特許第6599993号(P6599993)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6599993
(24)【登録日】2019年10月11日
(45)【発行日】2019年10月30日
(54)【発明の名称】多接触ジャック
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/115 20060101AFI20191021BHJP
   H01R 13/24 20060101ALI20191021BHJP
   H01R 24/58 20110101ALI20191021BHJP
【FI】
   H01R13/115 C
   H01R13/24
   H01R24/58
【請求項の数】12
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-534683(P2017-534683)
(86)(22)【出願日】2015年12月30日
(65)【公表番号】特表2018-500746(P2018-500746A)
(43)【公表日】2018年1月11日
(86)【国際出願番号】US2015068142
(87)【国際公開番号】WO2016109718
(87)【国際公開日】20160707
【審査請求日】2017年8月18日
(31)【優先権主張番号】14/586,937
(32)【優先日】2014年12月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514100946
【氏名又は名称】ギブソン ブランズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100065189
【弁理士】
【氏名又は名称】宍戸 嘉一
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】デコラ ジム
【審査官】 藤井 眞吾
(56)【参考文献】
【文献】 実開平03−022375(JP,U)
【文献】 特公昭56−001751(JP,B2)
【文献】 特開昭58−137982(JP,A)
【文献】 特開昭61−284075(JP,A)
【文献】 特開2002−190328(JP,A)
【文献】 特開2005−317262(JP,A)
【文献】 特開2014−089821(JP,A)
【文献】 特開2001−237031(JP,A)
【文献】 実開昭60−042286(JP,U)
【文献】 米国特許第07988498(US,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0094521(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/11 −13/115
H01R 13/24
H01R 24/00 −24/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
丸い雄プラグを受け入れるように構成された受け口(110);
1つ又はそれ以上のターミナル(412);及び
雄プラグ(104)に接触し、雄プラグ(104)と雌ジャック(102)との間に電気接触を作るように構成された第1嵌め合い湾曲部(108)及び
1つ又はそれ以上の撓みジョイント(202)を含む、単一のばね接片(106)を含み、1つ又はそれ以上の撓みジョイント(202)は、ばね接片(106)の長さの少なくとも一部分を延び、1つ又はそれ以上の撓みジョイント(202)は、ばね接片(106)の長さの一部分を延びる2つ又はそれ以上の接触部(120)を構成する、ばね接片(106)の厚さ(502)の一部分を通る1つ又はそれ以上の筋を含む、雌ジャック(102)。
【請求項2】
雌ジャックは、0.25インチ雌ジャックである、請求項1の雌ジャック。
【請求項3】
1つ又はそれ以上の撓みジョイントは、ばね接片の末端まで延びる、請求項1の雌ジャック。
【請求項4】
嵌め合い湾曲部は、雌ジャックに雄プラグを固定する固定用結合構造を含む、請求項1の雌ジャック。
【請求項5】
第1ばね接片は、銅、スチールなどを含む、請求項1の雌ジャック。
【請求項6】
1つ又はそれ以上の撓みジョイントは、第1嵌め合い湾曲部の長さの少なくとも一部分を貫いて走る、請求項1の雌ジャック。
【請求項7】
1つ又はそれ以上の撓みジョイントはばね接片の2つの撓みジョイントを含む、請求項1の雌ジャック。
【請求項8】
雌ジャックは、ミュージカル装置に使用されるように構成される、請求項1の雌ジャック。
【請求項9】
