【文献】
MediaTek Inc.,General considerations on NB-IOT DL physical layer design[online],3GPP TSG-RAN WG1#83 R1-156972,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_83/Docs/R1-156972.zip>,2015年11月22日
【文献】
Ericsson LM; Nokia Networks, AT&T, Alcatel-Lucent; Alcatel-Lucent Shanghai Bell, Intel,Narrowband LTE - Concept Description[online],3GPP TSG-RAN WG1#82 R1-154659,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_82/Docs/R1-154659.zip>,2015年 8月28日
【文献】
NEC,Discussion on numerology multiplexing[online],3GPP TSG-RAN WG1#86 R1-166637,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_657/Docs/R1-166637.zip>,2016年 8月26日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記報知チャネルで通知されるニューメロロジーに関する情報に基づいて、共通サーチスペースの下り制御チャネルのニューメロロジーを特定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の端末。
【発明を実施するための形態】
【0014】
将来の新しい通信システムで用いられるアクセス方式(5G RAT、New RATなどと呼ばれてもよい)としては、既存のLTE/LTE−Aシステムで用いられるアクセス方式(LTE RAT、LTE−Based RATなどと呼ばれてもよい)を拡張したものが検討されている。
【0015】
5G RATでは、LTE RATと異なる無線フレーム及び/又は異なるサブフレーム構成が用いられてもよい。例えば、5G RATの無線フレーム構成は、既存のLTE(LTE Rel.8−12)と比較して、サブフレーム長、シンボル長、サブキャリア間隔、システム帯域幅の少なくとも一つが異なる無線フレーム構成とすることができる。
【0016】
なお、サブフレームは、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよい。例えば、LTE Rel.8−12におけるTTI(サブフレーム)長は、1msであり、2つの時間スロットで構成される。TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)の送信時間単位であり、スケジューリング、リンクアダプテーション(Link Adaptation)などの処理単位となる。
【0017】
より具体的には、5G RATにおいては、新たに無線パラメータを決定するが、例えば、LTE RATのニューメロロジー(numerology)に基づいて、LTEの無線フレームを規定する通信パラメータ(例えば、サブキャリア間隔、帯域幅、シンボル長など)を定数倍(例えば、N倍や1/N倍)して用いる方法も検討されている。ここで、ニューメロロジーとは、あるRATにおける信号のデザインや、RATのデザインを特徴付ける通信パラメータのセットのことをいう。なお、1つのRATで複数のニューメロロジーが規定され、用いられてもよい。
【0018】
また、複数のニューメロロジーが異なるとは、例えば、下記(1)−(6)のうち少なくとも1つが異なる場合を表すものとするが、これに限られない:
(1)サブキャリア間隔、
(2)CP(Cyclic Prefix)長、
(3)シンボル長、
(4)TTIあたりのシンボル数、
(5)TTI長、
(6)フィルタリング処理やウィンドウイング処理。
【0019】
5G RATでは、キャリア周波数として非常に広い周波数(例えば、1GHz−100GHz)をターゲットとしているため、用途ごとの要求条件に応じて、シンボル長やサブキャリア間隔などが異なる複数のニューメロロジーがサポートされ、これらが共存することが考えられる。5G RATに採用されるニューメロロジーの一例としては、LTE RATを基準としてサブキャリア間隔や帯域幅をN(例えば、N>1)倍にし、シンボル長を1/N倍にする構成が考えられる。
図1は、LTE RATのサブフレーム構成及び5G RATのサブフレーム構成の一例を示す図である。
【0020】
図1において、LTE RATでは、制御単位が1ms(14OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル/SC−FDMA(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボル)及び180kHz(12サブキャリア)から成る既存のLTEのサブフレーム構成が利用されている。
【0021】
図1において、5G RATでは、LTE RATに比べてサブキャリア間隔が大きくシンボル長が短いサブフレーム構成(TTI構成)が利用されている。TTI長を短くすることにより、制御の処理遅延を低減して遅延時間の短縮を図ることが可能となる。なお、LTEで利用されるTTIより短いTTI(例えば、1ms未満のTTI)は、短縮TTIと呼ばれてもよい。
【0022】
図1のような構成によれば、TTI長を短くすることができるため、送受信にかかる時間を短くすることができ、低遅延を実現しやすくなる。また、サブキャリア間隔やシステム帯域幅を既存のLTEと比較して大きくすることで、高周波数帯における位相雑音の影響を低減することができる。これにより、広帯域を確保しやすい高周波数帯(例えば、数十GHz帯)を5G RATに導入し、例えば大量のアンテナ素子を利用する大規模MIMO(Massive MIMO)を利用した高速通信を好適に実現することができる。
【0023】
また、ニューメロロジーの他の例として、サブキャリア間隔や帯域幅を1/N倍にし、シンボル長をN倍にする構成も考えられる。この構成によれば、シンボルの全体長が増加するため、シンボルの全体長に占めるCP長の比率が一定である場合でも、CP長を長くすることができる。これにより、通信路におけるフェージングに対して、より強い(ロバストな)無線通信が可能となる。
【0024】
5G RATでは、制御単位は既存の1リソースブロック(RB:Resource Block)ペア(14シンボル×12サブキャリア)に限られない。例えば、制御単位は、既存の1RBと異なる無線リソース領域として規定される新たな所定の領域単位(例えば、拡張RB(eRB:enhanced RB)などと呼ばれてもよい)であってもよいし、複数のRB単位であってもよい。
【0025】
なお、異なる複数のニューメロロジーがサポートされる場合であっても、物理チャネル構成や、利用周波数などはできるだけ共通とすることが好ましい。
【0026】
ところで、5G RATで通信するセルに関しては、当該セルにUEが単独でキャンプすることができるスタンドアローン運用が検討されている。なお、セルにキャンプする(キャンプオンする)とは、UEが当該セルを選択又は再選択処理を完了することをいう。
【0027】
図2は、5G RATを利用するUEの接続形態の一例を示す図である。
