特許第6597542号(P6597542)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6597542
(24)【登録日】2019年10月11日
(45)【発行日】2019年10月30日
(54)【発明の名称】積層型電子部品
(51)【国際特許分類】
   H01F 27/29 20060101AFI20191021BHJP
   H01F 17/00 20060101ALI20191021BHJP
   H01F 41/10 20060101ALI20191021BHJP
   H01F 41/04 20060101ALI20191021BHJP
【FI】
   H01F27/29 P
   H01F27/29 123
   H01F17/00 D
   H01F41/10 C
   H01F41/04 C
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-187242(P2016-187242)
(22)【出願日】2016年9月26日
(65)【公開番号】特開2018-56196(P2018-56196A)
(43)【公開日】2018年4月5日
【審査請求日】2018年4月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】野口 裕
(72)【発明者】
【氏名】小林 武士
(72)【発明者】
【氏名】山本 誠
【審査官】 右田 勝則
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−045985(JP,A)
【文献】 特開平07−099119(JP,A)
【文献】 特開2016−012728(JP,A)
【文献】 特開2016−111280(JP,A)
【文献】 特開平06−084687(JP,A)
【文献】 特開2013−098281(JP,A)
【文献】 特開2005−005298(JP,A)
【文献】 特開2013−135220(JP,A)
【文献】 特開2016−186963(JP,A)
【文献】 特開2013−058558(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 27/29
H01F 17/00
H01F 41/04
H01F 41/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の磁性体層と導体パターンとが交互に積層されてなる積層体内に、磁性体層を介して隣接する導体パターンが電気的に接続されてコイルが形成された積層型電子部品であって、
前記磁性体層は、金属磁性体を含み、
前記コイルは、前記積層体の底面から距離が近い第一端部と、前記積層体の底面から距離が遠い第二端部とを有し、
前記第一端部は、前記積層体に埋設され、前記積層体の底面にのみ露出する導体を介して前記積層体の底面に配置される第一外部端子に電気的に接続され、
前記第二端部は、前記積層体の側面に配置される電極を介して前記積層体の底面に配置される第二外部端子に電気的に接続され、
前記電極が絶縁体膜で被覆されていることを特徴とする積層型電子部品。
【請求項2】
前記コイルと前記電極との間に、絶縁体部が配置される請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項3】
複数の磁性体層と導体パターンとが交互に積層されてなる積層体内に、磁性体層を介して隣接する導体パターンが電気的に接続されてコイルが形成された積層型電子部品であって、
前記磁性体層は、金属磁性体を含み、
前記コイルは、前記積層体の底面から距離が近い第一端部と、前記積層体の底面から距離が遠い第二端部とを有し、
前記第一端部は、前記積層体の底面に配置される第一外部端子に接続され、
前記第二端部は、前記積層体の側面にその表面の一部を露出して埋設される導体を介して前記積層体の底面に配置される第二外部端子に接続され、
前記コイルと前記導体との間に、絶縁体部が配置され、
前記導体の露出された表面が絶縁体膜で被覆されていることを特徴とする積層型電子部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁性体層と導体パターンを積層し、磁性体層間の導体パターンを接続して積層体内にコイルが形成された積層型電子部品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の積層型電子部品に、図6図7に示す様に、磁性体層61Aから61Fと導体パターン62Aから62Eを積層し、磁性体層間の導体パターン62Aから62Eを螺旋状に接続して積層体内にコイルが形成され、コイルの引出し端が積層体の長手方向の側面に引出され、積層体の長手方向の側面とこの側面に隣接する4つの面とに形成された外部端子65、66間にコイルが接続されたものがある。
