(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検索部は、前記検索処理を所定数実行し、前記所定数を超える数の前記検索要求を受け付けた場合、実行中の前記検索処理の終了後に、前記所定数の範囲内で受け付け済の前記検索処理を実行するものであって、
前記取得部は、前記検索処理の前記進行状況として、少なくとも、前記検索処理の実行前、前記検索処理の実行中、及び、前記検索処理の終了に関する情報を取得する、
ことを特徴とする請求項1に記載の検索処理システム。
前記生成部は、前記ユーザの通信端末に表示される前記進行状況画面において、前記進行状況に関する情報とともに、前記検索要求に関する情報として、当該検索要求を特定可能な情報を表示させる、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の検索処理システム。
前記生成部は、前記検索処理の実行前、及び、前記検索処理の実行中である検索要求に対し、検索処理の予測終了時間に関する情報を表示させる進行状況画面を表示させる表示情報を生成する、
ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の検索処理システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、出願前の発明の評価には、新規性・進歩性といった登録の実体的要件を満足するか否かや、侵害の有無等を判定するため、通常、先行技術文献調査やクリアランス調査等の検索処理を行うことが求められる。発明者らは、これらの検索処理を、ユーザに手間をかけずに行う検索サービス(知的財産創出支援サービス)の提供を行っている。具体的には、インターネットを介してユーザの端末から送信された検索要求に対し、先行技術文献等に基づいて判定結果を提供するものである。
【0005】
しかしながら、このような検索処理は、検索要求に含まれる例えば発明特定事項と、大量の先行技術文献に含まれる発明特定事項とを比較して一致度を算出するため、計算負荷が高く時間がかかる。検索サービスの複数のユーザから複数の検索処理を受信した場合、検索サーバへの負荷を鑑み、検索処理数を適切にコントロールし、かつ、待ち時間が長くなるユーザに不満を与えない仕組みが求められていた。
【0006】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、負荷の高い検索処理が多数要求された場合に、検索処理数を適切に制御する検索処理システム等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態による検索制御システムは、複数の検索要求を受け付けて検索処理を実行する検索部と、検索部から、検索要求に対する検索処理の進行状況を取得する取得部と、検索要求に対する検索処理の進行状況を、検索要求を送信したユーザに関連付けて記憶する記憶部と、進行状況に関する情報を、進行状況に応じて区別可能な態様で、ユーザの通信端末において進行状況画面として表示させる表示情報を生成する生成部と、表示情報をユーザの通信端末へ送信する送信部と、を備える。
【0008】
本発明の一実施形態による検索制御システムにおいて、検索部は、検索処理を所定数実行し、所定数を超える数の検索要求を受け付けた場合、実行中の検索処理の終了後に、所定数の範囲内で受け付け済の検索処理を実行するものであって、取得部は、検索処理の進行状況として、少なくとも、検索処理の実行前、検索処理の実行中、及び、検索処理の終了に関する情報を取得してもよい。
【0009】
本発明の一実施形態による検索制御システムにおいて、生成部は、ユーザの通信端末に表示される進行状況画面において、進行状況に関する情報とともに、検索要求に関する情報として、当該検索要求を特定可能な情報を表示させてもよい。
【0010】
本発明の一実施形態による検索制御システムにおいて、記憶部は、ユーザ及び他のユーザが関連付けられた一のグループを記憶し、生成部は、一のグループに関連付けられた他のユーザ検索要求に対する検索処理の進行状況を、進行状況画面として表示させる表示情報を生成してもよい。
【0011】
本発明の一実施形態による検索制御システムは、検索処理の実行前の検索要求に対し、検索処理が実行される順番の変更を、通信端末から受け付ける受付部をさらに備えてもよい。
【0012】
本発明の一実施形態による検索制御システムにおいて、生成部は、検索処理の実行前、及び、検索処理の実行中である検索要求に対し、検索処理の予測終了時間に関する情報を表示させる進行状況画面を表示させる表示情報を生成してもよい。
【0013】
本発明の一実施形態による検索制御システムにおいて、検索部が受け付ける検索要求に、所定の優先度が設定されていてもよい。
【0014】
本発明の一実施形態による検索制御システムにおいて、検索要求は知的財産に関するものであってよい。
【0015】
本発明の一実施形態による検索制御プログラムは、第1の情報処理装置に、複数の検索要求を受け付けて検索処理を実行させる検索機能を実現させ、第2の情報処理装置に、第1の情報処理装置から、検索要求に対する検索処理の進行状況を取得させる取得機能と、検索要求に対する検索処理の進行状況を、検索要求を送信したユーザに関連付けて記憶させる記憶機能と、進行状況に関する情報を、進行状況に応じて区別可能な態様で、ユーザの通信端末において進行状況画面として表示させる表示情報を生成させる生成機能と、表示情報をユーザの通信端末へ送信させる送信機能と、を実現させる。
