(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態のシート搬送装置としての自動原稿送りユニットと、この自動原稿送りユニットを備えた画像読取装置と、この画像読取装置を装置本体に備えた画像形成装置とを図に基づいて説明する。なお、以下の説明において、括弧書きのタイトルは、記載内容を分かり易くするために便宜上記載したものであって、各タイトルの名称の装置やユニット等は、タイトル毎に記載の構成のみによって形成されるものではない。
【0015】
(画像形成装置)
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置100のシート搬送方向に沿った断面概略図である。画像形成装置100は、装置本体100Aと、装置本体100Aの上部に設けられた画像読取装置101とで構成されている。
【0016】
装置本体100Aは、画像読取装置101からの画像読取情報や、外部の情報機器であるファクシミリ、パソコン等からの画像情報に基づいて、普通紙やOHPシート等のシートPに画像を形成するようになっている。画像形成装置100の装置本体100Aの下部には、各種サイズのシートPを収納した複数のシートカセット113(図には1つのみ示して他は省略)が着脱自在に装着されている。シートカセット113から給紙搬送ローラ105によって搬送されたシートPは、画像形成部114の感光ドラム110の転写位置に送られる。感光ドラム110は、画像読取装置101からの画像情報に基づいたレーザスキャナ104のレーザを照射されて、潜像を形成され、その潜像が不図示の現像装置によりトナー現像されてトナー画像が形成されている。トナー画像は、転写位置に搬送されたシートに、転写ローラ111によって転写されて、定着器106によって定着される。
【0017】
シートは、片面に画像を形成されて両面に画像を形成する必要が無い場合、排出ローラ対109によって、胴内排出トレイ112に排出される。シートは、両面に画像を形成される場合、排出ローラ対109のスイッチバック搬送によって反転搬送されて、再送パス107を搬送され、再度、画像形成部114へ送り込まれる。シートは、画像形成部114において、他方の面にもトナー画像を転写される。そのトナー画像は、定着器106でシートに定着される。最後、シートは、排出ローラ対109から胴内排出トレイ112に排出される。なお、シートは、シートカセット113からの給送のみならず、マルチトレイ108からも給送されるようになっている。マルチトレイ108は、装置本体100Aを開閉するように設けられており、使用されるとき、開いて使用される。
【0018】
(画像読取装置)
図2は、画像読取装置101の原稿搬送方向に沿った断面概略図である。
図3は、
図2の画像読取装置101において、
カバー部材としての外装カバー10を開いたときの図である。画像読取装置101は、シート搬送装置としての自動原稿送りユニット103と、自動原稿送りユニット103を搭載した画像読取部としての画像読取ユニット102とで構成されている。
【0019】
自動原稿送りユニット103は、画像読取ユニット102の流し読みガラス2の上面を通過するように原稿Dを搬送するようになっている。自動原稿送りユニット103は、主に、次の各構成要素によって形成されている。複数枚の原稿を載置可能な原稿トレイ
(積載部)15。原稿トレイ15上の原稿を1枚ずつ分離して画像読取ユニット102の流し読みガラス2に向けて給送する給紙部11。原稿を流し読みガラス2の上面に沿って通過させる搬送部12。流し読みガラス2の上面を通過した原稿を排出する排出部13。この排出部13から排出された原稿が積載される排紙トレイ16。排出部13でスイッチバック搬送されて表裏反転した原稿を、再度、給紙部11に送り込み流し読みガラス2の上面に給送するスイッチバック部14。なお、原稿トレイ15は、原稿の給送方向Hの上流側よりも下流側が低く傾斜して、原稿が給紙部11に滑り込み易くするとともに、排紙トレイ16の上方に空間を確保できるようにしてある。
【0020】
画像読取ユニット102は、読取ユニット本体102Aと、読取ユニット本体102Aの上部に設けられた流し読みガラス2及び固定読みガラス4等で形成されている。画像読取ユニット102は、上部に自動原稿送りユニット103を有している。自動原稿送りユニット103は、流し読みガラス2と、固定読みガラス4とを開閉できるように、画像読取ユニット102に設けられている。固定読みガラス4は、自動原稿送りユニット103によって上面が開放された状態でユーザによって原稿が載置されるようになっている。流し読みガラス2と、固定読みガラス4との下方には、原稿に照射した光を反射光として受光する走査部3が設けられている。走査部3は、自動原稿送りユニット103の原稿搬送方向に沿った方向(
図1、
図2の矢印A方向)に往復移動できるようになっている。反射光は、受光素子5(
図1、
図2)で光電変換された後、画像処理部6(
図2)で画像処理されて、画像情報として、レーザスキャナ104に送られる。
【0021】
画像読取装置101の動作を説明する。なお、給紙部11と、その周辺の構成とその部分の動作の説明は後述する。
【0022】
画像読取装置101は、読取動作を開始すると、原稿トレイ15に載置された原稿Dを後述する給紙部11のピックアップローラ18によって、給紙ローラ19とリタードローラ20との間に引き込む。原稿Dは、傾斜した原稿トレイ15を滑り降りて、給紙ローラ19とリタードローラ20との間に引き込まれる。原稿が重なっている場合、リタードローラ20が原稿の搬送を阻止し、給紙ローラ19が原稿を1枚だけ給送をする。原稿は、給紙路25の案内と、給紙ローラ対251及びレジストローラ対252の給送とによって、搬送部12に送り込まれる。レジストローラ対252は、原稿の斜行を修正する。
【0023】
原稿は、搬送部12の案内ローラ121の回転と、原稿搬送路122の案内と、搬送ローラ対123の回転とによって、流し読みガラス2の上面を通過して、排出部13に送られる。流し読みガラス2の下には、走査部3が停止して待機している。走査部3は、流し読みガラス2の上面を通過する原稿に光を照射し、その反射光を受光して、光を受光素子5(
図1、
図2)に案内する。これによって、走査部3は、流し読みガラス2の上面を通過する原稿の画像を読み取ることができる。この読み方を流し読みと言う。画像を読み取られた原稿は、排出部13の排出ローラ対131によって、排紙トレイ16に排出される。
【0024】
