(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記判定手段は、前記計装図に含まれる図面を画像解析することによって抽出した前記図面に描画された機器の接続関係に基づき前記計装図に表記されている計装に採用された温度制御方式を判定することを特徴とする請求項1に記載の計装図データ生成装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、各設計データには、共通した用語が多く含まれる場合が少なくないのでキーワード検索しても思うように絞り込むことができなかった。特に、温度制御方式に示す用語は計装図に記載されていないことから、温度制御方式によってキーワード検索したい場合でも異なる温度制御方式を採用する計装図もヒットしてしまい、絞り込めずにいた。
【0005】
本発明は、計装図からその計装図に表記されている計装に採用された温度制御方式を特定できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る計装図データ生成装置は、電子化された計装図を取得する計装図取得手段と、前記計装図に描画されうる機器の型番及び当該機器の構成を含む計装機器情報を取得する計装機器情報取得手段と、前記計装図を画像解析することによって前記計装図に含まれる機器表であって機器の図面上における記号と当該機器の型番との対応関係を含む機器表から型番を抽出し、前記計装機器情報を参照することによりその抽出した型番に対応する機器を特定し、その特定した機器に基づき前記計装図に表記されている計装に採用された温度制御方式を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された温度制御方式を前記計装図に関連付けて計装設計情報記憶手段に保存する関連付け手段と、を有するものである。
【0007】
また、前記判定手段は、前記計装図に含まれる図面を画像解析することによって抽出した前記図面に描画された機器の接続関係に基づき前記計装図に表記されている計装に採用された温度制御方式を判定するものである。
【0008】
本発明に係る計装図検索システムは、上記記載の計装図データ生成装置と、前記計装図データ生成装置により温度制御方式が関連付けられた計装図が蓄積された前記計装設計情報記憶手段と、指定された温度制御方式をキーワードとして前記計装設計情報記憶手段を検索する検索処理手段と、前記検索処理手段による検索により該当する計装図に関する情報を表示させる表示処理手段と、を有するものである。
【0009】
また、温度制御方式それぞれの特徴を示す特徴情報を記憶する特徴情報記憶手段を有し、前記検索処理手段は、ユーザにより指定された温度制御方式の特徴をキーワードとして前記特徴情報記憶手段を検索することで抽出した温度制御方式をキーワードとして前記計装設計情報記憶手段を検索するものである。
【0010】
また、温度制御方式それぞれの特徴を示す特徴情報を取得する特徴情報取得手段と、前記特徴情報取得手段により取得された特徴情報に含まれている定性データを所定の条件に従い定量データに変換する定量化手段と、定量データ変換後の特徴情報を定量化特徴情報記憶手段に保存する保存手段と、を有するものである。
【0011】
また、上記記載の計装図データ生成装置と、前記計装図データ生成装置により定量データ変換後の特徴情報が保存された前記定量化特徴情報記憶手段を有し、前記検索処理手段は、ユーザにより指定された定量データをキーワードとして前記定量化特徴情報記憶手段を検索することで特定した温度制御方式をキーワードとして前記計装設計情報記憶手段を検索するものである。
【0012】
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、電子化された計装図を取得する計装図取得手段、前記計装図に描画されうる機器の型番及び当該機器の構成を含む計装機器情報を取得する計装機器情報取得手段、前記計装図を画像解析することによって前記計装図に含まれる機器表であって機器の図面上における記号と当該機器の型番との対応関係を含む機器表から型番を抽出し、前記計装機器情報を参照することによりその抽出した型番に対応する機器を特定し、その特定した機器に基づき前記計装図に表記されている計装に採用された温度制御方式を判定する判定手段、前記判定手段により判定された温度制御方式を前記計装図に関連付けて計装設計情報記憶手段に保存する関連付け手段、として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、計装図からその計装図に表記されている計装に採用された温度制御方式を特定することができる。
【0014】
また、計装図に表記されている計装に複数個の温度制御方式が採用された場合でもそれらの温度制御方式を確実に特定することができる。
【0015】
また、温度制御方式を検索条件に指定して計装図を検索することができる。
【0016】
また、温度制御方式の特徴を検索条件に指定して計装図を検索することができる。
【0017】
また、温度制御方式の特徴を定量データで表すことで検索条件に範囲を指定して計装図を検索することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0020】
実施の形態1.
