【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成27年6月9日サトーホールディングス株式会社がアトミクス株式会社にベルトコンベアを備えるラベル自動貼りシステムを納めた。
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るベルトコンベア10を備えるラベル貼付けライン100について説明する。
【0011】
図1は、ベルトコンベア10を備えるラベル貼付けライン100の概略構成図である。
【0012】
ラベル貼付けライン100は、ワーク1を搬送するベルトコンベア10と、ベルトコンベア10に搬送されたワーク1にラベルを貼り付けるラベル貼付機20と、ラベル貼付機20が貼り付けるラベルを印刷するプリンタ30と、を備える。ワーク1は、例えば、鉄やニッケル等の磁性材料やこれらの合金によって作られた円盤状の蓋や円筒状の缶である。なお、ワーク1が非磁性材料によって作られた場合には、ワーク1に磁性材料で作られた治具等を取り付けてもよい。
【0013】
ベルトコンベア10は、搬送面11aに載置されたワーク1を搬送する環状のベルト11と、ベルト11を支持する本体部12と、ベルト11におけるワーク1の載置される搬送面11aと反対の面である裏面11b側に配置される磁力発生部13と、を備える。また、ベルトコンベア10は、図示しないモータによって回転する駆動輪10aと、回転可能に支持される従動輪10bと、を備える。
【0014】
ラベル貼付機20は、ベルトコンベア10に搬送されるワーク1の位置を位置検出センサ21によって検出し、位置検出センサ21よりも搬送方向の下流側に設置されるラベル貼付部22によってワーク1の所定の位置にラベルを貼り付ける。
【0015】
プリンタ30は、文字等を印字したラベルを発行する。例えば、プリンタ30には熱転写方式が採用され、プリンタ30は、化学品に用いられるラベルを発行する場合には、化学品の危険有害性ごとの分類基準を表示したGHS(Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicals)を印字したラベルを発行する。発行されたラベルは、ラベル貼付機20へと送られる。プリンタ30は、商品等表示を印字したラベルを発行することもできる。
【0016】
次に、ベルトコンベア10の構成について説明する。
【0017】
ベルトコンベア10のベルト11は、駆動輪10aと従動輪10bとに巻き掛けられ、引っ張られることによって張力がかかる。張力がかかることで、ベルト11の裏面11bと駆動輪10aとの間に摩擦力が発生して、駆動輪10aの駆動力がベルト11に伝達される。駆動輪10aの駆動力がベルト11に伝達されることで、ベルト11は、
図1の矢印Aで示す搬送方向に駆動され、ベルト11の搬送面11aに載置されたワーク1を搬送方向へ搬送する。ベルト11は、例えば、ゴムや樹脂製の材料によって作られる。なお、ベルト11は、駆動輪10a及び従動輪10b以外にも、図示しないテンションローラに巻き掛けられることで張力が調整されてもよい。
【0018】
本体部12には、駆動輪10a及び従動輪10bが回転可能に固定される。本体部は、駆動輪10a及び従動輪10bを介して、ベルト11を駆動可能に支持する。
【0019】
磁力発生部13は、ラベル貼付機20よりも搬送方向の上流側に位置し、ベルト11の裏面11b側に配置されるよう、本体部12に固定される。磁力発生部13は、本体部12に固定されベルト11の裏面11b側に配置される金属プレート15と、金属プレート15に取り付けられる複数の磁石14と、を有し、ベルト11の搬送面11aに載置されたワーク1を引き寄せる磁力をベルト11越しに発生させる。なお、磁力発生部13は、ワーク1を引き寄せる磁力がベルト11越しにワーク1に十分作用するよう、ベルト11の裏面11bに近接して配置されることが好ましい。
【0020】
磁石14には、例えば、永久磁石として同一等級の磁気の強さをもったネオジム磁石が用いられる。金属プレート15には、鉄やニッケル等の磁性材料が用いられる。磁石14は、磁石14自身の磁力によって、金属プレート15に貼り付くことができ、金属プレート15を介して本体部12に取り付けられる。なお、金属プレート15には、磁石14を嵌合することのできる図示しない溝を形成してもよい。
【0021】
ここで、
図2、
図3を参照して、磁力発生部13の磁石14及び金属プレート15のベルト11に対する位置関係について説明する。
【0022】