原稿の両面に画像が形成されており、両面の画像を読み取る場合がある。この場合、排出ローラ対131は、原稿を原稿の後端近くまで搬送した後、逆転して、原稿を、スイッチバック部14を案内にしてスイッチバック搬送し、表裏反転させて、給紙ローラ対251に送る。その後、原稿は、搬送部12を搬送され、流し読みガラス2の上面を通過して、他方の面の画像を走査部3に読み取られ、そして、排出部13に搬送される。原稿は、先に、スイッチバック搬送されて表裏反転されているので、後続の原稿との頁順が揃わなくなっている。頁順を揃えるため、原稿は、排出ローラ対131によって、再度、スイッチバック搬送されて、給紙ローラ対251に搬送され、再度、搬送部12、排出部13を経て、排紙トレイ16に排出される。走査部3は、頁順を揃えるために、再度、搬送部12によって流し読みガラス2の上を搬送される原稿に光を照射しない。
【0025】
以上の説明は、流し読みガラス2を通過する原稿を読み取る流し読みについて説明したが、ユーザによって固定読みガラス4に載置された原稿を読み取る場合、走査部3が矢印A方向に移動して原稿の画像を読み取る。この読み方を固定読みと言う。
【0026】
以上の説明において、
図2、
図3に示すように、自動原稿送りユニット103の筐体は、装置本体としての原稿送りユニット本体103Aと、開閉手段
(カバー部材)としての外装カバー10とで形成されている。外装カバー10は、回動支点10cによって原稿送りユニット本体103Aに矢印B,C方向に回転自在に設けられている。外装カバー10は、原稿送りユニット本体103Aを開閉(開動作、閉動作)して、後述するシート案内路としての給紙路25を開閉できるようになっている(開閉可能になっている)。また、原稿送りユニット本体103Aは、画像読取ユニット102の筐体としての読取ユニット本体102Aに開閉自在に設けられている。原稿送りユニット本体103Aの開閉方向は、外装カバー10の開閉方向B,Cに対して交差する方向である。
【0027】
給紙路25は、上ガイド板25aと下ガイド25bとが対向して形成されている。給紙路25の入口には、給紙部11が設けられている。外装カバー10の下面側には上ガイド板25aが設けられている。外装カバー10が対向する原稿送りユニット本体103Aの部分には下ガイド25bが形成されている。外装カバー10は、原稿送りユニット本体103Aを開閉するとともに、シート案内路としての給紙路25の上ガイド板25aの部分(上側部分)を開閉できるようになっている。
【0028】
したがって、外装カバー10を、回動支点10cを中心に矢印B方向に回転させると、
原稿トレイ15の給紙口から流し読みガラス2の手前までの給紙路25の全てが連続して開放されるので、給紙路25に詰まった原稿を容易に取り除くことができる。また、給紙路25のメンテナンスも容易に行える。
【0029】
(自動原稿送りユニット103の給紙部11)
図4は、
図2の画像読取装置101における給紙部11の動作説明用の図である。
図4(A)は、
ローラとしてのピックアップローラ18が
第2の位置としての上位の位置にいる図である。
図4(B)は、
ローラとしてのピックアップローラ18が
第1の位置としての下位の位置に降下した図である。
図5は、
図2の画像読取装置101におけるストッパ部11Bの動作説明用の図である。
図5(A)は、シャッタ60が原稿Dの先端を受け止めている図である。
図5(B)は、ピックアップアーム181の下降にともなって、シャッタ60が回転自在になるときの図である。
図5(C)は、ピックアップアーム181の下降にともなって、シャッタ60が原稿の給送方向Hの下流側に傾いた図である。
図5(D)は、ピックアップアーム181が下降して、シャッタ60が原稿Dの給送方向Hの下流側に傾き、原稿の通過を許容できるようになった図である。
図6は、ピックアップアーム181とその周辺の拡大図である。
図7は、ピックアップローラ18とその周辺の外観斜視図である。
図8は、ピックアップアーム181、ピックアップローラ18等を
ローラユニットとしてのユニット300にして、外装カバー10に装着するときの図である。
図8(A)は、ユニット300を外装カバー10に装着する図である。
図8(B)は、ユニット300を外装カバー10に装着した図である。
図9は、ピックアップアーム181、ピックアップローラ18等をユニット300にして、外装カバー10に装着するときの図である。
図10は、シャッタ60と、シャッタ周辺の部分拡大図である。
【0030】
給紙部11は、原稿搬送部(シート搬送手段)11A、ストッパ部(規制手段)11B、上位保持部
(保持手段)11C、下位保持部(
当接部)11D等を備えている。なお、下位保持部(
当接部)、11D(
図11乃至
図13),11E(
図15乃至
図17),11F(
図18乃至
図20)の説明は、後述する。
【0031】
原稿搬送部(シート搬送手段)11Aは、外装カバー(開閉手段)10の下面側に位置して、
図4(A)に示す上位の位置(待機位置)から、
図4(B)の下位の位置(作動位置)に下降し、かつ下位の位置から上位の位置に上昇するようになっている。すなわち、原稿搬送部11Aは、上位の位置と下位の位置とを上下動可能になっている。そして、
図2のように給紙路25が外装カバー10によって閉められて、原稿搬送部11Aが
図4(B)のように下降した下位の位置にいる場合、原稿搬送部11Aは、原稿トレイ15の原稿Dを給紙路25にシートを給送できるように(搬送可能に)なっている。
【0032】
なお、以下の説明において、原稿搬送部11A(或いはピックアップアーム181)が上位の位置にいるときとは、外装カバー10が給紙路25を開閉していることに関係なく、
図4(A)のように外装カバー10に接近した位置にいることである。また、下位の位置にいるときとは、
図4(B)のように外装カバー10から離れた位置にいることである。さらに、
図4(A)のように、給紙路25を閉めた外装カバー10に対して原稿搬送部11A(或いはピックアップアーム181)が上位の位置にいるときの位置は、原稿を給送するために待機する待機位置でもある。また、
図4(B)のように、給紙路25を閉めた外装カバー10に対して原稿搬送部11A(或いはピックアップアーム181)が下位の位置にいるときの位置は、原稿を給送するための作動位置でもある。
【0033】
原稿搬送部11Aは、
図4(A)、
図9に示すように、給紙ローラ19、リタードローラ20(
図9には不図示)、ピックアップアーム181、ピックアップローラ18、歯車列182等で構成されている。なお、リタードローラ20は、原稿送りユニット本体103Aに設けられているため、原稿搬送部11Aが上位の位置、下位の位置に移動する説明があっても、上位の位置、下位の位置に移動していないものとする。
【0034】
給紙ローラ19(
図2、
図3)は、外装カバー10に設けられている。給紙ローラ19は、不図示の給紙モータに接続されている。リタードローラ20は、給紙ローラ19が接離できる位置で、原稿送りユニット本体103A側に設けられている。リタードローラ20は、不図示のトルクリミッタが設けられている。トルクリミッタは、リタードローラ20に加わる矢印G方向(
図4)の回転力が所定の値を超えると、リタードローラ20の矢印G方向への回転を許容し、所定の値以下のとき、リタードローラ20の矢印G方向への回転を阻止するようになっている。このため、給紙ローラ19がリタードローラ20に圧接している状態において(
