(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
(1)画像処理システムの構成
本実施形態の画像処理システム1は、
図1に示すように、複合機10とPC(Personal Computer の略)30とを備えている。複合機10とPC30は、LAN(Local Area Networkの略)200を通じて相互にデータ通信可能である。
【0013】
複合機10は、各種画像を印刷する印刷機能、原稿の画像を読み取るスキャン機能、スキャン機能により読み取らせた画像を印刷出力するコピー機能、ファクシミリデータを送受信するファクス機能などの、複数のメイン機能を備えている。
【0014】
複合機10は、CPU11、ROM12、RAM13、NVRAM14、画像読取部15、印刷部16、操作部17、表示部18、ネットワークインタフェース部(以下「ネットワークI/F」と称す)19、USBインタフェース部(以下「USBI/F」と称す)20、及び回線接続部21を備えている。
【0015】
CPU11は、ROM12やNVRAM14などに記憶されている各種プログラムに従って複合機10内の各部の制御および各種演算を実行する。RAM13は、CPU11から直接アクセスされるメインメモリとして利用される。NVRAM14は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリである。NVRAM14には、複合機10に関する各種設定情報が記憶されている。後述する
図9,
図10の各処理のプログラムは、ROM12又はNVRAM14に記憶されている。また、後述する各種画面のデータも、ROM12又はNVRAM14に記憶されている。そのため、後述する各種画面の表示は、表示対象の画面のデータをCPU11がROM12又はNVRAM14から読み出して表示させることにより実現される。
【0016】
画像読取部15は、スキャン機能、及びコピー機能の一部(原稿の読み取り)を実現するための構成要素である。画像読取部15は、イメージセンサを備え、原稿の画像を読み取ってその画像を表す画像データを生成する。
【0017】
印刷部16は、印刷機能、及びコピー機能の一部(読み取った原稿の画像の印刷)を実現するための構成要素である。印刷部16は、画像読取部15で読み取られた画像データを含む各種画像データを各種の印刷用の媒体(以下「記録紙」という)に印刷する機能を有する。
【0018】
表示部18は、情報を表示可能な表示デバイスとしてディスプレイ(例えば液晶ディスプレイ)23を有する。
操作部17は、ユーザによる入力操作を受け付ける入力装置である。操作部17は、バックキー22を含む各種操作ボタンや、タッチパネル23などの、各種の入力手段を有する。バックキー22を押下することで、ディスプレイ24に表示させる画面を、現在表示されている画面よりも前に表示されていた画面(詳しくは現在表示されている画面の階層よりも1つ上の階層の画面)に戻すことができる。タッチパネル23は、ディスプレイ24の表示領域に重畳配置されている。
【0019】
ネットワークI/F19は、複合機10をLAN200に接続するための通信インタフェースである。USBI/F20は、周知のUSB(Universal Serial Busの略)規格にてデータ通信を行うためのインタフェースである。回線接続部21は、通信回線(本実施形態では電話回線)を通じて外部機器とデータ通信を行うためのインタフェースである。ファクス機能におけるファクシミリデータの送受信は、この回線接続部21を介して行われる。
【0020】
PC30は、CPU31、ROM32、RAM33、ハードディスクドライブ(以下「HDD」と称す)34、操作部35、表示部36、及びネットワークI/F37を備えている。
【0021】
CPU31は、ROM32やHDD34に記憶されている各種プログラムを実行することによってPC30の各部や外部機器(複合機10を含む)を制御する。ROM32には、CPU31によって実行される各種プログラムやデータ等が記憶されている。RAM33は、CPU31が各種処理を実行するための主記憶装置として用いられる。HDD34には、OS(Operating Systemの略)や各種デバイスドライバ、各種アプリケーションソフトなどがインストールされている。操作部35は、キーボードや各種ポインティングデバイスなどを有する。表示部36は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの各種の表示デバイスを有する。ネットワークI/F37は、PC30をLAN200に接続するための通信インタフェースである。
【0022】
LAN200には、FTPサーバ400が接続されている。また、LAN200は、インターネット300に接続されている。インターネット300には、サーバ310を含む複数の情報処理装置が接続されている。複合機10、PC30、及びFTPサーバ400は、LAN200を通じて相互にデータ通信可能である。また、複合機10、PC30、及びFTPサーバ400は、インターネット300に接続されている各種の情報処理装置とデータ通信可能である。
【0023】
(2)複合機10の機能
複合機10は、既述の通り、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能などの複数のメイン機能を備えている。
【0024】
(2−1)スキャン機能のサブ機能
各メイン機能のうち、スキャン機能については、さらに、読み取った画像のデータの処理方法に応じて複数のサブ機能に細分化することができる。具体的には、例えば、スキャンtoOCR、スキャンtoファイル、スキャンtoFTP、スキャンtoメディア、スキャンtoネットワークなどの複数のサブ機能に細分化できる。
【0025】
スキャンtoOCRは、スキャンした画像をテキストデータに変換して、複合機10に接続されているPC(例えばPC30)へ送信し、そのPCの指定のフォルダに保存させる機能である。
【0026】
スキャンtoファイルは、スキャンした画像のデータ(以下「スキャンデータ」という)を、複合機10に接続されているPCに送信し、そのPCの指定のフォルダに保存させる機能である。
【0027】