【0003】
近年、この種の電子部品が実装されるモバイル機器においては、小型化、高機能化により、これらの機器に必要とされる電子回路は増加し、実装基板の面積も小さくなっている。これに伴い、これらの機器に用いられる電子部品は小型化、薄型化が求められている。
また、これらの機器では低電圧が進み、これらの機器に用いられるインダクタは更なる直流重畳特性の向上が求められている。
さらに、これらの機器の実装基板においては、電子部品を高密度で実装するために、実装用のランドパターンの極小化や隣接する電子部品間の距離の極小化が行われており、これらの機器の実装基板に実装されるインダクタは高密度実装できることが求められている。
【0004】
インダクタの直流重畳特性を向上させる方法のひとつとしては、インダクタの素体を構成する磁性体に最大磁束密度の高い材質を使用する方法がある。従来の積層型電子部品においては、積層体をフェライトで形成するのが一般的であるが、フェライトの最大磁束密度は0.4T程度と低かった。そのため、従来の積層型電子部品は、大電流が加わると磁気飽和しやすいという問題があった。この様な問題を解決するために、積層体の材質をフェライトから飽和磁束密度が高い金属磁性体に切り替えて、直流重畳特性を向上させることが行われている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0005】
しかしながら、金属磁性体はフェライトと比較して材料の体積抵抗率が小さく、耐電圧が低い。そのため、従来の積層型電子部品においては、インダクタの絶縁や耐電圧を確保するために、外部端子間の距離を充分に確保したり、電位差が発生する箇所の距離を充分に確保したりする必要があり、十分な小型化が困難であった。
この様な問題を解決するために、内部にコイルが形成された積層体の表面を耐電圧の高いセラミックス等で被覆することにより、体積抵抗率と耐電圧を向上させることが行われている(例えば、特許文献2を参照。)。
【0006】
また、従来の積層型電子部品は、外部端子が積層体の長手方向の側面とこの側面に隣接する4つの面とに形成されているため、実装基板に実装してはんだ付けする際のはんだフィレットや、実装基板へ実装する時の実装位置の位置ずれ等により、隣接する電子部品の外部端子間にはんだブリッジが形成され、ショートが発生する場合があるという問題があった。そのため、前述の様に電子部品を高密度で実装する実装基板に実装することが困難であった。
この様な問題を解決するために、積層体の長手方向の側面とこの側面に隣接する4つの面に外部端子が形成された積層型電子部品の底面以外を絶縁体膜で被覆することが行われている(例えば、特許文献3を参照。)。
【0007】
一方、図8図9に示す様に、磁性体層81Aから81Eに導体パターン82Aから82Eと磁性体層を貫通する導体83、84とを設け、磁性体層81Aから81Fと、導体パターン82Aから82Eとが積層され、導体83、84を設けた積層体内において磁性体層間の導体パターン62Aから62Eを螺旋状に接続して積層体内にコイルが形成され、コイルの両端が導体83、84によって積層体の底面に引き出され、積層体の底面に形成された外部端子85、86に接続することが行われる(たとえば、特許文献4を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2013−45985号公報
【特許文献2】特許第5190331号公報
【特許文献3】特開2012−256758号公報
【特許文献4】特公昭62−29886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献3に記載の積層型電子部品は、絶縁体膜の厚み分が素子寸法に付加されるため、絶縁体膜の厚み分積層体の形状を小さくする必要があり、所望のインダクタンスや直流重畳特性が確保し難いという問題があった。
また、特許文献4に記載の積層型電子部品は、積層体内において絶縁や耐圧を確保するために、コイルと導体間の距離を充分に確保する必要があり、所望のインダクタンスや直流重畳特性が確保し難いという問題があった。さらに、この様な従来の積層型電子部品は、積層体内に導体を設けてコイルの両端を外部電極に接続しているために、図6図7に示す従来の積層型電子部品に比べて、積層体内の磁束通過面積を充分確保することが困難であり、所望のインダクタンスが得られなかったり、所望のインダクタンスが得られたとしてもコイルの抵抗値を上昇させることなく直流重畳特性を確保することが困難になったりするという問題があった。
