(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記評価対象物に対して印加する物理的な負荷の強度を変化させる毎に、前記超音波画像を取得し、前記物理的な負荷の強度と前記当該強度における前記超音波画像とを関連付けて表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波画像表示方法。
前記グラフにおける前記物理的な負荷と前記超音波画像の前記識別番号とからなる曲線上の点を選択することにより、当該点に対応する前記物理的な負荷の強度が印加された際の前記超音波画像が表示される
ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の超音波画像表示方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態による超音波画像表示システムについて、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による超音波画像表示システムの構成例を示す図である。
図1において、超音波画像表示システム1は、発振部11、音波発生駆動部12、音波発生部13、音波受信部14、音波検出部15、強度分布解析部16、超音波画像生成部17、負荷印加部18、制御部19、記憶部20、表示制御部21、表示部22を備えている。
発振部11は、予め設定された周波数の音波信号を発振し、この音波信号を音波発生駆動部12に対して出力する。
【0018】
音波発生駆動部12は、音波信号から所定のパルス数からなるバースト信号を生成し、このバースト信号を音波発生部13に対して出力する。
音波発生部13は、バースト信号から超音波のバースト波を生成し、所定の範囲に収束させて評価対象物100に対して照射する。
音波受信部14は、音波発生部13から放射されるバースト波の進行経路の軸上において、音波発生部13と対向して設けられている。評価対象物100の評価を行なう場合には、対向する音波発生部13と音波受信部14との間に、評価対象物100を配置する。また、音波受信部14は、音波発生駆動部12から照射されて、評価対象物100を透過したバースト波を受信し、バースト波の強度を示す受信信号を、音波検出部15に対して出力する。
【0019】
ここで、本実施形態においては、評価対象物100をリチウムイオン電池として説明する。このとき、音波発生部13から照射されたバースト波は、照射方向における評価対象物100の音響インピーダンスの差の有無に応じて透過されるバースト波の強度が異なる。リチウムイオン電池の場合、電池内の電解質に気泡が発生した際、電解質と気泡との音響インピーダンスの差が大きい(強度が高い)ため、バースト波が電解質と気泡との界面において反射される。
【0020】
すなわち、電解質と気泡との音響インピーダンスの差分が大きいため、バースト波の照射面積に対して、気泡の断面積が大きくなることにより、リチウムイオン電池の電解質と気泡との界面が広がる。この結果、電解質と気泡との界面で反射することで遮蔽されるバースト波の割合が上昇し、透過されるバースト波の割合は低下する。
本実施形態においては、測定点におけるバースト波の照射面積に対する、音響インピーダンスが大きく異なる層同士(例えば、電解質と気泡との各々の層)の界面の重なる割合を、音響インピーダンスの強度として説明する。上述したように、透過率は、音響インピーダンスの強度に対応しており、音響インピーダンスの強度が大きければ減少し、音響インピーダンスの強度が小さければ増加する。
【0021】
図2は、リチウムイオン電池の電解質内の気泡の大きさにおけるバースト波の挙動を説明する図である。音波発生部13から照射されるバースト波は、集束した固定焦点となっており、所定の照射面積(進行方向におけるバースト波の断面)にて評価対象物100に対して照射される。
図2(a)は、バースト波の伝搬方向に対して平行な面による、評価対象物100の断面の図であり、気泡200に対して照射されているバースト波の照射面積(バースト波の伝搬方向に対して垂直なバースト波の面の断面積)より、バースト波の伝搬方向における気泡200の断面積が大きい場合を示している。この
図2(a)の場合、バースト波の測定点においては、バースト波の照射面が、バースト波の伝搬方向における気泡200の断面に平面視において含まれる状態となる。この際、ほぼバースト波の全てが電解質150と気泡200との界面により反射され、バースト波が評価対象物100を透過して音波受信部14まで伝搬されず、透過率としては「0」に近い値になる。
【0022】
一方、
図2(b)は、
図2(a)と同様に、バースト波の伝搬方向に対して平行な面による、評価対象物100の断面の図であり、バースト波の照射面積より、バースト波の伝搬方向における気泡300の断面が小さい場合を示している。この
