特許第6596532号(P6596532)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6596532
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】浸水検知モジュール
(51)【国際特許分類】
   G01M 3/38 20060101AFI20191010BHJP
【FI】
   G01M3/38 B
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-67157(P2018-67157)
(22)【出願日】2018年3月30日
(65)【公開番号】特開2019-178912(P2019-178912A)
(43)【公開日】2019年10月17日
【審査請求日】2018年3月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】399040405
【氏名又は名称】東日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】神保 伸二
(72)【発明者】
【氏名】植原 琢斗
【審査官】 萩田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】 特許第3824916(JP,B2)
【文献】 特開2004−144570(JP,A)
【文献】 特許第3024264(JP,B2)
【文献】 実開昭59−191837(JP,U)
【文献】 国際公開第2018/050057(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 3/00 − 3/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロージャ内の浸水を検知するための浸水検知モジュールであって、
水を侵入させるための開口部を有し、保守用光心線を内部に通すケースと、
浸水に伴って浮き上がり、前記保守用光心線に曲げ損失を与える損失付与手段と、を備え、
前記損失付与手段は、
支点を前記ケースに固定し、前記支点を中心に回転可能な回転部と、
前記回転部に取り付けられた水に浮く浮きと、
前記回転部に取り付けられ、前記浮きと連動して動き、前記保守用光心線に曲げ損失を与える曲げ部と、
前記回転部の前記浮きおよび前記曲げ部を取り付けてない他端に対応する位置に、上下可動に配置された磁石と、を備える
ことを特徴とする浸水検知モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ケーブル接続点に設けられたクロージャ内への浸水を検知する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、光アクセスサービスの拡大に伴い、光ケーブルの設備量が増加している。光ケーブルの接続部が長時間浸水すると、光損失の増加など、故障の原因となる。地下に配設された光ケーブルの保守のために、接続点の浸水の有無を監視する必要がある。
【0003】
光ケーブルの接続点に設けられたクロージャ内への浸水を検知するため、クロージャ内の保守用心線に浸水検知モジュールを設置する(例えば非特許文献1)。
【0004】
クロージャ内に浸水が発生すると、浸水検知モジュール内の膨張材が水に反応して膨張し、保守用心線が圧迫されて曲げが加えられる。管理者は、OTDR(Optical Time Domain Reflectometer)を使って、定期的に曲げ損失の有無を測定することで、各接続点の浸水を検知できる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】“浸水検知モジュール”、[online]、住電オプコム株式会社、[平成30年3月1日検索]、インターネット〈 URL:http://www.opcom.co.jp/product/hikarisystem/passive/shinsui-module/〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の浸水検知モジュールは、使用後(浸水後)は取り替えが必要である。浸水検知モジュールを交換する場合は、クロージャをオープンして作業する必要があるため、取替え作業に時間を要するという問題があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、再利用可能で復旧が容易な浸水検知モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る浸水検知モジュールは、
