(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記解列モジュールの前記筐体には、前記複数の無停電電源モジュールの各々に対応するように、前記複数の無停電電源モジュールを前記無停電電源モジュールごとに解列動作を行う複数の前記解列スイッチが収納されている、請求項1に記載の無停電電源装置。
前記解列モジュールの前記筐体に収納される前記解列スイッチは、前記装置外部の交流電源と前記複数の無停電電源モジュールの各々との間に設けられる交流入力解列スイッチと、前記複数の無停電電源モジュールの各々の交流出力側に設けられる交流出力解列スイッチと、前記複数の無停電電源モジュールの各々に対する直流入力側に設けられる直流入力解列スイッチとを含む、請求項2に記載の無停電電源装置。
前記複数の無停電電源モジュールは、前記入出力モジュール側から順に配置される第1無停電電源モジュール、第2無停電電源モジュール、および、第3無停電電源モジュールを含み、
前記第2無停電電源モジュールを前記解列スイッチに接続するための前記中継配線である第1中継配線が、前記第1無停電電源モジュールに設けられており、
前記第3無停電電源モジュールを前記解列スイッチに接続するための前記中継配線である第2中継配線が、前記第1無停電電源モジュール、および、前記第2無停電電源モジュールに、設けられている、請求項4に記載の無停電電源装置。
前記第1無停電電源モジュール、前記第2無停電電源モジュール、および、前記第3無停電電源モジュールには、前記第3無停電電源モジュールの前記第2無停電電源モジュールが配置された側とは反対側に前記無停電電源モジュールを配置した際に、配置された前記無停電電源モジュールを前記解列スイッチに接続するための前記中継配線である第3中継配線が設けられている、請求項5に記載の無停電電源装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
(無停電電源装置の全体構成)
図1〜
図3を参照して、本実施形態による無停電電源装置100の回路構成と各モジュールの配置について説明する。
【0021】
図1に示すように、無停電電源装置100は、複数の無停電電源モジュール10(第1無停電電源モジュール1、第2無停電電源モジュール2、第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)と、入出力モジュール5(I/Oモジュール)と、解列モジュール60(第1解列モジュール6および第2解列モジュール7)と、を備えている。また、無停電電源装置100は、制御モジュール8を備えている。また、無停電電源装置100は、3相(U相、V相、および、W相)の交流電力が入力されるとともに、3相の交流電力を出力するように構成されている。また、無停電電源装置100は、2相(P相およびN相)の直流電力が入力されるように構成されている。
【0022】
複数の無停電電源モジュール10は、入出力モジュール5側から順に配置される第1無停電電源モジュール1、第2無停電電源モジュール2、および、第3無停電電源モジュール3を含む。具体的には、本実施形態による無停電電源装置100において、各モジュールは、入出力モジュール5側から順に制御モジュール8、第2解列モジュール7、第1解列モジュール6、第1無停電電源モジュール1、第2無停電電源モジュール2、第3無停電電源モジュール3、第4無停電電源モジュール4の順に配置(
図2参照)されている。
【0023】
複数の無停電電源モジュール10(第1無停電電源モジュール1、第2無停電電源モジュール2、第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)は、互いに隣接して配置されている。また、複数の無停電電源モジュール10は、互いに電気的に並列に配置されている。複数の無停電電源モジュール10は、装置外部の交流電源51から受電した電力の変換を行う電力変換部11(
図1参照)を含む。電力変換部11は、整流回路12と、チョッパ回路13と、インバータ回路14とを含む。また、電力変換部11は、炭化珪素(SiC)により構成された素子を含む。これにより、電力変換部11は、シリコンにより構成された素子からなる場合に比べて、電力損失を低減し、電力損失に起因する発熱量が低減される。また、電力変換部11は、後述するように、ラミネートブスバーにより構成された接続配線91、接続配線92、接続配線93、中継配線21、中継配線22、中継配線23、中継配線31、中継配線32、中継配線33、中継配線41、中継配線42、および、中継配線43のいずれかを介して、電気的に解列モジュール60(第1解列モジュール6、または、第2解列モジュール7)に設けられた解列スイッチ9に接続されている。
【0024】
整流回路12は、電力変換部11に入力される交流電力を直流電力に変換する機能を有する。チョッパ回路13は、たとえば、3レベルチョッパ回路として構成されている。チョッパ回路13は、バッテリ53から入力された電圧を変圧して出力する機能を有する。バッテリ53から入力される直流電力は、図示しない、コンダクタ、コンデンサ、および、直流リアクトルを介して、チョッパ回路13に入力されている。インバータ回路14は、整流回路12およびチョッパ回路13から入力される直流電力を交流電力に変換する機能を有する。
【0025】
また、無停電電源モジュール10は、交流入力側スイッチ15を含む。交流入力側スイッチ15は、交流電源51からの交流電力が入力される。なお、交流入力側スイッチ15は、相(U相、V相、および、W相)ごとに設けられている。
図1および
図3には、交流入力側スイッチ15は、簡略化のために3相(U相、V相、および、W相)分をまとめて示している。
【0026】
また、無停電電源モジュール10は、交流出力側スイッチ16を含む。交流出力側スイッチ16は、電力変換部11からの交流電力を出力するように構成されている。なお、交流出力側スイッチ16は、相(U相、V相、および、W相)ごとに設けられている。
図1および
図3には、交流出力側スイッチ16は、簡略化のために3相(U相、V相、および、W相)分をまとめて示している。
【0027】
また、無停電電源モジュール10は、直流入力側スイッチ17を含む。直流入力側スイッチ17は、バッテリ53からの直流電力が入力される。なお、直流入力側スイッチ17は、相(P相およびN相)ごとに設けられている。
図1および
図3には、直流入力側スイッチ17は、簡略化のために2相(P相およびN相)分をまとめて示している。
【0028】
電力変換部11、交流入力側スイッチ15、交流出力側スイッチ16、および、直流入力側スイッチ17は、複数の無停電電源モジュール10(第1無停電電源モジュール1、第2無停電電源モジュール2、第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)の各々に含まれている。
【0029】
入出力モジュール5は、装置外部の交流電源51から受電した電力を電力変換部11に入力するとともに、電力変換部11により変換された電力を外部に出力するように構成されている。
