特許第6601062号(P6601062)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6601062撮像制御装置、撮像制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6601062
(24)【登録日】2019年10月18日
(45)【発行日】2019年11月6日
(54)【発明の名称】撮像制御装置、撮像制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/235 20060101AFI20191028BHJP
   G03B 7/28 20060101ALI20191028BHJP
   G03B 7/08 20140101ALI20191028BHJP
【FI】
   H04N5/235 100
   H04N5/235 600
   G03B7/28
   G03B7/08
【請求項の数】12
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-170103(P2015-170103)
(22)【出願日】2015年8月31日
(65)【公開番号】特開2017-50591(P2017-50591A)
(43)【公開日】2017年3月9日
【審査請求日】2018年8月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】新井 秀聡
【審査官】 ▲徳▼田 賢二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−348438(JP,A)
【文献】 特開2011−015380(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/222−5/257
G03B 7/00−7/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布を取得する取得手段と、
前記撮像画像内から被写体を検出する検出手段と、
前記取得手段により取得された前記パラメータ値の分布から複数の代表値と、前記検出手段により検出される被写体に対応する被写体パラメータ値と、を特定する第1特定手段と、
前記第1特定手段により特定された前記複数の代表値間で所定数の中間値を特定する第2特定手段と、
前記第1特定手段により特定された前記複数の代表値と、前記被写体パラメータ値と、前記第2特定手段により特定された前記所定数の中間値と、に基づいて、撮影のための複数の撮影設定値を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された前記複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる撮影制御手段と、
を備え
前記第2特定手段は、前記第1特定手段により特定された前記複数の代表値間で前記被写体パラメータ値に近いほど、特定される所定数の中間値において隣り合うものとの間隔を狭くなるように特定することを特徴とする撮像制御装置。
【請求項2】
撮像画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布を取得する取得手段と、
前記撮像画像内から被写体を検出する検出手段と、
前記取得手段により取得された前記パラメータ値の分布から複数の代表値と、前記検出手段により検出される被写体に対応する被写体パラメータ値と、を特定する第1特定手段と、
前記第1特定手段により特定された前記複数の代表値間で所定数の中間値を特定する第2特定手段と、
前記第1特定手段により特定された前記被写体パラメータ値と、前記第2特定手段により特定された前記所定数の中間値と、に基づいて、撮影のための複数の撮影設定値を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された前記複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる撮影制御手段と、
を備え、
前記第2特定手段は、前記第1特定手段により特定された前記複数の代表値間で前記被写体パラメータ値に近いほど、特定される所定数の中間値において隣り合うものとの間隔を狭くなるように特定することを特徴とする撮像制御装置。
【請求項3】
撮像画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記パラメータ値の分布から複数の代表値を特定する第1特定手段と、
前記撮像画像における前記パラメータ値を測定する測定手段と、
前記第1特定手段により特定される前記複数の代表値の少なくとも一つが、前記測定手段により前記パラメータ値を測定可能な範囲内で当該パラメータ値の低い側に設定されている第1の閾値よりも低いか、或いは、当該パラメータ値の高い側に設定されている第2の閾値よりも高い場合に、当該代表値を補正する補正手段と、
前記補正手段により補正された代表値を含む前記複数の代表値に基づいて、撮影のための複数の撮影設定値を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された前記複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる撮影制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮像制御装置。
【請求項4】
前記第1特定手段は、前記パラメータ値の分布から前記被写体パラメータ値よりもパラメータ値の低い代表値、及び/又は、高い代表値を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像制御装置。
【請求項5】
前記第1特定手段は、前記パラメータ値の分布における前記被写体パラメータ値よりパラメータ値の低い側、及び/又は、高い側で、度数がより大きい代表値を優先して特定することを特徴とする請求項4に記載の撮像制御装置。
【請求項6】
前記所定のパラメータは、輝度であり、
前記第1特定手段は、前記取得手段により取得された輝度値の分布から複数の代表輝度値を特定し、
前記撮影設定値は露出値であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の撮像制御装置。
【請求項7】
撮像制御装置を用いた撮像制御方法であって、
撮像画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布を取得する処理と、
前記撮像画像内から被写体を検出する処理と、
取得された前記パラメータ値の分布から複数の代表値と、検出される被写体に対応する被写体パラメータ値と、を特定する処理と、
特定された前記複数の代表値間で所定数の中間値を特定する処理と、
特定された前記複数の代表値と、前記被写体パラメータ値と、前記所定数の中間値と、に基づいて、撮影のための複数の撮影設定値を設定する処理と、
設定された前記複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる処理と、
を含み、
前記複数の代表値間で前記被写体パラメータ値に近いほど、特定される所定数の中間値において隣り合うものとの間隔を狭くなるように特定することを特徴とする撮像制御方法。
【請求項8】
撮像制御装置を用いた撮像制御方法であって、
撮像画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布を取得する処理と、
