(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記滑車の位置は、スラットの下降時における前記滑車からの前記昇降コードの垂下が略鉛直方向となるよう設置されていることを特徴とする、請求項1に記載の横型ブラインド。
前記滑車の位置が予め定められた複数の設置位置のうち選択的に設置可能に構成され、巻太り又は巻細りする前記巻取軸の外周面と前記滑車との間の平均距離が最短となる挿通経路で、又は前記巻取軸に最も近い位置の挿通経路で、前記巻取軸から垂下する前記昇降コードを前記滑車に案内するよう、前記滑車が配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の横型ブラインド。
前記スライダは、複数の挿通孔を有し、該複数の挿通孔を左右両側で枠付けする外縁部と前記複数の挿通孔とによる複数の挿通経路が確保されており、前記複数の挿通経路のうち前記昇降コードのテンションを安定化させるのに最も適した挿通経路が予め選択されて、前記巻取軸から垂下する前記昇降コードを前記滑車に案内させるよう構成されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の横型ブラインド。
前記支持部材は、前記スライダ及び前記巻取軸を収容して支持するケースと、前記滑車の位置を選択的に設置可能とするために前記ケースとは別に設けられ、前記滑車を有するゲート部材の2部材で構成されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の横型ブラインド。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述した特許文献1の技法によれば、スイッチレバーの回転を利用して下降リミットスイッチの開閉状態を作用させるよう構成しているが、このようなスイッチレバーはボトムレールの位置に起因する昇降コードの負荷変動を回転動作で検出するようになるため、検出精度が高いとは云えず、結果としてボトムレールの位置によって障害物検知の性能に変動が生じうる。
【0009】
従って、支持機構により障害物検知させる際に、昇降コード(或いは昇降テープ)の負荷変動を安定化させる仕組みが要望される。
【0010】
また、横型ブラインドの昇降コード(或いは昇降テープ)の垂下位置は、その用途や目的によって多様性が有り、昇降コード(或いは昇降テープ)をラダーコードに支持されるスラットの前後方向の略中央部に設けられた挿通孔を介して垂下する以外にも、例えば特許文献2に開示されるように、各ラダーコードの垂下位置近傍に挿通孔や切欠きを設けて、昇降コード(或いは昇降テープ)を挿通するよう構成する場合がある。
【0011】
このように多様性の有る横型ブラインドに対して、前述した特許文献1の技法を適用しようとすると、その横型ブラインド毎に適応したスイッチレバー、或いはその回転支軸を調整した支持機構を構成しなければならず、共用性を欠くことからコストの増大を伴う。
【0012】
従って、多様性の有る横型ブラインドに対して、適応力のある支持機構の仕組みが要望される。
【0013】
また、前述した特許文献1の技法では、昇降コードによる場合には構成可能であるが、昇降テープに対しての適用は容易ではない。即ち、特許文献1の技法に基づいてスイッチレバーの透孔に昇降テープを挿通させて構成すると、昇降テープが損傷するおそれや昇降テープが支持機構内の滑車の軸に挟まるなど品質上の問題が生じる。
【0014】
従って、昇降テープの垂下を支持する支持機構にて、その品質を維持した状態で障害物検知させる仕組みが要望される。
【0015】
本発明は、上述の問題に鑑みて、複数のスラットを昇降可能に吊下支持する横型ブラインドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明による第1態様の横型ブラインドは、複数のスラットを
電動で昇降可能に吊下支持する横型ブラインドであって、
電動で駆動軸を回転させるモーターと、前記駆動軸を挿通し、紐状又はテープ状の昇降コードにより複数のスラットを昇降可能に構成した支持機構
