特許第6597681号(P6597681)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6597681
(24)【登録日】2019年10月11日
(45)【発行日】2019年10月30日
(54)【発明の名称】エアバッグ装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/231 20110101AFI20191021BHJP
   B60R 21/207 20060101ALI20191021BHJP
【FI】
   B60R21/231
   B60R21/207
【請求項の数】1
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-49677(P2017-49677)
(22)【出願日】2017年3月15日
(65)【公開番号】特開2018-150014(P2018-150014A)
(43)【公開日】2018年9月27日
【審査請求日】2018年3月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100196357
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 吉章
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】吉村 美枝
(72)【発明者】
【氏名】柴原 多衛
(72)【発明者】
【氏名】成川 岳宏
【審査官】 森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2016/0107598(US,A1)
【文献】 特開平05−310095(JP,A)
【文献】 特開2017−222331(JP,A)
【文献】 特表2017−531592(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/16−21/33
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前席と後席との相対位置が変更可能に前後方向に少なくとも2列のシートを有する車両において、少なくとも前記前席のシートバック背面に設けられるエアバッグ装置であって、
車両側面視で内側に空洞部を有する環状に後方へ展開するエアバッグを備え、
前記エアバッグは、車幅方向から視て側面視略円環状の袋状に形成された3つ以上のバッグ部が車幅方向に沿って並設されるとともに、側面視略円環状の袋状における空洞部が側面視同心状となる構成とし、
前記バッグ部は、隣接するバッグ部の内部空間に連通する複数の連通孔を備え、
これら複数のバッグ部のうち、車幅方向において最も外側に位置する幅方向外側バッグ部が、前記前席のシートバッグ背面に取り付けられ、
車幅方向において最も外側に位置しない幅方向内側バッグ部が、車幅方向において最も外側に位置する幅方向外側バッグ部の外径よりも小径の外径を有する側面視略円環状に形成され、展開時に少なくとも後席乗員に面する部位が、車幅方向において最も外側に位置する幅方向外側バッグ部よりも車両前方に位置する
エアバッグ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、前席と後席との相対位置が変更可能に前後方向に少なくとも2列のシートを有する車両において、少なくとも前席のシートバック背面に設けられるエアバッグ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両における乗員保護ニーズが高まっており、後席に着座する乗員(後席乗員)を保護する後席乗員用のエアバッグを設ける動きがある。そしてこのような後席乗員用のエアバッグの中には、前後方向の位置を変更可能な前席シートのシートバックに設けられるものが知られている。
【0003】
しかし、この種の後席乗員用のエアバッグは、前席乗員用のエアバッグと異なり、前席シートを十分に後退させた場合には、エアバッグの展開位置が後席乗員に近くになりすぎるなど、前席シートの位置によって後席乗員の保護性能が変化することがある。つまり、後席乗員用のエアバッグは、前後方向の位置を変更可能な前席シートに設けた場合には、該前席シートの位置によらず後席乗員の一定の保護性能を確保する必要がある。
【0004】
この課題を解決するためのエアバッグとして、特許文献1に例示されるような、側面視で内部に空洞部を有する環状のエアバッグが検討されている。
【0005】