スキャンtoFTPは、スキャンデータを、予め指定したFTPサーバ(例えばFTPサーバ400)に送信して保存させる機能である。
スキャンtoネットワークは、スキャンデータをインターネット300に接続された各種のPCやサーバへ送信して保存させる機能である。
【0028】
スキャンtoメディアは、スキャンデータを、メモリカードやUSBメモリなどの各種の記憶メディアに保存させる機能である。このスキャンtoメディアの機能により、USBI/F20に接続されているUSBメモリにスキャンデータを保存させることができる。
【0029】
(2−2)コピー機能のサブ機能
各メイン機能のうち、コピー機能についても、さらに、コピーの方法に応じて複数のサブ機能に細分化することができる。具体的には、例えば、標準コピー、片面→両面コピー、IDコピー、2in1コピー、インク節約コピーなどの複数のサブ機能に細分化できる。
【0030】
標準コピーは、例えば、1枚の原稿の画像を拡大、縮小、高画質化、インク節約などといった特定の設定を行うことなく1枚の記録紙にコピーするような、標準的な設定内容に基づく標準的なコピーである。標準コピーにおける各種設定項目の設定値は製品出荷時に予め設定されている。ただし、その設定値は任意に変更することができる。
【0031】
片面→両面コピーは、2ページ分の原稿の画像を1枚の記録紙の両面にコピーする機能である。
IDコピーは、カードサイズの原稿の両面の画像を、1枚の記録紙における同じ面に割り付けてコピーする機能である。
【0032】
2in1コピーは、2ページ分の原稿の画像を1枚の記録紙における同じ面に割り付けてコピーする機能である。
インク節約コピーは、文字や画像などの内側を薄く印刷することによってインクの消費量を抑える機能である。
【0033】
なお、コピー機能における上記各サブ機能は、より詳しくは、いわゆるプリセットコピー機能である。プリセットコピー機能とは、公知の通り、異なる複数種類の特定のコピー機能をそれぞれ効率的に実行できるようにするための機能である。即ち、特定のコピー毎の設定情報が、プリセットコピーとして予め登録されており、何れかのプリセットコピーを選択することで、その選択したプリセットコピーに対応したコピーを実行させることが可能である。登録されているプリセットコピーの設定情報は、任意に変更することが可能である。そのため、設定変更を行うことで、結果的に、設定情報を、別のプリセットコピーの設定情報と同じ内容にすることもできる。
【0034】
(3)画面遷移の説明
(3−1)画面遷移の概要
複合機10が起動し、各種の初期処理が終了すると、複合機10のディスプレイ24には、
図2に示すような待機画面2が表示される。
【0035】
待機画面2には、複数のメイン機能ボタン3,4,5が表示される。具体的に、
図2では、ファクスボタン3と、コピーボタン4と、スキャンボタン5とが表示されている。ディスプレイ24に表示させるメイン機能ボタンの種類は、タッチパネル23に対する特定の操作(例えば左右方向のフリック操作)によって切り替えることができる。ユーザは、何れかのメイン機能ボタンを押下(具体的にはタッチパネル23に対するタップ操作)することで、複合機10の動作状態を、対応するメイン機能を実行させるための次のステップに進めることができる。
【0036】
また、待機画面2には、メニューボタン6が表示される。メニューボタン6が押下されると、
図2に示すように、複合機10の各種設定を行うための設定一覧画面40が表示される。
【0037】
待機画面2において、何れかのメイン機能ボタンを押下すると、そのメイン機能ボタンに対応したメイン機能における下位階層の機能ホーム画面に遷移する。なお、以下の説明では、待機画面2において何れかのボタンが押下されることによって遷移する次の画面を、第1階層とする。さらに、その第1階層の画面において何れかのボタンが押下されることにより遷移する次の画面を、第2階層とする。
【0038】
本実施形態の複合機10は、何れかのメイン機能ボタンを押下したときに遷移する第1階層の機能ホーム画面として、デフォルトでは、対応するメイン機能における各サブ機能が一覧表示されたサブ機能一覧画面が表示される。そして、そのサブ機能一覧画面の中から、実行させたいサブ機能を選択すると、第2階層の画面として、そのサブ機能の設定画面に遷移する。
【0039】
ただし、本実施形態では、第1階層の機能ホーム画面として、サブ機能一覧画面ではなく、特定のサブ機能の設定画面を表示させることができる。具体的に、ユーザは、待機画面2において何れかのメイン機能ボタンを押下したときに機能ホーム画面として対応するメイン機能におけるサブ機能一覧画面に遷移させるのか、それとも対応するメイン機能における特定のサブ機能の設定画面に遷移させるのかを選択することができる。そして、あるメイン機能ボタンに対する機能ホーム画面としてそのメイン機能における特定のサブ機能の設定画面を選択しておくことで、そのメイン機能ボタンを押下した場合にすぐにその特定のサブ機能の設定画面に遷移させることができる。
【0040】
メイン機能ボタン押下に対する第1階層の機能ホーム画面の設定、及びその設定内容に基づく画面遷移例を、
図2〜
図6を用いて説明する。
(3−2)機能ホーム画面(第1階層)の画面の設定方法
まず、メイン機能ボタン押下に対する第1階層の機能ホーム画面の設定方法について、
図2を用いて説明する。待機画面2においてメニューボタン6を押下すると、設定一覧画面40が表示される。設定一覧画面40には、トナーに関する設定、ネットワークに関する設定などの各種設定項目毎のボタンが配列されており、その中に、初期画面設定ボタン42がある。この初期画面設定ボタン42を押下すると、設定対象選択画面45が表示される。
【0041】
なお、設定一覧画面40には、全般ボタン41が表示されており、この全般ボタン41を押下後、いくつかの手順及び画面遷移を経ることによっても、設定対象選択画面45に遷移させることもできる。
【0042】
設定対象選択画面45は、複数のメイン機能のうちどのメイン機能を対象として第1階層の機能ホーム画面を設定するのかを選択させるための画面である。設定対象選択画面45には、コピー設定ボタン46と、スキャン設定ボタン47とが表示される。なお、設定対象選択画面45には、実際には、コピー機能及びスキャン機能以外の他のメイン機能に対応した設定ボタンも表示されるが、本実施形態では、コピー機能及びスキャン機能以外の他のメイン機能についての説明は省略する。