丸い雄プラグを受け入れるように構成された受け口;
1つ又はそれ以上のターミナル;及び
雄プラグに接触し、雄プラグと雌ジャックとの間に電気接触を作るように構成された第1嵌め合い湾曲部及び
単一のばね接片の長さの一部分に沿って2つ又はそれ以上の隣接した平行な接触部を形成する、ばね接片の長さの一部分に沿ってばね接片の厚さ全体を貫く1つ又はそれ以上のスロットである撓みジョイントを含む雌ジャックを含む、オーディオ装置のピース。
【請求項10】
オーディオ装置のピースは、ミュージック増幅器を含む、請求項9のオーディオ装置のピース。
【請求項11】
第1嵌め合い湾曲部は、雌ジャックに雄プラグを固定する固定用結合構造を含む、請求項9のオーディオ装置のピース。
【請求項12】
2つ又はそれ以上のスロットは、ばね接片を、その長さの一部分に沿って2つ又はそれ以上の隣接した平行な接触部に分割することによって2つ又はそれ以上の隣接した平行な接触部を形成する、請求項9のオーディオ装置のピース。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
オーディオ情報のような情報を一方の装置から他方の装置へ伝達する広範囲の適用において雄プラグが雌ジャックと一緒に使用される。導電性ケーブルの端の雄プラグは、典型的には、雌ジャックに受け入れられ、電気接点としても作用する1つ又はそれ以上の湾曲ばね部材によって雌ジャックに固定される。プラグ,雌ジャック,及び又は電気コード、及びこれらが関係する装置が、操作中移動される適用では、プラグは、プラグを固定する雌ジャックの湾曲ばね部材から押し退けられ、雄プラグと雌ジャックとの間に伝達される信号ロスをもたらす。
【発明の概要】
【0002】
例示の実施形態では、雌ジャックは、1つ又はそれ以上のターミナルと、丸い雄プラグを受け入れるように構成された受け口と、を含む。雌ジャックは、また単一のばね接片を含み、ばね接片は、雄プラグに接触しかつ雄プラグと雌ジャックとの間に電気接触を作るように構成された第1嵌め合い湾曲部を有する。ばね接片はまた、1つ又はそれ以上の撓みジョイントを含む。
【0003】
他の例示の実施形態では、オーディオ装置のピースは、雌ジャックを含む。雌ジャックは、雄プラグを受け入れるように構成された受け口と、2つ又はそれ以上のターミナルとを含む。雌ジャックはまた、雄プラグを雌ジャックに固定しかつプラグと雌ジャックとの間に電気接触を作るように構成された第1嵌め合い湾曲部を有する第1ばね接片を含む。第1ばね接片はまた、1つ又はそれ以上の撓みジョイントを有する。雌ジャックは、雄プラグに接触し、雄プラグと雌ジャックとの間に電気接触を作るように構成された第2嵌め合い湾曲部を有する第2ばね接片を更に含む。第2ばね接片は、また1つ又はそれ以上の撓みジョイントを有する。
【0004】
この概要は、請求した主題の鍵となる特徴、すなわち本質的特徴を特定するものではなく、請求した主題の範囲を限定するものとして使用されるものでもない。
【0005】
本開示の他の原理的特徴は以下の図面詳細な説明及添付した請求項の検討時に当業者に明らかになろう。
実例実施形態を添付図面を参照して説明する。同じ番号は同じ要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】例示の実施形態による雌ジャック及び対応する雄プラグを示す。
図2】他の例示の実施形態による雌ジャックの複数の接触片を示す。
図3】他の例示の実施形態による雌ジャック及び対応する雄プラグを示す。
図4】例示の実施形態による雌ジャックに固定される雄プラグを示す。
図5】例示の実施形態による雄プラグに接触する複数の接触片を示す。
図6】他の例示の実施形態による雄プラグに接触する複数の接触片を示す。
図7】さらに他の例示の実施形態による雄プラグに接触する複数の接触片を示す。
【0007】
[詳細な説明]
次の説明では、多くの詳細が、本開示のある実施形態の理解を提供するために記載される。しかしながら、システム及び又は方法論は、これらの詳細なしに実行されること、及び上記の実施形態から多くの変更修正が可能であることが当業者によって理解されよう。
【0008】
ここに説明するように、技術及び技術的方法は、単一のばね接片の嵌め合い湾曲部に1つ又はそれ以上のスロットを使用して、雌ジャックに差し込まれた丸い雄プラグと接触するとき互いに対して移動することのできる2つ又はそれ以上の接触片を形成することと関連することができる。この方法で接触片の移動を可能にすることにより、接点の数を増加させ、雌ジャックのばね接片と雌ジャックに差し込まれた雄プラグとの間の面接触領域を増大させることができる。