クロージャ内の浸水を検知するための浸水検知モジュールであって、水を侵入させるための開口部を有し、保守用光心線を内部に通すケースと、浸水に伴って浮き上がり、前記保守用光心線に曲げ損失を与える損失付与手段と、を備え、前記損失付与手段は、支点を前記ケースに固定し、前記支点を中心に回転可能な回転部と、前記回転部に取り付けられた水に浮く浮きと、前記回転部に取り付けられ、前記浮きと連動して動き、前記保守用光心線に曲げ損失を与える曲げ部と、前記回転部の前記浮きおよび前記曲げ部を取り付けてない他端に対応する位置に、上下可動に配置された磁石と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、再利用可能で復旧が容易な浸水検知モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】クロージャ内に浸水検知モジュールを配置した様子を示す図である。
図2】本実施形態の浸水検知モジュールの構成を示す平面模式図である。
図3図2の浸水検知モジュールが浸水したときの様子を示す平面模式図である。
図4図2,3の曲げ部に磁石を取り付けた浸水検知モジュールの構成を示す平面模式図である。
図5】第1の実施の形態の変形例1の浸水検知モジュールの構成を示す平面模式図である。
図6】第1の実施の形態の変形例2の浸水検知モジュールの構成を示す平面模式図である。
図7図6の浸水検知モジュールの構造を示す断面模式図である。
図8】第2の実施の形態の浸水検知モジュールの構成を示す模式図である。
図9図8の浸水検知モジュールの構造を示す断面模式図である。
図10】縦型クロージャ内に浸水検知モジュールを配置した様子を示す図である。
図11】第2の実施の形態の変形例の浸水検知モジュールの構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0015】
[第1の実施の形態]
図1は、クロージャ内に浸水検知モジュールを配置した様子を示す図である。クロージャ100は、地下に敷設されているケーブル200の接続点に設けられる。クロージャ100は気密性が高く、クロージャ100が設けられた地下設備が水没してもクロージャ100内に水が侵入しにくい設計となっている。クロージャ100内に水が侵入したことを早期発見するために、浸水検知モジュール1をクロージャ100内の底部付近に設置する。
【0016】
図2は、第1の実施の形態の浸水検知モジュール1の構成を示す平面模式図である。図3は、図2の浸水検知モジュール1が浸水したときの様子を示す平面模式図である。
【0017】
浸水検知モジュール1は、通信用とは別の保守用の若番光心線201と老番光心線202に取り付けられる。若番光心線201と老番光心線202は光心線固定部20により固定されて、ケース10内を通される。より具体的には、若番光心線201は2つの心線ガイド21を通って配置され、老番光心線202は心線ガイド21を通さず、例えばケース10内の外周近くを通される。
【0018】
浸水検知モジュール1は、ケース10内に浮き子11および浮き子11と連動して動く曲げ部12を有する。図示していないが、ケース10は、ケース10内に水を流入させるための開口部を備える。クロージャ100内に侵入した水は、開口部からケース10内に侵入する。ケース10の材料として樹脂を用いることができるが、これに限定するものではない。
【0019】
浮き子11と曲げ部12は回転部13に取り付けられる。回転部13は支点14を中心に回転可能にケース10に固定される。浮き子11は、ケース10内に水が侵入した場合に浮き上がるように、発泡スチロールなどの水に浮く材料で構成する。曲げ部12は、浮き子11と連動して動き、ケース10内に水が侵入していないときは若番光心線201に接触せず、ケース10内に水が侵入したときに心線ガイド21間の若番光心線201を押し曲げて曲げ損失を与える。具体的には、ケース10内に水が侵入すると、浮き子11が浮き上がり、浮き子11の動きに連動して回転部13が支点14を中心に回転する。曲げ部12は、回転部13の回転に合わせて上方へ移動し、心線ガイド21間の若番光心線201を押し曲げて曲げ損失を与える。曲げ部12の形状は軸状であるがこの形状に限定するものではなく、若番光心線201に曲げ損失を与えられる形状であればよい。なお、心線ガイド21を通していない老番光心線202は、浸水時にも曲げ損失が与えられない。
【0020】
浸水時、曲げ部12が若番光心線201に与えた曲げ損失をOTDRにより検出することで、浸水したクロージャ100を検知できる。
【0021】
浮き子11から見て支点14の反対側の回転部13の下側に支え軸15が取り付けられる。支え軸15の下側に所定の範囲内で上下に可動な磁石16が配置される。図3に示すように、浸水時に、クロージャ100の外部の底に、磁石16の下面と同じ磁極の磁石30を近づけると、ケース10内の磁石16が反発して上に動き、支え軸15が磁石16に押されて回転部13が浸水時とは逆方向に回転する。その結果、曲げ部12が下がり、一時的に若番光心線201の押し曲げを解除できる。例えば、複数のクロージャ100で浸水が発生している場合に、上流のクロージャ100の浸水検知モジュール1で与えた曲げ損失を一時的に解除することで、下流のクロージャ100の浸水検知モジュール1の曲げ損失を検出できる。
【0022】