【0016】
本発明の一実施形態による検索制御方法は、情報処理装置が、複数の検索要求を受け付けて検索処理を実行する検索ステップと、検索要求に対する検索処理の進行状況を取得する取得機能と、検索要求に対する検索処理の進行状況を、検索要求を送信したユーザに関連付けて記憶する記憶機能と、進行状況に関する情報を、進行状況に応じて区別可能な態様で、ユーザの通信端末において進行状況画面として表示させる表示情報を生成する生成機能と、表示情報をユーザの通信端末へ送信する送信機能と、を実行する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一実施形態によれば、負荷の高い検索処理が多数要求された場合に、検索処理数を適切に制御する検索処理システム等を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以降、諸図面を参照しながら、本発明の一実施形態を詳細に説明する。
【0020】
<システム構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る知的財産創出支援システムの構成例を示す図である。
図1に示すように、知的財産創出支援システム600は、ネットワークNETを介して互いに接続された、受付処理サーバ100と、検索処理サーバ200と、検索結果サーバ300と、通信端末400(400A〜400D)と、データベース500とを含む。なお、図において、受付処理サーバ100、検索処理サーバ200、検索結果サーバ300とを、検索処理システム10と称する。なお、通信端末400や各サーバ100〜300,500の数は、図示したものに限られるものではない。なお、本明細書における「サーバ」とは、物理的なサーバに限らず、仮想サーバや、サーバの機能を実現するプログラムを指してもよいことに留意されたい。
【0021】
通信端末400A〜400Dは、知的財産創出支援システム600によって提供される知的財産創出支援サービスを利用するユーザの通信端末である。なお、図において、通信端末400はノートパソコンやデスクトップパソコンを示してあるが、通信端末400としては、ネットワークNETを介して検索処理システム10による検索サービスを利用可能とするものであれば、その種類は問わない。なお、これ以降、特に区別する必要がない場合、通信端末400A〜400Dを通信端末400と総称する。通信端末400は、例えば、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA(Personal Digital Assistant)等)、ウェアラブル端末(例えば、メガネ型デバイス、時計型デバイス、ヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head-Mounted Display等)、他種のコンピュータ、又はコミュニケーションプラットホームを含んでよい。
【0022】
通信端末400は、ユーザからの入力操作を受け付けて、ネットワークNETを介して、検索要求を検索処理システム10へ送信する。ここで、「検索要求」とは、ユーザの創出した知的財産に関する情報である。知的財産とは、発明、意匠、商標、考案等を指し、「知的財産に関する情報」とは、それら発明、意匠、商標、考案等の内容を示す情報であってよい。例えば、知的財産が「発明」である場合、知的財産に関する情報は、発明の内容を記述した文章、発明品の画像や動画であってよい。また、発明の内容を記述した文章としては、特許請求の範囲の形式にて記載された文章であってよい。また、例えば知的財産が「商標」や「意匠」であった場合は、それらの画像や説明文等であってよい。
【0023】
検索制御システム10は、複数のユーザの通信端末400から検索要求を受信し、当該検索要求と類似する公知の知的財産に関する情報を、データベース500を検索して抽出する。そして、検索制御システム10は、公知の知的財産に関する情報と、ユーザの知的財産に関する情報とを比較し、ユーザの創出した知的財産が、権利として登録されるか否かの判定結果を、検索結果として生成する。
【0024】
データベース500は、例えば特許庁のデータベースである。特許庁のデータベースは、1庁でも複数庁を含んでいてもよい。なお、米国、欧州、日本、中国、および韓国の5庁のデータベースを含むことで世界の特許の約90%を網羅することができるため、特許性の判定の精度を上げるためには、これらの5庁のデータベースを含んでいるとよい。なお、データベースとしては、上述のものに限られるものでなく、インターネット上に存在する情報であってもよい。
【0025】
検索処理システム10は、上述のように受付処理サーバ100、検索処理サーバ200、検索結果サーバ300を含む。受付処理サーバ100は、通信端末400から検索要求を受け付けて、検索処理サーバ200へ送信する。受付処理サーバ100は、通信端末400のユーザと、検索要求と、当該検索要求に対する検索処理、検索結果とを関連付けて記憶する。検索処理サーバ200は、上述した検索処理を実行する。検索結果サーバ300は、検索処理を記憶する。
【0026】
