【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成26年度、支出負担行為担当官、総務省大臣官房会計課企画官、研究テーマ「5Gに向けた高度化マルチキャリアによる柔軟な多元接続の研究開発」に関する委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【文献】
N. Michailow(他3名),Integration of a GFDM secondary system in an OFDM primary system,Future Network & Mobile Summit,米国,2011年 6月15日
【文献】
R. Datta (他2名),Adaptive Subcarrier Bandwidth for 5G GFDM Transmission,信学技報SR2014-105 スマート無線研究会(SR),日本,電子情報通信学会,2015年 1月29日
【文献】
R.Datta(他1名),Improved ACLR by Cancellation Carrier Insertion in GFDM Based Cognitive Radios,IEEE Vehicular Technology Conference (VTC),米国,2014年 5月18日
【文献】
G.Fettweis(他3名),GFDM-Generalized Frequency Division Multiplexing,IEEE Vehicular Technology Conference (VTC),米国,2009年 4月26日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
サブキャリアが直交している信号波形を用いる第1のマルチキャリア無線通信方式と、サブキャリアが非直交である信号波形を用いる第2のマルチキャリア無線通信方式とのいずれかを用いて無線通信を行う無線通信装置であって、
前記第1のマルチキャリア無線通信方式によって無線通信を行う第1の無線モジュールと前記第2のマルチキャリア無線通信方式によって無線通信を行う第2の無線モジュールとの無線通信状況に応じて、予め決められたシステム周波数帯域において、当該無線通信装置と前記第1の無線モジュールとの間の無線通信に第1のサブキャリアを割り当てるとともに、当該無線通信装置と前記第2の無線モジュールとの間の無線通信に第2のサブキャリアを割り当てる割当手段と、
前記第1および第2のサブキャリアの割当を示すサブキャリア割当情報を前記第1および第2の無線モジュールへ送信する送信手段とを備え、
前記割当手段は、前記システム周波数帯域の中心周波数を中心として前記第1のサブキャリアを割り当てるとともに、前記第2のサブキャリアを前記システム周波数帯域の両端に割り当てる無線通信装置。
前記割当手段は、更に、前記システム周波数帯域において、前記第1および第2のサブキャリアと異なる第3のサブキャリアを前記第2の無線モジュール同士が当該無線通信装置を介さずに行うデバイス間無線通信に割り当て、
前記送信手段は、更に前記第3のサブキャリアの割当を示すサブキャリア割当情報を、前記第1および第2の無線モジュールと、前記デバイス間無線通信を行う前記第2の無線モジュールとへ送信する、請求項1に記載の無線通信装置。
前記割当手段は、更に、前記システム周波数帯域において、前記第1のサブキャリアと前記第2のサブキャリアとの間にヌルサブキャリアからなる第1のギャップサブキャリアを割り当て、
前記送信手段は、更に前記第1のギャップサブキャリアの割当を示すサブキャリア割当情報を、前記第1および第2の無線モジュールへ送信する、請求項1または請求項2に記載の無線通信装置。
前記割当手段は、更に、前記システム周波数帯域において、前記第1のサブキャリアと前記第3のサブキャリアとの間にヌルサブキャリアからなる第2のギャップサブキャリアを割り当て、
前記送信手段は、更に前記第2のギャップサブキャリアの割当を示すサブキャリア割当情報を前記第1および第2の無線モジュールへ送信する、請求項2に記載の無線通信装置。
前記割当手段は、更に、前記システム周波数帯域において、前記第2のサブキャリアと前記第3のサブキャリアとの間にヌルサブキャリアからなる第3のギャップサブキャリアを割り当て、
前記送信手段は、更に前記第3のギャップサブキャリアの割当を示すサブキャリア割当情報を前記第1および第2の無線モジュールへ送信する、請求項4に記載の無線通信装置。
【発明を実施するための形態】
【0055】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0056】
図1は、この発明の実施の形態による無線通信システムの概略図である。
図1を参照して、この発明の実施の形態による無線通信システム10は、無線基地局1と、端末装置2〜6と、端末装置7〜9,11と、機器12,13とを備える。
【0057】
無線基地局1は、通信領域REGを有する。端末装置2〜6、端末装置7〜9,11および機器12,13は、通信領域REG内に配置される。
【0058】
無線基地局1は、一般化周波数分割多重化(GFDM:Generalized Frequency Division Multiplexing)技術を用いて端末装置2,3と無線通信を行う。また、無線基地局1は、直交周波数分割多重化(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)技術を用いて端末装置7,8と無線通信を行う。
【0059】
この発明の実施の形態においては、GFDM技術を用いて無線通信を行う端末装置を「5G端末」と言い、OFDM技術を用いて無線通信を行う端末装置を「4G端末」と言う。
【0060】
端末装置2,3は、無線基地局1と無線リンクを確立する過程において自己が5G端末であることを示すUEカテゴリー情報CTG_5Gを無線基地局1へ送信する。そして、端末装置2,3は、無線基地局1と無線リンクを確立すると、GFDM技術を用いて無線基地局1と無線通信を行う。
【0061】
端末装置4,5は、自己が5G端末であることを示すUEカテゴリー情報CTG_5Gを無線基地局1へ送信する。そして、端末装置4,5は、GFDM技術を用いて、無線基地局1を介さずに相互に無線通信を行う。即ち、端末装置4,5は、GFDM技術を用いてD2Dの無線通信を行う。
【0062】
端末装置6は、自己が5G端末であることを示すUEカテゴリー情報CTG_5Gを無線基地局1へ送信する。そして、端末装置6は、GFDM技術を用いて、無線基地局1を介さずに機器12,13と相互に無線通信を行う。
【0063】
端末装置7,8は、無線基地局1と無線リンクを確立する過程において自己が4G端末であることを示すUEカテゴリー情報CTG_4Gを無線基地局1へ送信する。そして、端末装置7,8は、OFDM技術を用いて無線基地局1と無線通信を行う。
【0064】
端末装置9,11は、自己が4G端末であることを示すUEカテゴリー情報CTG_4Gを無線基地局1へ送信する。そして、端末装置9,11は、SCFDMA(Single Carrier Frequency Division Multiplexing Access)技術を用いて、無線基地局1を介さずに相互に無線通信を行う。即ち、端末装置9,11は、SCFDMA技術を用いてD2Dの無線通信を行う。
【0065】
機器12,13は、自己が5G端末であることを示すUEカテゴリー情報CTG_5Gを無線基地局1へ送信する。そして、機器12,13は、GFDM技術を用いて、無線基地局1を介さずに相互に無線通信を行う。また、機器12,13は、GFDM技術を用いて、無線基地局1を介さずに端末装置6と無線通信を行う。
【0066】
GFDM技術は、マルチキャリアの無線アクセス技術(RAT:Radio Access Technology)の設計に対する比較的新しい考え方として検討されているものである(たとえば、特許文献1、非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4を参照)。
【0067】
そして、GFDMは、ブロック毎に分割し、フィルターバンクを用いるマルチキャリア送信に基づいた方式であり、各ブロックの送信データが時間および周波数領域で分配され、各サブキャリアは、調整可能なパルス整形フィルタで整形されたパルス形状を有する。
【0068】
[実施の形態1]
図2は、
図1に示す無線基地局1の実施の形態1における構成図である。
図2を参照して、無線基地局1は、アンテナ14と、受信機15と、送信機16と、送信手段17と、ホストシステム18とを含む。ホストシステム18は、割当手段18Aを含む。
【0069】
受信機15は、SCFDMA方式(シングルキャリア周波数分割多元接続方式)による波形およびGFDMA(Generalized Frequency Division Multiplexing Access)方式による波形のいずれかを示す波形情報IF_WVをホストシステム18から受ける。また、受信機15は、アンテナ14を介して電波を受信する。そして、受信機15は、その受信した受信電波および波形情報IF_WVに基づいて後述する方法によって受信データを検出し、その検出した受信データをホストシステム18へ出力する。
【0070】
また、受信機15は、端末装置7〜9,11からUEカテゴリー情報CTG_4Gをアンテナ14を介して受信し、その受信したカテゴリー情報CTG_4Gをホストシステム18へ出力する。
【0071】
更に、受信機15は、端末装置2〜6および機器12,13からUEカテゴリー情報CTG_5Gをアンテナ14を介して受信し、その受信したカテゴリー情報CTG_5Gをホストシステム18へ出力する。
【0072】
送信機16は、基地局−端末間の接続か端末間通信を行うかの情報であるUE接続種別情報と、UEカテゴリー情報CTG_4G(またはCTG_5G)とをホストシステム18から受ける。また、送信機16は、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)方式によって無線基地局1−端末装置7(または端末装置8)間で無線通信を行うためのサブキャリアSC_4G_DR(OFDMAサブキャリア)と、GFDMA方式によって無線基地局1−端末装置2(または端末装置3)間で無線通信を行うためのサブキャリアSC_5G_DR(GFDMAサブキャリア)とをホストシステム18の割当手段18Aから受ける。更に、送信機16は、送信データをホストシステム18から受ける。