とを備え、前記支持機構は、
前記駆動軸の回転により前記昇降コードの巻取り又は巻戻しを可能とする巻取軸と、前記巻取軸の下方にて前後方向に可動に設けられるスライダと、前記スライダの下方にて固定されている滑車と、前記巻取軸、前記スライダ及び前記滑車を支持する支持部材とを備え、前記巻取軸から垂下する前記昇降コードを、前記スライダを経て前記滑車に案内させ、前記滑車に前記昇降コードが案内され
て、障害物検知に要する前記昇降コードのテンションを安定化させるよう構成したことを特徴とする。
【0017】
また、本発明による第1態様の横型ブラインドにおいて、前記滑車の位置は、スラットの下降時における前記滑車からの
前記昇降コードの垂下が略鉛直方向となるよう設置されていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明による第1態様の横型ブラインドにおいて、前記滑車の位置が
予め定められた複数の設置位置のうち選択的に設置可能に構成され
、巻太り又は巻細りする前記巻取軸の外周面と前記滑車との間の平均距離が最短となる挿通経路で、又は前記巻取軸に最も近い位置の挿通経路で、前記巻取軸から垂下する前記昇降コードを前記滑車に案内するよう、前記滑車が配置されていることを特徴とする。
【0020】
また、本発明による第1及び第2態様の横型ブラインドにおいて、前記スライダは、複数の挿通孔を有し、該複数の挿通孔を左右両側で枠付けする外縁部と前記複数の挿通孔とによる複数の挿通経路が確保されており、前記複数の挿通経路のうち前記昇降コードのテンションを安定化させるのに最も適した挿通経路が予め選択されて、前記巻取軸から垂下する前記昇降コードを前記滑車に案内させるよう構成されていることを特徴とする。
【0021】
また、本発明による第
1態様の横型ブラインドにおいて、前記支持部材は、前記スライダ及び前記巻取軸を収容して支持するケースと、
前記滑車の位置を選択的に設置可能とするために前記ケースとは別に設けられ、前記滑車を有するゲート部材の2部材で構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、支持機構により障害物検知させる際に、昇降コード或いは昇降テープの負荷変動を安定化させることができ、その多様性適応力を高めることができる。
【0023】
また、本発明によれば、昇降テープの垂下を支持して障害物検知させる支持機構の品質を向上させた構成とすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明に係る横型ブラインドを説明する。尚、本願明細書中、
図1に示す横型ブラインドの正面図に対して、図示上方及び図示下方をスラットの吊り下げ方向に準じてそれぞれ上方向(又は上側)及び下方向(又は下側)と定義し、図示左方向を横型ブラインドの左側、図示右方向を横型ブラインドの右側と定義する。また、
図1の正面図を視認する側を前側(室内側)、及び、その反対側を後側(又は室外側)とし、横型ブラインドの前後方向と称するときは、
図1の正面図における図示面に対して垂直な方向を云う。
【0026】
(横型ブラインドの全体構成)
以下の説明では、電動横型ブラインドを例に説明する。
図1は、本発明による一実施形態の横型ブラインドの概略構成を示す正面図である。
図1に示す電動横型ブラインドは、ヘッドボックス1の中央部、及び左右両側部から垂下されるラダーコード9M,9L,9Rを介して多数段のスラット4が吊下支持され、そのラダーコード9M,9L,9Rの下端にボトムレール8が吊下支持されている。
【0027】
また、ヘッドボックス1から各ラダーコード9M,9L,9Rの近傍にて、それぞれ昇降テープ10M,10L,10Rが吊下支持され、各昇降テープ10M,10L,10Rの下端にボトムレール8が取着されている。
【0028】
ヘッドボックス1内には各ラダーコード9M,9L,9R及び各昇降テープ10M,10L,10Rを吊下支持する支持機構5が配設され、この支持機構5には六角棒状の駆動軸11が挿通されている。
【0029】
