特許第6601796号(P6601796)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6601796
(24)【登録日】2019年10月18日
(45)【発行日】2019年11月6日
(54)【発明の名称】空気流ガイド構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/20 20060101AFI20191028BHJP
   B62D 37/02 20060101ALI20191028BHJP
【FI】
   B62D25/20 N
   B62D37/02 Z
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-192825(P2015-192825)
(22)【出願日】2015年9月30日
(65)【公開番号】特開2017-65445(P2017-65445A)
(43)【公開日】2017年4月6日
【審査請求日】2018年6月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人 エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 巧
【審査官】 川村 健一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−029334(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第3712048(DE,A1)
【文献】 特開2013−014165(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 17/00 − 25/08
B62D 25/14 − 29/04
B62D 35/02
B62D 37/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の下部を覆うように配置されると共に車幅方向中央部を前後方向に延びる凹状のトンネル部が形成された床部材において空気流の流れをガイドする空気流ガイド構造であって、
前記自動車の前方から前記床部材の下側に流入した空気流を後方へガイドするために前記床部材に沿って前後方向に延びるように形成され、後端部がフロントタイヤより後方で且つ前記自動車の側部と前記トンネル部との間に配置されるガイド壁を備え
前記ガイド壁は、車幅方向に間隔を空けて前後方向に延びる一対のガイド壁から構成されて、前記一対のガイド壁の間に空気流の流路が形成され、
前記一対のガイド壁の後端部は、前記自動車の側部と前記トンネル部とからほぼ同じ距離だけ離れるように前記自動車の側部と前記トンネル部との中間部近傍に配置される空気流ガイド構造。
【請求項2】
前記一対のガイド壁は、前記トンネル部とほぼ平行に延びて前記後端部に接続される一対の後端側ガイド部を有する請求項に記載の空気流ガイド構造。
【請求項3】
前記一対のガイド壁は、中間部において前記フロントタイヤの車幅方向内側から前記フロントタイヤの後部側へ回り込むように延びる一対の中間ガイド部を有する請求項1または2に記載の空気流ガイド構造。
【請求項4】
前記一対のガイド壁は、前端部が前記自動車の前部近傍に配置され、前記前端部から前記フロントタイヤの車幅方向内側に延びる一対の前端側ガイド部を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気流ガイド構造。
【請求項5】
前記一対のガイド壁は、後端部と比較して前端部の間隔が広くなるように設けられる請求項1〜4のいずれか一項に記載の空気流ガイド構造。
【請求項6】
前記一対のガイド壁の前端部は、前記フロントタイヤの幅より大きな間隔で前記フロントタイヤの前方を塞ぐように形成される請求項1〜5のいずれか一項に記載の空気流ガイド構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、空気流ガイド構造に係り、特に、自動車の下部を覆うように配置された床部材の下側において空気流の流れをガイドする空気流ガイド構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車の床下を流れる空気流の抵抗を抑制するために、自動車の下部を覆うようにアンダーカバーなどの床部材が配置されている。この床部材において空気流をさらにスムーズに流すために、空気流の流れをガイドする空気流ガイド構造が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、床下流れを最適にしてフロア下側の発熱部の冷却効果の向上と操縦安定性の向上を図る自動車のアンダーフロア構造が提案されている。この自動車のアンダーフロア構造では、車両中央部に形成された絞り部により車両前方から床部材の下側に沿って流れる空気流を縮流して床部材後方のフロア下側発熱部に指向するため、発熱部を効果的に冷却すると共に床下流れを高速にして揚力を低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−330457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の自動車のアンダーフロア構造は、車両中央部を流れる空気流と車両側部側を流れる空気流との間で速度に大きな差が生じる。具体的には、車両中央部を流れる空気流に対して車両側部側を流れる空気流の速度が遅くなり、この速度差が空気抵抗の増加を招くおそれがあった。
