特許第6596558号(P6596558)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6596558
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】電力変換装置及び電力変換システム
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/12 20060101AFI20191010BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20191010BHJP
【FI】
   H02M7/12 H
   H02M7/12 W
   H02M7/48 M
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-200183(P2018-200183)
(22)【出願日】2018年10月24日
(62)【分割の表示】特願2015-35176(P2015-35176)の分割
【原出願日】2015年2月25日
(65)【公開番号】特開2019-13148(P2019-13148A)
(43)【公開日】2019年1月24日
【審査請求日】2018年11月8日
(31)【優先権主張番号】特願2014-128019(P2014-128019)
(32)【優先日】2014年6月23日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】505461072
【氏名又は名称】東芝キヤリア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】梁瀬 裕行
(72)【発明者】
【氏名】久保田 洋平
(72)【発明者】
【氏名】石田 圭一
(72)【発明者】
【氏名】温品 治信
【審査官】 麻生 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】 特開平8−322256(JP,A)
【文献】 特開2008−259343(JP,A)
【文献】 特開2001−314084(JP,A)
【文献】 特開平2−7871(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/00−3/44
H02M 7/00−11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源の電圧を直流変換するとともにスイッチングによる昇圧機能を有するコンバータと、
前記コンバータの出力電圧を交流変換するインバータと、
前記交流電源と前記コンバータとの間の電源ラインに接続されたノイズフィルタと、
前記コンバータへの入力電圧を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出電圧が設定値以上の場合に前記コンバータのスイッチングを停止し、その後、前記コンバータのスイッチングの再開に際し、その開始タイミングを前記検出手段の検出電圧のピーク値またはピーク値付近に合わせる制御手段と、
を備えることを特徴とする電力変換装置。
【請求項2】
前記交流電源は、三相交流電源であり、
前記ノイズフィルタは、前記三相交流電源と前記コンバータとの間の各相電源ラインの相互間に接続された3つの線間コンデンサであり、
前記検出手段は、前記各相電源ラインのいずれか1つと前記コンバータの負側出力との間の電圧を検出する、
ことを特徴とする請求項記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記コンバータのスイッチングの開始に際し、その開始タイミングを前記検出手段が検出する相電圧のピーク値の直前とした、
ことを特徴とする請求項記載の電力変換装置。
【請求項4】
請求項記載の電力変換装置を複数備えこれら電力変換装置を制御するシステム制御部を備えた電力変換システムであって、
前記システム制御部は、
前記各電力変換装置の運転台数の増加に際し、運転中の前記各電力変換装置におけるコンバータのスイッチング周波数が第1および第2スイッチング周波数の混在である場合、その第2スイッチング周波数を予め第1スイッチング周波数に切換え、
前記各電力変換装置の運転台数の減少に際し、運転中の前記各電力変換装置におけるコンバータのスイッチング周波数が第1スイッチング周波数である場合、その第1スイッチング周波数を第2スイッチング周波数に切換える、
ことを特徴とする電力変換システム。
【請求項5】
前記各電力変換装置の制御手段は、前記コンバータのスイッチングを第1スイッチング周波数で開始し、この開始後、前記検出手段の検出電圧が前記設定値以上の場合に前記コンバータのスイッチングを一旦停止しそのスイッチングを第2スイッチング周波数(>第1スイッチング周波数)で再開し、この再開後、前記検出手段の検出電圧が前記設定値以上となる毎に前記コンバータのスイッチングを一旦停止しそのスイッチングを停止前と異なる第1または第2スイッチング周波数で再開する、
