特許第6601110号(P6601110)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6601110
(24)【登録日】2019年10月18日
(45)【発行日】2019年11月6日
(54)【発明の名称】サーバ
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20191028BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20191028BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20191028BHJP
【FI】
   G06F3/12 329
   G06F3/12 332
   G06F3/12 331
   G06F3/12 368
   G06F3/12 365
   G06F3/12 320
   H04N1/00 C
   B41J29/38 Z
【請求項の数】11
【全頁数】43
(21)【出願番号】特願2015-195473(P2015-195473)
(22)【出願日】2015年9月30日
(65)【公開番号】特開2017-68723(P2017-68723A)
(43)【公開日】2017年4月6日
【審査請求日】2018年9月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117101
【弁理士】
【氏名又は名称】西木 信夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120318
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 朋浩
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 倫
(72)【発明者】
【氏名】番野 浩和
(72)【発明者】
【氏名】藤野 裕章
(72)【発明者】
【氏名】長▲崎▼ 健史
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 雅史
(72)【発明者】
【氏名】大原 清孝
【審査官】 三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−046153(JP,A)
【文献】 特開2011−118855(JP,A)
【文献】 特開2013−125349(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/00−29/70
G06F 3/09−3/12
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバであって、
情報処理装置、画像を形成する画像形成装置、及び、前記画像形成装置を用いたサービスを提供するサービス提供装置と通信可能な通信部と、
記憶部と、
制御部と、を備え、
前記サービス提供装置は、前記サービスを提供する提供先であるユーザを特定可能なユーザアカウント情報を記憶し、
前記制御部は、
前記記憶部に前記画像形成装置に固有に割り当てられた装置情報が記憶されている状態で、前記装置情報に前記画像形成装置を用いた前記サービスを関連付けるための関連付け指示と、前記情報処理装置を操作するユーザを特定するユーザ情報とを、前記通信部を通じて、前記情報処理装置から受信する関連付け指示受信処理と、
前記関連付け指示が受信された場合に、前記サーバが前記サービス提供装置にアクセスするための第1認証情報を、前記通信部を通じて受信する第1認証情報受信処理であって、前記第1認証情報は、前記関連付け指示とともに受信した前記ユーザ情報で示されるユーザが、前記サービス提供装置へのサービスの要求を行う際に、前記ユーザアカウント情報で特定されるサービスを提供する提供先のユーザとして特定されるための情報である、前記第1認証情報受信処理と、
前記第1認証情報を、前記装置情報に関連付けて、前記記憶部に記憶させる第1認証情報記憶処理と、
前記画像形成装置から、前記画像形成装置を示す装置情報と、前記画像形成装置で生成される第1情報であって、前記サービス提供装置による前記サービスの提供に必要な第1情報とを、前記通信部を通じて受信し、前記ユーザ情報を受信しない第1情報受信処理と、
前記受信した装置情報に基づいて、前記記憶部に記憶されている装置情報に関連付けられた第1認証情報を特定する特定処理と、
前記特定された第1認証情報を用いて、前記受信した前記第1情報を用いて準備された第2情報を、前記サービス提供装置に、前記通信部を通じて、送信する第2情報送信処理であって、前記第2情報は、前記サービス提供装置が前記第1認証情報で特定されるユーザのユーザアカウント情報にしたがいサービスを提供することを指示する情報である、前記第2情報送信処理と、を実行し、
前記第1情報受信処理により受信される前記第1情報は、前記画像形成装置のステータス情報であり、
前記制御部は、さらに、
前記ステータス情報に基づき、前記画像形成装置の消耗品の消耗度に応じて発注するか否かを判断する発注判断処理を実行し、
前記発注判断処理により前記発注が必要と判断された場合に、前記第2情報送信処理により前記第2情報として発注指示を送信するサーバ。
【請求項2】
前記記憶部には、前記情報処理装置が前記サーバにアクセスするための第2認証情報が、前記装置情報に関連付けて記憶されており、
前記制御部は、前記関連付け指示受信処理において、前記第2認証情報を用いて前記サーバに認証されている状態の前記情報処理装置から、前記関連付け指示を受信する請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記制御部は、
前記第2認証情報を前記記憶部に記憶させる第2認証情報記憶処理を実行し、
前記記憶部に記憶されている前記第2認証情報は、前記第2認証情報記憶処理によって記憶された第2認証情報であり、
前記制御部は、
前記通信部を通じて、前記情報処理装置から第2認証情報を受信する第2認証情報受信処理と、
前記受信された前記第2認証情報が、前記記憶部に記憶されている前記第2認証情報と一致する場合に、前記通信部を通じて、前記画像形成装置から前記装置情報を受信する装置情報受信処理と、
前記受信された前記装置情報を、前記第2認証情報に関連付けて、前記記憶部に記憶させる装置情報記憶処理と、を更に実行し、
前記第2認証情報に関連付けられて前記記憶部に記憶されている前記装置情報は、前記装置情報記憶処理によって記憶されたものである請求項2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第2認証情報受信処理により受信された前記第2認証情報が、前記記憶部に記憶されている前記第2認証情報と一致する場合に、暗証情報を生成する暗証情報生成処理と、
前記生成された前記暗証情報を前記第2認証情報と関連付けて記憶する暗証情報記憶処理と、
前記生成された前記暗証情報を、前記通信部を通じて、前記情報処理装置に送信する暗証情報送信処理と、を実行し、
前記装置情報受信処理において、前記通信部を通じて、前記画像形成装置から、前記暗証情報及び前記装置情報を受信し、
前記装置情報記憶処理において、前記装置情報受信処理によって受信された前記暗証情報が、前記暗証情報記憶処理で記憶された前記暗証情報と一致する場合に、前記装置情報受信処理により受信された前記装置情報を、前記第2認証情報に関連付けて、前記記憶部に記憶させる請求項3に記載のサーバ。
【請求項5】
前記制御部は、
前記関連付け指示受信処理によって前記関連付け指示が受信された場合、前記サービス提供装置が提供するサービスに固有に割り当てられたサービス識別情報を、前記装置情報に関連付けて、前記記憶部に記憶させるサービス情報記憶処理を更に実行し、
前記第2情報送信処理において、前記第2情報を、前記第1認証情報とともに、前記装置情報に関連付けられて記憶されている前記サービス識別情報に係る前記サービス提供装置に、前記通信部を通じて、送信する請求項1から4のいずれかに記載のサーバ。
【請求項6】
前記制御部は、
前記関連付け指示受信処理によって前記関連付け指示が受信された場合、前記ユーザアカウント情報を前記情報処理装置に取得させるアカウント情報取得処理を実行し、
前記第1認証情報受信処理において、前記取得されたユーザアカウント情報を用いて前記サービス提供装置に認証された場合に前記サービス提供装置によって作成される認証情報を前記第1認証情報として、前記通信部を通じて、前記情報処理装置から受信する請求項1から5のいずれかに記載のサーバ。
【請求項7】
前記記憶部には、前記サービス提供装置のリダイレクトURLが記憶されており、
前記制御部は、前記アカウント情報取得処理において、前記記憶部に記憶されている前記サービス提供装置のリダイレクトURLを、前記通信部を通じて、前記情報処理装置に送信するリダイレクトURL送信処理を実行し、
前記リダイレクトURLは、前記ユーザアカウント情報を入力させる入力画面を前記情報処理装置に表示させるためのものであり、前記入力画面を前記情報処理装置に表示させることにより、前記ユーザアカウント情報を前記情報処理装置に取得させるものである請求項6に記載のサーバ。
【請求項8】
前記制御部は、
前記第2認証情報を用いて前記サーバに認証されている状態の前記情報処理装置から、前記通信部を通じて、前記第2認証情報に関連付けられて前記記憶部に記憶されている前記装置情報を表示する指示を受信した場合に、前記各装置情報について、当該装置情報に関連付けられて前記記憶部に記憶されているサービス識別情報があるか否かを判断する判断処理と、
前記判断処理によって前記装置情報に関連付けられて前記記憶部に記憶されている前記サービス識別情報があると判断された場合に、当該サービス識別情報のサービスを示す第3情報を表示させる指示を、前記通信部を通じて、前記情報処理装置に送信する第3表示指示送信処理と、
前記判断処理によって前記装置情報に関連付けられて前記記憶部に記憶されている前記サービス識別情報がないと判断された場合に、前記サービスを関連付けするための関連付け指示を入力するための第4情報を表示させる指示を、前記通信部を通じて、前記情報処理装置に送信する第4表示指示送信処理と、を実行し、
前記第4情報に対して前記関連付け指示が入力された場合、前記関連付け指示受信処理を実行する請求項2からのいずれかに記載のサーバ。
【請求項9】
前記サービスには、複数の種類があり、
前記記憶部には、前記サービス識別情報と、当該サービス識別情報に係るサービスの種別とが関連付けられて記憶されており、
前記制御部は、前記第4表示指示送信処理において、
前記複数の種別のサービスのうち、当該サービス識別情報に関連付けられて前記記憶部に記憶されている前記種別と同一の種別の前記サービスについては、当該サービスの関連付け指示を入力するための第4情報を表示させない指示を、前記通信部を通じて、前記情報処理装置に送信し、
前記複数の種別のサービスのうち、当該サービスの前記サービス識別情報に関連付けられて前記記憶部に記憶されている前記種別と異なる種別の前記サービスについては、当該サービスを追加で関連付ける関連付け指示を入力するための第4情報を表示させる指示を、前記通信部を通じて、前記情報処理装置に送信する請求項8に記載のサーバ。
【請求項10】
ファイアウォールで守られた前記画像形成装置と、前記ファイアウォールを介して電気的に接続し、かつ、前記サービス提供装置とインターネットを介して電気的に接続し、
前記制御部は、
サーバプッシュを有効にするためのサーバプッシュ有効化情報を前記画像形成装置から、前記通信部を通じて受信する有効化情報受信処理と、
前記サービス提供装置から、前記サービス提供装置が提供したサービスを示す提供サービス情報を、前記通信部を通じて、受信するサービス情報受信処理と、を実行し、
前記制御部は、
前記サービス情報受信処理において受信した前記提供サービス情報を、前記サーバプッシュによって、前記画像形成装置に送信するサービス情報送信処理を実行する請求項1から9のいずれかに記載のサーバ。
【請求項11】
前記制御部は、
前記関連付け指示受付処理によって前記関連付け指示が受信された場合に、前記関連付け指示によって特定される前記装置情報が割り当てられている前記画像形成装置に、前記通信部を通じて、前記第1情報の送信を要求する第1情報要求情報を送信する第1情報要求処理を実行し、
前記第1情報要求処理は、前記画像形成装置が前記サーバに送信可能な情報のうち、前記関連付け指示が特定するサービスの提供に必要な第1情報を指定するものである請求項1から10のいずれかに記載のサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するサービスの提供を支援するサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、クライアントPCを通じてプリンタ等の機器からサーバにデータを送信し、送信したデータに基づいて機器の消耗品の発注を支援する発注支援システムが知られている。例えば特許文献1には、複数の機器に接続されたクライアントPCと、クライアントPCとネットワークで接続された発注支援サーバとで構成されるシステムにおいて、機器の消耗品の発注を支援するサービスが開示されている。クライアントPCは、機器の状態として、例えば機器の消耗品の残量等を収集し、残量が不足すると判断した場合に残量不足であることを発注支援サーバに通知する。発注支援サーバは、クライアントPCから通知を受けると、消耗品発注用のウェブページを示すURLが記載された電子メールを、あらかじめ登録されたメールアドレスに送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−159022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の発注支援システムでは、クライアントPCは、機器の消耗品の残量等を収集する必要があったため、クライアントPCの負荷が高く、クライアントPCの負荷を低減できる技術が求められていた。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、サービス提供装置が画像形成装置を用いたサービスを提供する通信システムにおいて、クライアントPCなどの情報処理装置の負荷を低減できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 本発明に係るサーバは、情報処理装置と、画像を形成する画像形成装置と、前記画像形成装置を用いたサービスを提供するサービス提供装置と通信可能な通信部と、記憶部と、制御部と、を備える。前記制御部は、前記記憶部に前記画像形成装置に固有に割り当てられた装置情報が記憶されている状態で、前記装置情報に前記画像形成装置を用いた前記サービスを関連付けるための関連付け指示を、前記通信部を通じて、前記情報処理装置から受信する関連付け指示受信処理と、前記関連付け指示が受信された場合に、前記サーバが前記サービス提供装置にアクセスするための第1認証情報を、前記通信部を通じて受信する第1認証情報受信処理と、前記第1認証情報を、前記装置情報に関連付けて、前記記憶部に記憶させる第1認証情報記憶処理と、前記画像形成装置から、前記画像形成装置を示す装置情報と、前記画像形成装置で生成される第1情報であって、前記サービス提供装置による前記サービスの提供に必要な第1情報とを、前記通信部を通じて、受信する第1情報受信処理と、前記受信した装置情報に基づいて、前記記憶部に記憶されている装置情報に関連付けられた第1認証情報を特定する特定処理と、前記特定された第1認証情報を用いて、前記受信した前記第1情報を用いて準備された第2情報を、前記サービス提供装置に、前記通信部を通じて、送信する第2情報送信処理と、を実行する。
【0007】
