(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る回胴式遊技機の斜視図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係る回胴式遊技機を開いた状態の斜視図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係る回胴式遊技機の電気的全体構成図である。
【
図4】
図4は、本実施形態に係る回胴式遊技機における、主制御基板側でのプログラム開始処理である。
【
図5】
図5は、本実施形態に係る回胴式遊技機における、主制御基板側でのドングル認証制御処理のフローチャートである。
【
図6】
図6は、本実施形態に係る回胴式遊技機における、主制御基板側での設定変更装置制御処理のフローチャートである。
【
図7】
図7は、本実施形態に係る回胴式遊技機における、主制御基板側での遊技進行制御処理のフローチャートである。
【
図8】
図8は、本実施形態に係る回胴式遊技機における、主制御基板側での遊技中ドングル監視処理のフローチャートである。
【
図9】
図9は、本実施形態に係る回胴式遊技機における、主制御基板側でのタイマ割り込み時処理のフローチャートである。
【
図10】
図10は、本実施形態に係る回胴式遊技機における、主制御基板側でのドングル認証後電源断時処理のフローチャートである。
【
図11】
図11は、本実施形態に係る回胴式遊技機における、主制御基板側でのドングル認証前電源断時処理のフローチャートである。
【
図12】
図12は、本実施形態に係る回胴式遊技機における、払出制御基板側でのプログラム開始処理である。
【
図13】
図13は、本実施形態に係る回胴式遊技機における、払出制御基板側での払出ドングル認証制御処理のフローチャートである。
【
図14】
図14は、本実施形態に係る回胴式遊技機における、払出制御基板側での払出タイマ割り込み時処理のフローチャートである。
【
図15】
図15は、本実施形態に係る回胴式遊技機における、払出制御基板側での要求ありドングル認証制御処理のフローチャートである。
【
図16】
図16は、本実施形態に係る回胴式遊技機における、ドングル認証処理イメージ図である。
【
図17】
図17は、本実施形態からの変更例1に係る回胴式遊技機における、主制御基板側での遊技進行制御処理のフローチャートである。
【
図18】
図18は、本実施形態からの変更例1に係る回胴式遊技機における、主制御基板側でのタイマ割り込み時処理のフローチャートである。
【
図19】
図19は、本実施形態からの変更例1に係る回胴式遊技機における、主制御基板側での認証タイミング監視処理のフローチャートである。
【
図20】
図20は、第2実施形態に係る回胴式遊技機の電気的全体構成図である。
【
図21】
図21は、第2実施形態に係る回胴式遊技機における、主制御基板側でのドングル認証制御処理のフローチャートである。
【
図22】
図22は、第2実施形態に係る回胴式遊技機における、主制御基板側での遊技中ドングル監視処理のフローチャートである。
【
図23】
図23は、第2実施形態に係る回胴式遊技機における、ドングル認証処理イメージ図である。
【
図24】
図24は、本例に係る回胴式遊技機における、クレジット増加速度イメージ図である。
【0010】
はじめに、本明細書における各用語の意義について説明する。「乱数」とは、回胴式遊技機において何らかの遊技内容を決定するための抽選(電子計算機によるくじ)に使用される乱数であり、狭義の乱数の他に擬似乱数も含む(例えば、乱数としてはハード乱数、擬似乱数としてはソフト乱数)。例えば、遊技の結果に影響を与えるいわゆる「基本乱数」、具体的には、特別遊技の移行や入賞役と関連した「当選乱数」、等を挙げることができる。「CPU」とは、当業界において周知であるものと同義であり、使用されているアーキテクチャ(CISC、RISC、ビット数等)や処理性能等には何ら限定されない。「電断(電源断)」とは、遊技機に設けられた電源スイッチの操作実行有無に係らず、遊技機に供給される電源電圧が一定レベル以下となったことを指し、例えば、電源供給ユニットの破損や停電等による不測の事態による電源供給の遮断をも包含する。「ROM」とは、当業界において周知であるものと同義であり、情報を物理的に保持する(例えば、データ読み出し用の電流を与えた場合、導通する素子構成であれば「1」、導通しない素子構成であれば「0」となる)。「RAM」とは、当業界において周知であるものと同義であり、情報を電気的に保持する(例えば、データ読み出し用の電流を与えた場合、蓄電されていれば「1」、蓄電されていなければ「0」となる。尚、RAM内で保持されているデータの一部又はすべてに対して、電断時にはバックアップ電源が供給されるよう構成されていることが一般的である)。「遊技状態」とは、例えば、得点が獲得(増加)容易であり遊技者にとって有利な特別遊技状態(いわゆる大当り遊技であり、ボーナス遊技や第1種BB・第2種BB等と呼ばれるものが該当する)、再遊技の当選率があらかじめ定められた値である通常遊技状態よりも再遊技当選率が高い(又は低い)状態である再遊技確率変動遊技状態(RT状態)、当選した役を入賞させるためのリールの停止順を報知し得るAT(アシストタイム)状態、前記RT状態とAT状態とが複合したART(アシストリプレイタイム)状態、等が挙げられる。また、前記通常遊技状態においても、前記RT状態、AT状態、ART状態への移行抽選確率が異なる、高確率通常遊技状態、低確率通常遊技状態、等が挙げられる。また、前記遊技状態は複合しても問題ない{更に、これらの遊技状態や機能(例えば、AT状態への移行抽選や、リールの停止順に係る報知指示の出力等)は、遊技進行を制御する主制御基板側ですべて実装してしまっても問題ない}。また、「得点」とは、一般的な回胴式遊技機で用いられる実体的な遊技メダルに相当し、封入式の回胴式遊技機で遊技を行うために用いられる擬似的な遊技媒体である。物理的に実在する実体的な遊技メダルは、遊技者が直接に手にして取り扱うことができる。これに対して、封入式の回胴式遊技機では、遊技者が実体的な遊技メダルを直接に扱うことなく遊技を進めることができる。得点は、実体的な遊技メダルではなく、主制御基板等のCPUが演算処理できるようにデータ化された擬似的な遊技媒体である。また、「クレジット」とは、得点のうち、ベット可能な状態又は精算可能な状態に一時的に貯留するための得点であり、主に主制御基板で管理されるデータである。また、「総得点」とは、封入式の回胴式遊技機に投入し得るすべての得点であり、主に払出制御基板で管理されるデータである。「総得点」は、実体的な遊技メダルを用いる一般的な回胴式遊技機のメダル受け皿に載せられている遊技メダルの数に相当する。
【0011】
以下の実施形態は、回胴式遊技機(いわゆるスロットマシン)を前提としたものとなっているが、これには何ら限定されず、他の遊技機(例えば、ぱちんこ遊技機、雀球、アレンジボール等)に応用された場合も範囲内である。尚、本実施形態は、あくまで一例であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、上記した実施形態や変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある実施形態についての変更例は、別の実施形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。
【0012】
ここで本実施例の詳細な説明に先立ち、本実施例に係る簡潔な構成を説明する。まず、本実施例では、従来の回胴式遊技機よりもセキュリティ性を高めるための構成として、いわゆるドングルを採用している。一般的にドングルとは、コンピュータに接続する小さな装置を指し、ソフトウエアが正規のライセンスの下で使用されているか否かをチェックするために使用されるものである。本実施例では、ソフトウエアである回胴式遊技機のプログラムが、正規のライセンスの下で使用されているか否かをチェックするために、回胴式遊技機における制御装置に対して外部に接続されるハードウエアをドングルと呼ぶ(以下、セキュリティドングルとも呼ぶ)。また、本実施例では、一般的な回胴式遊技機で用いられる実体的な遊技メダルを投入・払出する必要がなく、データ化された擬似的な遊技媒体を用いて遊技進行が可能に構成されており、実体的な遊技メダルを投入・払出する必要がない分だけ、回胴式遊技機内部への不正アクセスの防止効果を上げたり(例えば、遊技メダルの投入開口部や払出開口部を有さない、前面扉と裏箱とが一体化されている等により、異物が挿入される間隙を封鎖する)、不正な遊技メダルが使用される危険性を低下させたり、といった不正行為(いわゆるゴト行為)に対するセキュリティ性も向上させるよう構成されたものである(以下、封入式の回胴式遊技機と呼ぶことがある)。
【0013】
本実施例に係る回胴式遊技機のうち、払出制御基板にセキュリティドングルを接続し、遊技機の電源投入時には、払出制御基板がセキュリティドングルのIDを読み出してホールコンピュータに当該IDに係る情報を出力し、ホールコンピュータが当該IDの認証結果に係る情報を払出制御基板に出力した後、払出制御基板が主制御基板に当該認証結果に係る情報を送信し、主制御基板が認証結果に係る情報として認証成功である旨の情報を受信した場合にのみ、遊技機の遊技進行が可能になると共に、遊技進行中においても、様々なタイミングにて主制御基板が払出制御基板にセキュリティドングルのIDが正常なIDであるか否かを随時確認するような構成を(本実施形態)にて詳細に説明する。
【0014】
本実施例に係る回胴式遊技機のうち、本実施形態の構成から、遊技進行時における割り込み処理の実行時にてセキュリティドングルの認証タイミングに係る制御処理を実行するよう変更した構成を(本実施形態からの変更例1)にて詳細に説明する。
【0015】
本実施例に係る回胴式遊技機のうち、主制御基板にセキュリティドングルを接続し、遊技機の電源投入時には、主制御基板がセキュリティドングルのIDを読み出して(払出制御基板を介して)ホールコンピュータに当該IDに係る情報を出力し、ホールコンピュータが当該IDの認証結果に係る情報を(払出制御基板を介して)主制御基板に出力した後、主制御基板が認証結果に係る情報として認証成功である旨の情報を受信した場合にのみ、遊技機の遊技進行が可能になると共に、遊技進行中においても、様々なタイミングにて主制御基板がセキュリティドングルのIDが正常なIDであるか否かを随時確認するような構成を(第2実施形態)にて詳細に説明する。
【0016】
尚、詳細については後述するが、本実施形態及び第2実施形態においては、遊技機の電源投入時における認証時においては、セキュリティドングルのIDを読み出し、ホールコンピュータに当該IDに係る情報を出力した上で、ホールコンピュータ側で当該IDに基づく認証処理を実行する一方で、遊技進行中における認証時においては、セキュリティドングルのIDを読み出すものの、ホールコンピュータに当該IDに係る情報を出力せず、遊技機内で当該IDに基づく認証処理を完結させるよう構成されている。これは、前者の認証に関しては、遊技機の電源投入時における初期段階での認証となるため、遊技機とホールコンピュータとの通信時間が長時間(例えば、2〜3秒程度)となってしまった場合でも大きな問題にならない一方で、後者の認証に関しては、遊技進行中における正常動作段階での認証となるため、遊技機とホールコンピュータとの通信時間が長時間(例えば、2〜3秒程度)となってしまった場合には問題が発生し得ることを想定しての実施例となっている。しかしながら、近年では、遊技機及びホールコンピュータの処理性能が向上しており、遊技機とホールコンピュータとの通信インフラも高速化される傾向にあるため、後者の認証に関しても、遊技進行中における正常動作段階での認証となるとはいえ、セキュリティドングルのIDを読み出し、ホールコンピュータに当該IDに係る情報を出力した上で、ホールコンピュータ側で当該IDに基づく認証処理を実行するよう構成してもよい。
【0017】
(本実施形態)
ここで、各構成要素について説明する前に、本実施形態に係る回胴式遊技機Pの特徴(概略)を説明する。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。
【0018】
まず、
図1(一部の構成については
図2)を参照しながら、本実施形態に係る回胴式遊技機の前面側の基本構造を説明する。まず、回胴式遊技機Pは、主に前面パネルFPと、裏箱(キャビネット、基体とも称す)と、裏箱内に設置されたリールユニット、電源ユニット、主制御基板Mが搭載されている基板、払出制御基板H等によって構成される。以下、これらを順に説明する。
【0019】
回胴式遊技機Pの前面パネルFPには、遊技状態を視認可能にするための機構、得点の投入や賭け数(ベット数)の入力を可能にするための機構、クレジットと同等の値の得点を加算するための機構、リールユニットを操作するための機構、等が設けられている。
【0020】
具体的には、遊技状態を視認可能にするための機構として、リール窓D160、投入数表示灯D210、操作状態表示灯D180、得点増加数表示装置D170、特別遊技状態表示装置D250、総得点表示装置D190、クレジット数表示装置D200、押し順表示装置D270、AT/RTカウンタ値表示装置D280等が取り付けられている。
【0021】
得点の投入や賭け数(ベット数)の入力を可能にするための機構として、擬似投入ボタンD300、ベットボタンD220が取り付けられ、クレジットと同等の値の得点を加算する(得点を加算するためのコマンドを払出制御基板Hに送信する)ための機構として、精算ボタンD60が取り付けられている。リールユニットを操作するための機構として、スタートレバーD50、停止ボタンD40が取り付けられている。以下、各要素について詳述する。
【0022】
<遊技状態を視認可能にするための機構>
リール窓D160は、前面パネルFPの一部を構成する合成樹脂等によって形成された透明な部材であり、リール窓D160を通して遊技機枠内に設置されたリールユニットを視認可能に構成されている。また、投入数表示灯D210は、LEDによって構成されており、現在ベット(一の遊技を開始するために必要な得点を投入すること)されている数と同数のLEDが点灯するよう構成されている。
【0023】
得点増加数表示装置D170は、7セグメントディスプレイによって構成されており、入賞役に応じて払い出される得点(いわゆる払出枚数)を表示するよう構成されている。また、操作状態表示灯D180は、LEDによって構成されており、現在の操作状態(得点の受付可否状態、再遊技入賞状態、遊技開始ウェイト状態等)に応じて点灯・消灯するよう構成されている。
【0024】
特別遊技状態表示装置D250は、7セグメントディスプレイによって構成されており、特別遊技中(いわゆるボーナス中であり、当業界の正式名でいうところの第1種特別役物又は第2種特別役物に係る役物連続作動装置の作動中)に払い出された得点の総数が表示されるよう構成されている。尚、特別遊技状態表示装置D250を設けない構成としてもよく、そのように構成した場合には、演出表示装置S40にて当該得点の総数を表示するよう構成することで遊技者は特別遊技中に払い出された得点の総数を認識することができユーザーフレンドリーな遊技機とすることができる。
【0025】
また、総得点表示装置D190は、7セグメントディスプレイによって構成されており、現在遊技者が遊技している回胴式遊技機に投入できるすべての得点である総得点の数が表示されるよう構成されている(本実施例では、払出制御基板Hで管理されるデータとなっており、実体的な遊技メダルを用いる一般的な回胴式遊技機のメダル受け皿に載せられている遊技メダルの数に相当する)。また、クレジット数表示装置D200は、7セグメントディスプレイによって構成されており、回胴式遊技機Pの内部でベット可能又は精算可能に貯留されているクレジットの数が表示されるよう構成されている{周知のクレジット機能と同等であり、クレジット数表示装置D200にて表示可能な得点(一般的には、50)を超えて得点が加算される場合には、総得点表示装置D190に超過分が加算されることとなる}。また、押し順表示装置D270は、リール停止順(左停止ボタンD41、中停止ボタンD42、右停止ボタンD43の停止順)によって入賞する役が相違し得る条件装置{いわゆる押し順小役であるが、入賞する役が相違した場合には、遊技者に付される利益率(得点の数、その後のRT状態等)が異なり得るよう構成されているものが一般的である}が成立したゲームにて、遊技者に最も有利となるリール停止順を報知し得るよう構成されている(例えば、3桁横並びの7セグメントディスプレイによって構成されていた場合、左停止ボタンD41→中停止ボタンD42→右停止ボタンD43の停止順が遊技者に最も有利となるリール停止順である場合には「123」と表示され、右停止ボタンD43→中停止ボタンD42→左停止ボタンD41の停止順が遊技者に最も有利となるリール停止順である場合には「321」と表示される)。また、AT/RTカウンタ値表示装置D280は、押し順表示装置D270に表示された押し順ナビ表示に従って遊技を進行した場合に保障されることとなるAT又はRTの少なくとも一方の状態に滞在し得るゲーム数を表示し得るよう構成されている(AT、RT又はART残りゲーム数表示や、AT、RT又はART継続ゲーム数表示とも呼ばれる、遊技者が獲得したAT、RT又はARTゲーム数の表示機能である)。
【0026】
<得点の投入や賭け数(ベット数)の入力を可能にするための機構>
擬似投入ボタンD300は、遊技者によって操作可能に構成されている。擬似投入ボタンD300は、回胴式遊技機Pに得点を投入するためのボタンである。擬似投入ボタンD300は、擬似投入回転体D310(
図2参照)に電気的に接続されている。擬似投入回転体D310の内部には、実体的な遊技メダルに相当する可動体(図示せず)が設けられている。当該可動体は、ソレノイドやモータなどの駆動装置によって一定の動作をする。例えば、可動体は、駆動装置によって回転したり往復移動したりできるようにするために擬似投入回転体D310の内部に保持されている。
【0027】
擬似投入回転体D310の内部には、可動体を検出するための擬似投入センサD320(
図3参照)も設けられている。駆動装置によって可動体が動作すると、擬似投入センサD320によって可動体が検出されて得点投入信号が擬似投入センサD320から主制御基板Mに出力される。例えば、可動体にメダルが装着されており、当該メダルの通過が擬似投入センサD320によって検出されて得点投入信号が出力される。当該得点投入信号は、1つの得点が投入されたことを示す信号であり、ベット又はクレジットの数を増やすための信号である。主制御基板Mは、得点投入信号が入力されると、ベット又はクレジットを1つ増やす処理を実行する{即ち、1ゲームの開始に必要な得点(いわゆる規定数)に達するまでは、ベットを1つ増やす処理を実行し、1ゲームの開始に必要な得点に達した以降は、クレジットを1つ増やす処理を実行する}。尚、主制御基板Mは、得点を投入する旨の情報に係るコマンド(得点投入要求コマンド)を払出制御基板Hに送信し、払出制御基板Hは、得点投入要求コマンドを受信すると、投入した分と同等の得点を総得点から減算する。尚、得点の投入方法はこれには限定されず、例えば、円盤状の板の外周に遊技メダルを複数(例えば、6枚)固着させた回転体を設け、当該回転体を遊技者が手動で回転させることにより、当該固着されているメダル(或いは、当該回転体に設けられたセンサ検知部)が擬似投入センサに検出され、1点分の得点が投入される(例えば、6枚固着された回転体であれば、半回転させることで3点分の得点が投入される)よう構成してもよい。
