(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0004】
請求項で定義した用語と記号は明細書においても同様とする。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
課題1。
振動型スピーカーの機械振動の共振周波数 fm と、主にスピーカーユニットとキャビネットから決まる共振周波数 f0 との間のインピーダンス特性の谷間 Bom が広いことにより期待する低音再生特性を得ることが難しい。
このことは、
図1の供試品の特性図が示す。
図1のグラフはインピーダンスの特性図である。Double Edge は振動型スピーカーを意味するものとする。55Hz 付近の小山は第2共振によるもので、260Hz 付近の大きな山が 第1共振によるものである。
図2のグラフは
図1の供試品のコーンの振動振幅の特性図である。Double Edge の
55Hz 付近の小さい山と 75Hz 付近の小さい谷が第2共振によるものである。
【0006】
課題2。
パッシブラジエーターを利用して 共振周波数 fpr を Bom の中間に埋める方法があるが、パッシブラジエーターの特性として、fpr より低い帯域では コーンとパッシブラジエーターの振動が 音圧を基準にして 逆相または逆相に近い関係にあり、再生信号の基本波が相殺されることで、高調波歪みと混変調歪みが残る、という性質がある。
従って、パッシブラジエーターを使ったスピーカーシステムでは信号処理の段階で、この帯域の再生を抑制する低域遮断を儲けるのが一般的である。
図5に供試品の歪みの特性図を示す。
Doubl Edge + OuterPR は振動型スピーカーシステムにアウターPRを組み合わせた場合の特性であり、Doubl Edge + InnerPR は振動型スピーカーシステムに本案のインナーPRを組み合わせた場合の特性である。
図5(a)のグラフは供試品のスピーカーシステムの、
入力電圧が公称定格の 50% における Doubl Edge + OuterPR側が 73.5Hz と
Double Edge + InnerPR側が 78.0Hz の再生音のスペクトル特性図である。双方の周波数が半オクターブ異なるのは双方の特性の違いを見やすくするためである。
73.5Hz はコントラバスの最も低い開放弦の振動周波数である。73.5Hz*2=157Hz から始まって高い周波数帯に現れる山は高調波歪み成分である。
図5(b)はグラフから拾った数値の表である。それぞれの数値は基本波を 0dB とした場合の 第2次 から 第7次 までの高調波の比率の dB 換算値である。
Doubl Edge + OuterPR の場合、第3高調波と第4高調波の歪みを合成すると
基本波に対し 53% の歪み率となる。
この歪みの主な原因は基本波に歪みがあって、アウターPRの放射音とコーンの放射音の位相が逆となっていることから、基本波が相殺されることによる。
【0007】
課題3.
パッシブラジエーターで インピーダンス谷間 Bom を埋める場合、課題2の理由によって、
fpr より低い周波数域が再生帯として使えないことから、fpr を f0 に近づけると、
再生に適さない領域が広くなって、もともと 良好で広い低音再生帯域を得たい という目的に反することとなる。
【0008】
課題4.
fpr と fo の間隔が広い場合、この周波数帯には インピーダンスの深い谷間ができて、均一な低音再生特性を得ることが難しくなる。同時に、この帯域でのボイスコイルの駆動電力に対するボイスコイルの熱損失の割合が大きくなり、電気エネルギーから音響エネルギーへの変換効率が低下する原因となる。
このことは、
図1の供試品の Doble Edge + OuterPR 特性図が示す。
図2のグラフは
図1の供試品のコーンの振動振幅の特性図である。
Double Edge + Outer-PR の 160Hz 付近の深い谷が第1共振とアウターPRの位相関係によるものである。
fpr と fo の間は、105Hz付近と260Hz付近にある二つの急峻で高い山と、160Hz付近にある一つの深い谷の特性となる。この谷間では、駆動電力に対するボイスコイルの熱損失の割合が高い。
Double Edge の 55Hz 付近の谷は第2共振によるものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
手段1。
パッシブラジエーターのキャビネットの外への放射面を密閉箱で覆う。
