【文献】
窓口支援事例 滋賀県知財総合支援窓口,独立行政法人工業所有権情報・研修館,2015年 1月23日,URL,http://chizai-portal.inpit.go.jp/supportcase/upload_docs/techrom_minaoshi.pdf
【文献】
株式会社テクロム製品カタログ,2015年10月16日,URL,https://www.ipros.jp/product/detail/print/?objectId=1413472&hub
【文献】
SHC-3カタログ,株式会社テクロム,URL,http://techrom.co.jp/product/pamphleta.pdf
【文献】
SHC3A最新版20150930,2015年 9月29日,URL,https://www.youtube.com/watch?v=ojpNpbMTUu0
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
サンプリングバッグ内に洗浄ガスを充填し、サンプリングバッグを加熱することによってサンプリングバッグから揮発性化学物質を洗浄ガス中に揮発させ、化学物質の揮発ガスを含む洗浄ガスをサンプリングバッグ内から排出することによって、サンプリングバッグを洗浄するにあたって、接続アタッチメントに貫通して設けられたチューブ挿通孔にガスチューブをスライド自在に差し込み、接続アタッチメントからのガスチューブの先部の突出長さをサンプリングバッグの大きさに合わせて調整してガスチューブを接続口を通してサンプリングバッグ内に差し込むと共に接続アタッチメントを接続口に接続し、サンプリングバッグを加熱しながら、ガスチューブの先端から洗浄ガスをサンプリングバッグ内に継続的に供給し続けることによって、サンプリングバッグ内に洗浄ガスを充填すると共に、この充填された洗浄ガスを後からサンプリングバッグ内に供給される洗浄ガスで押し出すことで上記接続口を通して継続的に排出し、洗浄ガスのこの継続的な供給を所定時間経過後に停止して、この洗浄ガスの継続的供給という操作のみで洗浄の工程を終了することを特徴とするサンプリングバッグの洗浄方法。
ガスチューブから洗浄ガスを供給してサンプリングバッグ内を洗浄した後に、このガスチューブを通してサンプリングバッグ内の洗浄ガスを吸引装置で吸引排出することを特徴とする請求項1又は2に記載のサンプリングバッグの洗浄方法。
【背景技術】
【0002】
ガスを捕集してその成分を分析するためにサンプリングバッグが使用されている。このサンプリングバッグは環境雰囲気のガスなどを捕集して分析するために使用されるだけでなく、自動車の内装材などの部品から放散されるガスを捕集して検査するためにも使用されている。
【0003】
例えば、自動車の内装材は構成物質から揮発性有機化合物(VOC)が放散されると、いわゆるシックカー症候群が引き起こされるおそれがある。このため、自動車の内装材は放散されるVOCの種類と量が厳しく規制されており、内装材メーカーが内装材を自動車メーカーに納入する際に、内装材から放散されるガスを検査することが求められる。このように自動車内装材などの部品から放散されるガスを検査するにあたっては、検査する部品をサンプリングバッグに入れて密閉し、これを乾燥機などの加熱装置にセットして所定温度で所定時間加熱し、検査部品から放散されるガスをサンプリングバッグ内に捕集する。そしてサンプリングバッグ内に捕集したガスをガスクロマトグラフなどの分析機で分析することによって、検査部品から放散されるVOCなどのガスを検査をすることができる。
【0004】
図8は市販されているサンプリングバッグ1の一例を示すものであり、無色透明フィルムを矩形の袋状に加工すると共に一辺の端部に筒状の樹脂成形品からなる接続口2を取り付けて形成されるものである。サンプリングバッグ1内は接続口2で外部と連通される以外、密閉された状態にある。このサンプリングバッグ1としては、
図8(a)のように一個の接続口2を設けた一口タイプの他に、
図8(b)のように接続口2を二個設けた二口タイプもあり、一般的に小容量のサンプリングバッグ1は一口タイプ、大容量のサンプリングバッグ1は二口タイプに形成されている。
【0005】