前記システム制御部は、前記各電力変換装置の運転台数を負荷に応じて制御する、
ことを特徴とする請求項記載の電力変換システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、交流電源の電圧を直流変換しその直流電圧を所定周波数の交流電圧に変換する電力変換装置、およびその電力変換装置を複数備えた電力変換システムに関する。
【背景技術】
【0002】
交流電源の電圧を直流変換するコンバータ、このコンバータの出力端に接続された平滑コンデンサ、この平滑コンデンサの電圧を所定周波数の交流電圧に変換するインバータを備え、インバータの出力を負荷たとえばモータの駆動電力として出力する電力変換装置が知られている。
【0003】
リアクタ、ダイオード、スイッチング素子を有するPWMコンバータを用いた電力変換装置の場合、PWMコンバータのスイッチングに伴うノイズが電源電圧に重畳し、重畳したノイズが同じ交流電源に接続されている他の電気機器に伝わってその電気機器の運転に悪影響を与える可能性がある。その対策として、交流電源とPWMコンバータとの間の電源ラインに、ノイズフィルタが接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−221858号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
交流電源と電力変換装置との間の電源ラインには電源ラインインピーダンスが存在し、その電源ラインインピーダンスのインダクタ成分、上記ノイズフィルタのコンデンサ、PWMコンバータのリアクタにより共振回路が形成される。この共振回路は、電源ラインインピーダンスのインダクタンス、コンデンサの容量、リアクタのインダクタンスによって定まる共振周波数を有する。
【0006】
ただし、電源ラインインピーダンスは、電源側の状況により定まるもので、固定ではない。さらに、電源も商用電源であったり、自家発電電源やその組み合わせ等の種々のケースがある。このため、場合によっては、共振回路の共振周波数がPWMコンバータのスイッチング周波数に接近することがある。この場合、PWMコンバータへの入力電圧、すなわち電源電圧、が大きく振動して異常上昇する。この入力電圧の異常上昇は、当該電力変換装置の電気部品を破壊する可能性がある。同じ交流電源に接続されている他の機器の電気部品を破壊する可能性もある。
【0007】
本発明の実施形態の目的は、入力電圧の異常上昇を回避できる電力変換装置および電力変換システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の電力変換装置は、交流電源の電圧を直流変換するとともにスイッチングによる昇圧機能を有するコンバータと、このコンバータの出力電圧を交流変換するインバータと、交流電源とコンバータとの間の電源ラインに接続されたノイズフィルタと、コンバータへの入力電圧を検出する検出手段と、この検出手段の検出電圧が設定値以上の場合にコンバータのスイッチングを停止し、その後、前記コンバータのスイッチングの再開に際し、その開始タイミングを前記検出手段の検出電圧のピーク値またはピーク値付近に合わせる制御手段と、を備える。
【0009】
請求項の電力変換システムは、請求項記載の電力変換装置を複数備え、これら電力変換装置を制御するシステム制御部を備える。システム制御部は、各電力変換装置の運転台数の増加に際し、運転中の各電力変換装置におけるコンバータのスイッチング周波数が第1および第2スイッチング周波数の混在である場合、その第2スイッチング周波数を予め第1スイッチング周波数に切換える。さらに、システム制御部は、各電力変換装置の運転台数の減少に際し、運転中の各電力変換装置におけるコンバータのスイッチング周波数が第1スイッチング周波数である場合、その第1スイッチング周波数を第2スイッチング周波数に切換える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態の構成を示すブロック図。
図2】第1および第2実施形態におけるPWMコンバータのスイッチング用のキャリア信号およびPWM信号を示す図。
図3】第1および第2実施形態の異常時の入力電流、線間電圧、R相入力電圧を示す図。
図4】第1および第2実施形態における共振回路の周波数特性を示す図。
図5】第1実施形態の制御を示すフローチャート。
図6】第1および第2実施形態の正常時の入力電流、線間電圧、R相入力電圧を示す図。
図7】第2実施形態の構成を示すブロック図。
図8】第2実施形態におけるシステム制御部の制御を示すフローチャート。
図9】第2実施形態における各電力変換装置の制御を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[1]第1実施形態