前記撮像画像内から被写体を検出する処理と、
取得された前記パラメータ値の分布から複数の代表値と、検出される被写体に対応する被写体パラメータ値と、を特定する処理と、
特定された前記複数の代表値間で所定数の中間値を特定する処理と、
特定された前記被写体パラメータ値と、前記所定数の中間値と、に基づいて、撮影のための複数の撮影設定値を設定する処理と、
設定された前記複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる処理と、
を含み、
前記複数の代表値間で前記被写体パラメータ値に近いほど、特定される所定数の中間値において隣り合うものとの間隔を狭くなるように特定することを特徴とする撮像制御方法。
【請求項9】
撮像制御装置を用いた撮像制御方法であって、
撮像画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布を取得する処理と、
取得された前記パラメータ値の分布から複数の代表値を特定する処理と、
前記撮像画像における前記パラメータ値を測定する処理と、
特定される前記複数の代表値の少なくとも一つが、前記パラメータ値を測定可能な範囲内で当該パラメータ値の低い側に設定されている第1の閾値よりも低いか、或いは、当該パラメータ値の高い側に設定されている第2の閾値よりも高い場合に、当該代表値を補正する処理と、
補正された代表値を含む前記複数の代表値に基づいて、撮影のための複数の撮影設定値を設定する処理と、
設定された前記複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる処理と、
を含むことを特徴とする撮像制御方法。
【請求項10】
撮像制御装置のコンピュータに、
撮像画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布を取得する機能、
前記撮像画像内から被写体を検出する機能、
取得された前記パラメータ値の分布から複数の代表値と、検出される被写体に対応する被写体パラメータ値と、を特定する機能、
特定された前記複数の代表値間で所定数の中間値を特定する機能、
特定された前記複数の代表値と、前記被写体パラメータ値と、前記所定数の中間値と、に基づいて、撮影のための複数の撮影設定値を設定する機能、
設定された前記複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる機能、
を実現させ、
前記複数の代表値間で前記被写体パラメータ値に近いほど、特定される所定数の中間値において隣り合うものとの間隔を狭くなるように特定することを特徴とするプログラム。
【請求項11】
撮像制御装置のコンピュータに、
撮像画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布を取得する機能
前記撮像画像内から被写体を検出する機能、
取得された前記パラメータ値の分布から複数の代表値と、検出される被写体に対応する被写体パラメータ値と、を特定する機能
特定された前記複数の代表値間で所定数の中間値を特定する機能、
特定された前記被写体パラメータ値と、前記所定数の中間値と、に基づいて、撮影のための複数の撮影設定値を設定する機能
設定された前記複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる機能
を実現させ
前記複数の代表値間で前記被写体パラメータ値に近いほど、特定される所定数の中間値において隣り合うものとの間隔を狭くなるように特定することを特徴とするプログラム。
【請求項12】
撮像制御装置のコンピュータに、
撮像画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布を取得する機能、
取得された前記パラメータ値の分布から複数の代表値を特定する機能、
前記撮像画像における前記パラメータ値を測定する機能、
特定される前記複数の代表値の少なくとも一つが、前記パラメータ値を測定可能な範囲内で当該パラメータ値の低い側に設定されている第1の閾値よりも低いか、或いは、当該パラメータ値の高い側に設定されている第2の閾値よりも高い場合に、当該代表値を補正する機能、
補正された代表値を含む前記複数の代表値に基づいて、撮影のための複数の撮影設定値を設定する機能、
設定された前記複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる機能、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像制御装置、撮像制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、撮像装置には、ユーザの手動による露出値の設定を不要とする自動露出制御(AE)が広く搭載されている。また、自動露出制御により設定された露出値に対して、所定の間隔で露出値を変化させながら複数枚の撮影を行うブラケット撮影と呼ばれる撮影方法も知られている。
ところで、ブラケット撮影にて変化させる露出値が所定の間隔で一律の場合、必ずしもユーザが所望する露出設定で撮影できるとは限らない。そこで、撮像画像の輝度分布や被写体の特徴情報に基づいて、ブラケット撮影を行う際の露出値を補正する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−123914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の場合、自動露出制御を行い、更にブラケット撮影を行う際の露出値を補正する処理を行うと、処理に時間がかかったり電力消費量が増大したりしてしまうといった問題がある。この問題は、露出値の設定に限られるものではなく、他の撮影条件についても同様となっている。
【0005】
そこで、本願発明の課題は、複数の撮影設定値の設定を負荷が相対的に軽い処理で行うことができ、複数の画像の撮像を好適に行うことができる撮像制御装置、撮像制御方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の一態様の撮像制御装置は、
撮像画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布を取得する取得手段と、
前記撮像画像内から被写体を検出する検出手段と、
前記取得手段により取得された前記パラメータ値の分布から複数の代表値と、前記検出手段により検出される被写体に対応する被写体パラメータ値と、を特定する第1特定手段と、
前記第1特定手段により特定された前記複数の代表値間で所定数の中間値を特定する第2特定手段と、
前記第1特定手段により特定された前記複数の代表値と、前記被写体パラメータ値と、前記第2特定手段により特定された前記所定数の中間値と、に基づいて、撮影のための複数の撮影設定値を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された前記複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる撮影制御手段と、
を備え
前記第2特定手段は、前記第1特定手段により特定された前記複数の代表値間で前記被写体パラメータ値に近いほど、特定される所定数の中間値において隣り合うものとの間隔を狭くなるように特定することを特徴としている。
また、上記課題を解決するため、本発明の一態様の撮像制御装置は、