上記構成によれば、サーバは、関連付け指示を受信した場合に、サーバがサービス提供装置にアクセスするための第1認証情報を、装置情報に関連付けて記憶する。そのため、サービス提供装置によるサービスの提供に必要な第1情報を画像形成装置から受信する場合に、第1認証情報を用いて、第2情報をサービス提供装置に送信することができる。その結果、情報処理装置の負荷を低減させつつ、画像形成装置を用いたサービスを受けることができる。なお、第2情報は第1情報と同じ内容を有していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本実施形態に係る通信システム100の概略図である。
図2図2は、(A)が複合機10のブロック図であり、(B)が情報処理装置50のブロック図であり、(C)がサービス管理サーバ90のブロック図である。
図3図3は、(A)が装置情報収集サーバ80のブロック図であり、(B)がウェブサーバ70のブロック図であり、(C)がサービス提供装置110のブロック図である。
図4図4は、データ記憶領域75Bに記憶される情報の例であって、(A)はサービスリストを、(B)は第1アカウントリストを示す。
図5図5は、データ記憶領域85Bに記憶される情報の例であって、(A)は第2アカウントリストを、(B)は接続状態リストを示す。
図6図6は、データ記憶領域95Bに記憶される情報の例であって、(A)はサービスカテゴリリストを、(B)は登録済みサービスリストを、(C)はサービス利用対応リストを示す。
図7図7は、データ記憶領域115Bに記憶される情報の例であって、サービス管理リストを示す。
図8図8は、ウェブサーバ70及び装置情報収集サーバ80にアカウントを登録する処理を示すフローチャートである。
図9図9は、装置情報をサービス提供装置110に登録する処理を示すフローチャートである。
図10図10は、デバイスリスト画面を情報処理装置50に表示させる処理を示すフローチャートである。
図11図11は、デバイスリスト画面を生成する処理を示すフローチャートである。
図12図12は、全サービスデバイスリスト画面生成処理を示すフローチャートである。
図13図13は、特定サービスデバイスリスト画面生成処理を示すフローチャートである。
図14図14は、特定サービスデバイスリスト画面生成処理の続きを示すフローチャートである。
図15図15は、サービスをサービス提供装置110に登録する処理を示すフローチャートである。
図16図16は、サービス内容の設定を変更する処理を示すフローチャートである。
図17図17は、サービス提供装置110が提供する翻訳サービスを複合機10を通じて利用する処理を示すフローチャートである。
図18図18は、サービス提供装置110が提供する消耗品自動発注サービスを複合機10を通じて利用する処理を示すフローチャートである。
図19図19は、表示部53の表示例であって、全サービスに関するデバイスリスト画面を示す。
図20図20は、表示部53の表示例であって、特定サービスに関するデバイスリスト画面を示す。
図21図21は、サービス提供装置110が提供する翻訳サービスのサービス登録画面の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
【0010】
図1は、本実施形態における通信システム100の概略図である。図1に示される通信システム100は、複合機10A、10B(以下、これらを総称して、「複合機10」と表記することがある。)と、情報処理装置50と、ウェブサーバ70と、装置情報収集サーバ80と、サービス管理サーバ90とで構成される。この通信システム100は、サービス提供装置110が提供するサービスを複合機10のユーザに利用させるためのシステムである。複合機10、情報処理装置50、ウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80、サービス管理サーバ90、及びサービス提供装置110は、通信ネットワークを介して相互に通信可能とされている。通信ネットワークの具体例は特に限定されないが、例えば、インターネット101、有線LAN(Local Area Networkの略)、無線LAN102、或いはこれらの組み合わせであってもよい。ウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80及びサービス管理サーバ90は、例えば、複合機10のメーカ又はベンダーによって提供され、互いに連携して複合機10を管理している。一方、サービス提供装置110は、複合機10のメーカ又はベンダーとは異なるサービス提供会社によって提供されることを想定している。よって、複合機10に関する情報については、ウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80及びサービス管理サーバ90の間で、必要に応じて同期がとられる。しかしながら、サービス提供装置110に複合機10に関する情報を記憶させるときは、何らかの認証情報を用いてサービス提供装置110に認証される必要がある。このように、サービス提供装置110を、ウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80及びサービス管理サーバ90とは別体とすることで、複数のサービス提供会社それぞれがサービス提供装置110を設置し、複合機10を用いた多様なサービスを提供することができる。ウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80及びサービス管理サーバ90は、サーバの一例である。
【0011】
複合機10及び情報処理装置50は、無線LAN102に属している。また、無線LAN102は、ルータ102Aを通じてインターネット101に接続されている。さらに、ウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80、サービス管理サーバ90、及びサービス提供装置110は、インターネット101に接続されている。そして、複合機10及び情報処理装置50は、ルータ102Aからインターネット101を経由して、ウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80、サービス管理サーバ90、及びサービス提供装置110と通信することができる。但し、複合機10及び情報処理装置50は、異なる通信ネットワークに属していてもよい。
【0012】
ルータ102Aの無線LAN102側のポート、複合機10A、10Bの通信部25、及び情報処理装置50の通信部55には、ローカルIPアドレスが割り当てられている。よって、ルータ102Aは、無線LANアクセスポイントとして機能する。ルータ102Aは、ルータ102Aに無線LANの手順で接続した危機感の無線LAN通信を中継する。すなわち、無線LAN102に属しているとは、ルータ10Aに無線LANの接続手順によって接続したあ状態である、とも言える。
【0013】
一方、ルータ102Aのインターネット101側のポート、ウェブサーバ70の通信部72、装置情報収集サーバ80の通信部82、サービス管理サーバ90の通信部92、及びサービス提供装置110には、グローバルIPアドレスが割り当てられている。そして、ルータ102Aは、ファイアウォールとして機能する。
【0014】
より詳細には、ルータ102Aは、複合機10から装置情報収集サーバ80へ送信されるリクエスト、及びリクエストを受信した装置情報収集サーバ80から複合機10へ送信される、リクエストに対するレスポンスを通過させる。一方、当該ルータ102Aは、装置情報収集サーバ80から複合機10へ送信されるリクエストを遮断する。複合機10とウェブサーバ70、サービス管理サーバ90或いはサービス提供装置110との通信、情報処理装置50とウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80、サービス管理サーバ90或いはサービス提供装置110との通信についても同様である。すなわち、複合機10A、10B及び情報処理装置50は、ファイアウォールで守られたネットワークに属しており、当該ファイアウォールを介してウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80、サービス管理サーバ90、及びサービス提供装置110と通信する。
【0015】
[複合機10]
複合機10は、図2(A)に示されるように、プリンタ部11と、スキャナ部12と、表示部23と、操作部24と、通信部25と、CPU31と、記憶部32と、通信バス33とを主に備える。複合機10を構成する各構成要素は、通信バス33を介して相互に接続されている。複合機10は画像形成装置の一例である。
【0016】
[プリンタ部11、スキャナ部12]
プリンタ部11は、画像データで示される画像を記録用紙に記録するプリント動作を実行する。プリンタ部11の記録方式として、インクジェット方式や電子写真方式などの公知の方式を採用することができる。スキャナ部12は、原稿に記録されている画像を読み取って画像データを形成するスキャン動作を実行する。複合機10は、FAXの送受信を行うFAX動作、記録用紙に記録された画像を読み取って他の記録用紙に記録するコピー動作等をさらに実行してもよい。
【0017】
[表示部23]
表示部23は、各種情報を表示する表示画面を備える。表示部23としては、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Displayの略)、有機ELディスプレイ(Organic Electro−Luminescence Displayの略)等を採用することができる。
【0018】
[操作部24]
操作部24は、表示部23の表示画面に表示されたオブジェクトを選択するユーザの操作を受け付ける。具体的には、操作部24はボタンを有しており、押下されたボタンに対応づけられた各種の操作信号をCPU31へ出力する。さらに、操作部24は、表示部23の表示画面に重畳された膜状のタッチセンサを有していてもよい。すなわち、表示部23がタッチパネルディスプレイとして構成されてもよい。
【0019】
なお、「オブジェクト」とは、ユーザが操作部24を操作することによって選択可能な画像を指す。一例として、オブジェクトは表示部23に表示された文字列、アイコン、ボタン、リンク等である。
【0020】
[通信部25]
通信部25は、外部装置と通信を行うためのインタフェースである。具体的には、通信部25は、情報処理装置50及び装置情報収集サーバ80と通信することができる。通信部25は、例えば、IEEE802.11規格、Wi−Fi(Wi−Fi Allianceの登録商標)に準拠した手順で通信を行う。
【0021】
[CPU31]
CPU(Central Processing Unitの略)31は、複合機10の全体動作を制御するものである。CPU31は、操作部24から出力される各種情報、及び通信部25を通じて外部装置から取得した各種情報等に基づいて、後述する各種プログラムを記憶部32から取得して実行する。
【0022】
[記憶部32]
記憶部32は、プログラム記憶領域32Aと、データ記憶領域32Bとを有する。プログラム記憶領域32Aには、OS(Operating Systemの略)34と、制御プログラム35とが格納される。OS34及び制御プログラム35は、バイナリ形式にビルドされたプログラムである。なお、制御プログラム35は、単一のプログラムであってもよいし、複数のプログラムの集合体であってもよい。データ記憶領域32Bには、制御プログラム35の実行に必要なデータ或いは情報が記憶される。
【0023】
なお、本明細書中の「データ」と「情報」とは、コンピュータによって取り扱い可能なビット或いはビット列である点において共通する。「データ」とは、各ビットが示す意味内容をコンピュータが考慮することなく取り扱えるものを指す。これに対して、「情報」とは、各ビットが示す意味内容によってコンピュータの動作が分岐するものを指す。さらに、「指示」は、送信先の装置に対して次の動作を促すための制御信号であって、情報を含んでいることもあるし、それ自体が情報としての性質を有していることもある。
【0024】
また、「データ」及び「情報」は、形式(例えば、テキスト形式、バイナリ形式、フラグ形式等)がコンピュータ毎に変更されたとしても、同一の意味内容と認識される限り、同一のデータ及び情報として取り扱われる。例えば、「2つ」であることを示す情報が、あるコンピュータではASCIIコードで”0x32“というテキスト形式の情報として保持され、別のコンピュータでは二進数表記で”10“というバイナリ形式の情報として保持されてもよい。
【0025】
但し、上記の「データ」及び「情報」の区別は厳密なものではなく、例外的な取り扱いも許容される。例えば、データが一時的に情報として扱われてもよいし、情報が一時的にデータとして扱われてもよい。また、ある装置ではデータとして扱われるものが、他の装置では情報として扱われてもよい。さらには、データの中から情報が取り出されてもよいし、情報の中からデータが取り出されてもよい。
【0026】
記憶部32は、例えば、RAM(Random Access Memoryの略)、ROM(Read Only Memoryの略)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memoryの略)、HDD(Hard Disk Driveの略)、CPU31が備えるバッファ等、或いはそれらの組み合わせによって構成される。
【0027】
なお、記憶部32は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non−transitoryな媒体である。non−transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD−ROM、DVD−ROM等の記録媒体も含まれる。また、non−transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読み取り可能な媒体の一種であるコンピュータが読み取り可能な信号媒体であるが、non−transitoryなコンピュータが読み取り可能なストレージ媒体には含まれない。
【0028】
プログラム記憶領域32Aに記憶されているプログラムは、CPU31によって実行される。しかしながら、本明細書では、CPU31を省略して各プログラムの動作を説明することがある。すなわち、以下の説明において、「プログラムAが処理Aを実行する」という趣旨の記述は、「CPU31がプログラムAに記述された処理Aを実行する」ことを指してもよい。
【0029】
また、プログラム記憶領域32Aに記憶されているプログラムは、事象を判断し、判断結果に応じて動作する。しかしながら、本明細書では、判断することを省略して各プログラムの動作を説明することがある。すなわち、以下の説明において、「制御プログラムが条件Aに応じて、処理Aを実行する」という趣旨の記述は、「制御プログラムは条件Aであるか否かを判断する。制御プログラムは、肯定判断であることに応じて、処理Aを実行する」ことを指してもよい。
【0030】
また、プログラム記憶領域32Aに記憶されているプログラムは、データ等を特定し、抽出し、或いは選択する。プログラムがデータ等を特定するとは、例えば、複数のデータ等のうちから条件に合致するデータを特定し、当該データ等そのもの或いは当該データ等を識別するための情報を、予め定められた記憶領域に記憶させる処理を指す。データ等を識別するための情報とは、例えば、当該データ等を識別するための識別情報、当該データ等が記憶された配列のインデックス、当該データ等が記憶された記憶領域のポインタ等である。プログラムがデータ等を抽出し、或いは選択する処理も同様である。
【0031】
また、プログラム記憶領域32Aに記憶されているプログラムは、データ等を取得する。プログラムがデータ等を取得するとは、例えば、データが記憶された記憶領域からデータを読み出す処理を指してもよい。プログラムがデータ等を取得するとは、例えば、外部装置から送信されたデータを受信する処理を指してもよい。プログラムがデータ等を取得するとは、例えば、外部装置にデータの返信を要求し、外部装置から返信されたデータを受信する処理を指してもよい。プログラムがデータ等を取得するとは、例えば、OSなどの他のプログラムが出力したデータを受信する処理を指してもよい。プログラムがデータ等を取得するとは、例えば、他のプログラムにデータの出力を要求し、他のプログラムから出力されたデータを受信する処理を指してもよい。