ネットワークNETは、無線ネットワークや有線ネットワークを含んでよい。具体的には、ネットワークNETは、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)や広域ネットワーク(wide area network:WAN)、ISDNs(integrated service digital networks)、無線LANs、LTE(long term evolution)、LTE−Advanced、第4世代(4G)、第5世代(5G)、CDMA(code division multiple access)等である。なお、ネットワークNETは、これらの例に限られず、例えば、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)やブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、光回線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber LINE)回線、衛星通信網等であってもよい。また、ネットワークNETは、これらの組み合わせであってもよい。
【0027】
なお、
図1では、受付処理サーバ100、検索処理サーバ200、検索結果サーバ300が、ネットワークNETを介して接続された態様を示してあるが、検索処理システム10において、ネットワークNETとは別個のローカルでセキュアなネットワークが構築され、それによりサーバ100〜300間でのデータの送受信が行われてもよい。
【0028】
<ハードウェア構成>
次に、
図2を用いて、サーバ100〜300、及び、通信端末400のハードウェア構成について説明する。本発明の一実施形態において、サーバ100〜300及び通信端末400の基本的なハードウェア構成は情報処理装置として同様であるため、
図2では、情報処理装置100として説明する。
【0029】
情報処理装置100は、プロセッサ101と、メモリ102と、ストレージ103と、入出力インタフェース(I/F)104と、通信I/F105とを備え、これらの協働により、本実施形態に記載される機能や方法を実現する。例えば、本開示の機能又は方法は、メモリ102に読み込まれたプログラムに含まれる命令をプロセッサ101が実行することによって実現される。
【0030】
プロセッサ101は、ストレージ103に記憶されるプログラムに含まれるコード又は命令によって実現する機能、及び/又は、方法を実行する。プロセッサ101は、例えば、中央処理装置(CPU)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含み、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各実施形態に開示される各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1又は複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSI等と呼称されることもある。
【0031】
メモリ102は、ストレージ103からロードしたプログラムを一時的に記憶し、プロセッサ101に対して作業領域を提供する。メモリ102には、プロセッサ101がプログラムを実行している間に生成される各種データも一時的に格納される。メモリ102は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含む。
【0032】
ストレージ103は、プログラムを記憶する。ストレージ103は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等を含む。
【0033】
通信I/F105は、ネットワークアダプタ等のハードウェアや通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、ネットワークNETを介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F105は、ネットワークNETを介して、他の情報処理装置との通信を実行する。通信I/F105は、各種データをプロセッサ101からの指示に従って、他の情報処理装置に送信する。また、通信I/F105は、他の情報処理装置から送信された各種データを受信し、プロセッサ101に伝達する。
【0034】
入出力I/F104は、情報処理装置100に対する各種操作を入力する入力装置、及び、情報処理装置100で処理された処理結果を出力する出力装置を含む。入出力I/F104は、入力装置と出力装置が一体化していてもよいし、入力装置と出力装置とに分離していてもよい。入力装置は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報をプロセッサ101に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現される。入力装置は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含む。出力装置は、プロセッサ101で処理された処理結果を出力する。出力装置は、例えば、タッチパネル、スピーカ等を含む。
【0035】
<機能構成>
次に、