図4(B))、原稿Dが1枚だけ送り込まれて来たとき、リタードローラ20は、原稿Dを介して給紙ローラ19に追従回転をして、給紙ローラ19による原稿Dの搬送を許容する。しかし、原稿Dが重なって送り込まれて来ると、原稿同士の摩擦抵抗が、リタードローラ20と原稿Dとの摩擦抵抗よりも小さいので、リタードローラ20に加わる矢印G方向の回転力が所定の値以下になる。このため、リタードローラ20が回転を停止して、接触している原稿の搬送を阻止し、給紙ローラ19が給紙ローラ19に接触している原稿を搬送する。
【0035】
図4において、給紙ローラ19の回転軸191には、ピックアップアーム181が上下方向(矢印B,C方向)に回転自在に設けられている。ピックアップアーム181の回転端部には、
ローラとしてのピックアップローラ18が回転自在に設けられている。また、
図4、
図9において、ピックアップアーム181には、給紙ローラ19の回転をピックアップローラ18に伝達する歯車列182が設けられている。給紙ローラ19が、矢印E方向に回転すると、歯車列182によってピックアップローラ18に回転力が伝達されて、ピックアップローラ18も矢印E方向に回転する。それに伴って、ピックアップアーム181は、矢印C方向に回転して上位の位置(待機位置)から下位の位置(作動位置)に下降し、ピックアップローラ18を原稿Dに当接させる。これによって、ピックアップローラ18は、トルクリミッタにより付勢されながら原稿Dに接触して原稿Dを給紙ローラ19とリタードローラ20とのニップNPに送り込むことができる。
【0036】
なお、原稿が、給紙路25に詰まったときや、給紙ローラ19とリタードローラ20とのニップNPに詰まったときに、外装カバー10を矢印B方向(
図3)に回動させて、原稿送りユニット本体103Aを開く。すると、原稿搬送部11Aの給紙ローラ19、ピックアップアーム181、歯車列182及びピックアップローラ18が外装カバー10と一体に矢印B方向に回動する。しかし、リタードローラ20は、原稿送りユニット本体103A側に設けられているため、外装カバー10と一体に矢印B方向に移動しない。したがって、外装カバー10を矢印B方向(
図3)に回動させて、原稿送りユニット本体103Aを開くと、給紙ローラ19がリタードローラ20から離れてニップNPが解除される。そのため、外装カバー10を開くことで、給紙路25やニップNPに詰まった原稿Dを取り除くことができる。
【0037】
ストッパ部(規制手段)11Bは、
図5に示すように、シャッタ60、ストッパ61、回動押圧片62、解除部材63等で構成されている。
【0038】
ストッパ部11B(
図5(D))は、原稿搬送部11Aが作動位置にて原稿を搬送しているとき、
積載部としての原稿トレイ15に積載された原稿が給紙路25に進入するのを許容するようになっている。また、ストッパ部11B(
図5(A))は、原稿搬送部11Aが待機位置にいるとき、原稿が給紙路25に進入するのをシャッタ60で阻止するようになっている。
【0039】
シャッタ60は、回転軸601に回転自在に吊り下げられている。回転軸601は
カバー部材としての外装カバー10に設けられている。シャッタ60は、原稿の給送方向Hにおいてピックアップローラ18と給紙ローラ19との間で、給紙ローラ19の長さより広い間隔で1対配置されている(
図7)。
図5において、シャッタ60の先端部60aは、給紙路25の下ガイド25bに形成された凹部25baに進入している。シャッタ60の上端部のピックアップローラ18側には、切欠60bが形成されている。シャッタ60は、ピックアップローラ18の昇降動作に連動して原稿トレイ15に載置された原稿Dの先端を規制
して、シート案内路へのシートの進入を規制する位置(規制位置、
図5(A))と、原稿Dの先端を規制
せずに、シート案内路へのシートの進入を許可する位置(
許可位置(退避位置
)、
図5(C)、
図5(D))とに、回転軸601を中心にして、回動するようになっている。ここで、原稿Dの先端を規制しない位置とは、
図5(C)、
図5(D)に示すように、ピックアップローラ18が作動位置にて原稿トレイ15に積載された原稿を給紙する際に、原稿の給紙を妨げないようシャッタ60の規制が解除された位置のことである。シャッタ60の規制が解除されると、シャッタ60は自重で吊り下げられているだけになるため、原稿の搬送を妨げないようになっている。
【0040】
ストッパ61は、ピックアップローラ18の回転軸183に遊嵌して、シャッタ60の切欠60bに係合したり、切欠60bから外れたりするようになっている。回動押圧片62は、ピックアップアーム181に一体に設けられており、ピックアップアーム181の回動に伴って、シャッタ60の切欠60bに係合したり、切欠60bから外れたりするようになっている。解除部材63(
図3)は、原稿送りユニット本体103Aに突設されて、ピックアップアーム181の回動に伴って、ストッパ61が当接するようになっている。このため、ピックアップアーム181の回動に伴ってストッパ61が解除部材に当接することで、シャッタ60の規制が解除されるようになっている。シャッタ60の規制が解除される際の動作については、後述する。
【0041】
また、
保持手段としての上位保持部11Cは、
図4、
図6に示すように、外装カバー1
0に設けられて、原稿搬送部11Aを上位の位置に保持するようになっている。
【0042】
上位保持部
(保持手段)11Cは、
カバー部材に設けられるアーム保持片(係合部又は被係合部)41と、
ユニット300のピックアップアーム181に設けられて、アーム保持片41が係合したり外れたりする(係脱可能な)係合片(被係合部又は係合部)42等で構成されている。アーム保持片41は、弾性板(弾性体)である。上位保持部11Cは、アーム保持片41の弾力によって、原稿搬送部11Aを上位の位置に保持する保持力Uを有している。
【0043】
なお、
図7乃至
図10に示すように、リタードローラ20を除いた原稿搬送部11A、解除部材63を除いたストッパ部11B、上位保持部11Cの係合片42はユニット300として形成されている。
図8、
図9に示すように、ユニット300は、回転軸191を、外装カバー10の弾性を有する被装着部70に着脱自在に装着して、被装着部70に回転自在に支持されるようになっている。
【0044】
次に、外装カバー10が給紙路25を閉めた状態における給紙部11の動作を説明する。なお、給紙部11の動作説明は、画像読取装置101が原稿を流し読みガラス2の上面を通過させて原稿を読み取る流し読みの場合においての動作説明である。また、給紙部11は、下位保持部(
当接部)11D(11E,11F)を有しているが、下位保持部11D(11E,11F)に関連する構成と動作は、後述する。
【0045】
画像形成装置100に電源が入っていないとき、