図2は、ベルト11の搬送面11a側からベルトコンベア10のベルト11及び磁力発生部13を見たときの透過図であり、
図3は、
図2のIII−III線に沿う断面図である。
【0023】
ワーク1は、
図2で矢印Aに示す搬送方向に搬送され、
図3では図面の奥手に向かって搬送される。ベルト11の裏面11b側に配置される磁力発生部13は、
図2に破線で示される。なお、磁力発生部13は、以下の
図4Aから
図4Dにおいても同様に破線で示される。
【0024】
磁力発生部13は、ベルト11の幅全域にワーク1を引き寄せる磁力を発生させるように、ベルト11の幅方向に広がるよう配列される。磁力発生部13は、例えば
図2に示すように、V字の雁行型となるよう3箇所に配置される。各磁力発生部13の金属プレート15には、磁石14が2個ずつベルト11の幅方向に並ぶようにそれぞれ取り付けられる。したがって、ベルト11の裏面11b側には、合計6個の磁石が配置される。
【0025】
3箇所の磁力発生部13のうち位置決めラインP上の一部に配置される磁力発生部13Aは、他の磁力発生部13B、13Cよりも搬送方向の下流側に位置するように、ベルト11と平行に、本体部12に固定される。位置決めラインPは、位置決め位置Xから搬送方向に沿って延びる線であり、ベルト11の幅方向における位置を保ったまま位置決め位置Xに位置させたワーク1を搬送させる際の基準線である。位置決め位置Xは、
図4Dに示すワーク1の目標位置である。ワーク1は、
図4Dに示すように位置決め位置Xに位置した後、ベルト11の幅方向における位置を保ったままワーク1の位置決めラインPに沿ってラベル貼付機20まで搬送されることで、ワーク1の所定の部分にラベルが貼り付けられる。本実施形態では、位置決めラインP及び位置決め位置Xは、例えば、ベルト11の幅方向中央に設定される。
【0026】
他の磁力発生部13B、13C、すなわち位置決めラインPからベルト11の幅方向に向かって離間した位置に配置される2箇所の磁力発生部13B、13Cは、位置決めラインPに配置される磁力発生部13Aをベルト11の幅方向の両側から挟むように、それぞれ本体部12に固定される。磁力発生部13Bの中心は、
図2に示すように、磁力発生部13Aの中心とベルト11の磁力発生部13B側の端部との間を等間隔に分ける位置に配置される。同様に、磁力発生部13Cの中心は、磁力発生部13Aの中心とベルト11の磁力発生部13C側の端部との間を等間隔に分ける位置に配置される。
【0027】
磁力発生部13B、13Cは、
図3に示すように、ベルト11に対して傾いた角度をもって取り付けられる。その結果、位置決めラインPから遠い磁石14Aとベルト11との上下方向の距離L1は、位置決めラインPから近い磁石14Bとベルト11との距離L2よりも短くなる。また、磁力発生部13Aの磁石14は、磁力発生部13B、13Cの磁石14Aと同様に、ベルト11との距離が距離L1となるように取り付けられる。
【0028】
このように、同じ磁気の強さを持つ磁石14をベルト11の裏面11bまでの距離を変えて配置した場合には、磁石14とベルト11との距離に応じてワーク1を引き寄せる磁力を変化させることができる。
【0029】
また、金属プレート15も、磁石14が貼り付けられることで磁化して、ワーク1を引き寄せる磁力を発生させる。その結果、ベルト11の幅方向に磁力が広がり易くなるので、ベルト11の搬送面11aの様々な位置に載置されるワーク1を安定して引き寄せ易くなる。
【0030】
ベルト11の搬送面11a上には、
図2に示すように、ワーク1を案内するガイド16が周期的に間隔を空けて複数形成される。
【0031】
ガイド16は、搬送方向の下流側から上流側にかけてベルト11の幅方向における両端部から位置決めラインPに向かって延在する。すなわち、ガイド16は、搬送方向の上流側に形成される部分の方が、下流側に形成される部分よりも位置決めラインPに近くなり、位置決めラインP上に頂点が位置するようにV字に形成される。ガイド16は、磁力によって磁石14に引き寄せられるワーク1と接触した際に、ワーク1と引っ掛かりが生じないよう、摩擦係数の低い素材で形成されることが好ましい。
【0032】
次に、
図4Aから
図4Dまでを参照して、ワーク1の位置決め方法について説明する。
【0033】
図4Aは、搬送工程中に、ベルトコンベア10と搬送されるワーク1とを、ベルト11の搬送面11a側から見たときの透過図である。
【0034】
図4Bは、ワーク引き寄せ工程中に、位置決めラインPから外れた位置に配置された磁力発生部13に引き寄せられるワーク1を、ベルト11の搬送面11a側から見たときの透過図である。
