(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記記録紙残量内で前記実サイズを含む前記分割レイアウトが生成不能である場合、前記生成部は、前記原稿画像を前記分割レイアウトと重畳されている領域を明確にする表示を行うことを特徴とする請求項2又は3記載の画像処理装置。
前記生成部は、前記分割レイアウト決定画面において前記分割レイアウトに対する変更指示を受け付け、前記変更指示に基づいて若しくは、自動的に、前記分割レイアウトの変更を実行し、変更した前記分割レイアウトを前記原稿画像に重畳して前記表示部に表示させ、
前記分割部は、変更された前記分割レイアウトに基づき、前記原稿画像を前記分割画像に分割することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像処理装置。
前記生成部は、ユーザーもしくは自動抽出によって指定された前記原稿画像内の指定領域が、前記分割レイアウトにおいて複数の前記記録紙に跨る場合、前記分割レイアウトに使用する前記記録紙のサイズを変更することを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
前記生成部は、ユーザーもしくは自動抽出によって指定された前記原稿画像内の指定領域が、前記分割レイアウトにおいて複数の前記記録紙に跨る場合、前記分割レイアウトを移動することを特徴とする請求項7又は8記載の画像処理装置。
前記生成部は、前記分割レイアウト決定画面において前記原稿画像に対する編集指示を受け付け、前記編集指示に基づいて前記原稿画像の編集を実行し、編集した前記原稿画像に前記分割レイアウトを重畳して前記表示部に表示させ、
前記分割部は、前記分割レイアウトに基づき、編集された前記原稿画像を前記分割画像に分割することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の画像処理装置。
前記生成部は、ユーザーもしくは自動抽出によって指定された前記原稿画像内の指定領域が、前記分割レイアウトにおいて複数の前記記録紙に跨る場合、前記原稿画像内の前記指定領域の配置を移動させることを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。
前記生成部は、前記分割レイアウト決定画面において前記原稿画像に対する色調調整指示を受け付け、前記色調調整指示に基づいて前記原稿画像の色調調整を実行し、色調調整した前記原稿画像に前記分割レイアウトを重畳して前記表示部に表示させ、
前記分割部は、前記分割レイアウトに基づき、編集された前記原稿画像を前記分割画像に分割することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の画像処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、ユーザーが出力サイズを調べておく必要があるが、出力サイズは、提示場所周辺の状況や、出力可能な記録紙のサイズや枚数によって左右されるため、出力サイズを事前に把握することは困難であるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、直感的に出力サイズを算出することができる画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像処理装置は、複数の記録紙にそれぞれ印刷する分割画像に原稿画像を分割する画像処理装置であって、
前記原稿画像を掲示する掲示面を寸法が既知の基準物と共に撮影する撮影部と、該撮影部で撮影された撮影画像を表示する表示部と、前記撮影画像内に前記原稿画像を移動及び拡縮可能に重畳させた掲示領域決定画面を前記表示部に表示させ、前記原稿画像の出力サイズを受け付ける表示画像制御部と、前記出力サイズに基づいて前記原稿画像を印刷する際の実サイズを算出する算出部と、前記原稿画像の印刷を行わせる画像形成装置から出力情報として前記記録紙の情報を収集する収集部と、前記実サイズ及び前記出力情報に基づき、前記実サイズを含むように複数の前記記録紙を並べた分割レイアウトを生成し、生成した前記分割レイアウトを前記原稿画像に重畳した分割レイアウト決定画面を前記表示部に表示させる生成部と、前記分割レイアウトに基づき、前記原稿画像を前記分割画像に分割する分割部と、を具備することを特徴とする。