(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に係る展示台においては、組み立て時に各部材を接着して固定(又は係合させて固定)する必要があり、組み立て及び折り畳みが容易ではなかった。また、特許文献2に係る展示台においては、係合凹部によって陳列面を固定する必要があり、より容易に(素早く)組み立て及び折り畳みが可能なものが求められていた。また、物品の配置や取り出しの容易性をより向上させ、また、陳列棚自体のデザイン性を向上させるためには、陳列棚の取り出し口を広くする等、部材の占める割合を可能な限り少なくすることが望ましい。しかしながら、その場合、従来の陳列棚においては、陳列棚に加えられた負荷{例えば、鉛直方向への荷重(物品の載置により生ずる荷重)のみならず、側面方向からの荷重(別の物に衝突した際の衝撃荷重)や捩れ方向の力}に対する耐性や設置安定性が不足する場合があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みて成されたものであり、容易に組み立て及び折り畳み可能であり、荷重や衝撃への耐久性の高い陳列棚を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、特定の部材を適宜設けた陳列棚とすることで、陳列棚の展開容易性を損なうことなく、陳列棚の強度を向上可能であることを見出した。即ち、本発明は下記発明(1)〜(14)である。
【0009】
本発明(1)は、
折り畳み状態と展開状態とに遷移可能な可撓性素材製陳列棚であり、
物品を陳列可能な陳列面部と、
前記陳列棚の周囲壁を形成する枠部と、
前記枠部に外接するように又は前記枠部内に設けられた、前記陳列棚の高さ方向に延設する柱状部と
を有する陳列棚であって、
前記柱状部の少なくとも一部は、
前記折り畳み状態においては前記陳列棚の高さ方向の断面にて圧潰状となり、前記展開状態においては前記陳列棚の高さ方向の断面にて環状又は拡開状となる、
可撓性素材製陳列棚である。
本発明(2)は、
前記陳列棚を前記展開状態から前記折り畳み状態に遷移させる折り畳み時には、前記枠部の折り畳みに連動して前記柱状部が圧潰状となり、
前記陳列棚を前記折り畳み状態から前記展開状態に遷移させる展開時には、前記枠部の展開に連動して前記柱状部が環状又は拡開状となる、前記発明(1)の陳列棚である。
本発明(3)は、
前記陳列棚は、
前記展開状態において、前記陳列棚の幅方向に延設する梁部と、
前記展開状態において、前記梁部と直接的又は間接的に連接された前記柱状部と
を更に有する、前記発明(1)又は(2)の陳列棚である。
本発明(4)は、
前記陳列棚は、
前記展開状態において、前記陳列棚の幅方向に延設する梁部と、
前記枠部と連接された前記柱状部と、
を更に有する、前記発明(1)又は(2)の陳列棚である。
本発明(5)は、
前記柱状部が、前記展開状態において、前記枠部の内壁面と当接可能な面を有する、前記発明(1)〜(3)のいずれかの陳列棚である。
本発明(6)は、
前記展開状態において、前記梁部と前記柱状部とが連接されており、
前記折り畳み状態において、前記梁部と前記柱状部とが隔離可能である、前記発明(1)〜(5)のいずれか一の陳列棚である。
本発明(7)は、
前記柱状部が、前記展開状態においては前記陳列棚の高さ方向の断面にて環状となる、前記発明(1)〜(6)のいずれかの陳列棚である。
本発明(8)は、
前記陳列棚は、前記展開状態において、前記陳列棚の幅方向に延設する梁部を有し、
前記陳列面部は、前記梁部に連接された前方陳列面部を少なくとも有し、
前記前方陳列面部は、
前記梁部と連接された縁部である前方陳列面内縁部と、
前記枠部と連接された縁部である前方陳列面外縁部と
を有し、
前記陳列棚は、
前記陳列棚を前記展開状態から前記折り畳み状態に遷移させる折り畳み時には、前記前方陳列面内縁部及び前記梁部が、前記陳列棚の高さ方向に移動し、前記前方陳列面外縁部が、前記梁部に接近するように移動することに連動して、前記陳列面部と前記枠部の少なくとも一部とが前記梁部と略平行となると共に、前記柱状部の少なくとも一部が前記陳列棚の高さ方向の断面にて圧潰状となり、
前記陳列棚を前記折り畳み状態から前記展開状態に遷移させる展開時には、前記前方陳列面内縁部及び前記梁部が、前記陳列棚の高さ方向に前記折り畳み時とは逆向きに移動し、前記前方陳列面外縁部が、前記梁部から離隔するように移動することに連動して、前記枠部が前記陳列棚の周囲壁となり、前記陳列面部が前記梁部と所定角度をなし物品を陳列可能な状態となると共に、前記柱状部の少なくとも一部が前記陳列棚の高さ方向の断面にて環状又は拡開状となる、前記発明(1)〜(7)のいずれかの陳列棚である。
本発明(9)は、
前記柱状部が、前記展開状態において、前記陳列棚の設置面と当接可能である、前記発明(1)〜(8)のいずれかの陳列棚である。
本発明(10)は、
前記柱状部が、前記展開状態において、前記枠部と前記陳列面部との間に配置される、前記発明(1)〜(9)のいずれかの陳列棚である。
本発明(11)は、
前記陳列面部を複数有する、前記発明(1)〜(10)のいずれかの陳列棚である。
本発明(12)は、
前記展開状態において環状となる前記柱状部に挿入し得る補助支柱部材を更に備える、前記発明(1)〜(11)のいずれかの陳列棚である。
本発明(13)は、
前記柱状部が前記展開状態において環状となる、前記発明(1)〜(12)のいずれかの陳列棚である第1の陳列棚と、
前記柱状部が前記展開状態において環状となる、前記発明(1)〜(12)のいずれかの陳列棚である第2の陳列棚と
を備える陳列棚であって、
前記第1の陳列棚における前記柱状部の環状上部開口部と、前記第2の陳列棚における前記柱状部の環状下部開口部と、に跨り挿入されることで、前記第1の陳列棚及び前記第2の陳列棚を連結可能な連結部材を更に備える、陳列棚である。
本発明(14)は、
前記発明(13)の陳列棚に用いられる、連結部材である。
【0010】
本発明において、A部とB部が「連接」しているとは、A部とB部が連続して接している状態であり、同一部材上でA部及びB部が2つの部位として存在したものであってもよいし、異なる2つの部材上に各々A部及びB部を設け、且つそれらの部材を接続させることでA部及びB部が連続して存在するようにしたものであってもよい{尚、A部とB部が間接的に「連接」しているとは、例えば、A部とB部の間に別の部材(例えばC部)が介在し、A部とC部、C部とB部が、各々連接している状態を示す}。また、筒又は筒状とは、断面が環又は環状となる、内部空間がくり抜かれている立体である。尚、環又は環状とは、中心部が開口した、直線及び/又は曲線で構成される閉曲面を広く示し、特には、四角形以上(好適には六角形以上)の多角形又は円形(楕円形を含む。)若しくは概ね円形状であることが望ましい。また、「拡開状」とは、ある部材がその一方向(例えば高さ方向)の断面にて、ある部材における部材厚みの中心線を考えた際に、当該中心線が単一の直線によっては表現されず、複数の直線又は曲線若しくはその組み合わせで構成される開曲面として表現される状態を示し、「圧潰状」とは、ある広がりを有する部材が圧せられることにより潰れた状態を意味する{一例は、圧せられることにより略平面状(板状)に潰された状態であるが、必ずしも略平面状(板状)となる必要はない}。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、容易に折り畳み及び展開可能であり、荷重や衝撃への耐久性の高い陳列棚の提供が可能である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、本実施形態に係る陳列棚及び他の実施形態に係る陳列棚に関して詳述する。