図2(b)の場合、いずれのバースト波の測定点においても、バースト波の照射面が、バースト波の伝搬方向における気泡300の断面に平面視において含まれる状態はない。この際、気泡300に遮断されない部分のバースト波が、評価対象物100を透過して、音波受信部14に受信される。
図2(b)の場合、バースト波の照射面積と、バースト波の照射面及び気泡300の断面の各々が平面視において重なった部分の面積との比率に対応して、評価対象物100を透過するバースト波の透過率が変化する。
【0023】
図1に戻り、音波検出部15は、音波受信部14から供給される受信信号に基づき、透過率を求める。この透過率は、例えば、予め評価対象物100を介さずに、直接に音波発生部13から照射した音波受信部14からのバースト波の強度を示す電圧値を基準値として測定しておき、この基準値により、受信信号におけるバースト波の強度を示す電圧値を除算した割合として求められる。したがって、透過率が「0」に近いほど、バースト波が照射された測定点(照射面積に対応する領域)における、バースト波の照射方向での評価対象物100内における反射の程度が大きい。
【0024】
強度分布解析部16は、内部の記憶部に記憶されている透過率の閾値と、音波検出部15が求めた透過率とを比較し、透過率が閾値を超えているか否かの判定を行なう。ここで、強度分布解析部16は、透過率が閾値未満である場合、音響インピーダンスの強度が気泡が発生していることを示しているとし、測定点において気泡が発生していると判定する。一方、強度分布解析部16は、透過率が閾値以上である場合、音響インピーダンスの強度が気泡が発生していないことを示しているとし、測定点において気泡が発生していないと判定する(後述する音響インピーダンスフラグの設定)。
【0025】
超音波画像生成部17は、気泡が発生した測定点に対応する照射ドット(超音波画像における画素に対応)と、気泡が発生していない照射ドットとが互いに異なる表示色となるように表示態様を変えて、音響インピーダンスの強度を示す超音波画像を生成する。
【0026】
図3は、照射ドットから構成される、音響インピーダンスの強度の分布を示す超音波画像を説明する図である。
図3において、超音波画像500は、画素としての照射ドット550が所定の間隔でマトリクス状に配列している。
この照射ドット550の各々は、バースト波が照射される測定点それぞれに対応している。すなわち、評価対象物100は、バースト波の照射方向に対して垂直な面において、バースト波による音響インピーダンスの測定が行なわれる毎に、x軸方向及びy軸方向の各々の方向に、図示しない移動機構により、所定の間隔を有するように測定点を移動(スキャン(走査))させる。
【0027】
例えば、
図3においては、例えば、評価対象物100の2次元検査面(バースト波の照射面)において、2次元検査面のy軸に平行な一方の端部から、x軸方向(行方向)に所定の間隔毎にバースト波の照射を行なう測定点を移動させる。この所定の間隔は、超音波画像の解像度を決定するものであり、例えば、予め設定された一個の照射ドットの幅に対応する。
そして、測定点が2次元検査面のy軸に平行な他方の端部に達すると、y軸方向(列方向)に所定の間隔で測定点を移動させ、測定点を次の行に配置する。その移動させた他方の端部の位置から、測定点をx軸方向に所定の間隔で移動させる。このx軸及びy軸からなる2次元平面におけるバースト波による測定点の各々が、評価対象物100における音響インピーダンスの分布を示す超音波画像500における照射ドットのそれぞれとなる。また、この照射ドットの各々は、測定点において気泡が存在する音響インピーダンスの強度、あるいは気泡が存在しない音響インピーダンスの強度であるかを示すため、それぞれ表示色の態様を変えて表示される。
【0028】
負荷印加部18は、評価対象物100に対して、物理的な負荷を与える。本実施形態においては、評価対象物100がリチウムイオン電池であり、蓄電量を徐々に低下させた場合、ある所定の蓄電量以下となると気泡が発生する。このため、リチウムイオン電池に対して、与える物理的な負荷として、リチウムイオン電池に対して一定の電力を消費させることにより、リチウムイオン電池の蓄電量を所定時間毎に低下させる。
この場合、蓄電量のモニタとしては、リチウムイオン電池に一定の電力を消費させている際の出力電圧を用いる。蓄電されている電力が消費されて、リチウムイオン電池の蓄電量が低下することにより、一定の電力を消費する際の出力電圧が低下していく。したがって、所定の時間毎に評価対象物の超音波画像を生成し、その時点の出力電圧と合わせて確認することにより、気泡が発生する時点の出力電圧をパラメータとして、リチウムイオン電池の蓄電量を容易に確認する情報を取得することができる。
【0029】
制御部19は、超音波画像表示システム1内の各部の制御を行う。制御部19は、音波発生駆動部12が音波発生部13に対してバースト波を発生させたタイミングにおいて、音波受信部14の受信したバースト波の透過率を音波検出部15から読み取る。そして、制御部19は、読み取ったバースト波の透過率を、超音波画像の画像番号に対応させて、記憶部20の超音波画像テーブルに対して書き込んで記憶させる。