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記収集部は、前記出力情報として前記記録紙の記録紙残量を収集し、前記生成部は、前記記録紙残量内で分割レイアウトを生成しても良い。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記生成部は、前記収集部によって収集された前記記録紙のサイズと前記記録紙残量と前記表示部に一覧表示させても良い。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記記録紙残量内で前記実サイズを含む前記分割レイアウトが生成不能である場合、前記生成部は、前記原稿画像を前記分割レイアウトと重畳されている領域を明確にする表示を行っても良い。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記生成部は、前記分割レイアウトに使用する前記記録紙のサイズと使用枚数とを前記表示部に一覧表示
させても良い。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記収集部は、前記出力情報として印刷に使用する消耗品残量を収集し、前記生成部は、前記原稿画像を前記消耗品残量で印刷可能な領域を明確にする表示を行っても良い。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記生成部は、前記分割レイアウト決定画面において前記分割レイアウトに対する変更指示を受け付け、前記変更指示に基づいて前記分割レイアウトの変更を実行し、変更した前記分割レイアウトを前記原稿画像に重畳して前記表示部に表示させ、
前記分割部は、変更された前記分割レイアウトに基づき、前記原稿画像を前記分割画像に分割しても良い。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記生成部は、ユーザーもしくは自動抽出によって指定された前記原稿画像内の指定領域が、前記分割レイアウトにおいて複数の前記記録紙に跨る場合、前記分割レイアウトに使用する前記記録紙のサイズを変更しても良い。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記生成部は、ユーザーもしくは自動抽出によって指定された前記原稿画像内の指定領域が、前記分割レイアウトにおいて複数の前記記録紙に跨る場合、前記分割レイアウトを移動しても良い。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記生成部は、前記分割レイアウト決定画面において前記原稿画像に対する編集指示を受け付け、前記編集指示に基づいて前記原稿画像の編集を実行し、編集した前記原稿画像に前記分割レイアウトを重畳して前記表示部に表示させ、前記分割部は、前記分割レイアウトに基づき、編集された前記原稿画像を前記分割画像に分割しても良い。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記生成部は、ユーザーもしくは自動抽出によって指定された前記原稿画像内の指定領域が、前記分割レイアウトにおいて複数の前記記録紙に跨る場合、前記原稿画像内の前記指定領域の配置を移動させても良い。
さらに、本発明の画像処理装置において、ユーザーの許可を得た後に、前記原稿画像内の前記指定領域の配置を移動させても良い。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記生成部は、前記分割レイアウト決定画面において前記原稿画像に対する色調調整指示を受け付け、前記色調調整指示に基づいて前記原稿画像の色調調整を実行し、色調調整した前記原稿画像に前記分割レイアウトを重畳して前記表示部に表示させ、前記分割部は、前記分割レイアウトに基づき、編集された前記原稿画像を前記分割画像に分割しても良い。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記分割部は、前記分割画像のそれぞれについて白黒/カラーの自動判別を行っても良い。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、原稿画像を掲示した際のイメージを掲示領域決定画面で決定するだけで、直感的に出力サイズを算出することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態において、同様の機能を示す構成には、同一の符号を付してある。