【0014】
ここで、本発明は、折り畳み状態と展開状態とに遷移可能な陳列棚において、補助部材として柱状部を設け、且つ、当該柱状部の少なくとも一部が、陳列棚の折り畳み状態においては陳列棚の高さ方向の断面にて圧潰状となり、陳列棚の展開状態(設置状態)においては陳列棚の高さ方向の断面にて環状又は拡開状となることが可能としている。即ち、柱状部は、陳列棚の折り畳み状態及び展開状態に応じて、適宜形態を変更可能(圧潰状と環状又は拡開状との間で遷移可能)な構成としている。以下、このような柱状部及び当該柱状部を有する陳列棚の具体的な構成に関して説明する。尚、以下の実施形態は、あくまで一例であり、各部材の素材、接着方法、重ね順等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、各実施形態は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある実施形態についての記載は、別の実施形態についての記載でもあると理解すべきであり、また、ある記載と別の記載が独立して記載されていたとしても、当該ある記載と当該別の記載を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。更に、以下の実施形態や変更例において示す具体的一例としての数値等の情報{例えば、陳列面の数、陳列棚を構成する部材点数等}は、あくまで一例であり、以下の実施形態や変更例の趣旨を大きく逸脱しない限りにおいては、適宜変更してもよいものであると理解すべきである。
【0015】
≪第一実施形態≫
先ず、
図1〜
図3を参照して第一実施形態に係る陳列棚1の全体構成に関して説明する。尚、本実施形態においては、陳列棚1が後述する板状部210を境として、奥行き方向(前後)で対称な構造(例えば、後述する前方上段陳列面部311及び後方上段陳列面部312の形状が略同一となる構造)となっているため、陳列棚1の前方(例えば、前方上段陳列面部311)に関して説明が成された場合、それは同時に陳列棚1の後方(例えば、後方上段陳列面部312)の説明が成されたものと解するべきである。他方、陳列棚1を構成可能であれば、陳列棚1の前方及び後方(例えば、前方上段陳列面部311及び後方上段陳列面部312)の形状を同一とする必要はなく、各々異なる形状としてもよい。また、同様に、本実施形態においては、陳列棚1は、その幅方向(左右)で対称な構造としているが、本形態の陳列棚1と同様な機構により展開状態及び折り畳み状態へと遷移可能な限り、適宜陳列棚1の各部構成は適宜変更可能である。同様に、陳列棚1の高さ、幅、奥行き、各部の形状、部材の厚み等も、適宜変更可能である。
【0016】
図1は本実施形態に係る陳列棚1における展開状態の全体図(斜視図)であり、
図2は当該陳列棚1の上面図である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態に係る陳列棚1は、適宜取り出し口が設けられた、六角筒状{平面視にて(或いは水平断面が)略六角形状となるように構成された筒状}の枠部100(前方枠部110及び後方枠部120)が設けられ、枠部100内には、枠部100に連接される形で、陳列面部300(上段陳列面部310、中段陳列面部320、下段陳列面部330)が設けられている。更に枠部100内には、陳列面部300(上段陳列面部310、中段陳列面部320、下段陳列面部330)と連接される形で支持部200が設けられている。枠部100は、陳列棚1の側壁となり、陳列面部300は物品を陳列するための副床となり、支持部200は陳列面部300に物品が載置された際の負荷を支える支持板となる。また、陳列面部300は、板状部210に対して所定角度{本実施形態では、板状部の高さ方向に対して約90°(設置面に対して水平となる角度)であるが、特に限定されない}を成す。
【0018】
次に、本実施形態に係る陳列棚1における、枠部100、支持部200及び陳列面部300のより詳細な各部構成について説明する。
【0019】
図1及び
図2に示すように、本実施形態に係る枠部100は、前方枠部110と後方枠部120とを有する。また、前方枠部110は、前方枠部110を天地に貫いて設けられた左折り目114L及び右折り目114Rに沿って折り曲げられることで、左前方枠部111、中前方枠部112及び右前方枠部113が形成されている。また、後方枠部120も、前方枠部110と同様に折り曲げられ、左後方枠部121、中後方枠部122及び右後方枠部123が形成されている。更に、左前方枠部111が左後方枠部121に、右前方枠部113が右後方枠部123に、各々接続されることで、枠部100が形成される。また、前方枠部110には、陳列面部300への物品の取り出し窓となる、中段取り出し窓118及び下段取り出し窓119と、当該取り出し窓の枠部となる上段陳列枠部115、中段陳列枠部116及び下段陳列枠部117と、が設けられている(後方枠部120にも同様の取り出し窓及び枠部が設けられている)。
【0020】
枠部100の筒内部に設けられた支持部200は、板状の部材である板状部210と、板状部210の両端部側に設けられた筒状(本実施形態では、その一部に板状部210との接着部を有する五角筒状)の部材である副支柱部220(左副支柱部221及び右副支柱部222)と、を有する。本実施形態においては、板状部210及び副支柱部220は略同一の高さとなっており、陳列棚1の設置面から陳列面部300の最上段の陳列面(後述する上段陳列面部310)までの高さを有する。
【0021】
陳列面部300は、3段分の副床である、上段陳列面部310、中段陳列面部320及び下段陳列面部330を有する。また、上段陳列面部310(中段陳列面部320、下段陳列面部330)は、板状部210を挟んで、前方上段陳列面部311(前方中段陳列面部321、前方下段陳列面部331)と、後方上段陳列面部312(後方中段陳列面部322、後方下段陳列面部332)と、に分かれている。前方上段陳列面部311(前方中段陳列面部321、前方下段陳列面部331)は、その前方の縁部が、前方枠部110の上段陳列枠部115(中段陳列枠部116、下段陳列枠部117)と接続されており、その後方の縁部が板状部210の前方の面と接続されている。同様に、後方上段陳列面部312(後方中段陳列面部322、後方下段陳列面部332)は、その前方の縁部が板状部210の後方の面と接続されており、その後方の縁部が後方枠部120と接続されている。このように、物品を陳列可能な陳列面である上段陳列面部310(中段陳列面部320、下段陳列面部330)は、前方上段陳列面部311及び後方上段陳列面部312(前方中段陳列面部321及び後方中段陳列面部322、前方下段陳列面部331及び後方下段陳列面部332)により前後に分割されており、後述する折り畳み及び展開の際には、板状部210との連接部分を起点として陳列面部300が折畳まれる構造となっている。
【0022】
また、
図3に示すように、板状部210は、前方枠部110に設けられた中段取り出し窓118及び下段取り出し窓119に対応する開口部である、中段支持開口部211及び下段支持開口部212を有する。板状部210に当該開口部を設けることで、
