特許第6599107号(P6599107)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6599107
(24)【登録日】2019年10月11日
(45)【発行日】2019年10月30日
(54)【発明の名称】工作機械のワーク払い出し装置
(51)【国際特許分類】
   B23B 15/00 20060101AFI20191021BHJP
   B23Q 7/00 20060101ALI20191021BHJP
【FI】
   B23B15/00 G
   B23Q7/00 A
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-23329(P2015-23329)
(22)【出願日】2015年2月9日
(65)【公開番号】特開2016-144850(P2016-144850A)
(43)【公開日】2016年8月12日
【審査請求日】2017年10月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000146847
【氏名又は名称】DMG森精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087619
【弁理士】
【氏名又は名称】下市 努
(72)【発明者】
【氏名】小峰 研人
(72)【発明者】
【氏名】宮原 克仁
(72)【発明者】
【氏名】栗谷 龍彦
【審査官】 中川 康文
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−040903(JP,A)
【文献】 特開平04−159002(JP,A)
【文献】 実開平03−026403(JP,U)
【文献】 実開平01−074003(JP,U)
【文献】 特開平03−281103(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/136764(WO,A1)
【文献】 実開昭53−067181(JP,U)
【文献】 特開昭56−009104(JP,A)
【文献】 特開昭56−076305(JP,A)
【文献】 実開昭62−022002(JP,U)
【文献】 実開平05−002801(JP,U)
【文献】 特開平09−174302(JP,A)
【文献】 特開平10−109251(JP,A)
【文献】 特開平11−010407(JP,A)
【文献】 特開2000−246503(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0162430(US,A1)
【文献】 特開平09−002660(JP,A)
【文献】 特開2002−239805(JP,A)
【文献】 特開2015−020858(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23B 1/00−25/06
B23B 27/00−29/34
B23Q 1/00−1/76
B23Q 3/155−3/157
B23Q 7/00−7/18
B23Q 9/00−9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能の主軸に把持されたワークに、旋回割り出し可能に配置されたタレットに装着された工具を作用させることにより機械加工を施す工作機械で使用されるワーク払い出し装置であって、
前記タレットに、該タレットの旋回軸と平行な揺動軸回りに揺動自在に、かつワークを受け取る際にワークの受け口が鉛直上方を向くように配設され、前記主軸に把持されたワークを受け口から受け取り、前記タレットの旋回により払い出し位置に旋回するバケットと、
前記バケット内のワークを前記タレットの旋回を利用すると共にシュータを介して前記ワークを収容する収容ボックスと、
前記ワークを収容ボックスに導き、払い出し位置に旋回した前記バケットの下方位置と工作機械の機外の待機位置との間で進退可能に設けられたシュータと、を備え、
前記タレットに装着された工具で加工されたワークは、前記タレットに配設された前記バケットに受け渡され、該バレットがワーク払い出し位置に旋回すると前記シュータに払いだされ、該シータを介して前記収容ボックスに収容されることを特徴とする工作機械で使用されるワーク払い出し装置。
【請求項2】
請求項1に記載の工作機械で使用されるワーク払い出し装置において、