図2では、LTE−Based RAT(LTE RAT)のセルと5G RATのセルとがオーバレイされている。なお、
図2では5G RATのセルのカバレッジがLTE−Based RATのセルのカバレッジより小さく(スモールセルとして)示されているが、これらのセルのカバレッジの大小関係はこの例に限られるものではない。
【0028】
図2のUE1は、両方のセルに在圏しており、CA/DCを用いてLTE RATと5G RATの両方に接続することを想定している。一方、UE2は、両方のセルに在圏するもののLTE RATのセル端に位置することから、スタンドアローンで5G RATに接続することを想定している。
【0029】
ここで、LTE RATについては、例えば、LTE Rel.8−12でニューメロロジーが一意に規定されているため、UE1は、LTE RATのセルを容易に検出することができる。また、UE1は、LTE RATのセルに接続した後は、当該セルを介して5G RATのニューメロロジーに関する情報を取得することができるため、5G RATのセルにも接続することができる。
【0030】
一方、UE2は、LTE RATのセルに在圏していないため、5G RATのセルにキャンプする場合であっても、LTE RATのサポートを受けることができない。しかしながら、5G RATのセルがどのようなニューメロロジー(通信パラメータ)で通信するかをUE2は把握していない。接続対象のセルのニューメロロジーをUEが検出する方法については、既存システムでは検討されてこなかった。
【0031】
そこで、本発明者らは、できるだけ早い段階でNW(例えば、eNB、セル)がサポートするニューメロロジーをUEが知ることができた方が、システム構成の複雑化を抑制することができ好ましいことに着目した。そして、本発明者らは、UEに対して同期チャネル(同期信号)や報知チャネル(報知信号)によりニューメロロジーを明示的/暗示的に通知することを着想した。
【0032】
本発明の一態様によれば、例えばLTE RATのサポートがないスタンドアローン運用セルにおいても、当該セルで利用されるニューメロロジーをUEが接続の初期段階で判断できるため、無駄な信号の送信による周波数利用効率の劣化や、ニューメロロジーの把握までの遅延を抑制することができ、適切な通信を実現することができる。
【0033】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0034】
なお、以下の実施形態において、同期チャネル(同期信号)は、セルサーチに用いる任意の信号であってもよい。例えば、同期信号は、既存のプライマリ同期信号(PSS:Primary Synchronization Signal)やセカンダリ同期信号(SSS:Secondary Synchronization Signal)、ディスカバリ信号(DS/DRS:Discovery Signal/Discovery Reference Signal)であってもよいし、これらの同期信号を拡張/変更した信号(例えば、ePSS(enhanced PSS)/eSSS(enhanced SSS)などと呼ばれてもよい)であってもよいし、これらとは異なる新たな信号、又は以上の信号の少なくとも一部の組み合わせであってもよい。
【0035】
また、報知チャネルは、報知信号を送信するためのチャネルであり、既存の報知チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)であってもよいし、既存のPBCHを拡張/変更したチャネル(例えば、ePBCH(enhanced PBCH)などと呼ばれてもよい)であってもよいし、これらとは異なる新たなチャネル、又は以上のチャネルの少なくとも一部の組み合わせであってもよい。以下の実施形態では、同期信号をPSS/SSSで例示し、報知チャネルをPBCHで例示する。
【0036】
また、報知チャネルで送信される報知信号(報知情報)は、マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)や、MIBを拡張/変更した情報(例えば、eMIB(enhanced MIB)/eSIB(enhanced SIB)などと呼ばれてもよい)であってもよいし、これらとは異なる新たな情報、又は以上の情報の少なくとも一部の組み合わせであってもよい。
【0037】
(無線通信方法)
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態では、UEは、同期チャネル(同期信号)に基づいて、所定の無線アクセス方式(例えば、5G RAT)で用いられる通信パラメータ(ニューメロロジー)を判断する。UEは、判断したニューメロロジーを以降の通信(例えば、PBCH(MIB)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)などの受信、PRACH(Physical Random Access Channel)などの送信、制御情報やデータ、参照信号などの送信/受信)の少なくとも1つで用いることができる。つまり、UEは、同期信号及び報知信号の他の信号の送信に用いられるニューメロロジーが、判断したニューメロロジーであると特定することができる。
【0038】
なお、同期信号の送信に用いられるニューメロロジー、同期信号が割り当てられるリソースや、同期信号のフォーマット(例えば、系列やComb)などは、予め仕様で規定され、UEが把握しているものとしてもよいし、UEがブラインドで検出しても良い。
【0039】
第1の実施形態は、判断方法によって、4つに大別される(実施形態1.1−1.4)。実施形態1.1では、同期信号(例えば、PSS/SSS)の系列(例えば、スクランブル系列)に、ニューメロロジーが関連付けられる。この場合、UEは、検出した同期信号の系列から、以降の通信で利用可能なニューメロロジー(候補ニューメロロジー)を判断することができる。
【0040】
なお、候補ニューメロロジーは、同期信号の送信に用いられるニューメロロジーと同じであってもよいし、異なってもよい。例えば、候補ニューメロロジーがニューメロロジーAである場合に、同期信号の送信に用いられるニューメロロジーはニューメロロジーAであってもよいし、ニューメロロジーAと異なるニューメロロジーB、ニューメロロジーCなどであってもよい。
【0041】
実施形態1.2では、各ニューメロロジーに従って送信される同期信号(例えば、PSS/SSS)をUEがブラインド検出する。なお、適用されるニューメロロジーの異なる複数の同期信号は、同じ無線リソース(例えば、時間/周波数リソース)で送信されてもよいし、異なる無線リソースで送信されてもよい。
【0042】
例えば、候補ニューメロロジーがニューメロロジーA及びニューメロロジーBである場合に、ニューメロロジーAの同期信号はサブキャリア間隔15kHzで送信され、ニューメロロジーBの同期信号はサブキャリア間隔60kHzでニューメロロジーAの同期信号と同じ無線リソースで送信されてもよい。この場合、UEは、検出した同期信号のサブキャリア間隔からニューメロロジーを判断することができる。
【0043】
実施形態1.3では、同期信号(例えば、PSS/SSS)で明示的にニューメロロジーに関する情報が通知される。この場合、UEは、検出した同期信号からニューメロロジーに関する情報を取得し、当該情報に基づいて、以降の通信で利用可能なニューメロロジーを判断することができる。
【0044】