ここで、サンプリングバッグは、ポリビニルアルコール系フィルム、ポリフッ化ビニリデンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリフッ化ビニル(テドラー:登録商標)フィルムなど、各種の樹脂フィルムで形成されているが、サンプリングバッグを構成する樹脂フィルムに揮発性化学物質が含まれていたり、サンプリングバッグの表面に揮発性化学物質が付着していたりする場合、この揮発性化学物質が揮発して放出されると、この揮発ガスが検査をするガスに混入するおそれがある。特に自動車内装材などの部品を検査する場合、サンプリングバッグを切断して検査する部品を入れ、切断した部分をヒートシール、クリップ止め、テープ止め等して密閉した後、サンプリングバッグを乾燥機などの加熱装置に入れて、サンプリングバッグ内の検査部品を加熱することによってガスを放散させるようにしているため、この加熱でサンプリングバッグからも揮発性化学物質が揮発され易くなり、この化学物質の揮発ガスが検査をするガスに混入して、正確な検査をすることができなくなるおそれがある。
【0006】
このため、サンプリングバッグにガスを捕集して分析する検査を行なう前に、サンプリングバッグから揮発性化学物質を除去する洗浄を行なうことが必要不可欠である。サンプリングバッグの洗浄方法には、加熱洗浄法と加熱加湿洗浄法がある。後者の加熱加湿洗浄法は、窒素や空気などの精製ガスを加湿して洗浄ガスとして用い、加熱装置に入れたサンプリングバッグ内をこの加湿した洗浄ガスで洗浄する方法であり、加湿されたガスによって、サンプリングバッグ内を効率よく洗浄することができる。一方、前者の加熱洗浄法は、精製ガスをそのまま用い、加熱装置に入れたサンプリングバッグ内をこの洗浄ガスで洗浄する方法であり、加湿する必要がないのでサンプリングバッグ内を簡便に洗浄することができる(例えば特許文献1参照)。
【0007】
この加熱洗浄法は、まずサンプリングバッグ1内に窒素や空気などの洗浄ガスを
図9のa矢印のように接続口2から供給して充填し、次に洗浄ガスをこのように充填して膨らませた状態でサンプリングバッグ1を所定温度で所定時間加熱する。この後にサンプリングバッグ1内の洗浄ガスを真空ポンプで吸引して
図9のb矢印のように排出するという方法で行なわれている。すなわち、サンプリングバッグ1を加熱することによってサンプリングバッグ1から揮発性化学物質が揮発すると、化学物質の揮発ガスはサンプリングバッグ1内に充填された洗浄ガス中に移動する。そして所定時間の加熱を終了した後に、洗浄ガスをサンプリングバッグ1内から抜いて排出すると、この際に洗浄ガスと共に化学物質の揮発ガスも排出することができるので、サンプリングバッグ1から揮発性化学物質を除くことができ、サンプリングバッグ内を洗浄ガスで洗浄することができるものである。通常は、この洗浄ガスの充填・サンプリングバッグの加熱・洗浄ガスの排出という操作を1サイクルとして、複数回繰り返すことによって、サンプリングバッグの洗浄を行なうようにしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記の従来の加熱洗浄方法では、洗浄ガスを充填したサンプリングバッグを加熱してサンプリングバッグから揮発性化学物質を揮発させるにあたって、サンプリングバッグを長時間加熱してもサンプリングバッグから揮発性化学物質を多く揮発させることはできない。すなわち、サンプリングバッグを加熱すると、サンプリングバッグから化学物質が揮発して洗浄ガスへ移動する現象と、洗浄ガスから化学物質がサンプリングバッグの表面に戻って付着しようとする現象が可逆的に起こり、最初はサンプリングバッグから化学物質が揮発して洗浄ガスへ移動する現象が主として起こるが、サンプリングバッグ内の洗浄ガス中の化学物質の揮発ガスの濃度が高くなるにつれて洗浄ガスから化学物質がサンプリングバッグの表面に戻って付着する現象も大きくなる。そしてこの両現象のバランスがとれた濃度平衡に達すると、サンプリングバッグの加熱時間を延ばしても、洗浄ガス中の揮発ガスの濃度はこれ以上高くならない。従って、サンプリングバッグを加熱すると、最初は時間とともにサンプリングバッグ内に充填した洗浄ガス中の化学物質の揮発ガスの濃度は上昇するが、例えば80℃程度の温度で加熱した場合には30分程度で濃度平衡になり、加熱時間をこれより長くしても洗浄ガス中の化学物質の揮発ガスの濃度はこれ以上高くならない。
【0010】
このように従来の加熱洗浄法では、一度の加熱でサンプリングバッグ内の洗浄ガス中に揮発する化学物質の量は限られるので、洗浄ガスの充填・サンプリングバッグの加熱・洗浄ガスの排出という操作を1サイクルとして複数回繰り返することによって、サンプリングバッグから揮発性化学物質を揮発させる操作を何度も行なう必要があり、サンプリングバッグの洗浄に長時間を要するものであった。また洗浄ガスの充填・サンプリングバッグの加熱・洗浄ガスの排出という操作を順に行なう必要があるため、洗浄の操作が煩雑になるという問題もあった。