【0030】
制御モジュール8は、複数の無停電電源モジュール10(第1無停電電源モジュール1、第2無停電電源モジュール2、第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)の制御を行うモジュールである。また、制御モジュール8には、直送回路81が設けられている。直送回路81は、交流電源51と、複数の無停電電源モジュール10の出力側(負荷52側)とに接続されている。
【0031】
(解列モジュール)
本実施形態では、解列モジュール60(第1解列モジュール6および第2解列モジュール7)は、複数の無停電電源モジュール10(第1無停電電源モジュール1、第2無停電電源モジュール2、第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)と、入出力モジュール5との間に配置(
図2参照)されている。また、第1解列モジュール6および第2解列モジュール7の1つあたりのX方向に沿った幅W1は、
図2に示すように、無停電電源モジュール10(第1無停電電源モジュール1、第2無停電電源モジュール2、第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)の1つあたりのX方向に沿った幅W2よりも小さい。
【0032】
(解列スイッチ)
第1解列モジュール6は、第2解列モジュール7と第1無停電電源モジュール1との間に配置され、複数の無停電電源モジュール10(第1無停電電源モジュール1、および、第2無停電電源モジュール2)の各々に対応するように、無停電電源モジュール10ごとに電気的に切り離す解列動作を行う解列スイッチ9が収納された筐体64を含む。また、第2解列モジュール7は、制御モジュール8と第1解列モジュール6との間に配置され、複数の無停電電源モジュール10(第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)の各々に対応するように、無停電電源モジュール10ごとに電気的に切り離す解列動作を行う解列スイッチ9が収納された筐体74を含む。なお、解列スイッチ9は、ディスコネクトスイッチを含み、作業者(ユーザ)の操作により、無停電電源モジュール10ごとに解列が行える(電気的に切り離せる)ように、構成されている。また、解列スイッチ9は、スイッチごとに異なる方式のスイッチを用いてもよく、ディスコネクトスイッチ以外のスイッチ、たとえば、ナイフスイッチなどを含んでもよい。
【0033】
解列スイッチ9は、第1解列モジュール6の筐体64内に設けられた、交流入力解列スイッチ61と、交流出力解列スイッチ62と、直流入力解列スイッチ63を含む。また、解列スイッチ9は、第2解列モジュール7の筐体74内に設けられた、交流入力解列スイッチ71と、交流出力解列スイッチ72と、直流入力解列スイッチ73を含む。
【0034】
また、本実施形態では、装置外部の交流電源51と複数の無停電電源モジュール10(第1無停電電源モジュール1、第2無停電電源モジュール2、第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)の各々との間には、交流入力解列スイッチ61、または、交流入力解列スイッチ71が設けられている。なお、交流入力解列スイッチ61および交流入力解列スイッチ71のそれぞれは、各無停電電源モジュール10の相(U相、V相、および、W相)ごとに設けられている。すなわち、交流入力解列スイッチ61、または、交流入力解列スイッチ71は、各無停電電源モジュール10あたり、3つずつ設けられている。
図1および
図3には、交流入力解列スイッチ61および交流入力解列スイッチ71は、簡略化のために3相(U相、V相、および、W相)分をまとめて示している。
【0035】
複数の無停電電源モジュール10の各々の交流出力側には、交流出力解列スイッチ62、または、交流出力解列スイッチ72が設けられている。なお、交流出力解列スイッチ62、および、交流出力解列スイッチ72のそれぞれは、各無停電電源モジュール10の相(U相、V相、および、W相)ごとに設けられている。すなわち、交流出力解列スイッチ62、または、交流出力解列スイッチ72は、各無停電電源モジュール10あたり、3つずつ設けられている。
図1および
図3には、交流出力解列スイッチ62、および、交流出力解列スイッチ72は、簡略化のために3相(U相、V相、および、W相)分をまとめて示している。
【0036】
複数の無停電電源モジュール10の各々に対する直流入力側には、直流入力解列スイッチ63、または、直流入力解列スイッチ73が設けられている。なお、直流入力解列スイッチ63、および、直流入力解列スイッチ73のそれぞれは、各無停電電源モジュール10の相(P相およびN相)ごとに設けられている。すなわち、直流入力解列スイッチ63、または、直流入力解列スイッチ73は、各無停電電源モジュール10あたり、2つずつ設けられている。
図1および
図3には、直流入力解列スイッチ63、および、直流入力解列スイッチ73は、簡略化のために2相(P相およびN相)分をまとめて示している。
【0037】
(接続配線)
本実施形態では、第1無停電電源モジュール1は、
図3に示すように、自身の電力変換部11と解列スイッチ9とを電気的に接続するための接続配線91、92、および、93を筐体18内に含む。なお、第1無停電電源モジュール1は、解列モジュール60に最も近接して配置された無停電電源モジュール10である。また、接続配線91、92、および、93は、いずれも特許請求の範囲の「接続配線」の一例である。
【0038】
第1解列モジュール6の電力変換部11は、接続配線91、92、および、93を介して、第1解列モジュール6に設けられた解列スイッチ9に接続されている。
【0039】
接続配線91は、第1無停電電源モジュール1の内部において、第1無停電電源モジュール1の交流入力側スイッチ15に接続する配線と接続されている。また、接続配線91は、第1解列モジュール6の内部において、交流入力解列スイッチ61と接続する配線と接続されている。これにより、接続配線91は、第1無停電電源モジュール1の交流入力側スイッチ15と第1解列モジュール6の交流入力解列スイッチ61とを電気的に接続している。
【0040】
接続配線92は、第1無停電電源モジュール1の内部において、第1無停電電源モジュール1の交流出力側スイッチ16に接続する配線と接続されている。また、接続配線92は、第1解列モジュール6の内部において、交流出力解列スイッチ62と接続する配線と接続されている。これにより、接続配線92は、第1無停電電源モジュール1の交流出力側スイッチ16と第1解列モジュール6の交流出力解列スイッチ62とを電気的に接続している。
【0041】
接続配線93は、第1無停電電源モジュール1の内部において、第1無停電電源モジュール1の直流入力側スイッチ17に接続する配線と接続されている。また、接続配線93は、第1解列モジュール6の内部において、直流入力解列スイッチ63と接続する配線と接続されている。これにより、接続配線93は、第1無停電電源モジュール1の直流入力側スイッチ17と第1解列モジュール6の直流入力解列スイッチ63とを電気的に接続している。
