(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記テストモードは、Quality Contorl Testを実施するモードおよびPatient Testを実施するモードの少なくともいずれか一方である、
請求項1に記載の測定スキル管理システム。
前記第2制御部は、前記測定装置に対し、前記第2メモリに記憶された前記複数のユーザーの識別情報のうち特定のユーザーの識別情報に関して前記所定モードを実行するよう指示する、
請求項1に記載の測定スキル管理システム。
試料に含まれる所定物質を測定する測定装置と通信可能に構成された通信部と、時刻を取得するタイマと、第1ユーザーを含む複数のユーザーの識別情報を記憶可能なメモリと、前記通信部および前記タイマの動作を制御する制御部と、を備える管理装置を用いた測定スキル管理方法であって、
前記測定装置において実行される測定動作のテストモードにおいて取得される前記測定動作に対する判定結果と、対応する前記第1ユーザーの識別情報とを含む第1情報を、前記測定装置より前記通信部を介して取得し、
前記第1情報を、前記メモリに記憶された第1ユーザーの識別情報と関連付け、前記タイマから出力された第1現在時刻とともに前記メモリに記憶する記憶動作を実行し、
前記タイマから出力された第2現在時刻が、前記メモリに記憶された第1ユーザーの前記第1情報のうち、最新の第1情報の第1現在時刻から所定期間内であるか否かを判定する判定動作を実行し、
前記判定動作において前記所定期間内ではないと判定した場合、前記通信部を介して前記測定装置に対して所定モードを実行するよう指示し、
前記所定モードは、前記測定装置の測定動作の実行を禁止し、前記テストモードが実行されるときのみ前記測定動作を許可するモードであり、
前記テストモードは、前記第1ユーザーの指令により実行される前記測定動作が適切であるかの合否を判定するモードである、測定スキル管理方法。
試料に含まれる所定物質に基づくシグナルを検出する第1検出部と、前記第1検出部の動作を制御する第1制御部とを備える測定装置、および前記測定装置と通信可能に構成された第2通信部と、第1ユーザーを含む複数のユーザーの識別情報を記憶可能なメモリと、タイマと、前記第2通信部および前記タイマの動作を制御する第2制御部とを備え、前記タイマは、時刻を取得し、前記第2制御部の指令に基づき第1時刻および第2時刻を含む時刻を逐次出力する管理装置を用いた測定スキル管理方法であって、
前記第1制御部により、
前記第1ユーザーの指令に基づき、前記第1検出部を駆動し、前記試料に含まれる前記所定物質に基づくシグナルを検出させ、検出した前記シグナルに基づき前記試料に含まれる前記所定物質の濃度を算出する測定動作を実行し、
実行される前記測定動作が適切であるかの合否を判定するためのテストモードを実行し、
前記測定動作の実行を禁止し、前記テストモードが実行されるときのみ前記測定動作を許可する所定モードを実行し、
前記第2制御部により、
前記テストモードにおいて取得される前記測定動作に対する判定結果と対応する前記第1ユーザーの識別情報とを含む第1情報を、前記測定装置より前記第2通信部を介して取得し、
前記第1情報を、前記メモリに記憶された第1ユーザーの識別情報と関連付け、前記タイマから出力された第1現在時刻とともに前記メモリに記憶する記憶動作を実行し、
前記タイマから出力された第2現在時刻が、前記メモリに記憶された第1ユーザーの前記第1情報のうち、最新の第1情報の第1現在時刻から所定期間内であるか否かを判定する判定動作を実行し、
前記判定動作において前記所定期間内ではないと判定した場合、前記第2通信部を介して前記測定装置に対して前記所定モードを実行するよう指示する、測定スキル管理方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者らは、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0011】
(実施の形態)
[1−1.概要]
本実施の形態における「オペレーター」は、測定装置を用いて所定物質の測定を行う者であって、所定のテストまたはトレーニング実施の対象者を指す。例えば、看護士である。「オブザーバー」は、オペレーターの所定のテストまたはトレーニングの実施の監視者であって、オペレーターのテスト結果の合否を決定する者を指す。「アドミニストレーター」は、オペレーターの所定のテストまたはトレーニングの実施状況を管理する者を指す。「ユーザー」は、測定装置を使用する者全般を指し、主として、オペレーターとオブザーバーを含む。
【0012】
オペレーターに推奨される所定のテストまたはトレーニング(以下、単に、テストと呼ぶ場合がある)ついて、病院内で使用される血糖値測定装置の例を用いて説明する。以下で説明する血糖値測定装置で推奨されている所定のテストは、あくまで一例である。
オペレーターに推奨される所定のテストは、血糖値測定装置を用いて試料中のグルコース濃度を測定するテストである。このテストは、オペレーターの血糖値測定装置の測定スキル(手技)を評価または確認するものであって、オブザーバーの監視下で行われる。
【0013】
テストには、Quality Contorl(QC) Testと、Patient Testがある。オペレーターに所定のテストとして、QC TestとPatient Testの両方を実施させてもよいし、いずれか一方を実施させてもよい。QC Testは、試料として予め既知濃度のグルコースが含まれているコントロール液を用いるものであって、オペレーターが血糖値測定装置を用いてコントロール液中のグルコース濃度を測定するテストである。Patient Testは、患者から採取した血液を用いるものであって、オペレーターが血糖値測定装置を用いて患者血液中のグルコース濃度を測定するテストである。
【0014】