ニューメロロジーに関する情報は、例えば、サブキャリア間隔、CP長、シンボル長、TTIあたりのシンボル数、TTI長、フィルタリング処理やウィンドウイング処理の少なくとも1つに関する情報を含む。なお、これらの情報と所定のインデックスが関連付けられており、UEがこれらの情報と所定のインデックス(あるいは、フォーマット)との対応関係を把握している場合(例えば、予め仕様などで規定されている場合)には、ニューメロロジーに関する情報として所定のインデックス(あるいは、フォーマット)が通知されてもよい。
【0045】
例えば、UEは、同期信号の少なくとも1つ(例えば、PSS)に基づいて時間及び/又は周波数同期を実施し、別の同期信号の少なくとも1つ(例えば、SSS)に基づいてニューメロロジーに関する情報を取得してもよい。ここで、ニューメロロジーに関する情報を通知する同期信号には、セルIDや、オペレーション運用形態(例えば、NB−IoT(Narrow Band IoT)の動作モード)などの別の情報が含まれたり、関連付けられたりしてもよい。
【0046】
なお、NB−IoTの動作モードは、例えば、スタンドアローン動作(1つ以上のGSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)キャリアを利用)、インバンド動作(既存の(通常の)LTEキャリア内のリソースブロックを利用)、ガードバンド動作(LTEキャリアのガードバンド内の未使用リソースブロックを利用)などが挙げられる。
【0047】
実施形態1.4では、PBCHで明示的にニューメロロジーに関する情報が通知される。この場合、UEは、PBCHでニューメロロジーに関する情報を取得し、接続可能なニューメロロジー(候補ニューメロロジー)を判断することができる。
【0048】
実施形態1.4において、同期信号及びPBCHは1つの同じニューメロロジーで送信されてもよい。つまり、UEは、同期信号に基づいて、PBCHのニューメロロジーが同期信号と同じニューメロロジーであると特定してPBCHを受信し、当該PBCHで通知される情報で特定したニューメロロジーを以降の通信に用いることができる。
【0049】
当該PBCHで通知されるニューメロロジーに関する情報は、例えば、サブキャリア間隔、CP長、シンボル長、TTIあたりのシンボル数、TTI長、フィルタリング処理やウィンドウイング処理の少なくとも1つに関する情報を含む。なお、これらの情報と所定のインデックスが関連付けられており、UEがこれらの情報と所定のインデックス(あるいは、フォーマット)との対応関係を把握している場合(例えば、予め仕様などで規定されている場合)には、ニューメロロジーに関する情報として所定のインデックス(あるいは、フォーマット)が通知されてもよい。
【0050】
以上述べた第1の実施形態によれば、UEは、同期信号に基づいて、例えば報知信号に適用されるニューメロロジーや、同期信号/報知信号以外に適用されるニューメロロジーを特定することができるため、ニューメロロジーの把握までの遅延を抑制することができる。
【0051】
<第2の実施形態>
本発明者らは、5Gについて検討する中で、さらに新たな課題を発見した。以下で具体的に説明する。
【0052】
5Gのように将来的に新たな仕様が追加されていく無線通信方式(通信規格)では、初期の仕様で規定されるUEが受信(検出)できる信号であっても、後期の仕様で規定されるUEが受信できないことが想定される。例えば、所定の通信規格の初期の仕様でXHz(例えば、X=1.4MHz)のPBCH(報知情報)が規定され、後発の仕様で最大YHz(<XHz)(例えば、Y=180kHz)の帯域幅しかサポートしないUEが規定されるシナリオを考える。この場合、当該UEは、初期の仕様のPBCHを受信できないため、当該UEのために、YHz以下の別の報知情報を送信する必要が生じる。
【0053】
このように仕様を決定してしまうと、常に報知情報を複数送信することになり、通信オーバヘッドが発生し、周波数利用効率が劣化するという課題がある。
【0054】
そこで、本発明者らは、将来的にスケーラブルな複数の報知情報をサポートすることを想定し、当該複数の報知情報の少なくとも1つの受信に最低限必要な情報を通知する物理チャネルを採用することを着想し、本発明の第2の実施形態を見出した。
【0055】
本発明の第2の実施形態では、複数種類のPBCHを規定する。当該複数種類のPBCHのうち、少なくとも1つは、特定の無線リソースで送信されるPBCHである。以下、当該PBCHを、PBCH1、第1のPBCHなどと呼ぶが、呼称はこれらに限定されるものではない。
【0056】
PBCH1は、所定の無線アクセス方式(例えば、5G)において、当該方式の仕様に従う全端末(将来の仕様に従う端末も含む)が受信可能な、予め定められた固定の無線リソース(例えば、固定の帯域幅及び/又は中心周波数)で送信される。例えば、PBCH1は、所定の通信規格における仕様の最小割り当て単位の無線リソース(例えば、最小割り当て単位の周波数リソース及び/又は最小割り当て単位の時間リソース)に割り当てられることが好ましい。ここで、当該所定の通信規格は、例えばLTE Rel.13、14、15若しくはこれ以降のLTE規格、又はこれらのうち複数の規格(例えば、LTE Rel.13−15)のことを言うものとするが、これに限られない。
【0057】
なお、PBCH1は、最小割り当て単位の周波数リソース及び複数の最小割り当て単位の時間リソースで構成されてもよいし、複数の最小割り当て単位の周波数リソース及び最小割り当て単位の時間リソースで構成されてもよいし、複数の最小割り当て単位の周波数リソース及び複数の最小割り当て単位の時間リソースで構成されてもよい。
【0058】
PBCH1が割り当てられるリソースは、仕様で規定され予めUEが把握するものとしてもよいし、同期信号に基づいてUEが判断するものとしてもよい。同期信号に基づく判断は、実施形態1.1−1.3で説明したニューメロロジーの判断と同様に行われてもよい。例えば、PBCH1が割り当てられるリソース(例えば、周波数リソース)は、PSS及び/又はSSSの系列と関連付けられてもよいし、PSS及び/又はSSSで明示的に通知されてもよい。
【0059】
なお、同期信号で特定されるニューメロロジーが、PBCH1が割り当てられるリソースや、PBCH1のフォーマット(例えば、符号化及び変調方式など)に関連付けられてもよい。当該関連付けは、仕様で規定され予めUEが把握するものとしてもよいし、当該関連付けに関する情報が同期信号で通知されてもよい。
【0060】
PBCH1では、別のPBCH(後続のPBCH)の受信に必要な情報(例えば、無線リソースを特定するための情報や、PBCHのフォーマットの情報)が通知される。ここで、PBCH1で送信された情報を用いて特定される当該別のPBCHを、PBCH2、第2のPBCHなどと呼ぶが、呼称はこれらに限定されるものではない。なお、PBCH2は複数あってもよい。例えば、PBCH2として2つのPBCH(PBCH2及びPBCH3)が規定され、これらのチャネルでそれぞれ異なる報知情報が通知されてもよい。
【0061】
例えば、PBCH1では、PBCH2の受信に必要な情報として、PBCH2の周波数リソースに関する情報(例えば、周波数帯域幅、送信帯域幅、中心周波数などの少なくとも1つを特定するための情報)、PBCH2の時間リソースに関する情報(例えば、時間位置、サブフレームインデックス、シンボルインデックス、周期、オフセットなどの少なくとも1つを特定するための情報)、PBCH2のトランスポートブロックサイズ(TBS:Transport Block Size)などを通知してもよい。
【0062】
UEは、PBCH1で通知される情報に基づいて、PBCH2を受信する。なお、UEは、PBCH2の周波数リソースに関する情報の有無に関わらず、PBCH1と同じ周波数リソースでPBCH2の受信を行うようにしてもよい。また、UEは、PBCH2の時間リソースに関する情報の有無に関わらず、PBCH1に隣接する時間リソースでPBCH2の受信を行うようにしてもよい。