【0042】
接続配線91、92、および、93は、対応する各々の解列スイッチ9(交流入力解列スイッチ61、交流出力解列スイッチ62、および、直流入力解列スイッチ63)に接続するために、第1無停電電源モジュール1の筐体18内から、第1解列モジュール6の筐体64内に亘って設けられている。
【0043】
(中継配線)
本実施形態では、第1無停電電源モジュール1は、
図3に示すように、他の複数の無停電電源モジュール10(第2無停電電源モジュール2、第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)と複数の解列スイッチ9とを電気的に接続するために設けられた中継配線21、22、23、31、32、33、41、42、および、43を筐体18内に設ける。中継配線21、22、23、31、32、33、41、42、および、43は、中継する各々の無停電電源モジュール10(第2無停電電源モジュール2、第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)に対応して、設けられている。
【0044】
(第2無停電電源モジュールと接続する中継配線)
本実施形態では、第1無停電電源モジュール1は、第2無停電電源モジュール2の電力変換部11と解列スイッチ9とを電気的に接続するために設けられた交流入力側の中継配線21、交流出力側の中継配線22、および、直流入力側の中継配線23を筐体18内に含む。なお、中継配線21、22、および、23は、いずれも特許請求の範囲の「第1中継配線」の一例である。
【0045】
中継配線21は、第2無停電電源モジュール2の内部において、第2無停電電源モジュール2の交流入力側スイッチ15に接続する配線と接続されている。また、中継配線21は、第1解列モジュール6の内部において、交流入力解列スイッチ61と接続する配線と接続されている。これにより、中継配線21は、第2無停電電源モジュール2の交流入力側スイッチ15と第1解列モジュール6の交流入力解列スイッチ61とを電気的に接続している。
【0046】
中継配線22は、第2無停電電源モジュール2の内部において、第2無停電電源モジュール2の交流出力側スイッチ16に接続する配線と接続されている。また、中継配線22は、第1解列モジュール6の内部において、交流出力解列スイッチ62と接続する配線と接続されている。これにより、中継配線22は、第2無停電電源モジュール2の交流出力側スイッチ16と第1解列モジュール6の交流出力解列スイッチ62とを電気的に接続している。
【0047】
中継配線23は、第2無停電電源モジュール2の内部において、第2無停電電源モジュール2の直流入力側スイッチ17に接続されている。また、中継配線23は、第1解列モジュール6の内部において、直流入力解列スイッチ63と接続する配線と接続されている。これにより、中継配線23は、第2無停電電源モジュール2の直流入力側スイッチ17と第1解列モジュール6の直流入力解列スイッチ63とを電気的に接続している。
【0048】
本実施形態では、中継配線21、22、および、23は、対応する各々の解列スイッチ9(交流入力解列スイッチ61、交流出力解列スイッチ62、および、直流入力解列スイッチ63)に接続するために、第2無停電電源モジュール2の筐体18内から、第1無停電電源モジュール1の筐体18内を通って、第1解列モジュール6の筐体64内に亘るまで設けられている。
【0049】
(第3無停電電源モジュールと接続する中継配線)
本実施形態では、第1無停電電源モジュール1は、第3無停電電源モジュール3の電力変換部11と解列スイッチ9とを電気的に接続するために設けられた交流入力側の中継配線31、交流出力側の中継配線32、および、直流入力側の中継配線33を筐体18内に含む。なお、中継配線31、32、および、33は、いずれも特許請求の範囲の「第2中継配線」の一例である。
【0050】
中継配線31は、第3無停電電源モジュール3の内部において、第3無停電電源モジュール3の交流入力側スイッチ15に接続する配線と接続されている。また、中継配線31は、第1解列モジュール6の内部において、第2解列モジュール7の交流入力解列スイッチ71と接続する配線と接続されている。これにより、中継配線31は、第3無停電電源モジュール3の交流入力側スイッチ15と第2解列モジュール7の交流入力解列スイッチ71とを電気的に接続している。
【0051】
中継配線32は、第3無停電電源モジュール3の内部において、第3無停電電源モジュール3の交流出力側スイッチ16に接続する配線と接続されている。また、中継配線32は、第1解列モジュール6の内部において、第2解列モジュール7の交流出力解列スイッチ72に接続する配線と接続されている。これにより、中継配線32は、第3無停電電源モジュール3の交流出力側スイッチ16と第2解列モジュール7の交流出力解列スイッチ72とを電気的に接続している。
【0052】
中継配線33は、第3無停電電源モジュール3の内部において、第3無停電電源モジュール3の直流入力側スイッチ17に接続する配線と接続されている。また、中継配線33は、第1解列モジュール6の内部において、第2解列モジュール7の直流入力解列スイッチ73と接続する配線と接続されている。これにより、中継配線33は、第3無停電電源モジュール3の直流入力側スイッチ17と第2解列モジュール7の直流入力解列スイッチ73とを電気的に接続している。
【0053】
本実施形態では、中継配線31、32、および、33は、対応する各々の解列スイッチ9(交流入力解列スイッチ71、交流出力解列スイッチ72、および、直流入力解列スイッチ73)に接続するために、第3無停電電源モジュール3の筐体18内から、第2無停電電源モジュール2の筐体18内、および、第1無停電電源モジュール1の筐体18内を通って、第1解列モジュール6の筐体64内に亘るまで設けられている。
【0054】
(第4無停電電源モジュールと接続する中継配線)
本実施形態では、第1無停電電源モジュール1は、第4無停電電源モジュール4の電力変換部11と解列スイッチ9とを電気的に接続するために設けられた交流入力側の中継配線41、交流出力側の中継配線42、および、直流入力側の中継配線43を筐体18内に含む。なお、中継配線41、42、および、43は、いずれも特許請求の範囲の「第3中継配線」の一例である。なお、第4無停電電源モジュール4は、第3無停電電源モジュール3の第2無停電電源モジュール2が配置された側とは反対側に配置された無停電電源モジュール10である。
【0055】
中継配線41は、第4無停電電源モジュール4の内部において、第4無停電電源モジュール4の交流入力側スイッチ15に接続する配線と接続されている。また、中継配線41は、第1解列モジュール6の内部において、第2解列モジュール7の交流入力解列スイッチ71と接続する配線と接続されている。これにより、中継配線41は、第4無停電電源モジュール4の交流入力側スイッチ15と第2解列モジュール7の交流入力解列スイッチ71とを電気的に接続している。
【0056】