【0010】
本実施の形態の画像処理装置は、
図1に示すように、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末1であり、出力した原稿画像を掲示する壁等の掲示面Xを撮影するカメラ機能を備えている。また、携帯端末1は、画像処理を行った原稿画像を無線等のネットワークで接続された画像形成装置2から出力させる機能を備えている。画像形成装置2は、プリンター、複写機、MFP(Multifunction Peripheral/Printer/Product)等の印刷機能を有する装置である。
【0011】
図2に示すように、携帯端末1は、操作パネル11と、撮影部12と、記憶部13と、通信部14と、制御部15とを備えている。
【0012】
操作パネル11は、液晶パネル等の表示部の表面に透明の感圧センサーで構成された操作部が設けられたタッチパネルで構成されている。なお、操作部として、ハードキーを設けるようにしても良い。
【0013】
撮影部12は、掲示面Xを撮影するデジタルカメラである。撮影部12によって撮影さされた撮影画像は、操作パネル11の表示部111に表示されると共に、必要に応じて記憶部13に記憶される。なお、撮影部12は、オートフォーカス機能のために、被写体(出力した原稿画像を掲示する壁)までの距離を測定する機能を備えているものが望ましい。
【0014】
記憶部13は、半導体メモリやHDD(Hard Disk Drive)等の記憶手段であり、ユーザーによって蓄積された原稿画像が記憶されていると共に、撮影部12によって撮影された撮影画像が記憶される。
【0015】
通信部14は、無線ネットワークを介して、画像形成装置2と各種データを送受信する機能を有する。
【0016】
制御部15は、操作パネル11、撮影部12、記憶部13及び通信部14にそれぞれ接続され、操作パネル11から入力された所定の指示情報に応じて携帯端末1全体の動作制御を実行する。制御部15は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたマイクロコンピュータ等の情報処理部である。ROMには携帯端末1の動作制御を行うための制御プログラムが記憶されている。制御部15のCPUは、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させることで、操作パネル11から入力された所定の指示情報に応じて端末全体の制御を行う。また、制御部15は、表示画像制御部151、実サイズ算出部152、出力情報収集部153、分割レイアウト生成部154及び出力画像分割部155として機能する。
【0017】
画像形成装置2は、
図3を参照すると、操作パネル21と、原稿読取部22と、記憶部23と、画像処理部24と、印刷部25と、通信部27と、制御部28とを備えている。
【0018】
操作パネル21は、液晶パネル等の表示部の表面に透明の感圧センサーで構成された操作部が設けられたタッチパネルで構成されている。なお、操作部として、ハードキーを設けるようにしても良い。
【0019】
原稿読取部22は、図示しない原稿給紙装置により給紙されてきた原稿や、ユーザーによってプラテンガラスに載置された原稿に対して光を照射し、その反射光等を受光して原稿画像を読み取るスキャナーである。
【0020】
記憶部23は、半導体メモリやHDD等の記憶手段であり、原稿読取部22によって読み取られた画像データや、通信部27によって受信された原稿画像などが蓄積される記憶手段である。
【0021】
画像処理部24は、原稿画像に対して所定の画像処理を行う手段である。画像処理部24では、例えば、拡大縮小処理や、濃度調整、階調調整等の画像改善処理が行われる。
【0022】
印刷部25は、インクを用いて原稿画像を記録紙に印刷する印刷手段である。印刷部25は、例えば、原稿画像に基づき感光体ドラムの表面に潜像を形成し、トナーによってその潜像をトナー像とする画像形成を行い、その感光体ドラムから記録紙にトナー像を転写させ、そのトナー像を記録紙に定着させて排紙する。また、印刷部25は、印刷に使用する消耗品残量としてインク残量を検出する機能を有している。