【0073】
そうすると、送信機16は、UE接続種別情報に基づいて、基地局−端末間で無線通信が行われるか端末間で無線通信が行われるかを判定する。そして、送信機16は、基地局−端末間で無線通信が行われると判定したとき、UEカテゴリー情報CTG_4G(またはCTG_5G)に基づいて、無線基地局1−端末装置2(または端末装置3)間で無線通信が行われるか無線基地局1−端末装置7(または端末装置8)間で無線通信が行われるかを判定する。
【0074】
無線基地局1−端末装置2(または端末装置3)間で無線通信が行われると判定されたとき、送信機16は、送信データを送信シンボルに変調し、その変調した送信シンボルをサブキャリアSC_5G_DRに対応する周波数時間領域のデータブロック構造に変換してサブキャリアSC_5G_DRのグループに分配し、その分配した複数のデータブロック構造に対して、パルス整形および対応するサイズの逆フーリエ変換を順次実行し、逆フーリエ変換された信号をアンテナ14を介して同時に送信する。
【0075】
一方、無線基地局1−端末装置7(または端末装置8)間で無線通信が行われると判定されたとき、送信機16は、送信データを送信シンボルに変調し、その変調した送信シンボルをサブキャリアSC_4G_DRに対応する周波数時間領域のデータブロック構造に変換してサブキャリアSC_4G_DRのグループに分配し、その分配した複数のデータブロック構造に対して、対応するサイズの逆フーリエ変換を実行し、逆フーリエ変換された信号をアンテナ14を介して同時に送信する。
【0076】
送信手段17は、制御チャネルCh_CTLを予め保持している。そして、送信手段17は、OFDMA方式によって基地局−端末間で無線通信を行うためのサブキャリアSC_4G_DR、GFDMA方式によって基地局−端末間で無線通信を行うためのサブキャリアSC_5G_DR、GFDM技術を用いて端末間で無線通信を行うためのサブキャリアSC_5G_D2D(GFDMA−D2Dサブキャリア)、およびヌルサブキャリアからなるギャップサブキャリアGAP_SCが割り当てられたサブキャリア割当情報IF_SC_ALLCをホストシステム18の割当手段18Aから受ける。そして、送信手段17は、制御チャネルCh_CTLを用いてサブキャリア割当情報IF_SC_ALLCをアンテナ14を介して端末装置2〜9,11および機器12,13へ送信する。
【0077】
ホストシステム18は、波形情報IF_WVを受信機15へ出力する。また、ホストシステム18は、受信機15から受信データを受ける。更に、ホストシステム18は、受信機15からUEカテゴリー情報CTG_4G,CTG_5Gを受ける。更に、ホストシステム18は、過去の通信状況を記憶しており、その記憶した過去の通信状況に基づいて端末装置2〜9,11および機器12,13の各々が基地局−端末間の接続か端末間通信を行うかの情報であるUE接続種別情報を決定する。更に、ホストシステム18は、送信データを生成する。
【0078】
そうすると、ホストシステム18は、UE接続種別情報、UEカテゴリー情報CTG_4G(またはCTG_5G)および送信データを送信機16へ出力する。また、ホストシステム18は、UE接続種別情報と、UEカテゴリー情報CTG_4G,CTG_5Gとを割当手段18Aへ出力する。
【0079】
割当手段18Aは、無線通信システム10において用いられる周波数帯域であるシステム周波数帯域BWを予め保持している。割当手段18Aは、UEカテゴリー情報CTG_4G,CTG_5GおよびUE接続種別情報をホストシステム18から受ける。そして、割当手段18Aは、UEカテゴリー情報CTG_4G,CTG_5Gに基づいて、4G端末の台数および5G端末の台数をカウントする。引き続いて、割当手段18Aは、4G端末の台数、5G端末の台数およびUE接続種別情報に基づいて、後述する方法によって、端末装置2,3、端末装置4〜6、端末装置7,8、端末装置9,11および機器12,13が無線通信を行うためのサブキャリアSC_5G_DR,SC_5G_D2D,SC_4G_DR,SC_4G_D2D,SC_5G_D2Dを割り当てる。なお、サブキャリアSC_4G_D2Dは、端末装置9,11が無線基地局1を介さずに相互に無線通信を行うためのサブキャリアである。
【0080】
その後、割当手段18Aは、ギャップサブキャリアGAP_SCを後述する方法によって割り当てる。
【0081】
そうすると、割当手段18Aは、サブキャリアSC_5G_DR,SC_4G_DRを送信機16へ出力する。また、割当手段18Aは、割り当てられたサブキャリアSC_5G_DR,SC_5G_D2D,SC_4G_DR,SC_4G_D2D,SC_5G_D2DおよびギャップサブキャリアGAP_SCを示すサブキャリア割当情報IF_SC_ALLCを生成し、その生成したサブキャリア割当情報IF_SC_ALLCを送信手段17へ出力する。
【0082】
図3は、
図1に示す端末装置2の構成図である。
図2を参照して、端末装置2は、アンテナ21と、受信機22と、送信機23と、ホストシステム24とを含む。
【0083】
受信機22は、制御チャネルCh_CTLを予め保持している。そして、受信機22は、制御チャネルCh_CTLにおいてアンテナ21を介してサブキャリア割当情報IF_SC_ALLCを受信し、その受信したサブキャリア割当情報IF_SC_ALLCをホストシステム24へ出力する。
【0084】
受信機22は、ホストシステム24から波形情報IF_WVを受ける。また、受信機22は、アンテナ21を介してSCFDMA方式による電波またはOFDMA方式による電波を受信する。そして、受信機22は、その受信した受信電波および波形情報IF_WVに基づいて、後述する方法によって受信データを検出し、その検出した受信データをホストシステム24へ出力する。
【0085】
送信機23は、サブキャリア割当情報IF_SC_ALLC、波形情報IF_WVおよび送信データをホストシステム24から受ける。そして、送信機23は、サブキャリア割当情報IF_SC_ALLC、送信データおよび波形情報IF_WVに基づいて、SCFDMA方式またはGFDMA方式によって送信信号を生成し、その生成した送信信号をアンテナ21を介して送信する。
【0086】
より具体的には、送信機23は、波形情報IF_WVがGFDMA方式による波形を示す場合、送信データを送信シンボルに変調し、その変調した送信シンボルをサブキャリアSC_5G_DRに対応する周波数時間領域のデータブロック構造に変換してサブキャリアSC_5G_DRのグループに分配し、その分配した複数のデータブロック構造に対して、パルス整形および対応するサイズの逆フーリエ変換を順次実行し、逆フーリエ変換された信号をアンテナ21を介して同時に送信する。
【0087】
一方、波形情報IF_WVがSCFDMA方式による波形を示す場合、送信機23は、送信データを送信シンボルに変調し、その変調した送信シンボルをフーリエ変換し、サブキャリアSC_4G_DRに対応する周波数時間領域のデータブロック構造に変換してサブキャリアSC_4G_DRのグループに分配し、その分配した複数のデータブロック構造に対して、対応するサイズの逆フーリエ変換を実行し、逆フーリエ変換された信号をアンテナ21を介して同時に送信する。
【0088】
また、送信機23は、UEカテゴリー情報CTG_5Gをホストシステム24から受け、その受けたUEカテゴリー情報CTG_5Gをアンテナ21を介して送信する。
【0089】
ホストシステム24は、サブキャリア割当情報IF_SC_ALLCおよび受信データを受信機22から受ける。
【0090】
ホストシステム24は、送信データを生成する。そして、ホストシステム24は、送信データをSCFDMA方式によって送信する場合、SCFDMA方式による波形を示す波形情報IF_WVを生成し、送信データをGFDMA方式によって送信する場合、GFDMA方式による波形情報IF_WVを生成する。
【0091】
そうすると、ホストシステム24は、波形情報IF_WVを受信機22へ出力する。また、ホストシステム24は、送信データ、波形情報IF_WVおよびサブキャリア割当情報IF_SC_ALLCを送信機23へ出力する。
【0092】
なお、
図1に示す端末装置3は、
図3に示す端末装置2と同じ構成からなる。
【0093】
図4は、
図1に示す別の端末装置4の構成図である。
図4を参照して、端末装置4は、
図3に示す端末装置2の受信機22を受信機41に代えたものであり、その他は、端末装置2と同じである。
【0094】
受信機41は、アンテナ21を介してSCFDMA方式による電波またはGFDMA方式による電波を受信する。また、受信機41は、波形情報IF_WVをホストシステム24から受ける。そして、受信機41は、その受信した受信電波および波形情報IF_WVに基づいて、後述する方法によって受信データを検出し、その検出した受信データをホストシステム24へ出力する。受信機41は、その他、受信機22と同じ機能を果たす。
【0095】
なお、
図1に示す端末装置5,6は、
図4に示す端末装置4と同じ構成からなる。また、
図1に示す機器12,13は、
図4に示す端末装置4と同じ構成からなる無線モジュール12MG,13MGを搭載している。
【0096】
また、端末装置の構成として、
図3および
図4に示した機能の双方を有していてもよい。
【0097】
図5は、
図1に示す更に別の端末装置7の構成図である。
図5を参照して、端末装置7は、アンテナ71と、受信機72と、送信機73と、ホストシステム74とを含む。
【0098】
受信機72は、制御チャネルCh_CTLを予め保持している。そして、受信機72は、制御チャネルCh_CTLにおいて、サブキャリア割当情報IF_SC_ALLCをアンテナ71を介して受信し、その受信したサブキャリア割当情報IF_SC_ALLCをホストシステム74へ出力する。
【0099】
また、受信機72は、OFDMA方式による電波をアンテナ71を介して受信し、その受信した受信電波に基づいて、後述する方法によって受信データを検出し、その検出した受信データをホストシステム74へ出力する。
【0100】