前記バケットを、前記揺動軸回りに揺動可能な揺動状態と、前記バケットの受け口が前記タレットの径方向外方を向くように固定された固定状態とに切り替可能とする切り替え機構を備え 該切り替え機構は、タレットに出没可能に設けられたロックピンをバケットに形成された係合穴に係合させることにより前記固定状態とし、前記係合を解除することにより前記揺動状態とする
ことを特徴とする工作機械で使用されるワーク払い出し装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の工作機械で使用されるワーク払い出し装置において、
前記バケットに受け渡されたワークは、前記シュータが前記下方位置に向かって移動する際に、前記シュータが前記バケットに押圧し前記バケットのワーク払い出し可能角度に揺動させることで前記シュータに払い出される
ことを特徴とする工作機械で使用されるワーク払い出し装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工済みワークを機内から機外に払い出すようにした工作機械のワーク払い出し装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の払い出し装置として、例えば、特許文献1には、以下の構成のものが開示されている。タレット1に装着されたバケット6をピニオン軸7により待機位置(払い出し位置)と受け取り位置との間で回動可能に支持し、タレット1をX軸方向に移動させてラック軸9をワークWに当接させて押し込み、これによるピニオン軸7の回転によりバケット6を待機位置から受け取り位置に旋回させてワークWを受け取る。タレット1をさらにX軸方向に移動させることでレバー10を回動させてバケット6を待機位置に逆旋回させてワークWを払い出すとともに、タレット1をZ軸方向に移動させてワークダクト35を介して機外に搬出する(前記特許文献1の段落0022,0023,図1図2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−40903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記従来装置では、タレットを旋回させるとともに、X軸,Z軸方向に移動させることでワークを払い出すようにしていることから、構造及び動作が複雑化し易く、またコストアップを招くという問題がある。
【0005】
またバケットを、受け取り位置,払い出し位置にそれぞれボールストッパにより保持する構造を採用していることから、保持力が十分ではなく、例えばワークの大きさ,重量によってはワークの受け取り,払い出しが困難となる場合が懸念される。
【0006】
本発明は、前記従来の状況に鑑みてなされたもので、ワークを確実に払い出すことができるとともに、払い出し構造及び動作を簡略化できる工作機械のワーク払い出し装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、回転可能の主軸に把持されたワークに、旋回割り出し可能に配置されたタレットに装着された工具を作用させることにより機械加工を施す工作機械で使用されるワーク払い出し装置であって、
前記タレットに、該タレットの旋回軸と平行な揺動軸回りに揺動自在に、かつワークを受け取る際にワークの受け口が鉛直上方を向くように配設され、前記主軸に把持されたワークを受け口から受け取り、前記タレットの旋回により払い出し位置に旋回するバケットと、
前記バケット内のワークを前記タレットの旋回を利用すると共にシュータを介して前記ワークを収容する収容ボックスと、
前記ワークを収容ボックスに導き、払い出し位置に旋回した前記バケットの下方位置と工作機械の機外の待機位置との間で進退可能に設けられたシュータと、を備え、
前記タレットに装着された工具で加工されたワークは、前記タレットに配設された前記バケットに受け渡され、該バレットがワーク払い出し位置に旋回すると前記シュータに払いだされ、該シータを介して前記収容ボックスに収容されることを特徴としている。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の工作機械で使用されるワーク払い出し装置において、
前記バケットを、前記揺動軸回りに揺動可能な揺動状態と、前記バケットの受け口が前記タレットの径方向外方を向くように固定された固定状態とに切り替可能とする切り替え機構を備え 該切り替え機構は、タレットに出没可能に設けられたロックピンをバケットに形成された係合穴に係合させることにより前記固定状態とし、前記係合を解除することにより前記揺動状態とすることを特徴としている。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の工作機械で使用されるワーク払い出し装置において、