【0023】
給紙部26は、異なるサイズの記録紙を収納可能な複数の記録紙トレイを有し、指定された記録紙を印刷部25に供給する。また、給紙部26は、各記録紙トレイに収納された記録紙のサイズをセンサーやガイドの位置によってそれぞれ検出する機能と、各記録紙トレイに収納された記録紙の残量をその積載厚や重量によってそれぞれ検出する機能とを有している。
【0024】
通信部27は、無線ネットワークを介して携帯端末1と各種データを送受信する機能を有する。他にも、通信部27は、LAN(Local Area Network)ケーブルを介して外部端末と各種データを送受信する機能を有してもよい。
【0025】
制御部28は、操作パネル21、原稿読取部22、記憶部23、画像処理部24、印刷部25、給紙部26及び通信部27にそれぞれ接続されている。制御部28は、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータ等の情報処理部である。ROMには画像形成装置2の動作制御を行うための制御プログラムが記憶されている。制御部28は、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させることで、装置全体の制御を行う。また、制御部28は、給紙部26に収納されている記録紙残量を携帯端末1に通知する記録紙残量通知部281、印刷部25のトナー残量を携帯端末1に通知するインク残量通知部282として機能する。
【0026】
次に、携帯端末1による画像処理動作について
図4乃至図 を参照して詳細に説明する。
まず、ユーザーは、操作パネル11を操作することで、掲示する原稿画像を特定する。なお、原稿画像は、携帯端末1の記憶部13に限らず、画像形成装置2の記憶部23やインターネット等のネットワーク上から特定することができる(ステップS1)。
【0027】
次に、携帯端末1のカメラ機能をオンさせ、
図1に示すように、出力する原稿画像を掲示する壁面等の掲示面Xを、寸法が既知の基準物3と共に、撮影部12によって撮影する(ステップS2)。なお、
図1に示す例では、基準物3として既知長の目盛りが刻まれた物差しが用いているが、予め寸法が分かっているものであれば良く、例えば、画像形成装置2を基準物3として用いることもできる。
【0028】
次に、制御部15は、表示画像制御部151として機能し、
図5に示すように、ステップS2で撮影された撮影画像41内に、ステップS1で特定された原稿画像42を重畳させた掲示領域決定画面40を操作パネル11に表示させる(ステップS3)。掲示領域決定画面40には、原稿画像42が移動及び拡縮可能に表示されると共に、原稿画像42が移動及び拡縮した掲示位置及び出力サイズを決定する決定キー43が配置されている。表示画像制御部151は、掲示領域決定画面40において、
図5に矢印Aで示すように、ドラッグ操作によって原稿画像42の移動を受け付けると共に、
図5に矢印Bで示すように、ピンチ操作によって原稿画像42の拡縮を受け付ける。なお、操作パネル11には、撮影部12によって撮影された撮影画像41をリアルタイムで表示させても良く、撮影部12によって撮影された撮影画像41を記憶部13に記憶させた後に表示させても良い。
【0029】
次に、表示画像制御部151は、掲示領域決定画面40において決定キー43が操作されると、原稿画像42の掲示位置と出力サイズとを受け付ける(ステップS4)。なお、ここで受け付ける掲示位置及び出力サイズは、撮影画像41内のものである。ユーザーは、ドラッグ操作及びピンチ操作によって所望の掲示位置及び出力サイズに原稿画像42をレイアウトし、掲示面Xに掲示する原稿画像42のイメージ(掲示位置と出力サイズ)を直感的に確認した後に、決定キー43を操作する。
【0030】
次に、制御部15は実サイズ算出部152として機能し、実際に出力する際の出力サイズ(以下、実サイズと称す)を算出する(ステップS5)。実サイズ算出部152は、撮影画像41内にある基準物3の寸法を基準にし、撮影画像41内に配置された原稿画像42の実サイズを算出する。なお、基準物3の寸法は、予め記憶部13等に記憶させておいても良く、ユーザーが基準物3を指定して寸法を入力するようにしても良い。また、基準物3を用いることになく、撮影画像41内の2つの基準点を指定し、この2点間の実測値を入力するようにしても良い。さらに、撮影部12のオートフォーカス機能等によって、掲示面Xとの距離を測定可能な場合、測定した距離と掲示領域決定画面40における原稿画像42の画素数とによって実サイズを算出するようにしても良い。