ヘッドボックス1の一端側にはモーター6が配設され、このモーター6の出力軸に駆動軸11の一端が連結されている。そして、モーター6の作動に基づいて駆動軸11が正逆転され、駆動軸11の正逆転に基づいて各ラダーコード9M,9L,9Rを介して各スラット4が回動され、或いは各昇降テープ10M,10L,10Rを介してボトムレール8が昇降されてスラット4が昇降される。
【0030】
ヘッドボックス1の他端側には、電源ユニット3及び制御装置2が配設されている。そして、電源ユニット3から制御装置2やモーター6等に対して電源供給され、制御装置2は操作スイッチ(図示しない)からの操作指示信号に基づいてモーター6等の動作を制御するようになっている。
【0031】
更に、ヘッドボックス1内において、駆動軸11の回転量を検知するための信号を出力するエンコーダ7が配設されている。従って、制御装置2は、エンコーダ7から出力される信号から駆動軸11の回転角度を基に、スラット4の回動角度や回動速度、或いはボトムレール8の昇降高さを検出するとともに、スラット4の昇降速度も検出可能となっている。
【0032】
尚、ヘッドボックス1内には、スラット4の上昇時における上限検知装置12が設けられている。制御装置2は、スラット4の上昇時に最上段のスラット4が上限検知装置12に当接するか否かを識別可能とする信号を監視して、スラット4の上昇動作の停止を制御可能にしている。
【0033】
また、
図1に示す例では、ヘッドボックス1内には各ラダーコード9L,9R及び各昇降テープ10L,10Rを吊下支持する支持機構5に隣接して、それぞれ障害物検知停止装置15が設けられている。障害物検知停止装置15は、スラット4の下降中にボトムレール8が障害物に衝突すると、昇降テープ10L,10Rの巻き戻しを中止し、スラット4及びボトムレール8の下降を停止させる装置である。この障害物検知停止装置15は、ボトムレール8の下限位置の検出にも動作するよう構成することができる。
【0034】
また、本実施形態の横型ブラインドにおいて、
図1に示すように、昇降テープ10L,10Rは、最上段のスラット4から下方に位置する所定段のスラット4まではスラット4の前後方向の室内側縁部に沿ってヘッドボックス1から垂下された後、スラット4の前後方向の室内側縁部に設けられた挿通孔4aを経て垂下され、ボトムレール8に取着されている。また、昇降テープ10Mは、最上段のスラット4から下方に位置する所定段のスラット4まではスラット4の前後方向の室外側縁部に沿ってヘッドボックス1から垂下された後、スラット4の前後方向の室外側縁部に沿って垂下されるラダーコード9Mに設けられたリング状の案内部材13に挿通されて垂下され、ボトムレール8に取着されている。リング状の案内部材13は、各スラット4の位置に対応して所定間隔で室外側縁部に沿って垂下されるラダーコード9Mに設けられている。
【0035】
図2は、中段より下方のスラット4に対する各ラダーコード9M,9L,9R及び各昇降テープ10M,10L,10Rの配置関係を示す上方から見た平面図である。
図2に示す例では、各ラダーコード9M,9L,9Rは、スラット4の前後方向に垂下される一対の紐状部材で構成され、各ラダーコード9M,9L,9Rを構成する一対の紐状部材間には横糸9a,9bが交差して設けられている。この横糸9a,9bにスラット4が上乗せされて支持されており、特に、各スラット4の長手方向(即ち、左右方向)の両端部から最近位置にて垂下される昇降テープ10L,10Rは、横糸9a,9bに対して各スラット4の長手方向(即ち、左右方向)の端部側に配置されている。このため、各スラット4の横ずれが抑制される。また、長孔状の挿通孔4aは、各スラット4が遮蔽状態となるようチルトされる際に、各スラット4の前後方向の縁部で挿通孔4aの一部又は全部が遮蔽される位置に形成されている。このため、各スラット4の遮蔽時における挿通孔4aからの光漏れを抑制することができ、遮蔽性が高まるようになっている。
【0036】
本実施形態の横型ブラインドにおける支持機構5では、各ラダーコード9M,9L,9Rに対する各昇降テープ10M,10L,10Rの垂下を積極的に密接させて、