【0006】
この発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたもので、床部材の下側を流れる空気流の速度を均一化させる空気流ガイド構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る空気流ガイド構造は、自動車の下部を覆うように配置されると共に車幅方向中央部を前後方向に延びる凹状のトンネル部が形成された床部材において空気流の流れをガイドする空気流ガイド構造であって、自動車の前方から床部材の下側に流入した空気流を後方へガイドするために床部材に沿って前後方向に延びるように形成され、後端部がフロントタイヤより後方で且つ自動車の側部とトンネル部との間に配置されるガイド壁を備え、ガイド壁は、車幅方向に間隔を空けて前後方向に延びる一対のガイド壁から構成されて、一対のガイド壁の間に空気流の流路が形成され、一対のガイド壁の後端部は、自動車の側部とトンネル部とからほぼ同じ距離だけ離れるように自動車の側部とトンネル部との中間部近傍に配置されるものである。
【0009】
また、一対のガイド壁は、トンネル部とほぼ平行に延びて後端部に接続される一対の後端側ガイド部を有することが好ましい。
また、一対のガイド壁は、中間部においてフロントタイヤの車幅方向内側からフロントタイヤの後部側へ回り込むように延びる一対の中間ガイド部を有することが好ましい。
また、一対のガイド壁は、前端部が自動車の前部近傍に配置され、前端部からフロントタイヤの車幅方向内側に延びる一対の前端側ガイド部を有することが好ましい。
【0010】
た、一対のガイド壁は、後端部と比較して前端部の間隔が広くなるように設けることができる。
また、一対のガイド壁の前端部は、フロントタイヤの幅より大きな間隔でフロントタイヤの前方を塞ぐように形成することができる。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、ガイド壁が床部材に沿って前後方向に延びるように形成されると共にその後端部がフロントタイヤより後方で且つ自動車の側部とトンネル部との間に配置されるので、床部材の下側を流れる空気流の速度を均一化させる空気流ガイド構造を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】この発明の実施の形態1に係る空気流ガイド構造を備えた自動車の構成を示す底面図である。
図2】床部材から下方に突出するガイド壁が設けられた自動車を示す前面図である。
図3】従来の床部材において空気流の流れを示す底面図である。
図4】この発明の実施の形態2に係る空気流ガイド構造を備えた自動車の構成を示す底面図である。
図5】この発明の実施の形態3に係る空気流ガイド構造を備えた自動車の構成を示す底面図である。
図6】この発明の実施の形態4に係る空気流ガイド構造を備えた自動車の構成を示す底面図である。
図7】この発明の実施の形態5に係る空気流ガイド構造を備えた自動車の構成を示す底面図である。
図8】実施の形態1〜5に係る空気流ガイド構造の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1に、この発明の実施の形態1に係る空気流ガイド構造を備えた自動車の構成を示す。この自動車は、前部近傍に配置される一対のフロントタイヤ1と、後部近傍に配置される一対のリアタイヤ2と、下部を覆うように配置される床部材3と、床部材3に沿って前後方向に延びるように形成されたガイド壁4とを有する。
【0014】
床部材3は、板状のアンダーカバーなどから構成され、自動車の下部をほぼ平坦な形状、すなわち急激な凹凸を抑制して緩やかに湾曲するように形成されている。床部材3は、それぞれ車幅方向にわたるように配置された前部側床部材5と、中間床部材6と、後部側床部材7とから構成されている。
前部側床部材5は、自動車の前部からフロントタイヤ1の後部近傍までを覆うように配置されている。前部側床部材5は、フロントタイヤ1に対応して車幅方向内側に向かって切欠かれており、この切欠き部がフロントタイヤ1を収容するタイヤハウス8の下縁部を形成している。
【0015】
中間床部材6は、フロントタイヤ1の後部近傍からリアタイヤ2の前部近傍までを覆うように配置されている。中間床部材6には、車幅方向中央部を前後方向に延びる凹状のトンネル部9が形成されており、このトンネル部9にエンジン房から後方へ延びるプロペラシャフトおよび排気管などが収容されている。中間床部材6の側縁部は、自動車の側部においてフロントタイヤ1とリアタイヤ2の間に延びるサイドシルまで覆うように配置されている。