図4(A)に示すように、ピックアップアーム181は、ピックアップアーム181と一体の係合片42に、アーム保持片41が係合(スナップフィット)して、上位の位置(待機位置)に保持されている。このため、ピックアップローラ18は、
図5(A)に示すように、原稿トレイ15に載置された原稿Dから離れている。また、シャッタ60は、シャッタ60の切欠60bにストッパ61が係合して、垂下した状態で、原稿受け止め位置に保持されて、原稿の給送方向Hに回転するのを阻止されている。このため、ユーザによって原稿トレイ15に載置された複数枚の原稿は、シャッタ60に受け止められて、先端を揃えられる。
【0046】
画像形成装置100に電源が投入されると、不図示のピックアップモータが回転する。すると、
図4(A)に示すように、給紙ローラ19が矢印E方向に回転し、ピックアップアーム181が矢印C方向に回転して、
図4(A)、
図5(A)の上位の位置(待機位置)から
図4(B)、
図5(D)の下位の位置(作動位置)に下降する。この間に、係合片42が、
図4(A)の位置から
図4(B)の位置に、アーム保持片41の弾力に抗してアーム保持片41から外れる。また、給紙ローラ19が矢印E方向に回転すると給紙ローラ19に接触しているリタードローラ20が
図4(A)、
図5(A)のように矢印G方向に追従回転をする。また、給紙ローラ19の矢印E方向への回転によって、歯車列182を介してピックアップローラ18も
図4(A)、
図5(A)のように矢印E方向に回転する。この結果、ピックアップローラ18は、
図4(B)、
図5(D)に示すように、原稿D上に下降して矢印E方向に回転する。
【0047】
一方、ピックアップアーム181(
図5(B))が待機位置から作動位置に矢印C方向に回転して下降する途中において、ピックアップアーム181と一体に下降するストッパ61が原稿送りユニット本体103Aに突設された固定的な解除部材63に当接する。ストッパ61は、ピックアップアーム181の下降にともなって上方に回転し、シャッタ60の切欠60bから外れる(
図5(B)、(C)、(D))。これによって、シャッタ60は、規制が解除され、原稿の給送方向Hに回転自在になる。
【0048】
ストッパ61がシャッタ60の切欠60bから外れると、ピックアップアーム181に一体に設けられた回動押圧片62が、ピックアップアーム181の回転に伴って、シャッタ60の切欠60bの、回転軸601より原稿の給送方向の上流側の部分を押圧する。すると、ストッパ61が外れて回転自在になっているシャッタ60が、原稿の給送方向Hに回転して(
図5(D))、給紙路25に原稿Dが進入するのを許容する。原稿には、ピックアップローラ18が下降して回転しているため、ピックアップローラ18が原稿を給紙路25内に給送して、給紙ローラ19とリタードローラ20とのニップNPに送り込む。
【0049】
給紙ローラ19が原稿を給紙路25内に送り込むとき、原稿が重なっている場合、リタードローラ20が、重なっている原稿の内、下側の原稿が搬送されるのを阻止して、給紙ローラ19が原稿を1枚だけ搬送する。
【0050】
給紙部11が全ての原稿の給送を終了すると、不図示のピックアップモータが逆回転する。すると、ピックアップアーム181を作動位置から(
図4(B)、
図5(D))、矢印C方向とは逆方向に回動させ、待機位置に戻る(
図4(A)、
図5(A))。すると、シャッタ60、ストッパ61、回動押圧片62が
図5(D)、(C)、(B)の順に作動して、
図5(A)に示す位置に戻り、係合片42にアーム保持片41が係合して、ピックアップアーム181とピックアップローラ18は、待機位置に保持される。この結果、シャッタ60は、原稿受け止め位置に待機して、次に、原稿トレイ15に載置される原稿の先端を受け止めて、先端を揃える。
【0051】
給紙路25に原稿が詰まったとき、或いは給紙路25のメンテナンス時には、ユーザが外装カバー10を回動させて給紙路25を開くことで対応可能になる。
【0052】
(第1の現象)
ところで、
図4(B)、
図5(D)に示す状態で原稿を給紙路25に給送しているとき、原稿が、給紙ローラ19とリタードローラ20とのニップ、給紙ローラ対251(
図2)のニップ、或いは給紙路25等に詰まることがある。このようなとき、ユーザは、詰まった原稿を取り除くため、
図4(B)、
図5(D)の状態から外装カバー10を開いて、給紙ローラ19とリタードローラ20とのニップや、給紙ローラ対251(
図2)のニップを解除して、給紙路25を開放することがある。このとき、ユーザは、外装カバー10を
図3の矢印B方向に勢いよく開くことがある。ところが、勢いよく開かれた外装カバー10は、所定の角度、回転すると回転止めされる。このため、外装カバー10と一緒に矢印B方向に回転していたピックアップアーム181は、慣性によって、回転軸191を中心にして矢印B方向に回転する。そして、ピックアップアーム181に設けられている係合片42が、今まで、外れていた、弾性を有するアーム保持片41に係合して、ピックアップアーム181と外装カバー10とが一体化することがある。また、この間に、ストッパ61がシャッタ60の切欠60bに係合する。
【0053】
ユーザが詰まった原稿を取り除いた後、外装カバー10を閉めると、外装カバー10とピックアップアーム181とシャッタ60等は、矢印C方向に下降して、
図5(A)に示す状態になる。ところが、原稿トレイ15は、
図2に示すように、原稿が給紙部11に滑り込み易くするため、原稿の給送方向Hの上流側よりも下流側が低く傾斜している。このため、外装カバー10を開いていた間に、原稿トレイ15に載置されている原稿が、シャッタ60よりも、さらに、原稿の給送方向Hの下流側に滑り込んでいる場合がある。このような状態で、外装カバー10を閉めると、シャッタ60は、先端部60aで原稿を押圧して、原稿を損傷することがある。
【0054】
(第2の現象)
その他、
図5(A)の状態のままで、外装カバー10を開閉しても、外装カバー10を開いている間に、原稿がシャッタ60よりも原稿の給送方向Hの下流側に滑り込むことがある。この場合においても、外装カバー10を閉めたとき、シャッタ60は、先端部60aで原稿を押圧して、原稿を損傷することがある。
【0055】
そこで、本実施形態の自動原稿送りユニット103は、外装カバー10の開閉にともなって発生する上記第1、第2の現象の発生を防止して、シャッタ60の先端部60aで原稿を損傷するのを防止する下位保持部11Dを備えている。以下、
当接部としての下位保持部11Dを
図11乃至
図13に基づいて説明をする。
【0056】
図11は、本発明の実施形態の自動原稿送りユニット103に設けられた
当接部としての下位保持部11Dの部分斜視図である。
図12は、
図11に示す下位保持部11Dを有する自動原稿送りユニット103の正面図である。
図12(A)は、外装カバー10を閉めたときの自動原稿送りユニット103の正面図である。
図12(B)は、外装カバー10を