【0028】
また、ベットボタンD220は、遊技者によって操作可能に構成されており、当該操作によって、貯留されているクレジットをベットすることができるよう構成されている(周知のベットボタンと同等である)。
【0029】
また、精算ボタンD60は、遊技者によって操作可能に構成されており、当該操作時点で貯留されているクレジット及び/又はベットされている得点(即ち、主制御基板M側で管理されているすべての得点)を遊技者に払い戻すことが可能となっている。尚、精算ボタンD60の操作によって払い戻される得点の数を示す得点精算要求コマンドが、主制御基板Mから払出制御基板Hに出力される。払出制御基板Hは、得点精算要求コマンドを受信すると、精算した分と同等の得点の数を総得点の数に加算する。
【0030】
<リールユニットを操作するための機構>
次に、スタートレバーD50は、遊技者によって操作可能に構成されており、当該操作によってリールユニットの動作を開始可能に構成されている。また、停止ボタンD40は、遊技者によって操作可能な左停止ボタンD41、中停止ボタンD42、右停止ボタンD43を備えており、夫々の停止ボタンを操作することによってリールユニットの動作を順次停止可能に構成されている。
【0031】
次に、回胴式遊技機Pのリールユニットは、リールM50とリールM50の駆動源(ステッピングモータ等)とを備えている。また、リールM50は、左リールM51、中リールM52、右リールM53を備えている。ここで、夫々のリール部は合成樹脂等により形成され、当該リール部の外周上(リール帯上)には複数の図柄が描かれている。そして、スタートレバーD50及び停止ボタンD40における各停止ボタンの操作に基づき、夫々のリール部の回転動作及び停止動作を可能とするよう構成されている。また、図示しないが、左リールM51、中リールM52及び右リールM53の内部にはLED(以下、リールバックライトと呼ぶことがある)が設けられており、当該LEDが点灯した際にはリール部外周を透過した光によって、リール部外周が点灯したように視認できるよう構成されている。
【0032】
<その他の機構>
また、回胴式遊技機Pの遊技機枠の内外には、遊技の興趣性を高めるための機構として、予告演出や背景演出等の演出を表示するための演出表示装置S40、様々な点灯態様にて点灯し得るLEDランプS10や装飾ランプユニットD150(演出態様やエラー報知態様に応じて点灯部位を変化させる)、サウンドを出力し得るスピーカS20、合成樹脂等によって形成された部材である、上パネルD130及び下パネルD140、等が設けられている。
【0033】
前面パネルFPの下パネルD140は、前扉DUを有する。前扉DUを開放することで、裏箱に設けられているセキュリティボックスM100(
図2参照)を操作できる状態にする。前扉DUには鍵穴D260が設けられており、鍵穴D260の形状と整合するキー(ドアキー)を鍵穴D260に差し込む{加えて、所定の方向(例えば、時計回り)に捻る}ことで、前扉DUを開放し得るよう構成されている。尚、前扉DUの設置位置は本例に限定されるものではなく、セキュリティボックスM100の設置位置等に応じて適宜変更してもよい(特に、下パネルD140には機種タイトルを宣伝するためのデザイン物や照明装置を設ける場合があるため、このようなデザイン物等が設けられ難い上パネルD130の位置等にて前扉DUを設けることが好適となる場合がある)。
【0034】
次に、
図2は、回胴式遊技機Pの内部の構成を示した斜視図である。裏箱には、前扉DUと向かい合うようにセキュリティボックスM100が配置されている。前扉DUが開放されると、セキュリティボックスM100を操作できる状態になる(即ち、前扉DUのみを開閉可能に構成することで、回胴式遊技機の筐体密閉性を高めつつセキュリティボックスM100の操作は可能となる)。セキュリティボックスM100には、設定キースイッチM20、設定/リセットボタンM30、設定表示LEDM40が接続され、ドングル挿入口DG10が設けられている。ドングル挿入口DG10には、セキュリティドングルDGが挿入される。セキュリティドングルDGについては、後で詳述する。
【0035】
設定キースイッチM20は、後述する設定変更装置制御処理を実行するため(設定変更を行うため)に使用するスイッチである。設定/リセットボタンM30は、設定値の変更やエラー解除等を実行し得るボタンである(後述する復帰不可能エラーは設定/リセットボタンM30によっては解除されないが、後述する復帰可能エラーは設定/リセットボタンM30によって解除され得る)。設定表示LEDM40は、設定変更装置制御処理によって設定変更された設定値を示すためのLEDである。
【0036】
前面パネルFPの裏面側上部には、演出表示装置S40が取り付けられている。前面パネルFPのほぼ中央にはリール窓D160が設けられており、その下方には、擬似投入回転体D310が設けられており、その横には、スピーカS20が設けられている。上述したように、擬似投入回転体D310の内部には、可動体(図示せず)と、可動体を検出するための擬似投入センサD320(
図3参照)とが設けられている。
【0037】
リールM50(左リールM51、中リールM52、右リールM53)の背後には、遊技全体の制御を司る後述する主制御基板Mが格納されており、リールM50の上方には、得点の増減を制御するための後述する払出制御基板Hが格納されている。また、リールM50の左方には、
図1に示した演出表示装置S40や、LEDランプS10、装飾ランプユニットD150、スピーカS20等を用いて行われる各種演出の制御を司る後述する副制御基板Sが格納されている。
【0038】
セキュリティボックスM100の左方には、回胴式遊技機P全体に電源を供給するための電源基板Eが格納されている。電源基板Eの前面には、回胴式遊技機Pの電源を投入するための電源スイッチE10も設けられている。尚、電源スイッチE10、設定キースイッチM20、設定/リセットボタンM30に関しては、前扉DUを開くことで前面パネルFPの前側(遊技者側)から人為的なアクセスが容易となる位置に設けておくことが望ましいが、ドングル挿入口DG10に関しては、前扉DUを開いたとしても前面パネルFPの前側(遊技者側)から人為的なアクセスが困難となる位置に設けておくよう構成してもよい{本例は、セキュリティドングルDGをドングル挿入口DG10へ着脱可能に構成する例示であるが、セキュリティドングルDGは主制御基板M又は払出制御基板Hと電気的に接続されていればよいので、例えば、これら基板とボードトゥボードでセキュリティドングルDGを固着する(或いは、払出制御基板Hからハーネスによってドングル挿入口DG10に相当するコネクタ部を外部へ引き出し、当該コネクタ部にセキュリティドングルDGを接続する)態様を採用し(加えて、基板ケースに内包してカシメを施し)セキュリティ性を高める場合には、ドングル挿入口DG10を設ける必要性がなく、前扉DUを開いたとしてもセキュリティドングルDGへの人為的なアクセスが困難となる}。
【0039】
次に、
図3のブロック図を参照しながら、本実施形態に係る回胴式遊技機Pの電気的な概略構成を説明する。はじめに、本実施形態に係る回胴式遊技機は、遊技の進行を制御する主制御基板Mを中心として、払出制御基板H、電源基板E等がデータをやり取り可能又は電源供給可能に接続されて構成されている。尚、図中の実線部がデータのやり取りに関する動きを示したものであり(矢印の向きがデータの流れる方向)、図中の破線部が電源供給ルートを示したものである。
図3は、電源基板Eから、払出制御基板Hを介して主制御基板Mに電源を供給し、さらに、主制御基板Mを介して副制御基板Sに電源を供給する例を示す。尚、電源供給ルートはこれに限られたものではなく、例えば電源基板Eから主制御基板Mを介して払出制御基板Hや副制御基板Sに電源を供給しても良い。
【0040】
主制御基板Mは、回胴式遊技機Pで行われる遊技全体の進行を司る基板である。当該主制御基板Mには、主制御チップC(図示せず)が搭載されており、主制御チップCには、CPUC100、内蔵ROMC110、内蔵RAMC120等がバスによって互いにデータをやり取り可能に接続されて搭載されている(不図示)。そして、主制御基板Mは、擬似投入センサD320(擬似投入ボタンD300の操作・押下)や精算ボタンD60等からの信号等を受け取って、払出制御基板Hとの間で制御コマンド(あるいは制御信号)を送受信することにより動作を制御している。
【0041】
また、副制御基板Sにも、前述した主制御基板Mと同様に、副制御チップSC(図示せず)が搭載されており、副制御チップSCには、CPUや、ROM、RAM等が設けられていて、バスによって互いにデータをやり取り可能に接続されて構成されている。また、副制御基板Sには、各種LEDランプS10、スピーカS20、演出表示装置S40、回胴バックライト(図示せず)等が接続されている。ここで回胴バックライトとは、左リールM51、中リールM52、右リールM53夫々の内部に設けられ、当該リールの表面に描かれた図柄を裏側から照らすライトである。副制御基板Sは、主制御基板Mから受け取った制御コマンドを解析して、各種LEDランプS10、装飾ランプユニットD150、スピーカS20、演出表示装置S40、回胴バックライト等にそれぞれ駆動信号を出力することにより、各種の演出を行っている。
【0042】
主制御基板Mには、上述した可動体を検出するための擬似投入センサD320、回転しているリールM50を停止するための停止ボタンD40、リールM50の回転を開始するためのスタートレバーD50等が接続されている。擬似投入センサD320が出力した得点投入信号は、主制御基板Mに供給される。前面パネルFPに設けられたスタートレバーD50や、停止ボタンD40を操作すると、当該操作に係る信号が主制御基板Mに供給されるようになっている。
【0043】
主制御基板Mには、投入数表示灯D210、操作状態表示灯D180、得点増加数表示装置D170、特別遊技状態表示装置D250、クレジット数表示装置D200、押し順表示装置D270、AT/RTカウンタ値表示装置D280等が接続されており、本実施例では、主制御基板Mが遊技進行状況に応じてこれら表示装置への表示制御を行っている。
【0044】
また、主制御基板Mには、リールM50を回転させるための回胴モータK10と、リールM50の回転位置を検出するための回胴センサK20等が接続されている。主制御基板Mは、当該回胴センサK20によって、リールM50の回転位置を検出しながら回胴モータK10を駆動することにより、リールM50を、決定された停止位置で停止させることが可能となっている。また、本実施形態の回胴式遊技機Pにおいては、回胴モータK10には、所謂ステップモータ(ステッピングモータ)が使用されている。尚、ステップモータは、リールM50が1回転するステップ数として、504ステップが設定されている。また、各リール(左リールM51、中リールM52、右リールM53)には略均一の大きさで所定数(例えば、21個)の図柄が設定されており、1図柄分に相当するステップ数としては、24ステップ(=21/504)が設定されている。尚、ステップ数、リール1周あたりの図柄の数は変更しても何ら問題ない。
【0045】
これら各種制御基板、及び基板で消費される電力は、電源基板E(電源スイッチE10により電源供給の有無を制御する基板)から供給されている。
図3では、電源基板Eから電力が供給される様子を破線の矢印で表している。図示されているように、払出制御基板Hには、電源基板Eから電力が直接供給されており、各種基板(主制御基板M及び副制御基板Sなど)には、払出制御基板Hを介して電力が供給されている。電源基板Eには所定量(例えば、100V)の交流電圧が供給されており、この電力を規定電圧の直流電圧に変換した後、夫々の制御基板及び基板に供給している。
【0046】
また、主制御基板Mには、後述する設定変更装置制御処理を実行するため(設定変更を行うため)に使用する設定キースイッチM20、設定値の変更やエラー解除等を実行し得る設定/リセットボタンM30、設定キースイッチM20、設定表示LEDM40等が接続されている。
【0047】
払出制御基板Hには、CPU、ROM、RAM等が設けられている。払出制御基板HのRAMには、回胴式遊技機Pに投入できる全ての得点である総得点が記憶される。ホール(遊技店)では、回胴式遊技機Pに隣接してCRユニットCRUが設置される。CRユニットCRUは、払出制御基板Hと通信可能に接続される。遊技者がCRユニットCRUに対して貸出操作すると、遊技者に貸し出す得点の数に係る信号である得点貸出信号がCRユニットCRUから払出制御基板Hに送信される。払出制御基板Hは、得点貸出信号が示す得点の数を総得点に加算しRAMに記憶する。
【0048】
払出制御基板Hには、総得点表示装置D190が接続されている。総得点表示装置D190には、払出制御基板HのRAMに記憶されている総得点が表示される(例えば、CRユニットCRUに1000円紙幣が投入された場合、1000円分の得点として50点が払出制御基板HのRAMに記憶されて、総得点表示装置D190に「50」が表示される)。
【0049】
遊技者が精算ボタンD60を操作すると、遊技者に得点を払い戻す(得点を総得点に加算する)ためのコマンドである得点精算要求コマンドが、主制御基板Mから払出制御基板Hに送信される。払出制御基板Hは、得点精算要求コマンドを受信すると、得点精算要求コマンドが示す得点を総得点に加えてRAMに記憶する。また、主制御基板Mは、払出制御基板Hから得点精算許可コマンドを受信するとRAMに記憶しているベット及び/又はクレジットの値をクリアする(ベット及び/又はクレジットの表示は1ずつ減り、最終的に0となる)。このようにして精算処理が行われ、最終的には精算処理後に払出制御基板Hで記憶されている総得点分の遊技価値がCRユニットCRUを介して遊技者の手元に払い戻される(例えば、精算処理後に払出制御基板Hで記憶されている総得点50点であった場合、当該50点分のデータが記憶されたカードがCRユニットCRUから排出される)。
【0050】
払出制御基板Hには、セキュリティドングルDGが接続されている。セキュリティドングルDGは、セキュリティボックスM100のドングル挿入口DG10に挿入されている{但し、前述したように、セキュリティドングルDGは払出制御基板Hと電気的に接続されていればよいので、例えば、払出制御基板HとボードトゥボードでセキュリティドングルDGを固着する(或いは、払出制御基板Hからハーネスによってドングル挿入口DG10に相当するコネクタ部を外部へ引き出し、当該コネクタ部にセキュリティドングルDGを接続する)態様を採用し(加えて、基板ケースに内包してカシメを施し)セキュリティ性を高めるよう構成してもよい}。尚、本例では、払出制御基板Hのシリアル通信ポートに電気的に接続されており、払出制御基板Hでのシリアル通信の初期設定後において、払出制御基板HとセキュリティドングルDGとがシリアル通信可能となるよう構成されている(但し、これには限定されず、払出制御基板HとセキュリティドングルDGとがパラレル通信可能となるよう構成してもよい)。
【0051】
セキュリティドングルDGは、揮発性のメモリと、揮発性のメモリに電力を供給する電源(例えば、バックアップ電池)とを有する。揮発性のメモリには、ホールを識別するためのホールIDや、主制御基板を識別するための主基板ID、払出制御基板を識別するための払出基板IDなどのセキュリティ情報(以下、IDと呼ぶことがある)が記憶されている。尚、これら複数種類のセキュリティ情報を組み合わせてもよいが、遊技機メーカーから出荷される全遊技機を通して一意になるものが好ましい。セキュリティ情報は、暗号化されてセキュリティドングルDGに記憶されるのが好ましいが、その場合には、セキュリティ情報に基づき認証を行う側(本例では、ホールコンピュータHC側)で、暗号化されたものを復号化できるよう構成しておくことが好ましい。また、セキュリティドングルDG自体には、揮発性のメモリに電力を供給する電源を持たせず、その代わりに払出制御基板H側から当該電力を供給するよう構成してもよい(この場合、セキュリティドングルDGを払出制御基板Hから取り外すと、即座に揮発性のメモリからセキュリティ情報が消失するよう構成してもよい)。尚、セキュリティドングルDGを払出制御基板Hから取り外すと、即座に揮発性のメモリからセキュリティ情報が消失するよう構成した場合、セキュリティドングルDGへセキュリティ情報を書き込む(遊技機メーカーから当該構成を提供する)際には、まず、払出制御基板HにセキュリティドングルDG(書き込み前)を装着し、遊技機への電源を投入した後、払出制御基板Hにセキュリティ情報の書き込み用ライタを接続した上で、当該書き込み用ライタから(払出制御基板Hを介して)セキュリティドングルDGへセキュリティ情報を書き込む、そしてその後は(当該書き込み用ライタを払出制御基板Hから取り外し)、払出制御基板H側からセキュリティドングルDGに対してバックアップ用電源を供給するよう構成すればよい。
【0052】
CRユニットCRUは、ネットワークを介して、ホールに設置されているホールコンピュータHCと通信可能に接続されている。セキュリティドングルDGに記憶されているセキュリティ情報は、ホールコンピュータHCに送信され、ホールコンピュータHCによって認証される。セキュリティドングルDGを用いた認証の処理は、後で詳述する。
【0053】
次に、
図4〜11は、本実施形態における、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したフローチャートである。
【0054】
また、フローチャートは主に、処理ステップ(長方形にて図示)、判断(ひし形にて図示)、流れ線(矢印)、開始・終了・復帰等を示す端子(角丸長方形にて図示)によって構成されている。また、処理ステップの内、別のフローチャートにて詳細を図示している場合、当該別のフローチャートを参照するものをサブルーチン(左右の線が二重線である長方形にて図示)として図示している。ここで、遊技機の開発段階においては、スペック違いの遊技機を同時に開発することも行われているが、本例においては、メイン側の処理内に、スペック違いの遊技機で実行するサブルーチン(通常は使用しないサブルーチン)を残さないよう構成しており、ノイズや不正行為によって、通常時には実行されない未使用サブルーチンに係る処理が実行されることを防止している。
【0055】
また、フローチャートにおける或る処理ステップ(長方形にて図示)又は判断(ひし形にて図示)と他の処理ステップ又は判断との間にて、処理ステップ又は判断が図示されていない(矢印によって繋がれている)場合にも、当該間において処理が実行されないことを示唆してはおらず、図示されていない処理を実行するよう構成しても何ら問題ない。
【0056】
まず、
図4は、回胴式遊技機Pの電源を投入した後(或いはシステムリセットやユーザリセット時において)、主制御基板Mにて初めて実行される処理の流れを示したフローチャートである。