また、制御部19は、音波発生駆動部12が音波発生部13に対してバースト波を発生させたタイミングにおいて、負荷印加部18が出力するリチウムイオン電池の出力電圧の電圧値を読み取る。そして、制御部19は、読み取ったリチウムイオン電池の出力電圧の電圧値を、超音波画像の画像番号に対応させて、記憶部20の超音波画像テーブルに対して書き込んで記憶させる。
【0030】
図4は、記憶部20に記憶されている超音波画像テーブルの構成例を示す図である。
図4において、超音波画像テーブルは、超音波画像番号、出力電圧、透過率インデックス及び超音波画像インデックスの各々の項目のデータが、超音波画像番号毎のレコードに、超音波画像番号に関連付けられて書き込まれている。超音波画像番号は、超音波画像の各々を識別する情報であり、本実施形態において取得された順番を示している。出力電圧は、超音波画像を取得した際に測定されたリチウムイオン電池の出力電圧の電圧値である。透過率インデックスは、対応する超音波画像番号の超音波画像を構成する照射ドット毎の透過率を示した透過率テーブルが書き込まれている記憶部20におけるアドレスを示している。超音波画像インデックスは、対応する超音波画像番号の超音波画像が書き込まれている記憶部20におけるアドレスを示している。
【0031】
図5は、記憶部20に記憶されている透過率テーブルの構成例を示す図である。
図5において、透過率テーブルは、測定点番号、透過率及び音響インピーダンスフラグの各々の項目のデータが、測定点番号毎のレコードに、測定点番号に関連付けられて書き込まれている。測定点番号は、超音波画像における照射ドットの各々を識別する識別情報である。測定点番号は、例えば、評価対象物100における2次元検査面に対して、バースト波を照射した順番に付与した番号である。透過率は、測定点番号の測定点において音波検出部15が求めた透過の割合を示す数値である。音響インピーダンスフラグは、強度分布解析部16が透過率が所定の閾値未満である場合、音響インピーダンスの変化が変化したと判定したか否かを示すフラグである。本実施形態においては、強度分布解析部16が、例えば、透過率が閾値以上である場合、気泡の発生がない状態と判定されているため、音響インピーダンスフラグを「1」とする。一方、透過率が閾値未満である場合、気泡が発生した状態と判定されているため、音響インピーダンスフラグを「0」として、透過率テーブルに書き込んで記憶させる。
【0032】
図1に戻り、超音波画像生成部17は、超音波画像を生成する際、記憶部20の透過率テーブルから、測定点番号の順番に、順次照射ドット毎の音響インピーダンスフラグを読み出す。そして、超音波画像生成部17は、超音波画像において、例えば、照射ドットの音響インピーダンスフラグが「1」の場合、照射ドットの表示色を青とする。一方、超音波画像生成部17は、音響インピーダンスが「0」の場合、音響インピーダンスフラグが「1」の場合と異なる色として、照射ドットの表示色を赤とする。気泡の発生の有無を確認しやすいように、音響インピーダンスフラグが「1」の場合と、音響インピーダンスが「0」の場合との各々における照射ドットの表示色は、それぞれが補色の関係にある色として設定することにより、超音波画像において気泡が発生したと判定された照射ドットを目立たせ、確認を容易にすることができる。
【0033】
図6は、表示制御部21が記憶部20の超音波画像テーブルを参照して、表示部22の表示画面に表示する表示画像の一例を示す図である。
図6において、表示画面22Sの領域221には、負荷量と超音波画像信号との対応を示す負荷量提示グラフが表示される。この負荷量提示グラフは、縦軸がリチウムイオン電池の出力電圧の変化を示しており、横軸が超音波画像を識別する超音波画像番号が示されている。縦軸の出力電圧は、リチウムイオン電池に対して印加した物理的な負荷の程度を示している。
【0034】
すなわち、所定の時間においてリチウムイオン電池から規定の消費電流を流した時点(超音波画像を取得する時点)において、リチウムイオン電池の測定された出力電圧が示されている。このため、領域221の負荷量提示グラフは、消費する電力により、リチウムイオン電池の蓄電量が低下していく過程を出力電圧で確認する情報を示している。消費電流量と消費電流を流す期間とで消費電力量が求められ、超音波画像を取得する周期が消費電流を流す期間とすれば、超音波画像番号毎における消費電力量が求められ、そのときの出力電圧がこの消費電力量を反映するバラメータとして用いることができる。
【0035】