【0010】
本発明は、これらの課題を解決し、金属磁性体を用いた積層型電子部品において、直流重畳特性に優れ、高い絶縁性と耐電圧特性とを有し、高密度実装に適した積層型電子部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、複数の磁性体層と導体パターンとを積層し、磁性体層間の導体パターンを接続して積層体内にコイルが形成された積層型電子部品において、磁性体層が金属磁性体で形成され、コイルは、積層体の底面から距離が近い引き出し端(以下、第一端部ともいう。)が積層体の底面に引き出され、積層体の底面から距離が遠い引き出し端(以下、第二端部ともいう)が積層体の側面に引き出され、第一端部が積層体の底面に配置される第一外部端子に接続され、第二端部が積層体の側面に配置される電極を介して積層体の底面に配置される第二外部端子に接続され、積層体の側面に配置される電極が絶縁体膜で被覆されてなる積層型電子部品である。
換言すれば、複数の磁性体層と導体パターンとが交互に積層されてなる積層体内に、磁性体層を介して隣接する導体パターンが電気的に接続されてコイルが形成された積層型電子部品であって、該磁性体層は金属磁性体を含み、該コイルは該積層体の底面から距離が近い第一端部と、該積層体の底面から距離が遠い第二端部とを有し、該第一端部は該積層体の底面に配置される第一外部端子に電気的に接続され、該第二端部は該積層体の側面に配置される電極を介して該積層体の底面に配置される第二外部端子に電気的に接続され、該電極が絶縁体膜で被覆されてなる積層型電子部品である。
【0012】
また、本発明は、複数の磁性体層と導体パターンとを積層し、磁性体層間の導体パターンを接続して積層体内にコイルが形成された積層型電子部品において、磁性体層が金属磁性体で形成され、コイルは、積層体の底面から距離が近い引き出し端(第一端部)が積層体の底面に引き出され、積層体の底面から距離が遠い引き出し端(第二端部)が積層体の側面に引き出され、コイルの積層体の底面から距離が近い引き出し端(第一端部)が積層体の底面に形成された第一外部端子に接続され、コイルの積層体の底面から距離が遠い引き出し端(第二端部)がその表面の一部が積層体の側面に露出した導体を介して積層体の底面に形成された第二外部端子に接続され、積層体の側面に露出した導体が絶縁体膜で被覆されてなる積層型電子部品である。
換言すれば、複数の磁性体層と導体パターンとが交互に積層されてなる積層体内に、磁性体層を介して隣接する導体パターンが電気的に接続されてコイルが形成された積層型電子部品であって、該磁性体層は金属磁性体を含み、該第一端部は該積層体の底面に配置される第一外部端子に接続され、該第二端部は該積層体の側面にその表面の一部を露出して埋設される導体を介して該積層体の底面に配置される第二外部端子に接続され、該導体の露出された表面が絶縁体膜で被覆されてなることを特徴とする積層型電子部品である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の積層型電子部品は、磁性体層と導体パターンを積層し、磁性体層間の導体パターンを接続して積層体内にコイルが形成された積層型電子部品であって、磁性体層が金属磁性体で形成され、コイルは、第一端部が積層体の底面に引き出され、第二端部が積層体の側面に引き出され、第一端部が積層体の底面に形成された第一外部端子に接続され、コイルの第二端部が積層体の側面に形成された電極を介して積層体の底面に形成された第二外部端子に接続され、積層体の側面に形成された電極が絶縁体膜で被覆されるので、直流重畳特性に優れ、高い絶縁性と耐電圧特性とを有し、かつ、実装基板に高密度実装することができる。
【0014】
また、本発明の積層型電子部品は、磁性体層と導体パターンを積層し、磁性体層間の導体パターンを接続して積層体内にコイルが形成された積層型電子部品において、磁性体層が金属磁性体で形成され、コイルは、第一端部が積層体の底面に引き出され、第二端部が積層体の側面に引き出され、コイルの第一端部が積層体の底面に形成された第一外部端子に接続され、コイルの第二端部がその表面の一部が積層体の側面に露出した導体を介して積層体の底面に形成された第二外部端子に接続され、積層体の側面に露出した導体が絶縁体膜で被覆されるので、直流重畳特性に優れ、高い絶縁性と耐電圧特性とを有し、かつ、実装基板に高密度実装することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の積層型電子部品の第1の実施例を示す分解斜視図である。
図2】本発明の積層型電子部品の第1の実施例を示す斜視図である。
図3】本発明の積層型電子部品の第2の実施例を示す分解斜視図である。