図1に示すように、前述した前方中段陳列面部321(後方中段陳列面部322)と、前方下段陳列面部331(後方下段陳列面部332)と、が連通された状態となる(その結果、陳列面により大きな物品を載置可能となるが、当該開口部を設けない板状部210としてもよい)。尚、本実施形態に係る陳列棚1においては、支持部200において板状部210と連接する副支柱部220を設けているため、板状部210に加えられる負荷が低減される結果、当該開口部を従来よりも広く取る(板状部210の部材面積をより減少させる)ことが可能となる。
【0023】
ここで、
図2を参照し、枠部100、支持部200及び陳列面部300(上段陳列面部310)の係合関係を更に詳述する。前方上段陳列面部311(後方上段陳列面部312)は、前方陳列面外縁部311E(後方陳列面外縁部312E)を介して前方枠部110(後方枠部120)と連接されると共に、前方陳列面内縁部311I(後方陳列面内縁部312I)を介して板状部210と連接されている。また、左副支柱部221(右副支柱部222)は、左副支柱部221(右副支柱部222)を構成する面の一部である左支持部補助面221S(右支持部補助面222S)にて枠部100と当接している。更に、上段陳列面部310(前方上段陳列面部311、後方上段陳列面部312)と、枠部100との間(展開状態において、枠部100と上段陳列面部310との間)には、副支柱部220(左副支柱部221、右副支柱部222)が陳列棚1の高さ方向に貫通可能{陳列棚1を高さ方向から見た際に、副支柱部220(左副支柱部221、右副支柱部222)を覗くことが可能}である、開口部(左陳列開口部315、右陳列開口部316)が設けられている(
図2におけるハッチング部に対応する箇所である)。このような開口部(左陳列開口部315、右陳列開口部316)を設けることにより、陳列棚1が展開状態から折り畳み状態へ遷移する(陳列棚1の折り畳み及び展開に関しては後述する。)際に、副支柱部220の高さ方向への移動が上段陳列面部310によって阻害され難くなる{上段陳列面部310の折り畳み(前方陳列面内縁部311I及び後方陳列面内縁部312Iを軸とした、上段陳列面部310が板状に遷移する折り畳み)の際に、上段陳列面部310と副支柱部220とが衝突し難くなる}ため、陳列棚1の折り畳み及び展開をより円滑なものとすることが出来る。尚、前方陳列面内縁部311I、前方陳列面外縁部311E、後方陳列面内縁部312I及び後方陳列面外縁部312E等は、原則的には、上段陳列面部310の縁となる箇所(先端の線となる箇所)を示す{例えば、上段陳列面部310が、ある部材を折り曲げて形成されている場合には、折り曲げ箇所となる線(折れ線)である}。
【0024】
図4に示されるように、本実施形態に係る陳列棚1は、その折り畳み状態にて、全体を略板状とすることが可能である。次に、
図1〜
図4を参照し、本実施形態に係る陳列棚1の、折り畳み状態について説明する。
【0025】
本実施形態に係る陳列棚1を折り畳み状態とする際には、先ず、前方枠部110と後方枠部120(左前方枠部111と左後方枠部121、中前方枠部112と中後方枠部122、右前方枠部113と右後方枠部123)を接近させるように、枠部100を圧潰させる(陳列棚1の前後方向から押し潰す)ことにより、それに連動して、枠部100と連接されている陳列面部300の縁部(例えば、前方陳列面外縁部311E)が板状部210側へ接近する方向へ移動する。更にそれに連動して、前方枠部110と連接された各陳列面部(前方上段陳列面部311、後方上段陳列面部312、前方中段陳列面部321、後方中段陳列面部322、前方下段陳列面部331及び後方下段陳列面部332)が板状部210側へ接近する方向へ移動する。更に、板状部210は、枠部100内で陳列棚1の高さ方向に移動可能であり、且つ、各陳列面部と縁部(例えば、前方陳列面外縁部311E)を介して連接されているため、陳列面部300の移動に連動して、板状部210が陳列棚1の高さ方向(本図では上方)へ移動する。即ち、各陳列面部の枠部100側の縁部(例えば、前方陳列面外縁部311E)が板状部210側へ移動すると共に、各陳列面部の中心側の縁部(例えば、前方陳列面内縁部311I)が陳列棚1の高さ方向に押し出される。その結果、前方枠部110(例えば、中前方枠部112及び中後方枠部122)、陳列面部300(例えば、前方上段陳列面部311及び後方上段陳列面部312)が板状部210と略平行な状態となる。また、この際、枠部100によって圧潰される形で、左副支柱部221及び右副支柱部222が略板状となる。以上の工程を経ることにより、本実施形態に係る陳列棚1は、全体として略板状となる程度まで折り畳まれることとなる。
【0026】
尚、本実施形態に係る陳列棚1を展開状態{枠部100が陳列棚1の周囲壁を形成し、板状部210と所定角度をなす程度に各陳列面部300が展開され、且つ、左副支柱部221(右副支柱部222)の左支持部補助面221S(右支持部補助面222S)が、前記枠部100の内壁面と当接された状態}としたい場合には、上記の逆の工程を辿ればよい。
【0027】
本実施形態に係る陳列棚1においては、主要部材となる枠部100、支持部200、陳列面部300及び副支柱部220等が、いずれかの部材と直接又は間接的に接続された構成としている。そのため、陳列棚1を展開状態から折り畳み状態に遷移させる折り畳み時には、例えば、枠部100の折り畳みに連動して(自動的に)副支柱部220が圧潰状とあり、陳列棚1を折り畳み状態から展開状態に遷移させる展開時には、枠部100の展開に連動して(自動的に)副支柱部220が筒状となる、という構成とすることが可能となる。
【0028】
次に、
図5を参照しながら、本実施形態に係る陳列棚1の各部材に関して説明する。尚、当該図はあくまで一例であり、各部材を同一部材からなる連続的な構成とするか、又は、異なる部材同士を接合(接着又は嵌合)させるかに関しては、何ら限定されない{例えば、A部とB部とを接合する際には、A部及びB部に接着面となる糊しろを設けず、A部及びB部に跨る別の接合部材等を用いてもよい(更に、このような場合には、A部とB部とは直接的に連接しなくともよい)}。
【0029】
同図(a)は、副支柱部220(左副支柱部221)の展開図である。このように、左副支柱部221は、6個の折り目と、当該折り目によって区分された7個の面を有し、その両側端に位置する2個の面(接着面221α
1及び接着面221α
2)が、板状部210との接着面(糊しろ)となる(各折り目を折り曲げることにより、板状部210への接着面を有する所定形状の左副支柱部221が形成される)。尚、右副支柱部222は左副支柱部221と同様であるため、省略する。
【0030】