撮像画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布を取得する取得手段と、
前記撮像画像内から被写体を検出する検出手段と、
前記取得手段により取得された前記パラメータ値の分布から複数の代表値と、前記検出手段により検出される被写体に対応する被写体パラメータ値と、を特定する第1特定手段と、
前記第1特定手段により特定された前記複数の代表値間で所定数の中間値を特定する第2特定手段と、
前記第1特定手段により特定された前記被写体パラメータ値と、前記第2特定手段により特定された前記所定数の中間値と、に基づいて、撮影のための複数の撮影設定値を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された前記複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる撮影制御手段と、
を備え、
前記第2特定手段は、前記第1特定手段により特定された前記複数の代表値間で前記被写体パラメータ値に近いほど、特定される所定数の中間値において隣り合うものとの間隔を狭くなるように特定することを特徴としている。
また、上記課題を解決するため、本発明の一態様の撮像制御装置は、
撮像画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記パラメータ値の分布から複数の代表値を特定する第1特定手段と、
前記撮像画像における前記パラメータ値を測定する測定手段と、
前記第1特定手段により特定される前記複数の代表値の少なくとも一つが、前記測定手段により前記パラメータ値を測定可能な範囲内で当該パラメータ値の低い側に設定されている第1の閾値よりも低いか、或いは、当該パラメータ値の高い側に設定されている第2の閾値よりも高い場合に、当該代表値を補正する補正手段と、
前記補正手段により補正された代表値を含む前記複数の代表値に基づいて、撮影のための複数の撮影設定値を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された前記複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる撮影制御手段と、
を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数の撮影設定値の設定を負荷が相対的に軽い処理で行うことができ、複数の画像の撮像を好適に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明を適用した一実施形態の撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
図2図1の撮像装置に記録されている露出設定条件の一例を模式的に示す図である。
図3図1の撮像装置による撮影処理に係る輝度ヒストグラムの一例を模式的に示す図である。
図4図1の撮像装置による撮影処理に係る輝度ヒストグラムの一例を模式的に示す図である。
図5図1の撮像装置による撮影処理に係る輝度ヒストグラムの一例を模式的に示す図である。
図6図1の撮像装置による撮影処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
図7】撮像装置の変形例に記録されている露出設定条件の一例を模式的に示す図である。
図8図7の撮像装置による撮影処理に係る輝度ヒストグラムの一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0010】
図1は、本発明を適用した一実施形態の撮像装置100の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、撮像装置100は、中央制御部1と、メモリ2と、撮像部3と、画像処理部4と、動作処理部5と、表示部6と、記録媒体制御部7と、操作入力部8とを備えている。
また、中央制御部1、メモリ2、撮像部3、画像処理部4、動作処理部5、表示部6及び記録媒体制御部7は、バスライン9を介して接続されている。
【0011】
なお、撮像装置100は、公知のものを適用可能であり、本実施形態のように、主要な機能を撮影機能とするデジタルカメラだけでなく、主要な機能としないものの撮影機能を具備する携帯電話機、スマートフォン等の携帯端末なども含む。
【0012】
中央制御部1は、撮像装置100の各部を制御するものである。具体的には、中央制御部1は、図示は省略するが、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)を備え、撮像装置100用の各種処理プログラム(図示略)に従って各種の制御動作を行う。
【0013】
メモリ2は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等により構成され、中央制御部1の他、当該撮像装置100の各部によって処理されるデータ等を一時的に記録する。
また、メモリ2には、自動露出制御(AE)にて用いられる露出設定条件2a(図2参照)が記録されている(詳細後述)。
【0014】
撮像部3は、被写体を撮像する撮像手段を構成している。具体的には、撮像部3は、レンズ部3aと、電子撮像部3bと、撮像制御部3cとを備えている。
【0015】
レンズ部3aは、例えば、ズームレンズやフォーカスレンズ等の複数のレンズ及び、光の量を調整する絞りから構成されている。
電子撮像部3bは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等のイメージセンサから構成され、レンズ部3aの各種レンズ、絞りを通過した光学像を二次元の画像信号に変換する。
【0016】
撮像制御部3cは、図示は省略するが、タイミング発生器、ドライバなどを備えている。そして、撮像制御部3cは、タイミング発生器、ドライバにより電子撮像部3bを走査駆動して、レンズ部3aを通過した光学像を電子撮像部3bにより所定周期毎に二次元の画像信号に変換させ、当該電子撮像部3bの撮像領域から1画面分ずつフレーム画像を読み出して画像処理部4に出力させる。
【0017】
なお、撮像部3は、レンズ部3a、電子撮像部3b及び撮像制御部3cに加えて、ズームレンズを光軸方向に移動させるズーム駆動部、フォーカスレンズを光軸方向に移動させる合焦駆動部等(何れも図示略)を備えていても良い。
【0018】
画像処理部4は、電子撮像部3bから転送されたフレーム画像のアナログ値の信号に対して各種の画像信号処理を施す。具体的には、画像処理部4は、電子撮像部3bから転送されたフレーム画像のアナログ値の信号に対してRGBの各色成分毎に適宜ゲイン調整した後に、サンプルホールド回路(図示略)でサンプルホールドしてA/D変換器(図示略)でデジタルデータに変換し、カラープロセス回路(図示略)で画素補間処理及びγ補正処理を含むカラープロセス処理を行った後、デジタル値の輝度信号及び色差信号(YUVデータ)を生成する。
また、カラープロセス回路から出力される輝度信号及び色差信号は、図示しないDMAコントローラを介して、バッファメモリとして使用されるメモリ2にDMA転送される。
【0019】
また、画像処理部4は、被写体を検出する被写体検出部4aを具備している。
すなわち、被写体検出部(検出手段)4aは、撮像部3に撮像されたフレーム画像内から被写体(例えば、ヒトの顔等)を検出する。具体的には、被写体検出部4aは、例えば、撮像部3により撮像されて画像処理部4により生成されたライブビュー画像を構成する複数のフレーム画像の画像データに対して、顔検出処理、エッジ検出処理、特徴抽出処理等の各種画像処理を行って特定の被写体が含まれる領域(例えば、ヒトの顔に対応する顔領域等)を検出する。