図4】本発明の積層型電子部品の第2の実施例の製造方法を説明する斜視図である。
図5】本発明の積層型電子部品の第3の実施例を示す分解斜視図である。
図6】従来の積層型電子部品の分解斜視図である。
図7】従来の積層型電子部品の斜視図である。
図8】従来の別の積層型電子部品の分解斜視図である。
図9】従来の別の積層型電子部品の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の積層型電子部品では、金属磁性体材料が用いられた磁性体層と導体パターンを積層し、磁性体層間の導体パターンを接続して積層体内にコイルが形成される。積層体は、積層方向に直交し、外部端子が配置される底面と、底面に隣接し、積層方向に平行な側面とを有する。コイルは、積層体の底面から距離が近い引き出し端(第一端部)が積層体の底面に引き出され、積層体の底面から距離が遠い引き出し端(第二端部)が積層体の側面に引き出される。そして、コイルの積層体の底面から距離が近い引き出し端が積層体の底面に形成された第一外部端子に接続され、コイルの積層体の底面から距離が遠い引き出し端が、積層体の側面に形成された電極又はその表面の一部が積層体の側面に露出して側面に埋設された導体を介して積層体の底面に形成された第二外部端子に接続される。積層体の側面に形成された電極又はその表面の一部が積層体の側面に露出した導体は、絶縁体膜で被覆される。
【0017】
従って、本発明の積層型電子部品は、積層体の側面に外部端子を有しないので、実装基板にはんだ付けする際に、側面にはんだフィレットが形成されることがない。
また、本発明の積層型電子部品は、電位差が発生する箇所の距離及び積層体内の磁束通過面積を図8図9に示す従来の積層型電子部品よりも大きくできる。
さらに、本発明の積層型電子部品は、側面に外部端子が形成されていないため、図6図7に示す従来の積層型電子部品よりも積層体の体積を側面の外部端子と絶縁体膜の体積分大きくでき、単位体積当たりの磁束密度が低下して、特性を向上させることができる。
さらに、積層型電子部品はコイルと導体の間に絶縁体部が配置されていてもよい。絶縁体部を設けることで、より優れた高い絶縁性と耐電圧特性を達成することができる。
【実施例】
【0018】
以下、本発明の積層型電子部品の実施例を図1から図5を参照して説明する。
図1は本発明の積層型電子部品の第1の実施例を示す分解斜視図である。
図1において、10は積層体、11Aから11Gは磁性体層、12Aから12Eは導体パターンである。
積層体10は、矩形に形成される磁性体層11Aから11Gと導体パターン12Aから12Eを積層して形成される。積層体10は、積層方向に直交し、外部端子が配置される底面と、底面に隣接し、積層方向に平行な4つの側面とを有する。4つの側面は、矩形の磁性体層の長手方向と直交する長手方向の側面2つと、磁性体層の長手方向に平行な短手方向の側面2つとからなる。磁性体層11Aから11Gは、Fe、Si、Fe−Si−Cr、Fe−Si−Al、Fe−Ni−Al、Fe−Cr−Al、アモルファス等の金属磁性を有する粉末等の金属磁性体を用いて形成される。また、導体パターン12Aから12Eは、銀、銀系、金、金系、銅、銅系等の金属材料をペースト状にした導体ペーストを用いて形成される。
磁性体層11Aは、矩形のシート状に形成され、後述の導体パターン12Aの一端に対応する位置に貫通孔が形成される。磁性体層11Aの貫通孔には磁性体層11Aと同じ厚みの導体13が形成される。導体13は、後述の導体パターンを形成する材質と同じ材質を用いて印刷により形成される。
磁性体層11Bは、矩形のシート状に形成され、上面(積層体10の底面とは反対側の面)に形成される導体パターン12Aの一端に対応する位置に貫通孔が形成される。該貫通孔には磁性体層11Bと同じ厚みの導体が導体パターン12Aを形成する材質と同じ材質を用いて印刷により形成される。導体パターン12Aは、1ターン未満分が形成され、一端が磁性体層11Bに形成された貫通孔内の導体を介して導体13に接続される。
磁性体層11Cは、矩形のシート状に形成され、上面に形成される導体パターン12Bの一端に対応する位置に貫通孔が形成される。該貫通孔には磁性体層11Cと同じ厚みの導体が導体パターン12Bを形成する材質と同じ材質を用いて印刷により形成される。導体パターン12Bは、1ターン未満分が形成され、一端が磁性体層11Cに形成された貫通孔内の導体を介して導体パターン12Aの他端に接続される。
磁性体層11Dは、矩形のシート状に形成され、上面に形成される導体パターン12Cの一端に対応する位置に貫通孔が形成される。該貫通孔には磁性体層11Dと同じ厚みの導体が導体パターン12Cを形成する材質と同じ材質を用いて印刷により形成される。導体パターン12Cは、1ターン未満分が形成され、一端が磁性体層11Dに形成された貫通孔内の導体を介して導体パターン12Bの他端に接続される。
