(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ポンプ(14)によって空気が内部に供給され、内燃機関(10)の燃焼室から流出した排気ガスの排気通路(16)へ向けて前記供給された空気が流出するハウジングであって、前記供給された空気が通過する流体通過口(55)が内側に形成された環状の弁座(3)を有するハウジング(2)と、
前記ハウジングの内部に設けられ、前記弁座に対して上方に移動して閉弁し、下方へ移動して開弁することにより前記流体通過口を開閉可能な弁部(5)と、
前記ハウジングの内部において前記弁部よりも下方に設けられ、前記排気ガスが前記排気通路から前記流体通過口へ向かって流れる逆流を防止するための逆止弁(44)と、
前記ハウジングの内部において前記逆止弁よりも前記弁部に近い位置に設けられ、前記逆止弁によって開閉される通路を形成する通路形成部(42;142;242;342;442;542;642)と、
を備え、
前記通路形成部は、
前記排気通路側の端部から上方に延び前記逆止弁に対向するように設けられる第1通路(430)と、
前記流体通過口側の端部から下方に延びるように設けられる第2通路(431)と、
前記通路形成部の内部において前記第1通路と前記第2通路とを連絡する連絡通路(432)と、
前記第1通路の直上に位置し、上下方向について前記第2通路には対向せず前記第1通路に対向するように設けられる遮蔽壁(420a;2420a;3420a;4420a)と、
を有する流体制御弁装置。
排気成分と反応する成分を含む気体がポンプ(14)によって内部に供給され、内燃機関(10)の燃焼室から流出した排気ガスの排気通路(16)へ向けて前記供給された前記気体が流出するハウジングであって、前記供給された前記気体が通過する流体通過口(55)が内側に形成された環状の弁座(3)を有するハウジング(2)と、
前記ハウジングの内部に設けられ、前記弁座に対して上方に移動して閉弁し、下方へ移動して開弁することにより前記流体通過口を開閉可能な弁部(5)と、
前記ハウジングの内部において前記弁部よりも下方に設けられ、前記排気ガスが前記排気通路から前記流体通過口へ向かって流れる逆流を防止するための逆止弁(44)と、
前記ハウジングの内部において前記逆止弁よりも前記弁部に近い位置に設けられ、前記逆止弁によって開閉される通路を形成する通路形成部(42;142;242;342;442;542;642)と、
を備え、
前記通路形成部は、
前記排気通路側の端部から上方に延び前記逆止弁に対向するように設けられる第1通路(430)と、
前記流体通過口側の端部から下方に延びるように設けられる第2通路(431)と、
前記通路形成部の内部において前記第1通路と前記第2通路とを連絡する連絡通路(432)と、
前記第1通路の直上に位置し、上下方向について前記第2通路には対向せず前記第1通路に対向するように設けられる遮蔽壁(420a;2420a;3420a;4420a)と、
を有する流体制御弁装置。
前記第2通路の上方を覆うように設けられて、液体の通過を遮断し気体の通過を許容する透湿防水部材(423)を有する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の流体制御弁装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
【0013】
(第1実施形態)
本発明の一実施形態である第1実施形態に係る流体制御弁装置について
図1〜
図4を参照しながら説明する。
【0014】
流体制御弁装置の一例である2次空気制御弁1は、内燃機関の始動時に、2次空気通路管11,12内に発生する2次空気を、排気ガス浄化装置としての三元触媒コンバータ13に導いて三元触媒の暖機を促進させる2次空気供給システムに組み込まれる。この2次空気供給システムは、例えば、自動車等のエンジンルームに搭載されている。電動エアポンプ14と2次空気制御弁1とは、気密性を確保するように2次空気通路管11を介して接続されている。2次空気制御弁1とエンジン排気管16とは、気密性を確保するように2次空気通路管12を介して接続されている。
【0015】
三元触媒コンバータ13は、エンジン10の各気筒の燃焼室から排出される排気ガス中の有害成分とされる、一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物の3つの元素を一括して化学反応により、無害な成分に変化させる。三元触媒コンバータ13は、特に酸化作用によって炭化水素を無害な水に変化させる内燃機関の排気ガス浄化装置である。
【0016】
エンジン10は、吸入空気と燃料との混合気を燃焼室内で燃焼させて得る熱エネルギーにより出力を得る。エンジン10は、各気筒の燃焼室内に吸入空気を供給するためのエンジン吸気管15と、各気筒の燃焼室から流出した排気ガスを三元触媒コンバータ13を経由して外部に排出するためのエンジン排気管16と、を有する。エンジン10は、シリンダボア内でピストン17を摺動自在に支持するシリンダブロックと、吸気ポートおよび排気ポートが形成されたシリンダヘッドとを備える。