表示領域222には、利用者により選択された超音波画像が表示される。この超音波画像の選択は、領域221の負荷量提示グラフにおける選択バー221Bをマウスなどのポインティングデバイスによりドラッグされ、移動されることによって行なわれる。そして選択バー221B示すグラフの曲線上の位置に対応した座標における超音波画像番号に対応する超音波画像が表示される。すなわち、制御部19は、選択バー221Bが示す曲線状の座標点から超音波番号を抽出し、抽出した超音波番号を表示制御部21に対して出力する。そして、表示制御部21は、供給される超音波画像番号に対応した超音波画像を、記憶部20から読出し、表示領域222に対して表示する。
【0036】
このとき、表示制御部21は、記憶部20の超音波画像テーブルから、読み出した超音波画像の超音波画像番号を、表示領域222の近傍の表示領域213に対して表示する。また、表示制御部21は、超音波画像番号に対応した出力電圧を超音波画像テーブルから読出し、表示領域222の近傍の表示領域214に対して表示する。
上述した本実施形態によれば、表示部22の表示画面22Sにおいて、超音波画像番号に対応して、リチウムイオン電池の出力電圧と、リチウムイオン電池内部の気泡の発生の有無を示す超音波画像とが関連づけられて同時に表示されるため、リチウムイオン電池内部に気泡が発生した時点における、当該リチウムイオン電池の出力電圧を、ビジュアル的に容易に観察して確認することができる。
【0037】
すなわち、本実施形態によれば、利用者が領域221の負荷量提示グラフの選択バー221Bを徐々に移動させ、超音波画像番号をインクリメントしていくことにより、リチウムイオン電池内の気泡の発生状況を、リチウムイオン電池の出力電圧の電圧値と対応づけて順次確認(変化の過程を観察)することができる。このため、チウムイオン電池内部に気泡が発生した時点における、リチウムイオン電池の出力電圧をリアルタイムに容易に得ることができる。
また、本実施形態によれば、表示部22の表示画面22Sにおいて、負荷量提示グラフにおける領域221に表示されている選択バー221Bにより、いずれの超音波画像番号の超音波画像が選択されて表示されているかと、その超音波画像が取得された際の出力電圧を、利用者が容易に確認することができる。
【0038】
次に、本実施形態における超音波画像の生成の処理の流れをフローチャートを用いて説明する。
図7は、超音波画像表示システム1による超音波画像の生成における各々の処理の動作例を示すフローチャートである。
ステップS1: 利用者は、評価対象物100としてリチウムイオン電池を、音波発生部13と音波受信部14との間に設置し、超音波画像表示システム1を駆動し、超音波画像の生成を開始させる。
【0039】
ステップS2: 制御部19は、負荷印加部18が印加する物理的な負荷である消費電流の電流値を初期化し、利用者が図示しない入力手段から入力する電流値を、消費電流の電流値として設定する。また、利用者が上記入力手段から入力する時間を、負荷印加部18がリチウムイオン電池から消費電流を流し出す時間として設定する。この消費電流の電流値と流す時間とにより、リチウムイオン電池に対して物理的な負荷として与える消費電力量が求まり、リチウムイオン電池の蓄電量に対応して変化する出力電圧と対応させることができる。また、このとき、制御部19は、超音波番号の初期化、例えば超音波番号を「0」とする処理を行なう。
【0040】
ステップS3: 制御部19は、負荷印加部18に対して、リチウムイオン電池への負荷の印加を開始させる制御を指示する印加開始信号を出力する。
これにより、負荷印加部18は、リチウムイオン電池から、設定された電流値を流すことにより、電力を消費させる処理を開始する。
【0041】
ステップS4: 負荷印加部18は、電力を消費させる処理を開始してからの経過時間をカウント(計時)し始める。
【0042】
ステップS5: 負荷印加部18は、経過時間が設定されている所定の時間を超えたか否かの判定を行なう。このとき、負荷印加部18は、経過時間が設定されている時間以上の場合、処理をステップS6へ進める。
一方、負荷印加部18は、経過時間が設定されている時間未満である場合、ステップS6の処理を繰り返す。
【0043】
ステップS6: そして、負荷印加部18は、リチウムイオン電池に対して電力を消費させている状態において、リチウムイオン電池の出力電圧を測定する。
【0044】
ステップS7: 負荷印加部18は、出力電圧を測定した後、リチウム電池に対する物理的な負荷の印加、すなわちリチウムイオン電池に電力を消費させる処理を停止する。
【0045】
ステップS8: 音波発生駆動部12は、制御部19の制御により、リチウムイオン電池における2次元検査面の測定点に対して、バースト信号を音波発生部13に供給する。これにより、音波発生部13は、バースト信号に対応したバースト波を、測定点に対して照射する。そして、音波検出部15は、音波受信部14が検出する、リチウムイオン電池を透過したバースト波の受信信号を受信し、この受信信号から透過率を求める。制御部19は、2次元検査面における測定点の各々の透過率の算出処理を、
図3で説明したように行なう。
【0046】