アドミニストレーターは、血糖値測定装置を使用するオペレーター(通常は、複数人)の所定のテストの実施状況を管理する。アドミニストレーターは、オペレーターの所定のテストの更新時期が近づくと(例えば、更新期限から1ヶ月前)、そのオペレーターに対して所定のテストの実施を促す。例えば、オペレーターは、6ヶ月毎に所定のテストの実施が要求される。そして、オペレーターは、オブザーバーの監視下で所定のテスト(QC TestおよびPatient Testの少なくともいずれか一方)を実施する。オブザーバーはオペレーターのテスト結果に基づき合否を判断し、アドミニストレーターはオペレーターの所定のテストの更新時期およびテスト結果を記録する。
【0015】
テストにパスしたオペレーターは、所定のテストの次回の更新期限まで、血糖値測定装置を用いて患者の血糖値を測定することがオブザーバーにより許可される。すなわち、テストをパスできなかったオペレーターや、更新時期までに所定のテストを実施しなかったオペレーターは、テストをパスするまで血糖値測定装置を用いて患者の血糖値を測定することができない。なお、オブザーバーとアドミニストレーターは同一人物であってもよい。
【0016】
しかしながら、一般的にアドミニストレーターは、病院内にいる多くのオペレーターの所定のテストの実施状況を管理しなければならない。また、病院内には、血糖値測定装置以外にも所定のテストの実施を要求する測定装置が複数ある場合もある。それ故、アドミニストレーターは、多くのオペレーターの所定のテストの実施状況を管理しなければならない。また同様に、オブザーバーも多くのオペレーターの所定のテストの実施を監視しなければならず、所定のテストの実施状況により、オペレーター毎の測定装置の使用状況も管理しなければならない。その結果、アドミニストレーターやオブザーバーの管理負担が大きかった。このため、各オペレーターの所定のテストの実施状況や、測定装置の使用状況の管理に漏れが生じるおそれもある。
【0017】
そこで本願発明者は、定期的に実施されるオペレーターの所定のテストまたはトレーニングの実施状況を、より確実に管理できる技術について鋭意検討を行い、本願の一態様に係る測定装置、管理装置、および測定装置を用いた測定スキル管理システムを想到するに至った。
本願の一態様に係る実施の形態について、以下に図面を用いて説明する。なお、本実施の形態では、血糖値測定装置を例に説明しているが、本願はこれに限定されるものではない。すなわち、本願の一態様に係る測定装置および管理装置は、オペレーターに対して定期的に所定のテストまたはトレーニングが要求する測定装置全般に適用することができる。
以下、本実施の形態に係る測定装置、管理装置、および測定スキル管理システムについて、図面を参照しながら説明する。
【0018】
[1−2.構成]
[1−2−1.測定スキル管理システムの構成]
図1は、本実施の形態による測定スキル管理システムの構成を概略的に示す。
図1に示す測定スキル管理システム100は、複数の測定装置1(測定装置の一例)および各測定装置1に接続可能な管理装置2(管理装置の一例)を備える。本実施の形態による測定スキル管理システム100は、3つの測定装置1a〜1cを有する構成例を示しているが、本願はこれに限定されるものではなく、測定装置1は1つのみであってもよいし、複数あってもよい。また、
図1に示す測定装置1a〜1cは、同一対象に対しテストが実施可能である。すなわち、オペレーターは、測定装置1a〜1cのいずれを使用しても、同一の所定のテストが要求される。本願の一態様に係る測定スキル管理システム100は、1つの病院内の測定装置1を管理装置2で管理してもよいし、複数の病院内の測定装置1を1つの管理装置2で管理してもよい。あるいは、1つの病院内の所定の診療科における測定装置1を管理装置2で管理してもよい。
【0019】
[1−2−2.測定装置の構成]
測定装置1は、患者から採取した液体試料(例えば、血液、尿、唾液)に含まれる所定物質を測定する。
図2は、本実施の形態による測定装置1の外観の一例を示す図である。
図2に示す測定装置1は、例えば、病院用の血糖値測定装置である。測定装置1は、本体4およびセンサ5を含む。本体4は、センサ5を着脱自在に取り付け可能に構成されている。オペレーターは、本体4にセンサ5を装着し、その状態で患者の血液(例えば、指先血)をセンサ5に点着することで、血液中のグルコース濃度を測定することができる。
図3は、本実施の形態による測定装置1の内部構成の一例である。測定装置1は、検出部11(検出部の一例)、第1通信部12(第1通信部の一例)、第1表示部13、第1操作部14(第1操作部の一例)、第1制御部15(第1制御部の一例)、および第1メモリ17(第1メモリの一例)を備える。
【0020】
<検出部>
検出部11は、試料に含まれる所定物質に基づくシグナルを検出する。所定物質に基づくシグナルとしては、例えば、電気化学的シグナル(例えば、電流)、吸光度、濁度、蛍光および発光(化学発光、生物発光、電気化学的発光等)等が挙げられる。検出部11は、検出シグナルに応じた検出機構を備えている。
【0021】
測定装置1が、血糖値測定装置である場合、所定物質に基づくシグナルは、例えば、電気化学的シグナルである。この場合、検出部11には電極を含むコネクタを有し、血糖値測定装置の本体4にセンサ5(
図2)が装着されると、検出部11のコネクタの電極にセンサ5が接続される。
センサ5は、主に電極パターンが形成された基板と、基板上に試薬を備える。試薬は、酸化還元酵素(グルコースオキシダーゼまたはグルコースデヒドロゲナーザ)を含む。電気化学的検出の手法としては、例えば、電子メディエーターを用いる手法がある。この場合、試薬にフェリシアン化カリウムやキノン類化合物といった電子メディエーターが含まれる。例えば、センサ5に血液が点着されることで、主に血液中のグルコース、酸化還元酵素および電子メディエーターを反応させ、測定装置1が所定の電圧を引加することでグルコース濃度に依存した大きさの電流を検出する。この電流の大きさにより、血液中のグルコース濃度を測定することができる。
【0022】
<第1通信部>
第1通信部12は、測定装置1と管理装置2とを接続するための通信インターフェースを含む。第1通信部12は、有線通信であっても、無線通信であってもよい。あるいは、有線および無線の双方のインターフェースを備えるものであってもよい。
<第1表示部>
第1表示部13は、各種表示を行うものであって、例えば液晶ディスプレイである。また