【0011】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、加熱洗浄法において、洗浄時間を短縮することができ、また洗浄の操作を簡便に行なうことができるサンプリングバッグの洗浄方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係るサンプリングバッグの洗浄方法は、サンプリングバッグ1内に洗浄ガスを充填し、サンプリングバッグ1を加熱することによってサンプリングバッグ1から揮発性化学物質を洗浄ガス中に揮発させ、化学物質の揮発ガスを含む洗浄ガスをサンプリングバッグ1内から排出することによって、サンプリングバッグ1を洗浄するにあたって、接続アタッチメント3に貫通して設けられたチューブ挿通孔8にガスチューブ4をスライド自在に差し込み、接続アタッチメント3からのガスチューブ4の先部の突出長さをサンプリングバッグ1の大きさに合わせて調整してガスチューブ4を接続口2を通してサンプリングバッグ1内に差し込むと共に接続アタッチメント3を接続口2に接続し、サンプリングバッグ1を加熱しながら、ガスチューブ4の先端からサンプリングバッグ1に設けられた接続口2を通して洗浄ガスをサンプリングバッグ1内に継続的に供給し続けることによって、サンプリングバッグ1内に洗浄ガスを充填すると共に、充填された洗浄ガスを後からサンプリングバッグ1内に供給される洗浄ガスで押し出すことで上記接続口2を通して継続的に排出
し、洗浄ガスのこの継続的な供給を所定時間経過後に停止して、この洗浄ガスの継続的供給という操作のみで洗浄の工程を終了することを特徴とするものである。
【0013】
加熱によってサンプリングバッグ1から揮発性化学物質が揮発すると、化学物質の揮発ガスはサンプリングバッグ1内に充填された洗浄ガス中に移動するが、洗浄ガスはサンプリングバッグ1内に接続口2を通して継続的に供給されると共に接続口2を通して継続的に排出されるので、サンプリングバッグ1内に充填された洗浄ガスはサンプリングバッグ1内に滞留することなく排出される。このため、サンプリングバッグ1内に充填された洗浄ガスは化学物質の揮発ガスの濃度が濃度平衡になる前に排出されて新しい洗浄ガスと入れ替わることになり、サンプリングバッグ1を加熱している間、常にサンプリングバッグ1から揮発性化学物質が揮発して洗浄ガスに移動すると共に接続口2を通して排出されるものであり、効率よくサンプリングバッグ1から揮発性化学物質を揮発させて除去することができ、洗浄ガスによるサンプリングバッグ1の洗浄時間を短縮することができるものである。また加熱しながらサンプリングバッグ1に洗浄ガスを供給するという簡便な操作だけで洗浄をすることができるものである。
またガスチューブ4を接続アタッチメント3のチューブ挿通孔8に挿通した状態で長手方向にスライドさせて、ガスチューブ4をその先端側が接続アタッチメント3から突出する長さ寸法をサンプリングバッグ1の大きさに合わせて調整することによって、各種の大きさのサンプリングバッグ1の奥深くにガスチューブ4を差し込むようにすることができるものである。この結果、ガスチューブ4を通して供給される洗浄ガスはサンプリングバッグ1内の接続口2から離れた位置に、ガスチューブ4の先端から吹き出されるようになり、サンプリングバッグ1内を流れた後に接続口2を通して接続アタッチメント3の排気口6から排気されるようにすることができ、サンプリングバッグ1内に入った洗浄ガスが直ぐに接続口2から出ていくようなことがなくなって、サンプリングバッグ1内の全体に洗浄ガスが流れるようにすることができ、サンプリングバッグ1内の全体を均一に洗浄することができるものである。
【0014】
また本発明は、サンプリングバッグ1内に洗浄ガスを供給するためのガスチューブ4と、サンプリングバッグ1の接続口2に接続した状態でサンプリングバッグ1内が接続口2を通して外部と連通する排気口6を設けて形成され、ガスチューブ4に装着される接続アタッチメント3とを用い、ガスチューブ4を接続口2を通してサンプリングバッグ1内に差し込むと共に接続アタッチメント3を接続口2に接続し、サンプリングバッグ1を加熱した状態で、ガスチューブ4から洗浄ガスをサンプリングバッグ1内に継続的に供給することを特徴とするものである。
【0015】
このような接続アタッチメント3を用いてガスチューブ4をサンプリングバッグ1にセットすることによって、ガスチューブ4からサンプリングバッグ1内に継続的に供給される洗浄ガスは、サンプリングバッグ1内を流れた後、接続アタッチメント3の排気口6から継続的に排出されるようにすることができ、サンプリングバッグ1内に充填した洗浄ガスをサンプリングバッグ1内に滞留させることなく継続的に通過させながら、サンプリングバッグ1の洗浄を行なうことができるものである。
【0018】
また本発明は、ガスチューブ4から洗浄ガスを供給してサンプリングバッグ1内を洗浄した後に、このガスチューブ4を通してサンプリングバッグ1内の洗浄ガスを吸引装置13で吸引排出することを特徴とするものである。
