(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のウイングが、前記第1の脚と係合するように構成された第1のラッチを含み、前記第2のウイングが、前記第2の脚と係合するように構成された第2のラッチを含む、請求項1に記載のスライダ。
前記第1の脚の前記頂端部が、前記第1のウイングの前記第1のラッチを受けるように構成された第1の開口部を含み、前記第2の脚の前記頂端部が、前記第2のウイングの前記第2のラッチを受けるように構成された第2の開口部を含む、請求項2に記載のスライダ。
前記スライダの前記頂部壁から延び、前記脚の対及び前記ウイングの対の間に配設される支持部材をさらに備え、前記支持部材が、第2のジッパー側面部開放部材を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のスライダ。
前記第1のジッパー側面部開放部材が、前記封止用構造部材上で前記スライダを保持する際に補助するための少なくとも1つの保持部材を含む、請求項7または請求項8に記載に記載のスライダ。
前記第1のウイング上の少なくとも第1の閉鎖バー、及び前記第2のウイング上の少なくとも第2の閉鎖バーをさらに備え、前記第1の閉鎖バー及び前記第2の閉鎖バーが、前記封止用構造部材の封止用部品を咬合させるように構成される、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載のスライダ。
前記第1のウイング上の第1のフィンガパッド、及び前記第2のウイング上の第2のフィンガパッドをさらに備え、前記第1のフィンガパッド及び前記第2のフィンガパッドが、人間工学的な感触が向上したスライダを提供するために楕円形状を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載のスライダ。
前記第1のフィンガパッド及び前記第2のフィンガパッドの前記楕円形状の長軸寸法は、約12.0mmから約19.0mmであり、前記第1のフィンガパッド及び前記第2のフィンガパッドの前記楕円形状の短軸寸法は、約10.5mmから約16.0mmである、請求項11に記載のスライダ。
前記ジッパー側面部が、上側ジッパー側面部であり、前記保存袋が、前記上側ジッパー側面部の下に配置された下側ジッパー側面部を備え、前記下側ジッパー側面部が、(i)前記第1の側壁に取り付けられた第3の封止用部品、及び(ii)前記第2の側壁に取り付けられ、前記第3の封止用部品に対して実質的に平行に延びる第4の封止用部品を備え、前記第3の封止用部品と前記第4の封止用部品の両方が、前記下側ジッパー側面部の長さ方向に沿って、前記下側ジッパー側面部の第1側と前記下側ジッパー側面部の第2側との間に延び、前記第3の封止用部品が、前記袋の前記開口部のための第2の封止を形成するために、前記第4の封止用部品と相互係止するように構成される、請求項14に記載の保存袋。
前記スライダが、前記スライダの前記頂部壁から延びた支持部材をさらに備え、前記支持部材が、第1のジッパー側面部開放部材及び第2のジッパー側面部開放部材を備え、前記第2のジッパー側面部開放部材が、前記上側ジッパー側面部と前記下側ジッパー側面部との間に区域に配設される、請求項15に記載の保存袋。
前記第2のジッパー側面部開放部材が、前記上側ジッパー側面部と前記下側ジッパー側面部との間の前記区域に各々配設された、第1のショルダー部材及び第2のショルダー部材を含む、請求項16に記載の保存袋。
前記第1のショルダー部材及び前記第2のショルダー部材が、前記下側ジッパー側面部の前記第3の封止用部品と前記第4の封止用部品とを咬合解除するように構成される、請求項17に記載の保存袋。
前記支持部材の前記第1のジッパー側面部開放部材及び前記第2のジッパー側面部開放部材は、前記第1のジッパー側面部開放部材が、前記上側ジッパー側面部の前記第1の封止用部品と前記第2の封止用部品とを咬合解除し、前記第2のジッパー側面部開放部材が、前記第3の封止用部品及び前記第4の封止用部品を拡張することなく、前記下側ジッパー側面部の前記第3の封止用部品と前記第4の封止用部品とを咬合解除するように構成される、請求項16〜請求項18のいずれか一項に記載の保存袋。
前記支持部材が、前記上側ジッパー側面部及び前記下側ジッパー側面部上で前記スライダを保持する際に補助するための少なくとも1つの保持部材を含む、請求項16〜請求項19のいずれか一項に記載の保存袋。
前記袋の少なくとも一端にデテントをさらに備え、前記デテントが、前記袋の長さ方向に沿って漏出防止用の封止構造を提供するために、少なくとも前記第2のジッパー側面部開放部材と係合するように構成される、請求項16〜請求項20のいずれか一項に記載の保存袋。
前記スライダが、前記第1のウイング上の少なくとも第1の閉鎖バー、及び前記第2のウイング上の少なくとも第2の閉鎖バーをさらに備え、前記第1の閉鎖バー及び前記第2の閉鎖バーが、前記ジッパー側面部の封止用部品を咬合させるように構成される、請求項14〜請求項21のいずれか一項に記載の保存袋。
前記スライダが、前記第1のウイング上の第1のフィンガパッド、及び前記第2のウイング上の第2のフィンガパッドをさらに備え、前記第1のフィンガパッド及び前記第2のフィンガパッドが、人間工学的な感触が向上したスライダを提供するために楕円形状を有する、請求項14〜請求項22のいずれか一項に記載の保存袋。
前記第1のフィンガパッド及び前記第2のフィンガパッドの前記楕円形状の長軸寸法が、約12.0mmから約19.0mmであり、前記第1のフィンガパッド及び前記第2のフィンガパッドの前記楕円形状の短軸寸法が、約10.5mmから約16.0mmである、請求項23に記載の保存袋。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、封止用構造部材の相互係止用側面部材の少なくとも1つの対を開閉するためのスライダに関する。詳細には、本発明は、封止用構造部材の相互係止用側面部材を開閉するための少なくとも1つの咬合解除フィンガー又は分離機構を含むヒンジ式スライダに関する。この点について、封止用構造部材の相互係止用側面部材は、概して、保存袋の側壁上に提供され、スライダは、袋の相互係止用側面部材上に動作可能に係合するように構成される。
【0013】
本明細書の記載から明らかであるように、用語「袋」は、パウチ、封筒、パケットのような、物品を収容するように設計された幅広い範囲の構造を包含する。一般に、用語「袋」は、本明細書で使用される場合、単に、開口部をもついくぶん可撓性の容器を意味し、袋は、任意の数の物品を担持することが可能である。
【0014】
次に図面に着目すると、
図1及び
図2は、頂部壁101から延びた対向する第1の側壁102及び第2の側壁104を含み、それらの間に、シングルジッパー又はダブルジッパーのような封止用構造部材を動作可能に受け入れることができるチャネルが規定される、スライダ100の一実施形態を示す。第1のウイング102及び第2のウイング104は、スライダ100にヒンジ式結合によって取り付けられた、スライダ100の側壁を包含する。詳細には、第1のウイング102は、ヒンジ120を介してスライダ100の頂部壁101にヒンジ式結合によって取り付けられ、第2のウイング104は、ヒンジ121を介してスライダ100の頂部壁101にヒンジ式結合によって取り付けられる。第1のウイング102は、スライダ100の内部脚130を露出する開口部103を含む。また、第2のウイング104は、
図1には示されていない同様の開口部105を含む。
図1に示した実施形態では、開口部103は中空であるが、代替的には、開口部103は、完全に充填されていても、或いは、部分的に充填されていてもよい。さらに、本発明の趣旨から逸脱することなく、ウイング及び/又は開口部の固有の形状及び構成を変更することができるので、円弧形状の開口部である開口部103は、たとえば
図1に示すように、楕円形又は卵形でもよく、或いは、開口部103は、たとえば、円形、矩形、正方形、又は任意の他の多角形形状のような、異なる形状のものでもよい。頂部壁101は、頂部壁101の対向する側部から延びる、垂直に延びた脚130、140の対を含む。脚130は、ヒンジ120で始まる頂部壁101から、前面130A及び背面130Bを含む底縁部まで延びる(たとえば、
図4を参照)。また、脚140は、ヒンジ121で始まる頂部壁101から、前面140A及び背面140Bを含む底縁部まで延びる。
【0015】
図1〜
図3に示すように、スライダ100は、頂部壁101から、互いに離間している第1のウイング102と第2のウイング104との間、及び対を成して互いに離間している脚130と脚140の間に形成されたチャネルへと延びる、咬合解除フィンガー110のような中央突起を含む。咬合解除フィンガー110は、頂部壁101の前端部101Bに第1の開放部材114(たとえば、
図6B及び
図7を参照)を含む。咬合解除フィンガー110はまた、頂部壁101の後端部101Aに第2の開放部材112を含む。咬合解除フィンガー110の第1の開放部材114及び第2の開放部材112は、スライダ100が封止用構造部材上に動作可能に係合されると、封止用構造部材の封止用部品を静かに分離するように構成される。
【0016】
図4及び
図5に示すように、第1のウイング102及び第2のウイング104の内部表面は、第1のウイング102及び第2のウイング104を、スライダ100のそれぞれの脚130、140に取り付けるための様々な要素を含む。詳細には、第1のウイング102は、開口部103の内部表面の対向する側部に配設されたラッチ131、132の対を含む。また、強度及び安定性を提供するために、第1のウイング102の内部表面上のラッチ131、132の下方で第1のウイング102の底縁部170の上方に、クロスバー135が含まれる(たとえば、
図6A及び
図6Bを参照)。また、第1のウイング104は、開口部105の内部表面の対向する側部に配設されるラッチ141、142の対を含む。さらに、第2のウイング104の内部表面は、強度及び安定性を提供するために、ラッチ141、142の下方で第2のウイング104の底縁部180の上方に、クロスバー135を含む(たとえば、
図6A及び
図6Bを参照)。さらに、クロスバー135、145を保持手段として構成することができ、したがって、クロスバー135、145は、封止用構造部材上でスライダ100を保持する際に補助する。
図4の実施形態は、ラッチ131及び141が、それらの対応するラッチ132及び142から約180度でそれぞれ配設されていることを例示するが、ラッチは、それぞれの開口部103、105の内部表面の様々な位置に沿って配設することができる。代替的には、ラッチ131、132、141及び142を、それぞれのクロスバー135、145に沿った1つ以上の位置に配設することができる。第1のウイング102のラッチ132は、脚130の前面130Aと係合するように構成され、ラッチ131は、脚130の背面130Bと係合するように構成される。同様に、第2のウイング104のラッチ142は、脚140の前面140Aと係合するように構成され、ラッチ141は、脚140の背面140Bと係合するように構成される。ラッチ機構は、ラッチ131、132、141及び142が、屈曲し、第1のウイング102及び第2のウイング104をそれぞれの脚130、140と定位置で係止するために、それぞれの脚130、140の周りでスナップ嵌合するのに十分な可撓性を有するという点で、圧縮タイプのラッチである。詳細には、
図6A及び
図6Bに示すように、スライダ100が閉位置のときには、ラッチ131、132は、屈曲して、脚130の周りの定位置でスナップ嵌合しており、ラッチ141、142は、屈曲し、脚140の周りの定位置でスナップ嵌合している。第1のウイング102及び第2のウイング104が、それぞれの脚130、140とラッチ係合すると、ユーザが第1のウイング102及び第2のウイング104をそれぞれの脚130、140と係合解除することが困難になる。
【0017】
同じく
図4及び
図5に示すように、第1のウイング102及び第2のウイング104の各々は、それぞれのウイング102、104の内部表面の片側に提供された第1の閉鎖バー150、160及び第2の閉鎖バー155、165を含む。閉鎖バー150、155、160、165は、スライダ100が封止用構造部材上に動作可能に係合されると、封止用部品を咬合させるように構成される。詳細には、
図6Bに示すように、スライダの前側は、スライダ100の頂部壁101の前端部101Bから延びた第1の開放部材114を含み、開放方向にスライダ100をスライドさせるにつれて、封止用構造部材の封止用部品を咬合解除するように構成される。1つの実施形態では、第1の開放部材114は、スライダ100の頂部壁101から、シングルジッパー封止用構造部材中の封止用部品と係合する長さ方向位置(又は幅方向位置)まで延びる。別の実施形態では、第1の開放部材114は、好ましくは、スライダ100の頂部壁101から、ダブルジッパー封止用構造部材の上側封止用部品と係合する長さ方向位置(又は幅方向位置)まで延びるが、ダブルジッパー封止用構造部材中の下側封止用部品と係合する長さ方向位置(又は幅方向位置)までは延びない。ただし、
図6Aに示すように、スライダの裏面は、咬合解除フィンガー110及び頂部壁101の後端部101Aから延びた第2の開放部材112を含む。第2の開放部材112は、好ましくは、咬合解除フィンガー110から、シングルジッパー封止用構造部材の封止用部品と係合する長さ方向位置(又は幅方向位置)まで、又はダブルジッパー封止用構造部材の下側封止用部品と係合する長さ方向位置(又は幅方向位置)まで延びる。同じく