また、同図(b)は、板状部210の展開図である。このように、板状部210は、副支柱部220(左副支柱部221、右副支柱部222)との接着面(糊しろ)として、その側端部に、高さ方向に拡がる接着面210α及び接着面210βを有し、陳列面部300(上段陳列面部310、中段陳列面部320及び下段陳列面部330)との接着面(糊しろ)として、幅方向に拡がる接着面210X、接着面210Y及び接着面210Zを有する。ここで、本実施形態に係る板状部210において、接着面210X、接着面210Y及び接着面210Zは、後述する接着面311X、接着面321Y、接着面331Zと共に、陳列面部300(上段陳列面部310、中段陳列面部320及び下段陳列面部330)を支持可能な梁部でもあり、接着面210α及び接着面210βは、当該梁部(接着面210X、接着面210Y及び接着面210Z)を支持する支柱部でもある{尚、接着面311X、接着面321Y、接着面331Zのみによっても{板状の部材である板状部210を設けずとも、例えば副支柱部220(左副支柱部221)に接着面311X、接着面321Y、接着面331Zが連接するようにすることにより}陳列面部300を支持することは可能であるように、陳列面部300の梁部(陳列面部300の支持部)があれば、板状部210は必須ではない{更には、このような梁部となる部材を包括して板状部210としてもよいし、梁部として薄板状ではない適宜の部材(例えば、棒状部材等)を用いてもよい}。
【0031】
同図(c)は、枠部100(前方枠部110)の展開図である。このように、前方枠部110は、後方枠部120との接着面(糊しろ)である接着面110γを有する。更に、本実施形態においては、前方枠部110を切り出して(前方枠部110と一体の部材として)、前方上段陳列面部311及び後方上段陳列面部312が設けられている。また、前方上段陳列面部311(前方中段陳列面部321)の先端部には、板状部210との接着面(糊しろ)である接着面311X(接着面321Y)が設けられている。尚、本実施形態において、前方陳列面外縁部311Eは、前方上段陳列面部311と前方枠部110との折り目でもあり、前方陳列面内縁部311Iは、前方上段陳列面部311と接着面311Xとの折り目でもある。尚、後方枠部120は前方枠部110と同様であるため、省略する。
【0032】
同図(d)は、下段陳列面部330(前方下段陳列面部331)の展開図である。前方下段陳列面部331には、板状部210との接着面(糊しろ)である接着面331Z及び前方枠部110との接着面(糊しろ)である接着面331aを有する。このように、本実施形態に係る陳列棚1では、上段陳列面部310及び中段陳列面部320を枠部100と一体とする一方、下段陳列面部330は枠部100と別体としている。尚、後方下段陳列面部332は前方下段陳列面部331と同様であるため、省略する。
【0033】
上述した各部材の各接着面{例えば、接着面221α
1と接着面210α、接着面221α
2と接着面210α(接着面221α
1が接着された面とは反対の面である。)、接着面210Xと接着面311X、接着面210Yと接着面321Y、接着面210Zと接着面331Z、接着面331aと前方枠部110の内壁面側の一部、接着面110γと後方枠部120}を、必要に応じて接着剤等により接着させることにより、本実施形態に係る陳列棚1が形成可能である。
【0034】
尚、本実施形態に係る陳列棚1においては、板状部210は、副支柱部220との接着面である接着面210α及び接着面210βを、副支柱部220の高さと同程度の高さとなるように設けているが、これには限定されない。より具体的には、接着面210α及び接着面210βは、板状部210の支柱(陳列面部300から板状部210に加えられる高さ方向からの負荷に対する支柱)として機能するが、このような支柱としての機能は、板状部210と接続された副支柱部220も有することとなる。従って、板状部210の支柱として副支柱部220を接続(接着)させた構造においては、接着面210X、接着面210Y及び接着面210Zを別々の部材(接着面210X、接着面210Y及び接着面210Zが、接着面210α及び接着面210βと連接しない構成)としてもよい(接着面210X、接着面210Y及び接着面210Zが、陳列面部300を支持する梁部となり、副支柱部220が、接着面210X、接着面210Y及び接着面210Zを支持する支柱部となる)。
【0035】
ここで、本実施形態に係る陳列棚1においては、副支柱部220が、陳列面部300や板状部210への負荷を支える支持部として機能する他、枠部100の内壁と当接することによる各部材の固定性の向上{副支柱部220による張力(副支柱部220が枠部100を外側に引張する力)が働き、陳列棚1全体における各部材の固定性が向上し(板状部210のみの場合と比較し、枠部100との接触面が増加することにより副支柱部220自体の位置が固定され易くなるだけでなく、副支柱部220によって枠部100に加えられる張力により各部材が緊張状態となることで展開状態における部材間の緩みが減少し各部材の固定性が向上する。)、その結果として、陳列棚1の設置安定性や衝撃耐性等が向上し得る}、枠部100に加えられた外部応力が直接的に、重要な部材(例えば、陳列面部300やその周辺の部材等)に伝達されることを防ぐ(変形可能な副支柱部220が外力の伝達の中継点となり、副支柱部220自体が変形することにより、陳列棚1全体の捩れ方向の力を緩和する、クッション材として機能する等、外部応力が分散される)、等の種々の効果を奏し得る。
【0036】
特に、本実施形態に係る陳列棚1は、副支柱部220(左副支柱部221及び右副支柱部222)を設けることで、上述の様々な効果を得ながらも、当該副支柱部220を圧潰状(例えば、板状)に遷移可能な構造としているため、従来の折り畳み可能な陳列棚と同程度の嵩とすることが可能となる。
【0037】
ここで、副支柱部220としては、板状部210の片方の側部にのみ設けられた構成(例えば、左副支柱部221のみを設け、右副支柱部222を設けない構成)であってもよい。この場合、副支柱部220が設けられていない側の支持部200の端部は、板状部210が枠部100に当接可能な状態となる。
【0038】
また、本実施形態に係る陳列棚1においては、陳列面部300が3段(上段陳列面部310、中段陳列面部320及び下段陳列面部330)設けられた構成としたが、これには限定されず、陳列面部300を1段としてもよいし、2段以上の任意の複数の段数としてもよい。
【0039】
尚、本実施形態に係る陳列棚1においては、陳列面部300を、前方上段陳列面部311、前方中段陳列面部321及び前方下段陳列面部331によって形成する構成{板状部210の、前方上段陳列面部311(前方中段陳列面部321、前方下段陳列面部331)と連接された面と反対側の面に、前方上段陳列面部311(前方中段陳列面部321、前方下段陳列面部331)を設けない構成}であってもよい。このような陳列棚{陳列面部が、折り曲げの起点となる箇所(例えば、板状部210)の片方のみに張り出す構成}においても、本実施形態に係る陳列棚1における、副支柱部220の概念を適用可能である。
【0040】
また、本実施形態においては、副支柱部220の高さを、上段陳列面部310の高さと同程度とした構成としている。このような構成とすることにより、副支柱部220が、板状部210及び枠部100の高さ方向に広く接するため、陳列棚1に加えられる力が副支柱部220に分散され易くなる(陳列棚1の強度をより高められる)。他方、これには限定されず、副支柱部220の高さを上段陳列面部310よりも高い構成としてもよく、この場合、例えば、上段陳列面部310を超えた高さ部分をポップとして利用する等してもよい。更には、副支柱部220の高さを上段陳列面部310の高さ(板状部210の高さ)よりも低い構成としてもよく、この場合、当該副支柱部220によっては上段陳列面部310の折り畳み及び展開が阻害され難いため、開口部350を設けない構成とすることも可能となる。
【0041】