【0063】
図3は、本発明の第2の実施形態のPBCHの無線リソースの一例を示す図である。
図3Aは、上述のシナリオにおける初期の仕様に対応するPBCHの無線リソースの一例を示す。
図3Aの場合、例えば、初期の仕様に対応するUEは、同期の完了後、PBCH2の受信に必要な情報をPBCH1で受信し、当該情報に基づいてPBCH2がXHzの帯域幅で送信されることを把握してPBCH2を受信する。
【0064】
一方、
図3Bは、上述のシナリオにおける後発の仕様に対応するPBCHの無線リソースの一例を示す。
図3Bの場合、例えば、最大YHzの帯域幅しかサポートしないUEは、同期の完了後、PBCH2の受信に必要な情報をPBCH1で受信し、当該情報に基づいてPBCH2がYHzの帯域幅で送信されることを把握してPBCH2を受信する。
【0065】
このように、UEは、サポートする最大の帯域幅に関わらず、仕様に従う全端末が受信可能なPBCH1に基づいてPBCH2を特定することができるため、報知情報を確実に受信することができる。また、例えば上述のシナリオにおける後発の仕様に対応するUEのみがセル内に在圏していると判断するeNBは、
図3BのようなYHzのPBCH2とそれ以降のSIBを送信すればよく、在圏するUEが受信できない
図3AのようなXHzのPBCH2とそれ以降のSIBを送信しないように制御することができるため、報知情報に係る通信オーバヘッドを低減することができる。
【0066】
なお、
図3に示すように、PBCH1及びPBCH2は、それぞれ周期的に送信されることが好ましいが、これに限られない。また、
図3に示すように、PBCH1及びPBCH2は、異なる周期で送信されてもよいし、同じ周期で送信されてもよい。また、PBCH1及びPBCH2が割り当てられる無線リソースは
図3の例に限られない。例えば、
図3Bのように比較的狭い帯域のPBCH2は、PBCH1又は比較的広い帯域のPBCH2に比べて、多くの時間リソースに割り当てられてもよい。
【0067】
なお、UEは、PBCH1で送信されるPBCH2の受信に必要な情報を、SIB及び/又は共通サーチスペース(CSS:Common Search Space)の下り制御チャネル(例えば、PDCCH(Physical Downlink Control Channel))の受信に必要な情報(例えば、無線リソースを特定するための情報や、信号/チャネルフォーマットの情報)として用いてもよい。また、PBCH1で、PBCH2の受信に必要な情報の代わりに(又は当該情報に加えて)、SIB及び/又はCSSのPDCCHの受信に必要な情報がUEに通知されてもよい。例えば、PBCH1では、SIB及び/又はCSSのPDCCHの周波数帯域幅が通知されてもよい。なお、SIB及び/又はCSSのPDCCHの受信に必要な情報は、PBCH2でUEに通知されてもよい。
【0068】
また、複数のニューメロロジーがサポートされる場合、PBCH1でニューメロロジーに関する情報が通知されてもよい。この場合、UEはPBCH1以外の全てのチャネルで、通知されたニューメロロジーが使用されると想定してもよい。なお、UEは、PBCH1以外の少なくとも一部のチャネル(例えば、PBCH2)で、通知されたニューメロロジーが使用されると想定してもよい。
【0069】
また、PBCH2でニューメロロジーに関する情報が通知されてもよい。この場合、UEは、同期信号(PSS/SSS)及び報知信号(PBCH)の他の信号(チャネル)の送信に用いられるニューメロロジーを、受信したニューメロロジーに関する情報に基づいて特定することができる。
【0070】
<第2の実施形態の変形例>
なお、第2の実施形態では複数種類のPBCHが用いられるものとしたが、これに限られない。例えば、PBCH2の受信に必要な情報は、PBCH1ではなく、同期信号に基づいてUEが判断するものとしてもよい。この場合、PBCH1は送信されなくてもよいため、通信オーバヘッドを低減することができる。同期信号に基づく判断は、実施形態1.1−1.3で説明したニューメロロジーの判断と同様に行われてもよい。例えば、PBCH2が割り当てられる無線リソース(例えば、周波数リソース)は、PSS及び/又はSSSの系列と関連付けられてもよいし、PSS及び/又はSSSで明示的に通知されてもよい。
【0071】
また、同期信号で特定されるニューメロロジーが、PBCH2の受信に必要な情報(例えば、PBCHのフォーマット)に関連付けられてもよい。当該関連付けは、仕様で規定され予めUEが把握するものとしてもよいし、当該関連付けに関する情報が同期信号で通知されてもよい。この場合も、PBCH1は送信されなくてもよい。
【0072】
また、UEは、PBCH1を検出せずに、PBCH2を直接検出してもよい。この場合も、PBCH1は送信されなくてもよい。また、UEは、異なる複数のPBCH2それぞれの受信に必要な情報を把握しているものとする。例えば、当該情報は仕様で規定されていてもよい。そして、UEは、異なる複数のPBCH2それぞれについてブラインド検出を試みる。ここで、当該複数のPBCH2のうち、1つは所定の通信規格(例えば、5G)における最小割り当て単位の無線リソース(例えば、最小割り当て単位の周波数リソース)であり、別の1つは当該無線リソースより大きい無線リソース(例えば、帯域幅が大きい無線リソース)であることが好ましい。
【0073】
以下で、当該ブラインド検出について
図4を参照して説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態の変形例の1つの説明図である。
【0074】
図4Aは、第2の実施形態で述べたシナリオにおける初期の仕様に対応するPBCHがeNB/NWから送信される例を示し、
図4Bは、当該シナリオにおける後発の仕様に対応するPBCHがeNB/NWから送信される例を示す。
図4において、UEの受信機では、前者のPBCHを想定したブラインド復号(PBCH decoding assumption 1)と、後者のPBCHを想定したブラインド復号(PBCH decoding assumption 2)と、を試行する。このため、UEは
図4A及び
図4Bのいずれの場合であっても、送信されたPBCHを受信することができる。
【0075】
このように、UEが複数のPBCHをブラインド検出する構成によれば、例えば仕様策定の初期段階では
図4AのようなPBCHを用い、仕様策定の後期段階で
図4BのようなPBCHを用いることが決定された場合に、
図4AのPBCHを送信せず、
図4BのPBCHを送信するシステムを採用することができ、PBCHの置き換え(移行)が可能となる。これにより、報知情報に係る通信オーバヘッドを低減することができる。
【0076】
なお、上述の各実施形態において、UEは、特定したニューメロロジーに関する情報を、ネットワーク側(例えば、eNB)に通知してもよい。また、UEは、扱うことができるニューメロロジーに関するUE能力情報(UE Capability)を、eNBに通知してもよい。また、これらの通知は、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリングやMAC(Medium Access Control)シグナリング)、上り制御情報(例えば、UCI(Uplink Control Information))のいずれか又はこれらの組み合わせを用いて、動的又は準静的に行われてもよい。
【0077】