【0017】
エンジン10の吸気ポートおよび排気ポートは、吸気バルブ18および排気バルブ19によって開閉される。エンジン10のシリンダヘッドには、先端部が燃焼室に露出するようにスパークプラグ20が取り付けられている。吸気ポートの壁面または吸気バルブ18の背壁面には、燃料を噴射する電磁式の燃料噴射弁21が取り付けられている。
【0018】
エンジン吸気管15の内部には、吸気ポートを介してエンジン10の燃焼室に連通する吸気通路が形成され、エンジン10の燃焼室内に吸入される吸入空気がこの吸気通路を流れる。エンジン吸気管15の内部には、吸入空気を濾過するエアクリーナ22と、アクセルペダル23の踏み込み量、すなわち、アクセル開度に対応して開閉動作を行うスロットルバルブ24とが収容されている。
【0019】
エンジン排気管16の内部には、排気ポートを介してエンジン10の燃焼室に連通する排気通路が形成され、エンジン10の燃焼室から流出して三元触媒コンバータ13に向かう排気ガスがこの排気通路を流れる。エンジン排気管16には、排気ガスの空燃比(排気ガス中の酸素濃度)を検出する空燃比センサ25、三元触媒の温度を検出する触媒温度センサ26、および排気ガス温度を検出する排気温度センサ等が設置されている。
【0020】
2次空気供給システムは、2次空気制御弁1、2次空気通路管11,12、電動エアポンプ14等によって構成されている。2次空気通路管11,12の内部には、エンジン排気管16の排気通路に連通する2次空気通路が形成されており、この2次空気通路を2次空気が流れる。2次空気通路管11,12には、2次空気の圧力を検出する圧力センサ27等が設置されている。
【0021】
電動エアポンプ14は、2次空気通路管11の上流端に気密的に接続されている。この電動エアポンプ14は、電力の供給を受けて駆動力を発生する電動モータと、この電動モータによって回転駆動されるポンプインペラと、このポンプインペラ側への異物の侵入を防止するエアフィルタとを有する。電動エアポンプ14は、内部に電動モータを収容保持するモータハウジング31と、内部にポンプインペラを回転自在に収容するポンプハウジング32と、エアダクト33を介してポンプハウジング32に気密的に結合されるフィルタケース34とを有する。
【0022】
2次空気制御弁1は、2次空気通路管11と2次空気通路管12との間に気密性を確保するように接続されている。この2次空気制御弁1は、電磁式の通路開閉弁(電磁弁とも称する)を構成するエアスイッチングバルブ(以下ASVとも称する)と逆止弁とを一体化した電磁式の流体制御弁(コンビバルブモジュールとも称する)である。2次空気制御弁1は、エンジン10の始動時に電動エアポンプ14によって駆動された空気をエンジン排気管16内に導入する機能を有する。
【0023】
ASVは、ハウジング2の内部に形成される2次空気通路35を開閉する装置である。逆止弁は、2次空気通路管12とエンジン排気管16との合流部分から、排気ガス等の流体がASV側および電動エアポンプ側のシステム内部に逆流する不具合を防止する機能がある。逆止弁は、ASVのハウジング2よりも2次空気流れの下流側に結合されたハウジング41と、ハウジング41に保持された通路形成部42と、を備える。通路形成部42は、金属製のプレート420,421を2個組み合わせることで形成される。逆止弁は、通路形成部42が有する複数個の通路43を開閉する薄膜状のリードバルブ44と、リードバルブ44の開き具合または最大開度を規制するリードストッパ45と、を備える。通路43は、排気通路側から流体通過口55側への排気ガスの逆流を抑制するための特有の構成を有する逆流抑制用の通路である。リードストッパ45は鉄によって形成することができる。
【0024】
ハウジング41は、2次空気通路管12の上流端に気密性を確保するように接続されている。この実施形態では、リードバルブ44が開弁した際に、複数個の通路43からハウジング41内の流体導出通路46に流入した2次空気が、ハウジング41の出口部であるアウトレットポート47より流出する。リードバルブ44は、電動エアポンプ14から吐出される2次空気の圧力によって開弁する逆止弁の弁体を構成する。リードバルブ44はステンレス鋼によって形成でき、さらにステンレス鋼の表面にフッ素樹脂のコーティングを施してもよい。
【0025】
ASVは、内部に2次空気通路35が形成されたハウジング2と、ハウジング2に形成されるバルブシート部3に対して接近、離反するように、その中心軸線に沿うように往復直線運動を行うポペットバルブ4と、を備える。さらにASVは、ポペットバルブ4のバルブ頭部5およびバルブ軸部6を閉弁作動方向(バルブシート部3に着座する側)に付勢するコイルスプリング7と、閉弁時にバルブシート部3に接触するシール部9と、を備える。シール部9は、バルブ頭部5に設けられる弾性変形可能な部分であり、閉弁時にバルブシート部3に接触して密着することにより流体通過口55の流体通過を遮断する働きをする。