また、顔検出処理やエッジ検出処理や特徴抽出処理は、公知の技術であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0020】
また、ライブビュー画像を表示する場合には、画像処理部4は、ライブビュー画像を構成する複数のフレーム画像の各々について、表示用の画像データを生成して表示部6に出力する。このとき、画像処理部4は、例えば、表示パネル6bの表示解像度等に基づいて所定サイズ(例えば、VGAサイズ等)に縮小して表示部6に出力しても良い。
また、画像を記録する際には、画像処理部4は、被写体のYUVデータを所定の符号化方式(例えば、JPEG形式、モーションJPEG形式、MPEG形式等)に従って圧縮して、記録媒体制御部7に出力する。
【0021】
動作処理部5は、測定部5aと、分布取得部5bと、代表値特定部5cと、代表値補正部5d、中間値特定部5eと、設定部5fと、撮影制御部5gとを具備している。
なお、動作処理部5の各部は、例えば、所定のロジック回路から構成されているが、当該構成は一例であってこれに限られるものではない。
【0022】
測定部(測定手段)5aは、フレーム画像(撮像画像)における輝度値を測定する。
すなわち、測定部5aは、メモリ2から画像処理部4により生成されたライブビュー画像を構成する複数のフレーム画像の画像データ(YUVデータ)を逐次取得し、各フレーム画像の複数の画素の輝度値(例えば、8bitで表現した輝度値(0〜255))を測定する。
なお、輝度値を8bitで表すようにしたが、一例であってこれに限られるものではなく、例えば、APEX関係式を構成する被写体の反射光の輝度Bvを用いて表しても良い。
【0023】
分布取得部(取得手段)5bは、フレーム画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布として、輝度ヒストグラムを取得する。
すなわち、分布取得部5bは、測定部5aにより測定された各フレーム画像の複数の画素の輝度値に基づいて、各輝度値に対応する画素数を算出する。そして、分布取得部5bは、例えば、横軸を輝度値Yとし、縦軸を画素数とする輝度ヒストグラム(図3(a)等参照)を生成する。
【0024】
代表値特定部(第1特定手段)5cは、分布取得部5bにより取得された輝度ヒストグラム(パラメータ値の分布)から複数の代表輝度値を特定する。
すなわち、代表値特定部5cは、例えば、輝度ヒストグラム内で画素数が極大値(ピーク)をとる輝度値を代表輝度値として複数特定する(図3(a)及び図3(b)参照)。また、代表値特定部5cは、輝度ヒストグラムから被写体検出部4aにより検出される被写体に対応する輝度値を表す被写体輝度値(被写体パラメータ値)を特定する。例えば、代表値特定部5cは、輝度ヒストグラム内で、ライブビュー画像における特定の被写体が含まれる領域(例えば、顔領域等)を構成する複数の画素の輝度値を特定し、特定された輝度値の代表値(例えば、画素数が極大値をとる輝度値や特定の被写体が含まれる領域の輝度値の平均値等)を被写体輝度値として特定する。
【0025】
なお、図3(a)及び図3(b)並びに後述する図4(a)以降の図面にあっては、代表輝度値を白抜きの矢印で表し、被写体輝度値を黒で塗り潰した矢印で表している。また、後述する中間輝度値を細い矢印で表している。さらに、図3(a)及び図3(b)にあっては、代表輝度値、被写体輝度値、中間輝度値の各々に対応させて、APEX関係式(後述)に従って換算される露出値Evを並記している。
【0026】
また、代表値特定部5cは、被写体輝度値を基準として、輝度ヒストグラムから複数の代表輝度値を特定しても良い。具体的には、代表値特定部5cは、輝度ヒストグラム内で被写体輝度値よりも輝度値の低い低輝度側の代表輝度値、及び/又は、輝度値の高い高輝度側の代表輝度値を特定する。
このとき、輝度ヒストグラム内で被写体輝度値よりも低輝度側や高輝度側の各々に、画素数が被写体輝度値の画素数以上の複数の代表輝度値がある場合、代表値特定部5cは、輝度ヒストグラム内で被写体輝度値よりも低輝度側、及び/又は、高輝度側で、より画素数の多い(度数の大きい)代表輝度値を優先して特定しても良い(図4(a)及び図4(b)参照)。
【0027】
なお、代表値特定部5cは、画素数が被写体輝度値の画素数以上の代表輝度値の中から、より画素数の多い代表輝度値を特定するようにしたが、例えば、画素数が被写体輝度値の画素数未満の代表輝度値も含めて、より画素数の多い代表輝度値を特定しても良い。
【0028】
また、代表輝度値として、画素数が極大値をとる輝度値を例示したが、一例であってこれに限られるものではない。すなわち、例えば、測定部5aにより輝度値を測定可能な範囲内の下限や上限の輝度値(例えば、輝度値0や輝度値255)に対応する画素数が被写体輝度値の画素数以上の場合(図5(a)及び図5(b)参照)、代表値特定部5cは、ライブビュー画像内で測定部5aにより輝度値を正確に測定不可能な低輝度側や高輝度側の領域に、特徴的に表される特定の物体があるものとして、その輝度値を代表輝度値として特定しても良い。なお、このようにして特定される代表輝度値は、後述する代表値補正部5dにより補正されても良い。
また、図5(a)及び図5(b)にあっては、ライブビュー画像の輝度値として、測定部5aにより測定可能な範囲の下限を下回る部分や上限を上回る部分を二点鎖線で模式的に表している。
【0029】
代表値補正部(補正手段)5dは、代表値特定部5cにより特定された代表輝度値を補正する。
すなわち、測定部5aにより輝度値を測定可能な範囲内には、例えば、露出設定条件2aに従って設定される最小の露出値Ev及び最大の露出値Evに応じた第1の閾値及び第2の閾値が設定されている。また、ISO感度Svを所定の値に固定して、第1の閾値に対応する被写体の反射光の輝度Bvを露出制御パラメータ間の関係を表すAPEX関係式(下記参照)に従って露出値Evに換算すると4Evとなり、第2の閾値に対応する被写体の反射光の輝度Bvを同様に露出値Evに換算すると17Evとなる(図2参照)。
APEX関係式:Ev=Av+Tv=Bv+Sv
[Ev;露出値、Av;絞り値、Tv;露光時間(シャッター速度)、Bv;被写体の反射光の輝度、Sv;ISO感度]
【0030】
代表値補正部5dは、メモリ2から露出設定条件2aを読み出して、この露出設定条件2aに従って、代表値特定部5cにより特定される代表輝度値を補正するか否かを判定する。具体的には、代表値補正部5dは、代表値特定部5cにより特定される代表輝度値が、露出値Evで4Evに相当する第1の閾値よりも低いか、或いは、17Evに相当する第2の閾値よりも高い場合には、代表輝度値を補正すると判定する。
そして、代表値補正部5dは、代表値特定部5cにより特定される代表輝度値が第1の閾値よりも低い場合には、代表輝度値を第1の閾値に近付けるように、例えば、代表輝度値を第1の閾値に補正する(図5(a)参照)。また、代表値補正部5dは、代表輝度値が第2の閾値よりも高い場合には、代表輝度値を第2の閾値に近付けるように、例えば、代表輝度値を第2の閾値に補正する(図5(b)参照)。
【0031】
中間値特定部(第2特定手段)5eは、代表値特定部5cにより特定された複数の代表輝度値間で所定数の中間輝度値を特定する。