復旧時、クロージャ100内から排水されると、ケース10内の水も無くなり、浮き子11が下がる。浮き子11の動きに連動して回転部13が浸水時とは逆方向に回転する。曲げ部12は、回転部13の回転に合わせて下方へ移動し、浸水発生前の通常状態に戻る。排水されると浸水検知モジュール1は通常状態に戻り再利用できるので、クロージャ100を補修後、浸水した浸水検知モジュール1を新たなものに取り替える必要がない。
【0023】
図2,3の浸水検知モジュール1の浮き子11は、浸水状況によっては水面で上下に動き、若番光心線201に適切な曲げ損失を与えられないことが考えられる。そこで、図4に示す浸水検知モジュール1は、図2,3の浸水検知モジュール1に対して、曲げ部12の先端と曲げ部12の受け側のそれぞれに磁石17,18を配置した。
【0024】
浸水時、曲げ部12が上方に移動すると磁石17,18が互いに引き合い、若番光心線201を挟んで吸着する。そのため、浮き子11が水面で上下に動きにくくなり、確実に若番光心線201に曲げ損失を与えられるようになる。磁石17,18の形状は、適切な曲げ損失を与えることができる形状にする。
【0025】
曲げ部12の先端が磁石18に引き寄せられればよいので、磁石17,18のどちらかを鉄などの磁石にくっつく材料としてもよい。
【0026】
(第1の実施の形態の変形例1)
図5は、第1の実施の形態の変形例1の浸水検知モジュール1の構成を示す平面模式図である。
【0027】
変形例1の浸水検知モジュール1は、回転部13を備えていない点で図2〜4の浸水検知モジュール1と異なる。変形例1の浸水検知モジュール1は、浮き子11の上面に曲げ部12を取り付けた。
【0028】
ケース10は、図2〜4の浸水検知モジュール1と同様のものを利用できる。若番光心線201および老番光心線202への取り付け方も図2〜4の浸水検知モジュール1と同様に、若番光心線201は2つの心線ガイド21を通して配置し、老番光心線202は心線ガイド21を通さず、例えばケース10内の外周近くに配置する。
【0029】
浮き子11は、上下のみに可動で、左右には動かないように配置する。例えば、ケース10内面に浮き子11の左右への動きを制限するガイドを設けても良い。
【0030】
曲げ部12を磁石とし、図4と同様に、曲げ部12の受け側に磁石18を配置した。浸水時、曲げ部12が上昇すると磁石18に引き寄せられ、若番光心線201を挟む。曲げ部12および磁石18の形状は、心線ガイド21間の若番光心線201に適切な曲げ損失を与えられる形状とする。
【0031】
復旧時、曲げ部12の重みにより、浮き子11が下にさがり、若番光心線201の曲げが復旧する。なお、ケース10の開口部から浮き子11を手動で下げられるようにしてもよい。
【0032】
(第1の実施の形態の変形例2)
図6は、第1の実施の形態の変形例2の浸水検知モジュール1の構成を示す斜視模式図であり、図7は、その断面の構造を示す断面模式図である。
【0033】
変形例2の浸水検知モジュール1も浮き子11の動きに連動して曲げ部12が動き、若番光心線201を押し曲げで曲げ損失を与える点で、図2〜5の浸水検知モジュール1と同様である。
【0034】
変形例2のケース10は、側面の一部に平らな平面を備える円柱状である。浸水検知モジュール1は、平面を下に向けてクロージャ100内に配置する。図示していないが、ケース10は、ケース10内に水を流入させるための開口部を備える。
【0035】
図2〜5と同様に、若番光心線201は2つの心線ガイド21を通って配置され、老番光心線202は心線ガイドを通さず、曲げ部12に押し曲げられない位置に配置される。
【0036】
ケース10の中心線に沿って、軸回りに回転可能な回転軸19が配置される。
【0037】
浮き子11および曲げ部12は回転軸19に固定される。具体的には、図6に示すように、ケース10の両端側に一つずつの浮き子11が配置され、2つの浮き子11の間に曲げ部12が配置される。浮き子11は軸回りに回転移動し、浮き子11の移動に伴って回転軸19が回転し、さらに曲げ部12も軸回りに回転移動する。
【0038】
浮き子11は、半円柱形状であり、浮き子11の中心からずらした位置が回転軸19に固定される。水位が上昇した場合、浮き子11は図7の矢印に示す方向に回転する。浮き子11の形状および固定位置は、これに限定するものではなく、浮き子11の回転方向を一定方向に制御できるものであればよい。
【0039】
曲げ部12は、回転軸19に固定された軸である。曲げ部12の形状はこれに限定するものではなく、若番光心線201に適切な曲げ損失を与えることができる形状であればよい。図4の浸水検知モジュール1のように、曲げ部12および曲げ部12の受け側に磁石を配置してもよい。
【0040】
浸水時、浮き子11の回転に応じて曲げ部12も軸回りに回転し、若番光心線201を押し曲げて曲げ損失を与える。曲げ部12は、図7の横方向から若番光心線201を押し曲げる。
【0041】
復旧時、浮き子11および曲げ部12の重みにより、回転軸19が浸水時とは逆方向に回転し、曲げ部12による若番光心線201の押し曲げが解除されて、浸水発生前の通常状態に戻る。
【0042】