磁性体層11Eは、矩形のシート状に形成され、上面に形成される導体パターン12Dの一端に対応する位置に貫通孔が形成される。該貫通孔には磁性体層11Eと同じ厚みの導体が導体パターン12Dを形成する材質と同じ材質を用いて印刷により形成される。導体パターン12Dは、1ターン未満分が形成され、一端が磁性体層11Eに形成された貫通孔内の導体を介して導体パターン12Cの他端に接続される。
磁性体層11Fは、矩形のシート状に形成され、上面に形成される導体パターン12Eの一端に対応する位置に貫通孔が形成される。該貫通孔には磁性体層11Fと同じ厚みの導体が導体パターン12Eを形成する材質と同じ材質を用いて印刷により形成される。導体パターン12Eは、1ターン未満分が形成され、一端が磁性体層11Fに形成された貫通孔内の導体を介して導体パターン12Dの他端に接続され、他端が長手方向の側面に引き出される。
この導体パターン12Eが形成された磁性体層11Fの上には導体パターンを保護するための磁性体層11Gが形成される。
【0019】
このように、磁性体層間の導体パターン12Aから12Eを螺旋状に接続することにより積層体内にコイルパターンが形成される。このコイルパターンは、積層体10の底面から距離が近い引き出し端(第一端部)が導体13に接続されて積層体10の底面に露出すると共に、積層体10の底面から距離が遠いコイルパターンの引出し端(第二端部)が積層体10の長手方向の側面に露出する。また、積層体10には、図2に示す様に、底面に第一外部端子15および第二外部端子16が形成され、コイルパターンの引出し端(第二端部)が露出する長手方向の側面に第二外部端子16に接続される電極17が形成される。電極17は、積層体10の長手方向の側面に形成された絶縁体膜18によって覆われる。絶縁体膜18は、ガラス、ガラスセラミックス等の誘電体、フェライト等の磁性体、非磁性体等の絶縁性を有するものが用いられ、特に、積層体10を構成する材料よりも体積抵抗率、耐電圧が高いものが用いられる。
そして、コイルの第一端部が導体13を介して第一外部端子15に接続され、コイルの第二端部が積層体10の長手方向の側面に形成された電極17を介して第二外部端子16に接続されることにより、第一外部端子15と第二外部端子16との間にコイルが接続される。
【0020】
図3は本発明の積層型電子部品の第2の実施例を示す分解斜視図である。第2の実施例では、側面に電極を設ける代わりに、表面の一部を露出して側面に埋設される導体が設けられる。
磁性体層31Aは、矩形のシート状に形成され、長手方向の側面の一方に切欠きが、後述の導体パターン32Aの一端に対応する位置に貫通孔が形成される。磁性体層31Aの貫通孔には磁性体層31Aと同じ厚みの導体33が形成される。また、磁性体層31Aに形成された切欠きには磁性体層31Aと同じ厚みの導体34Aが形成される。導体33と導体34Aは、導体パターンを形成する材質と同じ材質を用いて印刷により形成される。
【0021】
磁性体層31Bは、矩形のシート状に形成され、長手方向の側面の一方に切欠きが、後述の導体パターン32Aの一端に対応する位置に貫通孔が形成される。該貫通孔には磁性体層31Bと同じ厚みの導体が導体パターン32Aを形成する材質と同じ材質を用いて印刷により形成される。磁性体層31Bの上面には、導体パターン32Aが形成される。この導体パターン32Aは、1ターン未満分が形成され、一端が磁性体層31Bに形成された貫通孔内の導体を介して導体33に接続される。磁性体層31Bに形成された切欠きには磁性体層31Bと同じ厚みの導体34Bが形成される。導体34Bは導体パターン32Aと同じ材質を用いて印刷により形成される。
【0022】
磁性体層31Cは、矩形のシート状に形成され、長手方向の側面の一方に切欠きが、後述の導体パターン32Bの一端に対応する位置に貫通孔が形成される。該貫通孔には磁性体層31Cと同じ厚みの導体が導体パターン32Bを形成する材質と同じ材質を用いて印刷により形成される。磁性体層31Cの上面には、導体パターン32Bが形成される。この導体パターン32Bは、1ターン未満分が形成され、一端が磁性体層31Cに形成された貫通孔内の導体を介して導体パターン32Aの他端に接続される。磁性体層31Cの切欠きには磁性体層31Cと同じ厚みの導体34Cが形成される。導体34Cは導体パターン32Bと同じ材質を用いて印刷により形成される。
【0023】