そして、制御部19は、超音波画像番号をインクリメントし、この超音波番号に対応させ、負荷印加部18に対して取得した出力電圧を、記憶部20の超音波画像テーブルに書き込む指示を出力する。負荷印加部18は、制御部19の指示により、超音波画像テーブルの指示された超音波画像番号のレコードに対し、出力電圧を書き込んで記憶させる。また、制御部19は、上記超音波番号に対応させ、音波検出部15に対して求めた2次元検査面の測定点の各々における透過率を、記憶部20の超音波画像テーブルにおける透過率インデックスが示すアドレスの透過率テーブルに対して、測定点番号に対応させて書き込む指示を出力する。音波検出部15は、制御部19の指示により、上記透過率インデックスが示すアドレスの透過率テーブルに対して、測定点番号に対応したレコードに、順次、この測定点番号に対応する透過率を書き込んで記憶させる。
【0047】
ステップS9: 強度分布解析部16は、記憶部20において、処理中の超音波画像番号に対応した透過率テーブルにおける測定点番号の透過率を、測定点番号の順番に順次読み出す。そして、強度分布解析部16は、読み出した透過率と、自身内部の記憶部に記憶されている透過率の閾値との比較を順次行なう。そして、強度分布解析部16は、記憶部20の透過率テーブルにおいて、測定点番号の各々の音響インピーダンスフラグに対して、それぞれ透過率が閾値以上である場合にフラグの値として「1」を書き込み、一方、透過率が閾値未満である場合にフラグの値として「0」を書き込む。
強度分布解析部16は、閾値と2次元検査面における全ての測定点に対応した照射ドットの透過率との比較が終了した後、超音波画像生成部17に対して、比較が終了したことを示す制御信号を出力する。
【0048】
そして、超音波画像生成部17は、強度分布解析部16から比較が終了したことを示す制御信号が供給された場合、超音波画像の生成を行なう。
超音波画像生成部17は、記憶部20の超音波画像テーブルにおける透過率テーブルインデックスに対応して、透過率テーブルを参照して照射ドット毎の音響インピーダンスのフラグの値を、測定点番号順に読み出す。そして、超音波画像生成部17は、超音波画像の各照射ドットの表示色を、音響インピーダンスフラグの値に応じた色とし、超音波画像の生成を行なう。超音波画像生成部17は、作成した超音波画像を記憶部20に書き込んで記憶させ、超音波画像を書き込んだアドレスを、超音波画像テーブルにおける超音波画像インデックスに書き込んで記憶させる。
【0049】
ステップS10: 制御部19は、記憶部20の超音波画像テーブルを参照し、現在処理中の超音波画像番号の出力電圧が、予め設定された電圧閾値(下限値)以上であるか否かの判定を行なう。このとき、制御部19は、出力電圧が予め設定された電圧閾値以上である場合、処理をステップS3へ進め、一方、出力電圧が電圧閾値未満である場合、超音波画像を生成する処理を終了する。
【0050】
また、
図8は、表示制御部21が記憶部20の超音波画像テーブルを参照して、表示部22の表示画面に表示する表示画像の他の例を示す図である。
図8における
図6の表示画像と異なる点は、表示領域231Aの負荷量提示グラフにおける超音波画像番号の選択を行なう方法である。
図6においては、選択バー221Bをマウスによりドラッグして、選択バー221Bをx軸方向に移動させることにより、座標値として超音波画像番号を選択していた。
図8においては、表示画面22Sにおける表示領域231A近傍に配置されたスイッチボタン215により、超音波画像番号の選択を行なう。
【0051】
このとき、スイッチボタン215をクリックする毎に、超音波画像番号を変えることができる。例えば、スイッチボタン215における右の三角マークをクリックすることにより、超音波画像番号がインクリメントされ、一方、左の三角マークをクリックすることにより超音波画像番号がディクリメントされ、変えた後の超音波画像番号に対応した超音波画像が表示画面22Sに表示される。現在、いずれの超音波画像番号が選択されているかについては、ポイント221Cが選択された超音波画像番号に対応する座標点に表示することで利用者に確認させる。
これにより、
図8における超音波画像番号の選択方法によれば、利用者がスイッチボタン215をマウスによりクリックすることで、超音波画像番号を一つずつ増加あるいは現象させることができるので、表示される超音波画像における音響インピーダンスの強度の変化の過程を観察し、音響インピーダンスの強度の変化のタイミングを容易に確認することができる。
【0052】
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態による超音波画像表示システムについて、図面を参照して説明する。第1の実施形態においては、評価対象物100として、リチウムイオン電池における気泡の発生する出力電圧を確認する処理を例として説明した。第2の実施形態の超音波画像表示装置は、
図1に示す第1の実施形態の超音波画像装置と同様の構成である。