送信機73は、サブキャリア割当情報IF_SC_ALLCおよび送信データをホストシステム74から受ける。そして、送信機73は、サブキャリア割当情報IF_SC_ALLCによって示されるサブキャリアSC_4G_DRにおいて送信データをSCFDMA方式によって変調等して送信する。より具体的には、送信機73は、送信データを送信シンボルに変調し、その変調した送信シンボルをフーリエ変換し、サブキャリアSC_4G_DRに対応する周波数時間領域のデータブロック構造に変換してサブキャリアSC_4G_DRのグループに分配し、その分配した複数のデータブロック構造に対して、対応するサイズの逆フーリエ変換を実行し、逆フーリエ変換された信号をアンテナ71を介して同時に送信する。
【0101】
また、送信機73は、UEカテゴリー情報CTG_4Gをアンテナ71を介して送信する。
【0102】
ホストシステム74は、サブキャリア割当情報IF_SC_ALLCおよび受信データを受信機72から受ける。
【0103】
ホストシステム74は、UEカテゴリー情報CTG_4Gを送信機73へ出力する。
【0104】
ホストシステム74は、送信データを生成する。そして、ホストシステム74は、送信データおよびサブキャリア割当情報IF_SC_ALLCを送信機73へ出力する。
【0105】
なお、
図1に示す端末装置8は、
図5に示す端末装置7と同じ構成からなる。
【0106】
また、端末装置の構成として、
図5および
図6に示した機能の双方を有していてもよい。
【0107】
図6は、
図1に示す更に別の端末装置9の構成図である。
図6を参照して、端末装置9は、
図5に示す端末装置7の受信機72を受信機91に代えたものであり、その他は、端末装置7と同じである。
【0108】
受信機91は、SCFDMA方式による電波をアンテナ71を介して受信し、その受信した受信電波に基づいて、後述する方法によって受信データを検出し、その検出した受信データをホストシステム74へ出力する。受信機91は、その他、受信機72と同じ機能を果たす。
【0109】
なお、
図1に示す端末装置11は、
図6に示す端末装置9と同じ構成からなる。
【0110】
図7は、
図2に示す受信機15の構成図である。
図7を参照して、受信機15は、無線ユニット151と、AD変換器152と、切替器153と、受信処理ユニットUnit_5G_R1,Unit_4G_R1とを含む。
【0111】
受信処理ユニットUnit_5G_R1は、GFDMA方式によって送信された信号の受信処理を行う。そして、受信処理ユニットUnit_5G_R1は、ガードインターバル除去器154と、等化器155と、チャネル推定器156と、サブキャリアダウンコンバータ157−1〜157−K(Kは、1以上の整数)と、マッチドフィルタ158−1〜158−Kと、ダウンサンプリング処理部159−1〜159−Kと、パラレルシリアル変換器160と、シンボルデマッパ161と、デコーダ162とを含む。
【0112】
受信処理ユニットUnit_4G_R1は、SCFDMA方式によって送信された信号の受信処理を行う。そして、受信処理ユニットUnit_4G_R1は、ガードインターバル除去器163と、シリアルパラレル変換器164と、高速フーリエ変換器(FFT:Fast Fourier Transform)165と、逆離散フーリエ変換器(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)166と、チャネル推定器167と、シンボルデマッパ168−1〜168−J(Jは、1以上の整数)と、パラレルシリアル変換器169と、デコーダ170とを含む。
【0113】
無線ユニット151は、アンテナ21を介して電波を受信し、その受信した電波のうち、ベースバンド信号の周波数を有する電波(=ベースバンド信号)をAD変換器152へ出力する。
【0114】
AD変換器152は、無線ユニット151からベースバンド信号を受け、その受けたベースバンド信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換し、その変換したベースバンド信号を切替器153へ出力する。
【0115】
切替器153は、スイッチ1531と、端子1532,1533とを含む。スイッチ1531は、AD変換器152に接続される。端子1532は、ガードインターバル除去器154に接続される。端子1533は、ガードインターバル除去器163に接続される。
【0116】
切替器153は、AD変換器152からベースバンド信号を受け、ホストシステム18から波形情報IF_WVを受ける。
【0117】
そして、切替器153は、波形情報IF_WVがGFDMA方式による波形を示すとき、スイッチ1531を端子1532に接続し、端子1532を介してベースバンド信号をガードインターバル除去器154へ出力する。
【0118】
また、切替器153は、波形情報IF_WVがSCFDMA方式による波形を示すとき、スイッチ1531を端子1533に接続し、端子1533を介してベースバンド信号をガードインターバル除去器163へ出力する。
【0119】
ガードインターバル除去器154は、ベースバンド信号からガードインターバルを除去し、ガードインターバルを除去した信号(=受信信号)を等化器155およびチャネル推定器156へ出力する。
【0120】
等化器155は、受信信号をガードインターバル除去器154から受け、受信信号の周波数特性をチャネル推定器156から受ける。そして、等化器155は、伝搬チャネルの周波数特性に基づいて受信信号を等化する。その後、等化器155は、等化器出力y[n]をサブキャリアダウンコンバータ157−1〜157−Kへ出力する。
【0121】
チャネル推定器156は、受信信号をガードインターバル除去器154から受け、その受けた受信信号の周波数特性を検出して等化器155へ出力する。
【0122】
GFDMA方式は、送信データを変調し、その変調した送信データをKM個の複素データシンボルのシーケンスに分割し、その分割したKM個の複素データシンボルの各々を処理して同時に送信する方式である。そして、このシーケンスは、K個のサブキャリアとM個のタイムスロットとに分配される。
【0123】
サブキャリアダウンコンバータ157−1〜157−Kは、K個のサブキャリアに対応して設けられる。
【0124】
サブキャリアダウンコンバータ157−k(kは、1≦k≦Kを満たす整数)は、対応するサブキャリアへ受信信号y[n]をデジタルダウンコンバートし、次式(1)によって表されるサブキャリア受信信号を得る。
【0126】
そして、サブキャリアダウンコンバータ157−kは、サブキャリア受信信号をマッチドフィルタ158−kへ出力する。
【0127】
マッチドフィルタ158−1〜158−Kは、それぞれ、サブキャリアダウンコンバータ157−1〜157−Kに対応して設けられる。
【0128】
マッチドフィルタ158−kは、サブキャリア受信信号をサブキャリアダウンコンバータ157−kから受け、その受けたサブキャリア受信信号に対して受信機整合フィルタg[n]により畳み込み演算を行う。そして、畳み込み演算後の信号は、次式(2)によって定義されるものとする。
【0130】
従って、サブキャリアダウンコンバータ157−kおよびマッチドフィルタ158−kにおける処理は、それぞれ、式(3),(4)によって示される。
【0133】
そして、マッチドフィルタ158−kの出力は、上記式(2)によって表される。
【0134】
ダウンサンプリング処理部159−kは、マッチドフィルタ158−kの出力(=式(2))を受け、その受けた出力をダインサンプリングすることにより、次式(5)によって表されるダウンサンプリング受信データシンボルが得られる。
【0136】
このダウンサンプリングは、次式(6)のような処理である。
【0138】
パラレルシリアル変換器160は、ダウンサンプリング処理部157−1〜157−KからK個のダウンサンプリング受信データシンボル(式(6))を受け、その受けたK個のダウンサンプリング受信データシンボルをパラレルシリアル変換し、その変換後のシリアル系列のデータシンボルをシンボルデマッパ161へ出力する。
【0139】
シンボルデマッパ161は、パラレルシリアル変換器160からシリアル系列のデータシンボルを受け、その受けたシリアル系列のデータシンボルから復調系列を抽出し、その抽出した復調系列をデコーダ162へ出力する。
【0140】
デコーダ162は、復調系列をシンボルデマッパ161から受け、その受けた系列を復号して復号系列を得る。そして、デコーダ162は、復号系列をホストシステム18へ出力する。
【0141】
ガードインターバル除去器163は、端子1533を介してベースバンド信号を受け、その受けたベースバンド信号からガードインターバルを除去し、ガードインターバルを除去した信号(=受信信号)をシリアルパラレル変換器164へ出力する。
【0142】
シリアルパラレル変換器164は、受信信号をガードインターバル除去器163から受け、その受けた受信信号をシリアルパラレル変換し、その変換したパラレル系列の受信信号をFFT165へ出力する。
【0143】
FFT165は、パラレル系列の受信信号を高速フーリエ変換し、その変換後の受信信号をIDFT166へ出力する。
【0144】
IDFT166は、FFT165から高速フーリエ変換された受信信号を受け、その受けた受信信号を逆離散フーリエ変換する。
【0145】
受信処理ユニットUnit_4G_R1は、SCFDMA方式によって送信された電波の受信処理を行い、SCFDMA方式は、1つのリソースブロックRBを用いて信号を送信し、1つのリソースブロックRBは、12個のサブキャリアおよび2個のタイムスロットを含む。
【0146】
従って、IDFT166によって逆離散フーリエ変換された受信信号は、周波数が異なる12個の受信信号y(f1)〜y(f12)からなる。
【0147】
IDFT166は、受信信号y(f1)〜y(f12)をチャネル推定器167へ出力するとともに、受信信号y(f1)〜y(f12)をそれぞれシンボルデマッパ168−1〜168−J(Jは整数(=12))へ出力する。
【0148】
シンボルデマッパ168−1〜168−Jは、12個のサブキャリア(周波数f1〜f12)に対応して設けられる。
【0149】
チャネル推定器167は、受信信号y(f1)〜y(f12)の周波数特性を検出する。そして、チャネル推定器167は、受信信号y(f1)〜y(f12)の周波数特性をそれぞれシンボルデマッパ168−1〜168−Jへ出力する。
【0150】