以下、第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、商用の三相交流電源1にブレーカ3を介して電力変換装置100のコンバータいわゆるPWMコンバータ20が接続され、そのPWMコンバータ20の出力端に平滑コンデンサ5が接続される。そして、平滑コンデンサ5にインバータ50が接続され、そのインバータ50の出力端に負荷たとえばブラシレスDCモータ6の相巻線Lu,Lv,Lwが接続される。ブラシレスDCモータ6は例えば圧縮機を駆動する。
【0012】
PWMコンバータ20は、リアクタ21,22,23、これらリアクタ21,22,23を介した入力電圧を受けるダイオード31a〜36aのブリッジ回路、これらダイオード31a〜36aに並列接続されたスイッチング素子たとえばMOSFET31〜36を備え、ダイオード31a〜36aによる整流(直流変換)作用を有するとともに、MOSFET31〜36のオン,オフスイッチングによる昇圧・高調波抑制・力率改善等の機能を有する。例えば、100Vの交流電圧を300Vの直流電圧に変換することができる。
【0013】
ダイオード31a〜36aのブリッジ回路は、ダイオード31a,32aの直列回路、ダイオード33a,34aの直列回路、ダイオード35a,36aの直列回路により構成される。ダイオード31a,32aの相互接続点がR相電源ライン(第1電源ライン)4rに接続され、ダイオード33a,34aの相互接続点がS相電源ライン(第2電源ライン)4sに接続され、ダイオード35a,36aの相互接続点がT相電源ライン(第3電源ライン)4tに接続される。なお、ダイオード31a〜36aは、MOSFET31〜36の寄生ダイオードである。
【0014】
インバータ50は、MOSFET51,52を直列接続し、そのMOSFET51,52の相互接続点がブラシレスDCモータ6の相巻線Luに接続されるU相直列回路、MOSFET53,54を直列接続しそのMOSFET53,54の相互接続点がブラシレスDCモータ6の相巻線Lvに接続されるV相直列回路、MOSFET55,56を直列接続しそのMOSFET55,56の相互接続点がブラシレスDCモータ6の相巻線Lwに接続されるW相直列回路を含み、平滑コンデンサ5の電圧を各MOSFETのスイッチングにより所定周波数の三相交流電圧に変換し各MOSFETの相互接続点から出力する。なお、MOSFET51〜56は、寄生ダイオード51a〜56aを有する。インバータ50とPWMコンバータ20の各MOSFETは、素子構成や定格が同じであるため、同一の素子を使用することもできる。
【0015】
ブラシレスDCモータ6は、星形結線された3つの相巻線Lu,Lv,Lwを有する固定子、および永久磁石を有する回転子により構成される。相巻線Lu,Lv,Lwに電流が流れることにより生じる磁界と永久磁石が作る磁界との相互作用により、回転子が回転する。
【0016】
インバータ50の出力端とブラシレスDCモータ6との間の通電路に出力電流(相巻線電流)検知用の電流センサ61,62,63が取付けられ、この電流センサ61,62,63の検知結果が制御部70に供給される。
【0017】
一方、ブレーカ3からPWMコンバータ20にかけての電源ライン4r,4s,4tの相互間に、ノイズフィルタとして線間コンデンサCrs,Cst,Ctrがそれぞれ接続される。線間コンデンサCrs,Cst,Ctrは、PWMコンバータ20のスイッチングに伴って電源ライン4r,4s,4t上の電源電圧に重畳するノイズを除去する。
【0018】
電源ライン4r,4s,4tのいずれか1つ例えばR相電源ライン4rと平滑コンデンサ5の負側端子との間に、電圧検出部(検出手段)7が接続される。電圧検出部7は、平滑コンデンサ5の負側端子の電位を基準とするR相入力電圧Vrnを検出する。この検出結果が制御部70に供給される。電力変換装置100は、インバータ50、PWMコンバータ20、各種センサ及び制御部70で構成されている。
【0019】
なお、三相交流電源1とブレーカ3との間の電源ライン4r,4s,4tに、電源ラインインピーダンス2r,2s,2tが存在する。
【0020】
制御部70は、各種の制御動作がプログラミングされたマイクロコンピュータを備え、その主要な機能として次の(1)(2)の手段を有する。
(1)PWMコンバータ20のスイッチング時に電圧検出部7の検出電圧Vrnが設定値V1以上に上昇した場合、PWMコンバータ20のスイッチングを一旦停止し、停止前と異なるスイッチング周波数でPWMコンバータ20のスイッチングを再開する第1制御手段。
【0021】
(2)PWMコンバータ20のスイッチングの開始(再開含む)に際し、その開始タイミングを電圧検出部7の検出電圧Vrnのピーク値またはピーク値付近に合せる第2制御手段。
【0022】