図6Bに示すように、第1の閉鎖バー150、160は、閉鎖方向にスライダをスライドさせたときに、シングルジッパー封止用構造部材の封止用部品又はダブルジッパー封止用構造部材の上側封止用部品を咬合させる際にこれらの封止用部品の咬合を補助するように配置される。第2の閉鎖バー155、165は、閉鎖方向にスライダをスライドさせたときに、シングルジッパー封止用構造部材の封止用部品又はダブルジッパー封止用構造部材の下側封止用部品を咬合させる際に補助するように配置される。
【0018】
図7は、スライダ100の側断面図を示しており、第1の開放部材114及び第2の開放部材112を含む咬合解除フィンガー110をより明快に示すために、第2のウイング104が除去されている。詳細には、
図7に示すように、咬合解除フィンガー110は、スライダの頂部壁101から第2の開放部材112まで延び、第1の開放部材114は、接続部材113を介して、頂部壁101と咬合解除フィンガー110の両方に接続されている。したがって、咬合解除フィンガー110は、接続部材113を介して第1の開放部材114及び第2の開放部材112に取り付けられた単一の咬合解除フィンガーである。代替的には、スライダ100は、2つの咬合解除フィンガーを備えてもよく、第1の咬合解除フィンガー110は、頂部壁101から第2の開放部材112まで延び、第1の開放部材114は、頂部壁101から直接延び、接続部材113は、この代替実施形態から完全に除去されている。
【0019】
図8A、
図8B及び
図9は、第1のウイング102及び第2のウイング104が脚130、140から取り外されている、開位置におけるヒンジ式スライダ100を示す。この開位置で、スライダ100を、袋の封止用開閉機構の上に配置し、次いで、第1のウイング102及び第2のウイング104を下向きにヒンジ結合することによって、封止用開閉機構上の定位置に取り付けることができる。詳細には、
図9に示すように、スライダ100は開位置であり、袋190の側壁191、192の上に配置される。袋190は、第1の封止用部品194A及び第2の封止用部品194Bを含む上側ジッパー側面部194と、第1の封止用部品195A及び第2の封止用部品195Bを含む下側ジッパー側面部195とを備える封止用構造部材を含む。スライダ100は、開位置において、袋190の側壁191、192の上に配置され、したがって、スライダ100の脚130、140は、袋190の側壁191、192の外部表面を跨ぐ。さらに、スライダ100は、咬合解除フィンガー110が、袋190の側壁191、192の内部表面の間に、かつ、上側ジッパー側面部194と下側ジッパー側面部195との間に配設されるように配置される。
【0020】
図10は、スライダ100の第1のウイング102及び第2のウイング104間におけるヒンジ結合の初期状態を示す。詳細には、第1のウイング102及び第2のウイング104は、袋190の底部に向かって下向きに回転し、ヒンジ120、121が回転軸として働く。
図11は、スライダ100の脚130、140上の定位置に係止された第1のウイング102及び第2のウイング104を示す。この閉位置では、第1のウイング102及び第2のウイング104のラッチ131、132、141及び142(たとえば、
図8A及び
図8Bを参照)は、それぞれの脚130、140上の定位置にスナップ嵌合され、スライダ100は、組付けられた状態であり、封止用構造部材、すなわち、上側ジッパー側面部194及び下側ジッパー側面部195上に動作可能に係合される。同じく
図11に示すように、上側ジッパー側面部194及び下側ジッパー側面部195は、袋190の少なくとも一端で咬合する位置にあり、したがって、第1の封止用部品194Aは、上側ジッパー側面部194の第2の封止用部品194Bと咬合しており、第1の封止用部品195Aは、下側ジッパー側面部195の第2の封止用部品195Bと咬合している。
【0021】
図12は、
図9〜
図11に示したダブルジッパー側面部上に動作可能に係合される、
図11に示したスライダ100の一実施形態を示す。
図12に示すように、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194A及び第2の封止用部品194B、並びに下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195A及び第2の封止用部品195Bは、スライダ100の頂部壁101の下の、脚130と140との間、かつ、第1のウイング102及び第2のウイング104との間に配設される。頂部壁101の後端部101Aから延びた咬合解除フィンガー110は、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194Aと第2の封止用部品194Bとの間、かつ、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195Aと第2の封止用部品195Bとの間に区域に配設される。詳細には、咬合解除フィンガー110の第2の開放部材112は、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195A及び第2の封止用部品195Bに隣接して、又はそのわずかに上方に配設され、したがって、咬合解除フィンガー110の第2の開放部材112は、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195A及び第2の封止用部品195Bと相互作用する。しかしながら、咬合解除フィンガー110及び第2の開放部材112は、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195A及び第2の封止用部品195Bの下方の点まで延びていない。スライダ100の第1のウイング102は、頂部壁101から第1の底縁部170まで延び、スライダ100の第2のウイング104は、頂部壁101から第2の底縁部180まで延びる。クロスバー135、145は、底縁部170、180にそれぞれ取り付けられ、したがって、クロスバー135、145は、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195A及び第2の封止用部品195Bの下方の点までに延びることによって、袋190の側壁191、192上でスライダ100を保持する機能を補強するする。
【0022】
図6A、
図6B、
図11及び
図12を参照すると、ユーザによるスライドなどによって、スライダ100が、ジッパー側面部に沿って咬合方向に、すなわち、
図11の右から左に動作可能に移動すると、第1の閉鎖バー150、160は、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194Aと第2の封止用部品194Bをそれぞれ咬合させる。第2の閉鎖バー155、165は、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195Aと第2の封止用部品195Bとをそれぞれ咬合させる。スライダ100を咬合解除方向に、すなわち、
図11の左から右に動作可能に移動させると、第1の開放部材114は、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194Aと第2の封止用部品194Bの間で拡張し、楔合アクションによりこれらの封止用部品を離すことによって、それらを咬合解除する。その後、咬合解除方向に第1の開放部材114を引き戻す第2の開放部材112は、楔合アクションにより、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195Aと第2の封止用部品195Bとを咬合解除する。
【0023】
図13A〜
図13Eは、頂部壁501から延びた第1のウイング502及び第2のウイング504を含み、それらの間に、シングルジッパー封止用構造部材又はダブルジッパー封止用構造部材のような封止用構造部材を動作可能に受け入れることができるチャネルが規定される、スライダ500の一実施形態を示す。第1のウイング502は、スライダを形成する材料が充填された弧状部分503を含む。また、第2のウイング504は、
図13Aには示されていない同様の弧状部分を含む。
図13Aに示した実施形態では、弧状部分503は、充填されているが、代替的には、弧状部分503は中空であっても、又は部分的に充填されていてもよい。さらに、本発明の趣旨から逸脱することなく、ウイング及び/又は弧状部分の固有の形状及び構成を変更することができるので、弧状部分503は異なる形状のものでよい。
【0024】
図13A及び
図13Bに示すように、スライダ500は、頂部壁501から、互いに離間している第1のウイング502と第2のウイング504との間に形成されたチャネルへと延びる、咬合解除フィンガー510のような中央突起を含む。咬合解除フィンガー510は、開放端部520及び閉鎖端部515、並びに咬合解除フィンガー510の閉鎖端部515の近くのC字型の凹部512を含む。C字型の凹部512は、結果として、C字型の凹部512に対向する咬合解除フィンガー510の側部に凸部514を生じる。同じく閉鎖端部515の近くにある凸部514は、シングルジッパー側面部又はダブルジッパー側面部の封止用部品を静かに分離する。
【0025】
図13C〜
図13Eは、スライダ500の咬合解除フィンガー510についての変質実施形態を示す。詳細には、
図13Cは、2つのC字型の凹部を備える咬合解除フィンガー510を示す。
図13Cに示すように、咬合解除フィンガー510は、閉鎖端部515の近くに対向する凸部516をもつ第2のC字型の凹部518とともに、
図13Bに示したC字型の凹部512及び対向する凸部514を含む。
図13Dは、シングルジッパー側面部又はダブルジッパー側面部の封止用部品を分離するための、咬合解除フィンガー510から延びた第1の部分522及び第2の部分524をもつY字型の突起を備える咬合解除フィンガー510を示す。
図13Eは、咬合解除フィンガー510の追加の実施形態を示す。
図13Eに示すように、咬合解除フィンガー510は、シングルジッパー側面部又はダブルジッパー側面部の封止用部品を分離することが可能なフック形状に類似した湾曲突起525を含む。
図13A〜
図13Eに示した実施形態に加えて、本発明の趣旨から逸脱することなく、咬合解除フィンガー510の固有の形状及び構成を変更することができるので、咬合解除フィンガー510は異なる形状のものもよい。さらに、
図13A〜
図13Eの様々な実施形態の咬合解除フィンガー510を、
図1〜
図12に示したスライダの咬合解除フィンガー110の代わりに使用してもよい。
【0026】
図14及び
図15は、対向する第1のウイング202及び第2のウイング204も含むスライダ200の別の実施形態を示す。第1のウイング202は、頂部表面202A及び底縁部202Cを含む(たとえば、
図19Aを参照)。第2のウイング204は、頂面202A及び底縁部204Cを含む(たとえば、
図19Aを参照)。第1のウイング202は、ヒンジ230Bを介して、第1のウイング202の底縁部202Cにおいてスライダ200の脚230にヒンジ式結合によって取り付けられ、第2のウイング204は、ヒンジ240Bを介して、第2のウイング204の底縁部204Cにおいてスライダ200の脚240にヒンジ式結合によって取り付けられる。第1のウイング202は、スライダ200の脚230を露出する開口部203を含む。また、第2のウイング204は、
図14には示されていない同様の開口部205を含む。
図14に示した実施形態では、開口部203は中空であるが、代替的には、開口部203は、完全に充填されていても、或いは、部分的に充填されていてもよい。さらに、本発明の趣旨から逸脱することなく、ウイング及び/又は開口部の固有の形状及び構成を変更することができるので、この実施形態では実質的に矩形である開口部203は異なる形状のものでよい。スライダ200の脚230、240は、垂直に延びており、スライダ200の頂部壁201から第1のウイング202及び第2のウイング204のそれぞれの底縁部202C、204Cに延びる。脚230は、スライダ200の頂部壁201に隣接して凹部又は開口部230Aを含み、脚240は、スライダ200の頂部壁201に隣接して凹部又は開口部240Aを含む。脚230、240の開口部230A、240Aは、第1のウイング202及び第2のウイング204のそれぞれのラッチを受けるように構成され、それについては以下により詳細に記載する。開口部230Aに対向する脚230の底端部は、ヒンジ230Bを含み、ヒンジ230Bは、脚230を第1のウイング202に取り付ける。開口部230Aに対向する脚240の底端部は、ヒンジ240Bを含み、ヒンジ230Bは、脚240を第2のウイング204に取り付ける。以下により詳細に記載するように、この実施形態のスライダ200の第1のウイング202及び第2のウイング204は、上向きにヒンジ結合する。スライダ200の第1のウイング202及び第2のウイング204の上向きのヒンジ結合は、スライダ本体をより狭くし、ラッチの強度を上げるだけでなく、組付け中のジッパー側面部(単数又は複数)への損傷を防止することが分かっているスライダ200の頂部壁201におけるラッチ係合を可能にすることが分かっている。
【0027】
図14に示すように、スライダ200が閉位置にあるとき、第1のウイング202の頂部表面202Aは、第2のウイング204の頂部表面204Aに隣接して配置され、スライダ200の頂部壁201及び脚230、240の開口部230A、240Aは、頂部表面202A、204Aにより覆われる。さらに、閉位置では、スライダ200の第1のウイング202及び第2のウイング204は、それらの間に、シングルジッパー又はダブルジッパーのような封止用構造部材を動作可能に受け入れることができるチャネルを規定する。スライダ200は、頂部壁201から、互いに離間している第1のウイング202と第2のウイング204との間、及び対を成して互いに離間している脚230と脚240の間に形成されたチャネルへと延びる、支持部材210をさらに含む。支持部材210は、支持部材210の遠位端に第2のジッパー側面部開放部材212を含む。第2のジッパー側面部開放部材212は、ジッパー側面部に沿ったスライダ移動方向に対して直交して延びる、第1のショルダー部材212A及び第2のショルダー部材212B(たとえば、