【0026】
2次空気供給システムは、エンジン10の運転状態に基づいて、2次空気制御弁1の動力源であるアクチュエータ、および電動エアポンプ14の動力源である電動モータを電子制御するエンジン制御ユニット(以下ECUと称する)を備える。ECUは、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラム、データを保存する記憶装置(ROMやRAM等のメモリ)、入力回路、出力回路、電磁弁駆動回路およびポンプ駆動回路等の機能を含んで構成されるマイクロコンピュータを有する。
【0027】
ECUは、イグニッションスイッチがオンされると、記憶装置に格納されている制御プログラムに基づいて、2次空気制御弁1のアクチュエータに供給する駆動電力を調整して2次空気制御弁1のASVの開閉動作を制御する。さらにECUは、電動エアポンプ14の電動モータに供給する供給電力を調整して電動エアポンプ14の回転動作、例えば回転速度を制御する。
【0028】
ECUは、エンジン始動時に、排気温度センサによって排気ガス温度を検出し、排気ガス温度が所定値以下であるとき、ポペットバルブ4を開弁駆動するように、2次空気制御弁1のアクチュエータに駆動電力を供給する。このとき、電動エアポンプ14の電動モータにも電力が供給されるため、2次空気通路管11,12の内部に2次空気流れが発生する。ECUは、電動エアポンプ14の異常故障を診断する故障診断機能を備えている。ECUは、2次空気通路管11,12の圧力センサ27によって検出した2次空気圧力が所定の圧力範囲から外れている時に異常であると判定し、2次空気制御弁1のアクチュエータへの供給電力および電動エアポンプ14の電動モータを制限または遮断する。
【0029】
ASVのハウジング2は、金属材料、例えば、アルミニウムダイカスト等により製造されている。ハウジング2には、円筒状の筒壁部51が形成されており、その筒壁部51の内部には、ポペットバルブ4が開閉自在に収容保持されている。筒壁部51には、その軸線方向に対して半径方向、換言すれば直交方向に延びるインレットパイプ52が一体的に設けられている。
【0030】
この実施形態では、2次空気が、インレットパイプ52の入口部であるインレットポート53からハウジング2内の流体導入通路54を経由して、バルブシート部3の内側に形成された流体通過口55に流れ込むように構成されている。ハウジング2の出口部には、ASVの流体通過口55と通路43とを連通させる連通路56が形成されている。ハウジング2の出口部の開口端縁部には、ハウジング41と結合する結合部57が形成されている。この実施形態では、流体通過口55、流体導入通路54および連通路56によって、ASVの内部に形成される2次空気通路35が構成される。
【0031】
筒壁部51の内周部には、ハウジング2の内部を2つの流体通路である流体導入通路54および連通路56に区画する円環状の隔壁部58が設けられている。
図2に示すように、少なくとも隔壁部58の図示下端面は、バルブ頭部5が着座することが可能な円環状の弁座であるバルブシート部3の下端面を構成する。バルブシート部3には、流体通過口として、2次空気が通過する円形状の通気口が形成されている。
【0032】
バルブシート部3は、流体通過口55の開口周縁部に位置する弁座であり、ハウジング2と同一の材料によって形成されている。バルブシート部3は、ポペットバルブ4の閉弁時にシール部9と接触することで、バルブ頭部5とバルブシート部3との隙間を封止することができる。シール部9は、バルブ頭部5の外周縁部5aの全周にわたって円環状に設けられ、弾性変形可能な材質、例えば、フッ素系ゴム、シリコーンゴム等のエラストマーで構成されている。シール部9は、バルブ頭部5に対して樹脂一体成形により設けられることが好ましい。シール部9とバルブ頭部5は、ゴムと金属のインサート成形や、ゴムと樹脂の二色成形を用いて、一体に形成することができる。
【0033】
ASVのポペットバルブ4は、金属材料、例えばステンレス鋼または樹脂材料によって一体的に形成され、ハウジング2の内部に移動自在に収容されている。ポペットバルブ4は、バルブシート部3に対して接近、離反して流体通過口55を閉鎖、開放する弁体を構成する。ポペットバルブ4は、バルブ頭部5の中央部からアクチュエータ側である上方側に向かって延びる円柱状のバルブ軸部6と、バルブ軸部6の下部に位置し流体通過口55を覆う大きさを有する鍔状またはフランジ状のバルブ頭部5と、を一体に有して構成される。
【0034】
バルブ軸部6は、流体通過口55をその軸線方向に貫通している。バルブ頭部5は、上方側に位置するその背面部が、バルブシート部3の図示下端面に着座するバルブ対向面となる。バルブ頭部5は、バルブ軸部6の軸線方向の下端部にバルブ軸部6よりも外径が大きくなるように設けられた円盤状をなす、流体通過口55を開閉可能な弁部である。バルブ頭部5の外周縁部5aは、その外径寸法が流体通過口55よりも大きく、バルブシート部3に向かい合う側の表面、すなわち上面がバルブ軸部6の軸線に対して垂直である平面をなす。
