(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0003】
従来技術の記載
心臓外科手術の間、心臓は頻繁に停止され、灌流されないので、弁の置換および修復に使用される時間を短縮することが重視される。
【0004】
したがって、修復又は置換の間、修復又は置換される生体弁を一時的に置換する人工弁を有することは非常に有用である。
【0005】
更に、弁を置換する及び/又は修復するための時間の量を減らすことが重視されるので、決定を下し、手術/医療的侵襲を準備し及び/又は実行するための時間は多くない。したがって、手術または医療的侵襲の準備及び/又は実行について、決定を下すためのより多くの時間を有することも有用であろう。これは、特に置換又は修復の品質向上につながるので、重要である。
【0006】
人工弁の使用はUS20070219630 A1中で開示された。しかしながら、例えばこの文書における
図5及び[0129]で見られるように、仮弁体(temporary valve)は、僧帽弁から離して置かれる。更に、この文書の[0075]で見られるように、僧帽弁の分離ユニットは、適切な機能に必要である。さらに、この明細書中に記載される実施形態おいて、フローは、導管を通って配向されており(例えば導管130、140、330、340、430、440を参照されたい)、ゆえに生体弁を通って、配向されていない。
【0007】
したがって、仮弁体機能の構造は、全体としていくぶん複雑である。更に、人工弁が生体弁から離れて置かれるので、それは、例えば人工弁の位置決めおよび固定のための、生体弁の部品を利用することができない。
【0008】
WO2012/095159 A2において、リング状人工弁は、心臓の弁輪の中への挿入のために弁尖が固定される環状体を含む房室の心臓弁を恒久的に置換することについて、開示されている。
【0009】
US2007/255396 A1において、ガードルは、心臓弁の腱索(chordae tendinae)を取り囲むことについて開示されている。
【0010】
US2007/038293 A1において、内視鏡下での弁輪形成のための装置および方法が開示されている。向かい合った弁尖は、恒久的な結合前に適所に一時的に把持され、及び保持されるかもしれない。置換弁はUS2007/038293 A1において開示されていない。
【0011】
したがって、単純で費用効率の良い構造である仮弁体を有することは有用であり得る。一時使用のための人工弁の迅速で容易な固定化および安定のための手段を有することはさらに、有用であり得る。さらに、生体弁の迅速な及び/又は容易な一時的な置換のための手段を有することは、有用で有り得る。さらに、一時的な人工弁の迅速で容易な位置決めのための手段を有することは、有用で有り得る。加えて、人工弁を所望の位置に保持する及び/又は安定させるための腱索を、収集し及び位置決めのための手段を有することは、有用で有り得る。
【0012】
よって、改良されたシステムまたは装置、特に、増大した柔軟性および費用効果を可能にする生体弁の修復及び/又は置換のためのシステム又は装置は、有用であろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
従って、本発明の例は、好ましくは、添付の特許請求の範囲に従い、医療システム、腱索を収集する装置、及び方法を提供することにより、上述のものの単独、又は任意の組み合わせなど、当該技術分野における1以上の欠陥、欠点、又は問題を、軽減し、緩和し、又は排除することに努める。
【0014】
開示の態様によれば、腱索及び/又は弁尖の収集のための装置、医療システム、並びにその送達の方法が開示され、それによって生体弁の迅速で容易な置換、一時的人工弁の迅速で容易な位置決め、および生体弁の修復及び/又は置換の品質向上が達成され得る。
【0015】
開示の1つの態様によれば、生体弁の短時間の置換及び修復のための医療システムが提供される。システムは、人工弁を所望の位置に保持する及び/又は安定させるために、腱索及び/又は弁尖を収集し及び配置するための人工弁及び装置を含む。装置は複数の腱索及び/又は弁尖を把持するためのユニットを含む。
【0016】
開示の別の態様によれば、人工弁を所望の位置に保持する及び/又は安定させるために、腱索及び/又は弁尖を収集し及び位置決めするための装置が提供される。装置は複数の腱索及び/又は弁尖をつかむためのユニットを含む。
【0017】
開示のまた別の態様によれば、心臓中の僧帽弁または大動脈弁などの生体弁を、短時間で置換するための人工弁の送達方法が提供される。方法は生体弁の内部で人工弁の位置を決める工程を含む。方法は、人工弁の固定化のために、複数の腱索及び/又は弁尖を人工弁の方へと引っ張る工程をさらに含む。方法はまた、人工弁を取り囲むための、及び/又は、腱索及び/又は弁尖を人工弁の方へと適所に維持するためのクリップを配置する工程を含む。方法はまた、心臓に対して経先端的な(trans‐apical)アクセスを獲得する工程を含み得る。更に方法は、経先端的な経路を介して、心臓の左心室へと、カテーテルを進める工程を含み得る。あるいは方法は、大動脈の経路を介して、前記心臓(12)の上行大動脈の内部へとカテーテルを進める工程を含み得る。さらに方法は、少なくとも部分的にカテーテルを生体弁に通って渡す工程を含む。加えて、方法は、カテーテルを取り外すことを含み得る。
