特許第6601101号(P6601101)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6601101
(24)【登録日】2019年10月18日
(45)【発行日】2019年11月6日
(54)【発明の名称】表示制御装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 1/00 20060101AFI20191028BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20191028BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20191028BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20191028BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20191028BHJP
【FI】
   B60R1/00 A
   B60R11/02 C
   G09G5/00 510A
   G09G5/00 530M
   G09G5/00 510H
   G09G5/00 510X
   G09G5/36 520P
   G09G5/36 520B
   H04N7/18 J
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-192173(P2015-192173)
(22)【出願日】2015年9月29日
(65)【公開番号】特開2017-65407(P2017-65407A)
(43)【公開日】2017年4月6日
【審査請求日】2018年8月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 一矢
【審査官】 菅 和幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−346189(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0054086(US,A1)
【文献】 特開2014−147057(JP,A)
【文献】 特開2009−044570(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/090300(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 1/00
B60R 11/02
G09G 5/00
G09G 5/36
H04N 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の画像である車両画像と前記車両の周辺の画像である周辺画像とを含む合成画像において前記周辺画像を表示させない死角領域の増加指示または減少指示を取得する取得部と、
前記増加指示または前記減少指示に基づいて、前記死角領域を増減させる死角領域生成部と、
前記死角領域と、前記車両画像と、前記周辺画像とを含む合成画像を生成する画像生成部とを備え、
前記取得部は、複数の死角領域のうち、増減させる死角領域を選択した選択指示を取得して、
前記死角領域生成部は、前記選択指示によって選択された前記死角領域を増減させる表示制御装置。
【請求項2】
車両の画像である車両画像と前記車両の周辺の画像である周辺画像とを含む合成画像において前記周辺画像を表示させない死角領域の増加指示または減少指示を取得する取得部と、
前記増加指示または前記減少指示に基づいて、前記死角領域を増減させる死角領域生成部と、
前記死角領域と、前記車両画像と、前記周辺画像とを含む合成画像を生成する画像生成部とを備え、
前記画像生成部は、前記死角領域を前記増加指示または前記減少指示を取得するための死角領域調整画面に、前記死角領域及び前記車両画像を表示させる表示制御装置。
【請求項3】
前記画像生成部は、前記死角領域を前記増加指示または前記減少指示を取得するための死角領域調整画面に、前記死角領域及び前記車両画像を表示させる
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記画像生成部は、取得した前記増加指示及び前記減少指示に応じて、前記死角領域調整画面に表示されている前記死角領域を増減させる
請求項2または3に記載の表示制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の車両に搭載された表示制御装置において、カメラ等の撮像装置に撮像された画像等に基づいて、車両及び車両の周辺の画像を含む画像を表示装置に表示させる表示制御装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−112004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、例えば、ウィンチ等の部品を後から車両に追加した場合、当該ウィンチ等が撮像装置の撮像領域に入り、周辺の画像を撮像できない撮像装置の死角領域が増加する。また、ユーザの好みで死角領域を変更したい場合や、カメラの取り付け状態によっては、設計上の死角領域ではなく、実際に視認可能な限界領域まで死角領域を減少したいケースが考えられる。