図1は、本発明に係る計装図検索システムの一実施の形態を示した全体構成図である。また、
図1には、各装置のブロック構成も合わせて示されている。本実施の形態における計装図検索システムは、データ生成装置10、データベース(DB)サーバ20及び検索装置30を有している。本実施の形態では、検索対象となるデータを生成する機能、データを格納する機能及びデータを検索する機能というように機能毎に装置を分けて構成したが、これらのうち2つ又は3つ全部を統合して形成してもよい。
【0021】
本実施の形態において「計装」というのは、建物の空調等の設備機器を自動制御するための設備のことをいう。計装図は、計装を図面化した設計データであるが、ここで、本実施の形態において取り扱う計装図について説明する。
【0022】
図2は、一般的な計装図の表記例を示した図である。計装図には、図面の設備の位置付けを示すタイトルの領域41、計装設備の構成を示す図面の領域42、図面の計装設備の動作概要を説明するための領域43及び機器の図面上における記号と当該機器の型番との対応関係を示す機器表の領域44が含まれている。このように、1枚の計装図には、これらの4種類の情報が表記されている。なお、本実施の形態では、CADデータに電子化された計装図を取り扱う。
【0023】
図3は、本実施の形態におけるデータ生成装置10を形成するコンピュータのハードウェア構成図である。本実施の形態においてデータ生成装置10を形成するコンピュータは、従前から存在する汎用的なハードウェア構成で実現できる。すなわち、コンピュータは、
図3に示したようにCPU51、ROM52、RAM53、ハードディスクドライブ(HDD)54、通信手段として設けられたネットワークコントローラ55を内部バス56に接続して構成される。なお、本実施の形態では、必要としないため図から省略したが、必要によりマウス、キーボード及びディスプレイなどのユーザインタフェース手段を含めて構成してもよい。データベースサーバ20及び検索装置30も同じコンピュータであることから
図2と同様に図示することができる。但し、検索装置30には、ユーザがキーワードを入力するための上記ユーザインタフェース手段が必要となる。
【0024】
図1に戻り、本実施の形態におけるデータ生成装置10は、設計データ取得部11、制御方式解析部12及び計装機器分類データベース(DB)13を有している。設計データ取得部11は、電子化された設計データを外部から取得し、事例データベース21に保存する。本実施の形態において取り扱う事例データには、計装図、案件情報及び建物情報を含む計装に関する過去の事例に関する情報が含まれている。計装図については既に説明した。案件情報には、案件名称、発注者等当該案件に関する情報が含まれている。建物情報には、建物規模、平米数、間取り等当該計装が設置される建物に関する情報が含まれている。制御方式解析部12は、設計データ取得部11により取得された設計データの中から計装図を取得し、その計装図及び計装機器分類データベース13に記憶されている計装機器情報に基づき当該計装図に表記されている計装に採用された温度制御方式(以下、単に「制御方式」)を判定する。そして、制御方式解析部12は、判定により特定した制御方式を事例データベース21に保存されている計装図に関連付ける。このように、本実施の形態における制御方式解析部12は、計装機器情報手段、判定手段及び関連付け手段として機能する。
【0025】
図4は、本実施の形態における計装機器分類データベース13に登録されている計装機器情報のデータ構成例を示した図である。計装機器情報は、識別番号に、計装図に描画されうる機器の型番と当該機器の構成(機器分類)とを対応付けして設定される。
【0026】
データ生成装置10における各構成要素11〜12は、データ生成装置10を形成するコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPU51で動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、計装機器分類データベース13は、データ生成装置10に搭載されたHDD54にて実現される。あるいは外部にある記憶手段をネットワーク経由で利用してもよい。
【0027】
データベースサーバ20は、計装設計情報記憶手段として設けられた事例データベース(DB)21を有している。事例データベース21には、前述したように事例毎の設計データが格納され、各設計データには、計装図、案件情報及び建物情報を含む計装に関する過去の事例に関する情報が含まれている。特に、本実施の形態において取り扱う計装図には、制御方式解析部12により特定された制御方式が関連付けられている。事例データベース21は、データベースサーバ20に搭載されたHDDにて実現される。
【0028】