【0009】
例示の雌ジャック
図1は、1つの可能な実施による、雌ジャック102及び対応する丸い雄プラグ104を含むシステム100を示す。雌ジャック102は、当該技術で知られた任意のタイプのジャックを含むことができ、該ジャックは、例えば、オーディオ装置(ミュージカル装置(例えばギター,キーボード,ミュージック増幅器,スピーカー,ミュージカル効果装置など),ハンドホーン,増幅器,マイクロホーン,コンピューター計算装置,コミュニケーション装置などを含む)と一緒に使用されるように構成されたジャックを含む。図1では、雌ジャック102は、単一ジャックとして示され、1つの、即ち単一のばね接片106がプラグ104と連絡するように構成されている。しかしながら、ジャック102は単一の形態に限定されないことは理解されよう。むしろ、ジャック102は、プラグ104との間で任意の数の電気信号を通信するように構成されてもよい。かくして、ジャック102は、ステレオジャック,3つ又はそれ以上の信号をプラグ104に及び又はから通信するジャックなどであってもよい。その上、ジャック102は、当該技術で知られた任意の大きさでもよく、0.25インチ雌ジャックを含む。
【0010】
同様に、雄プラグ104は、当該技術で知られた任意のタイプのプラグを含むことができ、例えば、オーディオ情報のような情報をオーディオ装置に及び又はから運ぶプラグを含む。雄プラグ104は当該技術で知られた任意の大きさであってもよい。
【0011】
ばね接片106は、例えば、銅,スチールなどを含む、当該技術で知られた電導性材料で作られるのがよい。ばね接片106は、また、材料で作られてもよいし或いは、プラグ104と接触させたとき弾性的に曲がり又は反発することができるような弾力性を有するような方法に構成されてもよい。
【0012】
ばね接片106は、またプラグ104がジャック102の受け口110に差し込まれるときプラグ104を受け入れかつ接触するように構成された嵌め合い湾曲部108を含むのがよい。この方法で、一旦プラグ104がジャック102に嵌め会わされると、電気信号をプラグ104から嵌め合い湾曲部108(かくしてジャック102)に通すことができる。1つの実施では、電気信号は、嵌め合い湾曲部108に接触するプラグ104の尖端112から通される。他の可能な実施では、電気信号は、嵌め合い湾曲部108に接触するプラグ104の1つ又はそれ以上のリング114から通されるかもしれない。
【0013】
嵌め合い湾曲部108は、当該技術で知られた任意の仕方で構成されてもよい。例えば、1つの可能な実施では、嵌め合い湾曲部108は、電気信号をジャック102とプラグ104との間で通信するために、尖端112,リング114などで、プラグ104に接触する単一の湾曲部を含んでもよい。変形例として、他の可能な実施(図1に示す)では、嵌め合い湾曲部108は、プラグ104がジャック102に差し込まれるときプラグ104の尖端112に接触してこれを固定するように構成された峰部118及び盆状部120を含む固定用結合構造部116を含むのがよい。さらに他の可能な実施では、嵌め合い湾曲部108は、プラグ104の接触リング114に対するばね接片106上に置かれる。
【0014】
ばね接片106はまた、互いに移動するように構成された複数の接触片120を含むのがよい。
【0015】
図2は、ばね接片106の接触片120を詳細に示す。ばね接片106は、撓みジョイント202によって互いに分離された2つ又はそれ以上の接触片120を有するのがよい。1つの可能な実施では、撓みジョイント202は、ばね接片106の厚さ全体を貫いて延びるスロットを含むのがよい。このような実施では、接触片120は、いくつかの方向に互いに動くことができる。他の可能な実施では、撓みジョイント202は、ばね接片106の厚さを通して延びる溝のような筋を含み、接触片120間にヒンジを形成する。さらに他の可能な実施では、撓みジョイント202は、上記のスロットと筋の組み合わせを
含んでもよい。
【0016】
撓みジョイント202は、ばね接片106の長さに沿って走るのがよい。例えば、撓みジョイント202は、ばね接片106の末端204から嵌め合い湾曲部108の長さ走るのがよい。他の可能な実施では、撓みジョイント202は、末端204から嵌め合い湾曲部108を通してばね接片106の本体のいくらか又はすべてへ走ってもよい。加えて、他の可能な実施では、撓みジョイント202は、嵌め合い湾曲部108で(すなわち末端ではなく)始まり、そしてばね接片106の嵌め合い湾曲部108及び又は本体206へ任意の長さ延びてもよい。加えて、ばね接片106の個々の撓みジョイント202は、異なる長さを有し、ばね接片106の異なる始点及び終点を有することを含んでもよい。
