特許第6599706号(P6599706)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6599706
(24)【登録日】2019年10月11日
(45)【発行日】2019年10月30日
(54)【発明の名称】操舵支援制御装置
(51)【国際特許分類】
   B62D 6/00 20060101AFI20191021BHJP
   B62D 101/00 20060101ALN20191021BHJP
   B62D 111/00 20060101ALN20191021BHJP
   B62D 113/00 20060101ALN20191021BHJP
   B62D 137/00 20060101ALN20191021BHJP
【FI】
   B62D6/00ZYW
   B62D101:00
   B62D111:00
   B62D113:00
   B62D137:00
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-188774(P2015-188774)
(22)【出願日】2015年9月25日
(65)【公開番号】特開2017-61280(P2017-61280A)
(43)【公開日】2017年3月30日
【審査請求日】2018年6月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】100116942
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 雅信
(74)【代理人】
【識別番号】100167704
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 裕人
(74)【代理人】
【識別番号】100114122
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸夫
(74)【代理人】
【識別番号】100086841
【弁理士】
【氏名又は名称】脇 篤夫
(72)【発明者】
【氏名】久保 貴嗣
【審査官】 森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−298059(JP,A)
【文献】 特開2003−040132(JP,A)
【文献】 特開2008−273521(JP,A)
【文献】 特開平11−286280(JP,A)
【文献】 特開2007−261451(JP,A)
【文献】 特開2002−367095(JP,A)
【文献】 特開2016−011060(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 5/04− 6/10
B62D 101/00−137/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサによる検出信号に基づき自車両と操舵追従対象との横方向位置偏差を算出する位置偏差算出部と、
前記横方向位置偏差に基づき操舵についての制御目標値を算出する目標値算出部と、
前記制御目標値に基づき操舵機構を駆動する操舵駆動部と、
前記センサ、前記位置偏差算出部、前記目標値算出部、及び前記操舵駆動部を有して形成される操舵制御系の動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記操舵制御系により実現される操舵制御の停止を指示する操作入力が行われた場合は、前記制御目標値を第一の期間をかけて最小値まで減少させ、自車両がカーブ路を走行中に前記操舵制御の不能条件が成立した場合は、前記制御目標値を前記第一の期間よりも長い第二の期間をかけて最小値まで減少させると共に、
前記第一の期間においては、前記制御目標値を前記操作入力の検出時の値で維持させる第一の維持期間の経過後、前記最小値まで漸減させ、前記第二の期間においては、前記制御目標値を前記不能条件の成立時の値で維持させる第二の維持期間の経過後、前記最小値まで漸減させ、
前記第二の維持期間が前記第一の維持期間よりも長くされた
操舵支援制御装置。
【請求項2】
前記第二の期間における前記制御目標値の漸減期間が、前記第一の期間における前記制御目標値の漸減期間よりも長くされた
請求項1に記載の操舵支援制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記第二の維持期間において運転者に対する通知を行う
請求項1又は請求項2に記載の操舵支援制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、
第二の維持期間の長さ又は前記第二の期間における前記制御目標値の漸減特性を自車両に作用する横方向加速度に相関する指標値に応じて設定する
請求項1から請求項3の何れかに記載の操舵支援制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第二の維持期間の長さ又は前記第二の期間における前記制御目標値の漸減特性を運転者による保舵の有無に応じて変化させる
