(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記他方の基材に対して前記一方の基材の反対側に配置され、前記他方の基材と対向する面にタッチに応じて前記他方の基材を押圧するための凸部が形成された表面シートをさらに有する請求項1〜5のいずれか一項に記載のタッチパネル。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1に、この発明の実施の形態1に係るタッチパネルを備えたタッチパネル装置の構成を示す。このタッチパネル装置は、タッチパネル1と、給電部2と、測定部3と、演算部4とを有する。
【0016】
タッチパネル1は、互いに対向配置された一対の基材5aおよび5bを有し、この一方の基材5aに抵抗体6と、抵抗体配線部7aおよび7bと、検知配線部8と、複数の抵抗体電極部9と、複数の検知電極部10と、給電用端子11aおよび11bと、検知用端子12と、ダミー端子13とが配置されている。また、他方の基材5bには、タッチ電極部14が配置されている。
【0017】
一対の基材5aおよび5bは、長尺形状を有する透明な絶縁性基材である。また、基材5aおよび5bは、可撓性を有し、フィルム状に薄く形成されている。基材5aおよび5bは、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂材料から形成することができる。
抵抗体6は、比較的高い抵抗値を有し、基材5aの長手方向に直線状に延びるように配置されている。また、抵抗体6は、長手方向に均一な抵抗分布となるように一定の厚みで形成されている。抵抗体6は、例えばカーボンから構成することができ、全長の抵抗値が1.5kΩ〜15kΩの範囲であることが好ましい。
【0018】
抵抗体配線部7aは、抵抗体6の一端部と給電用端子11aとの間を接続するように配置されている。また、抵抗体配線部7bは、抵抗体6の他端部と給電用端子11bとの間を接続するように配置されている。この抵抗体配線部7aおよび7bは、抵抗体6より低い抵抗値を有し、例えば銀などから構成することができる。
検知配線部8は、検知用端子12から抵抗体6に沿って直線状に延びるように配置されている。検知配線部8は、抵抗体6より低い抵抗値を有し、例えば銀などから構成することができる。
【0019】
複数の抵抗体電極部9は、抵抗体6に互いに間隔を隔てて接続されている。具体的には、抵抗体電極部9は、抵抗体6から検知配線部8に向かって櫛歯状に延びるように形成されている。すなわち、抵抗体電極部9は、細長く延びた同形状を有し、抵抗体6に沿って等間隔で配列されている。また、抵抗体電極部9は、それぞれ、抵抗体6との接続部分とほぼ同じ電位となるように、すなわち電位勾配が生じないように抵抗体6より非常に低い抵抗値を有する。例えば、抵抗体電極部9は、銀などから構成することができる。
【0020】
複数の検知電極部10は、検知配線部8に互いに間隔を隔てて接続されている。具体的には、検知電極部10は、検知配線部8から抵抗体6に向かって抵抗体電極部9の間を櫛歯状に延びるように形成されている。すなわち、検知電極部10は、細長く延びた同形状を有し、検知配線部8に沿って等間隔で配列されている。また、検知電極部10は、抵抗体電極部9とほぼ同じ抵抗値を有し、例えば銀などから構成することができる。
【0021】
タッチ電極部14は、複数の抵抗体電極部9と複数の検知電極部10を覆うように形成されている。すなわち、タッチ電極部14は、他方の基材5bに面状に広がるように形成されている。このため、タッチ電極部14は、他方の基材5bの外側からタッチ位置Pがタッチされることにより局所的に湾曲して、タッチ位置Pに応じた抵抗体電極部9aを検知電極部10aに電気的に接続する。これにより、検知電極部10aを介して抵抗体電極部9aが検知配線部8に接続されることになる。タッチ電極部14は、抵抗体電極部9とほぼ同じ抵抗値を有し、例えば銀などから構成することができる。
なお、複数の抵抗体電極部9、複数の検知電極部10およびタッチ電極部14は、本発明における接続部を構成するものである。
【0022】
給電用端子11aおよび11bは、抵抗体6に給電するためのもので、給電用端子11aが抵抗体配線部7aに接続されると共に給電用端子11bが抵抗体配線部7bに接続されている。これにより、給電用端子11aおよび11bは、抵抗体配線部7aおよび7bを介して抵抗体6に接続されている。
検知用端子12は、タッチに応じた抵抗体電極部9aの電位を測定するために検知配線部8に接続されている。
【0023】
給電部2は、給電用端子11aおよび11bに接続されており、給電用端子11aおよび11bを介して抵抗体6に給電するものである。
測定部3は、検知用端子12に接続されており、検知用端子12を介してタッチに応じた抵抗体電極部9aの電位を測定するものである。
演算部4は、測定部3に接続されており、測定部3で測定された抵抗体電極部9aの電位に基づいてタッチ位置Pを演算するものである。
【0024】
次に、抵抗体電極部9、検知電極部10およびタッチ電極部14の構成について詳細に説明する。