【0043】
設定対象選択画面45において、コピー設定ボタン46を押下すると、コピー機能に対する第1階層の機能ホーム画面(以下「コピーホーム画面」ともいう)を選択させるためのコピーホーム選択画面50が表示される。
【0044】
コピーホーム選択画面50には、コピーサブ機能一覧ボタン51、標準コピーボタン52、片面→両面コピーボタン53、IDコピーボタン54、などの複数のボタンが表示される。
【0045】
コピーサブ機能一覧ボタン51を押下することで、コピーホーム画面として、コピーサブ機能一覧画面70(
図3参照)に設定することができる。
コピーサブ機能一覧ボタン51以外の他のボタンは、それぞれ、特定のサブ機能に対応したボタンであって、コピーホーム画面をそのサブ機能の設定画面に設定するためのボタンである。例えば、標準コピーボタン52を押下することで、コピーホーム画面として、サブ機能の1つである標準コピーに関する各種設定状態の確認や設定変更などを行うことが可能な標準コピー設定画面76(
図3参照)に設定することができる。また例えば、IDコピーボタン54を押下することで、コピーホーム画面として、サブ機能の1つであるIDコピーに対応したIDコピー設定画面(不図示)に設定することができる。
【0046】
このように、コピーホーム選択画面50において、コピーホーム画面に設定したい画面に対応した何れかのボタンを押下することで、コピーホーム画面をそのボタンに対応した画面(サブ機能一覧画面70又は何れかのサブ機能の設定画面)に設定することができる。これにより、待機画面2においてコピーボタン4を押下した場合に、第1階層としてその設定したコピーホーム画面を表示させることができる。
【0047】
なお、コピーホーム画面として、コピーサブ機能一覧画面70ではなく何れかのサブ機能の設定画面が設定された場合は、設定されたサブ機能の設定画面のみが第1階層として設定されるだけでなく、コピー機能における全てのサブ機能の設定画面が一律に第1階層として位置づけられる。即ち、例えば標準コピーボタン52を押下することによってコピーホーム画面を標準コピー設定画面76に設定するということは、必然的に、コピー機能における全てのサブ機能の設定画面をコピー機能の第1階層の画面として位置づけることを意味する。
【0048】
一方、設定対象選択画面45において、スキャン設定ボタン47を押下すると、スキャン機能に対する第1階層の機能ホーム画面(以下「スキャンホーム画面」ともいう)を選択させるためのスキャンホーム選択画面60が表示される。
【0049】
スキャンホーム選択画面60には、スキャンサブ機能一覧ボタン61、OCRボタン62、ファイルボタン63、メディアボタン64、などの複数のボタンが表示される。
スキャンサブ機能一覧ボタン61を押下することで、スキャンホーム画面として、スキャンサブ機能一覧画面90(
図5参照)に設定することができる。
【0050】
スキャンサブ機能一覧ボタン61以外の他のボタンは、それぞれ、特定のサブ機能に対応したボタンであって、スキャンホーム画面をそのサブ機能の設定画面に設定するためのボタンである。例えば、ファイルボタン63を押下することで、スキャンホーム画面として、サブ機能の1つであるスキャンtoファイルに関する各種設定状態の確認や設定変更などを行うことが可能なスキャンtoファイル設定画面96(
図5参照)に設定することができる。また例えば、メディアボタン64を押下することで、スキャンホーム画面として、サブ機能の1つであるスキャンtoメディアに対応したスキャンtoメディア設定画面(不図示)に設定することができる。
【0051】
このように、スキャンホーム選択画面60において、スキャンホーム画面に設定したい画面に対応した何れかのボタンを押下することで、スキャンホーム画面をそのボタンに対応した画面(サブ機能一覧画面90又は何れかのサブ機能の設定画面)に設定することができる。これにより、待機画面2においてスキャンボタン5を押下した場合に、第1階層の画面としてその設定したスキャンホーム画面を表示させることができる。
【0052】
なお、スキャンホーム画面として、スキャンサブ機能一覧画面90ではなく何れかのサブ機能の設定画面が設定された場合は、設定されたサブ機能の設定画面のみが第1階層として設定されるだけでなく、スキャン機能における全てのサブ機能の設定画面が一律に第1階層として位置づけられる。即ち、例えばスキャンtoファイルボタン63を押下することによってスキャンホーム画面をスキャンtoファイル設定画面96に設定するということは、必然的に、スキャン機能における全てのサブ機能の設定画面をスキャン機能の第1階層の画面として位置づけることを意味する。
【0053】
(3−3)メイン機能ボタン押下時の画面遷移例
次に、待機画面2においてメイン機能ボタンが押下された場合の画面遷移例について説明する。
【0054】
(3−3−1)コピーボタン押下時
コピー機能に対する第1階層のコピーホーム画面としてコピーサブ機能一覧画面が設定されている場合、待機画面2においてコピーボタン4が押下されると、
図3に示すように、コピーサブ機能一覧画面70が表示される。
【0055】
コピーサブ機能一覧画面70には、コピー機能の各サブ機能に対応した複数のサブ機能ボタンと、設定変更ボタン74と、スタートボタン75とが表示される。
図3では、複数のサブ機能ボタンとして、IDコピーボタン71と、標準コピーボタン72と、両面コピーボタン73とが表示されている。表示させるサブ機能ボタンの種類は、タッチパネル23に対する左右方向のフリック操作などによって切り替えることができる。
【0056】
コピーサブ機能一覧画面70においては、3つのサブ機能ボタンのうち中央部に位置しているサブ機能ボタン(
図3では標準コピーボタン72)が、選択状態にある。よって、設定変更ボタン74を押下することで、その選択状態にあるサブ機能に関する各種設定項目の設定値を変更することができる。また、スタートボタン75を押下すると、その選択状態にあるサブ機能が実行される。