図2に示すような各ラダーコード9M,9L,9R及び各昇降テープ10M,10L,10Rの配置関係を維持するのに極力負荷を生じさせないよう構成しており、以下、各ラダーコード9L,9R及び昇降テープ10L,10Rのそれぞれを吊下支持する支持機構5と、この支持機構5に設置可能なチルトアダプタ59について詳細に説明する。
【0037】
(支持機構)
まず、
図3乃至
図6を参照して、支持機構5の構成を詳細に説明する。
図3は、本実施形態の横型ブラインドにおける支持機構5の概略構成を示す分解斜視図であり、
図4(a),(b)は、それぞれ支持機構5のケース56の平面図及びA‐A’断面図である。また、
図5(a),(b)は、それぞれ支持機構5のゲート部材58の平面図及びB‐B’断面図であり、
図6(a),(b)は、支持機構5に関する平面図及び正面断面図である。
【0038】
図3に示す支持機構5は、
図1に示すように、ラダーコード9Lを介して複数のスラット4を吊下支持するとともに昇降テープ10Lを垂下させる(ラダーコード9Rを介して複数のスラット4を吊下支持するとともに昇降テープ10Rを垂下させる)装置である。尚、
図3に示す支持機構5は、ラダーコード9Mを介して複数のスラット4を吊下支持するとともに昇降テープ10Mを垂下させる装置として適用することができる。以下、代表して、ラダーコード9Lを介して複数のスラット4を吊下支持するとともに昇降テープ10Lを垂下させる支持機構5について説明する。
【0039】
即ち、本実施形態の支持機構5は、
図3に示すように、主に、巻取軸51、チルトドラム52、チルト部材53、チルトカバー54、ケース56、スライダ57、及びゲート部材58から構成される。
【0040】
巻取軸51は、複数のスラット4の下段に設けられたボトムレール8を吊下支持する昇降テープ10Lを巻取り、或いは巻戻し可能に取着して、ボトムレール8を昇降させることにより各スラット4を昇降可能に構成される。より具体的には、巻取軸51には、昇降テープ10Lを巻取り、或いは巻戻し可能に取着する巻取軸面51aが設けられる。また、この巻取軸面51aの両端部には、巻取軸面51aより径の大きいフランジ51dが形成され、昇降テープ10Lの巻取り又は巻戻し時のズレを防止している。巻取軸51をケース56内で支持するために、巻取軸51の軸方向に一方のフランジ51dの中心から略円柱状の支持軸51bがケース56の支持部56fで相対回転可能に支持されるべく一方向に突出している。また、図示していないが、巻取軸51の軸方向に他方のフランジ51dの中心からも略円柱状の支持軸51bが他方向に僅かに突出しており、この支持軸51bは、図示しない係合突起部を有しており、チルトドラム52の係合溝52cと係合し、チルトドラム52が巻取軸51に対して相対回転不能に支持されるようになっている。また、略円柱状の支持軸51bの中心軸に駆動軸11が係合挿通されて、駆動軸11の回転が巻取軸51の回転へと伝達される。
【0041】
チルトドラム52は、大小の異なる径の略円筒形状の円筒部52a,52bが連なるよう形成され、駆動軸11を直接係合せずに挿通できるようになっている。ただし、チルトドラム52の大径側の円筒部52aの開口縁部には係合溝52cが形成されており、巻取軸51の図示しない上記の支持軸51bと係合するようになっており、このため、チルトドラム52は、巻取軸51と一体となって回転可能になっている。円筒部52aは、その外周面上にチルト部材53を装着可能に構成されている。円筒部52bは、その外周面がチルトカバー54の収容部54aに相対回転可能に係合して挿入され支持される。
【0042】
チルト部材53は、複数のスラット4を前後両側から吊下支持するラダーコード9Lの各上端を支持するよう構成され、チルトドラム52の円筒部52aに装着される。より具体的には、チルト部材53は、弾性を有する環状に折り曲げた捩じりコイルスプリングで構成され、該捩じりコイルスプリングの両端部には、その中心軸方向に沿って該捩じりコイルスプリングの中心向きに直角に折り曲げられて一対の係合端53aが形成されている。そして、チルトドラム52を収容するケース56内には内壁突起部56gが形成されており、チルトドラム52の回転が所定角度となる際に、チルト部材53の回転方向の係合端53aが内壁突起部56gに当接すると、チルトドラム52に対してチルト部材53が空転するようになっている。このため、このような内壁突起部56gは、チルトドラム52の回転が所定角度となる際に、チルトドラム52の回転とは独立してチルト部材53の回転を規制する回転規制手段として機能する。