図1の例では、第1表示部13はタッチを検出するセンサを含むタッチパネルを含み、第1操作部14としての機能も兼ねる。すなわち、ユーザーが第1表示部13に表示されるソフトキーをタッチ操作することで、測定装置1の各種操作が行われる。ただし、第1表示部13は、タッチパネル式に限定されるものではなく、第1操作部14として別途ハードキーを備える構成であってもよい。また、タッチパネル式とハードキーの両方を備える構成であってもよい。
【0023】
<第1操作部>
第1操作部14は、ユーザーが各種入力操作を行うものである。第1操作部14を介して入力された入力情報は、第1制御部15に出力される。
また、図示しないが、第1操作部14は、コードリーダーを含めた構成であってもよい。コードリーダーは、対象物に付されたタグの情報コードを読み取る。このタグは、例えば、一次元のバーコード、二次元のQRコード(登録商標)および磁気的なタグ、RFタグ(ICタグ)等の情報コードを含み、この情報コードには所定の情報が付されている。コードリーダーは、例えば、センサ5またはそれを保存する容器や包装袋等に付されたタグの固有情報(例えば、Strip Lot Verification)を含めた情報コードを読み取る。コードリーダーは、例えば、QC Testを行うためのコントロール液のボトルに付されたタグの固有情報を含めた情報コードを読み取る。コードリーダーは、例えば、測定装置1の測定対象となる患者の識別情報(例えば、Patient ID)等の固有情報を含めた情報コードを読み取る。コードリーダーは、例えば、測定装置1を使用するオペレーターの識別情報(例えば、Operator ID)等の固有情報を含めた情報コードを読み取る。コードリーダーは、例えば、オペレーターの指導者の識別情報(Supervisor ID)等の固有情報を含めた情報コードを読み取る。なお、コードリーダーは、一例であって、前述したコードリーダーが読み取る情報は、ソフトキーないしハードキーで直接入力する構成であってもよい。また、本願では、第1操作部14への入力には、ソフトキーないしハードキーを介した入力だけではなく、コードリーダーを介した情報コードの読み取りも含まれるものとする。
【0024】
<第1制御部15>
第1制御部15は、測定装置1内の各ブロックを制御するものであって、各種演算、情報処理等を行うものである。第1制御部15は、例えば、CPUまたはプロセッサを含むマイクロコンピューターである。第1制御部15は、第1処理回路151を含む。
第1処理回路151は、第1メモリ17に記憶された測定装置制御プログラム171を適宜読み出し、実行する。
【0025】
<第1メモリ17>
第1メモリ17は、例えば半導体メモリ、磁気記録媒体、光記録媒体等である。第1メモリ17には各種情報が記憶され、各種情報には測定装置制御プログラム171が含まれる。なお、測定装置制御プログラム171は、一時的に第1メモリ17に読み込まれるものであってもよい。
【0026】
第1メモリ17は、ユーザーの識別情報を記憶可能に構成されている。第1メモリ17に記憶されたユーザーの識別情報は、逐次、追加、削除または変更することができる。第1メモリ17に記憶されるユーザーの識別情報は、オペレーターの識別情報とオブザーバーの識別情報である。第1メモリ17は、オペレーターの識別情報を第1区分に、オブザーバーの識別情報を第2区分に記憶する。なお、第1メモリ17は、ユーザーの識別情報を、第1区分および第2区分に重複して記憶することも可能である。
【0027】
<測定装置制御プログラム>
測定装置制御プログラム171は、以下第1〜8測定プログラムを含む。
(i)第1測定プログラム
第1測定プログラムは、第1処理回路151の制御下で検出部11を駆動し、試料に含まれる所定物質に基づくシグナルを検出させる。そして第1測定プログラムは、第1処理回路151に所定物質に基づくシグナルに基づき試料に含まれる所定物質の濃度を算出させる。
【0028】
病院用血糖値測定装置1では、例えば、オペレーターが本体4にセンサ5を装着することで、センサ5が本体4に電気的に接続し、試料に含まれる所定物質の濃度を測定する準備が完了する。そして、センサ5に試料が点着されることで、試料に含まれるグルコースとセンサ5中の試薬が反応し、所定の電圧を印加する等してグルコース濃度に依存した電気化学的シグナルを検出する。さらに、第1処理回路151は、第1メモリ17に記憶されたグルコース濃度を算出するための式ないしテーブルを用いて、検出した電気化学的シグナルからグルコース濃度を算出する。グルコース濃度を算出するための式やテーブルは、センサ5の製造ロット毎に異なるものを用いてもよい。
第1処理回路151は、グルコース濃度の測定値を第1表示部13に出力してもよい。これにより、オペレーターは、第1表示部13を確認することでグルコース濃度を把握することができる。
【0029】
(ii)第2測定プログラム
第2測定プログラムは、第1測定プログラムを所定のテストモードで起動させる。第2測定プログラムにおける所定のテストモードは、Quality Contorl Testを実施するモードおよびPatient Testを実施するモードの少なくともいずれか一方である。
【0030】
オペレーターは、第1操作部14によって所定の入力を行うことで、第2測定プログラムを起動させる。例えば、
図4に示すように、第1表示部13には、所定のテストモードとして、QC Testを選択するアイコン32とPatient Testを選択するアイコン33が表示される。オペレーターは、いずれかのアイコンを選択することで、所定のテストモードとしてQC TestモードまたはPatient Testモードのいずれかを起動させることができ、第1測定プログラムを選択したテストモードで実行することができる。
【0031】
(iii)第3測定プログラム
第3測定プログラムは、以下の処理を実行する(所定モードの一例)。第3測定プログラムは、第1処理回路151に対して第1測定プログラムの実行が不可な状態にさせる。第3測定プログラムが実行されると、第1測定プログラムを実行することができない。すなわち、測定装置1を用いて所定物質の測定ができなくなる。ただし、第3測定プログラムは、第2測定プログラムにより所定のテストモード(QC Testモード、Patient Testモード)が起動された状態では、第1処理回路151により第1測定プログラムの実行が不可な状態を解除する。