また、本発明の各実施形態で示した構成は、無線アクセス方式に依らず適用することができる。例えば、下りリンク(上りリンク)で利用される無線アクセス方式が、OFDMA、SC−FDMA又は他の無線アクセス方式であっても、本発明を適用することができる。つまり、各実施例で示したシンボルは、OFDMシンボルやSC−FDMAシンボルに限られない。
【0078】
また、上述の無線通信方法は、5G RATに限らず、LTEを含む他のRATに適用されてもよい。また、上述の無線通信方法は、PCell(Primary Cell)及びSCell(Secondary Cell)のいずれにも適用可能であってもよいし、いずれかのセルにのみ適用可能としてもよい。例えば、ライセンスバンド(又はリスニングが設定されないキャリア)でのみ上述の無線通信方法を適用してもよいし、アンライセンスバンド(又はリスニングが設定されないキャリア)でのみ上述の無線通信方法を適用してもよい。
【0079】
なお、上述の無線通信方法は、5G RATのスタンドアローン構成だけではなく、LTE RATに接続できる場合にも適用可能である。例えば、UEは、LTE RATで送信される同期信号に基づいて、所定の5G RATのニューメロロジーを特定してもよい。
【0080】
なお、第2の実施形態は第1の実施形態と組み合わせて用いられてもよい。例えば、UEは、同期信号に基づいてPBCH1のニューメロロジーを特定し、PBCH1に基づいてPBCH2のニューメロロジー及び/又は帯域幅を特定する構成としてもよい。
【0081】
(無線通信システム)
以下、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、本発明の上記実施形態のいずれか及び/又は組み合わせに係る無線通信方法が適用される。
【0082】
図5は、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。
【0083】
なお、無線通信システム1は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、LTE−B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New RAT(Radio Access Technology)などと呼ばれてもよいし、これらを実現するシステムと呼ばれてもよい。
【0084】
図5に示す無線通信システム1は、比較的カバレッジの広いマクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12(12a−12c)と、を備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。
【0085】
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、マクロセルC1及びスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、5個以下のCC、6個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用してもよい。
【0086】
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHzなど)で帯域幅が広いキャリア(例えば、5G RATキャリア)が用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
【0087】
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
【0088】
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
【0089】
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
【0090】
各ユーザ端末20は、LTE、LTE−Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでもよい。
【0091】
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクに直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が適用され、上りリンクにシングルキャリア−周波数分割多元接続(SC−FDMA:Single Carrier Frequency Division Multiple Access)が適用される。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られない。
【0092】
無線通信システム1では、下りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)、報知チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、下りL1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
【0093】
下りL1/L2制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。PHICHにより、PUSCHに対するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送達確認情報(例えば、再送制御情報、HARQ−ACK、ACK/NACKなどともいう)が伝送される。EPDCCHは、PDSCH(下り共有データチャネル)と周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。
【0094】
無線通信システム1では、上りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報が伝送される。また、PUCCHにより、下りリンクの無線品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)、送達確認情報などの少なくとも1つを含む上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)が伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送される。
【0095】
無線通信システム1では、下り参照信号として、セル固有参照信号(CRS:Cell-specific Reference Signal)、チャネル状態情報参照信号(CSI−RS:Channel State Information-Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS:DeModulation Reference Signal)、位置決定参照信号(PRS:Positioning Reference Signal)などが伝送される。また、無線通信システム1では、上り参照信号として、測定用参照信号(SRS:Sounding Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS)などが伝送される。なお、DMRSはユーザ端末固有参照信号(UE-specific Reference Signal)と呼ばれてもよい。また、伝送される参照信号は、これらに限られない。
【0096】
(無線基地局)