【0031】
次に、制御部15は出力情報収集部153として機能し、出力情報として画像形成装置2からインク残量、記録紙サイズ及び記録紙残量とを収集する(ステップS6)。なお、インク残量及び記録紙残量の収集は、定期的に画像形成装置2に問い合わせたり、画像形成装置2からリアルタイムに通知を受け付けたりすることで、他のユーザーによる画像形成装置2の使用による増減を反映させるようにすると良い。
【0032】
次に、制御部15は分割レイアウト生成部154として機能し、実サイズと収集した記録紙残量とに基づいて、実サイズを含むように複数の記録紙を並べた分割レイアウト51を生成し(ステップS7)、
図6に示すように、生成した分割レイアウト51を撮影画像41及び原稿画像42に重畳させた分割レイアウト決定画面50を操作パネル11に表示させる(ステップS8)。分割レイアウト決定画面50には、分割レイアウト51が移動可能に表示されると共に、記録紙情報表示欄52と、ダストボックス53と、縦横切換キー54と、画像加工キー55と、色調調整キー56と、決定キー57とが配置されている。
【0033】
分割レイアウト生成部154は、例えば、原稿画像42の1つの頂点を基準にし、同一サイズの記録紙を縦横に並べることで、分割レイアウト51を生成する。分割レイアウト51に使用する記録紙は、原稿画像42全体をカバーする枚数があり、最もサイズが大きいものを選択する。そして、原稿画像42との面積差は、のり代部として隣り合う記録紙の1部を重ねることで調整する。
【0034】
記録紙情報表示欄52には、ステップS6で収集した記録紙サイズ及び記録紙残量が表示され、分割レイアウト51に使用した記録紙が反転表示等で明示されている。なお、
図6には、A4サイズの記録紙が分割レイアウト51に使用されている例が示されている。
【0035】
そして、分割レイアウト生成部154は、記録紙情報表示欄52において、他のサイズの記録紙への変更指示を受け付ける。記録紙情報表示欄52で他のサイズがタップされると、分割レイアウト生成部154は、タップされたサイズの記録紙を使用した分割レイアウト51を生成し、分割レイアウト決定画面50に変更表示させる。
【0036】
また、分割レイアウト生成部154は、分割レイアウト51に使用する記録紙のサイズと使用枚数との一覧表示を、記録紙情報表示欄52の代わり若しくは、記録紙情報表示欄52と共に操作パネル11に表示させるようにしても良い。分割レイアウト51に使用する記録紙のサイズと使用枚数とを一覧表示させることで、分割レイアウト51に使用する記録紙を変更するか否か判断材料をユーザーに提供することができる。
【0037】
さらに、同一サイズの記録紙で原稿画像42全体をカバーすることができない場合には、異なるサイズの記録紙を混在させて分割レイアウト51を生成するようにしても良い。
【0038】
図7(a)には、画像形成装置2の給紙部26に収納されている記録紙では、原稿画像42全体をカバーすることができない例が示されている。分割レイアウト生成部154は、画像形成装置2から収集される記録紙残量とリンクさせて分割レイアウト51を生成する。従って、
図7(a)に示すように、分割レイアウト51で原稿画像42全体をカバーすることができない場合がある。このような場合、分割レイアウト生成部154は、原稿画像42を分割レイアウト51と重畳されている領域でのみ半端な状態で表示し、印刷可能な領域を明確にする表示を行う。これにより、ユーザーは、出力状況を把握して記録紙の補充等の適切な対応をとることができる。なお、原稿画像42を分割レイアウト51と重畳されている領域と、それ以外の領域とを濃度等で区別して表示することで、印刷可能な領域を明確にする表示を行っても良い。
【0039】
図7(b)には、インク残量で原稿画像42全体を印刷できない例が示されている。分割レイアウト生成部154は、画像形成装置2から収集されるインク残量とリンクさせて原稿画像42を表示させる。インク残量が原稿画像42を実サイズで印刷する際にインク使用量よりも少ない場合、分割レイアウト生成部154は、