すなわち、中間値特定部5eは、メモリ2から露出設定条件2aを読み出して、この露出設定条件2aに従って、所定数の中間輝度値を特定する。具体的には、例えば、中間値特定部5eは、代表値特定部5cにより特定された低輝度側の代表輝度値と被写体輝度値間(図3(a)参照)や、代表値特定部5cにより特定された被写体輝度値と高輝度側の代表輝度値間(図3(b)参照)、代表値特定部5cにより特定された低輝度側の代表輝度値(被写体輝度値より低輝度側であって、より画素数の多い代表輝度値)と被写体輝度値間及び被写体輝度値と高輝度側の代表輝度値間(図4(a)参照)、代表値特定部5cにより特定された低輝度側の代表輝度値と被写体輝度値間及び被写体輝度値と高輝度側の代表輝度値(被写体輝度値より高輝度側であって、より画素数の多い代表輝度値)間(図4(b)参照)、代表値補正部5dにより補正された低輝度側の代表輝度値と被写体輝度値間(図5(a)参照)、被写体輝度値と代表値補正部5dにより補正された高輝度側の代表輝度値間(図5(b)参照)を、露出設定条件2aに規定された所定間隔(例えば、1Ev相当の間隔)で等分して所定数の中間輝度値を特定する。
なお、上記した図3(a)〜図5(b)は、一例であってこれらに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。
【0032】
設定部(設定手段)5fは、撮影のための複数の撮影設定値として、複数の露出値Evを設定する。
すなわち、設定部5fは、メモリ2から露出設定条件2aを読み出して、この露出設定条件2aに従って、代表値特定部5cにより特定された複数の代表輝度値に基づいて撮影のための複数の露出値Evを設定する。また、設定部5fは、代表値特定部5cにより特定された複数の代表輝度値に基づく複数の露出値Evに加え、露出設定条件2aに従って、中間値特定部5eにより特定された所定数の中間輝度値に基づいて、露出値Evを設定する。
ここで、露出設定条件2aは、図2に示すように、例えば、露出値Evの設定数として「最大8」、中間輝度値の間隔として「等間隔」、中間輝度値の最小間隔として「1Ev相当」、露出値Evの最小値として「4Ev」及び最大値として「17Ev」等が規定されている。
具体的には、設定部5fは、代表値特定部5cにより特定された複数の代表輝度値並びに被写体輝度値、露出設定条件2aに従って代表値補正部5dにより補正された補正後の代表輝度値、中間値特定部5eにより露出設定条件2aに従って特定された所定数の中間輝度値に基づいて、複数の露出値Evを設定する。例えば、設定部5fは、複数の代表輝度値、被写体輝度値、補正後の代表輝度値、中間輝度値等をそれぞれ対応する被写体の反射光の輝度Bvに換算し、APEX関係式に従って複数の露出値Evを設定する。
【0033】
撮影制御部(撮影制御手段)5gは、設定部5fにより設定された複数の露出値Evに基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる。
すなわち、撮影制御部5gは、設定部5fにより設定された複数の露出値Evの各々について、所定のプログラム線図に基づいて、絞り値Av、露光時間(シャッター速度)Tv、ISO感度Sv等を調整する。そして、撮影制御部5gは、レンズ部3aの絞りの駆動や電子撮像部3bの露光を制御するための制御信号を撮像部3に出力するとともに、画像データの信号増幅率を制御するための制御信号を画像処理部4に出力する。
撮像部3の撮像制御部3cは、制御信号が入力されると、絞り値Avに応じて絞りを制御するとともに、露光時間(シャッター速度)Tvに応じて電子撮像部3bを制御する。また、画像処理部4は、制御信号が入力されると、ISO感度Svに応じてフレーム画像の画像データの信号増幅率を制御する。
【0034】
表示部6は、表示制御部6aと、表示パネル6bとを具備している。
【0035】
表示制御部6aは、メモリ2や記録媒体7aから読み出され画像処理部4により復号された所定サイズの画像データに基づいて、所定の画像を表示パネル6bの表示領域に表示させる制御を行う。具体的には、表示制御部6aは、VRAM(Video Random Access Memory)、VRAMコントローラ、デジタルビデオエンコーダなどを備えている。そして、デジタルビデオエンコーダは、画像処理部4により復号されてVRAM(図示略)に記憶されている輝度信号及び色差信号を、VRAMコントローラを介してVRAMから所定の再生フレームレートで読み出して、これらのデータを元にビデオ信号を発生して表示パネル6bに出力する。
【0036】
表示パネル6bは、表示制御部6aからのビデオ信号に基づいて撮像部3により撮影された画像などを表示領域内に表示する。具体的には、表示パネル6bは、静止画の撮影モードや動画像の撮影モードにて、撮像部3による被写体の撮影により生成された複数のフレーム画像を所定のフレームレートで逐次更新しながらライブビュー画像を表示する。また、表示パネル6bは、記録媒体7aに記録される被写体の静止画像(レックビュー画像)を表示したり、撮影中の被写体の動画像を表示する。
なお、表示パネル6bとしては、例えば、液晶表示パネルや有機EL(Electro-Luminescence)表示パネルなどが挙げられるが、一例であってこれらに限られるものではない。
【0037】
記録媒体制御部7は、記録媒体7aが着脱自在に構成され、装着された記録媒体7aからのデータの読み出しや記録媒体7aに対するデータの書き込みを制御する。
すなわち、記録媒体制御部7は、画像処理部4により所定の圧縮形式(例えば、JPEG形式、モーションJPEG形式、MPEG形式等)で符号化された記録用の画像データを記録媒体7aの所定の記録領域に記録させる。
なお、記録媒体7aは、例えば、不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)等により構成されている。
【0038】
操作入力部8は、当該撮像装置100の所定操作を行うためのものである。
具体的には、操作入力部8は、例えば、装置本体の電源のON/OFFに係る電源ボタン、被写体の撮像指示に係るシャッタボタン、撮像モードや機能等の選択指示に係る選択決定ボタン(何れも図示略)等を備えている。
そして、ユーザにより各種ボタンが操作されると、操作入力部8は、操作されたボタンに応じた操作指示を中央制御部1に出力する。中央制御部1は、操作入力部8から出力され入力された操作指示に従って所定の動作を各部に実行させる。
なお、操作入力部8は、表示部6の表示パネル6bと一体となって設けられたタッチパネル(図示略)を有して構成されていても良い。
【0039】
<撮影処理>
次に、本実施形態の撮像装置100による撮影処理について、図6を参照して説明する。
図6は、撮像装置100による撮影処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【0040】
なお、以下に説明する撮影処理では、例えば、ヒトの顔等を被写体として撮影するものとする。
【0041】
図6に示すように、先ず、中央制御部1のCPUは、撮影モードが設定されているか否かを判定する(ステップS1)。
ここで、撮影モードが設定されていると判定されると(ステップS1;YES)、撮像部3は、被写体のライブビュー画像を撮像する処理を開始して、表示部6の表示制御部6aは、画像処理部4により生成された表示用の画像データに基づいて、ライブビュー画像を表示パネル6bに表示させる(ステップS2)。
【0042】
続けて、中央制御部1のCPUは、ユーザによる操作入力部8のシャッタボタンが半押し操作されたか否かを判定する(ステップS3)。