第2の実施形態においては、2枚の板材を接着剤で接着した際における、この接着剤の接着力の強度を確認する処理を例として説明する。
本実施形態においても、2枚の板材を接着して形成された合板における接着した界面に対して平行である、バースト波による2次元検査面における全ての測定点に基づく超音波画像の生成が、第1の実施形態と同様に行なわれる。
【0053】
図9は、2枚の板材を接着した接着剤の接着力の強度を確認する処理を説明する図である。
図9においては、板材600と板材700とを接着した接着剤800の接着力の確認を行なう評価対象物100の構成が示されている。
図9(a)は、板材600に対して、接着剤800を用いて板材700を接着した合成板材の上面から見た図を示している。四角形状の板材700の一方の主面側における各々の頂点には、ねじ部700Aが設けられており、ねじ穴700Bに対してねじ700Cが挿入されている。このネジ700Cの先端の端面は略平面である。
図9(b)は、ネジ700Cが挿入されている領域の線A−Aにおける線視断面図を示している。
図9(b)に示すように、ネジ700Cを回転させて締めていくと、ネジ700Cの突端700CBが、板材700から突出して、板材600の表面を押す。これにより、板材600から板材700を剥がす力が、板材700に対してネジ700Cにより印加される。
【0054】
図9(c)及び
図9(d)の各々は、
図9(a)における線B−Bにおける線視断面図を示している。
図9(b)で説明したように、ネジ700Cを締めることにより、ネジ700Cの突端700CBが板材700のねじ穴を通って板材600を押すことにより、板材600に対して板材700を矢印Pの方向に移動させる力が働く。
接着剤800の接着力が矢印Pの方向に移動させる力に比較して強ければ、
図9(c)のように、板材600に対して板材700が接着された状態を維持する。一方、接着剤800の接着力が矢印Pの方向に移動させる力に比較して弱くなれば、例えば、
図9(d)のように、板材600上の接着剤800と、板材700とが剥がれて空隙900が生じる。この空隙900が生じた場所において、第1の実施形態の気泡が生じた場合と同様に、板材600と板材700との間に、空隙による空気の層が発生するため、板材600と空隙900との界面において、板材600に対して垂直方向の音響インピーダンスの強度が、より大きな数値に変化することになる。
【0055】
図10は、表示制御部21が記憶部20の超音波画像テーブルを参照して、表示部22の表示画面に表示する表示画像の一例を示す図である。
図10において、表示部22の表示画面22Sの領域231には、第1の実施形態における
図6と同様に、負荷量と超音波画像信号との対応を示す負荷量提示グラフが表示される。この負荷量提示グラフは、縦軸がネジ700Cの回転数(ネジ700Cを締め付けるために回転させた数)が示されており、横軸が超音波画像を識別する超音波画像番号が示されている。縦軸のネジの回転数は、ネジを締めるために回す回数であり、接着剤800により接着された板材600と板材700とにおいて、板材600から板材700を引き離す方向に力を印加するため、板材700にネジ700Cから印加する負荷の強度を示している。
【0056】
すなわち、ネジ700Cの回転数が増加するに従い、板材700のねじ穴を通るネジ700Cの長さが長くなり、板材600との界面における板材700表面に対して、ネジ700Cが印加する力が増加し、板材600と板材700とを引き離す力が大きくなる。
したがって、
図10における領域231の負荷量提示グラフは、縦軸にネジ700Cにより板材700に対して印加する物理的な力が負荷として示されており、横軸にそれぞれの物理的な負荷を印加した際に取得した超音波画像を識別する超音波画像番号が示されている。本実施形態においては、板材600と板材700とを引き離す負荷を増加させた際に、超音波画像を取得している。
【0057】
表示領域232には、利用者により選択バー221Bが選択されることにより、選択された超音波画像が表示される。この超音波画像の選択は、領域231の負荷量提示グラフにおける選択バー221Bをマウスなどのポインティングデバイスによりドラッグし、グラフの曲線上を移動させ、選択バー221Bが位置する座標における超音波画像番号に対応する超音波画像が表示される。すなわち、制御部19は、選択バー221Bが示す曲線状の座標点から超音波番号を抽出し、抽出した超音波番号を表示制御部21に対して出力する。そして、表示制御部21は、供給される超音波画像番号に対応した超音波画像を、記憶部20から読出し、表示領域232に対して表示する。
【0058】
このとき、表示制御部21は、記憶部20の超音波画像テーブルから、読み出した超音波画像の超音波画像番号を、表示領域232の近傍の表示領域213に対して表示する。本実施形態の超音波画像テーブルには、