図7(b)に示すように、原稿画像42をインク残量で印刷可能な領域(記録紙)でのみ半端な状態で表示し、印刷可能な領域を明確にする表示を行う。これにより、ユーザーは、出力状況を把握してトナーの補充等の適切な対応をとることができる。なお、インク残量で印刷可能な領域と、それ以外の領域とを濃度等で区別して表示することで、印刷可能な領域を明確にする表示を行っても良い。
【0040】
分割レイアウト生成部154は、分割レイアウト決定画面50において、分割レイアウト51に対する変更指示を受け付けて実行する(ステップS9)。
【0041】
分割レイアウト生成部154は、変更指示として、例えば、分割レイアウト51の頂点に対するドラッグ操作によって分割レイアウト51全体の移動を受け付ける。
図8(a)には、分割レイアウト51全体を下方向に移動させた例が示されている。このように、分割レイアウト51を移動可能にすることで、原稿画像42における記録紙の切れ目の位置を調整することができ、例えば、原稿画像42内の文字列が記録紙の切れ目できるだけ位置しないようにずらすことができる。これにより、文字列が異なる記録紙に跨って印刷されてしまうことをできるだけ防止することができる。
【0042】
また、分割レイアウト生成部154は、変更指示として、
図8(b)に矢印Cに示すように、ユーザーによって指示された記録紙を分割レイアウト51から削除する削除指示を受け付ける。分割レイアウト生成部154は、例えば、記録紙の辺に対するドラッグ操作によって記録紙の移動を受け付け、記録紙のダストボックス53への移動によって削除指示を受け付ける。これにより、原稿画像42において印刷を必要しない箇所(例えば、空白の領域等)を簡単に削除することができる。
【0043】
さらに、分割レイアウト生成部154は、変更指示として、
図9(a)に矢印Dに示すように、分割レイアウト51の回転を受け付ける。この場合、原稿画像42内の文字列が斜めに配置されているケースでも、文字列の角度に合わせて記録紙の切れ目を配置することができ、文字列が異なる記録紙に跨って印刷されてしまうことをできるだけ防止することができる。
【0044】
なお、分割レイアウト生成部154は、ユーザーもしくは自動抽出によって、原稿画像42内における文字列や絵の指定を重要な指定領域として受け付け、指定領域が、分割レイアウト51において複数の記録紙に跨る場合、指定箇所が記録紙に跨って印刷されないように、自動的に、分割レイアウト51に使用する前記記録紙のサイズを変更するようにしても良い。また、指定領域が、分割レイアウト51において複数の記録紙に跨る場合、分割レイアウト生成部154は、指定箇所が記録紙に跨って印刷されないように、自動的に、分割レイアウト51を移動させるようにしても良い。これにより、重要な指定領域が異なる記録紙に跨って印刷されてしまうことをできるだけ防止することができる。
【0045】
また、制御部15を原稿画像42内における文字列の配置やその角度を検出する文字例検出部として機能させ、分割レイアウト生成部154は、文字例検出部の検出結果に基づいて、分割レイアウト51を自動で移動及び回転させるようにしても良い。
【0046】
分割レイアウト決定画面50において、縦横切換キー54が操作されると、分割レイアウト生成部154は、
図9(b)に示すように、記録紙の縦横変更した分割レイアウト51を生成する。分割レイアウト生成部154は、通常、原稿画像42の縦横と同じ向きの記録紙で分割レイアウト51を生成するように設定されている。そこで、縦横切換キー54を設けることで、ユーザーは、記録紙の向きが異なる分割レイアウト51を簡単に確認することができる。
【0047】
分割レイアウト決定画面50において、画像加工キー55が操作されると、分割レイアウト生成部154は、原稿画像42に対する各種編集指示を受け付ける。分割レイアウト生成部154は、例えば、原稿画像42内の領域を指定した移動、回転、拡大縮小、削除等を受け付け、指定された領域の移動、回転、拡大縮小、削除等を実行する。これにより、生成された分割レイアウト51に応じて原稿画像42における文字列や画像の配置を調整することができる。
【0048】
なお、指定領域が、分割レイアウト51において複数の記録紙に跨る場合、分割レイアウト生成部154は、ユーザーの許可を得た後に、指定箇所が記録紙に跨って印刷されないように、自動的に原稿画像42内における指定領域の配置を移動させるようにしても良い。これにより、重要な指定領域が異なる記録紙に跨って印刷されてしまうことをできるだけ防止することができる。