なお、上記(1)の第1制御手段は、具体的には、電力変換装置100の起動時、PWMコンバータ20のスイッチングを第1スイッチング周波数f1(=9.0KHz)で開始し、この開始後、電圧検出部7の検出電圧Vrnが設定値V1以上の場合にPWMコンバータ20のスイッチングを一旦停止しそのスイッチングを第2スイッチング周波数f2(=13.0KHz)で再開し、この再開後、電圧検出部7の検出電圧Vrnが設定値V1以上となる毎にPWMコンバータ20のスイッチングを一旦停止しそのスイッチングを停止前と異なる第1スイッチング周波数f1または第2スイッチング周波数f2で再開する。
【0023】
つぎに、動作を説明する。PWMコンバータ20の駆動時、制御部70は、図2に示すように、キャリア信号(三角波信号)Eoを正弦波信号Eu,Ev,Ewでパルス幅変調(PWM;キャリア信号Eoと正弦波信号Eu,Ev,Ewとを電圧比較)することによりPWM信号Du,Dv,Dwを生成し、生成したPWM信号Du,Dv,DwによりPWMコンバータ20のMOSFET31〜36をオン,オフ駆動する。これは、3つの相のMOSFETを共にスイッチングする3相スイッチングモードのオン,オフ駆動であり、高調波電流を抑制できるとともに、昇圧作用が得られる。
【0024】
キャリア信号Eoとして周波数9.0KHzのキャリア信号Eo1および周波数13.0KHzのキャリア信号Eo2の2種類が用意されており、そのキャリア信号Eo1,Eo2を生成するためのデータが制御部70の内部メモリに格納されている。制御部70は、内部メモリのデータに基づき、キャリア信号Eo1,Eo2のいずれか一方を選択的に生成する。キャリア信号Eo1を生成した場合、スイッチング周波数が第1スイッチング周波数f1である9.0KHzとなる。キャリア信号Eo2を生成した場合、スイッチング周波数が第2スイッチング周波数である13.0KHzとなる。
【0025】
PWMコンバータ20の起動時、制御部70は、キャリア信号Eo1を生成してPWMコンバータ20のスイッチング周波数を低い方の9.0KHz(第1スイッチング周波数)に設定する。13.0KHz(第2スイッチング周波数)でスイッチングするよりも、9.0KHz(第1スイッチング周波数)でスイッチングするほうが、PWMコンバータ20のスイッチング損失が少ない。
【0026】
正弦波信号Eu,Ev,Ewは、三相交流電源1のR相電圧Vu,S相電圧Vv,T相電圧Vwの周期に同期するもので、入力電流の検知に基づいて制御部70が生成する。この正弦波信号Eu,Ev,Ewの電圧レベルを調整することにより、3相スイッチングモードのほかに2相スイッチングモードおよび1相スイッチングモードの設定も可能である。2相スイッチングモードは、3相スイッチングモードと同じく、高調波電流を抑制できるとともに、昇圧作用が得られる。1相スイッチングモードの場合、ほぼ昇圧はなしで、電源力率が向上できる。
【0027】
一方、電源ライン4r,4s,4tに存在する電源ラインインピーダンス2r,2s,2tのインダクタ成分、線間コンデンサCrs,Cst,Ctr、およびPWMコンバータ20のリアクタ21,22,23により、共振回路が形成される。この共振回路の共振周波数foは、電源ラインインピーダンス2rのインダクタンスをL1、線間コンデンサCrsの容量をC1、リアクタ21のインダクタンスをL2としたとき、下式により表わされる。
【数1】
【0028】
前述のとおり、電力変換装置100が接続される電源の状況が、多岐にわたるため、電源ラインインピーダンス2r,2s,2tは、固定ではなく、様々な値をとる。このため、場合によって共振周波数foが異なり、PWMコンバータ20のスイッチング周波数に接近することがある。この場合、図3に示すように、PWMコンバータ20への入力電流Ir,Is,Itに高周波が重畳し、それに伴い、線間コンデンサCrs,Cst,Ctrのそれぞれ両端電圧である線間電圧(PWMコンバータ20への入力電圧)Vrs,Vst,Vtrが大きく振動して異常上昇する。線間電圧Vrs,Vst,Vtrの定格値が例えば200Vの場合、異常上昇のピーク値は400Vにも達する。
【0029】
この線間電圧Vrs,Vst,Vtrの大きな振動は、平滑コンデンサ5の負側端子の電位を基準とするR相入力電圧Vrn,S相入力電圧Vsn,V相入力電圧Vtnの大きな振動となって現われる。なお、図3では線間電圧VrsおよびR相入力電圧Vrnのみを代表的に示している。
【0030】
共振周波数foが7.5KHzである共振回路の周波数特性を図4に示す。7.5KHzを含む周波数領域5.5KHz〜9.2KHzにおいて、共振回路の電圧が0dB以上となる。線間電圧Vrs,Vst,Vtrの大きな振動を回避するためには、PWMコンバータ20のスイッチング周波数を上記周波数領域5.5KHz〜9.2KHzから外す必要がある。スイッチング周波数が、この周波数領域を外れると、共振回路の電圧が0dB未満となるため、共振は発生せず、線間電圧Vrs,Vst,Vtrが振動することはない。
【0031】