【0018】
本開示の更なる例は、従属請求項において定義され、ここで、開示の第2の、及び次の態様の特徴は、必要な変更を加えて第1態様に関するものである。
【0019】
本開示の幾つかの例は、手術方法について決定を下すためのより多くの時間を提供する。
【0020】
本開示の幾つかの例は、手術を準備するためのより多くの時間を提供する。
【0021】
本開示の幾つかの例は、手術を実行する、又は医療的侵襲のためのより多くの時間を提供する。
【0022】
本開示の幾つかの例は、生体弁の修復または置換の品質向上を提供する。
【0023】
本開示の幾つかの例は、単純な及び/又は信頼できる仮弁体の機能を提供する。
【0024】
本開示の幾つかの例は、チューブが弁輪形成に干渉しないことを提供する
【0025】
本開示のいくつかの例は、仮弁体の確実な固定を提供する。
【0026】
本開示のいくつかの例は、生体弁の迅速な及び/又は容易な置換を提供する。
【0027】
本開示のいくつかの例は、仮弁体の迅速な及び/又は容易な位置決めを提供する。
【0028】
本開示のいくつかの例は、単純な及び/又は迅速なクリップの配備が可能とされることを提供する。
【0029】
本開示のいくつかの例は、腱索の迅速で容易な収集を提供する。
【0030】
本開示のいくつかの例は、仮弁体の迅速で容易な固定を提供する。
【0031】
本開示のいくつかの例は、弁傍の(paravalvular)漏出を最小化するために迅速で容易な締付け(tightening)を提供する。
【0032】
本開示のいくつかの例は、誤りをおかしにくい手順、およびゆえに弁の迅速で容易な固定を提供する。
【0033】
本開示のいくつかの例は、弁と腱索を確実に固定することを提供する。
【0034】
本開示のいくつかの例は、解剖学的に正確な位置のインプラントまたは弁の正確な位置決めを可能にする。
【0035】
本開示のいくつかの例は、手順又は手術が高精度で実行されることを提供する。
【0036】
本開示のいくつかの例は、容易な及び/又は低侵襲性の送達方法を提供する。
【0037】
本開示のいくつかの例は、腱索の迅速で容易な収集を提供する。
【0038】
本開示のいくつかの例は、患者の身体の外から仮弁体を、送達し、位置決めし、及び/又は固定する、迅速で容易な方法を提供する。
【0039】
本開示のいくつかの例は、仮弁体と腱索を確実に固定することを提供する。
【0040】
本開示のいくつかの例は、鼓動する心臓の手術を可能にする。
【0041】
本開示のいくつかの例は、漏出の減少を提供する。
【0042】
本開示のいくつかの例は、例えば鼓動する心臓手術の間の逆流の最小化を提供する。
【0043】
用語「含む(comprises/comprising)」は、本明細書で使用される場合に、明示された特徴、整数、工程、又は要素を特定すると見なされるが、1以上の他の特徴、整数、工程、要素、又はそれらの群の存在又は追加を妨げないことが、強調されねばならない。
【図面の簡単な説明】
【0044】
本発明の例が可能である、これら及び他の態様、特徴、及び利点は、本発明の例の以下の説明、添付の図面に行われる言及から明白であり、且つ解明されることとなる。
【0045】
【
図1B】僧帽弁および大動脈弁の概略的な透視図である。
【
図3A】左心室に挿入されたカテーテルを備えた僧帽弁の概略的な断面図である。
【
図3B】大動脈弓および部分的に上行大動脈に挿入されたカテーテルを備える大動脈弁の概略的な断面図である。
【
図4A】部分的に左心房にカテーテルを備えた僧帽弁の概略的な断面図である。
【
図4B】部分的に上行大動脈にカテーテルを備えた大動脈弁の概略的な断面図である。
【
図5A】弁が送達されている僧帽弁の概略的な断面図である。
【
図5B】弁が送達されている大動脈弁の概略的な断面図である。
【
図6A】僧帽弁の短時間の置換のための弁を備える僧帽弁の概略的な断面図である。
【
図6B】大動脈弁の短時間の置換のための弁を備える大動脈弁の概略的な断面図である。
【
図7A】生体弁の短時間の置換のための弁の原理の概略図である。
【
図7B】生体弁の短時間の置換のための弁の原理の概略図である。
【
図7C】生体弁の短時間の置換のための弁の原理の概略図である。
【
図8】腱索を収集し弁の方へ配置するための収集ユニットの概略的な透視図である。
【
図9】弁を固定するために使用されるクリップの概略図である。
【
図10】腱索を収集して弁の方へ配置するための様々な収集ユニットの透視図である。
【
