(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施の形態1]
図1は、表示装置の外観斜視図である。表示装置10は、表示部本体11および表示部本体11の下に取り付けられた2本の脚30を備える。脚30の表示装置10の外観に見える部分は、略長板形状である。表示部本体11は、表示パネル12および入力基板14を備える。以下の説明では、各図中に矢印で示す前、後、左、右、上および下のそれぞれの向きを使用する。なお、脚30について説明する場合には、脚30の長手方向を前後方向として説明する場合がある。
【0015】
表示部本体11の内部に設けられた入力基板14は、外部からの映像信号の入力を受け付けて、所定の信号処理を行なって生成した駆動信号を出力する基板である。表示パネル12は、液晶パネルであり、入力基板14から入力された駆動信号に基づいて映像を表示する。本実施の形態においては、上下方向よりも左右方向の方が長い矩形の表示パネル12を使用する。
【0016】
脚30は、表示装置10を床面または机の天面等の平面の上に立てて指示する部材である。2本の脚30は、同一の形状である。2本の脚30は、前側で間隔が広がるように約60度の角度をなし、表示部本体11の下面に左右に振り分けて固定されている。
【0017】
図2は、表示部本体11の主要部の分解斜視図である。
図2は、表示部本体11の右前方から見た図である。
図2を使用して、表示部本体11の主要部の概要を説明する。
【0018】
表示部本体11は、前述した表示パネル12および入力基板14と共に、前枠13、光学シート15、保持体16、反射シート18、LED(Light Emitting Diode)基板17、収容体50および背面筐体70を備える。なお、入力基板14は、収容体50の背面に固定されている。
【0019】
前枠13は、表示パネル12の縁を覆う矩形の枠である。光学シート15は、光を拡散、収束等させる樹脂製シートである。光学シート15は、拡散シート、プリズムシート等の複数のシートが積層されたものである。光学シート15は、表示パネル12と略同一形状である。
【0020】
保持体16は、表示パネル12、光学シート15、および反射シート18の縁を保持する、枠状の保持部材である。
【0021】
反射シート18は、矩形の平面部181と、平面部181の4辺からそれぞれ斜め前方に立ち上がる台形の傾斜部182とを有する、皿型の部品である。隣接する傾斜部182同士は接している。反射シート18の前側の縁は、表示パネル12の4辺に沿っている。反射シート18は、白色の樹脂製である。平面部181には、複数の孔183が設けられている。
【0022】
収容体50は、矩形の底板51の周縁に前向きに立ち上がる側板52を備えた箱体である。収容体50の前側の縁は、表示パネル12の4辺に沿っている。収容体50の下側の側板52は、底板51に対して垂直である。収容体50は、鋼板をプレス加工して製作する。
【0023】
LED基板17は、収容体50に固定された長板形状の回路基板である。LED基板17の一面には、複数の白色LEDが実装されている。収容体50には複数のLED基板17が取り付けられている。収容体50、LED基板17および反射シート18を組み付けた状態では、白色LEDは、反射シート18に設けられた孔183を通って反射シート18の前側に出ている。
【0024】
背面筐体70は、収容体50の背面および縁を覆う樹脂製の外装部材である。背面筐体70の下側の面は、収容体50の下側の側板52に対して平行である。
【0025】
図3は、表示装置10の断面図である。
図3は表示装置10を一方の脚30の長手方向に沿って切断した縦断面図である。なお、
図3は、切断面の面内に含まれる部品のみを示しており、LED基板17およびLED基板17に実装された白色LEDは省略している。
図3を使用して、以上に説明した各部品の位置関係の概要を説明する。
【0026】
前枠13と収容体50との間に、前側から順番に表示パネル12、光学シート15および反射シート18が配置されている。
【0027】
反射シート18の平面部181と、上側、右側、および左側の各傾斜部182とは、収容体50に接している。反射シート18の下側の傾斜部182と、収容体50の下側の側板52との間には、三角柱形状の空間がある。
【0028】
脚30の中央付近と、収容体50の下側の側板52とは、脚固定ねじ39により固定されている。脚固定ねじ39は、表示部本体11と脚30とを固定する固定部材の一例である。なお、脚30の構造および脚30を収容体50に固定する部分の構造については後述する。