【0057】
まず、ステップ1000で、回胴式遊技機Pの電源を投入した後、ステップ1002で、主制御基板Mは、タイマ割り込みの初期設定を実行する(ここでは、タイマ割り込みの種類をセットするのみであり、以降の処理において、タイマ割り込みが起動されると定期的に後述するタイマ割り込み時処理に係るフローチャートが実行される)。次に、ステップ1004で、主制御基板Mは、主制御チップ(不図示)の機能設定としてシリアル通信の設定(速度、データの長さ、データ送信方法等の初期設定)を実行する。次に、ステップ1006で、主制御基板Mは、主制御基板Mに設けられたRAM領域の先頭アドレスから最終アドレスまでのチェックサムを算出する。次に、ステップ1008で、主制御基板Mは、RAMをチェックし(例えば、当該算出したチェックサムとチェックサム領域に保持されているチェックサムデータとに基づき、電源断・電源断復帰により内蔵RAMに格納されているデータが正しく保持されているか否かをチェックし)、電源断復帰データを生成する(当該チェック結果やステップ1600のNMI割り込み処理にて実行した処理に基づいて生成し、RAM領域内で保持する)。次に、ステップ1100で、主制御基板Mは、後述する、ドングル認証制御処理を実行する。ここで、本実施形態においては、ステップ1002〜ステップ1100の処理の実行中においては、電源断検知用信号の入力ポートを常時監視しており、監視する間隔はタイマ割り込み処理の実行間隔(本例では、2.235ms)よりも短時間となっている。また、ステップ1002〜ステップ1100の処理の実行中に電源断が発生した場合には、
図11にて詳述しているドングル認証前電源断時処理を実行するよう構成されている。次に、ステップ1010で、主制御基板Mは、設定キースイッチM20のスイッチ状態を確認する。次に、ステップ1012で、主制御基板Mは、当該確認したスイッチ状態に基づき、設定変更モード移行可否情報に係るコマンド(払出制御基板H側へのコマンド)をセットする。このように構成することにより、払出制御基板H側の起動時においても設定変更モードへ移行するか否かを払出制御基板H側が判断できることとなる。
【0058】
次に、ステップ1014で、主制御基板Mは、設定キースイッチM20がオフであるか否かを判定する。ステップ1014でYesの場合、ステップ1016で、主制御基板Mは、RAM内の電源断処理済みフラグのオン・オフ(ステップ1606でオンとなる)及び全RAMのチェックサム状態(ステップ1008でのチェック結果)を参照し、RAM内の電源断復帰データは正常であるか否かを判定する。ステップ1016でYesの場合、ステップ1018で、主制御基板Mは、RAMの初期化範囲を未使用RAM範囲に決定してセットする。次に、ステップ1020で、主制御基板Mは、当該決定された初期化範囲でRAMの初期化を実行し、ステップ1022に移行する。
【0059】
他方、ステップ1016でNoの場合、ステップ1024で、主制御基板Mは、バックアップエラー表示をセットする(例えば、レジスタ領域内にエラー番号をセットする)。次に、ステップ1026で、主制御基板Mは、復帰不可能エラー処理を実行する。尚、本例においては、エラーの実行態様を大別して復帰不可能なエラー(復帰不可能エラー)と復帰可能なエラーとに分けており、復帰不可能エラーが発生した場合には、設定変更に伴うRAMクリアをすることでのみエラーが解除され、設定/リセットボタンM30の操作によってはエラーが解除されない一方、復帰可能なエラーが発生した場合には、設定/リセットボタンM30の操作によってエラーが解除され得るよう構成されている(以下、復帰不可能エラーに関する処理においても同様である)。
【0060】
ステップ1020の処理実行後においては、ステップ1022で、主制御基板Mは、電源断時の処理(ステップ1604)にて保存したスタックポインタに係るデータに基づき、スタックポインタを復帰する。次に、ステップ1036で、主制御基板Mは、RAM内の設定値は正常範囲内(本例では、1〜6の値が正常範囲としている)であるか否かを判定する。ステップ1036でYesの場合、ステップ1038で、主制御基板Mは、入力ポートの読み込みを実行する。次に、ステップ1040で、主制御基板Mは、ステップ1002にてセットしたタイマ割り込みを起動・開始する。次に、ステップ1042で、主制御基板Mは、電源断処理済みフラグをオフにし、復帰したスタックポインタに従い電源断時の処理に復帰する。尚、ステップ1036でNoの場合には、ステップ1046で、主制御基板Mは、設定値エラー表示をセットし(例えば、レジスタ領域内にエラー番号をセットし)、ステップ1048で、主制御基板Mは、復帰不可能エラー処理を実行する。
【0061】
また、ステップ1014でNoの場合、換言すると、設定変更モードへ移行する場合、ステップ1028で、主制御基板Mは、RAM内の電源断処理済みフラグのオン・オフ(ステップ1606でオンとなる)及び全RAMのチェックサム状態(ステップ1008でのチェック結果)を参照し、RAM内の電源断復帰データは正常であるか否かを判定する。ステップ1028でYesの場合、ステップ1030で、主制御基板Mは、RAMの初期化範囲をRAM内の設定値を除くすべての範囲に決定してセットし、ステップ1034に移行する。他方、ステップ1028でNoの場合には、ステップ1032で、主制御基板Mは、RAMの初期化範囲をRAM内のすべての範囲に決定してセットし、ステップ1034に移行する。次に、ステップ1034で、主制御基板Mは、当該決定された初期化範囲でRAMの初期化を実行する。次に、ステップ1100で、主制御基板Mは、後述する、ドングル認証制御処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御基板Mは、後述する、設定変更制御処理を実行する。
【0062】
尚、不図示ではあるが、主制御基板MのRAM領域内に当選乱数等の乱数を記憶する場合には、専用の記憶領域を確保し、乱数に係る情報を記憶しているバイト内には当該乱数に係る情報のみを記憶する(各種タイマ値等、その他の情報を記憶しない)よう構成することが好適である(同じ1バイト内に記憶した別のデータを操作する際に、ノイズ等によって乱数に係る情報が書き換わってしまうことを防止するため)。
【0063】
次に、
図5は、
図4におけるステップ1100のサブルーチンに係る、ドングル認証制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、主制御基板Mは、払出制御基板Hから認証結果に係るコマンド{ホールコンピュータHCにセキュリティドングルDGのIDが正常なIDであると認証された(認証成功した)旨、又は、ホールコンピュータHCにセキュリティドングルDGのIDが正常でないIDであると認証された(認証失敗した)旨に係るコマンドであり、ステップ2110又は2112の処理にてセットされるコマンド}を受信したか否かを判定する。ステップ1102でNoの場合には、ステップ1102の処理を繰り返し実行する(払出制御基板Hからコマンドを受信するまで待機し続けることとなる)。ステップ1102でYesの場合には、ステップ1104で、主制御基板Mは、ステップ1102のコマンド内容に基づき、当該認証結果は認証成功であったか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合には、セキュリティドングルDGのIDが正常であることにより、次の処理(ステップ1022又はステップ1200の処理)に移行し、電源投入後の処理を継続することとなる。他方、ステップ1104でNoの場合、ステップ1106で、主制御基板Mは、認証エラー表示をセットする(例えば、レジスタ領域内にエラー番号をセットする)。次に、ステップ1108で、主制御基板Mは、復帰不可能エラー処理(セットしたエラー表示の実行もすることとなり、前述した、復帰不可能エラーとエラー解除方法は同一となる)を実行する。
【0064】
次に、
図6は、
図4におけるステップ1200のサブルーチンに係る、設定変更装置制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、主制御基板Mは、スタックポインタの初期化を実行する(例えば、スタック領域の開始アドレスをセットする)。次に、ステップ1204で、主制御基板Mは、タイマ割り込みを起動する。次に、ステップ1206で、主制御基板Mは、、RAM内の設定値は正常範囲内(本例では、1〜6)ではないか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1208で、主制御基板Mは、設定値に所定値(例えば、1=遊技者にとって最も不利となる値)をセットし、ステップ1210に移行する。他方、ステップ1206でNoの場合にもステップ1210に移行する。次に、ステップ1210で、主制御基板Mは、エラー表示LED(不図示)に設定変更装置作動中である旨を表示し、設定表示LEDM40に設定値を表示し、ステップ1212に移行する。
【0065】
次に、ステップ1212で、主制御基板Mは、設定/リセットボタンM30がオフからオンに切り替わったか否かを判定する。ステップ1212でYesの場合、ステップ1214で、主制御基板Mは、現在の設定値に1を加算し(加算した結果設定値が6を超過した場合には、設定値は1となる)、ステップ1216に移行する。尚、ステップ1212でNoの場合にも、ステップ1216に移行する。次に、ステップ1216で、主制御基板Mは、スタートレバーD50がオフからオンに切り替わったか否かを判定する。ステップ1216でYesの場合、ステップ1218で、主制御基板Mは、設定キースイッチM20がオンからオフに切り替わったか否かを判定する。ステップ1218でNoの場合には、ステップ1218の処理を繰り返し実行(ループ)する。他方、ステップ1218でYesの場合、ステップ1220で、主制御基板Mは、エラー表示LED(不図示)に設定変更装置の作動が終了した旨を表示し、設定表示LEDM40の設定値の表示を消去し、ステップ1300の遊技進行制御処理に移行する。尚、ステップ1216でNoの場合には、ステップ1212に移行する。
【0066】
次に、
図7は、
図6におけるステップ1300のサブルーチンに係る、遊技進行制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1301で、主制御基板Mは、スタックポインタの初期化を実行(例えば、スタック領域の開始アドレスをセットする)。次に、ステップ1302で、主制御基板Mは、当該ゲームに必要なRAM内のデータ(例えば、当該遊技状態におけるベット上限数=いわゆる規定数、入賞役の組み合わせを有効と見做すための有効ライン、等)をセットする。次に、ステップ1303で、主制御基板Mは、当該ゲームにおける遊技状態(例えば、通常遊技中、大当り遊技中、再遊技確率変動遊技中、AT遊技中等)をセットする。
【0067】
次に、ステップ1304で、主制御基板Mは、再遊技入賞後ではないか否かを判定する。ステップ1303でYesの場合にはステップ1310に移行し、Noの場合にはステップ1326に移行する。このように本例においては、再遊技が入賞した場合には、自動的にベットが実行される(3点分のベットが実行される)よう構成されている。
【0068】
次に、ステップ1310で、主制御基板Mは、前回の遊技終了から所定時間ベットされていない(擬似投入ボタンD300又はベットボタンD220の押下によるベットが実行されていない)か否かを判定する。ステップ1310でYesの場合、ステップ1500で、主制御基板Mは、後述する遊技中ドングル監視処理を実行する。次に、ステップ1312で、主制御基板Mは、待機デモ表示実行コマンド(サブ側へのコマンドであり、待機デモ演出を実行するためのコマンド)をセットし、ステップ1314に移行する。尚、待機デモ演出とは、所定時間遊技が進行していない場合に実行され得る演出である。尚、ステップ1310でNoの場合にもステップ1314に移行する。
【0069】
次に、ステップ1314で、主制御基板Mは、擬似投入ボタンD300の操作(押下)があったか否かを判定する。ステップ1314でYesの場合、ステップ1316で、主制御基板Mは、払出制御基板Hへの得点投入要求コマンド(総得点からベットする分に相当する得点を減算し、得点をベットするためのコマンド)をセットし、ステップ1318に移行する。尚、本実施形態においては、ステップ1314でYesの場合であっても、総得点が0の場合(遊技をしていない場合も含む)には払出制御基板Hに得点投入要求コマンドを送信しない、即ち、得点がベットされないよう構成されている。
【0070】
次に、ステップ1318で、主制御基板Mは、払出制御基板Hから得点増減完了コマンド(払出制御基板H側で得点の加算処理又は減算処理の実行が完了した旨の情報に係るコマンド)を受信したか否かを判定する。ステップ1318でYesの場合にはステップ1322に移行し、Noの場合には、ステップ1319で、主制御基板Mは、所定時間(例えば、30秒)の間払出制御基板Hからのコマンド(得点増減完了コマンド)を受信していないか否かを判定する。ステップ1319でNoの場合にはステップ1318の処理を再度実行し、ステップ1319でYesの場合には、ステップ1320で、主制御基板Mは、コマンド通信エラー表示を実行する(例えば、レジスタ領域内にエラー番号をセットする)。次に、ステップ1321で、主制御基板Mは、発生中のエラーが解除されたか否かを判定する。ステップ1321でYesの場合ステップ1322に移行し、Noの場合にはステップ1320の処理を再度実行することとなる。また、ステップ1319でNoの場合には、ステップ1318の処理を再度実行することとなる。尚、本例においては、コマンド通信エラーは、設定変更に伴うRAMクリアを実行せずとも復帰可能なエラーとなっており、本例においては、設定/リセットボタンM30を押下することでエラー状態から解除され得るよう構成されている。尚、本実施形態においては、復帰可能なエラーとしてコマンド通信異常エラーのみを例示しているがこれには限定されず、封入式の回胴遊技機にて実行され得る様々なエラーを設けてもよい。また、前述した、円盤状の板の外周に遊技メダルを複数固着させた回転体を設ける得点の投入方法とした場合には、遊技メダルの通過(投入)を検出するセンサを設けて、当該センサが検出したメダルの枚数が異常な枚数(例えば、回転体を回転させた回数よりも多い)である場合に復帰可能エラーとするよう構成してもよい。
【0071】
次に、ステップ1320で、主制御基板Mは、得点増減完了コマンド(及び得点投入要求コマンド)に基づいたベット及びクレジットの加算処理を実行し(その結果、1ゲームの開始に必要な得点(規定数)に達するまでは、ベットを1つ増やす処理を実行して投入数表示灯D210の表示内容を変化させ、1ゲームの開始に必要な得点に達した以降は、クレジットを1つ増やす処理を実行してクレジット数表示装置D200の表示内容を変化させ)、ステップ1322に移行する。尚、ステップ1314でNoの場合には、ステップ1322に移行する。次に、ステップ1322で、主制御基板Mは、ベットボタンD220の操作(押下)があったか否かを判定する。ステップ1322でYesの場合、ステップ1324で、主制御基板Mは、ベット可能な得点をベットしクレジットから当該ベットした分の得点を減算し、ステップ1326に移行する。ステップ1322でNoの場合にも、ステップ1326に移行する。
【0072】
次に、ステップ1326で、主制御基板Mは、精算ボタンD60の操作(押下)があったか否かを判定する。ステップ1326でYesの場合、ステップ1328で、主制御基板Mは、精算可能な得点(クレジット及び/又はベットされている得点)があるか否かを判定する。ステップ1328でYesの場合、ステップ1500で、主制御基板Mは、後述する遊技中ドングル監視処理を実行する。次に、ステップ1330で、主制御基板Mは、払出制御基板Hへの得点精算要求コマンド(クレジット及び/又はベット分に相当する得点を総得点に加算するためのコマンド)をセットし、ステップ1331に移行する。次に、ステップ1332で、主制御基板Mは、払出制御基板Hから得点増減完了コマンド(払出制御基板H側で得点の加算処理又は減算処理の実行が完了した旨の情報に係るコマンド)を受信したか否かを判定する。ステップ1331でYesの場合にはステップ1335に移行し、Noの場合には、ステップ1332で、主制御基板Mは、所定時間(例えば、30秒)の間払出制御基板Hからのコマンド(得点増減完了コマンド)を受信していないか否かを判定する。ステップ1332でNoの場合にはステップ1331の処理を再度実行し、ステップ1332でYesの場合には、ステップ1333で、主制御基板Mは、コマンド通信エラー表示を実行する(例えば、レジスタ領域内にエラー番号をセットする)。次に、ステップ1334で、主制御基板Mは、発生中のエラーが解除されたか否かを判定する。ステップ1334でYesの場合ステップ1335に移行し、Noの場合にはステップ1333の処理を再度実行することとなる。また、ステップ1332でNoの場合には、ステップ1331の処理を再度実行することとなる。
【0073】
次に、ステップ1335で、得点増減完了コマンド(及び得点精算要求コマンド)に基づいたベット及びクレジットの減算処理を実行し(クレジット及びベットされている得点は0になる)ステップ1336に移行することとなる。尚、ステップ1326又はステップ1328でNoの場合にも、ステップ1336に移行する。次に、ステップ1336で、主制御基板Mは、ソフト乱数の更新処理(例えば、RAMに記憶されている乱数カウンタ値を加算する処理)を実行する。次に、ステップ1338で、主制御基板Mは、スタートレバーの受付チェック(スタートレバーD50の受付状態のチェック及び投入枚数が規定数に達しているか否かのチェック、等)を実行する。次に、ステップ1340で、主制御基板Mは、スタートレバーD50が有効且つスタートレバーD50の操作があったか否かを判定する。ステップ1340でYesの場合、ステップ1341で、主制御基板Mは、乱数を取得する{スタートレバーD50の操作信号が乱数生成回路へ入力され、乱数生成回路で生成されるハード乱数を自動で(プログラム命令によらず)レジスタへラッチするハードラッチ、スタートレバーD50の操作信号を主制御基板M側のソフト処理で入力検知し、乱数生成回路で生成されるハード乱数を当該入力検知したことを契機として所謂ロード命令でレジスタへラッチするソフトラッチ、等によって乱数として取得される。尚、このように取得したハード乱数を、主制御基板M側のソフト処理にて定期的に更新しているソフト乱数と組みわせる(加算、減算等を行う)ことで、更にランダム性を高めるよう構成してもよい}。次に、ステップ1500で、主制御基板Mは、後述する遊技中ドングル監視処理を実行する。尚、ステップ1341にてソフト乱数を取得する場合には、ステップ1500の処理を実行した後に当該ソフト乱数を取得するよう構成してもよい。次に、ステップ1342で、主制御基板Mは、内部抽選(当該ゲームにおいて入賞可能となる役を決定するための抽選であるが、同時にAT、RT又はARTゲーム数の付与可否等の抽選も実行されるよう構成してもよい)を開始する。次に、ステップ1344で、主制御基板Mは、押し順ナビ(押し順表示装置D270にて遊技者に最も有利となるリールの停止順を報知する)の実行有無及び実行態様を決定する(遊技者が獲得したAT、RT又はARTゲーム数が残存する場合には、AT/RTカウンタ値表示装置D280に当該残存数が表示され、且ついわゆる押し順小役が当選した場合には、その押し順ナビが押し順表示装置D270に表示されることとなる)。次に、ステップ1346で、主制御基板Mは、全リール(リールM50)の回転を開始する。次に、ステップ1348で、主制御基板Mは、リール停止受付可否チェック(リール停止の可否をチェック)を実行する。次に、ステップ1350で、主制御基板Mは、有効な停止ボタンのうちのいずれかの停止ボタン(左停止ボタンD41、中停止ボタンD42、右停止ボタンD43)の操作があったか否かを判定する。ステップ1350でYesの場合、ステップ1352で、主制御基板Mは、操作があった停止ボタンに対応したリール(例えば、左停止ボタンD41には左リールM51が対応)の停止位置を決定して停止し(停止制御に切り替え)、ステップ1354に移行する。他方、ステップ1350でNoの場合にも、ステップ1354に移行する。次に、ステップ1354で、主制御基板Mは、全リール停止チェック処理を実行する。次に、ステップ1355で、主制御基板Mは、全リールが停止したか否かを判定する。ステップ1355でYesの場合には、ステップ1356に移行する。他方、ステップ1355でNoの場合には、ステップ1348に移行し、ステップ1348〜ステップ1355の処理を繰り返すこととなる。