【0032】
第3測定プログラムを実行するには、第1操作部14で入力された入力情報と第1メモリ17の第2区分に記憶された第2ユーザー(オブザーバー)の識別情報とを照合し、入力情報が第2ユーザー(オブザーバー)の識別情報と認証されなければ実行できない。オブザーバーとしてログインされる場合、第1操作部14で入力された所定の入力に応じて実行される。すなわち、オブザーバーとして測定装置1にログインできなければ、第3測定プログラムは実行されない。
【0033】
また、第3測定プログラムは、測定装置1自体の第1測定プログラムの実行を停止してもよいが、第1メモリ17の第1区分に記憶された第1ユーザー(オペレーター)の識別情報のうち、特定のユーザーの識別情報に対して実行可能にしてもよい。かかる構成にすると、一方のオペレーターに対しては、測定装置1へのログインを前提として測定操作を実行できるが、他方のオペレーターに対しては同測定装置1へログインしても測定操作を実行できない。
【0034】
第3測定プログラムは、例えば、第1操作部14を用いて所定の入力がなされた場合に実行される。この場合、オブザーバーといったオペレーター以外の者のみが第3測定プログラムを実行できることが望ましい。例えば、オブザーバーのみが第3測定プログラムを実行できるとした場合、第1処理回路151は、第1操作部14で入力された入力情報と、予め第1メモリ17に記憶された複数のユーザーの識別情報とを認証する(一致を判定する)。ここでは、第1操作部14に所定の入力がなされると、第3測定プログラムを実行する。すなわち、オブザーバーとしてログインした場合にのみ、第3測定プログラムが起動できる。この際、測定装置1は、ユーザーに対し、第1操作部14でオブザーバーとしてログインするか、オペレーターとしてログインするかを選択させ、オブザーバーとして選択された場合には、第2分類に区分されたユーザーの識別情報の中から照合および認証を行う。
第3測定プログラムは、例えば、第1通信部12を介して受信した管理装置2からの所定の指示に応じて実行されてもよい。管理装置2からの所定の指示に応じて、第1メモリ17の第1分類に区分された特定のユーザーの識別情報に対して第3測定プログラムが実行される。
【0035】
第3測定プログラムは、次の第1から第4の態様の少なくともいずれか一方において実行される。第1の態様では、第3測定プログラムは、測定装置1の第1操作部14を介した所定の入力に応じて実行される。また、このように第3測定プログラムが実行された場合、第1操作部14で入力された所定の入力に応じて実行される第4測定プログラム(後述)により第3測定プログラムの実行が解除される。第2の態様では、第3測定プログラムは、第1通信部12を介して受信した外部の管理装置2からの所定の指示に応じて実行される。また、このように第3測定プログラムが実行された場合、外部の管理装置2からの所定の指示に応じて実行される第5測定プログラム(後述)により第3測定プログラムの実行が解除される。第3の態様では、第3測定プログラムは、測定装置1の第1操作部14を介した所定の入力に応じて実行される。また、このように第3測定プログラムが実行された場合、外部の管理装置2からの所定の指示に応じて実行される第5測定プログラム(後述)により第3測定プログラムの実行が解除される。第4の態様では、第3測定プログラムは、第1通信部12を介して受信した外部の管理装置2からの所定の指示に応じて実行される。また、このように第3測定プログラムが実行された場合、第1操作部14で入力された所定の入力に応じて実行される第4測定プログラム(後述)により第3測定プログラムの実行が解除される。
【0036】
(iv)第4測定プログラム
第4測定プログラムは、第1処理回路151に対して第1操作部14で入力された所定の入力に応じて、第3測定プログラムの実行を停止する。すなわち、第4測定プログラムが実行されると、第3測定プログラムの実行が解除され、測定装置1を用いた所定物質の測定ができるようになる。
【0037】
(v)第5測定プログラム
第5測定プログラムは、第1通信部12を介して受信した管理装置2からの所定の指示に応じて第3測定プログラムの実行を停止する。すなわち、第5測定プログラムが実行されると、第4測定プログラムと同様、第3測定プログラムの実行が解除され、測定装置1を用いた所定物質の測定ができるようになる。
【0038】
(vi)第6測定プログラム
第6測定プログラムは、いわゆるオペレーターに対するログイン機能である。第6測定プログラムによりログインできなければ、測定装置1を用いた所定物質の測定も所定のテストも実施できない。
第6測定プログラムは、第1処理回路151に対して、第1操作部14で入力された入力情報を、予め第1メモリ17の第1区分に記憶された複数のユーザー(オペレーター)の識別情報と照合させる。そして、入力情報と第1メモリ17の第1区分に記憶された複数のユーザー(オペレーター)の識別情報とが認証(一致)すれば(すなわち、オペレーターでログインされた場合)、第1処理回路151は、第1測定プログラムを実行可能な状態にさせる。
【0039】
(vii)第7測定プログラム
第7測定プログラムは、オペレーターによる所定のテストの実施結果に対する判定を、オブザーバーのみに実施させる機能である。
第7測定プログラムは、第1処理回路151に、第1操作部14を介して入力されたオペレーターによる所定のテストモードで実行された第1測定プログラムの実行結果に対する判定結果を、オブザーバーとしてログインしたユーザーのみが入力可能に制御する。そして、第7測定プログラムは、オブザーバーとしてログインされたユーザーにより入力された判定結果を第1メモリ17に記憶させる。
【0040】
(viii)第8測定プログラム
第8測定プログラムは、第1処理回路151に対して、第7測定プログラムにより第1メモリ17に記憶された判定結果を、第1ユーザー(オペレーター)の識別情報とともに、第1通信部12を介して管理装置2に送信させる。