図3の例では、標準コピーボタン72が選択状態にあるため、スタートボタン75を押下すると、標準コピーが実行(即ち現在設定されている標準コピーの設定内容に基づくコピーが実行)される。
【0057】
コピーサブ機能一覧画面70において、複数のサブ機能ボタンのうち何れかを押下すると、その押下したサブ機能ボタンに対応したサブ機能の設定画面が、第2階層の画面として表示される。
図3に例示するように、例えば標準コピーボタン72を押下すると、標準コピーに対応した設定画面である標準コピー設定画面76が表示される。
【0058】
標準コピー設定画面76には、標準コピーにおける各設定項目の現在の設定値が表示されると共に、設定変更ボタン77、コピーサブ機能一覧ボタン78、及びスタートボタン79が表示される。
【0059】
ユーザは、標準コピー設定画面76の表示内容によって、標準コピーの現在の設定状態を確認することができる。また、設定変更ボタン77を押下することで、標準コピーの各設定項目の設定値を変更することができる。また、コピーサブ機能一覧ボタン78を押下すると、コピーサブ機能一覧画面70を表示させることができる。この場合の標準コピー設定画面76からコピーサブ機能一覧画面70への遷移は、第2階層から下位の階層への遷移ではなく、コピーサブ機能一覧画面70が第1階層に設定されていることから、あくまでも、第2階層から第1階層への遷移である。
【0060】
また、スタートボタン75を押下すると、標準コピーが実行される。標準コピーの実行中は、
図3に例示するように、コピー機能の実行中であることを示すコピー実行中画面81が表示される。
【0061】
一方、コピー機能に対する第1階層のコピーホーム画面として、コピー機能における複数のサブ機能のうち特定のサブ機能の設定画面が設定されている場合は、待機画面2においてコピーボタン4が押下されると、その設定されている特定のサブ機能の設定画面が表示される。
図4は、第1階層のコピーホーム画面として標準コピー設定画面76が設定されている例を示している。この例では、待機画面2においてコピーボタン4が押下されると、第1階層のコピーホーム画面としての、標準コピー設定画面76が表示される。
【0062】
この標準コピー設定画面76は、
図3の例における標準コピー設定画面76と同じである(ただし階層は異なる)。そのため、スタートボタン79を押下することで標準コピーを実行させることができる。また、コピーサブ機能一覧ボタン78を押下することでコピーサブ機能一覧画面70を表示させることができる。この場合の標準コピー設定画面76からコピーサブ機能一覧画面70への遷移は、第1階層から第2階層への遷移である。
【0063】
(3−3−2)スキャンボタン押下時
スキャン機能に対する第1階層のスキャンホーム画面としてスキャンサブ機能一覧画面が設定されている場合、待機画面2においてスキャンボタン5が押下されると、
図5に示すように、第1階層のスキャンホーム画面である、スキャンサブ機能一覧画面90が表示される。
【0064】
スキャンサブ機能一覧画面90には、スキャン機能の各サブ機能に対応した複数のサブ機能ボタンが表示される。
図5では、複数のサブ機能ボタンとして、スキャンtoFTPボタン91と、スキャンtoファイルボタン92と、スキャンtoメディアボタン93とが表示されている。表示させるサブ機能ボタンの種類は、タッチパネル23に対する左右方向のフリック操作などによって切り替えることができる。
【0065】
スキャンサブ機能一覧画面90において、複数のサブ機能ボタンのうち何れかを押下すると、その押下したサブ機能ボタンに対応したサブ機能の設定画面が、第2階層の画面として表示される。
図5に例示するように、例えばスキャンtoファイルボタン92を押下すると、スキャンtoファイルに対応した設定画面であるスキャンtoファイル設定画面96が表示される。
【0066】
スキャンtoファイル設定画面96には、スキャンtoファイルにおける各設定項目の現在の設定値が表示されると共に、設定変更ボタン97、スキャンサブ機能切替ボタン98、及びスタートボタン99が表示される。
【0067】
ユーザは、スキャンtoファイル設定画面96の表示内容によって、スキャンtoファイルの現在の設定状態を確認することができる。また、設定変更ボタン97を押下することで、スキャンtoファイルの各設定項目の設定値を変更することができる。また、スキャンサブ機能切替ボタン98を押下すると、スキャンサブ機能一覧画面90を表示させることができる。この場合のスキャンtoファイル設定画面96からスキャンサブ機能一覧画面90への遷移は、第2階層から下位の階層への遷移ではなく、スキャンサブ機能一覧画面90が第1階層に設定されていることから、あくまでも、第2階層から第1階層への遷移である。
【0068】
また、スタートボタン99を押下すると、スキャンtoファイルが実行される。スキャンtoファイルの実行中は、
図5に例示するように、スキャン機能の実行中であることを示すスキャン実行中画面82が表示される。
【0069】
一方、スキャン機能に対する第1階層のスキャンホーム画面として、スキャン機能における複数のサブ機能のうち特定のサブ機能の設定画面が設定されている場合は、待機画面2においてスキャンボタン5が押下されると、その設定されている特定のサブ機能の設定画面が表示される。
図6は、第1階層のスキャンホーム画面としてスキャンtoファイル設定画面96が設定されている例を示している。この例では、待機画面2においてスキャンボタン5が押下されると、スキャンホーム画面としての、スキャンtoファイル設定画面96が表示される。
【0070】
このスキャンtoファイル設定画面96は、
図5の例におけるスキャンtoファイル設定画面96と同じである(ただし階層は異なる)。そのため、スタートボタン99を押下することでスキャンtoファイルを実行させることができる。また、スキャンサブ機能切替ボタン98を押下することでスキャンサブ機能一覧画面90を表示させることができる。この場合のスキャンtoファイル設定画面96からスキャンサブ機能一覧画面90への遷移は、第1階層から第2階層への遷移である。
【0071】
(3−4)バックキー押下時の画面遷移
次に、バックキー22が押下されたときの画面遷移について、
図7及び