磁性体層31Dは、矩形のシート状に形成され、長手方向の側面の一方に切欠きが、後述の導体パターン32Cの一端に対応する位置に貫通孔が形成される。該貫通孔には磁性体層31Dと同じ厚みの導体が導体パターン32Cを形成する材質と同じ材質を用いて印刷により形成される。この磁性体層31Dの上面には、導体パターン32Cが形成される。この導体パターン32Cは、1ターン未満分が形成され、一端が磁性体層31Dに形成された貫通孔内の導体を介して導体パターン32Bの他端に接続される。磁性体層31Dの切欠きには磁性体層31Dと同じ厚みの導体34Dが形成される。導体34Dは導体パターン32Cと同じ材質を用いて印刷により形成される。
【0024】
磁性体層31Eは、矩形のシート状に形成され、長手方向の側面の一方に切欠きが、後述の導体パターン32Dの一端に対応する位置に貫通孔が形成される。貫通孔には磁性体層31Eと同じ厚みの導体が導体パターン32Dを形成する材質と同じ材質を用いて印刷により形成される。この磁性体層31Eの上面には、導体パターン32Dが形成される。この導体パターン32Dは、1ターン未満分が形成され、一端が磁性体層31Eに形成された貫通孔内の導体を介して導体パターン32Cの他端に接続される。磁性体層31Eの切欠きには磁性体層31Eと同じ厚みの導体34Eが形成される。導体34Eは導体パターン32Dと同じ材質を用いて印刷により形成される。
【0025】
磁性体層31Fは、矩形のシート状に形成され、長手方向の側面の一方に切欠きが、後述の導体パターン32Eの一端に対応する位置に貫通孔が形成される。該貫通孔には磁性体層31Fと同じ厚みの導体が導体パターン32Eを形成する材質と同じ材質を用いて印刷により形成される。この磁性体層31Fの上面には、1ターン未満の導体パターン32Eが形成される。磁性体層31Fの切欠きには磁性体層31Fと同じ厚みの導体34Fが形成される。導体34Fは導体パターン32Eと同じ材質を用いて印刷により形成される。導体パターン32Eは、一端が磁性体層31Fに形成されたスルーホール内の導体を介して導体パターン32Dの他端に接続され、他端が磁性体層31Fの長手方向の側面まで引き出される。
この導体パターン32Eが形成された磁性体層31Fの上には導体パターンを保護するための磁性体層31Gが形成される。
【0026】
このように、磁性体層間の導体パターン32Aから32Eを螺旋状に接続することにより積層体内にコイルパターンが形成される。この積層体30では、コイルパターンの引き出し端(第一端部)が接続された導体の表面の一部が底面に露出すると共に、コイルパターンの第二端部と第二端部に接続され、長手方向の側面に埋設された導体の表面の一部が積層体30の長手方向の側面に露出する。この時、導体は、積層体30の底面と第二端部との間において磁性体層の積層方向に延在する。また、この積層体30は、底面に1対の外部端子(第一外部端子および第二外部端子)が形成され、コイルパターンの引き出し端がそれぞれ導体を介して接続されることにより1対の外部端子間にコイルが接続される。さらに、積層体30の長手方向の側面に表面の一部を露出して埋設された導体の表面は、積層体30の長手方向の側面に形成された絶縁体膜によって被覆される。絶縁体膜は、ガラス、ガラスセラミックス等の誘電体、フェライト等の磁性体、非磁性体等の絶縁性を有するものが用いられ、特に、積層体を構成する材料よりも体積抵抗率、耐電圧が高いものが用いられる。
【0027】
この様な積層型電子部品は以下の様にして製造される。まず、磁性体層と導体パターンを積層し、磁性体層間の導体パターンを螺旋状に接続して内部にコイルが形成された積層体が形成される。コイルは、第一端部が積層体の底面に引き出され、第二端部が積層体の長手方向の側面に引き出され、図4(A)に示す様に、コイルの第二端部がその表面の一部が積層体の側面に露出した導体34を介して積層体30の底面まで引き出される。
次に、図4(B)に示す様に、積層体30の底面に第一外部端子35と第二外部端子36を形成し、コイルの第一端部が導体(図示せず)を介して第一外部端子35に接続され、コイルの第二端部が導体34を介して積層体の底面に形成された第二外部端子36に接続される。
続いて、図4(C)に示す様に、積層体30のコイルの積層体の長手方向の側面に、第二端部と第二外部端子36を接続する導体34を覆う様に絶縁体膜38が形成される。
【0028】
図5は本発明の積層型電子部品の第3の実施例を示す分解斜視図である。第3の実施例では、側面に設けられる導体とコイルとの間に絶縁体部が設けられる。