図12(A)の状態から開いたときの自動原稿送りユニット103の正面図である。
図13は、
図11の下位保持部11Dの動作説明用の図である。
図13(A)は、下位保持部11Dが原稿搬送部11Aを外装カバー10に対して上位の位置
(第2の位置)から下位の位置
(第1の位置)に下降させるときの図である。
図13(B)は、下位保持部11Dが原稿搬送部11Aを外装カバー10に対して上位の位置から下位の位置に下降させたときの図である。
図13(C)は、自動原稿送りユニット103が原稿を給送できるようになった状態の図である。
【0057】
図11において、
当接部としての下位保持部11Dは、
回動部材としてのシャッタ解除部材(下位保持部材)46と、
付勢部材としてのシャッタ解除ばね47等を備えている。
【0058】
図3、
図8(A)、
図8(B)、
図11において、給紙下ガイド45は、外装カバー10の先端部10bの下部の一部分を形成しており、外装カバー10と一体に回動支点10cを中心に矢印B,C方向に回転するようになっている。
図11の給紙下ガイド45の上面(給紙路25の上壁の裏側に相当する面)の先端角部分45aの近くには、支持軸49が設けられている。支持軸49には、
回動部材としてのシャッタ解除部材46が回動自在に設けられている。シャッタ解除部材46は、支持軸49から原稿の給送方向Hの下流側に延びており、下方向(矢印J1方向)と上方向(矢印J2方向)とに回転するようになっている。
【0059】
シャッタ解除部材46の基端部46aは、原稿搬送部11Aのピックアップアーム181の回動端部181aにシャッタ解除部材46の回転方向J1で接触するようになっている。シャッタ解除部材46の回動端部46bの一部分は、搬送フレーム44側に突部46baとして突出して、搬送フレーム44の上部44aに接離するようになっている。搬送フレーム44は、
図2の原稿送りユニット本体103Aと一体に形成されて外装カバー10の両側に位置している。また、突部46baは、シャッタ解除部材46が支持軸49を中心に上下方向J2,J1に回転するのにともなって上下方向に移動するようになっている。このため、突部46baが上下方向に移動できるように、給紙下ガイド45の搬送フレーム44と対向する部分には、上下方向に縦溝45bが形成してある。すなわち、縦溝45bは、給紙下ガイド45がピックアップアーム181に接近するのを許容する許容部である。また、シャッタ解除部材46の回動端部46bと、給紙下ガイド45とには、引張ばねであるシャッタ解除ばね47が張り渡してある。このため、シャッタ解除部材46は、シャッタ解除ばね47によって、常時、矢印J1方向に牽引されている。
【0060】
(第1の現象の発生を防止する動作説明)
以上の構成において、
図4(B)、
図5(D)の状態から外装カバー10を開く動作を説明する。外装カバー10を開く前は、
図12(A)に示すように、シャッタ解除部材46の突部46baが搬送フレーム44の上部44aに受け止められている
(シャッタ解除部材46は第4の位置に位置している)。しかし、
図11に示すように、シャッタ解除部材46の回動端部46bと給紙下ガイド45とには、シャッタ解除ばね47が張り渡してある。このため、突部46baを基準にして、給紙下ガイド45(外装カバー10)が引き上げられる恐れがある。そこで、
図12(A)に示すように、作動部としての搬送フレーム44に形成したロック爪孔40に、給紙下ガイド45の脇に突設した、弾性を有するロック爪
(爪部)43を係合させて、外装カバー10が給紙路25を開くのを防止している。
【0061】
図12(A)の状態から外装カバー10を
図12(B)に示すように開く。このとき、ピックアップアーム181は、
図4(B)、
図5(D)に示すように、上位保持部11Cの係合片42が弾性を有するアーム保持片41から外れて、外装カバー10に対して下位の位置にいる場合がある。この様な場合、ピックアップアーム181は、
図4(B)、
図5(D)に示した状態のまま、外装カバー10と共に矢印B方向に回転する。外装カバー10の矢印B方向への回転に伴って、シャッタ解除部材46の突部46baが
図12(B)に示すように搬送フレーム44の上部44aから離れる。これにともなって、シャッタ解除部材46は、
図13(A)、(B)に示すように、シャッタ解除ばね47(
図11)に引かれて、給紙下ガイド45に対して矢印J1方向に回転する。そして、シャッタ解除部材46は、
図12(B)に示すようにシャッタ解除部材46の突部46baが縦溝45bの底に受け止められて、回転止めされる
(シャッタ解除部材46は第3の位置に位置している)。
【0062】
その後、外装カバー10は、
図12(B)、
図13(B)の状態のまま、ユーザによって、矢印B方向に回転させられて、所定の角度、回転すると回転止めされる。このとき、外装カバー10と一緒に矢印B方向に回転していたピックアップアーム181は、慣性によって、回転軸191を中心にして矢印B方向に回転する。しかし、
ユニット300(ローラユニット)のピックアップアーム181の回動端部181a(
図11)は、既に、矢印J1方向に回転した状態にあるシャッタ解除部材46の基端部46aに受け止められる。すなわち、シャッタ解除部材46は、ピックアップアーム181を外装カバー10に対して下位の位置に保持している。このため、
ユニット300(ローラユニット)のピックアップアーム181は、係合片42が弾性を有するアーム保持片41に係合することが防止される。
【0063】
この後、ユーザが外装カバー10を閉めるとき、ピックアップアーム181は、
図12(B)、
図13(B)に示した状態のままで、矢印C方向に回転して、
図5(C)の状態なる。外装カバー10はロック爪43がロック爪孔40に係合して、給紙路25を閉めた状態に戻る。
【0064】
したがって、上記の第1の現象の発生を防止して、シャッタ60は、
図5(C)のように、原稿の給送方向Hに自由に回転するようになっているので、原稿に当接することがあっても、原稿を損傷することが少ない。また、ユニット300の交換を邪魔することがないため、交換性を損なうことなくシャッタ解除が可能である。
【0065】
一方、外装カバー10が閉められたとき、シャッタ解除部材46の突部46baに
図12(A)に示すように搬送フレーム44の上部44aに受け止められて、シャッタ解除部材46が矢印J2方向に回転した状態に戻る。また、これと同時に、
図13(C)に示すように、シャッタ解除部材46の基端部46aがピックアップアーム181の回動端部181aから離れる。最後、不図示のモータによってピックアップアーム181は、
図4(A)、
図13(C)のように、上位の位置に回転して、アーム保持片41と係合片42との係合によって、上位の位置に保持される。
【0066】
なお、以上の説明でシャッタ解除ばね47は、必ずしも必要としない。シャッタ解除部材46は、シャッタ解除ばね47の引張力に頼ることなく、自重によって矢印J1に回転できるようにして、上位保持部11C(