請求項1乃至請求項4の何れかに記載の操舵支援制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両に搭載される操舵支援制御装置についての技術分野に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】特開2006−298059号公報
【背景技術】
【0003】
操舵支援の機能として、例えば先行車両等の所定の追従対象に自車両の横方向位置を追従させる追従操舵制御機能が知られている(例えば上記特許文献1を参照)。
例えば、先行車両への追従操舵制御においては、自車両の前方を撮像するカメラ等の自律センサにより先行車両の位置を検出し、該先行車両の位置と自車両との横方向における位置偏差を算出し、該位置偏差に基づき操舵についての制御目標値を算出し、該制御目標値に基づき操舵機構を駆動する。
【0004】
追従操舵制御においては、追従対象としての先行車両が例えばカメラ視野等のセンサ捕捉範囲内から逸脱してしまった場合やセンサの故障等に伴い、追従操舵制御が不能な状態に陥ることが想定される。この場合には、フェールセーフの観点から操舵制御を停止すべきである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように追従対象を捕捉不能となる等の制御不能条件の成立に応じて追従操舵制御を停止する際には、制御の打ち切りタイミングについて考慮されるべきである。具体的に、自車両がカーブ路を走行中に直ちに制御を停止してしまう、すなわち操舵トルクの印加を停止しまうと、タイヤのセルフアライニングトルクに起因して車両が急激にカーブ外側方向に進行してしまう。このような車両の急激な挙動変化によって運転者が不安や危険を感じる虞があるため、追従操舵制御の停止時には、停止原因の発生から操舵トルクの印加を停止するまでの間にタイムラグを設けて、自動操舵から手動操舵への切り替えが安全に行われるようにすべきである。
【0006】
但し、追従操舵制御については、運転者の操作に応じても停止可能なものである。
このように操作に応じた操舵制御の停止時に上記のようなタイムラグを設けてしまうと、運転者が自ら操舵を行いたい場合に操舵の違和感を与えてしまう虞がある。
【0007】
本発明は上記の事情に鑑み為されたものであり、運転者意思に応じた手動操舵への切り替え時における操舵違和感の緩和と、制御不能条件の成立に応じた手動操舵への切り替え時の安全性の向上との両立を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る操舵支援制御装置は、センサによる検出信号に基づき自車両と操舵追従対象との横方向位置偏差を算出する位置偏差算出部と、前記横方向位置偏差に基づき操舵についての制御目標値を算出する目標値算出部と、前記制御目標値に基づき操舵機構を駆動する操舵駆動部と、前記センサ、前記位置偏差算出部、前記目標値算出部、及び前記操舵駆動部を有して形成される操舵制御系の動作を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記操舵制御系により実現される操舵制御の停止を指示する操作入力が行われた場合は、前記制御目標値を第一の期間をかけて最小値まで減少させ、自車両がカーブ路を走行中に前記操舵制御の不能条件が成立した場合は、前記制御目標値を前記第一の期間よりも長い第二の期間をかけて最小値まで減少させるものである。
【0009】
これにより、操作に応じた操舵制御の停止時には、制御目標値が最小値まで減少する期間をより短くして、運転者意思によらない操舵トルクが印加される期間を短くすることが可能とされる。また、カーブ路走行中における制御不能条件の成立に応じた操舵制御の停止時には、制御目標値が最小値まで減少する期間をより長くすることが可能とされ、セルフアライニングトルクに起因した車両の挙動変化の抑制が図られる。
【0010】
上記した本発明に係る操舵支援制御装置においては、前記制御部は、前記第二の期間において、前記制御目標値を前記不能条件の成立時の値で維持させる維持期間の経過後、前記最小値まで漸減させることが望ましい。
【0011】
上記のような維持期間を設けることで、セルフアライニングトルクによる舵の戻りタイミングが遅延される。
【0012】
上記した本発明に係る操舵支援制御装置においては、前記制御部は、前記維持期間において運転者に対する通知を行うことが望ましい。
【0013】
これにより、セルフアライニングトルクによる舵の戻りが開始される前に運転者への制御停止通知を行うことが可能とされる。
【0014】
上記した本発明に係る操舵支援制御装置においては、前記制御部は、前記第二の期間における前記維持期間の長さ又は前記制御目標値の漸減特性を自車両に作用する横方向加速度に相関する指標値に応じて設定することが望ましい。
【0015】
セルフアライニングトルクの大きさは横方向加速度(横G)に応じたものとなるため、上記のように維持期間の長さ又は漸減特性が横方向加速度の相関指標値に応じて設定されることで、安全性のさらなる向上を図ることが可能とされる。
【0016】