図11】腱索を収集して弁の方へ配置するための様々な収集ユニットの透視図である。
【
図12A】腱索を収集して弁の方へ配置するための収集ユニットの透視図であって、該ユニットは2つのフック、アーム又はバルーンを含む。
【
図12B】腱索を収集して弁の方へ配置するための収集ユニットの透視図であって、該ユニットは2つのフック、アーム又はバルーンを含む。
【
図13A】腱索の収縮を示す部分的な断面における概略的な透視図である。
【
図13B】腱索の収縮を示す部分的な断面における概略的な透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
好ましい例の記載
本発明の具体的な例はここで、添付の図面を参照すると共に記載される。しかし、本発明は、多くの異なる形態で実施され得るものであり、且つ、本明細書で説明される例に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの例は、本開示が徹底的且つ完全なものとなり、且つ本発明の範囲を当業者に十分に伝えるように、提供される。添付の図面にて例証される例の詳述において使用される用語は、本発明を制限するようには意図されていない。図中、同様の数字は、同様の要素を指す。
【0047】
以下の記載は、心臓の生体弁に、及び、特に僧帽弁および大動脈弁に適用可能な本開示の例に注目する。しかし、本開示は本出願に限定されるものではないが、例えば三尖弁又は肺動脈弁を含む、多くの他の生体弁に適用されることもあることを理解されたい。
【0048】
図1Aは、左心室(14)および右心室(16)を含む断面図において示される心臓(12)を有する患者(10)を例証する。本開示の概念は、例えば、僧帽弁(18)に適用されるのに適しており、これは左心室(14)又は大動脈弁(34)に血液を供給する。三尖弁(15)および肺動脈弁(17)も
図1Aにおいて示される。
図1B中にも示される生体僧帽弁(Native mitral valve)(18)は、左心室14への血流を選択的に許可し妨げる弁輪20および1対の弁尖22、24を含んでいる。弁尖22および24は、それぞれの乳頭筋(30、32)から上方へ拡張する、腱索(chordae tendinae)、すなわち腱索(chordae)又は 腱(chords)(26、28)により接着のために支援される。血液は僧帽弁(18)を介して左心室14に入り、大動脈弁34を介して心臓12の収縮の間に排出される。大動脈弁34は、大動脈および大動脈に接続した器官への血流を制御する。本開示はまた三尖弁(tricuspid)(15)に適用可能であってもよいことが認識されるだろう。
【0049】
図2は、僧帽弁(18)および周囲の断面図である;左心房(44)、左心室(14)、腱索(26、28)および僧帽弁(18)は、この図で見ることができる。
【0050】
図3Aはカテーテル310を示し、これは、僧帽弁(18)などの生体弁の短時間の置換のための弁を送達するために利用されている。カテーテル310は、任意の既知の方法で心臓の左心室14へ挿入され得る。カテーテル310はいくつかの例において、経先端的(transapical)な経路を介して挿入される。これらの例において、心臓への経先端的なアクセスは獲得され、カテーテル310は、経先端的な経路を介して心臓の左心室14へ進められることになる。
【0051】
一旦カテーテルが左心室(14)に入ると、
図4Aに例証されるように、カテーテルは、少なくとも部分的に僧帽弁(18)を通され、部分的に左心房に入れられるように、進められる。カテーテル310は本手順中で使用されるすべての器具のための送達システムであり得る。したがって、カテーテル310は、長期使用のための腱索収集装置、交連ロケーティングツール(commissure locating tools)及び/又は輪状成形装置の送達のためにも利用され得る。その後、人工弁であり得る短時間の置換のための弁502は、生体僧帽弁(18)の内部に位置決めされる。これは
図5Aに示される。弁(502)の送達を容易にし、且つ弁(502)の位置決めを可能にするために、弁(502)は、送達用に折り畳み自在であり及び/又は送達後に拡張自在であってもよい。これは、少なくとも部分的に可撓な弁の使用によって達成されてもよい。一例として、弁502のフランジは送達の間に可撓性であってもよい。一旦弁502が生体弁の内部に位置すると、弁(502)の固定のために、複数の腱索がまとめられて弁(502)の方へと引っ張られてもよい。
【0052】
複数の腱索をまとめることは、幾つかの例において、少なくとも1つの腱索と心臓の心室壁の間の一時的な空間の生成のために、行われる。この一時的な空間内で、弁輪形成装置は、送達のために通過してもよい。故に、複数の腱索をまとめることにより、追加の空間が、例えば少なくとも2つの腱索と心臓の心室壁との間に生成されてもよい。追加の空間を通って、弁輪形成装置が適所に進められてもよい弁(502)が位置付けられた後に、弁輪形成装置の挿入を行うのが好ましい。