後部側床部材7は、リアタイヤ2の後部近傍から自動車の後部までを覆うように配置されている。
中間床部材6および後部側床部材7は、リアタイヤ2に対応して車幅方向内側に向かって切欠かれており、この切欠き部がリアタイヤ2を収容するタイヤハウス10の下縁部を形成している。
【0016】
ガイド壁4は、自動車の前方から床部材3の下側に流入する空気流F1およびF2のうち側部側を流れる空気流F1を後方へガイドするもので、図2に示すように床部材3から下方に突出すると共に、自動車の前部近傍に配置された前端部11からフロントタイヤ1の後方に配置された後端部12まで連続して延びるように形成されている。ガイド壁4は、車幅方向に間隔を空けて前後方向に延びる一対のガイド壁4から構成されており、この一対のガイド壁4の間に前端部11から後端部12に延びる空気流F1の流路Pが形成される。一対のガイド壁4は、後端部12と比較して前端部11の間隔が広くなる、すなわち後端部12側の空気流F1の流路Pと比較して前端部11側の流路Pが広くなるように設けられている。また、一対のガイド壁4は、一対のフロントタイヤ1に対応する2箇所、すなわち一方のフロントタイヤ1側と他方のフロントタイヤ1側の2箇所に配置されており、一方のフロントタイヤ1側から流入した空気流F1を後方へガイドすると共に他方のフロントタイヤ1側から流入した空気流F1を後方へガイドする。
【0017】
具体的には、ガイド壁4は、前端側ガイド部13と、中間ガイド部14と、後端側ガイド部15とを有し、これらを前後方向に互いに接続して構成されている。
前端側ガイド部13は、前端部11が自動車の前部近傍に配置され、前端部11からフロントタイヤ1の車幅方向内側に向かって延びている。
中間ガイド部14は、前端側ガイド部13の後側に接続されてフロントタイヤ1の車幅方向内側を後方に延びた後、フロントタイヤ1の車幅方向内側からフロントタイヤ1の後部側へ回り込むように延びている。
後端側ガイド部15は、中間ガイド部14の後側に接続されてトンネル部9とほぼ平行に延びた後、後端部12に接続されている。この後端部12は、自動車の側部とトンネル部9との中間部近傍に配置されている。このため、後端側ガイド部15は、自動車の側部とトンネル部9との中間部近傍を前後方向にトンネル部9とほぼ平行に延びるように形成されている。
【0018】
なお、ガイド壁4は、空気流F1をガイド可能な高さで床部材3から突出していればよく、例えば、床部材3から下方に約30mm〜約50mm程度突出するように形成することができる。
【0019】
次に、この実施の形態1の動作について説明する。
まず、図1に示すように、自動車を前方に走行させると、その走行速度に応じた空気流が自動車に対して相対的に前方から後方へ向かうように生じる。そして、自動車の前方から床部材3の下側に流入した空気流は、床部材3に沿って後方へ進行する。
【0020】
ここで、床部材3は、空気流がスムーズに流れるようにほぼ平坦に形成されている。しかしながら、床部材3を平坦に形成しただけでは、空気流が流れる位置によって速度に差が生じ、この速度差が空気抵抗の増加を引き起こすおそれがある。具体的には、図3に示すように、床部材71の中央部を流れる空気流F2は、流れを大きく妨げられることなく真直ぐ後方へと流れるのに対し、床部材71の側部側を流れる空気流F1は、フロントタイヤ72で流れが妨げられて、フロントタイヤ72の車幅方向内側を通過した後、外側に向かって大きく進路が変更される。すなわち、空気流F1は、フロントタイヤ72を内側から回り込むように流れていく。これにより、空気流F1は、空気流F2と比較して速度が遅くなり、この速度差が空気流F1と空気流F2との間において流れが大きく乱れた空気流F3を生じさせて、空気抵抗の増加を引き起こしていた。
【0021】
そこで、本発明においては、ガイド壁4により床部材3の側部側を流れる空気流F1を所定の方向へガイドすることにより、空気抵抗の増加を抑制するものである。
具体的には、空気流F1がガイド壁4の前端部11から流路P内に流入し、前端部11から後方に向かって徐々に車幅方向内側に傾斜された前端側ガイド部13により、空気流F1が滑らかにフロントタイヤ1の内側までガイドされる。続いて、空気流F1は、中間ガイド部14にガイドされて、フロントタイヤ1の内側を通り抜けた後、フロントタイヤ1の後部側へ回り込むように進行する。この時、空気流F1自体がフロントタイヤ1の後側へ回り込むように流れるため、その流れに沿うように中間ガイド部14がフロントタイヤ1の後側へ回り込むように形成されることにより、空気流F1をフロントタイヤ1の後側へスムーズにガイドすることができる。
【0022】
