特許第6598237号(P6598237)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6598237
(24)【登録日】2019年10月11日
(45)【発行日】2019年10月30日
(54)【発明の名称】警報器
(51)【国際特許分類】
   G08B 17/10 20060101AFI20191021BHJP
   G08B 21/16 20060101ALI20191021BHJP
   G08B 17/00 20060101ALI20191021BHJP
【FI】
   G08B17/10 H
   G08B21/16
   G08B17/00 G
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-130458(P2015-130458)
(22)【出願日】2015年6月29日
(65)【公開番号】特開2017-16277(P2017-16277A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2018年6月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000190301
【氏名又は名称】新コスモス電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
(72)【発明者】
【氏名】上田 英一
【審査官】 山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/066707(WO,A1)
【文献】 特開2003−097520(JP,A)
【文献】 特開2006−059278(JP,A)
【文献】 実開平05−066318(JP,U)
【文献】 実開昭55−126013(JP,U)
【文献】 特開2011−151132(JP,A)
【文献】 実開平05−091054(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 1/00− 1/04
5/00− 5/12
G06F 1/00
1/16− 1/18
1/26− 1/32
G08B 1/00− 9/20
17/00−21/24
H01M 2/00− 2/10
H05K 5/00− 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部環境の変化を検知して警報する警報器であって、
係合凹部を備えるケース本体と、
蓋本体と、前記蓋本体に設けられるアームと、前記アームの先端部に設けられる係合凸部と、を備える蓋部材と、
を具備し、
前記ケース本体の前記係合凹部と前記蓋部材の前記係合凸部とを係合させることによって、前記蓋部材が前記ケース本体に取付けられ、
前記蓋部材の前記アームを撓ませて前記ケース本体の前記係合凹部と前記蓋部材の前記係合凸部との係合状態が解消されることによって、前記蓋部材が前記ケース本体から取外され、
前記蓋部材は、制限部を備え、
前記制限部は、前記アームの基端部側から先端部側への突出方向の中途部に亘って、前記係合凸部の突出側に配置され、 前記制限部によって前記アームの撓み量が制限される、警報器。
【請求項2】
前記蓋部材の前記制限部は、前記蓋本体と前記アームとの間に配置される、
請求項1に記載の警報器。
【請求項3】
前記制限部は、前記蓋部材と一体成形される、
請求項1または請求項2に記載の警報器。
【請求項4】
前記蓋部材の前記制限部は、任意の形状に修正されることによって、前記アームの撓み量の制限度合を調節可能に構成される、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の警報器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、警報器の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、警報器は、壁や天井等に取付けられて、外部環境の変化を検知して報知する警報器に関する技術は公知となっている(特許文献1参照)。
警報器には、電池(一次電池)を電源として駆動し、制御部と、センサ部と、報知部と、ランプ部と、操作部と、ケースと、を備えるものがある。前記警報器は、制御部、及び、センサ部をケース内に備え、報知部、ランプ部、および、操作部等をケースの正面に備える。
【0003】
また、前記警報器のケースには、ケース本体と蓋部材とで構成されるものがある。前記警報器では、蓋部材をケース本体から取外した状態で、例えば、電池の入替え作業を行う。