しかしながら、上述の技術では、当該死角領域の増加等に表示させる画像を対応できないといった課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の表示制御装置は、車両の画像である車両画像と前記車両の周辺の画像である周辺画像とを含む合成画像において前記周辺画像を表示させない死角領域の増加指示または減少指示を取得する取得部と、前記増加指示または前記減少指示に基づいて、前記死角領域を増減させる死角領域生成部と、前記死角領域と、前記車両画像と、前記周辺画像とを含む合成画像を生成する画像生成部と、を備え、前記取得部は、複数の死角領域のうち、増減させる死角領域を選択した選択指示を取得して、前記死角領域生成部は、前記選択指示によって選択された前記死角領域を増減させる。
【発明の効果】
【0006】
本発明にかかる表示制御装置は、増加指示または減少指示に基づいて死角領域を増減させて調整できるので、後から追加したウィンチ等による死角領域の増加等に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、第1実施形態の車両を示す平面図である。
図2図2は、第1実施形態の車両の制御系の例示的なブロック図である。
図3図3は、第1実施形態にかかるECUの構成を示す機能ブロック図である。
図4図4は、画像生成部が生成する合成画像の一例を示す図である。
図5図5は、画像生成部が生成する死角領域調整画面の一例を示す図である。
図6図6は、ECUによって実行される死角領域調整処理のフローチャートである。
図7図7は、第2実施形態における死角領域調整画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の例示的な実施形態や変形例には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、同様の構成要素には共通の符号が付されるとともに、重複する説明が部分的に省略される。実施形態や変形例に含まれる部分は、他の実施形態や変形例の対応する部分と置き換えて構成されることができる。また、実施形態や変形例に含まれる部分の構成や位置等は、特に言及しない限りは、他の実施形態や変形例と同様である。
【0009】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態の車両10を示す平面図である。図1に示すように、車両10の一例は、ピックアップトラック型である。尚、車両10は、ピックアップトラック型以外であってもよい。車両10は、車体12と、ウィンチ18と、トレーラーヒッチ20と、複数の撮像部24とを備える。
【0010】
車体12は、一対のミラー14、16と、キャビン部26と、荷台28とを有する。キャビン部26は、例えば、複数人を収容可能な乗車スペースを有する。キャビン部26の前端部には、バンパー26aが設けられている。荷台28は、キャビン部26の後方に設けられている。荷台28の後端部には、バンパー28aが設けられている。荷台28は、容易に荷物等を積載可能に外部に開放されている。一対のミラー14、16は、例えば、車体12の前後方向の中央部に設けられている。一方のミラー14は、車体12の右側に設けられている。他方のミラー16は、車体12の左側に設けられている。
【0011】
ウィンチ18は、他の車両等と連結されたロープを巻き取る。ウィンチ18は、例えば、車体12の前端部かつ左右方向の中央部に設けられている。
【0012】
トレーラーヒッチ20は、別体のトレーラー等を連結して牽引する。トレーラーヒッチ20は、例えば、車体12の後端部かつ左右方向の中央部に設けられている。
【0013】
撮像部24の個数は、例えば、4個である。4個の撮像部を区別する必要がある場合、それぞれの符号を24a、24b、24c、24dとする。撮像部24は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCIS(CMOS Image Sensor)等の撮像素子を内蔵するデジタルカメラである。撮像部24は、車両10の周囲の状況を広角で撮像する。例えば、撮像部24は、180°以上の広角で周囲を撮像する。撮像部24は、車両10の周囲の状況を撮像して、電気的な画像データに変換して、出力する。
【0014】
撮像部24aは、車体12の前端部かつ左右方向の中央部に設けられている。撮像部24aは、前方かつ斜め下方に向けられている。撮像部24aは、車両10の前方の路面を含む周囲の状況を撮像する。撮像部24aは、ウィンチ18よりも上方に配置されている。従って、撮像部24aが撮像した画像には、ウィンチ18が含まれる。
【0015】
撮像部24bは、車体12の後端部かつ左右方向の中央部に設けられている。撮像部24bは、後方かつ斜め下方に向けられている。撮像部24bは、車両10の後方の路面を含む周囲の状況を撮像する。撮像部24bは、トレーラーヒッチ20よりも上方に配置されている。従って、撮像部24bが撮像した画像には、トレーラーヒッチ20が含まれる。
【0016】