図2(a)に示すように、基材5aに配置された抵抗体電極部9および検知電極部10と、基材5bに配置されたタッチ電極部14とは、所定の隙間を空けて対向配置されている。なお、一方の基材5aと他方の基材5bとの間には、隙間を形成するための図示しないスペーサが配置されている。
ここで、抵抗体電極部9、検知電極部10およびタッチ電極部14には、保護部15a、15bおよび15cがそれぞれ覆うように配置されている。この保護部15a〜15cは、マイグレーションを抑制するためのもので、例えばカーボン、カーボンと銀の混合物などから構成することができる。なお、保護部15a〜15cで用いられるカーボンは、抵抗体6で用いられるカーボンより一桁以上小さい抵抗値を有することが好ましい。
【0025】
このように、抵抗体電極部9および検知電極部10に対してタッチ電極部14が対向配置されることにより、
図2(b)に示すように、他方の基材5bの外側をタッチすると、他方の基材5bと共にタッチ電極部14が局所的に湾曲し、タッチに応じた抵抗体電極部9aと検知電極部10aがタッチ電極部14により接続される。
【0026】
次に、この実施の形態の動作について説明する。
まず、
図1に示すように、給電部2から給電用端子11aおよび11bを介して抵抗体6に給電され、抵抗体6に電位分布が形成される。ここで、複数の抵抗体電極部9は、それぞれ、抵抗体6との接続部分とほぼ同じ電位となるように抵抗体6より低い抵抗値を有する。このため、複数の抵抗体電極部9は、抵抗体6と同じ電位分布で基材5aの長手方向に配列されることになる。すなわち、複数の抵抗体電極部9は、抵抗体6の電位を検知配線部8側に断続的に引き出すように形成されている。
【0027】
続いて、
図2(a)および(b)に示すように、他方の基材5bの外側からタッチ位置Pがタッチされると、タッチに応じた抵抗体電極部9aと検知電極部10aがタッチ電極部14により接続される。これにより、抵抗体電極部9aから引き出された抵抗体6の電位が、検知用端子12を介して測定部3により測定される。
【0028】
この時、タッチ電極部14は、タッチに応じて抵抗体6に接続されるのではなく、抵抗体電極部9aに接続される。タッチ電極部14が、高い抵抗値を有する抵抗体6に直接接続されて抵抗体6を押圧すると、その押圧力に応じて測定部3で測定される電位が変動するおそれがある。そこで、タッチ電極部14が抵抗体電極部9aに接続されることにより測定部3で測定される電位の変動を抑制し、抵抗体電極部9aを介して抵抗体6の電位を正確に測定することができる。また、検知電極部10および検知配線部8は、抵抗体6に対して非常に低い抵抗値を有するため、抵抗体電極部9aの電位を変動させることなく正確に測定することができる。
【0029】
また、複数の抵抗体電極部9は、抵抗体6の電位を断続的に引き出すように形成されている。このため、タッチ位置Pにおける電位を周囲の電位と明確に区別することができ、タッチ位置Pを高い再現性で検知することができる。
さらに、抵抗体6に対して抵抗体電極部9、検知電極部10およびタッチ電極部14を配置した簡単な構造を有するため、タッチパネル1を小型に形成することができる。
このようにして、測定部3で測定された抵抗体6の電位は、測定部3から演算部4に出力される。演算部4は、入力された抵抗体6の電位に基づいてタッチ位置Pを演算する。
【0030】
なお、演算部4は、2点のタッチ位置Pを検知する場合には、抵抗膜方式タッチパネルにおいて用いられている従来の方法でタッチ位置を演算することができる。例えば、2点のタッチ位置の組み合わせに対応する電位情報をルックアップテーブルとして予め格納し、測定部3で測定された電位に基づいてルックアップテーブルを探索することで2点のタッチ位置を算出することができる。
また、演算部4は、タッチする指が抵抗体6に沿う方向にスライドされた場合には、測定部3を介して連続的な電位の変化を検知し、その電位の変化に基づいてタッチ位置Pを順次算出する。これにより、指をスライドさせるスライド操作を認識することができる。
【0031】
本実施の形態によれば、抵抗体6より低い抵抗値を有すると共に抵抗体6に互いに間隔を隔てて接続された複数の抵抗体電極部9を有し、タッチに応じた抵抗体電極部9aを検知配線部8に電気的に接続するため、タッチに応じて抵抗体6を直接押圧することなく抵抗体6の電位を測定することができ、タッチ位置Pを正確に検知することができる。
【0032】
実施の形態2
上記の実施の形態1では、抵抗体6は、直線状に延びるように配置されたが、線状に延びるように配置されていればよく、直線状に延びるものに限られるものではない。
例えば、
図3に示すように、実施の形態1の抵抗体6、検知配線部8およびタッチ電極部14に換えて、抵抗体21、検知配線部22およびタッチ電極部23を配置することができる。
【0033】
抵抗体21は、円状に延びるように一方の基材に配置され、一方の端部が給電用端子11aに接続されると共に他方の端部が給電用端子11bに接続されている。なお、実施の形態1と同様に、抵抗体21は、比較的高い抵抗値を有し、長手方向に均一な抵抗分布となるように一定の厚みで形成されている。