そこで、制御部70は、図5のフローチャートに示す制御を実行する。
PWMコンバータ20のスイッチング動作時(ステップS1のYES)、制御部70は、電圧検出部7で検出されるR相入力電圧Vrnと設定値V1とを比較する(ステップS2)。設定値V1は、共振によるR相入力電圧Vrnの大きな振動を捕らえるための閾値である。
【0032】
R相入力電圧Vrnが設定値V1以上の場合(ステップS2のYES)、制御部70は、PWMコンバータ20のスイッチングを一旦停止する(ステップS3)。この一旦停止により、線間電圧Vrs,Vst,Vtrの大きな振動および異常上昇を回避することができる。
【0033】
PWMコンバータ20のスイッチングを一旦停止しても、PWMコンバータ20はダイオード31a〜36aによる全波整流を続けるので、インバータ50の駆動によるブラシレスDCモータ6の運転を続けることができる。
【0034】
一旦停止後、制御部70は、PWM信号Du,Dv,Dwを生成するためのキャリア信号Eoを、それまでの9.0KHzのキャリア信号Eo1から、13.0KHzのキャリア信号Eo2に切換える(ステップS4)。この切換え後、制御部70は、PWMコンバータ20のスイッチングを再開する(ステップS5)。
【0035】
この再開時、PWMコンバータ20のスイッチング周波数は、共振周波数fo=7.5KHzから2KHz以上離れた13.0KHzである。よって、図6に示すように、入力電流Ir,Is,Itが振動のない滑らかな波形となり、それに伴い、線間電圧Vrs,Vst,Vtrも振動のない滑らかな波形となる。同様にR相入力電圧Vrn,S相入力電圧Vsn,V相入力電圧Vtnも振動のない滑らかな波形となり、電源電圧が異常に上昇することはない。
【0036】
共振周波数foの変化による線間電圧Vrs,Vst,Vtrの大きな振動および異常上昇を回避できるので、PWMコンバータ20の電気部品の破壊を防ぐことができる。同じ三相交流電源1に接続されている他の機器の電気部品の破壊も防ぐことができる。なお、線間コンデンサCrs,Cst,Ctrの容量等のノイズフィルタの定数設定によって、線間電圧Vrs,Vst,Vtrの滑らかさは異なる。ノイズフィルタのノイズ低減効果が低い場合には、線間電圧Vrs,Vst,Vtrは、PWMコンバータ20のスイッチングによるノイズが若干重畳した波形となる。R相入力電圧Vrn,S相入力電圧Vsn,V相入力電圧Vtnのうち、1つのR相入力電圧Vrnのみを検出すればよいので、部品点数の削減およびそれに伴うコスト低減が図れる。
【0037】
なお、PWMコンバータ20のスイッチングを再開した後、後日、電源側の回路や設備の変更などで共振周波数foが変化してスイッチング周波数13.0KHzに接近する可能性もある。
この場合、線間電圧Vrs,Vst,Vtrが大きく振動し、R相入力電圧Vrnが再び設定値V1以上となるので(ステップS1のYES、ステップS2のYES)、制御部70は、上記同様、PWMコンバータ20のスイッチングを一旦停止する(ステップS3)。そして、制御部70は、PWM信号Du,Dv,Dwを生成するためのキャリア信号Eoを、それまでの13.0KHzのキャリア信号Eo2から、9.0KHzのキャリア信号Eo1に切換える(ステップS4)。この切換え後、制御部70は、PWMコンバータ20のスイッチングを再開する(ステップS5)。
【0038】
こうして、PWMコンバータ20のスイッチング周波数を13.0KHzから9.0KHzに切換えることにより、線間電圧Vrs,Vst,Vtrの大きな振動および異常上昇を回避することができる。
【0039】
一方、制御部70は、PWMコンバータ20のスイッチングの開始(再開含む)に際し、その開始タイミングを電圧検出部7で検出されるR相入力電圧Vrnのピーク値またはピーク値付近に合せる。この開始時点のR相入力電圧Vrnは、図6のように振動のない滑らかな波形である。
【0040】
スイッチングの開始後、スイッチング周波数が共振周波数foに接近している場合は、線間電圧Vrs,Vst,Vtrが大きく振動し、R相入力電圧Vrnも大きく変動する。このR相入力電圧Vrnの振動のピーク値は、図3に示しているように、線間電圧Vrsの振動のピーク値よりも早い位相で現われる。ここで、電圧検出部7は、R相入力電圧Vrnを検出するようになっている。したがって、線間電圧Vrsの振動がピーク値に達する前に、R相入力電圧Vrnが設定値V1以上となる。また、線間電圧Vrs,Vstが過大な電圧となるのは、線間電圧Vrsの振動がピーク値に達するよりも後のタイミングである。
【0041】
つまり、電源電圧が振動する場合において、電圧検出部7が検出する相の電圧がピーク値に達する付近の位相、好ましくはピーク値に達するわずかに前のタイミングで、PWMコンバータ20のスイッチングを開始させることで、いずれの線間電圧Vrs,Vst,Vtrの振動もピーク値に達する前の早い時点で、PWMコンバータ20のスイッチングを一旦停止することができる。よって、共振による線間電圧Vrs,Vst,Vtrの大きな振動および異常上昇を早期に捕らえて回避することができ、安全性がより向上する。