撮像部24cは、車体12の前後方向の中央部かつ右側に設けられている。撮像部24cは、例えば、ミラー14に設けられている。撮像部24cは、右方向かつ斜め下方に向けられている。撮像部24cは、車両10の右側の路面を含む周囲の状況を撮像する。
【0017】
撮像部24dは、車体12の前後方向の中央部かつ左側に設けられている。撮像部24dは、例えば、ミラー16に設けられている。撮像部24dは、左方向かつ斜め下方に向けられている。撮像部24dは、車両10の左側の路面を含む周囲の状況を撮像する。
【0018】
図2は、第1実施形態の車両10の制御系の例示的なブロック図である。図2に示すように、車両10は、モニタ装置32と、表示制御装置の一例であるECU34とを備える。
【0019】
モニタ装置32及びECU34は、電気通信回線としての車内ネットワーク33を介して電気的に接続されている。車内ネットワーク33は、例えば、CAN(Controller Area Network)として構成されている。
【0020】
モニタ装置32は、車体12の内部のダッシュボード等に設けられている。モニタ装置32は、表示装置36及び操作入力部38を有する。
【0021】
表示装置36は、静止画及び動画等の画像を表示する。表示装置36の一例は、液晶ディスプレイである。表示装置36は、ECU34が出力した画像データに基づいて、画像を表示する。
【0022】
操作入力部38は、ユーザの入力を取得してECU34へ出力する。操作入力部38の一例は、タッチパネルである。操作入力部38は、表示装置36の画像が表示される画面上に配置されている。
【0023】
ECU34は、車内ネットワーク33を通じて制御信号を送ることで、表示制御部34d及び表示装置36等を制御することができる。また、ECU34は、車内ネットワーク33を介して、操作入力部38等の操作信号等を、受け取ることができる。
【0024】
ECU34は、例えば、CPU34a(Central Processing Unit)や、ROM34b(Read Only Memory)、RAM34c(Random Access Memory)、表示制御部34d、音声制御部34e、SSD34f(Solid State Drive、フラッシュメモリ)等を有している。CPU34aは、例えば、表示装置36で表示される画像に関連した画像処理等の、各種の演算処理および制御を実行することができる。CPU34aは、ROM34b等の不揮発性の記憶装置にインストールされ記憶されたプログラムを読み出し、当該プログラムにしたがって演算処理を実行することができる。RAM34cは、CPU34aでの演算で用いられる各種のデータを一時的に記憶する。
【0025】
表示制御部34dは、ECU34での演算処理のうち、主として、撮像部24で得られた画像データを用いた画像処理や、表示装置36で表示される画像データの合成等を実行する。音声制御部34eは、ECU34での演算処理のうち、主として、音声出力装置40で出力される音声データの処理を実行する。SSD34fは、書き換え可能な不揮発性の記憶部であって、ECU34の電源がオフされた場合にあってもデータを記憶することができる。なお、CPU34aや、ROM34b、RAM34c等は、同一パッケージ内に集積されうる。また、ECU34は、CPU34aに替えて、DSP(Digital Signal Processor)等の他の論理演算プロセッサや論理回路等が用いられる構成であってもよい。また、SSD34fに替えてHDD(Hard Disk Drive)が設けられてもよいし、SSD34fやHDDは、ECU34とは別に設けられてもよい。
【0026】
第1実施形態では、ECU34は、ハードウェアとソフトウェア(制御プログラム)が協働することにより、表示制御装置としての機能の少なくとも一部を実現している。
【0027】
図3は、第1実施形態にかかるECU34の構成を示す機能ブロック図である。ECU34は、表示制御装置の一例である。図3に示すように、ECU34は、ECU34として構成されたCPU34aが、ROM34bまたはSSD34f内に格納されたソフトウェアを実行する。これにより、ECU34は、入力インターフェース部801と、映像取得部805と、視点変換部809と、周辺画像生成部811と、指示取得部806と、死角領域生成部807と、画像生成部813と、記憶部822とを実現する。
【0028】
入力インターフェース部801は、撮像部24からの撮像画像データと、操作入力部38からの指示データとを入力処理する。
【0029】
映像取得部805は、撮像部24により撮像された撮像画像データを取得して、視点変換部809に出力する。視点変換部809は、撮像部24によって生成された撮像画像データの視点を変換し、俯瞰画像を作成する。
【0030】
周辺画像生成部811は、車両10の周辺の画像である周辺画像を生成する。周辺画像の一例は、周辺を上方から俯瞰した俯瞰画像である。例えば、周辺画像は、撮像部24によってリアルタイムに撮像された撮像画像データから、視点変換部809によって視点変換された俯瞰画像に基づいて生成される。周辺画像生成部811は、時間の経過とともに、周辺画像を繰り返し生成して更新する。周辺画像生成部811は、生成した周辺画像を画像生成部813へ出力する。
【0031】