そして、フロントタイヤ1の後側まで進行した空気流F1は、その後方に配置された後端部12まで後端側ガイド部15にガイドされて流れていく。この時、後端部12は、中間床部材6において自動車の側部とトンネル部9との間に配置されている。中間床部材6は、自動車の側部とトンネル部9との間において、フロントタイヤ1からリアタイヤ2にわたって平坦形状が安定して続くように形成されており、後端部12を自動車の側部とトンネル部9との間に配置することにより後端部12から放出される空気流F1を中間床部材6の平坦部に沿って流すことができる。このように、空気流F1を中間床部材6に沿って流すことにより、空気流F1の速度が低下するのを抑制することができる。
さらに、後端部12は、自動車の側部とトンネル部9との中間部近傍に配置されているため、後端部12から自動車の側部までの距離および後端部12からトンネル部9までの距離を大きく保つことができる。このため、例えば、空気流F1が後端部12から斜め方向に放出された場合でも、空気流F1が中間床部材6の平坦部から外れて流れることを抑制し、空気流F1を中間床部材6の平坦部に沿って確実に流すことができる。
【0023】
また、後端側ガイド部15は、トンネル部9とほぼ平行に延びるように形成されている。このため、空気流F1が後端部12から後方へ真直ぐ流れるように方向付けることができ、空気流F1が中間床部材6の平坦部から外れて流れることを抑制し、空気流F1を中間床部材6に沿ってより確実に流すことができる。また、空気流F1を後端部12からトンネル部9と平行に流すことにより、床部材3の中央部を流れる空気流F2と平行に流すことができ、空気流F1と空気流F2が互いに干渉して空気流F1およびF2の流れが乱れることを抑制し、空気抵抗の増加を確実に防ぐことができる。
このようにして、床部材3の側部側における空気流F1の流れをガイド壁4の前端部11から後端部12まで順次ガイドすることにより、床部材3の下側を流れる空気流F1およびF2の速度を均一化して空気抵抗の増加を持続的に抑制し、自動車をスムーズに走行させることができる。
【0024】
本実施の形態によれば、ガイド壁4が床部材3に沿って前後方向に延びるように形成されると共にその後端部12がフロントタイヤ1より後方で且つ自動車の側部とトンネル部9との間に配置されるため、床部材3の下側を流れる空気流F1およびF2の速度を均一化させることができる。
【0025】
実施の形態2
実施の形態1において、一対のガイド壁4の前端部11は、フロントタイヤ1の幅より大きな間隔でフロントタイヤ1の前方を塞ぐように形成することができる。
例えば、図4に示すように、実施の形態1のガイド壁4において、前端側ガイド部13に換えて、前端側ガイド部21を配置することができる。前端側ガイド部21は、フロントタイヤ1の幅より大きな間隔で形成された前端部22を有し、この前端部22がフロントタイヤ1の前方を塞ぐように配置されている。すなわち、前端部22は、車幅方向において、自動車の中央部近傍から側部にわたるように配置されている。そして、前端側ガイド部21は、この幅広に形成された前端部22から後方に向かって徐々に車幅方向内側に傾斜するように設けられている。
【0026】
一般的に、自動車の前方から床部材3の下側に流入した空気流F1は、フロントタイヤ1の前部により流れが妨げられてフロントタイヤ1の車幅方向内側に進行する。このため、フロントタイヤ1の前部近傍から内側にかけて空気流F1の圧力が上昇し、これが空気抵抗を増加させる要因となっていた。
そこで、フロントタイヤ1の前部へ向かって進行する空気流F1を、フロントタイヤ1の前方を塞ぐように配置された前端部22から流路P内へ順次流入させ、前端側ガイド部21に従ってスムーズにフロントタイヤ1の内側にガイドする。
【0027】
本実施の形態によれば、フロントタイヤ1の幅より大きな間隔でフロントタイヤ1の前方を塞ぐように前端側ガイド部21の前端部22を形成するため、フロントタイヤ1の前部へ向かって進行する空気流F1を流路P内へ順次流入させることができ、フロントタイヤ1の前部近傍における空気抵抗の増加を抑制することができる。
【0028】
実施の形態3
実施の形態1および2では、ガイド壁4の後端部12は、自動車の側部とトンネル部9との中間部近傍に配置されたが、自動車の側部とトンネル部9との間に配置されていればよく、その配置に限定されるものではない。
例えば、図5に示すように、実施の形態1のガイド壁4において、中間ガイド部14および後端側ガイド部15に換えて、中間ガイド部31および後端側ガイド部32を配置することができる。
【0029】
中間ガイド部31は、前端側ガイド部13の後側に接続されてフロントタイヤ1の車幅方向内側をフロントタイヤ1の内側面に沿って真直ぐ後方に延びるように形成されている。
後端側ガイド部32は、中間ガイド部31の後側に接続されてトンネル部9とほぼ平行に後方へ向かって延びるように形成されている。このため、後端側ガイド部32の後端部33は、トンネル部9の近傍に配置されることになる。
【0030】