これをインナーPRとする。
【0010】
手段2。
インナーPRの共振周波数 fipr を Bom の中間の fo におけるインピーダンス特性の急峻な山形状が崩れてなだらかになるよう設計的に決定する。
【発明の効果】
【0011】
効果1。
インナーPR の共振周波数 fipr より低い周波数帯域で、パッシブラジエーターの振動がキャビネットの外へ向けて音響エネルギーを放射しなくなり、この帯域でのコーンが放射する音響エネルギーを相殺しなくなる。
その結果、歪みがより小さい低音再生特性を得ることができる設計が可能となる。
【0012】
効果2。
効果1の結果として、
アウターPRではこの帯域を低域遮断しなくてはならなかったが、
インナーPRでは、低域強調を作用することができる音響信号処理設計が可能となる。
従って、この帯域で、低音再生特性を大幅に改善できる設計が可能となり、結果、より低域へと再生帯域を広げることが可能となる。
【0013】
効果3。
fipr と fo の相互作用により fo が fipr に引き寄せられる性質から、
fo と fipr と fm がなだらかな山形状のインピーダンス特性となるよう設計が可能となる。
従って、Bom の帯域で、低音再生特性を大幅に改善できる設計が可能となる。
【0014】
効果4。
なだらかな山形状を持つ Bom の帯域でインピーダンスの絶対値の平均値をボイスコイルの抵抗値の 1.4倍 から 3倍 に設計することも可能となることから、
ボイスコイルの熱損失が一定の条件ではこの帯域での駆動電圧を 1.4倍 から 3倍 とすることが可能となる。
かまたは、
ボイスコイルの直流抵抗を (1/2)倍 から (1/9)倍 とすることが可能となる、
かまたは
双方を案分する範囲で自由度を持つ設計が可能となる。
その結果、ボイスコイルの駆動電力が 1.4倍 から 3倍 となり、帯域 Bio で、増やすことができる駆動電力の大部分は音響放射のエネルギーとなり、この帯域の変換効率を大幅に改善できる。
インピーダンスの特性図はボイスコイルの直流抵抗も合成されていることから、事実上の音響放射に対応するインピーダンスはグラフから読み取れるインピーダンス谷間よりも深くなっている。従って、この谷間での音響エネルギーへの変換効率は極めて小さく、グラフから感じる特性とは異なるのが一般的である。この谷間をイコライジングで埋めようとしてもダイナミックレンジが不足し、定格電力での駆動は到底できない。
このような理由もあって、インピーダンス特性がボイスコイルの直流抵抗に比べ数dBでも大きくなれば、この帯域の再生特性が著しく改善できることが実験で検証できる。
【実施例】
【0018】
以下の説明中、インナーPRとは、請求項2に記述のキャビネット内共振体をも意味するものとする。
双方は、取りつける場所による構造が異なるだけで、機能が全く同じであることから、
インナーPRによる効果の説明はキャビネット内共振体の説明を代用する。
図1は、従来の課題の説明のための供試品のインピーダンス特性図である。
横軸は周波数、縦軸はインピーダンスである。
10ohm は 10オーム の純抵抗、Double + Edge は振動型スピーカーシステムの一供試品のインピーダンス特性、Double Edge + Outer PR は振動型スピーカーシステムにアウターPR を付加した供試品のインピーダンス特性である。この特性図の説明は課題1に記述のとおりである。
【0019】
図2は、
図1のインピーダンス特性を持つ一供試品のコーンの振動振幅特性図である。
横軸は周波数、縦軸は振動振幅である。
Double Edge と Double Edge + Outer PR は、それぞれ振動型スピーカーシステムの供試品の振動振幅特性 と 振動型スピーカーシステムにアウターPR を付加した供試品の振動振幅特性である。この特性図の説明は課題3に記述のとおりである。
【0020】
図3は、
図1の供試品に本案の改善を加えた場合の、インナ−PRの供試品のインピーダンス特性図である。横軸は周波数、縦軸はインピーダンスである。
Double Edge + innnerPR PR-Back Cabity=XXcm^3 はインナーPRの密閉箱の容積が
XXcm^3 であることを示す。
密閉箱の 5cm^ と 11cm^3 と 18cm^3 の3種類についてインピーダンス特性の違いを示す。
密閉箱の容積が 5cm^3 の場合は fipr が高いので、fo には近づくものの、fm から離れるため、帯域 Bom におけるインピーダンス特性の変動は大きい。