図8を用いて説明する。バックキー22は、基本的には、現在表示されている画面を直前に表示されていた画面に戻すための押しボタンである。ただし、直前の画面に戻すことを基本としつつも、現在の画面の階層よりも1つ上の階層の画面に遷移させることが優先される。
【0072】
そのため、現在の画面の階層が直前の画面の階層よりも下位階層であれば、バックキー22を押下することで、1つ上の階層である直前の画面に戻すことができる。一方、現在の画面の階層が直前の画面の階層よりも上位階層であれば、バックキー22を押下しても直前の画面には戻らず、現在の階層よりも1つ上の階層の画面に切り替わる。
【0073】
スキャン機能におけるスキャンホーム画面(第1階層)としてスキャンサブ機能一覧画面90が設定されている場合、
図7に例示するように、待機画面2においてスキャンボタン5を押下すると、そのスキャンホーム画面である、スキャンサブ機能一覧画面90が表示される。このスキャンサブ機能一覧画面90が表示されている状態で、バックキー22を押下すると、1つ上の階層の画面であって且つ直前の画面でもある待機画面2に戻る。
【0074】
待機画面2からスキャンサブ機能一覧画面90への遷移後、複数のサブ機能ボタンのうち例えばスキャンtoファイルボタン92を押下すると、第2階層の画面としての、スキャンtoファイル設定画面96が表示される。
【0075】
このスキャンtoファイル設定画面96が表示されている状態で、バックキー22を押下すると、1つ上の階層の画面であって且つ直前の画面でもあるスキャンサブ機能一覧画面90に戻る。
【0076】
また、スキャンtoファイル設定画面96において、スキャンサブ機能切替ボタン98を押下することによっても、スキャンサブ機能一覧画面90に遷移させることができる。このスキャンサブ機能一覧画面90への遷移は、既述の通り、下位の階層への遷移ではなくあくまでも第1階層への遷移である。そのため、スキャンサブ機能一覧画面90への遷移後、バックキー22を押下すると、直前のスキャンtoファイル設定画面96には戻らず、あくまでも、1つ上の階層の画面である、待機画面2に戻る。
【0077】
一方、スキャン機能におけるスキャンホーム画面(第1階層)の画面として例えばスキャンtoファイル設定画面96が設定されている場合、
図8に例示するように、待機画面2においてスキャンボタン5を押下すると、そのスキャンホーム画面である、スキャンtoファイル設定画面96が表示される。このスキャンtoファイル設定画面96が表示されている状態で、バックキー22を押下すると、1つ上の階層の画面であって且つ直前の画面でもある待機画面2に戻る。
【0078】
待機画面2からスキャンtoファイル設定画面96への遷移後、スキャンサブ機能切替ボタン98を押下すると、第2階層の画面としての、スキャンサブ機能一覧画面90が表示される。
【0079】
このスキャンサブ機能一覧画面90が表示されている状態で、バックキー22を押下すると、1つ上の階層の画面であって且つ直前の画面でもあるスキャンtoファイル設定画面96に戻る。一方、このスキャンサブ機能一覧画面90において、複数のサブ機能ボタンのうち例えばスキャンtoメディアボタン93を押下すると、スキャンtoメディア設定画面100が表示される。
【0080】
ここで、スキャンホーム画面がスキャンtoファイル設定画面96に設定されているということは、既述の通り、スキャンtoファイル設定画面96を含む、スキャン機能における全てのサブ機能の設定画面が、第1階層として位置づけられている。よって、スキャンtoメディア設定画面100も、スキャンホーム画面ではないものの、スキャンtoファイル設定画面96と同じく、第1階層の画面として位置づけられている。
【0081】
よって、スキャンサブ機能一覧画面90(第2階層)からスキャンtoメディア設定画面100(第1階層)への遷移後、バックキー22を押下すると、直前のスキャンtoファイル設定画面96には戻らず、1つ上の階層の画面である待機画面2に遷移する。
【0082】
図7,
図8では、バックキー22が押下された場合の画面遷移について、スキャン機能を例に挙げて説明したが、コピー機能やその他のメイン機能の場合も同様の画面遷移が行われる。
【0083】
(4)機能ホーム画面設定処理
次に、
図2を用いて説明した機能ホーム画面の設定を実現するために複合機10のCPU11が実行する、機能ホーム画面設定処理について、
図9を用いて説明する。複合機10のCPU11は、設定一覧画面40において初期画面設定ボタン42が押下されると、NVRAM14又はROM12から
図9の機能ホーム画面設定処理のプログラムを読み込んで実行する。
【0084】
複合機10のCPU11は、
図9の機能ホーム画面設定処理を開始すると、S110で、ディスプレイ24に設定対象選択画面45(
図2)を表示させる。S120では、設定対象選択画面45においてコピー設定ボタン46が押下されたか否か判断する。コピー設定ボタン46が押下された場合は(S120:YES)、S130で、コピーホーム選択画面50(
図2)をディスプレイ24に表示させる。
【0085】
S140では、コピーホーム選択画面50において、コピーホーム画面の選択用に列挙された複数のボタンのうち何れかが押下されたか否か判断する。何れかのボタンが押下されるまではS140の判断を繰り返す。なお、バックキー22が押下された場合は設定対象選択画面45に戻るが、その処理については
図9では省略している。
【0086】
コピーホーム選択画面50においてコピーホーム画面選択用の何れかのボタンが押下された場合は(S140:YES)、S150に進む。S150では、押下されたボタンに対応した画面を、コピー機能における第1階層のコピーホーム画面に設定する。
【0087】
S120で、コピー設定ボタン46が押下されない場合は(S120:NO)、S160で、設定対象選択画面45においてスキャン設定ボタン47が押下されたか否か判断する。スキャン設定ボタン47が押下されない場合は(S160:NO)、S120に戻る。スキャン設定ボタン47が押下された場合は(S160:YES)、S170で、スキャンホーム選択画面60(
図2)をディスプレイ24に表示させる。
【0088】