【0074】
次に、ステップ1356で、主制御基板Mは、図柄組み合わせの表示判定を実行する。次に、ステップ1358で、主制御基板Mは、得点加算入賞役(入賞することで得点が加算される役であり、例えば、ベル=8点(8枚))が入賞したか否かを判定する(入賞判定であった場合には、当該入賞役に応じた得点が得点増加数表示装置D170に表示される)。ステップ1358でYesの場合、ステップ1500で、主制御基板Mは、後述する遊技中ドングル監視処理を実行する。次に、ステップ1360で、主制御基板Mは、クレジットに当該入賞に基づく得点を加算する。次に、ステップ1362で、主制御基板Mは、当該入賞に基づく得点の加算はクレジットの上限数を超過してしまうか否かを判定する。ステップ1362でYesの場合、ステップ1364で、主制御基板Mは、払出制御基板Hへの得点加算コマンド(クレジットの超過分に相当する得点を総得点に加算するためのコマンド)をセットし、ステップ1365に移行する。尚、ステップ1358又はステップ1362でNoの場合にも、ステップ1365に移行する。次に、ステップ1365で、主制御基板Mは、当該ゲームに係る得点の加算が終了したか否かを判定する(クレジットが50を超過した場合には、払出制御基板Hからの得点増減完了コマンドの受信をした場合に得点の加算が完了したと判断してもよい。ステップ1365でNoの場合には、得点の加算が終了するまで当該処理を繰り返し実行することとなる。ステップ1365でYesの場合、ステップ1500で、主制御基板Mは、後述する遊技中ドングル監視処理を実行する。ステップ1366で、主制御基板Mは、遊技終了処理(例えば、ベット数のクリア、遊技状態の移行処理等であり、併せて遊技進行状況に応じて投入数表示灯D210や操作状態表示灯D180の表示内容を変化させる制御)を実行する。次に、ステップ1368で、主制御基板Mは、制御コマンド(例えば、副制御基板Sへの表示制御コマンド)のセット処理を実行し、ステップ1301に移行する。このような一連の処理を繰り返して遊技が進行してゆくこととなる。尚、詳細は後述するが、得点の加算表示処理については一工夫必要である。即ち、本例では、実体的な遊技メダルを払出する必要がなく、払出制御基板Hで管理される総得点表示装置D190への得点加算表示又は主制御基板Mで管理されるクレジット数表示装置D200への得点加算表示によって、実質的な遊技媒体付与が完了するという特性があるため、あまりにも得点の加算表示処理を高速で完了させてしまうと、次ゲーム開始までの待機時間中において遊技者に倦怠感や違和感を抱かれる恐れがあり、そのような事態を回避するための施策が必要となってくるのである。
【0075】
次に、
図8は、
図7におけるステップ1500のサブルーチンに係る、遊技中ドングル監視処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、主制御基板Mは、払出制御基板Hへの認証要求コマンド(遊技進行中に定期的に、セキュリティドングルDGのIDが正常なものであるか否かをチェックするためのコマンド)をセットし、ステップ1504に移行する。次に、ステップ1504で、主制御基板Mは、払出制御基板Hから認証結果に係るコマンド(セキュリティドングルDGのIDが正常なものであるか否かに係るコマンドであり、後述する認証成功に係るコマンド及び認証失敗に係るコマンドである)を受信したか否かを判定する。ステップ1504でNoの場合には認証結果に係るコマンドを受信するまで当該処理を繰り返すこととなる。ステップ1504でYesの場合には、ステップ1506で、主制御基板Mは、当該受信した認証結果は認証成功(正常に認証されたことを意味する)であったか否かを判定する。ステップ1506でYesの場合には次の処理(ステップ1312、ステップ1330、ステップ1342、ステップ1360又はステップ1366の処理)に移行する。他方、ステップ1506でNoの場合には、ステップ1508で、主制御基板Mは、認証エラー表示をセットする(例えば、レジスタ領域内にエラー番号をセットする)。次に、ステップ1510で、主制御基板Mは、復帰不可能エラー処理(前述した、復帰不可能エラーとエラー解除方法は同一となる)を実行する。
【0076】
次に、
図9は、本実施形態におけるステップ1400のサブルーチンに係る、タイマ割り込み時処理のフローチャートである。当該サブルーチンの処理は、ステップ1040又はステップ1204の処理にて、タイマ割り込みが起動した以降、所定時間(本例では、Tとしているが、例えば、2.235ms程度の時間が設定される)を周期として定期的に実行されるよう構成されている。
【0077】
まず、ステップ1402で、主制御基板Mは、主制御基板MのCPU内レジスタで保持されているデータの退避を実行する。次に、ステップ1404で、主制御基板Mは、電源断を検知していないか否かを判定する。ステップ1404でYesの場合には、ステップ1406に移行し、Noの場合には、ステップ1600で、主制御基板Mは、後述する、ドングル認証後電源断時処理を実行する。次に、ステップ1406で、主制御基板Mは、入力ポートデータのチェックを実行し、当該入力ポートデータをセットする。ここで、入力ポートデータとは、精算ボタンD60、スタートレバーD50、停止ボタンD40、設定キースイッチM20、設定/リセットボタンM30、擬似投入センサD320等の検出に係る情報である(即ち、これらの操作部材での操作有無やセンサ検知状態が、割り込み間隔Tでサンプリングされる)。次に、ステップ1408で、主制御基板Mは、タイマ計測(ソフトウエアで管理する各種タイマの更新処理)を開始する。次に、ステップ1410で、主制御基板Mは、投入数表示灯D210、操作状態表示灯D180、得点増加数表示装置D170、特別遊技状態表示装置D250、クレジット数表示装置D200、押し順表示装置D270、AT/RTカウンタ値表示装置D280等のLED(7セグLEDランプ、等)の表示を実行する(例えば、複数の7セグLEDユニットのうち、所定の7セグLEDユニットを点灯させ、7セグの所定のセグメントを点灯させる)。次に、ステップ1412で、主制御基板Mは、内蔵乱数のチェック処理(乱数生成回路を別個に有し、ハード乱数をラッチ可能に構成されている場合における、当該回路での乱数更新異常等の異常発生有無のチェック処理)を実行する。次に、ステップ1414で、主制御基板Mは、入力ポートデータを生成して、当該データを記憶する(RAM内の各入力ポートデータの格納領域を更新する)。次に、ステップ1416で、主制御基板Mは、全リール(左リールM51、中リールM52、右リールM53)の回胴駆動制御処理(回胴モータK10の駆動制御に係る処理)を実行する。次に、ステップ1418で、主制御基板Mは、出力データを出力ポートに出力する。次に、ステップ1420で、主制御基板Mは、ボタン受付データの管理(ベットボタンD220の操作有無に係る報知データのセットの実行等)を実行する。
【0078】
次に、ステップ1428で、主制御基板Mは、通信監視の出力要求コマンドをセットする。次に、ステップ1430で、主制御基板Mは、制御コマンド(副制御基板Sへのコマンド)を送信する。次に、ステップ1432で、主制御基板Mは、外部信号(回胴式遊技機Pから外部のホールコンピュータHC等へ情報伝達するための信号)の出力データを生成する。次に、ステップ1434で、主制御基板Mは、当該生成した外部信号を出力する。次に、ステップ1436で、主制御基板Mは、試験信号(いわゆる型式試験の実行時に使用する信号)を出力する。次に、ステップ1438で、主制御基板Mは、条件装置情報(型式試験用のデータ)を出力する。次に、ステップ1440で、主制御基板Mは、ソフト乱数管理処理(ソフトウエアで管理する乱数値の更新処理等)を実行し次の処理(ステップ1402の処理)に移行する。このように、タイマ割り込み時処理のフローチャートに関しては、ある処理が完了すると次の処理が逐次実行されるよう構成されており、これら逐次実行される際には、コール命令やジャンプ命令等を必要としないよう構成されている(処理内容の切り分け方、各処理の実行順序、各処理プログラムのROM領域での連続したアドレスへの配置等により、プログラム容量を低減させるよう構成されている)。また、同図の処理が実行されている場合には、再度タイマ割り込み処理が発生することが禁止されており、ステップ1440の処理が終了するとその後新たなタイマ割り込み処理の実行が許可されることとなる。
【0079】
次に、
図10は、本実施形態におけるステップ1600のサブルーチンに係る、ドングル認証後電源断時処理である。まず、ステップ1604で、主制御基板Mは、スタックポインタを保存する。次に、ステップ1606で、主制御基板Mは、電源断処理済みフラグをオンにする(例えば、RAM領域の電源断処理済みフラグ領域内をオンに相当する値で更新する)。次に、ステップ1608で、主制御基板Mは、チェックサム領域をクリアする。次に、ステップ1610で、主制御基板Mは、RAM領域の先頭アドレスから最終アドレスまでを加算した値の補数をRAM領域におけるチェックサム領域に記憶する。次に、ステップ1612で、主制御基板Mは、RAMの書き込みを禁止し、ステップ1614に移行する。次に、ステップ1614で、主制御基板Mは、リセットを待機するための無限ループ処理を実行する。
【0080】
次に、
図11は、本実施形態におけるステップ1650のサブルーチンに係る、ドングル認証前電源断時処理である。本サブルーチンの処理は、同図下段の電源断時の電圧イメージに示されるように、電源断時に電源基板Eから主制御基板Mに電源断検知信号が出力された際に、当該電源断検知信号を主制御基板M側での監視・検出処理によって検出されることによって実行される(例えば、ドングル認証前電源断時処理に関しては、電源断検知信号を主制御基板MのCPUにおけるNMIピンやINTピンに入力することで、電源断検知信号の入力を契機として発生する割り込み制御によって電源断時処理を実行させる一方で、前述のドングル認証後電源断時処理に関しては、このような構成とは異なり、電源断検知信号を主制御基板Mにおける所定の入力ポートにも入力することで、当該所定の入力ポートへの入力をソフト的に且つ定期的に検出した結果に基づき、電源断検知信号の入力を検知したことを契機として電源断時処理を実行させるよう構成することを例示することができる)。電圧がAレベルにて正常に遊技が進行している場合に、電源断が発生して電圧が低下してゆく。電圧がBレベルまで低下すると電源基板Eから電源断検知信号が出力され、この信号を主制御基板M側で検知したタイミングで電源断時処理が実行されるのであるが、仮に、ステップ1102の処理の実行前に電源断が発生した(電圧がAレベルから低下開始した)場合であっても、同図に示される「t」の時間内にてステップ1102の処理(払出制御基板Hから認証結果を受信したか否かを判定する処理)を複数回実行可能に構成されている。フローチャートを説明すると、まず、ステップ1656で、主制御基板Mは、電源断処理済みフラグをオンにする(例えば、RAM領域の電源断処理済みフラグ領域内をオンに相当する値で更新する)。次に、ステップ1658で、主制御基板Mは、チェックサム領域をクリアする。次に、ステップ1660で、主制御基板Mは、RAM領域の先頭アドレスから最終アドレスまでを加算した値の補数をRAM領域におけるチェックサム領域に記憶する。次に、ステップ1662で、主制御基板Mは、RAMの書き込みを禁止し、ステップ1664に移行する。次に、ステップ1664で、主制御基板Mは、リセットを待機するための無限ループ処理を実行する。
【0081】
次に、
図12〜16は、本実施形態における、払出制御基板Hが行う一般的な処理の流れを示したフローチャートである。尚、前述したように、本実施形態においては、セキュリティドングルDGは払出制御基板Hに接続されていることを改めて補足しておく。
【0082】
はじめに、
図12は、回胴式遊技機Pの電源を投入した後(或いはシステムリセットやユーザリセット時において)、払出制御基板Hにて初めて実行される処理の流れを示したフローチャートである。
【0083】
まず、回胴式遊技機Pの電源を投入した後、ステップ2002で、払出制御基板Hは、タイマ割り込みの初期設定を実行する(主制御基板Mでの処理と同様に、ここでは、タイマ割り込みの種類をセットするのみであり、以降の処理において、タイマ割り込みが開始されると定期的に後述するタイマ割り込み時処理に係るフローチャートが実行される)。次に、ステップ2004で、払出制御基板Hは、払出制御チップ(不図示)の機能設定としてシリアル通信の設定(主制御基板Mでの処理と同様に、速度、データの長さ、データ送信方法等の初期設定)を実行する。次に、ステップ2006で、払出制御基板Hは、RAM領域の先頭アドレスから最終アドレスまでのチェックサムを算出する。次に、ステップ2100で、払出制御基板Hは、後述する、払出ドングル認証制御処理を実行する。次に、ステップ2008で、払出制御基板Hは、RAMをチェックし(主制御基板Mでの処理と同様に、例えば、当該算出したチェックサムとチェックサム領域に保持されているチェックサムデータとに基づき、電源断・電源断復帰により内蔵RAMに格納されているデータが正しく保持されているか否かをチェックし)、電源断復帰データを生成する(主制御基板Mでの処理と同様に、当該チェック結果やNMI割り込み処理にて実行した処理に基づいて生成し、RAM領域内で保持する)。次に、ステップ2010で、払出制御基板Hは、主制御基板M側から設定変更モード移行可否情報に係るコマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2010でNoの場合には、設定変更モード移行可否情報に係るコマンドを受信するまで当該処理を繰り返すこととなる。ステップ2010でYesの場合、ステップ2012で、払出制御基板Hは、当該受信した設定変更モード移行可否情報に係るコマンドを参照して、主制御基板Mが設定変更モードへ移行予定でないか否か(設定変更されていないか否か)を判定する。ステップ2012でYesの場合、ステップ2014で、払出制御基板Hは、全RAMのチェックサム状態(ステップ2008でのチェック結果)等を参照し、RAM内の電源断復帰データは正常であるか否かを判定する。ステップ2014でYesの場合、ステップ2016で、払出制御基板Hは、RAMの初期化範囲を未使用RAM範囲に決定してセットし、ステップ2024に移行する。他方、ステップ2012でNoの場合、ステップ2018で、設定変更されていることに起因して、RAMの初期化範囲をRAMのすべての範囲に決定してセットし、ステップ2024に移行する。また、ステップ2014でNoの場合、ステップ2020で、払出制御基板Hは、払出バックアップエラー表示をセットする(例えば、レジスタ領域内にエラー番号をセットする)。次に、ステップ2022で、払出制御基板Hは、払出復帰不可能エラー処理(セットしたエラー表示も実行することとなり、前述した復帰不可能エラーとエラー解除方法は同一となる)を実行する。
【0084】
次に、ステップ2024で、払出制御基板Hは、決定された初期化範囲でRAMの初期化を実行する。次に、ステップ2026で、払出制御基板Hは、タイマ割り込みを起動しステップ2028に移行する。次に、ステップ2028で、払出制御基板Hは、総得点を総得点表示装置D190に表示する。次に、ステップ2030で、払出制御基板Hは、バッファにセットされている得点加算情報(当該情報に基づく得点を総得点に加算するためのコマンド)又は得点減算情報(当該情報に基づく得点を総得点から減算するためのコマンド)があるか否かを判定する(ステップ2312、ステップ2316、ステップ2320、ステップ2324及びステップ2328でセットされる)。ステップ2030でYesの場合、ステップ2032で、払出制御基板Hは、受信したコマンド順に、当該情報(得点加算情報又は得点減算情報)に基づいた得点の増減を総得点に対して実行する。次に、ステップ2034で、払出制御基板Hは、得点の増減処理は完了したか否か(実行されていない得点の増減処理は存在しないか否か)を判定する。ステップ2034でYesの場合、ステップ2036で、払出制御基板Hは、主制御基板Mへの得点増減完了コマンドをセットし、ステップ2028に移行する。以降、ステップ2028〜ステップ2036の処理を繰り返してゆくこととなる。また、ステップ2030又はステップ2034でNoの場合にも、ステップ2028に移行する。
【0085】
次に、
図13は、
図12におけるステップ2100のサブルーチンに係る、払出ドングル認証制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2102で、払出制御基板Hは、セキュリティドングルDGのIDを読み出して一時記憶する(例えば、払出制御基板HからセキュリティドングルDGに対してシリアル通信でIDの読み出し信号を送信すると、セキュリティドングルDGの揮発性のメモリで保持されたIDを、セキュリティドングルDGから払出制御基板Hへシリアル通信で返却されるよう構成すればよい)。次に、ステップ2104で、払出制御基板Hは、当該読み出したセキュリティドングルDGのIDを、認証用の外部装置(本例では、ホールコンピュータHC)に出力する。次に、ステップ2106で、払出制御基板Hは、ホールコンピュータHCからセキュリティドングルDGのIDに係る認証結果{セキュリティドングルDGのIDが正常なIDであると認証された(認証成功した)結果、又は、セキュリティドングルDGのIDが正常でないIDであると認証された(認証失敗した)結果}を受信したか否かを判定する。ステップ2106でYesの場合、ステップ2108で、払出制御基板Hは、当該受信した認証結果は認証成功であったか否かを判定する。ステップ2108でYesの場合、ステップ2110で、払出制御基板Hは、セキュリティドングルDGのIDに係る情報を一時記憶し(ステップ2102で読み出した情報を記憶したままにすることで、後述するように遊技進行中におけるセキュリティドングルDGのIDの認証ができることとなる)、認証結果に係るコマンド(認証成功した旨に係るコマンド)を主制御基板M側に出力し、次の処理(ステップ2026の処理)に移行する。他方、ステップ2108でNoの場合、ステップ2112で、払出制御基板Hは、セキュリティドングルDGのIDに係る情報を破棄し(正常な認証が実行されなかったことによりステップ2102で読み出した情報を破棄する)、認証結果に係るコマンド(認証失敗した旨に係るコマンド)をメイン側に送信し、次の処理(ステップ2026の処理)に移行する。