密閉箱の容積が 11cm^3 の場合は 帯域 Bom におけるインピーダンス特性の変動は小さい。
密閉箱の容積が 18cm^3 の場合は 帯域 Bom におけるインピーダンス特性の変動は大きい。このように、第1共振、第2共振、第3共振の相互干渉によって帯域 Bio のインピーダンス特性は大きく変化する。どの特性にするかは設設計的に決定する。
帯域 Bio をなだらかな山形状にするには、複数の共振特性の相互作用があることから、インナーPRの密閉箱の容積や重りの質量の細かい調節が必要である。
【0021】
図4は、
図3のインピーダンス特性を持つインナーPRの供試品のコーンの振動特性図である。横軸は周波数、縦軸は振動振幅である。
70Hz 付近の小さい山は振動型スピーカーシステムであることによる。コーンの振動は 200Hz 付近から低域へ向かって、70Hz 付近まで デカード当たり 20dB の上昇直線から高々 4dB 不足している程度である。そして、帯域 Bio において、
図2のアウターPRを使った場合に比べ、くびれがないことを示している。しかも、Bio の帯域でのコーンとインナー-PRの双方の再生信号が相殺されることはないので、この供試品のスピーカーシステム固有の特性の補正としては、70Hz 以上の範囲で イコライザによる 高々 4dB 程度 で済むことを示している。しかも 70Hz 付近から低い周波数の範囲では、振動型スピーカーシステムが発生する強力な機械振動により構造物が振動し、超低音を発生する。従って、 fo 以下の範囲で充分な低音再生特性を得ることができる。
【0022】
図5は、アウターPRとインナーPRの双方の、スピーカーシステムへの印加電圧が等しい場合の歪み特性の比較図である。
横軸は周波数、縦軸は音圧レベルである。
アウターPR の歪み特性は課題2に説明のとおりである。
Double-Edge + Innner-PR はインナーPRを使った場合の歪み特性である。
アウターPR を使った場合の歪み特性と比較しやすいように半音だけ周波数を変えている。
図5(a)から読み取れるように、インナーPRの場合の基本周波数の再生音圧はアウターPRより 10dB 大きくなっている。
図5(b)は基本波に対する高調波の割合を dB 単位で示す。1st から 7th までは それぞれ高調波の次数を示す。高調波の割合が それぞれの周波数において、11dB以上、7dB、8dB、18dB以上、17dB、17dB 小さくなっていて、大幅な改善ができていることを示す。
【0023】
図6は、従来と本案のスピーカーシステムの比較構成図である。
図6(a)はアウターPRの場合の構成図、
図6(b)はインナーPRが、キャビネットの背面にある場合の構成図、
図6(c)はインナーPRが、キャビネットの内部の空間にある場合の構成図、
図6(d)はインナーPR、キャビネットの側面に複数個を儲けた場合の構成図を示す。
Cabinet はキャビネット、SP はスピーカーユニット、2nd Edge はスピーカーユニットを振動軸方向に振動させるに必要な自由度を持たせるための弾性膜、
Outer PR はアウターPR、Inner PR はインナーPR である。
【0024】
図7は供試品の写真である。この供試品は、従来品と本案の裏付けの説明をデータ上で比較説明するためのワーキングサンプルである。
この供試品は、インナーPR構造の場合、中型の乗用車のフロントガラス付近のダッシュボードの左右にそれぞれ1個、合計2個を取りつけることで、カーオーディオとしての実用的な範囲で、現状品の4個のドアスピーカーに代わる音響性能を得ることができる。
スピーカーシステムが小形であることから、運転席前方にスピーカーシステムの設置が可能となり、前方からの全帯域音響放射は、後方座席に対しても充分な音質と音量を確保できる。しかも、実験結果ではあるが、結果として、ドアスピーカーに比べて高速走行時の走行騒音に対し音量を上げる率が小さくて済む、という効果も得られる。
【0025】
スピーカーシステムは、
外直径 72mm
高さ 65mm
全質量 211g
【0026】
スピーカーユニットは、
公称口径 2.25インチ
公称インピーダンス 8ohm
公称許容電力 10W
質量 120g
【0027】
スピーカーユニットとフレームを連結する弾性膜は、
素材 ふうせん用ラテックス
厚み 0.3mm
テンション 7% 全方向引き延ばし
幅 3mm
【0028】
インナーPRは、
放射窓面積 34cm^2
重り 5g*8個=40g、 10g 単位で調節可能