中継配線42は、第4無停電電源モジュール4の内部において、第4無停電電源モジュール4の交流出力側スイッチ16に接続する配線と接続されている。また、中継配線42は、第1解列モジュール6の内部において、第2解列モジュール7の交流出力解列スイッチ72と接続する配線と接続されている。これにより、中継配線42は、第4無停電電源モジュール4の交流出力側スイッチ16と第2解列モジュール7の交流出力解列スイッチ72とを電気的に接続している。
【0057】
中継配線43は、第4無停電電源モジュール4の内部において、第4無停電電源モジュール4の直流入力側スイッチ17に接続する配線と接続されている。また、中継配線43は、第1解列モジュール6の内部において、第2解列モジュール7の直流入力解列スイッチ73と接続する配線と、の両方に接続されている。これにより、中継配線43は、第4無停電電源モジュール4の直流入力側スイッチ17と第2解列モジュール7の直流入力解列スイッチ73とを電気的に接続している。
【0058】
本実施形態では、中継配線41、42、および、43は、対応する各々の解列スイッチ9(交流入力解列スイッチ71、交流出力解列スイッチ72、および、直流入力解列スイッチ73)に接続するために、第4無停電電源モジュール4の筐体18内から、第3無停電電源モジュール3の筐体18内、第2無停電電源モジュール2の筐体18内、および、第1無停電電源モジュール1の筐体18内を通って、第1解列モジュール6の筐体64内に亘るまで設けられている。
【0059】
また、本実施形態では、第1解列モジュール6は、複数の無停電電源モジュール10のうちの一部の無停電電源モジュール10に接続され、第2解列モジュール7は、複数の無停電電源モジュール10のうちの残りの無停電電源モジュール10に接続されている。前述したように、第1解列モジュール6には、接続配線91、92、および、93を介して、第1無停電電源モジュール1が電気的に接続されている。さらに、第1解列モジュール6には、中継配線21、22、および、23を介して、第2無停電電源モジュール2が電気的に接続されている。
【0060】
また、第2解列モジュール7には、中継配線31、32、および、33を介して、第3無停電電源モジュール3が電気的に接続されている。さらに、第2解列モジュール7には、中継配線41、42、および、43を介して、第4無停電電源モジュール4が電気的に接続されている。
【0061】
また、接続配線91、中継配線21、中継配線31、および、中継配線41は、解列モジュール60(第1解列モジュール6、または、第2解列モジュール7)の交流入力側の解列スイッチ9(交流入力解列スイッチ61、または、71)に、電気的に各々接続されており、解列スイッチ9を介して、入力された交流電力を、各々の解列モジュール60に、伝達するように構成されている。
【0062】
また、接続配線92、中継配線22、中継配線32、および、中継配線42は、解列モジュール60(第1解列モジュール6、または、第2解列モジュール7)の交流出力側の解列スイッチ9(交流出力解列スイッチ62、または、72)に、電気的に接続されており、各々の交流出力側スイッチ16から、解列スイッチ9を介して、負荷52に交流電力を供給するように構成されている。
【0063】
また、接続配線93、中継配線23、中継配線33、および、中継配線43は、解列モジュール60(第1解列モジュール6、または、第2解列モジュール7)の直流入力側の解列スイッチ9(直流入力解列スイッチ63、または、73)に電気的に各々接続されており、解列スイッチ9を介して、入力された直流電力を、各々の解列モジュール60に、伝達するように構成されている。
【0064】
また、
図3に示すように、接続配線91、中継配線21、中継配線31、中継配線41、接続配線92、中継配線22、中継配線32、および、中継配線42は、筐体18内において、無停電電源モジュール10の上部(交流入力側スイッチ15、および、交流出力側スイッチ16の上方)に配置されている。交流入力側スイッチ15および交流出力側スイッチ16は、電力変換部11よりも上方に配置されている。また、直流入力側スイッチ17は、電力変換部11よりも下方に配置されている。
【0065】
そして、接続配線91、中継配線21、中継配線31、および、中継配線41は、接続配線92、中継配線22、中継配線32、および、中継配線42よりも上方に配置されている。また、接続配線93、中継配線23、中継配線33、および、中継配線43は、無停電電源モジュール10の下部(直流入力側スイッチ17の下方)に配置されている。
【0066】
また、接続配線91、92、および、93は、筐体18の前面側(矢印Y1方向側)からアクセス可能な位置に配置されている。また、中継配線21、22、23、31、32、33、41、42、および、43は、筐体18の前面側(矢印Y1方向側)からアクセス可能な位置に配置されている。なお、筐体18の前面側からアクセス可能な位置とは、筐体18の前面端部から筐体18の内部に向かって、一般的な作業者の腕の長さ分の領域における位置である。つまり、ユーザ(作業者)は、筐体18の前面側から接続配線91、接続配線92、接続配線93、中継配線21、中継配線22、中継配線23、中継配線31、中継配線32、中継配線33、中継配線41、中継配線42、および、中継配線43の取り付けやメンテナンスが可能である。また、「前面側」とは、無停電電源装置100が壁際などに配置された場合、無停電電源装置100の壁側(背面側)とは反対側を意味する。
【0067】
また、筐体18は、前面側(矢印Y1方向側)を露出するように開閉可能な前面扉(図示せず)を含む。そして、接続配線91、接続配線92、接続配線93、中継配線21、中継配線22、中継配線23、中継配線31、中継配線32、中継配線33、中継配線41、中継配線42、および、中継配線43は、前面扉が開かれた状態において、筐体18の前面側からアクセス可能な位置に配置されている。
【0068】
(交流入力側の接続配線および中継配線の詳細な構造)
以下では、解列モジュール60に接続される接続配線91、中継配線21、中継配線31、および、中継配線41の詳細な構造について、
図4および
図5を参照して説明する。
【0069】
本実施形態では、接続配線91、中継配線21、中継配線31、および、中継配線41は、複数の板状の導電体(導電体941、942、および、943)と、複数の板状の導電体(導電体941、942、および、943)を覆う絶縁体944と、が積層されたラミネートブスバーにより構成されている。
【0070】
また、本実施形態では、接続配線91は、ラミネートブスバー911により構成されている。また、中継配線21は、ラミネートブスバー211とラミネートブスバー212とを連結して構成されている。また、中継配線31は、ラミネートブスバー311、ラミネートブスバー312、および、ラミネートブスバー313を連結して構成されている。また、中継配線41は、ラミネートブスバー411、ラミネートブスバー412、ラミネートブスバー413、および、ラミネートブスバー414を連結して構成されている。