【0049】
分割レイアウト決定画面50において、色調調整キー56が操作されると、分割レイアウト生成部154は、原稿画像42に対する色調調整指示を受け付ける。分割レイアウト生成部154は、例えば、原稿画像42に対するカラー調整を受け付け、カラー調整を実行する。なお、分割レイアウト生成部154は、掲示面Xの濃淡に応じて、原稿画像42の濃淡を自動で調整するようにしても良い。この場合、例えば、撮影画像41における掲示面Xの濃淡レベルを閾値と比較し、掲示面Xの濃淡レベルが閾値よりも濃い場合、原稿画像42の濃淡レベルが濃くなる方向に調整する。
【0050】
分割レイアウト決定画面50において、決定キー57が操作されると、制御部15は出力画像分割部155として機能する。出力画像分割部155は、原稿画像42を実サイズに拡大した後(ステップS10)、分割レイアウト51に基づく領域に分割し(ステップS11)、画像処理動作を終了させる。分割された原稿画像42は、画像形成装置2に送信され、画像形成装置2によって記録紙に印刷される。
【0051】
なお、出力画像分割部155は、分割画像のそれぞれについて白黒/カラーの自動判別を行い、分割画像の印刷を判別した白黒もしくはカラーで実行させるようしても良い。これにより、原稿画像42がカラーであっても、分割領域の一部が白黒である場合、印刷コストを削減することができる。
【0052】
以上説明したように、本実施の形態によれば、複数の記録紙にそれぞれ印刷する分割画像に原稿画像42を分割する画像処理装置であって、原稿画像42を掲示する掲示面Xを撮影する撮影部12と、撮影部12で撮影された撮影画像41を表示する表示部である操作パネル11と、撮影画像41内に原稿画像42を移動及び拡縮可能に重畳させた掲示領域決定画面40を操作パネル11に表示させ、原稿画像42の出力サイズを受け付ける表示画像制御部151と、出力サイズに基づいて原稿画像42を印刷する際の実サイズを算出する算出部である実サイズ算出部152と、原稿画像42の印刷を行わせる画像形成装置2から出力情報として記録紙の情報を収集する収集部である出力情報収集部153と、実サイズ及び出力情報に基づき、実サイズを含むように複数の記録紙を並べた分割レイアウト51を生成し、生成した分割レイアウト51を原稿画像42に重畳した分割レイアウト決定画面50を操作パネル11に表示させる生成部である分割レイアウト生成部154と、分割レイアウト51に基づき、原稿画像42を分割画像に分割する分割部である出力画像分割部155とを備えている。
この構成により、ユーザーは、原稿画像42を掲示した際のイメージを掲示領域決定画面40で決定するだけで、直感的に出力サイズを算出することができ、所望サイズの掲示物を印刷することができる。
【0053】
さらに、本実施の形態において、出力情報収集部153は、出力情報として記録紙の記録紙残量を収集し、分割レイアウト生成部154は、記録紙残量内で分割レイアウトを生成する。
この構成により、ユーザーは、画像形成装置2に収納されている記録紙の記録紙残量を確認でき、そのまま印刷を実行するか、記録紙を補充するかを判断することができる。
【0054】
さらに、本実施の形態において、分割レイアウト生成部154は、出力情報収集部153によって収集された記録紙のサイズと記録紙残量と操作パネル11に記録紙情報表示欄52として一覧表示させる
この構成により、分割レイアウト51に使用する記録紙を変更するか否か判断材料をユーザーに提供することができる。
【0055】
さらに、本実施の形態において、分割レイアウト生成部154は、分割レイアウト51に使用する記録紙のサイズと使用枚数との一覧表示を操作パネル11に表示させる。
この構成により、分割レイアウト51に使用する記録紙を変更するか否か判断材料をユーザーに提供することができる。
【0056】
さらに、本実施の形態において、記録紙残量内で実サイズを含む分割レイアウト51が生成不能である場合、分割レイアウト生成部154は、原稿画像42を分割レイアウト51と重畳されている領域を明確にする表示を行う。
この構成により、記録紙残量で印刷を実行した際の半端な印刷イメージを確認することができ、そのまま印刷を実行するか、記録紙を補充するかを判断することができる。