内容積 5cm^3,11cm^3,18cm^3、 スライド調節可能
弾性膜の素材 ふうせん用ラテックス
その厚み 0.3mm
そのテンション 7% 全方向引き延ばし
その幅 3mm
【0029】
キャビネットは
内容積 144cm^3、 スピーカーユニットの構造物を含む
【0030】
図7(a)は供試品の音響放射面側の写真である。
2nd Edge はスピーカーユニットを振動軸方向に振動させるに必要な自由度を持たせるための弾性膜である。弾性膜は、円形の 0.3mm のラテックスシートを一様に 7% 引き延ばし、引っ張り張力を掛けた状態で外側のフレームを接着し、ラテックスシートの内側に スピーカーユニットを乗せる枠を接着し、その枠にスピーカーユニットを接着したものである。性能上、ラテックスを使用する必然性はない。
供試品の場合、最適状態に至るまでの期間を大幅に短縮する必要がある。そのため、最適な弾性と可動範囲を探るために、最小限の待ち時間でのカットアンドトライの行程を必要とする。スピーカーユニットを除いた全ての部品を机上の手作りで試作することで1サイクルの修正作業と性能確認時間を最小限とし、結果を出すまでの全行程を短縮することで複雑な組み合わせと相互関係からなる系の最適解にたどりつかなければならない。
最適な弾性係数と可動範囲の最適解へ至る筋道への手法と手順を掌握する、その追い込みのために、入手しやすく、手早く加工しやすいラテックスを使っている。ラテックスは厳しい環境で使われるカーオーディオの量産化に適した材質ではない。
Cone はスピーカーユニットのコーン、Edge はスピーカーユニットのエッジ、Frame はスピーカーユニットのフレーム、Cabinet はキャビネット、
IPR Cover はインナーPRの容積を調節する裏蓋、Adjust はインナーPRの容積を調節する裏蓋のスライド方向、IPR Case はインナーPRの側面キャビネット、IPR Weight はインナーPRの重り、IPR Edge はインナーPRの弾性膜、IPR Plate はインナーPRの重りを弾性膜上に均等に乗せる台、IPR Frame はインナーPRの弾性膜のフレーム、である。
供試品の場合、インナーPRの弾性膜は 2nd Edge と同じである。
【0031】
fo はスピーカーユニット固有の性質とキャビネットの容積と空気の性質を主な要因とするファクターであるが、小型のスピーカーではキャビネットが小容積であることの影響が大きく作用する。fo を、できれば 150Hz 付近に設計したいところであるが、高域の性能との協調への配慮も必要なことから、この程度のサイズのスピーカーシステムでは 200Hz 以上になることが通常である。
本案の実証に使った供試品の fo は、260Hz にある。この値は、低音再生が必修条件であるカーオーディオの場合、致命的とも言える。
【0032】
しかしながら、スピーカーシステムの小型軽量化は近年の乗用車にとっては一つの課題である。この程度の大きさと重量であって、全帯域再生ができれば、その価値は充分である。260Hz の fo を持つスピーカーシステムを超低音再生まで再生できるようどのようにして工夫するかはスピーカーシステムの設計現場では大きな課題でもある。
一方、振動型スピーカーは、
スピーカーユニットを自身の振動で振動させ、その振動をキャビネットを介して大きな構造物に伝えることで、その構造物の音響放射効果を利用して超低音の帯域を再生するものである。小形で超低音を容易に再生できることから、この種類のスピーカーシステムは市場に少なくない。
しかし、超低音と中低音の中間の帯域の良好な再生が難しく、日常生活の中で多様なユーザー層に広く普及しているカーオーディオのような場合、音の品質には汎用性を要求されることから、振動型のスピーカーでは、音質に関する普遍的な水準を満足することができない。
【0033】
そこで、パッシブラジエーターを使って fo と fm の中間帯域をカバーする、という手法を容易に思いつくが、実用化されていない理由がある。
パッシブラジエーターは簡単に低音感を再生できるので、小形スピーカーでは必然の手法である。近年の市場における低音再生できる小形スピーカーのほとんどにパッシブラジエーターが使われている。
しかし、パッシブラジエーターに関しても、低音感は再生できるものの fpr 以下の低い周波数帯域では歪みが大きく、特にベースドラムの再生音ではアタックの部分で原音とは大きく異なる違和感のある音質となる。これには二つの理由がある。
第1の理由は、