【0035】
ポペットバルブ4は、バルブ頭部5がバルブシート部3から離間しているとき、つまりバルブ全開時に、逆止弁とバルブシート部3との間に形成される空間、すなわち連通路56の途中で、バルブ頭部5が保持されるように構成される。ポペットバルブ4は、バルブ全開時に、ポペットバルブ4の軸線に沿った下方向、すなわち逆止弁側に移動するように構成されている。さらにポペットバルブ4がバルブ軸部6の軸線方向に沿って往復運動することにより、バルブ頭部5はバルブシート部3に対して軸線方向に変位する。
【0036】
ASVは、ポペットバルブ4がその軸線に沿う下方向である開弁作動方向に移動すると、バルブ頭部5がバルブシート部3から離間して、流体通過口55を開放するバルブ全開位置に設定される。また、ASVは、ポペットバルブ4がその軸線に沿った上方向、すなわち閉弁作動方向に移動すると、バルブ頭部5がバルブシート部3に着座して流体通過口55の周縁の弁座に接触し、流体通過口55を閉鎖するバルブ全閉位置に設定される。
【0037】
したがって、ASVは、ポペットバルブ4を閉弁した際にバルブ全閉位置に設定され、ポペットバルブ4を開弁した際にバルブ全開位置に設定される。ASVは、ポペットバルブ4の位置を少なくともバルブ全開位置とバルブ全閉位置との2位置に切り替えることができる。したがって、ポペットバルブ4は、シール部9がバルブシート部3に対して接触、離間することにより、流体通過口55を開放および閉鎖することができる。
【0038】
バルブ軸部6の中間部の外周には、バルブ軸部6の摺動部分への粉塵の侵入を防止するための円環状のシールラバー63が装着されている。さらに、シールラバー63の上方には、ポペットバルブ4の最大リフト量を規制するストッパとして機能するプレートプレッシャ64が設置されている。
【0039】
ASVは、ポペットバルブ4を開弁作動方向に駆動するバルブ駆動装置であるアクチュエータを備えている。このアクチュエータは、ハウジング2の筒壁部51と、通電によって磁力を発生するコイル8を含む電磁石と、この電磁石に吸引されるムービングコア67とを備えて構成されている。電磁石は、コイル8、ステータコア65およびヨーク66を有する。ステータコア65およびヨーク66は、コイル8に駆動電力が供給されることにより磁化されて電磁石となる。ステータコア65は、ムービングコア67を吸引するための吸引部を有する。
【0040】
ムービングコア67は、バルブ軸部6の上部に位置する径小部の外周に圧入固定されている。コイル8に駆動電力が供給されると、ムービングコア67は磁化されてポペットバルブ4を伴ってストローク方向である軸線方向の下方に移動する。このように、2次空気制御弁1は、コイル8とともに磁気回路を形成する複数の磁性体としてステータコア65、ヨーク66およびムービングコア67を有する。また、コイル8とともに磁気回路を形成する複数の磁性体として、ヨーク66を廃止し、ステータコア65およびムービングコア67のみを設け瑠葉に構成してもよい。また、ステータコア65を2個以上に分割する構成としてもよい。
【0041】
コイルスプリング7は、プレートプレッシャ64とムービングコア67との間に収容され保持されている。コイルスプリング7は、ムービングコア67に対して、ムービングコア67をデフォルト位置に戻す方向に付勢力であるスプリング荷重を発生する。コイルスプリング7は、ポペットバルブ4およびムービングコア67に対して、バルブ頭部5をシール部9から離す方向に付勢する付勢力を発生する荷重付与手段として機能する。
【0042】
コイル8は、樹脂製のコイルボビン69の外周に、絶縁被膜を施した導線が複数回巻装されている。コイル8は、駆動電力が供給されると磁気吸引力(起磁力)を発生する励磁コイルであり、通電されると周囲に磁束を発生する。この磁束の発生により、ムービングコア67、ステータコア65およびヨーク66が磁化されるため、ムービングコア67がステータコア65の吸引部に吸引されてストローク方向(下方)に移動する。また、コイル8およびコイルボビン69は、筒壁部51またはヨーク66の内周とステータコア65の円筒状部の外周との間に形成される円筒状空間であるコイル収納部に保持されている。
【0043】
コイル8は、コイルボビン69の一対の鍔状部間に巻装されたコイル部、およびコイル部より取り出された一対の端末リード線を有する。コイル部の外周側は、樹脂ケースとして機能する樹脂モールド部材によって被覆されて保護されている。コイル8の一対の端末リード線は、一対の外部接続端子であるターミナル70に、例えば、かしめ、溶接等により電気的に接続されている。一対のターミナル70の先端部は、樹脂製のコネクタハウジング71の雄型コネクタ72内に露出して、外部電源側または電磁弁駆動回路側の雌型コネクタに差し込まれて電気的な接続をなすコネクタピンとして機能する。
【0044】
次に、通路形成部42について
図3および