図16及び
図18を参照)を含む。第1のショルダー部材212A及び第2のショルダー部材212Bは、好ましくは、シングルジッパー封止用構造部材又はダブルジッパー封止用構造部材のそれぞれの封止用部品に向かって延びる弧状部材を含む。第2のジッパー側面部開放部材212の第1のショルダー部材212A及び第2のショルダー部材212Bにより、支持部材210の遠位端が、シングルジッパー封止用構造部材又はダブルジッパー封止用構造部材の封止用部品を楔合アクションにより咬合解除するのに必要な幅に達することが可能になる。好ましい実施形態では、第2のジッパー側面部開放部材212は、下側ジッパー側面部を貫通することなく、ダブルジッパー封止用構造部材の下側ジッパー側面部の封止用部品を、楔合アクションにより咬合解除するように構成される。第2のジッパー側面部開放部材212の幅は、下側ジッパー側面部の封止用部品を開放するのに十分であるが、この幅は、上側ジッパー側面部と下側ジッパー側面部との間に形成することができるデテントに収容されるのに十分な小ささであり、それについては以下により詳細に記載する。1つの実施形態では、上側ジッパー側面部と下側ジッパー側面部とは、中心間間隔において互いから、約150milから約225mil、好ましくは、約200milだけ離間している。さらに、各ジッパー側面部の(第1の封止用部品の後側から第2の封止用部品の対向する後側で測定される)幅は、50milから約80milの、好ましくは、約52milから約56milの厚さである。この実施形態では、第2のジッパー側面部開放部材212は、好ましくは、上述した厚さ並びに上述したような上側ジッパー側面部からの中心間間隔をもつ下側ジッパー側面部の封止用部品を効果的に咬合解除するために、約40milから約160milの、より好ましくは約70milから約128milの幅(すなわち、第1のショルダー部材212Aの縁部から第2のショルダー部材212Bの縁部まで)を有する。
【0028】
図15に示すように、支持部材210はまた、ジッパー側面部上でスライダを保持する際に補助する保持部材208を含み、それにより、ユーザは簡単には、スライダを袋から垂直方向に引くことができない。支持部材210は、好ましくは、保持部材208の反対側に、同様の保持部材209を含むが、それは、
図16〜
図18に示されていない。保持部材208、209は、ジッパー側面部(単数又は複数)の封止用部品の下面、好ましくは、上側ジッパー側面部の封止用部品の下面と係合することによって、ジッパー側面部上でスライダを保持する際に補助するように構成される。ただし、保持部材208、209は、封止用部品を咬合解除するように、支持部材210から、保持部材208、209が封止用部品又は封止用部品のベースストリップと相互作用する点までは延びない。
図14〜
図25のスライダの支持部材210及び第2のジッパー側面部開放部材212は、スライダ200の第1のウイング200及び第2のウイングの外204側の区域まで延びるが、代替的には、支持部材210及び第2のジッパー側面部開放部材212を全体的に、スライダ200の第1のウイング202及び第2のウイング204内に配置することができる。
【0029】
たとえば
図20に示すように、スライダ200は、第1のジッパー側面部開放部材214をさらに含む(たとえば、
図38A及び
図38Cも参照)。第1のジッパー側面部開放部材214は、支持部材210に取り付けることができ(たとえば、
図20を参照)、したがって、スライダは、第1のジッパー側面部開放部材214、及び第2のジッパー側面部開放部材212をもつ支持部材210を備える単一の分離機構を含む。代替実施形態では、第1のジッパー側面部開放部材214は、スライダの頂部壁201に直接取り付けられ、したがって、第1のジッパー側面部開放部材214は、支持部材210及び第2のジッパー側面部開放部材212とは異なる別個の分離要素である(たとえば、以下により詳細に記載する
図30及び
図32の実施形態を参照)。
【0030】
図15及び
図16に示すように、第1のウイング202の内部表面202B、並びに第2のウイング204の内部表面204Bは、第1のウイング202及び第2のウイング204をスライダ200のそれぞれの脚230、240に取り付けるための様々な要素を含む。詳細には、第1のウイング202は、開口部203の上方にある第1のウイング202の頂部表面202Aの下面に配設されたラッチ232を含む。第2のウイング204は、開口部205の上方にある第1のウイング204の頂部表面204Aの下面に配設されたラッチ242を含む。
図15及び
図16の実施形態は、第1のウイング202上の単数のラッチ232、及び第2のウイング204上の単数のラッチ242を示しているが、この実施形態の単数のラッチ構造とは対照的に、複数のラッチを使用してもよい。代替的には、ウイング202、204のうちの1つのみが、ラッチ(単数又は複数)を含んでもよく、対向するウイングが、ラッチのための係合機構を含んでもよい。第1のウイング202のラッチ232は、脚230の開口部203Aと係合するように構成され、第2のウイング204のラッチ242は、脚240の開口部240Aと係合するように構成される。ラッチ機構は、ラッチ232及び242が、屈曲し、第1のウイング202及び第2のウイング204をそれぞれの脚230、240と定位置で係止するために、それぞれの脚230、240のそれぞれの孔230A、240Aの中の定位置でスナップ嵌合するのに十分な可撓性を有するという点で、圧縮タイプのラッチである。詳細には、
図19A及び
図19Bに示すように、スライダ200が閉位置のときには、ラッチ232は、屈曲して、脚230の開口部230Aの中の定位置でスナップ嵌合しており、ラッチ242は、屈曲し、脚240の開口部240Aの中の定位置でスナップ嵌合している。第1のウイング202及び第2のウイング204が、それぞれの脚230、240とラッチ係合すると、ユーザが第1のウイング202及び第2のウイング204をそれぞれの脚230、240と係合解除することが困難になる。
【0031】
同じく
図15及び
図16に示したように、第1のウイング202は、第1の閉鎖バー255、第2の閉鎖バー270、並びに第1のウイング202の内部表面202B上に提供されたバッカーバー250A及び250Bの対を含む。第2のウイング204もまた、第1の閉鎖バー265、第2の閉鎖バー280、並びに第2のウイング204の内部表面202B上に提供されたバッカーバー260A及び260Bの対を含む。閉鎖バー255、265、270、280は、スライダ200が封止用構造部材上に動作可能に係合されると、封止用部品を咬合解除するように構成され、バッカーバー250A、250B、260A及び260Bは、スライダに強度及び安定性を提供するだけでなく、ジッパー側面部(単数又は複数)上でスライダを保持する際に補助するように構成される。同じく
図16に示したように、第1のウイング202の第1の閉鎖バー255及び第2の閉鎖バー270、並びに第2のウイング204の第1の閉鎖バー265及び第2の閉鎖バー280は、それぞれのウイング202、204及びそれぞれの脚230、240の両側に提供される。
図16の実施形態は、スライダの前端部に配置されている第1の閉鎖バー255、265、及びスライダの後端部に配置されている第2の閉鎖バー270、280を示しているが、第1の閉鎖バー255、265が、第2の閉鎖バー270、280からオフセットして、又は互い違いに配置される限り、ウイングの内部表面に沿った任意の点に、閉鎖バー255、265、270、280を配置することができる。そのように閉鎖バーを配置することによって、スライダの内部偏向力を平衡化させることができ、第1の閉鎖バー255、265による封止用部品の咬合は、第2の閉鎖バー270、280による封止用部品の咬合に影響を与えなくなる。好ましい実施形態では、第1の閉鎖バー255、265は、ダブルジッパー封止用構造部材の上側ジッパー側面部の封止用部品を咬合させるように構成され、第2の閉鎖バー270、280は、ダブルジッパー封止用構造部材の下側ジッパー側面部の封止用部品を咬合させるように構成される。したがって、第1の閉鎖バー255、265による上側ジッパー側面部の封止用部品の咬合は、第2の閉鎖バー270、280による下側ジッパー側面部の封止用部品の咬合に影響を与えない。他の好ましい実施形態では、第2の閉鎖バー270、280は、スライダが袋のジッパー側面部を効果的に咬合させたときに、袋の端部から400mil超とならないように配置される。
【0032】
図19Aに示したように、スライダ200はまた、スライダ200の頂部壁201から延びるジッパー側面部開放部材214を含む。第1のジッパー側面部開放部材214は、開放方向にスライダ200をスライドさせるにつれて、封止用構造部材の封止用部品を咬合解除するように構成される。第1のジッパー側面部開放部材214は、好ましくは、スライダ200の頂部壁201から、ダブルジッパー封止用構造部材中の下側封止用部品と係合しない長さ(又は幅)まで延びる。ただし、第1のジッパー側面部開放部材214は、好ましくは、スライダ200の頂部壁201から、ダブルジッパー封止用構造部材中の上側封止用部品と係合するのに必要な長さ方向位置(又は幅方向位置)まで延びる。したがって、好ましい実施形態では、第1のジッパー側面部開放部材214は、ダブルジッパー封止用構造部材の上側封止用部品のみを開放するように構成される。さらに、
図19Bに示したように、スライダ200の後側は、スライダ200の頂部壁201から第2のジッパー側面部開放部材212に延びる支持部材210(
図19Bの断面図には示されていないショルダー部材212A、212B)を含み、支持部材210は、開放方向にスライダ200をスライドさせるにつれて、封止用構造部材の封止用部品を咬合解除するように構成される。好ましくは、支持部材210及び第2のジッパー側面部開放部材212は、スライダ200の頂部壁201から、ダブルジッパー封止用構造部材の下側封止用部品を分離するのに必要な長さ方向位置(又は幅方向位置)まで延びる。したがって、好ましい実施形態では、第2のジッパー側面部開放部材212は、下側封止用部品を通って延びることなく、ダブルジッパー封止用構造部材の下側封止用部品のみを開放するように構成される。同じく
図19A及び
図19Bに示したように、第1の閉鎖バー255、265は、閉鎖方向にスライダをスライドさせたときに、ダブルジッパー封止用構造部材の上側封止用部品を咬合させる際に補助するように配置され、第2の閉鎖バー270、280は、閉鎖方向にスライダをスライドさせたときに、ダブルジッパー封止用構造部材の下側封止用部品咬合させる際に補助するように配置される。
【0033】
図20は、スライダ200の側断面図を示しており、支持部材210、第1のジッパー側面部開放部材214、及び第2のジッパー側面部開放部材212をより明快に示すために、第2のウイング204が除去されている。詳細には、
図20に示すように、支持部材210は、スライダの頂部壁201から第2のジッパー側面部開放部材212まで延び、第1のジッパー側面部開放部材214は、接続部材215を介して、頂部壁201と支持部材210の両方に接続されている。接続部材215は、好ましくは、頂部壁201の下面206に接続される(たとえば、
図18を参照)。したがって、スライダ200は、接続部材215を介して(i)第2のジッパー側面部開放部材212、及び(ii)第1のジッパー側面部開放部材214に取り付けられる支持部材210を備える単数の咬合解除フィンガー又は分離機構を含む。代替的には、スライダ200は、2つの咬合解除フィンガーを備えることができ、支持部材210及び第2のジッパー側面部開放部材212は、第1の咬合解除フィンガーを備え、頂部壁201から直接延びる第1のジッパー側面部開放部材214は、異なる別個の咬合解除フィンガーであり、したがって、接続部材215は、この代替実施形態から完全に除去される(たとえば、
図30及び
図32の実施形態を参照)。
【0034】
図21A、
図21B及び
図22は、開位置におけるヒンジ式スライダ200を示し、第1のウイング202及び第2のウイング204のラッチ232、242が、脚230、240の開口部230A、240Aから除去されている。この開位置で、スライダ200を、袋の封止用開閉機構の上に配置し、次いで、第1のウイング202及び第2のウイング204を上向きにヒンジ結合することによって、封止用開閉機構上の定位置に取り付けることができる。詳細には、
図22に示すように、スライダ200は開位置であり、袋190の側壁191、192の上に配置される。袋190は、第1の封止用部品194A及び第2の封止用部品194Bを含む上側ジッパー側面部194と、第1の封止用部品195A及び第2の封止用部品195Bを含む下側ジッパー側面部195とを備える封止用構造部材を含む。スライダ200は、開位置において、袋190の側壁191、192の上に配置され、したがって、スライダ200の脚230、240は、袋190の側壁191、192の外部表面を跨ぐ。さらに、スライダ200は、少なくとも第2のジッパー側面部開放部材212が、袋190の側壁191、192の側壁の間に、かつ、上側ジッパー側面部194と下側ジッパー側面部195との間に配設されるように配置されるように配置される。
【0035】