S180では、スキャンホーム選択画面60において、スキャンホーム画面の選択用に列挙された複数のボタンのうち何れかが押下されたか否か判断する。何れかのボタンが押下されるまではS180の判断を繰り返す。何れかのボタンが押下された場合は(S180:YES)、S190に進む。S190では、押下されたボタンに対応した画面を、スキャン機能における第1階層のスキャンホーム画面に設定する。
【0089】
(5)機能実行処理
次に、複合機10のCPU11が実行する機能実行処理について、
図10〜
図11を用いて説明する。この機能実行処理は、
図3〜
図8を用いて説明した各種の画面遷移を実現するための処理が含まれている。
図10〜
図11では、機能実行処理全体のうち主に画面遷移のための処理について具体的に説明し、画面遷移以外の他の処理については図示及び説明を省略する。
【0090】
複合機10のCPU11は、起動すると、NVRAM14又はROM12から
図10〜
図11に示す機能実行処理のプログラムを読み込んで実行する。複合機10のCPU11は、
図10〜
図11の機能実行処理を開始すると、S210で、待機画面2(
図3等)をディスプレイ24に表示させる。
【0091】
S220では、待機画面2においてコピーボタン4又はスキャンボタン5が押下されたか否か判断する。コピーボタン4及びスキャンボタン5の何れも押下されない場合は(S220:NO)、S230で他の処理(他のユーザ操作等に応じた処理)を実行して、S210に戻る。
【0092】
なお、S230の処理には、待機画面2においてメニューボタン6が押下された場合の処理も含まれる。即ち、待機画面2においてメニューボタン6が押下された場合、S230では、設定一覧画面40(
図2)を表示させる。そして、その設定一覧画面40において初期画面設定ボタン42が押下された場合は、設定対象選択画面45(
図2)を表示させる。さらに、設定対象選択画面45を表示させた場合は、
図9の機能ホーム画面設定処理を実行する。
【0093】
待機画面2においてコピーボタン4又はスキャンボタン5が押下された場合は(S220:YES)、押下された機能ボタンに対応した機能を処理対象に設定して、S240移行の処理に進む。例えばコピーボタン4が押下された場合はコピー機能を処理対象に設定し、スキャンボタン5が押下された場合はスキャン機能を処理対象に設定する。
【0094】
S240では、機能ホーム画面としてサブ機能一覧画面及び特定のサブ機能の設定画面のどちらが設定されているか判断する。このS240の処理は、処理対象として例えばコピー機能が設定されている場合は、コピーホーム画面としてコピーサブ機能一覧画面及びコピー機能における特定のサブ機能の設定画面のうちどれが設定されているかを判断する処理となる。
【0095】
機能ホーム画面としてサブ機能一覧画面が設定されている場合は、S250に進む。s250では、第1階層の機能ホーム画面としての、サブ機能一覧画面を表示させる。処理対象として例えばコピー機能が設定されている場合は、S250では、コピーサブ機能一覧画面70(
図3)が表示されることになる。
【0096】
S260では、バックキー22が押下されたか否か判断する。バックキー22が押下された場合は(S260:YES)、S210に戻る。つまりこの場合は、待機画面2に画面が遷移することになる。バックキー22が押下されていない場合は(S260:NO)、S270で、何れかのサブ機能が選択されたか否か(即ち左右方向に列挙されている複数のサブ機能ボタンのうち何れかが押下されたか否か)判断する。
【0097】
何れのサブ機能も選択されない場合は(S270:NO)、S280で、スタートボタンが押下されたか否か判断する。スタートボタンが押下されない場合は(S280:NO)、S270に戻る。スタートボタンが押下された場合は(S280:YES)、S290で、デフォルト選択されているサブ機能、即ちサブ機能一覧画面において選択状態にあるサブ機能が実行される。処理対象として例えばコピー機能が設定されている場合は、S290では、コピーサブ機能一覧画面70において選択状態にあるサブ機能(
図3の例では標準コピー)が実行される。S290による機能実行後は、S250に戻る。
【0098】
S270で、何れかのサブ機能が選択された場合は(S270:YES)、S300で、第2階層の画面として、選択されたサブ機能の設定画面を表示させる。処理対象として例えばコピー機能が設定されていてコピーサブ機能一覧画面70において例えば標準コピーボタン72が押下された場合は、S300では、標準コピー設定画面76(
図3)が表示される。
【0099】
S310では、バックキー22が押下されたか否か判断する。バックキーが押下された場合は(S310:YES)、S250に戻る。つまりこの場合は、1つ上の第1階層の画面であって且つ直前に表示されていた画面でもあるサブ機能一覧画面に画面が遷移することになる。
【0100】
S310でバックキーが押下されていない場合は(S310:NO)、S320で、サブ機能一覧ボタンが押下されたか否か判断する。処理対象として例えばコピー機能が設定されている場合は、S320では、コピーサブ機能一覧ボタン78が押下されたか否かが判断される。
【0101】
サブ機能一覧ボタンが押下された場合は(S320:YES)、S250に戻る。つまりこの場合、第1階層の画面であるサブ機能一覧画面に遷移する。サブ機能一覧ボタンが押下されない場合は(S320:NO)、S330で、スタートボタンが押下されたか否か判断する。スタートボタンが押下されない場合は(S330:NO)、S310に戻る。スタートボタンが押下された場合は(S330:YES)、S340で、現在選択されているサブ機能を実行する。機能実行後は、S300に戻り、機能実行前に表示されていたサブ機能の設定画面を再び表示させる。
【0102】
S240で、機能ホーム画面として特定のサブ機能の設定画面が設定されている場合は、S410(
図11)に進む。S410では、第1階層の機能ホーム画面として設定されているサブ機能の設定画面を表示させる。処理対象として例えばコピー機能が設定されていてコピーホーム画面として例えば標準コピー設定画面76が設定されている場合は、
図4に例示したように標準コピー設定画面76が表示されることになる。
【0103】