シンボルデマッパ168−1〜168−Jは、それぞれ、受信信号y(f1)〜y(f12)の周波数特性に基づいて、対応する周波数f1〜f12を有する受信信号y(f1)〜y(f12)からシンボルを抽出し、その抽出したシンボルをパラレルシリアル変換器169へ出力する。
【0151】
パラレルシリアル変換器169は、シンボルデマッパ168−1〜168−Jから各サブキャリアの復調系列を受け、その受けた系列をパラレルシリアル変換し、シリアル系列の系列をデコーダ170へ出力する。
【0152】
デコーダ170は、シリアル系列をパラレルシリアル変換器169から受け、その受けたシリアル系列を復号して復号系列を得る。そして、デコーダ170は、復号系列をホストシステム18へ出力する。
【0153】
図8は、
図2に示す送信機16の構成図である。
図8を参照して、送信機16は、シンボルマッパ171と、リソーススケジューラ172と、波形割当部173と、送信処理ユニットUnit_5G_T1,Unit_4G_T1と、加算器184と、DA変換器185と、無線ユニット188とを含む。
【0154】
送信処理ユニットUnit_5G_T1は、GFDMA方式による送信処理を行う。そして、送信処理ユニットUnit_5G_T1は、シリアルパラレル変換器174と、アップサンプリング処理部175−1〜175−Kと、波形整形フィルタ176−1〜176−Kと、サブキャリアアップコンバータ177−1〜177−Kと、加算器178と、ガードインターバル挿入器179とを含む。
【0155】
送信処理ユニットUnit_4G_T1は、OFDMA方式による送信処理を行う。そして、送信処理ユニットUnit_4G_T1は、シリアルパラレル変換器180と、IFFT181と、パラレルシリアル変換器182と、ガードインターバル挿入器183とを含む。
【0156】
シンボルマッパ171は、符号化情報ビットをホストシステム18から受け、その受けた符号化情報ビットを複素数データからなる送信シンボルに変調する。そして、シンボルマッパ171は、その変調した送信シンボルを波形割当部173へ出力する。
【0157】
リソーススケジューラ172は、UEカテゴリー情報CTG_5G(またはCTG_4G)およびUE接続種別情報をホストシステム18から受ける。リソーススケジューラ172は、UEカテゴリー情報CTG_5G(またはCTG_4G)およびUE接続種別情報に基づいて、指示信号INT_5Gまたは指示信号INT_4Gを生成し、その生成した指示信号INT_5Gまたは指示信号INT_4Gを波形割当部173へ出力する。
【0158】
この場合、リソーススケジューラ172は、UEカテゴリー情報がUEカテゴリー情報CTG_5Gであり、UE接続種別情報が基地局−端末間の接続であるとき、指示信号INT_5Gを生成する。また、リソーススケジューラ172は、UEカテゴリー情報がUEカテゴリー情報CTG_4Gであり、UE接続種別情報が基地局−端末間の接続であるとき、指示信号INT_4Gを生成する。
【0159】
なお、リソーススケジューラ172は、UE接続種別情報が端末間接続であるとき、指示信号を生成しない。
【0160】
波形割当部173は、シンボルマッパ171から送信シンボルを受け、リソーススケジューラ172から指示信号INT_5Gまたは指示信号INT_4Gを受ける。そして、波形割当部173は、指示信号INT_5Gを受けると、送信シンボルをシリアルパラレル変換器174へ出力し、指示信号INT_4Gを受けると、送信シンボルをシリアルパラレル変換器180へ出力する。
【0161】
シリアルパラレル変換器174は、送信シンボルを波形割当部173から受け、その受けた送信シンボルをK個のサブキャリアとM個のタイムスロットに分配する。このようにして分配されたデータは、ブロック構造によって次式(7)によって表される。
【0163】
ここで、複素数データの送信シンボルd
k[m]は、k番目のサブキャリアで、m番目のタイムスロット中で送信されるデータシンボルである。
【0164】
従って、送信処理ユニットUnit_5G_T1では、各サブキャリアに対応して、K個の同様の処理系統が構成される。
【0165】
送信処理ユニットUnit_5G_T1のこのようなk番目の処理系統に注目すると、複素数データの送信シンボルd
k[m](m=0,1,・・・,M−1)は、アップサンプリング処理部175−kによってN倍にアップサンプリングされ、次式(8)で表される信号に変換される。
【0167】
ここで、δ[・]は、ディラック関数である。
【0170】
続いて、波形整形フィルタ176−kは、フィルタ長さL(≦M)のパルス整形フィルタg[n](n=0,1,・・・,(LN−1))をデータシーケンスd
Nk[n]に適用する。
【0171】
ここで、フィルタリングによる伝送レートの低下は、以下の公知文献1に記述されるテイルバイティング技術およびそれに続くディジタル・サブキャリアアップコンバートにより回避される。
【0172】
公知文献1:G. Fettweis, M. Krondorf, and S. Bittner,”Gfdm - Generalized Frequency Division Multiplexing,” in Vehicular Technology Conference, 2009. VTC Spring 2009 IEEE 69th, april 2009, pp. 1 -4.
従って、サブキャリアアップコンバータ177−kから出力されるサブキャリア送信信号x
k[n]は、次式(10)によって表すことができる。
【0174】
ここで、○内にXの記号は、巡回畳込を表示し、w
knは、次式(11)によって表される。
【0176】
Nは、サブキャリアの各々のパルス波形に必要なアップサンプリングファクタであり、この実施の形態においては、N=Kとする。
【0177】
式(7)と同様に、送信信号x
k[n]も、次式(12)のようなブロック構造で表現することができる。
【0179】
その後、加算器178は、サブキャリア信号を全て加算することにより、データブロックDの送信信号を、次式(13)のように生成する。
【0181】
そして、加算器178は、式(13)により表されるデータブロックDの送信信号をガードインターバル挿入器179へ出力する。
【0182】
ガードインターバル挿入器179は、データブロックDの送信信号にガードインターバルを挿入して加算器184へ出力する。
【0183】
シリアルパラレル変換器180は、送信シンボルを波形割当部173から受け、その受けた送信シンボルをシリアルパラレル変換し、パラレル系列の送信シンボルをIFFT181へ出力する。
【0184】
IFFT181は、パラレル系列の送信シンボルをシリアルパラレル変換器180から受け、その受けたパラレル系列の送信シンボルを逆高速フーリエ変換する。そして、IFFT181は、逆高速フーリエ変換したパラレル系列の送信シンボルをパラレルシリアル変換器182へ出力する。
【0185】
パラレルシリアル変換器182は、パラレル系列の送信シンボルをIFFT181から受け、その受けたパラレル系列の送信シンボルをパラレルシリアル変換し、シリアル系列の送信シンボルをガードインターバル挿入器183へ出力する。
【0186】
ガードインターバル挿入器183は、シリアル系列の送信シンボルをパラレルシリアル変換器182から受け、その受けたシリアル系列の送信シンボルにガードインターバルを挿入して送信信号を生成する。そして、ガードインターバル挿入器183は、送信信号を加算器184へ出力する。
【0187】
加算器184は、ガードインターバル挿入器179およびガードインターバル挿入器183から送信信号を受け、その受けた2つの送信信号を加算する。この場合、加算器184は、ガードインターバル挿入器179およびガードインターバル挿入器183のいずれか一方から送信信号を受けるので、実質的に、ガードインターバル挿入器179またはガードインターバル挿入器183から受けた送信信号をDA変換器185へ出力する。
【0188】
DA変換器185は、送信信号を加算器184から受け、その受けた送信信号をデジタル信号からアナログ信号に変換し、その変換したアナログ信号からなる送信信号を無線ユニット186へ出力する。
【0189】
無線ユニット186は、DA変換器185から受けた送信信号をベースバンド信号に変換し、その変換したベースバンド信号をアンテナ21を介して送信する。
【0190】
図9は、
図3に示す受信機22の構成図である。
図9を参照して、受信機22は、
図7に示す受信機15の受信処理ユニットUnit_4G_R1を受信処理ユニットUnit_4G_R2に代え、基地局に適した無線ユニット151を端末に適した無線ユニット151Aに代えたものであり、その他の構成は、受信機15と同じである。
【0191】
無線ユニット151Aは、無線ユニット151と同じように、ベースバンド信号の周波数を有する電波(=ベースバンド信号)をAD変換器152へ出力する。
【0192】
受信処理ユニットUnit_4G_R2は、OFDMA方式によって送信された信号の受信処理を行う。受信処理ユニットUnit_4G_R2においては、FFT165は、高速フーリエ変換後の受信信号をシンボルデマッパ168−1〜168−Jへ出力する。シンボルデマッパ168−1〜168−Jは、チャネル推定器167で推定した周波数応答に基づいて復調系列をパラレルシリアル変換器169へ出力し、パラレルシリアル変換器169は、復調系列をパラレルシリアル変換して、シリアル系列をデコーダ170に入力し、デコーダ170は、シリアル系列を復号して復号系列を得る。
【0193】
図10は、
図3に示す送信機23の構成図である。
図10を参照して、送信機23は、
図8に示す送信機16のリソーススケジューラ172を削除し、波形割当部173を切替部231に代え、送信処理ユニットUnit_4G_T1を送信処理ユニットUnit_4G_T2に代え、基地局に適した無線ユニット186を端末に適した無線ユニット186Aに代えたものであり、その他の構成は、送信機16と同じである。
【0194】
切替部231は、スイッチ2311と、端子2312,2313とを含む。スイッチ2311は、シンボルマッパ171に接続される。端子2312は、シリアルパラレル変換器174に接続される。端子2313は、シリアルパラレル変換器180に接続される。
【0195】
送信機23においては、シンボルマッパ171は、符号化情報ビットを複素数データからなる送信シンボルに変調し、その変調した送信シンボルを切替器231へ出力する。