図23は、スライダ200の第1のウイング202及び第2のウイング204の初期ヒンジ結合を示す。詳細には、第1のウイング202及び第2のウイング204は、スライダ200の頂部壁201及び袋190の頂部に向かって上向きに回転し、ヒンジ230B、240Bが回転軸として働く。
図24は、スライダ200の脚230、240上の定位置に係止された第1のウイング202及び第2のウイング204を示す。この閉位置では、第1のウイング202及び第2のウイング204のラッチ232及び242は、それぞれの脚230、240のそれぞれの開口部230A、240A上の定位置にスナップ嵌合され、スライダ200は、組付け状態であり、封止用構造部材、すなわち、上側ジッパー側面部194及び下側ジッパー側面部195上に動作可能に係合される。また、
図24は、閉位置において、スライダ200が、スライダの後端部に切欠部290、295の対を含むことを示す。これらの切欠部290、295は、垂直スライダ保持を補助するように構成される。詳細には、これらの切欠部290、295は、ジッパー側面部、好ましくは、上側ジッパー側面部が落下する区域を提供し、それにより、ジッパー側面部(単数又は複数)を引き離すために開放力を印加したときに、ジッパー側面部(単数又は複数)上にスライダが残る。したがって、これらの切欠部290、295を含むことによって、ジッパー側面部(単数又は複数)を引き離し、袋からスライダを取り外すために、より高い開放力が必要となる。同じく
図24に示すように、上側ジッパー側面部194及び下側ジッパー側面部195は、袋190の少なくとも一端で咬合位置にあり、したがって、側壁191、192は、互いに隣接して配置され、第1の封止用部品194Aは、上側ジッパー側面部194の第2の封止用部品194Bと咬合しており、第1の封止用部品195Aは、下側ジッパー側面部195の第2の封止用部品195Bと咬合している。
【0036】
図25は、
図22〜
図24に示したダブルジッパー側面部上に動作可能に係合される、
図24に示したスライダ200の一実施形態を示す。
図25に示すように、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194A及び第2の封止用部品194B、並びに下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195A及び第2の封止用部品195Bは、スライダ200の頂部壁201の下の、脚230と240との間、かつ、第1のウイング202及び第2のウイング204との間に配設される。開放方向であるこの図では、スライダ200の頂部壁201から延びた第1のジッパー側面部開放部材214は、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194Aと第2の封止用部品194Bとの間、かつ、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195Aと第2の封止用部品195Bとの間に区域に配設される。詳細には、第1のジッパー側面部開放部材214が、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194Aと第2の封止用部品194Bとを咬合解除するにつれて、第1のジッパー側面部開放部材214は、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194Aと第2の封止用部品194Bとの間に楔合される。同じく
図25に示したように、延長部材400は、以下により詳細に記載する第1の保持部材217及び第2の保持部材218とともに、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194A及び第2の封止用部品194Bの下方、かつ、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195A及び第2の封止用部品195Bの上方に配置される。しかしながら、第1のジッパー側面部開放部材214及び延長部材400は、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195A及び第2の封止用部品195Bに隣接する、又はその下方の点まで延びていない。
図25はさらに、頂部表面202Aから底縁部202C及びヒンジ230Bまで延びたスライダ200の第1のウイング202、及び頂部表面204Aから底縁部204C及びヒンジ240Bまで延びたスライダ200の第2のウイング204を示す。
【0037】
図19A、
図19B、
図24及び
図25を参照すると、ユーザによるスライドなどによって、スライダ200が、ジッパー側面部に沿って咬合方向に、すなわち、
図24の右から左に動作可能に移動すると、第1の閉鎖バー255、265は、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194Aと第2の封止用部品194Bとをそれぞれ咬合させる。第2の閉鎖バー270、280は、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195Aと第2の封止用部品195Bとを咬合させる。スライダ200を咬合解除方向に、すなわち、
図24の左から右に動作可能に移動させると、第1のジッパー側面部開放部材214は、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194Aと第2の封止用部品194Bの間で拡張し、楔合アクションによりこれらの封止用部品を離すことによって、それらを咬合解除する(たとえば、
図25を参照)。その後、咬合解除方向に第1のジッパー側面部開放部材214を引き戻す第2のジッパー側面部開放部材212は、少なくとも上側ジッパー側面部194と下側ジッパー側面部195との間の区域と相互作用すること、又はそれを押圧することによって、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195Aと第2の封止用部品195Bとを咬合解除する。ただし、たとえば上側ジッパー側面部194上のようなジッパー側面部上でスライダを保持する際に補助するように支持部材210上に含まれる保持部材208、209は、上記で論じたように、上側ジッパー側面部194又は下側ジッパー側面部195の封止用部品と相互作用しないように、又は咬合解除しないように構成される。さらに、延長部材400、並びに、上記で論じた第1の保持部材217及び第2の保持部材218は、たとえば上側ジッパー側面部194のようなジッパー側面部上でスライダを保持する際に補助するように同じく含まれ、上側ジッパー側面部194又は下側ジッパー側面部195の封止用部品と相互作用しないように、又は咬合解除しないように構成される。
【0038】
図26及び
図27は、対向する第1のウイング302及び第2のウイング304も含むスライダ300の別の実施形態を示す。第1のウイング302は、頂部表面302A及び底縁部302Bを含む(たとえば、
図31Aを参照)。第2のウイング304は、頂部表面304A及び底縁部304Bを含む(たとえば、
図31Aを参照)。第1のウイング302は、ヒンジ330Bを介して、第1のウイング302の底縁部302Bにおいてスライダ300の脚330にヒンジ式結合によって取り付けられ、第2のウイング304は、ヒンジ340Bを介して、第2のウイング304の底縁部304Bにおいてスライダ300の脚340にヒンジ式結合によって取り付けられる。第1のウイング302は、スライダ300を形成する材料が充填された弧状部分303を含む。また、第2のウイング304は、
図26には示されていない同様の弧状部分305を含む。
図26に示した実施形態では、弧状部分303は充填されているが、代替的には、弧状部分303は中空であっても、又は部分的に充填されていてもよい。さらに、弧状部分303は、たとえば
図26に示すように、楕円であっても、又は卵形状であってもよい。ただし、ウイング及び/又は弧状部分固有の形状及び構成は、本発明の趣旨から逸脱することなく変更することができるので、弧状部分303は、たとえば、円形、矩形、正方形、又は任意の他の多角形形状のような、異なる形状のものでもよい。スライダ300の脚330、340は、垂直に延びており、スライダ300の頂部壁301からそれぞれの第1のウイング302及び第2のウイング304の底縁部302B、304Bまで延びる。第1のウイング302の底縁部302Bに隣接する脚330の底端部は、ヒンジ330Aを含み、ヒンジ330Aは、脚330を第1のウイング302に取り付ける。第2のウイング304の底縁部304Bに隣接する脚340の底端部は、ヒンジ340Aを含み、ヒンジ340Aは、脚340を第2のウイング304に取り付ける。以下により詳細に記載するように、この実施形態のスライダ300の第1のウイング302及び第2のウイング304は、上向きにヒンジ結合する。上記で論じたように、スライダ300の第1のウイング302及び第2のウイング304の上向きのヒンジ結合は、スライダ本体をより狭くし、ラッチの強度を上げるだけでなく、組付け中のジッパー側面部(単数又は複数)への損傷を防止することが分かっているスライダ300の頂部におけるラッチ係合を可能にすることが分かっている。
【0039】
図26に示すように、スライダ300が閉位置にあるとき、第1のウイング302の頂部表面302Aは、第2のウイング304の頂部表面304Aに隣接して配置され、スライダ300の頂部壁301及び脚330、340の頂部壁301は、頂部表面302A、404Aにより覆われる。さらに、閉位置では、スライダ300の第1のウイング302及び第2のウイング304は、それらの間に、シングルジッパー又はダブルジッパーのような封止用構造部材を動作可能に受け入れることができるチャネルを規定する。スライダ300は、頂部壁301から、互いに離間している第1のウイング302と第2のウイング304との間、及び対を成して互いに離間している脚330と脚340の間に形成されたチャネルへと延びる、支持部材310をさらに含む。
図14〜
図25の実施形態に示した支持部材210と実質的に同様である支持部材310は、遠位端に第2のジッパー側面部開放部材312を含む。第2のジッパー側面部開放部材312は、ジッパー側面部に沿ったスライダ移動方向に対して直交して延びる、第1のショルダー部材312A及び第2のショルダー部材312B(たとえば、
図28及び
図29を参照)を含む。第1のショルダー部材312A及び第2のショルダー部材312Bは、好ましくは、シングルジッパー封止用構造部材又はダブルジッパー封止用構造部材のそれぞれの封止用部品に向かって延びる弧状部材を含む。第2のジッパー側面部開放部材312の第1のショルダー部材312A及び第2のショルダー部材312Bにより、支持部材310の遠位端が、シングルジッパー封止用構造部材又はダブルジッパー封止用構造部材の封止用部品を楔合アクションにより咬合解除するのに必要な幅に達することが可能になる。好ましい実施形態では、第2のジッパー側面部開放部材312は、下側ジッパー側面部を貫通することなく、ダブルジッパー封止用構造部材の下側ジッパー側面部の封止用部品を、楔合アクションにより咬合解除するように構成される。第2のジッパー側面部開放部材312の幅は、下側ジッパー側面部の封止用部品を開放するのに十分であるが、この幅は、上側ジッパー側面部と下側ジッパー側面部との間に形成することができるデテントに収容されるのに十分な小ささであり、それについては以下により詳細に記載する。1つの実施形態では、上側ジッパー側面部と下側ジッパー側面部とは、中心間間隔において互いから、約150milから約225mil、好ましくは、約200milだけ離間している。さらに、各ジッパー側面部の(第1の封止用部品の後側から第2の封止用部品の対向する後側で測定される)幅は、約50milから約80milの、好ましくは、約52milから約56milの厚さである。この実施形態では、第2のジッパー側面部開放部材312は、好ましくは、上述した厚さ並びに上述したような上側ジッパー側面部からの中心間間隔をもつ下側ジッパー側面部の封止用部品を効果的に咬合解除するために、約40milから約160milの、より好ましくは約70milから約128milの幅(すなわち、第1のショルダー部材312Aの縁部から第2のショルダー部材312Bの縁部まで)を有する。
【0040】
図27に示すように、支持部材310はまた、ジッパー側面部上でスライダを保持する際に補助する保持部材308を含み、それにより、ユーザは簡単には、スライダを袋から垂直方向に引くことができない。支持部材310は、好ましくは、保持部材308の反対側に、同様の保持部材309を含むが、それは、
図28及び
図29に示されていない。保持部材308、309は、ジッパー側面部(単数又は複数)の封止用部品の下面、好ましくは、上側ジッパー側面部の封止用部品の下面と係合することによって、ジッパー側面部上でスライダを保持する際に補助するように構成される。ただし、保持部材308、309は、封止用部品を咬合解除するように、支持部材310から、保持部材308、309が封止用部品又は封止用部品のベースストリップと相互作用する点までは延びない。
図26〜
図37のスライダの支持部材310及び第2のジッパー側面部開放部材312は、スライダ300の第1のウイング302及び第2のウイング304の外側の区域まで延びるが、代替的には、支持部材210及び第2のジッパー側面部開放部材312を全体的に、スライダ300の第1のウイング302及び第2のウイング304内に配置することができる。
【0041】
たとえば
図32に示すように、スライダ300は、第1のジッパー側面部開放部材314をさらに含む(たとえば、
図38A及び