ここで、シャッタボタンが半押し操作されていないと判定されると(ステップS3;NO)、中央制御部1のCPUは、処理をステップS2に戻し、表示制御部6aは、ライブビュー画像を表示パネル6bに表示させる(ステップS2)。
【0043】
ステップS3にて、シャッタボタンが半押し操作されたと判定されると(ステップS3;YES)、撮像制御部3cは、例えば、コントラスト方式の自動合焦制御(AF)を開始させ、ピントを被写体に合わせる(ステップS4)。そして、画像処理部4の被写体検出部4aは、被写体にピントが合った状態で撮像部3に撮像されたフレーム画像内から被写体(例えば、ヒトの顔等)を検出する処理を行う(ステップS5;被写体検出処理)。
【0044】
次に、動作処理部5の測定部5aは、画像処理部4により生成されたフレーム画像の画像データを取得して、このフレーム画像の複数の画素の輝度値を測定し、分布取得部5bは、測定されたフレーム画像の複数の画素の輝度値に基づいて輝度ヒストグラム(図3(a)等参照)を生成して取得する(ステップS6)。
続けて、代表値特定部5cは、分布取得部5bにより取得された輝度ヒストグラムから複数の代表輝度値及び被写体輝度値を特定する(ステップS7)。例えば、代表値特定部5cは、輝度ヒストグラム内で画素数が極大値をとる輝度値を代表輝度値として複数特定したり、輝度ヒストグラムから被写体検出部4aにより検出される被写体に対応する輝度値を表す被写体輝度値を特定したりする。
【0045】
次に、代表値補正部5dは、メモリ2から露出設定条件2aを読み出して、この露出設定条件2aに従って、低輝度側、及び/又は、高輝度側の代表輝度値を補正するか否かを判定する(ステップS8)。例えば、代表値補正部5dは、露出設定条件2aに従って設定される最小の露出値Ev及び最大の露出値Evに応じた第1の閾値及び第2の閾値に基づいて、低輝度側の代表輝度値が露出値Evで4Evに相当する第1の閾値よりも低いか否かを判定したり、高輝度側の代表輝度値が露出値Evで17Evに相当する第2の閾値よりも高いか否かを判定したりする。
ここで、低輝度側、及び/又は、高輝度側の代表輝度値を補正する(少なくとも何れか一の代表輝度値を補正する)と判定されると(ステップS8;YES)、代表値補正部5dは、例えば、第1の閾値よりも低い低輝度側の代表輝度値を第1の閾値に補正したり、第2の閾値よりも高い高輝度側の代表輝度値を第2の閾値に補正したりする(ステップS9;図5(a)及び図5(b)参照)。
一方、低輝度側、及び/又は、高輝度側の代表輝度値を補正しない(何れの代表輝度値も補正しない)と判定されると(ステップS8;NO)、動作処理部5は、ステップS9の処理をスキップする。
【0046】
その後、中間値特定部5eは、メモリ2から露出設定条件2aを読み出して、この露出設定条件2aに従って、所定数の中間輝度値を特定する(ステップS10)。例えば、中間値特定部5eは、代表値特定部5cにより特定された低輝度側の代表輝度値と被写体輝度値間(図3(a)参照)や、代表値特定部5cにより特定された被写体輝度値と高輝度側の代表輝度値間(図3(b)参照)を、露出設定条件2aに規定された所定間隔(例えば、1Ev相当の間隔)で等分して所定数の中間輝度値を特定する。
次に、設定部5fは、メモリ2から露出設定条件2aを読み出して、この露出設定条件2aに従って、複数の露出値Evを設定する(ステップS11)。例えば、設定部5fは、複数の代表輝度値、被写体輝度値、補正後の代表輝度値、中間輝度値等をそれぞれ対応する被写体の反射光の輝度Bvに換算し、APEX関係式に従って複数の露出値Evを設定する。
【0047】
続けて、中央制御部1のCPUは、ユーザによる操作入力部8のシャッタボタンが全押し操作されたか否かを判定する(ステップS12)。
ここで、シャッタボタンが全押し操作されていないと判定されると(ステップS12;NO)、中央制御部1のCPUは、シャッタボタンが全押し操作されたか否かを判定する処理を所定の時間間隔で繰り返し実行する。
【0048】
ステップS12にて、シャッタボタンが全押し操作されたと判定されると(ステップS12;YES)、撮影制御部5gは、設定部5fにより設定された複数の露出値Evの各々について、所定のプログラム線図に基づいて、絞り値Av、露光時間(シャッター速度)Tv、ISO感度Sv等を調整し、被写体の撮影を制御する(ステップS13)。すなわち、撮影制御部5gは、複数の露出値Evの各々で撮像部3により被写体を撮影させることで、画像処理部4に露出値Evをそれぞれ変更した複数の静止画像の画像データを生成させる。
画像処理部4は、複数の露出値Evの各々での被写体の撮影により生成された複数の静止画像の画像データを記録媒体制御部7に転送して記録媒体7aに記録させる(ステップS14)。
これにより、撮影処理を終了する。
【0049】
なお、ステップS1にて、撮影モードが設定されていないと判定されると(ステップS1;NO)、中央制御部1のCPUは、例えば、再生処理等のその他の各種処理の実行を制御する(ステップS15)。
また、ステップS5〜S11の各処理は、ステップS12にて、シャッタボタンが全押し操作されたと判定(ステップS12;YES)された後に行われても良い。
【0050】
以上のように、本実施形態の撮像装置100によれば、フレーム画像の輝度値の分布である輝度ヒストグラムから複数の代表輝度値を特定し、特定された複数の代表輝度値に基づいて、複数の露出値Evの設定を負荷が相対的に軽い処理で行うことができる。すなわち、輝度ヒストグラムから複数の代表輝度値を特定するだけで、複数の露出値Evの設定を行うことができ、従来のように、自動露出制御後、更にブラケット撮影に係る露出値を設定する処理が不要となる。これにより、設定された複数の露出値Evに基づいて撮影を制御することで、複数の画像の撮像を好適に行うことができる。
【0051】
また、複数の代表輝度値間で所定数の中間輝度値を特定し、特定された所定数の中間輝度値に基づいて露出値Evを設定するので、露出を異ならせてより多くの画像を撮影することができ、極端に明るかったり暗かったりしてユーザが選択する可能性が極めて低い不要な撮影を行うことなく、ユーザが意図する露出設定の画像を漏らさず撮影を行うことができる。
【0052】
さらに、輝度ヒストグラムから検出される被写体(例えば、ヒトの顔領域等)に対応する被写体輝度値を特定し、特定された被写体輝度値に基づいた露出値Evも、更に設定するので、被写体の明るさを考慮した露出値Evによる撮影も確保することができる。
【0053】
また、輝度ヒストグラムから被写体輝度値よりも輝度値の低い代表輝度値、及び/又は、高い代表輝度値を特定することで、被写体の明るさを基準として異なる複数の露出値Evで撮影を行うことができ、例えば、撮影された複数の画像の中から、被写体の明るさとその他の部分との明るさを比較して、ユーザが意図する露出設定の画像の選択を行うことができる。さらに、輝度ヒストグラムにおける被写体輝度値より輝度値の低い側、及び/又は、高い側で、より画素数の多い代表輝度値を優先して特定することで、より画素数の多い代表輝度値に基づいて露出値Evを設定することができる。これにより、視覚的に影響の大きい面積が広い部分の明るさを優先して露出値Evを設定することができる。
【0054】