上記した本発明に係る操舵支援制御装置においては、前記制御部は、前記維持期間の長さ又は前記制御目標値の漸減特性を運転者による保舵の有無に応じて設定することが望ましい。
【0017】
運転者が保舵しているときは手動操舵の開始までが比較的早く、保舵していないときは手動操舵の開始までが比較的遅い。このため、保舵の有無に応じて維持期間の長さや漸減特性を設定することで、手動操舵への切り替え時における運転者の操舵違和感の緩和を図ることが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、運転者意思に応じた手動操舵への切り替え時における操舵違和感の緩和と、制御不能条件の成立に応じた手動操舵への切り替え時の安全性の向上との両立を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施の形態の操舵支援制御装置を含む車載システムの要部を示したブロック図である。
図2】自車両と操舵追従対象との横方向位置偏差についての説明図である。
図3】実施の形態の操舵制御停止手法について説明するための図である。
図4】操作に応じて追従操舵制御を停止する場合に対応した処理の手順を示したフローチャートである。
図5】カーブ路走行中に追従操舵制御が不能となった場合に対応した処理の手順を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<1.実施の形態の操舵支援制御装置の構成>
以下、実施の形態を添付図面を参照して説明する。図1は実施の形態の操舵支援制御装置を含む車載システム1の要部を示している。
実施の形態の操舵支援制御装置は、少なくとも撮像ユニット10と操舵ECU(Electronic Control Unit)21とを有して構成される。図1では、この操舵支援制御装置によって操舵支援制御が行われる対象としてのステアリング機構30を示し、また、操舵支援制御に用いるセンサ類として、車速センサ15、ヨーレートセンサ16、及び舵角センサ17を示している。さらに操舵支援制御の関連部位として表示部22、発音部23を示している。
【0021】
撮像ユニット10は、自車両において進行方向(前方)を撮像可能に設置された撮像部11L、撮像部11Rと、画像処理部12と、運転支援制御部13とを備えている。
撮像ユニット10には、車速を検出する車速センサ15、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ16、及び、ステアリング舵角を検出する舵角センサ17が接続され、画像処理部12や運転支援制御部13はこれらセンサによる検出信号を入力可能とされている。
【0022】
撮像部11L、11Rは、いわゆるステレオ法による測距が可能となるように、例えば自車両のフロントガラスの上部付近において車幅方向に所定間隔を空けて配置されている。撮像部11L、11Rの光軸は平行とされ、焦点距離はそれぞれ同値とされる。また、フレーム周期は同期し、フレームレートも一致している。撮像素子の画素数は例えば水平方向1280画素程度×垂直方向960画素程度である。
【0023】
撮像部11L、11Rの各撮像素子で得られた電気信号(撮像画像信号)はそれぞれA/D変換され、画素単位で所定階調による輝度値を表すデジタル画像信号(撮像画像データ)とされる。撮像画像データは例えばカラー画像データとされ、従って1画素につきR(赤)、G(緑)、B(青)の3つのデータ(輝度値)が得られる。輝度値の階調は、例えば256階調とされる。
【0024】
画像処理部12は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びワークエリアとしてのRAM(Random Access Memory)等を備えたマイクロコンピュータで構成され、ROMに格納されたプログラムに従った各種の処理を実行する。
画像処理部12は、撮像部11L、11Rが自車両の前方を撮像して得た撮像画像データとしての各フレーム画像データを内部メモリに格納していく。そして各フレームとしての2つの撮像画像データに基づき、外部環境として自車両前方に存在する物体を認識するための各種処理を実行する。例えば、道路上に形成された車線(走行レーンを仕切る線:例えば白線やオレンジ線等)、先行車両や障害物などの立体物等の認識を行う。また、検出された車線の情報に基づき、自車両の進行路(自車進行路)を推定する。
【0025】
自車両前方の立体物の認識にあたり、画像処理部12は撮像部11L、11Rにより得られた一対の撮像画像データ(ステレオ画像)に対し、対応する位置のずれ量から三角測量の原理によって距離情報を求める処理を行い、この距離情報に基づいて三次元の距離分布を表すデータ(距離画像)を生成する。その後、このデータを基に、周知のグルーピング処理や、予め記憶されている三次元的な道路形状データ、立体物データ等と比較し、車線データ、道路に沿って存在するガードレール、縁石等の側壁データ、車両等の立体物データを抽出する。
【0026】
立体物データでは、立体物までの距離と、この距離の時間的変化(自車両に対する相対速度)が求められ、特に自車進行路上にある最も近い車両で、自車両と略同方向に所定の速度(例えば0km/h以上)で走行するものが先行車両として抽出される。なお、先行車両の中で速度が略0km/hである車両は停止した先行車両として認識される。