指示取得部806は、ユーザが操作入力部38によって入力した指示に対応した操作指示を、入力インターフェース部801を介して取得する。操作指示は、例えば、後述する合成画像において周辺画像を表示させない死角領域の増加指示または減少指示である。また、指示取得部806は、死角領域が複数の場合、複数の死角領域のうち、増減させる死角領域を選択した選択指示を取得する。
【0032】
死角領域生成部807は、死角領域を生成する。死角領域生成部807は、例えば、車両画像に対する死角領域の相対的な位置を示す座標を設定することによって、死角領域を生成する。死角領域生成部807は、一例として、死角領域が四角形状である場合、4つの角の座標を設定する。死角領域は、例えば、ウィンチ18及びトレーラーヒッチ20等によって撮像部24の死角となる車両10の前方及び後方の領域に対応している。死角領域生成部807は、指示取得部806から取得した増加指示または減少指示に基づいて、死角領域を増減する。操作指示データは、例えば、死角領域の増加指示または減少指示である。死角領域生成部807は、死角領域が複数の場合、選択指示によって選択された死角領域を、増加指示または減少指示に基づいて、増減させる。
【0033】
画像生成部813は、周辺画像生成部811から周辺画像を取得して、死角領域生成部807から死角領域に関する情報を取得して、車両10の画像である車両画像を取得する。車両画像は、車両10の画像であり、少なくとも車両10の一部の画像である。車両画像は、例えば、予め撮像または生成されてROM34b等に格納されている。画像生成部813は、周辺画像と、車両画像と、死角領域とを含む合成画像を生成する。画像生成部813は、例えば、死角領域を黒等によって塗りつぶすことによって、死角領域に含まれる周辺画像を消去して、合成画像を生成する。画像生成部813は、表示制御部34dを介して、生成した合成画像を表示装置36へ出力して、合成画像を表示させる。また、画像生成部813は、死角領域を調整するための増加指示または減少指示を取得するための死角領域調整画面を生成して、表示装置36に表示させる。
【0034】
記憶部822は、例えば、RAM34c上に形成される。記憶部822は、例えば、死角領域生成部807が生成した死角領域、及び、合成画像に関する情報を記憶する。
【0035】
図4は、画像生成部813が生成する合成画像SIの一例を示す図である。図4に示すように、画像生成部813は、周辺画像生成部811から取得した周辺画像48及び自己の車両10の車両画像50を含み、死角領域生成部807から取得した死角領域52を黒く塗りつぶして周辺画像48を消去して合成した合成画像SIを生成する。周辺画像48は、駐車枠等の路面の画像及び周囲に駐車された他の車両の画像である車両画像54等を含む。
【0036】
図5は、画像生成部813が生成する死角領域調整画面42の一例を示す図である。図5に示すように、画像生成部813は、複数の入力ボタン44と、死角領域52と、車両画像50とを含む死角領域調整画面42を生成して、表示装置36に表示させる。
【0037】
入力ボタン44は、複数の死角領域52のうち増減させる死角領域52のエリアを選択するフロントエリアの調整ボタン44a及びリアエリアの調整ボタン44bを含む。フロントエリアの調整ボタン44aは、ユーザが複数の死角領域のうち前方の死角領域52を増減させる場合の選択指示を入力する場合に操作される。リアエリアの調整ボタン44bは、ユーザが複数の死角領域のうち後方の死角領域52を増減させる場合の選択指示を入力する場合に操作される。入力ボタン44は、アップボタン44c及びダウンボタン44dを含む。アップボタン44cは、ユーザが死角領域52を前後方向に増加させる増加指示を入力する場合に選択される。ダウンボタン44dは、ユーザが死角領域52を前後方向に減少させる減少指示を入力する場合に選択される。入力ボタン44は、決定ボタン44eを含む。決定ボタン44eは、ユーザが死角領域52の調整を終了した場合に選択される。
【0038】
画像生成部813は、取得した死角領域52の増加指示または減少指示に応じて、死角領域調整画面42に表示されている死角領域52を増減させて更新する。
【0039】
図6は、ECU34によって実行される死角領域調整処理のフローチャートである。ECU34は、死角領域調整処理用のプログラムを読み込むことによって、図6に示すフローチャートを実行する。
【0040】
図6に示すように、死角領域調整処理では、ECU34の画像生成部813は、図5に示す死角領域調整画面42を表示装置36に表示させる(S100)。
【0041】
次に、指示取得部806は、エリアが選択されたか否かを判定する(S102)。指示取得部806は、ユーザがフロントエリアの調整ボタン44a及びリアエリアの調整ボタン44bのいずれかを選択すると(S102:Yes)、当該選択されたエリアに関する情報を死角領域生成部807へ出力する(S104)。
【0042】
次に、指示取得部806は、ユーザがアップボタン44cを選択したか否かを判定する(S106)。指示取得部806は、ユーザがアップボタン44cを選択したと判定すると(S106:Yes)、増加指示を死角領域生成部807へ出力する。
【0043】