fpr より少し高い周波数帯域では パッシブラジエーターとコーンの双方の放射音は定常状態では同相または同相に近い状態にあるが、アタックの過渡状態では双方が逆相かまたは逆相に近い状態にあって、音質に大きな違和感を及ぼす。この音質は普遍的水準にはほど遠いものである。
第2の理由は、
fpr 付近より低い周波数帯域で、パッシブラジエーターとコーンからの放射音の双方の位相が定常的に逆相または逆相に近い状態であることから、肝心の基本波が相殺され、歪み成分である高調波成分が際立つことによる。そのため、 fpr 付近から低い周波数帯は低域遮断を作用させなければならない。
結局のところ、アウターPRでは、広い低音域で普遍性のある水準の市場ニーズを満足する再生特性が得られない、という結果となる。
【0034】
図7(b)は供試品の背面側の写真である。背面はインナーPRの裏蓋であって、内容積をスライド調節できる構造となっていて、重りとの組み合わせで最適容積を選択する。
【0035】
図7(c)は供試品のインナーPRの内部の写真である。円形の 0.3mm のラテックスシートを一様に 7% 引き延ばし、引っ張り張力を掛けた状態で外側のフレームを接着し、ラテックスシートの内側に 重りを乗せる台を接着し、その台に直径 20mm、
厚み 1.5mm の複数の重りが接着されている。インピーダンス特性を確認しながら、重りの数によって最適質量を選択する。
図7(d)は供試品のインナーPRの内部の写真である。インナーPRの側壁の枠を取り付けた状態である。
【符号の説明】
【0036】
いずれの図においても同記号は同機能である。
fo 第1共振
スピーカーユニットとキャビネットが持つ音響的性質に依存の共振特性
fm 第2共振
スピーカーユニットと背面の空気室の容積と を主なファクターとするところの
機械振動の共振特性
fpr アウターPRの共振周波数
Bom fo と fm の間のインピーダンス特性の谷間
fipr インナーPRの共振周波数
Bio fipr と fo の間の帯域
Bim fipr と fm の間の帯域
K Bim のインピーダンスの代表値の、ボイスコイルの直流抵抗に対する倍率
【0037】
図1、
図2
Impedance インピーダンス
Displacement 振動振幅
10ohm 純抵抗
Double Edge スピーカーユニットとキャビネットを連結する弾性膜
Double Edge + Outer PR 振動型スピーカーとアウターPRの組み合わせ
【0038】
図3、
図4
Doubl Edge + Inner PR 振動型スピーカーとインナーPRの組み合わせ
PR Back Capacity=XX^3 XX がインナーPRの密閉箱の容積
【0039】
図5
1st,,,7th 基本波から第7次の高調波まで
Double Edge + Outer PR(1st-xxdB)
振動型スピーカーとアウターPRの組み合わせの基本波に
対する高調波の比の dB 換算値
Double Edge + Inner PR(1st-xxdB)
振動型スピーカーとインナーPRの組み合わせの基本波に
対する高調波の比の dB 換算値
【0040】
図6
Cbinet キャビネット
SP はスピーカーユニット
2nd Edge 弾性膜、
Outer PR アウターPR
Inner PR インナーPR
【0041】
図7
2nd Edge スピーカーユニットをキャビネットに取りつける弾性膜
Cone コーン
Edge スピーカーユニトのコーンのエッジ
Frame スピーカーユニトのフレーム
Cabinet キャビネット
IPR Cover インナーPRの裏蓋
Adjust 裏蓋を移動させインナーPRの内容積の調整方向
IPR Case インナーPRの側面ケース
IPR Weight インナーPRの重り
IPR Edge インナーPRの弾性膜
IPR Plate インナーPRの重りを乗せる台
IPR Frame インナーPRの弾性膜のフレーム
【解決手段】小形全帯域スピーカーシステムは、キャビネットの内部に、スピーカーユニットの振動による超低音再生帯域とスピーカーユニットのコーンの振動による低音再生帯域の中間の周波数帯の、低音共振体をもうける。スピーカーユニットのコーンの振動による低音再生帯域を共振体の共振周波数の方向に引き寄せることで、スピーカーユニットの振動による低音再生帯域とスピーカーユニットのコーンの振動による低音再生帯域の中間の周波数帯の再生性能を高め、間隔を縮め、低音再生帯域でボイスコイルの接損失を増加させることなくボイスコイルの駆動電力を増加させる。