【0032】
OS34は、複合機10を構成するハードウェアであるプリンタ部11、スキャナ部12、表示部23、操作部24、及び通信部25等を制御するためのAPI(Application Programming Interfaceの略)を提供する基本プログラムである。すなわち、上記の各プログラムは、OS34が提供するAPIを呼び出すことによって、各ハードウェアを制御する。しかしながら、本明細書では、OS34を省略して各プログラムの動作を説明することがある。すなわち、以下の説明において、「プログラムBがハードウェアCを制御する」という趣旨の記述は、「プログラムBがOS34のAPIを通じてハードウェアCを制御する」ことを指してもよい。
【0033】
なお、前述したプログラムの基本的な動作の説明は、プログラム記憶領域32Aに記憶されたプログラムのみならず、後述する情報処理装置50、ウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80、及びサービス管理サーバ90に記憶された各プログラムにも同様に適用され得る。
【0034】
図示は省略するが、複合機10は、装置に関する各種情報を記憶している。各種情報は、例えば、複合機10のシリアル番号、デバイスID、デバイス名、モデル名等を含む。各種情報は、例えば、複合機10の制御基板、MIB(Management Information Baseの略)、或いはデータ記憶領域32B等に分散して記憶されていてもよい。
【0035】
シリアル番号は、製造メーカによって複合機10に個別に割り当てられる番号である。デバイスIDは、複合機10A、10Bそれぞれに固有に割り当てられたユニークな情報であって、装置情報の一例である。デバイスIDは、例えば、複合機10A、10Bに搭載された制御基板に記録された情報に基づいて生成される。シリアル番号をデバイスIDとして用いてもよい。なお、装置情報は複合機10に固有に割り当てられた情報であればよく、上記各種情報の組み合わせであってもよい。
【0036】
デバイス名は、対応するデバイスIDで識別される複合機10の名称である。デバイス名は、複合機10に予め付与されていてもよいし、複合機10のユーザによって任意に割り当てられてもよい。モデル名は、対応するデバイスIDで識別される複合機10のモデル名である。モデル名は、例えば、当該複合機10がどのような機能を有しているかを判断するために用いられる。モデル名は、複合機10に予め付与されている。
【0037】
本実施形態において、複合機10Aは、デバイスID“JJJJJJ”、デバイス名“プリンタ1”、モデル名“MFP−A”を有する複合機10とする。また、複合機10Bは、デバイスID“LLLLLL”、デバイス名“プリンタ2”、モデル名“MFP−B”を有する複合機10とする。また、本明細書では、シリアル番号は省略されている。
【0038】
[情報処理装置50]
情報処理装置50は、図2(B)に示されるように、表示部53と、操作部54と、通信部55と、CPU61と、記憶部62と、通信バス63とを主に備える。CPU61及び記憶部62は、クライアント制御部の一例を構成する。情報処理装置50に含まれる表示部53、操作部54、CPU61、記憶部62、及び通信バス63は、複合機10に含まれる表示部23、操作部24、CPU31、記憶部32、及び通信バス33と基本的に共通する様式であるので、再度の説明は省略する。通信部55は、外部装置と通信を行うためのインタフェースである。具体的には、通信部55は、複合機10、ウェブサーバ70、及びサービス提供装置110と通信することができる。情報処理装置50は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、或いはPC(Personal Computerの略)等であってもよい。また、制御プログラム65は、例えば、ブラウザプログラムである。
【0039】
[ウェブサーバ70]
ウェブサーバ70は、図3(B)に示されるように、通信部72と、CPU74と、記憶部75と、通信バス76とを主に備える。CPU74及び記憶部75は、制御部の一例を構成する。ウェブサーバ70に含まれるCPU74、記憶部75、及び通信バス76は、複合機10に含まれるCPU31、記憶部32、及び通信バス33と基本的に共通する様式であるので、再度の説明は省略する。通信部72は、外部装置と通信を行うためのインタフェースである。具体的には、通信部72は、情報処理装置50、装置情報収集サーバ80、サービス管理サーバ90、及びサービス提供装置110と通信することができる。
【0040】
データ記憶領域75Bは、図4(A)に示されるように、サービスIDと、サービスURL(Uniform Resource Locatorの略)とを互いに関連付けて記憶することができる。以下、図4(A)に示される情報を総称して「サービスリスト」と表記することがあり、図4(A)に示される各レコードを「サービスレコード」と表記することがある。サービスリストには、複数のサービスレコードを含むことができる。
【0041】
サービスIDは、サービス提供装置110が提供するサービスを識別するための情報である。サービスレコードは、サービスIDによって、一意に識別される。サービスIDは、サービス識別情報の一例である。
【0042】
サービスURLは、サービスIDによって識別されるサービスが提供されるウェブページを示すURLである。サービスURLは、サービス提供装置110のデータ記憶領域115Bに記憶されている。サービスURLは、リダイレクトURLの一例である。
【0043】
また、データ記憶領域75Bは、図4(B)に示されるように、第1ユーザIDと、ユーザ情報と、セッションIDと、デバイスIDと、デバイス名と、モデル名と、サービスIDとを互いに関連付けて記憶することができる。以下、図4(B)に示される情報を総称して「第1アカウントリスト」と表記することがあり、図4(B)に示される各レコードを「第1アカウントレコード」と表記することがある。第1アカウントリストには、複数の第1アカウントレコードを含むことができる。
【0044】
第1ユーザIDは、対応するユーザ情報で示される複合機10のユーザを識別するためのものである。第1アカウントレコードは、第1ユーザIDによって一意に識別される。第1ユーザIDは、ウェブサーバ70及び装置情報収集サーバ80にアクセスする権限を有することを示すために、複合機10のユーザにウェブサーバ70及び装置情報収集サーバ80が認証した情報である。第1ユーザIDは、ユーザIDとパスワードとの組み合わせであってもよい。第1ユーザIDは、第2認証情報の一例である。
【0045】
ユーザ情報は、対応する第1ユーザIDが割り当てられたユーザの情報である。ユーザ情報は、例えば、ユーザの氏名、住所、電話番号、クレジットカード番号等の任意の情報を含むことができる。
【0046】
セッションIDは、第1ユーザIDに対応付けられた情報である。また、セッションIDは、情報処理装置50とウェブサーバ70とのセッションが一連のセッションであるか否かを識別するための情報であって、情報処理装置50が所謂ログイン状態であることを示すための情報である。セッションIDは、後述するログイン処理の実行時にウェブサーバ70によって発行され、情報処理装置50に送信される。情報処理装置50は、受信したセッションIDをデータ記憶領域62Bに記憶させる。セッションIDは、ログイン状態の情報処理装置50がウェブサーバ70に送信する情報に付加される。なお、セッションIDはウェブサーバ70において発行後、所定時間経過した後に削除される場合がある。ログインは、認証の一例である。
【0047】
デバイスID、デバイス名、モデル名及びサービスIDは、前述したデバイスID、デバイス名、モデル名及びサービスIDと同一のものである。各第1アカウントレコードは、デバイスID、デバイス名及びモデル名の複数の組へのリンクを持つことが可能である。すなわち、各第1アカウントレコードに、複数のデバイスID、デバイス名及びモデル名の複数の組が関連付けられることが可能である。なお、第1アカウントリストには、後述する図10で示される処理によらずに、デバイスID、デバイス名、モデル名及びサービスIDの組を登録させることができる。
【0048】
[装置情報収集サーバ80]
装置情報収集サーバ80は、図3(A)に示されるように、通信部82と、CPU84と、記憶部85と、通信バス86とを主に備える。CPU84及び記憶部85は、制御部の一例を構成する。装置情報収集サーバ80に含まれるCPU84、記憶部85、及び通信バス86は、複合機10に含まれるCPU31、記憶部32、及び通信バス33と基本的に共通する様式であるので、再度の説明は省略する。通信部82は、外部装置と通信を行うためのインタフェースである。具体的には、通信部82は、複合機10、ウェブサーバ70、サービス管理サーバ90と通信することができる。
【0049】
データ記憶領域85Bは、図5(A)に示されるように、図4(B)に示される第1アカウントリストからセッションIDを除いた情報と同一の情報を記憶することができる。以下、図5(A)に示される情報を総称して「第2アカウントスリスト」と表記することがあり、図5(A)に示される各レコードを「第2アカウントレコード」と表記することがある。第2アカウントリストには、複数の第2アカウントレコードを含むことができる。
【0050】
データ記憶領域85Bは、図5(B)に示されるように、デバイスIDと、接続状態とを互いに関連付けて記憶することができる。以下、図5(B)に示される情報を総称して「接続状態リスト」と表記することがあり、図5(B)に示される各レコードを「接続状態レコード」と表記することがある。接続状態リストには、複数の接続状態レコードを含むことができる。
【0051】
デバイスIDは、前述したデバイスIDと同一の情報である。
【0052】
接続状態は、デバイスIDで識別される複合機10が接続状態にあるか、非接続状態にあるかを示す情報である。
【0053】
[サービス管理サーバ90]
サービス管理サーバ90は、図2(C)に示されるように、通信部92と、CPU94と、記憶部95と、通信バス96とを主に備える。CPU94及び記憶部95は、制御部の一例を構成する。サービス管理サーバ90に含まれるCPU94、記憶部95、及び通信バス96は、複合機10に含まれるCPU31、記憶部32、及び通信バス33と基本的に共通する様式であるので、再度の説明は省略する。通信部92は、外部装置と通信を行うためのインタフェースである。具体的には、通信部92は、ウェブサーバ70、装置情報収集サーバ90、及びサービス提供装置110と通信することができる。
【0054】
データ記憶領域95Bは、図6(A)に示されるように、サービスIDと、カテゴリとを関連付けて記憶することができる。以下、図6(A)に示される情報を総称して「サービスカテゴリリスト」と表記することがあり、図6(A)に示される各レコードを「サービスカテゴリレコード」と表記することがある。サービスカテゴリリストは、複数のサービスカテゴリレコードを含むことができる。
【0055】
サービスIDは、前述したサービスIDと同一の情報である。
【0056】
カテゴリは、サービスIDで識別されるサービスが属するカテゴリを示す情報である。カテゴリは、例えば、翻訳サービス、印刷管理サービス、消耗品自動発注サービスなどを示す数字である。カテゴリは、サービスの種別の一例である。
【0057】
データ記憶領域95Bは、図6(B)に示されるように、第1ユーザIDと、デバイスIDと、サービスIDと、サービス登録日と、認証情報とを関連付けて記憶することができる。以下、図6(B)に示される情報を総称して「登録済みサービスリスト」と表記することがあり、図6(B)に示される各レコードを「登録済みサービスレコード」と表記することがある。登録済みサービスリストは、複数の登録済みサービスレコードを含むことができる。
【0058】
第1ユーザID、デバイスID、サービスID、及び認証情報は、前述した第1ユーザID、デバイスID、サービスID、及び認証情報と同一の情報である。
【0059】
データ記憶領域95Bは、図6(C)に示されるように、モデル名と、サービスIDで識別される各サービスの利用可否情報とを関連付けて記憶することができる。以下、図6(C)に示される情報を総称して「サービス利用対応リスト」と表記することがあり、図6(C)に示される各レコードを「サービス利用対応レコード」と表記することがある。サービス利用対応リストは、複数のサービス利用対応レコードを含むことができる。
【0060】
モデル名は、前述したモデル名と同一の情報である。
【0061】
サービスの利用可否情報は、同一のモデル名を有する複合機10が特定のサービス、例えばサービスAで識別されるサービスを利用可能であるか、利用不可であるかを示す情報である。
[サービス提供装置110]
サービス提供装置110は、複合機10のユーザが利用可能なサービスを提供する装置である。サービス提供装置110はインターネット上に存在し、複合機10、情報処理装置50、或いはウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80、サービス管理サーバ90からのリクエストに応じて各種サービスを提供する。サービス提供装置110は、単一のサービスを提供するものであってもよいし、複数のサービスを提供するものであってもよい。サービス提供装置110が提供するサービスは、前述のサービスIDによって識別される。
【0062】
サービス提供装置110は、図3(C)に示されるように、通信部112と、CPU114と、記憶部115と、通信バス116とを主に備える。サービス提供装置110に含まれるCPU114、記憶部115、及び通信バス116は、複合機10に含まれるCPU31、記憶部32、及び通信バス33と基本的に共通する様式であるので、再度の説明は省略する。通信部112は、外部装置と通信を行うためのインタフェースである。具体的には、通信部112は、情報処理装置50、ウェブサーバ70、及びサービス管理サーバ80と通信することができる。
【0063】
本実施形態に係るサービス提供装置110は、例えば、翻訳サービスを提供する。より詳細には、サービス提供装置110は、スキャナ部12によって生成されたスキャンデータを複合機10から受信し、当該スキャンデータに含まれる第1言語(例えば、英語)の文字列を内容が実質的に同一の第2言語(例えば、日本語)の文字列に変換し、当該第2言語の文字列を含む翻訳データに対するプリント動作を複合機10に実行させる。また、翻訳サービスは、複数のサービスで構成されていてもよい。翻訳サービスは、例えば、翻訳の対象となる文字列を含む画像データのアップロードを指示するサービスと、翻訳データのダウンロードを指示するサービスとを含むと考えることができる。本実施形態において、翻訳サービスのサービスIDを“サービスA”とする。
【0064】
但し、サービス提供装置110が提供するサービスの具体例はこれに限定されない。サービス提供装置110は、例えば、複合機10の状態を管理するサービス、複合機10の状態を情報処理装置50を通じてユーザに閲覧させるサービス、複合機10の状態を示すレポートを当該複合機10のユーザに送付するサービス、所望のニュースを含むニュース画像データに対するプリント動作を複合機10に実行させるサービス、複合機10の使用に必要な備品を当該複合機10のユーザに送付するサービス等を提供してもよい。
【0065】
サービス提供装置110は、図7に示されるように、第2ユーザIDと、ユーザ情報と、サービスIDと、サービス登録日と、認証情報と、サービス設定情報とを関連付けて記憶することができる。以下、図7に示される情報を総称して「サービス管理リスト」と表記することがあり、図7に示される各レコードを「サービス管理レコード」と表記することがある。サービス管理リストは、複数のサービス管理レコードを含むことができる。