検知配線部22は、抵抗体21の内側を円状に延びるように一方の基材に配置され、一方の端部が検知用端子12に接続されている。
【0034】
タッチ電極部23は、複数の抵抗体電極部9と複数の検知電極部10を覆うように他方の基材に配置されている。すなわち、タッチ電極部23は、抵抗体21と検知配線部22との間を円状に延びるように配置される。
【0035】
このような構成により、タッチ位置Pがタッチされると、タッチに応じた抵抗体電極部9aと検知電極部10aがタッチ電極部23により接続される。これにより、抵抗体電極部9aを介して抵抗体21の電位を測定部で測定することができる。ここで、抵抗体21が円状に延びるように配置されているため、例えば抵抗体21に沿って円状にスライドされる指の動きを検知することができる。
本実施の形態によれば、抵抗体21が円状に延びるように配置されるため、タッチパネル1を円状に操作することができる。
【0036】
実施の形態3
上記の実施の形態2では、抵抗体21と検知配線部22との間でタッチ位置Pを検知したが、検知配線部22の内側にさらに抵抗体を配置してタッチ位置Pを複数個所で検知することもできる。
例えば、
図4に示すように、実施の形態2において抵抗体31、抵抗体32、複数の抵抗体電極部33および複数の検知電極部34を新たに配置することができる。
【0037】
抵抗体31は、検知配線部22の内側を円状に延びるように配置され、一方の端部が抵抗体32に接続されると共に他方の端部が給電用端子11aに接続されている。また、抵抗体31は、抵抗体21と同様に、均一な抵抗分布となるように一定の厚みで形成されている。
【0038】
抵抗体32は、抵抗体21から抵抗体31に向かって直線状に延びるように配置され、一方の端部が抵抗体21の一方の端部に接続されると共に他方の端部が抵抗体31の一方の端部に接続されている。また、抵抗体32は、抵抗体21および31と比較して抵抗値が大きくなるように、抵抗体21および31より細く形成されている。なお、抵抗体32は、長手方向に均一な抵抗分布となるように一定の厚みで形成されている。
このように、抵抗体21、抵抗体31および抵抗体32は、互いに接続されて、1本の連続した曲線となるように形成されている。
【0039】
複数の抵抗体電極部33は、抵抗体31に互いに間隔を隔てて接続されている。具体的には、複数の抵抗体電極部33は、抵抗体31から検知配線部22に向かって櫛歯状に延びるように形成されている。また、複数の抵抗体電極部33は、抵抗体31とほぼ同じ電位となるように抵抗体31より非常に低い抵抗値を有する。
複数の検知電極部34は、検知配線部22の内側に互いに間隔を隔てて接続されている。具体的には、複数の検知電極部34は、検知配線部22から抵抗体31に向かって複数の抵抗体電極部33の間を櫛歯状に延びるように形成されている。また、複数の検知電極部34は、抵抗体電極部33とほぼ同じ抵抗値を有する。
【0040】
なお、タッチ電極部23は、複数の抵抗体電極部9、複数の検知電極部10、複数の抵抗体電極部33および複数の検知電極部34を覆うように配置されている。すなわち、タッチ電極部23は、抵抗体21と抵抗体31との間を円状に延びるように配置されている。
このようにして、検知配線部22と抵抗体21の間にタッチ位置を検知する検知領域S1を形成すると共に検知配線部22と抵抗体31の間にタッチ位置を検知する検知領域S2を形成することができる。
【0041】
このような構成により、検知領域S1がタッチされた場合にはタッチに応じた抵抗体電極部9と検知電極部10がタッチ電極部23により接続され、検知領域S2がタッチされた場合にはタッチに応じた抵抗体電極部33と検知電極部34がタッチ電極部23により接続される。例えば、検知領域S1は円状にスライドされる指の動きを検知するものとして使用し、検知領域S2はエンターキーとして使用することができる。
ここで、抵抗体32は、抵抗値が大きくなるように抵抗体21および31と比較して細く形成されており、抵抗体21と抵抗体31における電位の差を大きくすることができる。これにより、検知領域S1をタッチした際の電位と検知領域S2をタッチした際の電位とを明確に区別することができ、タッチ位置を正確に検知することができる。
【0042】
本実施の形態によれば、抵抗体21の内側に抵抗体31を配置して2つの検知領域S1およびS2を形成するため、タッチパネル1の機能性を向上させることができる。
【0043】
実施の形態4
上記の実施の形態1〜3では、複数の抵抗体電極部および複数の検知電極部は、直線状に延びるように形成されたが、タッチ電極部により互いに接続することができればよく、直線状に延びるものに限られるものではない。
例えば、
図5に示すように、実施の形態2の複数の検知電極部10に換えて複数の検知電極部41を配置することができる。
【0044】