また、副支柱部220は、陳列棚1の設置面と当接可能なように設ける(例えば、枠部100や板状部210と、その下端部で平面を共有する)ことが好ましい。そのような構成とすることにより、陳列棚1に加えられる負荷(特に、陳列棚1からの高さ方向からの負荷である、物品の荷重)を副支柱部220に分散させることが可能となり、陳列棚1の強度をより高めることが可能となる。また、副支柱部220を、陳列棚1の設置面と当接不可能又は困難としてもよい(副支柱部220が、枠部100と当接しない構成としては、例えば、板状部210の、中段支持開口部211及び下段支持開口部212の左右の枠部付近のみに設ける構成等である)。このような構成であっても、副支柱部220はクッション材としての機能を果たし得る。
【0042】
本実施形態に係る陳列棚1は、原則として可撓性材料(例えば、紙、皮革、一部のプラスチック等)からなるが、一部の部材(例えば、板状部210や陳列面部300の一部等、折り畳み状態と展開状態との遷移においてその形状が変形せずともよい部材)を、可撓性を有しない材料(例えば、プラスチック、ガラス、金属、木材等)としてもよい。
【0043】
ここで、上述した陳列棚1においては、副支柱部220を五角筒状(その水平断面が五角形状にある筒状)とし、枠部100を六角筒状(その水平断面が五角形状にある筒状)としたが、これらは特に限定されず、種々の形状(例えば、任意の多角筒状)としてよい。以下、
図1等に示された陳列棚1とは異なる副支柱部220及び枠部100の形状に関して、
図6〜
図10を用いて具体的に例示する。尚、
図6〜
図10は、陳列棚の上面図の一部(陳列棚1の左側部の一部)を抜き出した図であり、枠部100と、支持部200{板状部210、副支柱部220(左副支柱部221)}と、前方上段陳列面部311及び後方上段陳列面部312と、の位置関係を示している。また、
図6〜
図10において、ハッチング部は、開口部315に対応する箇所である。
【0044】
先ず、
図6に示すように、副支柱部220の形状としては、三角筒状としてもよい。更に、この場合、左陳列開口部315も、副支柱部220の形状と合わせて、三角形状の開口部としてもよい。尚、枠部100、板状部210、前方上段陳列面部311及び後方上段陳列面部312に関しては、
図1〜
図4と同様であるため、省略する。
【0045】
また、
図7に示すように、副支柱部220の形状としては、四角筒状としてもよい。更に、左陳列開口部315の形状としては、副支柱部220を貫通可能に設けられていればよく、適宜の形状としてよい(副支柱部220の形状に類似する形状とする必要はない)。尚、枠部100、板状部210、前方上段陳列面部311及び後方上段陳列面部312に関しては、
図1〜
図4と同様であるため、省略する。
【0046】
尚、枠部100は、前述の筒状構造体以外の構造としてもよい。より具体的には、枠部100は、陳列棚1の側壁(例えば、陳列面部300の側壁)を形成する部材を包括的に指し示すものであるため、陳列棚1を構成するその他の部材(例えば、支持部200等)と合わせて、自立可能な形状であれば、適宜変更可能である。例えば、
図1に係る陳列棚1において、枠部100は、前方枠部110と、後方枠部120と、が連接していない構成(前方枠部110と、後方枠部120とが直接的に接触しておらず、他の部材を介して接続されている構成)であってもよいし、前方枠部110が2つの部材からなり、且つ当該2つの部材が連接していない構成であってもよい。尚、枠部100が二つ以上の部材からなり、且つ、それらが直接的に連接しない部材からなる構成に関しては、後述の第三実施形態に例示する。
【0047】
また、
図8に示すように、板状部210及び副支柱部220は、連続する一つの部材によって形成されたものであってもよい(この場合、例えば、適宜の方法により板状部210の側端部を折る又は丸めて筒状とし、副支柱部220を形成する等すればよい)。尚、枠部100、前方上段陳列面部311及び後方上段陳列面部312に関しては、
図1〜
図4と同様であるため、省略する。
【0048】
次に、
図9及び
図10に示されるように、枠部100の形状としては、四角筒状としてもよい。この場合においても、枠部100の奥行方向(
図9及び
図10においては、図の上下方向)の中心付近が折り曲げ可能(当該箇所を折り曲げることにより、枠部100を板状とすることが可能)となる。また、この場合も、左陳列開口部315は、適宜の形状としてよい。尚、板状部210、副支柱部220、前方上段陳列面部311及び後方上段陳列面部312に関しては、
図1〜
図4と同様であるため、省略する。
【0049】
ここで、前述のように、副支柱部220の効果として、枠部100に加えられた外力が直接的に板状部210や周辺部材に伝達されることを防ぐ(副支柱部220が外力の中継点となり、副支柱部220自体が変形することによりクッション材として機能する)ことが挙げられる。このような効果をより高めたい場合には、板状部210が存在する平面を仮定した場合、陳列棚が展開状態であり且つ陳列棚に外力が付加されていない状態にて、当該平面と交差する副支柱部220の内壁面部と、板状部210の端部と、が離隔されている{板状部210の端部と枠部100側の副支柱部220の内壁面との間に遊びが設けられている(直接的に接触しない)}構造(例えば、
図8のような構造)とすることが好ましい。このように、副支柱部220の内壁面部と、板状部210の端部との間に空間を設ける構造とすることにより、展開状態における副支柱部220の変形域が増加し、副支柱部220のクッション性を向上させることが可能となる。
【0050】
また、
図1及び
図6〜
図8に示す陳列棚1において、副支柱部220が面として枠部100の内壁面と当接する構成を採用している{例えば、副支柱部220と枠部100との当接面が2面以上となる(副支柱部220と枠部100とが複数の平面に跨って当接する)構成であり、
図9及び
図10に示す陳列棚においては、副支柱部220と枠部100との当接面が1面となる(副支柱部220と枠部100とが平面状に当接している)構成である}。このように、副支柱部220と枠部100とが面として当接し、特には複数の平面に跨って当接することにより、複数の面によって副支柱部220が保持され易くなるため、支持部200(板状部210)の固定性及び陳列棚1の各部材の固定性が向上し、陳列棚の設置安定性や衝撃耐性等をより向上させることが可能となる。他方、副支柱部220と枠部100の内壁面とは、必ずしも当接せずともよい。
【0051】
ここで、上述の陳列棚1においては、展開状態にて副支柱部220が筒状となる構成を説明したが、副支柱部220の特徴としては、折り畳み状態においては圧潰状となり、展開状態においては陳列棚1の強度を向上させるように形状を変更可能なことであり、このような観点からは、副支柱部220の形状は筒状には限定されない。そのような構成の一例を、
図11〜
図14として示す。尚、
図11〜
図14は、陳列棚の上面図の一部(陳列棚の左側部の一部)を抜き出した図であり、更には、陳列面部300を不図示とし、枠部100、板状部210及び副支柱部220のみを示した図である。
【0052】
図11及び