【0053】
複数の腱索は、幾つかの例において、弁(502)の回転又は捻転によってまとめられてもよい。腱索をまとめるための弁(502)の回転は好ましくは、反時計回りの回転など、1つの方向に特定される。弁(502)の回転は、カテーテルを回転させることにより行われてもよい。一例として、2軸の操縦自在なカテーテル(5)は、弁(502)の回転を行うために使用され得る。
【0054】
その後、弁(502)を囲むように、及び/又は弁(502)の方へ腱索を適所に維持するように、クリップが配置されてもよい。幾つかの例において、クリップは、カテーテル(310)から押し出すことにより、及び、押し出し機又は押し出しカテーテルにより適所に配置される。代替的に又は加えて、クリップは、特殊なクリップ誘導チューブにより送達されてもよい。カテーテル(310)はその後、弁輪形成装置などの、更なるインプラント又は装置の挿入のために取り外されるか、又は利用されてもよい。弁(502)は、弁輪形成装置の位置決めの間、生体弁の内部に残り得る。一旦、弁輪形成装置が恒久的な移植のために挿入され、位置決めされ、固定されると、一時的な、短時間の弁(502)は、除去される。
【0055】
図3Bはカテーテル310を示し、これは、大動脈弁34などの生体弁の短時間の置換のために弁を送達するために利用されている。カテーテル310は、大動脈弓を介して上行大動脈52へ挿入され得る。これらの例において、カテーテルは例えば、大動脈弁34での弁の送達のために、鼠蹊部から経大腿的(transfemoral)に入り、及び、大動脈を介して少なくとも部分的に上行大動脈52に入る。
【0056】
一旦カテーテルが上行大動脈(52)に入ると、
図4Bに例証されるように、カテーテルは、少なくとも部分的に大動脈弁34を通され、部分的に左心房(14)に入れられるように、進められる。カテーテル310は本手順中で使用されるすべての器具のための送達システムであり得る。したがって、カテーテル310は、長期使用のための腱索収集装置、交連ロケーティングツール、及び/又は弁輪形成装置の送達のためにも利用され得る。その後、人工弁であり得る短時間の置換のための弁502は、生体大動脈弁(34)の内部に位置決めされる。これは
図5Bに例証される。弁(502)の送達を容易にし、且つ弁(502)の位置決めを可能にするために、弁(502)は、送達用に折り畳み自在であり及び/又は送達後に拡張自在であってもよい。これは、少なくとも部分的に可撓な弁の使用によって達成されてもよい。一例として、弁502のフランジは送達の間に可撓性であってもよい。一旦弁502が生体弁の内部に位置すると、弁(502)の固定のために、複数の腱索がまとめられて、弁(502)の方へ引っ張られてもよい。
【0057】
複数の腱索をまとめることは、幾つかの例において、少なくとも1つの腱索と心臓の心室壁の間の一時的な空間の生成のために、行われる。この一時的な空間内で、弁輪形成装置は、送達のために通過してもよい。故に、複数の腱索をまとめることにより、追加の空間が、例えば少なくとも2つの腱索と心臓(12)の心室壁との間に生成されてもよい。
追加の空間を通って、弁輪形成装置(30)が適所に進められてもよい
【0058】
弁(502)が位置付けられた後に、弁輪形成装置(30)の挿入を行うのが好ましい。 複数の腱索は、幾つかの例において、弁(502)の回転又は捻転によってまとめられてもよい。腱索をまとめるための弁(502)の回転は好ましくは、反時計回りの回転など、1つの方向に特定される。弁(502)の回転は、カテーテル(5)を回転させることにより行われてもよい。一例として、2軸の操縦自在なカテーテル(5)は、弁(502)の回転を行うために使用され得る。
【0059】
その後、弁(502)を囲むように、及び/又は弁(502)の方へ腱索を適所に維持するように、クリップが配置されてもよい。幾つかの例において、クリップは、カテーテル(310)から押し出すことにより、及び、押し出し機又は押し出しカテーテルにより適所に配置される。代替的に又は加えて、クリップは、特殊なクリップ誘導チューブにより送達されてもよい。カテーテル(310)は弁輪形成装置などの、更なるインプラント又は装置の挿入のために取り外されるか、又は代替的に利用されてもよい。弁(502)は、弁輪形成装置の位置決めの間、生体弁の内部に残り得る。一旦弁輪形成装置が挿入され、位置決めされ、固定されると弁(502)が除去される。
【0060】
図6Aおよび
図6Bにおいて示される弁(502)は心臓の生体弁の短時間の置換のためのものであり、弁502は移植に際して生体弁を通じて位置決めされ得る。弁(502)は、少なくとも部分的に折り畳み自在及び/又は少なくとも部分的に拡張自在なチューブ(602)を備える。更に、弁(502)はフランジ(604)を備える。フランジ(604)は、送達中に可撓性であってもよく、好ましくは、一旦弁(502)が移植されるとある程度硬くなる。フランジ(604)は、弁が僧帽弁(18)のものである場合に、例えば左心房から左心室(14)までの場所から弁(502)が移動するのを、且つ、弁が大動脈弁のものである場合に、例えば上行大動脈から大動脈弓(aortic arc)までの場所から弁(502)が移動するのを妨げる。