【0086】
また、ステップ2106でNoの場合、ステップ2107で、払出制御基板Hは、ホールコンピュータHCにセキュリティドングルDGのIDを出力してから所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ2107でYesの場合にはステップ2102に移行し、Noの場合にはステップ2106に移行する、即ち、ホールコンピュータHCにセキュリティドングルDGのIDを出力してから所定時間が経過しても認証結果に係る情報が受信できない場合には、再度セキュリティドングルDGのIDを読み出して出力することとなる。このように構成することにより、複数の遊技機からホールコンピュータHCに対する認証要求が同時多発した場合等によりホールコンピュータHCが認証要求を受け付けきれず破棄してしまった場合におけるリトライ処理が実行可能となる。尚、このリトライ処理を実行可能に構成する場合には、再度セキュリティドングルDGのIDを読み出してホールコンピュータHCへ出力してもよいし、前回読み出して一時記憶されている(レジスタ内又はRAM内に一時記憶されている)IDを再利用してホールコンピュータHCへ出力してもよい。ステップ2108でNoの場合においても前回読み出して一時記憶されている(レジスタ内又はRAM内に一時記憶されている)IDを再利用してホールコンピュータHCへ出力してもよい。
【0087】
次に、
図14は、本実施形態におけるステップ2300のサブルーチンに係る、払出タイマ割り込み時処理のフローチャートである。当該サブルーチンの処理は、ステップ2026の処理にて、タイマ割り込みが開始された以降、所定時間(本例では、Tとしているが、例えば、主制御基板M側での割り込み間隔の半分以下=1ms程度の時間が設定される)を周期として定期的に実行されるよう構成されている。
【0088】
まず、ステップ2302で、払出制御基板Hは、入力ポートデータのチェックを実行し、当該入力ポートデータをセットする。次に、ステップ2304で、払出制御基板Hは、タイマ計測(ソフトウエアで管理する各種タイマの更新処理)を開始する。ステップ2306で、払出制御基板Hは、入力ポートデータを生成して、当該データを記憶する(RAM内の各入力ポートデータの格納領域を更新する)。次に、ステップ2308で、払出制御基板Hは、出力データを出力ポートに出力する。次に、ステップ2400で、払出制御基板Hは、後述する要求ありドングル認証制御処理を実行する。次に、ステップ2310で、払出制御基板Hは、主制御基板M側から得点投入要求コマンド(前述した、擬似投入ボタンD300の操作に係るコマンド)を受信したか否かを判定する。ステップ2310でYesの場合、ステップ2312で、払出制御基板Hは、当該受信した得点投入要求コマンドに基づく得点分の得点減算情報をバッファにセットし、ステップ2314に移行する。他方、ステップ2310でNoの場合にも、ステップ2314に移行する。次に、ステップ2314で、払出制御基板Hは、主制御基板M側から得点精算要求コマンド(前述した、精算ボタンD60の操作に係るコマンド)を受信したか否かを判定する。ステップ2314でYesの場合、ステップ2316で、払出制御基板Hは、当該受信した得点精算要求コマンドに基づく得点分の得点加算情報をバッファにセットし、ステップ2318に移行する。他方、ステップ2314でNoの場合にも、ステップ2318に移行する。次に、ステップ2318で、払出制御基板Hは、主制御基板M側から得点加算コマンド(前述した、クレジット超過分の入賞に基づく得点の加算に係るコマンド)を受信したか否かを判定する。ステップ2318でYesの場合、ステップ2320で、払出制御基板Hは、当該受信した得点加算コマンドに基づく得点分の得点加算情報をバッファにセットし、ステップ2322に移行する。他方、ステップ2318でNoの場合にも、ステップ2322に移行する。次に、ステップ2322で、払出制御基板Hは、CRユニットCRUから得点加算コマンド(遊技者による得点貸出操作に基づくコマンド)を受信したか否かを判定する。ステップ2322でYesの場合、ステップ2324で、払出制御基板Hは、当該受信した得点加算コマンドに基づく得点分の得点加算情報をバッファにセットし、ステップ2326に移行する。他方、ステップ2322でNoの場合にも、ステップ2326に移行する。次に、ステップ2326で、払出制御基板Hは、CRユニットCRUから遊技終了コマンド(遊技者による遊技終了操作に基づくコマンド)を受信したか否かを判定する。ステップ2326でYesの場合、ステップ2328で、払出制御基板Hは、当該受信した遊技終了コマンドに基づく得点分の得点減算情報をバッファにセットし、ステップ2330に移行する(詳細は割愛するが、これにより、精算処理後に払出制御基板Hで記憶されている総得点分の貨幣価値をCRユニットCRUへ返却する手順が実行される)。他方、ステップ2326でNoの場合にも、ステップ2330に移行する。このように、払出制御基板HとCRユニットCRUとは遊技者(又は、ホールスタッフ等)の操作により得点の加算減算が実行できるようになっており、このように構成することで、封入式の回胴式遊技機が実現可能となっている。次に、ステップ2330で、払出制御基板Hは、制御コマンド(副制御基板Sへのコマンド)を送信する。次に、払出制御基板Hは、CRユニットCRUへ得点状況コマンド(エラー等による払出制御基板Hの得点が正常に認識できない事態などの対策として、常時CRユニットCRUと得点状況を共有している)を送信する。次に、ステップ2334で、払出制御基板Hは、割り込み終了処理を実行し、次の処理(ステップ2302の処理)に移行する。尚、同図の処理が実行されている場合には、主制御基板側の処理と同様に再度タイマ割り込み処理が発生することが禁止されており、ステップ2332の処理が終了するとその後新たなタイマ割り込み処理の実行が許可されることとなる。
【0089】
次に、
図15は、
図14におけるステップ2400のサブルーチンに係る、要求ありドングル認証制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2402で、払出制御基板Hは、主制御基板M側から前述した認証要求コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2402でYesの場合、ステップ2404で、払出制御基板Hは、セキュリティドングルDGのIDの読出を実行する(例えば、払出制御基板HからセキュリティドングルDGに対してシリアル通信でIDの読み出し信号を送信すると、セキュリティドングルDGの揮発性のメモリで保持されたIDを、セキュリティドングルDGから払出制御基板Hへシリアル通信で返却されるよう構成すればよい)。次に、ステップ2406で、払出制御基板Hは、当該読み出したセキュリティドングルDGのIDが電源投入時に記憶した(ステップ2110にて記憶した)セキュリティドングルDGのIDと一致しているか否かを判定する。ステップ2406でYesの場合、ステップ2408で、払出制御基板Hは、主制御基板Mへの認証成功に係るコマンドをセットする。次に、ステップ2410で、払出制御基板Hは、払出認証失敗カウンタDG20をゼロクリアし、次の処理(ステップ2310の処理)に移行する。他方、ステップ2406でNoの場合、ステップ2412で、払出制御基板Hは、連続認証失敗カウンタDG20に1を加算する。次に、ステップ2414で、払出制御基板Hは、連続認証失敗カウンタDG20のカウンタ値がエラー発生値(セキュリティドングルのIDの認証に連続して失敗することによりエラーであると判断される回数であり、本例では、3回)に到達したか否かを判定する。ステップ2414でNoの場合には、ステップ2404に移行し、セキュリティドングルのIDの読出及び確認を繰り返し実行する。ステップ2414でYesの場合、ステップ2416で、払出制御基板Hは、主制御基板Mへの認証失敗に係るコマンドをセット(主制御基板M側の処理にて復帰不可能エラーになる)し、次の処理(ステップ2310の処理)に移行する。尚、ステップ2402でNoの場合にも、次の処理(ステップ2310の処理)に移行する。
【0090】
次に、
図16は、本実施形態におけるドングル認証イメージ図である。同図においては、電源投入時に実行されるセキュリティドングルDGのIDを認証する処理について図示している。尚、同図に示される「A」、「B」はセキュリティドングルDGのIDの異同を表しており、同一のアルファベットは同一のIDであり、異なるアルファベットは異なるIDであることとする。また、「ドングル」と図示されている場所にセキュリティドングルDGが挿入(接続)されていることとする。まず、同図左側のIDの認証が成功した場合については、払出制御基板HがセキュリティドングルDGのIDに係る情報を読み出して一時記憶し、ホールコンピュータHCに当該セキュリティドングルDGのIDに係る情報を出力する。次に、ホールコンピュータHCはセキュリティドングルDGのIDに係る情報を受信したことより、当該IDの認証処理を実行し、セキュリティドングルDGのIDとホールコンピュータHCが保持するIDとがいずれも同一の「A」であるため、ホールコンピュータHCは認証結果として認証成功である旨の情報を払出制御基板Hに出力する。次に、払出制御基板HはホールコンピュータHCからの認証成功である旨の情報を受信し、セキュリティドングルDGから読み出していたIDを記憶したままにして、ホールコンピュータHCから受信した認証成功である旨の情報を主制御基板に送信する。
【0091】
他方、同図右側のIDの認証が失敗した場合については、払出制御基板HがセキュリティドングルDGのIDに係る情報を読み出して一時記憶し、ホールコンピュータHCに当該セキュリティドングルDGのIDに係る情報を出力する。次に、ホールコンピュータHCはセキュリティドングルDGのIDに係る情報を受信したことより、当該IDの認証処理を実行し、セキュリティドングルDGのIDが「B」であり、ホールコンピュータHCが保持するIDが「A」であり異なっているため(即ち、ホールコンピュータHCが保持するIDに「B」が登録されていないため)、ホールコンピュータHCは認証結果として認証失敗である旨の情報を払出制御基板Hに出力する。次に、払出制御基板HはホールコンピュータHCからの認証失敗である旨の情報を受信し、セキュリティドングルDGから読み出していたIDを破棄して、ホールコンピュータHCから受信した認証成功である旨の情報を主制御基板に送信する。その後主制御基板M側では復帰不可能エラーに係る処理が実行されることとなる。
【0092】
以上のように構成することで、本実施形態に係る回胴式遊技機によれば、払出制御基板にセキュリティドングルを接続し、遊技機の電源投入時には、払出制御基板がセキュリティドングルのIDを読み出してホールコンピュータに当該IDに係る情報を出力し、ホールコンピュータが当該IDの認証結果に係る情報を払出制御基板に出力した後、払出制御基板が主制御基板に当該認証結果に係る情報を送信し、主制御基板が認証結果に係る情報として認証成功である旨の情報を受信した場合にのみ、遊技機の遊技が進行可能になると共に、遊技進行中においても、様々なタイミングにて主制御基板が払出制御基板にセキュリティドングルのIDが正常なIDであるか否かを随時確認するよう構成することで、遊技機を使用する許可を得ていないのに使用されてしまう事態(例えば、許可のない不正な営業で使用されてしまう事態)等を防止することができることとなり、より安全且つ公正に遊技機を使用及び管理することができることとなる。
【0093】
(本実施形態からの変更例1)
尚、本実施形態においては、遊技進行中におけるセキュリティドングルの認証処理を遊技進行制御処理にて実行するよう構成したが、遊技進行中におけるセキュリティドングルの認証処理の実行態様はこれには限定されない。そこで本実施形態とは異なるセキュリティドングルに係る構成の一例を本実施形態からの変更例1とし、以下、本実施形態からの変更点について詳述していく。
【0094】
はじめに、本実施形態からの変更例1においては、遊技が終了してから待機デモ時間が開始されるまでの時間を計測する待機デモ開始タイマM60を有している。
【0095】
まず、
図17は、本実施形態からの変更例1におけるステップ1300のサブルーチンに係る、遊技進行制御処理のフローチャートである。本実施形態からの変更点は、ステップ1309(変1)、ステップ1311(変1)、ステップ1327(変1)及びステップ1329(変1)であり、即ち、ステップ1304で再遊技入賞後ではなかった場合、ステップ1309(変1)で、主制御基板Mは、待機デモ開始時認証実行フラグ(前述した待機デモ演出が実行される際にオンとなるフラグであり、具体的には、ステップ1704でオンとなるフラグ)がオンであるか否かを判定する。ステップ1309(変1)でYesの場合、ステップ1311(変1)で、主制御基板Mは、待機デモ開始時認証実行フラグをオフにして、ステップ1500にて遊技中ドングル監視処理を実行する。
【0096】
また、ステップ1326で、精算ボタンD60の操作があった場合、ステップ1327(変1)で、主制御基板Mは、得点精算時時認証実行フラグ(精算ボタンD60が長押しされて得点の精算が実行される際にオンとなるフラグであり、具体的には、ステップ1708でオンとなるフラグ)がオンであるか否かを判定する。ステップ1327(変1)でYesの場合、ステップ1329(変1)で、主制御基板Mは、得点精算時時認証実行フラグをオフにし、ステップ1500にて遊技中ドングル監視処理を実行する。
【0097】
次に、
図18は、本実施形態からの変更例1におけるステップ1400のサブルーチンに係る、タイマ割り込み時処理のフローチャートである。本実施形態からの変更点は、ステップ1700(変1)であり、即ち、ステップ1414で入力ポートデータを生成した後、ステップ1700(変1)で、主制御基板Mは、後述する、認証タイミング監視処理を実行し、ステップ1416に移行する。
【0098】
次に、
図19は、本実施形態からの変更例1におけるステップ1700(変1)のサブルーチンに係る、認証タイミング監視処理のフローチャートである。まず、ステップ1702で、主制御基板Mは、待機デモ開始タイマM60(デクリメントタイマ)を参照し、当該タイマ値が所定時間(本例では、30秒)に到達したか否かを判定する(ステップ1408でタイマ計測を実行した際に、待機デモ開始タイマM60のタイマ値が所定時間に到達した場合にYesとなり、待機デモ開始タイマM60は遊技終了タイミングでスタートする)。ステップ1702でYesの場合、。ステップ1704で、主制御基板Mは、待機デモ開始時実行フラグをオンにし、ステップ1706に移行する。他方、ステップ1702でNoの場合にも、ステップ1706に移行する。
【0099】
次に、ステップ1706で、主制御基板Mは、精算ボタン用ポート(精算ボタンD60が押下されたか否かに係る入力ポート)が所定回数(本例では、10回)連続でオンとなったか否かを判定する。ステップ1706でYesの場合、ステップ1708で、主制御基板Mは、得点精算時認証実行フラグをオンにし、次の処理(ステップ1416の処理)に移行する。他方、ステップ1706でNoの場合にも、
次の処理(ステップ1416の処理)に移行する。
【0100】
以上のように構成することで、本実施形態からの変更例1においては、タイマ割り込み時処理にて入力ポートの生成及びタイマ計測を実行した後に、生成した入力ポート及び計測を実行したタイマ値を確認することにより、遊技進行中におけるセキュリティドングルDGの認証処理の実行タイミングを計ることができ、遊技進行中における適切なセキュリティドングルDGの認証処理が実行できることとなる。尚、ステップ1341の後で実行される遊技中ドングル監視処理、ステップ1358の後で実行される遊技中ドングル監視処理、ステップ1365の後で実行される遊技中ドングル監視処理、等に関しても本変更例と同様に、タイマ割り込み時処理にて遊技進行中におけるセキュリティドングルDGの認証処理の実行タイミングを計るよう構成してもよい。
【0101】
(第2実施形態)
尚、本実施形態においては、払出制御基板にセキュリティドングルを接続するよう構成し、遊技機の不正利用を防止し得るよう構成したが、セキュリティドングルを使用して不正利用を防止する構成はこれには限定されない。そこで本実施形態とは異なるセキュリティドングルに係る構成の一例を第2実施形態とし、以下、本実施形態との相違点について詳述していく。
【0102】
はじめに、第2実施形態においては、セキュリティドングルDGは主制御基板Mに接続されている。
【0103】
まず、
図20は第2実施形態における電気的ブロック図である。セキュリティドングルDGを主制御基板Mに接続する場合には、セキュリティドングルDGに記憶されているセキュリティ情報(セキュリティドングルDGのIDに係る情報等)は、まず、主制御基板Mによって読み出され、次に、読み出されたセキュリティ情報は、払出制御基板HおよびCRユニットCRUを介して、ホールコンピュータHCに送信される。このような構成としてもホールコンピュータHCによって認証することができる。
【0104】
本実施形態のようにセキュリティドングルDGを払出制御基板Hに接続した場合には、ホールコンピュータHCによって正否判定(認証)された正否判定結果情報(認証結果に係る情報)を払出制御基板Hに記憶させ、払出制御基板Hが正否判定結果情報の確認を実行することができる。これに対して第2実施形態のようにセキュリティドングルDGを主制御基板Mに接続した場合には、ホールコンピュータHCによって正否判定された正否判定結果情報を主制御基板Mに記憶させ、主制御基板Mが正否判定結果情報の確認を実行することができる。このように構成することにより、払出制御基板Hの処理の負担を軽くすることができる。
【0105】
また、ホールコンピュータHCによって正否判定された正否判定結果情報を主制御基板M及び払出制御基板Hの双方に記憶させ、主制御基板M及び払出制御基板Hの双方で正否判定結果情報の確認を実行することができる。主制御基板M及び払出制御基板Hで別個に正否判定結果情報を確認するので、正否判定結果情報の確認の精度を高めることができる。
【0106】
次に、
図21は、第2実施形態における