【0029】
表示装置10の動作の概要を説明する。LED基板17に搭載された白色LEDは拡散光を出射する。出射した光は、直接または反射シート18で反射して、光学シート15の背面を均一に照明する。光は、光学シート15を透過して表示パネル12の背面に入射する。すなわち、LED基板17および反射シート18は、表示パネル12を背面から照明するバックライトである。
【0030】
入力基板14から入力された映像信号に基づいて、表示パネル12を構成する各画素がバックライトから放射された光を透過および遮蔽する。バックライトの作用により、ユーザは表示パネル12に表示される映像を視認することができる。
【0031】
図4は、脚30の分解斜視図である。
図5は、脚30の外観斜視図である。
図6は、脚本体31の母材38の形状を示す説明図である。
図7は、脚30の断面図である。
図4から
図7を使用して、本実施の形態の脚30の構造を説明する。
【0032】
図4に示すように、脚30は、脚カバー41、脚本体31、2本の脚カバー固定ねじ48および2個の脚ゴム49を備える。脚ゴム49は、矩形のゴムシートである。
【0033】
脚本体31は、2個の接地部34と、接地部34同士を繋ぐ接続部27を有する。接続部27は、取付部32、立ち上がり部37および連結部25を有する。接地部34は、脚本体31下面の両端に設けられた平面の部分である。2つの接地部34は、同一平面上にある。取付部32は、脚本体31の中央付近の上側にある。取付部32は、2つの接地部34と平行な矩形の平面部である。取付部32の向かい合う2つの辺は、矩形の立ち上がり部37に接続している。立ち上がり部37は、2つの接地部34に対して垂直である。立ち上がり部37の取付部32とは反対側の辺は、連結部25を介して接地部34に接続している。連結部25および接地部34の縁には、上向きに立ち上がる脚縁部36が設けられている。
【0034】
図5に示すように、取付部32は左右に並んだ2個の通し孔33を有する。取付部32の後側の辺には、上向きの突起部である矩形の爪35が設けられている。なお、爪35の形状はたとえば半円形、三角形等でも良い。
【0035】
図4に示すように、脚カバー41は、下側が開口した箱型の樹脂製部材である。脚カバー41の中央付近には、取付部32を挿通可能な矩形の孔が設けられている。
図5に示すように、孔の縁には、三角柱形状の規制突起44が上向きに突出している。規制突起44、取付部32および立ち上がり部37の外形は、五角形柱の形状を構成している。脚カバー41の上面の傾斜は、前側に比べて後側の方が急である。
【0036】
図7に示すように、脚30は、脚本体31の上に脚カバー41をかぶせ、2本の脚カバー固定ねじ48で締結して構成されている。脚カバー41の中央付近に設けられた孔から、立ち上がり部37の上側の半分および取付部32が突出している。接地部34の下面には、両面テープにより脚ゴム49が固定されている。脚ゴム49は、脚カバー固定ねじ48の頭の一部を覆っている。
【0037】
脚本体31は、1枚の母材38をプレス加工した部材である。
図6に、プレス加工前の脚本体31の母材38の形状を示す。破線は谷折り線を、一点鎖線は山折り線をそれぞれ示す。脚本体31は、継ぎ目の無い一体の構造である。脚本体31は複雑な形状の部品であるが、プレス加工を利用しているため製造を自動化することが可能である。
【0038】
図8から
図10は、表示部本体11の下部の拡大斜視図である。
図8から
図10は、収容体50の右下の部分および収容体50から取り外した脚30を右上から見た図を示す。
図8から
図10を使用して、脚30を表示部本体11に固定する部分の構造を説明する。
【0039】
図8に示すように、収容体50の下側の側板52には、2個の固定孔53および長方形の爪孔55が設けられている。孔の配置について説明する。一個の固定孔53の斜め右後方に、別の固定孔53が設けられており、両方の固定孔を結ぶ線の左後方に、この線と平行に爪孔55の長手方向が配置されている。固定孔53は通し孔33と、爪孔55は爪35とそれぞれ対応した位置に設けられており、ほぼ同一の寸法である。
【0040】
図9は、収容体50にねじカバー60を取り付けた図である。
図9では、ねじカバー60の一部を破断して示している。ねじカバー60は、収容体50の外側から締結された2本のねじカバー固定ねじ66により、収容体50に固定されている。ねじカバー60は、金属の板をプレス加工した部品である。