【0019】
洗浄ガスを供給するためのガスチューブ4を利用してサンプリングバッグ1内の洗浄ガスを吸引排気することがででき、サンプリングバッグ1が容量の大きなものであっても、短時間で且つ確実に洗浄ガスをサンプリングバッグ1から抜き取ることができるものである。しかもサンプリングバッグ1内は接続口2に接続した接続アタッチメント3の排気口6を通して外気と連通しているので、サンプリングバッグ1内の洗浄ガスの全量を排出した後に吸引装置13が作動していても、外気が排気口6から接続口2を通してサンプリングバッグ1内に流入するためにサンプリングバッグ1内が過剰に負圧になるようなことはなく、サンプリングバッグ1が収縮して皺になるようなことはないものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、加熱雰囲気内で加熱されてサンプリングバッグ1から揮発性化学物質が揮発すると、化学物質の揮発ガスはサンプリングバッグ1内に充填された洗浄ガス中に移動するが、洗浄ガスはサンプリングバッグ1内に接続口2を通して継続的に供給されると共に接続口2を通して継続的に排出されるので、サンプリングバッグ1内に充填された洗浄ガスはサンプリングバッグ1内に滞留することなく排出される。このため、サンプリングバッグ1内に充填された洗浄ガスは化学物質の揮発ガスの濃度が濃度平衡になる前に排出されて新しい洗浄ガスと入れ替わることになり、サンプリングバッグ1を加熱している間、常にサンプリングバッグ1から揮発性化学物質が揮発して洗浄ガスに移動すると共に接続口2を通して排出されるものであって、効率よくサンプリングバッグ1から揮発性化学物質を揮発させて除去することができ、洗浄ガスによるサンプリングバッグ1の洗浄時間を短縮することができるものである。また加熱しながらサンプリングバッグ1に洗浄ガスを供給するという簡便な操作だけでサンプリングバッグ1の洗浄を容易に行なうことができるものである。
またガスチューブ4を接続アタッチメント3のチューブ挿通孔8に挿通した状態で長手方向にスライドさせて、ガスチューブ4をその先端側が接続アタッチメント3から突出する長さ寸法をサンプリングバッグ1の大きさに合わせて調整することによって、各種の大きさのサンプリングバッグ1の奥深くにガスチューブ4を差し込むようにすることができ、ガスチューブ4の先端からサンプリングバッグ1内に入った洗浄ガスが直ぐに接続口2から出ていくようなことがなくなって、サンプリングバッグ1内の全体に洗浄ガスが流れるようにすることができ、サンプリングバッグ1内の全体を均一に洗浄することができるものである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0023】
図3は本発明で使用する接続アタッチメント3の一例を示すものであり、フッ素系樹脂などで
図3(a)のように全体として円柱状に形成してある。接続アタッチメント3の一方の端部は、
図3(b)に示すように、一方の端面のみで開口する空洞部7aを内周に設けた円筒状の筒状接続部7として形成してあり、この接続部7の先端部は径の小さい接続用フランジ15として形成してある。また接続アタッチメント3の一か所に半径方向で孔が穿設してあり、この孔は接続部7の内周の空洞部7aに連通していて、排気口6として接続アタッチメント3の外周面に開口している。
【0024】
また接続アタッチメント3の接続部7と反対側の端部には、空洞部7aより径の小さい断面円形のチューブ挿通孔8が穿設してある。チューブ挿通孔8は
図3(b)に示すように接続アタッチメント3の中央部に配置して設けてあり、チューブ挿通孔8は一方の端部が接続アタッチメント3の端面で、他方の端部が接続部7の空洞部7aの端面で、それぞれ開口するように形成してある。接続アタッチメント3の端面には円形のパッキン収容凹部16が凹設してあり、チューブ挿通孔8はこのOリング収容凹部16の底面の中央で開口するようにしてある。
【0025】
ガスチューブ4としては、フッ素系樹脂などで可撓性を有する円管状に成形した直径1.5〜3mm程度のものを使用することができる。ここで、上記のチューブ挿通孔8の内径はガスチューブ4の直径より僅かに大きい寸法に形成されるものであり、また上記の筒状接続部7の空洞部7aの内径はガスチューブ4の直径よりも大きい寸法に形成されるものである。
【0026】
そしてガスチューブ4をチューブ挿通孔8に差し込んで挿通し、接続部7内を通して導出させることによって、
図4のようにガスチューブ4に接続アタッチメント3を装着するようにしてある。ガスチューブ4は、チューブ挿通孔8内をスライドさせることによって、