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態の浸水検知モジュールは、浮き子11と連動して動く曲げ部12が若番光心線201に曲げ損失を与えていたが、第2の実施の形態の浸水検知モジュールは、曲げ部12を備えず、浮き子11が若番光心線201に曲げ損失を与える。
【0043】
図8は、第2の実施の形態の浸水検知モジュール1の構成を示す模式図である。図9は、その断面の構造を示す断面模式図である。
【0044】
図8,9のケース10は円柱状である。浸水検知モジュール1の上下は気にせずに、クロージャ100内に水平に設置すればよく、クロージャ内の広範囲の位置で使用可能である。図示していないが、ケース10は、ケース10内に水を流入させるための開口部を備える。
【0045】
若番光心線201は、ケース10の中心軸に沿って、2つの心線ガイド21を通って配置される。老番光心線202は心線ガイド21を通さず、例えばケース10内の外周近くに配置される。
【0046】
浮き子11は、円柱形状であり、中心に若番光心線201を通すための貫通孔を備える。浮き子11は、心線ガイド21の間の若番光心線201に取り付けられる。浮き子11は、側面から貫通孔にかけてつながる切れ目を備えて、その切れ目から若番光心線201を入れて貫通孔を通してもよい。
【0047】
浸水時、浮き子11が浮き上がるのに応じて、浮き子11に通された若番光心線201が持ち上げられる。これにより、若番光心線201が押し曲げられて曲げ損失が与えられる。
【0048】
復旧時、若番光心線201の張力により浮き子11が元の位置に戻されて、浸水発生前の通常状態に戻る。
【0049】
(第2の実施の形態の変形例)
図10は、縦型クロージャ内に浸水検知モジュールを配置した様子を示す図である。図10のクロージャ100は、縦に配置する円柱状のクロージャである。縦型のクロージャ100には、縦に配置可能な第2の実施の形態の変形例の浸水検知モジュール1を配置できる。
【0050】
図11は、第2の実施の形態の変形例の浸水検知モジュール1の構成を示す平面模式図である。
【0051】
図11の浸水検知モジュール1は円柱状である。クロージャ100内に円柱を立てた状態で浸水検知モジュール1を配置する。
【0052】
浸水検知モジュール1は、縦方向に延びる若番光心線201と老番光心線202に取り付けられる。若番光心線201と老番光心線202は、浸水検知モジュール1の上面と下面の光心線固定部20により固定されて、ケース10内を通される。
【0053】
若番光心線201は、浮き子11の中心を通され、浮き子11に固定される。また、若番光心線201は、浮き子11の上の光心線固定部20に固定される。
【0054】
浮き子11は、円柱形状であり、ケース10内に水が侵入したときに浮き上がる。若番光心線201は浮き子11と浮き子11の上の光心線固定部20に固定されている。浸水時、浮き子11が浮き上がると、若番光心線201は、光心線固定部20と浮き子11の間が押し曲げられて曲げ損失が与えられる。
【0055】
浸水していないときは、浮き子11は下に位置するので、浮き子11より下に若番光心線201の余長ができる。この余長部分に曲げ損失を与えないように、浮き子11が下がり過ぎないようなストッパーを設けてもよい。
【0056】
以上説明したように、本実施の形態によれば、保守用の若番光心線201を心線ガイド21を通して光心線固定部20でケース10に固定し、ケース10内に水が侵入した場合に浮き上がる浮き子11と心線ガイド21の間の若番光心線201を押し曲げて曲げ損失を与える曲げ部12とを支点14を中心に回転可能な回転部13に配置することで、ケース10内に水が侵入すると浮き子11が浮き上がり、浮き子11に連動して曲げ部12が上方へ移動し、若番光心線201に曲げ損失を与え、クロージャ100から排水後は、浮き子11と曲げ部12が下がり、侵入発生前の通常状態に戻るので、浸水検知モジュール1が再利用できる。
【0057】
本実施の形態によれば、回転部13の浮き子11と曲げ部12を配置した反対側の端に対応する位置に、上下可動に磁石16を配置することで、クロージャ100の外側から磁石16と同じ磁極の磁石30を近づけると、磁石16が反発して上方へ動き、回転部13を浸水時とは逆方向に回転させて曲げ部12を下げることができるので、一時的に若番光心線201の押し曲げを解除できる。
【0058】
本実施の形態によれば、曲げ部12の先端と曲げ部12の受け側に磁石17,18を備えることで、浸水時、曲げ部12が上方に移動すると磁石17,18が互いに引き合い、若番光心線201を挟んで吸着するので、確実に若番光心線201に曲げ損失を与えることができる。
【符号の説明】
【0059】
1…浸水検知モジュール
10…ケース
11…浮き子
12…曲げ部
13…回転部
14…支点
15…軸
16,17,18…磁石
19…回転軸
20…光心線固定部
21…心線ガイド
201…若番光心線
202…老番光心線
100…クロージャ
200…ケーブル
30…磁石
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11