複数の検知電極部41は、枝状に延びるように形成された枝状部42を有する。ここで、複数の抵抗体電極部9と複数の検知電極部41は異なる方向に延びるように配置されているため、検知電極部41の基端部近傍には互いの間隔が狭い狭領域G1が形成されると共に検知電極部41の先端部近傍には互いの間隔が広い広領域G2が形成される。枝状部42は、検知電極部41の先端部近傍において広領域G2に延びるように形成されている。このため、タッチ電極部23により抵抗体電極部9と検知電極部41を確実に接続することができ、不感帯が生じることを抑制してタッチ位置を確実に検知することができる。
【0045】
本実施の形態によれば、複数の検知電極部41は、抵抗体電極部9との間隔が広い先端部近傍に枝状に延びるように形成された枝状部42を有するため、タッチ電極部23を介して抵抗体電極部9に確実に接続することができる。
なお、抵抗体電極部9に枝状部42を形成してもよく、例えば、抵抗体電極部9の先端部近傍において検知電極部41との間隔が広い場合には、抵抗体電極部9の先端部近傍に枝状部42を形成することができる。
【0046】
実施の形態5
上記の実施の形態2〜4では、抵抗体は、円状に延びるように形成されたが、曲線状に延びるように配置することができればよく、円状に限られるものではない。
例えば、
図6に示すように、実施の形態1の抵抗体6、検知配線部8およびタッチ電極部14に換えて、抵抗体51、検知配線部52およびタッチ電極部53を配置することができる。
【0047】
抵抗体51は、蛇行して延びるように一方の基材に配置され、一方の端部が給電用端子11aに接続されると共に他方の端部が給電用端子11bに接続されている。
検知配線部52は、抵抗体51に沿って蛇行して延びるように一方の基材に配置され、一方の端部が検知用端子12に接続されている。
タッチ電極部53は、複数の抵抗体電極部9と複数の検知電極部10を覆うように他方の基材に配置されている。すなわち、タッチ電極部53は、抵抗体51と検知配線部52との間を蛇行して延びるように配置される。
【0048】
このように、抵抗体51を蛇行するように配置することにより、タッチ位置が検知される検知領域Sを蛇行して延びるように形成することができる。
このような構成により、例えば、検知領域Sに沿って指をスライドさせると、複数の抵抗体電極部9と複数の検知電極部10が順次接続されて、検知領域Sに沿って移動するタッチ位置を検知することができる。
本実施の形態によれば、抵抗体51が蛇行して延びるように配置されるため、タッチパネル1を蛇行するように操作することができる。
【0049】
なお、本実施の形態において、抵抗体51は、湾曲するように蛇行方向を変更する2つの湾曲部分が形成されており、この湾曲部分の曲率に応じて検知領域Sの分解能に差が生じている。このため、検知領域Sの分解能を均一化することが好ましい。
例えば、
図7に示すように、上記の抵抗体51および検知配線部52に換えて抵抗体54a、抵抗体54b、検知配線部55aおよび検知配線部55bを配置することができる。なお、検知領域Sは、湾曲するように蛇行方向を変更する2つの方向変更部T1およびT2を有する。
【0050】
抵抗体54aおよび54bは、検知領域Sの方向変更部T1およびT2において長さが長い外周部にそれぞれ沿うように配置されている。すなわち、抵抗体54aは方向変更部T1の外周部が形成される検知領域Sの一方の縁部に沿って配置され、抵抗体54bは方向変更部T2の外周部が形成される検知領域Sの他方の縁部に沿って配置されている。そして、検知領域Sを横断するように連結部56が配置され、この連結部56により抵抗体54aと抵抗体54bが連結されている。
ここで、連結部56は、抵抗体54aおよび54bの電位を大きく変化させないように抵抗体54aおよび54bより非常に低い抵抗値を有する。例えば、連結部56は、銀などから構成することができる。
【0051】
検知配線部55aおよび55bは、検知領域Sの方向変更部T1およびT2において長さが短い内周部にそれぞれ沿うように配置されている。すなわち、検知配線部55aは方向変更部T1の内周部が形成される検知領域Sの他方の縁部に沿って配置され、検知配線部55bは方向変更部T2の内周部が形成される検知領域Sの一方の縁部に沿って配置されている。そして、検知配線部55aおよび55bは、それぞれの端部が検知用端子12に接続されている。
【0052】
このように、抵抗体54aおよび54bが、方向変更部T1と方向変更部T2において長さが同じになるように配置されており、指を方向変更部T1と方向変更部T2で同じ速度で移動させた場合にタッチ位置を同じ移動量で検知することができ、タッチ位置を検知する分解能を均一化することができる。
さらに、抵抗体54aおよび54bが、方向変更部T1およびT2の外周部に沿って配置されるため、タッチ位置を検知する分解能を向上させることができ、タッチ位置を正確に検知することができる。
【0053】
また、
図8に示すように、
図6のタッチパネル1において、方向変更部T1に位置する検知電極部10の先端部近傍に枝状部57aを配置すると共に方向変更部T2に位置する抵抗体電極部9の先端部近傍に枝状部57bを配置することで、方向変更部T1およびT2の分解能を均一化することもできる。
【0054】