【0027】
また、立体物情報、及び、先行車両情報は、立体物や先行車両の後面の左端点と右端点の位置情報が記憶され、さらに、この後面における左端点と右端点との略中央が立体物又は先行車両の中心位置として記憶される。
【0028】
さらに、先行車両情報については、図2に示すようなZ軸を自車両前後方向、X軸を自車両左右方向(横方向)としたX−Z座標系上の座標位置として表した先行車位置、先行車距離(車間距離)、先行車速(「車間距離の変化量」+「自車速」)、先行車加速度(先行車速の微分値)の情報も算出され、記憶される。
なお、先行車両以外の立体物位置、車線位置、自車進行路位置についても、上記のX−Z座標系上の座標位置として算出され、記憶される。
【0029】
画像処理部12による先行車両や立体物、車線等の画像認識結果は、各種の運転支援制御に用いられる。
本実施の形態の操舵支援制御に関しては、検出された車線に係る情報(自車進行路等を含む)や先行車両情報等が運転支援制御部13に入力される。
【0030】
運転支援制御部13は、画像処理部12による画像認識結果を表す入力情報を基に、各種運転支援のための制御を行う。
運転支援制御部13は、例えば、自車両前方の車線に基づいて、操舵角をドライバ(運転者)とは独立して設定することにより、自車両を自車進行路の中央に維持する車線維持制御や、自車進行路からの逸脱(自車進行路の車線に対する自車両の逸脱)を防止する車線逸脱制御等の操舵支援制御(操舵制御)を行うことが可能である。
また、本実施の形態の運転支援制御部13は、操舵に係る運転支援制御として、先行車両に対して自車両の横方向位置を追従させる追従操舵制御を行う。
【0031】
運転支援制御部13は、各種の操舵制御の作動条件を判断し、作動条件が満たされている場合に操舵制御を実行する。操舵制御が作動可か否かは、運転者の操作情報SD、画像処理部12からの情報、各センサからの情報などに基づいて行う。なお、運転者の操作情報SDとしては、ここではACC(Adaptive Cruise Control)スイッチや操舵制御実行スイッチのオン/オフ操作などの操作情報を包括的に示している。
【0032】
操舵制御時において運転支援制御部13は、上記の入力情報に基づいて目標とするステアリング指示電流値を算出し、操舵ECU21に対して出力する。
特に、上述した追従操舵制御時において運転支援制御部13は、例えば目標操舵角θTGを下記[式1]に基づき算出し、該目標操舵角θTGに応じたステアリング指示電流値を得る。

θTG=G(v)×x/z …[式1]

ただし、xは自車両と先行車両との横方向位置偏差(図2参照:以下単に「横位置偏差」とも表記する)、zは先行車両との車間距離、G(v)は自車速に応じた舵角補正ゲインである。「x/z」の項は、図2に示す角度θS(先行車両への追従に要するヨー角)を三角関数に基づき簡略的に表した項である。舵角補正ゲインG(v)は、自車速によってヨーレートと舵角の関係が変化することを加味して自車速に応じた関数としている。
なお、横位置偏差xは、図2に示すように自車両位置がX−Z座標系における原点位置とされる場合には、上述した先行車両情報(先行車位置の情報)として画像処理部12が算出し運転支援制御部13に入力される。
【0033】
なお、追従操舵制御において目標とするステアリング指示電流値を得るための手法としては、上記の手法に限定されるものではなく、例えば前述した特許文献1に記載される手法等、他の手法を採用することもできる。
【0034】
ここで、運転支援制御部13は、操舵制御の実行中において、予め定められた操舵制御の不能条件の成立有無を判定している。例えば、追従操舵制御中においては、画像処理部12により検出中であった先行車両(つまりそれまで追従対象とされていた先行車両)が非検出となることや、追従操舵制御に要するセンサ(本例では先行車両を検出するために要する撮像部11L、11Rや車速センサ15等)が故障する等、制御不能な状態に陥ることが想定される。実施の形態では、そのような操舵制御が不能となる原因事象の発生が予め操舵制御の不能条件として設定されている。
当該不能条件が成立した場合、運転支援制御部13は操舵制御を停止する。なお、操舵制御の停止時における挙動については後述する。
【0035】
操舵ECU21は、マイクロコンピュータで構成され、運転支援制御部13からのステアリング指示電流値や舵角センサ17による検出信号に基づきステアリング機構30における電動モータ42を制御する。
操舵ECU21は、舵角センサ17の検出信号から取得されるステアリング舵角の情報に基づき、該ステアリング舵角に応じた操舵のアシストトルクが得られるようにするためのステアリング指示電流値を求め、該指示電流値に基づき電動モータ42を駆動する。これにより、運転者による操舵をアシストするパワーステアリング制御が実現される。