【0061】
いくつかの例において、弁(502)は、入口側(704)および出口側(706)を有するチューブ(602)を含む一方向弁である。これは
図7A−Cに示される。チューブ(602)は可撓性でもよい。可撓性チューブの使用がチューブ(602)と他の弁輪形成装置の間の干渉を妨げるため、これは都合がよい場合がある。代替的に、チューブ(602)は堅くてもよく、又は少なくともある程度堅くてもよい。弁(502)は更に、チューブ(602)の入口側(704)に取り付けられ、且つチューブ(602)の内部に位置付けられる、可撓性内部スリーブ(702)を備えてもよい。これは
図7Aに示される。可撓性内部スリーブ(702)は、ゴムなどの可撓性材料で作られてもよい。
図7Aにおいて、チューブ(602)の内部の圧力は、チューブ(602)の入口側(704)の圧力に類似している。したがって、可撓性内部スリーブ(702)は、出口側(705)と接する可撓性内部スリーブ(702)の外側に対するもののように、入口側(704)と接するスリーブ(702)の内部に対する、多かれ少なかれ同じ圧力を有し、故に、弁を部分的に開放状態にする。
図7Bにおいて、チューブ(602)内部の圧力、可撓性内部スリーブ(702)の外側の圧力、及び左心室(14)における圧力が、チューブ(602)の入口の圧力、可撓性内部スリーブ(702)の内側の圧力、及び左心房(44)における圧力よりも大きくなるように、チューブ(602)の内部の圧力は増加した。チューブ(602)内部の圧力がチューブの入口の圧力及び/又はその外側の圧力よりも大きくなる場合、弁(502)は、可撓性内部スリーブ(702)が共に収縮することで閉じる。
図7Cにおいて、チューブ(602)内部の圧力と可撓性内部スリーブ(702)の外側の圧力が、チューブ(704)の入口の圧力又はその外側の圧力、及び可撓性内部スリーブ(702)の内側の圧力よりも小さい。チューブ(602)内部の圧力がチューブの入口の圧力又はその外側の圧力よりも小さくなる場合、弁(502)と可撓性内部スリーブ(702)が開く。故に、単純であるが、確実な置換弁は、
図7A−7Cに例証されるような弁(502)の構築によって得られる。フランジ(708)も
図7Aで見ることができる。フランジ708は拡張自在かもしれない。一例において、フランジ(708)は拡張自在なバルーンである。
【0062】
図8Aは、収集ユニット(802)が、腱索を収集して弁(502)の方へと配置するために使用されるという一例を示す。収集ユニット(802)は、チューブ(602)と共に、1つの必須部分を形成し得る。代替的に、収集ユニット(802)は、チューブ(602)に取り付け自在であるか、又は該チューブに取り付けられてもよい。幾つかの例において、収集ユニット(802)は、単一アーム又は単一フックを備える。代替的に又は加えて、収集ユニット(802)は、リング及び/又は流体で満ちたバルーンを備える。流体を充填可能な又は流体で満ちたバルーン(804)を含む収集ユニット(802)が、
図8Bに示される。収集ユニット(802)は、流体を充填可能な又は流体で満ちたバルーン(804)に加えて、単一アームを備える。
【0063】
幾つかの例において、弁(502)は、腱索を収集して弁(502)の方へと配置するための、収集ユニット(802)を備える。弁は、腱索を収集して弁(502)の方へと配置することにより、所望の位置にて固定、保持、及び/又は安定され得る。故に、弁(502)の確実な固定が達成され得る。
【0064】
収集ユニット(802)の使用によって、生体弁の迅速且つ容易な置換が達成され得る。更に、仮弁体の迅速且つ容易な位置決めが、得られる場合もある。それ故、収集ユニットの使用は、手術に関連する決定を行うためのより多くの時間、手術の準備のためのより多くの時間、及び/又は手術又は医療介入を行うためのより多くの時間を与えることに貢献する場合がある。故に、弁の置換又は修復の全体的な性能が向上するかもしれない。腱索によって固定される、適切な寸法を持つ弁が、任意の心室壁に対して圧力をかけないため、弁(502)の形状と弁(502)の正確な寸法測定と共に、腱索による弁の固定は、都合がよい場合がある。故に、心室壁に対する損傷はない。弁(502)の外部に小さな漏出が存在し得るが、これは、数分、数時間、又は数日などの短期間の間、許容可能であり得る。
【0065】
