特許第6597933号(P6597933)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6597933地絡点標定装置、地絡点標定システム、地絡点標定方法、プログラム、記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6597933
(24)【登録日】2019年10月11日
(45)【発行日】2019年10月30日
(54)【発明の名称】地絡点標定装置、地絡点標定システム、地絡点標定方法、プログラム、記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/08 20060101AFI20191021BHJP
【FI】
   G01R31/08
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-510974(P2019-510974)
(86)(22)【出願日】2018年9月20日
(86)【国際出願番号】JP2018034749
【審査請求日】2019年2月22日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】大原 久征
(72)【発明者】
【氏名】絹村 拓也
(72)【発明者】
【氏名】瀧澤 秀行
(72)【発明者】
【氏名】小林 和博
【審査官】 山崎 仁之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−132762(JP,A)
【文献】 特開2001−133504(JP,A)
【文献】 特開2000−193707(JP,A)
【文献】 特開平08−184635(JP,A)
【文献】 特開2005−121434(JP,A)
【文献】 特許第3191274(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送配電線路に設置される複数のセンサで検出される電気的諸量に基づいて前記送配電線路の地絡点を標定する地絡点標定装置であって、
前記複数のセンサのうち変電所の最も近くに設置されている第1センサを選定する第1選定部と、
前記第1センサで検出される、前記送配電線路の第1地絡電流の波形を示す第1地絡電流情報および前記送配電線路の第1零相電圧の急変を示す第1零相電圧情報を取得し、前記第1センサが前記第1零相電圧の急変を検出した第1時刻を示す第1時刻情報を取得する第1取得部と、
前記第1センサよりも負荷側に設置され、第1時刻を基準として前記送配電線路ごとに設定されている所定の時間幅内において前記複数のセンサのうち、零相電圧の急変を検出したセンサの中から、最も負荷側に設置されている第2センサを選定する第2選定部と、
前記第2センサで検出される、前記送配電線路の第2地絡電流の波形を示す第2地絡電流情報および前記送配電線路の第2零相電圧の急変を示す第2零相電圧情報を取得し、前記第2センサが前記第2零相電圧の急変を検出した第2時刻を示す第2時刻情報を取得する第2取得部と、
前記第1時刻情報と、前記第2時刻情報と、に基づいて前記送配電線路の地絡点を標定する地絡点標定部と、
を備えることを特徴とする地絡点標定装置。
【請求項2】
前記第1地絡電流情報と、前記第1時刻情報と、に基づいて、前記第1センサが設置されている第1地点に前記地絡点からのサージが到達する時刻を示す第1サージ到達時刻を算出する第1サージ到達時刻算出部と、
前記第2地絡電流情報と、前記第2時刻情報と、に基づいて、前記第2センサが設置されている第2地点に前記地絡点からのサージが到達する時刻を示す第2サージ到達時刻を算出する第2サージ到達時刻算出部と、
をさらに備え、
前記地絡点標定部は、
前記第1サージ到達時刻と、前記第2サージ到達時刻と、に基づいて前記地絡点を標定する
ことを特徴とする請求項1に記載の地絡点標定装置。
【請求項3】
前記第1選定部は、前記複数のセンサが設置されている夫々の地点の位置情報に基づいて、前記第1センサを選定する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の地絡点標定装置。
【請求項4】
送配電線路に設置された複数のセンサで検出される電気的諸量に基づいて前記送配電線路の地絡点を標定する地絡点標定システムであって、
請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の前記地絡点標定装置と、
前記第1センサから前記第1地絡電流および前記第1零相電圧を入力し、前記第1地絡電流情報および前記第1時刻情報を前記地絡点標定装置に送信する第1送受信装置と、
前記第2センサから前記第2地絡電流および前記第2零相電圧を入力し、前記第2地絡電流情報および前記第2時刻情報を前記地絡点標定装置に送信する第2送受信装置と、
を備え、
前記第1送受信装置は、
前記第1零相電圧の急変を検出する第1零相電圧検出部と、
前記第1零相電圧の急変を検出した時刻を前記第1時刻として特定する第1時刻特定部と、
前記第1地絡電流を検出する第1地絡電流検出部と、
を有し、
前記第2送受信装置は、