【0043】
例えば、チルトドラム52の回転が所定角度となる際にチルト部材53の回転方向の係合端53aが内壁突起部56gに当接すると、スラット4が水平状態から略垂直状態になるよう内壁突起部56gが設定されている(
図4参照)。チルト部材53の回転方向の係合端53aが内壁突起部56gに当接することでチルトドラム52に対してチルト部材53が空転し、これ以上のスラット4の回動は生じない。そして、巻取軸51は回転を継続するため、昇降テープ10Lは上下に移動可能であり、スラット4の昇降動作が継続される。
【0044】
チルトカバー54は、チルトドラム52の円筒部52bを相対回転可能に収容する略円筒状の収容部54aを有し、駆動軸11を係合せずに挿通できるようになっている。収容部54aの一方の開口端部を形成する外周縁部には一部に切欠きを有するフランジ54cが形成されている。チルトドラム52の円筒部52bが収容部54aに収容されると、フランジ54cは、巻取軸51のフランジ51dと協働して、チルト部材53やラダーコード9Lのズレを防止するよう機能する。そして、フランジ54cの切欠き位置における収容部54aの外周縁部には、チルトドラム52と係合する軸方向に突出する係合片54bが設けられている。係合片54bはチルト部材53の上面を抑えつつ、その一対の係合端53aのいずれか一方と当接してチルトカバー54が回転可能となるよう当該一対の係合端53a間に係合する断面凸状の突起構造となっている。従って、チルトカバー54は、概ねチルト部材53とは相対回転不能に係合されるが、チルト部材53の拡径に作用する程度の相対回転の許容度を有している。略円筒状の収容部54aの他方の開口端部側は、略円筒状に当該フランジ54cから軸方向に突出し、ケース56の支持部56eで相対回転可能に支持されるとともに、その上部に一対の掛止部54dが形成されており、この一対の掛止部54dは、それぞれ当該前後両側のラダーコード9Lの上端部を掛止め可能となっている。一対の掛止部54dに状端部が掛止された各ラダーコード9Lは、当該チルトドラム52の円筒部52a上(チルト部材53の外周面上)から下方に垂下される。
【0045】
そして、チルト部材53がチルトドラム52に対して縮径・密着している状態では、駆動軸11の回転が巻取軸51の回転に伝達してチルト部材53も回転し、チルトカバー54も回転する。一方、チルト部材53の回転に伴い回転方向の係合端53aが内壁突起部56gに当接すると、チルト部材53もその回転方向におけるそれ以上の回転はできなくなり、それに伴いチルトカバー54も回転しないため、ラダーコード9Lの吊下状態も変化しなくなる。このとき、一対の係合端53a間距離が縮長することに伴い、チルト部材53が拡径する。チルト部材53が拡径すると、チルトドラム52に対して空転するため、チルトドラム52に係合する巻取軸51の回転は駆動軸11の回転に伴って維持される。このようにしてスラット4の昇降操作と同時にスラット4を回動させることができる。
【0046】
従って、本実施形態の支持機構5では、ラダーコード9Lを支持するチルトドラム52と、昇降テープ10Lを支持する巻取軸51とを極めて密接化させた構造となっている。
【0047】
これらのチルトドラム52や巻取軸51がケース56に収容され、ケース56の底部には、チルトドラム52からゲート部材58を経てボトムレール8へとラダーコード9Lを垂下可能にする挿通孔56aが設けられている。更に、ケース56の底部には、巻取軸51からスライダ57及びゲート部材58を経てボトムレール8へと昇降テープ10Lを垂下可能にする挿通孔56bが設けられる。挿通孔56aは、一対のラダーコード9Lのそれぞれを垂下可能であればよく、複数の孔で構成してもよいし1つの孔で構成してもよい。ただし、挿通孔56bは1つの長尺な孔で形成され、スライダ57に設けられた複数の(本例では4つの)挿通孔57a又は外縁部57cにより昇降テープ10Lの垂下を選択可能にしている。