図38Cも参照)。この実施形態では、第1のジッパー側面部開放部材314は、スライダ300の頂部壁301に直接取り付けられ、したがって、第1のジッパー側面部開放部材314は、第2のジッパー側面部開放部材312をもつ支持部材310とは異なる別個の分離機構である(たとえば、
図30及び
図32を参照)。代替的には、第1のジッパー側面部314を支持部材310に取り付けて、咬合解除フィンガー又は分離機構を生成することができる(たとえば、
図20の実施形態を参照)。
【0042】
図27及び
図28に示すように、第1のウイング302の内部表面、並びに第2のウイング304の内部表面は、第1のウイング302と第2のウイング304とを互いに取り付けるための様々な要素を含む。詳細には、第1のウイング302の内部表面は、レッジ320を含み、そこから、第1のウイング302の頂部表面302Aの下に配設されるラッチ332が延びる。対照的に、第2のウイング304の頂部表面304Aは、頂部表面304Aの下面に、第1のウイング302のラッチ332と係合するように構成された開口部342を含む。
図27及び
図28の実施形態は、第1のウイング302上の単数のラッチ332を示しているが、この実施形態の単数のラッチ構造とは対照的に、複数のラッチ及び係合構造を使用してもよい。代替的には、ラッチ332を第2のウイング304上に配置してもよく、開口部342を第1のウイング302上に配置してもよい。上記で論じたように、第1のウイング302のラッチ332は、第2のウイング304の開口部342と係合するように構成される。ラッチ機構は、ラッチ332が、屈曲し、第1のウイング302と第2のウイング304とを1つに係止するために、第2のウイング304の開口部342の中の定位置でスナップ嵌合するのに十分な可撓性を有するという点で、圧縮タイプのラッチである。詳細には、
図31A及び
図31Bに示すように、スライダ300が閉位置にあるとき、第1のウイング302のラッチ332は、屈曲し、第2のウイング304の開口部342の中の定位置にスナップ嵌合している。第1のウイング302のラッチ332が、第2のウイング304の開口部342と係合すると、ユーザが第1のウイング302と第2のウイング304と互いからを係合解除することが困難になる。スライダ200の頂部の中心の上にラッチを生成することによって、次いで、ラッチが、ジッパー側面部(単数又は複数)の中心の上に配置される。そのようにラッチを配置することによって、袋の内容物により生成される圧力に起因してジッパー側面部(単数又は複数)を含む袋の内力が増大する場合であっても、ラッチがより強くなる。
【0043】
同じく
図27及び
図28に示したように、第1のウイング302は、第1の閉鎖バー355、第2の閉鎖バー370、並びに第1のウイング302の内部表面上に提供されたバッカーバー350A及び350Bの対を含む。第2のウイング304もまた、第1の閉鎖バー365、第2の閉鎖バー380、並びに第2のウイング304の内部表面上に提供されたバッカーバー360A及び360Bの対を含む。閉鎖バー355、365、370、380は、スライダ300が封止用構造部材上に動作可能に係合されると、封止用部品を咬合解除するように構成され、バッカーバー350A、350B、360A及び360Bは、スライダに強度及び安定性を提供するだけでなく、ジッパー側面部(単数又は複数)上でスライダを保持する際に補助するように構成される。同じく
図28に示したように、第1のウイング302の第1の閉鎖バー355及び第2の閉鎖バー370、並びに第2のウイング304の第1の閉鎖バー365及び第2の閉鎖バー380は、それぞれのウイング302、304及びそれぞれの脚330、340の両側に提供される。
図28の実施形態は、スライダの前端部に配置されている第1の閉鎖バー355、365、及びスライダの後端部に配置されている第2の閉鎖バー370、380を示しているが、第1の閉鎖バー355、365が、第2の閉鎖バー370、380からオフセットして、又は互い違いに配置される限り、ウイングの内部表面に沿った任意の点に、閉鎖バー355、365、370、380を配置することができる。そのように閉鎖バーを配置することによって、スライダの内部偏向力を平衡化させることができ、第1の閉鎖バー355、365による封止用部品の咬合は、第2の閉鎖バー370、380による封止用部品の咬合に影響を与えなくなる。好ましい実施形態では、第1の閉鎖バー355、365は、ダブルジッパー封止用構造部材の上側ジッパー側面部の封止用部品を咬合させるように構成され、第2の閉鎖バー370、380は、ダブルジッパー封止用構造部材の下側ジッパー側面部の封止用部品を咬合させるように構成される。したがって、第1の閉鎖バー355、365による上側ジッパー側面部の封止用部品の咬合は、第2の閉鎖バー370、380による下側ジッパー側面部の封止用部品の咬合に影響を与えない。他の好ましい実施形態では、第2の閉鎖バー370、380は、スライダが袋のジッパー側面部を効果的に咬合させたときに、袋の端部から400mil超とならないように配置される。
【0044】
図31Aに示したように、スライダ300はまた、スライダ300の頂部壁301から延びるジッパー側面部開放部材314を含む。第1のジッパー側面部開放部材314は、開放方向にスライダ300をスライドさせるにつれて、封止用構造部材の封止用部品を咬合解除するように構成される。第1のジッパー側面部開放部材314は、好ましくは、スライダ300の頂部壁301から、ダブルジッパー封止用構造部材中の下側封止用部品と係合しない長さ方向位置(又は幅方向位置)まで延びる。ただし、第1のジッパー側面部開放部材314は、好ましくは、スライダ300の頂部壁301から、ダブルジッパー封止用構造部材中の上側封止用部品と係合するのに必要な長さ方向位置(又は幅方向位置)まで延びる。したがって、好ましい実施形態では、第1のジッパー側面部開放部材314は、ダブルジッパー封止用構造部材の上側封止用部品のみを開放するように構成される。さらに、
図31Bに示したように、スライダ300の後側は、スライダ300の頂部壁301から第2のジッパー側面部開放部材312まで延びる支持部材310を含む。第1のショルダー部材312A及び第2のショルダー部材312Bを含む第2のジッパー側面部開放部材312は、開放方向にスライダ300をスライドさせるにつれて、封止用構造部材の封止用部品を咬合解除するように構成される。好ましくは、支持部材310及び第2のジッパー側面部開放部材312は、下側封止用部品を通って延びることなく、スライダ300の頂部壁301から、ダブルジッパー封止用構造部材の下側封止用部品を分離するのに必要な長さ方向位置(又は幅方向位置)まで延びる。したがって、好ましい実施形態では、第2のジッパー側面部開放部材312は、ダブルジッパー封止用構造部材の下側封止用部品のみを開放するように構成される。同じく
図31A及び
図31Bに示すように、第1の閉鎖バー355、365は、閉鎖方向にスライダをスライドさせたときに、ダブルジッパークロージャア中センブリの上側封止用部品を咬合させる際に補助するように配置され、第2の閉鎖バー370、380は、閉鎖方向にスライダをスライドさせたときに、ダブルジッパー封止用構造部材の下側封止用部品咬合させる際に補助するように配置される。
【0045】
図32は、スライダ300の側断面図を示しており、支持部材310、第1のジッパー側面部開放部材314、及び第2のジッパー側面部開放部材312をより明快に示すために、第2のウイング304が除去されている。詳細には、
図32に示すように、支持部材310は、一部分310Aでスライダ300の頂部壁301に接続され、第2のジッパー側面部開放部材312まで延び、第1のジッパー側面部開放部材314は、一部分314Aでスライダ300の頂部壁301に接続される。
図30により明らか示されるように、開放区域316では、支持部材310の一部分310Aは、第1のジッパー側面部開放部材314の一部分314Aには接続されない。したがって、スライダ300は、2つの別個の取り付けられていない部材、すなわち、第2のジッパー側面部開放部材312をもつ支持部材310、及び第1のジッパー側面部開放部材314を含む。代替的には、スライダ300は、単数の咬合解除フィンガー又は分離機構を備えることができ、支持部材310は、スライダ300の頂部壁301から第2のジッパー側面部開放部材312に延び、第1のジッパー側面部開放部材314は、支持部材310に取り付けられる(たとえば、
図20の実施形態を参照)。
【0046】
図33A、
図33B及び
図34は、開位置におけるヒンジ式スライダ300を示し、第1のウイング302のラッチ332は、第2のウイング304の開口部342から取り外されている。この開位置で、スライダ300を、袋の封止用開閉機構の上に配置し、次いで、第1のウイング302及び第2のウイング304を上向きにヒンジ結合することによって、封止用開閉機構上の定位置に取り付けることができる。詳細には、
図34に示すように、スライダ300は開位置であり、袋190の側壁191、192の上に配置される。袋190は、第1の封止用部品194A及び第2の封止用部品194Bを含む上側ジッパー側面部194と、第1の封止用部品195A及び第2の封止用部品195Bを含む下側ジッパー側面部195とを備える封止用構造部材を含む。スライダ300は、開位置において、袋190の側壁191、192の上に配置され、したがって、スライダ300の脚330、340は、袋190の側壁191、192の外部表面を跨ぐ。さらに、スライダ300は、少なくとも第2のジッパー側面部開放部材312が、袋190の側壁191、192の側壁の間に、かつ、上側ジッパー側面部194と下側ジッパー側面部195との間に配設されるように配置されるように配置される。同じく
図34に示したように、スライダ300は、タング部材390及び溝部材395を含み、それらは、スライダ300が閉位置へとヒンジ結合されるにつれて、互いと係合するように構成される。
【0047】
図35は、スライダ300の第1のウイング302及び第2のウイング304の初期ヒンジ結合を示す。詳細には、第1のウイング302及び第2のウイング304は、スライダ300の頂部壁301及び袋190の頂部に向かって上向きに回転し、ヒンジ330B、340Bが回転軸として働く。
図36は、定位置で係止された第1のウイング302及び第2のウイング304を示す。この閉位置では、第1のウイング302のラッチ332が、第2のウイング304の開口部342上の定位置にスナップ嵌合され、タング部材390は、溝部材395と係合しており、したがって、スライダ300は、組付け状態であり、封止用構造部材、すなわち、上側ジッパー側面部194及び下側ジッパー側面部195上に動作可能に係合される。同じく
図36に示すように、上側ジッパー側面部194及び下側ジッパー側面部195は、袋190の少なくとも一端で咬合位置にあり、したがって、側壁191、192は、互いに隣接して配置され、第1の封止用部品194Aは、上側ジッパー側面部194の第2の封止用部品194Bと咬合しており、第1の封止用部品195Aは、下側ジッパー側面部195の第2の封止用部品195Bと咬合している。
【0048】
図37は、
図34〜
図36に示したダブルジッパー側面部上に動作可能に係合される、
図36に示したスライダ300の一実施形態を示す。
図37に示すように、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194A及び第2の封止用部品194B、並びに下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195A及び第2の封止用部品195Bは、スライダ300の頂部壁301の下の、脚330と340との間、かつ、第1のウイング302及び第2のウイング304との間に配設される。開放方向であるこの図では、スライダ300の頂部壁301から延びた第1のジッパー側面部開放部材314は、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194Aと第2の封止用部品194Bとの間、かつ、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195Aと第2の封止用部品195Bとの間に区域に配設される。詳細には、第1のジッパー側面部開放部材314が、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194Aと第2の封止用部品194Bとを咬合解除するにつれて、第1のジッパー側面部開放部材314は、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194Aと第2の封止用部品194Bとの間に楔合される。同じく
図37に示したように、延長部材400は、以下により詳細に記載する第1の保持部材317及び第2の保持部材318とともに、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194A及び第2の封止用部品194Bの下方、かつ、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195A及び第2の封止用部品195Bの上方に配置される。しかしながら、第1のジッパー側面部開放部材314及び延長部材400は、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195A及び第2の封止用部品195Bに隣接する、又はその下方の点まで延びていない。
図37はさらに、第2のウイング304の頂部表面101から底縁部302B及びヒンジ330Aまで延びたスライダ300の第1のウイング302、及び頂部表面304Aから底縁部340B及びヒンジ340Aまで延びたスライダ300の第2のウイング304を示す。
【0049】
図31A、
図31B、
図36及び