検索装置30は、検索処理部31及び表示処理部32を有している。検索処理部31は、指定された制御方式をキーワードとして事例データベース21を検索することによってキーワードに該当する計装図を抽出する。表示処理部32は、検索処理部31による検索により該当する計装図に関する情報をディスプレイに表示させる。
【0029】
検索装置30における各構成要素31〜32は、検索装置30を形成するコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPUで動作するプログラムとの協調動作により実現される。
【0030】
また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROMやUSBメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムはコンピュータにインストールされ、コンピュータのCPUがプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
【0031】
ところで、事例データベース21に蓄積された膨大な計装図の中から、所望の計装図を抽出する際に制御方式によって絞り込みを行いたい場合がある。この場合でも
図2に示したように、計装図には計装に採用された制御方式が明記されていない。本実施の形態においては、それでも制御方式によって計装図を検索できるようにしたことを特徴とする。
【0032】
以下、本実施の形態において、計装図から当該計装図に表示されている計装に採用された制御方式を判定する処理について
図5に示したフローチャートを用いて説明する。
【0033】
データ生成装置10における設計データ取得部11は、事例データベース21に登録すべき設計データを取得すると、その設計データを事例データベース21に登録する(ステップ111)。このとき、設計データ取得部11は、計装図は制御方式解析部12にも渡す。
【0034】
制御方式解析部12は、設計データ取得部11から計装図を受け取ると、まず計装図に含まれている機器表から記号と型番の対応関係を取得する(ステップ112)。具体的には、機器表の領域44及び形式は既知なので、その領域44をOCR処理することによって記号と型番の対応関係を抽出する。
【0035】
続いて、制御方式解析部12は、計装図に含まれている図面を画像解析することにより、その図面から記号と機器シンボル、及び機器間の接続関係を取得する(ステップ113)。機器シンボルというのは機器を図面上に画像にて表す際の記号であり、記号は機器シンボルを文字列にて表す際の記号である。機器シンボルの近傍に記号は表記されるので対応関係は容易に認識できる。そして、制御方式解析部12は、線の接続関係を解析することで接続関係を検出する。
【0036】
続いて、制御方式解析部12は、ステップ112において取得した記号と型番、及びステップ113において取得した記号と機器シンボルから型番と機器シンボルを対応付ける(ステップ114)。更に、制御方式解析部12は、型番をキーにして計装機器分類データベース13を検索することにより、当該図面に描画されている機器分類を取得する(ステップ115)。
【0037】
図6は、計装図に表記される制御方式それぞれの機器の接続関係を模式的に表した概念図である。
図6に示したように、制御方式によって機器の接続関係は異なっている。すなわち、図面に描画された機器(機器分類)の接続関係を認識できれば、図面に表記された計装に採用された制御方式は特定できることになる。そこで、本実施の形態では、ステップ113において取得した接続関係及びステップ115において取得した機器分類に基づき図面に描画された制御方式を判定する(ステップ116)。
図6に示した接続関係を示す接続情報を用意しておき、この接続情報と照合することによって計装に採用された制御方式を判定するようにしてもよい。そして、制御方式解析部12は、判定により得られた制御方式を、計装図に紐付けて事例データベース21に登録する(ステップ117)。
【0038】
本実施の形態では、以上のようにして、計装図を画像解析することにより計装図に含まれている情報から計装図に表記された計装に採用された制御方式を特定することができる。
【0039】
なお、本実施の形態では、空気式、電気式、DDC式及び電子式という4種類の制御方式のうちいずれかを採用することを想定して説明している。ただ、この4種類に限定する必要はなくこれ以外の制御方式を採用するのであれば、
図6に例示したようにその接続関係も同様に定義すればよい。
【0040】
ところで、ステップ112において機器表から型番を取得すると、その取得した型番で計装機器分類データベース13を検索することで制御方式を一意に特定することが可能な場合がある。例えば、ステップ112において“DY−XXX”という型番が得られると、計装機器分類データベース13を参照することで計装に採用されている制御方式はDDC式と特定できる。この場合、前述したステップ113〜115は不要となる。ただ、計装に採用される制御方式が単一であることが前提であるならば、ステップ113〜115を省略することは可能であるかもしれない。ただ、計装に複数の制御方式が採用される場合もあり得る。この場合、制御方式としてDDC式を特定できても他の制御方式は漏れてしまうことになる。