前記バケットに受け渡されたワークは、前記シュータが前記下方位置に向かって移動する際に、前記シュータが前記バケットに押圧し前記バケットのワーク払い出し可能角度に揺動させることで前記シュータに払い出されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明に係るワーク払い出し装置によれば、タレットに配設されたバケットを、該タレットの旋回軸と平行な揺動軸回りに揺動可能に、かつワークを受け取った際には該バケットの受け口が鉛直上方を向くようタレットに対して相対回転可能に配設したので、タレット上方の主軸に把持されているワークをバケットにより確実に受け取ることができる。
【0012】
また、前記タレットの旋回に伴って、バケットが受け口を鉛直上方に向けた状態でワーク払い出し位置に移動した際に、簡単な構造でバケットを受け口が下方を向くように回動させることができ、ワークを収容ボックスに収容することができる。これによりバケットあるいはワークの形状,大きさによる制約を抑制しつつワークを確実に払い出すことが可能となる。
【0013】
さらにまた、前記シュータをバケットの下方の払い出し位置と機外の待機位置との間で進退可能としたので、ワーク加工時には前記シュータを機外の待機位置に待機させることにより、シュータが加工時の邪魔になることはない。
【0014】
請求項の発明では、前記バケットを揺動軸回りに揺動可能な揺動状態と、前記バケットの受け口がタレットの径方向外方に向くように固定された固定状態とに切り替え可能としたので、加工中はバケットを固定状態とすることにより、受け口が常に径方向外方に向いていることから、切り屑がバケット内に入り込んで溜まるのを抑制でき、ワークを確実に受け取ることができる。
【0015】
また加工が終了してワークを払い出すときには、バケットを揺動状態とすることで、前述のように、払い出し位置に旋回させたバケットからワークを確実に払い出すことができる。
請求項の発明では、前記シュータの移動によりバケットを揺動軸回りに揺動させるようにしたので、シュータを介してバケットを、ワーク払い出し角度に揺動させることができ、この点からもワークの払い出し構造及び動作を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例1による払い出し装置を備えた工作機械の斜視図である。
図2】前記払い出し装置が配設されたタレットの斜視図である。
図3】前記タレットの左側面図である。
図4】前記タレットの正面図である。
図5】前記払い出し装置の動作を示す左側面図である。
図6】前記払い出し装置の動作を示す左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0018】
図1ないし図6は、本発明の実施例1による工作機械の払い出し装置を説明するための図である。本実施例において、前,後,左,右と記す場合は、機械正面から見た状態での前,後,左,右を意味する。
【0019】
図において、1は複合加工旋盤を示しており、これは機械正面Aから見て、ベッド4の左,右両端部にそれぞれ主軸台(不図示)を配置するとともに、該左,右の主軸台の間に刃物台5をX軸方向及びZ軸方向に移動可能に配置した旋盤本体2と、該旋盤本体2の外周部を囲む機体カバー3とを備えている。
【0020】
前記機体カバー3の機械正面には、幅広の作業用開口3aが形成されており、該開口3aはスライドドア3bにより開閉可能となっている。
【0021】
前記主軸台は、ワークWを把持するチャック6が取り付けられた主軸7を回転自在に支持した構造を有する(図3参照)。この主軸7は、駆動モータ(不図示)により回転駆動される。
【0022】
前記刃物台5は、前記ベッド4により移動可能に支持された刃物台本体8と、該刃物台本体8に搭載されたタレット9とを備えている。このタレット9は、外周部に所定間隔をあけて複数の工具Tが装着されたタレットヘッド10を旋回割り出し台11により旋回割り出し可能に支持した構造を有し、所要の工具Tを鉛直上方の加工位置(ワーク受け取り位置)aに回転割り出し位置決めし、該加工位置aにクランプするように構成されている。
【0023】
前記複合加工旋盤1は、前記主軸7のチャック6に把持されたワークWに、前記タレット9に装着された工具Tの何れかを作用させることにより所定の機械加工を施すように構成されている。
【0024】