さらに、前記警報器では、警報器のケース本体は、係合凹部を備え、警報器の蓋部材は、可撓性を有するアームと、アームの先端部に配置される係合凸部と、を備える。そして、ケース本体の係合凹部と蓋部材の係合凸部とを係合させて、蓋部材がケース本体に取付けられ、また、蓋部材のアームを撓ませてケース本体の係合凹部と蓋部材の係合凸部とを係合状態を解消させて、蓋部材がケース本体から取外される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−011395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記警報器では、使用者によって蓋部材がケース本体から容易に取外されることが好ましくない場合がある。
もっとも、前記警報器では、アームの可撓性の仕様によっては、ケース本体から蓋部材を容易に取外すことができ、蓋部材の取外し難さに問題が生じるものがある。
【0006】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、ケース本体から蓋部材の取外し難さを向上させることができる警報器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、本願に開示する警報器においては、外部環境の変化を検知して警報する警報器であって、係合凹部を備えるケース本体と、蓋本体と、前記蓋本体に設けられるアームと、前記アームの先端部に設けられる係合凸部と、を備える蓋部材と、を具備し、前記ケース本体の前記係合凹部と前記蓋部材の前記係合凸部とを係合させることによって、前記蓋部材が前記ケース本体に取付けられ、前記蓋部材の前記アームを撓ませて前記ケース本体の前記係合凹部と前記蓋部材の前記係合凸部との係合状態が解消されることによって、前記蓋部材が前記ケース本体から取外され、前記蓋部材は、制限部を備え、前記制限部は、前記アームの基端部側から先端部側への突出方向の中途部に亘って、前記係合凸部の突出側に配置され、前記制限部によって前記アームの撓み量が制限されるものである。
【0009】
本願に開示する警報器においては、前記蓋部材の前記制限部は、前記蓋本体と前記アームとの間に配置されるものである。
【0010】
本願に開示する警報器においては、前記制限部は、前記蓋部材と一体成形されるものである。
本願に開示する警報器においては、前記蓋部材の前記制限部は、任意の形状に修正されることによって、前記アームの撓み量の制限度合を調節可能に構成されるものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明によれば、ケース本体から蓋部材の取外し難さを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る警報器が取付け位置に取付けられた状態を示す図。
図2】同じく警報器を示す斜視図。
図3】同じく警報器を示す正面図。
図4】同じく警報器を示す背面図。
図5】同じく警報器を示す平面図。
図6】同じく警報器を示す底面図。
図7】同じく警報器を示す左側面図。
図8】同じく警報器を示す右側面図。
図9】同じく警報器のケース本体を示す拡大背面図。
図10】同じく警報器のケース本体を示す拡大左側面図。
図11】同じく警報器の蓋部材を示す斜視図。
図12】同じく警報器の蓋部材を示す正面図。
図13】同じく警報器の蓋部材を示す背面図。
図14】同じく警報器の蓋部材を示す平面図。
図15】同じく警報器の蓋部材を示す底面図。
図16】同じく警報器の蓋部材を示す左側面図。
図17】同じく警報器の蓋部材を示す右側面図。
図18】同じく警報器の蓋部材をケース本体に取付ける状態を示す平面断面図。
図19】同じく警報器の蓋部材をケース本体に取付けた状態を示す平面断面図。
図20】同じく警報器の蓋部材をケース本体から取外す状態を示す平面断面図。
図21】同じく警報器の蓋部材をケース本体から取外す状態を示す平面断面図。
図22】同じく警報器を示す正面図。
図23】同じく警報器を示す左側面図。
図24】同じく警報器のケース本体を示す拡大背面図。
図25】同じく警報器のケース本体を示す拡大左側面図。
図26】同じく警報器の蓋部材を示す左側面図。
図27】同じく警報器の蓋部材を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の実施形態に係る警報器1について、図1から図27を用いて説明する。
【0014】
図1に示すように、警報器1は、任意の取付け位置100に取付けられて、外部環境の変化を検知して報知する。警報器1は、電池(一次電池)を電源として駆動する。警報器1の取付け位置100には、例えば、天井、天井付近の壁面、または、床面付近の壁面等がある。