【0041】
そこで、本実施の形態では、ステップ113〜115を実施することで計装に複数の制御方式が採用された場合にも対応できるようにした。ここで計装に採用される複数の制御方式には、異なる種類の制御方式が採用される場合はもちろんのこと、同じ制御方式が複数採用される場合も含む。なお、
図6に示した接続関係は、基本的には変更されることはないので、接続関係に関する接続情報を制御方式解析部12の内部に設定し、照合に用いるようにしてもよい。あるいは、接続情報を図示しない記憶手段に登録しておき、制御方式解析部12は、必要なときにその記憶手段から接続情報を取得するように構成してもよい。
【0042】
以上のようにして、事例データベース21には、計装に採用された制御方式が紐づけられた計装図が登録される。
【0043】
事例データベース21から所望の設計データを抽出したいユーザが検索装置30に対して所定の操作を行うと、検索処理部31は、その操作に応じて検索条件入力画面(図示せず)をディスプレイに表示させる。この検索条件設定画面は、従来の設定画面に加えて制御方式を指定できるように形成されており、ユーザは、この設定画面から制御方式を入力指定すると、検索処理部31は、指定された制御方式に基づき事例データベース21をキーワード検索する。表示処理部32は、このようにして、制御方式によって絞り込まれた結果、すなわち指定された制御方式が採用され計装図がディスプレイに表示される。具体的には、複数の計装図が該当する場合を考慮して計装図のタイトル等がリスト表示され、ユーザは、リスト表示されたものの中から表示させたい計装図のタイトル等を選択することで計装図を表示させることができる。
【0044】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、制御方式に基づき計装図を絞り込み検索できるようにした。本実施の形態では、更に制御方式を利用して異なる絞り込み検索を提供することを特徴としている。
【0045】
図7は、本実施の形態における計装図検索システムのブロック構成図である。本実施の形態における計装図検索システムは、実施の形態1に示したデータベースサーバ20に制御方式特徴データベース(DB)22を追加した構成を有している。なお、各装置10,20,30のハードウェア構成は実施の形態1と同じでよい。
【0046】
図8は、本実施の形態における制御方式特徴データベース22に登録されている特徴情報のデータ構成に一例を示した図である。
図8に例示したように、制御方式は、原理、動作源、精度等の各項目に対して特徴的な要素を有している。制御方式特徴データベース22は、制御方式それぞれの特徴を示す特徴情報を記憶する特徴情報記憶手段として設けられている。
【0047】
本実施の形態では、これらの各項目に基づき事例データベース21を検索できるようにしたことを特徴としている。具体的には、実施の形態1では、制御方式を検索キーワードとして指定できるようにしたのに対し、本実施の形態では、
図8に示した各項目を検索キーワードとして指定できるようにした。
【0048】
すなわち、事例データベース21から所望の設計データを抽出したいユーザが検索装置30に対して所定の操作を行うと、検索処理部31は、その操作に応じて検索条件入力画面(図示せず)をディスプレイに表示させる。この検索条件設定画面は、実施の形態1における設定画面に加えて上記各項目を指定できるように形成されている。例えば、精度という項目を選択し、その検索条件値として“△”を指定して検索の実行を要求すると、検索処理部31は、精度“△”に基づき制御方式特徴データベース22を検索する。
図8に示した特徴情報によると、精度が“△”の制御方式は電気式と空気式である。従って、検索処理部31は、制御方式特徴データベース22を検索することで電気式及び空気式を抽出し、この抽出した電気式及び空気式に基づき事例データベース21を検索することで制御方式が電気式及び空気式の計装図を抽出する。
【0049】
このように、本実施の形態によれば、制御方式に特徴によって所望の計装図を絞り込むことができる。前述したように、複数の制御方式が採用されている計装がある。例えば、DDC式と電気式の制御方式が採用されている場合、DDC式の精度は“○”で、電気式の精度は“△”なので、その計装は、精度が“○”で検索されても“△”で検索されても抽出されることになる。本実施の形態によれば、このように広い範囲で計装図が抽出されることになる。換言すると、絞り込みを緩くした検索が可能になる。
【0050】
なお、計装図に制御方式を紐付けて事例データベース21に登録するデータ生成装置10における処理は実施の形態1と同じでよいので説明を省略する。
実施の形態3.