【0017】
図3は、代替的なステレオ形態の雌ジャック102を示す。図示したように、ジャック102は、嵌め合い湾曲部108と関連して上述した可能性の形態のすべてを含む、当該技術で知られた仕方で構成される、第2の嵌め合い湾曲部302を含む第2のばね接片300を含む。図3に示すステレオ形態では、ジャック102は、2つの別々の信号を含む、プラグ104からの2つの信号を受信することが出来る。例えば、プラグ104がジャック102に嵌め合わされるとき、ジャックプラグ104からの第1の信号はばね接片106の嵌め合い湾曲部108によってプラグ104の尖端112から受信することができる。ジャックプラグ104からの第2の信号は、第2のばね接片300の第2の嵌め合い湾曲部302によってプラグ104のリング114から受信することができる。
【0018】
ジャック102とプラグ104との間の信号は、可能な方向に伝わることが理解されよう。例えば、1つの可能な実施では、電気信号は、プラグ104からジャック102に伝わる。他の可能な実施では、電気信号は、ジャック102からプラグ104に伝わる。他の可能な実施では、電気信号は、ジャック102とプラグ104の間で可能な方向に伝達される。
【0019】
図4は、1つの可能な実施による雌ジャック102に固定された雄プラグ104を示す。操作中、プラグ104がジャック102の受け口110に差し込まれるとき、尖端112の傾斜先端部402は、ばね接片106の嵌め合い湾曲部108の第1傾斜面404に遭遇する。プラグ104がジャック102の中へさらに移動すると、尖端112の突出部406は嵌め合い湾曲部108の峰部118に遭遇し次いでこれを通過する。突出部406は、嵌め合い湾曲部108の盆状部120に納まる。
【0020】
1つの実施では、ばね接片106は、少なくとも幾分弾性であり、したがって峰部118は、尖端112がばね接片106に接触するとき、本体206の方に圧縮する。このような方法で、峰部118がプラグ104の凹み408に接触するとき、嵌め合い湾曲部108(峰部118を含む)は、接触力をプラグ104に及ぼす。接触力は、プラグ104とばね接片部材106との間の電気通信を確立することができる。接触力は、尖端112の受け口110の方への移動に抵抗することによってプラグ104をばね接片106の嵌め合い湾曲部108に固定することができる。1つの可能な実施では、プラグ104の本体410は、受け口110の直径をより大きい直径を有し、かくして、尖端112がジャック102にどのくらい挿入できるかを制限する。
【0021】
図4に示すように、プラグ104の本体410の位置により尖端112をばね接片106の嵌め合い湾曲部108と嵌め合う程にジャック102に差し込める。他の可能な実施では、本体410は、尖端112をジャック102に一層差し込むことができるように、プラグ104の尖端112か一層離れて配置されるのがよい。この場合には、本体410は、峰部118が、リング114と電気接触するように、尖端112を十分遠くに移動させるように配置される。このような形態は、プラグ102のリング114と電気接触する第2のばね接片300(図3に示すように)の第2の嵌め合い湾曲部302によって使用され、同時にばね接片106の嵌め合い湾曲部合い108は、尖端112と電気接触し、ジャック102とプラグ104との間で2つの別々の信号の通信を可能にする。
【0022】
ジャック102とプラグ104との間で通信される信号の数に応じて、当該技術で知られた形態でジュック102に任意の数のターミナル412を含めてもよい。例えば、1つの可能な実施では、ジャック102とプラグ104との間で1つの信号が通信されるならば、一方のターミナル412をばね接片106に接続し、他方のターミナルは、アースに接続するように構成されてもよい。他の可能な実施では、2つの信号がジャック102とプラグ104との間で通信されるならば、一方のターミナル412は、ばね接片106に接続され、他方のターミナル412は、第2のばね接片300に接続され、さらに他のターミナル412は、アースに接続されるように構成されるのがよい。
【0023】
図5−6は、いくつかの例示態様による雄プラグ104に接触する複数の接触片120を示す。図示したように、接触片120はばね接片106の全厚さ502を貫いて延びる撓みジョイント202によって分離される。撓みジョイント202は、所望な幅を有し、接触片120が、軸線504,506に沿う及びその結合を含むいくつかの方向に互いに移動させることができる任意所望な幅をする。
【0024】