図6)のアーム保持片41と係合片42との係合を解除できるようにしてもよい。
【0067】
(第2の現象の発生を防止する動作説明)
図4(A)、
図5(A)、
図12(A)の状態で外装カバー10を開くと、ピックアップアーム181とシャッタ60とが
図5(A)の状態のままで、外装カバー10と一体に矢印B方向に回転する。すると、突部46baが搬送フレーム44の上部44aから離れて、シャッタ解除ばね47(
図11)によって、縦溝45bの底部に受け止められる。この間に、シャッタ解除部材46の基端部46aがピックアップアーム181の回動端部181aを押圧する。すなわち、シャッタ解除部材46は、ピックアップアーム181を外装カバー10に対して下位の位置に保持する。
【0068】
一方、ピックアップアーム181の係合片42が、弾性を有するアーム保持片41に係合して、ピックアップアーム181は、
図13(A)に示すように、外装カバー10に対して上位の位置にいる。しかし、アーム保持片41が係合片42を保持している保持力U(
図4(A))は、シャッタ解除ばね47の弾力V(
図13(A))よりも小さく設定されている(U<V)。このため、シャッタ解除ばね47は、上記保持力Uに打ち勝って、アーム保持片41と係合片42との係合を解除する。すると、ピックアップアーム181は、回転軸191を中心にして、自重により、
図13(B)のように矢印C方向に回転して、不図示のストッパに受け止められて下位の位置に保持される。すなわち、シャッタ解除部材46は、ピックアップアーム181を外装カバー10に対して下位の位置に位置させたことになる。
【0069】
この後、ユーザが外装カバー10を閉めるとき(外装カバー10の閉動作時に)、ピックアップアーム181は、
図12(B)、
図13(B)に示した状態のままで、矢印C方向に回転して
図5(C)の状態になる。外装カバー10はロック爪43がロック爪孔40に係合して、給紙路25を閉めた状態に戻る。
【0070】
したがって、上記の第2の現象の発生を防止して、シャッタ60は、原稿の給送方向Hに自由に回転するようになっているので、
図5(C)のように回転自在であり、原稿に当接することがあっても、原稿を損傷することが少ない。また、ユニット300の交換を邪魔することがないため、交換性を損なうことなくシャッタ解除が可能である。
【0071】
最後、不図示のモータによってピックアップアーム181は、
図4(A)、
図13(C)のように、上位の位置に回転して、アーム保持片41と係合片42との係合によって、上位の位置に保持される。一方、シャッタ解除部材46の突部46baが
図12(A)に示すように搬送フレーム44の上部44aに受け止められて、シャッタ解除部材46が矢印J2方向に回転する。これと同時に、
図13(C)に示すように、シャッタ解除部材46の基端部46aがピックアップアーム181の回動端部181aから離れる。
【0072】
以上説明した自動原稿送りユニット103を有する画像読取装置101は、
図1、
図2、
図14に示した制御部140によって制御されて作動するようになっている。制御部140には、主に、次の各センサとオペレータとが接続されて、各センサの検知動作に基づいて、各オペレータを制御するようになっている。原稿トレイ15に設けられて(
図2)、原稿トレイ15原稿が載置されているか否かを検知する原稿検知センサS11。給紙路25に設けられて(
図2)、レジストローラ対252に原稿が到達したことを検知するレジストセンサS12。給紙路25に設けられて(
図2)、画像読取装置101が流し読み取り時に、読取位置に停止している走査部3に原稿が到達したことを検知するリードセンサS13。排紙トレイ16に設けられて(
図4)、画像を読み取られた原稿が排紙トレイ16に排出されたか否かを検知する排紙センサS14。外装カバー10の給紙下ガイド45(
図11)の脇に設けられて、搬送フレーム44の内壁44bを検知して、外装カバー10の開閉を検知する開閉検知センサS15。給紙ローラ19を回転させる給紙モータM1。給紙ローラ19と給紙モータM1との間に設けられて、給紙モータM1の回転を給紙ローラ19に伝達したり断ったりする給紙クラッチCL1。レジストローラ対252にモータの回転力を伝達したり断ったりするレジクラッチCL2。走査部3を
図1、
図2の矢印A方向に往復移動させるリードモータM2。
【0073】
以上の
図11の下位保持部11Dは、上下方向に回転するシャッタ解除部材46を有しているが、次に説明する下位保持部11Eはシャッタ解除部材46の代わりに原稿の給送方向Hに対して直交する方向L1,L2に往復移動自在なロック部材50を有している。
【0074】
図15は、本発明の実施形態において、
図11の下位保持部11Dと異なる下位保持手段としての下位保持部11Eを備えた自動原稿送りユニット103の部分斜視図である。
図16は、
図15に示す下位保持部11Eを有する自動原稿送りユニット103の正面図である。
図16(A)は、外装カバー10を閉めたときの自動原稿送りユニットの正面図である。
図16(B)は、外装カバー10を
図16(A)の状態から開いたときの自動原稿送りユニット103の正面図である。
図17は、
図15の下位保持部11Eの動作説明用の図である。
図17(A)は、
図16(A)のA17A−A17A矢視断面図であり、一部分省略した図である。
図17(B)は、
図16(B)のA17B−A17B矢視断面図であり、一部分省略した図である。
【0075】
図15において
、下位保持部11Eは、ロック部材(下位保持部材)50と、ロック部材付勢ばね51等を備えている。
【0076】
図15において、給紙下ガイド45の上面の先端角部分45aの近くには、ロック部材50が設けられている。
図17(A)において、ロック部材50は、給紙下ガイド45に形成されたガイド孔45c、45dを貫通して原稿の給送方向H(
図15)に対して直交する方向L1,L2に往復移動自在に給紙下ガイド45に設けられている。ロック部材50の給紙下ガイド45内の端部の下側には、斜面50bが形成されている。斜面50bは、ロック部材50の先端に行くに従って、上り勾配の斜面である。ロック部材50の片方の端部は、給紙下ガイド45の外方に突出して、弾性を有する三角状のロック部50aが形成されている。ロック部50aは、搬送フレーム44に形成したロック部孔52に係合するようになっている。ロック部材50と給紙下ガイド45とには、引張ばねであるロック部材付勢ばね51が渡して設けられている。ロック部材付勢ばね51(
図15)は、ロック部50aが給紙下ガイド45の外側に突出するように、ロック部材50を矢印L2方向に付勢している。
【0077】
以上の構成において、
図15、
図16(A)、
図17(A)の状態から外装カバー10を開く動作を説明する。外装カバー10を開く前は、
図15、
図16(A)、