【0071】
また、ラミネートブスバー211、212、311、312、313、411、412、413、414、および、911は、3枚の板状の導電体941、942、および、943と、板状の導電体941、942、および、943を覆う絶縁体944との積層により構成(
図5参照)されており、板状の導電体941、942、および、943のそれぞれが、U相、V相、および、W相の各相に対応している。
【0072】
ラミネートブスバー211、212、311、312、313、411、412、413、414、および、911には、解列モジュール60内部の交流入力側の解列スイッチ9(交流入力解列スイッチ61、または、交流入力解列スイッチ71)と接続する配線と、無停電電源モジュール10内部の交流入力側スイッチ15と接続する配線と、を電気的に接続するための接続端子部94(
図4参照)が設けられている。接続端子部94は、ボルト95の締結によって、解列モジュール60内部の解列スイッチ9と接続する配線、または、無停電電源モジュール10内部の交流入力側スイッチ15と接続する配線に電気的に接続可能に構成されている。
【0073】
また、接続端子部94は、隣接して配置されたラミネートブスバーを連結するための端子でもある。ラミネートブスバー211、212、311、312、313、411、412、413、および、414は、隣接して配置されたラミネートブスバーの接続端子部94同士を、ボルト95により締結することにより、隣接して配置されたラミネートブスバーを連結可能に構成されている。
【0074】
接続端子部94は、U相、V相、および、W相の各相に対応して設けられた導電体941、942、および、943のラミネートブスバーが隣り合う方向の両端部に、1つずつ設けられている。すなわち、それぞれの導電体941、942、および、943に、2つずつ接続端子部94が設けられており、ラミネートブスバー211、212、311、312、313、411、412、413、414、および、911のそれぞれには、接続端子部94が、合計6つずつ設けられている。
【0075】
また、本実施形態では、接続配線91、中継配線21、中継配線31、および、中継配線41は、平面視において、重なるように配置されている。また、
図4に示すように、平面視において、重なるように配置した状態において、接続配線91、中継配線21、中継配線31、および、中継配線41は、接続端子部94が、上方、または、下方に配置された他のラミネートブスバー(接続先の異なるラミネートブスバー)の接続端子部94と接触しないように、水平方向にずらして配置されている。
【0076】
(交流出力側の接続配線および中継配線の詳細な構造)
以下では、解列モジュール60に接続される接続配線92、中継配線22、中継配線32、および、中継配線42の詳細な構造について、
図6および
図7を参照して説明する。
【0077】
本実施形態では、接続配線92、中継配線22、中継配線32、および、中継配線42は、複数の板状の導電体(導電体961、962、および、963)と、複数の板状の導電体(導電体961、962、および、963)を覆う絶縁体964と、が積層されたラミネートブスバーにより構成されている。
【0078】
また、本実施形態では、接続配線92は、ラミネートブスバー921により構成されている。また、中継配線22は、ラミネートブスバー221とラミネートブスバー222を連結して構成されている。また、中継配線32は、ラミネートブスバー321、ラミネートブスバー322、および、ラミネートブスバー323を連結して構成されている。また、中継配線42は、ラミネートブスバー421、ラミネートブスバー422、ラミネートブスバー423、および、ラミネートブスバー424を連結して構成されている。
【0079】
また、ラミネートブスバー221、222、321、322、323、421、422、423、424、および、921は、3枚の板状の導電体961、962、および、963と、板状の導電体961、962、および、963を覆う絶縁体964との積層により構成(
図7参照)されており、板状の導電体961、962、および、963のそれぞれが、がU相、V相、および、W相の各相に対応している。
【0080】
ラミネートブスバー221、222、321、322、323、421、422、423、424、および、921には、解列モジュール60内部の交流出力側の解列スイッチ9(交流出力解列スイッチ62、または、交流出力解列スイッチ72)と接続する配線と、無停電電源モジュール10内部の交流出力側スイッチ16と接続する配線と、を電気的に接続するための接続端子部96(
図6参照)が設けられている。接続端子部96は、ボルト95の締結によって、解列モジュール60内部の解列スイッチ9と接続する配線、または、無停電電源モジュール10内部の交流出力側スイッチ16と接続する配線に電気的に接続可能に構成されている。
【0081】
また、接続端子部96は、隣接して配置されたラミネートブスバーを連結するための端子でもある。ラミネートブスバー221、222、321、322、323、421、422、423、および、424は、隣接して配置されたラミネートブスバーの接続端子部96同士を、ボルト95により締結することにより、隣接して配置されたラミネートブスバーを連結可能に構成されている。
【0082】
接続端子部96は、U相、V相、および、W相の各相に対応して設けられた導電体961、962、および、963のラミネートブスバーが隣り合う方向の両端部に、1つずつ設けられている。すなわち、それぞれの導電体961、962、および、963に、2つずつ接続端子部96が設けられており、ラミネートブスバー221、222、321、322、323、421、422、423、424、および、921のそれぞれには、接続端子部96が、合計6つずつ設けられている。
【0083】
また、本実施形態では、接続配線92、中継配線22、中継配線32、および、中継配線42は、平面視において、重なるように配置されている。また、
図6に示すように、平面視において、重なるように配置した状態において、接続配線92、中継配線22、中継配線32、および、中継配線42は、接続端子部96が、上方、または、下方に配置された他のラミネートブスバー(接続先の異なるラミネートブスバー)の接続端子部96と接触しないように、水平方向にずらして配置されている。
【0084】
(直流入力側の接続配線および中継配線の詳細な構造)
以下では、解列モジュール60に接続される接続配線93、および、中継配線23、中継配線33、および、中継配線43の詳細な構造について、
図8および
図9を参照して説明する。
【0085】
本実施形態では、接続配線93、中継配線23、中継配線33、および、中継配線43は、複数の板状の導電体(導電体971、および、972)と、複数の板状の導電体(導電体971、および、972)を覆う絶縁体973と、が積層されたラミネートブスバーにより構成されている。
【0086】