前記第2零相電圧の急変を検出する第2零相電圧検出部と、
前記第2零相電圧の急変を検出した時刻を前記第2時刻として特定する第2時刻特定部と、
前記第2地絡電流を検出する第2地絡電流検出部と、
を有する
ことを特徴とする地絡点標定システム。
【請求項5】
前記第1センサは、変電所から前記送配電線路への出口地点にある、前記送配電線路を添架する第1引出柱に設置されている
ことを特徴とする請求項4に記載の地絡点標定システム。
【請求項6】
前記第1送受信装置は、GPS衛星から送信される信号に基づいて、前記第1送受信装置の位置を示す第1位置情報を算出する第1位置算出部を、さらに有し、
前記地絡点標定装置の前記第1選定部は、前記第1位置情報に基づいて前記第1センサを選定する
ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の地絡点標定システム。
【請求項7】
前記第1時刻および前記第2時刻は、GPS衛星から送信される信号に基づいて算出される
ことを特徴とする請求項4乃至請求項6の何れか一項に記載の地絡点標定システム。
【請求項8】
コンピュータが、
前記複数のセンサのうち変電所の最も近くに設置されている第1センサを選定する第1選定ステップと、
前記第1センサで検出される、前記送配電線路の第1地絡電流の波形を示す第1地絡電流情報および前記送配電線路の第1零相電圧の急変を示す第1零相電圧情報を取得し、前記第1センサが前記第1零相電圧の急変を検出した第1時刻を示す第1時刻情報を取得する第1取得ステップと、
前記第1センサよりも負荷側に設置され、前記第1時刻を基準として前記送配電線路ごとに設定されている所定の時間幅内において前記複数のセンサのうち、零相電圧の急変を検出したセンサの中から、最も負荷側に設置されている第2センサを選定する第2選定ステップと、
前記第2センサで検出される、前記送配電線路の第2地絡電流の波形を示す第2地絡電流情報および前記送配電線路の第2零相電圧の急変を示す第2零相電圧情報を取得し、前記第2センサが前記第2零相電圧の急変を検出した第2時刻を示す第2時刻情報を取得する第2取得ステップと、
前記第1時刻情報と、前記第2時刻情報と、に基づいて前記送配電線路の地絡点を標定する地絡点標定ステップと、
を実行することを特徴とする地絡点標定方法。
【請求項9】
コンピュータに、
前記複数のセンサのうち変電所の最も近くに設置されている第1センサを選定する第1選定機能と、
前記第1センサで検出される、前記送配電線路の第1地絡電流の波形を示す第1地絡電流情報および前記送配電線路の第1零相電圧の急変を示す第1零相電圧情報を取得し、前記第1センサが前記第1零相電圧の急変を検出した第1時刻を示す第1時刻情報を取得する第1取得機能と、
前記第1センサよりも負荷側に設置され、前記第1時刻を基準として前記送配電線路ごとに設定されている所定の時間幅内において前記複数のセンサのうち、零相電圧の急変を検出したセンサの中から、最も負荷側に設置されている第2センサを選定する第2選定機能と、
前記第2センサで検出される、前記送配電線路の第2地絡電流の波形を示す第2地絡電流情報および前記送配電線路の第2零相電圧の急変を示す第2零相電圧情報を取得し、前記第2センサが前記第2零相電圧の急変を検出した第2時刻を示す第2時刻情報を取得する第2取得機能と、
前記第1時刻情報と、前記第2時刻情報と、に基づいて前記送配電線路の地絡点を標定する地絡点標定機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項10】
コンピュータに、
前記複数のセンサのうち変電所の最も近くに設置されている第1センサを選定する第1選定機能と、
前記第1センサで検出される、前記送配電線路の第1地絡電流の波形を示す第1地絡電流情報および前記送配電線路の第1零相電圧の急変を示す第1零相電圧情報を取得し、前記第1センサが前記第1零相電圧の急変を検出した第1時刻を示す第1時刻情報を取得する第1取得機能と、
前記第1センサよりも負荷側に設置され、前記第1時刻を基準として前記送配電線路ごとに設定されている所定の時間幅内において前記複数のセンサのうち、零相電圧の急変を検出したセンサの中から、最も負荷側に設置されている第2センサを選定する第2選定機能と、
前記第2センサで検出される、前記送配電線路の第2地絡電流の波形を示す第2地絡電流情報および前記送配電線路の第2零相電圧の急変を示す第2零相電圧情報を取得し、前記第2センサが前記第2零相電圧の急変を検出した第2時刻を示す第2時刻情報を取得する第2取得機能と、
前記第1時刻情報と、前記第2時刻情報と、に基づいて前記送配電線路の地絡点を標定する地絡点標定機能と、