【0048】
また、ケース56の底部近傍では、スライダ57を左右方向に相対移動可能に収容可能とする開口部56cが設けられ、更にその下方にてゲート部材58における略板状のゲート部58aを収容する開口部56dが設けられている。
【0049】
スライダ57は、略T字状の板状部材で構成される。スライダ57には、複数の(本例では4つの)挿通孔57aが形成され、この複数の(本例では4つの)挿通孔57aを左右方向で枠付けする外縁部57cが曲面状に設けられ、更には左右方向の2つの外縁部57c間の略中央から一方向に延びる断面凹状のスライド規制片57bが形成されている。スライダ57がケース56の開口部56cを経てケース56内に挿入された状態では、スライダ57の挿通孔57aがケース56の挿通孔56bの上方に位置して、本例では4つの挿通孔57aと外縁部57cにより6つの挿通経路を確保し、ケース56の挿通孔56aとは被らない配置関係でケース56に対して左右方向に相対移動可能となる。また、スライダ57のスライド規制片57bは、ゲート部材58のスライド規制開口部58cに挿入されて、その左右方向の移動量が制限されている。
【0050】
ゲート部材58は、概ね、略板状のゲート部58aと、ゲート部58aの端部近傍から略垂直に起立する立壁部58bからなる。ゲート部58aには、一対のラダーコード9Lのそれぞれを挿通可能とする挿通孔58eと、昇降テープ10Lを挿通可能とする挿通孔58fとが形成されている。また、挿通孔58fには、
図5(a)に示すように、昇降テープ10Lの移動を円滑化するための滑車55を設置可能とし、滑車55をピンで軸支可能とするピン孔58gが設けられている。ピン孔58gは、挿通孔58fの左右方向にて複数設けられており、ピン孔58gの選択的な位置で滑車55を設置可能となっている。ゲート部材58は、その立壁部58bがケース56の外側壁と当接するまでケース56の開口部56dを経て略板状のゲート部58aをケース56内に挿入することができる。この挿入後、ゲート部材58が容易には外れなくするよう、
図5(b)に示すように、ゲート部材58にはケース56の内側壁と嵌合する嵌合爪部58dが形成されている。そして、スライダ57のスライド規制片57bが、立壁部58bの下方に設けられたスライド規制開口部58cに挿入されて、スライダ57の左右方向の移動量が規制されるようになっている。
【0051】
図6に示すように、ゲート部材58の近傍に障害物検知停止装置15が設けられる。障害物検知停止装置15は昇降テープ10Lの弛みを監視しており、昇降テープ10Lに一定量の弛みが生じるとスライダ57が左右方向に移動し、昇降テープ10Lのテンションが有るときにスライダ57のスライド規制片57bによって押圧していた障害物検知停止装置15のスイッチ部15aが障害物検知停止装置15内のバネ力で押し返されて障害物検知状態となり、巻取軸51の巻き戻しを中止し、スラット4及びボトムレール8の下降を停止させる。この障害物検知停止装置15は、ボトムレール8の下限位置の検出にも動作するよう構成することができる。
【0052】
したがって、昇降テープ10Lは、巻取軸51から、スライダ57の挿通孔57a又は外縁部57cと、滑車55に案内されるゲート部材58の挿通孔58fとを経て垂下される際に、常には(障害物検知状態でないときには)、テンションが生じるよう張設される。そして、横型ブラインドの構成の違いによって、このテンションの調整を選択的に可能とするために、スライダ57には複数の挿通孔57aと外縁部57cよりなる複数の挿通経路が形成され、且つゲート部材58の挿通孔58fには滑車55を選択的な位置で設置可能にするピン孔58gが複数形成されている。
【0053】