図37を参照すると、ユーザによるスライドなどによって、スライダ300が、ジッパー側面部に沿って咬合方向に、すなわち、
図36の右から左に動作可能に移動すると、第1の閉鎖バー355、365は、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194Aと第2の封止用部品194Bをそれぞれ咬合させる。第2の閉鎖バー370、380は、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195Aと第2の封止用部品195Bとを咬合させる。スライダ300を咬合解除方向に、すなわち、
図36の左から右に動作可能に移動させると、第1のジッパー側面部開放部材314は、上側ジッパー側面部194の第1の封止用部品194Aと第2の封止用部品194Bの間で拡張し、楔合アクションによりこれらの封止用部品を離すことによって、それらを咬合解除する。その後、咬合解除方向に第1のジッパー側面部開放部材314を引き戻す第2のジッパー側面部開放部材312は、少なくとも上側ジッパー側面部194と下側ジッパー側面部195との間の区域と相互作用すること、又はそれを押圧することによって、下側ジッパー側面部195の第1の封止用部品195Aと第2の封止用部品195Bとを咬合解除する。ただし、たとえば上側ジッパー側面部194のようなジッパー側面部上でスライダを保持する際に補助するように支持部材310上に含まれる保持部材308、309は、上側ジッパー側面部194又は下側ジッパー側面部195の封止用部品と相互作用しないように、又は咬合解除しないように構成される。さらに、延長部材400、並びに、上記で論じた第1の保持部材317及び第2の保持部材318は、たとえば上側ジッパー側面部194のようなジッパー側面部上でスライダを保持する際に補助するように同じく含まれ、上側ジッパー側面部194又は下側ジッパー側面部195の封止用部品と相互作用しないように、又は咬合解除しないように構成される。
【0050】
図38Aは、スライダ200/300の一部分を示し、
図14〜
図25及び
図26〜
図37に示した実施形態の支持部材210/310、第1のジッパー側面部開放部材214/314、及び第2のジッパー側面部開放部材212/312をより明快に示すことができる。
図38Aに示すように、支持部材210/310は、それぞれのスライダ200、300の頂部壁201/301から延びる。また、第1のジッパー側面部開放部材214/314は、それぞれのスライダ200、300の頂部壁201/301から延びる。詳細には、第1のジッパー側面部開放部材214/314は、スライダの頂部壁201/301から下に垂直方向に延び、延長部材400が、第1のジッパー側面部開放部材214/314に取り付けられ、スライダ移動方向に対して平行に延びる。第1のジッパー側面部開放部材214/314は、楔合アクションにより、封止用構造部材の封止用部品を開放するように構成される。好ましくは、第1のジッパー側面部開放部材214/314は、楔合アクションにより、ダブルジッパー側面部アセンブリの上側ジッパー側面部の封止用部品のみを開放するように構成される。延長部材400は、少なくともシングルジッパー封止用構造部材の封止用部品の下に配設される。好ましい実施形態では、延長部材400は、ダブルジッパー封止用構造部材の上側ジッパー側面部194と下側ジッパー側面部195との間に配置され(たとえば、
図38Cを参照)、それにより、第1のジッパー側面部開放部材214/314の延長部材400は、保持手段として働くように構成される。延長部材400はまた、第1の保持部材217/317及び第2の保持部材218/318を含み、したがって、第1の保持部材217/317及び第2の保持部材218/318、並びに延長部材400自体が、ジッパー側面部上でスライダを保持する際に補助し、それにより、ユーザは簡単には、スライダを袋から垂直方向に引くことができない。さらに、
図25及び
図37により明らかに示されるように、第1の保持部材217/317の高さと第2の保持部材218/318の高さとはわずかに異なり、したがって、好ましくは凹形状の封止用部品(たとえば、194B)の下に配置される第1の保持部材217/317の高さ又は垂直距離は、好ましくは凸形状の封止用部品(たとえば、194A)の下に配置される第2の保持部材218/318よりも小さい。
【0051】
図38Aにさらに示すように、支持部材210/310は、ジッパー側面部に沿ってスライダ移動方向に直交して延びる第1のショルダー部材212A/312A(図示せず)及び第2のショルダー部材212B/312Bを含む、第2のジッパー側面部開放部材212/312を含む。第1のショルダー部材212A/312A及び第2のショルダー部材212B/312Bは、好ましくは、封止用構造部材のそれぞれの封止用部品に向かって延びる弧状部材を含む。第2のジッパー側面部開放部材212/312の第1のショルダー部材212A/312A及び第2のショルダー部材212B/312Bにより、支持部材210/310の遠位端が、封止用部品を楔合アクションにより咬合解除するのに必要な幅に達することが可能になる。支持部材210/310はまた、ジッパー側面部上でスライダを保持する際に補助する保持部材209/309を含み、それにより、ユーザは簡単には、スライダを袋から垂直方向に引くことができない。支持部材210/310は、好ましくは、保持部材209/309の反対側に、同様の保持部材(すなわち、208/308)を含むが、それは、
図38Aに示されていない。
図19B及び
図31Bにより明らかに示されるように、保持部材208/308、209/309の高さはわずかに異なり、したがって、好ましくは凹形状の封止用部品(たとえば、194B)の下に配置される保持部材209/309の高さ又は垂直距離は、好ましくは凸形状の封止用部品(たとえば、194A)の下に配置される保持部材208/308よりも小さい。上記で論じた支持部材210/310の保持部材208/308、209/309、並びに、延長部材400並びに第1の保持部材217/317及び第2の保持部材218/318は、ジッパー側面部上でスライダを保持する際に補助する。
【0052】
図38A及び
図38Bの支持部材210/310に関して、第2のジッパー側面部開放部材212/312が、支持部材210/310に取り付けられ、支持部材210/310は次いで、それぞれのスライダ200/300の頂部壁201/301に取り付けられる。さらに、第1のジッパー側面部開放部材214/314は、それぞれのスライダ200/300の頂部壁201/301に直接取り付けられ、したがって、頂部壁201/301への第1のジッパー側面部開放部材214/314の取付部と頂部壁201/301への支持部材210/310の取付部との間に開放区域316が配設される。したがって、この実施形態では、スライダは、2つの別個の部材又は咬合解除フィンガー、すなわち、第2のジッパー側面部開放部材212/312をもつ支持部材210/310、及び第1のジッパー側面部開放部材214/314で構成される。代替的には、第1のジッパー側面部開放部材214/314及び第2のジッパー側面部開放部材212/312を各々、支持部材210/310に取り付けて、単一の部材で構成される単体の咬合解除フィンガー又は分離機構を生成することができる。
【0053】
図38Cは、
図22〜
図25及び
図34〜
図37に示したダブルジッパー側面部上に動作可能に係合された、
図38Aに示した支持部材210/310、第1のジッパー側面部開放部材214/314、及び第2のジッパー側面部開放部材212/312とともに、スライダ200/300の一実施形態を示す。
図38Cに示すように、スライダ200/300は、袋190上に配設され、上側ジッパー側面部194及び下側ジッパー側面部195との跨状の関係を維持し、したがって、少なくとも延長部材400及び第2のジッパー側面部開放部材212/312は、上側ジッパー側面部194と下側ジッパー側面部195との間の区域に配設される。
図38Cの実施形態では、袋190上の、第2のジッパー側面部開放部材212/312をもつ支持部材210/310、及び第1のジッパー側面部開放部材214/314の位置を明確に図示するために、スライダ200/300の第2のウイング204/304が除去されている。
図38Cに示すように、支持部材210/310は、スライダ200/300の頂部壁201/301から、上側ジッパー側面部194の封止用部品と下側ジッパー側面部195の封止用部品との間の位置まで延びる。詳細には、咬合解除フィンガー210/310の第2のジッパー側面部開放部材212/312は、上側ジッパー側面部194の封止用部品と下側ジッパー側面部195の封止用部品との間の区域に配設される。第2のジッパー側面部開放部材212/312をこのように配置することによって、第2のジッパー側面部開放部材212/312の第1のショルダー部材212A/312A及び第2のショルダー部材212B/312Bは、楔合アクションにより下側ジッパー側面部195の封止用部品を分離するために、上側ジッパー側面部194と下側ジッパー側面部195との間の区域と相互作用する。しかしながら、支持部材210/310は、下側ジッパー側面部195の封止用部品の間に又はそれらの下方の点まで延びていない。
図38Cに示すように、第1のジッパー側面部開放部材214/314は、スライダ200/300の頂部壁201/301から、上側ジッパー側面部194の封止用部品と下側ジッパー側面部195の封止用部品との間の位置まで延びる。第1のジッパー側面部開放部材214/314をこのように配置することによって、第1のジッパー側面部開放部材214/314は、楔合アクションによりこれらの封止用部品を分離するために、上側ジッパー側面部194の封止用部品と相互作用する。延長部材400は、上側ジッパー側面部194の封止用部品と下側ジッパー側面部195の封止用部品との間の区域に配設される。しかしながら、延長部材400は、下側ジッパー側面部195の封止用部品の間の又はそれらの下方の点まで延びておらず、それにより、延長部材400は、ジッパー側面部上でスライダ200/300を保持する際に補助するための(漏出に影響を与ない)保持部材をとして機能することができる。したがって、延長部材400、並びに第1の保持部材217/317及び第2の保持部材218/318は、上側ジッパー側面部194又は下側ジッパー側面部195のいずれの封止用部品も咬合解除しないように構成される。
【0054】
図38Cを参照すると、ユーザによるスライドなどによって、スライダ200/300が、ジッパー側面部に沿って咬合方向に、すなわち、
図38Cの右から左に動作可能に移動すると、(
図14〜
図25及び
図26〜
図37に示した実施形態で論じたような)それぞれのスライダのクロージャバーは、上側ジッパー側面部194及び下側ジッパー側面部195の封止用部品を咬合させる。スライダ200/300 を咬合解除方向に、すなわち、
図38Cの左から右に動作可能に移動させると、第1のジッパー側面部開放部材214/314は、上側ジッパー側面部194の封止用部品の間で拡張し、封止用部品を楔合することによって、それらを咬合解除する。その後、咬合解除方向に第1のジッパー側面部開放部材214/314を引き戻す第2のジッパー側面部開放部材212/312は、下側ジッパー側面部195の封止用部品を咬合解除する。詳細には、第2のジッパー側面部開放部材212/312の第1のショルダー部材212A/312A及び第2のショルダー部材212B/312Bは、上側ジッパー側面部194と下側ジッパー側面部195との間の区域に対して外向きに押圧し、それにより、下側ジッパー側面部195の封止用部品を離すことによって、下側ジッパー側面部195の封止用部品を咬合解除する。上記で論じたように、第1のジッパープロファイル開放部材212/312の第1のショルダー部材212A/312A及び第2のショルダー部材212B/312Bにより、支持部材210/310の遠位端が、楔合アクションにより下側ジッパー側面部195の封止用部品を咬合解除するのに必要な幅に達することが可能になる。
【0055】
図39Aは、
図38Cに示した袋190上に動作可能に係合される、
図14〜
図25及び
図26〜
図37の実施形態に示したスライダ200/300の一実施形態を示す。
図39Aに示すように、スライダ200/300は、上側ジッパー側面部194及び下側ジッパー側面部195との跨状の関係を維持し、したがって、(第1のショルダー部材212A/312A及び第2のショルダー部材212B/312Bを含む)支持部材210/310の少なくとも第2のジッパー側面部開放部材212/312は、上側ジッパー側面部194と下側ジッパー側面部195との間に区域に配設される。