図4の矢印のようにチューブ長手方向に移動させることができるものである。このとき、弾性を有するOリング17が各Oリング収容凹部16に嵌め込んであり、ガスチューブ4はこのOリング17の内周に通してあって、ガスチューブ4の外周がOリング17に弾性的に接している。従って、ガスチューブ4をチューブ挿通孔8内に沿ってスライドさせるときには、この弾接による抵抗を受けるものであり、不用意にガスチューブ4がスライド移動してしまうことを防ぐことができるものである。またこのOリング17によってガスチューブ4とチューブ挿通孔8との間の気密性が確保されている。
【0027】
上記のガスチューブ4には洗浄ガスが供給されるようになっている。この洗浄ガスとしては、大気中の空気などを用いることも可能であるが、揮発性有機化合物(VOC)などの不純物を含まない精製ガス、例えば99.999%以上に高純度な窒素ガスや空気を用いるのが好ましい。
【0028】
図1の実施の形態では、精製ガスを充填したガスボンベなどに接続されるメイン配管31に制御装置28を介してガスチューブ4を連結するようにしてある。また本発明ではサンプリングバッグ1を加熱雰囲気内に配置することが必要であり、この加熱雰囲気を得る装置として
図1の実施の形態では乾燥機などの加熱装置29を用いるようにしてある。
【0029】
次に、サンプリングバッグ1の洗浄の方法について説明する。サンプリングバッグ1としては
図8に示すものなど、市販の任意のものを使用することができる。サンプリングバッグ1は各種の大きさのものが市販されているので、サンプリングバッグ1の大きさに合わせて、ガスチューブ4が接続アタッチメント3の接続部7から突出する長さを調節する。上記のようにガスチューブ4は、チューブ挿通孔8内をスライドさせることによって、チューブ長手方向に移動させることができるので、接続アタッチメント3の接続部7からガスチューブ4が突出する長さを容易に調節することができる。調節する長さは、サンプリングバッグ1の接続口2から、この接続口2からサンプリングバッグ1の最も遠い角の端部までの距離にほぼ合うようにするのが望ましいが、通常はガスチューブ4の先端がサンプリングバッグ1の中央部付近あるいはそれよりも奥のほうにまで差し込まれる長さに調節すれば十分である。つまりガスチューブ4の先端がサンプリングバッグ1の少なくとも中央部に位置する長さで接続アタッチメント3から突出するようにすればよい。このように各種の大きさのサンプリングバッグ1において接続口2から最も遠い角の端部までの距離にほぼ合うよう長さ調節ができるように、ガスチューブ4はそれ自体が十分な長さを有するものを用いるものであり、使用する最も大きなサンプリングバッグ1の対角線よりも長い寸法のガスチューブ4を用いる必要がある。
【0030】
そしてまず、ガスチューブ4をサンプリングバッグ1の円筒状の接続口2の内周を通してサンプリングバッグ1内に差し込む。このとき
図5に示すように、ガスチューブ4の先端が接続口2から最も遠い端部の角隅内に位置するようにするのが望ましいが、通常はガスチューブ4の先端がサンプリングバッグ1の中央部より奥に位置するように差し込まれていれば十分である。ここで、接続アタッチメント3からガスチューブ4が突出する長さが短いときや長過ぎるときは、ガスチューブ4をサンプリングバッグ1に差し込んだ状態で、ガスチューブ4に対して接続アタッチメント3をスライドさせて、接続アタッチメント3からガスチューブ4が突出する長さを調整するようにすればよい。
【0031】
このようにガスチューブ4をサンプリングバッグ1内に差し込んだ状態で、サンプリングバッグ1の接続口2に接続アタッチメント3を接続して固定する。接続口2と接続アタッチメント3の接続は、シリコンなど弾性を有する材料で円筒形に形成したジョイント筒26を用い、
図2(b)のように、ジョイント筒26の両側開口の内周に接続口2と接続アタッチメント3の筒状接続部7の接続用フランジ15をそれぞれ差し込んで篏合することによって行なうことができる。サンプリングバッグ1の接続口2はその外径寸法がメーカー毎に若干異なるので、接続口2の外径寸法の相違を吸収しつつ、接続口2と接続アタッチメント3の筒状接続部7とを接続するために、弾性を有するジョイント筒26を用いるようにしている。
【0032】
ここで、
図8(a)のように一つの接続口2を設けたサンプリングバッグ1を洗浄する場合には、接続口2に接続アタッチメント3を接続することによって、サンプリングバッグ1内を密閉することができるが、
図8(b)のように複数の接続口2を設けたサンプリングバッグ1を洗浄する場合には、接続アタッチメント3を接続しない接続口2に栓をするなどして閉じることにより、サンプリングバッグ1内を密閉状態にするものである。
【0033】