接触片120がプラグ104と接触するとき(接触片120が上の実施形態で説明したように、プラグ104の尖端112及びリング114と接触するとき)接触片120は、プラグ104のいくつかの領域508に接触するために、別々に自由に移動する。これは、1つだけの接触片が使用されるシナリオと対照的になる。このようなシナリオでは、たった1つの接触領域が存在する。
【0025】
1つの可能な実施では、多接触片102の使用は、ばね接片106とプラグ104との間の多数の電気接触及び又はばね接片106とプラグ104との間の全体の接触領域を増大させることができる。その上、接触片120の移動の独立のために、プラグ104がジャック102に対して(例えば、ジャック102,プラグ104,又はジャック102及び又はプラグ104が関係する装置により)移動するならば、接触片120の少なくとも1つが移動中プラグ104との電気接触を維持し、かくしてジャック102とプラグ104との間の信号ロスを防止すると言った大きいチャンスがある。
【0026】
図5は、移動が方向504に起こるが、方向506には殆ど又は全く移動が起こらない、剛性接触片120の振る舞いを示す。例えば、剛性材料がばね接片106を作るために使用されるとき、撓みジョイント202がばね接片106に沿う長さが短いとき、などに、剛性接触片になる。このようなシナリオでは、接触片120は、図示したように、接触領域508を確立することができる。
【0027】
図6は、移動が両方向504及び506に起こる剛性の少ない接触片120の振る舞いを示す。例えば、剛性の少ない材料がばね接片106を作るために使用されるとき、撓みジョイント202がばね接片106に沿う長さが長いとき、などに、剛性の少ない接触片120になる。このようなシナリオでは、接触片120は、互いに対して移動しかつ回転して、図示したように接触領域508を確立することができる。
【0028】
例えば、接触片120が中間の剛性のものでありかつまたばね接片106に沿う中間長さの撓みジョイント202を有するとき、図5及び6に示す振る舞いの組み合わせになることは理解されよう。その上、上記のように、ある接触片が他の接触片よりも剛性が少ないように撓みジョイント202の長さ及び幅は変更してもよい。かくして、図5及び6に示す接触片120の振る舞いのいかなる組み合わせも種々の接触片120のすべてにわたって知ることができる。
【0029】
図7は、他の例示実施形態による雄プラグ104に接触する複数の接触片120を示す。図示したように、接触片120は、ばね接片106の厚さ502の一部分を通して走る筋を含む撓みジョイント202によって分離される。かくして、撓みジョイント202により、接触片120を互いに枢動することによって互いに関して移動させることができる。
【0030】
かくして、(接触片120が上記の潜在的な実施形態で説明したように、プラグ104の尖端112及びまたはリング114と接触するときのような)接触片120がプラグ104と接触するとき、接触片120は、プラグ104のいくつかの領域702に接触するために、自由に枢動する。
【0031】
上記のように、撓みジョイント202の任意の組み合わせは、接触片120と関連し
て使用することができる。かくして、1つ又はそれ以上の撓みジョイント202は、ばね接片106の厚さ502の一部分を貫いて走る筋を含み、1つ又はそれ以上の他の撓みジョイント202は、ばね接片106の厚さ502全体を貫いて走る撓みスロットを含んでもよい。
【0032】
用語「例示」は、ここでは、例(example)、例(instance)又は例(illustration)として役立つことを意味するために使用される。「例示」としてここに記載のいかなる面又はデザインは、必ずしも、他の面又はデザインに比して好まれまたは有利として解釈されるべきではない。さらに、この開示の目的のために、別に特定されないかぎり、「a」又は「an」は、「1つ又はそれ以上」を意味する。その上さらに、「及び」又は「又は」を使用することは、外に特別に指示されないかぎり、「及び又は」を含むものである。例示実施形態は、標準の工学技術を使用して製造方法,製造装置又は製造物品として実施されてもよい。
【0033】
実例実施形態
次の実施形態は、実例であり、開示した主題の範囲を限定するものではない。
【0034】
実施形態1 丸い雄プラグを受け入れるように構成された受け口;
1つ又はそれ以上のターミナル;
雄プラグに接触し、雄プラグと雌ジャックとの間に電気接触を作るように構成された第1嵌め合い湾曲部及び1つ又はそれ以上の撓みジョイント,を含む 単一のばね接片を含む、雌ジャック。
【0035】