特許文献1のような側面視環状のエアバッグは、内部のガス圧(展開圧)を利用して乗員を受け止める際に、後席乗員が高圧のガスによって膨張するエアバッグに当接することにより受ける衝撃を、空洞部が潰れることで緩和することができ、後席乗員の保護性能を高めることができるとされている。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のものは、前席と後席乗員との間隔が車両前後方向において近接している状態でエアバッグが展開した場合等においては、空洞部が潰れきってしまうおそれがあり、その場合には、空洞部を有しない従来のエアバッグ同様、展開圧による後席乗員に加わる衝撃(乗員への衝撃吸収性)が問題となるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−344844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はそのような課題に鑑みてなされたもので、側面視で中央に空洞を有するエアバッグにおいて、乗員保護性能を維持しつつ後席乗員へ加わる衝撃を低減できるエアバッグ装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、 前席と後席との相対位置が変更可能に前後方向に少なくとも2列のシートを有する車両において、少なくとも前記前席のシートバック背面に設けられるエアバッグ装置であって、
車両側面視で内側に空洞部を有する環状に後方へ展開するエアバッグを備え、
前記エアバッグは、車幅方向から視て側面視略円環状の袋状に形成された
3つ以上のバッグ部が車幅方向に沿って並設されるとともに、側面視略円環状の袋状における空洞部が側面視同心状となる構成とし、前記バッグ部は、隣接するバッグ部の内部空間に連通する複数の連通孔を備え、これら複数のバッグ部のうち、車幅方向において最も外側に位置する幅方向外側バッグ部が、前記前席のシートバッグ背面に取り付けられ、車幅方向において最も外側に位置しない幅方向内側バッグ部が、車幅方向において最も外側に位置する幅方向外側バッグ部の外径よりも小径の外径を有する側面視略円環状に形成され、展開時に少なくとも後席乗員に面する部位が、車幅方向において最も外側に位置する幅方向外側バッグ部よりも車両前方に位置するものである。
【0010】
上記構成によれば、エアバッグ展開状態においても、内側の空洞部の潰れにてエアバッグによる後席乗員への攻撃性を低減できる。また、幅方向内側バッグ部の後席乗員に面する部位が幅方向外側バッグ部のそれより前方に位置するので、乗員胸部や頭部への攻撃性を一層低減できる。
【0011】
さらに、この発明、前記幅方向内側バッグ部、前記幅方向外側バッグ部よりも径が小さい環状としたものである。
【0012】
これにより、幅方向内側バッグ部は、その全周に亘って幅方向外側バッグ部よりも径方向内側に位置するので、様々な後席乗員の体格差に対応して頭部・胸部の保護が可能となる。
【0013】
しかも、幅方向内側バッグ部は、その全周に亘って幅方向外側バッグ部よりも径方向内側に位置するので、外側バッグ部と共に車幅方向に並べて相互に固定する際に、幅方向内側バッグ部の周方向のいずれの部位を、後席乗員に面するように配置しても、該後席乗員に面する部位を、幅方向外側バッグ部よりも車両前方に位置させることができるため、製造が比較的容易になる
【0014】
のため、後席乗員の胸部や頭部に対面する幅方向内側バッグ部を、幅方向外側バッグ部よりも優先的に素早く展開させることでエアバッグのエア圧による後席乗員の保護性能を高めることができる。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、側面視で中央に空洞を有するエアバッグにおいて、乗員保護性能を維持しつつ後席乗員へ加わる衝撃を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】前席の背面上部に搭載された第1実施形態のエアバック装置の展開状態を示す斜視図。
図2】第1実施形態のエアバック装置が搭載された前席の内部構造を後方から見た要部を示す斜視図。
図3図2においてエアバック装置を分解して示した分解斜視図。
図4図1におけるエアバック装置の左側面図。
図5図1におけるエアバック装置の背面図。
図6図5のB−B線断面図。
図7図4のA−A線断面図。
図8】第1実施形態のエアバック装置の作用説明図。
図9】第1実施形態のエアバック装置の他の作用説明図。
図10図9(a)の場合における、エアバッグに当接した乗員に加わる荷重と変位の関係を示す第1実施形態のエアバック装置の特性図。
図11図4に対応して示した第2実施形態のエアバッグ装置の左側面図。
図12図11のC−C線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
(第1実施形態)
図1は前席の背面上部に搭載された第1実施形態のエアバック装置の展開状態を示す斜視図、図2は第1実施形態のエアバック装置が搭載された前席の内部構造を後方から見た要部を示す斜視図、図3図2においてエアバック装置を分解して示した分解斜視図、図4図1におけるエアバック装置の左側面図、図5図1におけるエアバック装置の背面図、図6図5のB−B線断面図、図7図4のA−A線断面図を示す。
【0018】