を実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み込み可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地絡点標定装置、地絡点標定システム、地絡点標定方法、プログラム、記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、電力系統で地絡事故が発生したときに、地絡点を標定するための故障点位置標定システムが知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−132762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、送配電線路の零相電流および零相電圧を検出することにより、各地点におけるサージ到達時刻の差を算出することで地絡点を標定するシステムが開示されている。当該システムでは、零相電圧の急変を検出した子局のうち一の子局から送信される地絡電流の波形データおよび時刻データに基づいて基準サージ到達時刻を算出している。そして、基準サージ到達時刻と、急変を検出した他の子局のサージ到達時刻と、に基づいて地絡点を標定している。つまり、特許文献1に記載されているシステムでは、基準サージ到達時刻を基準としているため、基準サージ到達時刻の算出根拠である波形データや時刻データがサージではなくノイズによるものである場合、地絡点を誤標定する虞があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述した課題を解決する主たる本発明は、送配電線路に設置される複数のセンサで検出される電気的諸量に基づいて前記送配電線路の地絡点を標定する地絡点標定装置であって、前記複数のセンサのうち変電所の最も近くに設置されている第1センサを選定する第1選定部と、前記第1センサで検出される、前記送配電線路の第1地絡電流の波形を示す第1地絡電流情報および前記送配電線路の第1零相電圧の急変を示す第1零相電圧情報を取得し、前記第1センサが前記第1零相電圧の急変を検出した第1時刻を示す第1時刻情報を取得する第1取得部と、前記第1センサよりも負荷側に設置され、第1時刻を基準として前記送配電線路ごとに設定されている所定の時間幅内において前記複数のセンサのうち、零相電圧の急変を検出したセンサの中から、最も負荷側に設置されている第2センサを選定する第2選定部と、前記第2センサで検出される、前記送配電線路の第2地絡電流の波形を示す第2地絡電流情報および前記送配電線路の第2零相電圧の急変を示す第2零相電圧情報を取得し、前記第2センサが前記第2零相電圧の急変を検出した第2時刻を示す第2時刻情報を取得する第2取得部と、前記第1時刻情報と、前記第2時刻情報と、に基づいて前記送配電線路の地絡点を標定する地絡点標定部と、を備える。
本発明の他の特徴については、添付図面および本明細書の記載により明らかとなる。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、地絡点の誤標定を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態に係る地絡点標定システムを示す構成図である。
図2】本実施形態に係る第1送受信装置を示す構成図である。
図3】本実施形態に係る第2送受信装置を示す構成図である。
図4】本実施形態に係る地絡点標定装置を示す構成図である。
図5】本実施形態に係る地絡点標定装置のコントローラを示す構成図である。
図6】本実施形態に係る波形データの一例を示す波形図である。
図7】本実施形態に係る地絡電流の伝搬状況の一例を示す図である。
図8】本実施形態に係る地絡点標定システムの処理手順を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。以下の説明において、同一符号を付した部分は同一の要素を表し、その基本的な構成および動作は同様であるものとする。
【0009】
===地絡点標定システム100===
地絡点標定システム100は、複数のセンサ20を用いて地絡点を標定するシステムである。
【0010】
地絡点標定システム100では、地絡点を基準にして、送配電線路10における電源側の地絡電流が負荷側の地絡電流よりも大きくなるという特性を利用して、地絡点を標定する。近年、地絡電流を計測するセンサ20の感度が向上していることから、送配電線路10のノイズを地絡電流として特定してしまうという事象が生じており、そのノイズを基準にしてしまうと正確に地絡点を標定できない。本実施形態における地絡点標定システム100では、このような事象による地絡点の誤標定を防止できる。
【0011】
地絡点標定システム100は、複数の送受信装置110と、地絡点標定装置120と、を含んで構成されている。なお、以下、本実施形態における説明では、複数の送受信装置110のうち、第1送受信装置111と、第2送受信装置112と、を選定して、複数のセンサ20のうち、第1センサ21と第2センサ22から受信する信号を用いて、地絡点を標定するものとして説明する。
【0012】
ここで、第1センサ21は、零相電圧および零相電流を検出するセンサである。第1センサ21は、変電所1における送配電線路10の引出し部分に設けられている。具体的には、例えば変電所1の近傍の第1引出柱40に設置されていることが好ましい。第1センサ21は、第1送受信装置111に電気的諸量を示す信号を送信できるように接続されている。したがって、第1送受信装置111が受信する電気的諸量は、変電所1の送配電線路10の引出し部分における電気的諸量となる。なお、図1に示すように、第1センサ21は第1送受信装置111と別々に設けられていてもよいが、第1送受信装置111と一体に設けられていてもよい。