図3を用いて、各装置の機能構成について説明する。なお、
図3に記載の各機能部が必須ではなく、また、これ以外の機能部を備えてもよい。また、各機能部の機能又は処理は、実現可能な範囲において、機械学習又はAI(Artificial Intelligence)により実現されてもよい。
【0036】
(1)受付処理サーバ
図3に示すように、受付処理サーバ100は、通信制御部110、受付部120、取得部130、表示情報生成部140、及び、記憶部160を備える。
【0037】
通信制御部110は、通信I/F105を介した外部装置との間の通信を制御する。受付部120は、通信端末400から送信された検索要求を受け付ける。取得部130は、検索処理サーバ200から、検索要求に対する検索処理の進行状況を取得する。検索処理の進行状況とは、例えば、検索処理の実行前、検索処理の実行中、及び、検索処理の終了であってよい。表示情報生成部140は、進行状況に関する情報を、進行状況に応じて区別可能な態様で、ユーザの通信端末400において進行状況画面として表示させる表示情報を生成する。区別可能な態様とは、ユーザが進行状況画面を見た際に、自身の検索要求に対する検索処理が実行前であるか、実行中であるか、終了しているかを把握可能なように表示させることを意味する(詳細は後述する)。
【0038】
記憶部160は、ストレージ103等に、受付処理サーバ100が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。また、記憶部160は、検索状況記憶部161を備える。検索状況記憶部161は、複数の通信端末400から送信された検索要求に対し、当該検索要求を送信したユーザの識別情報と、進行状況と、検索結果の識別情報とを関連付けて記憶(格納)する。
【0039】
図6に、検索状況記憶部161に記憶される検索状況テーブルTB10の一例を示す。図に示すように、検索状況記憶部161には、ユーザ名、ユーザID、検索要求日、検索ID、進行状況、検索結果の識別子、検索内容が記憶されてよい。なお、
図6に示す情報が全てではなく、また、全てが必須である訳ではない。検索IDは、受付処理サーバ100の受付部120によって、検索要求毎に一の識別子として付与される。進行状況は、後述する検索処理サーバ200から取得した情報によって更新される。検索結果は、検索が終了している場合、検索結果サーバ300への問合せ時に用いられる識別子である。なお、検索IDや検索結果の識別子については、受付処理サーバ100の受付部120によって、受付時に関連付けられてもよい。
【0040】
(2)検索処理サーバ
検索処理サーバ200は、通信制御部210、検索部220、記憶部260を備える。通信制御部210は、通信I/F105を介した外部装置との間の通信を制御する。検索部220は、検索要求に応じた検索処理を行う。
【0041】
ここで、検索処理の内容について簡単に説明する。知的財産創出支援システム600において、ユーザは、先行技術文献調査、無効調査、クリアランス調査を少なくとも実行することができる。ユーザは、通信端末400を介して実行したい検索処理を選択し、検索処理システム10へ送信する。例えば、先行技術文献調査の場合、ユーザは、検索処理として、自身の発明に関する情報として、例えば、発明を記載した発明文章を送信する。検索部220は、発明文章に含まれる発明を代表するキーワードを検索キーワードとして抽出する。そして、抽出された検索キーワードを基にデータベース500から類似特許文章群を抽出する。さらに、検索部220は、ユーザの通信端末400から受信した発明文章と抽出された特許文章群とを比較して、発明文章の特許性を判定する。なお、検索要求は、発明文章に限られるものではない。例えば、検索要求として発明品の画像が用いられた場合、検索部220は、既知の画像認識技術により、画像に含まれる物品(発明品)の特徴を示すキーワードを抽出し、上述の検索処理が行われてもよい。または、検索部220は、発明品の画像と類似する画像を抽出してもよい。なお、これらの処理は、AIや機械学習等によって実現されてよい。
【0042】
なお、検索部220は、所定数の検索処理を並行して実行することができる。検索部220は、所定数を超える検索要求を受信した場合、当該検索要求に対する検索処理は実行せず、待機させる。上述のような検索処理は、計算負荷が高く時間を要する。従って、本発明の一実施形態によれば、複数のユーザから送信された検索要求を待機させ、ユーザには、待機の旨を示す情報が送信される。
【0043】
記憶部260は、ストレージ103等に、検索処理サーバ200が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。また、記憶部260は、検索要求記憶部261を備える。検索要求記憶部261は、検索要求を識別する検索IDに対し、進行状況と、検索結果の識別情報、検索内容とを関連付けて記憶する。
【0044】
図7に、検索要求記憶部261に記憶される検索要求テーブルTB20の一例を示す。図に示すように、検索要求記憶部261には、検索IDに関連付けて、検索要求日、進行状況、検索結果の識別子、検索内容が記憶されてよい。なお、
図7に示す情報が全てではなく、また、全てが必須である訳ではない。例えば、検索処理が終了している場合、検索終了日が記憶されてもよい。
【0045】
(3)検索結果サーバ