ここで、抵抗体51は、検知領域Sの一方の縁部のみに沿って配置されている。すなわち、方向変更部T1は、方向変更部T2と比較して抵抗体51が長く配置されている。そして、方向変更部T1に位置する検知電極部10の先端部近傍に枝状部57aが配置され、方向変更部T2に位置する抵抗体電極部9の先端部近傍に枝状部57bが配置されている。
【0055】
これにより、枝状部57aが、抵抗体51に近い領域において抵抗体電極部9と検知電極部10との接続量を向上させるため、方向変更部T1においてタッチ位置を検知する分解能を低下させることができる。
一方、枝状部57bが、抵抗体51から遠い領域において抵抗体電極部9と検知電極部10との接続量を向上させるため、方向変更部T2においてタッチ位置を検知する分解能を高めることができる。
【0056】
このように、抵抗体51が長く配置された方向変更部T1において検知電極部10の先端部近傍に枝状部57aを配置すると共に抵抗体51が短く配置された方向変更部T2において抵抗体電極部9の先端部近傍に枝状部57bを配置することにより、方向変更部T1およびT2の分解能を均一化することができる。
【0057】
実施の形態6
上記の実施の形態5において、検知領域Sを複数のスイッチとして機能させることもできる。
例えば、
図9に示すように、
図6のタッチパネル1において抵抗体51、検知配線部52およびタッチ電極部53に換えて、抵抗体61、検知配線部62およびタッチ電極部63を配置することができる。
【0058】
抵抗体61は、同一平面内において対向する部分を有するように蛇行して形成されている。具体的には、抵抗体61は、所定の方向Xに直線状に延びると共に順次対向するように配置された3つの抵抗体対向部と、方向Xに直交する方向Yに直線状に延びて抵抗体対向部を連結する2つの抵抗体連結部とを有する。これにより、抵抗体61は、角部を有する蛇行形状に形成される。
検知配線部62は、方向Xに直線状に延びると共に順次対向するように配置された3つの検知対向部と、方向Yに直線状に延びて検知対向部を連結する2つの検知連結部とを有する。これにより、検知配線部62は、角部を有する蛇行形状に形成される。
タッチ電極部63は、複数の抵抗体電極部9と複数の検知電極部10を覆うように抵抗体61と検知配線部62との間に蛇行形状で配置されている。
【0059】
これにより、検知領域Sは、方向Xに直線状に延びると共に順次対向するように配置された3つの検知対向部L1〜L3と、方向Yに直線状に延びて検知対向部L1〜L3を連結する2つの方向変更部T1およびT2とから形成されることになる。
このような構成により、例えば、検知領域Sの検知対向部L1〜L3に複数のスイッチ部W1〜W6を設けることができる。スイッチ部W1〜W6へのタッチをそれぞれ検知することにより、1つのタッチパネル1に複数のスイッチ部W1〜W6を設けることができる。
【0060】
なお、検知対向部L1〜L3の間には、タッチ位置を検知できない非検知領域Nが形成されている。この非検知領域Nは、方向Yに指一本分以上の幅を有することが好ましく、例えば約18mm以上の幅で形成することができる。これにより、異なる検知対向部L1〜L3に設けられたスイッチ部W1〜W6の操作を確実に検知することができる。
【0061】
本実施の形態によれば、抵抗体61が蛇行して延びるように配置されるため、例えば検知対向部L1〜L3に複数のスイッチ部W1〜W6を設けるなど、1つのタッチパネル1に様々な機能を設けることができる。
【0062】
実施の形態7
上記の実施の形態2〜6では、抵抗体に沿う方向にスライドされる指の動きを検知したが、抵抗体に交差する方向への指の動きを検知することもできる。
例えば、
図10に示すように、実施の形態6の抵抗体61、検知配線部62およびタッチ電極部63に換えて、抵抗体71、検知配線部72およびタッチ電極部73を配置することができる。
【0063】
抵抗体71は、同一平面内において対向する部分を有するように蛇行して形成されている。具体的には、抵抗体71は、方向Xに直線状に延びると共に順次対向するように配置された4つの抵抗体対向部と、方向Yに直線状に延びて抵抗体対向部を連結する3つの抵抗体連結部とを有し、角部を有する蛇行形状に形成されている。
検知配線部72は、抵抗体71の4つの抵抗体対向部にそれぞれ沿うように配置された4つの検知対向部と、抵抗体71の3つの抵抗体連結部にそれぞれ沿うように配置されて検知対向部を連結する3つの検知連結部とを有する。
タッチ電極部73は、複数の抵抗体電極部9と複数の検知電極部10を覆うように抵抗体71と検知配線部72との間に蛇行形状で配置されている。
【0064】
これにより、検知領域Sは、方向Xに直線状に延びると共に順次対向するように配置された4つの検知対向部L1〜L4と、方向Yに直線状に延びて検知対向部L1〜L4を連結する3つの方向変更部T1〜T3とを有し、角部を有する蛇行形状に形成されている。
なお、方向変更部T1〜T3において抵抗体71が長く配置された角部には、先端部近傍に枝状部が形成された検知電極部10を抵抗体電極部9より多く配置して、タッチ位置を検知する分解能を低下させている。また、方向変更部T1〜T3において抵抗体71が短く配置された角部には、先端部近傍に枝状部が形成された抵抗体電極部9を検知電極部10より多く配置して、タッチ位置を検知する分解能を高めている。これにより、実施の形態5の