【0066】
第2ユーザIDは、対応するユーザ情報で示されるサービス提供装置110のユーザを識別するためのものである。サービス管理レコードは、第2ユーザIDによって一意に識別される。第2ユーザIDは、サービス提供装置110にアクセスする権限を有することを示すために、サービス提供装置110のユーザにサービス提供装置110が認証した情報である。第2ユーザIDは、ユーザIDとパスワードとの組み合わせであってもよい。第2ユーザIDは、第1認証情報及びユーザアカウント情報の一例である。
【0067】
ユーザ情報、サービスID、サービス登録日及び認証情報は、前述したユーザ情報、サービスID、サービス登録日及び認証情報と同一の情報である。
【0068】
サービス設定情報は、サービス提供装置110の提供するサービスのサービス内容について、ユーザが選択した内容を示す情報である。
【0069】
サービス提供装置110は、例えば、これらの情報を用いてユーザにサービスを提供し、或いは提供したサービスの費用をユーザに請求する。一例として、サービス提供装置110は、複合機10から装置情報収集サーバ80を経由して収集した情報に基づいて、第2ユーザIDに対応付けられた住所宛にレポートや備品を送付してもよい。他の例として、サービス提供装置110は、複合機10を通じて提供したサービスの費用を、第2ユーザIDに対応付けられたクレジットカード番号で決済してもよい。
【0070】
[通信システム100の動作]
図8図21を参照して、本実施形態に係る通信システム100の動作を説明する。本実施形態では、サービス提供装置110が提供するサービスを複合機10のユーザに利用させるためのウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80及びサービス管理サーバ90の処理を中心に説明する。なお、本実施形態に係る複合機10A、10B及び情報処理装置50は、同一のユーザが所持しているものとする。
【0071】
まず、図8は、ユーザアカウントをウェブサーバ70及び装置情報収集サーバ80に登録する処理を示す。情報処理装置50の制御プログラム65は、アカウント登録画面を表示部53に表示させる(S11)。ステップS11で表示されるアカウント登録画面は、複合機10Aのユーザに対して、ウェブサーバ70及び装置情報収集サーバ80にアカウントを登録させるための画面である。なお、制御プログラム65は、アカウント登録画面を定義するHTMLファイルを通信部55を通じてウェブサーバ70に要求し、要求に対してウェブサーバ70から返信されたHTMLファイルを受信し、受信したHTMLファイルに従ってアカウント登録画面を表示させる。アカウント登録を定義するHTMLファイルの所在は、例えば、URLによって特定される。
【0072】
図示は省略するが、アカウント登録画面は、例えば、ユーザ情報として、ユーザの氏名、住所、電話番号、クレジットカード番号等の任意の情報や、ユーザが希望する第1ユーザID及びパスワード(以下、「第1アカウント情報」と表記する。)を入力するためテキストボックス等と、[登録]アイコンとを含む。そして、制御プログラム65は、第1アカウント情報と、[登録]アイコンを選択するユーザ操作とを、操作部54を通じて受け付ける(S12)。第1アカウント情報は、第2認証情報の一例である。
【0073】
次に、制御プログラム65は、第1アカウント情報の入力と、[登録]アイコン145の選択とを操作部54を通じて受け付けたことに応じて(S12)、通信部55を通じてウェブサーバ70にアカウント生成要求情報を送信する(S13)。アカウント生成要求情報は、ウェブサーバ70及び装置情報収集サーバ80にアカウントを生成することを要求する情報である。アカウント生成要求情報は、ステップS12で入力を受け付けた第1アカウント情報を含む。
【0074】
次に、ウェブサーバ70の制御プログラム78は、アカウント生成要求情報を通信部72を通じて情報処理装置50から受信したことに応じて(S13)、アカウント生成処理を実行する(S14)。アカウント生成処理において、制御プログラム78は、受信した第1アカウント情報に含まれる第1ユーザIDと同一の第1ユーザIDがすでに第1アカウントリストに登録されていないことを確認して、第1ユーザID及びユーザ情報を含む第1アカウントレコードを第1アカウントリストに登録する。そして、制御プログラム78は、情報処理装置50から受信したアカウント生成要求情報を通信部72を通じて装置情報収集サーバ80に送信する(S15)。一方、図示は省略するが、制御プログラム78は、受信した第1アカウント情報に含まれる第1ユーザIDと同一の第1ユーザIDがすでに第1アカウントリストに登録されていることに応じて、通信部72を通じて情報処理装置50に別のユーザIDの入力を促す情報を送信する。ステップS14の処理は、第2認証情報記憶処理の一例である。
【0075】
次に、装置情報収集サーバ80の制御プログラム88は、アカウント生成要求情報を通信部82を通じてウェブサーバ70から受信したことに応じて(S15)、アカウント生成処理を実行する(S16)。アカウント生成処理において、制御プログラム88は、第1ユーザID及びユーザ情報を含む第2アカウントレコードを第2アカウントリストに登録する。そして、制御プログラム88は、アカウント生成完了情報を通信部72を通じてウェブサーバ70に送信する(S17)。第1アカウントリストと第2アカウントリストとは、連動されているので、第1アカウントリストに登録可能な第1ユーザIDは、第2アカウントリストにも登録可能である。ステップS16の処理は、第2認証情報記憶処理の一例である。
【0076】
次に、ウェブサーバ70の制御プログラム88は、アカウント生成完了情報を通信部72を通じて装置情報収集サーバ80から受信したことに応じて(S17)、アカウント生成完了情報を通信部72を通じて情報処理装置50に送信する(S18)。
【0077】
次に、情報処理装置50の制御プログラム65は、アカウント生成完了情報を通信部55を通じてウェブサーバ70から受信したことに応じて(S18)、アカウント登録が完了した旨を表示部53に表示させる。
【0078】
次に、図9は、複合機10AのデバイスID、デバイス名及びモデル名(以下、装置情報」と表記することがある。)を第2アカウントリストに登録する処理を示す。情報処理装置50の制御プログラム65は、ログイン画面を表示部53に表示させる(S121)。ステップS121で表示されるログイン画面は、複合機10Aのユーザがウェブサーバ70及び装置情報収集サーバ80に登録した第1アカウント情報に含まれる第1ユーザIDの入力を受け付けるための画面である。ログイン画面は、入力画面の一例である。
【0079】
図示は省略するが、ログイン画面は、例えば、「ユーザID&パスワードを入力して、[ログイン]を押して下さい。」とのメッセージと、入力されたユーザIDが表示されるテキストボックスと、入力されたパスワードが表示されるテキストボックスと、[ログイン]アイコンとを含む。そして、制御プログラム65は、ユーザID及びパスワード(以下、「第1ユーザID」と表記する。)を入力するユーザ操作と、[ログイン]アイコンを選択するユーザ操作とを、操作部54を通じて受け付ける(S122)。
【0080】
次に、制御プログラム65は、第1ユーザIDの入力と、[ログイン]アイコンの選択とを操作部54を通じて受け付けたことに応じて(S122)、通信部55を通じてウェブサーバ70にログイン要求情報を送信する(S123)。ログイン要求情報は、情報処理装置50をログイン状態にすることを要求する情報である。換言すれば、ログイン要求情報は、セッションIDの送信を要求する情報である。ログイン要求情報は、ステップS122で入力を受け付けた第1ユーザIDを含む。
【0081】
次に、ウェブサーバ70の制御プログラム78は、通信部72を通じて情報処理装置50からログイン要求情報を受信する(S123)。そして、制御プログラム78は、ログイン要求情報に含まれる第1ユーザIDを含む第1アカウントレコードが、第1アカウントリストに登録されているか否かを確認する。そして、制御プログラム78は、当該第1アカウントレコードが登録されていることに応じて、セッションIDを発行し、当該第1アカウントレコードに発行したセッションIDを含める。ステップS123の処理は、第2認証情報受信処理の一例である。
【0082】
次に、制御プログラム78は、通信部72を通じて情報処理装置50に、メニュー画面を定義するHTMLファイルと、発行されたセッションIDとを送信する(S124)。
【0083】
次に、情報処理装置50の制御プログラム65は、通信部55を通じてウェブサーバ70からセッションIDを受信したことに応じて(S124)、セッションIDを、データ記憶領域62Bに記憶させる。また、制御プログラム65は、HTMLファイルに従ってメニュー画面を表示部53に表示させる(S125)。図示は省略するが、メニュー画面は、[PIN発行]アイコンと、[デバイスリスト画面表示]アイコンとを含む。そして、制御プログラム65は、メニュー画面に含まれるアイコンの選択を操作部54を通じて受け付ける(S126)。
【0084】
次に、制御プログラム65は、[PIN発行]アイコンの選択を操作部54を通じて受け付けたことに応じて(S126)、通信部55を通じてウェブサーバ70にPIN要求情報を送信する(S127)。PIN要求情報は、ステップS122で入力された第1ユーザIDに対応付けられたPINの発行を、装置情報収集サーバ80に要求する情報である。PIN要求情報は、ステップS122で入力された第1ユーザIDを含む。PINは、暗証情報の一例である。
【0085】
次に、ウェブサーバ70の制御プログラム78は、通信部72を通じて情報処理装置50からPIN要求情報を受信する(S127)。なお、ウェブサーバ70は、ウェブサーバ70が発行したセッションIDを含まないPIN要求情報を受信した場合、又は、期限切れのセッションIDを含むPIN要求情報を受信した場合には、S128以降の処理に進まず、ログイン画面を定義するHTMLファイルを情報処理装置50に送信する。すなわち、ウェブサーバ70は、セッションID発行後に情報処理装置50から受信したPIN要求情報に正しいセッションIDが含まれていない場合、情報処理装置50に再度ログインを要求する。なお、ウェブサーバ70は、セッションID発行後に情報処理装置50から受信した、PIN要求情報以外の、各種の要求情報に正しいセッションIDが含まれていない場合も、情報処理装置50に再度ログインを要求する。そして、ウェブサーバ70の制御プログラム78は、装置情報収集サーバ80にPIN要求情報を送信する(S128)。
【0086】
次に、装置情報収集サーバ80の制御プログラム88は、PINを発行する(S129)。次に、制御プログラム88は、ステップS128で受信した第1ユーザIDを含む第2アカウントレコードに、ステップS129で発行したPINを含める(S130)。さらに、制御プログラム88は、通信部82を通じてウェブサーバ70に表示指示情報を送信する(S131)。表示指示情報は、ステップS129で発行したPINを表示部53に表示させることを指示する情報である。表示指示情報は、例えば、PIN表示画面を定義するHTMLファイルである。表示指示情報は、ステップS129で発行したPINを含む。ステップS129の処理は、暗証情報生成処理の一例である。ステップS130の処理は、暗証情報記憶処理の一例である。ステップS131及びS132の処理は、暗証情報送信処理の一例である。
【0087】
次に、ウェブサーバ70の制御プログラム78は、情報処理装置に表示指示情報を送信する(S132)。次に、情報処理装置50の制御プログラム65は、通信部55を通じてウェブサーバ70から表示指示情報を受信したことに応じて(S132)、表示指示情報に従ってPIN表示画面を表示部53に表示させる(S133)。図示は省略するが、PIN表示画面は、「サービスを利用しようとする複合機に、表示されたPINを入力して下さい。」とのメッセージと、ステップS129で発行されたPIN“012”とを含む。
【0088】
次に、複合機10Aの制御プログラム35は、PIN表示画面を確認したユーザによる所定の操作を操作部24を通じて受け付けたことに応じて、PIN入力画面を表示部23に表示させる(S134)。図示は省略するが、PIN入力画面は、「PINを入力してください。」とのメッセージと、入力されたPINが表示されるテキストボックスと、[送信]アイコンとを含む。そして、制御プログラム35は、PINを入力するユーザ操作と、[送信]アイコンを選択するユーザ操作とを、操作部24を通じて受け付ける(S134)。
【0089】
次に、制御プログラム35は、情報処理装置50の表示部53に表示されたPIN“012”の入力と、[送信]アイコンの選択とを操作部24を通じて受け付けたことに応じて(S135)、通信部25を通じて装置情報収集サーバ80に登録要求情報を送信する(S136)。登録要求情報は、第2アカウントリストへの複合機10Aの装置に関する各種情報の登録を装置情報収集サーバ80に要求する情報である。登録要求情報は、少なくとも、PINと複合機10AのデバイスID、デバイス名、及びモデル名を含む。ステップS136の処理は、装置情報受信処理の一例である。
【0090】
次に、装置情報収集サーバ80の制御プログラム88は、通信部82を通じて複合機10Aから登録要求情報を受信したことに応じて(S136)、登録要求情報に含まれるPINが第2アカウントリストに登録されているか否かを確認し、登録されている場合に、そのPINに関連付けられた第1ユーザIDに関連付けて、ステップS136で受信したデバイスID、デバイス名、及びモデル名を第2アカウントリストに登録する(S139)。そして、制御プログラム88は、通信部82を通じて複合機10Aに登録完了情報を送信する(S141)。登録完了情報は、複合機10Aの登録が完了したことを示す情報である。ステップS139の処理は、装置情報記憶処理の一例である。
【0091】
次に、複合機10Aの制御プログラム35は、通信部25を通じて装置情報収集サーバ80から登録完了情報を受信したことに応じて(S141)、通信部25を通じて装置情報収集サーバ80に認証情報要求情報を送信する(S142)。認証情報要求情報は、複合機10が装置情報収集サーバ80にアクセスするための複合機認証情報の発行を装置情報収集サーバ80に要求する情報である。認証情報要求情報は、デバイスIDと、ステップS135で入力を受け付けたPINを含む。
【0092】
次に、装置情報収集サーバ80の制御プログラム88は、通信部82を通じて複合機10Aから認証情報要求情報を受信したことに応じて(S142)、複合機認証情報を発行する(S143)。また、制御プログラム88は、ステップS136で受信した認証情報要求情報に含まれるデバイスIDに、ステップS143で発行した複合機認証情報を関連付ける(S144)。さらに、制御プログラム88は、ステップS143で発行した複合機認証情報を、通信部82を通じて複合機10Aに送信する(S145)。このとき、複合機認証情報はXMPPコネクションの有効化を指示するための情報も兼ねており、複合機認証情報を送信することによりXMPPコネクションの有効化が指示される。
【0093】
次に、複合機10Aの制御プログラム35は、通信部25を通じて装置情報収集サーバ80から複合機認証情報を受信したことに応じて(S145)、ステップS145で受信した複合機認証情報を、データ記憶領域32Bに記憶させる。さらに、制御プログラム35は、通信部25を通じて装置情報収集サーバ80にXMPPコネクション接続要求情報を送信して、複合機10Aと装置情報収集サーバ80との間でXMPPコネクションを確立する(S146)。XMPPコネクション接続要求情報は、XMPPコネクションの確立を要求する情報である。XMPPコネクション接続要求情報は、ステップS145で受信した複合機認証情報とデバイスIDとを含む。XMPPコネクション接続要求情報は、サーバプッシュ有効化情報の一例である。