【0013】
第2センサ22は、第1センサ21と同様に、零相電圧および零相電流を検出するセンサであり、第1センサ21よりも送配電線路10の負荷側に設けられている。後述するように、本実施形態では、第1センサ21と第2センサ22との間での地絡点を標定できるので、好ましくは、送配電系統のなるべく広範囲で生じる地絡を検出できるように、第2センサ22は送配電線路10の末端近くに設けられるセンサである。第2センサ22は、第2送受信装置112に電気的諸量を示す信号を送信できるように接続されている。なお、図1に示すように、第2センサ22は第2送受信装置112と別々に設けられていてもよいが、第2送受信装置112と一体に設けられていてもよい。
【0014】
地絡点標定システム100では、夫々のセンサ20で計測した零相電流および零相電圧を示す信号を、夫々の送受信装置110が取得する。送受信装置110のうち、零相電圧の大きさや周波数の急激な変化(以下、「急変信号」と称する。)を取得した送受信装置110は、零相電流(以下、「地絡電流」と称する。)、急変信号を検出した時刻を示す時刻情報および位置情報を地絡点標定装置120に送信する。地絡点標定装置120は、急変信号を取得した送受信装置110のうちから第1送受信装置111および第2送受信装置112を選定し、地絡電流および時刻情報に基づいて、送配電線路10の地絡点を標定する。第1送受信装置111および第2送受信装置112の選定手法については詳細に後述する。以下、各構成要素について説明するとともに、送配電線路10の地絡点を標定する処理手順についても説明する。
【0015】
==第1送受信装置111==
第1送受信装置111は、第1センサ21で計測した地絡電流および零相電圧を取得し、それらの情報を地絡標定装置に送信する装置である。第1送受信装置111は、後述する地絡点標定装置120で選定される送受信装置であり、送配電線路10に設置される送受信装置110のうち変電所1に最も近い箇所に設置されている送受信装置110である。なお、以下説明において、第1送受信装置111が第1センサ21から取得する「零相電圧」を「第1零相電圧」と称し、「地絡電流」を「第1地絡電流」と称する。
【0016】
図2は、第1送受信装置111の構成図である。図2に示すように、第1送受信装置111は、アンテナと、GPS受信部111aと、第1時刻特定部111bと、第1位置算出部111cと、第1地絡電流検出部111dと、第1零相電圧検出部111eと、第1書込制御部111fと、コントローラ111g(CPU)と、メモリ111hと、データ通信部111iと、を含んで構成されている。
【0017】
GPS受信部111aは、アンテナを介して、GPS衛星30から時刻に関する信号を受信する。GPS受信部111aは、所定のクロック信号を第1時刻特定部111bおよび第1位置算出部111cに出力する。これにより、正確な時刻を用いることができるため、正確な地絡点の標定が可能となる。
【0018】
第1時刻特定部111bは、GPS受信部111aから出力されたクロック信号に内部高速クロックを同期させて、カウンタ値を第1書込制御部111fに出力する。
【0019】
第1位置算出部111cは、GPS受信部111aから出力された信号に基づいて第1送受信装置111に接続されている、送配電線路10上の第1センサ21の位置を算出する。そして、第1位置算出部111cは、第1センサ21の位置を示す第1位置情報を第1書込制御部111fに出力する。なお、第1送受信装置111が第1位置算出部111cを備えることは必須ではなく、第1位置算出部111cを備えていない場合には、第1送受信装置111は、第1位置情報に代えて、第1送受信装置111を識別するため符号を示すID情報を地絡点標定装置120に送信すればよい。
【0020】
第1地絡電流検出部111dは、第1センサ21から入力される第1地絡電流を示す信号をデジタル変換し、そのデジタルデータ(第1地絡電流情報)を第1書込制御部111fに出力する。
【0021】
第1零相電圧検出部111eは、第1センサ21から入力される第1零相電圧を監視することで、商用周波数領域における、零相電圧の大きさや周波数の急激な変化を検出する。第1零相電圧検出部111eは、第1零相電圧の大きさや周波数の急激な変化を示す急変信号を第1書込制御部111fに出力する。一般的に地絡電流の変化よりも零相電圧の変化の方が顕著であるため、地絡の検出には零相電圧を用いることとする。また、急変信号を検出した時刻を「第1時刻」とし、それを示す情報を「第1時刻情報」として以下説明する。
【0022】
第1書込制御部111fは、第1地絡電流検出部111dでデジタル変換された第1地絡電流情報に含まれる第1波形データを、仮想リング状に配置されたメモリ111hに常時記録し、更新する。そして、第1零相電圧検出部111eから出力される急変信号に基づいて、第1波形データが更新されないように、メモリ111hに対して記録動作の制御を指示する。また、第1書込制御部111fは、第1時刻特定部111bのカウンタ値に基づいて生成される第1時刻情報(タイムスタンプ)をメモリ111hに記録する。さらに、第1書込制御部111fは、第1位置算出部111cから出力される第1位置情報(またはID情報)をメモリ111hに記憶する。