弁は故に、特定の例において、腱索を収集して弁の方へ配置するための収集ユニットを備える場合がある。弁は故に、収集ユニットにより、及び腱索を前記弁の方へと配置することにより、所望の位置にて固定、保持、及び/又は安定され得る。一例において、収集ユニットはクリップを備え、腱索及び/又は弁尖は、前記クリップにより弁の方へと適所に維持される。クリップは螺旋形を形成するものでもよい。クリップは、特に螺旋形である場合に、収集ユニットと一体になるか、又は収集ユニットに接続されてもよく、別個の片ではない。従って、幾つかの例において、収集ユニット(802)はクリップを備える場合がある。
図9はこうしたクリップ(902)を例証する。腱索は、クリップ(902)により弁(502)の方へと適所に維持される。クリップ(902)は、リング又はリング状の構造として形成されてもよい。代替的に、クリップ(902)は、螺旋形として形成又は成形されてもよい。それにより、クリップ(902)は、適所へと容易に回転することができる。回転は好ましくは、クリップなどの収集ユニットが、特に螺旋形である場合に収集ユニットと一体になると、弁と共に行われる。腱索及び/又は弁尖は、前記収集ユニットにより弁の方へと適所に維持され、且つ前記クリップにより固定される。クリップ(902)の単純な及び/又は迅速な配置がそれにより可能となるため、これは都合がよい場合がある。更に、クリップの確実な固定、単純な及び/又は迅速な配置が、可能になる。代替的に、クリップが、特に螺旋形である場合に、別個の片であり、且つ、弁と一体とならないか又はそれと接続されない場合に、収集ユニットは、適所へと別々に回転する場合がある。その後、クリップは、腱索及び/又は弁尖にて適所で後に(the latter)固定するための収集ユニットに適用され得る。
【0066】
図10は、幾つかの例に係る、腱索を収集して弁(502)の方へ配置するための収集ユニットを持つ弁(502)を例証する。これらの例において、収集ユニットは、リング又はリング状の構造として成形される。リング状ユニット(1002)は、送達のためにロッド状構造までに延長され、且つ、送達又は移植に際してリング状構造に変更自在であってもよい。故に、収集ユニットが送達を容易にするので、リングとして成形される収集ユニットを備えることが、都合の良い場合がある。
【0067】
図11は、幾つかの例に係る、腱索を収集して弁(502)の方へ配置するための収集ユニットを持つ弁(502)を例証する。これらの例において、収集ユニットは、流体で満ちたバルーン(1102)である。流体で満たされたバルーン(1102)はリング状でもよい。バルーンの使用により送達が容易となり、且つバルーンを安定させるために及び/又はバルーンに幾つかの剛性を与えるために流体が使用され得るので、収集ユニットとしての流体で満たされたバルーン(1102)の使用は、都合のよい場合がある。一例において、バルーンは、生体弁での送達に際して、又は送達後に、流体で満たされる。
【0068】
図12Aは、幾つかの例に係る、腱索を収集して弁(502)の方へ配置するための収集ユニットを示す。これらの例において、収集ユニットは2つのフック(802、1202)又はアームを備える。代替的に、収集ユニットは、複数(4つなど)のフック又はアームを備える。フック又はアームは好ましくは、弁(502)の周囲で等距離に位置付けられ、即ち、フック又はアームは好ましくは、弁(502)に沿って等距離で外部に位置付けられる。流体を充填可能な又は流体で満ちた2つのバルーン(804、1206)を含む収集ユニットが、
図12Bに示される。収集ユニットは、流体を充填可能な又は流体で満ちたバルーン(804、1206)に加えて、2つのアームを備える。代替的に、腱索収集ユニットは、複数(例えば4つ)の、流体を充填可能な又は流体で満ちたバルーンを備える。流体を充填可能な又は流体で満ちたバルーンは好ましくは、弁(502)の周囲で等距離に位置付けられ、即ち、流体を充填可能な又は流体で満ちたバルーンは好ましくは、弁(502)に沿って等距離で外部に配置される。
【0069】
幾つかの例において、収集ユニットは、弁(502)の回転中に腱索を収集して弁(502)の方へ配置する。回転は好ましくは反時計回りの回転である。弁(502)の回転は、2軸の操縦自在なカテーテルなどのカテーテルを回転させることにより作動され得る。故に、腱索の迅速且つ容易な収集が達成され得る。更に、弁の迅速且つ容易な固定が達成され得る。加えて、操縦で自在なカテーテルにより、患者の身体の外側からの腱索の迅速且つ容易な収集が、達成され得る。更に、時計回り又は反時計回りなどの回転方向を指定することにより、誤差が生じにくくなる手順、及び故に、弁の更に迅速且つ容易な固定が、得られることもある。加えて、弁(502)と腱索の確実な固定が達成され得る。
【0070】
幾つかの例において、弁(502)は、弁尖を収集して弁(502)の方へと配置するための、収集ユニットを備える。これらの例において、弁(502)は、弁尖を収集して弁(502)の方へと配置することにより、所望の位置にて固定、保持、及び/又は安定され得る。一例において、弁(502)は、弁尖を収集して弁(502)の方へと配置することにより、並びに、腱索を収集して弁(502)の方へと配置することにより、所望の位置に固定、保持、及び/又は安定される。幾つかの例において、弁は、腱索と弁尖を収集して弁(502)の方へと配置するための収集ユニットを備える。