【0035】
図4Cは、ワーク位置決め工程中に、ガイド16と接触して位置決め位置Xへ移動するワーク1を、ベルト11の搬送面11a側から見たときの透過図である。
【0036】
図4Dは、位置決め位置Xに移動したときのワーク1を、ベルト11の搬送面11a側から見たときの透過図である。
【0037】
ワーク1の位置決めは、
図4Aに示すように、環状のベルト11の搬送面11aに載置されたワーク1を搬送する搬送工程中に行われる。始めに、ワーク1は、ベルト11の幅方向に対する位置を特に定めることなくランダムに搬送面11aに載置される。ここでは、
図4Aに示すようにワーク1が載置された場合を例示して説明する。
【0038】
次に、搬送面11aに載置されたワーク1は、ベルト11の駆動と共に
図4Aの矢印Aで示す搬送方向へ搬送される。ワーク1が磁力発生部13B付近まで搬送されると、ワーク1は、
図4Bに示すワーク引き寄せ工程によって磁力発生部13Bに引き寄せられる。
【0039】
磁力発生部13Bに引き寄せられたワーク1は、
図4Bに示すように、搬送が制限される。すなわち、ワーク1は、ベルト11の搬送面11a上でスリップ状態となって、磁力発生部13B付近の搬送面11a上に一時的に拘束される。
【0040】
磁力発生部13B付近の搬送面11a上に拘束されたワーク1は、ベルト11の駆動と共に搬送方向に移動するガイド16との相対位置が徐々に近くなり、最終的にガイド16と接触する。そして、ガイド16と接触したワーク1は、
図4Cに矢印Bで示すように、位置決めラインP方向へ強制的に案内される。
【0041】
案内されたワーク1は、磁力発生部13Aに引き寄せられ、磁力発生部13A付近の搬送面11a上に再び拘束される。その後、磁力発生部13Aに位置を拘束されたワーク1は、ガイド16の2辺と2点接触することによって位置決め位置Xに位置合わせされつつ、
図4Dの矢印Aで示す搬送方向へと移動する。その際、磁力発生部13Aからの磁力が働かなくなる位置にワーク1が搬送されるまで、搬送方向とは逆向きの力がワーク1に作用することになるので、ワーク1とガイド16とが2点接触する時間を長めに確保することができる。その結果、ワーク1を位置決め位置Xに確実に位置合わせすることができる。
【0042】
また、径の異なるワーク1を搬送した場合でも、ワーク1は、ガイド16の2辺と2点接触することができる。そのため、同様に、径の異なるワーク1を位置決め位置Xに位置合わせすることができる。
【0043】
さらに、ワーク1に対して搬送方向とは逆向きに働く力は、磁力発生部13Aからの磁力が働かなくなる位置にワーク1が搬送されるに従って徐々に減衰する。したがって、位置合わせ後に、ワーク1に働く磁力が一気になくなることによって、ガイド16からワーク1が反発するおそれをなくすことができる。そのため、位置合わせ後のワーク1に、位置ずれが生じることを防ぐことができる。
【0044】
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
【0045】
ワーク1を搬送するベルトコンベア10は、載置されたワーク1を搬送する環状のベルト11と、ベルト11におけるワーク1の載置される搬送面11aと反対の面である裏面11b側に配置され、ワーク1を引き寄せる磁力をベルト11越しに発生させてワーク1を位置決め位置Xに位置させ、位置決め位置Xから搬送方向に沿って延びる位置決めラインPに配置される磁力発生部13Aと、を備える。ベルト11は、搬送方向の下流側から上流側にかけて、ベルト11の幅方向における端部側からワーク1の位置決めラインPに向かって延在するガイド16を有する。
【0046】
このように、搬送されるワーク1は、磁力発生部13Aの磁力によって引き寄せられて磁力発生部13A付近のベルト11の搬送面11aに拘束される。また、ワークは、拘束された後、搬送方向の下流側から上流側にかけて、位置決めラインPに向かって延在するように形成されたガイド16と接触して、ガイド16に沿って動くことで位置決め位置Xまで案内される。したがって、ワーク1の高さに依ることなく、ワーク1を、位置決め位置Xまで移動させ、位置決め位置Xに位置させることができる。特に、位置決め位置Xに磁力発生部13Aが配置されることで、より確実にワーク1を位置決め位置Xに位置させることができる。
【0047】
これにより、磁力発生部13Aよりも搬送方向の下流側に配置されたラベル貼付機20によって、ワーク1の所定の場所に安定してラベルを貼り付けることができる。
【0048】