【0023】
コントローラ111g(CPU)は、急変信号を検出したときに、メモリ111hに記録されている第1波形データ、第1時刻情報および第1位置情報(または第1送受信装置111のID情報)を、データ通信部111iを介して、地絡点標定装置120に送信する。
【0024】
==第2送受信装置112==
第2送受信装置112は、第2センサ22で計測した地絡電流および零相電圧を取得して、それらの情報を地絡標定装置に送信する装置である。第2送受信装置112は、地絡点標定装置120で選定される送受信装置であり、第1時刻を基準にした所定の時間幅内において急変信号を取得した送受信装置110のうち、例えば最も負荷側に設置されている送受信装置110である。なお、以下において、第2送受信装置112が第2センサ22から取得する「零相電圧」を「第2零相電圧」と称し、「零相電流」を「第2地絡電流」と称し、第2地絡電流の波形データを「第2波形データ」と称する。
【0025】
なお、図3に示す第2送受信装置112の構成については、図2に示す第1送受信装置111における、「第1時刻特定部111b」を「第2時刻特定部112b」とし、「第1位置算出部111c」を「第2位置算出部112c」とし、「第1地絡電流検出部111d」を「第2地絡電流検出部112d」とし、「第1零相電圧検出部111e」を「第2零相電圧検出部112e」とし、「第1書込制御部111f」を「第2書込制御部112f」としたものであり、第1送受信装置111と同じ機能を有するものとして、その説明を省略する。なお、第2書込制御部112fは、第2時刻特定部112bのカウンタ値に基づいて生成される第2時刻情報(タイムスタンプ)をメモリに記録する。さらに、第2書込制御部112fは、第2位置算出部112cから出力される第2位置情報をメモリに記憶する。
【0026】
コントローラ112g(CPU)は、急変信号を検出したときに、メモリに記録されている第2波形データ、第2時刻情報および第2位置情報(またはID情報)を、データ通信部112iを介して、地絡点標定装置120に送信する。
【0027】
==地絡点標定装置120==
地絡点標定装置120は、送受信装置110のうち第1送受信装置111および第2送受信装置112を選定するとともに、第1送受信装置111および第2送受信装置112から受信する各種情報に基づいて、送配電線路10の地絡点を標定する装置である。
【0028】
図4は、地絡点標定装置120のハードウェア構成図である。地絡点標定装置120は、データ通信部121と、コントローラ122(CPU)と、補助記憶装置123と、入出力装置124と、を含んで構成されている。
【0029】
データ通信部121(第1・第2取得部)は、第1送受信装置111のデータ通信部111i及び第2送受信装置112のデータ通信部112iとの間で各種情報の受信を行う。
【0030】
図5は、コントローラ122のソフトウェア構成図である。コントローラ122は、送配電線路10に設置されている各センサ20に接続される送受信装置110のうち、所望の送受信装置110を選定する選定処理部122aと、選定された送受信装置110(第1・第2送受信装置111,112)から収集した波形データ(第1・第2波形データ)および時刻情報(第1・第2時刻情報)に基づいてサージ到達時刻(第1・第2サージ到達時刻)を算出するサージ到達時刻算出処理部122bと、算出したサージ到達時刻に基づいて地絡点を標定する地絡点位置標定処理部122cと、の機能部を有する。これらの機能部は、例えば、コントローラ122がメモリに格納されているプログラムを読み出して実行することで実現される。なお、これらの機能部は、例えば、ASICなどのハードウェアにより実現されてもよい。また、該コントローラ122が外部記憶媒体に格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現されてもよい。
【0031】
選定処理部122aは、送配電線路10に設置されているセンサ20のうち、変電所1の最も近くに設置されている第1センサ21から電気的諸量信号を取得する第1送受信装置111を選定する。選定処置部122aは、例えば、送配電線路10に設置されている急変信号を取得した各送受信装置110から位置情報を受信し、該位置情報に基づいて第1送受信装置111(第1センサ21)を選定する。選定処理部122aにおける第1送受信装置111の選定は、例えば、各送受信装置110(各センサ20)の位置情報をデータベース(不図示)に予め保存しておき、該データベースに基づいて第1送受信装置111を選定する手法を用いる。また、送受信装置110から位置情報ではなくID情報を受信する場合は、該データベースにID情報を保存しておき、該データベースに基づいて第1送受信装置111を選定すればよい。
【0032】
