特許第6598212号(P6598212)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6598212パネル用ジョイント材、間仕切り構造および間仕切り施工方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6598212
(24)【登録日】2019年10月11日
(45)【発行日】2019年10月30日
(54)【発明の名称】パネル用ジョイント材、間仕切り構造および間仕切り施工方法
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/82 20060101AFI20191021BHJP
   E04B 2/74 20060101ALI20191021BHJP
【FI】
   E04B2/82 521A
   E04B2/74 501B
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-140022(P2016-140022)
(22)【出願日】2016年7月15日
(65)【公開番号】特開2018-9400(P2018-9400A)
(43)【公開日】2018年1月18日
【審査請求日】2018年3月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】308031887
【氏名又は名称】スモリホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095359
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100143834
【弁理士】
【氏名又は名称】楠 修二
(72)【発明者】
【氏名】須森 明
【審査官】 佐藤 美紗子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−027515(JP,A)
【文献】 実開平07−032025(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/82
E04B 2/74
E04B 1/61
E04B 2/56
E04B 1/348
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ジョイント部材と第2ジョイント部材とを有し、
前記第1ジョイント部材は第1基部と第1保持部とを有し、前記第1基部は壁材との間に隙間をあけて前記壁材に取付け可能な第1取付部を有し、前記第1保持部は前記第1基部に一体的に設けられ、
前記第2ジョイント部材は第2基部と第2保持部とを有し、前記第2基部は前記隙間に挿入させて前記壁材と前記第1ジョイント部材との間に取付け可能な第2取付部を有し、前記第2保持部は、前記第2基部に一体的に設けられ、前記第2取付部が前記壁材と前記第1ジョイント部材との間に取り付けられたとき、前記第1保持部との間に建築用パネルの縁部を挟み込んで保持可能な間隔をあけて配置される構成を有し、
前記第1基部は表側と裏側との間に所定の厚さを有して前記裏側に前記第1取付部を有し、前記第1保持部は前記第1基部の表側から前記裏側に伸び、
前記第2基部は表側と裏側との間に所定の厚さを有して前記裏側に前記第2取付部を有し、前記第2保持部は前記第2基部の表側から前記裏側に伸び、
前記第2取付部が前記壁材と前記第1ジョイント部材との間に取り付けられたとき、前記第1保持部および前記第2保持部は前記第1基部と前記第2基部との間に任意の深さで配置される前記建築用パネルの縁部を互いに挟み込む方向に付勢して保持する弾力性を有することを、
特徴とするパネル用ジョイント材。
【請求項2】
前記壁材の第1取付部側表面または前記第1取付部の壁材側表面に板状の壁側係合部を有し、
前記第2取付部は前記隙間に挿入されたとき前記壁側係合部と係合可能な第2ジョイント側係合部を有することを、
特徴とする請求項1記載のパネル用ジョイント材。
【請求項3】
前記第2取付部は前記隙間に挿入されて前記壁材と前記第1ジョイント部材との間に取り付けられたとき前記第1取付部と係合可能な取付係合部を有することを、
特徴とする請求項1または2記載のパネル用ジョイント材。
【請求項4】
請求項1,2,または3記載のパネル用ジョイント材と壁材と建築用パネルとを有し、