このように構成された支持機構5は、駆動軸11の回転を操作することで、チルトドラム52及びチルト部材53が一体に回転して、ラダーコード9Lを介してスラット4を回動させてスラット4の角度調整を可能とし、更に、所定の角度でスラット4を回動させた後、巻取軸51により昇降テープ10Lを巻取り、或いは巻き戻すことで各スラット4を昇降可能にしている。つまり、各スラット4の昇降操作時には、駆動軸11の回転に伴ってチルトドラム52が回転し、チルトドラム52の回転が所定角度となる際に、チルト部材53の回転方向の係合端53aが内壁突起部56gに当接するため、チルト部材53は、チルトドラム52の回転に対して空転し、チルト部材53の回転が規制される。このとき、各スラット4がチルトされた状態で、駆動軸11の回転に伴って巻取軸51が回転し、昇降テープ10Lを巻取り、或いは巻き戻すことができる。
【0054】
また、昇降テープ10Lのテンションの調整を選択的に可能とするために、スライダ57には複数の挿通孔57aと外縁部57cよりなる複数の挿通経路を形成し、ゲート部材58の挿通孔58fには滑車55を選択的な位置で設置可能にしているため、支持機構5により障害物検知させる際に、昇降テープ10Lの負荷変動を安定化させることができる。以下、支持機構5により障害物検知させる際の動作について、
図7及び
図8を参照して詳細に説明する。
図7(a),(b)は、それぞれ本発明による一実施形態の横型ブラインドにおける支持機構5の障害物検知作動時の状態を説明する平面図及び正面図であり、
図7(c),(d)は、それぞれ本発明による一実施形態の横型ブラインドにおける支持機構の通常時(障害物検知非作動時)の状態を説明する平面図及び正面図である。
図8(a),(b),(c)は、それぞれ支持機構5の多様性適応力に関する説明のための正面図であり、昇降テープ10Lの垂下に関するスライダ57の挿通孔57aと外縁部57cよりなる複数の挿通経路と、ゲート部材58の挿通孔58fにおける滑車55の位置の組み合わせを例示している。
【0055】
まず、
図7を参照して、支持機構5により障害物検知させる際に、昇降テープ10Lの負荷変動を安定化させることができるよう直線的にスライドさせるスライダ57の動作について説明する。支持機構5の障害物検知作動時では、
図7(a),(b)に示すように、スライダ57の挿通孔57a又は外縁部57cの挿通経路に挿通される昇降テープ10Lのテンションが無くなり弛みが生じると、昇降テープ10Lのテンションが有るときにスライダ57のスライド規制片57bによって押圧していた障害物検知停止装置15のスイッチ部15aが障害物検知停止装置15内のバネ力で押し返されて障害物検知状態となる。障害物検知状態となると、制御装置2は、巻取軸51の巻き戻しを中止し、スラット4及びボトムレール8の下降を停止させる。
【0056】
従って、昇降テープ10Lの負荷変動が生じると、昇降テープ10Lのテンションの有無が頻発してしまい、障害物検知の作動/非作動状態が生じて安定動作しなくなる。このため、本実施形態に係る支持機構5では、スライダ57を左右方向に直線的にスライド可能に構成し、
図7(c),(d)に示すように、巻取軸51における巻き取り、或いは巻戻し量によらず、スライダ57のスライド規制片57bによって障害物検知停止装置15のスイッチ部15aを安定的に押圧するよう構成している。
【0057】
また、多種多様な横型ブラインドに対して本実施形態に係る支持機構5を適用し、巻取軸51から滑車55に到るまでの昇降テープ10Lのテンションを安定化させることを可能とするために、昇降テープ10Lのテンションの調整を選択的に可能とするようスライダ57には複数の挿通孔57a及び外縁部57cよりなる複数の挿通経路を形成し、ゲート部材58の挿通孔58fには滑車55を選択的な位置で設置可能にしている。
【0058】
即ち、多種多様な横型ブラインドにおいて、スラット4の下降時における滑車55からの昇降テープ10Lの垂下が略鉛直方向となるようにすることで昇降テープ10Lのテンションを安定化させることが可能となる。そこで、本実施形態では、滑車55からの昇降テープ10Lの垂下が略鉛直方向となるように、まずゲート部材58の挿通孔58fにおける滑車55の位置を選択して設置する。続いて、スライダ57を通常時(障害物検知非作動時)の位置に配置して(障害物検知停止装置15のスイッチ部15aが内部に押し込まれる位置に配置して)、スライダ57に設けられた複数の挿通孔57a及び外縁部57cよりなる複数の挿通経路のうち、ボトムレール8の上限・下限の範囲で巻太り/巻細りする巻取軸51の外周面と滑車55との間の平均距離が最短となる挿通経路を選択する。尚、巻取軸51に最も近い位置の挿通経路を選択するようにしてもよい。