すなわち、第7測定プログラムおよび第8測定プログラムによれば、第1メモリ17に記憶されたオペレーターが第2測定プログラムにより所定のテストモードを実行した実行結果に対して、第1操作部14を介して判定結果を入力することができる。また、この判定結果は、第1メモリ17の第2区分で記憶された第2ユーザー(すなわち、オブザーバー)の識別情報でログインしない限り、入力することができない。かかる構成により、オペレーターが実施した所定のテストに対して、オブザーバーがそのテスト結果に対する判定(合否)を入力することができる。また、かかる判定結果は、テストモードを実施したユーザーの識別情報とともに第1通信部12を介して外部の管理装置2に送信することができる。
【0041】
[1−2−3.管理装置の構成]
管理装置2は、Data Management System(DMS)を実現し、オペレーターの所定のテストの実施状況および測定装置1の管理を行うコンピュータ装置である。
図5は、本実施の形態による管理装置2の内部構成の一例である。管理装置2は、第2通信部21(第2通信部又は通信部の一例)、第2表示部22、第2操作部23、タイマ24(タイマの一例)、第2制御部25(第2制御部又は制御部の一例)、および第2メモリ27(第2メモリ又はメモリの一例)を備える。管理装置2は、パーソナルコンピューターに専用のプログラムを導入して実現してもよいし、専用の端末で実現されてもよい。
【0042】
<第2通信部>
第2通信部21は、測定装置1と管理装置2とを接続するための通信インターフェースを含む。第2通信部21は、有線通信であっても、無線通信であってもよい。あるいは、有線および無線の双方のインターフェースを備えるものであってもよい。第2通信部21は、測定装置1の第1通信部12と通信可能な通信手段である。
【0043】
<第2表示部>
第2表示部22は、各種表示を行うものであって、例えば液晶ディスプレイである。第2表示部22はタッチを検出するセンサを含むタッチパネルを含み、第2操作部23としての機能も兼ねる。ただし、第2表示部22は、タッチパネル式に限定されるものではなく、第2操作部23として別途ハードキーを備える構成であってもよい。また、タッチパネル式とハードキーの両方を備える構成であってもよい。
【0044】
<第2操作部>
第2操作部23は、ユーザーが各種入力操作を行うものである。第2操作部23を介して入力された入力情報は、第2制御部25に出力される。
<タイマ>
タイマ24は、いわゆる時計である。そして、タイマ24は、第2制御部25からの指令に応じて現在時刻を出力する。
【0045】
<第2制御部>
第2制御部25は、管理装置2内の各ブロックを制御するものであって、各種演算、情報処理等を行う。第2制御部25は、例えば、CPUまたはプロセッサを含むマイクロコンピューターである。第2制御部25は、第2処理回路251を含む。
第2処理回路251は、第2メモリ27に記憶された管理装置制御プログラム271を適宜読み出し、実行する。
【0046】
<第2メモリ27>
第2メモリ27は、例えば半導体メモリ、磁気記録媒体、光記録媒体等である。
第2メモリ27には各種情報が記憶され、各種情報には、管理装置制御プログラム271が含まれる。なお、管理装置制御プログラム271は、一時的に第2メモリ27に読み込まれるものであってもよい。
【0047】
また、第2メモリ27は、ユーザー(オペレーター、オブザーバー)の識別情報、オペレーターによる所定のテストの過去の実施時期および実施結果、管理装置2と接続される複数の測定装置1の識別情報を記憶可能に構成されている。これら情報は、逐次、追加、削除または変更することができる。第2メモリ27は、オペレーターの識別情報を第1区分に、オブザーバーの識別情報を第2区分に記憶する。なお、第2メモリ27は、ユーザーの識別情報を、第1区分および第2区分に重複して記憶することも可能である。第2メモリ27は、管理装置2内に設けられた記憶媒体であってもよいし、管理装置2と有線または無線で接続されたサーバーであってもよいし、いずれを備える構成であってもよい。
【0048】
<管理装置制御プログラム>
管理装置制御プログラム271は、第1〜第4管理プログラムを含む。
(i)第1管理プログラム
第1管理プログラムの実行により、第8測定プログラムを実行する測定装置1から送信された第1情報を第2通信部21で受信する。第1情報は、第1ユーザー(オペレーター)の認証情報およびテストの実施状況(実施の有無、テストの判定結果等)を含む。そして、第2処理回路251は、受信した第1情報を、第2メモリ27に記憶された第1ユーザー(オペレーター)の識別情報に関連付けて記憶させる。この際、第2処理回路251は、タイマ24から現在時刻を出力させ、出力された現在時刻も一緒に記憶させる。この結果、第1管理プログラムの実行により、管理装置2の第2メモリ27に記憶されたユーザーの識別情報に対する所定のテストの実施状況を取得し管理できる。
【0049】
(ii)第2管理プログラム
第2管理プログラムは、第2処理回路251により、第2メモリ27に記憶された各ユーザーの1ないし複数の第1情報の中から最新の第1情報を抽出し、タイマ24から出力された現在時刻が、かかる最新の第1情報の登録時期から所定の期間内であるか否かを判定する。管理装置2は、例えば、1日1回等、定期的に第2管理プログラムを実行する。例えば、所定のテストの更新期間が6ヶ月とすると、第2管理プログラムは、現在時刻が最新の第1情報の登録時期から6ヶ月以内であるか否かを判定する。
この際、第2管理プログラムは、第7測定プログラムを実行する測定装置1によって所定のテストをパスしたと判定された第1情報のみを抽出する。すなわち、QC TestおよびPatient Test(いずれか一方、または両方)をパスしたとされる第1情報のみが、抽出対象となる。
【0050】
(iii)第3管理プログラム
第3管理プログラムは、第2処理回路251によって、第2管理プログラムの実行により抽出された最新の第1情報の登録時期が現在時刻まで所定の期間内ではないと判定された場合、第2通信部21を介して測定装置1に対して第3測定プログラムの実行を指示する。この際、第2処理回路251は、対象となったユーザーの識別情報に対して第3測定プログラムを実行するように指示する。