図4を参照しながら説明する。通路形成部42は、アルミニウム等の材質を鋳造したダイカストにより製造することができる。通路形成部42は、上方に位置するプレート420と下方に位置するプレート421とを上下方向に組み合わせることにより形成される。プレート420とプレート421とが対向し合う面と面との間には、弾性変形容易なシール部材であるOリング422が設けられている。Oリング422は弾性変形して、通路43を流れる流体がプレート420とプレート421との間から外部に洩れないように通路を外部から封止している。
【0045】
通路形成部42に設けられる通路43は、上方のポペットバルブ4側の通路と下方の排気通路側の通路と連通させる通路である。通路43は、排気通路側の端部から上方に延びリードバルブ44に対向するように設けられる第1通路430と、流体通過口55側の端部から下方に延びるように設けられる第2通路431と、連絡通路432とによってつながる通路である。連絡通路432は、通路形成部42の内部において第1通路430と第2通路431とを連絡し、横方向、すなわち第1通路430や第2通路431が延びる方向とは交差する方向に延びる通路である。したがって、第1通路430と第2通路431は、横方向について連絡通路432の通路長さ分、離間している。第1通路430と第2通路431は、一直線上に存在する位置関係ではなく、横方向にずれた位置関係にある。通路43を逆流する排気ガスは、直線状の通路を流れるのではなく、クランク状の通路を流れることになる。
【0046】
通路形成部42は、第1通路430の直上に位置し、上下方向について第2通路431には対向せず第1通路430に対向するように設けられる遮蔽壁420aを備える。遮蔽壁420aは、上方のプレート420の一部であり、第2通路431の横に位置し、第1通路430だけでなく連絡通路432に対向するように設けられる。遮蔽壁420aは、その上面が流体通過口55側に面し、下面が排気通路側に面している。第2通路431は、流体通過口55側の開口部が上方のプレート420に形成される通路である。
【0047】
通路形成部42は、第2通路431の直下に位置し、上下方向について第1通路430には対向せず第2通路431に対向するように設けられる遮蔽壁421aを備える。遮蔽壁421aは、下方のプレート421の一部であり、第1通路430の横に位置し、第2通路431だけでなく連絡通路432に対向するように設けられる。遮蔽壁421aは、その上面が流体通過口55側に面し、下面が排気通路側に面している。第1通路430は、排気通路側の開口部が下方のプレート421に形成される通路である。このように、上下に組み合わされるプレート420とプレート421のそれぞれは、上下方向に延びる通路を形成する開口部を互い違いの位置に有している。
【0048】
図3に図示するように、遮蔽壁420aと遮蔽壁421aとは、通路形成部42を下方に平面視したときに、互いに重なる部分を有する。遮蔽壁420aにおいて重なる部分と遮蔽壁421aにおいて重なる部分との間には、連絡通路432が設けられている。
【0049】
エンジン10の排気バルブの開閉に伴って生じうる排気脈動や車両振動によって逆止弁が開弁した場合に排気ガスの逆流が発生することがある。
図4に示すように、排気ガスの逆流は、第1通路430に流入して上方に流れて遮蔽壁420aに衝突する。そして、連絡通路432を横方向に流れてから、第2通路431を上方に流れ、連通路56に流出する。このように排気ガスの逆流は、通路形成部42の内部をクランク状の通路にしたがって流下する。したがって、逆流は、逆止弁の上方に位置する通路43を屈曲しながら流れ、その間に通路43を形成する壁に衝突するため、上方のバルブ頭部5やバルブシート部3に至るまでの間に逆止弁以外の障害物に阻止されることになる。
【0050】
図3に示すように、通路形成部42は、第1通路430、第2通路431および連絡通路432を3組有する。各組の通路43は、それぞれ独立した通路である。3組の通路43は、連絡通路432が延びる方向とは交差する方向に並ぶように通路形成部42に設けられている。したがって、排気ガスの逆流は、通路形成部42の内部において3組の通路43に分流し、それぞれクランク状の通路を流れた後、連通路56で合流する。
【0051】
次に、第1実施形態の流体制御弁装置がもたらす作用効果について説明する。流体制御弁装置は、ハウジング2の内部において逆止弁よりも弁部に近い位置に設けられ、逆止弁によって開閉される通路43を形成する通路形成部42を備える。通路形成部42は、排気通路側の端部から流体通過口55側の端部にかけて延びる、第1通路430、連絡通路432および第2通路431を有する。第1通路430は、排気通路側の端部から上方に延び逆止弁に対向するように設けられる。第2通路431は、流体通過口55側の端部から下方に延びるように設けられる。連絡通路432は、通路形成部42の内部で第1通路430と第2通路431とを連絡する。さらに通路形成部42は遮蔽壁420aを有する。遮蔽壁420aは、第1通路430の直上に位置し、上下方向について第2通路431には対向せず第1通路430に対向するように設けられる。