図6は、本発明の一実施形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106と、を備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
【0097】
下りリンクにより無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
【0098】
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQの送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
【0099】
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。送受信部103は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。送受信部103は、例えば、同期信号や報知信号をユーザ端末20に送信する。
【0100】
一方、上り信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅された上り信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
【0101】
ベースバンド信号処理部104では、入力された上り信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
【0102】
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して他の無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
【0103】
図7は、本発明の一実施形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、
図7では、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。
図7に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部(スケジューラ)301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305と、を少なくとも備えている。
【0104】
制御部(スケジューラ)301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
【0105】
制御部301は、例えば、送信信号生成部302による信号の生成や、マッピング部303による信号の割り当てを制御する。また、制御部301は、受信信号処理部304による信号の受信処理や、測定部305による信号の測定を制御する。
【0106】
制御部301は、システム情報、PDSCHで送信される下りデータ信号、PDCCH及び/又はEPDCCHで伝送される下り制御信号のスケジューリング(例えば、リソース割り当て)を制御する。また、同期信号(PSS(Primary Synchronization Signal)/SSS(Secondary Synchronization Signal))や、CRS、CSI−RS、DMRSなどの下り参照信号のスケジューリングの制御を行う。
【0107】
また、制御部301は、PUSCHで送信される上りデータ信号、PUCCH及び/又はPUSCHで送信される上り制御信号(例えば、送達確認情報)、PRACHで送信されるランダムアクセスプリアンブルや、上り参照信号などのスケジューリングを制御する。
【0108】
具体的には、制御部301は、所定のユーザ端末20に対して所定の無線アクセス方式(例えば、LTE RATや5G RAT)を用いて通信するように制御する。制御部301は、例えば、同期信号及び/又は報知信号に適用されるニューメロロジーを制御(特定)する。また、制御部301は、同期信号及び報知信号以外の信号に適用されるニューメロロジーを制御してもよい。
【0109】
制御部301は、ユーザ端末20において、少なくとも1つの報知信号の送信に用いられるニューメロロジー又は無線リソース(例えば、周波数リソース)を特定するために利用できるように、送信部103が送信する同期信号を生成するように制御してもよい。例えば、制御部301は、報知信号の送信に用いられるニューメロロジー及び/又は帯域幅と、同期信号の系列、同期信号の送信に用いられるニューメロロジー、同期信号により通知される情報のいずれか又はこれらの組み合わせと、を関連付けることを決定し、同期信号を生成するように制御する。
【0110】
制御部301は、同期信号及び報知信号を、同じニューメロロジーを用いて送信するように制御してもよい。また、制御部301は、同期信号及び少なくとも1つの報知信号以外の信号を、所定の報知信号の送信に用いられるニューメロロジーを用いて送信するように制御してもよい。
【0111】
また、制御部301は、同期信号及び少なくとも1つの報知信号以外の信号の送信に用いられるニューメロロジーを特定するための情報を、所定の報知信号で送信するように制御してもよい。
【0112】
また、制御部301は、予め定められた固定の帯域幅を用いて第1の報知信号を送信するように制御してもよい。この場合、制御部301は、第1の報知信号により、第1の報知信号と異なる第2の報知信号のニューメロロジー及び/又は無線リソースを特定するための情報を送信するように制御してもよい。
【0113】
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、下り信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号など)を生成して、マッピング部303に出力する。送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
【0114】
送信信号生成部302は、例えば、制御部301からの指示に基づいて、下り信号の割り当て情報を通知するDLアサインメント及び上り信号の割り当て情報を通知するULグラントを生成する。また、下りデータ信号には、各ユーザ端末20からのチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)などに基づいて決定された符号化率、変調方式などに従って符号化処理、変調処理が行われる。
【0115】
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成された下り信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
【0116】
受信信号処理部304は、送受信部103から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、ユーザ端末20から送信される上り信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)である。受信信号処理部304は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。
【0117】
受信信号処理部304は、受信処理により復号された情報を制御部301に出力する。例えば、HARQ−ACKを含むPUCCHを受信した場合、HARQ−ACKを制御部301に出力する。また、受信信号処理部304は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部305に出力する。
【0118】
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