前記第1ジョイント部材の前記第1取付部が前記壁材との間に隙間をあけて前記壁材に取り付けられ、前記第2ジョイント部材の前記第2取付部が前記隙間に挿入されて前記壁材と前記第1ジョイント部材との間に取り付けられ、
前記建築用パネルが前記第1保持部と前記第2保持部との間に挟み込まれて保持されていることを、
特徴とする間仕切り構造。
【請求項5】
請求項1,2,または3記載のパネル用ジョイント材と壁材と建築用パネルとを使用し、
前記第1ジョイント部材の前記第1取付部を前記壁材との間に隙間をあけて前記壁材に取り付ける工程と、
前記第2ジョイント部材の前記第2取付部を前記隙間に挿入して前記壁材と前記第1ジョイント部材との間に取り付け、前記建築用パネルの縁部を前記第1保持部と前記第2保持部との間に挟み込んで保持する工程とを、
有することを特徴とする間仕切り施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネル用ジョイント材、間仕切り構造および間仕切り施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、入隅用保持材を有し、その保持部で壁パネルを弾力的に挟んで保持する壁構造が、本発明者により開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4387053号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の壁構造は、建物の解体および壁パネルの交換が容易な点で優れているが、入隅を構成する2本の柱に壁パネルが取り付けられた構造であった。そこで、柱のない位置でも施工が簡単な間仕切り構造が望まれている。間仕切りパネルで部屋を仕切る場合、間仕切りパネルが接続される一方の内壁から他方の内壁に向けて順に施工したとき、間仕切りパネルを他方の内壁との間に隙間に余裕のない状態でも他方の内壁と接続するパネル用ジョイント材の開発が必要となる。
【0005】
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、柱のない位置でも施工が可能で、壁材との隙間に余裕のない状態でも間仕切りパネルと壁材との接続が容易なパネル用ジョイント材、間仕切り構造および間仕切り施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係るパネル用ジョイント材は、第1ジョイント部材と第2ジョイント部材とを有し、前記第1ジョイント部材は第1基部と第1保持部とを有し、前記第1基部は壁材との間に隙間をあけて前記壁材に取付け可能な第1取付部を有し、前記第1保持部は前記第1基部に一体的に設けられ、前記第2ジョイント部材は第2基部と第2保持部とを有し、前記第2基部は前記隙間に挿入させて前記壁材と前記第1ジョイント部材との間に取付け可能な第2取付部を有し、前記第2保持部は、前記第2基部に一体的に設けられ、前記第2取付部が前記壁材と前記第1ジョイント部材との間に取り付けられたとき、前記第1保持部との間に建築用パネルの縁部を挟み込んで保持可能な間隔をあけて配置される構成を有し、前記第1基部は表側と裏側との間に所定の厚さを有して前記裏側に前記第1取付部を有し、前記第1保持部は前記第1基部の表側から前記裏側に伸び、前記第2基部は表側と裏側との間に所定の厚さを有して前記裏側に前記第2取付部を有し、前記第2保持部は前記第2基部の表側から前記裏側に伸び、前記第2取付部が前記壁材と前記第1ジョイント部材との間に取り付けられたとき、前記第1保持部および前記第2保持部は前記第1基部と前記第2基部との間に任意の深さで配置される前記建築用パネルの縁部を互いに挟み込む方向に付勢して保持する弾力性を有することを、特徴とする。
【0007】
本発明に係るパネル用ジョイント材は、第1ジョイント部材の第1取付部を壁材との間に隙間をあけて壁材に取り付けておき、建築用パネルを配置してから、第2ジョイント部材の第2取付部を隙間に挿入して建築用パネルの縁部を保持することができるので、柱のない位置でも施工が可能で、壁材との隙間に余裕のない状態でも建築用パネルと壁材との接続が容易である。また、第2ジョイント部材の第2取付部を隙間から抜き取ることにより、解体も容易である。
【0008】
本発明に係るパネル用ジョイント材は、前記壁材の第1取付部側表面または前記第1取付部の壁材側表面に板状の壁側係合部を有し、前記第2取付部は前記隙間に挿入されたとき前記壁側係合部と係合可能な第2ジョイント側係合部を有することが好ましい。