【0094】
次に、装置情報収集サーバ80の制御プログラム88は、通信部82を通じて複合機10AからXMPPコネクション接続要求情報を受信したことに応じて(S146)、ステップS143で発行した複合機認証情報に関連付けられた第2アカウントリストのデバイスIDを含む接続状態リストの接続状態レコードの接続状態を、「接続」とする。そして、装置情報収集サーバ80の制御プログラム88は、ステップS146で受信した、XMPPコネクション接続要求情報に含まれる、デバイスIDと、送信元グローバルIPアドレスと、送信元TCPポート番号等をコネクション情報としてデータ記憶領域85Bに記憶させる。送信元グローバルIPアドレスは、複合機10AからのXMPPコネクション接続要求情報をインターネットに中継したルータ102AのグローバルIPアドレスである。送信元TCPポート番号は、ルータ102Aが指定したポート番号である。
【0095】
ステップS146の処理は、XMPP over BOSH(XMPP Over Bidirectional−Streams Over Synchronous HTTPの略)に準拠した手順で実行される。なお、複合機10Aと装置情報収集サーバ80との間にXMPPサーバが介在していてもよい。XMPP over BOSHは、コネクションを確立した状態をほぼ常時維持するプロトコルである。但し、複合機10Aと装置情報収集サーバ80との間でコネクションを確立させるプロトコルは、XMPP over BOSHに限定されず、例えば、接続確立型のプロトコル、常時接続型のプロトコル、或いは接続維持型のプロトコルと呼ばれるプロトコルであればよい。なお、XMPP over BOSHのXMPPコネクション接続要求情報は、HTTP階層レベルでは、HTTPリクエストとして送信される。
【0096】
XMPPコネクションは、ルータ102Aを経由して装置情報収集サーバ80から複合機10Aにリクエストを送信するためのコネクションである。XMPPコネクションを用いて実行される、ルータ102Aを中継して、インターネットの側にいる装置からLANの側にいる装置へのリクエストを、「XMPPリクエスト」とも言う。装置情報収集サーバ80から複合機10Aにリクエストを送信することを「プッシュ通知」、「プッシュ送信」などとも言う。また、HTTPサーバである装置情報収集サーバ80から複合機10Aにリクエストを送信するという意味で「サーバプッシュ」などとも言う。なお、XMPPコネクションは、予め定められた接続維持期間が経過したことによって切断される。そこで、制御プログラム35は、例えば、接続維持期間より短い再接続期間が経過したことに応じて、装置情報収集サーバ80との間にXMPPコネクションを再び確立する。すなわち、ステップS146の処理は、所定の時間間隔で繰り返し実行される。これにより、制御プログラム88は、直近に確立したXMPPコネクションを用いて、任意のデータを任意のタイミングで複合機10Aに送信することができる。
【0097】
次に、図10は、ウェブサーバ70にログインした第1ユーザIDに関連付けられている複合機10のリストを表示する画面(以下、「デバイスリスト画面」と表記する。)を情報処理装置50の表示部53に表示する処理を示す。
【0098】
情報処理装置50の制御プログラム65は、サービス提供装置110が提供するリンク画面であって、ウェブサーバ70への[リンク]アイコンを備えるリンク画面を表示部53に表示させる。そして、制御プログラム65は、[リンク]アイコンの選択を操作部54を通じて受け付けたことに応じて(S21)、通信部55を通じてサービス提供装置110にウェブサーバ70のリンクへ移動する指示を送信する(S22)。ウェブサーバ70のリンクへ移動する指示は、サービス提供装置110を通してウェブサーバ70にログインするための指示である。
【0099】
次に、サービス提供装置110の制御プログラム118は、通信部112を通じて情報処理装置50からウェブサーバ70のリンクへ移動する指示を受信したことに応じて(S22)、通信部112を通じて情報処理装置50にウェブサーバ70のログイン画面のURLを送信する(S23)。
【0100】
次に、情報処理装置50の制御プログラム65は、通信部55を通じてサービス提供装置110からウェブサーバ70のログイン画面のURLを受信したことに応じて(S23)、受信したURLの送信元であるサービス提供装置110のURLをアクセス要求に追加する(S24)。アクセス要求は、ウェブサーバ70へのログイン画面のURLを要求する情報である。アクセス要求は、ログイン画面のURL送信指示と、リンク元情報としてのサービス提供装置110のURLとを含む。そして、制御プログラム65は、通信部55を通じてウェブサーバ70にアクセス要求を送信する(S25)。
【0101】
次に、ウェブサーバ70の制御プログラム78は、通信部72を通じて情報処理装置50からアクセス要求を受信したことに応じて(S25)、アクセス要求に含まれる、リンク元情報としてのサービス提供装置110のURLをデータ記憶領域75Bに一時記憶させる(S26)。そして、制御プログラム78は、通信部55を通じてログイン画面表示指示を情報処理装置50に送信する(S27)。
【0102】
次に、情報処理装置50の制御プログラム65は、通信部55を通じてウェブサーバ70からログイン画面表示指示を受信したことに応じて(S27)、ログイン画面を表示部53に表示させる(S28)。
【0103】
図示は省略するが、情報処理装置50の制御プログラム65は、ウェブサーバ70が提供するリンク画面であって、ウェブサーバ70のログイン画面への[リンク]アイコンを備えるリンク画面を表示部53に表示させることもできる。この場合、ステップS21の処理に代えてログイン画面への[リンク]アイコンの選択を操作部54を通じて受け付ける。そして、ステップS22及びS23を行わず、ステップS24にて、リンク元情報として、ウェブサーバ70のURLをデータ記憶領域75Bに一時記憶させる。ステップS25以降の処理は上記と同様である。
【0104】
次に、制御プログラム65は、第1ユーザIDの入力と、[ログイン]アイコンの選択とを操作部54を通じて受け付けたことに応じて(S29)、通信部55を通じてウェブサーバ70にログイン要求情報を送信する(S30)。
【0105】
次に、ウェブサーバ70の制御プログラム78は、通信部72を通じて情報処理装置50からログイン要求情報を受信したことに応じて(S30)、ログイン要求情報に含まれる第1ユーザIDを含む第1アカウントレコードが、第1アカウントリストに登録されているか否かを確認する。その後、制御プログラム78は、当該第1アカウントレコードが登録されていることに応じて、セッションIDを発行し、第1アカウントレコードに発行したセッションIDを含める。そして、発行したセッションIDとメニュー画面を定義するHTMLファイルとを通信部72を通じて情報処理装置50に送信する(S31)。なお、以降の情報処理装置50とウェブサーバ70との通信においては、特に記述がなくてもセッションIDを付加して情報のやり取りが行われている。
【0106】
次に、情報処理装置50の制御プログラム65は、通信部55を通じてウェブサーバ70からメニュー画面を定義するHTMLファイルを受信したことに応じて(S31)、セッションIDをデータ記憶領域62Bに記憶させ、メニュー画面を表示部53に表示させる。メニュー画面を表示させる処理は、図9のステップS125の処理と同様である。そして、制御プログラム65は、[デバイスリスト画面表示]アイコンの選択を操作部54を通じて受け付けたことに応じて(S32)、通信部55を通じてウェブサーバ70にデバイスリスト画面表示指示を送信する(S33)。デバイスリスト画面表示指示には、S31で受信したセッションIDが含まれる。
【0107】
次に、ウェブサーバ70の制御プログラム78は、通信部72を通じて情報処理装置50からデバイスリスト画面表示指示を受信したことに応じて(S33)、デバイスリスト画面表示指示に含まれるセッションIDに基づいて、当該セッションIDが含まれる第1アカウントレコードを特定し、当該第1アカウントレコードに含まれる第1ユーザIDを特定する。そして、特定した第1ユーザIDを含むデバイス情報取得命令を通信部72を通じてサービス管理サーバ90に送信する(S34)。デバイス情報取得命令は、ウェブサーバ70にログイン状態にある第1ユーザIDに関連付けられている複合機10の情報を取得するための命令である。デバイス情報取得命令は、データ記憶領域75Bに一時記憶されているリンク元情報としてのURLがウェブサーバ70のURLである場合には、サービス取得種別として、全サービスを指定し、リンク元情報としてのURLがサービス提供装置110のURLである場合には、サービス取得種別として、サービスリストにサービスURLとして当該URLと関連付けて記憶されているサービスIDを指定する。デバイス情報取得命令は、第1アカウントリスト及び第2アカウントリストに第1ユーザIDと関連付けられて登録されている複合機10についてのデバイスリスト画面を表示するためのデバイスID、デバイス名、及びモデル名と、当該デバイスIDに関するサービスの情報とを取得するための命令である。デバイス情報取得命令は、第1ユーザIDと、サービス取得種別とを含む。デバイスリスト画面表示指示は、表示指示の一例である。
【0108】
次に、サービス管理サーバ90の制御プログラム98は、通信部92を通じてウェブサーバ70からデバイス情報取得命令を受信したことに応じて(S34)、ウェブサーバ70から受信したデバイス情報取得命令を通信部92を通じて、装置情報収集サーバ80に送信する(S35)。
【0109】
次に、装置情報収集サーバ80の制御プログラム88は、通信部82を通じてサービス管理サーバ90からデバイス情報取得命令を受信したことに応じて(S35)、第2アカウントリストに第1ユーザIDに関連付けられて記憶されているデバイスID、デバイス名及びモデル名を第2アカウントリストから読み出し、当該デバイスIDに関連付けられて記憶されている接続状態を接続状態リストから読み出して、当該デバイスID、デバイス名、モデル名及び接続状態をデバイス情報として通信部82を通じてサービス管理サーバ90に送信する(S36)。
【0110】
次に、サービス管理サーバ90の制御プログラム98は、通信部92を通じて装置情報収集サーバ80からデバイス情報を受信したことに応じて(S36)、サービス情報取得命令に含まれるサービス取得種別が全サービスである場合には、装置情報収集サーバ80から受信したデバイス情報に含まれるデバイスIDとログイン状態にある第1ユーザIDとに関連付けられているサービスについてのサービスID及びサービス登録日を登録済みサービスリストから読み出す。また、デバイス情報に含まれるモデル名についての利用可能サービスのサービスIDをサービス利用対応リストから読み出す。さらに、登録済みサービスリスト及びサービス利用対応リストから読み出したサービスIDのカテゴリをサービスカテゴリリストから読み出す。そして、読み出した登録済みサービスのサービスID、サービス登録日及びカテゴリ、並びに、利用可能サービスのサービスID及びカテゴリをサービス情報とする。
【0111】
また、制御プログラム98は、サービス情報取得命令に含まれるサービス取得種別がサービスIDである場合には、登録済みサービスリストに登録されている当該デバイスIDのうち、装置情報収集サーバ80から受信したデバイス情報に含まれるデバイスIDと、ログイン状態にある第1ユーザIDに関連付けられているサービスIDを登録済みサービスリストから読み出してサービス情報とする。そして、制御プログラム98は、デバイス情報及びサービス情報を通信部92を通じてウェブサーバ70に送信する(S37)。
【0112】
次に、ウェブサーバ70の制御プログラム78は、通信部72を通じてサービス管理サーバ90からデバイス情報及びサービス情報を受信したことに応じて(S37)、受信したデバイス情報及びサービス情報を第1アカウントリストに登録する(S38)。そして、サービス管理サーバ90から受信したデバイス情報及びサービス情報に基づいて、デバイスリスト画面情報を生成する(S39)。デバイスリスト画面情報は、例えば、HTMLで記述された情報である。デバイス画面情報の生成処理の詳細については、後述する。その後、制御プログラム78は、生成したデバイス画面情報を通信部72を通じて情報処理装置50に送信する(S40)。ステップS40の処理は、装置情報送信処理、表示指示送信処理、関連付け指示送信処理、第3表示指示送信処理及び第4表示指示送信処理の一例である。
【0113】
次に、情報処理装置50の制御プログラム65は、通信部55を通じてウェブサーバ70からデバイスリスト画面情報を受信したことに応じて(S40)、ウェブサーバ70から受信したデバイスリスト画面情報に基づいて表示部53にデバイスリスト画面を表示させる(S41)。
【0114】
次に、図11は、図10に示されるS39においてデバイスリスト画面情報を生成する処理を示す。ウェブサーバ70の制御プログラム78は、通信部72を通じてサービス管理サーバ90からデバイス情報及びサービス情報を受信したか否かを受信するまで(S61:No)判断する(S61)。デバイス情報及びサービス情報を受信した場合(S61:Yes)、制御プログラム78は、データ記憶領域75Bに一時記憶されている、デバイスリスト画面表示要求のリンク元情報としてのURLを解析する(S62)。
【0115】
そして、制御プログラム78は、リンク元情報のURLがウェブサーバ70のURLであるか、サービス提供装置110のURLであるかをサービスリストを参照して判断する(S63)。
【0116】
ウェブサーバ70のURLであると判断した場合(S63:ウェブサーバ)、制御プログラム78は、全サービスデバイスリスト画面生成処理を実行して(S64)、デバイスリスト画面生成処理を終了する。全サービスデバイスリスト画面生成処理の詳細については、後述する。
【0117】
サービス提供装置110のURLであると判断した場合(S63:サービス提供装置)、制御プログラム78は、サービスリストにおいて、サービス提供装置110のURLに関連付けられているサービスIDについての特定サービスデバイスリスト画面生成処理を実行して(S65)、デバイスリスト画面生成処理を終了する。特定サービスデバイスリスト画面生成処理の詳細については、後述する。
【0118】
次に、図12は、図11に示されるS64における全サービスデバイスリスト画面生成処理を示す。全サービスデバイスリスト画面生成処理は、ステップS37で受信したデバイス情報及びサービス情報を用いて実行される。ウェブサーバ70の制御プログラム78は、第1アカウントリストにおいて、ウェブサーバ70にログイン状態にある第1ユーザIDに関連付けられているデバイスIDがあるか否かを判断する(S71)。
【0119】
第1ユーザIDに関連付けられているデバイスIDがない場合(S71:No)、制御プログラム78は、デバイス登録画面の画面情報を生成して(S87)、全サービスデバイスリスト画面生成処理を終了する。デバイス登録画面は、例えば、図19に示されるデバイスリスト画面において、[デバイス登録]アイコン131のみが表示されている画面である。[デバイス登録]アイコン131がユーザにより選択されると、複合機10に関する各種情報(デバイスID、デバイス名、モデル名)を装置情報収集サーバ80に記憶する処理が実行される。具体的には、図9のS127以降の処理が実行される。
【0120】
第1ユーザIDに関連付けられているデバイスIDがある場合(S71:Yes)、制御プログラム78は、第1ユーザIDに関連付けられているデバイスIDから1つを選択する(S83)。
【0121】
そして、制御プログラム78は、ステップS37で受信したデバイス情報に、選択中のデバイスIDがあるか否かを判断する(S84)。
【0122】