前記複合加工旋盤1は、加工済みワークWを機外に払い出すワーク払い出し装置13を備えている。この払い出し装置13は、前記タレット9に配設され、前記チャック6に把持された加工済みのワークWを前記加工位置であるワーク受け取り位置aにて受け取るバケット15と、該バケット15内のワークWを前記タレットヘッド10の旋回を利用してワーク払い出し位置bに旋回させると共にシュータ16を介して収容する収容ボックス17とを備えている。
【0025】
前記バケット15は、受け口15aを有する断面大略V字形成のバケット本体15bの底部に重り部15cを形成した構造を有し、支持ブラケット18により支持されている。この支持ブラケット18は、底板部18aに左,右縦板部18b,18bを起立形成してなる正面視上向きコ字形状をなし、該底板部18aが前記タレットヘッド10にボルト締め固定されている。
【0026】
前記バケット15は、前記支持ブラケット18の左,右縦板部18bに、前記タレットヘッド10の旋回軸芯Cと平行な揺動軸線を有する揺動軸19,19を介して機械正面A視で前,後揺動可能に支持されている。
【0027】
これにより前記バケット15は、これの受け口15aが前記タレット9の所定の割出し角度範囲において常に鉛直上方を向くよう該タレット9に対して相対回転するように配設されている。
【0028】
前記タレット9の旋回割り出し台11には、前記バケット15を、揺動軸19回りに揺動可能な揺動状態と、前記バケット15の受け口15aが前記タレットヘッド10の径方向外方に向くように固定された固定状態とに切り替え可能とする切り替え機構20が配設されている。詳細には、前記支持ブラケット18の底板部18aの一部は、旋回割り出し台11側に対向するよう突出しており、該底板部18aの突出部18a′の下方に前記切り替え機構20が配置されている(図4参照)。
【0029】
前記切り替え機構20は、前記旋回割り出し台11に固定されたシリンダ部材20aにロックピン20bを鉛直方向に進退可能に挿入し、前記シリンダ部材20a内にロックピン20bを常時ロック方向に付勢する付勢ばね(不図示)を配設するとともに、圧縮空気によりアンロック方向に押圧する加圧室(不図示)を備えた構造を有する。このロックピン20bは、前記底板部18aの突出部18a′を貫通してバケット15の重り部15cに形成されたロック穴15dに係合可能に構成されている。
【0030】
そしてワーク加工時には、前記ロックピン20bを突出させてバケット15のロック穴15dに係合させることで該バケット15を揺動不能にロックする。また、後述するワーク払い出し時には、ロックピン20bを後退させることで前記バケット15を揺動自在とする。
【0031】
前記バケット15のバケット本体15aの左,右側壁部15e,15eには、前記支持ブラケット18の左,右縦板部18bに係止可能なチップ形状の旋回規制部材21,21が配設固定されている。
【0032】
この旋回規制部材21は、バケット15が揺動可能状態にある場合に、タレットヘッド11の旋回角度が所定角度(約100度〜110度)に達すると、前記支持ブラケット18の左,右縦板部18bに当接するようにその取付け位置等が設定されている。この状態からさらにタレットヘッド11が旋回してバケット15がワーク払い出し位置bに移動すると、バケット15はこれの受け口15aが機外側に向くように傾斜するように構成されている(図5図6参照)。
【0033】
前記シュータ16は、図5図6に示すように、前記収容ボックス17の上面に載置されたケース22内に収納されており、該ケース22は、前記機体カバー3の開口3aの機外側に配置されている。このケース22の機内側後壁22bには、カバー3の開口3aを介して機内に連通する後面開口22aが形成されており、底壁22cには前記収容ボックス17に連通する連通口22dが形成されている。
【0034】
また前記ケース22の後壁22bには、前記後面開口22aを開閉する蓋部材25が回動可能に取り付けられている。
【0035】
前記ケース22内には、ワーク払い出し位置bに指向するガイド部材24が傾斜状に配置固定されている。前記シュータ16は、樋形状をなしており、前記ガイド部材24上にワーク払い出し位置bとケース22内の待機位置cとの間で進退可能に支持されている。また前記シュータ16は、該シュータ16の側面外側配設された空気圧シリンダ26により進退駆動される。
【0036】
前記シュータ16と前記蓋部材25とはリンク部材27により連結されている。そしてシュータ16が待機位置cに待機しているときには、蓋部材25は後面開口22aを閉じており、該シュータ16が進出するとこれに連動して蓋部材25は下方に回動して後面開口22aを開放するよう構成されている。
【0037】