図8に示すタッチパネル1と同様に、方向変更部T1〜T3の角部の分解能を均一化することができる。
【0065】
ここで、複数の抵抗体電極部9は、抵抗体71において4つの抵抗体対向部を含む全長にわたって配置されている。このため、4つの抵抗体対向部に沿って検知領域Sの検知対向部L1〜L4がそれぞれ形成されることになる。このように、検知対向部L1〜L4が方向Yに配列形成されることにより、抵抗体対向部を横断するように指をスライドさせると、指が検知領域Sの異なる検知対向部L1〜L4にタッチされる。例えば、検知対向部L1〜L4に12個のタッチ位置P1〜P12を設定する。そして、検知対向部L1のタッチ位置P1から検知対向部L2のタッチ位置P4に指をスライドさせると、タッチ位置P1とタッチ位置P4とで異なる電位を測定することができ、タッチ位置P1からタッチ位置P4への指の移動を検知することができる。
【0066】
また、検知対向部L1〜L4の間には、互いに同じ幅を有する3つの非検知領域Nが形成されている。このため、抵抗体71に交差する方向へ指をスライドさせると、指が非検知領域Nを横断することになる。例えば、タッチ位置P1からタッチ位置P4に指をスライドさせると、測定部で測定される電位は、タッチ位置P1の値から非検知領域Nにおいて一旦ゼロとなった後、タッチ位置P4の値となる。このため、タッチ位置P1からタッチ位置P4への指の移動を明確に検知することができる。
【0067】
図11に、指の移動を検知する一例として指で描かれた1〜9の数字の認識方法を示す。
数字の「1」を認識する場合には、まず、第1検知としてタッチ位置P2またはタッチ位置P3の電位が検知される。次に、タッチ位置P2またはタッチ位置P3から指がスライドされて、第2検知としてタッチ位置P5の電位が検知される。この時、非検知領域Nを横断するように指がスライドされるため、タッチ位置P5を確実に検知することができる。
【0068】
続いて、タッチ位置P5から指がスライドされて、第3検知としてタッチ位置P8の電位が検知された後、第4検知としてタッチ位置P10またはタッチ位置P11の電位が検知される。これにより、指で書かれた数字が「1」であることを認識することができる。
同様に、タッチ位置P1〜P12を順次検知することにより指で描かれた1〜9の数字を認識することができる。このようなルックアップテーブルを演算部に格納することで、指で描かれる数字を容易に算出することができる。
ここで、タッチ位置P1〜P12を順次検知する途中で数字を確実に認識できる場合には、その途中で数字を確定させてもよい。例えば、数字の「1」を認識する場合には、第3検知のタッチ位置P8が検知された段階で数字を確定することができる。
【0069】
本実施の形態によれば、抵抗体71において対向する4つの抵抗体対向部に複数の抵抗体電極部9を配置するため、検知領域Sの検知対向部L1〜L4を方向Yに配列形成することができる。このため、抵抗体71に沿う方向へのタッチ位置の移動だけでなく、4つの抵抗体対向部を横断するタッチ位置の移動を検知することができる。これにより、2次元の面状に構成したタッチパネル1を得ることができ、例えば、指を払うように操作するフリック操作および2本の指の間隔を変えるように操作するピンチ操作など、指をスライドさせて様々な操作を行うことができる。
【0070】
なお、本実施の形態では、検知領域Sにおいてそれぞれの検知対向部L1〜L4の間に非検知領域Nを形成したが、抵抗体に交差する方向へのタッチ位置の移動を検知することができればよく、これに限られるものではない。
例えば、
図12に示すように、
図10のタッチパネル1において検知配線部72に換えて検知配線部74を配置することができる。
【0071】
検知配線部74は、抵抗体71の4つの抵抗体対向部のうち隣り合う2つの抵抗体対向部の間を方向Xに延びるように配置される2つの検知対向部74aおよび74bを有する。検知対向部74aおよび74bは、それぞれ、両側に複数の検知電極部10が抵抗体71に向かって延びるように配置されている。そして、複数の抵抗体電極部9が、抵抗体71から検知対向部74aおよび74bに向かって複数の検知電極部10の間に延びるように配置されている。
【0072】
これにより、検知領域Sは、検知対向部74aを挟んで方向Xに直線状に延びる2つの検知対向部L1およびL2と、検知対向部74bを挟んで方向Xに直線状に延びる2つの検知対向部L3およびL4と、検知対向部L1およびL2と検知対向部L3およびL4とを接続する方向変更部Tとから形成されることになる。そして、検知対向部L3と検知対向部L4の間には、非検知領域Nが形成される。
【0073】
このような構成により、
図10のタッチパネル1と同様に、検知対向部L1〜L4に12個のタッチ位置P1〜P12を設定することができる。例えば、検知対向部L1のタッチ位置P1から検知対向部L2のタッチ位置P4に指をスライドさせると、測定部で測定される電位がタッチ位置P1の値からタッチ位置P4の値へと連続的に変化する。この電位の連続的な変化に基づいて、タッチ位置P1からタッチ位置P4への指の移動を検知することができる。