図17(A)に示すように、ロック部材50は、ロック部材付勢ばね51によって、給紙下ガイド45の外側に向けて(
図15のL2方向)付勢されている。このため、ロック部材50のロック部50aは、搬送フレーム44のロック部孔52に係合して、外装カバー10が開閉方向(矢印B,C)へ回転するのを阻止して、給紙路25を閉めた状態に保持している。また、ロック部材50は、ロック部材付勢ばね51によって、給紙下ガイド45の外側に向けて(
図15のL2方向)付勢されていることによって、給紙下ガイド45内の端部の斜面50bは、ピックアップアーム181の回動端部181bから離れている。
【0078】
外装カバー10を
図16(A)、
図17(A)の状態から
図16(B)、
図17(B)に示すように開く。すると、ロック部材50のロック部(作動部)50aが搬送フレーム44のロック部孔52から抜け出て、ロック部50aの先端が、搬送フレーム44の内壁に受け止められる。この間に、ロック部材50は、矢印L1方向へ移動して、斜面50bでピックアップアーム181の回動端部181bを矢印N方向(
図17(B))に押圧する。ピックアップアーム181は、矢印N方向の力の分力N1を受けて、押し下げられる。
【0079】
このときの分力N1は、
図4(A)に示すアーム保持片41が係合片42を保持する保持力Uよりも大きく設定されている(N1>U)。このため、アーム保持片41と係合片42との係合が解除される。そして、ピックアップアーム181は、回転軸191を中心にして、自重により、
図13(B)のように、矢印C方向に回転して、不図示のストッパに受け止められて外装カバー10に対して下位の位置に保持される。
【0080】
その後、外装カバー10は、
図16(B)の状態よりも、さらに、矢印B方向に回転させられると、ロック部50aが搬送フレーム44の内壁44bを通過して、搬送フレーム44の上部44aに到達する。すると、ロック部材50は、ロック部材付勢ばね51によって、給紙下ガイド45の脇に突出する方向(L2)へ移動して、ピックアップアーム181の回動端部181bから離れて、元の位置に戻る。ピックアップアーム181は、ロック部材50が離れても、アーム保持片41と係合片42との係合が解除されたままになっており、外装カバー10に対して下位の位置に位置したままになっている。
【0081】
そして、外装カバー10は、ユーザによって、さらに、矢印B方向に回転させられて、所定の角度、回転すると回転止めされる。このとき、外装カバー10と一緒に矢印B方向に回転していたピックアップアーム181は、慣性によって、回転軸191を中心にして矢印B方向に回転するようなことがある。この場合、アーム保持片41と係合片42とが係合して、ピックアップアーム181は、外装カバー10に対して上位の位置に移動する。ピックアップアーム181が、慣性によって、矢印B方向に回転するようなことがなければ、アーム保持片41と係合片42とが係合することがなく、ピックアップアーム181は、外装カバー10に対して下位の位置にいる。
【0082】
その後、外装カバー10を閉めると、ロック部50aが搬送フレーム44の上部44aと、内壁44bとを通過してロック部孔52に係合して、外装カバー10が給紙路25を閉めた状態に戻る。この間に、ロック部材50は、矢印L1,L2方向に往復移動する。このとき、前述したように、外装カバー10を開いたとき、ピックアップアーム181が、慣性によって、矢印B方向に回転し、外装カバー10に対して上位の位置にいる場合、アーム保持片41と係合片42との係合状態が保持されたままになっている。この様な場合、ロック部材50は、矢印L1,L2方向に往復移動して、斜面50bでピックアップアーム181を押し下げて、アーム保持片41と係合片42との係合を解除する。なお、ロック部50aは、三角形に形成されているため、ロック部孔52に対する係脱を円滑に行えるようになっている。
【0083】
最後、不図示のモータによってピックアップアーム181は、
図4(A)、
図13(C)のように、上位の位置に回転して、アーム保持片41と係合片42との係合によって、上位の位置に保持される。
【0084】
以上のように、
図15乃至
図17(B)に示す下位保持部11Eを備えた自動原稿送りユニット103は、外装カバー10を開いた後、閉めるとき、必ず、アーム保持片41と係合片42との係合を外すようになっている。このため、外装カバー10の開動作時に、ピックアップアーム181がどのような位置にいても、外装カバー10を閉めたとき、シャッタ60は、
図5(c)のように原稿の給送方向Hに自由に回転するようになっている。このため、上記の第1、第2の現象の発生を防止して、シャッタ60が原稿に当接することがあっても、原稿を損傷することが少ない。また、ユニット300の交換を邪魔することがないため、交換性を損なうことなくシャッタ解除が可能である。
【0085】
さらに、下位保持部11Eは、アーム保持片41と係合片42との係合を外す機構と、外装カバー10を閉めた状態に保持する機構とを兼用しているため、上記の下位保持部11Dよりも構造を簡単にすることができる。
【0086】
なお、以上の説明でロック爪付勢ばね51は、必ずしも必要としない。ロック部材50のロック部50a側を斜面50b側よりも低くして、ロック部材50が自重によって矢印L2方向へ移動できるようにして、ロック部50aがロック部孔52に係合するようにしてもよい。
【0087】
以上説明した
図11の下位保持部11Dは上下方向J2,J1に回転するシャッタ解除部材46を有し、
図15の下位保持部11Eは原稿の給送方向Hに対して直交する方向L1,L2に往復移動自在なロック部材50を有している。そして、これらのシャッタ解除部材46とロック部材50は、ばねによって、或いは自重によって移動するようになっている。しかし、次に説明する下位保持部11Fのシャッタ解除アーム64は、ソレノイド65によって回動するようになっている。
【0088】
図18は、本発明の実施形態において、
図11、
図15の下位保持部11D,11Eと異な
る下位保持部11Fを備えた自動原稿送りユニット103の部分斜視図である。
図19は、
図18の下位保持部11Fの動作説明用の図である。
図19(A)は、下位保持部11Fが作動していないときの図である。
図19(B)は、下位保持部11Fが作動したときの平面図である。
図20は、
図18の下位保持部11Fの動作説明用の断面図である。
図20(A)は、
図19(A)のA20A−A20A矢視断面図であり、一部分省略した図である。
図20(B)は、
図19(B)のA20B−A20B矢視断面図であり、一部分省略した図である。
【0089】
図18において
、下位保持部11Fは、シャッタ解除アーム(下位保持部材)64、ソレノイド(作動部)65、引張ばね66等を備えている。
【0090】
図18の給紙下ガイド45は、
図2、
図8に示す外装カバー10の先端部10bの下部の一部分を形成しており、