【0042】
[2]第2実施形態
第2実施形態では、図7に示すように、三相交流電源1にブレーカ3を介して複数の電力変換装置100が接続され、その各電力変換装置100の出力端にそれぞれブラシレスDCモータ6が接続される。各電力変換装置100の基本構成は、第1実施形態と同じで、さらに各電力変換装置100の制御部70に、システム制御部80が接続され、この制御部70には、システム制御部80との間で通信可能な通信手段(図示省略)が追加される。各電力変換装置100からシステム制御部80には、運転中のPWMコンバータ20のスイッチング周波数のデータが送信され、システム制御部80から各電力変換装置100に対しては、運転停止及びPWMコンバータ20のスイッチング周波数を指令する信号が出力される。各ブラシレスDCモータ6は、例えば1台のヒートポンプ式熱源機に搭載された複数の圧縮機をそれぞれ駆動する。
【0043】
これら電力変換装置100およびシステム制御部80により、電力変換システムが構成される。
【0044】
システム制御部80は、各種の制御動作がプログラミングされたマイクロコンピュータを備え、その主要な機能として次の(11)〜(13)の手段を有する。
(11)各電力変換装置100の運転台数を負荷に応じて制御する第1制御手段。
【0045】
(12)上記第1制御手段による運転台数の増加に際し、運転中の各電力変換装置100におけるPWMコンバータ20のスイッチング周波数が第1および第2スイッチング周波数の混在である場合、その第2スイッチング周波数を予め第1スイッチング周波数に切換える第2制御手段。
【0046】
(13)上記第1制御手段による運転台数の減少に際し、運転中の各電力変換装置100におけるPWMコンバータ20のスイッチング周波数が第1スイッチング周波数である場合、その第1スイッチング周波数を予め第2スイッチング周波数に切換える第3制御手段。
【0047】
なお、上記(12)の第2制御手段および上記(13)の第3制御手段は、PWMコンバータ20のスイッチング周波数を各電力変換装置100から送られる運転情報により認識する。
【0048】
システム制御部80が実行する制御を図8のフローチャートを参照しながら説明する。
システム制御部80は、各ブラシレスDCモータ6が搭載されているヒートポンプ式熱源機の負荷の大きさに応じて各電力変換装置100の運転台数を決定する(ステップS11)。
【0049】
決定した運転台数が増加方向の変化である場合(ステップS12のYES)、システム制御部80は、運転中の各電力変換装置100におけるPWMコンバータ20のスイッチング周波数が第1スイッチング周波数f1である例えば9.0KHzと第2スイッチング周波数f2である例えば13.0KHzの混在であるか否かを判定する(ステップS13)。
【0050】
第1スイッチング周波数f1と第2スイッチング周波数f2が混在する場合(ステップS13のYES)、システム制御部80は、第2スイッチング周波数f2でスイッチングしているPWMコンバータ20に対し、第2スイッチング周波数f2から第1スイッチング周波数f1への切換えを指示する(ステップS14)。この後、システム制御部80は、運転台数の決定に基づく運転開始対象の電力変換装置100に対し、運転開始を指示する(ステップS15)。この後、システム制御部80は、ステップS11の処理に戻る。
【0051】
第1スイッチング周波数f1と第2スイッチング周波数f2が混在するということは、第1スイッチング周波数f1でスイッチングしても共振が起こらないということである。しかも、PWMコンバータ20のスイッチング損失は、第2スイッチング周波数f2でスイッチングする場合よりも、第1スイッチング周波数f1でスイッチングする場合のほうが少ない。したがって、第2スイッチング周波数f2でスイッチングしているPWMコンバータ20に対し、第2スイッチング周波数f2から第1スイッチング周波数f1への切換えを指示する。
【0052】
共振回路の共振周波数foは、電力変換装置100の運転台数が増えてノイズフィルタ(線間コンデンサCrs,Cst,Ctr)の並列接続個数が増えるほど低下し、スイッチング周波数f1より低い側に離れる。したがって、運転開始指示を受けた電力変換装置100のPWMコンバータ20がスイッチング周波数f1で起動しても、共振は生じない。
【0053】
運転中の各電力変換装置100におけるPWMコンバータ20のスイッチング周波数に第1スイッチング周波数f1と第2スイッチング周波数f2が混在しない場合(ステップS13のNO)、システム制御部80は、スイッチング周波数の切換えを指示することなく、運転台数の決定に基づく運転開始対象の電力変換装置100に対し運転開始を指示する(ステップS15)。この後、システム制御部80は、ステップS11の処理に戻る。