図12に示されるように、副支柱部220(左副支柱部221)の形状としては、板状の部材を適宜折り曲げた形状{副支柱部220(左副支柱部221)の高さ方向の断面において非環状(開いた形状)である拡開状}であってもよい。この場合においても、副支柱部220(左副支柱部221)によって、陳列棚1への負荷を分散可能である。また、このような構成であっても、副支柱部220(左副支柱部221)が面として枠部100の内壁面と当接させることが可能であり、より具体的には、左支持部補助面221Sが枠部100への当接面となることで、支持部200の固定性の向上や、副支柱部220自体の変形によるクッション性による強度向上等の効果を奏し得る{尚、このようなクッション性を向上させるという観点では、副支柱部220を筒状(その高さ方向の断面において環状)とすることが好ましい}。
【0053】
尚、
図11に示すように、副支柱部220(左副支柱部221)と板状部210とが別体であってもよいし、
図12に示すように、副支柱部220(左副支柱部221)が板状部210から延設された構造であってもよい。また、板状部210が複数の板状の部材を張り合わせて形成されたものであってもよい。
【0054】
また、
図11及び
図12に示される陳列棚においては、枠部100の展開に連動して副支柱部220(左副支柱部221)が展開されるように構成するためには、展開状態において、副支柱部220(左副支柱部221)が外側に拡開される方向に応力が働く構成とすればよい{例えば、副支柱部220(左副支柱部221)に適宜弾性部材を設ければよい}。
【0055】
ここで、
図11及び
図12においては、陳列棚1の展開状態において、副支柱部220(左副支柱部221)が、枠部100と当接し得る面を有する構成{より詳細には、副支柱部220(左副支柱部221)が、陳列棚の中心方向に拡がる拡開形状である構成}に関して説明したが、これには限定されない。例えば、
図13及び
図14に示すように、部材の厚みは考慮しない場合、展開状態において、副支柱部220(左副支柱部221)が、面としてではなく、点として枠部100と当接する構成{より詳細には、副支柱部220(左副支柱部221)が、陳列棚の外部方向に拡がる拡開形状である構成}であってもよい。(尚、副支柱部220(左副支柱部221)と枠部100との当接点は、
図13においては2点とし、
図14においては3点としているが、これらは適宜変更可能である。
【0056】
尚、本図のように、副支柱部220(左副支柱部221)が、複数の点(折り畳みの中心となる線で分断した場合の、枠部100の前方及び後方のそれぞれ)にて枠部100に接触するため、枠部100の展開に応じて、副支柱部220(左副支柱部221)も自然と拡開されることとなる{枠部100の前方枠部からの応力と、枠部100の後方枠部からの応力と、が加えられ、板状部210との接合面を軸として、副支柱部220(左副支柱部221)が拡開される}。
【0057】
以上、第一実施形態に係る陳列棚1として、柱状の補助部材(柱状部材)として副支柱部220を用いることで、副支柱部220が支柱やクッション材として機能し、陳列棚1の強度を向上可能な構成に関して説明した。ここで、特に副支柱部220を筒状とした場合、副支柱部220を別の目的で使用することが考えられる。そのような副支柱部220の別の用途を、
図15及び
図16を用いて説明する。
【0058】
先ず、
図15に示すように、本実施形態に係る陳列棚1においては、筒状の副支柱部220を、棒状(又は筒状)の補助支柱部材280を挿入するための部材としてもよい。このような構成とすることにより、補助支柱部材280が芯材となり、折り畳み時には当該補助支柱部材を取り除くことにより折り畳み時の嵩を増加させずに、展開時には陳列棚1の強度をより向上させることが可能となる。
【0059】
次に、
図16は、その側部(左側部及び右側部)に筒状の副支柱部220(左副支柱部221及び右副支柱部222)が設けられた陳列棚1を模式的に示している(このような模式的な陳列棚を、陳列棚X及び陳列棚X’としている)。ここで、本図に係る陳列棚X(陳列棚X’)において、副支柱部220(左副支柱部221及び右副支柱部222)は、陳列棚の高さ方向(上方及び下方)に開口した構造となっているので、当該開口に異なる部材を挿入可能である。そのため、当該開口に挿入された状態にて高さ方向に余剰部を有する連結部材(左連結部材291及び右連結部材292)を用いることにより、副支柱部220(左副支柱部221及び右副支柱部222)を介して、二つの陳列棚(陳列棚X及び陳列棚X’)を高さ方向に連結させることも可能となる。この際、陳列棚Xの左副支柱部221と、陳列棚X’の右副支柱部222と、を連結部材で連結する等としてもよい。尚、
図16は一例であり、複数の陳列棚を連結可能であれば、連結部材の形状は何ら限定されない。
【0060】
尚、このような連結部材(左連結部材291及び右連結部材292)は、その高さ方向の断面が環状となる構造体(例えば、筒状構造体)を有する陳列棚に対して、適宜適用可能である。
【0061】
<変更例>
以上、本実施形態に係る陳列棚1において、枠部100及び副支柱部220を多角筒状とした場合を説明したが、枠部100及び副支柱部220は円筒状(その水平断面が円又は楕円となる筒状)であってもよい。次に、枠部100を円筒状とした場合の、本実施形態の変更例に係る陳列棚1に関して詳述する。
【0062】
図17及び
図18に示すように、本形態に係る陳列棚1は、
図1に係る陳列棚等と同様に、枠部100{前方枠部110、後方枠部120}と、支持部200{板状部210、副支柱部220(左副支柱部221)}と、陳列面部300{上段陳列面部310(前方上段陳列面部311、後方上段陳列面部312)、下段陳列面部330(前方下段陳列面部331、後方下段陳列面部332}と、を有する。更に、本形態に係る陳列棚1は、陳列面部を2つ(上段陳列面部310、下段陳列面部330)とする一方で、板状部210の強度を補強するために、板状部210の開口部の左右方向に架けられた補強梁250が設けられている。
【0063】
また、
図18に示すように、枠部100、副支柱部220(左副支柱部221)、陳列面部300の接続又は接触関係は、
図1に係る陳列棚1等と同様である。即ち、前方上段陳列面部311(後方上段陳列面部312)は、前方陳列面外縁部311E(後方陳列面外縁部312E)を介して前方枠部110と連接されると共に、前方陳列面内縁部311I(後方陳列面内縁部312I)を介して板状部210と連接されている。また、左副支柱部221(右副支柱部222)は、左副支柱部221(右副支柱部222)を構成する面の一部である左支持部補助面221S(右支持部補助面222S)を介して枠部100と当接している。更に、上段陳列面部310(前方上段陳列面部311、後方上段陳列面部312)と、枠部100との間(展開状態における枠部100と上段陳列面部310との間)には、副支柱部220(左副支柱部221、右副支柱部222)が陳列棚1の高さ方向に貫通可能{陳列棚1を高さ方向から見た際に、副支柱部220(左副支柱部221、右副支柱部222)を覗くことが可能}である、開口部(左陳列開口部315、右陳列開口部316)が設けられている。尚、本実施形態に係る陳列棚1は、板状部210が2枚の板状部材である前方板状部215及び後方板状部216を張り合わせてなり、更に、前方板状部215には前方上段陳列面部311が、後方板状部216には後方上段陳列面部312が、各々連続的に(各々折り目となる前方陳列面内縁部311I及び後方陳列面内縁部312Iを介して)設けられている。
【0064】
また、本形態に係る陳列棚1は、枠部100を円筒状としたものであるため、