【0051】
(iv)第4管理プログラム
第4管理プログラムは、第2処理回路251によって上記所定期間経過後に第1管理プログラムが実行された場合、第2通信部21を介して測定装置1に対して第3測定プログラムの実行の停止を指示する。例えば、所定のテストの更新期間が6ヶ月とすると、6ヶ月経過後も所定のテストをパスしない、または、所定のテストを受講しない場合、第3管理プログラムを介して測定装置1の第3測定プログラムにより測定装置1の測定操作を制限する。しかし、6ヶ月経過後に、所定のテストを受講し、パスした場合、第1管理プログラムにより管理装置2にテスト結果等が登録されたとき、第4管理プログラムにより測定装置1の第3測定プログラムの実行を停止する指示を出す。この指示を受けて測定装置1は、第5測定プログラムを実行し、測定装置1の測定操作が実行できるようになる。
【0052】
[1−3.測定装置1および管理装置2の動作]
以上の構成による測定装置1および管理装置2の動作の一例について、
図6のフローチャートを用いて説明する。
図6の動作フローチャートは、測定装置1および管理装置2の動作、または測定スキル管理システム100の動作を示す。
なお、以下に示す動作フローチャートは、オペレーターに対する所定のテストの更新期限を6月、現在時刻を2014年1月10日、所定のテストの実施時期を更新期限前1月以内に行うものとする。所定のテストの実施時期(例えば、更新期限前1月以内)は、管理装置2からのリマインダー機能により、オペレーターおよびオブザーバーに知らせる構成であってもよいし、アドミニストレーターが管理装置2ないし別の通知手段を使ってオペレーターおよびオブザーバーに知らせる構成であってもよい。また、説明を容易にするため、オペレーターa〜cは、それぞれ所定のテストの更新期限が同日(2014年1月9日)であるものとして説明しているが、実際には各オペレーターの更新期限は異なる場合が多い。
【0053】
<ステップS01>
ステップS01では、管理装置2の第2制御部25が、管理装置制御プログラムを実行して、第2メモリ27に記憶された各ユーザー(オペレーター)の1ないし複数の第1情報の中から最新の第1情報を抽出する。そして管理装置2は、タイマ24から出力された時刻が、かかる最新の第1情報の登録時期から所定の期間内であるか否かを判定する。
【0054】
管理装置2の第2メモリ27には、例えば、
図7に示すようにオペレーターa〜cのオペレーターの識別情報と、各オペレーターに対応する第1情報とが記憶されている。ここでは、第1情報は、各オペレーターの所定のテストの実施時期(第1情報の登録時期)と、受講状況(受講の有無およびテストの合否結果)とが記憶されている。なお、テストの実施時期は、前回の第1情報の登録時期のみ記憶されていてもよいし、
図7に示すように過去の登録時期の一部または全てが記憶されていてもよい。
【0055】
第2処理回路251は、第2メモリ27において各オペレーターの最新の第1情報を抽出する。例えば、最新の第1情報の登録時期は、オペレーターaは2014年1月4日であり、オペレーターbは2013年7月9日であり、オペレーターcは2014年1月4日である。第2処理回路251は、これら最新の第1情報を抽出する。
そして、管理装置2の第2処理回路251は、抽出した最新の第1情報に対し、テストの合否結果を確認する。
図7の例によると、オペレーターaの2014年1月4日に実施したテストは合格であり、オペレーターbの2013年7月9日に実施したテスト結果は合格であり、オペレーターcの2014年1月4日に実施したテスト結果は不合格である。
【0056】
<ステップS02>
ステップS02では、管理装置2の第2処理回路251が、抽出した各オペレーターの最新の第1情報から、所定のテストの更新の有無を判定する。判定項目としては、最新の第1情報の登録時期と、テスト結果である。
現在、2014年1月10日とすると、オペレーターaの第1情報の最新の登録時期は、2014年1月4日であるので、次回の所定のテストの更新期限は2014年7月3日までであり、テスト結果も合格である。従って、管理装置2は、今回の点検においては、オペレーターaの所定のテストの更新は不要と判断し(
図6中のS02「No」)、本フローを終了する。
【0057】
オペレーターbの第1情報の最新の登録時期は、2013年7月9日であるので、次回の所定のテストの更新期限は2014年1月9日までである。現在、2014年1月10日であるので、更新期限を経過してしまっている。従って、管理装置2は、オペレーターbの所定のテストの更新が必要と判断し(
図6中のS02「Yes」)、ステップS03へ移行する。
【0058】
オペレーターcの第1情報の最新の登録時期は、2014年1月4日であるので、次回の所定のテストの更新期限は2014年7月3日までであるが、テスト結果は不合格である。よって、次回の所定のテストの更新期限は2014年1月9日のままとなり、現在、2014年1月10日であるので、更新期限を経過してもなお、テスト結果が合格になっていない。従って、管理装置2は、オペレーターcの所定のテストの更新が必要と判断し(
図6中のS02「Yes」)、ステップS03へ移行する。
【0059】
<ステップS03>
ステップS03では、管理装置2の第2処理回路251が、第3管理プログラムにより第2通信部21を介して測定装置1に第3測定プログラムを実行するよう指示を出す。今回は、オペレーターbおよびcが、第3測定プログラムの実行の対象となる。
管理装置2の第2処理回路251は、
図1の測定装置1a〜1cの全てに対して指示を出してもよいし、測定装置1bおよび1cのみに対して指示を出してもよい。これは、病院内での測定装置1の使用態様で適宜定めることができる。すなわち、病院内で各オペレーターに対して、それぞれ専用で使用できる測定装置1が付与されている場合は、オペレーターbおよびcが使用する測定装置1bおよび1cそれぞれに対して指示を出すだけで足りる。しかしながら、病院内においては、オペレーターが使用する測定装置1が毎回同一でない場合や、1台の測定装置1を複数人のオペレーターが使用する場合もある。この場合、測定スキル管理システム100内の測定装置1全てに対して、指示を出す必要がある。ここでは、後者の場合の例で説明するものとする。