図3に示すように外装カバー10と一体に回動支点10cを中心に矢印B,C方向に回転するようになっている。
図18の給紙下ガイド45の上面(給紙路25の上壁の裏側に相当する面)の先端角部分45aの近くには、回転中心軸66が立設されている。
【0091】
回転中心軸66には、L字状のシャッタ解除アーム64の角部分64cが回動自在に設けられている。シャッタ解除アーム64は、回転中心軸66から原稿の給送方向Hの下流方向に延びた長辺64aと、給送方向Hに対して交差する方向に延びた短辺64bとで形成されている。シャッタ解除アーム64は、給紙下ガイド45に沿って右回転Q1と左回転Q2とをするようになっている。長辺64aの先端には、給紙下ガイド45に設けられたソレノイド65が接続されている。ソレノイド65は、原稿の給送方向Hに対して直交するW1,W2方向に作動するようになっている。短辺64bと給紙下ガイド45とには、引張ばね67が渡して設けられている。引張ばね67は、シャッタ解除アーム64を常時右回転Q1させる方向R1に引っ張っている。短辺64bの先端部の下側には傾斜面64dが形成されている。傾斜面64dは、ピックアップローラ18の回転軸183(
図20)に設けられた回転自在なローラ68に当接するようになっている。
【0092】
以上の構成において、ソレノイド65が作動していないとき、シャッタ解除アーム64は、
図18、
図19(A)に示すように、引張ばね67によってR1方向に引っ張られ右回転Q1した位置に停止している。このとき、シャッタ解除アーム64の傾斜面64dは、
図20(A)に示すように、外装カバー10に対して上位の位置にいるピックアップローラ18の回転軸183に設けられた回転自在なローラ68から離れている。
【0093】
図19(B)、
図20(B)において、ソレノイド65が作動してピストン65aがW2方向に吸引されると、シャッタ解除アーム64は、引張ばね67に抗して左回転Q2して、シャッタ解除アーム64の傾斜面64dがローラ68に乗り上がる。傾斜面64dは、ローラ68に矢印S方向の押圧力を加え、矢印S方向の力の分力S1でローラ68を押し下げて、ピックアップアーム181を下位の位置に押し下げる。このとき、
図4(A)に示す、係合片42がアーム保持片41との係合から外れる。この結果、ピックアップアーム181は、
図4(B)に示す下位の位置に回転する。このときの分力S1は、
図4(A)に示す、アーム保持片41が係合片42を保持する保持力Uよりも大きく設定されている(S1>U)。すなわち、ソレノイド65は、引張ばね67の引張力と、保持力Uとに抗して、分力S1を発生させるだけの、矢印W2方向の吸引力を有している。なお、外装カバーは、
図18のロック爪孔40とロック爪43との係合によって給紙路25を閉めた状態に保持されるようになっている。
【0094】
以上の動作説明において、ソレノイド65が作動するのは、給紙下ガイド45の先端側部に設けられた開閉検知センサS15(
図18)が、外装カバー10を開くことによって、搬送フレーム44の内壁44bを検知しなくなったときである。すなわち、
図18乃至
図20に示す下位保持部11Fは、外装カバー10を開いている間、ピックアップアーム181を外装カバー10に対して下位の位置に押し下げていることになる。したがって、上記第1、第2の現象の発生を防止して、外装カバー10を閉めたとき、シャッタ60は、
図5(c)のように原稿の給送方向Hに自由に回転するようになっているので、原稿に当接することがあっても、原稿を損傷することが少ない。また、ユニット300の交換を邪魔することがないため、交換性を損なうことなくシャッタ解除が可能である。
【0095】
以上説明した下位保持部11Fを有する自動原稿送りユニット103を備えた画像読取装置101は、
図1、
図2、
図21に示した制御部140によって制御されて作動するようになっている。
図21の制御部140は、
図14に示す制御部140にソレノイド65を作動させるようになっている他、他の各センサとオペレータは、同一であるので同一部分に同一符号を付してその部分の説明は省略する。
【0096】
図22は、
図18乃至
図20に示す下位保持部11Fの作動フローチャートである。外装カバー10を開くと(S101)、開閉検知センサS15がOFFになる(S103)。すると、ソレノイド65がONになって作動し(S105)、シャッタ解除アーム64を回転させて、係合片42とアーム保持片41との係合を外す。その後、外装カバー10を閉めると、その途中において、開閉検知センサS15がON(S107)になる。そして、ソレノイド65がOFFになって(S109)、シャッタ解除アーム64が元の位置戻る。最後、外装カバー10が閉められる(S111)。
【0097】
以上のように、
図18乃至
図20に示す下位保持部11Fを備えた自動原稿送りユニット103は、ソレノイド65によってアーム保持片41と係合片42との係合を外すようになっている。このため、外装カバー10の開動作時に、ピックアップアーム181がどのような位置にいても、外装カバー10を閉めたとき、シャッタ60は、
図5(c)のように原稿の給送方向Hに自由に回転するようになっている。このため、上記の第1、第2の現象の発生を防止して、シャッタ60が原稿に当接することがあっても、原稿を損傷することが少ない。また、ユニット300の交換を邪魔することがないため、交換性を損なうことなくシャッタ解除が可能である。
【0098】
以上のように、シート搬送装置としての自動原稿送りユニット103は、主に、次の構成要素を備えている。すなわち、シートを案内するシート案内路としての給紙路25を有する原稿送りユニット本体103A。原稿送りユニット本体103Aに設けられて、給紙路25を開閉可能な開閉手段としての外装カバー10。外装カバー10に設けられて、上位の位置と下位の位置とを上下動可能であり、外装カバー10が給紙路25を閉めた状態において、下位の位置で、シートを給紙路25へ搬送可能なシート搬送手段としての原稿搬送部11A。外装カバー10と原稿搬送部11Aとの間に設けられて、原稿搬送部11Aを上位の位置に保持す
る保持手段としての上位保持部11C。原稿搬送部11Aが下位の位置にいるとき、シートが給紙路25に進入するのを許容し、原稿搬送部11Aが上位の位置にいるとき、シートが給紙路25に進入するのを阻止する規制手段としてのストッパ部11B。外装カバー10の開閉にともなって、原稿搬送部11Aに当接して原稿搬送部11Aを下位の位置に保持し、原稿搬送部11Aが上位保持部11Cによって保持されるのを防止する
当接部としての下位保持部11
D。
【0099】
このような構成要素の内、ストッパ部11Bは、ユーザによる外装カバー10の閉動作時に、原稿搬送部11Aが、下位の位置にいることによって、シートが給紙路25に進入するのを許容するようになっている。この結果、自動原稿送りユニット103は、ストッパ部11Bが、原稿に当接することがあっても、逃げる方向に回転して、原稿を損傷することが少なるようにしている。