この場合、第2ジョイント部材の第2取付部を隙間に挿入して、第2ジョイント側係合部を壁側係合部と係合させることにより第2ジョイント部材を取り付けることができるので、施工が容易である。
【0009】
本発明に係るパネル用ジョイント材において、前記第1基部は表側と裏側との間に所定の厚さを有して前記裏側に前記第1取付部を有し、前記第1保持部は前記第1基部の表側から前記裏側に伸び、前記第2基部は表側と裏側との間に所定の厚さを有して前記裏側に前記第2取付部を有し、前記第2保持部は前記第2基部の表側から前記裏側に伸び、前記第2取付部が前記壁材と前記第1ジョイント部材との間に取り付けられたとき、前記第1保持部および前記第2保持部は前記第1基部と前記第2基部との間に任意の深さで配置される前記建築用パネルの縁部を互いに挟み込む方向に付勢して保持する弾力性を有する。
【0010】
このため、前記第1基部および前記第2基部の所定の厚さの範囲で、建築用パネルの配置される深さを調整できるため、建築用パネルおよび壁間距離の寸法誤差を吸収することができる。第1保持部および第2保持部は建築用パネルの縁部を弾力的に保持するので、建築用パネルの取付けおよび取外しが容易である。
【0011】
本発明に係るパネル用ジョイント材において、前記第2取付部は前記隙間に挿入されて前記壁材と前記第1ジョイント部材との間に取り付けられたとき前記第1取付部と係合可能な取付係合部を有することが好ましい。
この場合、第2取付部が壁材と第1ジョイント部材との間から外れて、第2ジョイント部材および建築用パネルが不用意に外れるのを防ぐことができる。
【0012】
本発明に係る間仕切り構造は、前述のパネル用ジョイント材と壁材と建築用パネルとを有し、前記第1ジョイント部材の前記第1取付部が前記壁材との間に隙間をあけて前記壁材に取り付けられ、前記第2ジョイント部材の前記第2取付部が前記隙間に挿入されて前記壁材と前記第1ジョイント部材との間に取り付けられ、前記建築用パネルが前記第1保持部と前記第2保持部との間に挟み込まれて保持されていることを、特徴とする。
【0013】
本発明に係る間仕切り構造は、本発明に係るパネル用ジョイント材を有するので、柱のない位置でも施工が可能で、建築用パネルと壁材との隙間に余裕のない状態でも建築用パネルと壁材との接続が容易である。また、第2ジョイント部材の第2取付部を隙間から抜き取ることにより、解体も容易である。
【0014】
本発明に係る間仕切り施工方法は、前述のパネル用ジョイント材と壁材と建築用パネルとを使用し、前記第1ジョイント部材の前記第1取付部を前記壁材との間に隙間をあけて前記壁材に取り付ける工程と、前記第2ジョイント部材の前記第2取付部を前記隙間に挿入して前記壁材と前記第1ジョイント部材との間に取り付け、前記建築用パネルの縁部を前記第1保持部と前記第2保持部との間に挟み込んで保持する工程とを、有することを特徴とする。
【0015】
本発明に係る間仕切り施工方法は、本発明に係るパネル用ジョイント材を使用するので、柱のない位置でも施工が可能で、建築用パネルと壁材との隙間に余裕のない状態でも建築用パネルと壁材との接続が容易である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、柱のない位置でも施工が可能で、壁材との隙間に余裕のない状態でも間仕切りパネルと壁材との接続が容易なパネル用ジョイント材、間仕切り構造および間仕切り施工方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施の形態の間仕切り構造を示す平面図である。
図2】本発明の実施の形態のパネル用ジョイント材および壁材を示す正面図である。
図3図1のIII−III線断面図である。
図4図1に示す間仕切り構造の建築用パネルの反対側端部および他のパネル用ジョイント材を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
図1図3は、本発明の実施の形態の間仕切り構造10を示している。
図1図3に示すように、間仕切り構造10は、壁材11と建築用パネル12とパネル用ジョイント材13とを有している。壁材11と建築用パネル12とパネル用ジョイント材13とは、ほぼ同じ長さを有している。
【0019】