【0119】
測定部305は、例えば、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、受信信号強度(例えば、RSSI(Received Signal Strength Indicator))、受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality))やチャネル状態などについて測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。
【0120】
(ユーザ端末)
図8は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信アンテナ201、アンプ部202、送受信部203は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
【0121】
送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、アンプ部202で増幅される。送受信部203は、アンプ部202で増幅された下り信号(例えば、同期信号や報知信号)を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
【0122】
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、下りリンクのデータのうち、報知情報もアプリケーション部205に転送される。
【0123】
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて送受信部203に転送される。送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
【0124】
図9は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、
図9においては、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。
図9に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を少なくとも備えている。
【0125】
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
【0126】
制御部401は、例えば、送信信号生成部402による信号の生成や、マッピング部403による信号の割り当てを制御する。また、制御部401は、受信信号処理部404による信号の受信処理や、測定部405による信号の測定を制御する。
【0127】
制御部401は、無線基地局10から送信された下り制御信号(PDCCH/EPDCCHで送信された信号)及び下りデータ信号(PDSCHで送信された信号)を、受信信号処理部404から取得する。制御部401は、下り制御信号や、下りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、上り制御信号(例えば、送達確認情報など)や上りデータ信号の生成を制御する。
【0128】
具体的には、制御部401は、当該ユーザ端末20が所定の無線アクセス方式(例えば、LTE RATや5G RAT)を用いて通信するように制御する。制御部401は、所定の信号に適用されるニューメロロジーを特定し、当該ニューメロロジーに従って当該所定の信号を受信するように制御する。
【0129】
制御部401は、送受信部103によって受信された同期信号に基づいて、少なくとも1つの報知信号の送信に用いられる無線アクセス方式の通信パラメータ(ニューメロロジー)及び/又は当該報知信号の送信に用いられる無線リソース(例えば、周波数リソース)を特定してもよい。
【0130】
例えば、制御部401は、同期信号の系列、同期信号の送信に用いられるニューメロロジー、同期信号により通知される情報のいずれか又はこれらの組み合わせに基づいて、PBCHの送信に用いられるニューメロロジー及び/又は周波数リソースを特定する。なお、制御部401は、同期信号に基づいて、PBCHのフォーマットを特定してもよい。
【0131】
また、制御部401は、所定の報知信号の送信に用いられるニューメロロジーが、同期信号及び少なくとも1つの報知信号以外の信号の送信に用いられるニューメロロジーであると特定してもよい。
【0132】
また、制御部401は、所定の報知信号で通知(送信)される情報に基づいて、同期信号及び少なくとも1つの報知信号以外の信号の送信に用いられるニューメロロジーを特定してもよい。
【0133】
なお、報知信号として、予め定められた固定の帯域幅で送信される第1の報知信号(第1の報知チャネル)と、無線基地局10から送信される信号(情報)に基づいて無線リソースが特定される第2の報知信号(第2の報知チャネル)と、が規定される場合には、制御部401は、第1の報知信号で通知される情報に基づいて、第2の報知信号のニューメロロジー及び/又は帯域幅を特定してもよい。
【0134】
また、制御部401は、複数の報知信号をブラインド復号するように、受信信号処理部403を制御してもよい。例えば、制御部401は、所定の通信規格における最小割り当て単位の帯域幅で送信される報知信号と、当該周波数帯域幅より大きい帯域幅で送信される報知信号と、をブラインド復号するように制御してもよい。
【0135】
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、上り信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)を生成して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
【0136】
送信信号生成部402は、例えば、制御部401からの指示に基づいて、送達確認情報やチャネル状態情報(CSI)に関する上り制御信号を生成する。また、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて上りデータ信号を生成する。例えば、送信信号生成部402は、無線基地局10から通知される下り制御信号にULグラントが含まれている場合に、制御部401から上りデータ信号の生成を指示される。
【0137】
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成された上り信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
【0138】
受信信号処理部404は、送受信部203から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、無線基地局10から送信される下り信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号など)である。受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
【0139】
受信信号処理部404は、受信処理により復号された情報を制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、報知情報、システム情報、RRCシグナリング、DCIなどを、制御部401に出力する。また、受信信号処理部404は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部405に出力する。
【0140】