磁性体層51Aは、矩形のシート状に形成され、長手方向の側面の一方に切欠きが形成され、後述の導体パターン52Aの一端に対応する位置に第一貫通孔が形成され、後述の導体パターン52Aと対応する位置の切欠きに近接する部分と切欠きとの間に第二貫通孔が形成される。磁性体層51Aの導体パターンの一端に対応する位置の第一貫通孔には磁性体層51Aと同じ厚みの導体53が形成される。また、磁性体層51Aに形成された切欠きには磁性体層51Aと同じ厚みの導体54Aが形成される。導体53Aと導体54は、導体パターンを形成する材質と同じ材質を用いて印刷により形成される。さらに、導体パターンと対応する位置の切欠きに近接する部分と切欠きとの間に形成された第二貫通孔には絶縁体部59Aが形成される。絶縁体部59Aは、ガラス、ガラスセラミックス等の誘電体、フェライト等の磁性体、非磁性体等の絶縁性を有するものが用いられ、特に、磁性体層51Aを構成する材料よりも体積抵抗率、耐電圧が高いものが用いられる。
【0029】
磁性体層51Bは、矩形のシート状に形成され、長手方向の側面の一方に切欠きが形成され、後述の導体パターン52Aの一端に対応する位置に第一貫通孔が形成され、後述の導体パターン52Aの切欠きに近接する部分と切欠きとの間に第二貫通孔が形成される。磁性体層51Bに形成された切欠きには、磁性体層51Bと同じ厚みに、導体パターン52Aと同じ材質を用いて印刷により導体54Bが形成される。第一貫通孔にも同様に導体が形成される。磁性体層51Bの上面には、1ターン未満の導体パターン52Aが形成され、一端が磁性体層51Bに形成された第一貫通孔内の導体を介して導体53に接続される。また、導体パターン52Aの切欠きに近接する部分と切欠きとの間に形成された第二貫通孔には、磁性体層51Bの厚みと導体パターン52Aの厚みを合計した厚みの絶縁体部59Bが形成される。絶縁体部59Bは、ガラス、ガラスセラミックス等の誘電体、フェライト等の磁性体、非磁性体等の絶縁性を有するものが用いられ、特に、磁性体層51Bを構成する材料よりも体積抵抗率、耐電圧が高いものが用いられる。
【0030】
磁性体層51Cは、矩形のシート状に形成され、長手方向の側面の一方に切欠きが形成され、後述の導体パターン52Bの一端に対応する位置に第一貫通孔が形成され、後述の導体パターン52Cと対応する位置の切欠きに近接する部分と切欠きとの間に第二貫通孔が形成される。磁性体層51Cの切欠きには、磁性体層51Cと同じ厚みに、導体パターン52Bと同じ材質を用いて印刷により導体54Cが形成される。第一貫通孔にも同様に導体が形成される。磁性体層51Cの上面には、1ターン未満の導体パターン52Bが形成され、一端が磁性体層51Cに形成された第一貫通孔内の導体を介して導体パターン52Aの他端に接続される。また、導体パターン52Cと対応する位置の切欠きに近接する部分と切欠きとの間に形成された第二貫通孔には、磁性体層51Cの厚みと導体パターン52Bの厚みを合計した厚みの絶縁体部59Cが形成される。絶縁体部59Cは、ガラス、ガラスセラミックス等の誘電体、フェライト等の磁性体、非磁性体等の絶縁性を有するものが用いられ、特に、磁性体層51Cを構成する材料よりも体積抵抗率、耐電圧が高いものが用いられる。
【0031】
磁性体層51Dは、矩形のシート状に形成され、長手方向の側面の一方に切欠きが形成され、後述の導体パターン52Cの一端に対応する位置に第一貫通孔が形成され、後述の導体パターン52Cの切欠きに近接する部分と切欠きとの間に第二貫通孔が形成される。磁性体層51Dの切欠きには、磁性体層51Dと同じ厚みに、導体パターン52Cと同じ材質を用いて印刷により導体54Dが形成される。第一貫通孔にも同様に導体が形成される。磁性体層51Dの上面には、1ターン未満の導体パターン52Cが形成され、一端が磁性体層51Dに形成された第一貫通孔内の導体を介して導体パターン52Bの他端に接続される。また、導体パターン52Cの切欠きに近接する部分と切欠きとの間に形成された第二貫通孔には、磁性体層51Dの厚みと導体パターン52Cの厚みを合計した厚みの絶縁体部59Dが形成される。絶縁体部59Dは、ガラス、ガラスセラミックス等の誘電体、フェライト等の磁性体、非磁性体等の絶縁性を有するものが用いられ、特に、磁性体層51Dを構成する材料よりも体積抵抗率、耐電圧が高いものが用いられる。
【0032】
磁性体層51Eは、矩形のシート状に形成され、長手方向の側面の一方に切欠きが形成され、後述の導体パターン52Dの一端に対応する位置に第一貫通孔が形成され、導体パターン52Cに対応する位置の切欠きに近接する部分と切欠きとの間に第二貫通孔が形成される。磁性体層51Eの切欠きには、磁性体層51Eと同じ厚みに、導体パターン52Dと同じ材質を用いて印刷により、導体54Eが形成される。第一貫通孔にも同様に導体が形成される。磁性体層51Eの上面には、1ターン未満の導体パターン52Dが形成され、一端が磁性体層51Eに形成された第一貫通孔内の導体を介して導体パターン52Cの他端に接続される。また、導体パターン52Cと対応する位置の切欠きに近接する部分と切欠きとの間に形成された第二貫通孔には、磁性体層51Eの厚みと導体パターン52Dの厚みを合計した厚みの絶縁体部59Eが形成される。絶縁体部59Eは、ガラス、ガラスセラミックス等の誘電体、フェライト等の磁性体、非磁性体等の絶縁性を有するものが用いられ、特に、磁性体層51Eを構成する材料よりも体積抵抗率、耐電圧が高いものが用いられる。