なお以下において、便宜上、警報器1の取付け位置100は壁面であり、取付け位置100に警報器1を取付けたときにおける取付け面側を警報器1の背面側として、または、取付け位置100に警報器1を取付けたときにおける上方に位置する側を警報器1の上側面側として説明するが、取付け位置100に取付ける警報器1の向きについて限定するものではない。
図2から図10に示すように、警報器1は、制御部と、センサ部と、報知部2(ブザー)と、ランプ部3と、操作部4(操作スイッチ)と、ケース5と、を備える。
【0015】
警報器1の制御部は、警報器1の各種の動作を制御する。
警報器1のセンサ部は、外部環境の変化を検知する。センサ部は、LPガス、都市ガス、若しくは、一酸化炭素等の被検知ガスを検出してガス漏れ等を検知するガスセンサ、または、温度若しくは煙を検出して火災を検知する火災センサ等で構成される。
警報器1の報知部2は、音声の種類、音声パターン、音量、音圧、または、通信先等の報知態様を変更可能に構成される。報知部2は、例えば、警報音または警報メッセージ等の音声を発することによって報知する。
警報器1のランプ部3は、点灯パターン、点灯する色、または、明るさ等の点灯態様を変更可能に構成される。ランプ部3は、センサ部が外部環境の変化を検知したとき等の異常時に点灯する。
警報器1の操作部4は、作業者によって操作されることによって警報器1の各種の操作が行われる。操作部4は、中央に凸条部4aを備え、作業者が操作し易く構成される。
【0016】
ケース5は、正面部5aと、背面部5bと、四個の側面部(上側面部5c、下側面部5d、左側面部5e、および、右側面部5f)とを備え、略六面体状に構成される。ケース5は、上側面部5cと左側面部5eとの境界部分、左側面部5eと下側面部5dとの境界部分、下側面部5dと右側面部5fとの境界部分、右側面部5fと上側面部5cとの境界部分がそれぞれ丸みを帯びたように(R面状に)形成されて構成される。ケース5は、平面視、底面視、または、側面視で、略錐台状に構成される。ケース5は、背面部5bに比べて正面部5aの方が大きく構成され、上側面部5c、下側面部5d、左側面部5e、および、右側面部5fがそれぞれ傾斜して構成される。
ケース5は、上側面部5c、下側面部5d、左側面部5e、および、右側面部5fに、検知対象ガスや煙等をケース5内に取込むための複数個の通気孔5gをそれぞれ備える。ケース5の内部には、制御部やセンサ部等が配置される。ケース5は、正面部5aに、報知部2、ランプ部3、操作部4等を備える。
ケース5は、複数個の部材が組合わされて構成される。ケース5は、ケース本体10および蓋部材20等で構成される。
【0017】
ケース本体10は、電池を収納する電池収容部11を左側面部5eに備える。
ケース本体10の電池収容部11は、ケース本体10から蓋部材20を取外した状態で、電池を入替え可能に構成される。
【0018】
ケース本体10は、二個(複数個)の係合凹部12を備える。
ケース本体10の係合凹部12は、電池収容部11の開口の近傍に配置される。ケース本体10の係合凹部12は、電池収容部11の上側と下側とにそれぞれ配置される。
【0019】
図11から図17に示すように、蓋部材20は、ケース本体10の電池収容部11の開口に蓋をする部材である。蓋部材20は、ケース本体10に取付けられた状態で、ケース5の一部(ケース5の左側面部5eの一部と背面部5bの一部)を構成する。蓋部材20は、略平板状に構成される。
蓋部材20は、蓋本体21と、二個(複数個)のアーム22と、二個(複数個)の係合凸部23と、を備える。
【0020】
蓋部材20のアーム22は、蓋本体21の内側面(蓋本体21の右側の面)に配置される。蓋部材20のアーム22は、蓋本体21の上側と下側とにそれぞれ配置される。蓋部材20のアーム22は、先端側が正面側に突出するように構成される。蓋部材20のアーム22は、可撓性を有する。
【0021】

蓋部材20の係合凸部23は、ケース本体10係合凹部12と係合可能に構成される。蓋部材20の係合凸部23は、アーム22のそれぞれの先端部に配置される。蓋部材20の係合凸部23は、蓋部材20がケース本体10に取付けられた状態を保持する爪であり、アーム22の先端部から蓋本体21の外側面(蓋本体21の左側の面)側に突出する。
【0022】
このように構成される警報器1では、図18または図19に示すように、ケース本体10の電池収容部11の開口の近傍において背面側に突出するように蓋部材20に配置する。そして、正面側に蓋部材20を移動(スライド)させていき、ケース本体10の係合凹部12と蓋部材20の係合凸部23とを係合させる。このようにして、蓋部材20がケース本体10に取付けられる。