また、本実施形態では、接続配線93は、ラミネートブスバー931により構成されている。また、中継配線23は、ラミネートブスバー231とラミネートブスバー232を連結して構成されている。また、中継配線33は、ラミネートブスバー331、ラミネートブスバー332、および、ラミネートブスバー333を連結して構成されている。また、中継配線43は、ラミネートブスバー431、ラミネートブスバー432、ラミネートブスバー433、および、ラミネートブスバー434を連結して構成されている。
【0087】
また、ラミネートブスバー231、232、331、332、333、431、432、433、434、および、931は、2枚の板状の導電体971、および、972と、板状の導電体971、および、972を覆う絶縁体973との積層により構成(
図9参照)されており、板状の導電体971、および、972のそれぞれが、P相およびN相に対応している。
【0088】
ラミネートブスバー231、232、331、332、333、431、432、433、434、および、931には、解列モジュール60内部の直流入力側の解列スイッチ9(直流入力解列スイッチ63、または、直流入力解列スイッチ73)と接続する配線と、無停電電源モジュール10内部の直流入力側スイッチ17と接続する配線と、電気的に接続するための接続端子部97(
図8照)が設けられている。接続端子部97は、ボルト95の締結によって、解列モジュール60内部の解列スイッチ9と接続する配線、または、無停電電源モジュール10内部の直流入力側スイッチ17と接続する配線に電気的に接続可能に構成されている。
【0089】
また、接続端子部97は、隣接して配置されたラミネートブスバーを連結するための端子でもある。ラミネートブスバー231、232、331、332、333、431、432、433、および、434は、隣接して配置されたラミネートブスバーの接続端子部97同士を、ボルト95により締結することにより、隣接して配置されたラミネートブスバーを連結可能に構成されている。
【0090】
接続端子部97は、P相およびN相の各相に対応して設けられた導電体971、および、972のラミネートブスバーが隣り合う方向の両端部に、1つずつ設けられている。すなわち、それぞれの導電体971、および、972に、2つずつ接続端子部97が設けられており、ラミネートブスバー231、232、331、332、431、432、433、434、および、931のそれぞれには、接続端子部97が、合計4つずつ設けられている。
【0091】
また、本実施形態では、接続配線93、中継配線23、中継配線33、および、中継配線43は、平面視において、重なるように配置されている。また、
図8示すように、平面視において、重なるように配置した状態において、接続配線93、中継配線23、中継配線33、および、中継配線43は、接続端子部97が、上方、または、下方に配置された他のラミネートブスバー(接続先の異なるラミネートブスバー)の接続端子部97と接触しないように、水平方向にずらして配置されている。
【0092】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0093】
本実施形態では、解列モジュール60(第1解列モジュール6、および、第2解列モジュール7)は、複数の無停電電源モジュール10と、入出力モジュール5との間に配置され、複数の無停電電源モジュール10を無停電電源モジュール10ごとに電気的に切り離す解列動作を行う解列スイッチ9が収納された筐体64、および、筐体74を含む。これにより、解列モジュール60(第1解列モジュール6、および、第2解列モジュール7)の筐体内(筐体64、および、筐体74)に収納された解列スイッチ9により、無停電電源モジュール10ごとに、無停電電源モジュール10全体を電気的に切り離すことができるので、交流電源51からの電力の供給を停止させ、保守を行っていない無停電電源モジュール10からの給電を完全に停止しなくても、保守を行おうとする無停電電源モジュール10の全ての部品の保守および交換を行うことができる。その結果、無停電電源モジュール10の保守を行う際に、保守を行っていない無停電電源モジュール10により給電を行いながら、保守を行おうとする無停電電源モジュール10の全ての部品の保守および交換が可能な無停電電源装置100を提供することができる。
【0094】
また、本実施形態では、上記のように、解列モジュール60(第1解列モジュール6、および、第2解列モジュール7)の筐体(筐体64、および、筐体74)には、複数の無停電電源モジュール10の各々に対応するように、複数の無停電電源モジュール10を無停電電源モジュール10ごとに解列動作を行う複数の解列スイッチ9が収納されている。これにより、複数の無停電電源モジュール10ごとに複数の解列スイッチ9が設けられているので、複数の無停電電源モジュール10ごとの解列動作を確実に行うことができる。
【0095】
また、本実施形態では、上記のように、解列スイッチ9は、交流入力解列スイッチ61、交流入力解列スイッチ71、交流出力解列スイッチ62、交流出力解列スイッチ72、直流入力解列スイッチ63、および、直流入力解列スイッチ73を含む。これにより、交流入力側、交流出力側、および、直流入力側のそれぞれにおいて、解列スイッチ9(交流入力解列スイッチ61、交流入力解列スイッチ71、交流出力解列スイッチ62、交流出力解列スイッチ72、直流入力解列スイッチ63、および、直流入力解列スイッチ73)が設けられるので、交流入力側、交流出力側、および、直流入力側のそれぞれにおいて、解列動作を行うことができる。
【0096】
また、本実施形態では、上記のように、複数の無停電電源モジュール10(第1無停電電源モジュール1、第2無停電電源モジュール2、第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)は、互いに隣接して配置されており、第1無停電電源モジュール1には、中継配線21、22、23、31、32、33、41、42、および、43が、中継する各々の無停電電源モジュール10(第2無停電電源モジュール2、第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)に対応して、設けられている。これにより、第1無停電電源モジュール1に、他の複数の無停電電源モジュール10(第2無停電電源モジュール2、第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)と複数の解列スイッチ9とを電気的に接続するために設けられた中継配線21、22、23、31、32、33、41、42、および、43とが設けられていることにより、他の無停電電源モジュール10(第2無停電電源モジュール2、第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)は、第1無停電電源モジュール1の中継配線21、22、23、31、32、33、41、42、および、43に電気的に接続するだけで、解列モジュール60に電気的に接続することができる。その結果、第1無停電電源モジュール1に中継配線21、22、23、31、32、33、41、42、および、43を設けない場合に比べて、他の無停電電源モジュール10を、容易に解列モジュール60に電気的に接続することができる。