実施形態2 雌ジャックは、0.25インチ雌ジャックである、請求項1の雌ジャック。
【0036】
実施形態3 1つ又はそれ以上の撓みジョイントは、単一のばね接片の厚さの一部分を通る筋を含む、請求項1の雌ジャック。
【0037】
実施形態4 嵌め合い湾曲部は、雌ジャックに雄プラグを固定する固定用結合構造を含む、請求項1の雌ジャック。
【0038】
実施形態5 1つ又はそれ以上の撓みジョイントは、単一のばね接片の厚さ全体を貫くスロットを含む、請求項1の雌ジャック。
【0039】
実施形態6 1つ又はそれ以上の撓みジョイントは、第1嵌め合い湾曲部の長さの少なくとも一部分を通して走る、請求項1の雌ジャック。
【0040】
実施形態7 1つ又はそれ以上の撓みジョイントはばね接片の2つの撓みジョイントを含む、請求項1の雌ジャック。
【0041】
実施形態8 雌ジャックは、ミュージカル装置に使用されるように構成される、請求項1の雌ジャック。
【0042】
実施形態9 雄プラグに接触するように構成された第2嵌め合い湾曲部及び1つ又はそれ以上の撓みジョイント,を含む第2ばね接片を更に含む、請求項1の雌ジャック。
【0043】
実施形態10 第2ばね接片は、雄プラグが雌ジャックに固定されるとき第1ばね接片によって接触される位置と異なる位置で雄プラグに接触するように構成される、請求項9の雌ジャック。
【0044】
実施形態11 雌ジャックは、ミュージカル装置に使用されるように構成される、請求項9の雌ジャック。
【0045】
実施形態12 雄プラグを受け入れるように構成された受け口;
1つ又はそれ以上のターミナル;
雄プラグに接触し、雄プラグと雌ジャックとの間に電気接触を作るように構成された第1嵌め合い湾曲部及び2つ又はそれ以上の接触片を含む第1ばね接片を含む、雌ジャックを含む、オーディオ装置のピース。
【0046】
実施形態13 オーディオ装置のピースは、ミュージック増幅器を含む、請求項12のオーディオ装置のピース。
【0047】
実施形態14 第1嵌め合い湾曲部は、雌ジャックに雄プラグを固定する固定用結合構造を含む、請求項12のオーディオ装置のピース。
【0048】
実施形態15 2つ又はそれ以上の接触片は、ばね接片の厚さ全体を貫く1つ又はそれ以上の撓みジョイントによって構成される、請求項12のオーディオ装置のピース。
【0049】
実施形態16 雄プラグに接触し、雄プラグと雌ジャックとの間に電気接触を作るように構成された第2嵌め合い湾曲部を更に含み、第2嵌め合い湾曲部は、2つ又はそれ以上の接触片を含む、請求項12のオーディオ装置のピース。
【0050】
実施形態17 雄プラグを受け入れるように構成された受け口;
1つ又はそれ以上のターミナル;
雄プラグに接触し、雄プラグと雌ジャックとの間に電気接触を作るように構成された第1嵌め合い湾曲部及び1つ又はそれ以上の撓みジョイント,を含む 第1ばね接片;
雄プラグに接触し、雄プラグと雌ジャックとの間に電気接触を作るように構成された第2嵌め合い湾曲部及び1つ又はそれ以上の撓みジョイントを含む、第2ばね接片を含む、雌ジャック。
【0051】
実施形態18 1つ又はそれ以上の撓みジョイントの少なくともあるものは、ばね接片の厚さ全体を貫くスロットを含む、請求項17の雌ジャック。
【0052】
実施形態19 第1ばね接片の1つ又はそれ以上の撓みジョイントは、雄プラグが雌ジャックジャックに固定されるとき雄プラグの尖端に接触するように構成された第1ばね接片の長さに沿って走り、更に、第2ばね接片の1つ又はそれ以上の撓みジョイントは、雄プラグが雌ジャックジャックに固定されるとき雄プラグのリングに接触するように構成された第2ばね接片の長さに沿って走る、請求項17の雌ジャック。
【0053】
実施形態20 1つ又はそれ以上の撓みジョイントの少なくともあるものは、第1ばね接片の厚さの一部分及び第2ばね接片の厚さの一部分を通る筋を含む、請求項17の雌ジャック。
【0054】
開示した主題の例示実施形態の上記の説明は、例の目的及び説明の目的で提示されている。それは、網羅しているものではなくまた開示した主題を開示した正確な形態に限定するものではなつく上記の教示に照らして修正変更が可能であり、開示した主題の実施から獲得される。実施形態が、開示した主題の原理を説明するために、また当業者が開示した主題を種々の実施形態でかつ予想される特別の用途に適合されるように種々の変形例で利用することができる開示した主題の実用的な適用として選ばれそして記載された。開示した主題の範囲がここに添付された請求項及びそれらの均等によって定められるものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7