図1に係る陳列棚1とは異なり、中前方枠部112(六角筒の一辺となる、平面状の枠部)を有しない。そのため、
図18に示すように、枠部100(前方枠部110、後方枠部120)と、上段陳列面部310(前方上段陳列面部311、後方上段陳列面部312)と、の接続部であり、且つ、上段陳列面部310(前方上段陳列面部311、後方上段陳列面部312)の折り畳みの縁となる前方陳列面外縁部311E及び後方陳列面外縁部312Eは、前方枠部110及び後方枠部120の中心付近の一部に、折り曲げ可能なように設けられることとなる(枠部100を円筒状とした場合、前方陳列面外縁部311E及び後方陳列面外縁部312Eは必ずしも直線状でなくともよいが、当該箇所が折り曲げ箇所となるため、各部材の可撓性を考慮し、折り曲げ可能な程度の曲がり方及び長さである必要がある)。
【0065】
≪第二実施形態≫
ここで、第一実施形態においては、その少なくとも一部が、折り畳み状態においては陳列棚の高さ方向の断面にて圧潰状となり、展開状態においては陳列棚の高さ方向の断面にて環状又は拡開状となる柱状部材が設けられた陳列棚として、柱状部材である副支柱部220が、板状部210の側端部に設けられた陳列棚1について説明した。次に、同様の概念として、副支柱部220と板状部210とを別体とし、且つ、柱状部材である副支柱部220を枠部100に設けた(接合させた)構成を、第二実施形態に係る陳列棚2として説明する。
【0066】
図19は、第二実施形態に係る陳列棚2の展開図である。
図19の右図に示すように、第二実施形態に係る陳列棚2は、第一実施形態に係る陳列棚1における、陳列面部300を支持する部材である板状部210を有しない一方で、陳列面部300(上段陳列面部310、中段陳列面部320及び下段陳列面部330)の前方側部と後方側部との接着面(糊しろ)として、各陳列面部よりも幅方向に延設された、接着面311X、接着面321Y及び接着面331Zを有する。接着面311X、接着面321Y及び接着面331Zは、陳列面部300よりも幅方向に長い形状(余剰部を有する形状)となっており、
図19の左図に示すように、陳列面部300からはみ出した余剰部が、別の柱状部材{副支柱部220(左副支柱部221、右副支柱部222)に設けられた穴部(穴部221X、穴部221Y、穴部221Z、穴部222X、穴部222Y、穴部222Z)に挿入されることで、陳列面部300を支持可能な梁として機能する。また、図示しないが、副支柱部220は枠部100の内壁側に接合された筒状構造体となっており、陳列棚2を折り畳む際には、枠部100が圧潰されるのに連動して、副支柱部220も圧潰される構成となっている。更に、陳列棚2を折畳む際には、接着面311X、接着面321Y及び接着面331Zが、穴部(穴部221X、穴部221Y、穴部221Z、穴部222X、穴部222Y、穴部222Z)から外れ、副支柱部220と隔離されることとなる。尚、この際、接着面311X、接着面321Y及び接着面331Zと、副支柱部220とは、完全に隔離される必要はなく、接着面311X、接着面321Y及び接着面331Zと、副支柱部220とが独立して移動可能(接着面311X、接着面321Y及び接着面331Zと、副支柱部220とが、隔離可能)に構成されていればよい{例えば、穴部(穴部221X、穴部221Y、穴部221Z、穴部222X、穴部222Y、穴部222Z)をスリット状とした場合等は、接着面311X、接着面321Y及び接着面331Zは、当該穴部に挿入されたままでも、副支柱部220とは独立して移動可能である(陳列棚2を折り畳み可能である)}。尚、上述の、陳列面部300からはみ出した余剰部{穴部(穴部221X、穴部221Y、穴部221Z、穴部222X、穴部222Y、穴部222Z)に挿入可能な凸部}の形状に関しては、展開状態における固定性をより向上させるために、その一部を鉤状としてもよい{このような鉤状部を設けることで、穴部の縁にひっかかり、余剰部(凸部)の固定性が向上する}。
【0067】
このように、本実施形態に係る陳列棚2は、展開状態において陳列面部300を支持する梁部同士が、各々独立して構成されている(第一実施形態に係る板状部210のように陳列面部300を支持する枠部を一つの部材上に設けるのではなく、梁部となる接着面311X、接着面321Y及び接着面331Zを独立して、各々の陳列面部から延設されるように設けている)。
【0068】
ここで、本図に係る陳列棚2においては、その展開状態から折り畳み状態に遷移する際に、副支柱部220(左副支柱部221、右副支柱部222)は枠部100に接着されているため高さ方向には移動しない一方で、接着面311X、接着面321Y及び接着面331Zは、各々、上段陳列面部310、中段陳列面部320及び下段陳列面部330に接着されているため、各陳列面部の移動に合わせて、陳列棚2の高さ方向に移動する。ここで、接着面321Y及び接着面331Zを挿入する穴部(穴部221Y、穴部221Z、穴部222Y、穴部222Z)をスリット状とする(各接着面の移動方向に穴部が延設される)ことが好適である。陳列棚2の展開状態においては、接着面321Y及び接着面331Zが、副支柱部220に挿入された状態であるが、陳列棚2の折り畳み状態においては、接着面311X、接着面321Y及び接着面331Zが陳列棚2の高さ方向に移動し得る。その際、各穴部をスリット状とすることにより、副支柱部220側に延設されている接着面321Y及び接着面331Z(副支柱部に挿入する接着面321Y及び接着面331Zの突出し部)の移動時に、副支柱部220と干渉し難くなる。このように、接着面311X、接着面321Y及び接着面331Zの形状及び副支柱部220との接続方法に関しては、適宜設計可能である。尚、その他の構成に関しては、第一実施形態に係る陳列棚1と同様であるため、省略する。
【0069】
尚、本形態においては、接着面311X、接着面321Y及び接着面331Zを、副支柱部220に設けた穴部に挿入する構成としているが、これには限定されず、展開状態における、接着面311X、接着面321Y及び接着面331Zと、副支柱部220と、の接続方法は適宜のものとしてよい。例えば、副支柱部220に凸部を設け、当該凸部に接着面311X、接着面321Y及び接着面331Zを載置又は嵌合させる構成であってもよい(この場合、接着面311X、接着面321Y及び接着面331Zは、陳列面部300よりも幅方向に延設される必要はない)。
【0070】
以上説明したように、第二実施形態に係る陳列棚2は、前述のように、柱状部材である副支柱部220が、枠部100に接合された構造を有し、枠部100の圧潰に連動して、副支柱部220が圧潰される構成となっている。
【0071】
ここで、副支柱部220の構成としては、圧潰可能な形状であればよく、第一実施形態に係る陳列棚1に示されるような五角筒状の形状が例示されるが、これには限定されない。例えば、
図20に示した副支柱部220は、第一実施形態に係る陳列棚1における副支柱部220と同様に、五角筒状を有するが、その圧潰方法が異なるものとなっている。より具体的には、本図に係る陳列棚2においては、その展開状態においては閉じた筒状としているが、副支柱部220(左副支柱部221、右副支柱部222)がその一辺にて開環可能な構成となっている。そのため、折り畳みの際に一辺を開環させることで、筒部が筒状を維持したまま圧潰されるのではなく、板状部2枚として圧潰され、枠部100と共に折り畳まれることとなる。尚、組み立てに際して、当該開環部を接合させる方法としては、両側に凹凸部を設け当該凹凸部を嵌合させる、面ファスナーを用いる等、適宜自由に選択可能である。