【0196】
切替器231は、ホストシステム24から波形情報IF_WVを受け、シンボルマッパ171から変調された送信シンボルを受ける。そして、切替器231は、波形情報IF_WVがGFDMA方式による波形を示すとき、スイッチ2311を端子2312に接続し、変調された送信シンボルを端子2312を介してシリアルパラレル変換器174へ出力する。また、切替器231は、波形情報IF_WVがSCFDMA方式による波形を示すとき、スイッチ2311を端子2313に接続し、変調された送信シンボルを端子2313を介してシリアルパラレル変換器180へ出力する。
【0197】
送信処理ユニットUnit_4G_T2は、SCFDMA方式による送信処理を行う。そして、送信処理ユニットUnit_4G_T2は、
図8に示す送信処理ユニットUnit_4G_T1にDFT233を追加したものであり、その他の構成は、送信処理ユニットUnit_4G_T1と同じである。
【0198】
送信処理ユニットUnit_4G_T2においては、シリアルパラレル変換器180は、切替器231の端子2313を介して、変調された送信シンボルを受ける。そして、シリアルパラレル変換器180は、変調された送信シンボルをシリアルパラレル変換し、パラレル系列の送信シンボルをDFT233へ出力する。
【0199】
DFT233は、パラレル系列の送信シンボルをシリアルパラレル変換器180から受け、その受けたパラレル系列の送信シンボルを離散フーリエ変換し、その変換したパラレル系列の送信シンボルをIFFT181へ出力する。
【0200】
送信処理ユニットUnit_4G_T2についてのその他の説明は、送信処理ユニットUnit_4G_T1の説明と同じである。
【0201】
図4に示す端末装置4の受信機41は、
図7に示す受信機15において、無線ユニット151を端末に適した無線ユニット151Aに代えた構成からなる。
【0202】
図11は、
図5に示す受信機72の構成図である。
図11を参照して、受信機72は、
図9示す受信機22の切替器153および受信処理ユニットUnit_5G_R1を削除したものであり、その他の構成は、受信機22と同じである。
【0203】
受信機72においては、受信処理ユニットUnit_4G_R2は、AD変換器152に接続される。そして、受信処理ユニットUnit_4G_R2においては、ガードインターバル除去器163は、AD変換器152から受信信号を受ける。受信処理ユニットUnit_4G_R2については、上述したとおりである。
【0204】
図12は、
図5に示す送信機73の構成図である。
図12を参照して、送信機73は、
図10に示す送信機23の切替器231、送信処理ユニットUnit_5G_T2および加算器184を削除したものであり、その他の構成は、送信機23と同じである。
【0205】
送信機73においては、送信処理ユニットUnit_4G_T2は、シンボルマッパ171に接続される。
【0206】
送信処理ユニットUnit_4G_T2においては、シリアルパラレル変換器180は、変調された送信シンボルをシンボルマッパ171から受ける。また、ガードインターバル挿入器183は、ガードインターバルを挿入した送信信号をDA変換器185へ出力する。
【0207】
送信処理ユニットUnit_4G_T2についてのその他の説明は、上述したとおりである。
【0208】
図13は、
図6に示す受信機91の構成図である。
図13を参照して、受信機91は、
図7に示す受信機15の切替器153および受信処理ユニットUnit_5G_R1を削除したものであり、その他の構成は、受信機15と同じである。
【0209】
受信機91においては、受信処理ユニットUnit_4G_R1は、AD変換器152に接続される。
【0210】
受信処理ユニットUnit_4G_R1においては、ガードインターバル除去器163は、AD変換器152から受信信号を受ける。受信処理ユニットUnit_4G_R1についての説明は、上述したとおりである。
【0211】
図14は、
図1に示す無線基地局1、端末装置2〜9,11および機器12,13の無線通信方式を示す図である。
【0212】
図14を参照して、無線基地局1は、GFDMA方式(5G)による送信処理を行う送信機と、GFDMA(5G)方式による受信処理を行う受信機と、OFDMA方式(4G)による送信処理を行う送信機と、SCFDMA方式(4G)による受信処理を行う受信機とを備える。
【0213】
端末装置2,3の各々は、GFDMA方式(5G)による送信処理を行う送信機と、GFDMA(5G)方式による受信処理を行う受信機と、SCFDMA方式(4G)による送信処理を行う送信機と、OFDMA方式(4G)による受信処理を行う受信機とを備える。
【0214】
端末装置4〜6および機器12,13の各々は、GFDMA方式(5G)による送信処理を行う送信機と、GFDMA(5G)方式による受信処理を行う受信機と、SCFDMA方式(4G)による送信処理を行う送信機と、SCFDMA方式(4G)による受信処理を行う受信機とを備える。
【0215】
端末装置7,8の各々は、SCFDMA方式(4G)による送信処理を行う送信機と、OFDMA方式(4G)による受信処理を行う受信機とを備える。
【0216】
端末装置9,11の各々は、SCFDMA方式(4G)による送信処理を行う送信機と、SCFDMA方式(4G)による受信処理を行う受信機とを備える。
【0217】
そして、無線基地局1は、GFDMA方式(5G)による送信処理を行う送信機を用いて送信信号を端末装置2,3へ送信し、端末装置2,3の各々は、GFDMA(5G)方式による受信処理を行う受信機を用いて、無線基地局1から送信された信号の受信処理を行う。
【0218】
また、端末装置2,3の各々は、GFDMA方式(5G)による送信処理を行う送信機を用いて送信信号を無線基地局1へ送信し、無線基地局1は、GFDMA方式(5G)による受信処理を行う受信機を用いて、端末装置2,3からから送信された信号の受信処理を行う。
【0219】
更に、端末装置2,3の各々は、SCFDMA方式(4G)による送信処理を行う送信機と、OFDMA方式(4G)による受信処理を行う受信機とを用いて、4G方式によって無線基地局1と無線通信を行う。
【0220】
更に、無線基地局1は、OFDMA方式(4G)による送信処理を行う送信機を用いて送信信号を端末装置7,8へ送信し、端末装置7,8の各々は、OFDMA方式(4G)による受信処理を行う受信機を用いて、無線基地局1から送信された信号の受信処理を行う。
【0221】
また、端末装置7,8の各々は、SCFDMA方式(4G)による送信処理を行う送信機を用いて送信信号を無線基地局1へ送信し、無線基地局1は、SCFDMA方式(4G)による受信処理を行う受信機を用いて、端末装置7,8から送信された信号の受信処理を行う。
【0222】
端末装置4は、GFDMA方式(5G)による送信処理を行う送信機を用いて送信信号を端末装置5へ送信し、端末装置5は、GFDMA方式(5G)による受信処理を行う受信機を用いて、端末装置4から送信された信号の受信処理を行う。
【0223】
また、端末装置5は、GFDMA方式(5G)による送信処理を行う送信機を用いて送信信号を端末装置4へ送信し、端末装置4は、GFDMA方式(5G)による受信処理を行う受信機を用いて、端末装置5から送信された信号の受信処理を行う。
【0224】
このように、端末装置4,5は、GFDMA方式(5G)による送信処理を行う送信機と、GFDMA方式(5G)による受信処理を行う受信機とを用いて、相互に端末間の無線通信を行う。
【0225】
更に、端末装置4,5の各々は、SCFDMA方式(4G)による送信処理を行う送信機と、SCFDMA方式(4G)による受信処理を行う受信機とを用いて、端末装置9,11と端末間の無線通信を行う。
【0226】
更に、端末装置6は、GFDMA方式(5G)による送信処理を行う送信機と、GFDMA方式(5G)による受信処理を行う受信機とを用いて、機器12(または機器13)と端末間の無線通信を行う。
【0227】
更に、端末装置9,11は、SCFDMA方式(4G)による送信処理を行う送信機と、SCFDMA方式(4G)による受信処理を行う受信機とを用いて、相互に端末間の無線通信を行う。
【0228】
機器12は、GFDMA方式(5G)による送信処理を行う送信機と、GFDMA方式(5G)による受信処理を行う受信機とを用いて、端末装置6または機器13と端末間の無線通信を行う。
【0229】
更に、機器13は、GFDMA方式(5G)による送信処理を行う送信機と、GFDMA方式(5G)による受信処理を行う受信機とを用いて、端末装置6または機器12と端末間の無線通信を行う。
【0230】
図15は、サブキャリアの概念図である。
図15を参照して、システム周波数帯域BWが無線通信システム10において使用される周波数帯域として決定されている。
【0231】
そして、無線基地局1の割当手段18Aは、OFDMA方式用のサブキャリアOFDMA_SCをシステム周波数帯域BWの中央部に割り当てる。
【0232】
また、割当手段18Aは、システム周波数帯域BWの両端にGFDMA方式用のサブキャリアGFDMA_SCを割り当てる。
【0233】
更に、割当手段18Aは、サブキャリアOFDMA_SCとサブキャリアGFDMA_SCとの間にギャップサブキャリアGAP_SCを割り当てる。
【0234】
このように、割当手段18Aは、システム周波数帯域BWにおいて、サブキャリアOFDMA_SCとサブキャリアGFDMA_SCとを割り当てる。即ち、割当手段18Aは、同じ周波数帯域においてサブキャリアOFDMA_SCとサブキャリアGFDMA_SCとを割り当てる。
【0235】
これによって、GFDMA方式による無線通信を行う端末装置2〜6とOFDMA方式による無線通信を行う端末装置7〜9,11とが混在する環境において、OFDMA方式による無線通信を行う無線基地局と、GFDMA方式による無線通信を行う無線基地局とを別々に設ける必要がない。即ち、1個の無線基地局1を設けることによって、端末装置2〜6および端末装置7〜9,11は、無線基地局1と無線通信を行うとともに、端末間の無線通信を行う。
【0236】
従って、5G端末と4G端末とが混在する状況下で通信サービスを低コストで運用することができる。
【0237】
図16は、サブキャリアの割当の例を示す概念図である。