壁材11は、長方形の板状であり、例えば石膏ボードから成る。壁材11は、室内側に配置される側に第1取付部側表面を有している。壁材11は、第1取付部側表面に板状の壁側係合部14を有している。壁側係合部14は長方形の板から成り、壁材11の長辺となる縁部11aに沿って、壁材11の長さ方向に間隔(例えば30cm)をあけて複数貼り付けられている。壁側係合部14の中央部には、ビス穴14aが形成されている。
【0020】
建築用パネル12は、長方形の板材であり、2枚の外板材の間に中板材を挟んで接着して成る。各外板材は、それぞれ曲げ弾性を有する薄い平板から成る。中板材は、曲げ弾性を有する発泡樹脂製平板から成る。接着剤としては、固化したとき弾力性を有するゴム系接着剤が好ましい。建築用パネル12は、間仕切りを構成する。
【0021】
パネル用ジョイント材13は、第1ジョイント部材20と第2ジョイント部材30とを有している。第1ジョイント部材20は、第1基部21と第1保持部22とを有している。第1基部21は細長い中空の角柱部分23と延長部分24とを有し、角柱部分23により表側と裏側との間に所定の厚さを有している。なお、室内側が表側となり、壁側が裏側となる。延長部分24は、角柱部分23の裏側面が側方に延長して構成されている。延長部分24は、縁側に裏側方向に段差をなして突出する第1取付部25を有している。
【0022】
第1取付部25は、壁材11との間に隙間をあけて壁材11に取付け可能となっている。図3に示すように、第1取付部25には、壁材11のビス穴14aに対応する位置に取付孔25aが形成されている。第1取付部25は、取付孔25aを通してビス穴14aにビス26を螺合させることにより、壁側係合部14の厚さ分の隙間を壁材11との間にあけて壁材11に取付け可能となっている。
【0023】
角柱部分23は、表側面が裏側面より長く、延長部分24が延びる方向と同じ方向に突出する角部23aを有している。第1保持部22は第1基部21に一体的に設けられ、第1基部21の表側の角部23aから裏側の延長部分24の方向に伸びている。第1保持部22の縁部は、断面が丸くなっている。
【0024】
第2ジョイント部材30は、第2基部31と第2保持部32とを有している。第2基部31は、中空の細長い角柱部分33と延長部分34とを有し、角柱部分33により表側と裏側との間に所定の厚さを有している。角柱部分33の厚さは、第1ジョイント部材20の角柱部分33の厚さと同じである。延長部分34は、角柱部分33の裏側面が側方に延長して構成されている。延長部分34は、縁側に裏側方向に段差をなして突出する第2取付部35を有している。第2取付部35は、隙間に挿入させて壁材11と第1ジョイント部材20との間に取付け可能となっている。図1に示すように、第2取付部35の幅は、第1取付部25の幅より幾分広くなっている。
【0025】
角柱部分33は、表側面が裏側面より長く、延長部分34が延びる方向と同じ方向に突出する角部33aを有している。第2保持部32は、第2基部31に一体的に設けられ、第2基部31の表側の角部33aから裏側の延長部分34の方向に伸びている。第2保持部32の幅は、第1保持部22の幅と同じである。第2保持部32の縁部は、断面が丸くなっている。
【0026】
第2保持部32は、第2取付部35が壁材11と第1ジョイント部材20との間に取り付けられたとき、第1保持部22との間に建築用パネル12の縁部12aを挟み込んで保持可能な間隔をあけて配置される。このとき、建築用パネル12の縁部12aは第1基部21と第2基部31との間に任意の深さで配置可能であり、第1保持部22および第2保持部32はその建築用パネル12の縁部12aを互いに挟み込む方向に付勢して保持する板バネ状の弾力性を有している。
【0027】
第2ジョイント部材30の第2取付部35は、隙間に挿入されたとき壁側係合部14と係合可能な第2ジョイント側係合部36を有している。第2ジョイント側係合部36は、第2取付部35の縁部に開いた長方形状の凹部から成っている。第2取付部35は、その隙間に挿入されて壁材11と第1ジョイント部材20との間に取り付けられたとき第1取付部25の段差部分と係合可能な取付係合部37を有している。取付係合部37は、第2取付部35の縁部で表側方向に細長く突出する突起から成る。
【0028】
第1ジョイント部材20および第2ジョイント部材30は、壁材11に取り付けられたとき、角柱部分23の裏側の角部23bおよび角柱部分33の裏側の角部33bが壁材11に接触して第1取付部25および第2取付部35を覆うように構成されている。このため、壁材11に取り付けられたとき、第1取付部25および第2取付部35は外側から見えず、見栄えが良好である。