また、選定処理部122aは、第1時刻を基準とする所定の時間幅内において急変信号を取得した送受信装置110のうち、第1送受信装置111(第1センサ21)を基準にして、例えば最も負荷側に設置されている第2送受信装置112(第2センサ22)を、位置情報(又はID情報)に基づいて選定する。所定の時間幅とは、送配電線路毎に任意に設定される値であり、特に限定される値ではない。選択処理部122aにおける第2送受信装置112の選定は、例えば、第1時刻を基準とする所定の時間幅内において急変信号を取得した送受信装置110の位置情報と、上述したデータベースに保存されている位置情報と、を比較して、急変信号を取得した送受信装置110のうち、最も負荷側に設置されている送受信装置110を、第2送受信装置112として選定する。また、選定処理部122aは、位置情報に代えてID情報を送受信装置110から受信する場合、該データベースにID情報を予め保存し、送受信装置110のID情報とデータベースのID情報とを比較して、最も負荷側に設置されている送受信装置110を第2送受信装置112として選定する。これにより、送配電線路10の末端近くに設置されている第2送受信装置112を選定することができる。
【0033】
選定処理部122aの処理について、図6を参照しつつ説明する。図6は、横軸に時間を示し、縦軸に電流値を示す波形図である。急変信号を検出した第1送受信装置111が取得する第1波形データの第1時刻を基準にすると、図6に示すように、所定の時間幅には、第1送受信装置111以外の送受信装置110の複数の波形データが含まれる。ここで、選定処理部122aは、該送受信装置110が取得する波形データのうち、位置情報に基づいて、所定の時間幅における最も負荷側であると判断される第2波形データを選定する。これにより、第2波形データを送信した第2送受信装置112を選定できる。
【0034】
なお、選定処理部122aは、位置情報に基づいて、最も負荷側に設置されている第2送受信装置112を選定するものとして説明したが、これに限定されない。例えば、送受信装置110から取得する波形データのうち、ノイズを排除するための所定の閾値以上を示す波形データであって、最も小さい値を示す波形データを選定し、該波形データを送信した送受信装置110を第2送受信装置112として選定してもよい。これにより、地絡点よりも負荷側における地絡点に最も遠い送受信装置110を選定することができる。図7では、この選定手法の理解を助けるために、地絡電流の流れを矢印で示し、送配電線路10上に地絡電流の大きさを厚みで示している。図7に示すとおり、この選定手法は、地絡点を基準として、電源側よりも負荷側の方が、地絡電流が小さくなるという現象を利用するものである。
【0035】
サージ到達時刻算出処理部122bは、第1・第2時刻情報に基づいて、第1・第2波形データを解析処理することで、第1・第2地絡電流が第1・第2センサ21,22に到達した時刻を示す第1・第2サージ到達時刻を算出する処理である。このように、サージ到達時刻算出処理部122bでは、定常状態に比べて変化が顕著な地絡電流の波形データを用いることで、サージ到達時刻を正確に特定することができる。この第1・第2サージ到達時刻の算出には、二電位法など、サージ到達時刻を補正するための公知の方法を用いる。
【0036】
地絡点位置標定処理部122cは、第1・第2サージ到達時刻に基づいて所定の計算式を用いて送配電線路10の地絡点を標定する処理である。
【0037】
地絡点位置標定処理部122cにおける標定方法について具体的に述べると、第1送受信装置111と第2送受信装置112との間のサージ伝搬速度が一定であるため、第1・第2送受信装置111,112にサージが到達する時間は、地絡点から第1・第2送受信装置111,112までの距離に比例することになる。したがって、地絡点位置標定処理部122cは、サージ伝搬速度をVとし、第1送受信装置111と第2送受信装置112との間の送配電線路の長さをLとし、第1送受信装置111の第1サージ到達時刻をT1とし、第2送受信装置112の第2サージ到達時刻をT2とし、第1送受信装置111から地絡点までの距離をL1とし、第2送受信装置112から地絡点までの距離をL2とすると、次式が成り立つ。
(L1−L2)=V×(T1−T2)
L2=L−L1
これらの式より、地絡点位置標定処理部122cは、第1送受信装置111から地絡点までの距離L1を式(1)により算出する。
【0038】
L1=(L+(T1−T2)×V)÷2 ・・・・・・ (1)
【0039】
なお、上記において、地絡点位置標定処理部122cは、第1・第2サージ到達時刻に基づいて所定の計算式を用いて送配電線路10の地絡点を標定するとして説明したが、これに限定されない。例えば、地絡点位置標定処理部122cは、第1・第2サージ到達時刻に代えて、第1・第2時刻情報に基づいて、式(1)により送配電線路10の地絡点を標定してもよい。これにより、算出処理を減らすことができるため、演算速度を向上できる。この場合、コントローラ122は、サージ到達時刻算出処理部122bを有していなくてもよい。
【0040】
補助記憶装置123は、ハードディスクなどで構成され、第1・第2送受信装置111,112から送信された各種情報やコントローラ122で算出される各種情報を記録する装置である。コントローラ122は、必要に応じて補助記憶装置123から各種情報を取得する。