【0071】
図13Aと13Bは、腱索の収縮を例証する。
図13Aは、フック、アーム、又はワイヤーを含む収集ユニットによる、腱索の収縮を例証する。操縦自在なカテーテル又はワイヤー(1310)の第1端部は、送達カテーテル(310)の副ルーメン(side lumens)(1302)を出る。その後、操縦自在なカテーテル(1310)は、任意の心室壁(1320)に触れることなく、腱索(1340)を包囲するようにユーザーによって動かされ且つ操作される。カテーテル(1310)の端部は、進められ及び/又は回転されるように、送達カテーテル(310)から離れて心室壁(1320)の方へ向かう半径方向に移動する。
一旦カテーテル(1310)が全ての腱索(1340)を包囲し、360度の範囲の空間(coverage of the space)が達成されると、操縦カテーテル又はワイヤー(1310)の端部ユニットが動かされ、それにより腱索(1340)をまとめる。動作は、カテーテル又は弁(502)の回転を含む場合があり、そこで、腱索を把持するカテーテルの端部の曲率は、弁の方へとそれらをまとめる。送達カテーテル(310)は、操縦自在なカテーテル又はワイヤー(310)の全体の配置中に定常的に保持される。
【0072】
図13Bは流体を充填可能な又は流体で満ちた2つのバルーンを備える収集ユニットによる、腱索(1340)の収縮を例証する。送達カテーテル(310)は2つの副ルーメンを持っており、それらは、送達カテーテル(310)の周囲で等距離で(即ち、180度離れて)配置される。2つのバルーンカテーテル(1330、1332)は、送達カテーテル(310)の副ルーメンを出る。その後、バルーンカテーテル(1330、1332)は、腱索(1340)を過ぎて心室壁(1320)の方へと操作及び移動される。
一旦2つのバルーンカテーテルが心室壁(1320)と腱索(1340)の間の位置にあれば、バルーンは膨張するか、又は流体で満たされてもよい。バルーンが膨張するか、又は流体で満たされると、バルーンは心室壁(1320)と腱索(1340)の間の空間を満たし、心室壁から遠ざけて中心の方へと及び互いの方へと腱索(1340)を押し、即ち、バルーンは腱索(1340)を閉じ込めて、生体弁を締めて、腱索(1340)を送達カテーテル(310)の方へと持っていく。バルーンの表面には溝が設けられ、この溝は、バルーンが完全に膨張する又は液体で満たされた場合に中空のチャンネルを形成する。その後、これらチャンネルは配置中にリング又は置換弁を誘導し得る。以下に、短時間の置換および生体弁の修復のための医療システムが記載されている。医療システムは弁(502)を含む。これらの例において弁(502)は人工弁である。更に、医療システムは、所望位置で人工弁を保持し及び/又は安定させるために、腱索を収集して配置するための装置を含んでいる。装置は複数の腱索及び/又は弁尖をつかむのためのユニットを含む。医療システムによって、生体弁の迅速で容易な置換が達成され得る。更に、一時的な人工弁の迅速で容易な位置決めは、達成され得る。さらに、医療システムの使用は、手術に関連する決定を行うためのより多くの時間、手術の準備のためのより多くの時間、及び/又は手術又は医療介入を行うためのより多くの時間を与えることに貢献する場合がある。
したがって、全体的性能、例えば、弁置換術が改良されるかもしれない。
【0073】
幾つかの例において、医療システムは、人工弁を送達するための操縦自在なカテーテル;弁輪形成装置(弁の機能を向上させるため、弁輪形成を行う、即ち、弁の環を作り変えるために使用され得る);人工弁に向かう位置で腱索をロックするための、ロケーション弁エキスパンダー(location valve expander)及び/又はクリップを備える。これにより、生体弁の迅速且つ容易な置換が可能となり得る。更に、それにより、一時的な人工弁の迅速且つ容易な位置決めを可能にし得る。
【0074】
以下に、所望の位置で人工弁を保持し及び/又は安定させるために、腱索を収集して配置するための装置が記載される。装置は医療装置であってもよく、複数の腱索を把持するためのユニットを含む。装置によって、生体弁の迅速で容易な置換が達成され得る。更に、一時的な人工弁の迅速且つ容易な位置決めが、達成される場合もある。さらに、医療システムの使用は、手術に関連する決定を行うためのより多くの時間、手術の準備のためのより多くの時間、及び/又は手術/医療介入を行うためのより多くの時間を与えることに貢献する場合がある。したがって、例えば、弁置換術の全体的性能が改良されるかもしれない。
【0075】
いくつかの例において、複数の腱索を把持するためのユニットは、アーム、フック、リング、及び/又は流体で満たされたバルーンを含む。これらの例は、腱索を把持し及び/又は収集する容易な方法を提供する。