ただし、図7では、前席の内部構造、およびエアバッグ装置に備えたリアクションプレート、カバー等を便宜上、省略して示すとともに、図6図7ではガス流入口を簡略化して示している。また以下の説明において、エアバッグ装置の上下方向、幅方向(右方向および左方向)は車両のそれと一致しているものとする。
【0019】
第1実施形態のエアバッグ装置1を適用した車両は、前席100Fと後席100R(図8(a)、(b)参照)との相対位置が前後方向に変更可能に車両前後方向に2列のシート100を有しており(同図参照)、前席100Fのシートバック100bの背面の上部かつ幅方向の中間位置には、車両衝突時に図1に示すように後方へ向けて展開し、後席100Rに着席する乗員を保護する後席乗員用のエアバッグ装置1が搭載されている。
【0020】
図2図3に示すように、前後各列のシート100F,100Rは(図2図3では前席100Fのみ図示)、何れもシートクッション100aと、シートバック100bと、ヘッドレスト100cとを備え、このうちシートバック100b内には、シートバック100b自体を支持するためのシートバックフレーム101およびサスペンションマット102(ばね部材)が設けられるとともに、シートバック100bの上部には、ヘッドレスト100cを支持するとともに、その上下位置を調整可能に取り付けた左右一対のヘッドレストポール103,103が取り付けられている。
【0021】
前席100Fは、車幅方向に並設された運手席と助手席とから成り、共に図2(一方のみ図示)に示すように、シートクッション100aをシート前後方向にスライド可能に支持するスライド機構104を介して車室フロア109(フロアパネル)に設置されている。
【0022】
スライド機構104は、前席100Fの左右両サイドの位置において車室フロア109に固定される左右一対のガイドレール104aと、これらガイドレール104aに対してスライド可能に係合するスライダ104bとで構成されている。前席100Fは、スライド機構104のスライダ104bとシートクッション100a内に設けられたシートクッションフレーム100a1とが接合されており、後席100Rに対して相対位置を車両前後方向に変更可能としている。
【0023】
一方、第1実施形態では、後席100Rは、車室フロア109にスライド機構104を介さずにダイレクトに設置されている(図示省略)。
【0024】
図2図3に示すように、エアバッグ装置1は、エアバッグ10(図1参照)と、車両衝突時に該エアバッグ10内部にガスを供給して該エアバッグ10を展開させるインフレータ2と、エアバッグ10における膨張時の飛び出し反力を支えるリアクションプレート3と、折り畳まれたエアバッグ10を収容するケース4と、折り畳まれたエアバッグ10を後方から覆う布製のカバー5とを主に備えている。
【0025】
エアバッグ10は、ケース4およびカバー5によって囲まれた収納空間Sにおいて折り畳まれた状態で収容保持されており、該エアバッグ10に形成されたガス流入口7(図4図6図7参照)の縁部がケース4の後述する底面部(図示省略)に取り付けられている。
【0026】
リアクションプレート3は、鋼板にて形成されており、シートバックフレーム101の上部かつ後方に、シートバック100bの背面と略平行に取り付けられている。ケース4は、図2図3に示すように、不図示の底面部(前面部)と、エアバッグ10を折り畳んだ状態で取り囲む周壁部4aと、で形成されており、該ケース4の底面部は、リアクションプレート3の後面3aに互いの面同士が当接するように取り付けられている。
【0027】
インフレータ2は、シートバック100bの両サイドに対応して左右一対備え、シートバックフレーム101の両サイドに位置するサイドフレーム部101aにその内側サイドから取り付けられている(図2参照)。これら両サイドのインフレータ2は、共にガス供給管6(ファブリックチューブ)を介してエアバッグ10に接続されている。
【0028】
具体的には図2に示すように、ガス供給管6は、シートバック100bの両サイドにおいてインフレータ2に接続された下端接続部6aからサイドフレーム部101aに沿って上方に延び、ケース4の周壁部4aの両側面に設けた貫通孔4b(図2図3では左側のみ図示)から収納空間Sに導入され、収納空間Sにおいて、不図示の上端接続部がエアバッグ10に形成されたガス流入口7に接続されている。
【0029】
なお、ガス供給管6は、インフレータ2作動時に供給するガスからの内圧を受けて前席乗員を押さないように、前側からサスペンションマット102で抑えられるようにシートバック100b内において該サスペンションマット102よりも後方に配設されている。
【0030】
図1図4図6図7に示すように、エアバッグ10は、折り畳まれた状態から車両側面視で内側に貫通空洞部9を有する円筒状に後方へ展開するように形成されている。
【0031】
貫通空洞部9は、エアバッグ10の側面視で中央部に車幅方向に貫通する貫通孔として形成されている。すなわち、エアバッグ10は、車幅方向に延びる軸に沿った倒位の略円筒状に形成されている。
【0032】