また、警報器1では、図20または図21に示すように、蓋部材20の蓋本体21の外側面を内側(右側)方向に押込みながら、蓋部材20を背面側に移動させる。このように蓋部材20の蓋本体21を内側方向に押込みながら移動させることによって、蓋部材20のアーム22を撓ませながらケース本体10の係合凹部12と蓋部材20の係合凸部23とを係合状態を解消させる。このようにして、蓋部材20がケース本体10から取外される。
【0023】
図11から図21に示すように、蓋部材20は、制限部24を備える。
蓋部材20の制限部24は、蓋部材20がケース本体10から取り外されるときのアーム22の撓み量を制限する。
【0024】
以上のように、蓋部材20が制限部24を備え、制限部24によってアーム22の撓み量が制限される、警報器1では、蓋部材20がケース本体10から取り外されるときのアーム22の撓み量を制限部24によって制限して、ケース本体10から蓋部材20の取外し難さを向上させることができる。
【0025】
蓋部材20の制限部24は、蓋本体21とアーム22との間に配置される。蓋部材20の制限部24は、平板状に構成され、蓋本体21とアーム22とを連接するように構成される。蓋部材20の制限部24は、係合凸部23の背面側から所定の間隔を空けて配置される。蓋部材20の制限部24は、アーム22の基端部側からアーム22の正面側への突出方向の中途部に亘って配置される。蓋部材20の制限部24の先端部(正面側端部)は、係合凸部23よりも背面側に位置し、係合凸部23よりも背面側に退避するようにして凹状に形成される。蓋部材20の制限部24の平面側端は、アーム22の平面側端よりも底面側に位置し、アーム22の平面側端よりも底面側に退避するようにして凹状に形成される。
【0026】
以上のように、蓋部材20の制限部24が蓋本体21とアーム22との間に配置される、警報器1では、蓋部材20の制限部24が蓋本体21とアーム22との間に配置されることから、蓋部材20がケース本体10から取り外されるときのアーム22の撓み量を制限部24によってより確実に制限して、ケース本体10から蓋部材20の取外し難さをより確実に向上させることができる。
【0027】
ケース本体10は、係合凹部12の背面側に所定のスペースを備え、当該所定のスペースの背面側に当接部13を備える。ケース本体10の当接部13は、蓋部材20がケース本体10に取付け若しくは取外されるとき、また、蓋部材20がケース本体10に取付けられた状態で、蓋部材20のアーム22(下側側のアーム22)と当接する。
蓋部材20の制限部24の先端部は、蓋部材20がケース本体10に取付けられた状態で、ケース本体10の当接部13よりも正面側に位置する。
【0028】
以上のように、蓋部材20の制限部24の先端部が、ケース本体10の当接部13よりも正面側に位置する、警報器1では、蓋部材20の制限部24の先端部がケース本体10の当接部13よりも正面側に位置することから、ケース本体10から取り外し始めから暫くの間(蓋部材20の制限部24の先端部がケース本体10の当接部13よりも正面側に突出する長さの分)、アーム22の撓み量を制限部24によってより確実に制限して、ケース本体10から蓋部材20の取外し難さをより確実に向上させることができる。
【0029】
蓋部材20の制限部24は、例えば試作段階において、蓋部材20を成形する金型を修正することによって、任意の形状に修正可能に構成される。
蓋部材20の制限部24は、蓋部材20を成形する金型を修正することによって、係合凸部23から背面側への退避量を修正して、先端部の位置を正面側または背面側に修正可能に構成される。また、蓋部材20の制限部24は、蓋部材20を成形する金型を修正することによって、アーム22の平面側端から底面側への退避量を修正して、平面側端の位置を平面側または底面側に修正可能に構成される。蓋部材20の制限部24は、このように任意の形状に修正されることによって、アーム22の撓み量の制限度合を調節可能に構成される。
【0030】
以上のように、蓋部材20の制限部24が、任意の形状に修正されることによって、アーム22の撓み量の制限度合を調節可能に構成される、警報器1では、例えば試作時において、蓋部材20の制限部24の形状を任意の形状に修正してアーム22の撓み量の制限度合を調節し、本体部材から蓋部材20の取外し難さを調節することができる。
【0031】
ケース本体10は、二個の溝部14を備える。
ケース本体10の溝部14は、電池収容部11の開口の近傍に配置される。ケース本体10の溝部14は、電池収容部11の上側と下側とにそれぞれ配置される。ケース本体10の溝部14は、係合凹部12よりも背面側に配置される。ケース本体10の溝部14は、ケース本体10の背面部5bに開口し、背面側から正面側に沿って形成される。
【0032】
蓋部材20は、二個の突出部25を備える。