【0057】
さらに、本実施の形態において、出力情報収集部153は、出力情報として印刷に使用するインク残量を消耗品残量として収集し、分割レイアウト生成部154は、原稿画像42を消耗品残量で印刷可能な領域でのみで表示させる。
この構成により、インク残量で印刷を実行した際の半端な印刷イメージを確認することができ、そのまま印刷を実行するか、インク(トナー)を補充するかを判断することができる。
【0058】
さらに、本実施の形態において、分割レイアウト生成部154は、分割レイアウト決定画面50において分割レイアウト51に対する変更指示を受け付け、変更指示に基づいて若しくは、自動的に、分割レイアウト51の変更を実行し、変更した分割レイアウト51を原稿画像42に重畳して操作パネル11に表示させ、出力画像分割部155は、変更された分割レイアウト51に基づき、原稿画像42を分割画像に分割する。
この構成により、原稿画像42内の文字列や画像の配置に合わせて、分割レイアウト51を変更することができる。分割レイアウト51全体の移動により、原稿画像42内の文字列が記録紙の切れ目できるだけ位置しないようにずらすことができ、文字列が異なる記録紙に跨って印刷されてしまうことをできるだけ防止することができる。記録紙を分割レイアウト51から削除することで、原稿画像42において印刷を必要しない箇所(例えば、空白の領域等)を簡単に削除することができる。分割レイアウト51の回転により、文字列の角度に合わせて記録紙の切れ目を配置することができ、文字列が異なる記録紙に跨って印刷されてしまうことをできるだけ防止することができる。
【0059】
さらに、本実施の形態において、分割レイアウト生成部154は、ユーザーもしくは自動抽出によって指定された原稿画像42内の指定領域が、分割レイアウト51において複数の記録紙に跨る場合、分割レイアウト51に使用する記録紙のサイズを変更する。
この構成により、重要な指定領域が異なる記録紙に跨って印刷されてしまうことをできるだけ防止することができる。
【0060】
さらに、本実施の形態において、分割レイアウト生成部154は、ユーザーもしくは自動抽出によって指定された原稿画像42内の指定領域が、分割レイアウト51において複数の記録紙に跨る場合、分割レイアウト51を移動する。
この構成により、重要な指定領域が異なる記録紙に跨って印刷されてしまうことをできるだけ防止することができる。
【0061】
さらに、本実施の形態において、分割レイアウト生成部154は、分割レイアウト決定画面50において原稿画像42に対する編集指示を受け付け、編集指示に基づいて原稿画像42の編集を実行し、編集した原稿画像42に分割レイアウト51を重畳して操作パネル11に表示させ、出力画像分割部155は、分割レイアウト51に基づき、編集された原稿画像42を分割画像に分割する。
この構成により、分割レイアウト51に合わせて、原稿画像42内の文字列や画像の配置を変更することができる。
【0062】
さらに、本実施の形態において、分割レイアウト生成部154は、ユーザーもしくは自動抽出によって指定された原稿画像42内の指定領域が、分割レイアウト51において複数の記録紙に跨る場合、ユーザーの許可を得た後に、原稿画像42内の指定領域の配置を移動させる。
この構成により、重要な指定領域が異なる記録紙に跨って印刷されてしまうことをできるだけ防止することができる。
【0063】
さらに、本実施の形態において、分割レイアウト生成部154は、分割レイアウト決定画面50において原稿画像42に対する色調調整指示を受け付け、色調調整指示に基づいて原稿画像42の色調調整を実行し、色調調整した原稿画像42に分割レイアウト51を重畳して操作パネル11に表示させ、出力画像分割部155は、分割レイアウト51に基づき、編集された原稿画像42を分割画像に分割する。
この構成により、掲示面Xに応じて、原稿画像42の色調を調整することができる。
【0064】
さらに、本実施の形態において、出力画像分割部155は、分割画像のそれぞれについて白黒/カラーの自動判別を行う。
この構成により、原稿画像42がカラーであっても、分割領域の一部が白黒である場合、印刷コストを削減することができる。
【0065】
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。