【0041】
入出力装置124は、コントローラ122における処理に必要なデータの入力を行うキーボード、処理結果の表示を行う表示部や処理結果を印刷するプリンタなどを含む装置である。
【0042】
===地絡点標定システム100の処理手順===
図8は、地絡点標定システム100の処理手順を示すフロー図である。図8を参照しつつ、地絡点標定システムにおける地絡点を標定する手順について以下説明する。
【0043】
送配電線路10に地絡事故が発生したときに、送配電線路10に設置されているセンサ20は、地絡点で生じるサージを検出する(S1,S2)。センサ20は、サージの電圧成分(零相電圧)と電流成分(地絡電流)を検出する。センサ20は、該センサ20に接続されている送受信装置110に零相電圧および地絡電流に関する信号(電気諸量信号)を出力する。
【0044】
送受信装置110は、電気諸量信号を受信し、零相電圧の急変を示す急変信号に基づいて、急変を検出したときの時刻を示す時刻情報を生成する。送受信装置110は、電気諸量信号から地絡電流の波形を示す波形データを生成する。さらに、送受信装置110は、接続されているセンサ20の位置を示す位置情報または自身を示すID情報(以下、位置情報またはID情報を「位置情報」として以下説明する。)を生成する。なお、第1送受信装置111と第2送受信装置112との間の送配電線路の長さLは、それぞれの位置情報(ID情報を送信する場合は、各ID情報に対応する送受信装置について予め記録された位置情報)から求めることができる。急変信号を検出した送受信装置110は、時刻情報、波形データおよび位置情報を地絡点標定装置120に送信する(S12)。
【0045】
地絡点標定装置120は、位置情報に基づいて、第1送受信装置111および第2送受信装置112を選定する(S13)。地絡点標定装置120による第1送受信装置111の選定については、第1送受信装置111からの第1位置情報とデータベースに保存している位置情報とを比較して、第1位置情報に合致するデータベース上の位置情報を特定することにより、データベース上の位置情報に対応する送受信装置110を第1送受信装置111として選定する。地絡点標定装置120による第2送受信装置112の選定については、第1時刻を基準とする所定の時間幅において急変信号を検出した送受信装置110のうち、最も負荷側に設置されている送受信装置110を第2送受信装置112として選定する。この選定手法は、“選定処理部122a”で説明したとおり、第1時刻を基準とする所定の時間幅内において急変信号を検出した送受信装置110の位置情報と、上述したデータベースに保存されている位置情報と、を比較して、最も負荷側に設置されている送受信装置110を第2送受信装置112として選定するものである。
【0046】
地絡点標定装置120は、第1送受信装置111の第1波形データと、第2送受信装置112の第2波形データと、を解析処理する。地絡点標定装置120は、解析処理した結果を二電位法などのサージ到達時刻を補正するための公知の方法を用いて、第1サージ到達時刻および第2サージ到達時刻を算出する(S14)。
【0047】
地絡点標定装置120は、第1サージ到達時刻および第2サージ到達時刻を式(1)に代入して地絡点を標定する(S16)。
【0048】
===まとめ===
以上説明したように、本実施形態に係る地絡点標定装置120は、送配電線路10に設置される複数のセンサ20で検出される電気的諸量に基づいて送配電線路10の地絡点を標定する地絡点標定装置120であって、複数のセンサ20のうち変電所1の最も近くに設置されている第1センサ21を選定する第1選定部と、第1センサ21で検出される、送配電線路10の第1地絡電流の波形を示す第1地絡電流情報および送配電線路10の第1零相電圧の急変を示す第1零相電圧情報を取得し、第1センサ21が第1零相電圧の急変を検出した第1時刻を示す第1時刻情報を取得し、第1センサ21よりも負荷側に設置され、第1時刻を基準として所定の時間幅内において複数のセンサ20のうち零相電圧の急変を検出した第2センサ22を選定する第2選定部と、第2センサ22で検出される、送配電線路10の第2地絡電流の波形を示す第2地絡電流情報および送配電線路10の第2零相電圧の急変を示す第2零相電圧情報を取得し、第2センサ22が第2零相電圧の急変を検出した第2時刻を示す第2時刻情報を取得する、データ通信部121(第1取得部、第2取得部)と、第1時刻情報と、第2時刻情報と、に基づいて送配電線路10の地絡点を標定する地絡点位置標定処理部122c(地絡点標定部)と、を備える。本実施形態によると、変電所1に最も近いセンサ20で計測される電気的諸量に基づいて地絡点を標定するため、ノイズを検出したセンサ20を基準として地絡点標定をすることによる、地絡点標定の誤標定を防止できる。
【0049】