測定部405は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
【0141】
測定部405は、例えば、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP)、受信信号強度(例えば、RSSI)、受信品質(例えば、RSRQ)やチャネル状態などについて測定してもよい。測定結果は、制御部401に出力されてもよい。
【0142】
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した2つ以上の装置を有線又は無線で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0143】
例えば、本発明の一実施形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図10は、本発明の一実施形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0144】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0145】
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0146】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
【0147】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
【0148】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0149】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
【0150】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004で実現されてもよい。
【0151】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウスなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカーなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0152】
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0153】
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0154】
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
【0155】
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)で構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットで構成されてもよい。さらに、スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDMシンボル、SC−FDMAシンボルなど)で構成されてもよい。
【0156】
無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームが送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレームやTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1−13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。
【0157】
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅や送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
【0158】
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8−12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、又はロングサブフレームなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、短縮サブフレーム、又はショートサブフレームなどと呼ばれてもよい。
【0159】
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。なお、RBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
【0160】
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)で構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
【0161】
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプリフィクス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
【0162】
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスで指示されるものであってもよい。
【0163】
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0164】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0165】
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」や「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
【0166】
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
【0167】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって)行われてもよい。
【0168】
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))で通知されてもよい。
【0169】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、LTE−B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New−RAT(Radio Access Technology)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0170】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0171】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。例えば、上述の各実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0172】
本出願は、2016年1月15日出願の特願2016−006548に基づく。この内容は、全てここに含めておく。