S420では、バックキー22が押下されたか否か判断する。バックキーが押下された場合は(S420:YES)、S210に戻る。つまりこの場合は、待機画面2に画面が遷移することになる。
【0104】
S420でバックキーが押下されていない場合は(S420:NO)、S430で、サブ機能一覧ボタンが押下されたか否か判断する。サブ機能一覧ボタンが押下されない場合は(S430:NO)、S440で、スタートボタンが押下されたか否か判断する。スタートボタンが押下されない場合は(S440:NO)、S420に戻る。スタートボタンが押下された場合は(S440:YES)、S450で、現在選択されているサブ機能を実行する。機能実行後は、S410に戻り、機能実行前に表示されていたサブ機能の設定画面を再び表示させる。
【0105】
S430で、サブ機能一覧ボタンが押下された場合は(S430:YES)、S460で、第2階層の画面として、サブ機能一覧画面を表示させる。S470では、バックキー22が押下されたか否か判断する。バックキー22が押下された場合は(S470:YES)、S410に戻る。つまりこの場合は、1つ上の第1階層の画面に遷移する。またこの場合は、直前の画面が第1階層の画面であったことから、直前の画面に遷移する。例えば標準コピー設定画面76(第1階層)においてコピーサブ機能一覧ボタン78を押下したことによりコピーサブ機能一覧画面70(第2階層)が表示されている状態で、バックキー22を押下した場合は、第1階層の位置付けの画面である各サブ機能の設定画面のうち直前に表示されていた標準コピー設定画面76に再び戻ることになる。
【0106】
S470で、バックキー22が押下されていない場合は(S470:NO)、S480で、何れかのサブ機能が選択されたか否か判断する。何れのサブ機能も選択されない場合は(S480:NO)、S490で、スタートボタンが押下されたか否か判断する。スタートボタンが押下されない場合は(S490:NO)、S480に戻る。スタートボタンが押下された場合は(S490:YES)、S500で、デフォルト選択されているサブ機能、即ちサブ機能一覧画面において選択状態にあるサブ機能が実行される。S500による機能実行後は、S460に戻る。
【0107】
S480で、何れかのサブ機能が選択された場合は(S480:YES)、S510で、選択されたサブ機能の設定画面を表示させる。この場合、サブ機能の設定画面がサブ機能ホーム画面(第1階層)に設定されていることから、第2階層から第1階層への画面遷移となる。
【0108】
S520では、バックキー22が押下されたか否か判断する。バックキーが押下された場合は(S520:YES)、S210に戻る。つまりこの場合は、現在の第1階層よりも上の最上位階層の画面である待機画面2に遷移することになる。
【0109】
S520でバックキーが押下されていない場合は(S520:NO)、S530で、サブ機能一覧ボタンが押下されたか否か判断する。サブ機能一覧ボタンが押下された場合は(S530:YES)、S460に戻る。この場合は、1つ下の第2階層の画面であるサブ機能一覧画面に遷移することになる。サブ機能一覧ボタンが押下されない場合は(S530:NO)、S540で、スタートボタンが押下されたか否か判断する。スタートボタンが押下されない場合は(S540:NO)、S520に戻る。スタートボタンが押下された場合は(S540:YES)、S550で、現在選択されているサブ機能を実行する。機能実行後は、S510に戻り、機能実行前に表示されていたサブ機能の設定画面を再び表示させる。
【0110】
(6)実施形態の効果
以上説明した本実施形態の複合機10によれば、待機画面2においてメイン機能が選択された場合に表示させるべき第1階層の機能ホーム画面として、サブ機能一覧画面及び各サブ機能毎の設定画面の何れかを予め設定可能である。そして、待機画面2においてメイン機能が選択された場合は、そのメイン機能に対して第1階層の機能ホーム画面として設定されている画面が表示される。例えばコピー機能に対して、機能ホーム画面としてコピーサブ機能一覧画面70を設定しておけば、待機画面2においてコピーボタン4を押下した場合にコピーサブ機能一覧画面70を表示させることができる。一方、コピー機能に対する機能ホーム画面として例えば特定のサブ機能の1つである標準コピー設定画面76を設定しておけば、待機画面2においてコピーボタン4を押下した場合に標準コピー設定画面76を表示させることができる。
【0111】
そのため、例えば、コピー機能において使用する頻度の高いコピーサブ機能が決まっている場合は、そのコピーサブ機能の設定画面を第1階層のコピーホーム画面に設定しておくことで、コピーサブ機能一覧画面70を経ることなく、そのコピーサブ機能を迅速に実行させることができる。
【0112】
したがって、本実施形態の複合機10によれば、待機画面2においてメイン機能が選択された場合にユーザの利用傾向に応じた適切な画面に遷移させることができ、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
【0113】
サブ機能毎の設定画面には、スタートボタンが含まれている。例えば標準コピー設定画面76にはスタートボタン79が表示され、スキャンtoファイル設定画面96にもスタートボタン99が表示される。そのため、サブ機能の設定画面が表示されている状態から、その表示されているサブ機能を実行させることができる。そのため、第1階層の機能ホーム画面として特定のサブ機能の設定画面を設定しておけば、その特定のサブ機能を少ない手順で迅速に実行させることができる。
【0114】
第1階層の機能ホーム画面の設定は、設定対象選択画面45(
図2)を経て特定のメイン機能に対応した機能ホーム選択画面を表示させることで、その機能ホーム選択画面から設定することができる。例えばコピー機能に対応した機能ホーム選択画面は、
図2に例示したコピーホーム選択画面50であり、例えばスキャン機能に対応した機能ホーム選択画面は、
図2に例示したスキャンホーム選択画面60である。
【0115】
そして、機能ホーム選択画面には、機能ホーム画面に設定することが可能な各種画面に対応したボタンが列挙されており、その中から何れかを押下することで、第1階層の機能ホーム画面を設定することができる。そのため、第1階層の機能ホーム画面を確実且つ容易に設定することができる。
