミック・ウエブページを生成するステップと、
(E2)前記ダイナミック・ウエブページからGUI(graphical user interface)を提供するステップと、
(F)前記GUIの手段により、前記ステップ(C)とステップ(D)を実行するステップと、
を実行し、前記個人別推奨案の少なくとも一部は、薬剤投与(drug dosage)に関連せず、薬理応答/効果又は副作用のいずれか又はもしくはその両方に関連する。
【0054】
本発明のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、本発明の上記機能の全ての動作が実行可能なプログラム・インストラクションを記憶する。本発明の一実施例においては、前記記憶媒体は非揮発性である。本発明の他の実施例においては、前記記憶媒体は揮発性である。
【0055】
実施例によっては、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、上記の機能を実行可能な複数のコンピュータ・ユニットの間に分散配置される記憶媒体で実現できる。その一例は、前記処理手段と前記ウエブ・サーバーと前記ユーザのコンピュータからなる本発明のシステムの機能を実行できるコンピュータ・ユニットである。
【0056】
本発明の第4の態様は、ダイナミックなウエブ・ベースをコンピュータ補助で提供する方法に関し、この方法は、
(A)プロセッサとメモリを有する獲得手段で、SNP(single nucleotidepolymorphisms::単一ヌクレオチド多型症状)を含む患者に関する遺伝子情報を獲得するステップと、
前記遺伝子情報は、代謝(metabolism)に関連する遺伝子(gene)及び遺伝子変異体(genetic variant)に関する代謝関連遺伝子情報と、代謝に関連しない遺伝子及び遺伝子変異体に関する代謝無関連遺伝子情報とを含み、
(B)前記獲得手段が、前記患者に対し個別の薬理遺伝学情報を生成するために、前記複数の薬剤に関し所定の薬理遺伝学情報と共に前記ステップ(A)で得られた遺伝子情報を処理するステップと、
(C)前記生成された個別の薬理遺伝学情報から、前記患者用に、複数の薬剤に関する複数の個人別推奨案を生成しユーザのディスプレイ上に表示するステップと、
(D)前記プロセッサに接続されたウエブ・サーバー又は前記プロセッサ又はそれに含まれる処理手段により、
(D1)前記複数の個人別推奨案に関するコンテンツからダイナミック・ウエブページを生成するステップと、
(D2)前記ダイナミック・ウエブページからGUI(graphical user interface)を前記記処理手段接続されたユーザのコンピュータ手段に提供するステップと、
(E)前記ユーザのコンピュータ手段のユーザのディスプレイ上に前記生成された個人別推奨案を表示し、前記複数の表示された個人別推奨案の中から、リスク基準に従って、GUIにより薬剤の副作用のリスクに関連する推奨案をユーザのディスプレイ上に視覚的にハイライトするステップと、
を有し、
前記個人別推奨案の少なくとも一部は、薬剤投与(drug dosage)に関連せず、薬理応答/効果又は副作用のいずれか又はもしくはその両方に関連する。
【0057】
本発明の第1の態様の方法に関する実施例は第4の態様の方法でも有効である。
本発明の第5の態様は、ダイナミックなウエブ・ベースのシステムに関し、このシステムは、
(A)プロセッサとメモリを有する獲得手段と、前記獲得手段は、SNP(single nucleotidepolymorphisms::単一ヌクレオチド多型症状)を含む患者に関する遺伝子情報を獲得し、前記遺伝子情報は、代謝(metabolism)に関連する遺伝子(gene)及び遺伝子変異体(genetic variant)に関する代謝関連遺伝子情報と、代謝に関連しない遺伝子及び遺伝子変異体に関する代謝無関連遺伝子情報とを含み、
(B)プロセッサとメモリを有する処理手段と、前記処理手段は、複数の薬剤に関し前記患者に対し個別の薬理遺伝学情報を生成するために、前記プロセッサによりメモリに記憶されたプログラム・インストラクションにより、前記複数の薬剤に関し所定の薬理遺伝学情報と共に前記獲得手段で得られた遺伝子情報を処理し、
(C)ユーザのディスプレイに接続されたユーザのコンピュータと、
(D)ウエブ・サーバーと、前記ウエブ・サーバーは、前記処理手段に接続されるか、前記処理手段の一部を含むか或いは含まれるか、そして前記ユーザのコンピュータに接続され、前記複数の個別の薬理遺伝学情報に関するコンテンツにアクセスし、
を有し、
(D1)前記コンテンツから、ダイナミックなウエブページを生成し、
(D2)前記ダイナミックなウエブページから、前記ユーザのコンピュータにGUIを提供し、
前記ユーザのコンピュータとユーザのディスプレイは、GUIで、前記ユーザのコンピュータ手段のユーザのディスプレイ上に前記生成された個人別推奨案を表示し、前記複数の表示された個人別推奨案の中から、リスク基準に従って、薬剤の副作用のリスクに関連する推奨案をユーザのディスプレイ上にGUIで視覚的にハイライトし、
前記個人別推奨案の少なくとも一部は、薬剤投与(drug dosage)に関連せず、薬理応答/効果又は副作用のいずれか又はもしくはその両方に関連する。
【0058】
本発明の第2の態様の方法に関する実施例は第5の態様のシステムにも有効である。本発明の第6の態様は、ダイナミックなウエブページを生成するウエブ−ベースの方法をコンピュータが実行するプログラム・インストラクションを記憶するコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に関し、前記プログラム・インストラクションは、
(A)SNP(single nucleotidepolymorphisms::単一ヌクレオチド多型症状)を含む患者に関する遺伝子情報を獲得するステップと、
前記遺伝子情報は、代謝(metabolism)に関連する遺伝子(gene)及び遺伝子変異体(genetic variant)に関する代謝関連遺伝子情報と、代謝に関連しない遺伝子及び遺伝子変異体に関する代謝無関連遺伝子情報とを含み、
(B)前記患者に対し個別の薬理遺伝学情報と、前記個別の薬理遺伝学情報薬剤から複数の薬剤に関し複数の個人別推奨案を生成するために、前記複数の薬剤に関し所定の薬理遺伝学情報と共に前記ステップ(A)で得られた遺伝子情報を処理するステップと、
(C)前記複数の個人別推奨案に関するコンテンツからダイナミック・ウエブページを生成するステップと、
(D)前記ダイナミック・ウエブページからGUI(graphical user interface)を提供するステップと、
(E)前記患者用に前記複数の個人別推奨案を表示するステップと、
(F)前記複数の表示された個人別推奨案の中から、リスク基準に従って、薬剤の副作用のリスクに関連する推奨案をユーザのディスプレイ上にGUIで視覚的にハイライトするステップと
を実行し、前記個人別推奨案の少なくとも一部は、薬剤投与(drug dosage)に関連せず、薬理応答/効果又は副作用のいずれか又はもしくはその両方に関連する。