図16において、縦軸は、サブキャリア(周波数)を表し、横軸は、時間スロットを表す。また、1つのブロックは、リソースブロックRBを表す。
【0238】
図16を参照して、割当手段18Aは、例えば、4G端末と5G端末との台数割合およびトラヒック種別に応じて、OFDMAリソース、GFDMAリソースおよびGFDM−D2Dリソースを割り当てる。
【0239】
図16に示す場合、OFDMAリソースのサブキャリア方向のリソースブロックRBの数は、7個であり、GFDMAリソースのサブキャリア方向のリソースブロックRBの数は、3個であり、GFDM−D2Dリソースのサブキャリア方向のリソースブロックRBの数は、4個である。その結果、GFDMAリソースのサブキャリア方向のリソースブロックRBの数とGFDM−D2Dリソースのサブキャリア方向のリソースブロックRBの数の和は、7個(3個+4個)となり、FDMAリソースのサブキャリア方向のリソースブロックRBの数と等しくなる。
【0240】
このように、割当手段18Aは、5G端末の台数と4G端末の台数とが等しい場合、OFDMAリソースにおけるリソースブロックRBの総数がGFDMリソース(GFDMAリソース+GFDM−D2Dリソース)におけるリソースブロックRBの総数に等しくなるようにOFDMAリソース、GFDMAリソースおよびGFDM−D2Dリソースを割り当てる。
【0241】
そして、OFDMAリソースをシステム周波数帯域BWのほぼ中央部に割り当てる。また、割当手段18Aは、
図16の紙面上、システム周波数帯域BWの下端側にGFDM−D2Dリソース(GFDMによる端末間通信のリソース)を割り当て、システム周波数帯域BWの上端側にGFDMAリソースを割り当てる。更に、割当手段18Aは、システム周波数帯域BWの下側において、OFDMAリソースとGFDM−D2Dリソースとの間にGFDMAリソースを割り当て、システム周波数帯域BWの上側において、OFDMAリソースとGFDMAリソースとの間にGFDM−D2Dリソースを割り当てる。更に、割当手段18Aは、OFDMAリソースとGFDMAリソースとの間にギャップサブキャリアGAP_SC1を割り当て、OFDMAリソースとGFDM−D2Dリソースとの間にギャップサブキャリアGAP_SC2を割り当て、GFDM−D2DリソースとGFDMAリソースとの間にギャップサブキャリアGAP_SC3を割り当てる。
【0242】
図16に示すように、OFDMAリソースにおいては、各リソースブロックRBは、同期が取れている。
【0243】
一方、GFDMAリソースにおけるリソースブロックRB(またはGFDM−D2DリソースにおけるリソースブロックRB)と、OFDMAリソースにおけるリソースブロックRBとは、非同期である。また、GFDMAリソースおよびGFDM−D2Dリソースにおいては、リソースブロックRB間で、必ずしも同期が取れている必要はない。
【0244】
5G端末のD2Dトラヒック(端末間トラヒック)に対しても、GFDMA方式を適用してリソースを割り当てることで、周波数軸上でリソースブロックRBが分割された各D2D接続(端末間接続)が非同期な状態でも柔軟に収容できる。
【0245】
割当手段18Aは、無線基地局1と端末装置2,3との間の無線通信にGFDMAリソースのサブキャリアを割り当て、無線基地局1と端末装置7,8との間の無線通信にOFDMAリソースのサブキャリアを割り当て、端末装置4,5間の無線通信と、端末6および機器12,13の相互間の無線通信とにGFDM−D2Dリソースのサブキャリアを割り当てる。
【0246】
また、5G端末間の無線通信(端末装置4,5間の無線通信)は、基地局−端末間の無線通信(無線基地局1と端末装置2,3,7,8との無線通信)および他の端末間通信(端末装置6および機器12,13相互間の無線通信)と非同期でよい。
【0247】
更に、割当手段18Aは、システム周波数帯域BW内において、OFDMAリソースよりも外側にGFDMリソースを割り当てる。これは、OFDMでは、ガードバンドとしている周波数帯も、サイドローブが低いGFDMでは使用可能になる特徴を利用したものである。
【0248】
更に、異波形間または異なる接続間で使用するサブキャリア間にギャップサブキャリアGAP_SCを配置する。これは、異なる波形間および非同期接続間の干渉による影響を低減するためである。
【0249】
図16に示す例では、異なる波形間にギャップサブキャリアGAP_SC1,GAP_SC2を配置し、非同期接続間にギャップサブキャリアGAP_SC3を配置している。
【0250】
そして、この発明の実施の形態においては、ギャップサブキャリアGAP_SCは、配置されても、配置されなくてもよい。ギャップサブキャリアGAP_SCが配置される場合、ギャップサブキャリアGAP_SC1の優先度が最も高く、ギャップサブキャリアGAP_SC2の優先度が2番目に高く、ギャップサブキャリアGAP_SC3の優先度が最も低い。
【0251】
ギャップサブキャリアGAP_SC1は、GFDMAリソースとOFDMAリソースとの間、即ち、異波形間に配置されるため、異波形間における干渉の影響を低減するために、優先度が最も高くなっている。
【0252】
ギャップサブキャリアGAP_SC2も、異波形間に配置されているが、OFDMAリソースは、無線基地局1と端末装置7,8との間の無線通信に割り当てられ、GFDM−D2Dリソースは、端末装置4,5間の無線通信に割り当てられるため、一方の無線通信が他方の無線通信に干渉を与える可能性が、無線基地局1−端末装置2,3間の無線通信と無線基地局1−端末装置7,8間の無線通信との間における干渉よりも低いので、優先度が2番目になっている。
【0253】
ギャップサブキャリアGAP_SC3は、同一波形間に配置され、GFDMAリソースは、基地局−端末間の無線通信に割り当てられ、GFDM−D2Dリソースは、端末間の無線通信に割り当てられ、一方の無線通信が他方の無線通信に干渉の影響を与える可能性が最も低いので、優先度が最も低くなっている。
【0254】
割当手段18Aにおけるサブキャリアの割当方法を詳細に説明する。
【0255】
割当手段18Aは、システム周波数帯域BW内の利用可能な全サブキャリアを接続台数の全数に対する4G端末の台数の割合に応じてOFDMサブキャリアを割り当てる。この場合、システム周波数帯域BW内の中心周波数を中心としてOFDMAリソースを定義する。現在のOFDMAの仕様の制約に合わせてサブキャリア数を設定できることが好ましい。LTE(Long Term Evolution)では、12個のサブキャリアが1個のリソースブロックRBを構成するので、サブキャリア数は、12の倍数になる。また、同期等のため、中心に配置された72個のサブキャリアが必要である。
【0256】
その他の制約としては、システム周波数帯域BWの両端側に、必ず、GFDMサブキャリアを配置する。これは、OFDMでは、帯域外漏洩電力規定をクリアすることができないサブキャリアも、GFDMでは、使用できるからである。
【0257】
また、割当手段18Aは、OFDMAリソースを割り当てた結果、システム周波数帯域BW内で残ったサブキャリアの領域にGFDMサブキャリアとギャップサブキャリアGAP_SCとを割り当てる。
【0258】
そして、割当手段18Aは、基地局−端末間の接続に使用するGFDMサブキャリア数をGFDM−D2D接続要求数の割合に応じて適応的に変化させる。
【0259】
また、割当手段18Aは、異波形間(OFDMとGFDM間)には、必ず、予め決められた固定数のサブキャリアをギャップサブキャリアGAP_SCとして割り当てる。この場合、固定数は、例えば、4〜8である。
【0260】
更に、割当手段18Aは、非同期のGFDM間にギャップサブキャリアGAP_SCを割り当てる。
【0261】
例えば、割当手段18Aは、基地局−端末間のGFDMリソースとGFDM−D2Dリソースとの間、および異なる端末間にギャップサブキャリアGAP_SCを割り当てる。
【0262】
そして、割当手段18Aは、ギャップサブキャリアGAP_SCの数を適応的に割り振る。
【0263】
また、割当手段18Aは、非同期の接続数が多い場合には、各接続間のギャップサブキャリアGAP_SCの数を減少させる(0を含む)。
【0264】
図17は、非同期になる隣接リソースの利用ペア数と、ギャップサブキャリア数との関係を示す図である。
【0265】
図17を参照して、対応表TBL1は、非同期になる隣接リソース利用ペア数と、ギャップサブキャリア数とを含む。非同期になる隣接リソース利用ペア数およびギャップサブキャリア数は、相互に対応付けられる。
【0266】
非同期になる隣接リソース利用ペア数が1〜10である場合、ギャップサブキャリア数は、4に設定され、非同期になる隣接リソース利用ペア数が11〜20である場合、ギャップサブキャリア数は、2に設定され、非同期になる隣接リソース利用ペア数が21〜40である場合、ギャップサブキャリア数は、1に設定され、非同期になる隣接リソース利用ペア数が41以上である場合、ギャップサブキャリア数は、0に設定される。
【0267】
割当手段18Aは、対応表TBL1を内蔵している。そして、割当手段18Aは、対応表TBL1を参照して、非同期になる隣接リソース利用ペア数に対応するギャップサブキャリア数を検出し、その検出したギャップサブキャリア数のギャップサブキャリアGAP_SCをシステム周波数帯域BW内に割り当てる。
【0268】
なお、割当手段18Aは、記憶している過去の通信状況に基づいて非同期になる隣接リソース利用ペア数を決定する。
【0269】
図18は、実施の形態1におけるサブキャリアの割当方法を示すフローチャートである。
図18を参照して、サブキャリアの割当が開始されると、無線基地局1の受信機15は、アンテナ14を介してUEカテゴリー情報CTG_5G,CTG_4Gを受信し(ステップS1)、その受信したUEカテゴリー情報CTG_5G,CTG_4Gをホストシステム18へ出力する。
【0270】
そして、ホストシステム18は、受信機15から受けたUEカテゴリー情報CTG_5G,CTG_4Gを割当手段18Aへ出力する。
【0271】
割当手段18Aは、UEカテゴリー情報CTG_5G,CTG_4Gをホストシステム18から受ける。また、割当手段18Aは、過去の通信状況に基づいてUE接続種別情報を検出する(ステップS2)。
【0272】
その後、割当手段18Aは、UEカテゴリー情報CTG_5G,CTG_4Gに基づいて、4G端末の台数と、4G端末の台数と5G端末の台数との合計台数とを検出する(ステップS3)。