なお、運転者は、運転支援制御部13による操舵制御の実行時においても操舵操作を行うことが可能とされているが、このように操舵制御中に手動操舵が行われた際には、操舵ECU21において運転支援制御部13からのステアリング指示電流値と上記のように求められたパワーステアリング制御のためのステアリング指示電流値とが合算され、合算された電流値に基づいて電動モータ42が駆動される。
【0036】
操舵制御の対象となるステアリング機構30は例えば次のように構成される。
ステアリング機構30は、ステアリング軸32が、図示しない車体フレームにステアリングコラム33を介して回動自在に支持されている。ステアリング軸32の一端は運転席側に延出され、このステアリング軸32の一端部には、ステアリングホイール34が取り付けられている。ステアリング軸32の他端はエンジンルーム側に延出され、このステアリング軸32の他端部にはピニオン軸35が連結されている。
エンジンルームには、車幅方向へ延出するステアリングギヤボックス36が配設され、このステアリングギヤボックス36には、ラック軸37が往復移動自在に挿通支持されている。ラック軸37の途中にはラック(図示せず)が設けられ、このラックに対し、ピニオン軸35に設けられたピニオン(図示せず)が噛合することにより、ラックアンドピニオン式のステアリングギヤ機構が構成されている。
【0037】
また、ラック軸37の左右両端はステアリングギヤボックス36から各々突出されており、その端部に、タイロッド38を介してフロントナックル39が連設されている。このフロントナックル39は、操舵輪としての左右輪40L,40Rを回動自在に支持するとともに、キングピン(図示せず)を介して車体フレームに連打自在に支持されている。従って、ステアリングホイール34を操作し、ステアリング軸32、ピニオン軸35を回動させると、このピニオン軸35の回転によりラック軸37が左右方向へ移動し、その移動によりフロントナックル39がキングピン(図示せず)を中心に回動して、左右輪40L、40Rが左右方向へ転舵される。
【0038】
また、ピニオン軸35にはアシスト伝達機構41を介して電動モータ42が連設されており、この電動モータ42にて、ステアリングホイール34に加える操舵トルクのアシストや、目標操舵角θTGとなるような操舵トルクの付加が行われる。
【0039】
ここで、運転支援制御部13は、上記のような操舵トルクの付加による運転者の支援の他に、さらに運転支援に関する各種通知も行う。具体的に、運転支援制御部13は、表示部22や発音部23に対して表示情報や発音指示情報を供給する。
表示部22は、例えばマイクロコンピュータによる表示制御ユニットと表示デバイスを包括的に示している。表示デバイスとは、例えば運転者の前方に設置されたメータパネル内に設けられるスピードメータやタコメータ等の各種メータやMFD(Multi Function Display)、その他運転者に情報提示を行うためのデバイスである。表示部22では、操舵支援に関しては、警告表示や操舵制御の作動/停止を運転者に知覚させるための表示が行われる。
【0040】
発音部23は、例えばマイクロコンピュータによる発音制御ユニットと、アンプ/スピーカ等の発音デバイスとを包括的に示している。発音部23では、操舵に関しては、警告音出力や操舵制御の作動/停止を運転者に知覚させるための通知音等の出力が行われる。
【0041】
<2.実施の形態の操舵制御停止手法>
図3は、実施の形態の操舵制御停止手法について説明するための図である。
図3Aは、追従操舵制御を運転者の操作に基づいて停止する場合におけるステアリング指示電流値の変化特性を表している。
図中、時点t1において追従操舵制御の停止を指示する操作が検出された場合、運転支援制御部13は、ステアリング指示電流値を第一の期間P1をかけて最小値(本例では「0」)まで減少させる。具体的に、第一の期間P1においては、ステアリング指示電流値を停止操作検出時点から所要の維持期間Pm1にわたって維持(操作検出時点での電流値に維持)した後、最小値まで漸減する。
本例において、第一の期間P1は、例えば1sec以下の期間に設定されている。
【0042】
図3Bは、自車両がカーブ路を走行中に追従操舵制御の制御不能条件が成立したことに応じて追従操舵制御を停止する場合におけるステアリング指示電流値の変化特性を表している。
当該制御不能条件の成立が図中の時点t2であったとすると、運転支援制御部13は、時点t2から第一の期間P1よりも長い第二の期間P2をかけてステアリング指示電流値を最小値まで減少させる。本例の場合、第二の期間P2においては、ステアリング指示電流値を当該制御不能条件の成立時点(成立が判定された時点)から所要の維持期間Pm2にわって維持した後、漸減する。
【0043】
ここで、維持期間Pmの長さや漸減傾きθ(漸減時におけるステアリング指示電流値の下降線の傾き:同電流値の単位時間当たりの減少率とも換言できる)については、可変とすることもできる。
本例では、カーブ路走行時における操舵制御状態から手動操舵状態への切り替えが安全に行われることを考慮して、第二の期間P2における維持期間Pm2の長さ、及び漸減傾きθ2を横G(横方向加速度)に相関する指標値に基づいて設定する。具体的に、横Gに相関する指標値としては、例えば不能条件成立判定時の自車速、走行中のカーブ路の曲率、ステアリング指示電流値、ヨーレート、或いは横Gそのもの等を挙げることができる。