【0041】
ねじカバー60は、側板52に当接する部分に2個の脚固定ねじ孔63および1個の矩形のカバー爪孔65を有する。脚固定ねじ孔63は、バーリング加工により縁が上側に盛り上げられ、内面にめねじが設けられている。脚固定ねじ孔63は、固定孔53よりも小さい孔である。脚固定ねじ孔63は固定孔53と、カバー爪孔65は爪孔55と、それぞれ対応する位置に設けられている。
【0042】
脚30の爪35を爪孔55およびカバー爪孔65に挿入した場合に、通し孔33、固定孔53および脚固定ねじ孔63の位置が重なる。ここに下側から2本の脚固定ねじ39が挿通される。脚固定ねじ39のおねじと脚固定ねじ孔63のめねじとが螺合することにより、表示部本体11と脚30とが直接ねじ固定される。
【0043】
図10は、破断しないねじカバー60および収容体50の下部を示す。脚固定ねじ孔63およびカバー爪孔65は、収容体50の内側から見えない状態になっている。
【0044】
図11は、背面筐体70の斜視図である。
図11は、背面筐体70を斜め下後方から見た図である。背面筐体70の下面には、五角形の筐体孔72が2個設けられている。筐体孔72は、規制突起44、取付部32および立ち上がり部37の外形により構成された五角形柱を挿通可能な形状である。
【0045】
図12は、表示部本体11の下部の拡大斜視図である。
図12は、表示部本体11の筐体孔72付近を拡大した図を示す。筐体孔72の奥に、収容体50に設けられた固定孔53および爪孔55を見通すことができる。
【0046】
図13は、脚30取付部の断面図である。
図13は脚固定ねじ39を通る面で、脚30の長手方向に表示装置10を切断した縦断面図である。収容体50の下側に、脚固定ねじ39により脚30が取り付けられている。
図13を使用して、取付部の構造を説明する。
【0047】
前述のとおり、反射シート18の下側の傾斜部182と、収容体50の下側の側板52との間には、三角柱形状の空間がある。収容体50に固定されたねじカバー60は、この三角柱形状の空間内に位置する。
【0048】
背面筐体70の筐体孔72に脚30の中央から突出する規制突起44、取付部32および立ち上がり部37で構成された五角形柱が挿通され、取付部32の上面が収容体50の下面に当接している。ねじカバー60の脚固定ねじ孔63、収容体50の固定孔53および脚本体31の通し孔33を、脚固定ねじ39が貫通している。脚固定ねじ39のおねじと、脚固定ねじ孔63のめねじとの締結により、脚30が表示部本体11に固定されている。脚固定ねじ39の先端は、ねじカバー60の内部に位置する。
【0049】
本実施の形態によると、脚30と表示部本体11とが、脚固定ねじ39により直接固定される。そのため、少ない数の部品で設置面に対して表示面を垂直に保持する脚30を備える表示装置10を提供することができる。
【0050】
脚30を間違った向きに取り付けようとした場合には、脚本体31の爪35が収容体50の下面と干渉する。そのため、脚30を間違った向きに取り付けることを防止することができる。
【0051】
また、脚30を間違った向きに取り付けようとした場合には、脚カバー41の規制突起44と背面筐体70とも干渉する。これによっても、脚30を間違った向きに取り付けることを防止することができる。
【0052】
脚本体31が脚カバー41により覆われているため、長期間使用した場合でも、脚縁部36が外側に開くなどの変形を防止することができる。
【0053】
左右の脚30の固定部が同一の形状であるので、左右に共通の脚30を使用することができる。そのため、部品の種類を少なくすることができる。
【0054】
脚固定ねじ39の先端は、ねじカバー60の内部にあるので、長いねじを間違えて使用して反射シート18など収容体50の内部の構造物を傷つけることを防止できる。また、脚30を使用せず表示部本体11を壁に掛けた状態で使用する場合に、脚固定ねじ孔63から表示部本体11の内部にごみ等が入ることを防止することができる。
【0055】
2本の脚30は、平行に取り付けられても良い。また後側の間隔が開いた状態に取り付けられても良い。表示部本体11に、3本以上の脚30が取り付けられても良い。3本以上の脚30を使用する場合には、がたつきを防止するために、脚30の高さを調整する機構を設けることが望ましい。
【0056】