そしてサンプリングバッグ1に接続口2からガスチューブ4を差し込んで接続したサンプリングバッグ1を
図1のように加熱装置29内に配置する。ここで、加熱装置29として乾燥機を用いる場合、乾燥機の側壁には通常、配管取り入れ用の開口が設けられているので、この開口を開いてガスチューブ4を通し、接続アタッチメント3を加熱装置29内に配置することができる。従って加熱装置29内において、接続アタッチメント3にサンプリングバッグ1を接続することによって、加熱装置29内にサンプリングバッグ1を配置することができるものである。
【0034】
次に、加熱装置29の庫内温度を所定温度に設定してサンプリングバッグ1を加熱しながら、制御装置28を作動させてガスボンベから洗浄ガスをガスチューブ4を通して送り出し、接続口2を通してサンプリングバッグ1内に洗浄ガスを供給する。洗浄ガスはガスチューブ4の先端からサンプリングバッグ1内に吹き込まれるものであり、サンプリングバッグ1内に洗浄ガスを充填させることができるものである。そしてサンプリングバッグ1は加熱装置29内で加熱されているので、サンプリングバッグ1を構成する樹脂フィルムに揮発性化学物質が含まれていたり、サンプリングバッグ1の表面(内面)に揮発性化学物質が付着していたりすると、この揮発性化学物質は揮発し、揮発したガスはサンプリングバッグ1内に充填される洗浄ガス中に移動する。このようにサンプリングバッグ1から揮発性化学物質が揮発して洗浄ガス中に移動することによって、サンプリングバッグ1の洗浄が行なわれるものである。
【0035】
ここで、上記のようにガスチューブ4の先端はサンプリングバッグ1内に深く差し込まれているので、洗浄ガスはサンプリングバッグ1の接続口2から遠く離れた箇所に吹き込まれる。このようにサンプリングバッグ1内の奥深くにガスチューブ4の先端から洗浄ガスが吹き込まれると、洗浄ガスはサンプリングバッグ1の端部から接続口2の側へ向かってサンプリングバッグ1内を流れる。すなわち
図5に実線矢印で示すように、洗浄ガスはサンプリングバッグ1の奥の端部から接続口2の方向に向かってサンプリングバッグ1内の全域を流れる。従って、サンプリングバッグ1内の全体を洗浄ガスで均一に洗浄することができるものである。
【0036】
上記のようにサンプリングバッグ1内に洗浄ガスを供給すると、サンプリングバッグ1内に洗浄ガスが充填されるが、ガスチューブ4からサンプリングバッグ1内に洗浄ガスを連続して供給し続けると、サンプリングバッグ1内に充填された洗浄ガスは、サンプリングバッグ1内に後から供給される洗浄ガスで追い出され、
図5の実線矢印のようにサンプリングバッグ1内を流れた後、接続口2を通して接続アタッチメント3の筒状接続部7の空洞部7a内に流れ出し、接続アタッチメント3に設けた排気口6から
図5のa矢印のように排出される。サンプリングバッグ1から揮発した化学物質は洗浄ガス中に含まれているが、洗浄ガスが排気口6から排出される際に同時にこの化学物質も排出される。このようにサンプリングバッグ1から揮発した化学物質が洗浄ガスと共に排出されることによって、サンプリングバッグ1内を洗浄することができるものである。
【0037】
排気口6から洗浄ガスを排出しながら、ガスチューブ4を通して洗浄ガスをサンプリングバッグ1内に供給し続けることによって、サンプリングバッグ1内に充填される洗浄ガスはサンドバッグ1内に滞留することがなく、サンプリングバッグ1内の洗浄ガスは新しく供給される洗浄ガスと常に入れ替わることになる。ここで、サンプリングバッグ1を加熱することによって揮発した化学物質は、サンプリングバッグ1内に充填された洗浄ガスへ移動し、この洗浄ガス中の化学物質の揮発ガスの濃度は徐々に高くなるが、サンプリングバッグ1内の洗浄ガスは滞留することなく排出され、新しい洗浄ガスと常に入れ替わるので、サンプリングバッグ1内において洗浄ガス中の化学物質の揮発ガスの濃度が濃度平衡に達するまで上昇することはない。従って、サンプリングバッグ1内の洗浄ガス中の化学物質の揮発ガスの濃度は常に低い値であり、サンプリングバッグ1から揮発性化学物質が効率よく揮発して除去されることになり、洗浄ガスによるサンプリングバッグ1の洗浄時間を短縮することができるものである。
【0038】
そして従来のように、洗浄ガスの充填・サンプリングバッグの加熱・洗浄ガスの排出という操作を繰り返して行なうような必要はなく、加熱しながらサンプリングバッグ1内に洗浄ガスを供給するという簡便な操作だけでサンプリングバッグ1を洗浄することができるものであり、サンプリングバッグ1の洗浄を容易に行なうことができるものである。
【0039】