【0060】
なお、このステップS03における管理装置2による指示の送信は、測定装置1の起動後、管理装置2との接続処理後、随時実行するようにしてもよい。測定装置1は、管理装置2から受信した指示を第1メモリ17に記憶する。
【0061】
<ステップS04>
ステップS04では、オペレーターcが、自身の識別情報を用いて測定装置1にログインする。このとき、測定装置1は管理装置2との接続処理が完了しているものとする。
【0062】
ここでは、測定装置1の第1処理回路151により、第6測定プログラムが実行される。オペレーターcは、例えば、第1操作部14を介した入力情報を入力し、ログインする。測定装置1へのログインは、ハードキーまたはソフトキーを用いた直接入力により実行してもよいし、オペレーターcに付与された情報コードをコードリーダーで読み取ることにより、ログインしてもよい。
ここでは、オペレーターbおよびcのうち、オペレーターcがログインしたものとする。
【0063】
<ステップS05>
測定装置1の第1処理回路151は、ログインしたオペレーターが、第3測定プログラムの実行の対象であるオペレーターであるかどうかを判定する。この判定は、測定装置1の第1処理回路151は、第1メモリ17に記憶された管理装置2からの指示に基づき行う。
オペレーターcは対象であるため、ステップS06に進む。対象でないオペレーターがログインした場合(例えば、オペレーターa)、第3測定プログラムは適用されないため、第3測定プログラムは実行されない。すなわち、測定装置1は、第1測定プログラムが実行可能な状態であるため、オペレーターaは通常の測定操作を行うことができる。
なお、ステップS04、S05のオペレーターのログイン(認証処理)は、各オペレーターに対し専用の測定装置1が付与され、各測定装置1に一つのオペレーター識別情報を登録しているような使用態様においては、実行されなくてもよい。
【0064】
<ステップS06>
測定装置1の第1処理回路151は、第3測定プログラムを起動する。このとき、第1処理回路151は、オペレーターcの識別情報を用いた第1測定プログラムの実行(すなわち、測定操作の実行)を禁止する制御を行う。これにより、オペレーターcは、測定スキル管理システム100内の測定装置1を自身の識別情報を用いて、測定操作を実行することができなくなる。
【0065】
<ステップS07>
ステップS07では、オブザーバーAが、自身の識別情報を用いて測定装置1にログインする。オブザーバーAは、例えば、第1操作部14を介して識別情報を入力し、ログインする。測定装置1へのログインは、ハードキーまたはソフトキーを用いた直接入力により実行してもよいし、オブザーバーAに付与された情報コードをコードリーダーで読み取ることにより、ログインしてもよい。
【0066】
<ステップS08>
ステップS08では、オペレーターcの操作により、測定装置1の第2測定プログラムが起動される。オペレーターcの識別情報を用いて第1測定プログラムは実行できないが、オブザーバーが認証された第3測定プログラムの実行下で、テストモードを実行する第2測定プログラムを起動すれば、第1プログラムの実行、つまり測定操作が可能となる。
オペレーターcは、例えば、
図4に示すような第1表示部13の表示画面のうち、QC Testモードのアイコン32またはPatient Testモードのアイコン33をタッチ操作することで、第2測定プログラムを起動する。
【0067】
<ステップS09>
ステップS09では、オペレーターcが、QC testまたはPatient Testを実行する。すなわち、第2測定プログラムを起動した状態で、第1測定プログラムを実行する。
【0068】
例えば、オペレーターcは、本体4にセンサ5を装着し、QC testであればコントロール液をセンサ5に点着させ、Patient Testであれば患者血液をセンサ5に点着させる。そして測定装置1は、点着された試料中の所定物質の測定を実行し、例えば、第1表示部13に測定結果を表示する。なお、ステップS09は、オブザーバーAの監視下で行われる。
【0069】
<ステップS10>
ステップS10では、オブザーバーAが、第7測定プログラムによりオペレーターcのテスト結果を判定する。オブザーバーAは、オペレーターcのテスト結果を入力する。
【0070】
<ステップS11>
ステップS11では、第8測定プログラムにより測定装置1が第1通信部12を介して、第1情報として少なくともオペレーターcの識別情報とテスト結果を管理装置2に送信する。
なお、ステップS11は、ステップS10による入力に伴い実行してもよいし、別途、オブザーバーAが、第1操作部14を操作することで実行してもよい。
その後、ステップS01に戻り、同様のステップを繰り返す。
オペレーターbがログインした場合も、同様にステップS05〜S12までを実行する。
【0071】
[1−4.効果等]
本願の一態様に係る測定装置1(測定装置の一例)は、試料に含まれる所定物質を測定する測定装置1であって、試料に含まれる所定物質に基づくシグナルを検出する検出部11(検出部の一例)と、同検出部11の動作を制御する第1制御部15(第1制御部の一例)と、を備える。第1制御部15は、検出部11を駆動し、試料に含まれる所定物質に基づくシグナルを検出させ、検出したシグナルに基づき試料に含まれる所定物質の濃度を算出する測定動作を実行し、測定動作のテストモードを実行する。第1制御部15は更に、測定動作の実行を禁止し、テストモードが実行されるときのみ測定動作を許可する所定モードを実行する。
【0072】
かかる構成により、例えば、測定装置1を使用するオペレーターは、テストまたはトレーニングを適切に実施しなければ測定装置1を用いた測定操作を実行できない。よって、オペレーターのスキルの維持、向上を図ることができ、ユーザーによる所定のテストまたはトレーニングの実施状況をより確実に管理できる。