図4における出力電圧に変えて、ネジ700Cの回転数(板材600及び板材700を引き離す方向に印加する負荷の強度)が示されている。また、表示制御部21は、超音波画像番号に対応したネジの700Cの回転数を超音波画像テーブルから読出し、表示領域232の近傍の表示領域214に対して表示する。
【0059】
上述した本実施形態によれば、表示部22の表示画面22Sにおいて、超音波画像番号に対応して、ネジ700Cの回転数と、板材600と板材700との剥がれの状態を示す超音波画像とが関連づけられて同一の画面上に表示される。このため、接着剤800により接着した板材600と板材700との界面において空隙が発生した時点(音響インピーダンスの強度が変化した時点)を超音波画像で確認し、この超音波画像とともに表示される印加された負荷であるネジ700Cの回転数を、表示画面22Sにおいてビジュアル的に容易に確認することができる。
【0060】
すなわち、本実施形態によれば、利用者が領域231の負荷量提示グラフの選択バー221Bを徐々に移動させ、超音波画像番号をインクリメントしていくことにより、板材600と板材700との界面における空隙の発生の状況を、ネジ700Cの回転数と対応づけて順次確認することができる。このため、板材600と板材700とのとの間に空隙が発生した時点における、印加した負荷の強度を示すネジ700Cの回転数をリアルタイムに容易に得ることができる。
また、本実施形態によれば、表示部22の表示画面22Sにおいて、負荷量提示グラフにおける領域231に表示されている選択バー221Bにより、いずれの超音波画像番号の超音波画像が選択されて表示されているかと、その超音波画像が取得された際のネジ700Cの回転数を、利用者が容易に確認することができる。
【0061】
<他の評価対象について>
他の評価対象としては、例えば、上述した板材600と板材700とを接着する接着剤800の固化状態が周囲の温度環境により変化する状態の検出がある。この場合、評価する対象は接着剤800の固化の状態であり、印加する物理的な負荷は評価対象物に与える温度である。
図9(c)に示すように、板材600と板材700とを接着剤800により接着し、合成板を作成する。そして、この合成板の温度を上昇させつつ、すでに説明したように、所定の温度毎に超音波画像の作成を行なう。
【0062】
図11は、表示制御部21が記憶部20の超音波画像テーブルを参照して、表示部22の表示画面に表示する表示画像の一例を示す図である。
表示部22の表示画面22Sの領域23Bには、第1の実施形態における
図6と同様に、負荷量と超音波画像信号との対応を示す負荷量提示グラフが表示される。この負荷量提示グラフは、縦軸が合板に印加される温度が示されており、横軸が超音波画像を識別する超音波画像番号が示されている。縦軸の温度は、合板の温度であり、板材600と板材700との界面に位置する接着剤800の固化を促進する物理的な負荷の強度である。領域242には、選択バー221Bにより選択された超音波画像番号に対応する超音波画像が表示される。表示領域213には、領域242に表示している超音波画像の超音波画像番号が表示されている。また、表示領域214には、選択された超音波画像を取得した際の合板の温度が示されている。
【0063】
温度が増加するに従い、板材600と板材700との界面の接着剤800の固化状態が変化し、接着剤800の固化が進むに従い、接着剤800の物性が液層から固相に移行する。すなわち、接着剤800の密度が変化するため、接着剤800の固化が進むに従い、板材700と接着剤800との界面における音響インピーダンスが低下していく。
したがって、
図11における領域231Bの負荷量提示グラフは、縦軸に温度が合板に対して印加する物理的な力が負荷として示されており、横軸にそれぞれの物理的な負荷を印加した際に取得した超音波画像を識別する超音波画像番号が示されている。本実施形態においては、板材600と板材700とを接着剤800で接着した合板の負荷を増加させた際に、超音波画像を取得している。
【0064】
また、他の評価対象としては、例えば、半導体素子を封止する半導体パッケージを構成する封止剤の温度による変化状態の検出がある。この場合、評価する対象は半導体パッケージの溶解の状態であり、印加する物理的な負荷は評価対象物の温度である。半導体パッケージの温度変化に応じて、バースト波を印加して超音波画像を取得する。半導体パッケージに封止されている半導体素子に対して電流を流すことにより、時間経過に伴って半導体素子の温度は上昇する。この半導体素子の温度が封止剤の溶解する温度に達すると、半導体素子と接している領域から封止剤の溶解が始まる。封止剤の溶解が進むに従い、封止剤の物性が固相から液相に移行する。
【0065】
すなわち、半導体パッケージの封止剤の密度が変化するため、封止剤の溶解が進むに従い、封止剤の溶解していない部分と溶解した部分との界面における音響インピーダンスが増加していく。
この場合も、すでに説明した
図11における表示画面22Sにより、利用者は封止剤が溶解する温度を超音波画像により検出する。