【0097】
また、本実施形態では、上記のように、第2無停電電源モジュール2を解列スイッチ9に接続するための中継配線21、22、および、23が、第1無停電電源モジュール1に設けられており、第3無停電電源モジュール3を解列スイッチ9に接続するための中継配線31、32、および、33が、第1無停電電源モジュール1、および、第2無停電電源モジュール2に、設けられている。これにより、中継配線21、22、および、23が、第1無停電電源モジュール1に設けられていることにより、第2無停電電源モジュール2は、中継配線21、22、および、23に電気的に接続するだけで、解列モジュール60に電気的に接続することができる。また、中継配線31、32、および、33が、第1無停電電源モジュール1、および、第2無停電電源モジュール2に、設けられていることにより、第3無停電電源モジュール3は、中継配線31、32、および、33に電気的に接続するだけで、解列モジュール60に電気的に接続することができる。その結果、中継配線21、22、および、23を第1無停電電源モジュール1に、中継配線31、32、および、33を第1無停電電源モジュール1、および、第2無停電電源モジュール2に、設けない場合に比べて、第2無停電電源モジュール2、および、第3無停電電源モジュール3と、解列モジュール60と、を容易に電気的に接続することができる。
【0098】
また、本実施形態では、上記のように、第1無停電電源モジュール1、第2無停電電源モジュール2、および、第3無停電電源モジュール3には、第3無停電電源モジュール3の第2無停電電源モジュール2が配置された側とは反対側に配置された第4無停電電源モジュール4を解列スイッチ9に接続するための中継配線41、42、および、43が設けられている。これにより、第4無停電電源モジュール4を配置する際に、予め設けられた中継配線41、42、および、43に接続することにより、第4無停電電源モジュール4と解列モジュール60とを電気的に接続することができる。これにより、第4無停電電源モジュール4を配置する際に、解列モジュール60と電気的に接続するための配線を新たに設ける場合に比べて、第4無停電電源モジュール4の増設を容易に行うことができる。
【0099】
また、本実施形態では、上記のように、接続配線(接続配線91、92、および、93)、および、中継配線(中継配線21、22、23、31、32、33、41、42、および、43)は、共に、複数の板状の導電体と、複数の板状の導電体を覆う絶縁体との積層により構成されたラミネートブスバーであり、接続配線91、92、および、93は、1つのラミネートブスバーにより構成されており、中継配線21、22、および、23は、2つのラミネートブスバーを連結して構成されており、中継配線31、32、および、33は、3つのラミネートブスバーを連結して構成されており、接続配線(接続配線91、92、および、93)、第2無停電電源モジュール2と接続する中継配線(中継配線21、22、および、23)、および、第3無停電電源モジュール3と接続する中継配線(中継配線31、32、および、33)は、平面視において、重なるように配置されている。これにより、接続配線91、接続配線92、接続配線93、中継配線21、中継配線22、中継配線23、中継配線31、中継配線32、および、中継配線33の各々を絶縁した状態において、重ねて配置することができるので、配置スペースが狭い場合でも、接続配線91、接続配線92、接続配線93、中継配線21、中継配線22、中継配線23、中継配線31、中継配線32、および、中継配線33を容易に配置することができる。
【0100】
また、中継配線21、22、23、31、32、および、33は、複数のラミネートブスバーを連結して構成されているので、ラミネートブスバーの連結箇所からの取り外し、および、取り付けを行うことができる。これにより、1つのラミネートブスバーにより、中継配線21、22、23、31、32、および、33を構成する場合に比べて、取り外し、および、取り付け可能な箇所を増やすことができる。その結果、各無停電電源モジュール10の取り外し、および、増設の際に、中継配線21、22、23、31、32、および、33の取り外し、および、取り付けを容易に行うことができる。
【0101】
また、本実施形態では、上記のように、第1解列モジュール6は、複数の無停電電源モジュール10のうちの一部の無停電電源モジュール10(第1無停電電源モジュール1、および、第2無停電電源モジュール2)に接続され、第2解列モジュール7は、複数の無停電電源モジュール10のうちの残りの無停電電源モジュール10(第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)に接続されている。これにより、第1解列モジュール6および第2解列モジュール7のそれぞれに無停電電源モジュール10が接続されるので、一方の解列モジュール60に不具合が発生して、一方の解列モジュール60に接続された無停電電源モジュール10を用いての電力供給が行えない場合でも、もう一方の解列モジュール60に接続された無停電電源モジュール10を用いて電力供給を行うことができる。
【0102】
また、本実施形態では、上記のように、解列モジュール60(第1解列モジュール6、および、第2解列モジュール7)の1つあたりの幅W1は、無停電電源モジュール10の1つあたりの幅W2よりも小さい。これにより、解列モジュール60の1つあたりの幅W1が、無停電電源モジュール10の1つあたりの幅W2より小さくなるので、解列モジュール60(第1解列モジュール6、および、第2解列モジュール7)を設けても、解列モジュール60の1つあたりの幅W1が、無停電電源モジュール10の1つあたりの幅W2よりも大きい、または、同じ場合に比べて、無停電電源装置100全体の幅が大きくなるのを抑制することができる。
【0103】
[変形例]
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
【0104】
たとえば、上記実施形態では、交流入力側の接続配線91と、交流入力側の中継配線21、31、および、41と、交流出力側の接続配線92と、交流出力側の中継配線22、32、および、42と、が筐体18内において、無停電電源モジュール10の上部に配置され、直流入力側の接続配線93と、直流入力側の中継配線23、33、および、43と、が筐体18内において、無停電電源モジュール10の下部に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、直流入力側の接続配線、および、直流入力側の中継配線を、無停電電源モジュールの上部に配置してもよいし、交流入力側の接続配線、交流入力側の中継配線、交流出力側の接続配線、および、交流出力側の中継配線を、無停電電源モジュールの下部に配置しよい。この場合、交流入力側スイッチ、および、交流出力側スイッチは、電力変換部の下方に配置され、直流入力側スイッチは、電力変換部の上方に配置される。
【0105】