図4のステップ1100のサブルーチンに係る、ドングル認証制御処理のフローチャートである。本実施形態との相違点は、ステップ1110(第2)〜ステップ1116(第2)であり、即ち、ステップ1110(第2)で、主制御基板Mは、セキュリティドングルDGのIDを読み出して一時記憶する(セキュリティドングルDGのID読み出し手法については、本実施形態と同様である)。次に、ステップ1112(第2)で、主制御基板Mは、セキュリティドングルDGのIDを認証するために払出制御基板Hを介してホールコンピュータHCに出力する。次に、ステップ1114(第2)で、主制御基板Mは、ホールコンピュータHCから払出制御基板Hを介してセキュリティドングルDGの認証結果{セキュリティドングルDGのIDが正常なIDであると認証された(認証成功した)結果、又は、セキュリティドングルDGのIDが正常でないIDであると認証された(認証失敗した)結果}を受信したか否かを判定する。ステップ1114(第2)でYesの場合にはステップ1104で、認証結果が認証成功である旨の情報であるか否かを判定する。他方、ステップ1114(第2)でNoの場合、ステップ1115(第2)で、主制御基板Mは、払出制御基板Hを介してホールコンピュータHCにセキュリティドングルDGのIDを出力してから所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1115(第2)でYesの場合にはステップ1110(第2)に移行し、Noの場合にはステップ1114(第2)に移行する(即ち、本実施形態と同様に、リトライ処理を実行可能となる)。また、ステップ1104で認証結果が認証成功である旨の情報であった場合には、ステップ1116(第2)で、主制御基板Mは、セキュリティドングルDGのIDに係る情報を一時記憶し{ステップ1110(第2)で読み出した情報を記憶したままにすることで遊技進行中におけるセキュリティドングルDGのIDの認証ができることとなる}、次の処理(ステップ1022又はステップ1200の処理)に移行する。
【0107】
次に、
図22は、第2実施形態における
図7のステップ1500のサブルーチンに係る、遊技中ドングル監視処理のフローチャートである。本実施形態との相違点は、ステップ1510(第2)〜ステップ1518(第2)であり、即ち、ステップ1510(第2)で、主制御基板Mは、セキュリティドングルDGのIDの読出を実行し(セキュリティドングルDGのID読み出し手法については、前述のとおりである)、当該IDを一時記憶する。次に、ステップ1512(第2)で、主制御基板Mは、当該読み出したセキュリティドングルDGのIDが電源投入時に記憶した{ステップ1116(第2)にて記憶した}セキュリティドングルDGのIDと一致しているか否かを判定する。ステップ1512(第2)でYesの場合、ステップ1518(第2)で、主制御基板Mは、連続認証失敗カウンタDG20をゼロクリアし、次の処理(ステップ1312、ステップ1330、ステップ1342、ステップ1360又はステップ1366の処理)に移行する。他方、1512(第2)でNoの場合、ステップ1514(第2)で、主制御基板Mは、連続認証失敗カウンタDG20のカウンタ値に1を加算する。次に、ステップで、主制御基板Mは、連続認証失敗カウンタDG20のカウンタ値がエラー発生値(セキュリティドングルのIDの認証に連続して失敗することによりエラーであると判断される回数であり、本例では、3回)に到達したか否かを判定する。ステップ1516(第2)でNoの場合には、ステップ1510(第2)に移行し、セキュリティドングルのIDの読出及び確認を繰り返し実行する。ステップ1516(第2)でYesの場合にはステップ1508に移行する。
【0108】
次に、
図23は、第2実施形態におけるドングル認証イメージ図である。同図においては、電源投入時に実行されるセキュリティドングルDGのIDを認証する処理について図示している。尚、同図に示される「A」、「B」はセキュリティドングルDGのIDの異同を表しており、同一のアルファベットは同一のIDであり、異なるアルファベットは異なるIDであることとする。また、「ドングル」と図示されている場所にセキュリティドングルDGが挿入(接続)されていることとする。まず、同図左側のIDの認証が成功した場合については、主制御基板MがセキュリティドングルDGのIDに係る情報を読み出して一時記憶し、払出制御基板Hを介してホールコンピュータHCに当該セキュリティドングルDGのIDに係る情報を出力する。次に、ホールコンピュータHCはセキュリティドングルDGのIDに係る情報を受信したことより、当該IDの認証処理を実行し、セキュリティドングルDGのIDとホールコンピュータHCが保持するIDとがいずれも同一の「A」であるため、ホールコンピュータHCは認証結果として認証成功である旨の情報を払出制御基板Hを介して主制御基板Mに出力する。次に、主制御基板MはホールコンピュータHCからの認証成功である旨の情報を受信し、セキュリティドングルDGから読み出していたIDを記憶したままにする。
【0109】
他方、同図右側のIDの認証が失敗した場合については、主制御基板MがセキュリティドングルDGのIDに係る情報を読み出して一時記憶し、払出制御基板Hを介しホールコンピュータHCに当該セキュリティドングルDGのIDに係る情報を出力する。次に、ホールコンピュータHCはセキュリティドングルDGのIDに係る情報を受信したことより、当該IDの認証処理を実行し、セキュリティドングルDGのIDが「B」であり、ホールコンピュータHCが保持するIDが「A」であり異なっているため(即ち、ホールコンピュータHCが保持するIDに「B」が登録されていないため)、ホールコンピュータHCは認証結果として認証失敗である旨の情報を払出制御基板Hを介して主制御基板Mに出力する。次に、主制御基板MはホールコンピュータHCからの認証失敗である旨の情報を受信し、セキュリティドングルDGから読み出していたIDを破棄して、復帰不可能エラーに係る処理が実行されることとなる。
【0110】
以上のように構成することで、第2実施形態に係る回胴式遊技機によれば、主制御基板にセキュリティドングルを接続し、遊技機の電源投入時には、主制御基板がセキュリティドングルのIDを読み出して払出制御基板を介してホールコンピュータに当該IDに係る情報を出力し、ホールコンピュータが当該IDの認証結果に係る情報を払出制御基板を介して主制御基板に出力した後、主制御基板が認証結果に係る情報として認証成功である旨の情報を受信した場合にのみ、遊技機の遊技が進行可能になると共に、遊技進行中においても、様々なタイミングにて主制御基板が払出制御基板を介してホールコンピュータにセキュリティドングルのIDが正常なIDであるか否かを随時確認するよう構成することで、本実施形態と同様に、遊技機を使用する許可を得ていないのに使用されてしまう事態(例えば、許可のない不正な営業で使用されてしまう事態)等を防止することができることとなり、より安全且つ公正に遊技機を使用及び管理することができることとなる。
【0111】
以上で説明した本実施例における認証確認に関する時間間隔について纏めておく。
【0112】
<認証確認に関する時間間隔について1>
本実施形態に係る回胴式遊技機における、
図5のステップ1102→1102に係るループ処理、
図13のステップ2106→ステップ2107→ステップ2106に係るループ処理は、遊技機の電源投入時におけるホールコンピュータからの認証結果に係る情報の受信確認待ち状態である。即ち、遊技機の電源投入時において、ホールコンピュータからの認証結果に係る情報の受信確認を、複数回実行可能に構成されているのであるが、この場合、1回の受信確認(1回ループ)に要する時間間隔は、タイマ割り込み時処理の実行間隔と同等(約2.235ms程度)か、タイマ割り込み時処理の実行間隔よりも短くなる(1ms未満となる)よう構成されている。
【0113】
第2実施形態に係る回胴式遊技機における、
図21のステップ1114(第2)→ステップ1115(第2)→ステップ1114(第2)に係るループ処理は、遊技機の電源投入時におけるホールコンピュータからの認証結果に係る情報の受信確認待ち状態である。即ち、遊技機の電源投入時において、ホールコンピュータからの認証結果に係る情報の受信確認を、複数回実行可能に構成されているのであるが、この場合、1回の受信確認(1回ループ)に要する時間間隔は、タイマ割り込み時処理の実行間隔と同等(約2.235ms程度)か、タイマ割り込み時処理の実行間隔よりも短くなる(1ms未満となる)よう構成されている。
【0114】
<認証確認に関する時間間隔について2>
本実施形態に係る回胴式遊技機における、
図5のステップ1102→1102に係るループ処理、
図13のステップ2106→ステップ2107→ステップ2106に係るループ処理は、遊技機の電源投入時におけるホールコンピュータからの認証結果に係る情報の受信確認待ち状態である。即ち、遊技機の電源投入時において、ホールコンピュータからの認証結果に係る情報の受信確認を、複数回実行可能に構成されているのであるが、この場合、1回の受信確認(1回ループ)に要する時間間隔は、電源断が発生したタイミングから当該受信確認が実行不能となるレベルに電圧が低下するまでの時間間隔よりも短くなる(数μs〜数百μsとなる)よう構成されている。
【0115】
第2実施形態に係る回胴式遊技機における、
図21のステップ1114(第2)→ステップ1115(第2)→ステップ1114(第2)に係るループ処理は、遊技機の電源投入時におけるホールコンピュータからの認証結果に係る情報の受信確認待ち状態である。即ち、遊技機の電源投入時において、ホールコンピュータからの認証結果に係る情報の受信確認を、複数回実行可能に構成されているのであるが、この場合、1回の受信確認(1回ループ)に要する時間間隔は、電源断が発生したタイミングから当該受信確認が実行不能となるレベルに電圧が低下するまでの時間間隔よりも短くなる(数μs〜数百μsとなる)よう構成されている。
【0116】
<認証確認に関する時間間隔について3>
本実施形態に係る回胴式遊技機における、
図8のステップ1504→1504に係るループ処理、
図15のステップ2404〜ステップ2414→ステップ2404に係るループ処理は、遊技進行中における認証確認待ち状態である。即ち、遊技進行制御処理の実行中において、遊技機内部での認証確認を複数回実行可能に構成されているのであるが、この場合、1回の確認(1回ループ)に要する時間間隔は、タイマ割り込み時処理の実行間隔よりも短くなる(1ms未満となる)よう構成されている。
【0117】
第2実施形態に係る回胴式遊技機における、
図22のステップ1510(第2)〜ステップ1516(第2)→ステップ1510(第2)に係るループ処理は、遊技進行中における認証確認待ち状態である。即ち、遊技進行制御処理の実行中において、遊技機内部での認証確認を複数回実行可能に構成されているのであるが、この場合、1回の確認(1回ループ)に要する時間間隔は、タイマ割り込み時処理の実行間隔よりも短くなる(1ms未満となる)よう構成されている。
【0118】
<認証確認に関する時間間隔について4>
本実施形態に係る回胴式遊技機における、
図8のステップ1504→1504に係るループ処理、
図15のステップ2404〜ステップ2414→ステップ2404に係るループ処理は、遊技進行中における認証確認待ち状態である。即ち、遊技進行制御処理の実行中において、遊技機内部での認証確認を複数回実行可能に構成されているのであるが、この場合、1回の確認(1回ループ)に要する時間間隔は、電源断が発生したタイミングから当該認証確認が実行不能となるレベルに電圧が低下するまでの時間間隔よりも短くなる(数μs〜数百μsとなる)よう構成されている。
【0119】
第2実施形態に係る回胴式遊技機における、
図22のステップ1510(第2)〜ステップ1516(第2)→ステップ1510(第2)に係るループ処理は、遊技進行中における認証確認待ち状態である。即ち、遊技進行制御処理の実行中において、遊技機内部での認証確認を複数回実行可能に構成されているのであるが、この場合、1回の確認(1回ループ)に要する時間間隔は、電源断が発生したタイミングから当該認証確認が実行不能となるレベルに電圧が低下するまでの時間間隔よりも短くなる(数μs〜数百μsとなる)よう構成されている。
【0120】
次に、
図24は、本例に係る回胴式遊技機における、クレジット増加速度イメージ図である。尚、以下の説明は、本実施形態においても軽く触れているが、封入式の回胴式遊技機における、払出制御基板Hで管理される総得点表示装置D190への得点加算表示又は主制御基板Mで管理されるクレジット数表示装置D200への得点加算表示での速度調整に関する事項である。
【0121】
はじめに、実体的な遊技メダルを用いる一般的な回胴式遊技機の場合には、所定の役に入賞したことを契機にして、駆動装置を有するメダル払出装置が作動し、実体的な遊技メダルがメダル受け皿に払い出される。よって、駆動装置の駆動や遊技メダルの移動などによって、払出処理が完了するまでにはある程度の時間を要していた。また、回胴式遊技機には、一般的に最小遊技時間(後述するTmaxであり、約4.1秒)が規定され、最小遊技時間よりも短い時間で1回分の遊技(単位遊技、ゲーム)を終えて次の遊技に進めることはできない。そのため、実体的な遊技メダルを用いる回胴式遊技機の場合には、最小遊技時間よりも短い時間ですべてのリールが停止した場合であっても、メダル払出装置による払出に時間を要し、遊技が間延びすることはなく遊技者を飽きさせ難い構成となる。
【0122】
一方、封入式の回胴式遊技機を採用した場合には、実体的な遊技メダルを用いることなく遊技が進められる。このため、機械的に駆動されるメダル払出装置や遊技メダルの移動はなく、払出処理は演算処理のみで構成される。したがって、最小遊技時間よりも短い時間ですべてのリールが停止した場合には、直ちに、払出処理(演算処理)が完了してしまうことに起因して、遊技が間延びする可能性があり、遊技者を飽きさせ易い構成となることが想定される。
【0123】
本例に係る回胴式遊技機では、以下で説明するように、ある程度の時間を払出処理に費やすように処理することで、遊技が間延びすることを防止することができる。尚、以下の説明は、主制御基板Mで管理されるクレジット数表示装置D200への得点加算表示のみに対しても適用可能であり、払出制御基板Hで管理される総得点表示装置D190への得点加算表示のみに対しても適用可能であり、主制御基板Mで管理されるクレジット数表示装置D200への得点加算表示と払出制御基板Hで管理される総得点表示装置D190への得点加算表示とに跨った得点加算表示に対しても適用可能である。
【0124】
図24に示すように、15点の小役(入賞することにより得点が15増加することとなる小役)が入賞した場合には、入賞表示がされた後、得点(ここでは、クレジット)の表示は、時間「t0」が経過した後に「1」が表示され、次いで、時間「t1」が経過した後に「2」が表示され、順に、クレジットが1つずつ増えるように表示され、時間「t14」が経過した後には「15」が表示される。
【0125】
ここで、「t0」は、入賞表示確定後のカウントアップ待機時間であり、「t1」は、「0」から「1」にカウントアップするまでの時間であり、「t2」は、「1」から「2」にカウントアップするまでの時間であり、「t3」は、「2」から「3」にカウントアップするまでの時間であり、同様に、「t14」は、「13」から「14」にカウントアップするまでの時間であり、「t15」は、「14」から「15」にカウントアップするまでの時間である。
【0126】
また、第1停止リール〜第3停止リールは、いずれもレバーオンから、加速動作をした後に、定速動作を経て減速して停止する。第1停止リール〜第3停止リールのすべてが停止した後に、表示判定されてクレジット増加処理が実行される。その後、次の遊技が開始される。
【0127】
たとえば、第1停止リール〜第3停止リールが、すべて4コマすべりで停止した場合には、加速時間は「210.7ミリ秒」であり、定速時間は「57.14ミリ秒」であり、第1リールが停止するまでの時間は「190ミリ秒」であり、回胴間待機時間は「203ミリ秒」であり、第2リールが停止するまでの時間は「190ミリ秒」であり、回胴間待機時間は「203ミリ秒」であり、第3リールが停止するまでの時間は「190ミリ秒」である。これらの合計時間は、「1243.84ミリ秒」となる。当該合計時間は、第1停止リール〜第3停止リールが、すべて4コマすべりで停止した場合における遊技機設計上の最速遊技時間「a」である。
【0128】
また、第1停止リール〜第3停止リールが、すべて1コマすべりで停止した場合には、加速時間は「210.7ミリ秒」であり、定速時間は「57.14ミリ秒」であり、第1リールが停止するまでの時間は「37.91ミリ秒」であり、回胴間待機時間は「203ミリ秒」であり、第2リールが停止するまでの時間は「37.91ミリ秒」であり、回胴間待機時間は「203ミリ秒」であり、第3リールが停止するまでの時間は「37.91ミリ秒」である。第1停止リール〜第3停止リールが、すべて1コマすべりで停止した場合、これらの合計時間である遊技機設計上の最速遊技時間「a」は、「787.57ミリ秒」となる。
【0129】
さらに、本例では、1つの得点の払出時間(カウントアップ時間)を「102.8ミリ秒」とする。したがって、8点の払出時間は、「822.4(=8×102.8)ミリ秒」となり、15点の払出時間は、「1542(=15×102.8)ミリ秒」となる。このようなカウントアップ時間(得点増加速度)とすることにより、以下に示す構成例のような関係性が成立する。
【0130】
また、最小遊技時間Tmaxは、一般的に「4100ミリ秒」と規定されている。
図24に示すtplayは、実際の遊技時間間隔であり、
図24は、実際の遊技時間間隔が最小遊技時間Tmaxよりも短い例を示す。
【0131】
≪構成例1≫
構成例1は、設計可能な払出得点の最大数である15点を払い出す場合の例である。構成例1では、「a+(n×t1)>tmax/2」を満たすように払出処理を実行する。ここでのnは、設計可能な払出得点の最大数(=15)である。
【0132】
払出処理の条件を、このようにすることで、レバーオンから最小遊技時間tmaxの半分を超えた時点「a+(n×t1)」で、全ての払出処理を終了させることができ、遊技が終了した後の待機時間が長くなることを防止して、遊技が間延びしないようにできる。
【0133】
例えば、第1停止リール〜第3停止リールを4コマすべりで停止させる場合は、「a+(n×t1)=1243.84+(15×102.8)=2785.84ミリ秒」であり、「tmax/2=2050ミリ秒」である。
【0134】
また、第1停止リール〜第3停止リールを1コマすべりで停止させる場合は、「a+(n×t1)=787.57+(15×102.8)=2329.57ミリ秒」であり、「tmax/2=2050ミリ秒」である。
【0135】
したがって、4コマすべりで停止させる場合でも、1コマすべりで停止させる場合でも、1つの得点の払出時間を「102.8ミリ秒」とすることで、「a+(n×t1)>tmax/2」が成立する。したがって、4コマすべりで停止させる場合には、レバーオンから「2785.84ミリ秒(>2050ミリ秒)」を経過した時点で15点の払出処理が終了する。また、1コマすべりで停止させる場合には、レバーオンから「2329.57ミリ秒(>2050ミリ秒)」を経過した時点で15点の払出処理が終了する。
【0136】
≪構成例2≫