【0054】
第1スイッチング周波数f1と第2スイッチング周波数f2が混在しないということは、運転中の各電力変換装置100におけるPWMコンバータ20のスイッチング周波数が全て第1スイッチング周波数f1である場合、あるいは運転中の各電力変換装置100におけるPWMコンバータ20のスイッチング周波数が全て第2スイッチング周波数f2である場合のいずれかである。全てが第1スイッチング周波数f1の場合、スイッチング損失が増える第2スイッチング周波数f2にわざわざ高める必要はないので、スイッチング周波数の切換えは不要である。全てが第2スイッチング周波数f2の場合、その第2スイッチング周波数f2は共振を避けるべく第1スイッチング周波数f1から切換えられたものであるから、共振が起こる可能性のある第1スイッチング周波数f1に戻すわけにはいかないので、この場合もスイッチング周波数の切換えはしない。
【0055】
また、決定した運転台数が減少方向の変化である場合(ステップS12のNO、ステップS16のYES)、システム制御部80は、運転中の各電力変換装置100の中に第1スイッチング周波数f1でスイッチングしているPWMコンバータ20があるか否かを判定する(ステップS17)。
【0056】
第1スイッチング周波数f1でスイッチングしているPWMコンバータ20がある場合(ステップS17のYES)、システム制御部80は、第1スイッチング周波数f1でスイッチングしているPWMコンバータ20に対し、第1スイッチング周波数f1から第2スイッチング周波数f2への切換えを指示する(ステップS18)。この後、システム制御部80は、運転台数の決定に基づく運転停止対象の電力変換装置100に対し、運転停止を指示する(ステップS19)。この後、システム制御部80は、ステップS11の処理に戻る。
【0057】
共振回路の共振周波数foは、電力変換装置100の運転台数が減ってノイズフィルタ(線間コンデンサCrs,Cst,Ctr)の並列接続個数が減るほど上昇し、スイッチング周波数f1に近づく。したがって、第1スイッチング周波数f1でスイッチングしている状態で運転台数が減少すると、共振が起こる可能性がある。この不具合が生じないよう、実際に運転台数が減少する前に、スイッチング周波数f1でスイッチングしているPWMコンバータ20のスイッチング周波数を第2スイッチング周波数f2に高めておくようにしている。
【0058】
運転中の各電力変換装置100の中に第1スイッチング周波数f1でスイッチングしているPWMコンバータ20がない場合(ステップS17のNO)、システム制御部80は、スイッチング周波数の切換えを指示することなく、運転台数の決定に基づく運転停止対象の電力変換装置100に対し運転停止を指示する(ステップS19)。この後、システム制御部80は、ステップS11の処理に戻る。
【0059】
一方、各電力変換装置100の制御部70は、図9に示す制御を実行する。
すなわち、システム制御部80から運転開始の指示を受けた場合(ステップS21のYES)、制御部70は、PWMコンバータ20のスイッチングを第1スイッチング周波数f1で開始する(ステップS22)。このPWMコンバータ20の起動後、制御部70は、電圧検出部7の検出電圧Vrnと設定値V1とを比較する(ステップS23)。
【0060】
電圧検出部7の検出電圧Vrnが設定値V1以上の場合(ステップS23のYES)、制御部70は、PWMコンバータ20のスイッチングを一旦停止する(ステップS24)。この一旦停止により、線間電圧Vrs,Vst,Vtrの大きな振動および異常上昇を回避することができる。PWMコンバータ20のスイッチングを一旦停止しても、PWMコンバータ20はダイオード31a〜36aによる全波整流を続けるので、インバータ50の駆動によるブラシレスDCモータ6の運転を続けることができる。
【0061】
一旦停止後、制御部70は、PWM信号Du,Dv,Dwを生成するためのキャリア信号Eoを、それまでの9.0KHzのキャリア信号Eo1から、13.0KHzのキャリア信号Eo2に切換える(ステップS25)。この切換え後、制御部70は、PWMコンバータ20のスイッチングを再開する(ステップS26)。この再開時、PWMコンバータ20のスイッチング周波数は、共振周波数fo=7.5KHzから2KHz以上離れた第2スイッチング周波数f2=13.0KHzである。よって、電源電圧が異常に上昇することはない。
【0062】
PWMコンバータ20のスイッチングの再開後、制御部70は、現時点のスイッチング周波数f2を含む当該電力変換装置100の運転情報をシステム制御部80に送り(ステップS27)、システム制御部80からの運転停止指示を監視する(ステップS28)。
【0063】
運転停止指示がない場合(ステップS28のNO)、制御部70は、ステップS23の処理に戻る。運転停止指示があった場合(ステップS28のYES)、制御部70は、PWMコンバータ20およびインバータ30のスイッチングを止めて当該電力変換装置100の運転を停止する(ステップS29)。