また、上記実施形態では、交流入力側の接続配線91と、交流入力側の中継配線21、31、および、41と、交流出力側の接続配線92と、交流出力側の中継配線22、32、および、42と、が筐体18内において、無停電電源モジュール10の上部に配置され、直流入力側の接続配線93と、直流入力側の中継配線23、33、および、43と、が筐体18内において、無停電電源モジュール10の下部に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、交流入力側の接続配線、交流入力側の中継配線、交流出力側の接続配線、交流出力側の中継配線、直流入力側の接続配線、および、直流入力側の中継配線は、無停電電源モジュールの筐体内の中央部近傍に配置してもよい。すなわち、交流入力側の接続配線、交流入力側の中継配線、交流出力側の接続配線、交流出力側の中継配線、直流入力側の接続配線、および、直流入力側の中継配線を、無停電電源モジュールの電力変換部と、交流入力側スイッチ、交流出力側スイッチ、および、直流入力側スイッチとの間に配置してもよい。
【0106】
また、上記実施形態では、無停電電源装置100に、4つの無停電電源モジュール10(第1無停電電源モジュール1、第2無停電電源モジュール2、第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)が設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、無停電電源装置に、無停電電源モジュールが2つ、もしくは、3つ、または、5つ以上設けられていてもよい。
【0107】
また、上記実施形態では、無停電電源装置100に、2つの解列モジュール60(第1解列モジュール6、および、第2解列モジュール7)が設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、無停電電源装置に、解列モジュールが1つ、または、3つ以上設けられていてもよい。
【0108】
また、上記実施形態では、接続配線91、92、および、93は、1つのラミネートブスバーにより構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、接続配線は、複数のラミネートブスバーにより構成してもよい。また、接続配線は、ラミネートブスバー以外の絶縁体に覆われていない銅などの導線性を有する部材からなる配線により構成してもよい。
【0109】
また、上記実施形態では、中継配線21、22、および、23(第1中継配線)は、2つのラミネートブスバーにより構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1中継配線は、1つ、または、3つ以上のラミネートブスバーにより構成してもよい。また、第1中継配線は、ラミネートブスバー以外の絶縁体に覆われていない銅などの導線性を有する部材からなる配線により構成してもよい。
【0110】
また、上記実施形態では、中継配線31、32、および、33(第2中継配線)は、3つのラミネートブスバーにより構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第2中継配線は、1つ、もしくは、2つ、または、4つ以上のラミネートブスバーにより構成してもよい。また、第2中継配線は、ラミネートブスバー以外の絶縁体に覆われていない銅などの導線性を有する部材からなる配線により構成してもよい。
【0111】
また、上記実施形態では、中継配線41、42、および、42(第3中継配線)は、4つのラミネートブスバーにより構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第3中継配線は、1つから3つ、または、5つ以上のラミネートブスバーにより構成してもよい。また、第3中継配線は、ラミネートブスバー以外の絶縁体に覆われていない銅などの導線性を有する部材からなる配線により構成してもよい。
【0112】
また、上記実施形態では、解列モジュール60(第1解列モジュール6、および、第2解列モジュール7)の1つあたりのX方向に沿った幅W1は、無停電電源モジュール10の1つあたりのX方向に沿った幅W2よりも小さく構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、解列モジュールの1つあたりの幅は、無停電電源モジュールの1つあたりの幅よりも大きくなるように構成してもよいし、解列モジュールの1つあたりの幅と、無停電電源モジュールの1つあたりの幅と、が同じ幅となるように構成してもよい。
【0113】
また、上記実施形態では、解列スイッチ9は、無停電電源モジュール10の交流入力側に設けられた交流入力解列スイッチ61、および、交流入力解列スイッチ71と、交流出力側に設けられた交流出力解列スイッチ62、および、交流出力解列スイッチ72と、直流入力側に設けられた直流入力解列スイッチ63、および、直流入力解列スイッチ73と、を含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、無停電電源モジュールの交流入力側、交流出力側、および、直流入力側のいずれか1つ、または、いずれか2つに解列スイッチを設けるように構成してもよい。
【0114】
また、上記実施形態では、筐体18内に、交流入力側の中継配線21、31、および、41と、交流出力側の中継配線22、32、および、42と、直流入力側の中継配線23、33、および、43と、を設けた例を示したが、本発明は、これに限られない。本発明では、交流入力側、交流出力側、および、直流入力側のいずれかに中継配線を設けるようにしてもよい。
【0115】
また、上記実施形態では、無停電電源装置100に設けた制御モジュール8により、複数の無停電電源モジュール10(第1無停電電源モジュール1、第2無停電電源モジュール2、第3無停電電源モジュール3、および、第4無停電電源モジュール4)の制御を行うように構成した例を示したが、本発明は、これに限られない。本発明では、制御モジュールを設けずに入出力モジュール、または、解列モジュールに設けられた制御部により、複数の無停電電源モジュールの制御を行うようにしてもよい。この場合、直送回路は、入出力モジュール、または、解列モジュールに設けられる。
【課題】無停電電源モジュールの保守を行う際に、保守を行っていない無停電電源モジュールにより給電を行いながら、保守を行おうとする無停電電源モジュールの全ての部品の保守および交換が可能な無停電電源装置を提供する。
【解決手段】無停電電源装置100は、交流電源51から受電した電力の変換を行う電力変換部11を含む複数の無停電電源モジュール10と、交流電源51から受電した電力を電力変換部11に入力するとともに、電力変換部11により変換された電力を外部に出力する入出力モジュール5と、複数の無停電電源モジュール10と、入出力モジュール5との間に配置され、複数の無停電電源モジュール10を無停電電源モジュール10ごとに電気的に切り離す解列動作を行う解列スイッチ9が収納された筐体64および筐体74を含む解列モジュール60と、を備える。