また、ワーク1を引き寄せる磁力がベルト11の幅方向全域に及ぶように磁力発生部13Aより搬送方向の上流側に複数設けられる磁力発生部13B、13Cを備える。これにより、ベルト11の搬送面11a上において、ベルト11の幅方向のどの位置にワーク1を載置しても、複数の磁力発生部13によってワーク1を必ず引き寄せることができる。その結果、ワーク1を確実に位置決め位置Xまで移動させ、位置決め位置Xに位置させることができるようになる。
【0049】
特に、ワーク1の位置決め位置X側に配置される磁力発生部13Aは、他の磁力発生部13B、13Cよりも搬送方向の下流側に位置するので、ガイド16に沿って案内されるワーク1は、磁力発生部13Aによって再び引き寄せられる。その結果、ワーク1に対して位置決め位置Xに向かうように磁力を作用させることができるので、ガイド16と磁力発生部13Aとによって、ワーク1を確実に位置決め位置Xまで移動させることができる。
【0050】
さらに、磁力発生部13B、13Cは、ベルト11の裏面11b側に配置される金属プレート15と、金属プレート15に取り付けられる複数の磁石14と、を有し、磁力発生部13B、13Cにおいて、ワーク1の位置決めラインPから遠い磁石14Aは、ワーク1の位置決めラインPから近い磁石14Bよりも、ワーク1を引き寄せる磁力が強い。
【0051】
具体的には、磁力発生部13B、13Cにおいて、ワーク1の位置決めラインPから遠い磁石14Aは、ワーク1の位置決めラインPから近い磁石14Bよりも、ベルト11との上下方向の距離が短い位置に設けられる。
【0052】
これにより、ワーク1がベルト11の端部付近に載置されている場合でも、磁石14Aによって確実にワーク1を引き寄せることができる。また、位置決めラインPに近い磁石14Bは、ワーク1を引き寄せる磁力が弱くなるように設定されるので、磁力発生部13Aに影響を及ぼすことがない。そのため、磁石14Aによってワーク1を引き寄せた後、ワーク1をガイド16と接触させるとともに磁力発生部13Aの磁力で位置決め位置Xに引き寄せることによって、ワーク1を確実に位置決め位置Xに位置させることができる。
【0053】
なお、磁力発生部13は、上記した実施形態の配置態様に限らず、ベルト11の幅方向全域にワーク1を引き寄せる磁力が及ぶように配置することができる。
【0054】
例えば、磁力発生部13は、ベルト11の幅方向に直線状に配列することもできる。このように、直線状に磁力発生部13を配置しても、ワーク1は、磁力発生部13付近に拘束された状態でガイド16と接触することになる。そのため、ワーク1を位置決め位置Xまで移動させることができる。
【0055】
また、本体部12に固定する磁力発生部13の数や、磁力発生部13の磁石14の数は、適宜変更することができる。上記した実施形態よりもベルト11の幅が広い場合には、磁力発生部13をより多く配置してもよく、ベルト11の幅が狭い場合には、位置決め位置X上に1つだけ磁力発生部13を配置してもよい。
【0056】
さらに、磁力発生部13は、ベルト11の幅方向において両端側から位置決め位置Xに向かって配置してもよい。例えば、
図5に示すように、磁力発生部213の金属プレート215を長めに形成し、磁力発生部213を斜めに配置した場合においても、ガイド16と位置決め位置Xに近い磁石14の磁力とによって、ワーク1を位置決め位置Xへ順次案内することができる。したがって、上記実施形態の磁力発生部13と同様の効果を奏することができる。
【0057】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0058】
例えば上記実施形態では、磁石14には、永久磁石を用いたが、電磁石を用いてもよい。磁石14に電磁石を用いる場合には、搬送するワーク1の重量等に応じて、電磁石内のコイルに流す電流の大きさを変えることができる。これにより、ワーク1を引き寄せる磁力の強さを簡単に調節することができる。
【0059】
また、上記実施形態では、ベルトコンベア10には、金属プレート15に磁石14を貼り付けることとしたが、樹脂製のプレートに磁石14を貼り付けてもよい。この場合には、磁石14は、樹脂製のプレートと接する面に塗布された粘着剤によって樹脂製のプレートに貼り付けられる。
【0060】
さらに、上記実施形態では、ガイド16は、頂点が位置決めラインP上に位置するようにV字に形成されたが、ワーク1の直径よりも狭い隙間が位置決めラインP上に生じるようにV字に形成されてもよい。ガイド16は、直線状に限らずに、曲率をもつように形成されてもよい。