脚固定ねじ39は、1つの取付部32に対して1本のみでも良い。爪孔55および筐体孔72が回転止めの役割を兼ねるので、脚30が表示部本体に対して回転してしまう事を防止できる。脚固定ねじ39を1本にすることにより、さらに部品の数を減らすことができる。また、1つの取付部32に対して3本以上の脚固定ねじ39を使用しても良い。
【0057】
脚本体31の製作方法はプレス加工に限定しない。たとえば鋳造により脚本体31を製作しても良い。また、軽量の表示装置10である場合には、脚本体31をエンジニアリングプラスチックの射出成形により製作しても良い。
【0058】
表示パネル12は上下方向の方が左右方向よりも長い矩形、または正方形であっても良い。また表示パネル12は、円形、楕円形等、矩形以外の形状であっても良い。さらに、表示パネル12は凹面または凸面形状であっても良い。
【0059】
表示パネル12は、プラズマ表示パネルまたは有機EL(Electroluminescence)表示パネル等の任意の方式の表示パネルであっても良い。
【0060】
入力基板14に、テレビジョン放送のアンテナを接続するアンテナ端子およびテレビジョン放送の電波を受信するチューナ回路を備えたテレビジョン受信部を搭載することにより、表示装置10をテレビジョン受信機として構成することができる。テレビジョン受信部が受信した放送信号に所定の処理を行い、映像信号と音声信号とに分離する。映像信号に基づき表示パネル12に映像を表示する。音声信号は図示しないスピーカーまたは音声出力端子を介して外部スピーカーから出力する。なお、入力基板14に、アンテナ端子の代わりにテレビジョン放送受信用のアンテナを搭載しても良い。
【0061】
表示装置10をテレビジョン受信機として使用することにより、少ない数の部品で設置面に対して表示面を垂直に保持するテレビジョン受信機を提供することができる。
【0062】
[実施の形態2]
本実施の形態は、前後の向きを問わない脚30を使用した表示装置10に関する。
図14は、実施の形態2の脚30の外観斜視図である。
図15は、実施の形態2の表示部本体11下面の拡大斜視図である。
図14および
図15を使用して、本実施の形態の表示装置10に脚30を取り付ける部分の構造を説明する。なお、実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
【0063】
脚30は、前後に対称な形状である。背面筐体70の下面には、矩形の筐体孔72が2個設けられている。筐体孔72の奥に、収容体50に設けられた固定孔53を見通すことができる。実施の形態1と同様に、収容体50にねじカバー60が取り付けられており、固定孔53に対応する位置に脚固定ねじ孔63が設けられている。
【0064】
筐体孔72に脚30の中央から突出する取付部32および立ち上がり部37が挿通され、取付部32の上面が収容体50の下面に突き当てられる。ねじカバー60の脚固定ねじ孔63、収容体50の固定孔53および脚本体31の通し孔33を、脚固定ねじ39が貫通する。脚固定ねじ39のおねじと、脚固定ねじ孔63のめねじとの締結により、脚30が表示部本体11に固定される。
【0065】
本実施の形態によると、脚30は前後どちらの向きでも同様に表示部本体11に取り付けることができる。したがって、向きを考慮せずに簡単に脚30を取り付けることができる。
【0066】
脚カバー41を前後に2色にしても良い。たとえば、一方は黒色、他方は銀色に塗装する。このようにする事により、設置場所のインテリア等に合わせて前方からみえる脚30の色を選択可能な表示装置10を提供することができる。
【0067】
[実施の形態3]
本実施の形態は、脚カバー41を使用せず、脚本体31が脚30の外装部材を兼ねた表示装置10に関する。
図16は、実施の形態3の脚本体31の外観斜視図である。
図17は、実施の形態3の表示部本体11の下部の拡大斜視図である。
図16および
図17を使用して、本実施の形態の脚30について説明する。なお、実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
【0068】
脚本体31は、2つのU字型の接地部34、接地部から垂直に立ち上がる脚縁部36、接地部34に対して垂直な2つの立ち上がり部37、脚縁部36と立ち上がり部37とを連結する連結部25、立ち上がり部37の上端を連結する取付部32および取付部32の前側の縁から立ち上がる爪35を有する。2つの接地部34は一平面上にあり、開口側が向かい合っている。脚縁部36と立ち上がり部37の下端とは、曲面を介して接続している。取付部32には、左右方向にならんだ2個の通し孔33が設けられている。脚本体31は、1枚の母材38をプレス加工した部材である。本実施の形態の脚本体31は、1つの部品で脚30の機能を備える。