検索結果サーバ300は、通信制御部310、受付部320、記憶部360を備える。通信制御部310は、通信I/F105を介した外部装置との間の通信を制御する。
受付部320は、通信端末400から、検索結果の取得要求を受信する。
【0046】
記憶部360は、ストレージ103等に、検索結果サーバ300が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。また、記憶部360は、検索結果記憶部361を備え、検索結果を記憶する。検索結果記憶部361は、検索要求を識別する検索IDに対し、検索結果の識別情報と、検索結果とを関連付けて記憶する。
【0047】
図8に、検索結果記憶部361に記憶される検索結果テーブルTB30の一例を示す。図に示すように、検索結果記憶部361には、検索IDに関連付けて、検索要求日、検索結果の識別子、検索結果が記憶されてよい。検索結果としては、検索種別に応じて、所定数の先行技術に関する情報(
図7の例では、先行文献)と、判定結果とが格納されてよい。なお、
図8に示す情報が全てではなく、また、全てが必須である訳ではない。
【0048】
(4)通信端末
通信端末400は、通信制御部410、入出力制御部420、検索要求生成部430、検索結果取得部440、及び、記憶部460を備える。なお、各機能部の機能又は処理は、実現可能な範囲において、機械学習又はAIにより実現されてもよい。
【0049】
通信制御部310は、ネットワークNETを介した、通信端末400と外部装置(検索処理システム10)との間の各種情報の送受信を実行させる。入出力制御部420は、入出力I/Fを介した外部装置との各種情報の伝達を制御する。例えば、入出力制御部420は、タッチパネル、マイク等の入力装置で受け付けられたユーザからの入力指示に応じて各機能部へ情報を伝達したり、タッチパネル、スピーカ等の出力装置に対し、各機能部からの情報を伝達したりする。
【0050】
検索要求生成部430は、入力装置を介したユーザからの入力操作に応じて、検索要求を生成する。本発明の一実施形態において、検索要求は、通信端末400の表示部に表示された所定の入力画面に、文章を入力したり、画像をアップロードしたりすることによって簡易に生成することができる。検索結果取得部440は、検索結果サーバ300から検索結果を取得する。
【0051】
<検索処理>
次に、検索処理について
図4を用いて説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係る検索処理における、通信端末400、受付処理サーバ100、検索処理サーバ200、及び、検索結果サーバ300の間のシーケンス図である。
【0052】
まず、通信端末400から検索要求が送信される(ステップS11)。受付処理サーバ100は、検索要求を受信すると、通信端末400のユーザの識別子であるユーザIDと検索要求とを、関連付けて記憶部する(ステップS12)。受付処理サーバ100は、検索要求を検索処理サーバ200へ送信する(ステップS13)。検索処理サーバ200は、検索要求に応じて検索処理を行う(ステップS14)。
【0053】
ステップS14の検索処理サーバ200における検索処理について、
図5を用いて説明する。検索処理サーバ200は、検索要求を受信すると(ステップS21)、検索要求数が所定数を超えたか否かを判定し(ステップS22)、所定数を超えていないと判定された場合(ステップS22でNO)、検索処理を実行する(ステップS24)。所定数を超えたと判定された場合(ステップS22でYES)、受信した検索要求に対する検索処理を待機させる(ステップS23)。そして、検索要求数が所定数以下となるまで、検索処理を待機する。ステップS24の検索処理が終了すると、検索結果を検索結果サーバへ送信する(ステップS25)。
【0054】
図4に戻って説明を続ける。検索結果サーバ300は、検索結果を記憶する(ステップS15)。なお、受付処理サーバ100は、所定の時間毎、又は、ユーザからの要求に応じて、検索要求に対応する検索処理の進行状況を問い合わせる(ステップS16)。検索処理サーバ200は、進行状況に関する情報で応答する(ステップS17)。受付処理サーバ100は、進行状況を表示させる表示情報を通信端末400へ送信する(ステップS18)。
【0055】
ここで、進行状況が表示された通信端末400の表示画面例を、
図9を用いて説明する。
図9は、進行状況画面20の一例である。図に示すように、進行状況画面20には、検索要求日表示領域21、ユーザ情報表示領域22、検索種別23、進行状況表示領域24、検索内容表示領域25、キャラクタ表示領域26を含む。図に示すように、進行状況表示領域24には、検索要求に対する検索処理の進行状況が、区別可能な態様で示される。例えば、進行状況「B」や「A」は、検索処理が終了し、判定結果が出ていることを示す。また、進行状況が終了したものの、検索結果がユーザによって取得されていない状態を示すアイコンや、検索処理が実行中であることを示すアイコン、実行前であることを示す表示等が表示されてよい。
【0056】
キャラクタ表示領域26は、知的財産創出支援サービスのキャラクタであってよい。なお、キャラクタ表示領域26は、進行状況に応じて、動くように設定されてよい。
【0057】