図39Aに示した実施形態では、袋の一端の、上側ジッパー側面部194と下側ジッパー側面部195との間の区域にデテント800が含まれる。デテント800は、第2のジッパー側面部開放部材212/312の第1のショルダー部材212A/312A及び第2のショルダー部材212B/312Bのうちの少なくとも1つと係合することが可能な凹部を備える。デテント800との第2のジッパー側面部開放部材212/312の第1のショルダー部材212A/312A及び第2のショルダー部材212B/312Bのうちの少なくとも1つの係合は、支持部材210/310及び第2のジッパー側面部開放部材212/312が、袋190の端部で下側ジッパー側面部195を咬合解除するように、第2のジッパー側面部開放部材212/312が、上側ジッパー側面部194と下側ジッパー側面部195との間の区域には配置されないことを保証する。このようにすると、デテント800との第2のジッパー側面部開放部材212/312の第1のショルダー部材212A/312A及び第2のショルダー部材212B/312Bのうちの少なくとも1つの係合は、少なくとも下側ジッパー側面部195が袋の長さ方向にわたって完全に咬合していることを保証することによって、内容物の漏出を防止する端部封止機能を提供することができる。したがって、第2のジッパー側面部開放部材212/312の第1のショルダー部材212A/312A及び第2のショルダー部材212B/312Bのうちの少なくとも1つとの正確な係合を保証するために、少なくとも下側ジッパー側面部195から所定の距離にデテント800を配置しなければならない。1つの実施形態では、デテント800は、下側ジッパー側面部195から少なくとも約60milから約187.5milの位置に配設される。さらに、別の実施形態では、デテント800は、袋190の端部における少なくとも下側ジッパー側面部195の適切な咬合を保証するために、袋190の縁部の400mil以内でなければならない。デテント800との第2のジッパー側面部開放部材212/312の第1のショルダー部材212A/312A及び第2のショルダー部材212B/312Bのうちの少なくとも1つの係合はまた、ユーザへの触感覚及び/又はクリック音を提供することができ、したがって、袋が封止閉鎖されていることをユーザに確信させる。第1のショルダー部材212A/312A及び第2のショルダー部材212B/312Bが、凹部の底部の近くでより細く、凹部の頂部でより厚くなるように、第2のジッパー側面部開放部材212/312の第1のショルダー部材212A/312A及び第2のショルダー部材212B/312Bの構造をさらにテーパー状にすることによって、デテント800との第2のジッパー側面部開放部材212/312の第1のショルダー部材212A/312A及び第2のショルダー部材212B/312Bの係合により、最大の聴覚/触覚エクスペリエンスをユーザに提供しながら、第2のジッパー側面部開放部材212/312の構造的一体性が維持される。この実施形態は、袋の一端にのみデテント800を有するが、本発明はまた、袋の一端又は両端のいずれかにデテントを包含する。
【0056】
図39Bは、
図39Aに示した袋上に含まれるデテント800の拡大部分断面図である。
図39Bに示すように、デテント800は、
図12、
図25及び
図37に示したダブルジッパー側面部の、上側ジッパー側面部の封止用部品のうちの1つ(たとえば、194B)と下側ジッパー側面部の封止用部品のうちの1つ(たとえば、195B)'との間の区域に配設される。例として、デテント800は、穿孔機及びダイアセンブリを使用して、上側ジッパー側面部と下側ジッパー側面部との間の区域中に形成することができる。代替的には、デテント800は、切削、冷間ストンピング、超音波ストンピング、モールディング、又は熱可塑性プラスチック材料を変形するため任意の他の方法で形成することができる。
【0057】
図39A及び
図39Bは、袋190の一端にデテント800をもつ一実施形態を示すが、袋190の縁部又はサイドウェルドに任意の端部ストンプがない袋190'がさらに図示されている。サイドウェルドは、袋の側壁並びにジッパー側面部が封止される、袋の縁部にある区域を包含する。1つの実施形態では、ジッパー側面部(単数又は複数)は、袋190の縁部又は端部から0.16mil以内で閉鎖又は封止される。別の実施形態では、少なくとも上側ジッパー側面部194のサイドウェルドは、約45milから約72mil、好ましくは約52milから約58milの厚さ、最も好ましくは約56milの厚さの封止されたジッパー側面部を生じる。この実施形態では、上側ジッパー側面部194と下側ジッパー側面部195との間の区域のサイドウェルドは、約4milから約28mil、好ましくは約12milからの約24mil、より好ましくは約18milから約22milの厚さを有するプロファイル間に封止区域を生じる。これらのサイドウェルドは、支持部材210/310の第2のジッパー側面部開放部材212/312と延長部材400の両方(たとえば、
図38Cを参照)がそれぞれ、袋の閉鎖端部又は開放端部いずれかまで移動し、そこに入ることができる、或いは、そこで捕捉できる区域を提供し、したがって、スライダ200/300は、袋190の端部から落下しない。このようにして、サイドウェルドは、袋190上の端部ストンプ又は端部ストップを必要とすることなく、軸方向のスライダ保持を提供する。詳細には、軸方向のスライダ保持は、少なくとも、たとえば熱溶接による袋190の縁部における上側ジッパー側面部194の封止に起因して提供される。1つの実施形態では、上記の厚さを含むサイドウェルド、並びに、第2のジッパー側面部開放部材212/312、支持部材210/310及び延長部材400をもつ、スライダ200/300のそのような構成は、約4lbfから約18lbfの軸方向のスライダ保持力を提供する。
【0058】
図40は、上側ジッパー側面部710及び下側ジッパー側面部712を含む袋700の頂部予想図を示す。
図40の実施形態は、ダブルジッパー封止用構造部材を示しているが、袋700は代替的に、シングルジッパー封止用構造部材を含んでもよい。
図40に同じく示すように、スライダ600は、袋700の頂部の開口端部を開閉するように、ジッパー側面部710、712上に動作可能に係合している。スライダ600は、スライダ600の頂部壁601から延びた第1のウイング602及び第2のウイング604を含み、第1のウイング602及び第2のウイング604は、それらの間に、ダブルジッパー封止用構造部材のような封止用構造部材を動作可能に受け入れることができるチャネルを規定する。第1のウイング602は、スライダを形成する材料が充填されたフィンガパッド603を含む。また、第2のウイング604は、
図40には示されていない同様のフィンガパッド605(たとえば、
図41Dの605)を含む。
図40に示した実施形態では、フィンガパッド603は、充填されているが、代替的には、フィンガパッド603は中空であっても、又は部分的に充填されていてもよい。
【0059】
図40のフィンガパッド603の形状は、
図1〜
図12及び
図14〜
図25の実施形態の開口部103/203、並びに
図16〜
図37及び
図13Aの実施形態の弧状部分303/503と実質的に同様である。本願の発明者らは、楕円形又は卵形、或いは任意の丸みを帯びた形状の開口部(103/203)又は弧状部分(303/503/603)を備えるフィンガパッドをもつスライダの第1のウイング及び第2のウイングを生成すると、ユーザに対するスライダの人間工学的な感触が向上する結果となることを発見した。詳細には、楕円形又は卵形の、スライダの第1のウイング及び第2のウイングのフィンガパッド303、並びに開口部(103/203)又は弧状部分(303/503/603)は、袋のジッパー側面部(単数又は複数)の開閉時にスライダ及び/又は袋を把持する角度にかかわらず、ユーザに、スライダ上に指を配置するのに快適な区域を与え、したがって、スライダは、人間工学的であり、かつ、袋のジッパー側面部(単数又は複数)の開閉時に(年少又は高齢の)ユーザに信頼性を提供する。フィンガパッド603の楕円形又は卵形について上記で論じてきたが、本発明の趣旨から逸脱することなく、フィンガパッドの固有の形状及び構成を変更することができるので、フィンガパッド603は、たとえば、円形、矩形、正方形、又は任意の他の多角形形状などのような、異なる形状のものでもよい。フィンガパッド603、605の形状の主な特徴は、その形状が、袋とスライダとのあらゆる角度でユーザの指に適応し、それにより、疲労(たとえば、強度量)が最も小さいスライダ上での最も良好な把持が提供されることである。したがって、以下にさらに詳細に論じるスライダ600及びフィンガパッド603、605の様々な寸法は、成人の、好ましくは、平均的な成人女性の指のサイズに関係する。
【0060】
図41Aに示すように、スライダ600の第1のウイング602は、フィンガパッド603を含む。詳細には、第1のウイング602は、リップ領域620により取り囲まれたフィンガパッド603を含む。第1のウイング602のリップ領域620とのフィンガパッド603の組合せは、長軸(A)及び短軸(B)に関する全体寸法を有する。フィンガパッド603自体は、リップ領域620なしに、副長軸(C)及び副短軸(D)に関する全体寸法を有する。上記で論じたような人間工学的な感触が向上したスライダを生成するためには、第1のウイング602のフィンガパッド603及び周囲のリップ領域620の長軸(A)は、好ましくは約12.0mmから約19.0mmであり、より好ましくは約14.0mmから約18.0mmであり、さらに好ましくは約15.0mmから約17.7mmであり、最も好ましくは約16.0mmから約17.7mmである。さらに、人間工学的な感触が向上したスライダを生成するためには、第1のウイング602のフィンガパッド603及び周囲のリップ領域620の短軸(B)は、好ましくは約10.5mmから約16.0mmであり、より好ましくは約11.0mmから約15.0mmであり、さらに好ましくは約12.0mmから約14.0mmであり、最も好ましくは約13.0mmから約14.0mmである。したがって、好ましい1つの実施形態では、フィンガパッド603及び周囲のリップ領域620の全体寸法の長軸(A)及び短軸(B)は、それぞれ約16.0mm及び約13.0mmに、又は、それぞれ約17.7mm及び約14.0mmに設定される。別の実施形態では、フィンガパッド603及び周囲のリップ領域620の全体寸法の長軸(A)及び短軸(B)は、それぞれ約18.0mm及び約15.0mmに、又は、それぞれ約19.0mm及び約16.0mmに設定される。代替的には、別の好ましい実施形態では、フィンガパッド603及び周囲のリップ領域620の全体寸法の長軸(A)及び短軸(B)は、それぞれ約15.0mm及び約12.0mmに、又はそれぞれ約14.0mm及び約11.0mmに、又は、それぞれ約12.0mm及び約10.5mmに設定される。さらに別の実施形態では、フィンガパッド603及び周囲のリップ領域620の全体寸法の長軸(A)及び短軸(B)は、約1.25:1のA:Bの比に設定される。さらに、上記で論じた様々な値に応じて、様々な他の比の長軸(A)及び短軸(B)を外挿することができる。さらに、1つの実施形態では、フィンガパッド603及び周囲のリップ領域620の全体寸法の長軸(A)及び短軸(B)は、以下の楕円に関する方程式に対応する。
【数1】
式中、X及びYは、フィンガパッド603及び周囲のリップ領域620の楕円形状上の任意の点の座標を表す。
【0061】
さらに、人間工学的な感触が向上したスライダを生成するためには、フィンガパッド605の副長軸(C)は、好ましくは約8.75mmから約13.9mmであり、より好ましくは約10.3mmから約13.2mmであり、さらに好ましくは約11.0mmから約12.5mmであり、最も好ましくは約11.7mmから約12.5mmである。さらに、フィンガパッド605の副短軸(D)は、好ましくは約8.1mmから約12.4mmであり、より好ましくは約8.5mmから約11.8mmであり、さらに好ましくは約9.3mmから約12.5mmであり、最も好ましくは約10.0mmから約10.8mmである。したがって、好ましい1つの実施形態では、フィンガパッド603の寸法の副長軸(C)及び副短軸(D)は、それぞれ約11.7mm及び約10.0mmに、又は、それぞれ約12.5mm及び約10.8mmに設定される。別の実施形態では、フィンガパッド603の寸法の副長軸(C)及び副短軸(D)は、それぞれ約13.2mm及び約11.8mmに、又は、それぞれ約13.9mm及び約12.4mmに設定される。代替的には、別の好ましい実施形態では、フィンガパッド603の寸法の副長軸(C)及び副短軸(D)は、それぞれ約11.0mm及び約9.3mmに、又は、それぞれ約10.3mm及び約8.5mmに、又はそれぞれ約8.75mm及び約8.1mmに設定される。1つの実施形態では、フィンガパッド603の寸法の副長軸(C)及び副短軸(D)の寸法は、上記で論じたような楕円の方程式に対応し得る。さらに、周囲のリップ620をもつフィンガパッド603全体が楕円を備え、フィンガパッド603自体も楕円を備える別の実施形態では、フィンガパッド603及び周囲のリップ620の全体的な楕円形状の面積は、フィンガパッド603自体の楕円形状の面積(楕円について算出される面積)の約1.70から約1.80倍である。さらに別の実施形態では、長軸(A)は、副長軸(C)の約1.25から約1.45倍であり、短軸(B)は、副短軸(D)の約1.25から約1.45倍である。さらに、長軸(A)、短軸(B)、副長軸(C)及び/又は副短軸(D)間の様々な他の比。これらの好適な実施形態は、ユーザのすべてではないにせよほとんど指のサイズにとって理想的なフィンガー領域603及び/又はリップ領域620長軸(A)寸法、短軸(B)寸法、副長軸(C)寸法及び副短軸(D)寸法を提供する。
図41Aには示されていないが、スライダ600の第2のウイング604もまた、フィンガパッド603及び/又は周囲のリップ領域620と同じ寸法を含む同様のフィンガパッド及び周囲のリップ領域(たとえば、
図41Dの605を参照)を含む。
【0062】
図41Bは、