【0072】
≪第三実施形態≫
第二実施形態に係る陳列棚2においては、柱状部材である副支柱部220を枠部100に設けた構成とし、且つ、副支柱部220と板状部210とを別体とした構成に関して説明した。また、第一実施形態及び第二実施形態においては、副支柱部220が陳列面部300を支持する部材(板状部210や、梁部でもある接着面311X、接着面321Y及び接着面331Z)に連接された構成に関して説明した。ここで、陳列棚の強度を向上させつつも、折り畳み状態においては圧潰状となり、且つ、展開状態においてはその断面において環状となる柱状部材である一方で、第一実施形態及び第二実施形態に係る副支柱部220とは異なり直接的には陳列面部300を支持しない(当該柱状部材が、陳列面部300と直接的には連接しない)部材を有する陳列棚の構成を、第三実施形態に係る陳列棚3として、
図21〜
図24を用いて説明する(尚、
図21〜
図24においては、陳列面部300を不図示とし、更にその一部において支持部200を不図示としている)。
【0073】
図21を参照して、第三実施形態に係る陳列棚3の構成に関して説明する。尚、第三実施形態に係る陳列棚3は、副支柱部220を設けず、後述する副枠部150を設けた点以外は、第一実施形態に係る陳列棚1と同様であるため、枠部100、支持部200及び陳列面部300の具体的な各部構成及び基本的な折り畳み及び展開の機構等は省略する。
【0074】
本実施形態に係る陳列棚3は、
図21に示されるように、その枠部に、展開状態において、V字状の筒状(高さ方向の断面が全体として「V」字型の環となる筒状)となる副枠部150が、枠部100に外接するように設けられている。このような副枠部150を設けることにより、前述の副支柱部220等と同様に、当該副枠部150が、陳列棚3に対するクッション材として機能する他、陳列棚3を支持し、陳列棚3の強度を向上させることが可能となる。
【0075】
ここで、このような副枠部150は、陳列棚3に対して内側(本図では、枠部100に当接する側)に位置する副枠部内縁部151と、陳列棚3に対して外側に位置する副枠部外縁部152と、でその長さが異なっている。より具体的には、副枠部内縁部151の長さが副枠部外縁部152の長さよりも短いように構成することにより、陳列棚3の折り畳み時には、枠部100の圧潰に連動して、副枠部150も圧潰状となる(折り畳まれる)ことを可能とする。
【0076】
ここで、副枠部150の形状としては、V字状の筒状に限定されず、陳列棚3の展開時には枠部100に連動して展開され、且つ、陳列棚3の折り畳み時には枠部100に連動して圧潰されるように構成された柱状部材(例えば、筒状部材)であればよい(例えば、
図22に係る副枠部150のように展開状態において略三角筒状とするなど、枠部100の形状等に合わせて適宜自由に設定可能である)。
【0077】
また、副枠部150の配置としては、
図22に示すように、副枠部150が枠部100に内接する(副枠部外縁部152と枠部100とが当接する)ように設けられていてもよい。この場合においても、陳列棚3の強度の向上という効果を奏し得る。尚、
図22に示す陳列棚3においては、副枠部150が板状部210と当接することとなり、結果として、副枠部150が板状部210を支持する部材としても機能し得る。
【0078】
また、
図23及び
図24に示すように、副枠部150を設けた陳列棚3において、更に、前述の副支柱部220を設けてもよい{
図23(
図24)は、
図21(
図22)に示された陳列棚に、板状部210に連接するように更に副支柱部220を設けた構成である}。
【0079】
尚、副枠部150と枠部100とは、適宜の手段によって接合されていればよく、その接合手段は何ら限定されない。
【0080】
ここで、上述した副枠部150(展開状態において筒状となる構造体)を、枠部100に内接又は外接するように設けた場合には、副枠部150が枠部100(特には、陳列棚の側壁部)としての機能を奏し得る。そのような構成について、
図25及び
図26を用いて説明する。
【0081】
図25(
図26)に係る陳列棚は、
図21(
図22)に示された枠部100の一部の構成を副枠部150で代替した構成である。より具体的には、枠部100を、分断された前方枠部110及び後方枠部120とし、前方枠部110の左方に、副枠部150の副枠部内縁部151との接着面(糊しろ部)となる接着面110Aを設け、前方枠部110の右方に、副枠部150の副枠部内縁部151との接着面(糊しろ部)となる接着面110Bを設け、後方枠部120の左方に、副枠部150の副枠部内縁部151との接着面(糊しろ部)となる接着面120Aを設け、後方枠部120の右方に、副枠部150の副枠部内縁部151との接着面(糊しろ部)となる接着面120Bを設ける構成であり、更に、前方枠部110及び後方枠部120の外部側(内部側)に接するように、各接着面と副枠部150とを接合させた構成である。その他の部材(副枠部150や板状部210等の構成)に関しては、
図21(
図22)と同様である。尚、この場合、副枠部150の副枠部外縁部152と、前方枠部110と、後方枠部120と、を合わせて、陳列棚の枠部とすることもできる。
【0082】
ここで、
図25及び
図26に示す陳列棚は、
図21及び
図22に示す陳列棚において、部材が重複する(二枚張り合わせてとなっている)壁面の一部を、部材が重複しない(二枚張り合わせとなっていない)壁面に変更したのみであるため、
図21及び
図22に示す陳列棚の機能と同様の機能を奏し得ることとなる(尚、
図21に示す陳列棚において、枠部100と重複する副枠部150の副枠部内縁部151の一部又は全てを削除する構成に関しても同様である)。また、同様に、部材が重複する壁面の構成を変更する方法としては、その他の方法であってもよい。例えば、
図27に示す陳列棚は、
図26と同様に、
図22に係る陳列棚の、枠部100(側壁面)周辺の構成の一部を変更したものである。より具体的には、
図22のように、枠部100に内接するように環状の副枠部150を設けることで柱状部を形成させた構成ではなく、接着面(糊しろ部)となる接着面160A及び接着面160Bが延設された、非環状である副枠壁部160を設け、副枠壁部160が枠部100内部に設置されるように、接着面160A及び接着面160Bを枠部100の内壁面と接合させた構成である。このような構成においても、副枠壁部160と、枠部100と、で囲まれた空間が、
図22に示された陳列棚における柱状部(副枠部150)と同様の機能を果たし得る(尚、
図27に示す陳列棚においては、必ずしも副枠壁部160と、板状部210と、が当接する必要はない)。更に、
図25〜
図27に示す陳列棚は、更に副支柱部220を設けた構成(
図23及び
図24に示すような構成を組み込んだ構成)としてもよい。このように、柱状部(副枠壁部160や副枠部150)の設けた方は、展開された陳列棚が設置可能(棚として破綻しない構成)であり、且つ、陳列棚を折り畳み可能であれば、特に限定されない。例えば、展開状態において拡開状となる構成(例えば、
図12に示す副支柱部220のような構成)とし、任意の形状の枠部100と組みわせてもよく、本実施形態に係る陳列棚3は、上述した概念を自由に組み合わせて成るものであってもよい。