例えばこれら何れかの横Gに相関する指標値に基づき横Gが大きいと推測される場合には、その大きさに応じて、維持期間Pm2を長くし、漸減傾きθ2を小さく(緩やかに)する。すなわち、自車速の値の大きさ、走行中のカーブ路の曲率の大きさ、ステアリング指示電流値の大きさ、ヨーレートの大きさに応じて、維持期間Pm2を長くし、漸減傾きθ2を小さくする。
【0044】
横Gの大きさは、カーブ路走行中におけるセルフアライニングトルクの大きさを表すものと換言できる。このため、横Gが大きい場合の維持期間Pm2が比較的短くされてしまう、すなわちセルフアライニングトルクによる舵の戻りが防止される期間が短くされることは、手動操舵への切り替えにあたっての安全性の低下を招く虞がある。
この点から理解されるように、横Gの大きさ、換言すればセルフアライニングトルクの大きさに応じて維持期間Pm2を可変設定することは、手動操舵への切り替えがより安全に行われるようにする上で望ましい。
【0045】
また、維持期間Pm2の後にステアリング指示電流値を急激に減少させてしまうと、セルフアライニングトルクに抗うための操舵トルクが急激に減少することとなり、運転者側の操舵トルクの負担量が急激に増大してしまう。つまり、運転者がステアリングホイール34を保舵していれば、ステアリングが急激に重くなる。
従って、上記のように横Gの大きさに応じて漸減傾きθ2を可変的に設定することで、運転者が感じるステアリングの重さが急激に増大してしまうことをより強固に防止することが可能となり、手動操舵への切り替えがより安全に行われるようにすることができる。
【0046】
なお、カーブ路の曲率は、自車進行路の位置情報(前述したX−Z座標系上の位置情報)に基づき算出できる。また、横Gについては、自車両に設けた横Gセンサにより取得すればよい。
【0047】
実施の形態では、上記のように可変設定される維持期間Pm2は、第一の期間P1における維持期間Pm1よりも長くされ、また漸減傾きθ2は漸減傾きθ1よりも小さくされている。これにより、第二の期間>第一の期間P1の関係が得られる。
【0048】
ここで、本例では、第二の期間P2における維持期間Pm2において、追従操舵制御を停止した旨を運転者に対して通知する。該通知は、図1に示した表示部22や発音部23を通じて行う。
このような維持期間Pm2における通知を行うことで、舵の戻りがない安全なタイミングで運転者による手動操舵が開始される可能性を高めることができる。すなわち、安全性のさらなる向上が図られる。
【0049】
<3.処理手順>
上記により説明した実施の形態としての操舵制御停止手法を実現するために実行すべき具体的な処理の手順を図4及び図5のフローチャートを参照して説明する。
なお、これら図4及び図5に示す処理は、運転支援制御部13が例えば内蔵するROM等の所定の記憶装置に記憶されたプログラムに基づき実行するものである。図4及び図5に示す処理は、例えば追従操舵制御の開始に応じて実行される。
【0050】
図4は、操作に応じて追従操舵制御を停止する場合に対応した処理の手順を示している。
図4において、運転支援制御部13はステップS101で、追従操舵制御の停止操作が検出されたか否かを判定し、該停止操作が検出されていなければステップS101の判定処理を再度実行する。該判定は、操作情報SDに基づき行う。
【0051】
ステップS101において、停止操作が検出されたとの判定結果が得られた場合、運転支援制御部13はステップS102に進み、ステアリング指示電流値を期間Pm1にわたり維持後、漸減する。前述のように維持期間Pm1は維持期間Pm2よりも短くされ、漸減傾きθ1は漸減傾きθ2よりも大きくされる。
【0052】
図5は、カーブ路走行中に追従操舵制御が不能となった場合に対応した処理の手順を示している。
図5において、運転支援制御部13はステップS201で、制御不能条件が成立したか否かを判定し、該制御不能条件が成立していなければステップS201の判定処理を再度実行する。
該ステップS201の判定としては、前述のように、画像処理部12により検出中であった先行車両が非検出となることや、追従操舵制御に要するセンサが故障する等、予め設定された操舵制御の不能条件の成立有無を判定する。
【0053】
ステップS201において、制御不能条件が成立したとの判定結果が得られた場合、運転支援制御部13はステップS202に進み、自車両がカーブ路走行中であるか否かを判定する。カーブ路走行中であるか否かは、例えばヨーレートセンサ16による検出信号や画像処理部12による自車進行路の検出結果等により判定できる。
【0054】
ステップS202において、カーブ路走行中でないとの判定結果が得られた場合、運転支援制御部13はステップS203に進み、ステアリング指示電流値を期間Pm1にわたり維持した後、漸減する。すなわち、自車両が直進中(又は停止中)における制御不能条件の成立に応じては、操作に応じた追従操舵制御の停止時と同様の挙動でステアリング指示電流値が最小値まで減少される。