S37で受信したデバイス情報にデバイスIDがない場合(S84:No)、制御プログラム78は、デバイスリスト画面に新たな行を作成し、選択中のデバイスIDに対応するデバイス名及びモデル名を当該行に挿入する(S85)。例えば、図19に示されるデバイスリスト画面にデバイス名「プリンタ1」及びモデル名「MFP−A」を挿入する。
【0123】
そして、制御プログラム78は、作成した行に[デバイス登録]アイコン132を挿入する(S86)。[デバイス登録]アイコン132がユーザにより選択されると、複合機10に関する各種情報(デバイスID、デバイス名、モデル名)を装置情報収集サーバ80に記憶する処理が実行される。具体的には、図9のS127以降の処理が実行される。
【0124】
次に、制御プログラム78は、第1アカウントリストに第1ユーザIDに関連付けられている未選択のデバイスIDがあるか否かを判断する(S82)。
【0125】
未選択のデバイスIDがない場合(S82:NO)、制御プログラム78は、全サービスデバイスリスト画面表示処理を終了する。
【0126】
未選択のデバイスIDがある場合(S82:Yes)、制御プログラム78は、S83からの処理を繰り返す。
【0127】
一方、ステップS37で受信したデバイス情報に、選択中のデバイスIDがある場合(S84:Yes)、制御プログラム78は、デバイスリスト画面に新たな行を生成し、選択中のデバイスIDに対するデバイス名及びモデル名を、当該行に挿入する(S73)。
【0128】
そして、制御プログラム78は、S37で受信したサービス情報に、当該デバイスIDに関連付けられた登録済みサービスのサービス情報があるか否かを判断する(S74)。ステップS74の処理は、判断処理の一例である。
【0129】
当該デバイスIDに関連付けられた登録済みサービスがある場合(S74:Yes)、制御プログラム78は、当該サービスのサービス名をデバイスリスト画面における新たに作成した行に挿入する(S75)。例えば、図19に示されるデバイスリスト画面におけるデバイス名「プリンタ1」、モデル名「プリンタ2」の行の登録済みサービスの欄に「サービスA」を挿入する。なお、サービス情報には、サービスIDに関連付けられたサービス名が含まれているものとする。デバイスリスト画面における登録済みサービス欄の「サービスA」の表示は、第3情報の一例である。
【0130】
当該デバイスIDに関連付けられた登録済みサービスがない場合(S74:No)、制御プログラム78は、登録済みサービスがないことを示す情報、例えば空白をデバイスリスト画面における新たに作成した行に挿入する(S75)。例えば、図19に示されるデバイスリスト画面におけるデバイス名「プリンタ2」、モデル名「MFP−B」の行の登録済みサービスの欄に空白を挿入する。
【0131】
そして、制御プログラム78は、S37で受信したサービス情報に、選択中のデバイスIDに関連付けられた利用可能サービスがある場合は、利用可能サービスを1つ選択する(S77)。
【0132】
次に、制御プログラム78は、選択中の利用可能サービスのサービスIDに関連付けれているカテゴリが、登録済みサービスIDに関連付けられているカテゴリと同一であるか否かを判断する(S78)。登録済みサービスがない場合は、本ステップをスキップしてもよい。
【0133】
カテゴリが同一でない場合(S78:No)、制御プログラム78は、選択中の利用可能サービスのサービス名をデバイスリスト画面における新たに作成した行に挿入する(S79)。例えば、図19に示されるデバイスリスト画面におけるデバイス名「プリンタ2」、モデル名「MFP−B」の行の利用可能サービスの欄に「サービスA」を挿入する。デバイスリスト画面における利用可能サービス欄の「サービスA」の表示は、第4情報の一例である。
【0134】
一方、カテゴリが同一である場合(S78:Yes)、制御プログラム78は、選択中の利用可能サービスについて、デバイスリスト画面における新たに作成した行に例えば空白を挿入する(S80)。
【0135】
そして、制御プログラム78は、S37で受信したサービス情報に、選択中のデバイスIDに関連付けられた未選択の利用可能サービスがあるか否かを判断する(S81)。
【0136】
未選択の利用可能なサービスがある場合(S81:Yes)、制御プログラム78は、S77からの処理を繰り返す。
【0137】
未選択の利用可能なサービスがない場合(S81:No)、制御プログラム78は、ステップS82の処理に進む。
【0138】
次に、図13及び図14は、図11に示されるS65における特定サービスデバイスリスト画面表示処理を示す。特定サービスデバイスリスト画面生成処理は、ステップS37で受信したデバイス情報及びサービス情報を用いて実行される。ウェブサーバ70の制御プログラム78は、第1アカウントリストにおいて、ウェブサーバ70にログイン状態にある第1ユーザIDに関連付けられているデバイスIDがあるか否かを判断する(S91)。
【0139】
第1ユーザIDに関連付けられているデバイスIDがない場合(S91:No)、制御プログラム78は、デバイス登録画面の画面情報を生成して(S94)、特定サービスデバイスリスト画面生成処理を終了する。例えば、図20に示されるデバイスリスト画面において、[デバイス登録]アイコン141のみが表示されている画面である。[デバイス登録]アイコン141がユーザにより選択されると、複合機10に関する各種情報(デバイスID、デバイス名、モデル名)を装置情報収集サーバ80に記憶する処理が実行される。具体的には、図9のS127以降の処理が実行される。
【0140】
第1ユーザIDに関連付けられているデバイスIDがある場合(S91:Yes)、制御プログラム78は、第1ユーザIDに関連付けられているデバイスIDから1つを選択する(S92)。
【0141】
そして、制御プログラム78は、S37で受信したデバイス情報に、選択中のデバイスIDがあるか否かを判断する(S93)。
【0142】
S37で受信したデバイス情報にデバイスIDがない場合(S93:No)、制御プログラム78は、デバイスリスト画面に新たな行を作成し、選択中のデバイスIDに対応するデバイス名及びモデル名を当該行に挿入する(S95)。例えば、図20に示されるデバイスリスト画面にデバイス名「プリンタ1」、モデル名「MFP−A」を挿入する。
【0143】
そして、制御プログラム78は、作成した行に[デバイス登録]アイコン142を挿入する(S96)。[デバイス登録]アイコン142がユーザにより選択されると、複合機10に関する各種情報(デバイスID、デバイス名、モデル名)を装置情報収集サーバ80に記憶する処理が実行される。具体的には、図9のS127以降の処理が実行される。
【0144】
次に、制御プログラム78は、第1アカウントリストに第1ユーザIDに関連付けられている未選択のデバイスIDがあるか否かを判断する(S97)。
【0145】
未選択のデバイスIDがない場合(S97:No)、制御プログラム78は、特定サービスデバイスリスト画面表示処理を終了する。
【0146】
未選択のデバイスIDがある場合(S97:Yes)、制御プログラム78は、ステップS92からの処理を繰り返す。
【0147】
一方、ステップS37で受信したデバイス情報に、選択中のデバイスIDがある場合(S93:Yes)、制御プログラム78は、ステップS37で受信したサービス情報において、リンク元情報のURLにより特定される特定サービスが当該デバイスIDについて登録済みであるか否かを判断する(S100)。ステップS100の処理は、判断処理の一例である。
【0148】
特定サービスが登録済みである場合(S100:Yes)、制御プログラム78は、デバイスリスト画面に新たな行を作成し、選択中のデバイスIDに対応するデバイス名及びモデル名を、当該行に挿入する(S101)。
【0149】
そして、制御プログラム78は、当該サービスIDについての登録済み表示及び登録日をデバイスリスト画面における新たに作成した行に挿入する(S102)。例えば、図20に示されるデバイスリスト画面におけるデバイス名「プリンタ1」、モデル名「MFP−A」の行に「登録済み 2015年7月2日」を挿入する。デバイスリスト画面における登録済みサービス欄の「登録済み 2015年7月2日」の表示は、第3情報の一例である。
【0150】
次に、制御プログラム78は、当該サービスIDについてのサービス名をデバイスリスト画面における新たに作成した行に挿入する(S103)。例えば、図20に示されるデバイスリスト画面におけるデバイス名「プリンタ1」、モデル名「MFP−A」の行に「サービスA」を挿入する。
【0151】
次に、制御プログラム78は、S37で受信したデバイス情報に含まれる接続状態から、当該デバイスIDの複合機10が接続状態か否かを判断する(S104)。
【0152】
接続状態にある場合(S104:Yes)、制御プログラム78は、複合機10が接続状態にあることをデバイスリスト画面における新たに作成した行に挿入する(S105)。例えば、図20に示されるデバイスリスト画面におけるデバイス名「プリンタ4」、モデル名「MFP−D」の行の接続状態の欄に「connected」を挿入する。
【0153】
そして、制御プログラム78は、[設定変更]アイコン143をデバイスリスト画面における新たに作成した行に挿入する(S106)。
【0154】
また、制御プログラム78は、[解除]アイコン144をデバイスリスト画面における新たに作成した行に挿入して(S107)、ステップS97の処理に進む。
【0155】
非接続状態にある場合(S104:No)、制御プログラム78は、複合機10が非接続状態にあること、及びデバイスの確認を促すメッセージをデバイスリスト画面における新たに作成した行に挿入して(S108)、ステップS97の処理に進む。例えば、図20に示されるデバイスリスト画面におけるデバイス名「プリンタ1」、モデル名「MFP−A」の行の接続状態の欄に、「disconnected デバイスを確認してください」を挿入する。なお、変形例としてステップS108の処理の後にステップS106の処理に進んでもよい。
【0156】
一方、特定サービスが登録済みでない場合(S100:No)、制御プログラム78は、S37で受信したサービス情報において、選択中のデバイスIDについて特定サービスが登録可能であるか否か、すなわち、当該デバイスIDによって識別される複合機10に対して利用可能であるか否かを判断する(S109)。
【0157】
特定サービスが利用可能である場合(S109:Yes)、制御プログラム78は、デバイスリスト画面に新たな行を作成し、選択中のデバイスIDに対応するデバイス名及びモデル名を、当該行に挿入する(S110)。
【0158】
そして、制御プログラム78は、特定サービスが登録済みでない旨の表示をデバイスリスト画面における新たに作成した行に挿入する(S111)。例えば、図20で示されるデバイスリスト画面のデバイス名「プリンタ2」、モデル名「MFP−B」の行に「未登録」を挿入する。
【0159】
次に、制御プログラム78は、S37で受信したデバイス情報に含めれる接続状態から、当該デバイスIDの複合機10が接続状態か否かを判断する(S112)。
【0160】
接続状態にある場合(S112:Yes)、制御プログラム78は、複合機10が接続状態にあることをデバイスリスト画面における新たに作成した行に挿入する(S113)。
【0161】
そして、制御プログラム78は、[登録]アイコン145をデバイスリスト画面における新たに作成した行に挿入する(S114)。デバイスリスト画面における[登録]アイコン145は、第4情報の一例である。
【0162】
非接続状態にある場合(S112:No)、制御プログラム78は、複合機10が非接続状態にあること、及びデバイスの接続状態の確認を促すメッセージをデバイスリスト画面における新たに作成した行に挿入する(S115)。
【0163】
また、制御プログラム78は、デバイスリスト画面における新たに作成した行における[登録]アイコンの表示位置に空白を挿入して(S116)、ステップS97の処理に進む。
【0164】
一方、特定サービスが利用可能でない場合(S109:No)、制御プログラム78は、ステップS97の処理に進む。
【0165】
次に、図15は、デバイスリスト画面からサービスを登録する処理を示す。情報処理装置50の制御プログラム65は、デバイスリスト画面を表示部53に表示させる(S151)。デバイスリスト画面を表示する処理は、図10に示される処理と同様である。このとき、第1ユーザIDによってウェブサーバ70にログインされた状態にある。そして、制御プログラム65は、図20に示されるデバイスリスト画面において[登録]アイコン145を選択するユーザ操作を操作部54を通じて受け付ける(S152)。なお、図19に示されるデバイスリスト画面において、利用可能サービスとして表示されている[サービス]アイコンを選択する操作を受け付けた場合もS152の処理を実行してもよい。この場合、[サービス]アイコンに表示されているサービスを登録するためにS152以降の処理が行われる。
【0166】
次に、制御プログラム65は、[登録]アイコン145又は[サービス]アイコンの選択を操作部54を通じて受け付けたことに応じて(S152)、通信部55を通じてウェブサーバ70にサービス登録指示を送信する(S153)。サービス登録指示は、[登録]アイコン145又は[サービス]アイコンの選択により指定されたサービスを第1ユーザIDに関連付けて登録済みサービスリストに登録させる指示である。サービス登録指示は、選択された[登録]アイコン又は[サービス]アイコンに対応するデバイスID及びサービスIDを特定する情報とを含む。サービス登録指示は、関連付け指示の一例である。
【0167】
図示は省略するが、[登録]アイコン145又は[サービス]アイコンを特定する情報は、デバイスID及びサービスIDと関連付けられてデータ記憶領域62Bに記憶されている。ウェブサーバ70の制御プログラム78は、通信部55を通じてウェブサーバ70からサービス登録指示を受信したことに応じて(S153)、選択された[登録]アイコン145又は[サービス]アイコンを特定することにより、当該[登録]アイコン145又は[サービス]アイコンに対応するサービスIDに関連付けられているサービスURLをサービスリストから読み出す。制御プログラム78は、サービスリストから読み出したサービスURLを通信部72を通して情報処理装置50に送信する(S154)。サービスURLの送信には、コールバックURLが付与される。コールバックURLは、後述するステップS160でサービス提供装置によって発行される認証情報を送信する、ウェブサーバ70のURLである。また、サービスURLの送信には、ウェブサーバ70にログインしているユーザの識別子も付与される。このユーザの識別子は、第1ユーザIDを特定するものである。ステップS153は、関連付け指示受信処理の一例である。ステップS153は、関連付け指示受信処理の一例である。ステップS154は、アカウント情報取得処理及びリダイレクトURL送信処理の一例である。
【0168】
次に、情報処理装置50の制御プログラム65は、通信部55を通じてサービスURLをウェブサーバ70から受信したことに応じて(S154)。ウェブサーバ70から受信したサービスURLに対するリダイレクト要求を通信部55を通じてサービス提供装置110に送信する(S155)。リダイレクト要求には、ステップS154で送信されるユーザの識別子も含まれる。
【0169】
次に、サービス提供装置110の制御プログラム118は、通信部112を通じて情報処理装置50からリダイレクト要求を受信する(S155)。そして、制御プログラム118は、ログイン画面表示指示を情報処理装置50に送信する(S156)。
【0170】
次に、情報処理装置50の制御プログラム65は、通信部55を通じてサービス提供装置110からログイン画面表示指示を受信したことに応じて(S156)、ログイン画面を表示する処理を実行する(S157)。ログイン画面を表示する処理は,図9のS21と同様の処理である。そして、制御プログラム65は、第2ユーザIDが入力されたことを操作部54を通じて受け付けたことに応じて(S158)、通信部55を通じて認証情報要求情報をサービス提供装置110に送信する(S159)。認証情報要求情報は、認証情報の発行を要求する指示を含む情報である。