死角領域生成部807は、増加指示を取得すると、ステップS102においてユーザが選択したエリアの死角領域52を増加させる(S108)。具体的には、死角領域生成部807は、記憶部822から現在の死角領域52または初期値の死角領域52に関する情報を取得して、ユーザが選択した死角領域52を前後方向に増加させる。例えば、死角領域生成部807は、死角領域52を画面上で前後方向に1ドット増加させる。死角領域生成部807は、増加させた死角領域52を記憶部822に格納するとともに、画像生成部813へ出力する。
【0044】
画像生成部813は、死角領域生成部807から更新した死角領域52の情報を取得すると、当該死角領域52に対応させて死角領域調整画面42の死角領域52を更新する(S120)。
【0045】
一方、指示取得部806は、ユーザがアップボタン44cを選択していないと判定すると(S106:No)、ユーザがダウンボタン44dを選択したか否かを判定する(S110)。指示取得部806は、ユーザがダウンボタン44dを選択したと判定すると(S110:Yes)、減少指示を死角領域生成部807へ出力する。
【0046】
死角領域生成部807は、減少指示を取得すると、ステップS102においてユーザが選択したエリアの死角領域52を減少させる(S112)。具体的には、死角領域生成部807は、記憶部822から現在の死角領域52または初期値の死角領域52に関する情報を取得して、ユーザが選択した死角領域52を前後方向に減少させる。例えば、死角領域生成部807は、死角領域52を画面上で前後方向に1ドット減少させる。死角領域生成部807は、減少させた死角領域52を記憶部822に格納するとともに、画像生成部813へ出力する。
【0047】
画像生成部813は、死角領域生成部807から更新した死角領域52の情報を取得すると、当該死角領域52に対応させて死角領域調整画面42の死角領域52を更新する(S120)。
【0048】
指示取得部806は、ユーザがフロントエリアの調整ボタン44aまたはリアエリアの調整ボタン44bが選択していないと判定(S102:No)、または、ユーザがダウンボタン44dを選択していないと判定すると(S110:No)、ユーザが決定ボタン44eを選択したか否かを判定する(S114)。指示取得部806は、ユーザが決定ボタン44eを選択していないと判定すると(S114:No)、ステップS102以降を繰り返す。一方、指示取得部806は、ユーザが決定ボタン44eを選択したと判定すると(S114:Yes)、死角領域調整処理を終了する。
【0049】
この後、画像生成部813は、図4に示す死角領域52を付加した車両画像50を含む合成画像SIを生成する場合、更新された死角領域52に基づいて、合成画像SIを生成する。
【0050】
上述したように、ECU34では、指示取得部806によってユーザによる死角領域52の増加指示または減少指示を取得する。死角領域生成部807は、死角領域52を増加指示または減少指示に基づいて、増加または減少させる。これにより、画像生成部813は、周辺画像を含む合成画像SI内で死角領域52を増加または減少させることができる。この結果、ECU34は、車両10にウィンチ18及びトレーラーヒッチ20等の部品が後から追加され、撮像部24の死角が増加した場合でも、当該死角の増加等に応じた合成画像SIを容易に生成して対応できる。
【0051】
ECU34は、ユーザによって選択されたエリアの死角領域52を調整可能に構成されている。これにより、ECU34は、ユーザの希望する死角領域52を調整できるので、より適切にユーザに対応できる。
【0052】
<第2実施形態>
図7は、第2実施形態における死角領域調整画面42を示す図である。図7に示すように、第2実施形態における画像生成部813は、車両画像50の前後端部のそれぞれにバンパー26a、28aの画像であるバンパー画像56、58を表示させている。ここで、画像生成部813は、撮像部24によって実際に撮像されたバンパー26a、28aの画像データに基づいて、バンパー画像56、58を生成している。撮像部24は、広角で被写体を撮像するので、バンパー画像56、58は実際のバンパー26a、28aの形状とは異なる。当該バンパー画像56、58は、撮像部24の死角の大部分を占める。第2実施形態では、画像生成部813が撮像されたバンパーの画像データに基づいて生成したバンパー画像56、58を死角領域調整画面42に表示させている。これにより、ユーザは撮像部24の死角の要因となるバンパー画像56、58を見ながら死角領域52を調整できるので、より適切に死角領域52を調整できる。
【0053】
本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0054】
例えば、上述した実施形態の構成は適宜変更してよい。また、上述した実施形態の構成の接続関係等は適宜変更してよい。上述した実施形態のフローチャートのステップの順序は適宜変更してもよい。
【0055】
例えば、上述の実施形態では、死角領域52を黒塗りとしたが、灰色または線で囲まれた枠として表示してもよい。
【符号の説明】
【0056】
10…車両
24…撮像部
32…モニタ装置
34…ECU
42…死角領域調整画面
52…死角領域
54…車両画像
806…指示取得部
807…死角領域生成部
809…視点変換部
811…周辺画像生成部
813…画像生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7