【0273】
そして、割当手段18Aは、合計台数に対する4G端末の台数の割合を検出する(ステップS4)。
【0274】
そうすると、割当手段18Aは、システム周波数帯域BW内の全サブキャリアに対するOFDMAサブキャリアの割合が、検出した割合に等しくなるようにOFDMAサブキャリアを割り当てる(ステップS5)。この場合、割当手段18Aは、好ましくは、システム周波数帯域BW内の中央部にOFDMAサブキャリアを割り当てる。
【0275】
その後、割当手段18Aは、UE接続種別情報に基づいて、システム周波数帯域BW内の残りのサブキャリアにGFDMAサブキャリアおよびGFDMA−D2Dサブキャリアを割り当てる(ステップS6)。この場合、割当手段18Aは、GFDMAサブキャリアがシステム周波数帯域BWの両端に位置するようにGFDMAサブキャリアを割り当てる。
【0276】
更に、割当手段18Aは、上述したギャップサブキャリアの割当方法に従って、ギャップサブキャリアGAP_SC1〜GAP_SCを割り当てる(ステップS7)。これによって、サブキャリアの割当が終了する。
【0277】
なお、割当手段18Aによって割り当てられるサブキャリアは、単一のサブキャリアまたは複数のサブキャリアからなる。従って、この発明の実施の形態においては、「サブキャリア」は、単一のサブキャリアまたは複数のサブキャリアを意味する。
【0278】
図19は、無線基地局1と端末装置2との無線通信の動作を示すフローチャートである。
【0279】
図19を参照して、無線通信が開始されると、無線基地局1の割当手段18Aは、サブキャリアの割当を示すサブキャリア割当情報を生成し、その生成したサブキャリア割当情報と波形情報IF_WVとを送信手段17へ出力し、送信手段17は、制御チャネルCh_CTLでサブキャリア割当情報および波形情報IF_WVをアンテナ14を介して送信する(ステップS11)。
【0280】
端末装置2の受信機22は、アンテナ21を介してサブキャリア割当情報および波形情報IF_WVを制御チャネルCh_CTLで受信し(ステップS12)、その受信したサブキャリア割当情報および波形情報IF_WVをホストシステム24へ出力する。
【0281】
端末装置2のホストシステム24は、サブキャリア割当情報および波形情報IF_WVを受信機22から受ける。そして、端末装置2のホストシステム24は、サブキャリア割当情報に基づいて、端末装置2に割り当てられたGFDMAサブキャリアを検出する。また、端末装置2のホストシステム24は、送信データを生成する。そうすると、端末装置2のホストシステム24は、送信データ、GFDMAサブキャリアおよび波形情報IF_WVを送信機23へ出力する。
【0282】
そして、端末装置2の送信機23は、送信データ、GFDMAサブキャリアおよび波形情報IF_WVをホストシステム24から受ける。
【0283】
その後、端末装置2の送信機23は、送信データおよび波形情報IF_WVに基づいて、上述した方法によってGFDMAサブキャリアにおいて送信信号を生成し(ステップS13)、その生成した送信信号をアンテナ21を介して無線基地局1へ送信する(ステップS14)。
【0284】
無線基地局1の受信機15は、アンテナ14を介して送信信号を受信し(ステップS15)、その受信した受信信号を上述した方法によって復号し、受信データをホストシステム18へ出力する。そして、無線基地局1のホストシステム18は、受信データを取得する(ステップS16)。
【0285】
その後、無線基地局1のホストシステム18は、送信データを生成し、割り当てられたGFDMAサブキャリア、波形情報IF_WVおよび送信データを送信機23へ出力する。
【0286】
そして、無線基地局1の送信機23は、波形情報IF_WVおよび送信データに基づいて、上述した方法によってGFDMAサブキャリアにおいて送信信号を生成し(ステップS17)、その生成した送信信号をアンテナ14を介して端末装置2へ送信する(ステップS18)。
【0287】
その後、端末装置2の受信機22は、アンテナ21を介して送信信号を受信し(ステップS19)、その受信した受信信号を上述した方法によって復号し、受信データをホストシステム24へ出力する。そして、端末装置2のホストシステム24は、受信データを取得する(ステップS20)。これにより、無線通信が終了する。
【0288】
なお、無線基地局1−端末装置3間の無線通信および無線基地局1−端末装置7,8間の無線通信も、
図19に示すフローチャートに従って行われる。なお、無線基地局1−端末装置7,8間で無線通信が行われる場合、無線基地局1において、送信機23は、OFDMAサブキャリアにおいて送信信号を生成し、受信機22は、OFDMAサブキャリアで送信された信号を受信して復号する。端末装置7,8の受信機72および送信機73も同様である。
【0289】
図20は、端末間の無線通信を示すフローチャートである。
図20に示すフローチャートは、
図19に示すフローチャートのステップS11,S12をステップS21に代えたものであり、その他は、
図19に示すフローチャートと同じである。
【0290】
図20を参照して、端末間の無線通信が開始されると、端末装置4,5の受信機41は、アンテナ21を介して、サブキャリア割当情報および波形情報IF_WVを受信し(ステップS21)、その受信したサブキャリア割当情報および波形情報IF_WVをホストシステム24へ出力する。
【0291】
そして、端末装置4,5のホストシステム24は、サブキャリア割当情報および波形情報IF_WVを受け、その受けたサブキャリア割当情報に基づいて、割り当てられたサブキャリアを検出する。
【0292】
そうすると、端末装置4,5のホストシステム24は、割り当てられたサブキャリアおよび波形情報IF_WVを送信機23へ出力する。
【0293】
その後、上述したステップS13〜S20が順次実行され、端末装置4,5は、GFDMA−D2Dサブキャリアを用いて上述した方法によって相互に無線通信を行う。
【0294】
なお、端末装置9−端末装置11間の無線通信または端末装置6および機器12,13相互間の無線通信も、
図20に示すフローチャートに従って行われる。
【0295】
図21は、
図1に示す端末装置2の別の構成図である。端末装置2は、
図21に示す端末装置2Aであってもよい。
【0296】
図21を参照して、端末装置2Aは、
図3に示す端末装置2に受信機25を追加したものであり、その他は、端末装置2と同じである。
【0297】
受信機25は、アンテナ21を介して信号を受信し、その受信した受信信号の受信処理をSCFDMA方式によって行い、受信データをホストシステム24へ出力する。
【0298】
端末装置2Aは、受信機25を備えることによって、4G端末である端末装置7〜9,11との間で端末間通信を行うことができる。
【0299】
なお、受信機25は、
図12に示す受信機73と同じ構成からなる。
【0300】
また、端末装置3〜6は、
図21に示す端末装置2Aと同じ構成ならなっていてもよい。
【0301】
[実施の形態2]
図22は、
図1に示す無線基地局1の実施の形態2における構成図である。実施の形態2においては、無線基地局1は、
図22に示す無線基地局1Aからなる。
【0302】
図22を参照して、無線基地局1Aは、
図2に示す無線基地局1の送信機16を送信機16Aに代え、ホストシステム18をホストシステム18−1に代えたものであり、その他は、無線基地局1と同じである。
【0303】
送信機16Aは、ホストシステム18−1の割当手段18Bから、両端にキャンセレーションサブキャリアが設定されたGFDMAサブキャリアSC_GFDMA_CCを受ける。そして、送信機16Aは、GFDMAサブキャリアSC_GFDMA_CCのキャンセレーションサブキャリアを除くサブキャリアにおいて上述した方法によって送信信号を生成するとともに、キャンセレーションサブキャリアにキャンセル信号を挿入する。その後、送信機16Aは、キャンセル信号を挿入した送信信号をアンテナ14を介して送信する。
【0304】
ホストシステム18−1は、
図2に示すホストシステム18の割当手段18Aを割当手段18Bに代えたものであり、その他は、ホストシステム18と同じである。
【0305】
割当手段18Bは、割当手段18Aと同じ方法によってOFDMAサブキャリアを割り当てるとともに、両端にキャンセレーションサブキャリアを設定したGFDMAサブキャリアおよびGFDMA−D2Dサブキャリアを割り当てる。
【0306】
割当手段18Bは、その他、割当手段18Aと同じ機能を果たす。
【0307】
図23は、
図1に示す端末装置2の実施の形態2における構成図である。実施の形態2においては、端末装置2は、
図23に示す端末装置2Bからなる。
【0308】
図23を参照して、端末装置2Bは、
図3に示す端末装置2の送信機23を送信機23Aに代えたものであり、その他は、端末装置2と同じである。
【0309】
送信機23Aは、ホストシステム24から、両端にキャンセレーションサブキャリアが設定されたGFDMAサブキャリアSC_GFDMA_CCを受ける。そして、送信機23Aは、GFDMAサブキャリアSC_GFDMA_CCのキャンセレーションサブキャリアを除くサブキャリアにおいて上述した方法によって送信信号を生成するとともに、キャンセレーションサブキャリアにキャンセル信号を挿入する。その後、送信機23Aは、キャンセル信号を挿入した送信信号をアンテナ21を介して送信する。
【0310】
図24は、
図22に示す送信機16Aの構成図である。
図24を参照して、送信機16Aは、
図8に示す送信機16の送信処理ユニットUnit_5G_T1を送信処理ユニットUnit_5G_T2に代えたものであり、その他の構成は、送信機16と同じである。
【0311】
送信処理ユニットUnit_5G_T2は、送信処理ユニットUnit_5G_T1に加算器187およびキャンセレーションキャリア生成器188を追加したものであり、その他の構成は、送信処理ユニットUnit_5G_T1と同じである。
【0312】
加算器187は、加算器178の出力と、キャンセレーションキャリア生成器188の出力hとを加算し、その加算結果をガードインターバル挿入器179へ出力する。
【0313】