また、本実施形態に係る地絡点標定装置120は、第1地絡電流情報と、第1時刻情報と、に基づいて、第1センサ21が設置されている第1地点に地絡点からのサージが到達する時刻を示す第1サージ到達時刻を算出し、第2地絡電流情報と、第2時刻情報と、に基づいて、第2センサ22が設置されている第2地点に地絡点からのサージが到達する時刻を示す第2サージ到達時刻を算出するサージ到達時刻算出処理部122b(第1サージ到達時刻算出部,第2サージ到達時刻算出部)、をさらに備え、地絡点位置標定処理部122cは、第1サージ到達時刻と第2サージ到達時刻とに基づいて地絡点を標定する。本実施形態によると、地絡電流の波形データを用いてサージ到達時刻を算出し、サージ到達時刻を用いることにより、零相電圧の急変で特定される時刻よりも、より正確に地絡点を標定することができる。
【0050】
また、本実施形態に係る地絡点標定装置120の選定処理部122a(第1選定部)は、複数のセンサ20が設置されている夫々の地点の位置情報に基づいて、第1センサ21を選定する。本実施形態によると、夫々のセンサ20の現時点の位置を正確に把握できるため、センサ20の移設などによる影響を排除して、地絡点を正確に標定することができる。
【0051】
また、本実施形態に係る地絡点標定システム100は、地絡点標定装置120と、第1センサ21から第1地絡電流および第1零相電圧を入力し、第1地絡電流情報および第1時刻情報を地絡点標定装置120に送信する第1送受信装置111と、第2センサ22から第2地絡電流および第2零相電圧を入力し、第2地絡電流情報および第2時刻情報を地絡点標定装置120に送信する第2送受信装置112と、を備え、第1送受信装置111は、第1零相電圧の急変を検出する第1零相電圧検出部111eと、第1零相電圧の急変を検出した時刻を第1時刻として特定する第1時刻特定部111bと、第1地絡電流を検出する第1地絡電流検出部111dと、を有し、第2送受信装置112は、第2零相電圧の急変を検出する第2零相電圧検出部と、第2零相電圧の急変を検出した時刻を第2時刻として特定する第2時刻特定部と、第2地絡電流を検出する第2地絡電流検出部と、を有する。本実施形態によれば、ノイズを検出したセンサ20を基準として地絡点標定をすることによる、地絡点の誤標定を防止できる。
【0052】
また、本実施形態に係る地絡点標定システム100の第1送受信装置111と接続する第1センサ21は、変電所1から送配電線路10への出口地点にある、送配電線路10を添架する第1引出柱40に設置されている。本実施形態によると、変電所1に最も近い箇所に第1センサ21を設けることにより、地絡点を標定するための基準となる電気的諸量を取得することができるため、正確に地絡点を標定することができる。
【0053】
また、本実施形態に係る地絡点標定システム100の第1送受信装置111は、GPS衛星30から送信される信号に基づいて、第1送受信装置111の位置を示す第1位置情報を算出する第1位置算出部111cを、さらに有し、地絡点標定装置120の第1選定部は、第1位置情報に基づいて第1センサ21を選定する。本実施形態によると、正確な位置情報を算出することができるため、地絡点を正確に標定することができる。
【0054】
また、本実施形態に係る地絡点標定システム100における第1時刻および第2時刻は、GPS衛星30から送信される信号に基づいて算出される。本実施形態によると、正確な時刻情報を算出することができるため、地絡点を正確に標定することができる。
【0055】
なお上述した実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【符号の説明】
【0056】
1 変電所
10 送配電線路
20 センサ
21 第1センサ
22 第2センサ
30 GPS衛星
40 第1引出柱
100 地絡点標定システム
110 送受信装置
111 第1送受信装置
111b 第1時刻特定部
111c 第1位置算出部
111d 第1地絡電流検出部
111e 第1零相電圧検出部
112 第2送受信装置
112b 第2時刻特定部
112d 第2地絡電流検出部
112e 第2零相電圧検出部
120 地絡点標定装置
121 データ通信部
122a 選定処理部
122c 地絡点位置標定処理部
【要約】
【解決手段】 送配電線路に設置される複数のセンサで検出される電気的諸量に基づいて前記送配電線路の地絡点を標定する地絡点標定装置であって、前記複数のセンサのうち変電所の最も近くに設置されている第1センサを選定する第1選定部と、前記第1センサで検出される、前記送配電線路の第1地絡電流の波形を示す第1地絡電流情報および前記送配電線路の第1零相電圧の急変を示す第1零相電圧情報を取得し、前記第1センサが前記第1零相電圧の急変を検出した第1時刻を示す第1時刻情報を取得する第1取得部と、前記第1センサよりも負荷側に設置され、前記第1時刻を基準として所定の時間幅内において前記複数のセンサのうち零相電圧の急変を検出した第2センサを選定する第2選定部と、前記第2センサで検出される、前記送配電線路の第2地絡電流の波形を示す第2地絡電流情報および前記送配電線路の第2零相電圧の急変を示す第2零相電圧情報を取得し、前記第2センサが前記第2零相電圧の急変を検出した第2時刻を示す第2時刻情報を取得する第2取得部と、前記第1時刻情報と、前記第2時刻情報と、に基づいて前記送配電線路の地絡点を標定する地絡点標定部と、を備える。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8