このように、本発明の一実施形態によれば、検索処理サーバの負荷に応じて、ユーザの検索要求が待機される。従って、検索要求が受け付けられないといった不便をユーザにかけることなく、負荷を適切にコントロールすることができる。また、検索要求に対する進行状況が、ユーザに分かり易い態様で表示される。従って、ユーザを不安にさせることがなく、ユーザビリティに優れたシステムを提供することができる。
【0058】
なお、
図9における検索内容表示領域25は、ユーザの検索要求の内容を特定可能な情報であれば、どのようなものであってもよい。例えば、ユーザが設定したタグ情報であってもよいし、検索要求に含まれるキーワードであってもよい。このような構成にすることにより、ユーザ自身がどのような検索要求を送信したかを区別することができる。
【0059】
図4に戻り、ユーザは、例えば検索処理が終了している場合、検索結果の取得要求を送信する(ステップS19)。取得要求は、検索結果サーバ300に直接送信されてもよいし、受付処理サーバ100が仲介して、検索結果サーバ300に送信されてもよい。検索結果サーバ300は、検索結果を送信する(ステップS20)。
【0060】
ここで、検索結果の通信端末400における表示画面例を、
図10に示す。
図10は、先行調査に対する検索結果である。検索結果画面30は、ユーザの検索要求に含まれる特徴キーワード表示領域31、先行技術及び類似度表示領域33、判定結果表示領域34を含む。
【0061】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、上記実施の形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。例えば、各サーバ100〜300が備えるとして説明した各構成部は、物理的に複数のサーバによって分散されて実現されてもよいし、一のサーバとして実現されてもよい。
【0062】
例えば、上述では、一のユーザに対する進行状況画面20を示したが、記憶部160が、ユーザ及び他のユーザが関連付けられた一のグループを記憶し、表示情報生成部140は、一のグループに関連付けられた他のユーザの検索要求に対する検索処理の進行状況を、ユーザの進行状況と合わせて進行状況画面として表示させてもよい。進行状況画面には、検索内容が表示されるため、ユーザは、他のユーザが自身と同じ様な検索処理を行っている事を確認することができ、検索処理が重複することを回避することができる。
【0063】
また、検索処理サーバ200は、検索処理の実行前の検索要求に対し、検索処理が実行される順番の変更を、通信端末400から受け付ける変更受付部をさらに備えてよい。また、検索処理が実行される順番が、進行状況画面20に合わせて表示されてもよい。なお、順番の変更は、例えば、追加料金を支払い等、適当な条件を満たすことにより行われてもよい。
【0064】
さらに、検索処理の実行前、及び、検索処理の実行中である検索要求に対し、検索処理の予測終了時間に関する情報が、進行状況画面に表示されてもよい。
【0065】
また、検索処理サーバ200の検索部220が受け付ける検索要求に、所定の優先度が設定されていてもよい。これは、優先ユーザが予め設定されていてもよいし、所定のキーワードを含む検索要求に対して、優先度が高く設定されてもよい。
【0066】
なお、上述では、知的財産に関する情報に対する検索処理として説明した。しかしながら、本発明はこれに限られるものではなく、様々な種類の検索処理に対して適用することができる。
【0067】
本開示の各実施形態のプログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。プログラムは、例えば、ソフトウェアプログラムやコンピュータプログラムを含む。
【0068】
記憶媒体は適切な場合、1つ又は複数の半導体ベースの、又は他の集積回路(IC)(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向けIC(ASIC)等)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、又はこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、又は揮発性と不揮発性の組合せでよい。
【0069】
また、本開示のプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、情報処理装置に提供されてもよい。
【0070】
また、本開示の各実施形態は、プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0071】
なお、本開示のプログラムは、例えば、JavaScript(登録商標)、Python等のスクリプト言語、C言語、Go言語、Swift,Koltin、Java(登録商標)等を用いて実装される。
【解決手段】本発明の一実施形態による検索制御システムは、複数の検索要求を受け付けて検索処理を実行する検索部と、検索部から、検索要求に対する検索処理の進行状況を取得する取得部と、検索要求に対する検索処理の進行状況を、検索要求を送信したユーザに関連付けて記憶する記憶部と、進行状況に関する情報を、進行状況に応じて区別可能な態様で、ユーザの通信端末において進行状況画面として表示させる表示情報を生成する生成部と、表示情報をユーザの通信端末へ送信する送信部とを備える。