【0052】
この構成によれば、逆止弁によって開閉される通路43は、排気通路側から流体通過口55側にかけて、第1通路430、連絡通路432、第2通路431の順につながる。上方に延びる第1通路430の直上に遮蔽壁420aがあるため、通路43が開放されると、排気ガスが第1通路430を上方に進む慣性力を利用して排気ガスを遮蔽壁420aに衝突させることができる。第2通路431は連絡通路432を介して第1通路430につながり、上下方向について遮蔽壁420aに対向しないため、第1通路430を流れる排気ガスは向きを変えて連絡通路432を流れた後、第2通路431に流入し、第2通路431を上方に流れる。このように排気ガスは通路形成部42に設けられた通路43を流れる際に、一方向に流れるのではなく途中で向きを変えて流れるので、排気ガスの通風抵抗が大きくなり、逆流を抑制することができる。
【0053】
さらに第1通路430を上方に流れる排気ガスは、遮蔽壁420aに衝突しやすいので、遮蔽壁420aが障害物として機能して通風抵抗を大きくすることができ、排気ガスを一層流れにくくすることができる。したがって、逆止弁をすり抜けて逆流してきた排気ガスがポペットバルブ4やバルブシート部3に直接的に曝露されることを抑制できる。また、異物やデポジットが流体通過口55側に位置する部材に付着することを抑制できる。以上より、この構成によれば、排気ガスの逆流や排気ガス中の異物等の侵入を抑制できる流体制御弁装置を提供できる。
【0054】
第1通路430と第2通路431は、横方向について互いに離間している。連絡通路432は、横方向に延びて、第1通路430と第2通路431とを連絡する通路である。遮蔽壁420aは、第1通路430および連絡通路432の直上に位置し、上下方向について第1通路430および連絡通路432に対向するように設けられる。
【0055】
この構成によれば、逆流時に第1通路430を上方に流れる排気ガスを遮蔽壁420aに衝突させた後、遮蔽壁420aに沿うように連絡通路432に流下させることができる。これにより、クランク状の流路を長く形成でき、排気ガスを長く遮蔽壁420aに接触させることもできるので、逆流の通風抵抗をさらに高めることができる。また、排気ガス中の物質や異物が流体通過口55側に侵入することをさらに抑制することができる。
【0056】
通路形成部42は、上下方向に並ぶ2個のプレート420,421の組立体である。プレート420とプレート421との間には、第1通路430、第2通路431および連絡通路432が形成されている。この構成によれば、2つの部材を組み合せる構成により、第1通路430、第2通路431、連絡通路432および遮蔽壁420aを有する通路形成部42を少ない部品点数によって提供でき、さらに生産性の向上に寄与する。また、通路形成部42は、2個のプレート420,421として共通部品を使用できることに貢献できる。
【0057】
逆止弁であるリードバルブ44は、一端側が固定され、他端側が自由端となるように設けられている。第1通路430は、リードバルブ44の一端側に位置する。この構成によれば、逆流がリードバルブ44の上面側を流れて第1通路430に流入する際にも、屈曲する流れを形成することができる。これにより、排気ガスの通風抵抗が高まるので、逆流を抑制することができる。したがって、排気ガスに含まれる物質や異物が流体通過口55側に侵入することを抑制できる。
【0058】
通路形成部42は、第1通路430、第2通路431および連絡通路432を複数組有する。この構成によれば、排気ガスは、通路形成部42を逆流する際に、複数の経路に分流されることになる。これにより、逆流の通風抵抗を高めることができるので、逆流をさらに抑制することができ、排気ガス中の物質や異物が流体通過口55側に侵入することをさらに抑制できる。
【0059】
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態の通路形成部42の他の形態である通路形成部142について
図5を参照して説明する。
図5において、第1実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第2実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態と同様であり、以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0060】
図5に図示するように、通路形成部142は、液体の通過を遮断し気体の通過を許容する透湿防水部材423を有する。透湿防水部材423は、プレート420に固定され、第2通路431の上方を覆うように設けられる。したがって、透湿防水部材423は、通路43を流れる排気ガスの全てが通過することになる。透湿防水部材423は、防水性および透湿性を備える素材により形成されたシート状部材である。透湿防水部材423は、例えば、液体の通過を遮断する素材で形成される第1層と、気体の通過を許容する素材で形成される第2層と、を少なくとも有し、これらの複数の層を積層して構成されるシート状部材である。この場合、例えば、第1層は、想定される水滴を通さず、気体を通過させる大きさの空隙を有するフィルタによって構成し、第2層は、想定される水滴を通過させ、気体を通過させる大きさの空隙を有するフィルタによって構成することができる。