上記のようにしてサンプリングバッグ1を加熱洗浄するにあたって、サンプリングバッグ1の加熱温度は、サンプリングバッグ1を形成する樹脂フィルムの種類などに応じて異なり、特に限定されるものではないが、例えば80〜100℃程度の範囲で行なうことができる。また洗浄時間は、サンプリングバッグ1の容量、加熱温度、洗浄ガスの流量などに応じて異なり、特に限定されるものではないが、例えば容量が10Lのサンプリングバッグ1の場合、加熱温度を80℃、洗浄ガスの流量を500mL/minに設定して洗浄を行なうときには、洗浄ガスを1.5〜2.5時間程度サンプリングバッグ1内に通すことによって洗浄を完了することができる。さらに、サンプリングバッグ1に供給する洗浄ガスの流量は、サンプリングバッグ1の容量に応じて設定されるものであるが、サンプリングバッグ1を最大限まで膨らませるような大きな流量で供給する必要はない。サンプリングバッグ1の内面同士が接触しないように膨らむ程度の少ない流量で洗浄ガスを供給すればよく、このような少ない流量でも洗浄効果は変わらない。
【0040】
図6は、
図1のサンプリングバッグ洗浄装置において、複数のガスチューブ4と、これに対応した複数の接続アタッチメント3を備えたシステムを示すものである。制御装置28内にガス配管として、メイン配管31と、メイン配管31から分岐した複数の分岐配管33が設けてあり、メイン配管31と分岐配管33の間に洗浄ガス制御弁11が設けてある。
図6の実施の形態では、分岐配管33は3本設けるようにしてあるが、勿論これに限定されるものではない。メイン配管31は制御装置28の外部においてガスボンベなどに接続されるものであり、開閉弁34及び圧力計35が設けてある。メイン配管31にはさらに制御弁36及び抵抗管37を介してフローバルブ38が接続してある。各分岐配管33には抵抗管37を介してガスチューブ4が接続してあり、各ガスチューブ4は制御装置28の外部に導出してある。そして各ガスチューブ4は加熱装置29内に導入してあり、各ガスチューブ4に加熱装置29内において接続アタッチメント3が装着してある。
【0041】
また制御装置28にはスイッチやタイマーなどを備えて形成される制御部12が設けてあり、この制御部12にはスタートスイッチ41及びストップスイッチ42や、タイマー39,40が設けてある(
図1参照)。そして制御部12は、洗浄ガス制御弁11、開閉弁34、制御弁36などに電気的に接続してあり、洗浄ガス制御弁11を開閉制御することができるようになっている。例えば、タイマー40を操作して洗浄時間を設定することによって、洗浄ガス制御弁11をこの設定した時間開いた後に閉じるように制御することができるようにしてある。
【0042】
上記のサンプリングバッグ洗浄装置でサンプリングバッグ1の洗浄を行なうにあたっては、加熱装置29内において接続アタッチメント3にサンプリングバッグ1を接続して、サンプリングバッグ1内にガスチューブ4を差し込み、サンプリングバッグ1を洗浄できるようにセットし、加熱装置29内が所定の一定温度で加熱されるように設定する。加熱装置29による加熱時間は、サンプリングバッグ1の洗浄が完了すると同時に停止されるように加熱装置29のタイマーで設定しておくのが望ましい。
【0043】
また制御装置28の制御部12のタイマー40を操作して洗浄時間を入力設定する。初期状態では、メイン配管31の開閉弁34、洗浄ガス制御弁11はいずれも閉じているが、スタートスイッチ41をオンにして開閉弁34を開くと、制御部12からの指令で洗浄ガス制御弁11が開くと共に洗浄時間のカウントが開始される。このように開閉弁34と洗浄ガス制御弁11が開くと、ガスボンベなどから供給される洗浄ガスがメイン配管31から各分岐管33に供給され、さらにガスチューブ4を通してサンプリングバッグ1内に吹き込まれる。洗浄ガスが設定された時間、サンプリングバッグ1に連続して供給され続けることによって、既述のようにしてサンプリングバッグ1内を洗浄ガスで洗浄することができるものである。
【0044】
設定された洗浄時間が経過すると、制御部12からの指令で洗浄ガス制御弁11が閉じ、サンプリングバッグ1への洗浄ガスの供給が停止される。このようにして、洗浄ガスを用いて行なうサンプリングバッグ1の洗浄の工程は終了するものであり、サンプリングバッグ1を自動的に洗浄することができるものである。
【0045】
ここで、自動車の内装材などは複数個のサンプルについて放散ガスの検査をすることが要求されることがあるが、
図6の実施の形態では複数のガスチューブ4と、これと同じ複数の接続アタッチメント3を備えるので、複数のサンプリングバッグ1を並行して同時に洗浄することができる。従って、複数個のサンプルのガス検査に使用される複数のサンプリングバッグ1を同時に洗浄して、このような検査に対応することができるものである。
【0046】