【0171】
次に、サービス提供装置110の制御プログラム118は、通信部112を通じて情報処理装置50から認証情報要求情報を受信したことに応じて(S159)、認証情報要求情報に含まれる第2ユーザIDがサービス管理リストに含まれるか否かを確認し、含まれる場合に認証情報を発行する(S160)。そして、制御プログラム118は、発行した認証情報と、ステップS155にて送信されたリダイレクト要求に含まれるユーザの識別子とを通信部112を通じて情報処理装置50に送信する(S161)。
【0172】
次に、情報処理装置50の制御プログラム65は、通信部55を通じてサービス提供装置110から認証情報を受信したことに応じて(S161)、認証情報及びコールバックURLを通信部55を通じてウェブサーバ70に送信する(S162)。コールバックURLには、ステップS161で受信したユーザの識別子が含まれている。
【0173】
次に、ウェブサーバ70の制御プログラム78は、通信部72を通じて情報処理装置50から認証情報及びコールバックURLを受信したことに応じて(S162)、通信部72を通じてサービス管理サーバ90にデバイス登録要求情報を送信する(S167)。ここで、ウェブサーバ70の制御プログラム78は、ステップS162で受信したユーザの識別子に基づいて、第1ユーザIDを特定する。そして、特定した第1ユーザIDを含む第1アカウントレコードに基づいて、デバイスID及びサービスIDを特定する。デバイス登録要求情報には、特定した第1ユーザID、デバイスID、サービスID及び認証情報を含む。ステップS161、S162、及びS167の処理は、第1認証情報受信処理の一例である。
【0174】
次に、サービス管理サーバ90の制御プログラム98は、通信部92を通じてウェブサーバ70からデバイス登録要求情報を受信したことに応じて(S167)、デバイスID、サービスID及び認証情報を関連付けて登録済みサービスリストに登録する(S168)。そして、制御プログラム98は、通信部92を通じてウェブサーバ70にデバイス登録完了情報を送信する(S169)。ステップS168の処理は、第1認証情報記憶処理、サービス情報記憶処理及び関連付け処理の一例である。
【0175】
次に、ウェブサーバ70の制御プログラム78は、通信部72を通じてサービス管理サーバ90からデバイス登録完了情報を受信したことに応じて(S169)、サービス登録画面へのリンクを含んだデバイスリスト画面情報を情報処理装置50に送信する(S170)。
【0176】
次に、情報処理装置50の制御プログラム65は、通信部55を通じてウェブサーバ70からサービス登録画面へのリンクを含んだデバイスリスト画面情報を受信したことに応じて(S170)、デバイスリスト画面を表示部53に再表示させる(S171)。そして、制御プログラム65は、サービス登録画面へのリダイレクト要求を通信部55を通じてサービス提供装置110に送信する(S172)。
【0177】
次に、情報処理装置50の制御プログラム65は、通信部55を通じてサービス提供装置110からサービス登録画面表示指示を受信したことに応じて(S173)、サービス登録画面を表示部53にポップアップ表示させる(S174)。
【0178】
図21は、サービス登録画面の一例である。図21に示されるサービス登録画面は、翻訳サービスが提供する翻訳の種類にそれぞれに対応した4つのラジオボタンと、[確定]アイコン151とを含む。翻訳の種類は、例えば、英語から日本語への翻訳、日本語から英語への翻訳、中国語から日本語への翻訳、及び日本語から中国語への翻訳の4種類である。ユーザは、ラジオボタンを選択することにより、4種類の翻訳の種類の中からいずれかを選択することができる。また、ユーザは、[確定]アイコン151を選択したことにより、選択した翻訳の種類を確定させることができる。
【0179】
そして、制御プログラム65は、登録情報の入力を操作部54を通じて受け付けたことに応じて(S175)、サービス登録情報を通信部55を通じてサービス提供装置110に送信する(S176)。
【0180】
次に、サービス提供装置110の制御プログラム118は、通信部112を通じて情報処理装置50からサービス登録情報を受信したことに応じて(S176)、サービス登録情報をサービス管理リストにサービス設定情報として登録する(S177)。そして、制御プログラム118は、情報処理装置50にサービス登録完了情報を通信部112を通じて情報処理装置50に送信する(S178)。
【0181】
次に、情報処理装置50の制御プログラム65は、通信部55を通じてサービス提供装置110からサービス登録完了情報を受信したことに応じて(S178)、サービス登録完了画面を表示部53に表示させる。
【0182】
次に、図16は、デバイスリスト画面からサービスの設定を変更する処理を示す。情報処理装置50の制御プログラム65は、デバイスリスト画面を表示する(S181)。このとき、情報処理装置50は、第1ユーザIDによってウェブサーバ70にログインされた状態にある。また、図15に示されるS151〜S170までの処理が既に実行され、サービス設定変更画面へのリンクを含んだデバイスリスト画面が表示されているものとする。そして、制御プログラム65は、デバイスリスト画面において[設定変更]アイコン143を選択するユーザ操作を操作部54を通じて受け付ける(S182)。
【0183】
そして、制御プログラム65は、[設定変更]アイコン143の選択を操作部54を通じて受け付けたことに応じて(S182)、通信部55を通じてウェブサーバ70にサービス設定変更画面へのリダイレクト要求を送信する(S183)。サービス設定変更指示は、[設定変更]アイコン143の選択により指定された、既に第1ユーザIDに関連付けてサービス管理リストに登録させているサービス設定情報を変更する指示である。
【0184】
次に、サービス提供装置110の制御プログラム118は、通信部112を通じて情報処理装置50からサービス設定変更画面へのリダイレクト要求を受信したことに応じて(S183)、サービス設定変更画面表示指示を情報処理装置50に送信する(S184)。
【0185】
次に、情報処理装置50の制御プログラム65は、通信部55を通じてサービス提供装置110からサービス設定変更画面表示指示を受信したことに応じて(S184)、サービス設定変更画面を表示部53にポップアップ表示させる(S185)。
【0186】
図示は省略するが、サービス設定変更画面は、例えば、図21に示されるサービス登録画面と同一の画面であり、登録された設定内容が反映された状態で表示される。
【0187】
そして、制御プログラム65は、設定変更情報の入力を操作部54を通じて受け付けたことに応じて(S186)、サービス設定変更情報を通信部55を通じてサービス提供装置110に送信する(S187)。
【0188】
次に、サービス提供装置110の制御プログラム118は、通信部112を通じて情報処理装置50からサービス設定変更情報を受信したことに応じて(S187)、既にサービス管理リストに登録されているサービス設定情報を上書きしてサービス設定変更情報を書き込む(188)。そして、制御プログラム118は、情報処理装置50にサービス設定変更完了情報を通信部112を通じて情報処理装置50に送信する(S189)。
【0189】
次に、情報処理装置50の制御プログラム65は、通信部55を通じてサービス提供装置110からサービス設定変更完了情報を受信したことに応じて(S189)、サービス設定変更完了画面を表示部53に表示させる(S190)。
【0190】
図示は、省略するが、デバイスリスト画面からサービスを登録する処理、又は、デバイスリスト画面からサービスの設定を変更する処理と同様に、既に登録されているサービスをデバイスリスト画面から解除することもできる。サービスの解除は、図20に示される[解除]アイコン144が選択されたことを、情報処理装置50の制御プログラム65が操作部54を通じて受け付けることにより、実行される。サービスの解除が実行された場合には、解除されるサービスの第1ユーザID、デバイスID及びサービスIDにより特性される登録サービスレコードが登録済みサービスリストから削除される。
【0191】
次に、図17は、翻訳サービスを実行する処理を示す。複合機10と装置情報収集サーバ80との間において、XMPPコネクションはS146以降、バックグラウンドで繰り返し確立されている。このとき、XMPPコネクションを特定するコネクション情報(送信元グローバルIPアドレス、送信元ポート番号等)が、デバイスIDに対応付けて記憶されている(S220)。図示はしないが、ユーザは、情報処理装置50において、サービスが関連付けられた複合機10に対する翻訳サービスの開始指示が入力可能である。ユーザ、翻訳サービスの開始指示を入力すると、ウェブサーバ70及びサービス管理サーバ90を介して装置情報収集サーバ80に翻訳サービスの開始指示が送信される。翻訳サービスの開始指示には、デバイスIDが含まれる。そして、装置情報収集サーバ80の制御プログラム88は、プッシュ通知により、通信部55を通じてスキャン指示を送信する(S221)。具体的には、ステップS136で受信したデバイスで識別される複合機10Aとの通信に必要なコネクション情報を特定する。制御プログラム88は、特定したコネクション情報に含まれるポート番号のTCPポートを通じて、スキャン指示を複合機10Aにプッシュ通知する。スキャン指示は、第1情報要求情報の一例である。ステップS220の処理は、有効化情報受信処理の一例である。ステップS221の処理は、第1情報要求処理の一例である。
【0192】
次に、複合機10の制御プログラム35は、通信部25を通じて装置情報収集サーバ80からスキャン指示を受信したことに応じて(S221)、例えば、英文で記載された文章が記録されている原稿を読み取って画像データを形成するスキャン動作をスキャナ部12に実行させる(S222)。そして、複合機10は、通信部25を通じて装置情報収集サーバ80にデバイスIDと、スキャンデータ翻訳印刷指示をHTTPリクエストで送信する(S223)。装置情報収集サーバ80の制御プログラム88は、通信部82を通じて即座に、複合機10に、「要求を受け取った」ことを示すHTTPレスポンス(リプライ)を送信する(不図示)。スキャンデータ翻訳印刷指示は、スキャンデータを文字情報に変換して翻訳し、印刷データを生成する指示である。スキャンデータ翻訳印刷指示は、スキャンデータの翻訳指示と、翻訳する文章が記録された画像データとを含む。スキャンデータは、第1情報の一例である。
【0193】
次に、装置情報収集サーバ80の制御プログラム88は、通信部82を通じて複合機10からデバイスIDとスキャンデータ翻訳印刷指示を受信したことに応じて(S223)、複合機10から受信したデバイスIDとスキャンデータ翻訳印刷指示をHTTPリクエストで通信部82を通じてサービス管理サーバ90に送信する(S224)。ステップS223の処理は、第1情報受信処理の一例である。
【0194】
次に、サービス管理サーバ90の制御プログラム98は、通信部92を通じて装置情報収集サーバ80からスキャンデータ翻訳印刷指示を受信したことに応じて(S224)、ステップS224で受信したデバイスIDに関連付けられてデータ記憶領域95Bに記憶されている認証情報を特定する。認証情報を特する処理は、特定処理の一例である。そして、制御プログラム98は、装置情報収集サーバ80から受信したスキャンデータ翻訳印刷指示及び認証情報を通信部92を通じてサービス提供装置110に送信する(S225)。スキャンデータ翻訳印刷指示は、第2情報の一例である。ステップS225の処理は第2情報送信処理の一例である。
【0195】
次に、サービス提供装置110の制御プログラム118は、通信部112を通じてサービス管理サーバ90からスキャンデータ翻訳印刷指示を受信したことに応じて(S225)、サービス管理サーバ90から受信したスキャンデータにOCR(Optical Character Recognitionの略)処理を実行して、文字データに変換する。そして、ステップS225で受信した認証情報とサービス管理リストとからサービス設定情報を特定する。そして、そのサービス設定情報に従って、文字データが表す英文を日本語の文章に翻訳する(S226)。そして、制御プログラム118は、翻訳後の文章の印刷データを生成する(S227)。その後、制御プログラム118は、生成した印刷データを通信部112を通じてサービス管理サーバ90に送信する(S228)。
【0196】
次に、サービス管理サーバ90の制御プログラム98は、通信部92を通じてサービス提供装置110から印刷データを受信したことに応じて(S228)、受信した印刷データを通信部92を通じて装置情報収集サーバ80に送信する(S229)。ステップS228の処理は、サービス情報受信処理の一例である。
【0197】
次に、装置情報収集サーバ80の制御プログラム88は、通信部82を通じてサービス管理サーバ90から印刷データを受信したことに応じて(S229)、受信した印刷データをデータ記憶領域85Bに一時記憶させる(S230)。そして、制御プログラム88は、印刷データのURLをプッシュ通知により、通信部82を通じて複合機10に送信する(S231)。印刷データは、提供サービス情報の一例である。ステップS231の処理は、サービス情報送信処理の一例である。
【0198】
次に、複合機10の制御プログラム35は、通信部25を通じて装置情報収集サーバ80から印刷データのURLを受信したことに応じて(S231)、受信したURLに通信部82を通じてアクセスし(S232)、当該URLにより指定されたファイルの印刷データを通信部82を通じて装置情報収集サーバ80から受信する(S233)。その後、制御プログラム35は、印刷データをプリンタ部11に印刷させる。
【0199】
次に、図18は、消耗品発注サービスを実行する処理を示す。複合機10と装置情報収集サーバ80との間において、XMPPコネクションは既に確立状態にある(S200)。装置情報収集サーバ80の制御プログラム88は、プッシュ通知により、通信部55を通じて複合機10にステータス情報要求を送信する(S201)。ステータス情報には、消耗品の消耗度に関する情報が含まれ、、消耗品の消耗度に関する情報は、例えばインクカートリッジのインク残量情報である。ステータス情報要求は、ステータス情報の送信の要求である。ステータス情報は、第1情報の一例である。ステータス情報要求は、第1要求処理の一例である。ステップS200の処理は、有効化情報受信処理の一例である。ステップS201の処理は、第1情報要求処理の一例である。
【0200】
次に、複合機10の制御プログラム35は、通信部25を通じて装置情報収集サーバ80からステータス情報要求を受信したことに応じて(S201)、ステータス情報とデバイスIDとを通信部25を通じて装置情報収集サーバ80に送信する(S202)。
【0201】
次に、装置情報収集サーバ80の制御プログラム88は、通信部82を通じて複合機10からデバイスIDとステータス情報とを受信したことに応じて(S202)、複合機10から受信したデバイスIDとステータス情報とを通信部82を通じてサービス管理サーバ90に送信する(S203)。
【0202】
次に、サービス管理サーバ90の制御プログラム98は、通信部92を通じて装置情報収集サーバ80からデバイスIDとステータス情報とを受信したことに応じて(S203)、発注判断処理を実行する(S204)。発注判断処理は、受信したステータス情報に基づいて、消耗品の消耗度に応じて消耗品を発注するか否かを判断する処理である。制御プログラム98は、消耗品を発注しないと判断した場合には(S205:No)、次のステータス情報を通信部92を通じて装置情報収集サーバ80から受信する(S203)。制御プログラム98は、消耗品を発注すると判断した場合には(S205:Yes)、ステップS203で受信したデバイスIDに基づいて複合機10のモデル名を判断し、モデル名に応じた消耗品を選択する。また、制御プログラム98は、デバイスIDに関連付けられてデータ記憶領域95Bに記憶されている認証情報を特定する。認証情報を特定する処理は、特定処理の一例である。そして、制御プログラム98は、認証情報及び発注指示を通信部92を通じてサービス提供装置110に送信する(S206)。発注指示には、消耗品の型番が含まれる。発注指示は、第2情報の一例である。ステップS203の処理は、第1情報受信処理の一例である。ステップS206の処理は、第2情報送信処理の一例である。