なお、自車両がカーブ路走行中でない状態で制御不能条件が成立した場合の挙動としては、操作に応じた追従操舵制御の停止時と同様とすることに限定されず、例えば第一の期間P1<第三の期間<第二の期間P2の関係を満たすように設定した第三の期間をかけてステアリング指示電流値を最小値まで減少させる等、他の挙動とすることもできる。
また、自車両がカーブ路走行中でない状態で制御不能条件が成立した場合においても、ステアリング指示電流値の維持期間において運転者に対する通知を行うことができる。
【0055】
運転支援制御部13はステップS203の処理を実行したことに応じて図5に示す処理を終了する。
【0056】
一方、ステップS202においてカーブ路走行中であるとの判定結果が得られた場合、運転支援制御部13はステップS204に進み、ステアリング指示電流値の維持を開始した上で、ステップS205でタイムカウントをスタートする。
【0057】
続くステップS206で運転支援制御部13は、横G相関指標値に応じた維持期間Pm2、漸減傾きθ2を設定する。すなわち、前述したように自車速の値、走行中のカーブ路の曲率、ステアリング指示電流値の少なくとも何れか等の横G相関指標値の大きさに応じて、維持期間Pm2、漸減傾きθ2をそれぞれ設定する。
【0058】
さらに、続くステップS207で運転支援制御部13は、制御停止通知処理として、追従操舵制御を停止した旨の通知を表示部22、及び/又は発音部23を通じて運転者に対して行う。
【0059】
ステップS207の通知処理を実行したことに応じ、運転支援制御部13はステップS208で維持期間Pm2が経過したか否かを判定する。維持期間Pm2が経過していなければ、運転支援制御部13はステップS208の判定処理を再度実行する。
【0060】
一方、維持期間Pm2が経過したとの判定結果が得られた場合、運転支援制御部13はステップS209に進み、設定した傾きθ2によりステアリング指示電流値を漸減し、図5に示す処理を終える。
【0061】
なお、上記では、横G相関指標値に応じてステアリング指示電流値の漸減特性を設定する例として、漸減傾きθ2を設定する例を挙げたが、該漸減特性としては、漸減カーブの曲率(漸減時におけるステアリング指示電流値の下降線のカーブ曲率)を設定してもよい。具体的には、横G相関指標値から推測される横Gの大きさに応じて、漸減カーブの曲率を小さくする。
これにより、カーブ路走行中における追従操舵制御の停止に伴い運転者が感じるステアリングの重さの変化を横Gの大きさに応じて緩やかにすることが可能となり、安全性のさらなる向上を図ることができる。
【0062】
また、維持期間Pm2の長さや漸減傾きθ2については、運転者による保舵の有無(少なくともステアリングホイール34を握っているか否か)に応じて設定することもできる。運転者が保舵しているときは手動操舵の開始までが比較的早く、保舵していないときは手動操舵の開始までが比較的遅い。このため、運転者が保舵している場合は、保舵していない場合よりも維持期間Pm2を短く、また漸減傾きθ2を大きくする。
これにより、手動操舵への切り替え時における運転者の操舵違和感の緩和を図ることができる。
なお、運転者による保舵の有無は、例えばステアリングホイール34に設けたセンサ(例えばステアリングホイール34への接触を検出可能なセンサ)等により判定すればよい。或いは、運転者による操舵トルクの入力有無を判定してもよい。
【0063】
<4.実施の形態のまとめ>
上記のように実施の形態の操舵支援制御装置は、センサ(例えば撮像部11L、11R)による検出信号に基づき自車両と操舵追従対象との横方向位置偏差を算出する位置偏差算出部(例えば画像処理部12)と、横方向位置偏差に基づき操舵についての制御目標値(例えばステアリング指示電流値)を算出する目標値算出部(例えば運転支援制御部13)と、制御目標値に基づき操舵機構を駆動する操舵駆動部(例えば操舵ECU21)と、センサ、位置偏差算出部、目標値算出部、及び操舵駆動部を有して形成される操舵制御系の動作を制御する制御部(例えば運転支援制御部13)とを備えている。
そして、制御部は、操舵制御系により実現される操舵制御の停止を指示する操作入力が行われた場合は、制御目標値を第一の期間をかけて最小値まで減少させ、自車両がカーブ路を走行中に操舵制御の不能条件が成立した場合は、制御目標値を第一の期間よりも長い第二の期間をかけて最小値まで減少させている。
【0064】
これにより、操作に応じた操舵制御の停止時には、制御目標値が最小値まで減少する期間をより短くして、運転者意思によらない操舵トルクが印加される期間を短くすることが可能とされる。また、カーブ路走行中における制御不能条件の成立に応じた操舵制御の停止時には、制御目標値が最小値まで減少する期間をより長くすることが可能とされ、セルフアライニングトルクに起因した車両の挙動変化の抑制が図られる。
従って、運転者意思に応じた手動操舵への切り替え時における操舵違和感の緩和と、制御不能条件の成立に応じた手動操舵への切り替え時の安全性の向上との両立を図ることができる。
【0065】
また、実施の形態の操舵支援制御装置においては、制御部は、第二の期間において、制御目標値を不能条件の成立時の値で維持させる維持期間の経過後、最小値まで漸減させている。
【0066】