構成例2は、設計可能な払出得点の最大数である15点よりも少ない得点を払い出す場合の例である。構成例2では、「a+(n×t1)>tmax/4」を満たすように払出処理を実行する。ここで、「n<15」である。
【0137】
払出処理の条件を、このようにすることで、レバーオンから最小遊技時間「tmax」の1/4を超えた時点「a+(n×t1)」で、全ての払出処理が終了させることができ、得点が少ない場合でも、遊技が終了した後の待機時間が長くなることを防止して、遊技が間延びしないようにできる。
【0138】
例えば、第1停止リール〜第3停止リールを4コマすべりで停止させる場合は、「a+(n×t1)=1243.84+(8×102.8)=2066.24ミリ秒」であり、「tmax/4=1025ミリ秒」である。なお、ここでは、一つの具体例として、「n=8」とした。尚、「n」は変更しても構わないが、「8」以上とすることが好適である。
【0139】
また、第1停止リール〜第3停止リールを1コマすべりで停止させる場合は、「a+(n×t1)=787.57+(8×102.8)=1609.97ミリ秒」であり、「tmax/4=1025ミリ秒」である。同様に、「n=8」とした。
【0140】
したがって、4コマすべりで停止させる場合でも、1コマすべりで停止させる場合でも、1つの得点の払出時間を「102.8ミリ秒」とすることで、「a+(n×t1)>tmax/4」が成立する。したがって、4コマすべりで停止させる場合には、レバーオンから「2066.24ミリ秒」を経過した時点で8点の払出処理が終了する。1コマすべりで停止させる場合には、レバーオンから「1609.97ミリ秒」を経過した時点で8点の払出処理が終了する。
【0141】
≪構成例3≫
構成例3では、「t1>a/n」を満たすように払出処理を実行する。構成例3では、「t1」は1回分の得点の払出時間であり、「n」は設計可能な払出得点の最大数(=15)である。1回分の得点の払出時間「t1」が、遊技機設計上の最速遊技時間「a」を最大数「n」で除算した値よりも長くなるようにする例である。
【0142】
第1停止リール〜第3停止リールを4コマすべりで停止させる場合は、「t1=102.8ミリ秒」であり、「a/n=1243.84/15=82.92ミリ秒」である。
【0143】
第1停止リール〜第3停止リールを1コマすべりで停止させる場合は、「t1=102.8ミリ秒」であり、「a/n=787.57/15=52.5ミリ秒」である。
【0144】
したがって、4コマすべりで停止させる場合でも、1コマすべりで停止させる場合でも、1回分の得点の払出時間を「102.8ミリ秒」として、「t1>a/n」が成立する。
【0145】
≪構成例4≫
構成例4では、「t0=t1=t2=t3=・・・」を満たすように払出処理を実行する。「t1」は、1枚目のカウントアップ時間であり、「t2」は、2枚目のカウントアップ時間であり、「t3」は、3枚目のカウントアップ時間であり、「t0」は、表示確定後のカウントアップ待機時間である。このように、すべてのカウントアップ時間を等しくして、均等な時間で払出処理を実行する。常に一定の間隔で払い出されるので、払出処理が終了するタイミングを予想させやすくして、遊技が間延びしないようにできる。
【0146】
≪構成例5≫
構成例5では、「t1≧t2≧t3≧・・・≧t14≧t15」を満たすように払出処理を実行する。「t1」は、1枚目のカウントアップ時間であり、「t2」は、2枚目のカウントアップ時間であり、「t3」は、3枚目のカウントアップ時間であり、他のカウントアップ時間も同様に、「t14」は、14枚目のカウントアップ時間であり、「t15」は、15枚目のカウントアップ時間である。このように、カウントアップ時間を直前のカウントアップ時間以下にして、カウントアップ時間が次第に短くなるようにして、払出処理が次第に速くなって終了する期待感を遊技者に与え、遊技が間延びしないようにできる。
【0147】
≪構成例6≫
カウントアップ時間をすべて同一時間にすることができる。例えば、「t1=t2・・・」のようにできる。全てのカウントアップ時間を等しくし、常に一定のカウントアップ時間で払い出され、払出処理が終了する時間を予想させて、遊技が間延びしないようにできる。
【0148】
また、クレジットアップ処理を同一処理によってカウントアップさせてもよい。クレジットアップ処理を繰り返し実行することにより、同じ処理を活用するとともに処理を簡略化できる。
【0149】
さらに、次のクレジットアップまでの待機時間中に電源断が発生した場合には、電源断復帰後は電源断が発生した時点のカウントから再開するようにしてもよい。電源断が発生した時点のカウントが維持されるので、電源断が発生した場合であっても過不足なく得点を遊技者に付与できる。
【0150】
遊技途中で電源断が発生した場合であって電源断が復帰した場合には、最小遊技時間の計時を、電源断が発生した時点から計時を再開してもよい。遊技途中で電源断が発生した場合であっても、最小遊技時間をtmaxに保つので、他の遊技者の遊技条件と同様にし遊技者間の公平を図ることができる。
【0151】
ここで、本例における、遊技店舗(ホール)、検査機関、メーカー工場、販社(及び中古業者)、一般ユーザーや風営法の8号(ゲームセンター)の5者に係るドングルの機能制限について詳述する。
【0152】
遊技店舗(ホール)に対する制限は、次の通りである。まず、すべての機能が有効であり、認証を許可する回数に制限は設けられていない。また、1日又は複数日の間に認証処理が行われなかったことを条件にして認証を無効にする。遊技店舗(ホール)に貸し出すドングルのIDは、ホールコンピュータを識別する識別情報、主制御基板Mを識別する識別情報、払出制御基板Hを識別する識別情報などがある。
【0153】
検査機関に対する制限は、次の通りである。まず、すべての機能が有効であり、認証を許可する回数に制限は設けられていない。さらに、認証を無効にする条件もない。検査機関に貸し出すドングルのIDは、ホールコンピュータを識別する識別情報(検査機関が所有するコンピュータを識別する識別情報)、遊技台番号(1〜N)などであり、ここで、Nは納入台数である。
【0154】
メーカー工場に対する制限は、次の通りである。まず、認証を許可する回数に制限を設けない場合は、遊技機として機能を制限する。例えば、動作を確認できる程度に演出を実行したり、大当り状態を短くしたり、大当り後に打ち止めにしたりする。また、認証を許可する回数に制限を設ける場合には、遊技機として機能を制限しなくてもよい。
【0155】
また、認証を許可する回数には、制限を設けなくても設けてもよい。たとえば、認証を許可する回数を10000回までにするような制限を設けてもよい。さらに、認証する回数に制限を設けた場合には、複数日の間に認証処理が行われなかったことを条件にして認証を無効にする。認証する回数に制限を設けなかった場合には、認証が無効されることはない。
【0156】
メーカー工場に貸し出すドングルのIDは、ホールコンピュータを識別する識別情報(メーカー工場が所有するコンピュータを識別する識別情報)、製造ライン番号(1〜N)などである。さらに、遊技機取扱主任者番号をドングルのIDに記憶させてもよい。この場合には、ドングルを発行する際に資格を要求するのが好ましい。
【0157】
販社(及び中古業者)に対する制限は、次の通りである。販社(及び中古業者)が管理する回胴式遊技機Pに対して、必ず動作制限が設けられる。例えば、演出装置(画像、音声、ランプ、役物)が、定められたパターンでのみ動作するような制限が設けられる。具体的には、役抽選結果や大当り抽選結果を理解できる程度に表示(押し順、当選役、大当たり中、等)される。さらに、スロットマシンでは、ゲーム回数が30〜100回程度まで若しくは実行可能時間が10分まで、又は、パチンコでは、発射できる遊技球の数が300発〜1000発まで若しくは実行可能時間が10分までなどの制限を設けることができる。尚、設ける制限を実行可能時間とした場合には、当該時間を計測する必要が生じ、遊技機の容量を使用するため、遊技機の容量を制限機能のために使用したくない場合には、設ける制限をゲーム回数又は発射できる遊技球の数とすることが望ましい。
【0158】
販社(及び中古業者)に対する制限として、全台検査をする場合には、メーカー同様に、認証を許可する台数(回数)を10000台(回)くらいに制限する。また、抜き取り検査の場合には、認証を許可する台数(回数)100くらいに制限する。
【0159】
さらに、複数日の間に認証処理が行われなかったことを条件にして認証を無効にする。さらに、連続して使用していた場合であっても、ドングルの発行時より1年(又は3か月)を経過したことを条件にして認証を無効にする。さらにまた、日毎に認証を認める台数を制限してもよい。
【0160】
販社(及び中古業者)に貸し出すドングルのIDは、ホールコンピュータを識別する識別情報(会社別)や、遊技機取扱主任者番号などである。さらに、主任者本人にプラスして本人又は作業者のいずれかの識別情報にしてもよい。
【0161】
一般ユーザーや風営法の8号(ゲームセンター)に対しては、ドングルを貸与しないので、すべてが制限される。
【0162】
また、販社で動作確認する場合に、販社にエコユニットがない場合には、払出しに関する処理は行わず、副制御基板Sは、演出画像を表示せず、入賞役情報(押し順)のみ報知してもよい。
【0163】
また、遊技店舗(ホール)にて使用するセキュリティドングルは、揮発性のメモリを有している一方、検査に使用するセキュリティドングルは、不揮発性のメモリを有していることが望ましい。
【0164】
(その他の変更例)
以下、本実施形態及び第2実施形態の構成とは異なる態様であり、本例に係る回胴式遊技機に適用可能な構成を詳述する。
【0165】
セキュリティドングル(以下ドングルとも称する)に記憶させる情報は、ホールを識別する識別情報、主制御基板Mを識別する識別情報、払出制御基板Hを識別する識別情報のほか、回胴式遊技機Pを識別する識別情報、ドングル認証鍵、ドングル通信鍵、主制御基板M/ドングル通信鍵、副制御基板S/ドングル通信鍵などにすることができる。これらの情報をドングルに別個に記憶させても、単一化して記憶させてもよい。これらの情報を別個に記憶させる場合には、共通する情報と相違する情報とに応じた管理をすることができる。単一化した情報を記憶させる場合には、ドングルやホールコンピュータに記憶させる処理を容易にすることができる。また、これらの情報から生成したパリティをドングルに記憶させてもよい。認証の信用度をさらに高めることができる。
【0166】
ホールから回胴式遊技機Pを回収する場合(例えば、中古業者に移動したり、別のホールに移動したりするような場合)には、回収時に取り付けられているドングルを回胴式遊技機から取り外して遊技機メーカに返却するのが好ましい。ドングルに記憶させる情報をホールごとにすることで、回胴式遊技機Pを回収した後でも回胴式遊技機Pへの不正行為を防止することができる。
【0167】
上述したように、工場検査、検査機関、販社(中古業者等)ごとに専用のドングルを用意して回胴式遊技機の動作を制限できる。例えば、回胴式遊技機で行われたゲーム回数が所定の回数を超えた場合に、動作を制限できる。この場合には、回胴式遊技機がゲーム回数を計数する必要となる。これに対して、回胴式遊技機が起動されている時間が所定の時間を越えた場合に、回胴式遊技機の動作を制限するようにしてもよい。ホールコンピュータが、回胴式遊技機の起動時間を計測し、所定の時間を越えたことを条件に回胴式遊技機に無効化情報を送信すればよい。
【0168】
ドングルは、払出制御基板又は主制御基板に取り付けられる。ドングルの取り付けは、メーカーのみが取り外せるように、例えば、カシメなどを用いて物理的に取り外しを困難に構成してもよいし、遊技場(ホール)で取り外せるが、取り外した場合には揮発性のメモリによりデータが消去されるよう構成してもよい。また、ドングルを取り外した場合には、取り外しの痕跡が残るよう構成してもよい。
【0169】
払出制御基板又は主制御基板からドングルを取り外した状態では、ドングルとして機能しないようにするのが好ましい。例えば、ドングルが取り付けられているときには、ドングルに電源が供給されドングルに記憶している情報が保持される一方、ドングルが取り外されたときには、ドングルへの電源が断たれドングルに記憶している情報は消去される。
【0170】
主制御基板にドングルを取り付ける場合には、電源がオンされてから主制御基板のRAMのチェックサムをするまでの間に、ドングルの情報を読み出すようにしてもよい。また、設定変更処理が実行されたあとに、ドングルの情報を読み出すようにしてもよい。さらに、ドングルの情報を複数回に亘って読み出すのが好ましい。そのように構成することによりノイズの影響を受けやすい場合でもドングルの情報を的確に取得できる。
【0171】
また、ドングルの読み出し・監視を割り込み処理(本実施形態において示したようなタイマ割り込み処理)で実行する場合に、ノイズによるエラー判定の対策として、連続する複数回でドングルのIDが一致しない場合には、エラーとしてもよい。また、払出制御基板又は主制御基板とドングルとの接続に関して、電源供給線ライン、データ送受信ラインの他に、接続監視ライン(ドングルから常時一定の信号を送信し続けるための信号線)を併設してもよい。その場合には、ドングルの監視を割り込み処理で実行する場合において、まず接続監視ライン(接続監視ビット)での信号状態を確認し、接続監視ビットエラーが生じた場合において、データ送受信ラインにてデータ読み込みを試行し、当該試行時においてドングルの情報を読み出せない場合には、エラー(例えば、ドングル異常と見做して遊技進行動作を停止する)としてもよい。
【0172】
さらに、ドングルの読み出し・監視を割り込み処理で実行する場合に、一連の割り込み処理においては任意の順番で実行することができる。例えば、入力ポートを確認した後のタイミングで実行することができる。或いは、通常の割り込み処理(本実施形態において示したような一連の割込処理)とは別の割り込み処理であって、通常の割り込み処理よりも割り込み優先度が高い特定の割り込み処理を多重発生させるよう構成しておき、ドングルの読み出し・監視処理は、この特定の割り込み処理内で実行するよう構成してもよい。
【0173】
ドングルの読み出し・監視を毎遊技(メインループ)で実行する場合には、レバー受付前、得点(メダル)投入時、精算時、レバー受付時、持点加算要求時、遊技終了時、デモ終了時などのタイミングで実行することができる。ドングルを監視するタイミングを増やすことで、万一、ドングルが正常動作しなくなった場合には、迅速に且つ遊技進行に多大な影響を及ぼす制御処理の実行開始前に、遊技機の正常動作を停止させてしまうことが可能となる。
【0174】
また、ノイズによるエラー判定の対策として、連続する複数回でドングルの情報を読み出せない場合には、エラーとするのが好ましい。また、認証結果に係るコマンドを複数回受信するよう構成しておき、同一種のコマンドを所定回数連続して受信できない場合には、エラーとするよう構成してもよい。
【0175】
スタートレバーD50の操作信号が乱数生成回路へ入力され、乱数生成回路で生成されるハード乱数を自動で(プログラム命令によらず)レジスタへラッチするハードラッチ、スタートレバーD50の操作信号を主制御基板M側のソフト処理で入力検知し、乱数生成回路で生成されるハード乱数を当該入力検知したことを契機として所謂ロード命令でレジスタへラッチするソフトラッチ、等によって乱数を取得する方法を挙げることができるが、ハードラッチで乱数を取得する際には乱数を取得した後にドングルの認証を行うことが好ましく、ソフトラッチで乱数を取得する際には乱数を取得する前(即ち、ロード命令の実行前)にドングルの認証を行ってもよい。
【0176】
遊技中及び電源投入時に認証されなかった場合の対応として、以下のように構成してもよい。
(1)遊技中に認証されなかった場合であり、リセット可能なエラー(復帰可能なエラー)の場合には、設定/リセットボタンを操作することで、遊技可能状態に復帰させる。ただし、復帰前又は後にドングルの情報を読み出して再度確認する。
(2)遊技中に認証されなかった場合であり、復帰不可能なエラーの場合には、復帰不可能エラー扱いとする。この場合に、回胴式遊技機を動作させるためには、設定変更処理を実行する。
(3)遊技中に認証されなかった場合であり、電断扱いとする場合には、設定変更処理等に移行する前に電源断として処理する。尚、遊技中に行う電源断処理と同様の処理は実行しない。処理内容を限定した別の電源断処理を行うか、何もせず電源が落ちるのを待つ。その後、遊技機を動作させるためには再度電源を投入し直す。
(4)電源投入時に認証されなかった場合であり、リセット可能なエラーの場合には、設定/リセットボタンを操作することで、ドングルの情報を再度読み直してサーバーに送信する。設定/リセットボタンの操作を判定するために割り込みを起動させた後が好ましい。
(5)電源投入時に認証されなかった場合であり、復帰不可能なエラーの場合には、回胴式遊技機Pを動作させるためには、設定変更処理を行う状態で電源を再度立ち上げる。尚、ドングルの情報が認証されない限り、設定変更モードにならない。
(6)電源投入時に認証されなかった場合であり、電断扱いとする場合には、設定変更処理等に移行する前に電源断として処理する。尚、遊技中に行う電源断処理は実行しない。処理内容を限定した別の電源断処理を行うか、何もせず電源が落ちるのを待つ。その後、遊技機を動作させるためには再度電源を投入し直す。
【0177】
(まとめ)
尚、以上の実施例において示した構成に基づき、以下のような概念を抽出(列記)することができる。但し、以下に列記する概念はあくまで一例であり、これら列記した概念の結合や分離(上位概念化)は勿論のこと、以上の実施例において示した更なる構成に基づく概念を、これら概念に付加してもよい。
【0178】
本態様(1)に係る回胴式遊技機は、
遊技進行を制御する主制御基板(例えば、主制御基板M)と、
主制御基板と通信可能に接続された補助制御基板(例えば、払出制御基板H)と
を備え、認証データを記憶した認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)が補助制御基板(例えば、払出制御基板H)に設けられた回胴式遊技機であって、
補助制御基板(例えば、払出制御基板H)は、
駆動用の電源電圧の供給を受けて所定の初期設定を行い、
前記所定の初期設定を行った後で、前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出し、
前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から読み出した前記認証データに基づく認証結果を取得し、
主制御基板(例えば、主制御基板M)は、
駆動用の電源電圧の供給を受けて特定の初期設定を行い、
前記特定の初期設定を行った後で、特定の内部確認処理を実行し、
前記特定の内部確認処理を実行した後、前記認証結果に係る情報の確認を行う確認待ち処理を実行し、
前記確認待ち処理の実行時において、前記認証結果に係る情報に基づく特定の認証正当条件を充足したときには、正常時処理を実行可能とし、
前記正常時処理を実行した後、遊技の用に供する遊技価値を遊技者の入力操作に基づき管理し、
一遊技に必要な遊技価値が入力された後、遊技者の遊技開始操作に基づいて当該遊技での遊技結果に影響する役の抽選処理を実行し、