【0076】
いくつかの例において、人工弁は送達のために折り畳み自在である。あるいはまたはさらに、人工弁は送達後に拡張自在かもしれない。更に、装置は人工弁に取り付け自在であり得るし、又は統合可能であり得る。したがって、装置は,人工弁に取り付けられるか、又は統合され得る。これらの例はより容易でそれほど侵襲性でない送達に備える。
【0077】
いくつかの例において、複数の腱索を把持するためのユニットは多くのフックを含む。フックの数は3、4または他の適切な数かもしれない。好ましくは、フックは人工弁の反対側面に位置決めされる。フックはさらに等距離で又は対称的に、人工弁に沿って外部に配置される。
【0078】
幾つかの例において、カテーテル(310)は、弁(502)を送達するために、鼠径部から進入し、静脈経路を介して、経中隔的に右心房(44)に進む。
【0079】
本明細書に記載される医療システムは、生体弁の短期間の置換のために、及び/又は、鼓動する心臓の手術中の一時的な使用のために、利用され得る。本明細書に記載される装置は、生体弁の短期間の置換のために、及び/又は、鼓動する心臓の手術中の一時的な使用のために、利用され得る。弁(502)は、鼓動する心臓の手術中に利用されてもよい。故に、システム、装置及び/又は弁(502)は、鼓動する心臓の手術を可能にすることもある。更に、弁(502)は、救命介入、急性の弁尖及び/又は腱索の破裂における介入の間に利用されてもよい。
【0080】
システム、装置、及び/又は弁(502)は、例えば鼓動する心臓の手術中に、漏出の減少、及び/又は逆流の最小化を提供し得る。更に、システム、装置、及び/又は弁(502)は、解剖学的に正確な位置でのインプラント又は弁(502)の正確な位置決めを可能にするかもしれない。更に、本明細書に記載される弁(502)を送達するために使用される手順は、仮弁体(502)の、高精度な送達、位置決め、及び固定を可能にする。
【0081】
この開示内で、用語「短期間(short−time)」又は「短期間の置換(short−time replacement)」が使用された。生体弁の短期間の置換及び/又は修復は、一時的な置換であると考慮される。そのような一時的な置換は、数分、数時間、又は可能であれば数日までの間続く置換であってもよい。短期間の置換は、内在的ではない、即ち、恒久的に移植されない、本明細書に記載される装置と方法を含む。短期間の置換装置は、使用後に身体から取り外されるように意図される。長期間の置換は、本明細書において、数日、数週間、数か月、又はそれよりも長い間続く置換を意味する。そのような長期間の置換は、内在的な弁輪形成装置などの、恒久的に移植され且つ身体から取り外しができないように意図される装置で行われてもよい。そのような装置に必要な構造上の条件は故に、短期間の使用と長期間の使用とで異なる。本明細書中で使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、その他に明白に定義されない限り、複数形を同様に含むように意図される。用語「含む(includes)」「含む(comprises)」「含む(including)」及び/又は「含む(comprising)」は、本明細書中で使用される際、明示された特徴、整数、工程、オペレーション、要素及び/又は構成要素の存在を明示するが、1以上の他の特徴、整数、工程、オペレーション、要素、構成要素及び/又はそのグループの存在や添加を妨げない、ということがさらに理解されよう。要素が他の要素に「接続される」又は「結合される」と呼ばれる際に、それが別の要素又は介在する要素へ直接接続されるかカップルされる、又は介在する要素が存在することは、理解されるだろう。更に、本明細書中に使用されるように、「接続された」又は「結合された」は、無線で接続されるか連結されることを含み得る。本明細書中に使用されるように、用語「及び/又は」は、関連する列挙された1以上の品目のいずれか及び全ての組み合わせを含む。
【0082】
特段定めのない限り、本開示で使用されるすべての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。一般に用いられている辞書に定義されたもののように、用語は、関連技術の文脈においてそれらの意味と一致する意味を持っていると解釈されるべきであり、本明細書中で明白にそのように定義されない限り、理想化された又は過度に形式上の意味に解釈されない、ということがさらに理解されよう。
【0083】
本開示は、特定の例に関して上述された。しかしながら、上述されたもの以外の例は、本開示の範囲内で等しく可能である。異なる方法の工程、又は上述されたもの以外の異なるその順序が、本開示の範囲内で提供され得る。本開示の異なる特色及び工程は、記載されたもの以外の他の組み合わせにおいて組み合わせられ得る。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。