さらに、輝度ヒストグラムから特定される代表輝度値が、輝度値を測定可能な範囲内で当該輝度値の低い側に設定されている第1の閾値よりも低い場合や、或いは、当該輝度値の高い側に設定されている第2の閾値よりも高い場合に、代表輝度値を補正することで、補正された代表輝度値に基づいて、露出値Evを適正に設定することができる。すなわち、特定された代表輝度値が第1の閾値よりも低い場合や、或いは、第2の閾値よりも高い場合に、当該代表輝度値に基づいてそのまま露出値Evを設定すると、真っ白に飛んでしまったり、真黒につぶれてしまったりして、ユーザが選択する可能性が極めて低い不要な撮影を行ってしまう。そこで、代表輝度値を補正することで不要な撮影を行なわないようにすることができる。
【0055】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施形態にあっては、中間輝度値の特定を複数の代表輝度値間等を所定間隔(例えば、1Ev相当の間隔)で等分して行うようにしたが、一例であってこれに限られるものではなく、中間輝度値の特定手法は適宜任意に変更可能である。具体的には、中間値特定部5eは、代表値特定部5cにより特定された複数の代表輝度値間で被写体輝度値に近いほど隣り合うものとの間隔を狭くして所定数の中間値を特定しても良い。
【0056】
すなわち、例えば、図7に示すように、露出設定条件102aとして、例えば、露出値Evの設定数として「最大8」、被写体輝度値に最も近い中間輝度値として、被写体輝度値に対応する露出値Evに対して+1/2Ev及び/又は−1/2Evに設定する「+1/2Ev及び/又は−1/2Ev相当」、被写体輝度値に二番目に近い中間輝度値として、被写体輝度値に対応する露出値Evに対して+3/2Ev及び/又は−3/2Evに設定する「+3/2Ev及び/又は−3/2Ev相当」、その他の中間輝度値として、被写体輝度値から高輝度側の代表輝度値まで或いは低輝度側の代表輝度値までの間隔のうち、広い側を優先して等間隔に設定する「間隔の広い側を優先して等間隔」、露出値Evの最小値として「4Ev」及び最大値として「17Ev」等が規定されている。
【0057】
そして、中間値特定部5eは、メモリ2から露出設定条件102aを読み出して、この露出設定条件102aに従って、代表値特定部5cにより特定された被写体輝度値と高輝度側でより輝度値の高い代表輝度値間(図8(a)参照)、代表値特定部5cにより特定された低輝度側の代表輝度値と被写体輝度値間及び被写体輝度値と高輝度側の代表輝度値間(図8(b)参照)、代表値特定部5cにより特定された低輝度側でより輝度値の高い代表輝度値と被写体輝度値間(図示略)等を、所定数の中間輝度値を特定する。
例えば、図8(a)に示す輝度ヒストグラムのように、被写体輝度値に相当する露出値Evが6Ev、且つ、高輝度側の代表輝度値に相当する露出値Evが15Evの場合、中間値特定部5eは、被写体輝度値に最も近い中間輝度値として露出値Evが6.5Evに相当する中間輝度値を設定し、被写体輝度値に二番目に近い中間輝度値として露出値Evが7.5Evに相当する中間輝度値を設定し、設定数が最大8に収まり輝度値の間隔が3/2Ev相当以上となるように、7.5Evに相当する中間輝度値と高輝度側の代表輝度値間を等分して中間輝度値を設定する。また、図8(b)に示す輝度ヒストグラムのように、被写体輝度値に相当する露出値Evが10Ev、且つ、低輝度側の代表輝度値に相当する露出値Evが5Evで、高輝度側の代表輝度値に相当する露出値Evが15.5Evの場合、中間値特定部5eは、被写体輝度値に最も近い中間輝度値として露出値Evが9.5Ev及び10.5Evに相当する中間輝度値を設定し、被写体輝度値に二番目に近い中間輝度値として露出値Evが8.5Ev及び11.5Evに相当する中間輝度値を設定し、設定数が最大8に収まり輝度値の間隔が3/2Ev相当以上となるように、11.5Evに相当する中間輝度値と高輝度側の代表輝度値間を等分して中間輝度値を設定する。
【0058】
なお、図8(a)及び図8(b)の図面にあっては、上記実施形態と同様に、代表輝度値を白抜きの矢印で表し、被写体輝度値を黒で塗り潰した矢印で表し、中間輝度値を細い矢印で表している。さらに、代表輝度値、被写体輝度値、中間輝度値の各々に対応させて、APEX関係式に従って換算される露出値Evを並記している。
【0059】
従って、特定された代表輝度値間で被写体輝度値に近いほど隣り合うものとの間隔を狭くして所定数の中間輝度値を特定するので、被写体の明るさに近いほどより細かい露出設定で複数の画像を撮影することができ、ユーザが意図する露出設定により近い可能性の高い画像の撮影が可能となる。
【0060】
また、上記実施形態にあっては、被写体輝度値に対して、低輝度側の代表輝度値と高輝度側の代表輝度値を1ずつ特定しているが、代表輝度値の数は一例であってこれに限られるものではない。すなわち、被写体輝度値よりも画素数の多い代表輝度値を全て特定するようにしてもよく、低輝度側に2、高輝度側に0、或いは、低輝度側に1、高輝度側に2、といったように代表輝度値を特定するようにしてもよい。
【0061】
また、上記実施形態の撮影処理にあっては、特定された代表輝度値、被写体輝度値及び中間輝度値の各々に相当する露出値Evをそれぞれ設定するようにしているが、一例であってこれに限られるものではなく、被写体輝度値及び中間輝度値の各々のみに相当する露出値Ev、中間輝度値の各々のみに相当する露出値Ev、代表輝度値及び被写体輝度値の各々のみに相当する露出値Evを設定するようにしてもよい。
【0062】
また、上記実施形態の撮影処理にあっては、ヒトの顔等を被写体として撮影するものとしたが、一例であってこれに限られるものではなく、ヒトの顔等の被写体が含まれない、例えば、風景等の撮影であってもよい。
この場合、中間輝度値は、低輝度側の代表輝度値と高輝度側の代表輝度値との間で等間隔に特定するようにしてもよいし、変形例のように、等間隔でなくともよい。例えば、低輝度側の代表輝度値及び/又は高輝度側の代表輝度値により近い輝度値が密となるように特定してもよく、逆に、低輝度側の代表輝度値と高輝度側の代表輝度値との平均輝度値を算出して、算出した平均輝度値により近い輝度値が密となるように特定するようにしてもよい。
また、特定する代表輝度値の数は3以上であってもよく、所定の画素数以上の代表輝度値であれば、3以上特定し、その特定された3以上の代表輝度値から中間輝度値を特定するようにしてもよい。
また、上述のように中間輝度値の各々のみに相当する露出値Evを設定するようにしてもよい。
【0063】
また、上記実施形態にあっては、所定のパラメータを輝度として、フレーム画像内における輝度ヒストグラムから複数の代表輝度値を特定し、特定された複数の代表輝度値に基づいて、撮影のための複数の露出値を設定するようにしたが、一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。
すなわち、例えば、所定のパラメータを色相として、フレーム画像内における色相の分布から複数の代表色値を特定し、特定された複数の代表色値に基づいて、オートホワイトバランス(AWB)における色温度調整用の複数のゲイン値を設定するようにしても良い。また、例えば、所定のパラメータをマルチエリアAFのエリアとして、ピント位置を異ならせながら取得された複数のフレーム画像内におけるピントの合っているエリアの分布から複数の被写体距離の代表値を特定し、特定された複数の被写体距離の代表値に基づいて、自動合焦制御(AF)における複数の撮影距離を設定するようにしても良い。
【0064】
さらに、上記した撮像装置100の構成は、一例であってこれらに限られるものではない。例えば、必ずしも撮像部3を具備する必要はなく、複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御する装置であれば如何なる構成であっても良い。