回胴が予め定められた一定の速度で回転するようになった後、遊技者の回胴停止操作に基づいて当該遊技での遊技結果を回胴に表示させ、
すべての回胴に当該遊技での遊技結果が表示されたとき、表示されている遊技結果に基づいて遊技価値の付与を行う
ことを特徴とする回胴式遊技機である。
また、本態様(1)に係る遊技機は、
遊技進行を制御する主制御基板(例えば、主制御基板M)を備え、認証データを記憶した認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)が主制御基板(例えば、主制御基板M)に設けられた回胴式遊技機であって、
主制御基板(例えば、主制御基板M)は、
駆動用の電源電圧の供給を受けて特定の初期設定を行い、
前記特定の初期設定を行った後で、特定の内部確認処理を実行し、
前記特定の内部確認処理を実行した後で、前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出し、
前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出した後、前記認証データに基づく認証結果に係る情報の確認を行う確認待ち処理を実行し、
前記確認待ち処理の実行時において、前記認証結果に係る情報に基づく特定の認証正当条件を充足したときには、正常時処理を実行可能とし、
前記正常時処理を実行した後、遊技の用に供する遊技価値を遊技者の入力操作に基づき管理し、
一遊技に必要な遊技価値が入力された後、遊技者の遊技開始操作に基づいて当該遊技での遊技結果に影響する役の抽選処理を実行し、
回胴が予め定められた一定の速度で回転するようになった後、遊技者の回胴停止操作に基づいて当該遊技での遊技結果を回胴に表示させ、
すべての回胴に当該遊技での遊技結果が表示されたとき、表示されている遊技結果に基づいて遊技価値の付与を行う
ことを特徴とする回胴式遊技機であってもよい。
【0179】
本態様(2)に係る回胴式遊技機は、
遊技進行を制御する主制御基板(例えば、主制御基板M)と、
主制御基板と通信可能に接続された補助制御基板(例えば、払出制御基板H)と
を備え、認証データを記憶した認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)が補助制御基板(例えば、払出制御基板H)に設けられた回胴式遊技機であって、
補助制御基板(例えば、払出制御基板H)は、
駆動用の電源電圧の供給を受けて所定の初期設定を行い、
前記所定の初期設定を行った後で、前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出し、
前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から読み出した前記認証データに基づく認証結果を取得し、
主制御基板(例えば、主制御基板M)は、
駆動用の電源電圧の供給を受けて特定の初期設定を行い、
前記特定の初期設定を行った後で、特定の内部確認処理を実行し、
前記特定の内部確認処理を実行した後、前記認証結果に係る情報の確認を行う確認待ち処理を実行し、
前記確認待ち処理の実行時において、前記認証結果に係る情報に基づく特定の認証正当条件を充足したときには、正常時処理を実行可能とし、
前記正常時処理を実行した後、遊技の用に供する遊技価値を遊技者の入力操作に基づき管理し、
一遊技に必要な遊技価値が入力された後、遊技者の遊技開始操作に基づいて当該遊技での遊技結果に影響する役の抽選処理を実行し、
回胴が予め定められた一定の速度で回転するようになった後、遊技者の回胴停止操作に基づいて当該遊技での遊技結果を回胴に表示させ、
すべての回胴に当該遊技での遊技結果が表示されたとき、表示されている遊技結果に基づいて遊技価値の付与を行い、
前記確認待ち処理の実行前において駆動用の電源電圧の供給が停止した場合であっても、前記認証結果に係る情報の確認を複数回行うことが可能である
ことを特徴とする回胴式遊技機である。
また、本態様(2)に係る遊技機は、
遊技進行を制御する主制御基板(例えば、主制御基板M)を備え、認証データを記憶した認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)が主制御基板(例えば、主制御基板M)に設けられた回胴式遊技機であって、
主制御基板(例えば、主制御基板M)は、
駆動用の電源電圧の供給を受けて特定の初期設定を行い、
前記特定の初期設定を行った後で、特定の内部確認処理を実行し、
前記特定の内部確認処理を実行した後で、前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出し、
前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出した後、前記認証データに基づく認証結果に係る情報の確認を行う確認待ち処理を実行し、
前記確認待ち処理の実行時において、前記認証結果に係る情報に基づく特定の認証正当条件を充足したときには、正常時処理を実行可能とし、
前記正常時処理を実行した後、遊技の用に供する遊技価値を遊技者の入力操作に基づき管理し、
一遊技に必要な遊技価値が入力された後、遊技者の遊技開始操作に基づいて当該遊技での遊技結果に影響する役の抽選処理を実行し、
回胴が予め定められた一定の速度で回転するようになった後、遊技者の回胴停止操作に基づいて当該遊技での遊技結果を回胴に表示させ、
すべての回胴に当該遊技での遊技結果が表示されたとき、表示されている遊技結果に基づいて遊技価値の付与を行い、
前記確認待ち処理の実行前において駆動用の電源電圧の供給が停止した場合であっても、前記認証結果に係る情報の確認を複数回行うことが可能である
ことを特徴とする回胴式遊技機であってもよい。
【0180】
本態様(3)に係る回胴式遊技機は、
遊技進行を制御する主制御基板(例えば、主制御基板M)と、
主制御基板と通信可能に接続された補助制御基板(例えば、払出制御基板H)と
を備え、認証データを記憶した認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)が補助制御基板(例えば、払出制御基板H)に設けられた回胴式遊技機であって、
補助制御基板(例えば、払出制御基板H)は、
駆動用の電源電圧の供給を受けて所定の初期設定を行い、
前記所定の初期設定を行った後で、前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出し、
前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から読み出した前記認証データに基づく認証結果を取得し、
主制御基板(例えば、主制御基板M)は、
駆動用の電源電圧の供給を受けて特定の初期設定を行い、
前記特定の初期設定を行った後で、特定の内部確認処理を実行し、
前記特定の内部確認処理を実行した後、前記認証結果に係る情報の確認を行う確認待ち処理を実行し、
前記確認待ち処理の実行時において、前記認証結果に係る情報に基づく特定の認証正当条件を充足したときには、正常時処理を実行可能とし、
前記正常時処理を実行した後、遊技の用に供する遊技価値を遊技者の入力操作に基づき管理し、
一遊技に必要な遊技価値が入力された後、遊技者の遊技開始操作に基づいて当該遊技での遊技結果に影響する役の抽選処理を実行し、
回胴が予め定められた一定の速度で回転するようになった後、遊技者の回胴停止操作に基づいて当該遊技での遊技結果を回胴に表示させ、
すべての回胴に当該遊技での遊技結果が表示されたとき、表示されている遊技結果に基づいて遊技価値の付与を行い、
前記確認待ち処理の実行前又は前記確認待ち処理の実行中において駆動用の電源電圧の供給が停止した場合には特定の電源断時処理を実行可能であり、前記特定の電源断時処理での処理内容は、遊技進行時において駆動用の電源電圧の供給が停止した場合に実行される通常の電源断時処理での処理内容と異なる
ことを特徴とする回胴式遊技機である。
また、本態様(3)に係る遊技機は、
遊技進行を制御する主制御基板(例えば、主制御基板M)を備え、認証データを記憶した認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)が主制御基板(例えば、主制御基板M)に設けられた回胴式遊技機であって、
主制御基板(例えば、主制御基板M)は、
駆動用の電源電圧の供給を受けて特定の初期設定を行い、
前記特定の初期設定を行った後で、特定の内部確認処理を実行し、
前記特定の内部確認処理を実行した後で、前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出し、
前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出した後、前記認証データに基づく認証結果に係る情報の確認を行う確認待ち処理を実行し、
前記確認待ち処理の実行時において、前記認証結果に係る情報に基づく特定の認証正当条件を充足したときには、正常時処理を実行可能とし、
前記正常時処理を実行した後、遊技の用に供する遊技価値を遊技者の入力操作に基づき管理し、
一遊技に必要な遊技価値が入力された後、遊技者の遊技開始操作に基づいて当該遊技での遊技結果に影響する役の抽選処理を実行し、
回胴が予め定められた一定の速度で回転するようになった後、遊技者の回胴停止操作に基づいて当該遊技での遊技結果を回胴に表示させ、
すべての回胴に当該遊技での遊技結果が表示されたとき、表示されている遊技結果に基づいて遊技価値の付与を行い、
前記確認待ち処理の実行前又は前記確認待ち処理の実行中において駆動用の電源電圧の供給が停止した場合には特定の電源断時処理を実行可能であり、前記特定の電源断時処理での処理内容は、遊技進行時において駆動用の電源電圧の供給が停止した場合に実行される通常の電源断時処理での処理内容と異なる
ことを特徴とする回胴式遊技機であってもよい。
【0181】
本態様(4)に係る回胴式遊技機は、
遊技進行を制御する主制御基板(例えば、主制御基板M)と、
主制御基板と通信可能に接続された補助制御基板(例えば、払出制御基板H)と
を備え、認証データを記憶した認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)が補助制御基板(例えば、払出制御基板H)に設けられた回胴式遊技機であって、
補助制御基板(例えば、払出制御基板H)は、
駆動用の電源電圧の供給を受けて所定の初期設定を行い、
前記所定の初期設定を行った後で、前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出し、
前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から読み出した前記認証データに基づく認証結果を取得し、
主制御基板(例えば、主制御基板M)は、
駆動用の電源電圧の供給を受けて特定の初期設定を行い、
前記特定の初期設定を行った後で、特定の内部確認処理を実行し、
前記特定の内部確認処理を実行した後、前記認証結果に係る情報の確認を行う確認待ち処理を実行し、
前記確認待ち処理の実行時において、前記認証結果に係る情報に基づく特定の認証正当条件を充足したときには、正常時処理を実行可能とし、
前記正常時処理を実行した後、遊技の用に供する遊技価値を遊技者の入力操作に基づき管理し、
一遊技に必要な遊技価値が入力された後、遊技者の遊技開始操作に基づいて当該遊技での遊技結果に影響する役の抽選処理を実行し、
回胴が予め定められた一定の速度で回転するようになった後、遊技者の回胴停止操作に基づいて当該遊技での遊技結果を回胴に表示させ、
すべての回胴に当該遊技での遊技結果が表示されたとき、表示されている遊技結果に基づいて遊技価値の付与を行い、
前記確認待ち処理の実行中においては、前記認証結果に係る情報の確認を複数回行うことが可能であり、前記認証結果に係る情報の確認を行う間隔は、遊技進行時において定期的に発生するよう制御される割り込み処理の発生間隔以下となる
ことを特徴とする回胴式遊技機である。
また、本態様(4)に係る遊技機は、
遊技進行を制御する主制御基板(例えば、主制御基板M)を備え、認証データを記憶した認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)が主制御基板(例えば、主制御基板M)に設けられた回胴式遊技機であって、
主制御基板(例えば、主制御基板M)は、
駆動用の電源電圧の供給を受けて特定の初期設定を行い、
前記特定の初期設定を行った後で、特定の内部確認処理を実行し、
前記特定の内部確認処理を実行した後で、前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出し、
前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出した後、前記認証データに基づく認証結果に係る情報の確認を行う確認待ち処理を実行し、
前記確認待ち処理の実行時において、前記認証結果に係る情報に基づく特定の認証正当条件を充足したときには、正常時処理を実行可能とし、
前記正常時処理を実行した後、遊技の用に供する遊技価値を遊技者の入力操作に基づき管理し、
一遊技に必要な遊技価値が入力された後、遊技者の遊技開始操作に基づいて当該遊技での遊技結果に影響する役の抽選処理を実行し、
回胴が予め定められた一定の速度で回転するようになった後、遊技者の回胴停止操作に基づいて当該遊技での遊技結果を回胴に表示させ、
すべての回胴に当該遊技での遊技結果が表示されたとき、表示されている遊技結果に基づいて遊技価値の付与を行い、
前記確認待ち処理の実行中においては、前記認証結果に係る情報の確認を複数回行うことが可能であり、前記認証結果に係る情報の確認を行う間隔は、遊技進行時において定期的に発生するよう制御される割り込み処理の発生間隔以下となる
ことを特徴とする回胴式遊技機であってもよい。
【0182】
本態様(5)に係る回胴式遊技機は、
遊技進行を制御する主制御基板(例えば、主制御基板M)と、
主制御基板と通信可能に接続された補助制御基板(例えば、払出制御基板H)と
を備え、認証データを記憶した認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)が補助制御基板(例えば、払出制御基板H)に設けられた回胴式遊技機であって、
補助制御基板(例えば、払出制御基板H)は、
駆動用の電源電圧の供給を受けて所定の初期設定を行い、
前記所定の初期設定を行った後で、前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出し、
前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から読み出した前記認証データに基づく認証結果を取得し、
主制御基板(例えば、主制御基板M)は、
駆動用の電源電圧の供給を受けて特定の初期設定を行い、
前記特定の初期設定を行った後で、特定の内部確認処理を実行し、
前記特定の内部確認処理を実行した後、前記認証結果に係る情報の確認を行う確認待ち処理を実行し、
前記確認待ち処理の実行時において、前記認証結果に係る情報に基づく特定の認証正当条件を充足したときには、正常時処理を実行可能とし、
前記正常時処理を実行した後、遊技の用に供する遊技価値を遊技者の入力操作に基づき管理し、
一遊技に必要な遊技価値が入力された後、遊技者の遊技開始操作に基づいて当該遊技での遊技結果に影響する役の抽選処理を実行し、
回胴が予め定められた一定の速度で回転するようになった後、遊技者の回胴停止操作に基づいて当該遊技での遊技結果を回胴に表示させ、
すべての回胴に当該遊技での遊技結果が表示されたとき、表示されている遊技結果に基づいて遊技価値の付与を行い、
補助制御基板(例えば、払出制御基板H)は、
前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から読み出した前記認証データに基づく認証結果を取得する際には、
前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出した後、当該読み出した前記認証データに係る情報を回胴式遊技機外へ送信し、
前記認証データに係る情報を回胴式遊技機外へ送信した後、前記認証データに基づく認証結果に係る情報の確認を行い、
前記認証データに基づく認証結果に係る情報が所定期間に亘って確認できないときには、再び前記認証データに係る情報を回胴式遊技機外へ送信可能であり、再び前記認証データに係る情報を回胴式遊技機外へ送信する際には、前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを再び読み出して送信するか又は前回送信した前記認証データを再利用して送信する
ことを特徴とする回胴式遊技機である。
また、本態様(5)に係る遊技機は、
遊技進行を制御する主制御基板(例えば、主制御基板M)を備え、認証データを記憶した認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)が主制御基板(例えば、主制御基板M)に設けられた回胴式遊技機であって、
主制御基板(例えば、主制御基板M)は、
駆動用の電源電圧の供給を受けて特定の初期設定を行い、
前記特定の初期設定を行った後で、特定の内部確認処理を実行し、
前記特定の内部確認処理を実行した後で、前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出し、
前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出した後、前記認証データに基づく認証結果に係る情報の確認を行う確認待ち処理を実行し、
前記確認待ち処理の実行時において、前記認証結果に係る情報に基づく特定の認証正当条件を充足したときには、正常時処理を実行可能とし、
前記正常時処理を実行した後、遊技の用に供する遊技価値を遊技者の入力操作に基づき管理し、
一遊技に必要な遊技価値が入力された後、遊技者の遊技開始操作に基づいて当該遊技での遊技結果に影響する役の抽選処理を実行し、
回胴が予め定められた一定の速度で回転するようになった後、遊技者の回胴停止操作に基づいて当該遊技での遊技結果を回胴に表示させ、
すべての回胴に当該遊技での遊技結果が表示されたとき、表示されている遊技結果に基づいて遊技価値の付与を行い、
主制御基板(例えば、主制御基板M)は、
前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを読み出した後、当該読み出した前記認証データに係る情報を主制御基板(例えば、主制御基板M)外へ送信し、
前記認証データに係る情報を主制御基板(例えば、主制御基板M)外へ送信した後、前記認証データに基づく認証結果に係る情報の確認を行い、
前記認証データに基づく認証結果に係る情報が所定期間に亘って確認できないときには、再び前記認証データに係る情報を主制御基板(例えば、主制御基板M)外へ送信可能であり、再び前記認証データに係る情報を主制御基板(例えば、主制御基板M)外へ送信する際には、前記認証用媒体(例えば、セキュリティドングルDG)から前記認証データを再び読み出して送信するか又は前回送信した前記認証データを再利用して送信する
ことを特徴とする回胴式遊技機であってもよい。