エアバッグ10は、その車幅方向中央部に位置する中央バッグ部11と、該中央バッグ部11の車幅方向の両サイドに位置する外側バッグ部12,13(右側バッグ部12、左側バッグ部13)との3つのバッグ部11,12,13を備え、いずれも側面視でドーナツ形状(円環形状)に形成されている。
【0033】
エアバッグ10は、3つのバッグ部11,12,13が車幅方向に同心状に並設された構成とし、展開時において右側バッグ部12と左側バッグ部13は、図5に示すように、中央バッグ部11に対して左右対称形状に形成されている。
【0034】
エアバッグ10の内部には、図6図7に示すように、エアバッグ10の展開時にこれら3つのバッグ部11,12,13の内部が車幅方向全体に渡って連通する内部空間10Aを有している。
【0035】
中央バッグ部11は、エアバッグ10が展開時に後席乗員の頭部および胸部に対面する位置に配置され、後席乗員の頭部および胸部に対応する幅を有している。さらに図1図4図7に示すように、中央バッグ部11は、外側バッグ部12,13と同心状に車幅方向に沿って配設されており、該中央バッグ部11の外径は、外側バッグ部12,13の各外径よりも小径に形成されている。
【0036】
具体的には、中央バッグ部11は、その外径が、車両が衝撃を受けて展開時に前方へ突き動かされる後席乗員の頭部や胸部が当接した際に、膨張する中央バッグ部11のガス圧による衝撃を緩和できるように外側バッグ部12,13の外径よりも小径に形成され、且つ、後席乗員の左右両肩部を外側バッグ部12,13によって受け止めた状態で、さらに前のめりしようとする後席乗員の頭部や胸部に確実に当接して該中央バッグ部11によって受け止めることができる外径を少なくとも有して形成されている。
【0037】
要するに、中央バッグ部11は、展開時に少なくとも後席乗員に面する部位が、右側バッグ部12および左側バッグ部13よりも車両前方に位置するように配置されている。
【0038】
換言すると、中央バッグ部11は左右バッグ部12,13に対して、少なくとも後面が前方へ退避するように凹状に形成されているとともに、少なくとも上面が下方へ退避するように凹状に形成されている。
【0039】
一方、右側バッグ部12と左側バッグ部13とは略同じ外径にて形成されており、展開時にそれぞれ後席乗員の右肩部、左肩部に対面する位置に配置され、それぞれ後席乗員の右肩部、左肩部に対応する幅(少なくとも右肩部、左肩部の幅)を有して形成されている。
【0040】
また図5図7に示すように、3つのバッグ部11,12,13は、略同じ内径を有して形成されている。すなわち貫通空洞部9の径は、車幅方向全体に渡って概ね同径に形成されている。
【0041】
図4図5に示すように、右側バッグ部12、左側バッグ部13には、共に車幅方向の外面部12a,13a(右外面部12a、左外面部13a)がエアバッグ10側面視で円環状に形成されており、これら車幅方向外面部12a,13aには、図1図4図7に示すように、車幅方向外側にガスを排出するベントホール15が設けられている。
【0042】
ベントホール15は、展開状態のエアバッグ10の外面部12a,13aの後席乗員から遠ざかる側に位置、すなわち、下側且つ、前後方向の中間位置よりも若干前側位置に設けられている。
【0043】
また、上記のガス流入口7は、右側バッグ部12(右側シート120)と左側バッグ部13(左側シート130)との各前面部に設けられており(図7参照)、左右各側において、ガス流入口7の縁部がケース4の不図示の底面部に取り付けられるとともに、ガス供給管6における収納空間S(図2参照)に導入された不図示の上端接続部に接続されている(図示省略)。
【0044】
図1図4図7に示すように、エアバッグ10は、該エアバッグ10を形成するシート110,120,130として、中央バッグ部11、右側バッグ部12、左側バッグ部13の夫々に対応する中央シート110、右側シート120、左側シート130を備え、夫々の車幅方向における対向部を縫合部140による縫合によって相互に接合されている(図7参照)。これにより、エアバッグ10は展開時において、隣り合うバッグ部(11,12,)又は(11,13)の間を節状に形成した倒位の略円筒状に形成されている。シート110,120,130の素材は、エアバッグのシートとして一般に用いられる合成樹脂等の素材が採用されているが特に限定されない。
【0045】
具体的には、中央バッグ部11は図1図5図7に示すように、該中央バッグ部11を形造る中央シート110により形成されており、中央シート外周面部110o、中央シート内周面部110i、中央シート右側面部110rおよび中央シート左側面部110lを有し、これら110o,110i,110r,110lによって隣接する外側バッグ部12,13とは独立するように側面視で円環状をなす袋状に形成している。
【0046】