【0059】
例えば、
図8(a)に示すように、スラット幅が比較的に狭いスラット4について、その前後方向の端部近傍に設けた挿通孔4aに昇降テープ10Lを挿通させて垂下する横型ブラインドに対しては、ゲート部材58の挿通孔58fにおける滑車55の位置を左方から3番目のピン孔58gを利用して軸支させ、通常時(障害物検知非作動時)の位置に配置したスライダ57に対して、左方から1番目の挿通孔57aを昇降テープ10Lの挿通経路として決定する。
【0060】
また、例えば、
図8(b)に示すように、スラット幅が比較的に広いスラット4について、その前後方向の端部近傍に設けた挿通孔4aに昇降テープ10Lを挿通させて垂下する横型ブラインドに対しては、ゲート部材58の挿通孔58fにおける滑車55の位置を左方から2番目のピン孔58gを利用して軸支させ、通常時(障害物検知非作動時)の位置に配置したスライダ57に対して、スライダ57の外縁部57cを昇降テープ10Lの挿通経路として決定する。
【0061】
また、例えば、
図8(c)に示すように、スラット4の前後方向の中央部近傍に設けた挿通孔4aに昇降テープ10Lを挿通させて垂下する横型ブラインドに対しては、ゲート部材58の挿通孔58fにおける滑車55の位置を中央のピン孔58gを利用して軸支させ、通常時(障害物検知非作動時)の位置に配置したスライダ57に対して、左方から2番目の挿通孔57aを昇降テープ10Lの挿通経路として決定する。
【0062】
これにより、多種多様な横型ブラインドに対して本実施形態に係る支持機構5を適用し、巻取軸51から滑車55に到るまでの昇降テープ10Lのテンションを安定化させることを可能となる。
【0063】
また、ケース56は、巻取軸51から滑車55を経て垂下される昇降テープ10Lを滑車55の軸方向幅より狭い開口幅で導出するよう挿通孔bが形成されている。即ち、昇降テープ10が支持機構5内の滑車55の軸に挟まるなど品質上の問題を解消するために、ケース56における挿通孔56bの孔幅a(
図4(b)参照)を、ゲート部材58における挿通孔58fの孔幅b(
図5(b)参照)よりも狭くする。これにより、
図6(b)に示す滑車55の軸位置Sにて、昇降テープ10Lの縁部が挟まることが無く、昇降テープ10を損傷させることもなくなり、昇降テープ10Lの垂下を支持して障害物検知させる支持機構5の品質、即ち横型ブラインドの品質を向上させることができる。
【0064】
また、ケース56とゲート部材58とを予め一体成型により形成することも可能であるが、本実施形態のように、成形上で制限される肉厚の観点からケース56とゲート部材58とを別部材で構成することで、一体成型により形成するよりも、昇降テープとラダーコードとを近接させることができ、これにより意匠性をより向上させることができる。
【0065】
以上、特定の実施形態の例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態の例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、電動横型ブラインドを例に説明したが、手動式の横型ブラインドであってもよい。また、スラット4は、アルミニウム製や木製とすることができ、前述の実施形態の例のような凸面を有する形態のほか、平板状の形態としてもよい。
【0066】
また、上述した実施形態の例では、昇降テープを用いる例を説明したが、紐状の昇降コードを用いる横型ブラインドでもよい。よって、本発明に係る横型ブラインドについて、単に昇降コードと称するときは、紐状又はテープ状の形態を含むものとする。更に、前述の実施形態の例では特定の例を挙げて説明したが、昇降コードに関するスラット4の前後方向の垂下位置は任意に定めることができ、本発明の作用・効果を発揮させるものであれば、スラット4の挿通孔4aに限らず、切欠きやピコ、横糸に対して係合させて垂下させることができる。