【0203】
次に、サービス提供装置110の制御プログラム118は、通信部112を通じてサービス管理サーバ90から認証情報及び発注指示を受信したことに応じて(S206)、消耗品の型番を含む発注指示をサービス提供者に、例えば、電子メールにより通知する。サービス提供者は、発注指示の通知を受け取ったことに応じて、発注された消耗品をユーザ情報に示される住所に発送する。また、制御プログラム118は、通信部112を通じてサービス管理サーバ90から認証情報及び発注指示を受信したことに応じて(S206)、発注完了情報を通信部112を通じてサービス管理サーバ90に送信する(S207)。
【0204】
次に、サービス管理サーバ90の制御プログラム98は、通信部92を通じてサービス提供装置110から発注完了情報を受信する。
【0205】
[本実施形態の作用効果]
上記の実施形態によれば、ウェブサーバ70は、サービス登録指示を受信した場合に、認証情報をデバイスIDに関連付けて記憶する。そのため、サービス提供装置110によるサービスの提供に必要なスキャンデータを複合機10から受信した場合に、認証情報を用いて、スキャンデータ翻訳印刷指示又は発注指示をサービス提供装置110に送信することができる。その結果、情報処理装置50の負荷を低減させつつ、複合機10を用いたサービスを受けることができる。
【0206】
データ記憶領域75Bには、ウェブサーバ70にアクセスするための第1ユーザIDが、デバイスIDに関連付けられて記憶されている。制御プログラム78,88,98は、第1ユーザIDを用いてウェブサーバ70に認証されている状態の情報処理装置50から、サービス登録指示を受信する。
【0207】
これにより、第1ユーザIDを用いて情報処理装置50からウェブサーバ50に認証されている状態にある場合に、ウェブサーバ70は、第1ユーザIDに関連付けられているデバイスIDにサービスIDを関連付けることができる。これにより、ウェブサーバ70に認証されていない情報処理装置50によってサービス登録指示が行われることを抑制することができる。
【0208】
制御プログラム78,88,98は、第1ユーザIDをデータ記憶領域75B,85Bに記憶させる。制御プログラム78,88,98は、情報処理装置50から第1ユーザIDを受信し、受信された第1ユーザIDが、データ記憶領域75Bに記憶されている前記第1ユーザIDと一致する場合に、画像形成装置50からデバイスIDを受信し、受信したデバイスIDを、第1ユーザIDに関連付けて、データ記憶領域75B,85Bに記憶させる。
【0209】
これにより、ウェブサーバ70は、情報処理装置50から受信した第1ユーザIDが、データ記憶領域75Bに記憶されている第1ユーザIDと一致する場合に、デバイスIDを、第1ユーザIDに関連付けて、データ記憶領域75Bに記憶させることができる。その結果、第1ユーザIDを用いてウェブサーバ70に認証されていない情報処理装置50によってデバイスIDが記憶されることを抑制することができる。
【0210】
制御プログラム78,88,98は、複合機10から、PIN及びデバイスIDを受信する。PINが、第1ユーザIDに対応するPINである場合に、受信されたデバイスIDを、第1ユーザIDに関連付けて、データ記憶領域85Bに記憶させる。
【0211】
これにより、第1ユーザIDに対応するPINがデバイスIDと共に、複合機10から受信された場合に、デバイスが第1ユーザIDに関連付けられてデータ記憶領域85Bに記憶される。そのため、PINを所有するユーザ以外が装置情報収集サーバ80に複合機10を登録することが抑制される。
【0212】
制御プログラム78,88,98は、第1ユーザIDが、データ記憶領域75Bに記憶されている第1ユーザIDと一致する場合に、PINを生成し、生成されたPINを第1ユーザIDと関連付けて記憶させ、PINを情報処理装置50に送信する。複合機10から、PIN及びデバイスIDを受信し、受信されたPINが、記憶されているPINと一致する場合に、受信されたデバイスIDを、第1ユーザIDに関連付けて、データ記憶領域85B部に記憶させる。
【0213】
これにより、第1ユーザIDを所有しないユーザが装置情報収集サーバ80にPINを生成させることが抑制される。
【0214】
制御プログラム78,88,98は、サービス登録指示が受信された場合、サービス提供装置110が提供するサービスに固有に割り当てられたサービスIDを、デバイスIDに関連付けて、データ記憶領域95Bに記憶させる。スキャンデータ翻訳印刷指示又は発注指示を、認証情報とともに、デバイスIDに関連付けられて記憶されているサービスIDに係るサービス提供装置110に送信する。
【0215】
これにより、サービス提供装置110が提供するサービスに固有に割り当てられたサービスIDが認証情報及びデバイスIDに関連付けて記憶されるので、サービス管理サーバ90は、サービス登録指示により指定したサービスを提供するサービス提供装置110に、複合機10から取得されたスキャンデータ又はステータス情報を用いて準備されたスキャンデータ翻訳印刷指示又は発注指示を送信することができる。
【0216】
制御プログラム78,88,98は、サービス登録指示が受信された場合、当該サービスを提供するサービス提供装置110にアクセスするための第2ユーザIDを情報処理装置50に取得させ、取得された第2ユーザIDを用いてサービス提供装置110に認証された場合にサービス提供装置110によって作成される認証情報を、情報処理装置50から受信する。
【0217】
これにより、サービス提供装置110にアクセスするための第2ユーザIDを用いてサービス提供装置110に認証されていない場合に、サービス提供装置110が認証情報を作成することが抑制される。
【0218】
データ記憶領域75Bには、サービス提供装置110のサービスURLが記憶されている。ウェブサーバ70は、データ記憶領域75Bに記憶されているサービス提供装置110のサービスURLを、情報処理装置50に送信する。サービスURLは、第2ユーザIDを入力させるログイン画面を情報処理装置50に表示させるためのものであり、ログイン画面を情報処理装置50に表示させることにより、第2ユーザIDを情報処理装置50に取得させるものである。
【0219】
これにより、ウェブサーバ70は、サービス登録指示を受信した場合、サービス提供装置110にアクセスするための第2ユーザIDをユーザに入力させるログイン画面を情報処理装置50に表示させる、サービスURLを情報処理装置50に送信する。これにより、サービス登録指示を送信した情報処理装置50において第2ユーザIDを取得することが可能となる。
【0220】
制御プログラム78,88,98は、第1ユーザIDを用いてウェブサーバ70に認証されている状態の情報処理装置50から、デバイスリスト画面表示指示を受信した場合に、各デバイスIDについて、デバイスIDに関連付けられているサービスIDがあるか否かを判断する。制御プログラム78,88,98は、デバイスIDに関連付けられているサービスIDがあると判断された場合に、デバイスリスト画面にサービス名を表示させる指示を情報処理装置50に送信し、デバイスIDに関連付けられているサービスIDがないと判断された場合に、[登録]アイコン145をデバイスリスト画面に表示させる指示を情報処理装置50に送信する。
【0221】
これにより、第1ユーザIDを用いてウェブサーバ70に認証された状態の情報処理装置50からデバイスリスト画面表示指示を受信した場合に、その第1ユーザIDに関連付けられて記憶されているデバイスIDが、ウェブサーバ70から情報処理装置50に送信される。その結果、情報処理装置50は、第1ユーザIDに関連付けられており、サービスが登録されている複合機10のリストを表示することができる。
【0222】
また、複合機10に対してサービスが登録されている場合には、ウェブサーバ70から情報処理装置50に、そのサービスを示すサービス名を表示させる指示が送信される。これにより、情報処理装置50は、複合機10に関するサービスを示す情報を表示することができる。
【0223】
また、複合機10に対してサービスが登録されていない場合には、ウェブサーバ70から情報処理装置50に、そのサービスを複合機10に対して登録するための表示を行う指示が送信される。これにより、情報処理装置50は、複合機10に対してユーザにサービスを登録させるための表示を行うことができる。
【0224】
そのため、ユーザは、複合機10に対してサービスが登録されている場合には、そのサービスを知ることができ、複合機10にサービスが登録されていない場合には、複合機10に関するサービスの登録作業を容易に行うことができる。
【0225】
サービスには、複数の種類がある。データ記憶領域95Bには、サービスIDとカテゴリとが関連付けられて記憶されている。制御プログラム78,88,98は、デバイスIDに関連付けられて記憶されているサービスIDがあると判断された場合、複数のカテゴリのサービスのうち、当該サービスのサービスIDに関連付けられて記憶されているカテゴリと同一のカテゴリのサービスについては、当該サービスを登録させるための表示を行わない指示を、情報処理装置50に送信し、複数のカテゴリのサービスのうち、当該サービスのサービスIDに関連付けられて記憶されているカテゴリと異なるカテゴリのサービスについては、当該サービスを追加で登録するための表示を行させる指示を、情報処理装置50に送信する。
【0226】
これにより、複数の種類のサービスがある場合に、同一のカテゴリのサービスについては、追加で登録させるための表示が行われないので、同一カテゴリのサービスを誤ってユーザが登録することが抑制される。また、ユーザは、異なる種類のサービスを容易に登録することできる。
【0227】
ファイアウォールで守られ複合機10と、ファイアウォールを介して電気的に接続し、かつ、サービス提供装置110とインターネットを介して電気的に接続する。制御プログラム78,88,98は、サーバプッシュを有効にするためのサーバプッシュ有効化情報を複合機10から受信し、サービス提供装置110が提供したサービスを示す印刷データ又は納品情報を、サービス提供装置110から受信する。印刷データ又は納品情報は、デバイスIDを含む。制御プログラム78,88,98は、受信した印刷データ又は納品情報を、サーバプッシュによって、デバイスIDが割り当てられている複合機10に送信する。
【0228】
これにより、ウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80及びサービス管理サーバ90は、複合機10及びサービス提供装置110と常時接続されることができる。また、ェブサーバ70、装置情報収集サーバ80及びサービス管理サーバ90は、サービス提供装置110から受信した印刷データ又は納品情報を、ファイアウォールで守られた複合機10に対して、サーバプッシュにより送信することができる。
【0229】
制御プログラム78,88,98は、サービス登録指示が受信された場合に、サービス登録指示によって特定されるデバイスIDが割り当てられている複合機10に、スキャンデータ又はステータス情報の送信を要求するスキャン指示又はステータス情報要求を送信する。スキャン指示又はステータス情報要求は、複合機10がウェブサーバ70に送信可能な情報のうち、サービス登録指示が特定するサービスの提供に必要なスキャンデータ又はステータス情報を指定するものである。
【0230】
上記構成によれば、ウェブサーバ70は、所望の情報のみを複合機10から取得することができる。
【0231】
本実施形態においては、複合機10を提供するメーカ又はベンダーとは異なるサービス提供会社が、当該機器に対するサービスを提供することを想定している。このようなサービスを提供するには、複合機10を提供するメーカ又はベンダーが管理するサーバ(ウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80、及びサービス管理サーバ90)とともに、サービス提供会社が管理するサービス提供装置110にも複合機10の情報を登録することが想定される。この場合、各サーバに対して、それぞれ機器を登録する作業が必要となり、ユーザの登録作業が煩雑であると想定される。しかしながら、本実施形態では、ステップS152において、情報処理装置50にユーザが複合機10に対するサービスの登録を指示するだけで、サービス提供装置110にアクセスするための認証情報がウェブサーバ70及びサービス管理サーバ90に記憶される。そして、ステップS223又はステップS202において複合機10から送信される情報に基づいて、サービスを受けることができる。
【0232】
[変形例]
なお、情報処理装置50を用いてサーバに認証されている状態には、情報処理装置50から第1ユーザIDを用いてウェブサーバ70にログインが許可された状態であってもよいし、ウェブサーバ70にログインが許可されたことによってウェブサーバ70によって発行させたセッションIDやトークンなどが情報処理装置50のデータ記憶領域62Bに記憶されて、その後、セッションIDやトークンを用いてウェブサーバ70と通信が行われている状態であってもよい。
【0233】
また、ウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80及びサービス管理サーバ90は単一の装置であってもよいし、複数の装置の組み合わせであってもよい。
【0234】
また、各実施形態の複合機10、情報処理装置50、ウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80、及びサービス管理サーバ90において、記憶部32、62、75、85、95のプログラム記憶領域32A、62A、75A、85A、95Aに記憶された各種プログラムがCPU31、61、74、84、94によって実行されることによって、本発明の制御部が実行する各処理が実現される例を説明した。しかしながら、制御部の構成はこれに限定されず、その一部又は全部を集積回路(IC(Integrated Circuitの略)とも言う。)等のハードウェアで実現してもよい。
【0235】
さらに、本発明は、複合機10、情報処理装置50、ウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80、及びサービス管理サーバ900として実現できるだけでなく、複合機10、情報処理装置50、ウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80、及びサービス管理サーバ90に処理を実行させるプログラムとして実現してもよい。そして、当該プログラムは、non−transitoryな記録媒体に記録されて提供されてもよい。non−transitoryな記録媒体は、CD−ROM、DVD−ROM等の他、通信ネットワークを介して複合機10、情報処理装置50、ウェブサーバ70、装置情報収集サーバ80及びサービス管理サーバ90に接続可能なサーバに搭載された記憶部を含んでもよい。そして、サーバの記憶部に記憶されたプログラムは、当該プログラムを示す情報或いは信号として、インターネット等の通信ネットワークを介して配信されてもよい。
【符号の説明】
【0236】
10・・・複合機
50・・・情報処理装置
70・・・ウェブサーバ
72,82,92・・・通信部
75,85,95・・・記憶部
74,84,94・・・CPU
80・・・装置情報収集サーバ
90・・・サービス管理サーバ
110・・・サービス提供装置
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