さらに、右側バッグ部12は図1図5図7に示すように、該右側バッグ部12を形造る右側シート120により形成されており、右側シート外周面部120o、右側シート内周面部120i、右側シート右側面部120rおよび右側シート左側面部120lを有し、これら120o,120i,120r,120lによって隣接する中央バッグ部11とは独立するように側面視で円環状をなす袋状に形成している。なお、上記の右外面部12aは右側シート右側面部120rによって形成される。
【0047】
同様に、左側バッグ部13は図1図4図5図7に示すように、該左側バッグ部13を形造る左側シート130により形成されており、左側シート外周面部130o、左側シート内周面部130i、左側シート右側面部130rおよび左側シート左側面部130lを有し、これら130o,130i,130r,130lによって隣接する中央バッグ部11とは独立するように側面視で円環状をなす袋状に形成している。なお、上記の左外面部13aは左側シート左側面部130lによって形成される。
【0048】
さらに、図6図7に示すように、中央バッグ部11は、その中央シート右側面部110rおよび中央シート左側面部110lのそれぞれにおいて、車幅方向(シート厚み方向)に貫通形成する貫通孔110aが周方向に少なくとも1つ(当例では6つ)ずつ配設されている。
【0049】
一方、図7に示すように、右側バッグ部12は、右側シート左側面部120lにおいて、車幅方向に貫通形成する貫通孔120aが周方向に少なくとも1つ(当例では6つ)配設されるとともに、左側バッグ部13は、左側シート右側面部130rにおいて、車幅方向に貫通形成する貫通孔130aが周方向に少なくとも1つ(当例では6つ)配設されている。
【0050】
そして図7に示すように、中央バッグ部11と右側バッグ部12とは、車幅方向に互いに隣接して配置されており、その隣接部分において、中央シート右側面部110rと右側シート左側面部120lとが縫合部140にて縫合されている。
【0051】
これにより、中央シート右側面部110rと右側シート左側面部120lとは、互いに重合するように接合され、中央バッグ部11と右側バッグ部12との境界部(隣接部分)には、中央シート右側面部110rと右側シート左側面部120lとでもって、内部空間10Aを車幅方向に仕切る右側シート接合壁21rが形成される。
【0052】
このとき、中央シート右側面部110rの貫通孔110aと、右側シート左側面部120lの貫通孔120aとは周方向に一致し、右側シート接合壁21rには、これら貫通孔110a,120aでもって内部空間10Aを車幅方向に連通する連通孔22rが形成される。
【0053】
同様に図7に示すように、中央バッグ部11と左側バッグ部13とは、車幅方向に互いに隣接して配置されており、その隣接部分において、中央シート左側面部110lと左側シート右側面部130rとが縫合部140にて縫合されている。
【0054】
これにより、中央シート左側面部110lと左側シート右側面部130rとは、互いに重合するように接合され、中央バッグ部11と左側バッグ部13との境界部(隣接部分)には、中央シート左側面部110lと左側シート右側面部130rとでもって、内部空間10Aを車幅方向に仕切る左側シート接合壁22lが形成される。
【0055】
このとき、中央シート左側面部の貫通孔110aと、左側シート右側面部の貫通孔130aとは周方向に一致し、左側シート接合壁22lには、これら貫通孔110a,130aでもって内部空間10Aを車幅方向に連通する連通孔22lが形成される。
【0056】
上述のとおり、内部空間10Aにおける左右各側には、車幅方向に垂直なシート接合壁21r,22lが配設されるが、左右各シート接合壁21r,22lには、連通孔22r,22lが形成されるため、内部空間10Aは、その車幅方向全体においてガスの移動を許容するように連通した状態となる(図7参照)。
【0057】
続いて車両が衝撃を受けた時におけるエアバッグ装置1の作用について説明する。
上記のインフレータ2は、車両の衝撃を検知するとガスを発生し、ガス供給管6を介してガス流入口7からエアバッグ10内にガスを供給する。エアバッグ10は供給されたガスにより、折り畳み形状から膨張して布製のカバー5(図2参照)を押し開いて後方へ展開する。
【0058】
ここで、外側バッグ部12,13に夫々設けたガス流入口7からエアバッグ10内に供給された高圧ガスは、左右各側のシート接合壁21r,21lに設けた連通孔22r,22lを通じて内部空間10A全体に行き渡り、外側バッグ部12,13の各外面部12a,13aに設けたベントホール15から抜けていく。
【0059】
図8(a)、(b)は、前席が後席乗員に対して通常位置にある場合における第1実施形態のエアバック装置の作用説明図を示し、図8(a)は後席乗員がエアバッグに当接前の状態を示し、図8(b)は当接した状態を示す。図9は、前席が後席乗員に極端に近い時に近接位置にある場合における第1実施形態のエアバック装置の作用説明図を示し、図10は、エアバッグに当接した後席乗員に加わる荷重とエアバッグの変位との関係を示す第1実施形態のエアバック装置の特性図を示す。
【0060】