【0061】
第2実施形態の通路形成部142によれば、通路43を逆流してきた排気ガスに含まれる排気凝縮水を透湿防水部材423によって遮断でき、ポペットバルブ4やバルブシート部3に凝縮水が付着することを抑制できる。これにより、凝縮水の付着によるシール部9等のゴム製品の劣化や、氷点下時の氷結によるバルブの固着を抑制できる。
【0062】
さらに透湿防水部材423を第2通路431の上方を覆うように設けることにより、排気ガスが通路43を流下してきた後、温度低下した状態で透湿防水部材423を通過するので、透湿防水部材423を排気ガスの熱から保護する効果が高い。したがって、透湿防水部材423を熱的に保護できるので、凝縮水を遮断する機能を長く発揮させることができる。
【0063】
(第3実施形態)
第3実施形態では、第1実施形態の通路形成部42の他の形態である通路形成部242について
図6を参照して説明する。
図6において、前述の実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第3実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0064】
図6に図示するように、通路形成部242は、第1通路430および連絡通路432の直上に位置し、上下方向について第2通路431には対向せず第1通路430に対向するように設けられる遮蔽壁2420aを有する。遮蔽壁2420aは、水平に対して傾斜する下面を有する。遮蔽壁2420aの下面は、第1通路430および連絡通路432に面し、逆流の上流側の部位よりも下流側の部位の方が下方に位置する形状に形成されている。
【0065】
第2実施形態の通路形成部242によれば、遮蔽壁2420aに付着した液体等を遮蔽壁2420aの下面を伝わらせて排気通路側に移動させることができる。さらに、透湿防水部材423によって遮断された凝縮水を遮蔽壁2420aの下面を伝わらせてスムーズに排気通路側に落下させることができる。
【0066】
(第4実施形態)
第4実施形態では、第1実施形態の通路形成部42の他の形態である通路形成部342について
図7を参照して説明する。
図7において、前述の実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第4実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0067】
通路形成部342は、第1実施形態の遮蔽壁420a、遮蔽壁421aと同様の作用効果をそれぞれ奏する遮蔽壁3420a、遮蔽壁3421aを有する。
図7に図示するように、遮蔽壁3420aは、第1通路430の直上に位置し、上下方向について第1通路430のみに対向するように設けられる。遮蔽壁3421aは、第2通路431の直下に位置し、上下方向について第2通路431のみに対向するように設けられる。したがって、連絡通路432は、第1通路430と第2通路431の境界に相当し、
図7において二点鎖線で示す、通路長さを持たない仮想の境界面に相当する。
【0068】
(第5実施形態)
第5実施形態では、第1実施形態の通路形成部42の他の形態である通路形成部442について
図8を参照して説明する。
図8において、前述の実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第8実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0069】
通路形成部442は、第1実施形態の遮蔽壁420a、遮蔽壁421aと同様の作用効果をそれぞれ奏する遮蔽壁4420a、遮蔽壁4421aを有する。
図8に図示するように、遮蔽壁4420aと遮蔽壁4421aは、通路形成部442を下方に平面視したときに、互いに重なる部分がない。通路43において、遮蔽壁4420aおよび遮蔽壁421aのいずれの直下でも直上でもない部分には、連絡通路432が設けられている。したがって、遮蔽壁4420aの直下には、第1通路430のみが存在し、遮蔽壁4421aの直上には、第2通路431のみが存在する。
【0070】
(第6実施形態)
第6実施形態では、第1実施形態の通路形成部42の他の形態である通路形成部542について
図9を参照して説明する。
図9において、前述の実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第6実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0071】