本願の一態様に係る管理装置2(管理装置の一例)は、試料に含まれる所定物質を測定する測定装置に接続可能な管理装置2であって、測定装置1と通信可能に構成された第2通信部21(第2通信部又は通信部の一例)と、時刻を取得するタイマ24(タイマの一例)と、第1ユーザーを含む複数のユーザーの識別情報を記憶可能な第2メモリ27(第2メモリ又はメモリの一例)と、第2通信部21およびタイマ24の動作を制御する第2制御部25(第2制御部又は制御部の一例)と、を備える。第2通信部21は、測定装置1において実行される測定動作のテストモードにおいて取得される測定動作に対する判定結果と、対応する第1ユーザーの識別情報とを含む第1情報を、測定装置1より受信する。第2制御部25は、第1情報を、第2メモリ27に記憶された第1ユーザーの識別情報と関連付け、タイマ24から出力された第1現在時刻とともに第2メモリ27に記憶する記憶動作を実行する。第2制御部25はまた、タイマ24から出力された第2現在時刻が、第2メモリ27に記憶された第1ユーザーの第1情報のうち、最新の第1情報の第1現在時刻から所定期間内であるか否かを判定する判定動作を実行する。第2制御部25は更に、判定動作において所定期間内ではないと判定した場合、第2通信部を介して測定装置1に対して所定モードを実行するよう指示する。このとき、所定モードは、測定装置1の測定動作の実行を禁止し、テストモードが実行されるときのみ同測定動作を許可するモードである。
【0073】
かかる構成により、管理装置2は、逐次、オペレーターの所定のテストまたはトレーニングの実施状況を取得、管理し、各オペレーターに対する測定装置1の使用の制限する処理を実施できる。このため、アドミニストレーターによるテストまたはトレーニングの実施状況の管理を軽減でき、アドミニストレーターによる管理に漏れが生じるおそれを低減でき、ユーザーによる所定のテストまたはトレーニングの実施状況をより確実に管理できる。
本願の一態様に係る測定スキル管理システム100は、上記測定装置1および管理装置2を備える。測定スキル管理システム100により、オペレーターのスキルの維持、向上を図ることができるとともに、アドミニストレーターによる管理漏れを低減でき、ユーザーによる所定のテストまたはトレーニングの実施状況をより確実に管理できる。
【0074】
(その他実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、上記実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略等を行った実施の形態にも適用可能である。
【0075】
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
上記実施の形態においては、測定装置1として血糖値測定装置を例にしていたが、これに限定されない。所定の物質(例えば、血液、尿、組織、細胞等)を用いて所定の情報(例えば、コレステロール量、中性脂肪量、アルブミン量、グロブリン量、酸素飽和度、ヘモグロビン量、ミオグロビン量、尿酸値等)を測定する機器であればよい。
【0076】
また、上記実施の形態においては、所定物質を測定するための専用の測定装置1を例にしていたが、これに限定されない。測定装置1として、例えば、WO2011/141908号に開示されているように、スマートフォンやタブレット型コンピュータを用いる形態であってもよい。この場合、例えば、測定装置制御プログラムがインストールされたスマートフォンやタブレット型コンピュータに対して、USB(Universal Serial Bus)やヘッドセットジャック等を介して検出部11(検出器)が接続される。
【0077】
上記実施の形態で説明した測定装置1において実行されるプログラムや管理装置2において実行されるプログラムは、その一部または全てを1つのプログラムによって構成されていてもよい。
上記実施の形態で説明した測定装置および管理装置において、各ブロックは、LSIなどの半導体装置により個別に1チップ化されても良いし、一部または全部を含むように1チップ化されても良い。
【0078】
また、上記各実施の形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、コンピュータプログラムにより実現されるものであってもよい。そして、上記各実施の形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、コンピュータにおいて、中央演算装置(CPU)により行われる。また、それぞれの処理を行うためのプログラムは、ハードディスク、ROMなどの記憶装置に格納されており、ROMにおいて、あるいはRAMに読み出されて実行される。
【0079】
上記実施の形態の各処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア(OS(オペレーティングシステム)、ミドルウェア、あるいは、所定のライブラリとともに実現される場合を含む。)により実現してもよい。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。
上記実施の形態における処理方法の実行順序は、必ずしも、上記実施の形態の記載に制限されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、実行順序を入れ替えることができる。
【0080】
上記実施の形態は、測定装置、管理装置、または測定スキル管理システムとして実現されることに限定されず、測定装置又は管理装置を用いた測定スキル管理方法や同方法を実行するコンピュータプログラムによっても実現される。
コンピュータに実行させるコンピュータプログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に含まれる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)、半導体メモリを挙げることができる。
【0081】
上記コンピュータプログラムは、上記記録媒体に記録されたものに限られず、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送されるものであってもよい。