図8(a)に示すように、前席100Fが、後席乗員との前後方向の間隔が十分確保されている通常位置にある時にエアバッグ10が後方へ展開した場合には、図10のグラフに示す特性に従ってエアバッグ10は後席乗員が受ける衝撃を吸収しながら後席乗員を受け止めることができる。
【0061】
すなわち、展開したエアバッグ10が後席乗員に当接した際には、図8(b)に示すように、貫通空洞部9が潰れることによりエアバッグ10が圧縮する第1圧縮領域(図10中のAzone参照)と、貫通空洞部9が潰れきった後(すなわち、エアバッグ10が図9に示すような形状になった後)、内部空間10Aの収縮によりエアバッグ10自体が圧縮する第2圧縮領域(図10中のBzone参照)との2段階の圧縮領域によって、エアバッグ10は後席乗員が受ける衝撃を吸収しながら後席乗員を受け止めることができる。
【0062】
ちなみに、前席100Fが、後席乗員との前後方向の間隔が通常位置よりも近接位置にある時にエアバッグ10が後方へ展開した場合には、第1圧縮領域(図10中のAzone参照)の時間(ストローク)が短くなる。すなわち、この場合においても図10のグラフに示すような2段階の圧縮領域によって後席乗員が受ける衝撃を吸収しながら後席乗員を受け止めることができる。
【0063】
また、エアバッグ10が展開して後席乗員に当接する際には、まずは外側バッグ部12,13が後席乗員の両肩部に当接することで、該両肩部を受け止めることができ、さらにその状態から前のめりに動こうとする後席乗員の頭部および胸部を中央バッグ部11によってさらに受け止めることで後席乗員の頭部および胸部が受ける衝撃を緩和することができる。
【0064】
一方、前席100Fが後席乗員に極端に近い近接位置にある時に車両衝突があった場合には、衝突時の慣性によって後席乗員が前方へ突き動かされる前、或いはそれと略同時に、該後席乗員が後方へ展開したエアバッグ10に当接するが、その際には図9に示すように、貫通空洞部9が即時に潰れることで後席乗員が受ける衝撃を吸収しながら後席乗員を受け止めることができる。
【0065】
その際図9に示すように、仮に貫通空洞部9が潰れきっても、中央バッグ部11は、展開時に少なくとも後席乗員の頭部および胸部に面する部位が、外側バッグ部12,13よりも車両前方に位置するように配置されているため、後席乗員の中でも保護が必要な頭部から胸部にかけての部位が、エアバッグの展開圧による衝撃を受けることを緩和することができ、また、高圧ガスによって膨張したエアバッグ10により後席乗員の頭部および胸部が過度に圧迫されることを防ぐことができる。
【0066】
すなわち、第1実施形態のエアバッグ10は、前席100Fと後席乗員との前後方向の間隔に関わらず、乗員保護性能を維持しつつも後席乗員へ向けて展開する該エアバッグ10の展開圧による後席乗員へ加わる衝撃(攻撃性)を低減できる。
【0067】
本実施の形態に係るエアバッグ装置1は、前席100Fと後席100Rとの相対位置が変更可能に前後方向に少なくとも2列のシート100F,100Rを有する車両において、少なくとも前席100Fのシートバック100bの背面に設けられるエアバッグ装置1であって、車両側面視で内側に空洞部としての貫通空洞部9を有する環状に後方へ展開するエアバッグ10を備え(図1図4図6図7参照)、エアバッグ10は、その車幅方向に3つのバッグ部11,12,13が車幅方向に並設された構成とし(図1図5参照)、これらバッグ部11,12,13のうち車幅方向において最も外側に位置しない中央バッグ部11(幅方向内側バッグ部)は、展開時に少なくとも後席乗員に面する部位が、車幅方向において最も外側に位置する外側バッグ部12,13(幅方向外側バッグ部)よりも車両前方に位置するものである(図1図6参照)。
【0068】
上記構成によれば、エアバッグ10展開状態においても、内側の貫通空洞部9の潰れにてエアバッグ10による後席乗員への攻撃性を低減できる。また、中央バッグ部11の後席乗員に面する部位が外側バッグ部12,13のそれより前方に位置するので、後方へ膨張するエアバッグ10のガス圧による乗員の胸部や頭部への攻撃性を一層低減できる。
【0069】
詳述すると、第1実施形態のエアバッグ10は、側面視で内側に貫通空洞部9を有しているため、車両が衝撃を受けた際には、エアバッグ10が展開することで後席乗員を受け止めることができるが、その際に、貫通空洞部9が潰れることで、後席乗員がエアバッグ10から受ける衝撃を緩和して後席乗員の保護性能を高めることができる。
【0070】
しかしながら前席と後席乗員との間隔が車両前後方向において近接している状態でエアバッグ10が展開した場合等においては、後席乗員は、エアバッグ10の展開圧による衝撃を受けるおそれがあるため、貫通空洞部9が潰れるだけではその衝撃を十分に緩和できないおそれがある。
【0071】
これに対して第1実施形態のエアバッグ10は、中央バッグ部11が、展開時に少なくとも後席乗員に面する部位、すなわち中央バッグ部11の外周面における、少なくとも後面および上面が、外側バッグ部12,13よりも車両前方に位置するように小径に形成している。これにより、中央バッグ部11は、その分だけ外側バッグ部12,13よりも後席乗員との間隔をより確保することができる。