図40のスライダ600の頂面図であり、スライダ600の頂部壁601、並びに、頂部壁601の中心セクションのピンチ寸法(PD)、頂部壁601の端部セクション(単数又は複数)のサドル寸法(SD)、及び中心セクションと頂部壁601の端部セクション(単数又は複数)との間の領域のリボン寸法(RD)を示す。ピンチ寸法(PD)は、第1のウイング602の頂部表面602Aと第2のウイング604の頂部表面604Aとの対向する外側縁部間における頂部壁601の中央セクションの幅である。サドル寸法(SD)は、第1のウイング602の頂部表面602Aの端部と第2のウイング604の頂部表面604Aの対向する端部との対向する外側縁部間における頂部壁601の端部セクション(単数又は複数)の幅である。リボン寸法(RD)は、第1のウイング602の頂部表面602Aと第2のウイング604の頂部表面604Aとの対向する外側縁部間における頂部壁601の中心セクションと端部セクション(単数又は複数)との間の領域の幅である。第1のウイング602のフィンガパッド603及び/又はリップ領域620の長軸(A)、短軸(B)、副長軸(C)及び副短軸(D)寸法と同様に、ピンチ寸法(PD)、サドル寸法(SD)及びリボン寸法(RD)は、袋の開閉時にユーザがスライダを把持するあらゆる角度に適応することによって、ユーザへの人間工学的な感触が向上したスライダを提供するように設定される。詳細には、ピンチ寸法(PD)は、好ましくは約5.72mmから約10.16mmであり、より好ましくは約5.72mmから約7.24mmであり、サドル寸法(SD)は、好ましくは約7.62mmから約10.16mmである。本願の発明者らは、ピンチ寸法(PD)とサドル寸法(SD)との間の差が可能な限り大きくなるように、ピンチ寸法(PD)を可能な限り小さくし(約5.72mm未満になることはない)、サドル寸法(SD)を可能な限り大きくする(約10.16mmを超えることはない)と、袋のジッパー側面部の開閉時に(あまり労力をかけず、疲労も少なくする)ユーザが好む「ピンチ」感覚がそれにより提供されるので、人間工学的な感触が向上したスライダが提供される。したがって、好ましい1つの実施形態では、ピンチ寸法(PD)は約5.8mmであり、サドル寸法(SD)は約9.83mmである。さらに、リボン寸法(RD)は、好ましくは約6.35mmから約10.16mmであり、又は好ましくは約7.62mmであり、又は最も好ましくは約7.40mmである。代替的には、リボン寸法(RD)は、ピンチ寸法(PD)の値に実質的に等しくすることができ、したがって、フィンガパッド603の湾曲部分の少なくとも一部は、この区域において水平又は平坦になる。さらに、上記で論じた様々な値に応じて、ピンチ寸法(PD)、サドル寸法(SD)及び/又はリボン寸法(RD)の様々な比を外挿することができる。
【0063】
図41C及び
図41Dは、改良された人間工学的なスライダ600の2つタイプのグリップを示し、スライダ600は、
図41Cの実施形態の第1のウイング602のフィンガパッド603における第1のタイプのグリップ610、及び
図41Dの実施形態の第2のウイング604のフィンガパッド605における第2のタイプのグリップ612を含む。
図41Cの実施形態では、グリップ610は、第1のウイング602のフィンガパッド603の頂縁部から底縁部に達する複数の垂直に延びたリッジを備える。
図41Cには示されていないが、第2のウイング604の同様のフィンガパッド(たとえば、
図41Dの605)は、同様のグリップ610を含む。代替的には、
図41Dの実施形態では、グリップ612は、第2のウイング604のフィンガパッド605上に複数の円形突起又は凹部を備える。
図41Dには示されていないが、第1のウイング602の同様のフィンガパッド(たとえば、
図41Cの603)は、同様のグリップ612を含む。グリップ610/612は、スライダ600を保持して、袋のジッパー側面部(たとえば、袋700の上側ジッパー側面部710及び下側ジッパー側面部712)に沿ってスライドさせる際に補助する触覚ガイド又は知覚をユーザに与える。
【0064】
図41Eは、
図40のスライダ600の底面図を示し、
図41Fは、
図40のスライダ600の断面図を示す。
図41Eと
図41Fの両方において、スライダ600及び/又は袋700の一部分は、明快のために除去されている。
図41Eは、第2のウイング604の一端から第2のウイング604の対向する端部までの、スライダ600の第2のウイング604のフィンガパッド605の第1の湾曲部分の全長(E)を示す。また、第1のウイング602のフィンガパッド603は、フィンガパッド603の第1の湾曲部分について同様の長さ(E)寸法を含む。
図41Fは、スライダ第600の頂部又は第1のウイング602の頂端部から第1のウイング602の底端部までの、スライダ600の第1のウイング602のフィンガパッド603の第2の湾曲部分の高さ寸法(F)を示す。また、第2のウイング604のフィンガパッド605は、フィンガパッド605の第2の湾曲部分について同様の高さ(F)寸法を含む。したがって、フィンガパッド603、605は、2つの湾曲部分、スライダ600の前端部から後端部に達する第1の湾曲部分、及びウイング602、604及び/又はフィンガパッド603、605の頂端部から底端部に達する第2の湾曲部分を含む。対向方向に2つの湾曲部分をもつフィンガパッド603、605を提供することによって、2つの湾曲部分が、ユーザの指の自然な曲線にフィットするので、スライダは、向上した人間工学的な感触を有する。上記で論じた様々な寸法の場合と同様に、長さ寸法(E)及び高さ寸法(F)は、ユーザへの人間工学的な感触が向上したスライダを提供するように設定される。詳細には、長さ寸法(E)は、好ましくは約8.5mmから約14.0mm、より好ましくは約11.0mmから約13.5mm、最も好ましくは約11.5mmから約12.5mmに設定される。さらに、高さ寸法(F)は、好ましくは、約8.0mmから約12.5mmに、より好ましくは、約9.0mmから約12.0mmに、最も好ましくは約10.0mmから約11.0mmに設定される。さらに、上記で論じた様々な値に応じて、様々な他の比の長さ寸法(E)及び高さ寸法(F)を外挿することができる。本願の発明者らは、そのようなフィンガパッド603、605の第1の湾曲部分の長さ寸法(E)及びフィンガパッド603、605の第2の湾曲部分の高さ寸法(F)は、ユーザのほとんどの指のサイズに適応することができ、スライダ600のグリップ区域(すなわち、
図41C及び
図41Dの610/612)中に指を簡単に置くことを可能にするスライダを提供する。
【0065】
上記で論じたように、第1のウイング602(並びに第2のウイング604)は、フィンガパッド603(又は、第2のウイング604上のフィンガパッド605)を取り囲むリップ領域620を含む。リップ領域620は、フィンガパッド603を取り囲む区域であり、フィンガパッド603の第1又は第2の湾曲部分内の領域ではない。リップ領域620は、フィンガパッド603を取り囲むわずかに上昇した区域を提供し、したがって、ユーザの指をフィンガパッド603へと誘導する。リップ領域620は、好ましくは約0.5mmから約4.0mm、より好ましくは約1.0mmから約3.0mm、最も好ましくは約1.5mmから約2.5mmの長さ(
図41EのL1)を有する。リップ領域620は、フィンガパッド603の第1の湾曲部分から始まる第1の区域(
図41EのL2)におけるフィンガパッド603の縁部で終了する。フィンガパッド603へと湾曲し始める第1の区域(L2)は、好ましくは約0.1mmから約4.0mmの、より好ましくは約0.5mmから約2.0mmの、最も好ましくは約1.1mmから約1.5mmの長さを有する。この区域(L2)は、フィンガパッド603へと最も深い角度を有し、第1の区域(L2)からフィンガパッド603の第1の湾曲部分の中間まで延びる第2の区域(
図41EのL3)で終了する。1つの実施形態では、区域(L2)は、リップ領域(L1)から、約10度から90度の角度を有する。第2の区域(L3)は、好ましくは約2.0mmから約7.0mmの、より好ましくは約3.0mmから約6.0 mmの、最も好ましくは約3.5mmから約5.0mmの長さを有する。第2の区域(L3)は、第1の区域(L2)よりも深くない角度を有し、フィンガパッド603の第1の湾曲部分の中点で終了する。フィンガパッド603の第1の湾曲部分の中点において、フィンガパッド603は、リップ領域620のフィンガパッド603の対向する端部及び対向する側部まで湾曲して戻り始める。第1の区域(L2)及び第2の区域(L3)は、フィンガパッド603の対向する縁部まで湾曲して戻り始める前にフィンガパッド603の第1の湾曲部分の中点で終了する完全な湾曲部分を備えることができる。代替的には、第2の区域(L3)は、フィンガパッド603の第1の湾曲部分の中点に、又はその近くに、平坦区域を備えてもよい。上記で論じた他の寸法のすべての場合と同様に、リップ領域620の長さ(L1)、並びに第1の区域(L2)及び第2の区域(L3)は、ユーザのほとんどの指のサイズに適応することもできる、ユーザへの人間工学的な感触が向上したスライダを提供するように設定される。上記の特徴と寸法との組合せを通じて、スライダ600は、改良された人間工学的な特徴、及び、袋とスライダの任意の角度でユーザの指に適応する形状を備えている。
【0066】
上記で論じた様々な袋を形成するために使用され得る例示的な熱可塑性プラスチック材料として、他のポリオレフィンプラストマー並びにそれらの組合せ及びブレンドの中でも、たとえば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、メタロセンポリエチレン(mPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(BPET)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げられる。使用され得るさらに他の材料として、スチレンブロックコポリマー、ポリオレフィンブレンド、エラストマー合金、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性コポリエステル、熱可塑性ポリアミド、ポリ塩化ビニル(PVC)のポリマー及びコポリマー、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、サランポリマー、エチレン/ビニルアセテートコポリマー、セルロースアセテート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、イオノマー、ポリスチレン、ポリカーボネート、スチレンアクリロニトリル、芳香族ポリエステル、鎖状ポリエステル、並びに熱可塑性ポリビニルアルコールが挙げられる。当業者には、袋を形成するために、多種多様な他の材料もまた使用され得ることが認識されよう。
【0067】
上記で論じた様々な実施形態のシングルジッパー側面部及びダブルジッパー側面部は各々、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、及びそれらの組み合わせのような熱可塑性プラスチックで形成され得る。1つの実施形態では、たとえば、剛性が高くなるように、HDPE、LDPE及びLLDPEの混合物で、ジッパー側面部のバッキング部材(又はフランジ)を形成することができ、より柔軟になるように、LDPEで封止用部品が形成される。ジッパー側面部のバッキング部材(たとえば、フランジ)の少なくとも一部分を袋のそれぞれの側壁に積層することなどによって、袋上にジッパー側面部を配設することができる。代替的には、ジッパー側面部のバッキング部材(たとえば、フランジ)を省略することができ、したがって、ジッパー側面部の封止用部品は、たとえばラミネーションにより、袋のそれぞれの側壁に直接取り付けられる。
【0068】
本明細書に記載する様々な袋は、シングルジッパー封止用構造部材又はダブルジッパー封止用構造部材を含むが、袋の他の実施形態は、3つ以上のジッパークロージャプロファイルを含むことができることを留意されたい。また、ジッパー側面部の封止用部品は、必ずしも袋の縁部全体に延びる必要がないことも留意されたい。たとえば、いくつかの実施形態では、袋は、袋の縁部に、拡張された封止セクションを含んでもよく、ジッパー側面部の封止用部品は、一方の封止セクションから他方まで延びているにすぎず、袋1の縁部全体にわたっては延びないように構成される。
【0069】
本明細書で例示され、記載されたスライダの各々は、シングルジッパー側面部、或いは、上側ジッパー側面部194及び下側ジッパー側面部195のようなダブルジッパー側面部と動作可能に係合することができる。スライダを、複数の部品で作製し、1つに溶接してもよく、或いは、それらの部品を、ヒンジ式要素を用いて、又はヒンジ式要素なしに、1つにスナップ嵌合するように構築してもよい。また、スライダは、1部品構造のものでもよい。スライダは、たとえば射出成形又は任意の他の方法のような任意の所望の方法を使用して作製することができる。スライダは、たとえば、ナイロン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アセタール、硬化アセタール、ポリケトン、ポリブチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン、ポリカーボネート、又はアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)のような任意の好適なプラスチックで成形することができる。スライダは、透明でも、不透明でも、あるは着色されていてもよい。さらに、様々なスライダの特定の実施形態のうちのいずれか1つの一部及び特徴は、本発明の趣旨から逸脱することなく、任意の他の実施形態の一部及び特徴と置換することができる。
【0070】
特定の具体的な例示的実施形態に関して本発明を説明してきたが、本開示に照らすと、当業者には、多くのさらなる修正形態及び変形形態が明らかになるであろう。したがって、本発明は、特段の記載がない限り、本明細書で具体的に記載した通りに実施することができると理解すべきである。したがって、本発明の例示的な実施形態は、すべての点において例示的なものであり、限定的なものではないと考えるべきであり、本発明の範囲は、上記の記載によってではなく、本発明によってサポート可能な任意の請求項及びその均等物によって判断すべきである。