【0074】
このように、検知配線部74は、検知対向部74aおよび74bの両側に抵抗体71に向かって延びる複数の検知電極部10を配置するため、非検知領域Nの形成を抑制することができ、タッチパネル1を小型化することができる。
なお、検知領域Sを小さく形成して指の動きを制限することで、タッチ位置P1〜P12を確実に検知することができる。例えば、検知領域Sは、方向Xの長さが約60mmで方向Yの長さが約69mmの大きさに形成することができる。
【0075】
実施の形態8
上記の実施の形態2〜7において、抵抗体は、曲線状に延びるように配置することができればよく、円弧状に延びるように配置することもできる。
例えば、
図13に示すように、実施の形態1の抵抗体6、検知配線部8およびタッチ電極部14に換えて抵抗体81、検知配線部82およびタッチ電極部83を配置すると共に、抵抗体84を新たに配置することができる。
【0076】
抵抗体81は、円弧状に延びるように配置され、一方の端部が給電用端子11aに接続されると共に他方の端部が抵抗体84に接続されている。抵抗体84は、抵抗体81に沿って円弧状に延びるように配置され、一方の端部が給電用端子11bに接続されると共に他方の端部が抵抗体81に接続されている。
検知配線部82は、抵抗体81と抵抗体84の間を円弧状に延びるように配置され、一方の端部が検知用端子12に接続されている。
【0077】
タッチ電極部83は、抵抗体81の内縁部近傍から抵抗体84の外縁部までの範囲を覆いつつ抵抗体81および84に沿って円弧状に延びるように配置されている。
なお、複数の抵抗体電極部9は、抵抗体81から検知配線部82に向かって櫛歯状に延びるように配置されている。また、複数の検知電極部10は、検知配線部82から抵抗体81に向かって櫛歯状に延びるように配置されている。
【0078】
このような構成により、例えば抵抗体81および84に沿って円弧状にスライドされる指の動きを検知することができる。
ここで、抵抗体81と検知配線部82の間に検知領域S1が形成されると共に、抵抗体84と検知配線部82の間に検知領域S2が形成されている。検知領域S1は、抵抗体81から複数の抵抗体電極部9で引き出された断続的な電位に基づいてタッチ位置を検知する。一方、検知領域S2は抵抗体84の連続した電位に基づいてタッチ位置を検知する。このため、タッチ位置を検知する目的に応じて検知領域S1と検知領域S2を使い分けることができる。
本実施の形態によれば、抵抗体81が円弧状に延びるように配置されるため、タッチパネル1を円弧状に操作することができる。
【0079】
実施の形態9
上記の実施の形態1〜8では、接続部が、複数の抵抗体電極部、複数の検知電極部およびタッチ電極部から構成されたが、タッチに応じた抵抗体電極部を検知配線部に電気的に接続できればよく、その構成に限られるものではない。
例えば、
図14に示すように、実施の形態1の複数の検知電極部10を除くと共に複数の抵抗体電極部9に換えて複数の抵抗体電極部91を配置することができる。
【0080】
複数の抵抗体電極部91は、実施の形態1と同様に、抵抗体6から検知配線部8に向かって櫛歯状に延びるように形成されている。ここで、抵抗体電極部91は、短い長さで形成されており、例えば約2mmの長さで形成することができる。
また、抵抗体6は、例えば約0.6mmの幅で形成することができる。また、検知配線部8は約0.7mmの幅で形成することができ、抵抗体配線部7aは約0.3mmの幅で形成することができる。
これにより、タッチパネル1の幅Hを小さくすることができ、例えば約6mm以下の幅Hで形成することができる。
【0081】
本実施の形態によれば、接続部が複数の抵抗体電極部91およびタッチ電極部14から構成された簡単な構造を有するため、タッチパネル1を容易に小型化することができる。
【0082】
実施の形態10
上記の実施の形態1〜9では、タッチパネル1は、平面状に形成されたが、立体的(3次元的)に曲がるように形成することもできる。
例えば、
図15に示すように、実施の形態1のタッチパネル1を円筒状に曲げて形成することができる。
【0083】
すなわち、一対の基材5aおよび5bは円筒状に曲がるような形状を有し、この一方の基材5aに沿って抵抗体6、検知配線部8およびタッチ電極部14が円筒状に延びるように配置される。このように、タッチパネル1を円筒状に形成することにより、円筒面に沿って操作することができる。
なお、タッチパネル1は、様々な形状に形成することができ、例えばスパイラル形状などに形成することもできる。
【0084】
本実施の形態によれば、一対の基材5aおよび5bが立体的に曲がるような形状を有し、抵抗体6が一方の基材5aに沿って延びるように配置されるため、タッチパネル1を用途に応じて様々な立体形状に形成することができる。
【0085】
実施の形態11
上記の実施の形態1〜10において、一対の基材5aおよび5bのうち他方の基材5bの表面上に表面シートを配置することができる。
例えば、