【0072】
よって、前席100Fと後席乗員との間隔が車両前後方向において近接している状態でエアバッグ10が展開した場合等においても、エアバッグ10の中央バッグ部11が後席乗員の頭部や胸部を受け止める際における、エアバッグ10の展開圧による衝撃を緩和することができる。
【0073】
しかもその際に、中央バッグ部11に後席乗員の頭部や胸部が当接するよりも先に外側バッグ部12,13に後席乗員の肩部が当接して当接時の衝撃を吸収できるため、後席乗員の頭部や胸部が中央バッグ部11に当接することにより受ける衝撃をより一層緩和することができる。
【0074】
したがって、後方へ膨張するエアバッグ10のガス圧による乗員の胸部や頭部への攻撃性を一層低減できる。
【0075】
なお、中央バッグ部11を、上述したように、展開時に少なくとも後席乗員に面する部位が、外側バッグ部12,13よりも車両前方に位置するように配置した構成を採用することには、上述したように貫通空洞部9が潰れきった後のみならず、後席乗員が展開したエアバッグ10に勢いよく当接する当接初期(貫通空洞部9が潰れ始める前の段階)や当接中期(貫通空洞部9が潰れている最中)においても、後席乗員の頭部および胸部に対してのエアバッグの展開圧による衝撃(攻撃性)を緩和できる点でも有効である。
【0076】
この発明の態様として、中央バッグ部11は、外側バッグ部12,13よりも径が小さい環状に形成したものである(図1図4図7参照)。
【0077】
上記構成によれば、中央バッグ部11は、その全周に亘って外側バッグ部12,13よりも径方向内側に位置するので、外側バッグ部12,13と共に車幅方向に並べて相互に接合する際に、中央バッグ部11の周方向のいずれの部位を、後席乗員に面するように配置しても、該後席乗員に面する部位を、外側バッグ部12,13よりも車両前方に位置させることが可能となるため、製造時におけるバッグ部11,12,13相互間の周方向の相対位置の調整が比較的容易になる。
【0078】
しかも、外側バッグ部12,13と、該外側バッグ部12,13よりも径が小さい中央バッグ部11とを、例えば、第1実施形態のように、車幅方向に沿って同心状に配置した構成とした場合には、中央バッグ部11は、その全周に亘って外側バッグ部12,13よりも径方向内側に位置するので、様々な後席乗員の体格差に対応して頭部・胸部の保護が可能となる。
【0079】
詳述すると、中央バッグ部11を例えば、図示省略するが側面視C形状とするなど、後席乗員の胸部に対面する一部位のみを前方に窪ませた形状とした場合には、エアバッグ10が展開時にその前方への窪み部分によって、後席乗員の胸部は、中央バッグ部11に直接当接しないため、エアバッグ10の展開圧による衝撃を受けることを回避できそうにも思われる。
【0080】
しかし、中央バッグ部11を、側面視C形状とするなど、その周方向の一部分のみを窪ませた形状とした場合には、例えば、後席乗員の体格が大きい場合や、後席乗員が適切な着座姿勢で着座していない場合などにおいては、エアバッグ10展開時に窪み部分を後席乗員の胸部等の保護したい部位に適切に位置させることができないおそれがある。
【0081】
これに対して、上述した第1実施形態の構成を採用することで、後席乗員の頭部や胸部が中央バッグ部11の周方向のいずれの部位に当接しても後席乗員の体格や、着座姿勢に関わらず、後席乗員の頭部や胸部に加わるエアバッグ10の展開圧による衝撃を緩和することができる。
【0082】
以下、第2実施形態のエアバッグ装置1Aについて説明する。但し、第1実施形態のエアバッグ装置1と同一の構成のものは同一の符号を付してその説明を省略する。
【0083】
(第2実施形態)
図11図12は第2実施形態のエアバッグ装置を示し、図11図4に対応して示した第2実施形態のエアバッグ装置1の左側面図、図12図11のC−C線断面図を示す。
【0084】
第2実施形態のエアバッグ装置1Aは、エアバッグ10A展開時に、中央バッグ部11Aの周方向における少なくとも前席100Fのシートバック100bの背面上部(以下、「前席100Fの背面上部」とする。)に面する部位が、外側バッグ部12,13に対して前後方向において同等の位置となるように設けている。なお、当例では中央バッグ部11Aは外側バッグ部12,13に対して、前席100Fの背面上部に面する部位が、このような位置となるように設けたが、これに限らず車両前方に位置するように設けてもよい。
【0085】
図11に示すように、本実施形態では、中央バッグ部11Aの周方向における、前席100Fの背面上部に面する部位から下端にかけての外周部分が、外側バッグ部12,13に対して前後方向において同等に位置するように配置されている。すなわち中央バッグ部11Aは、その周方向における、前席100Fの背面上部に面する部位から下端にかけての外周部分において、外側バッグ部12,13と略同じ外径に形成されている。