【0116】
しかも、設定対象選択画面45は、待機画面2から2回のボタン操作を経て表示させることができる。即ち、
図2に示したように、待機画面2から設定一覧画面40に遷移させ、その設定一覧画面40に表示されている初期画面設定ボタン42を押下することで、設定対象選択画面45に遷移させることができる。階層的には、待機画面2の2つ下の階層として設定対象選択画面45が設定されているとみなせる。そのため、設定対象選択画面45を迅速に表示させることができ、ひいては、機能ホーム画面の設定を迅速に行うことができる。
【0117】
また、本実施形態では、第1階層の画面としてサブ機能一覧画面が表示されている場合は、各サブ機能毎の設定画面は、サブ機能一覧画面の1つ下の第2階層の画面として位置づけられる。したがって、第1階層の画面(機能ホーム画面)としてサブ機能一覧画面を設定しておけば、ユーザは、まずサブ機能一覧画面で実行させたいサブ機能を適切に選択することができる。そして、選択したサブ機能の具体的設定内容を1つ下の階層の設定画面で確認することができる。
【0118】
一方、第1階層の画面として特定のサブ機能の設定画面が設定されている場合は、サブ機能一覧画面は第2階層の画面として位置づけられ、サブ機能の設定画面からサブ機能一覧画面に遷移させることができる。そのため、特定のサブ機能の設定画面からサブ機能一覧画面に遷移させることで、実行させるべきサブ機能を切り替え、その切り替え後のサブ機能に対応した設定画面を表示させることができる。
【0119】
また、本実施形態の複合機10では、バックキー22を押下することで、ディスプレイ24に表示される画面を、現在の画面の階層よりも1つ上の階層の画面に戻すことができる。即ち、バックキー22は、基本的には、直前に表示されていた画面に戻すためのキーであるが、直前に表示されていた画面に戻すことよりも、現在表示されている画面の階層よりも1つ上の階層の画面に遷移させることが優先される。そのため、例えば第1階層の画面から第2階層の画面に遷移してきた状態でバックキー22を押下すれば、直前の第1階層の画面に戻る。一方、例えば第2階層の画面から第1階層の画面に遷移してきた状態でバックキー22を押下した場合は、直前の第2階層の画面には戻らず、あくまでも、現在の階層よりも上位の階層の画面に遷移する。現在の階層が第1階層の場合は、その上の階層の画面である待機画面2に遷移することになる。
【0120】
このように、画面遷移の過程や直前に表示されていた画面の内容にかかわらず、バックキー22の押下に対しては現在の画面の階層よりも1つ上の階層の画面に戻すことが優先されることで、画面の遷移状態を認識しやすくなる。
【0121】
なお、本実施形態において、ディスプレイ24は本発明の表示部の一例に相当する。複合機10のROM12及びNVRAM14の少なくとも一方は本発明の記憶部の一例に相当する。複合機10のCPU11は本発明の制御部の一例に相当する。印刷部16は本発明の画像形成部の一例に相当する。S150及びS190の処理は本発明の第1階層設定処理の一例に相当する。S210の処理は本発明の機能表示処理の一例に相当する。
【0122】
また、S220の処理は本発明の機能選択処理の一例に相当する。S250及びS410の処理は本発明の第1の表示処理の一例に相当する。S330,S440,及びS540の処理は本発明の実行選択処理の一例に相当する。S340,S450,及びS550の処理は本発明の機能実行処理の一例に相当する。S130及びS170の処理は本発明の選択表示処理の一例に相当する。S140及びS180の処理は本発明の第1階層入力処理の一例に相当する。S230の処理は本発明の設定画像選択処理、メニュー一覧表示処理、及び設定メニュー選択処理の一例に相当する。S270及びS480の処理は本発明の機能項目選択処理の一例に相当する。S300及びS460の処理は本発明の第2の表示処理の一例に相当する。S430及びS530の処理は本発明の一覧切替選択処理の一例に相当する。S510の処理は本発明の第3の表示処理の一例に相当する。S260,S310,S420,S470,S520の処理は本発明の戻し操作受付処理の一例に相当する。バックキー22の押下を契機として実行されるS210,S250,S410の処理は本発明の画面戻し処理の一例に相当する。
【0123】
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得る。
【0124】
(1)上記実施形態では、
図2に示したように、設定対象選択画面45を表示させるための初期画面設定ボタン42が設定一覧画面40に表示される構成であったが、初期画面設定ボタン42は、待機画面2或いはその他の画面に表示させてもよい。初期画面設定ボタン42を待機画面2に表示させられれば、待機画面2からすぐに設定対象選択画面45に遷移させることができ、機能ホーム画面の設定をより迅速に行うことができる。
【0125】
(2)上記実施形態では、各種メイン機能のうちコピー機能及びスキャン機能を例に挙げて、機能ホーム画面の設定方法や画面遷移例などを説明したが、コピー機能及びスキャン機能以外の他のメイン機能においても、コピー機能及びスキャン機能と同様に、機能ホーム画面を設定することができ、その設定内容に応じた画面遷移を実現させることができる。
【0126】
(3)上記実施形態で示した、各画面における各ボタンの種類や形状、配列方法などは、あくまでも一例であり、他の種類や形状、配列方法などを採用してもよい。また、上記実施形態では、コピー機能に対する複数のサブ機能として、標準コピーやIDコピーなどの複数のサブ機能を具体的に列挙し、スキャン機能に対する複数のサブ機能としても、スキャンtoファイルやスキャンtoメディアなどの複数のサブ機能を具体的に列挙したが、これら各サブ機能もあくまでも一例であり、他の各種のサブ機能を備えていてもよい。
【0127】
(4)本発明の適用は、複合機10への適用に限定されない。本発明は、複数のメイン機能を備え、メイン機能毎に複数のサブ機能を備えているような、あらゆる種類の機能実行装置に対して適用可能である。
【0128】
(5)その他、上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。