本実施の形態によれば、ガイド壁4が床部材3に沿って前後方向に延びるように形成されると共にその後端部33がフロントタイヤ1より後方で且つ自動車の側部とトンネル部9との間に配置されるため、床部材3の下側を流れる空気流F1およびF2の速度を均一化させることができる。
ただし、ガイド壁4の後端部33までガイドされた空気流F1は、後端部33からトンネル部9の近傍に放出されるため、中間床部材6の平坦部から外れてトンネル部9へ進行するおそれがある。このため、実施の形態1のように、ガイド壁4の後端部は、自動車の側部とトンネル部9との中間部近傍に配置することが好ましい。
【0031】
実施の形態4
実施の形態1〜3では、ガイド壁4は、車幅方向に間隔を空けて前後方向に延びる一対のガイド壁4から構成されたが、自動車の前方から床部材3の下側に流入した空気流F1を後方へガイドすることができればよく、これに限られるものではない。
例えば、図6に示すように、実施の形態1のガイド壁4において、前端側ガイド部13、中間ガイド部14および後端側ガイド部15に換えて、前端側ガイド部41、中間ガイド部42および後端側ガイド部43を配置することができる。
【0032】
前端側ガイド部41は、前端部44が自動車の前部近傍で且つ自動車の中央部近傍に配置され、前端部44から自動車の中央部とほぼ平行に後方へ延びるように形成されている。すなわち、前端側ガイド部41は、実施の形態1において車幅方向に間隔を空けて配置された一対の前端側ガイド部13のうち車幅方向内側の前端側ガイド部13のみから構成されるものである。
中間ガイド部42は、前端側ガイド部41の後側に接続されて自動車の中央部とほぼ平行に後方へ延びた後、フロントタイヤ1の後側に向かって延びるように形成されている。すなわち、中間ガイド部42は、実施の形態1において車幅方向に間隔を空けて配置された一対の中間ガイド部14のうち車幅方向内側の中間ガイド部14のみから構成されるものである。
【0033】
後端側ガイド部43は、中間ガイド部42の後端に対して車幅方向外側に離間して配置され、フロントタイヤ1の後端側からトンネル部9とほぼ平行に後方へ延びるように形成されている。すなわち、後端側ガイド部43は、実施の形態1において車幅方向に間隔を空けて配置された一対の後端側ガイド部15のうち車幅方向外側の後端側ガイド部15のみから構成されるものである。
このように、前端側ガイド部41、中間ガイド部42および後端側ガイド部43は、実施の形態1において空気流F1のガイドを優位に行う側、すなわち空気流F1の進行方向に対向する側のみから構成されたもので、これにより空気流F1を前端部44から後端部45までガイドすることができる。
【0034】
本実施の形態によれば、ガイド壁4が床部材3に沿って前後方向に延びるように形成されると共にその後端部45がフロントタイヤ1より後方で且つ自動車の側部とトンネル部9との間に配置されるため、床部材3の下側を流れる空気流F1およびF2の速度を均一化させることができる。
【0035】
実施の形態5
実施の形態1〜4では、ガイド壁4は、自動車の前部近傍からフロントタイヤ1の後方まで延びるように形成されていたが、床部材3に沿ってフロントタイヤ1の後方まで前後方向に延びるように形成されていればよく、これに限られるものではない。
例えば、図7に示すように、実施の形態1のガイド壁4において、前端側ガイド部13を除くと共に、中間ガイド部14に換えて中間ガイド部51を配置することができる。
【0036】
中間ガイド部51は、フロントタイヤ1の車幅方向内側からフロントタイヤ1の後部側へ向かうように形成されており、後端が後端側ガイド部15に接続されている。
これにより、自動車の前方から床部材3の下側に流入してフロントタイヤ1の車幅方向内側を通過した空気流F1を中間ガイド部51および後端側ガイド部15により後端部12までガイドすることができ、後端部12から空気流F1を放出して中間床部材6の平坦部に沿って流すことができる。
【0037】
本実施の形態によれば、ガイド壁4が床部材3に沿って前後後方に延びるように形成されると共にその後端部12がフロントタイヤ1より後方で且つ自動車の側部とトンネル部9との間に配置されるため、床部材3の下側を流れる空気流F1およびF2の速度を均一化させることができる。
【0038】
なお、実施の形態1〜5では、ガイド壁4は、床部材3から下方に突出するように形成されたが、空気流F1の流れをガイドすることができればよく、これに限られるものではない。例えば、図8に示すように、床部材3から上方に窪むように形成したガイド壁61を配置することもできる。
【符号の説明】
【0039】
1 フロントタイヤ、2 リアタイヤ、3 床部材、4,61 ガイド壁、5 前部側床部材、6 中間床部材、7 後部側床部材、8,10 タイヤハウス、9 トンネル部、11,22,44 前端部、12,33,45 後端部、13,21,41 前端側ガイド部、14,31,42,51 中間ガイド部、15,32,43 後端側ガイド部、
F1,F2,F3 空気流、P 流路。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8