【0064】
電圧検出部7の検出電圧Vrnが設定値V1未満の場合(ステップS23のNO)、制御部70は、システム制御部80からのスイッチング周波数切換指示を監視する(ステップS30,S31)。
第1スイッチング周波数f1から第2スイッチング周波数f2への切換指示を受けた場合(ステップS30のYES)、制御部70は、PWMコンバータ20のスイッチング周波数を第1スイッチング周波数f1から第2スイッチング周波数f2へと直ちに変更する(ステップS32)。この変更後、制御部70は、現時点のスイッチング周波数f2を含む当該電力変換装置100の運転情報をシステム制御部80に送り(ステップS27)、システム制御部80からの運転停止指示を監視する(ステップS28)。
【0065】
第2スイッチング周波数f2から第1スイッチング周波数f1への切換指示を受けた場合(ステップS30のNO、ステップS31のYES)、制御部70は、PWMコンバータ20のスイッチング周波数を第2スイッチング周波数f2から第1スイッチング周波数f1へと徐々に変更する(ステップS33)。具体的には、制御部70は、スイッチング周波数を第2スイッチング周波数f2から第1スイッチング周波数f1へと単位時間ごとに所定値ずつ段階的に変更する。この変更を行いながら、制御部70は、現時点のスイッチング周波数を含む当該電力変換装置100の運転情報をシステム制御部80に送り(ステップS27)、かつシステム制御部80からの運転停止指示を監視し(ステップS28)、運転停止指示がなければ(ステップS28のNO)、ステップS23の処理に戻る。
【0066】
運転台数の減少に際しては、上記したように、共振周波数foが上昇してスイッチング周波数f1に近づくので、スイッチング周波数を第2スイッチング周波数f2から第1スイッチング周波数f1へと直ちに戻すと、共振が起こる可能性がある。この不具合を防ぐべく、スイッチング周波数を第2スイッチング周波数f2から第1スイッチング周波数f1へと徐々に戻すようにしている。仮に、スイッチング周波数を第2スイッチング周波数f2から第1スイッチング周波数f1へと戻す過程で共振が起きそうになれば、電圧検出部7の検出電圧Vrnが設定値V1以上となる(ステップS23のYES)。この場合、制御部70は、PWMコンバータ20のスイッチングを一旦停止しそのスイッチングを第2スイッチング周波数f2で再開する(ステップS24〜S26)。
【0067】
以上のように、第2実施形態では、各電力変換装置100の運転台数の変化に際しての電源電圧の共振(振動)を回避しながら、各電力変換装置100におけるPWMコンバータ20のスイッチング損失を低減できる。
【0068】
[3]変形例
上記各実施形態では、負荷がブラシレスDCモータである場合を例に説明したが、ブラシレスDCモータ以外の機器が負荷である場合にも同様に実施できる。
【0069】
上記各実施形態では、PWMコンバータ20のスイッチング周波数として第1スイッチング周波数f1である9.0KHzおよび第2スイッチング周波数f2である13.0KHzの2つを用いたが、そのスイッチング周波数の値および個数について限定はなく、線間コンデンサCrs,Cst,Ctrの容量やリアクタ21,22,23のインダクタンスなどに応じて適宜に選定可能である。通常は、共振周波数foのピークから±2kHz以上離れれば、共振は発生しないことから、PWMコンバータ20のスイッチング周波数として選定した周波数の差が4kHz以上あれば、いずれかのスイッチング周波数を選択すれば、確実に電源電圧の共振を回避した運転が可能となる。
【0070】
上記各実施形態では、平滑コンデンサ5の負側端子の電位を基準とするR相入力電圧Vrnを電圧検出部7で検出する構成としたが、R相入力電圧Vrnに加えてU相入力電圧VunおよびV相入力電圧Vvnも検出する構成としてもよい。入力電圧に限らず、入力電流を検出し、その検出電流と設定値との比較によって入力電流の異常振動を検出する構成としてもよい。
【0071】
その他、上記実施形態および変形は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、書き換え、変更を行うことができる。これら実施形態や変形は、発明の範囲は要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0072】
1…三相交流電源、2r,2s,2t…電源ラインインピーダンス、5…平滑コンデンサ、6…ブラシレスDCモータ(負荷)、7…電圧検出部、Crs,Cst,Ctr…線間コンデンサ(ノイズフィルタ)、20…PWMコンバータ、50…インバータ、70…制御部(制御手段)、80…システム制御部、100…電力変換装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9