また、上記のようにガスチューブ4から洗浄ガスを供給してサンプリングバッグ1内を洗浄した状態では、サンプリングバッグ1内には洗浄ガスが残留して膨らんだ状態にあるので、サンプリングバッグ1内から洗浄ガスを排出する必要がある。サンプリングバッグ1が小容量のものでは、サンプリングバッグ1を押えることによって洗浄ガスを接続口2から容易に追い出して排出することができるが、サンプリングバッグ1が大容量のものになると、洗浄ガスを接続口2から追い出すのに時間がかかり、洗浄ガスを完全に排出することが難しくなる。
【0047】
そこで
図7の実施の形態では、ガスチューブ4から洗浄ガスを供給してサンプリングバッグ1内を洗浄した後に、ガスチューブ4を通してサンプリングバッグ1内の洗浄ガスを吸引排出する吸引装置13を備えるようにしてある。制御装置28内のガス配管、制御弁、制御部などは、
図6に示すものとほぼ同じであるが、メイン配管31に元栓47を設けるようにしてある。そしてメイン配管31に、洗浄ガス制御弁11と分岐配管33との間の箇所において、排気用配管50が分岐して接続してある。この排気用配管50に吸引ポンプなどで形成される吸引装置13が接続してあり、分岐接続部と吸引装置13の間の箇所において排気用配管50に排気用制御弁51が接続してある。さらに吸引装置13と排気用制御弁51の間の箇所において排気用配管50に、排出するガスの流量を積算する積算流量計52が接続してある。これらの吸引装置13や排気用制御弁51は既述の制御部12に電気的に接続してあって、制御部12でオンオフ制御あるいは開閉制御されるようになっている。
【0048】
図7の実施の形態にあって、メイン配管31の開閉弁34が開いた状態で、メイン配管31の洗浄ガス制御弁11が「開」、排気用配管50の排気用制御弁51が「閉」となるように開閉制御されると、
図17(a)に右向き矢印で示すように、ガスチューブ4から洗浄ガスがサンプリングバッグ1に供給される。次に、洗浄ガス制御弁11が「閉」、排気用制御弁51が「開」となるように開閉制御されると、同時に、停止していた吸引装置13が作動を開始するようにオン制御される。従って、ガスチューブ4からサンプリングバッグ1への洗浄ガスの供給が停止されると共に、サンプリングバッグ1内に残留している洗浄ガスは、吸引装置13による吸引力で
図7(b)の左向き矢印のように吸引され、ガスチューブ4から分岐配管33、排気用配管50を通して、
図7(b)に右向き矢印で示すように排出される。このようにサンプリングバッグ1内の洗浄ガスを吸引して強制的に排出することができるので、サンプリングバッグ1が大容量のものであっても、洗浄ガスを短時間で完全に排出することができるものである。
【0049】
サンプリングバッグ1内の洗浄ガスが全量排出されると吸引装置13の作動は停止されるが、この停止の制御は積算流量計52から制御部12に出力される信号に応答してなされる。すなわち、サンプリングバッグ1から排出される洗浄ガスの量は排気用配管50に設けた積算流量計52によって計測されるが、洗浄ガスが排気用配管50を通過する量を積算流量計52で計測して積算し、積算量がサンプリングバッグ1の容量に達した時点で吸引装置13を停止させるように制御するものである。ここで、サンプリングバッグ1内の洗浄ガスが全量排出された後も吸引装置13が作動すると、サンプリングバッグ1内は負圧になるので、サンプリングバッグ1は収縮して皺になり、場合によっては破損することがある。しかし、サンプリングバッグ1内は接続口2に接続した接続アタッチメント3の排気口6を通して外気と連通しているので、外気が排気口6から接続口2を通してサンプリングバッグ1内に流入し、サンプリングバッグ1内が過剰に負圧になるようなことはない。従って、サンプリングバッグ1内が過剰に負圧になって、サンプリングバッグ1が収縮して皺になったりすることはないので、積算流量計52によって計測されるガスの積算量がサンプリングバッグ1の容量よりも若干に多くなる時点で吸引装置13を停止させるように制御することによって、サンプリングバッグ1内の洗浄ガスを確実に全量排出することができるものである。
【0050】
尚、上記の実施の形態では、ガスチューブ4を接続アタッチメント3にスライド自在に装着して、接続アタッチメント3から突出する長さを調整できるようにしたが、このような調整をする必要がない場合には、接続アタッチメント3にガスチューブ4を固定してもよく、あるいは接続アタッチメント3にガスチューブ4を一体に設けてもよい。また上記の実施の形態では、加熱装置29として乾燥機などを用いるようにしたが、サンプリングバッグ1を加熱することができるものであれば何でもよく、例えば開閉できる袋に電気ヒーターなどを内蔵し、袋内にサンプリングバッグ1を差し入れて加熱できるようにしたものなどを加熱装置29として用いることもできる。