上記のような維持期間を設けることで、セルフアライニングトルクによる舵の戻りタイミングが遅延される。
従って、舵の戻りがない安全なタイミングで運転者による手動操舵が開始されるように図ることができ、安全性の向上が図られる。
【0067】
さらに、実施の形態の操舵支援制御装置においては、制御部は、維持期間において運転者に対する通知を行っている。
【0068】
これにより、セルフアライニングトルクによる舵の戻りが開始される前に運転者への制御停止通知を行うことが可能とされる。
従って、舵の戻りがない安全なタイミングで手動操舵が開始される可能性を高めることができ、安全性のさらなる向上が図られる。
【0069】
さらにまた、実施の形態の操舵支援制御装置においては、制御部は、第二の期間における維持期間の長さ又は制御目標値の漸減特性を自車両に作用する横方向加速度に相関する指標値に応じて設定している。
【0070】
セルフアライニングトルクの大きさは横方向加速度に応じたものとなるため、上記のように維持期間の長さ又は漸減特性が横方向加速度の相関指標値に応じて設定されることで、安全性のさらなる向上を図ることができる。
【0071】
また、実施の形態の操舵支援制御装置においては、制御部は、維持期間の長さ又は制御目標値の漸減特性を運転者による保舵の有無に応じて設定している。
【0072】
運転者が保舵しているときは手動操舵の開始までが比較的早く、保舵していないときは手動操舵の開始までが比較的遅い。このため、保舵の有無に応じて維持期間の長さや漸減特性を設定することで、手動操舵への切り替え時における運転者の操舵違和感の緩和を図ることができる。
【0073】
<5.変形例>
なお、本発明は上記により説明した具体例に限定されず、各種の変形例が考えられる。
例えば、上記では、運転支援制御部13が目標操舵角θTGからステアリング指示電流値を求め、該ステアリング指示電流値を操舵ECU21に出力する構成を例示したが、操舵ECU21が運転支援制御部13から出力された目標操舵角θTGに基づきステアリング指示電流値を求める構成とすることもできる。この場合、ステアリング指示電流値の維持や漸減の処理主体は操舵ECU21となる。なおこの場合において、カーブ路走行中か否かの判定、制御不能条件の成立有無の判定は運転支援制御部13、操舵ECU21の何れが行ってもよい。
【0074】
また、上記では、維持や漸減の対象とする制御目標値をステアリング指示電流値とした例を挙げたが、本発明における制御目標値は、例えば目標操舵角θTGや目標操舵トルク等、自車両と操舵追従対象との横方向位置偏差に基づき算出される操舵制御についての目標値であればよい。
【0075】
なお、制御目標値の維持や漸減として、特にステアリング指示電流値についての維持や漸減については、デジタル演算処理でなくアナログ回路により実現することもできる。
【0076】
また、上記では、操舵追従対象が先行車両とされた例を挙げたが、本発明は、例えば自車進行路の車線等、先行車両以外を操舵追従対象とする場合にも好適に適用できる。
【0077】
また、上記では、自車両と操舵追従対象との横方向位置偏差を撮像部11L、11Rにより得られたステレオ画像に基づき求める例を挙げたが、該横方向位置偏差は、単眼カメラによる撮像画像とレーダーによる操舵追従対象の検出結果、或いはGPSセンサによる位置検出結果等、他の手段により求めることもできる。なお、ここでの「GPS」の表記は、米国において運用中の「Global Positioning System」に限定されるものではなく、一般的な「衛星測位システム」である「GNSS(Global Navigation Satellite System)」を意味するものとして用いている。
ここで、GPSセンサによる位置検出結果に基づき横方向位置偏差を求める手法としては、例えば操舵追従対象が先行車両である場合には、自車両位置を自車両に設けられたGPSセンサで検出し、先行車両位置については該先行車両に設けられたGPSセンサによる位置検出情報を車車間通信により取得し、それらの位置情報に基づき算出する手法を挙げることができる。或いは、操舵追従対象が自車進行路の車線とされる場合には、自車両位置を自車両に設けられたGPSセンサで検出し、車線位置を自車両位置に基づき地図情報から取得し、これら自車両・車線の位置情報に基づき横方向位置偏差を算出する手法を挙げることができる。
なお、車車間通信を利用して横方向位置偏差を求める場合、操舵制御の不能条件には車車間通信の途絶や通信部の故障、さらには通信相手車両におけるGPSセンサの故障等も含まれる。
【符号の説明】
【0078】
1…車載システム、10…撮像ユニット、11L、11R…撮像部、12…画像処理部、13…運転支援制御部、15…車速センサ、16…ヨーレートセンサ、17…舵角センサ、21…操舵ECU、22…表示部、23…発音部、SD…操作情報、30…ステアリング機構、32…ステアリング軸、33…ステアリングコラム、34…ステアリングホイール、35…ピニオン軸、36…ステアリングギアボックス、37…ラック軸、38…タイロッド、39…フロントナックル、40L、40R…左右輪、41…アシスト伝達機構、42…電動モータ
図1
図2
図3
図4
図5