【0065】
加えて、上記実施形態にあっては、取得手段、第1特定手段、設定手段、撮影制御手段としての機能を、撮像装置100の中央制御部1のCPUによって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としても良い。
すなわち、プログラムを記録するプログラムメモリ(図示略)に、取得処理ルーチン、特定処理ルーチン、設定処理ルーチン、撮影制御処理ルーチンを含むプログラムを記録しておく。そして、取得処理ルーチンにより中央制御部1のCPUを、撮像画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布を取得する手段として機能させるようにしても良い。また、特定処理ルーチンにより中央制御部1のCPUを、取得された前記パラメータ値の分布から複数の代表値を特定する手段として機能させるようにしても良い。また、設定処理ルーチンにより中央制御部1のCPUを、特定された複数の代表値に基づいて、撮影のための複数の撮影設定値を設定する手段として機能させるようにしても良い。また、撮影制御処理ルーチンにより中央制御部1のCPUを、設定された複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる手段として機能させるようにしても良い。
【0066】
同様に、測定手段、補正手段、検出手段、第2特定手段としての機能を、中央制御部1のCPUによって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としても良い。
【0067】
さらに、上記の各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体として、ROMやハードディスク等の他、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを所定の通信回線を介して提供する媒体としては、キャリアウェーブ(搬送波)も適用される。
【0068】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
撮像画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記パラメータ値の分布から複数の代表値を特定する第1特定手段と、
前記第1特定手段により特定された前記複数の代表値に基づいて、撮影のための複数の撮影設定値を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された前記複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる撮影制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮像制御装置。
<請求項2>
前記第1特定手段により特定された前記複数の代表値間で所定数の中間値を特定する第2特定手段を更に備え、
前記設定手段は、前記第2特定手段により特定された前記所定数の中間値に基づいて、前記撮影設定値を前記複数の代表値に基づく撮影設定値に加えて、又は代えて設定することを特徴とする請求項1に記載の撮像制御装置。
<請求項3>
撮像画像内から被写体を検出する検出手段を更に備え、
前記第1特定手段は、更に、前記パラメータ値の分布から前記検出手段により検出される被写体に対応する被写体パラメータ値を特定し、
前記設定手段は、前記第1特定手段により特定された前記被写体パラメータ値に基づいて、前記撮影設定値を更に設定することを特徴とする請求項2に記載の撮像制御装置。
<請求項4>
前記第2特定手段は、前記第1特定手段により特定された前記複数の代表値間で前記被写体パラメータ値に近いほど隣り合うものとの間隔を狭くして前記所定数の中間値を特定することを特徴とする請求項3に記載の撮像制御装置。
<請求項5>
撮像画像内から被写体を検出する検出手段を更に備え、
前記第1特定手段は、更に、前記パラメータ値の分布から前記検出手段により検出される被写体に対応する被写体パラメータ値を特定し、
前記設定手段は、前記第1特定手段により特定された前記被写体パラメータ値に基づいて、前記撮影設定値を更に設定することを特徴とする請求項1に記載の撮像制御装置。
<請求項6>
前記第1特定手段は、前記パラメータ値の分布から前記被写体パラメータ値よりもパラメータ値の低い代表値、及び/又は、高い代表値を特定することを特徴とする請求項3〜5の何れか一項に記載の撮像制御装置。
<請求項7>
前記第1特定手段は、前記パラメータ値の分布における前記被写体パラメータ値よりパラメータ値の低い側、及び/又は、高い側で、度数がより大きい代表値を優先して特定することを特徴とする請求項6に記載の撮像制御装置。
<請求項8>
前記撮像画像における前記パラメータ値を測定する測定手段と、
前記第1特定手段により特定される代表値が、前記測定手段により前記パラメータ値を測定可能な範囲内で当該パラメータ値の低い側に設定されている第1の閾値よりも低いか、或いは、当該パラメータ値の高い側に設定されている第2の閾値よりも高い場合に、代表値を補正する補正手段と、を更に備え、
前記設定手段は、前記補正手段により補正された代表値に基づいて、前記撮影設定値を設定することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の撮像制御装置。
<請求項9>
前記所定のパラメータは、輝度であり、
前記第1特定手段は、前記取得手段により取得された輝度値の分布から複数の代表輝度値を特定し、
前記設定手段は、前記第1特定手段により特定された前記複数の代表輝度値に基づいて、撮影のための複数の露出値を設定することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の撮像制御装置。
<請求項10>
撮像制御装置を用いた撮像制御方法であって、
撮像画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布を取得する処理と、
取得された前記パラメータ値の分布から複数の代表値を特定する処理と、
特定された前記複数の代表値に基づいて、撮影のための複数の撮影設定値を設定する処理と、
設定された前記複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる処理と、
を含むことを特徴とする撮像制御方法。
<請求項11>
撮像制御装置のコンピュータに、
撮像画像内における、撮影に係る所定のパラメータのパラメータ値の分布を取得する機能と、
取得された前記パラメータ値の分布から複数の代表値を特定する機能と、
特定された前記複数の代表値に基づいて、撮影のための複数の撮影設定値を設定する機能と、
設定された前記複数の撮影設定値に基づいて撮影を制御し、複数の撮像画像を取得させる機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0069】
100 撮像装置
1 中央制御部
3 撮像部
4 画像処理部
4a 被写体検出部
5 動作処理部
5a 測定部
5b 分布取得部
5c 代表値特定部
5d 代表値補正部
5e 中間値特定部
5f 設定部
5g 撮影制御部
図1
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図8