図9に図示するように、通路形成部542が有する第1通路430は、逆止弁であるリードバルブ44の他端側である自由端側に位置するように設けられている。すなわち、第1通路430は、リードバルブ44の根元部とは反対側に位置する先端側に対向するように設けられている。
【0072】
第6実施形態によれば、排気ガスの逆流は、開きやすいリードバルブ44の先端側の周囲から通路43に流入しやすいので、第1通路430がリードバルブ44の先端側に対向することにより、第1通路430に逆流を引き込みやすい通路43を提供できる。したがって、逆流を引き込みやすいことにより、第1通路430を上昇する排気ガスの慣性力が得やすいので、より確実に排気ガスを遮蔽壁420aに衝突させることができる。これにより、排気ガス中の物質や異物が流体通過口55側に侵入することをさらに抑制することができる。
【0073】
(第7実施形態)
第7実施形態では、第1実施形態の通路形成部42の他の形態である通路形成部642について
図10を参照して説明する。
図10において、前述の実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第7実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0074】
図10に図示するように、通路形成部642が有する第1通路430と第2通路431は、通路形成部642を下方視したときに通路形成部642の対角線上に互いに離間して設けられる。すなわち、通路形成部642の平面視において、第1通路430と第2通路431は、互いに最も離間するような位置に設けられる。連絡通路432は、平面視された第1通路430と第2通路431との間をつなぐように、両方の通路間を縦断している。遮蔽壁420aは、第1通路430および連絡通路432の直上に位置し、上下方向について第2通路431には対向せず第1通路430および連絡通路432に対向するように設けられる。
【0075】
第7実施形態によれば、第1通路430と第2通路431が平面視で通路形成部642の対角線上に互いに離間しているので、連絡通路432の距離を長く設定することができる。これにより、逆流の通風抵抗をさらに高めることができる。また、排気ガスを遮蔽壁420aに沿うように長い距離流下させることができるので、排気ガス中の物質や異物が流体通過口55側への侵入を抑制する効果をさらに高めることができる。
【0076】
(第8実施形態)
第8実施形態では、前述の実施形態に係る流体制御弁装置を備える2次気体供給システムの構成について
図11を参照して説明する。
図11において、第1実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第8実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については第1実施形態と同様であり、以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0077】
図11に図示するように、第8実施形態の2次気体供給システムは、第1実施形態の2次空気供給システムに対して、電動エアポンプ14と2次空気制御弁1との間に所定の成分を発生する反応成分発生装置36を備える点が相違する。反応成分発生装置36は、排気成分と反応する成分を発生する装置である。
【0078】
反応成分発生装置36は、2次空気通路管11に接続されている。したがって、2次気体供給システムに搭載される2次空気制御弁1は、電動エアポンプ14によって駆動され、反応成分発生装置で発生された成分を含む気体をエンジン排気管16内に導入する機能を有する。第8実施形態の2次気体供給システムは、例えば、自動車等のエンジンルームに搭載されている。このように第8実施形態のシステムは反応成分発生装置36を備えるため、第8実施形態においては、第1実施形態の記載に含まれる、2次空気を含む用語や構成要素に含まれる2次空気という記載は、2次気体に置き換えて読み替えるものとする。また、エンジン10のシリンダヘッドには、燃料を噴射する電磁式の燃料噴射弁21が取り付けられている。
【0079】
(他の実施形態)
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
【0080】
前述の実施形態において、通路形成部は、上下方向に並ぶ2個のプレートの組立体であるが、このような構成に限定されるものではない。
【0081】
第2実施形態の透湿防水部材423は、第2通路431の上方を覆うように設けられることに限定されない。透湿防水部材423は、例えば、通路43を形成する壁において任意の箇所に設置することができる。
【0082】
第3実施形態から第6実施形態の通路形成部には、透湿防水部材が設けられているが、第3実施形態から第6実施形態の通路形成部は透湿防水部材を備えない構成とすることもできる。
【0083】
流体制御弁装置が有する、第1通路430、第2通路431および連絡通路432の組数や配置は、
図3や
図10に図示する個数、構成に限定するものではない。