【0066】
上述した他の評価対象についても、表示部22の表示画面22Sにおいて、評価対象物が液層から固相へ、あるいは固相から液層へ変化する時点(音響インピーダンスが変化した時点)を超音波画像で確認し、この超音波画像とともに表示される印加された負荷である温度を、表示画面22Sにおいてビジュアル的に容易に確認することができる。
すなわち、利用者が領域231Bの負荷量提示グラフの選択バー221Bを移動させることで、評価対象物の物性の変化(液層から固相へ、あるいは固相から液層への変化)の状況を、評価対象物の温度と対応づけて順次確認することができる。
【0067】
次に、
図12は、本発明の超音波画像表示システムの他の構成例を示す図である。上述した第1の実施形態、第2の実施形態及び他の評価対象の各々における超音波画像表示システムは、
図1に示したように、バースト波の評価対象物における透過率を用いて、評価対象物の音響インピーダンスの変化を検出している。
一方、
図12に示す超音波画像表示システム1Aは、評価対象物の透過率ではなく、評価対象物の反射率により音響インピーダンスの変化を検出する。
図12の構成において、
図1と同様な構成については、同一の符号を付してある。以下、
図1の超音波画像表示システムと異なる構成及び動作について説明する。
【0068】
音波発生部13は、バースト信号から超音波のバースト波を生成し、所定の範囲に収束させて、バースト波の照射方向と評価対象物100の表面とが所定の角度θを成すように、生成したバースト波を評価対象物100に対して照射する。
音波受信部14は、音波発生部13から放射されるバースト波の評価対象物の表面からの反射を受信できる位置に設けられている。また、音波受信部14は、音波発生駆動部12から照射されて、評価対象物100から反射されたバースト波を受信し、反射されたバースト波の強度を示す受信信号を、音波検出部15に対して出力する。
【0069】
音波検出部15Aは、音波受信部14から供給される受信信号に基づき、反射率を求める。この反射率は、例えば、音波発生部13から照射した音波受信部14からのバースト波が評価対象物100から全反射した際の反射されたバースト波の強度を示す電圧値を基準値として測定しておき、この基準値により、受信信号におけるバースト波の強度を示す電圧値を除算した割合として求められる。したがって、反射率が「1」に近いほど、バースト波が照射された測定点(照射面積に対応する領域)における、バースト波の照射方向での評価対象物100内における反射の程度が大きい(すなわち、音響インピーダンスの値の変化が大きい)。
【0070】
すでに説明したように、リチウムイオン電池における電解質と気泡との界面の音響インピーダンスの値が大きくなり、この界面によりバースト波は反射される。この電解質と気泡との界面における音響インピーダンスの値が高くなるほど、バースト波の反射率は高くなる。すなわち、反射率が音響インピーダンスの値の大きさによって変化する特性は、透過率と同様である。しかしながら、透過率が音響インピーダンスの増加に従って減少するのに対し、反射率は、音響インピーダンスの増加に従って増加する点が異なる。
また、その他の音響インピーダンスの変化の検出の動作については、透過率を反射率に置き換えることにより、
図1における超音波画像表示システムと同様である。
また、上記においては、透過率と反射率とを用いた音響インピーダンスの強度の変化の検出を説明した。しかしながら、他にバースト波を構成するパルスの位相及びゲイン、バースト波の回折などを用いて、評価対象物における音響インピーダンスの強度の変化を検出する構成としても良い。
【0071】
なお、本発明における
図1及び
図12の超音波画像表示システムの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより超音波画像を表示させる処理を行ってもよい。なお、こでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWW(World Wide Web )システムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0072】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0073】
ここまで、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態はあくまで一例であり、本発明は上述した実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
また、本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、各請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせを含む。