図16(a)に示すように、実施の形態1において新たに表面シート111を配置することができる。
【0086】
表面シート111は、基材5bの表面を覆うように配置され、接着部112を介して基材5bに接着されている。また、表面シート111は、外部に露出する表面F1に表面側凸部113が形成されると共に基材5bと対向する裏面F2に裏面側凸部114が形成されている。この表面側凸部113と裏面側凸部114は、表面シート111を挟んで互いに対向する位置に配置されている。
これにより、指で表面側凸部113をタッチすると、裏面側凸部114が基材5bを局所的に押圧するため、基材5bと共にタッチ電極部14を簡単に押し下げることができ、タッチパネル1を操作する操作者に軽荷重感を与えることができる。
【0087】
また、
図16(b)に示すように、裏面側凸部114を囲むように表面側凸部115を配置することもできる。この表面側凸部115は、タッチ位置が検知される検知領域に指をガイドするもので、検知領域に対応して配置されている。これにより、例えば指をスライドさせて操作する際に、指が検知領域から外れることを抑制し、タッチパネル1を確実に操作することができる。
【0088】
本実施の形態によれば、表面シート111は、タッチに応じて基材5bを押圧するための裏面側凸部114を裏面F2に有するため、タッチパネル1を操作する操作者に軽荷重感を与えることができる。
【0089】
実施の形態12
上記の実施の形態1〜11に係るタッチパネル1を備えたタッチパネル装置は、様々な装置に配置することができる。
例えば、
図17(a)に示すように、実施の形態10のタッチパネル1をカメラに配置することができる。このカメラは、カメラ本体121と、レンズ部122と、操作リング部123とを有する。
【0090】
操作リング部123は、
図17(b)に示すように、支持体124と、タッチパネル1と、制御部125と、駆動リング部126とを有する。
支持体124は、レンズ部122に操作リング部123を支持するものであり円筒状に形成されている。
タッチパネル1は、
図15に示すように、タッチパネル1を円筒状に形成したものであり、支持体124の外周面を覆うように配置されている。
制御部125は、タッチパネル1を制御するもので、タッチパネル装置の給電部、測定部および演算部が配置されている。
【0091】
駆動リング部126は、タッチパネル1を外側から囲む円筒形状を有し、タッチパネル1に対して回転可能に配置されている。駆動リング部126は、突起部127と、複数のタッチ部128とを有する。
突起部127は、タッチパネル1の表面に当接するように配置され、駆動リング部126の回転に伴ってタッチパネル1の表面をスライドする。
複数のタッチ部128は、駆動リング部126の両面から突出するように形成されている。
【0092】
これにより、カメラを操作する操作者がタッチ部128を押すと、タッチ部128がタッチパネル1の表面を押圧し、例えばモード設定変更および機能変更など様々な機能を変更することができる。また、駆動リング部126を回転させると、突起部127がタッチパネル1の表面に沿ってスライドされ、そのスライド量に応じてレンズ部122のズームを調節することができる。
【0093】
また、
図18に示すように、実施の形態9のタッチパネル1を携帯電話に配置することができる。この携帯電話は、薄い板状に形成されており、その側部にタッチパネル1が配置されている。タッチパネル1の表面を指でスライドするように操作すると、例えば携帯電話の画面表示をスクロールさせることができる。実施の形態9のタッチパネル1は、小型に形成されており、薄く形成された携帯電話の側部に容易に配置することができる。
【0094】
また、
図19に示すように、実施の形態8のタッチパネル1をカメラに配置することができる。このカメラは、カメラ本体129と、レンズ部130と、タッチパネル1とを有する。レンズ部130は、光の量を調節する絞り部131を有する。タッチパネル1は、レンズ部130の外周に沿うようにカメラ本体129に配置されている。このタッチパネル1の表面を指でスライドするように操作することにより、例えば絞り部131の絞り量を調節することができる。
【0095】
さらに、
図20に示すように、実施の形態8のタッチパネル1をバイクのスロットル部132に配置することができる。スロットル部132は、回転可能に配置され、その内側にタッチパネル1を収容するための収容室Rが形成されている。また、スロットル部132は、収容室Rに突出する凸部133が形成されており、スロットル部132の回転に応じて凸部133が円弧状に移動される。
タッチパネル1は、スロットル部132の収容室Rに配置されている。タッチパネル1の表面には凸部133が当接しており、この凸部133がスロットル部132の回転に応じて移動することによりスロットル部132の開度を検知することができる。
【0096】
なお、上記の実施の形態1〜12では、検知配線部および検知電極部が一方の基材5aに配置されると共にタッチ電極部が他方の基材5bに配置されたが、抵抗体電極部をタッチに応じて検知配線部に電気的に接続することができればよく、これに限られるものではない。