キャンセレーションキャリア生成器188は、波形割当部173から送信シンボルuを受け、その受けた送信シンボルuに基づいて、キャンセレーションキャリアにキャンセル信号を挿入し、その挿入したキャンセル信号hを加算器187へ出力する。
【0314】
キャンセレーションキャリア生成器188は、次式(14)によってキャンセル信号hをキャンセレーションキャリアに挿入する(非特許文献5)。
【0316】
なお、式(14)において、Aは、NM×KM個の複素数変調行列であり、uは、キャンセレーションサブキャリアを持ったデータサブキャリアのベクトルである。
【0317】
図25は、
図23に示す送信機23Aの構成図である。
図25を参照して、送信機23Aは、
図10に示す送信機23の送信処理ユニットUnit_5G_T1を送信処理ユニットUnit_5G_T2に代えたものであり、その他の構成は、送信機23と同じである。
【0318】
送信処理ユニットUnit_5G_T2については、
図24において説明したとおりである。
【0319】
実施の形態2におけるサブキャリアの割当方法について説明する。無線基地局1Aの割当手段18Bは、割当手段18Aにおける割当方法と同じ方法によって、OFDMAサブキャリア、GFDMAサブキャリア、GFDMA−D2Dサブキャリアおよびギャップサブキャリアを割り当てる。
【0320】
そして、割当手段18Bは、基地局−端末間のGFDM伝送とGFDM−D2D伝送との間、または異なるGFDM−D2D伝送間にキャンセレーションサブキャリアを割り当てる。
【0321】
この場合、割当手段18Bは、キャンセレーションサブキャリアの数を適応的に割り振る。
【0322】
図26は、非同期になる隣接リソース利用ペア数とキャンセレーションサブキャリア数との関係を示す図である。
【0323】
図26を参照して、対応表TBL2は、非同期になる隣接リソース利用ペア数とキャンセレーションサブキャリア数とを含む。非同期になる隣接リソース利用ペア数およびキャンセレーションサブキャリア数は、相互に対応付けられる。
【0324】
非同期になる隣接リソース利用ペア数が1〜20であるとき、キャンセレーションサブキャリア数は、2に設定され、非同期になる隣接リソース利用ペア数が21〜40であるとき、キャンセレーションサブキャリア数は、1に設定され、非同期になる隣接リソース利用ペア数が41以上であるとき、キャンセレーションサブキャリア数は、0に設定される。
【0325】
割当手段18Bは、対応表TBL2を更に内蔵している。そして、割当手段18Bは、対応表TBL2を参照して、非同期になる隣接リソース利用ペア数に応じてキャンセレーションサブキャリア数を決定し、その決定したキャンセレーションサブキャリア数のキャンセレーションサブキャリアをGFDMサブキャリアに設定する。
【0326】
また、割当手段18Bは、システム周波数帯域BW内の両端にキャンセレーションサブキャリアを設定する。これにより、システム周波数帯域BW外の漏洩電力を規定値以下に落とす条件下で、より多くのデータサブキャリアを設定できる。
【0327】
図27は、実施の形態2におけるサブキャリアの割当方法を示すフローチャートである。
【0328】
図27に示すフローチャートは、
図18に示すフローチャートにステップS31を追加したものであり、その他は、
図18に示すフローチャートと同じである。
【0329】
図27を参照して、サブキャリアの割当が開始されると、割当手段18Bは、上述したステップS1〜ステップS7を順次実行する。
【0330】
そして、ステップS7の後、割当手段18Bは、キャンセレーションサブキャリアを割り当てる(ステップS31)。より具体的には、割当手段18Bは、次の2つのいずれか一方を実行する。
【0331】
(i)GFDMサブキャリアの両端にキャンセレーションサブキャリアを割り当てる。
【0332】
(ii)GFDMサブキャリアの両端およびシステム周波数帯域BWの両端にキャンセレーションサブキャリアを割り当てる。
【0333】
割当手段18Bは、(i)または(ii)において、対応表TBL2を参照してキャンセレーションサブキャリア数を決定し、その決定したキャンセレーションサブキャリア数を有するキャンセレーションサブキャリアを割り当てる。
【0334】
そして、ステップS31の後、サブキャリアの割当が終了する。
【0335】
割当手段18Bは、サブキャリアの割当が終了すると、OFDMAサブキャリア、GFDMAサブキャリア、GFDMA−D2Dサブキャリア、ギャップサブキャリアGAP_SCおよびキャンセレーションサブキャリアを有するサブキャリア割当情報を生成し、その生成したサブキャリア割当情報を送信手段17へ出力する。
【0336】
なお、送信手段17は、ギャップサブキャリアGAP_SCとキャンセレーションサブキャリアを必ずしも区別して扱う必要はない。
【0337】
無線基地局1Aと端末装置2(2A)とは、
図19に示すフローチャートに従って相互に無線通信を行う。
【0338】
この場合、端末装置2(2A)は、ステップS13において、GFDMAサブキャリアの両端に設定されたキャンセレーションサブキャリアにキャンセル信号を挿入して送信信号を生成する。
【0339】
また、無線基地局1Aは、ステップS16において、GFDMAサブキャリアの両端に設定されたキャンセレーションサブキャリアにキャンセル信号を挿入して送信信号を生成する。
【0340】
実施の形態2におけるその他の説明は、実施の形態1における説明と同じである。
【0341】
上述したOFDMA方式による信号は、サブキャリアが直交している信号波形を有し、GFDMA方式による信号は、サブキャリアが非直交である信号波形を有する。
【0342】
従って、無線基地局1は、サブキャリアが直交している信号波形を用いる第1のマルチキャリア無線通信方式と、サブキャリアが非直交である信号波形を用いる第2のマルチキャリア無線通信方式とのいずれかを用いて無線通信を行う。
【0343】
上記においては、割当手段18A,18Bは、OFDMAサブキャリアをシステム周波数帯域BW内の中央部に割り当てると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、割当手段18A,18Bは、OFDMAサブキャリアをシステム周波数帯域BW内の任意の位置に割り当ててもよい。
【0344】
また、上記においては、無線基地局1の割当手段18Aおよび無線基地局1Aの割当手段18Bは、基地局−端末間の無線通信に用いられるOFDMAサブキャリア、基地局−端末間の無線通信に用いられるGFDMAサブキャリア、および端末間の無線通信に用いられるGFDMA−D2Dサブキャリアをシステム周波数帯域BW内に割り当てると説明したが、この発明の実施の形態においては、割当手段18A,18Bは、少なくとも、基地局−端末間の無線通信に用いられるOFDMAサブキャリアと、基地局−端末間の無線通信に用いられるGFDMAサブキャリアとをシステム周波数帯域BW内に割り当てればよい。
【0345】
基地局−4G端末間の無線通信用のOFDMAサブキャリアと、基地局−5G端末間の無線通信用のGFDMAサブキャリアとをシステム周波数帯域BW内で割り当てれば、4G端末用の無線基地局と5G端末用の無線基地局とを別々に設置する必要が無く、4G端末および5G端末が混在する状況において通信サービスを低コストで運用できるからである。
【0346】
従って、この発明の実施の形態による無線通信装置(無線基地局)は、サブキャリアが直交している信号波形を用いる第1のマルチキャリア無線通信方式と、サブキャリアが非直交である信号波形を用いる第2のマルチキャリア無線通信方式とのいずれかを用いて無線通信を行う無線通信装置であって、第1のマルチキャリア無線通信方式によって無線通信を行う第1の無線モジュール(端末装置7,8)と第2のマルチキャリア無線通信方式によって無線通信を行う第2の無線モジュール(端末装置2,3)との無線通信状況に応じて、予め決められたシステム周波数帯域において、当該無線通信装置と第1の無線モジュール(端末装置7,8)との間の無線通信に第1のサブキャリア(OFDMAサブキャリア)を割り当てるとともに、当該無線通信装置と第2の無線モジュール(端末装置2,3)との間の無線通信に第2のサブキャリア(GFDMAサブキャリア)を割り当てる割当手段と、第1および第2のサブキャリアの割当を示すサブキャリア割当情報を第1および第2の無線モジュール(端末装置7,8および端末装置2,3)へ送信する送信手段とを備えていればよい。
【0347】
更に、上述した端末装置2〜6は、GFDMA方式またはOFDMA方式によって送信処理を行う送信機23と、GFDMA方式またはOFDMA方式によって受信処理を行う受信機22,41とを備える。また、機器12,13は、送信機23と同じ機能を有する送信機と、受信機22,41と同じ機能を有する受信機とを備える。
【0348】
従って、この発明の実施の形態においては、端末装置2〜6および機器12,13は、サブキャリアが直交している信号波形を用いる第1のマルチキャリア無線通信方式と、サブキャリアが非直交である信号波形を用いる第2のマルチキャリア無線通信方式とのいずれかを用いて無線通信を行う「無線モジュール」を構成する。
【0349】
更に、この発明の実施の形態においては、上述した端末装置2,3は、GFDMA方式によって送信処理を行う送信処理ユニットUnit_5G_T1と、GFDMA方式によって受信処理を行う受信処理ユニットUnit_5G_R1とを備え、OFDMA方式によって送信処理を行う送信処理ユニットUnit_4G_T2と、OFDMA方式によって受信処理を行う受信処理ユニットUnit_4G_R2とを備えていなくてもよい。
【0350】
更に、この発明の実施の形態においては、上述した端末装置4〜6は、GFDMA方式によって送信処理を行う送信処理ユニットUnit_5G_T1と、GFDMA方式によって受信処理を行う受信処理ユニットUnit_5G_R1とを備え、OFDMA方式によって送信処理を行う送信処理ユニットUnit_4G_T2と、OFDMA方式によって受信処理を行う受信処理ユニットUnit_4G_R2とを備えていなくてもよい。
【0351】
このように、この発明の実施の形態によれば、端末装置2〜6は、GFDMA方式によって信号を送受信する機能のみを備え、OFDMA方式によって信号を送受信する機能を備えていなくてもよい。
【0352】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。