蓋部材20の突出部25は、蓋部材20がケース本体10に取付けられるとき、または、蓋部材20がケース本体10に取付けられた状態で、ケース本体10の溝部14内に位置する。蓋部材20の突出部25は、蓋本体21の上側と下側とにそれぞれ配置される。蓋部材20の突出部25は、アーム22よりも背面側に配置される。蓋部材20の突出部25は、背面側から正面側に沿って形成される。
【0033】
以上のように、蓋部材20がケース本体10に取付けられるとき、蓋部材20の突出部25がケース本体10の溝部14内に位置する、警報器1では、蓋部材20がケース本体10に取付けられるときに蓋部材20の突出部25がケース本体10の溝部14内に位置することから、ケース本体10の電池収容部11の開口の近傍に蓋部材20に配置したときに蓋部材20が位置決めされ、また、案内されるように正面側に蓋部材20を移動させることができる。したがって、警報器1によれば、蓋部材20をケース本体10に取付ける動作をよりスムーズに行うことができる。
【0034】
蓋部材20は、二個の突出部25を備える。
蓋部材20の突出部25は、蓋部材20がケース本体10に取付けられるとき、または、蓋部材20がケース本体10に取付けられた状態で、ケース本体10の溝部14内に位置する。蓋部材20の突出部25は、蓋本体21の上側と下側とにそれぞれ配置される。蓋部材20の突出部25は、アーム22よりも背面側に配置される。蓋部材20の突出部25は、背面側から正面側に沿って形成される。
【0035】
蓋部材20の蓋本体21の外側面(蓋部材20がケース本体10から取外されるときに押込まれる面)は、ケース5の一部(左側面部5eの一部)を構成することから傾斜して構成される。蓋部材20の蓋本体21の外側面は、蓋部材20がケース本体10から取外されるときの移動方向に対して傾斜して構成される。
蓋部材20のアーム22は、蓋部材20がケース本体10から取外されるときの移動方向とアーム22の突出方向とが平行するように構成される。
蓋部材20の突出部25は、蓋部材20がケース本体10から取外されるときの移動方向に沿って形成される。
【0036】
以上のように、蓋部材20の蓋本体21の外側面(蓋部材20がケース本体10から取外されるときに押込まれる面)が、蓋部材20がケース本体10から取外されるときの移動方向に対して傾斜して構成される、警報器1では、蓋部材20をケース本体10から取外すときに、蓋本体21を内側に押込みながら背面側に移動スライドさせ易くなり、蓋部材20をケース本体10から取外す作業がより容易に行うことができる。
なお、蓋部材20の蓋本体21の外側面は、蓋部材20がケース本体10から取外されるときの移動方向と平行に構成することもできる。このように構成することによって、警報器1(ケース本体10または蓋部材20)の構成を簡易な設計とすることができる。
【0037】
また以上のように、蓋部材20が複数個のアーム22と複数個の係合凸部23とを備える、警報器1では、蓋部材20が複数個のアーム22と複数個の係合凸部23とを備えることから、例えば警報器1を落下させて蓋部材20が押し込まれたとき等において、意図せずに蓋部材20がケース本体10から外れることを抑制することができる。
なお、蓋部材20が複数個のアーム22と複数個の係合凸部23とを備える構成とすることもできる。このように構成することによって、アーム22と係合凸部23とをそれぞれ複数個備える構成のものに比べて、蓋部材20を簡易な構造とすることができる。
【0038】
なお、警報器1は、ランプ部3の個数は警報器1の仕様に応じて変更することもできる(図22参照)。
また、警報器1のケース5は、平面視、底面視、または、側面視で、長方形状に構成されて、背面部5bと正面部5aとが略同一の大きさに構成され、上側面、下側面部5d、左側面部5e、および、右側面部5fがそれぞれ傾斜せずに構成することもできる(図23参照)。
また、警報器1のケース本体10が溝部14に代えて突出部15を備え、蓋部材20が突出部25に代えて溝部26を備え、蓋部材20がケース本体10に取付けられるとき、または、蓋部材20がケース本体10に取付けられた状態で、ケース本体10の溝部15が蓋部材20の溝部26内位置する構成とすることもできる(図24から図27参照)。
【符号の説明】
【0039】
1 警報器
2 報知部
3 ランプ部
4 操作部
5 ケース
10 ケース本体
11 電池収容部
12 係合凹部
13 当接部
14 溝部
20 蓋部材
21 蓋本体
22 アーム
23 係合凸部
24 制限部
25 突出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
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図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27