【0069】
背面筐体70の下面には、矩形の筐体孔72が2個設けられている。筐体孔72の奥には、収容体50に設けられた矩形の爪孔55および2個の固定孔53を見通すことができる。実施の形態1と同様に、収容体50にねじカバー60が取り付けられており、固定孔53に対応する位置に脚固定ねじ孔63が、爪孔55と対応する位置にカバー爪孔65がそれぞれ設けられている。
【0070】
取付部32が筐体孔72に挿通されて、取付部32の上面が収容体50の下面に突き当てられる。爪35は爪孔55に挿通されている。ねじカバー60の脚固定ねじ孔63、収容体50の固定孔53および脚本体31の通し孔33を、脚固定ねじ39が貫通する。脚固定ねじ39のおねじと、脚固定ねじ孔63のめねじとの締結により、脚30が表示部本体11に固定される。
【0071】
本実施の形態によると、脚カバー41を使用しないので、さらに部品の数が少ない表示装置10を提供することができる。
【0072】
脚30を前後反対に取り付けようとした場合には、脚本体31の爪35が収容体50の下面と干渉する。そのため、脚30を前後反対に取り付けることを防止することができる。
【0073】
脚本体31の製作方法はプレス加工に限定しない。たとえば鋳造により脚本体31を製作しても良い。また、軽量の表示装置10である場合には、脚本体31をエンジニアリングプラスチックの射出成形により製作しても良い。
【0074】
[実施の形態4]
本実施の形態は、脚本体31の下側に脚カバー41を設けた表示装置10に関する。
図18は、実施の形態4の脚30の断面図である。
図18を使用して、本実施の形態の脚30について説明する。なお、実施の形態3と共通する部分については説明を省略する。
【0075】
脚30は、脚本体31、脚カバー41および化粧シート43を有する。本実施の形態の脚本体31は、
図16に示した実施の形態3の脚本体31と同一の形状である。また、本実施の形態の脚本体31と表示部本体11との固定方法も、実施の形態3と同一である。
【0076】
脚本体31の下側に、矩形の平板の4辺が上に立ち上がった形状の脚カバー41が接着されている。脚本体31の上面は、化粧シート43で覆われている。化粧シート43は、たとえばPVC(PolyVinyl Chloride)製のシートを使用する。
【0077】
本実施の形態によると、脚縁部36の外側に脚カバー41があるため、長期間使用した場合でも、脚縁部36が外側に開くなどの変形を防止することができる。また、化粧シート43を変更する事により、色違いの脚30を容易に製作することができる。
【0078】
脚カバー41の下面に、ゴムシートまたはゴム足などの滑り止めを取り付けても良い。このようにする事により、設置場所から滑って移動してしまう事の少ない表示装置10を提供することができる。
【0079】
脚カバー41の下面に、たとえばフッ素樹脂コーティングなどの潤滑性を高くする加工を行っても良い。このようにする事により、軽い力で簡単に滑らせて、設置位置や設置向きを変更することができる表示装置10を提供することができる。
【0080】
[実施の形態5]
本実施の形態は、2つに分割した脚カバー41を有する表示装置10に関する。
図19は、実施の形態5の脚30の外観斜視図である。
図20は、実施の形態5の脚30の断面図である。
図19を使用して、本実施の形態の脚30について説明する。なお、実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
【0081】
脚カバー41は、分割線45を境に前後方向に二つに分割されている。分割線45の近傍には、固定爪46と、固定爪46に対応する窪みが複数設けられている。脚本体31の前側および後側から、それぞれ脚本体31に被せられた脚カバー41が、固定爪46と窪みにより固定されている。
【0082】
本実施の形態によると、二つの脚カバー41同士を押し込んで固定爪と窪みとをはめこむことにより、ねじを使用せずに脚本体31と脚カバー41とを固定することができるので、部品の数が少ない表示装置10を提供することができる。
【0083】
[実施の形態6]
本実施の形態は、脚30を1個だけ使用する表示装置10に関する。
図21は、実施の形態6の脚30の外観斜視図である。
図21を使用して、本実施の形態の脚30について説明する。なお、実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