第1ジョイント部材20および第2ジョイント部材30は、それぞれ一体成形され、スチールまたはアルミニウムなどの金属から成ることが好ましいが、樹脂から成ってもよい。
【0029】
間仕切り構造10では、第1ジョイント部材20の第1取付部25が壁材11との間に隙間をあけてビス26により壁材11に取り付けられ、第2ジョイント部材30の第2取付部35がその隙間に挿入されて壁材11と第1ジョイント部材20との間に取り付けられている。建築用パネル12は、第1保持部22と第2保持部32との間に挟み込まれて弾力的に保持されている。
【0030】
間仕切り構造10は、以下の工程で施工される。
図4に示す他のパネル用ジョイント材15を床面と天井面との間に垂直に伸びるよう固定する。パネル用ジョイント材15は、正方形状の横断面を有し、3方向の側面に建築用パネル12の端部の保持部16a,16b,16cを有している。保持部16aに建築用パネル12の端部を挿入し、保持する。他の保持部16cに他の建築用パネル12の端部を挿入し、パネル用ジョイント材15を用いて間仕切りを伸ばすことができる。
【0031】
予め、間仕切りする壁に第1ジョイント部材20を取り付けておく。壁材11の壁側係合部14のビス穴14aと第1ジョイント部材20の第1取付部25の取付孔25aを対応させ、取付孔25aからビス26を挿入しビス穴14aと螺合させる。第1取付部25は、壁材11との間に壁側係合部14の厚さ分の隙間をあけて壁材11に取り付けられる。建築用パネル12が壁まで達したならば、第2ジョイント部材30の第2取付部35をその隙間に挿入して壁材11と第1ジョイント部材20との間に取り付ける。このとき、第2ジョイント側係合部36を壁側係合部14と嵌合させる。また、図1に示すように、取付係合部37を第1取付部25の段差部分と係合させる。同時に、建築用パネル12の縁部12aを第1保持部22と第2保持部32との間に挟み込んで保持する。
【0032】
次に、作用について説明する。
間仕切り構造10は、パネル用ジョイント材13により、第1ジョイント部材20の第1取付部25を壁材11との間に隙間をあけて壁材11に取り付けておき、建築用パネル12を配置してから、第2ジョイント部材30の第2取付部35をその隙間に挿入して建築用パネル12の縁部12aを保持することができるので、柱のない位置でも施工が可能で、建築用パネル12と壁材11との隙間に余裕のない状態でも建築用パネル12と壁材11との接続が容易である。特に、第2ジョイント部材30の第2取付部35を隙間に挿入して、第2ジョイント側係合部36を壁側係合部14と係合させることにより第2ジョイント部材30を取り付けることができるので、施工が容易である。
【0033】
さらに、第2取付部35が隙間に挿入されて壁材11と第1ジョイント部材20との間に取り付けられたとき、取付係合部37が第1取付部25と係合するため、第2取付部35が壁材11と第1ジョイント部材20との間から外れて、第2ジョイント部材30および建築用パネル12が不用意に外れるのを防ぐことができる。
【0034】
また、間仕切り構造10では、第1基部21および第2基部31の所定の厚さの範囲で、建築用パネル12の配置される深さを調整できるため、建築用パネル12および室内の壁間距離の寸法誤差を吸収することができる。第1保持部22および第2保持部32は建築用パネル12の縁部12aを弾力的に保持するので、建築用パネル12の取付けおよび取外しが容易である。間仕切り構造10は、第2ジョイント部材30の第2取付部35を隙間から抜き取ることにより、解体も容易である。
【符号の説明】
【0035】
10 間仕切り構造
11 壁材
11a 縁部
12 建築用パネル
12a 縁部
13 パネル用ジョイント材
14 壁側係合部
14a ビス穴
15 他のパネル用ジョイント材
20 第1ジョイント部材
21 第1基部
22 第1保持部
23 角柱部分
23a 角部
23b 角部
24 延長部分
25 第1取付部
25a 取付孔
26 ビス
30 第2ジョイント部材
31 第2基部
32 第2保持部
33 角柱部分
33a 角部
33b 角部
34 延長部分
35 第2取付部
35a 取付孔
36 第2ジョイント側係合部
37 取付係合部

図1
図2
図3
図4