【0086】
一方、中央バッグ部11Aの周方向における、少なくとも後席乗員の頭部および胸部に面する外周部分、すなわち中央バッグ部11Aおける、少なくとも後部から上部にかけての外周面が、第1実施形態と同様に、外側バッグ部12,13の外周面よりも車両前方に位置するように配置されている。
【0087】
また第2実施形態においては、ガス流入口7は、第1実施形態のように右側バッグ部と左側バッグ部とに1つずつ設けたものではなく、図12に示すように、中央バッグ部11Aの周方向における、前席100Fの背面上部に面する部位に、1つのガス流入口7が設けられている。そして、該ガス流入口7の周縁部は、エアバッグ10を収納するケース4の不図示の底面部に取り付けられており、該ガス流入口7が、左右一対のガス供給管6の不図示の上端接続部の双方と接続されている(図示省略)。
【0088】
この発明の態様として、中央バッグ部11Aは、展開時に少なくとも前席100Fの背面上部に面する部位が、外側バッグ部12,13に対して前後方向において同等の位置となるように配置したものである(図11参照)。
【0089】
上記構成によれば、第1実施形態のエアバッグ10と同様に、膨張するエアバッグ10Aによる後席乗員への攻撃性を低減することができるという上述した効果を奏することに加えて以下の効果を奏することができる。
【0090】
上述したように、中央バッグ部11Aは、展開時に前席100Fの背面上部に面する部位が、外側バッグ部12,13に対して前後方向において同等の位置となるように配置することで、前席100Fの背面上部と中央バッグ部11Aの前面とが車両前後方向に離間することなく中央バッグ部11Aを前席100Fの背面上部に対してダイレクトに取り付けることが可能となり、それに伴って、中央バッグ部11Aに設けたガス流入口7を前席100Fの背面上部において、ガス供給管6の上端接続部に接続する際に、連結管を介さずに直接的に接続することができる。
【0091】
これにより、インフレータ2により発生したガスを、前席100Fの背面上部に備えたケース2に周縁を取り付けたガス流入口7を介して中央バッグ部11Aからエアバッグ10の内部空間へと流入させることができる。
【0092】
したがって、後席乗員の胸部や頭部に対面する中央バッグ部11Aを、外側バッグ部12,13よりも優先的に素早く展開させることができ、エアバッグ10のエア圧による後席乗員の保護性能を高めることができる。
【0093】
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではなく様々な実施形態で形成することができる。
例えば図示省略するが、エアバッグは、中央バッグ部11を外側バッグ部12,13と同じ外径を有する円環状に形成し、これら円環状の中央バッグ部11と外側バッグ部12,13とを、車幅方向に同心状に配置した形態に対して中央バッグ部11を外側バッグ部12,13に対して前方や、前方斜め下方へ適宜偏心させた形態で車幅方向に並設させたものであってもよい。
【0094】
また他の実施形態として、エアバッグを形成する各シート110,120,130の一部によって左右のシート接合壁21l,21rの代わりに各シート110,120,13とは別のシート状部材を備え、該シート状部材から内部空間10Aを車幅方向に仕切る仕切り壁を設けてもよい(図示省略)。
【0095】
また、エアバッグ10は、全体として奇数個のバッグ部11,12,13を備えた構成、具体的には、1つの中央バッグ部11と、該中央バッグ部11の左右両側に同数ずつ配設した外側バッグ部12,13とを備えた構成であれば、3個に限らず、5個以上の奇数個を備えた構成とすることができる。
【0096】
また言うまでもなく、エアバッグ装置1,1Aは、車幅方向に並設された運転席と助手席との双方の前席100Fのシートバック100bの背面に設けるに限らず、一方の前席100Fのシートバック100bの背面に設けることができる。また、前後方向に3列以上のシートを有する車両においては、エアバッグ装置1,1Aを最前列のシートのシートバック100bの背面に設けるに限らず、最後列より前列のシートのシートバック100bの背面に設けることができる。
【0097】
さらにまた、本実施形態では、前席100Fを後席100Rに対して前後方向の相対位置が変位可能に構成したが、この構成に限らず、前席100Fと後席100Rとのうち少なくとも一方を前後方向にスライド可能に構成した構成を採用することにより、前席100Fと後席100Rとが前後方向に相対変位可能に構成してもよい。
【符号の説明】
【0098】
1,1A…エアバッグ装置
9…貫通空洞部(空洞部)
10,10A…エアバッグ
11,12,13…バッグ部
11,11A…中央バッグ部(幅方向内側バッグ部)
12,13…外側バッグ部(幅方向外側バッグ部)
100…シート
100F…前席
100R…後席
100b…シートバック
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12