【0033】
磁性体層51Fは、矩形のシート状に形成され、長手方向の側面の一方に切欠きが、後述の導体パターン52Eの一端に対応する位置に第一貫通孔が形成され、導体パターン52Cと対応する位置の切欠きに近接する部分と切欠きとの間に第二貫通孔が形成される。切欠きには、磁性体層51Fと同じ厚みに、後述の導体パターン52Eと同じ材質を用いて印刷により導体54Fが形成される。第一貫通孔にも同様に導体が形成される。磁性体層51Fの上面には、1ターン未満の導体パターン52Eが形成され、一端が磁性体層51Fに形成された第一貫通孔内の導体を介して導体パターン52Dの他端に接続され、他端が磁性体層51Fの長手方向に垂直な側面まで引き出されて導体54Fと接続される。また、導体パターン52Cと対応する位置の切欠きに近接する部分と切欠きとの間に形成された第二貫通孔には、磁性体層51Fの厚みと同じ厚みの絶縁体部59Fが形成される。絶縁体部59Fは、ガラス、ガラスセラミックス等の誘電体、フェライト等の磁性体、非磁性体の等絶縁性を有するものが用いられ、特に、磁性体層51Fを構成する材料よりも体積抵抗率、耐電圧が高いものが用いられる。
この導体パターン52Eが形成された磁性体層51Fの上には導体パターンを保護するための磁性体層51Gが形成される。
【0034】
このように、磁性体層間の導体パターン52Aから52Eを螺旋状に接続することにより積層体内にコイルパターンが形成される。この積層体50では、コイルパターンの引き出し端(第一端部)が接続された導体の表面に一部が底面に露出すると共に、コイルパターンの第二端部と第二端部に接続され、長手方向の側面に埋設された導体の表面の一部が積層体50の長手方向の側面に露出する。この時、導体は、積層体50の底面と第二端部との間において磁性体層の積層方向に延在する。また、この積層体50は、底面に1対の外部端子(第一外部端子および第二外部端子)が形成され、コイルパターンの引き出し端がそれぞれ導体を介して接続されることにより1対の外部端子間にコイルが接続される。さらに、積層体50の長手方向の側面に表面の一部を露出して埋設された導体の表面は、積層体50の長手方向の側面に形成された絶縁体膜によって被覆される。絶縁体膜は、ガラス、セラミックス等の誘電体、フェライト等の磁性体、非磁性体等の絶縁性を有するものが用いられ、特に、積層体50を構成する材料よりも体積抵抗率、耐電圧が高いものが用いられる。
また、この積層体50内において、積層体50の第二端部に接続された導体と、コイルパターンの間に、磁性体層の積層方向に延在する絶縁体部が形成される。
【0035】
この様に形成された積層型電子部品は、コアの断面積が0.37mm、インダクタンスが0.105μH、直流抵抗値(Rdc)が23.1mΩであり、インダクタの直流重畳特性を測定し、無負荷時のインダクタンスより−30%のインダクタンスとなる時の電流値である定格電流(Isat)が7.1Aとなった。これは、図6図7に示す従来の積層型電子部品のものがそれぞれ0.36mm、0.105μH、22.8mΩ、6.9A、図8図9に示す従来の積層型電子部品のものがそれぞれ0.35mm、0.104μH、22.6mΩ、6.6Aであるので、本発明の積層型電子部品は、従来に比較して、直流重畳特性に優れ、高い絶縁性と耐電圧特性を有している。
なお、インダクタンスと直流重畳特性はLCRメータ 4285Aを、直流抵抗値はミリオームメータ 4338Bを用いて測定した。
【0036】
以上、本発明の積層型電子部品の実施例を述べたが、本発明はこの実施例に限られるものではない。例えば、実施例において、外部端子は、積層体の底面において側面から見える様に形成した場合を示したが、側面から見えない様に積層体の底面において側面に接する辺と離間して形成されても良い。また、第1の実施例において、コイルの第二端部が引き出された積層体の側面に形成された電極と、コイルパターン間に絶縁体部が設けられても良い。さらに、第1の実施例において、さらに、コイルパターンの第二端部と、積層体の底面に形成された第二外部端子とが導体により接続されても良い。
さらに、第2、第3の実施例において、コイルの第二端部が引き出された積層体の長手方向の側面にさらに電極が形成されても良い。
【符号の説明】
【0037】
10 積層体
11Aから11G 磁性体層
12Aから12E 導体パターン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9