【0084】
脚30は、十字型の脚本体31と、脚本体31を覆う脚カバー41を有する。脚本体31は、中央に矩形の取付部32を有する。取付部32は、脚カバー41から突出している。取付部32は2個の通し孔33を有する。
【0085】
本実施の形態の表示部本体11の下面は、
図15に示した実施の形態2の表示部本体11と類似の構造を備える。すなわち、背面筐体70の下面には、左右方向の中央部に矩形の筐体孔72が1個設けられている。筐体孔72の奥には、収容体50に設けられた2個の固定孔53がある。
【0086】
筐体孔72に脚30の中央から突出する取付部32が挿通され、取付部32の上面が収容体50の下面に突き当てられる。ねじカバー60の脚固定ねじ孔63、収容体50の固定孔53および脚本体31の通し孔33を、脚固定ねじ39が貫通する。脚固定ねじ39のおねじと、脚固定ねじ孔63のめねじとの締結により、脚30が表示部本体11に固定される。
【0087】
本実施の形態によると、脚30は十字型になっているので、1個の脚30で表示部本体11を安定して支えることができる。そのため、さらに部品の数が少ない表示装置10を提供することができる。
【0088】
脚30は、十字型に限定しない。たとえば3本に分かれていても良い。また、十字型の脚本体31が円形または楕円形の脚カバー41で覆われていても良い。
【0089】
各実施例で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組合せ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0090】
以上のように、映像を表示する表示パネル12を含む表示部本体11、前記表示部本体
11を支持する脚30および前記表示部本体11に前記脚30を固定する固定部材39を
有する本発明にかかる表示装置10において、前記表示部本体11は、下面に固定孔53
を備え、前記脚30は、
上向きに立ち上がる脚縁部36を縁に有する複数の接地部34と、折り曲げられた板材により前記接地部34と一体に形成されており、前記接地部34間を接続する接続部27と
、表面を覆い、前記接地部34および前記脚縁部36との間に空洞を形成する脚カバー41とを有し、前記接続部27は、前記板材を厚さ方向に貫通する通し孔33が設けられた取付部32と、前記取付部32の縁と前記接地部34とに連続する立ち上がり部37とを有し、前記固定部材39は、前記通し孔33と前記固定孔53とに挿通された棒状部を備える
。
【0091】
本発明にかかる表示装置10は、前記取付部32は矩形であり、前記立ち上がり部37
は、前記取付部32の向かい合う2辺にそれぞれ連続し、互いに平行に配置されている。
本発明にかかる表示装置10は、同一形状を有する複数の前記脚30を備える。
【0092】
本発明にあっては、脚30が固定部材39により表示部本体11の下面に固定されるの
で、少ない数の部品で設置面に対して表示面を垂直に保持する脚を備える表示装置10を
提供することができる。
本発明にあっては、脚30の構造部材が曲げた板材により一体に構成されているので、
少ない数の部品を使用した表示装置10を提供することができる。
【0093】
本発明にあっては、脚30の表面が脚カバー41により覆われているので、見栄えの良い表示装置10を提供することができる。
【0094】
本発明にかかる表示装置10は、
前記取付部32は、水平に配置される。
【0095】
本発明にあっては、
取付部32が水平に配置されているので、表示部本体11を安定して設置できる表示装置を提供することができる。
【0096】
本発明にかかる表示装置10は、前記表示部本体11は、前記表示パネル12の背面に設けられた反射シート18と、前記反射シート18を収容する収容体50とを備え、前記棒状部は、前記反射シート18と前記収容体50との間に一端を、前記収容体50の外側に他端を有する。
【0097】
本発明にあっては、バックライトの下側の空間を活用して表示部本体11と脚30とを固定するので、小型化した表示装置10を提供することができる。
【0098】
本発明にかかるテレビジョン受信機は、上述のいずれか一つに記載の表示装置10と、テレビジョン放送を受信する受信部とを備え、前記受信部にて受信したテレビジョン放送に基づいて、前記表示装置10に映像を表示するようにしてある。
【0099】
本発明に有っては、部品数を少なくした表示装置10を用いたテレビジョン受信機を提供することができる。