【0051】
実施の形態3.
図9は、本実施の形態における計装図検索システムのブロック構成図である。本実施の形態における計装図検索システムは、実施の形態2に示した構成に対し、データ生成装置10に特徴定量化部14と、データベースサーバ20に制御方式定量化特徴データベース(DB)23を追加した構成を有している。特徴定量化部14は、定量化手段として設けられ、事例データベース21に含まれている定性データを所定の条件に従い定量データに変換する。例えば、
図8に示した精度は“○”と“△”で表現されているが、これを“○”=100“△”=50などと定量データに変換する。なお、定量データ値は、過去の実績等を参照に適宜設定すればよい。特徴定量化部14は、このように定量データへの変換により得た数値データで定性データを置換し、その置換したデータにより制御方式定量化特徴データベース23を生成する。なお、そもそも特徴は数値化されている項目及び定量化しない定性データは、制御方式特徴データベース22から制御方式定量化特徴データベース23にそのままコピーされる。
【0052】
次に、本実施の形態における動作について説明するが、計装図に制御方式を紐付けて事例データベース21に登録するデータ生成装置10における処理は実施の形態1と同じでよいので説明を省略し、本実施の形態の特徴的な検索処理について説明する。
【0053】
事例データベース21から所望の設計データを抽出したいユーザが検索装置30に対して所定の操作を行うと、検索処理部31は、その操作に応じて検索条件入力画面(図示せず)をディスプレイに表示させる。この検索条件設定画面は、実施の形態2における設定画面に加えて上記各項目を範囲指定できるように形成されている。
【0054】
例えば、精度という項目を選択し、その項目値として50〜100と範囲指定する。このような範囲指定だと精度が“○”と“△”の制御方式が抽出される。また、80以上と範囲指定すると、精度が“○”の制御方式が抽出される。このように、検索処理部31は、ユーザにより指定された検索条件に基づき制御方式定量化特徴データベース23を検索することで制御方式を特定する。そして、その特定した制御方式をキーワードとして事例データベース21を検索することで該当する計装図を抽出する。
【0055】
前述したように、複数の制御方式が採用されている計装がある。例えば、DDC式と電気式の制御方式が1つずつ採用されている場合、DDC式の精度は“○”=100で、電気式の精度は“△”=50なので、この計装図(ここでは、「計装
図A」)に表記された計装は、精度を例えば平均して算出すると75となる。ここで、精度により検索する際に80以上と範囲指定すると、DDC式のみをただ1つ採用している計装図は抽出されるが、計装
図Aは抽出されない。
【0056】
なお、制御方式定量化特徴データベース23を参照することで各計装図の精度の定量データは事前にわかるので、制御方式解析部12は、計装図に制御方式を紐付けて事例データベース21に登録する際、計装図に制御方式に関する定量データを紐付けて登録するようにしてもよい。
【0057】
また、本実施の形態では、制御方式特徴データベース22とは別に制御方式定量化特徴データベース23を生成したが、制御方式特徴データベース22を検索対象としなければ、定量データで定性データを上書保存するようにしてもよい。
【0058】
また、本実施の形態における特徴を明確にするために、制御方式特徴データベース22をデータベースサーバ20に持たせたが、制御方式特徴データベース22を検索対象としなければ、データ生成装置10又は外部に持たせてもよい。
【0059】
また、本実施の形態における特徴を明確にするために、本実施の形態における検索処理部31は、制御方式定量化特徴データベース23をユーザにより指定された条件に基づく検索対象としたが、実施の形態2と実施の形態3を組み合わせた検索を可能とするために、制御方式特徴データベース22及び制御方式定量化特徴データベース23の双方を検索対象としてもよい。あるいは、制御方式特徴データベース22及び制御方式定量化特徴データベース23を統合して特徴量情報記憶手段を構築してもよい。