前記シュータ16の先端部には、前記バケット15の重り部15cに当接可能な当接部材28が取り付けられている。前記シュータ16の機内への進出によって当接部材28が前記バケット15の重り部15cに当接し、さらにシュータ16が移動すると、ワーク払い出し位置bでバケット15を揺動軸19回りに旋回させる。これによりワークWはバケット15の受け口15aからシュータ16に排出され、該シュータ16からガイド部材24を介して収容ボックス17に収容される。
【0038】
前記ワーク払い出し装置13の動作を、主として図5図6に基づいて説明する。
【0039】
チャック6に把持されたワークWの機械加工が終了すると、タレットヘッド10が旋回してバケット15をワーク受け取り位置aに位置決めする。チャック6を解放するとワークWがバケット15に受け取られ、続いて切り替え機構20がロックピン20bをアンロック位置に切り替える。これによりバケット15は、これの受け口15aが常に鉛直上方を向く揺動状態となる。
【0040】
タレットヘッド11の時計回りの旋回によってバケット15が所定の割出し角度に達すると、旋回規制部材21が支持ブラケット18に当接し、さらにタレットヘッド11が払い出し位置bまで旋回するとバケット15は機外側に向くように傾斜する。
【0041】
続いてシュータ16が待機位置cから蓋部材25を開きつつ機内に進出し、当接部材28がバケット15の重り部15cに当接してバケット15をワーク払い出し可能角度まで揺動させる。これによりバケット15内のワークWが払い出され、シュータ16からガイド部材24を介して収容ボックス17内に収容される。この後、シュータ16は待機位置cに後退するとともに、蓋部材25が閉じられる。
【0042】
このように本実施例によれば、バケット15を支持する支持ブラケット18をタレットヘッド10に取り付け、該バケット15を支持ブラケット18に軸支された揺動軸19回りに揺動自在に支持し、該バケット15に旋回規制部材21,21を、該バケット15が所定の割出し角度に達したときに前記支持ブラケット18に当接するように設けたので、前記バケット15がワーク払い出し位置bに移動すると、バケット15はこれの受け口15aが機外側に向くように傾斜することとなり、ワークWの払い出しを容易に行うことができる。また、ワークの形状,大きさ等に関わらずワークWを確実に払い出すことができ、ひいては作業者の手間を省略することが可能となり、作業能率を向上できる。
【0043】
本実施例では、ワーク払い出し時においては、前記バケット15がワーク払い出し位置b付近に達するまでは、重り部15c及びワークWの重量により受け口15aが常に鉛直上方を向くように配設したので、ワークWを確実に安定した状態で払い出し位置まで移動できる。ちなみにワークが収容されたバケットを径方向外方を向くように固定した状態で旋回させると、ワークがバケットから飛び出すおそれがある。本実施例では、バケット15が上向きなのでワークが飛び出すのを防止できる。
【0044】
本実施例では、前記バケット15を揺動軸19回りに揺動可能の揺動状態と、前記バケット15の受け口15aがタレット9の径方向外方に向くように固定された固定状態とに切り替え可能としたので、加工中はバケット15を固定状態とすることにより、空のバケット15の受け口15aが常に径方向外方に向いていることから、切り屑がバケット15内に入り込んで溜まるのを抑制でき、また、加工中にタレット9を旋回させるときバケット15が振れるのを防止できる。さらにまた加工が終了してワークWを払い出すときには、バケット15を揺動状態とすることで、ワークWを確実に払い出すことができる。
【0045】
本実施例では、シュータ16をバケット15の下方に設定した払い出し位置bと機外の待機位置cとの間で進退駆動するようにしたので、ワーク加工時にはシュータ16をケース22内に待機させることにより、シュータ16が加工時の邪魔になるのを防止できる。
【0046】
また前記シュータ16の先端部に当接部材28を設け、該シュータ16の進出により当接部材28をバケット15に当接させて揺動軸19回りに揺動させる。このようにバケット15をワーク払い出し可能角度に位置決めするようにしたので、特別な構造を要することなくシュータ16の動作を利用してワークWを確実に払い出すことができる。
【符号の説明】
【0047】
1 複合加工旋盤(工作機械)
7 主軸
9 タレット
13 払い出し装置
15 バケット
15a 受け口
16 シュータ
17 収容ボックス
19 揺動軸
20 切り替え機構
a ワーク受け取り位置
b ワーク払い出し位置
c 待機位置
T 工具
W ワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6